説明

タイピングゲーム装置、タイピングゲームシステム、およびタイピングゲーム用プログラム

【課題】複数のプレイヤーが分担・協力して難易度の高いタイピングをクリアできる、タイピングゲーム装置を提供する。
【解決手段】歌詞の1フレーズを分割し、該分割された歌詞を各タイピングゲーム装置101にタイピング入力すべきタイプ入力文字として割り当てる。そして、各タイピングゲーム装置101の画面に曲の進行に合わせて1フレーズの歌詞を表示すると共に、この1フレーズの歌詞の各タイピングゲーム装置101への割り当て状態を識別できるように表示する。そして、各タイピングゲーム装置101に割り当てられたタイプ入力文字のタイピング入力を終えるのに要した時間を計測し、この時間を基にタイプ入力速度を判定し、ランク付けを行う。このランクに応じて、PERFECT、GREAT、GOODなどの表示内容を選択し、各タイピングゲーム装置101の画面に表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タイピング入力をゲーム形式で行うためのタイピングゲーム装置、タイピングゲームシステム、および、タイピングゲーム用プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近時、パーソナルコンピュータ(PC)が各家庭へ普及し、インターネットやワープロソフトなどの利用が盛んになっている。このようなパーソナルコンピュータへの入力は、英字、カナ、数字、記号などが刻印されたキーが配列されたキーボードを使用するのが普通であり、ユーザがキーを押すと、対応する文字がコンピュータに送られる。しかしながら、キーボードに配列されている文字は、初心者には覚えづらい配列となっているため、スムーズに文字入力をするために、ある程度の練習が必要とされている。このために、文字入力の練習用のソフトやシステムが種々提供されており、例えば特許文献1のようなタイピング練習システムが提案されている。
【特許文献1】特開2006−18046号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この特許文献1に開示されているシステムは、ユーザが飽きることなくタイピング練習を行うことができるようにしたものであり、予め複数の音楽データ及び音楽データに対応する歌詞データが記憶されたサーバと、サーバにデータ通信可能に接続し、サーバに音楽データの要求信号を送信し、要求信号に基づく音楽データ及び音楽データに対応する歌詞データを受信することが可能なPCとを備えたものである。
【0004】
しかしながら、上記特許文献1のシステムにおいては、所定時間内にタイピング入力を行わせ、歌詞と入力した文字との一致・不一致点を判定するゲームであり、初級者には参加しづらい場合もあった。また、複数プレイヤーが分担・協力してタイピング入力することもできなかった.
【0005】
本発明はこのような問題を解決するためになされたものであり、その目的は、タイピング入力を行う魅力あるタイピングゲームを提供すると共に、複数のプレイヤーが分担・協力して難易度の高いタイピングを行うことができる、タイピングゲーム装置、タイピングゲームシステム、および、タイピングゲーム用プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、本発明のタイピングゲーム装置は、タイピング入力をゲーム形式で行うためのタイピングゲーム装置であって、曲の進行に合わせて歌詞を表示させる表示制御部と、前記表示された歌詞中の所定文字数のタイピング入力を終えるのに要した時間からタイプ入力速度を演算するタイプ速度演算部と、前記タイプ入力速度に応じた表示内容を選択する表示内容選択部と、前記選択された表示内容を表示する表示部と、を備えることを特徴とする。
このような構成により、タイピングゲーム装置は、曲の進行に合わせて、分割された歌詞(例えば、1フレーズごとに分割された歌詞)を順次に画面表示する。そして、表示された歌詞の内の全部または一部の文字をタイピング入力すべき文字として指定表示する。例えば、タイピング入力すべき文字を色分けして表示する。そして、ユーザが指定された所定文字数のタイピング入力を終えるのに要した時間を計測し、この時間を基に入力速度を判定し、ランク付けを行う。このランクに応じて、例えば、PERFECT、GREAT、GOOD、BADなどの表示内容を選択し、この表示内容を画面表示する。
これにより、タイピング入力速度に応じてランク付けを行い、その結果を表示することができる。また、ユーザのタイピング技量に応じて、タイピング入力すべき文字数を変化させることができる。このため、全くの初心者(タイピング入力速度が著しく遅い初心者)から上級までに対し、その技量に応じたタイピング入力ゲームを提供することができる。
【0007】
また、本発明のタイピングゲームシステムは、通信ネットワークを介して複数ユーザのタイピングゲーム装置が接続されると共に、該複数ユーザがタイピングゲーム装置に表示された歌詞の1フレーズを分担し協力してタイピング入力を行うためのタイピングゲームシステムであって、前記歌詞の1フレーズを分割し、該分割された歌詞の所定の範囲をタイピング入力すべきタイプ入力文字として前記各タイピングゲーム装置に割り当てる歌詞分割手段と、前記各タイピングゲーム装置に曲の進行に合わせて歌詞を表示させると共に、各タイピングゲーム装置に割り当てられたタイプ入力文字を識別可能に表示させる表示制御手段と、前記各タイピングゲーム装置に割り当てられたタイプ入力文字のタイピング入力を終えるのに要した時間を計測することにより、タイプ入力速度を演算するタイプ速度演算手段と、前記タイプ入力速度に応じた表示内容を選択する表示内容選択手段と、前記選択された表示内容を各タイピングゲーム装置に表示する表示手段と、を備えることを特徴とする。
このような構成により、複数のタイピングゲーム装置が通信ネッワークにより接続されて、表示された歌詞の1フレーズを複数のプレイヤーが分担・協力してタイピング入力できるようになっている。このために、タイピングゲームシステムは、歌詞の1フレーズを分割し、該分割された歌詞の所定の範囲(全部または一部)を各タイピングゲーム装置のタイピング入力すべきタイプ入力文字として割り当てる。そして、各タイピングゲーム装置に曲の進行に合わせて歌詞を表示させると共に、各タイピングゲーム装置が入力すべきタイプ入力文字を識別して表示させる。例えば、各タイピングゲーム装置が入力すべきタイプ入力文字を色分けして表示する。そして、全てのプレイヤーが指定されたタイプ入力文字のタイピング入力を終えるのに要した時間を計測し、この時間を基にタイプ入力速度を判定し、ランク付けを行う。このランクに応じて、例えば、PERFECT、GREAT、GOOD、BADなどの表示内容を選択し、この表示内容を各タイピングゲーム装置の画面に表示する。
これにより、複数のプレイヤーが分担・協力して歌詞のタイピング入力が行えるようになる。また、タイピング入力速度に応じてランク付けを行い、その結果を表示することができる。このため、初心者であっても、協力して難易度の高い歌詞のタイピング入力を行えるようになり、タイピングゲームの魅力が増す。
【0008】
また、本発明のタイピングゲームシステムは、通信ネットワークを介して複数ユーザのタイピングゲーム装置とタイピングゲームサーバとが接続されると共に、該複数ユーザがタイピングゲーム装置に表示された歌詞の1フレーズを分担し協力してタイピング入力を行うためのタイピングゲームシステムであって、前記タイピングゲームサーバは、前記歌詞の1フレーズを分割し、該分割された歌詞の所定の範囲をタイピング入力すべきタイプ入力文字として前記各タイピングゲーム装置に割り当てる歌詞分割手段と、前記各タイピングゲーム装置に曲の進行に合わせて歌詞を表示させると共に、各タイピングゲーム装置に割り当てられたタイプ入力文字を識別可能に表示させる表示制御手段と、前記各タイピングゲーム装置に割り当てられたタイプ入力文字のタイピング入力を終えるのに要した時間を計測することにより、タイプ入力速度を演算するタイプ速度演算手段と、前記タイプ入力速度に応じた表示内容を選択する表示内容選択手段と、前記選択された表示内容を各タイピングゲーム装置に表示する表示手段と、を備えることを特徴とする。
このような構成により、複数のタイピングゲーム装置とタイピングゲームサーバとが通信ネッワークにより接続されて、表示された歌詞の1フレーズを複数のプレイヤーが分担・協力してタイピング入力できるようになっている。このために、タイピングゲームサーバは、歌詞の1フレーズを分割し、該分割された歌詞の所定の範囲(全部または一部)を各タイピングゲーム装置のタイピング入力すべきタイプ入力文字として割り当てる。そして、各タイピングゲーム装置に曲の進行に合わせて歌詞を表示させると共に、各タイピングゲーム装置が入力すべきタイプ入力文字を識別して表示させる。例えば、各タイピングゲーム装置が入力すべきタイプ入力文字を色分けして表示する。そして、全てのプレイヤーが指定されたタイプ入力文字のタイピング入力を終えるのに要した時間を計測し、この時間を基にタイプ入力速度を判定し、ランク付けを行う。このランクに応じて、例えば、PERFECT、GREAT、GOOD、BADなどの表示内容を選択し、この表示内容を各タイピングゲーム装置の画面に表示する。
これにより、複数のプレイヤーが分担・協力して歌詞のタイピング入力が行えるようになる。また、タイピング入力速度に応じてランク付けを行い、その結果を表示することができる。このため、初心者であっても、協力して難易度の高い歌詞のタイピング入力を行えるようになり、タイピングゲームの魅力が増す。
【0009】
また、本発明のタイピングゲームシステムは、前記歌詞の1フレーズを分担してタイピング入力する複数プレイヤーのプレイヤー数を選択するためのプレイヤー数選択手段と、前記歌詞の1フレーズをプレイヤー数に応じて分割して各プレイヤーのタイピングゲーム装置に割り当てる歌詞分割手段と、を備えることを特徴とする。
このような構成により、タイピングゲームシステムは、歌詞を1フレーズごとに表示すると共に、表示された1フレーズの歌詞を分担してタイピングするプレイヤー数を選択し、該歌詞をプレイヤー数に応じて分割して各プレイヤーのタイピングゲーム装置に割り当てる。
これにより、表示された1フレーズの歌詞を分割し、分担してタイピング入力を行う場合に、分担するプレイヤー数を選択することができる。このために、プレイヤーの技量に応じてプレイヤー数を選択することができる。
【0010】
また、本発明のタイピングゲームシステムは、前記複数プレイヤー数を選択する場合に、協力相手のタイピングゲーム装置を前記タイピングゲームサーバにアクセス中のユーザから選定するための複数プレイヤー選択手段を備えることを特徴とする。
このような構成により、タイピングゲームシステムは、歌詞を分担してタイピング入力する場合に、協力相手のタイピングゲーム装置を、タイピングゲームサーバにアクセス中のユーザから選定する。
これにより、協力相手のプレイヤーを容易に選定することができる。
【0011】
また、本発明のタイピングゲームシステムは、タイピング入力する1フレーズの歌詞の行数を複数のプレイヤー数で分割し、割り切れない場合は、余りの行数を各プレイヤーにランダムに割り当てる手段を備えることを特徴とする。
このような構成により、タイピングゲームシステムは、タイピング入力する1フレーズの歌詞の行数を複数のプレイヤー数で分割し、割り切れない場合は、余りの行数を各プレイヤーにランダムに割り当てる。これにより、1フレーズの歌詞を余りの行数を残すことなく、各プレイヤーに割り当てることができる。
【0012】
また、本発明のタイピングゲームシステムは、前記各タイピングゲーム装置におけるタイピング入力速度の情報を収集し、収集した各プレイヤーのタイピング入力速度を比較することにより最速プレイヤーを決定する最速プレイヤー判定手段と、前記タイピング入力する1フレーズの歌詞の行数を複数のプレイヤー数で分割し、割り切れない場合は、余りの行数を前記最速プレイヤーに割り当てる手段と、を備えることを特徴とする。
このような構成により、タイピング入力する1フレーズの歌詞の行数を複数のプレイヤー数で分割し、割り切れない場合は、余りの行数を最速プレイヤーに割り当てる。これにより、1フレーズの歌詞を余りの行数を残すことなく、最適な形で各プレイヤーに割り当てることができる。
【0013】
また、本発明のタイピングゲームシステムは、前記タイピングゲームサーバには、タイピングゲームに必要な音楽・歌詞データを含むタイピングゲームコンテンツが保持されており、前記タイピングゲーム装置は、音楽・歌詞データを前記タイピングゲームサーバからダウンロードする手段を備えることを特徴とする。
これにより、タイピングゲームサーバに保持された豊富なコンテンツを利用して、タイピングゲームを行うことができる。
【0014】
また、本発明のタイピングゲーム用プログラムは、タイピング入力をゲーム形式で行うためのタイピングゲーム装置内のコンピュータに、曲の進行に合わせて歌詞を表示させる表示制御手順と、前記表示された所定文字数の歌詞のタイピング入力を終えるのに要した時間から入力速度を演算するタイプ速度演算手順と、前記タイプ入力速度に応じた表示内容を選択する表示内容選択手順と、前記選択された表示内容を表示する表示手順と、を実行させるためのタイピングゲーム用プログラムである。
【0015】
また、本発明のタイピングゲーム用プログラムは、通信ネットワークを介して複数ユーザのタイピングゲーム装置とタイピングゲームサーバとが接続されると共に、該複数ユーザがタイピングゲーム装置に表示された歌詞の1フレーズを分担し協力してタイピング入力を行うためのタイピングゲームシステムにおける前記タイピングゲームサーバ内のコンピュータに、前記歌詞の1フレーズを分割し、該分割された歌詞の所定の範囲をタイピング入力すべきタイプ入力文字として前記各タイピングゲーム装置に割り当てる歌詞分割手順と、前記各タイピングゲーム装置に曲の進行に合わせて歌詞を表示させると共に、各タイピングゲーム装置に割り当てられたタイプ入力文字を識別可能に表示させる表示制御手順と、前記各タイピングゲーム装置に割り当てられたタイプ入力文字のタイピング入力を終えるのに要した時間を計測することにより、タイプ入力速度を演算するタイプ速度演算手順と、前記タイプ入力速度に応じた表示内容を選択する表示内容選択手順と、前記選択された表示内容を各タイピングゲーム装置に表示する表示手順と、を実行させるためのタイピングゲーム用プログラムである。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、タイピングゲームをより魅力的にすることができ、また、複数のプレイヤーがタイピングに協力するという新しい価値観が加わる。また、複数のプレイヤーがタイピング入力に協力することで、初心者においても難易度の高いタイピングを行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
次に本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態によるタイピングゲームシステムの概要を説明するための図である。本発明のタイピングゲームシステム1は、タイピングゲームのコンテンツ(音楽・歌詞データやタイピングゲームプログラム等)を提供するタイピングゲームサーバ2と、複数のユーザのユーザPC100(パーソナルコンピュータ)とがインターネットなどの通信ネットワーク3を介して接続することにより構成される。
【0018】
図1に示す構成により、各ユーザPC100は、タイピングゲームサーバ2が公開するWebページを通して、音楽・歌詞データ等をダウンロードすることにより、単独のタイピングゲーム装置として、または複数のPC100が協力してタイピングゲームを行う協力型のタイピングゲーム装置として機能する。
【0019】
図2は、ユーザPC100を1人プレイ用の独立したタイピングゲーム装置101として使用する場合の構成例を示したものである。図2に示す構成例では、ユーザPC100に、タイピングゲームサーバ2から音楽・歌詞データおよびタイピングゲームプログラムをダウンロードし、ユーザPC100においてダウンロードしたタイピングゲームプログラムを実行することにより、ユーザPC100をタイピングゲーム装置101として機能させる。または、タイピングゲームサーバ2のWebページを開くことにより、JAVA(登録商標)などのブラウザ上で動作するタイピングゲームプログラムをロードして実行することにより、ユーザPC100をタイピングゲーム装置101として機能させる。
【0020】
このような構成により、ユーザPC100はタイピングゲーム装置101として機能する。タイピングゲーム装置101は、タイピングゲーム装置の全体を統括制御するCPU(中央処理装置)を含む制御部111と、タイピングゲーム装置101の動作に必要な各処理を行う処理プログラム部120と、音楽・歌詞データや、タイピングゲームプログラムを記憶・保持するハードディスク130とを備える。また、タイピングゲーム装置101は、メモリとしてROM、RAM(図示せず)を有している。また、図2に示すタイピングゲーム装置101内の処理プログラム部120は、専用のハードウェアにより実現されるものであってもよく、またこの処理プログラム部120は、この処理部の機能を実現するためのプログラム(図示せず)をメモリにロードして、このプログラムをCPUにより実行することによりその機能を実現させるものであってもよい。また、このタイピングゲーム装置101には、周辺機器として入力装置、表示装置等(いずれも表示せず)が接続されている。ここで、入力装置としては、キーボード、マウス等の入力デバイスのことをいう。表示装置とは、CRT(Cathode Ray Tube)や液晶表示装置等のことをいう。
【0021】
処理プログラム部120中の曲名選択処理部121は、タイピングゲームサーバ2にアクセスすることにより、例えば、図13に示すようなタイピングゲーム曲名選択画面(Web画面)を開き、音楽のジャンルを選択し、該ジャンルの選択に応じて開くポップアップウィンドウ(図示せず)により、希望の曲を選択し、当該曲の音楽・歌詞データをダウンロードする。また、タイピングゲーム曲名選択画面により曲名を選択する場合に、難易度(初級、中級、上級などのレベル)を指定して曲名を選択するようにもできる。また、音楽・歌詞データには、歌詞を1フレーズごとに(またはさらに細かく)分割する分割情報と、プレイヤーのレベル(初級、中級、上級などのレベル)に応じてタイピング入力すべきタイプ入力文字範囲を指定する情報が含まれている。これは、初級者にとっては1フレーズの歌詞の全ての文字をタイピング入力することが困難なためである。
【0022】
表示制御処理部122は、曲の進行合わせて1フレーズごとに分割された歌詞を順次に表示する処理を行う(例えば、図14の歌詞エリア302を参照)。タイプ速度演算処理部123は、表示された歌詞の所定文字数(入力指定された範囲の文字数)のタイピング入力を終えるのに要した時間からタイプ入力速度を演算する処理を行う。この時間計測のために入力判定タイマが設けられる(図14の入力判定タイマ303aを参照)。本実施形態のタイピングゲーム装置では、例えば、タイピング入力速度の判定時間として、PERFECT判定時間、GREAT判定時間、GOOD判定時間、OK判定時間、およびBAD判定時間を設ける。この判定時間については、PERFECT判定時間<GREAT判定時間<GOOD判定時間<OK判定時間<BAD判定時間、の関係がある。
【0023】
スコア集計処理部124は、タイピングゲームの進行に応じて獲得したスコアの集計処理と、集計したスコアを表示する処理を行う(例えば、図14のスコア(SCORE)305を参照)。
【0024】
テンションゲージ処理部125は、テンションゲージ(獲得したスコアをグラフィカルに表現、例えば、タイピングが成功するとゲージが上がって行き、ゲージの残量によってカラーが変化するなど)の表示処理を行う(例えば、図14のテンションゲージ(POWER)304を参照)。表示内容選択処理部126は、タイプ入力速度に応じた表示内容(<GOOD!>や<PERFECT!>等のアイコン)を選択する処理を行う。表示部127は、タイピング入力のスコアに応じて<GREAT!>や<PERFECT!>等のアイコンを表示する処理を行う(例えば、図14の観客エリア306中の文字「GREAT」を参照)。
【0025】
また、図3は、複数プレイヤーが協力してタイピング入力を行う場合の構成例を示す図である。図3に示す例は、タイピングゲームサーバ2とユーザPC100とを接続し、タイピングゲームサーバ2に対してユーザPC100をタイピングゲーム装置101として機能させ、複数のプレイヤーがオンラインで協力してタイピングゲームを行う場合の構成例である。
【0026】
ユーザPC100は、タイピングゲームサーバ2からタイピングゲームプログラムをダウンロードするか、またはJAVA(登録商標)などのブラウザ上で動作するタイピングゲームプログラムをロードして実行することによりタイピングゲーム装置101として機能する。
【0027】
なお、この例では、複数のプレイヤーが協力してタイピングゲームを行う場合の構成例を示しているが、もちろん1人で単独プレイを行うこともできる。
【0028】
タイピングゲームサーバ2には、タイピングゲームサーバ2の全体を統括制御するCPUを含む制御部201と、タイピングゲームサーバ2と通信ネッワーク3とを接続する通信インターフェイス211と、タイピングゲームサーバ2の動作に必要な各種の処理を行う処理プログラム部221と、データベース230とを有している。また、タイピングゲームサーバ2には、メモリとしてROM、RAM(図示せず)を有している。また、処理プログラム部221は専用のハードウェアにより実現されるものであってもよく、また、この処理部の機能を実現するためのプログラム(図示せず)をメモリにロードして、このプログラムをCPUにより実行することによりその機能を実現させるものであってもよい。
【0029】
処理プログラム部221中のプレイヤー数選択処理部222は、表示された歌詞の1フレーズを分担し協力してタイピングするために、プレイヤー数を選択するための処理を行う。例えば、このプレイヤー数を選択したプレイヤーをホストとし、該ホストが曲名などを選択できるようにする。
【0030】
歌詞分割処理部223は、歌詞の1フレーズを切り分け、プレイヤー数に応じて分割して各プレイヤーに割り当てる処理を行う。この場合に、入力分割数をプレイヤー人数で割れず余りが生じた場合は、余りの部分をランダムに振り分ける他、入力が速い人(最速プレイヤー)に優先的に割り当てる機能を有している。
【0031】
複数プレイヤー選択処理部224は、複数プレイヤーを選択する場合に、協力相手をサーバのアクセス中のユーザの中から選定する処理を行う。各プレイヤースコア集計処理部225は、複数プレイヤーでゲームが進行している場合に、各タイピングゲーム装置101から各プレイヤーのタイプ入力速度の情報(スコア情報)を収集し、データベース230に記憶する処理を行う。最速プレイヤー決定処理部226は、各プレイヤースコア集計処理部225で収集した各プレイヤーのスコア情報を基に、最速プレイヤーの決定処理を行う。
【0032】
また、データベース230には、このタイピングゲームシステムに登録した会員の会員情報や、音楽・歌詞データ、プレイヤーデータ、タイピングゲームプログラム等が記録されている。
【0033】
また、図3におけるタイピングゲーム装置101の構成は図2に示すものと同様であるが、複数プレイヤーによりタイピングゲームが行われる場合に、各タイピングゲーム装置101におけるゲーム進行情報は、タイピングゲームサーバ2により常時、監視・制御されることになる。また、タイピングゲームサーバ2と、タイピングゲーム装置101との機能分担は図3に示す構成例に限られることはなく、適宜に変更することができることはいうまでもない。例えば、タイピングゲームサーバ2の機能の一部または全部の機能を、特定のタイピングゲーム装置101に担当させることもできる。
【0034】
上記のような構成により、本発明のタイピングゲームシステムにおいては、タイピングゲームを1人で行うだけでなく、オンラインのタイピングゲームにおける協力プレイを実現することができる。また、曲の難易度を歌詞の切り方によって調整し、入力判定タイマを用いたタイプ入力速度の判定により、入力レベルを評価することができる。また、曲の難易度を、切り分けられた歌詞を複数のプレイヤーに割り当てることで調整し、複数プレイヤーが協力することによって難易度の高い曲をクリアできる。これにより、ゲームとしての楽しさを増すことができる。
【0035】
[本発明のタイピングゲームシステムにおける画面例の説明]
次に、本発明のタイピングゲームシステムにおけるゲーム画面例について説明する。本発明のタイピングゲームシステムでは、1人でタイピングゲームを行う他に、図14に示すように、ユーザPC100(タイピングゲーム装置101)にタイピングゲーム画面300を表示して、複数のユーザ(この例では4人)が協力しながら音楽に合わせて歌詞を入力することにより、ゲーム形式でタイピングを行うことができる。
【0036】
図14に示す画面において、アバター演出エリア301には、各プレイヤーに割り当てられるアバター(プレイヤーの分身として画面上に登場するキャラクター)が表示される。なお、各アバターはそれぞれ異なるプレイヤーカラー(プレイヤー色)で表示される。例えば、アバターAは赤色、アバターBは青色、アバターCは黄色、アバターDは緑色で表示される。
【0037】
歌詞エリア302は、4行まで表示されるように構成されており、表示される歌詞が各プレイヤーの担当パートと同じカラーで表示される。4人でプレイする場合、担当歌詞が各プレイヤーカラーで表示される。例えば、歌詞302aはアバターAと同じ赤色で表示され、歌詞302bはアバターBと同じ青色で表示され、歌詞302cはアバターCと同じ黄色で表示され、歌詞302dはアバターDと同じ緑色で表示される。
【0038】
また、2人または3人でプレイする場合、担当歌詞でない歌詞がルーレット(ランダム選択)の対象となり、このルーレットが実行されることによってどの参加者の担当になるかが決定する。また、1人でプレイする場合、全ての歌詞がプレイヤーカラー1色で表示される。また、タイピングが成功すると歌詞がグレーに変わって行き、さらに、タイピングのスピードによって、観客エリア3060に<GREAT!>や<PERFECT!>等のアイコンが表示される。この例では、GREATが表示されている。
【0039】
タイピングウィンドウ303は、入力制限時間用の入力判定タイマ303aとタイピング入力した入力内容が表示されるタイピング入力表示エリア303bからなる。表示される入力内容はローマ字またはかな文字((図示しない機能ボタンにより切り換え可能)であり、タイピングが成功すると文字がグレーからプレイヤーカラーに変わって行く。
【0040】
テンションゲージ(POWER)304は、グラフィカルに表現され、例えば、タイピングが成功するとテンションゲージが上がって行き、ゲージの残量によってカラーが変化する。
【0041】
スコア(SCORE)305は、タイピングが成功するたびに上がって行き、基本的には下がらない。観客エリア306は、初期状態では1人に1匹の観客キャラクターが付いており、タイピングが成功し、称号の上昇により増える。曲名表示エリア307には、曲名が表示され、また、機能ボタンとして、スタート(開始)308、退室309等が設けられる。
【0042】
上記画面構成において、以下、初級、中級、上級のそれぞれのレベルに応じたゲーム画面例について説明する。なお、レベルの選択は、例えば、ホストが曲名選択時に行うようにする。
【0043】
初級レベルの1人用プレイの場合、図15中のアバターAがプレイヤーに割り当てられて表示されるとともに、歌詞エリア302の4行の歌詞(星空に、コマンタレブー、遠い故郷、困った礼文)の中の破線302aで囲んだ文字のみがアバターAのプレイヤーカラーで表示される。そして、歌詞の中のある単語(1もしくは2文字程度)の入力ができればクリアとなる。例えば、「星空にコマタレブー」という歌詞がX秒で流れると同時に画面上に「HOSI(ホシ)」や「NI(ニ)」などの文字が表示される。歌詞が流れているX秒の間に上記表示された文字を入力出来れば、その部分はクリアとなる。
【0044】
なお、2人以上でプレイする場合、例えば4人でプレイする場合は、図16に示すように、破線302aで囲んだ文字がアバターAのプレイヤーカラーで表示され、破線302bで囲んだ文字がアバターBのプレイヤーカラーで表示され、破線302cで囲んだ文字がアバターCのプレイヤーカラーで表示され、破線302dで囲んだ文字がアバターDのプレイヤーカラーで表示される。各プレイヤーは自分のカラーと同じ単語をタイピングする。この画面例では、アバターAのプレイヤーが「HOSHI」を入力する。
【0045】
中級レベルとしては、単語ではなく歌詞の一部を入力できればクリアとなる。例えば、1人プレイの場合は、図17に示すように、「星空にコマンタレブー」という歌詞がX秒で流れると同時に画面上に「HOSHIZORANI(星空に))」や「KOMANTAREBU−(コマンタレブー)」などの文字が表示される。この場合、破線302bと破線302dで囲んだ文字がアバターAのプレイヤーカラーで表示さる。そして、歌詞が流れているX秒の問に上記表示された文字を入力出来れば、その部分はクリアとなる。
【0046】
また、2人以上でプレイする場合、例えば4人でプレイする場合は、図18に示すように、破線302aで囲んだ文字がアバターAのプレイヤーカラーで表示され、破線302bで囲んだ文字がアバターBのプレイヤーカラーで表示され、破線302cで囲んだ文字がアバターCのプレイヤーカラーで表示され、破線302dで囲んだ文字がアバターDのプレイヤーカラーで表示される。各プレイヤーは自分のカラーと同じ単語をタイピングする。この画面例では、アバターAのプレイヤーが「HOSIZORA」を入力する。
【0047】
上級レベルとしては、表示される全ての歌詞を入力することでクリアとなる。例えば、1人プレイの場合は、図19に示すように、「星空にコマンタレブー」という歌詞がX秒で流れると同時に画面上に「HOSHIZORANI(星空に)」や「KOMANTAREBU−(コマンタレブー)」などの文字が表示される。そして、歌詞が流れているX秒の問に表示された破線302aで囲んだ部分の文字を入力出来れば、その部分はクリアとなる。なお、2人以上でプレイする場合、例えば4人でプレイする場合は、図20に示すように、破線302aで囲んだ文字がアバターAのプレイヤーカラーで表示され、破線302bで囲んだ文字がアバターBのプレイヤーカラーで表示され、破線302cで囲んだ文字がアバターCのプレイヤーカラーで表示され、破線302dで囲んだ文字がアバターDのプレイヤーカラーで表示される。各プレイヤーは自分のカラーと同じ部分をタイピングする。この画面例では、アバターAのプレイヤーが「HOSIZORANI」を入力する。
【0048】
[タイピングゲームシステムにおける処理の流れを示すフローチャートの説明]
次に、本発明のタイピングゲームシステムにおける処理の流れについて説明する。
図4乃至図12は、本発明のタイピングゲームシステムにおける処理の流れを示すフローチャートであり、図4乃至図7は、1人用プレイの処理の流れを示すフローチャートであり、図8乃至図12は、複数人用プレイの処理の流れを示すフローチャートである。
【0049】
(1人プレイの場合のフローチャートの説明)
最初に、図4乃至図7のフローチャートを参照して、1人用プレイの場合の処理の流れについて説明する。なお、プレイヤーのユーザPC100は既にタイピングゲームサーバ2に接続されており、タイピングゲーム装置101として機能しているものとする。
【0050】
最初に、プレイヤーによって曲の選択が行われる(ステップS101)。選択する曲の難易度は、推奨プレイ人数も兼ねているが、この例では1人でプレイする。曲の選択が完了すると、タイピングゲーム装置101はタイピングゲームサーバ2から、選択した曲の音楽・歌詞データがダウンロードする。
【0051】
次に、開始ボタンが押下されると(ステップS102)、ゲームが開始され(ステップS103)、選択曲の再生が始まる(ステップS104)。そして、曲の進行に合わせて(ステップS105)、タイピング入力の開始部分が到来したかどうかが判定される(ステップS106)。タイピング入力の開始部分が到来したと判定されると(ステップS106:Yes)、タイピング入力範囲を確定し(ステップS107)、タイピング入力歌詞範囲により歌詞に対応した曲長分の入力判定タイマゲージ(タイマ計測時間量)をセットする(ステップS108)。この入力判定タイマは、タイピング入力が所定の制限時間内におこなわれたどうかを判定するタイマである。
【0052】
入力判定タイマがスタートすると(図5:ステップS109)、タイマ時間が経過(タイムアップ)したかどうか計時が行われ(ステップS110)、また、タイマ時間内にタイピング入力が行われたかどうかが判定される(ステップS111)。入力文字があると、正しい入力文字であるかどうかが判定される(ステップS112)。入力文字が正しくなければ(ステップS112:No)、ステップS111に戻り再度タイピング入力されるのを待つ。
【0053】
ステップS112において、正しい文字がタイピング入力されたと判定された場合は(ステップS112:Yes)、PERFECT判定時間内にタイピング入力されたかどうかが判定される(ステップS113)。このPERFECT判定時間は最も短い時間内にタイピング入力が行われたことを判定するための時間であり、このPERFECT判定時間の他に、GREAT判定時間、GOOD判定時間、OK判定時間、BAD判定時間があり、それぞれの判定時間について、
PERFECT判定時間<GREAT判定時間<GOOD判定時間<OK判定時間<BAD判定時間
の関係がある。
【0054】
PERFECT判定時間内にタイピング入力が行われたと判定された場合は(ステップS113:Yes)、PERFECT判定スコアアップし(ステップS114)、PERFECT分のテンションゲージ(図14のテンションゲージ304を参照)をアップする(ステップS115)。そして、ステップS110に戻り次のタイピング入力が行われる。
【0055】
PERFECT判定時間内にタイピング入力が行われなかったと判定された場合は(ステップS113:No)、次に、GREAT判定時間内にタイピング入力が行われたどうかが判定される(ステップS116)、GREAT判定時間内にタイピング入力が行われたと判定された場合は(ステップS116:Yes)、GREAT判定スコアアップし(ステップS117)、GREAT分のテンションゲージをアップする(ステップS118)。そして、ステップS110に戻り次のタイピング入力が行われる。
【0056】
GREAT判定時間内にタイピング入力が行われなかったと判定された場合は(ステップS116:No)、次に、GOOD判定時間内にタイピング入力が行われたどうかが判定される(図6:ステップS119)、GOOD判定時間内にタイピング入力が行われたと判定された場合は(ステップS119:Yes)、GOOD判定スコアアップし(ステップS120)、GOOD分のテンションゲージをアップする(ステップS121)。そして、ステップS110(図5)に戻り次のタイピング入力が行われる。
【0057】
GOOD判定時間内にタイピング入力が行われなかったと判定された場合は(ステップS119:No)、次に、OK判定時間内にタイピング入力が行われたどうかが判定される(ステップS122)、OK判定時間内にタイピング入力が行われたと判定された場合は(ステップS122:Yes)、OK判定スコアアップし(ステップS123)、OK分のテンションゲージをアップする(ステップS124)。そして、ステップS110(図5)に戻り次のタイピング入力が行われる。
【0058】
OK判定時間内にタイピング入力が行われなかったと判定された場合は(ステップS122:No)、次に、BAD判定時間内にタイピング入力が行われたどうかが判定される(ステップS125)、BAD判定時間内にタイピング入力が行われたと判定された場合は(ステップS125:Yes)、BAD判定スコアアップし(ステップS126)、BAD分のテンションゲージをダウンする(ステップS127)。そして、残りテンションゲージがあるかどうかを判定し(ステップS128)、残りテンションゲージがある場合は、ステップS110(図5)に戻り次のタイピング入力が行われる。残りテンションゲージがない場合は(ステップS128:No)、ゲームを終了する。
【0059】
ステップS125において、BAD判定時間内にタイピング入力が行われなかったと判定された場合は(ステップS125:No)、次に、ステップS129(図7)に移り、必要入力文字を全て入力したかどうかが判定される。
【0060】
ステップS129において、必要入力文字を全て入力しなかったと判定された場合は(ステップS129:No)、入力しきれなかった分のテンションゲージをダウンし(ステップS130)、残りテンションゲージがあるかどうかを判定する(ステップS131)、残りテンションゲージがない場合は(ステップS131:No)、ゲームを終了する。
【0061】
ステップS129において、必要入力文字を全て入力していないと判定された場合(ステップS129:Yes)、または、ステップS131において、残りテンションゲージがあると判定された場合は(ステップS131:Yes)、次の入力部分があるかどうかが判定され(ステップS132)、次の入力部分がある場合(ステップS132:Yes)、ステップS105(図4)に移り、曲を進行する。
【0062】
次の入力部分がない場合(ステップS132:No)、スコアの集計を行い、スコアデータを基に、プレイヤーデータを成長させる(ステップS134)。そして、ゲームを終了させる。
【0063】
(複数人プレイの場合のフローチャートの説明)
次に、図8乃至図12のフローチャートを参照して、複数人プレイの場合の処理の流れについて説明する。
【0064】
最初に、ホストが曲の選択を行う(ステップS201)。選択する曲の難易度は、推奨プレイ人数も兼ねており、ホストは曲の選択と合わせてプレイヤー数の選択を行う。これにより、協力してタイピング入力を行う複数プレイヤーが決定される(例えば、タイピングゲームサーバ2にアクセス中のユーザから選定する)。そして、複数プレイヤーの各タイピングゲーム装置101はタイピングゲームサーバ2から、選択された曲の音楽・歌詞データをダウンロードする。
【0065】
次に、ホストが自身のユーザPC(タイピングゲーム装置)の開始ボタンを押下し(ステップS202)、子(他のプレイヤー)が自身のユーザPC(タイピングゲーム装置)の開始ボタンを押下することにより(ステップS203)、ゲームが開始し(ステップS204)、選択曲の再生が開始される(ステップS205)。そして、曲の進行に合わせて(ステップS206)、タイピング入力の開始部分が到来したかどうかが判定される(ステップS207)。タイピング入力の開始部分が到来したと判定されると(ステップS207:Yes)、タイピング入力範囲を確定する(ステップS208)。
【0066】
さらに、タイピング入力歌詞を分割して各プレイヤーの担当にランダムに割り当てる(ステップS209)。この場合に、歌詞の入力分割数をプレイヤー人数で割り切れない場合は、既に最速プレイヤーを選択済みかどうかを判定し(ステップS211)、最速プレイヤーを選択済みの場合は(ステップS211:Yes)、この最速プレイヤーに残りの部分を割り当てる(ステップS213)。最速プレイヤーを選択済みでない場合は(ステップS211:No)、残りの部分を各プレイヤーにランダムに割り当てる(ステップS212)。
【0067】
それから、タイピング入力歌詞範囲により歌詞に対応した曲長分の入力判定タイマゲージ(タイマ計測時間量)をセットする(ステップS214)。この入力判定タイマは、タイピング入力が所定の制限時間内におこなわれたどうかを判定するタイマである。
【0068】
タイマがスタートすると(図9:ステップS215)、タイマ時間が経過(タイムアップ)したかどうかの計時が行われ(ステップS216)、また、タイマ時間内にタイピング入力が行われたかどうかが判定される(ステップS217)。入力文字があると、正しい入力文字であるかどうかが判定される(ステップS218)。入力文字が正しくなければ(ステップS218:No)、タイプミスとして集計し(ステップS219)、ステップS217に戻り再度タイピング入力されるのを待つ。
【0069】
ステップS218において、正しい文字がタイピング入力されたと判定された場合は(ステップS218:Yes)、PERFECT判定時間内にタイピング入力されたかどうかが判定される(ステップS220)。PERFECT判定時間内にタイピング入力が行われたと判定された場合は(ステップS220:Yes)、PERFECT判定スコアアップし(ステップS221)、PERFECT分のテンションゲージをアップする(ステップS222)。そして、ステップS236(図11)に移る。
【0070】
PERFECT判定時間内にタイピング入力が行われなかったと判定された場合は(ステップS220:No)、次に、GREAT判定時間内にタイピング入力が行われたどうかが判定される(ステップS223)、GREAT判定時間内にタイピング入力が行われたと判定された場合は(ステップS223:Yes)、GREAT判定スコアアップし(ステップS224)、GREAT分のテンションゲージをアップする(ステップS225)。それから、ステップS236(図11)に移行する。
【0071】
GREAT判定時間内にタイピング入力が行われなかったと判定された場合は(ステップS223:No)、次に、GOOD判定時間内にタイピング入力が行われたどうかが判定される(図10:ステップS226)、GOOD判定時間内にタイピング入力が行われたと判定された場合は(ステップS226:Yes)、GOOD判定スコアアップし(ステップS227)、GOOD分のテンションゲージをアップする(ステップS228)。それから、ステップS236(図11)に移行する。
【0072】
GOOD判定時間内にタイピング入力が行われなかったと判定された場合は(ステップS226:No)、次に、OK判定時間内にタイピング入力が行われたどうかが判定される(ステップS229)、OK判定時間内にタイピング入力が行われたと判定された場合は(ステップS229:Yes)、OK判定スコアアップし(ステップS230)、OK分のテンションゲージをアップする(ステップS231)。それから、ステップS236(図11)に移行する。
【0073】
OK判定時間内にタイピング入力が行われなかったと判定された場合は(ステップS229:No)、次に、BAD判定時間内にタイピング入力が行われたどうかが判定される(ステップS232)、BAD判定時間内にタイピング入力が行われたと判定された場合は(ステップS232:Yes)、BAD判定スコアアップし(ステップS233)、BAD分のテンションゲージをダウンする(ステップS234)。そして、残りテンションゲージがあるかどうかを判定し(ステップS235)、残りテンションゲージがある場合は、ステップS216(図9)に戻り次のタイピング入力が行われる。残りテンションゲージがない場合は(ステップS235:No)、ゲームを終了する。
【0074】
ステップS232において、BAD判定時間内にタイピング入力が行われなかったと判定された場合は(ステップS232:No)、次に、ステップS238(図12)に移り、必要入力文字を全て入力したかどうかが判定される。
【0075】
ステップS238において、必要入力文字を全て入力しなかったと判定された場合は(ステップS238:No)、入力しきれなかった分のテンションゲージをダウンし(ステップS239)、残りテンションゲージがあるかどうかを判定する(ステップS240)、残りテンションゲージがない場合は(ステップS240:No)、ゲームを終了する。
【0076】
ステップS238において、必要入力文字を全て入力したと判定された場合(ステップS238:Yes)、および、ステップS240において、残りテンションゲージがあると判定された場合は(ステップS240:Yes)、次の入力部分があるかどうかが判定され(ステップS241)、次の入力部分がある場合は(ステップS241:Yes)、ランダム割り当て時の最速プレイヤーを選出し(ステップS242)、ステップS206(図8)に戻り、曲を進行する。
【0077】
次の入力部分がない場合は(ステップS241:No)、スコアの集計を行い(ステップS243)、スコアデータを基に、プレイヤーデータを成長させる(ステップS244)。そして、ゲームを終了させる。
【0078】
以上、説明した手順により複数のプレイヤーが協力して難易度の高い歌詞のタイピング入力が行えるようになる。また、初級者と上級者が協力してタイピング入力を行うなど、タイピングゲームの魅力を増すことができる。
【0079】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、図2に示すタイピングゲーム装置101はコンピュータシステムとして構成されているものであり、処理プログラム部120の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムを上記コンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより本発明に必要な処理を行ってもよい。また、図3に示すタイピングゲームサーバ2はコンピュータシステムとして構成されているものであり、処理プログラム部221の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムを上記コンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより本発明に必要な処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
【0080】
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0081】
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」には、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送受信する場合における、サーバ内の記憶装置や、サーバからプログラムをダウンロードしたクライアントコンピュータ内部の揮発性メモリなどが含まれるものとする。
【0082】
また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【0083】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明のタイピングゲーム装置、タイピングゲームシステムは、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
例えば、上記の実施形態では、音楽・歌詞データの取得方法としてタイピングゲームサーバ2からダウンロードする場合を説明したが、これ以外にも、ストリーミング送信のようにユーザPC100側にデータを残さない形で取得できるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】本発明のタイピングゲームシステムの概要を説明するための図である。
【図2】1人プレイ用のタイピングゲーム装置の構成例を示す図である。
【図3】複数プレイヤーが協力してタイピング入力を行う場合のタイピングゲームシステムの構成例を示す図である。
【図4】1人プレイの場合の処理の流れを示すフローチャート(1)である。
【図5】1人プレイの場合の処理の流れを示すフローチャート(2)である。
【図6】1人プレイの場合の処理の流れを示すフローチャート(3)である。
【図7】1人プレイの場合の処理の流れを示すフローチャート(4)である。
【図8】複数人プレイの場合の処理の流れを示すフローチャート(1)である。
【図9】複数人プレイの場合の処理の流れを示すフローチャート(2)である。
【図10】複数人プレイの場合の処理の流れを示すフローチャート(3)である。
【図11】複数人プレイの場合の処理の流れを示すフローチャート(4)である。
【図12】複数人プレイの場合の処理の流れを示すフローチャート(5)である。
【図13】タイピングゲーム曲名選択画面の例を示す図である。
【図14】タイピング入力画面の例を示す図である。
【図15】初級者の1人プレイ用の画面を示す図である。
【図16】初級者の複数人プレイ用の画面を示す図である。
【図17】中級者の1人プレイ用の画面を示す図である。
【図18】中級者の複数人プレイ用の画面を示す図である。
【図19】上級者の1人プレイ用の画面を示す図である。
【図20】上級者の複数人プレイ用の画面を示す図である。
【符号の説明】
【0085】
1 タイピングゲームシステム
2 タイピングゲームサーバ
3 通信ネッワーク
100 ユーザPC(パーソナルコンピュータ)
101 タイピングゲーム装置
111 制御部
120 処理プログラム部
121 曲名選択処理部
122 表示制御処理部
123 タイプ速度演算処理部
124 スコア集計処理部
125 テンションゲージ処理部
126 表示内容選択処理部
127 表示部
130 ハードディスク
201 制御部
211 通信インターフェイス
221 プレイヤー数選択処理部
221 処理プログラム部
223 歌詞分割処理部
224 複数プレイヤー選択処理部
225 各プレイヤースコア集計処理部
226 最速プレイヤー決定処理部
230 データベース
300 タイピングゲーム画面
301 アバター演出エリア
302 歌詞エリア
303 タイピングウィンドウ
303a 入力判定タイマ
303b タイピング入力表示エリア
306 観客エリア
307 曲名表示エリア
309 退室ボタン


【特許請求の範囲】
【請求項1】
タイピング入力をゲーム形式で行うためのタイピングゲーム装置であって、
曲の進行に合わせて歌詞を表示させる表示制御部と、
前記表示された歌詞中の所定文字数のタイピング入力を終えるのに要した時間からタイプ入力速度を演算するタイプ速度演算部と、
前記タイプ入力速度に応じた表示内容を選択する表示内容選択部と、
前記選択された表示内容を表示する表示部と、
を備えることを特徴とするタイピングゲーム装置。
【請求項2】
通信ネットワークを介して複数ユーザのタイピングゲーム装置が接続されると共に、該複数ユーザがタイピングゲーム装置に表示された歌詞の1フレーズを分担し協力してタイピング入力を行うためのタイピングゲームシステムであって、
前記歌詞の1フレーズを分割し、該分割された歌詞の所定の範囲をタイピング入力すべきタイプ入力文字として前記各タイピングゲーム装置に割り当てる歌詞分割手段と、
前記各タイピングゲーム装置に曲の進行に合わせて歌詞を表示させると共に、各タイピングゲーム装置に割り当てられたタイプ入力文字を識別可能に表示させる表示制御手段と、
前記各タイピングゲーム装置に割り当てられたタイプ入力文字のタイピング入力を終えるのに要した時間を計測することにより、タイプ入力速度を演算するタイプ速度演算手段と、
前記タイプ入力速度に応じた表示内容を選択する表示内容選択手段と、
前記選択された表示内容を各タイピングゲーム装置に表示する表示手段と、
を備えることを特徴とするタイピングゲームシステム。
【請求項3】
通信ネットワークを介して複数ユーザのタイピングゲーム装置とタイピングゲームサーバとが接続されると共に、該複数ユーザがタイピングゲーム装置に表示された歌詞の1フレーズを分担し協力してタイピング入力を行うためのタイピングゲームシステムであって、
前記タイピングゲームサーバは、
前記歌詞の1フレーズを分割し、該分割された歌詞の所定の範囲をタイピング入力すべきタイプ入力文字として前記各タイピングゲーム装置に割り当てる歌詞分割手段と、
前記各タイピングゲーム装置に曲の進行に合わせて歌詞を表示させると共に、各タイピングゲーム装置に割り当てられたタイプ入力文字を識別可能に表示させる表示制御手段と、
前記各タイピングゲーム装置に割り当てられたタイプ入力文字のタイピング入力を終えるのに要した時間を計測することにより、タイプ入力速度を演算するタイプ速度演算手段と、
前記タイプ入力速度に応じた表示内容を選択する表示内容選択手段と、
前記選択された表示内容を各タイピングゲーム装置に表示する表示手段と、
を備えることを特徴とするタイピングゲームシステム。
【請求項4】
前記歌詞の1フレーズを分担してタイピング入力する複数プレイヤーのプレイヤー数を選択するためのプレイヤー数選択手段と、
前記歌詞の1フレーズをプレイヤー数に応じて分割して各プレイヤーのタイピングゲーム装置に割り当てる歌詞分割手段と、
を備えることを特徴とする請求項2または請求項3に記載のタイピングゲームシステム。
【請求項5】
前記複数プレイヤー数を選択する場合に、協力相手のタイピングゲーム装置を前記タイピングゲームサーバにアクセス中のユーザから選定するための複数プレイヤー選択手段を備えることを特徴とする請求項4に記載のタイピングゲームシステム。
【請求項6】
タイピング入力する1フレーズの歌詞の行数を複数のプレイヤー数で分割し、割り切れない場合は、余りの行数を各プレイヤーにランダムに割り当てる手段を備えることを特徴とする請求項2から請求項5のいずれかの項に記載のタイピングゲームシステム。
【請求項7】
前記各タイピングゲーム装置におけるタイピング入力速度の情報を収集し、収集した各プレイヤーのタイピング入力速度を比較することにより最速プレイヤーを決定する最速プレイヤー判定手段と、
前記タイピング入力する1フレーズの歌詞の行数を複数のプレイヤー数で分割し、割り切れない場合は、余りの行数を前記最速プレイヤーに割り当てる手段と、
を備えることを特徴とする請求項2から請求項5のいずれかの項に記載のタイピングゲームシステム。
【請求項8】
前記タイピングゲームサーバには、タイピングゲームに必要な音楽・歌詞データを含むタイピングゲームコンテンツが保持されており、
前記タイピングゲーム装置は、音楽・歌詞データを前記タイピングゲームサーバからダウンロードする手段を備えることを特徴とする請求項3から請求項7のいずれかの項に記載のタイピングゲームシステム。
【請求項9】
タイピング入力をゲーム形式で行うためのタイピングゲーム装置内のコンピュータに、
曲の進行に合わせて歌詞を表示させる表示制御手順と、
前記表示された所定文字数の歌詞のタイピング入力を終えるのに要した時間から入力速度を演算するタイプ速度演算手順と、
前記タイプ入力速度に応じた表示内容を選択する表示内容選択手順と、
前記選択された表示内容を表示する表示手順と、
を実行させるためのタイピングゲーム用プログラム。
【請求項10】
通信ネットワークを介して複数ユーザのタイピングゲーム装置とタイピングゲームサーバとが接続されると共に、該複数ユーザがタイピングゲーム装置に表示された歌詞の1フレーズを分担し協力してタイピング入力を行うためのタイピングゲームシステムにおける前記タイピングゲームサーバ内のコンピュータに、
前記歌詞の1フレーズを分割し、該分割された歌詞の所定の範囲をタイピング入力すべきタイプ入力文字として前記各タイピングゲーム装置に割り当てる歌詞分割手順と、
前記各タイピングゲーム装置に曲の進行に合わせて歌詞を表示させると共に、各タイピングゲーム装置に割り当てられたタイプ入力文字を識別可能に表示させる表示制御手順と、
前記各タイピングゲーム装置に割り当てられたタイプ入力文字のタイピング入力を終えるのに要した時間を計測することにより、タイプ入力速度を演算するタイプ速度演算手順と、
前記タイプ入力速度に応じた表示内容を選択する表示内容選択手順と、
前記選択された表示内容を各タイピングゲーム装置に表示する表示手順と、
を実行させるためのタイピングゲーム用プログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2008−3410(P2008−3410A)
【公開日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−174439(P2006−174439)
【出願日】平成18年6月23日(2006.6.23)
【出願人】(505205812)エヌエイチエヌ コーポレーション (408)
【出願人】(501333021)NHNJapan株式会社 (29)
【Fターム(参考)】