説明

タイピングゲーム装置

【課題】 携帯情報端末により入力される文字列の正誤判定に基づいて遊技を制御するタイピングゲーム装置を提供すること。
【解決手段】 操作部213を有する携帯電話機211が外部から接続ケーブル201に接続された場合に、携帯電話機211の操作部213の入力操作による入力を行うことを選択したときは、以後、携帯電話機211の操作部213の入力操作による入力のみを有効とするので、その携帯電話機211の操作部213の入力操作により入力された文字・記号等の種類と判定基準データとに基づいて、操作部213の入力操作による入力の正誤判定処理が行われる。そして、今回のタイピングゲームで獲得した得点(スコア)が所定点数を超えていると、特典情報として、プレミア度の高い独自の着信音・画像・音声などがHDDから直接的に又はサーバから間接的に携帯電話機211にダウンロードされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力された文字列の正誤判定に基づいて遊技を制御するタイピングゲーム装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、キーボードを用いたゲーム装置としては、例えば、市販のキーボードを取り付ける構造を有したビデオゲーム機や(例えば、特許文献1参照)、タイピングスキルを競うことにより娯楽性を向上させたタイピングゲーム装置がある(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2001−204965号公報
【特許文献2】特開2003−62331号公報
【0003】
一方、携帯情報端末を用いたゲーム装置としては、例えば、携帯電話機とコントローラとでゲーム機能を同時に操作できるゲーム機や(例えば、特許文献3参照)、携帯電話機を介してネットワークへ接続可能とするテレビゲーム機がある(例えば、特許文献4参照)。
【特許文献3】特開2001−38057号公報
【特許文献4】特開2002−359660号公報
【0004】
また、携帯情報端末の使用に加えてサーバを利用したゲーム装置としては、例えば、携帯電話機を介して送信されたゲーム結果に基づいて専用サイトサーバが作成した攻略方法などを取得できる遊技装置や(例えば、特許文献5参照)、移動体通信端末を介してポイント情報管理機器から購入したポイントに応じてゲームを行うゲーム機がある(例えば、特許文献6参照)。
【特許文献5】特開2002−177649号公報
【特許文献6】特開2002−126339号公報
【0005】
このように、近年、携帯情報端末である携帯電話機を使用できるゲーム装置が開発されているが、これは、携帯電話機の普及率が拡大して、携帯電話機でのメールやチャットなどを行う機会が増え、携帯電話機の文字入力機能を使いこなすことが日常茶飯事になってきていることが、その背景にある。
【0006】
さらに、携帯電話機の文字入力機能は、日進月歩で高機能化しており、例えば、その学習機能により、入力頻度の高い文(文字列)は、その最初の1〜2文字を入力するだけで、推測して変換することが可能なほどである。つまり、メールやチャットなどで自分が頻繁に使い込んだ携帯電話機は、自分なりの入力方法によって、独自の文字変換機能を有する文字入力機能に育てることができ、よって、その文字入力機能を扱う習熟度は相当に高くなってきている
【0007】
従って、一般の人々からすれば、携帯電話機の方がキーボードよりも身近な存在であるので、最近は、携帯電話機のボタンで入力するスキルの方が、キーボードのキーをタイピングするスキルよりも重要となり、携帯電話機の操作部で入力するスキルの向上・マスター・競争を目的にしつつ娯楽性に富んだタイピングゲーム装置に対するニーズが十二分にあると考えられる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、現状のタイピングゲーム装置では、キーボードのブラインドタッチをマスターさせることを目的を主眼として開発されてきた経過があるため、その入力手段として、キーボードを当然のように採用してきた。その一方で、キーボードは、パーソナルコンピュータの普及に伴って使う機会は増えているものの、日常的に使用される機器としては、携帯電話機に及ばなくなってきており、さらに、ゲーム装置の入力手段としても、女性の遊技者における付け爪の常態化や遊技者個々の体格差などから、遊技者にとっては遊技に不向きとなるケースもあった。
【0009】
そこで、本発明は、上述した点を鑑みてなされたものであり、携帯情報端末により入力される文字列の正誤判定に基づいて遊技を制御するタイピングゲーム装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この課題を解決するために成された請求項1に係る発明は、遊技の進行に係る所定の文字列が表示される表示手段(例えば、第1液晶ディスプレイ3)と、文字列を入力する入力手段(例えば、キーボード6)と、前記入力手段(例えば、キーボード6)により入力された文字列が前記表示手段(例えば、第1液晶ディスプレイ3)に表示された所定の文字列と一致するか否かを判定する正誤判定手段(例えば、CPU51,S28)と、前記正誤判定手段(例えば、CPU51,S28)の判定結果に基づいて遊技の進行を制御する遊技制御手段(例えば、CPU51)と、を有するタイピングゲーム装置(例えば、タイピングゲーム機1)において、文字や記号を入力可能な操作手段(例えば、操作部213)と、前記操作手段(例えば、操作部213)を有する携帯情報端末(例えば、携帯電話機211)が接続される接続手段(例えば、接続ケーブル201)と、前記接続手段(例えば、接続ケーブル201)に接続された携帯情報端末(例えば、携帯電話機211)の前記操作手段(例えば、操作部213)を前記入力手段として取り扱う取扱手段(例えば、CPU51,S104)と、前記遊技制御手段(例えば、CPU51)の制御により進行された遊技が所定条件を満たした場合に、特典情報を、前記接続手段(例えば、接続ケーブル201)に接続された携帯情報端末(例えば、携帯電話機211)に送信する送信手段(例えば、CPU51,S123)と、を備えたこと、を特徴している。
【0011】
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載するタイピングゲーム装置(例えば、タイピングゲーム機1)であって、前記遊技制御手段(例えば、CPU51)の制御により進行された遊技が所定条件を満たした場合に、遊技者情報を、前記接続手段(例えば、接続ケーブル201)に接続された携帯情報端末(例えば、携帯電話機211)から受信する受信手段(例えば、CPU51,S112)と、を備えたこと、を特徴としている。
【0012】
また、請求項3に係る発明は、遊技の進行に係る所定の文字列が表示される表示手段(例えば、第1液晶ディスプレイ3)と、文字列を入力する入力手段(例えば、キーボード6)と、前記入力手段により入力された文字列(例えば、キーボード6)が前記表示手段(例えば、第1液晶ディスプレイ3)に表示された所定の文字列と一致するか否かを判定する正誤判定手段(例えば、CPU51,S28)と、前記正誤判定手段(例えば、CPU51,S28)の判定結果に基づいて遊技の進行を制御する遊技制御手段(例えば、CPU51)と、を有し、前記遊技制御手段(例えば、CPU51)の制御により進行される遊技に関連した情報を管理するサーバ(例えば、サーバ80)に接続されたタイピングゲーム装置(例えば、タイピングゲーム機1)において、文字や記号を入力可能な操作手段(例えば、操作部213)と、前記操作手段(例えば、操作部213)を有する携帯情報端末(例えば、携帯電話機211)が接続される接続手段(例えば、接続ケーブル201)と、前記接続手段(例えば、接続ケーブル201)に接続された携帯情報端末(例えば、携帯電話機211)の前記操作手段(例えば、操作部213)を前記入力手段として取り扱う取扱手段(例えば、CPU51,S104)と、前記遊技制御手段(例えば、CPU51)の制御により進行された遊技が所定条件を満たした場合に、特典情報を、前記サーバ(例えば、サーバ80)から前記接続手段(例えば、接続ケーブル201)に接続された携帯情報端末(例えば、携帯電話機211)に送信する送信手段(例えば、CPU51,S123)と、を備えたこと、を特徴としている。
【0013】
また、請求項4に係る発明は、請求項1に記載するタイピングゲーム装置(例えば、タイピングゲーム機1)であって、前記遊技制御手段(例えば、CPU51)の制御により進行された遊技が所定条件を満たした場合に、遊技者情報を、前記接続手段(例えば、接続ケーブル201)に接続された携帯情報端末(例えば、携帯電話機211)から受信する受信手段(例えば、CPU51,S112)と、前記受信手段(例えば、CPU51,S112)により受信された遊技者情報を前記サーバ(例えば、サーバ80)に転送する転送手段(例えば、CPU51,S115)と、を備えたこと、を特徴としている。
【0014】
また、請求項5に係る発明は、請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載するタイピングゲーム装置(例えば、タイピングゲーム機1)であって、前記携帯情報端末(例えば、携帯電話機211)が携帯電話機であること、を特徴としている。
【0015】
尚、「文字」には、例えば、ローマ字、平仮名、片仮名などが含まれる。
また、「記号」には、例えば、記号の他に、符号、数字などが含まれる。
【0016】
また、操作手段(例えば、操作部213)においては、文字・記号についての入力の決定を、例えば、文字・記号をボタン(例えば、ボタン212)で選択し、決定ボタン(例えば、決定ボタン216)又はカーソルボタン(例えば、カーソルボタン217)で決定する。
【発明の効果】
【0017】
すなわち、本発明のタイピングゲーム装置では、文字や記号を入力可能な操作手段を有する携帯情報端末が接続され、その携帯情報端末の操作手段により入力された文字列が所定の文字列と一致するか否かを判定し、その判定結果に基づいて遊技の進行を制御することから、携帯情報端末により入力される文字列の正誤判定に基づいて遊技を制御することができる。
【0018】
また、遊技が所定条件を満たすと、特典情報が携帯情報端末に送信されることから、遊技者に対し達成感・満足感を与えることができるとともに、繰り返して遊技するリピーターの増大を図ることができる。
【0019】
さらに、携帯情報端末が携帯電話機である場合には、普段から慣れ親しんだ遊技者自身の携帯電話機で遊技することができることから、その携帯電話機における操作手段での入力の熟練度やカスタマイズ化された文字入力機能などにより、文字列を入力する際の差別化を自然に図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明に係るタイピングゲーム装置についてゲームセンター等に設置される筐体型のタイピングゲーム機に具体化した実施形態に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。ここで、本実施形態に係るタイピングゲーム機は、スピーカから楽曲を再生するとともに、流れる楽曲に合わせて歌詞をディスプレイ上に順次表示させ、遊技者が表示された歌詞の入力を、順次、キーボードによるタイプで行うことにより、あるいは、外部から接続された携帯電話機での操作部による入力操作で行うことにより、遊技が行われるように構成されている。更に実施されるタイピングゲームは再生される楽曲の曲番の数に合わせて複数のステージから構成されており、一のステージが終了した時点で遊技者のタイプミス回数が所定回数未満であるときに次の曲番の楽曲に該当するステージへと進み、継続してタイピングゲームを行うことができるように構成されている。
【0021】
尚、説明の便宜上、遊技者が表示された歌詞の入力を、順次、外部から接続された携帯電話機での操作部による入力操作により行うことにより、遊技が行われる場合であっても、キーボードでタイプを行うことにより、遊技が行われる場合と同様にして、ここでは、タイピングゲームと言うことにする。
【0022】
さらに、外部から接続された携帯電話機で入力した場合には、タイピングゲームが終了した後に、その携帯電話機によって、遊技した遊技者の肖像画像をアップロードすることができるとともに、そのタイピングゲームで獲得した得点(スコア)が所定点数を超えていたときは、その携帯電話機に対して、タイピングゲーム機の独自のものであってプレミア度の高い着信音・画像・音声などがダウンロードされる。
【0023】
先ず、本実施形態に係るタイピングゲーム機の概略構成について図1に基づいて説明する。図1は本実施形態に係るタイピングゲーム機の斜視図である。
【0024】
図1に示すように、本実施形態に係るタイピングゲーム機1は、タイピングゲーム機1の外形を構成する筐体2と、メインのゲーム画面(図3(B)及び図4(B)参照)が表示される第1液晶ディスプレイ3と、第1液晶ディスプレイ3の上方に位置し、プロモーションビデオや広告等の演出に係る画像(図3(A)及び図4(A)参照)が表示される第2液晶ディスプレイ4と、第1液晶ディスプレイ3の下方に設けられコインやカードの投入口が形成されたセンターパネル5と、遊技者がタイプを行うキーボード6と、第1液晶ディスプレイ3の左右に設けられた発光ライト7と、第2液晶ディスプレイ4の左右側部に配置された一対のスピーカ8と、携帯電話機211を外部から接続する接続ケーブル201などから基本的に構成されている。以下に各構成要素について説明する。
【0025】
第1液晶ディスプレイ3は、筐体2の正面側略中央部に所定角度傾斜して配置された液晶ディスプレイであり、所定角度で後方に傾斜して配設されている。
そして、第1液晶ディスプレイ3では、タイピングゲーム実行時においてスピーカ8を介して再生される楽曲の歌詞、遊技者のキーボード6のタイプによる入力結果(携帯電話機211での操作部213の入力操作による入力結果も含む)、それに伴う得点等の当該タイピングゲームの進行に係る遊技情報(遊技者がゲームの進行にあたり必要な情報)の表示が行われる(図3(B)及び図4(B)参照)。
【0026】
一方、第1液晶ディスプレイ3の上方に別途配置された第2液晶ディスプレイ4は、第1液晶ディスプレイ3と同様の液晶ディスプレイであるが、第2液晶ディスプレイ4ではタイピングゲーム実行時においてタイピングゲームの演出に関する演出画像を表示する。
ここで、第2液晶ディスプレイ4で表示される演出画像は、前記第1液晶ディスプレイ3に表示される表示内容と異なり、遊技者によるゲームの進行には直接必要とされないもので、タイピングゲームを盛り上げるための補助的な役割を有する。例えば、本実施形態に係るタイピングゲーム機1では楽曲としてある歌手の楽曲が再生され、遊技者は楽曲の歌詞をキーボード6又は携帯電話機211によって入力を行いゲームが進行するが、第2液晶ディスプレイ4にはその楽曲に係るプロモーションビデオ(以下、PVと略す)が表示される(図3(A)及び図4(A)参照)。従って、楽曲の演奏とともにアーティストの歌唱する姿が表示された臨場感のある状況下においてのタイピングゲームが可能となり、遊技者を飽きさせることがない。尚、第1液晶ディスプレイ3及び第2液晶ディスプレイ4で表示される表示内容については後に詳細に説明する。
【0027】
また、センターパネル5にはコイン投入口9及びカード挿入口10が設けられている。コイン投入口9は、100円硬貨等のコインが投入される投入口である。コイン投入口9にはコインセンサ63が配置されており、コイン投入口9にコインが投入されると、コインセンサ63を介してコイン検出信号がCPU51に出力され(図9参照)、CPU51はコインが投入されたことを検出する。
【0028】
また、カード挿入口10は、タイピングゲームのゲーム結果が記録されるICタグが内蔵されたICカード(図示せず)が挿入される挿入口である。このカード挿入口10の内部には、後述するカードセンサ64と、カードリーダ・ライタ65とが配設されており(図9参照)、ICカードがカード挿入口10に挿入されている場合には、カードセンサ64によってその旨を検出する。ここで、本実施形態に係るタイピングゲーム機1で使用されるICカードは、内蔵されたICタグに所有する遊技者の前回までのゲームにおけるゲーム結果(獲得した得点(スコア)やポイント等)を記憶し、その記憶されたゲーム結果を所定の操作を行うことによって遊技者に表示可能としたものである。
即ち、カードセンサ64によりICカードが検出された場合に、カードリーダ・ライタ65は、ICタグからのタイピングゲームのゲーム結果の読み出し、又はICタグに対する新たなゲーム結果の書き込み等を行う(図11のS3、S9)。
【0029】
また、キーボード6は、筐体2の正面に手前側に突出して配設されており、後述するように「英字(A〜Z)」、「かな(あ〜ん)」、「数字(0〜9)」、「記号(ピリオド、コンマ)」等の入力を行う複数個の文字入力キーやエンターキー、カーソルキー等の機能キーがそれぞれ配列された、日本語108キーボードである(図6参照)。そして、ゲーム中において遊技者は、文字、記号、数字等に対応した各キーをタイプすることにより文字入力を行いゲームを進行させ、遊技開始前や遊技終了後等においてはゲームを行う曲やゲーム難易度の選択決定、ゲームの実行開始等の指令を各キーのタイプ(押下)に基づいて行う。尚、キーボードの構成については後に詳細に説明する。
【0030】
また、筐体2の左右両側面には、発光ライト7が、一側面につき4つずつ配設されている。この発光ライト7は、フルカラーで点灯可能なフルカラーLEDで構成されており、タイピングゲーム機1で再生される楽曲に応じて多様な照明演出を行う。例えば、照明演出としては、合計8つの発光ライト7の照明色を変更する演出や、照明色の変更を一定の規則に応じて行う演出、発光ライト7の点灯・消灯による演出などが可能である。
【0031】
また、接続ケーブル201は、筐体2の一側面に突出して配設されており、携帯電話機211を外部から接続するものである。この点、携帯電話機211には、上記キーボード6の文字入力キー等の機能キーとしての役割を果たす複数のボタン212や、決定ボタン216、カーソルボタン217をそれぞれ配列した操作部213が設けられている。従って、接続ケーブル201に携帯電話機211が接続されている場合には、遊技者は、文字、記号、数字等に対応した各ボタン212で選択し、決定ボタン216で決定する操作を操作部213で入力操作することにより、ゲーム中においては、文字入力を行いゲームを進行させることができ、遊技開始前や遊技終了後等においては、各ボタン212及び決定ボタン216で選択・決定する操作を行う操作部213の入力操作に基づいて、ゲームを行う曲やゲーム難易度の選択決定、ゲームの実行開始等の指令を行うことができる。尚、これらの指令は、カーソルボタン217による操作部213での入力操作でも行うこと可能である。すなわち、携帯電話機211は、上記キーボード6のタイプと同様な入力を行うことができるが、どちらの入力を有効・無効にするかについては後述する。
【0032】
尚、この外部接続は、遊技者が、接続ケーブル201の先端に設けられた端子204を携帯電話機211の本体に設けられた端子215に嵌め込むことにより行われる。すなわち、接続ケーブル201は、遊技者によって、携帯電話機211を着けたり外したりすることができる。
【0033】
また、第2液晶ディスプレイ4の左右両側には、スピーカ8が配設されている。スピーカ8は、タイピングゲーム機1において再生される楽曲や効果音等を出力する出力装置である。具体的には、タイピングゲーム実行時において、HDD55(図9参照)に記憶された楽曲の音声データ、演奏データに基づいて、指定されたテンポで音楽及び音声を出力する。
【0034】
次に、第1液晶ディスプレイ3及び第2液晶ディスプレイ4で表示される各表示内容について図2乃至図5を用いて詳細に説明する。尚、第1液晶ディスプレイ3及び第2液晶ディスプレイ4により表示される表示内容は、タイピングゲーム開始前、タイピングゲーム実行中、タイピングゲーム終了後の3パターンから基本的に構成される。尚、第1液晶ディスプレイ3により表示される表示内容には、デモンストレーション中のパターンもあるが、これについては後述する。図2はタイピングゲーム開始前において第1液晶ディスプレイ3に表示される表示内容を示した模式図、図3(A)及び図4(A)はタイピングゲーム実行中において第2液晶ディスプレイ4に表示される表示内容を示した模式図、図3(B)及び図4(B)はタイピングゲーム実行中において第1液晶ディスプレイ3に表示される表示内容を示した模式図、図5はタイピングゲーム終了後において第1液晶ディスプレイ3に表示される表示内容を示した模式図である。
【0035】
ここで、本実施形態に係るタイピングゲーム機1は、演奏される楽曲の歌詞を入力することによりタイピングゲームが行われる。具体的には、先ず遊技者が用意された複数の楽曲の中から遊技を希望する楽曲を選択する。そして、タイピングゲームが開始されると、当該選択した楽曲の伴奏音楽にあたる演奏データと、当該楽曲のアーティストの歌声にあたる音声データが再生される。更に、当該楽曲の演奏データ及び音声データの再生に伴い、遊技者が入力すべき文字列として楽曲の歌詞が再生される音声データに合わせて1フレーズ(phrase)ごとに表示される。
この表示された1フレーズの歌詞に対応する文字列をキーボード6又は携帯電話機211により入力することにより、タイピングゲームは進行し、遊技終了時に、タイピング(キーボード6又は携帯電話機211による入力をいう。以下、同じ。)の正確性、入力したタイミング等のタイピングに係る各要素に基づいて、タイピングゲームの成績(タイプ又は操作部213の入力操作による入力のミス回数、獲得した得点、ポイント等)が算定され、表示される。即ち、当該タイピングゲーム機1におけるタイピングゲームは、ゲーム中に演奏される楽曲を楽しみながら、キーボード6によるタイピング又は携帯電話機211による操作部213の入力操作などの入力に係る技量の高低を競うものである。
【0036】
先ず、タイピングゲーム開始前における表示内容について図2を用いて説明する。図2に示すようにコイン投入口9に所定金額分のコインを投入した後であって、タイピングゲーム開始前の第1液晶ディスプレイ3においては、当該タイピングゲーム機1によって遊技可能な楽曲の一覧を示す曲選択画面15が表示される。
【0037】
曲選択画面15は、遊技することが可能な楽曲の曲名を表示した遊技可能曲名表示部16と、遊技可能曲名表示部16のいずれかを選択可能な曲選択カーソル17と、曲選択カーソル17によって選択されている楽曲の曲名が表示される選択曲名表示部18と、選択カーソルによって選択されている楽曲のアーティスト名が表示される選択アーティスト名表示部19とから構成されている。
【0038】
遊技可能曲名表示部16は、現在のタイピングゲーム機1において遊技可能な楽曲(本実施形態では最大で8曲)の曲名をそれぞれ示したものである。ここで、遊技可能曲名表示部16によって表示される遊技可能な楽曲とは、後述のHDD55に楽曲データが記憶されている楽曲であり(図9、図10参照)、更に記憶された楽曲データはサーバ80(図8参照)によって管理され、順次更新されている。従って、遊技者はサーバ80によって更新された最新の楽曲を含む複数の楽曲の中から選択して遊技することが可能となっている。尚、遊技可能曲名表示部16には曲名のみではなく、アーティストの写真やPVを表示するようにしても良い。
【0039】
また、曲選択カーソル17はキーボード6のカーソルキー114(図6参照)のタイプ又はそれに相当する携帯電話機211の操作部213(図1参照)での入力操作によって遊技可能曲名表示部16上を上下左右に移動可能となっており、選択曲名表示部18と選択アーティスト名表示部19には、曲選択カーソル17が現在位置する遊技可能曲名表示部16の楽曲の曲名とアーティスト名が表示される。
そして、曲選択カーソル17を希望する楽曲の曲名が表示された遊技可能曲名表示部16上に位置させた状態でキーボード6のエンターキー112(図6参照)をタイプ又はそれに相当する携帯電話機211の操作部213(図1参照)の入力操作をすると、遊技を行う楽曲が決定され、タイピングゲームが開始される。尚、これらの操作は、カーソルボタン217により行うようにしてもよい。
【0040】
尚、第1液晶ディスプレイ3に曲選択画面15が表示されている間、第2液晶ディスプレイ4には、任意の楽曲のPVを流すようにしても良い。また、広告の画像等を表示するようにしても良い。更に、曲選択画面15を第1液晶ディスプレイ3ではなく第2液晶ディスプレイ4に表示するようにしても良い。
【0041】
次に、タイピングゲーム実行中における表示内容について図3及び図4を用いて説明する。図3(A)及び(B)は男性アーティストによる所定の楽曲Aを前記曲選択画面15で選択してタイピングゲームを開始した場合、図4(A)及び(B)は女性アーティストによる所定の楽曲Bを前記曲選択画面15で選択してタイピングゲームを開始した場合における第1液晶ディスプレイ3及び第2液晶ディスプレイ4のそれぞれの表示内容を示すものである。
【0042】
図3(A)に示すように、例えば楽曲Aを選択してゲームを開始した場合において、第2液晶ディスプレイ4にはスピーカ8を介して演奏される楽曲Aを歌唱する男性アーティストのPVの映像20が表示される。一方、図4(A)に示すように、例えば楽曲Bを選択してゲームを開始した場合において、第2液晶ディスプレイ4にはスピーカ8を介して演奏される楽曲Bを歌唱する女性アーティストのPVの映像20が表示される。
一方、図3(B)及び図4(B)に示すように第1液晶ディスプレイ3には、第2液晶ディスプレイ4によるPVの映像20の表示と並行して、タイピングゲームの進行に係るメインゲーム画面21が表示される。
【0043】
ここで、メインゲーム画面21は、現在演奏するフレーズの歌詞を漢字やかな等により表示する歌詞表示部22と、前記歌詞表示部22に表示された歌詞を別途ローマ字により表示するとともに遊技者が、キーボード6をタイプ又は携帯電話機211で操作部213の入力操作して入力した入力結果を示すローマ字表示部23と、現在、歌詞表示部22及びローマ字表示部23で表示する歌詞のフレーズが何番目の曲番(第何ステージ)で更に当該曲番開始時から数えて何番目のフレーズに該当するかを表示する楽曲状況表示部25と、遊技者のタイプ又は操作部213の入力操作による入力の正誤判定結果を表示するタイプ結果表示部26と、現在までに遊技者が獲得した得点(スコア)、ポイント等を表示する得点表示部27と、現在演奏しているアーティストの氏名及び曲名が表示される曲情報表示部28とから構成されている。
【0044】
歌詞表示部22は、現在演奏されている楽曲の1フレーズ分の歌詞が表示される表示部であり、遊技者が歌詞表示部22に表示される歌詞を、キーボード6でタイプ又は携帯電話機211で操作部213の入力操作により入力することによってゲームが進行する。そして、遊技者が表示された歌詞を正しくタイプ又は操作部213の入力操作で入力すると得点が徐々に加算され、一方、歌詞を誤って入力した場合には得点は加算されず、更に誤った入力をした回数としてミス回数が加算される。このタイプ又は操作部213の入力操作による入力のミス回数が楽曲を構成する曲番(ステージ)の内、いずれかの曲番の終了時において所定回数以上となっていると、その時点でゲーム終了となる(図13のS38参照)。
【0045】
ローマ字表示部23も歌詞表示部22と同様に、現在演奏されている楽曲の1フレーズ分の歌詞が表示されるものであるが、同一の歌詞をローマ字表記により表示する。更に、表示された歌詞の内、既に遊技者がタイプ又は操作部213の入力操作で入力した文字列23Aをタイプ前又は操作部213の入力操作前の文字列23Bと比較して下段に移動して表示させることにより、現在までにタイプ又は操作部213の入力操作で入力した文字を遊技者に対して報知することが可能となっている。
【0046】
また、楽曲状況表示部25は、現在、歌詞表示部22及びローマ字表示部23で表示する歌詞のフレーズが何番の曲番であり、且つ曲番開始時から数えて何番目のフレーズに該当するかを表示するものである。ここで、本実施形態に係るタイピングゲームは再生される楽曲の曲番(例えば、1曲は1〜3番で構成される)の数に合わせて複数のステージ(例えば、第1〜第3ステージで構成される)から構成されている。例えば、図3(B)ではステージ1(曲番1)の15番目のフレーズを現在表示していることを示している。また、図4(B)ではステージ2(曲番2)の5番目のフレーズを現在表示していることを示している。
そして、遊技者によって1フレーズの入力が終了する毎にそのフレーズ数を示す数値25Aが1ずつ加算され、1ステージの入力が終了する毎にそのステージ数(曲番)を示す数値25Bが1ずつ加算される。それによって、現在のステージ数(曲番)と現在までにタイプが終了したフレーズの数を遊技者に対して報知することが可能となっている。
【0047】
タイプ結果表示部26は、遊技者のタイプ又は操作部213の入力操作による入力の正誤判定結果を表示する表示部であり、演奏される楽曲の音声と同一のタイミングで該当する正しい文字をタイプ又は操作部213の入力操作により入力した場合には「PERFECT」が表示される。また、演奏される楽曲の音声と異なるタイミングで正しい文字をタイプ又は操作部213の入力操作により入力した場合には「GOOD」が表示される。一方、タイミングに関わらず誤った文字をタイプ又は操作部213の入力操作により入力した場合には「MISS」が表示される。
【0048】
得点表示部27は、現在までに遊技者の獲得した得点(スコア)及びポイントを表示する表示部である。ここで、得点(スコア)は歌詞表示部22及びローマ字表示部23に表示された文字列に従って正しくタイプすることにより加算され、また演奏される楽曲の音声と同一のタイミングで該当する文字をタイプした場合には更に得点が加算される。一方、ポイントは1フレーズ分の文章をタイプミスすることなく入力した場合に1ポイントずつ加算される(図13のS35)。
そして、ゲームが終了するまで当該得点(スコア)とポイントの加算が行われ、前記ICカードをセンターパネル5のカード挿入口10に投入していた場合には、ゲーム終了時にその獲得した得点(スコア)及びポイントがICカードに記憶される。
【0049】
また、曲情報表示部28にはゲーム開始時において遊技者が選択し、現在演奏されている楽曲の曲名とアーティストの氏名がそれぞれ表示される。
【0050】
尚、本実施形態では第1液晶ディスプレイ3にメインゲーム画面21を表示し、第2液晶ディスプレイ4にPVの映像20を表示することとしているが、それとは逆に第1液晶ディスプレイ3にPVの映像20を表示し、第2液晶ディスプレイ4にメインゲーム画面21を表示するようにしても良い。
【0051】
そして、図5に示すようにタイピングゲームが終了した後においては、第1液晶ディスプレイ3に今回のタイピングゲームのゲーム結果を示すゲーム結果画面30が表示される。
ゲーム結果画面30は、今回のタイピングゲームにおけるタイプ又は操作部213の入力操作による入力のミス回数を表示したミス回数表示部31と、獲得したポイントを表示した獲得ポイント表示部32と、獲得した得点(スコア)を表示した獲得得点表示部33と、遊技した遊技者の名前の入力を促す名前入力表示部34と、遊技した遊技者のメッセージの入力を促すメッセージ入力表示部221と、遊技した遊技者の肖像画像を表示することができる肖像画像表示領域222から構成されている。
【0052】
そして、ゲーム結果画面30を参照することにより、遊技者は今回のタイピングゲームにおいてミスした回数、獲得したポイント及び得点(スコア)をそれぞれ認知することが可能となる。また、名前入力表示部34にキーボード6又は携帯電話機211を用いて任意の名前を入力し、メッセージ入力表示部221にキーボード6又は携帯電話機211を用いて任意のメッセージを入力し、肖像画像表示領域222に携帯電話機211を用いて自己の肖像画像を送信することにより、獲得した得点をランキングに登録することが可能となる。登録したランキングの一覧はデモ画面中等に第1液晶ディスプレイ3又は第2液晶ディスプレイ4に表示される。
【0053】
図17は、デモンストレーション中において第1液晶ディスプレイに表示される表示内容を示した模式図であって、登録したランキングの上位者の一覧を示したものである。すなわち、デモ画面中等においては、図17に示すように、登録したランキングの上位者の一覧を示す上位ランキング画面241が第1液晶ディスプレイ3に表示される。そして、上位ランキング画面241には、ランキングを示すランキング表示部242と、そのランキングでの得点(スコア)を示す得点表示部243と、そのランキングに位置する遊技者の名前を示す名前表示部244と、そのランキングに位置する遊技者の肖像画像を表す肖像画像表示部245と、そのランキングに位置する遊技者のメッセージを示すメッセージ表示部246から構成されており、それらの表示部がランキング上位3〜5人について示される。
【0054】
尚、第1液晶ディスプレイ3にゲーム結果画面30が表示されている間、第2液晶ディスプレイ4には、遊技で使用した曲の歌詞が流れ、且つ、正しく入力できなかった箇所は傍線で表示し、下から上の方向へスクロールするように表示しても良く、また、任意の楽曲のPVを流すようにしても良い。また、広告の画像等を表示するようにしても良い。更に、ゲーム結果画面30を第1液晶ディスプレイ3ではなく第2液晶ディスプレイ4に表示するようにしても良い。
【0055】
続いて、タイピングゲーム機1に備えられたキーボード6について図6及び図7を用いて説明する。図6は本実施形態に係るタイピングゲーム機に備えられたキーボードを示した平面図である。図7は、キーボードに設けられた複数のキーのいずれか一つを切断した概略断面図である。
【0056】
図6に示すように、キーボード6は「英字(A〜Z)」、「かな(あ〜ん)」、「数字(0〜9)」、「記号(ピリオド、コンマ)」等の入力を行う複数個の文字入力キー111と、エンターキー112、シフトキー113、カーソルキー114等の機能キー115とがそれぞれ配列された、日本語108キーボードである。そして、遊技中において遊技者は、文字、記号、数字等に対応した文字入力キー111をタイプすることにより文字入力を行いゲームを進行させ、遊技開始前や遊技終了後等においてはゲームを行う曲やゲーム難易度の選択決定、ゲームの実行開始等の指令を機能キー115のタイプ(押下)に基づいて行う。また、キーボード6の各種キー内部には発光LEDを備え、CPU51からの制御信号に基づいてキーが様々な態様で発光するように構成されている。
【0057】
ここで、キーボード6のキー内部構造について図7に基づいて説明する。尚、キーボード6に配列された複数のキーはいずれも同様の内部構造を有している。従って、以下にはキーボード6に配列された複数のキーの内、一の文字入力キー111の内部構造を例にして説明することとし、他の文字入力キー111及び機能キー115についての説明は省略する。
【0058】
図7に示すように、文字入力キー111は、ベース板150と、スイッチ回路板151、発光回路板152、キートップ153、付勢機構154、フルカラーLED155等から基本的に構成されている。
この点、ベース板150の上に敷設されているスイッチ回路板151には、キートップ153の中央付近の真下に配置される一対の電極156が設けられている。
また、スイッチ回路板151の上に敷設されている発光回路板152には、上記一対の電極156を露出させるための開口部157が設けられており、その開口部157の周囲には、フルカラーで点灯させることができるフルカラーLED155が設けられている。
【0059】
また、発光回路板152とキートップ153の間には、付勢機構154が設けられており、その付勢機構154によって、スイッチ回路板151の反対側にキートップ153を付勢させている。さらに、キートップ153の中央付近には、スイッチ回路板151の側へ電極158が突設されている。従って、キートップ153を押下操作すれば、キートップ153に突設された電極158をスイッチ回路板151に設けられた一対の電極156に接触させることができるので、キートップ153が押下操作されたことを、スイッチ回路板151に流れる電気信号として伝えることができる。即ち、これらの3つの電極156、158によって、キースイッチ159が構成されている。
尚、付勢機構154は、弾性体のみで構成してもよいし、弾性体や架橋機構で構成してもよく、その構成は問わない。
【0060】
また、キートップ153は、透光性を有する材質(例えば、透明アクリル、透明プラスチック等)で形成されており、表面平面部には、文字・数字・記号などのキー情報160が黒色で印刷されている。さらに、発光回路板152のキートップ153側の表面も黒色に印刷されている。
従って、フルカラーLED155が消灯中においては、透光性のキートップ153は、発光回路板152の表面の色である黒色に映るので、その黒色に映ったキートップ153に黒色で印刷されたキー情報160が認識しにくくなる。
一方、フルカラーLED155が点灯中においては、透光性のキートップ153は、フルカラーLED155が点灯する色に映るので、その色に映ったキートップ153に黒色で印刷されたキー情報160は認識しやすくなる。
【0061】
そして、キーボード6では、各キー内部のキースイッチ159が不図示の発信回路に接続されている。発信回路は、後述するインターフェースユニット52(以下、I/Oと称す)を介して、タイピングゲーム機1のCPU51に接続されている。従って、この発信回路を介して、押下操作されたキーのキースイッチ159からの電気信号をCPU51に送信することで、押下操作されたキーの種類を特定することができる。尚、発信回路は、上記スイッチ回路板151に搭載されている。
【0062】
また、キーボード6においては、キー内部のフルカラーLED155が発光制御回路62に接続されている。さらに、発光制御回路62は、I/O52を介して、CPU51に接続されている(図9参照)。従って、この発光制御回路62を介して、当該キー内部のフルカラーLED155をCPU51で特定された色によって点灯させることができる。具体的に本実施形態に係るタイピングゲーム機1では、タイピングゲーム中において、キー入力があった場合で、且つ正しいタイプがなされたと判定された場合には、押下された文字入力キー111を青色に発光させる。また、キー入力があった場合で、且つ誤ったタイプがなされたと判定された場合には、押下された文字入力キー111を赤色、入力すべき正しいキーを緑色にそれぞれ発光させる。更に、キー入力がなかった場合には、入力すべき正しいキーのみを緑色に発光させる。
【0063】
尚、本実施形態に係るタイピングゲーム機1は図8に示すように、サーバ80に対してインターネット等の双方向通信可能なネットワーク網Nを介して接続されている。そして、サーバ80から送信されたデータに基づいて、タイピングゲーム機1のHDD55(図9参照)に記憶された楽曲データを更新することが可能となっている。
従って、楽曲データを更新することによってタイピングゲーム機1で遊技可能な楽曲の種類を変更することが可能となっており、また、各遊技店に設置されたタイピングゲーム機を一括に管理することにより、そのデータ更新作業も容易となっている。
【0064】
次に、タイピングゲーム機1の制御系に係る構成について図9に基づき説明する。図9は本実施形態に係るタイピングゲーム機の制御系を模式的に示すブロック図である。
図9に示すように、タイピングゲーム機1の制御系は、タイピングゲーム機1における遊技処理動作等の各種制御を司るCPU51と、CPU51に接続されたROM53及びRAM54と、当該CPU51に電気的に接続された周辺装置(アクチュエータ)とで構成されている。
【0065】
CPU51は、各種コマンドに従って演算処理を行う中央演算処理装置である。I/O52は、第1液晶ディスプレイ3、第2液晶ディスプレイ4、キーボード6、発光ライト7、スピーカ8等とCPU51とを直接的、間接的に電気的接続する接続部である。
ROM53は、後述のフローチャートを動作させるための演算プログラムが格納されている不揮発性の読出し専用メモリである。
また、RAM54は、CPU51で演算された各種データを一時的に記憶しておくメモリであり、当該タイピングゲームにおける遊技者のタイプ又は操作部213の入力操作による入力のミス回数、獲得した得点(スコア)、獲得したポイント、遊技者の名前・メッセージ・肖像画像等についても記憶される。また、RAM54には後述するHDD55に記憶された複数の楽曲データの内、今回のタイピングゲームにおいて使用される楽曲データの歌詞データが1フレーズ毎に分割されて一時的に記憶される。
【0066】
HDD55は、タイピングゲーム機1におけるタイピングゲームの実行時に使用される楽曲データや、プレミア度の高い独自の着信音・画像・音声に関するデータが格納されている記憶装置である。ここで、楽曲データは、映像データ、演奏データ、音声データ、歌詞データ、判定基準データ、LED発光パターンデータ、キーボード発光パターンデータ、期限データから構成されており、HDD55内に形成された楽曲データ記憶領域56の各記憶領域に対してそれぞれ記憶されている(図10参照)。また、HDD55内には、特典データ記憶領域203が形成されており、その特典データ記憶領域203において、プレミア度の高い独自の着信音・画像・音声に関するそれぞれのデータが記憶されている。
また、楽曲データは楽曲データ記憶領域56に対して複数個(本実施形態では最大で8個)のデータが記憶され、前記したようにサーバ80から送信されるデータに基づいて記憶された各楽曲データが随時更新される。そして、楽曲データ記憶領域56に記憶されている楽曲データの種類に基づいて曲選択画面15(図2参照)で表示される曲名の種類が変化し、曲選択画面15で選択された楽曲に対応する楽曲データに基づいてタイピングゲームが行われる(図3及び図4参照)。
また、特典データ記憶領域203においても、サーバ80から送信されるデータに基づいて、記憶されたプレミア度の高いの着信音・画像・音声に関するデータが随時更新される。
【0067】
尚、当該タイピングゲームにおける遊技者のタイプ又は操作部213の入力操作による入力のミス回数、獲得した得点(スコア)、獲得したポイント、遊技者の名前・メッセージ・肖像画像などは、ランキングデータとして、RAM54以外にも、サーバ80に送信されて記憶される。
【0068】
ここで、HDD55に形成された楽曲データ記憶領域56について図10を用いてより詳細に説明する。図10は楽曲データ記憶領域を模式的に示す説明図である。
【0069】
図10に示すように、本実施形態に係るタイピングゲーム機1の楽曲データ記憶領域56は、記憶可能な楽曲データ数(本実施形態では8曲)に対応する複数の記憶領域(本実施形態では第1記憶領域〜第8記憶領域)により構成され、各記憶領域毎に映像データ記憶領域56A、演奏データ記憶領域56B、音声データ記憶領域56C、歌詞データ記憶領域56D、判定基準データ記憶領域56E、LED発光パターンデータ記憶領域56F、キーボード発光パターンデータ記憶領域56G、期限データ記憶領域56Hが設けられている。
【0070】
以下に各記憶領域について説明すると、映像データ記憶領域56Aは、当該楽曲データの内、第2液晶ディスプレイ4に表示されるアーティストのPV映像20(図3(A)及び図4(A)参照)に関する映像データが記憶される記憶領域である。
また、演奏データ記憶領域56Bは当該楽曲データの内、スピーカ8から出力される楽器等による伴奏に関する演奏データが記憶される記憶領域である。
また、音声データ記憶領域56Cは当該楽曲データの内、スピーカ8から出力されるアーティストが歌唱する歌声に関する音声データが記憶される記憶領域である。
また、歌詞データ記憶領域56Dは当該楽曲データの内、楽曲の歌詞の文書データに関する歌詞データが記憶される記憶領域である。そして、前記したようにタイピングゲーム実行時には1フレーズごとの歌詞が第1液晶ディスプレイ3に表示される(図3(B)及び図4(B)参照)。
【0071】
そして、判定基準データ記憶領域56Eは当該楽曲データの内、タイピングゲーム実行時に、遊技者がタイプ又は操作部213の入力操作で入力した文字の正誤判定及び入力タイミングの正誤判定の基準に関する判定基準データが記憶された記憶領域である。そして、CPU51は、記憶された判定基準データとキーボード6又は携帯電話機211からの操作信号とに基づいてミス回数、得点、ポイント等を後述のように加算する。
また、LED発光パターンデータ記憶領域56F及びキーボード発光パターンデータ記憶領域56Gは当該楽曲データの内、発光ライト7を発光させる為のLED発光パターンデータ及びキー内部に設けられたフルカラーLED155を発光させる為のキーボード発光パターンデータが記憶された記憶領域である。本実施形態に係るタイピングゲーム機1では、8つの発光ライト7は、記憶されたLED発光パターンデータに基づいてタイピングゲーム実行中に後述する発光制御回路62によりそれぞれの発光態様(発光色、点灯・消灯)に発光制御される。また、キー内部に設けられたフルカラーLED155は、記憶されたキーボード発光パターンデータに基づいてタイピングゲーム実行中に後述する発光制御回路62によりそれぞれの発光態様(発光色、点灯・消灯)に発光制御される。尚、フルカラーLED155の発光パターンとしては、タイピングゲームの初心者のために、入力すべきキーをキーボード6全体の発光色とは異なる発光色で順次点灯させることにより、キー入力を補助する発光パターンや、楽曲のイメージに合わせて、キーボード6に配設された全てのキーの発光色を変更するようなパターンがある。
【0072】
そして、期限データ記憶領域56Hは当該楽曲データの内、楽曲データの使用期限に関する期限データが記憶された記憶領域であり、期限データは楽曲データの使用可能となった日(使用開始日)と、楽曲データが使用不能となる日(使用終了日)の2つの日付データで構成されている。この期限データは、タイマー58(図9参照)とともに各楽曲データの使用期限の管理に用いられ、使用期限の過ぎた楽曲データを用いたタイピングゲームは遊技できないようにCPU51によって制御される。
【0073】
ここで、図9に戻り、タイピングゲーム機1の制御系について続けて説明する。
ゲーム通信手段57は、タイピングゲーム機1が送り出す信号を電話回線やLANケーブル等の通信形式に応じ、送信可能な形式の信号に変換し、サーバ80に対して送信するとともに、サーバ80から送信された信号を受信し、タイピングゲーム機1が読み取れる形式の信号に再度変換する装置であり、サーバ80のサーバ通信手段81とインターネット等の双方向通信可能なネットワーク網Nを介して接続されている(図8参照)。
【0074】
更に、CPU51には、タイマー58が接続されている。タイマー58の情報はCPU51に送信され、CPU51はタイマー58の情報とHDD55の期限データ記憶領域56Hに記憶された期限データとから、記憶された楽曲データの使用期限の管理を行う。
【0075】
また、表示制御回路60は、I/O52を介して、CPU51と接続されており、CPU51の演算処理結果に応じて、第1液晶ディスプレイ3、第2液晶ディスプレイ4の表示内容を制御する部分である。ここで、表示制御回路60は、プログラムROM、画像ROM、画像制御CPU、ワークRAM、VDP(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ)及びビデオRAMなどで構成されている。そして、プログラムROMには、第1液晶ディスプレイ3や第2液晶ディスプレイ4での表示に関する画像制御用プログラムや各種選択テーブルが格納されている。また、画像ROMには、例えば、第1液晶ディスプレイ3で表示される曲選択画面15(図2参照)やメインゲーム画面21(図3及び図4参照)等の画像を形成するためのドットデータが格納されている。
そして、画像制御CPUは、CPU51で設定されたパラメータに基づき、プログラムROM内に予め記憶された画像制御プログラムに従い、画像ROM内に予め記憶されたドットデータの中から第1液晶ディスプレイ3や第2液晶ディスプレイ4に表示する画像の決定を行う。また、VDPは、画像制御CPUで決定された表示内容に応じた画像を形成し、第1液晶ディスプレイ3や第2液晶ディスプレイ4に出力する。
【0076】
それによって、例えば、スタンバイ状態においては任意の楽曲のPV、宣伝広告、ランキング一覧(図17参照)等からなるデモ画面を表示し、また、コイン投入口9にコインが投入された後には第1液晶ディスプレイ3に曲選択画面15(図2参照)を表示させる。そして、タイピングゲーム機1におけるタイピングゲームが開始実行されている際には、第1液晶ディスプレイ3に、楽曲データを構成する歌詞データを1フレーズ毎に表示するとともに、キーボード6の入力結果に基づいて既に遊技者がタイプした文字列23Aをタイプ前の文字列23Bと比較して下段に移動させる制御等を行う。一方、第2液晶ディスプレイ4には、楽曲データを構成する映像データであるPVを表示させる。
【0077】
音制御回路61は、I/O52を介してCPU51に接続されるとともに、スピーカ8と接続されている。そして、タイピングゲームが実行され、HDD55の楽曲データ記憶領域56に記憶された楽曲データが読み出されると、当該楽曲データを構成する演奏データ及び音声データは、音制御回路61により音信号に変換され、スピーカ8より出力される。
【0078】
そして、発光制御回路62は、I/O52を介して、CPU51に接続されるとともに、発光ライト7、及びキー内部に配設されているフルカラーLED155(図7参照)と接続されている。発光制御回路62は、CPU51においてHDD55の楽曲データ記憶領域56に記憶された楽曲データが読み出されると、当該楽曲データを構成するLED発光パターンデータ及びキーボード発光パターンデータに基づいて、発光ライト7及びフルカラーLED155の発光態様を制御する。
【0079】
更に、CPU51には、キーボード6が接続されている。キーボード6の各キー内部に設けられたキースイッチ159は、キートップ153が押下操作されたことを、スイッチ回路板151に流れる電気信号として送信する。CPU51は、各キーの押下により各キースイッチ159から出力されるスイッチ信号に基づき、各キーに対応する各種の動作を実行すべく制御を行う。
【0080】
コインセンサ63は、タイピングゲーム機1におけるタイピングゲームの実行の対価として用いられるコイン(例えば100円硬貨)を検出するセンサである。コインセンサ63はコイン投入口9の内部に配設され、I/O52を介してCPU51に接続されている。従って、コインセンサ63は、コイン投入口9からのコインの投入に基づいて、コイン投入信号をCPU51に対して発信する。そして、CPU51は所定金額分(例えば200円)に該当するコイン投入信号を検知することにより、タイピングゲームの実行を可能とする。
【0081】
また、カードセンサ64は、カード挿入口10にICカードが挿入されているか否かを検知するセンサであり、カードリーダ・ライタ65は、当該ICカードに配設されたICタグに対するデータの読出・書込を行う装置である。カードセンサ64、カードリーダ・ライタ65は、共に、カード挿入口10の内部に配設され、I/O52を介して、CPU51に接続されている。そして、カードセンサ64によりICカードが検出された場合であって、所定の操作が行われた場合には、カードリーダ・ライタ65によってタイピングゲームのゲーム結果をICタグから読み出す(図11のS3)。また、タイピングゲーム終了時にはICタグに対して新たなゲーム結果(獲得した得点やポイント)の書き込みを行う(図11のS9)。
【0082】
また、外部通信手段202は、タイピングゲーム機1が送り出す信号を接続ケーブル201を介して送信可能な形式の信号に変換し、接続ケーブル201に接続された携帯電話機211に対して送信するとともに、携帯電話機211から接続ケーブル201を介して送信された信号を受信し、タイピングゲーム機1が読み取れる形式の信号に再度変換する装置であり、携帯電話機211の外部通信手段214と双方向通信可能な接続ケーブル201を介して接続されている(図1参照)。尚、外部通信手段202,214の通信は、接続ケーブル201を用いるのでなく、赤外線などの無線通信により行ってもよい。
【0083】
続いて、前記構成を有するタイピングゲーム機1で行われるメイン処理プログラムについて図11に基づき説明する。図11は本実施形態に係るタイピングゲーム機のメイン処理プログラムのフローチャートである。尚、以下に図11乃至図14、図16、図18にフローチャートで示される各プログラムはタイピングゲーム機1が備えているROM53やRAM54に記憶されており、CPU51により実行される。
【0084】
図11に示すように、先ず、S1において、CPU51はカードセンサ64からの検出信号に基づいて、カード挿入口10にICカードが投入されているか否かを判定する。そして、ICカードが投入されていると判定した場合(S1:YES)には、更にS2において遊技者からのデータ内容の確認要求を受けたか否かが判定される。一方、ICカードが投入されていないと判定した場合(S1:NO)には、S4へと移行する。
【0085】
ここで、本実施形態に係るタイピングゲーム機1では、コインの投入前で且つ遊技者が所有するICカードをカード挿入口10に投入した状態で、キーボード6のシフトキー113のタイプ又はそれに相当する携帯電話機211の操作部213の入力操作をすると、ICカードに記録されたゲーム結果(前回までのゲームにおいて遊技者が獲得した得点やポイント等)の一覧が第1液晶ディスプレイ3に表示され、遊技者はその内容を確認することが可能となる。
従って、S2の判定においてはキーボード6又は携帯電話機211からの操作信号に基づいてシフトキー113のタイプ又はそれに相当する操作部213の入力操作がなされたか否かが判定され、シフトキー113のタイプ又はそれに相当する操作部213の入力操作がなされたと判定された場合(S2:YES)には、カードリーダ・ライタ65によってICカードに内蔵されたICタグのデータを読み出し、その読み出したデータに基づいて第1液晶ディスプレイ3にゲーム結果の一覧を表示させる(S3)。
【0086】
また、S4においてはスタート受付処理が行われる。具体的にスタート受付処理では、コイン投入口9に対してコイン(100円硬貨等)が所定金額分(本実施形態では200円分)投入されたか否かを判定し、投入されるまでの間はデモプレイのゲーム画面、任意の楽曲のPV、宣伝広告、ランキングデータの一覧等からなるデモ画面(図17参照)などをディスプレイに表示するスタンバイ状態で待機される。尚、本実施形態に係るタイピングゲーム機1では、コイン投入口9にコインが投入されると、コインセンサ63によって検出され、コイン検出信号がCPU51に出力される。これにより、CPU51は遊技者によるコインの投入を判定することができる。
【0087】
続いて、S5においては図12の楽曲選択処理が行われる。楽曲選択処理では、後述のようにHDD55の楽曲データ記憶領域56に記憶された楽曲データの種類に基づいて、第1液晶ディスプレイ3に曲選択画面15(図2参照)を表示させ、今回のゲームで使用する楽曲を設定する。
【0088】
そして、S6では前記S5で設定した楽曲に基づいて図13のタイピングゲーム実行処理が行われる。タイピングゲーム実行処理では後述のように楽曲を演奏するとともにキーボード6のタイプ又は携帯電話機211の操作部213の入力操作の入力結果に基づいて得点やポイント等が加算され、所定の終了条件を満たすまで継続して行われる。
【0089】
その後、タイピングゲーム実行処理が終了するとゲーム結果表示処理が行われる(S7)。具体的にゲーム結果表示処理では、前記S6のタイピングゲームの結果に基づいて、第1液晶ディスプレイ3にゲーム結果画面30(図5参照)を表示させる。ゲーム結果画面30には、RAM54に記憶された今回のタイピングゲームにおけるミス回数と、獲得したポイントと、獲得した得点(スコア)がそれぞれ表示され、更に遊技した遊技者の名前の入力を促す名前入力表示部34や、遊技した遊技者のメッセージの入力を促すメッセージ入力表示部221、遊技した遊技者の肖像画像を表示することができる肖像画像表示領域222が表示される。
【0090】
その後は、その状態でキーボード6又は携帯電話機211が操作されると、操作信号に基づいて、名前入力表示部34に入力された文字や、メッセージ入力表示部221に入力された文字、肖像画像表示領域222に入力された画像を表示する。そして、獲得した得点(スコア)が所定得点以上であった場合には、RAM54やサーバ80に記憶されたランキングデータを更新する。尚、これらの点は、図16の説明の際に詳細に説明する。
【0091】
次に、S8においてCPU51はカードセンサ64からの検出信号に基づいて、カード挿入口10にICカードが投入されているか否かを判定する。そして、ICカードが投入されていると判定した場合(S8:YES)には、更にS9においてRAM54に記憶された今回のタイピングゲームにおいて獲得したポイントと、獲得した得点(スコア)がそれぞれカードリーダ・ライタ65によってICカードに内蔵されたICタグに書き込まれる。尚、ここで書き込まれたデータは、前記S3のデータ内容表示処理によって参照することが可能となる。
一方、ICカードが投入されていないと判定した場合(S8:NO)には、当該処理を終了する。
【0092】
続いて、タイピングゲーム機1で行われる前記S5の楽曲選択処理プログラムについて図12に基づいて説明する。図12は本実施形態に係るタイピングゲーム機の楽曲選択処理プログラムのフローチャートである。
【0093】
楽曲選択処理では先ず、S11においてHDD55の楽曲データ記憶領域56から、記憶された楽曲データに係る楽曲の曲名及びアーティスト名(本実施形態では最大で8種類)をそれぞれ取得する。
【0094】
そして、前記S11で取得された楽曲の曲名及びアーティスト名に基づいて、第1液晶ディスプレイ3に曲選択画面15(図2参照)を表示させる(S12)。曲選択画面15では、遊技可能曲名表示部16に取得された楽曲名を一覧にして表示し、更に選択曲名表示部18及び選択アーティスト名表示部19には、曲選択カーソル17によって選択されている楽曲の曲名とアーティスト名がそれぞれ表示される。
【0095】
続いて、S13においてはカーソルキー114のタイプ又はそれに相当する操作部213の入力操作がなされたか否かが判定される。ここで、カーソルキー114のタイプ又はそれに相当する操作部213の入力操作がなされたか否かはキーボード6又は携帯電話機211から送信された操作信号に基づいて判定され、カーソルキー114のタイプ又はそれに相当する操作部213の入力操作がなれたと判定された場合(S13:YES)には、カーソルキー114のタイプ又はそれに相当する操作部213の入力操作(上下左右のいずれのキーが押下されたか)に基づいて第1液晶ディスプレイ3に表示された曲選択カーソル17をその押下された方向へ移動させる(S14)。
尚、これらの操作は、カーソルボタン217により行うようにしてもよい。
【0096】
更に、S15では選択曲名表示部18及び選択アーティスト名表示部19の表示を、前記S14で移動された曲選択カーソル17により新たに選択された楽曲に対応する曲名とアーティスト名にそれぞれ変更する。その後、S13の判定処理へと戻る。
【0097】
一方、カーソルキー114のタイプ及びそれに相当する操作部213の入力操作がなされていないと判定された場合(S13:NO)には、続けてS16においてエンターキー112のタイプ又はそれに相当する操作部213の入力操作がなされたか否かが判定される。そして、エンターキー112のタイプ又はそれに相当する操作部213の入力操作がなされたと判定された場合(S16:YES)には、現在曲選択カーソル17が位置する楽曲が今回のタイピングゲームを行う楽曲として設定され(S17)、後述のタイピングゲームが開始される。一方、エンターキー112のタイプ及びそれに相当する操作部213の入力操作がなされていないと判定された場合(S16:NO)には、再度S13の判定処理へと戻る。
尚、これらの操作は、カーソルボタン217により行うようにしてもよい。
【0098】
続いて、タイピングゲーム機1で行われる前記S6のタイピングゲーム実行処理プログラムについて図13に基づいて説明する。図13は本実施形態に係るタイピングゲーム機のタイピングゲーム実行処理プログラムのフローチャートである。
【0099】
タイピングゲーム実行処理において、CPU51は先ずS21でHDD55の楽曲データ記憶領域56の各記憶領域(図10参照)に記憶された楽曲データの内、前記S5の楽曲選択処理によって選択された楽曲に対応する楽曲データを読み出す。そして、特に歌詞データ記憶領域56Dに格納された歌詞データはフレーズごとに分割してRAM54に一時的に記憶させる。
【0100】
次に、S22において第1液晶ディスプレイ3にメインゲーム画面(図3(B)及び図4(B)参照)を表示させる。尚、この時点においては歌詞表示部22及びローマ字表示部23に文字列は表示されておらず、得点表示部27の得点やスコアの表示も「0」となっている。
【0101】
続いて、S23では映像データ記憶領域56Aに記憶された映像データに基づいて、第2液晶ディスプレイ4において選択した楽曲に係るPVの映像20の表示を開始する(図3(A)及び図4(A)参照)。また、スピーカ8を介して演奏データ記憶領域56Bに記憶された演奏データに基づく伴奏の音楽の出力、音声データ記憶領域56Cに記憶された音声データに基づく音声の出力をそれぞれ行う。それにより、楽曲が演奏され、且つそれに合わせてPVの映像20が再生されることとなる。
【0102】
次に、S24においてRAM54に格納した歌詞データの1フレーズ分の歌詞を取得し、対応する文字列を楽曲の演奏するテンポに合わせてメインゲーム画面21の歌詞表示部22及びローマ字表示部23にそれぞれ表示する。それにより、第1液晶ディスプレイ3は楽曲の演奏及び第2液晶ディスプレイ4のPV映像20の表示と並行して、メインゲーム画面21の表示が行われる(図3(B)及び図4(B)参照)。
【0103】
その後、取得した1フレーズの歌詞データに基づいて1フレーズの文字数nを算出し(S25)、RAM54に格納された任意の変数mに0を代入する(S26)。ここで、任意の変数mは、1フレーズを形成する各文字に対する文字の入力判定に用いられる変数であり、1文字分の入力判定が終了する毎に1ずつ加算される(S33)。従って、以下のS27〜S34において繰り返し行われる各入力判定処理においては、m=t(0≦t≦n−1)のとき、1フレーズの先頭からt+1番目に位置する文字の入力判定が行われることとなる。
【0104】
そして、S27ではキーボード6又は携帯電話機211からの操作信号に基づいて、文字入力キー111のタイプ又は操作部213の入力操作による入力がなされたか否かを判定する。入力があったと判定された場合(S27:YES)には、入力されたキー又は入力されたボタンの種類と判定基準データ記憶領域56Eに記憶された判定基準データとに基づいて、入力されたキー又は入力された操作部213の入力操作の正誤判定処理を行う(S28)。具体的には、メインゲーム画面21のローマ字表示部23(図3(B)及び図4(B)参照)に表示されたローマ字に対応するキー又は操作部213の入力操作により入力された場合に正しいタイプ・操作部213の入力操作であると認識される。そして、対応するキー及びボタン以外のキー又は操作部213の入力により入力されたと判定された場合にはミス回数を1加算する。その後、S31へと移行する。
【0105】
一方、入力がなかったと判定された場合(S27:NO)には、所定時間(1フレーズの先頭の文字を入力する際にはメインゲーム画面21に対して1フレーズに対応する文字列を表示した(S24)後から、それ以外の文字を入力する際にはスコアの算出処理を行った(S32)後から計測する。)経過したか否かをタイマー58の情報に基づいて判定する(S29)。そして所定時間経過していないと判定した場合(S29:NO)には、S27の判定処理へと戻る。
【0106】
それに対して、所定時間経過していると判定した場合(S29:YES)には、遊技者による入力が行われなかったとして、RAM54に格納された今回のゲームにおけるミス回数を1加算する(S30)。
【0107】
続いてS31では、キーボード6のキー内部に設けられたフルカラーLED155に基づいてキーの発光処理が行われる。具体的に本実施形態に係るタイピングゲーム機1では、キー入力があった場合(S27:YES)で、且つ正しいタイプがなされたと判定された場合には、押下された文字入力キー111を青色に発光させる。また、キー入力があった場合(S27:YES)で、且つ誤ったタイプがなされたと判定された場合には、押下された文字入力キー111を赤色、入力すべき正しいキーを緑色にそれぞれ発光させる。更に、キー入力がなかった場合(S27:NO)又は携帯電話機211の操作部213の入力操作による入力の場合には、入力すべき正しいキーを緑色に発光させる。
【0108】
また、S32では前記S28の正誤判定処理に基づいてスコアの算出処理が行われる。スコア算出処理では、RAM54に格納されている今回のゲームにおける遊技者の得点(スコア)が、前記正誤判定処理による判定において正しく入力されていると判定された場合に加算され、また演奏される楽曲の音声と同一のタイミングで該当する文字を入力したと判定した場合には更に得点が加算される。
【0109】
その後、S33においては、RAM54に格納された変数mを読み出して「+1」を加算し、再度格納する。続いて、S34では変数mの値がn−1に到達したか否か、即ち1フレーズを形成する各文字に対する文字の入力判定が全て終了したか否かが判定される。
【0110】
そして、変数mの値がn−1に到達していないと判定された場合(S34:NO)には、再度S27へと戻り、1フレーズを構成する各文字の内、次の順序に位置する文字の入力判定が行われる。
【0111】
一方、変数mの値がn−1に到達したと判定された場合(S34:YES)には、1フレーズの文字の入力が完了したこととなるので、S35においてポイント加算処理が行われる。ポイント加算処理では、1フレーズを構成するn個の文字を入力ミス(所定時間経過による入力ミスの判定(S30)を含む)することなく入力が完了したと判定された場合にポイントを1加算する。
【0112】
更に、S36では楽曲を構成する複数の曲番(通常、1曲は1〜3番で構成される)の内、いずれかの曲番にあたるステージのフレーズの入力判定が終了したか否かが判定される。そして、1ステージ分の全てのフレーズの入力判定が終了していないと判定された場合(S36:NO)にはS24へと戻り、次のフレーズの歌詞をRAM54から取得し、メインゲーム画面21に対して対応する文字列を歌詞表示部22及びローマ字表示部23にそれぞれ表示する。
【0113】
それに対して、1ステージ分の全てのフレーズの入力判定が終了したと判定された場合(S36:YES)には、続けて全ステージ(楽曲の全曲)のフレーズの入力判定が終了したか否かが判定される(S37)。
【0114】
そして、全ステージが終了したと判定された場合(S37:YES)には、遊技者の所有するポイントに関わらず、当該タイピングゲーム実行処理を終了し、S7のゲーム結果表示処理へと移行する。一方、全ステージが終了していないと判定された場合(S37:NO)には、前記S28やS30で加算された現在までの遊技者の入力ミス回数が所定回数未満であるか否かが判定される(S38)。本実施形態に係るタイピングゲーム機1では、再生される楽曲の曲番の数に合わせて複数のステージから構成されており、一のステージが終了した時点で次の曲番に係るステージを継続して行うためには遊技開始時からの入力ミス回数が所定回数未満であることが条件となる(例えば、1番に該当する部分を遊技した後に2番を継続して行うのには入力ミス回数20回未満、2番に該当する分を遊技した後に3番を継続して行うのには入力ミス回数35回未満)。
【0115】
そして、前記S28やS30で加算された遊技者の入力ミス回数が所定回数未満であると判定された場合(S38:YES)にはS24へと戻り、次の曲番の最初のフレーズに該当する歌詞をRAM54から取得し、メインゲーム画面21に対して対応する文字列を歌詞表示部22及びローマ字表示部23にそれぞれ表示する。そして、同様に入力判定処理を行う。一方、遊技者の入力ミス回数が所定回数以上であると判定された場合(S38:NO)には、当該タイピングゲーム実行処理を終了し、S7のゲーム結果表示処理へと移行する。
【0116】
さて、本実施の形態に係るタイピングゲーム機1では、上述したように、キーボード6のタイプ又は携帯電話機211の操作部213の入力操作による入力を行うことができるが、入力の混乱を避ける観点からすれば、キーボード6のタイプによる入力を行う場合には携帯電話機211の操作部213の入力操作による入力を無効とし、携帯電話機211の操作部213の入力操作による入力を行う場合にはキーボード6のタイプによる入力を無効にすることが望ましい。
【0117】
そこで、本実施の形態に係るタイピングゲーム機1では、図11のメイン処理プログラムのS4を実行する直前の時点W1において、入力手段選択処理を行っている。以下、その入力手段選択処理を図14に基づいて説明する。図14は、本実施形態に係るタイピングゲーム機の入力手段選択処理プログラムのフローチャートである。
【0118】
図14に示すように、入力手段選択処理では、先ず、S101において、第1液晶ディスプレイ3に選択画面231(図15参照)を表示させ、キーボード6のタイプによる入力を行うか又は携帯電話機211の操作部213の入力操作による入力を行うかを遊技者に選択させる。
【0119】
このとき、第1液晶ディスプレイ3に表示される選択画面231を図15に示す。図15に示すように、選択画面231は、キーボード6のタイプによる入力を行う旨を表示したキーボード入力選択部232と、携帯電話機211の操作部213の入力操作による入力を行う旨を表示した携帯電話機入力選択部233と、キーボード入力選択部232又は携帯電話機入力選択部233のいずれかを選択可能な入力選択カーソル234とから構成されている。
【0120】
そして、入力選択カーソル234は、キーボード6のカーソルキー114(図6参照)のタイプ又はそれに相当する携帯電話機211の操作部213(図1参照)の入力操作によって、キーボード入力選択部232の上又は携帯電話機入力選択部233の上を上下に移動可能となっており、キーボード入力選択部232の上に位置させた状態でキーボード6のエンターキー112(図6参照)をタイプ又はそれに相当する携帯電話機211の操作部213(図1参照)の入力操作をすると、キーボード6のタイプによる入力を選択することができ、携帯電話機入力選択部233の上に位置させた状態でキーボード6のエンターキー112(図6参照)をタイプ又はそれに相当する携帯電話機211の操作部213(図1参照)の入力操作をすると、携帯電話機211の操作部213の入力操作による入力を選択することができる。
尚、これらの操作は、カーソルボタン217により行うようにしてもよい。
【0121】
このようにして、第1液晶ディスプレイ3に表示された選択画面231上で、キーボード6のタイプによる入力を行うか又は携帯電話機211の操作部213の入力操作による入力を行うかを遊技者が選択すると、図14に戻って、S102に進み、キーボード6のタイプによる入力を行うことを選択した否かを判定する。
【0122】
このとき、キーボード6のタイプによる入力を行うことを選択したと判定された場合には(S102:YES)、S103に進んで、以後、キーボード6のタイプによる入力を有効とするとともに携帯電話機211の操作部213の入力操作による入力を無効とし、その後に、図11のメイン処理プログラムに復帰して、S4に進む。
【0123】
一方、携帯電話機211の操作部213の入力操作による入力を行うことを選択したと判定された場合には(S102:NO)、S104に進んで、以後、携帯電話機211の操作部213の入力操作による入力を有効とするとともにキーボード6のタイプによる入力を無効とし、その後に、図11のメイン処理プログラムに復帰して、S4に進む。
【0124】
尚、キーボード6のタイプによる入力と携帯電話機211の操作部213の入力操作による入力とに対する有効・無効は、当該メイン処理プログラムが終了した時点で解除される。
【0125】
また、本実施の形態に係るタイピングゲーム機1では、上述したように、第1液晶ディスプレイ3に表示されたゲーム結果画面30(図5参照)に対し入力が行われるが、そのために、図11のメイン処理プログラムのS7を実行する直後の時点W2において、ゲーム結果入力処理を行っている。以下、そのゲーム結果入力処理を図16に基づいて説明する。図16は、本実施形態に係るタイピングゲーム機のゲーム結果入力処理プログラムのフローチャートである。
【0126】
図16に示すように、ゲーム結果入力処理では、S111において、携帯電話機211の操作部213の入力操作による入力が有効であるか否かが判定される。このとき、携帯電話機211の操作部213の入力操作による入力が有効であると判定された場合には(S111:YES)、S112において、肖像画像の入力を行った後、S113に進む。この点、肖像画像の入力では、携帯電話機211内の画像データを、携帯電話機211の操作部213の入力操作により遊技者が送信し、送信された画像データは、遊技者の肖像画像として、ゲーム結果画面30の肖像画像表示領域222に表示されるとともにRAM54に記憶される。一方、キーボード6のタイプによる入力が有効であると判定された場合には(S111:NO)、何もすることなく、S113に進む。
【0127】
そして、S113では、名前の入力が行われる。この点、名前の入力では、携帯電話機211の操作部213の入力操作による入力が有効である場合には、携帯電話機211の操作部213の入力操作による入力により遊技者が文字データの入力を行うが、このとき、携帯電話機211に既に記憶されている遊技者の名前のデータを送信してもよい。一方、キーボード6のタイプによる入力が有効である場合には、キーボード6のタイプによる入力により遊技者が文字データの入力を行う。これらにより、入力された文字データは、遊技者の名前として、ゲーム結果画面30の名前入力表示部34に表示されるとともにRAM54に記憶される。
【0128】
さらに、S114では、メッセージの入力が行われる。この点、メッセージの入力では、携帯電話機211の操作部213の入力操作による入力が有効である場合には、携帯電話機211の操作部213の入力操作による入力により遊技者が文字の入力を行うが、このとき、携帯電話機211に既に記憶されているメッセージのデータを送信してもよい。一方、キーボード6のタイプによる入力が有効である場合には、キーボード6のタイプによる入力により遊技者が文字の入力を行う。これらにより、入力された文字は、遊技者のメッセージとして、ゲーム結果画面30のメッセージ入力表示部221に表示されるとともにRAM54に記憶される。
【0129】
そして、S115において、遊技者の肖像画像としての画像データと、遊技者の名前としての文字データと、遊技者のメッセージとしての文字データとを、今回のタイピングゲームにおけるミス回数・ポイント・得点(スコア)とともに、ランキングデータとして、サーバ80に転送し、その後に、図18に示すゲーム結果特典処理に進み、携帯電話機211の操作部213の入力操作による入力が有効である場合に、今回のタイピングゲームで獲得した得点(スコア)が所定点数を超えていたときは、上述したように、携帯電話機221に対して、プレミア度の高い独自の着信音・画像・音声などがダウンロードされる。
【0130】
そこで、図18に示すゲーム結果特典処理について説明する。図18は、本実施形態に係るタイピングゲーム機のゲーム結果特典処理プログラムのフローチャートである。図18に示すように、ゲーム結果特典処理では、S121において、携帯電話機211の操作部213の入力操作による入力が有効であるか否かが判定される。このとき、キーボード6のタイプによる入力が有効であると判定された場合には(S121:NO)、何もすることなく、図11のメイン処理プログラムに復帰して、S8に進む。一方、携帯電話機211の操作部213の入力操作による入力が有効であると判定された場合には(S121:YES)、S122に進む。
【0131】
S122では、今回のタイピングゲームのゲーム結果が所定条件をクリアしたか否かが判定される。尚、ここでは、上述したように、所定条件として、今回のタイピングゲームで獲得した得点(スコア)が所定点数を超えていたときとするが、これに限定するものでなく、例えば、今回のタイピングゲームにおけるミス回数が所定回数を超えなかったときや、今回のタイピングゲームにおけるポイントが所定ポイントを超えていたときとしてもよい。
【0132】
このとき、今回のタイピングゲームのゲーム結果が所定条件をクリアしていないと判定された場合には(S122:NO)、何もすることなく、図11のメイン処理プログラムに復帰して、S8に進む。一方、今回のタイピングゲームのゲーム結果が所定条件をクリアしたと判定された場合には(S122:YES)、S123に進む。
【0133】
S123では、特典情報としての、プレミア度の高い独自の着信音・画像・音声などが、HDD55の特典データ記憶領域203から読み出されて携帯電話機221に対してダウンロードされた後、図11のメイン処理プログラムに復帰して、S8に進む。もっとも、特典情報としての、プレミア度の高い独自の着信音・画像・音声などは、サーバー80から読み出されてタイピングゲーム機1を介して携帯電話機221に対してダウンロードされてもよい。
【0134】
以上より、CPU51は、S28を実行する際に「正誤判定手段」として機能する。
また、CPU51は、S104を実行する際に「取扱手段」として機能する。
【0135】
さらに、CPU51は、S112を実行する際に「受信手段」として機能する。
また、CPU51は、S115を実行する際に「転送手段」として機能する。
また、CPU51は、S123を実行する際に「送信手段」として機能する。
【0136】
以上説明した通り、本実施形態に係るタイピングゲーム機1は、文字・記号・数字等を選択可能な複数の文字等に対応する複数のボタン212や複数のボタン212で入力された文字等を決定する決定ボタン216が配置された操作部213を有する携帯電話機211が外部から接続ケーブル201に接続された場合に、その携帯電話機211の操作部213の入力操作による入力を行うことを選択したときは(S102:NO)、以後、携帯電話機211の操作部213の入力操作による入力を有効とするとともにキーボード6のタイプによる入力を無効とするので(S104)、その携帯電話機211の操作部213の入力操作により入力されたボタン212の種類と判定基準データ記憶領域56Eに記憶された判定基準データとに基づいて、入力されたボタン212の正誤判定処理が行われ(S28)、これにより、その携帯電話機211の操作部213の入力操作により入力された文字列がメインゲーム画面21のローマ字表示部23(図3(B)及び図4(B)参照)に表示されたローマ字の文字列と一致するか否かが判定され、その判定結果に基づいてタイピングゲームの進行を制御することから(S24〜S38)、その携帯電話機211の操作部213の入力操作により入力される文字列の正誤判定に基づいてタイピングゲームを制御することができる。
【0137】
また、このとき、今回のタイピングゲームで獲得した得点(スコア)が所定点数を超えていると(122:YES)、特典情報として、プレミア度の高い独自の着信音・画像・音声などがHDD55から直接的に又はサーバ80から間接的にその携帯電話機211にダウンロードされることから(S123)、遊技者に対し達成感・満足感を与えることができるとともに、繰り返して遊技するリピーターの増大を図ることができる。
【0138】
さらに、普段から慣れ親しんだ遊技者自身の携帯電話機211で遊技することができることから、その携帯電話機211における操作部213の操作部213の入力操作の熟練度やカスタマイズ化された文字入力機能の成長度合いなどにより、文字入力のスピードが早くなるので、文字列を入力する際の差別化を自然に図ることができる。
【0139】
尚、本発明は上記実施の形態に限定されるものでなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、本実施形態に係るタイピングゲーム機1では、所定条件のクリアとして、今回のタイピングゲームで獲得した得点(スコア)が所定点数を超えているか否かが判定され(S122)、得点(スコア)が所定点数を超えていると(S122:YES)、特典情報として、プレミア度の高い独自の着信音・画像・音声などがHDD55から直接的に又はサーバ80から間接的に、その携帯電話機211にダウンロードされる(S123)。この点、所定条件のクリアの難易度を遊技者が自由に設定することができるようにするとともに、その難易度に合わせて、その携帯電話機211にダウンロードされる独自の着信音・画像・音声などについて、そのプレミア度を変更させるようにしてもよい。
【0140】
また、本実施形態に係るタイピングゲーム機1では、第1液晶ディスプレイ3に表示された選択画面231で、キーボード6のタイプによる入力又は携帯電話機211の操作部213の入力操作による入力のいずれかを遊技者が選択することになるが(S101)、この点、接続ケーブル201に携帯電話機211が接続されている場合には、携帯電話機211の操作部213の入力操作による入力が自動的に選択されるようにしてもよい。
【0141】
また、本実施形態に係るタイピングゲーム機1では、携帯電話機211を外部から接続するための接続ケーブル201を筐体2に一つだけ設けていたが、この点、携帯電話機211の一つの事業者のみに対応できる専用の接続ケーブル201を筐体2に複数設け、第1液晶ディスプレイ3に表示される選択画面231において、入力に使用する携帯電話機211(の事業者)を指定してもよい。このとき、特典情報として携帯電話機211にダウンロードされるプレミア度の高い着信音・画像・音声などは、文字入力のため選択・使用した携帯電話機211の事業者毎に変更させてもよい。
【0142】
また、本実施形態に係るタイピングゲーム機1では、特典情報として、プレミア度の高い独自の着信音・画像・音声などがサーバ80から間接的に携帯電話機211にダウンロードされることがあるが(S123)、これに限るものでなく、例えば、このとき、サーバ80のコンテンツが置いてあるサイトのURLを携帯電話機211にダウンロードさせる一方で、携帯電話機211のメールアドレスをサーバ80にアップロードさせ、遊技者は、その後において、携帯電話機211から直接にそのURLにアクセスし、そこで、タイピングゲーム機1を経由することなく、特典情報としての独自の着信音・画像・音声などをダウンロードしてもよい。このようにすれば、特典情報としての独自の着信音・画像・音声などをダウンロードする際に時間がかかっても、次に遊技する遊技者に対して迷惑をかけることがない。
【0143】
また、本実施形態に係るタイピングゲーム機1を広域に設置することによって、上述したランキングデータをサーバ80によって広域レベルで管理し、さらに、本実施形態に係るタイピングゲーム機1で演奏される楽曲のレコード会社のホームページとサーバ80とをリンクさせることによって、そのレコード会社のホームページにおいて、プレミア度の高い独自の着信音・画像・音声などをダウンロードすることができた遊技者に対し、紹介欄を設けたり、コンサートに招待したりするなどの副賞を授けたりして、タイアップを図ることができれば、遊技者に対し達成感・満足感を与えることや、繰り返して遊技するリピーターの増大を図ることが、より効果的となる。
【0144】
また、本実施形態に係るタイピングゲーム機1では、携帯情報端末として、携帯電話機211を使用しているが、この点、少なくとも、外部インターフェースと文字入力機能を備えている携帯情報端末であればよく、例えば、PHSなどであってもよい。
【0145】
また、本実施形態に係るタイピングゲーム機1では、スピーカ8から楽曲を再生するとともに、流れる楽曲に合わせて歌詞を第1液晶ディスプレイ3上に順次表示させ、遊技者が表示された歌詞の入力を、順次、キーボード5によるタイプで行うことにより、あるいは、外部から接続された携帯電話機211での操作部213の入力操作により行うことにより、遊技が行われるように構成されている。この点、単なる所定の文字を第1液晶ディスプレイ3上に順次表示させ、遊技者が表示された文字の入力を、順次、キーボード5によるタイプで行うことにより、あるいは、外部から接続された携帯電話機211での操作部213の入力操作により行うことにより、遊技が行われるように構成してもよい。
【0146】
また、本実施形態に係るタイピングゲーム機1においては、外部から接続された携帯電話機211の操作部213の入力操作により遊技が行われるが、接続ケーブル201を筐体2に内蔵し、携帯電話機211をタイピングゲーム機1に直接接続して遊技が行われるように構成してもよい。
【0147】
また、本実施形態に係るタイピングゲーム機1では、タイピングゲーム実行時においてメインゲーム画面21を表示する第1液晶ディスプレイ3を、プロモーションビデオ等の演出画像20を表示する第2液晶ディスプレイ4の下方に位置するように筐体2に配置されているが、その位置関係はその態様に限られることなく、例えば、第1液晶ディスプレイ3を第2液晶ディスプレイ4の上方に位置させても良く、高さを同一にして左右に並べて配置するようにしても良い。
【0148】
また、本実施形態に係るタイピングゲーム機1は、サーバ80に対してインターネット等の双方向通信可能なネットワーク網Nを介して接続され、サーバ80から送信されたデータに基づいて、タイピングゲーム機1のHDD55(図9参照)に記憶された楽曲データを更新することを可能としているが、サーバ80とは独立して楽曲データを更新可能に構成しても良い。
【0149】
また、本発明に係るタイピングゲーム装置として、前記したようにゲームセンター等に設置される筐体タイプのタイピングゲーム機1を例に挙げて説明したが、2つの表示画面を有するPCに対してタイピングゲームに係るソフトウェアをインストールしたタイピングゲーム装置についてもその適用が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0150】
本発明は、タイピングゲームにおける情報入出力技術とタイピングによる文字入力技術とに適用し得る。
【図面の簡単な説明】
【0151】
【図1】本実施形態に係るタイピングゲーム機の斜視図である。
【図2】タイピングゲーム開始前において第1液晶ディスプレイに表示される表示内容を示した模式図である。
【図3】(A)はタイピングゲーム進行中において第2液晶ディスプレイに表示される表示内容を示した模式図、(B)はタイピングゲーム進行中において第1液晶ディスプレイに表示される表示内容を示した模式図である。
【図4】(A)はタイピングゲーム進行中において第2液晶ディスプレイに表示される表示内容を示した模式図、(B)はタイピングゲーム進行中において第1液晶ディスプレイに表示される表示内容を示した模式図である。
【図5】タイピングゲーム終了後において第1液晶ディスプレイに表示される表示内容を示した模式図である。
【図6】本実施形態に係るタイピングゲーム機に備えられたキーボードを示した平面図である。
【図7】キーボードに設けられた複数のキーのいずれか一つを切断した概略断面図である。
【図8】本実施形態に係るタイピングゲーム機とサーバとからなるシステムを示したシステムブロック図である。
【図9】本実施形態に係るタイピングゲーム機の制御系を模式的に示すブロック図である。
【図10】本実施形態に係るタイピングゲーム機のHDDの楽曲データ記憶領域を示す模式図である。
【図11】本実施形態に係るタイピングゲーム機のメイン処理プログラムのフローチャートである。
【図12】本実施形態に係るタイピングゲーム機の楽曲選択処理プログラムのフローチャートである。
【図13】本実施形態に係るタイピングゲーム機のタイピングゲーム実行処理プログラムのフローチャートである。
【図14】本実施形態に係るタイピングゲーム機の入力手段選択処理プログラムのフローチャートである。
【図15】タイピングゲーム開始前において第1液晶ディスプレイに表示される表示内容を示した模式図である。
【図16】本実施形態に係るタイピングゲーム機のゲーム結果入力処理プログラムのフローチャートである。
【図17】デモンストレーション中において第1液晶ディスプレイに表示される表示内容を示した模式図である。
【図18】本実施形態に係るタイピングゲーム機のゲーム結果特典処理プログラムのフローチャートである。
【符号の説明】
【0152】
1 タイピングゲーム機
2 筐体
3 第1液晶ディスプレイ
4 第2液晶ディスプレイ
6 キーボード
8 スピーカ
20 プロモーションビデオ映像
21 メインゲーム画面
51 CPU
53 ROM
54 RAM
55 HDD
56 楽曲データ記憶領域
60 表示制御回路
61 音制御回路
80 サーバ
111 文字入力キー
201 接続ケーブル
211 携帯電話機
212 ボタン
213 操作部
216 決定ボタン
217 カーソルボタン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技の進行に係る所定の文字列が表示される表示手段と、文字列を入力する入力手段と、前記入力手段により入力された文字列が前記表示手段に表示された所定の文字列と一致するか否かを判定する正誤判定手段と、前記正誤判定手段の判定結果に基づいて遊技の進行を制御する遊技制御手段と、を有するタイピングゲーム装置において、
文字や記号を入力可能な操作手段と、前記操作手段を有する携帯情報端末が接続される接続手段と、
前記接続手段に接続された携帯情報端末の前記操作手段を前記入力手段として取り扱う取扱手段と、
前記遊技制御手段の制御により進行された遊技が所定条件を満たした場合に、特典情報を、前記接続手段に接続された携帯情報端末に送信する送信手段と、を備えたこと、を特徴するタイピングゲーム装置。
【請求項2】
請求項1に記載するタイピングゲーム装置であって、
前記遊技制御手段の制御により進行された遊技が所定条件を満たした場合に、遊技者情報を、前記接続手段に接続された携帯情報端末から受信する受信手段と、を備えたこと、を特徴するタイピングゲーム装置。
【請求項3】
遊技の進行に係る所定の文字列が表示される表示手段と、文字列を入力する入力手段と、前記入力手段により入力された文字列が前記表示手段に表示された所定の文字列と一致するか否かを判定する正誤判定手段と、前記正誤判定手段の判定結果に基づいて遊技の進行を制御する遊技制御手段と、を有し、前記遊技制御手段の制御により進行される遊技に関連した情報を管理するサーバに接続されたタイピングゲーム装置において、
文字や記号を入力可能な操作手段と、前記操作手段を有する携帯情報端末が接続される接続手段と、
前記接続手段に接続された携帯情報端末の前記操作手段を前記入力手段として取り扱う取扱手段と、
前記遊技制御手段の制御により進行された遊技が所定条件を満たした場合に、特典情報を、前記サーバから前記接続手段に接続された携帯情報端末に送信する送信手段と、を備えたこと、を特徴するタイピングゲーム装置。
【請求項4】
請求項1に記載するタイピングゲーム装置であって、
前記遊技制御手段の制御により進行された遊技が所定条件を満たした場合に、遊技者情報を、前記接続手段に接続された携帯情報端末から受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された遊技者情報を前記サーバに転送する転送手段と、を備えたこと、を特徴するタイピングゲーム装置。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載するタイピングゲーム装置であって、
前記携帯情報端末が携帯電話機であること、を特徴するタイピングゲーム装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2006−239202(P2006−239202A)
【公開日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−60191(P2005−60191)
【出願日】平成17年3月4日(2005.3.4)
【出願人】(598098526)アルゼ株式会社 (7,628)
【Fターム(参考)】