説明

タイムレコーダおよび打刻データ処理方法

【課題】打刻データの補正等を簡易にし得るタイムレコーダおよび打刻データ処理方法を、提供する。
【解決手段】ステップ184で補正前の時刻データA10:00および時刻セットデータB13:00の差分を演算し、ステップ186で上記差分データ(3時間)に基づき補正値を演算する。ステップ188で上記補正値により打刻データ中の打刻時間を12:00に補正し、RAMに上書きする。即ち、差分3時間を打刻時間たとえば9:00に加算するので、12:00が打刻時間として記録される。従って、発振停止後の誤った打刻を防止できると共に、打刻データ集計時にデータ補正が不要となるので、データ管理が簡易となり、復電後の手続きが迅速かつ確実となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水晶発振子で時計カウントするタイムレコーダおよび打刻データ処理方法に関するものであり、特に停電が復旧した後の打刻データを補正などするタイムレコーダおよび打刻データ処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
タイムレコーダの中には、停電となる場合でも時計カウントし得るように、内部時計をリチウム電池などの小型電池でバックアップする構成となっているものがある。
【0003】
なお、従来では、停電時刻又は停電時間を記憶し、電源復旧時にこの記憶量に応じて停電時間に相当する量だけアナログ表示手段を自動修正する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、従来では、管理サーバの時計がNTPサーバの時刻とずれていたとしても、管理サーバへの時刻問い合わせ結果(時刻応答)を時刻補正値で補正することにより、NTPサーバの時刻に同期させることができ、正確な時刻を得ることができる技術が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開平5−266289公報
【特許文献2】特開2006−322788公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上述した内部時計を小型電池でバックアップするタイプでは、小型電池の容量切れ(以下、電池切れと言う)などでバックアップが出来ない状態で、停電または電源がオフ状態の場合、内部時計は停止し、表示時刻が止まった状態になる。そのため、タイムレコーダにおいて、管理者などが時刻設定するまでは、打刻できるとしても正確な打刻時刻とは言えず、実質的に打刻できない状態になる。
【0006】
また、パーソナル・コンピュータ(以下、単にコンピュータと言う)と連動し、給与計算などを行なうタイムレコーダでは、打刻できなかった人数分は後ほど改めて打刻時刻を入力することになる。この入力手続きは煩雑であり、そのうえ入力される打刻時刻は正確ではない。なお、時計停止を検出できないタイムレコーダでは、間違った打刻を放置することになり、管理者などにおいては使い勝手が悪い。
【0007】
なお、特許文献1および特許文献2に係る技術は、復電後に時刻を自動修正するのみで、打刻データなどに関する処理を行なう技術ではない。
【0008】
そこで、本発明は、打刻データの補正等を簡易にし得るタイムレコーダおよび打刻データ処理方法を、提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係るタイムレコーダは、出退勤の時刻を打刻データとして記録するタイムレコーダであって、発振信号を生成する発振手段と、上記発振手段の発振信号に基づき時計カウントを行うカウンタ手段と、停電時に上記発振手段が発振を停止したことを検出する検出手段と、復電時に上記検出手段が上記発振手段の発振停止を検出した後に入力される現在時刻データおよび上記現在時刻データが入力される前の補正前時刻データを記録する記録手段と、上記記録手段に記録される上記補正前時刻データおよび上記現在時刻データの差分を演算する演算手段と、上記演算手段により演算される上記差分を補正値として上記打刻データの打刻時刻を補正する打刻データ補正手段と、を備える。
【0010】
また、本発明に係る打刻データ処理方法は、復電時に発振手段の発振停止を検出した後に入力される現在時刻データおよび上記現在時刻データが入力される前の補正前時刻データを記録手段に記録し、上記記録手段に記録される上記補正前時刻データおよび上記現在時刻データの差分を演算手段で演算し、上記演算手段により演算される上記差分を補正値として打刻データの打刻時刻を補正する。
【0011】
さらに、本発明に係るタイムレコーダは、出退勤の時刻を打刻データとして記録するタイムレコーダであって、発振信号を生成する発振手段と、上記発振手段の発振信号に基づき時計カウントを行うカウンタ手段と、停電時に上記発振手段が発振を停止したことを検出する検出手段と、上記検出手段が上記発振手段の発振停止を検出した場合に、上記打刻データは異常データである旨を出力する出力手段と、を備える。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係るタイムレコーダおよび打刻データ処理方法では、上記差分を補正値として上記打刻データの打刻時刻を補正するので、打刻データに関する補正を簡易にし得る。
【0013】
即ち、本発明に係るタイムレコーダおよび打刻データ処理方法では、発振停止後の誤った打刻を防止できると共に、打刻データ集計時にデータ補正が不要となるので、データ管理が簡易となり、復電後の手続きが迅速かつ確実となる。
【0014】
また、本発明に係るタイムレコーダにおいて、出力手段は打刻データが異常データであることを出力するので、打刻データの良否が容易に判断でき、その後の処理が円滑となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、図1および図2に基づいて、本発明の一実施形態であるタイムレコーダおよび打刻データ処理方法について説明する。ここで、図1は本実施形態におけるタイムレコーダの斜視図、図2は図1に示すタイムレコーダのブロック図である。なお、本実施形態では、タイムレコーダを、非接触ICカードによって打刻データを記録するタイムレコーダの例として説明する。
【0016】
(タイムレコーダの概略構成)
図1に示すように、タイムレコーダ10の表面には、LCDタッチパネルなどで構成される表示部12と、一点鎖線で示す非接触ICカード50から打刻者のIDデータを受信するアンテナ16が配置されている。また、タイムレコーダ10の底面には、図2に示すコンピュータPCを接続するためのLANコネクタ22(二点鎖線参照)が配置されている。
【0017】
(タイムレコーダの制御系に関する構成)
図2に示すように、タイムレコーダ10は、CPU30と、不揮発性メモリであるROM32と、揮発性のRAM34と、IDリーダ部36と、インターフェースI/Fと、表示部12と、を備える。CPU30は、タイムレコーダ10の全体的な動作を司り、たとえば後述する操作キー13が操作された場合に、その操作に基づく処理を行う。なお、CPU30は、検出手段、演算手段、打刻データ補正手段または出力手段である。
【0018】
記録手段であるROM32は、タイムレコーダ10に各種の処理を制御するプログラムを記憶すると共に、打刻データまたは停電データなども記憶する。この停電データは、CPU30に電源が供給されなくなった場合に停電フラグがオフからオンになることを示すデータである。即ち、停電フラグがオンとは、停電または電源がオフ状態であったことを示す。RAM34は、各種データの読み書き用の記録域を有し、この記録域にワークメモリなどが記録される。
【0019】
IDリーダ部36は、図1に示すアンテナ16から受信するIDデータを読み出す。インターフェースI/Fは、コンピュータPCが接続される。なお、コンピュータPCは時刻を管理する機能を備えており、コンピュータのCPUは電力が供給されている限り時計カウントを行っている。
【0020】
表示部12は、図1に示すように、現在時刻または操作キーなどを表示する。即ち、表示部12は、上述したようにタッチパネルで構成されており、タッチパネル上の操作キー13(図2参照)を操作することによって各種の次画面へと切替わる。
【0021】
(時計カウンタに関する構成)
CPU30には時計カウンタ(以下、RTCともいう)18が接続されており、この時計カウンタ18には発振手段である発振回路14が接続されている。時計カウンタ18にはリチウム電池24が接続されており、停電時などに時計カウンタ18および発振回路18に電圧を印加する。そのため、タイムレコーダ10は、停電などになっても、時計の歩進(時計カウントと同義)を行う構成となっている。
【0022】
時計カウンタ18にはメモリ20が配置されており、このメモリ20には発振回路14の発振が停電したことを示す発振停止データなどが記録される。この発振停電データは、発振停電フラグがオフからオンになることにより、CPU30が発振回路14の発振停止を検出するデータである。即ち、発振停電フラグがオンになる場合は、上記停電時において、リチウム電池24の電池切れによって発振回路14および時計カウンタ18をバックアップできない状態である。
【0023】
なお、発振回路14が時計カウンタ18の発振源となる。発振回路14は、図示しない水晶発振子とコンデンサなどを備える。この水晶発振子は、一般的に使用されている32.768キロヘルツのものが用いられる。
【0024】
そして、時計カウンタ18は、発振回路14からの発振信号を繰返し分周して基準カウントを取得し、この基準カウントに基づいて時または分の時計カウントを行う。この時計カウントに基づき、CPU30は表示部12に時計表示を行う。
【0025】
(電源回路に関する構成)
タイムレコーダ10はプラグ40を備え、このプラグ40は商用交流電源(以下、主電源ともいう)となるコンセントに接続される。プラグ40およびCPU30の間には変圧・整流回路38が接続されており、この変圧・整流回路38により交流は直流となる。
【0026】
(本実施形態の作用)
図3に示すフローチャートに基づき、停電後における復電時の時刻補正および打刻データに関する処理ルーチンを説明する。ここで、なお、図2に示すタイムレコーダ10における処理は、タイムレコーダ10のCPU30によって実行され、図3などのフローチャートで表される。これらのプログラムは、予めタイムレコーダ10のROM32(図2参照)のプログラム領域に記憶されている。
【0027】
(停電後における復電時モード)
図3に示すように、ステップ102において、発振停止フラグがオンか否かを判断する。即ち、ステップ102は、図2に示すメモリ20に発振停止フラグがオンとして記録されている否かを判断する。
【0028】
ステップ102が肯定の場合すなわち発振停止フラグがオンの場合には、ステップ104において、コンピュータPCから時刻データを取得したか否かを判断する。即ち、CPU30は、主電源がオンになり、且つ発振停止フラグもオンになっている場合、コンピュータPCに現在時刻を読取りする。そして、ステップ104が肯定の場合すなわち時刻データを取得した場合には、ステップ106において、その時刻データをRTC18に記憶する。また、ステップ108において、取得した時刻データに基づき、図1および図2に示す表示部12の時刻表示を補正する。
【0029】
ステップ110において、CPU30は電池交換のメッセージを表示部12(図1および図2参照)に表示する。即ち、ステップ102で発振停止フラグがオンということは、電池24が電池切れであることを意味するので、電池交換のメッセージをユーザである管理者に知らしめるためである。
【0030】
また、ステップ112において、発振停止フラグをオンからオフに切り換える。即ち、次の発振停止に対処するために、再び発振停止フラグをオフに切り換える。なお、ステップ112の処理後、またはステップ102が否定の場合すなわち発振停止フラグがオフの場合は、本フローチャートの処理は終了する。なお、本フローチャートの処理後は、待機モードとなる。
【0031】
ステップ104が否定の場合すなわちコンピュータPCから時刻データを取得できない場合は、ステップ116において、図1に示す表示部12に表示される表示時刻を初期化する。例えば、表示時刻は、ROM32中のプログラムにより、9:00に初期化されるよう予め設定されている。
【0032】
ステップ120において、CPU30は発振停止の回数が1回か否かを判断する。ステップ120が否定の場合すなわち発振停電の回数が2回以上の場合には、ステップ130において、図6に示す表示モードのサブルーチンを実行する。この後、ステップ132において、打刻されたか否かを判断する。
【0033】
ステップ132が否定の場合すなわち打刻されない場合には、打刻されるのを待つ。一方、ステップ132が肯定の場合すなわち打刻された場合には、ステップ134において、打刻データは異常データである旨をコンピュータPCへ送信する。なお、上記打刻データが異常データである旨は、打刻データに付加させても良く、また図1に示す表示部12にも表示するようにしても良い。そして、ステップ134の処理後は、本フローチャートの処理は終了する。
【0034】
ステップ120が肯定の場合すなわち発振停止回数が1回の場合には、ステップ122において、CPU30は図1に示す表示部12に表示時刻の補正(即ち、RTC18の時刻補正)および電池24の交換が必要である旨を表示する。
【0035】
ステップ124において、打刻操作すなわちカード操作がされたか否かを判断する。即ち、ステップ124は、図1に示す待機画面中のタッチキーが操作され且つICカード50(図1参照)が図1に示すアンテナ16に近づいたかを判断する。ステップ124が否定の場合すなわちカード操作されない場合には、打刻操作されるのを待つ。一方、ステップ124が肯定の場合すなわちカード操作された場合には、ステップ128において、図5に示す打刻モードのサブルーチンを実行する。
【0036】
ここで、ステップ120が肯定の場合すなわちバックアップ電池24が電池切れで且つ発振停止回数が1回の場合における、時間経過の一例を図4に示す。例えば、停電時刻が9:00で、復電時刻が12:00とした場合、タイムレコーダ10に表示される時刻は、ステップ116で説明したように、初期値である9:00となる。また、復電時に打刻した場合、その打刻時刻は9:00とされる。しかし、実際に打刻した時刻は、12:00である。そして、現在時刻を13:00に時刻補正した場合、復電時刻から1時間経過しているので、タイムレコーダの表示時刻は10:00を表示している。
【0037】
(打刻モード)
図5に基づき、打刻モードのサブルーチンを説明する。ステップ124(図3参照)においてカード操作された場合には、ステップ140において、図2に示すIDリーダ部36で読取ったIDデータに基づき、カード50のカード所有者すなわち打刻者を特定する。
【0038】
ステップ142において、打刻時の時刻データを図2に示すRTC18から取得する。ステップ144において、上記取得した時刻データに補正打刻フラグを付加し、打刻データを生成する。ここで、補正打刻フラグは、打刻データ中の時刻データが不正確であるから、時刻データについて補正が必要であることを示すものである。
【0039】
ステップ146において、打刻データを打刻者に関連付けてROM32に記録する。ステップ146の処理後、本サブルーチンは終了し図3に示すルーチンへリターンする。
【0040】
(表示モード)
図6に基づき、表示モードのサブルーチンを説明する。ステップ120(図3参照)で発振停止回数が2回以上の場合には、時刻補正の基準が不明確となっているので、その旨を表示する処理を行う。ここで、発振停止回数が2回以上となる場合は、1回目発振停電後、時刻補正の処理前にブレーカがダウンすることなどにより、主電源がオフとなる場合である。
【0041】
ステップ150において、CPU30は図1に示す表示部12に表示時刻を補正(即ち、RTC18の時刻も補正)する必要性および電池24の交換が必要である旨を表示する。次に、ステップ152において、CPU30は打刻データに補正打刻フラグが付加されている否かを判断する。ステップ152が肯定の場合すなわち打刻データに補正フラグが付加されている場合には、ステップ154において、この打刻データは無効である旨を表示部(図1参照)に表示する。
【0042】
ステップ152が否定の場合すなわち打刻データに補正打刻フラグが付加されていない場合またはステップ154の処理後は、本サブルーチンは終了し図3に示すルーチンへリターンする。
【0043】
(時刻表示補正モード)
図7に示すように、ステップ160において、CPU30は時刻セットデータBがセットされたか否かを判断する。なお、このデータBのセットは、管理者が行うか或いは図2に示すコンピュータPCから復電後所定時間経過後に時刻を取得することによって行われる。ステップ160が否定の場合すなわちデータBがセットされない場合には、セットされるのを待つ。
【0044】
ステップ160が肯定の場合すなわちデータBがセットされた場合には、ステップ162において、CPU30は時刻セットデータB(図4に示すように、本例では13:00)をRAM34に記録する。ステップ164において、CPU30はRTC18から補正直前(セット直前と同義)の時刻データA(図4に示すように、本例では10:00)を取得する。そして、ステップ166では補正前の時刻データAをRAM34に記録し、ステップ168ではRTC18の現在時刻を時刻セットデータBに時刻に補正する。
【0045】
ステップ170において、CPU30は発振停止フラグがオンか否かを判断する。ステップ170が肯定の場合すなわち発振は停止フラグがオンの場合には、ステップ172において、図8に示す打刻データ補正モードのサブルーチンを実行する。
【0046】
そして、ステップ174において、CPU30は図2に示すRTC18とメモリ20に記録される発振停止フラグをオフにする。ステップ170が否定の場合すなわち発振停止フラグがオフの場合またはステップ174の処理後は、本ルーチンは終了する。
【0047】
(打刻データ補正モード)
図8に基づき、打刻データ補正モードのサブルーチンを説明する。ステップ180において、CPU30は打刻データに補正打刻フラグが付加されているか否かを判断する。ステップ180が肯定の場合すなわち打刻データに補正打刻フラグが付加されている場合には、CPU30は補正前の時刻データAおよび時刻セットデータBをRAM34から読出す。
【0048】
そして、ステップ184では上記読出した時刻データAおよび時刻セットデータBの差分を演算すると共に、ステップ186では上記差分データに基づき補正値を演算する。本例では、図4に示すように、13:00から10:00の差分は、3時間であると演算される。
【0049】
ステップ188において、CPU30は上記補正値により打刻データ中の打刻時間を12:00に補正し、RAM34に上書きする。即ち、CPU30は、差分3時間を打刻時間の9:00に加算するので、12:00が打刻時間としてRAM34に記録される。
【0050】
ステップ190において、CPU30はROM32に記録される打刻データの打刻フラグをオフにする。ステップ190の処理後またはステップ180が否定の場合すなわち打刻データに補正打刻フラグが付加されていない場合は、本サブルーチンは終了し図7に示すルーチンへリターンする。
【0051】
本実施形態によれば、上記差分を補正値として上記打刻データの打刻時刻を補正するので、打刻データに関する補正を簡易にし得る。即ち、本実施形態では、発振停止後の誤った打刻を防止できると共に、打刻データ集計時にデータ補正が不要となるので、データ管理が簡易となり、復電後の手続きが迅速かつ確実となる。
【0052】
また、本実施形態では、ステップ134に示すように、打刻データが異常データであることをコンピュータPCへ出力またはタイムレコーダ10の表示部12に表示などするので、打刻データの良否が容易に判断でき、その後の処理が円滑となる。
【0053】
なお、上記実施形態において説明した各プログラムの処理の流れ(図3、図5乃至図8参照)は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において適宜変更可能である。例えば、図3に示すステップ104の処理を、時刻の正確さを向上させるため、NTPサーバから時刻データを取得するようにしても良い。この場合、コンピュータPCが接続しているインターネットからNTPサーバにアクセスするようにしても良い。また、電波時計受信機をタイムレコーダ10に配置させても良い。
【0054】
さらに、複数のNTPサーバを設定する場合、NTPサーバへのアクセスが失敗すると(例えば、インターネットの混雑などで応答がない場合)、別のNTPサーバへ時刻データを取得するようにしても良い。この場合、NTPサーバに優先順位(優先順位は成功例の高いものを記録し、自動変更させても良い)を付け、優先順にアクセスするようにしても良い。なお、時刻補正は、1日の打刻回数が偶数回か否かで判断し、全データが偶数の場合に行うようにする。
【0055】
また、図3に示すステップ132およびステップ134の処理を、打刻不能として、その旨を表示部12(図1参照)に表示させるようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明に係る一実施形態のタイムレコーダの斜視図である。
【図2】図1に示すタイムレコーダのブロック図である。
【図3】図2に示すタイムレコーダの停電後における復電時の時刻補正および打刻データに関するフローチャート図である。
【図4】停電時間などの時間経過の一例を示す図である。
【図5】図3に示すフローチャート図における打刻モードのフローチャート図である。
【図6】図3に示すフローチャート図における表示モードのフローチャート図である。
【図7】時刻表示補正モードのフローチャート図である。
【図8】図7に示すフローチャート図における打刻データ補正モードのフローチャート図である。
【符号の説明】
【0057】
10 タイムレコーダ
20 CPU(検出手段、演算手段、打刻データ補正手段又は出力手段)
22 ROM(記録手段)
26 時計カウンタ(カウンタ手段)
30 発振回路(発振手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
出退勤の時刻を打刻データとして記録するタイムレコーダであって、
発振信号を生成する発振手段と、
上記発振手段の発振信号に基づき時計カウントを行うカウンタ手段と、
停電時に上記発振手段が発振を停止したことを検出する検出手段と、
復電時に上記検出手段が上記発振手段の発振停止を検出した後に入力される現在時刻データおよび上記現在時刻データが入力される前の補正前時刻データを記録する記録手段と、
上記記録手段に記録される上記補正前時刻データおよび上記現在時刻データの差分を演算する演算手段と、
上記演算手段により演算される上記差分を補正値として上記打刻データの打刻時刻を補正する打刻データ補正手段と、
を備えることを特徴とするタイムレコーダ。
【請求項2】
復電時に発振手段の発振停止を検出した後に入力される現在時刻データおよび上記現在時刻データが入力される前の補正前時刻データを記録手段に記録し、
上記記録手段に記録される上記補正前時刻データおよび上記現在時刻データの差分を演算手段で演算し、
上記演算手段により演算される上記差分を補正値として打刻データの打刻時刻を補正することを特徴とする打刻データ処理方法。
【請求項3】
出退勤の時刻を打刻データとして記録するタイムレコーダであって、
発振信号を生成する発振手段と、
上記発振手段の発振信号に基づき時計カウントを行うカウンタ手段と、
停電時に上記発振手段が発振を停止したことを検出する検出手段と、
上記検出手段が上記発振手段の発振停止を検出した場合に、上記打刻データは異常データである旨を出力する出力手段と、
を備えることを特徴とするタイムレコーダ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−140143(P2009−140143A)
【公開日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−314540(P2007−314540)
【出願日】平成19年12月5日(2007.12.5)
【出願人】(000006301)マックス株式会社 (1,275)
【Fターム(参考)】