説明

タイヤの製造方法および装置

【課題】ポストキュアインフレータ60のリム58、83の交換作業を安全かつ容易に行うとともに、エネルギー消費量を低減する。
【解決手段】下リム58を有するインフレータ本体61が低い位置に設置され、一方、上リム83に関しては下降させることで低い位置まで移動させることができるため、製造タイヤの種類変更に対応して下、上リム58、83を交換する際、低い位置で交換作業を行うことでき、作業が安全で容易となる。また、上リム83が昇降するため、大重量である加硫済タイヤTはインフレータ本体61(下リム58)に支持されながら前後方向に移動するだけとなり、エネルギー消費量を容易に低減させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、グリーンタイヤを加硫した後、冷却することでタイヤを製造するようにしたタイヤの製造方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のタイヤの製造方法および装置としては、例えば以下の特許文献1に記載されているようなものが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−158447号公報
【0004】
このものは、後方から前方に向かって離れて配置されたタイヤ供給、タイヤ加硫、タイヤ取出位置のタイヤ供給位置とタイヤ加硫位置との間を移動可能で、タイヤ供給位置に位置しているとき、搬入されたグリーンタイヤが載置される下金型と、下金型より前方に設置され、タイヤ加硫位置とタイヤ取出位置との間を移動可能で、加硫済タイヤを支持する昇降可能なポストキュアインフレータの下リムを有し、前記下金型に一体的に連結された取出装置と、タイヤ加硫位置に昇降可能に設けられ、下降したとき、タイヤ加硫位置に位置する下金型と共にグリーンタイヤを加硫して加硫済タイヤとする一方、該加硫済タイヤを把持しながら昇降することで、加硫済タイヤをタイヤ加硫位置に位置する取出装置の下リムに受け渡すことができる上金型と、タイヤ取出位置に静置されるとともに、加硫済タイヤを支持可能な上リムを有し、下リムに支持された加硫済タイヤが取出装置により持ち上げられたとき、該加硫済タイヤを下リムと共に支持しながら内圧を供給して冷却するポストキュアインフレータのインフレータ本体と、下金型および取出装置を前後方向に移動させる移動手段とを備えたものである。
【0005】
そして、前述の製造装置を用いてタイヤを製造する場合には、タイヤ供給位置に下金型が位置し、タイヤ加硫位置に下リムを有する取出装置がそれぞれ位置しているとき、搬入されたグリーンタイヤを前記下金型に載置する一方、取出し装置の下リムを上昇させて上金型に把持されている加硫済タイヤを下リムに受け渡した後、該下リム、加硫済タイヤを下降させる。次に、グリーンタイヤを載置している下金型および加硫済タイヤを支持している下リム(取出装置)を移動手段により一体的に前方に、下金型がタイヤ加硫位置に、取出装置がタイヤ取出位置にそれぞれ位置するまで移動させる。
【0006】
次に、上金型を下降させて下金型と共にグリーンタイヤを加硫して加硫済タイヤとした後、該加硫済タイヤを把持した上金型を上昇させる一方、下リム、加硫済タイヤを上昇させて、該加硫済タイヤを上、下リムにより上下から支持するとともに、インフレータ本体と下リム(取出装置)とにより加硫済タイヤを冷却した後、下リムを下降させて冷却済みの加硫済タイヤを搬出コンベアに払い出す。次に、空の下金型および空の下リム(取出装置)を移動手段により一体的に後方に、下金型がタイヤ供給位置に、取出装置がタイヤ加硫位置にそれぞれ位置するまで移動させるようにしている。この結果、上金型の上昇とともに加硫済タイヤの下金型からの取出しが可能となり、さらに、加硫済タイヤのポストキュアインフレータへのセットと、グリーンタイヤの加硫金型への搬入作業とを同タイミングで行うことができ、これにより、通常の加硫機、ポストキュアインフレータに比較し、作業能率を向上させることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、このような従来のタイヤの製造方法および装置にあっては、ポストキュアインフレータのインフレータ本体が高い位置に静置されているため、製造タイヤの種類変更に対応してインフレータ本体の上リムを交換するとき、高所での作業となって作業が面倒で、かつ、危険であるという課題がある。また、加硫済タイヤを冷却する際、大重量である加硫済タイヤを下リム(取出装置)によってインフレータ本体まで持ち上げる必要があり、この結果、エネルギー消費量が大となってしまうという課題もある。
【0008】
この発明は、ポストキュアインフレータのリム交換作業を安全かつ容易に行うことができるとともに、エネルギー消費量を低減することができるタイヤの製造方法および装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
このような目的は、第1に、後方から前方に向かって離れて配置された搬入、加硫、冷却ステーションの搬入ステーションに下金型が位置し、加硫ステーションに下リムを有するポストキュアインフレータのインフレータ本体がそれぞれ位置しているとき、搬入されたグリーンタイヤを前記下金型に載置する一方、加硫ステーションに設けられ加硫済タイヤを把持している上金型を下降させて、該加硫済タイヤを前記インフレータ本体の下リムに受け渡した後、空の上金型を上昇させる第1工程と、グリーンタイヤを載置している下金型および加硫済タイヤを支持しているインフレータ本体を移動手段により一体的に前方に、下金型が加硫ステーションに、インフレータ本体が冷却ステーションにそれぞれ位置するまで移動させる第2工程と、上金型を下降させて加硫ステーションに位置する下金型と共にグリーンタイヤを加硫し加硫済タイヤとした後、該加硫済タイヤを把持した上金型を上昇させる一方、冷却ステーションに設けられたポストキュアインフレータの上リムを下降させて加硫済タイヤをインフレータ本体と共に支持するとともに、これら上リム、インフレータ本体により加硫済タイヤを冷却した後、該上リムを上昇させる第3工程と、空の下金型および空のインフレータ本体を移動手段により一体的に後方に、下金型が搬入ステーションに、インフレータ本体が加硫ステーションにそれぞれ位置するまで移動させる第4工程とを備えたタイヤの製造方法により、達成することができる。
【0010】
第2に、後方から前方に向かって離れて配置された搬入、加硫、冷却ステーションの搬入ステーションと加硫ステーションとの間を移動可能で、搬入ステーションに位置しているとき、搬入されたグリーンタイヤが載置される下金型と、下金型より前方に設置され、加硫ステーションと冷却ステーションとの間を移動可能で、加硫済タイヤを支持可能な下リムを有し、前記下金型と一体的に移動可能なポストキュアインフレータのインフレータ本体と、加硫ステーションに昇降可能に設けられ、下降したとき、加硫ステーションに位置する下金型と共にグリーンタイヤを加硫して加硫済タイヤとする一方、該加硫済タイヤを把持しながら昇降することで、加硫済タイヤを加硫ステーションに位置するインフレータ本体の下リムに受け渡すことができる上金型と、冷却ステーションに昇降可能に設けられ、下降したとき、冷却ステーションに位置するインフレータ本体と共に加硫済タイヤを支持するとともに冷却するポストキュアインフレータの上リムと、下金型およびインフレータ本体を前後方向に移動させる移動手段とを備えたタイヤの製造装置により、達成することができる。
【発明の効果】
【0011】
この発明においては、下リムを有するインフレータ本体が低い位置に設置され、一方、上リムに関しては下降させることで低い位置まで移動させることができるため、製造タイヤの種類変更に対応して下、上リムを交換する際、低い位置で交換作業を行うことでき、作業が安全で容易となる。また、上リムが昇降するため、大重量である加硫済タイヤはインフレータ本体(下リム)に支持されながら前後方向に移動するだけとなり、この結果、エネルギー消費量を容易に低減させることができる。
【0012】
また、請求項3に記載のように構成すれば、製造タイヤの種類変更に対応して上、下金型および上、下リムを交換するとき、周囲に広い空間が存在する搬入ステーションおよび冷却ステーションにおいて下、上金型および下、上リムの交換作業をそれぞれ行うことができ、作業能率が向上する。さらに、請求項4に記載のように構成すれば、下金型、インフレータ本体を高精度で容易に一体的に移動あるいは個別に移動させることができる。また、請求項5に記載のように構成すれば、タイヤの製造時における下金型とインフレータ本体との連結(一体的移動)を確実とすることができる。さらに、請求項6に記載のように構成すれば、加硫済タイヤを、別の搬出手段、例えばアンローダ装置を設置することなく容易に搬出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】この発明の実施形態1を示す一部破断概略正面図である。
【図2】製造工程を説明する図1と同様の一部破断概略正面図である。
【図3】金型、リムの交換工程を説明する図1と同様の一部破断概略正面図である。
【図4】連結具近傍の正面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、この発明の実施形態1を図面に基づいて説明する。
図1、2において、A、B、Cは床面11の上方に規定された3つのステーション、即ち、搬入ステーション、加硫ステーション、冷却ステーションであり、これらの搬入ステーションA、加硫ステーションB、冷却ステーションCは後方から前方に向かって同一直線上を等距離Lだけ離れて配置されている。12は前記床面11上に敷設された前後方向に延びるガイドレールであり、このガイドレール12は少なくとも搬入ステーションA、加硫ステーションBを貫いて延在している。
【0015】
15は前記ガイドレール12に摺動可能に支持された可動台であり、この可動台15は前記ガイドレール12に沿って搬入ステーションAと加硫ステーションBとの間を前後方向に移動することができる。16は前記可動台15の上端に固定された水平な平板状の下基台であり、この下基台16の上面にはプラテンを含む下金型としての下モールド17が着脱可能に取り付けられ、この下モールド17はグリーンタイヤGの加硫時に該グリーンタイヤGの下側サイドウォール部、下側ビード部を主に型付けすることができる。
【0016】
19は前記下モールド17の中央部に設置された中心機構であり、この中心機構19は下モールド17に支持された下クランプリング20と、上下方向に延び昇降可能なセンターポスト21と、該センターポスト21の上端に固定された上クランプリング22と、下端部が下クランプリング20に、上端部が上クランプリング22に気密状態を保持しながら係止された膨張収縮可能なブラダ23を有している。前述した可動台15、下基台16、下モールド17、中心機構19は全体として、加硫機24の下部機構25を構成する。
【0017】
前記搬入ステーションAより後方の床面11には前後方向に延びる第1駆動機構としての図示していない第1サーボシリンダが設置され、この第1サーボシリンダのピストンロッド27の先端(前端)は前記可動台15に連結されている。この結果、前記第1サーボシリンダが作動してピストンロッド27が突出したり引っ込んだりすると、下モールド17を含む加硫機24の下部機構25はガイドレール12にガイドされながら搬入ステーションAと加硫ステーションBとの間を前後方向に移動することができる。
【0018】
29は前記加硫ステーションBに設置された加硫機24の加硫機本体であり、この加硫機本体29は加硫ステーションBの周囲の床面11に設置された4本の支柱30と、これら支柱30の上端に固定された水平な頂板31とからなるフレーム32を有し、このフレーム32の上端(頂板31)には上下方向に延びる複数の昇降シリンダ33が取り付けられている。これら昇降シリンダ33のピストンロッド34の先端(下端)には前記下基台16と対をなす水平な平板状の上基台35が固定されている。そして、この上基台35は、前記昇降シリンダ33の作動により、支柱30に敷設された上下方向に延びるガイドレール36に沿って昇降することができる。
【0019】
前記上基台35の下面にはプラテンを含む上モールド38が着脱可能に取り付けられ、この上モールド38は前記グリーンタイヤGの加硫時に該グリーンタイヤGの上側サイドウォール部、上側ビード部を主に型付けすることができる。39は前記上モールド38の直下に配置された複数のセクターモールドであり、これらのセクターモールド39は弧状を呈するとともに、周方向に並べて配置され、前記グリーンタイヤGの加硫時に該グリーンタイヤGのトレッド部を主に型付けすることができる。
【0020】
40は前記セクターモールド39を囲むよう配置されたアウターリングであり、このアウターリング40の内周および前記セクターモールド39の外周は、上方から下方に向かうに従い拡開するよう傾斜した円錐面の一部から構成されている。41は上基台35に取り付けられた拡縮シリンダであり、この拡縮シリンダ41が作動すると、アウターリング40が昇降し、これにより、セクターモールド39は、該セクターモールド39の外周およびアウターリング40の内周による楔作用によって、半径方向に同期移動し、拡縮する。前述した上モールド38、セクターモールド39は全体として、加硫ステーションBに設けられた上金型42を構成し、この上金型42は前記昇降シリンダ33の作動により上基台35と共に昇降することができる。
【0021】
このように前述の加硫機24は、加硫ステーションBに位置している加硫機本体29と、搬入ステーションAと加硫ステーションBとの間を移動可能な下部機構25とに2分割されているのである。そして、前記下部機構25が加硫ステーションBに位置するとともに、該下部機構25の下モールド17上にグリーンタイヤGが載置されているとき、昇降シリンダ33の作動により上基台35、上金型42が下降すると、グリーンタイヤGは下モールド17、上金型42により形成された加硫空間に収納されるが、このとき、中心機構19のブラダ23内に高温、高圧の加硫媒体が供給されると、上金型42は加硫ステーションBに位置する下モールド17と共にグリーンタイヤGを加硫して加硫済タイヤTとする。
【0022】
ここで、加硫終了後もセクターモールド39が半径方向内側に位置していると、上金型42は加硫済タイヤTを把持し続けることができ、この結果、この状態のままで上金型42が昇降すると、加硫済タイヤTは上金型42に把持されたまま昇降することになる。なお、この発明においては、加硫金型を2分割された上、下モールドから構成してもよいが、この場合には、上モールドは加硫済タイヤTを把持しながら昇降することができないため、上モールドに、半径方向に同期移動可能で加硫済タイヤTを把持することができる複数の把持爪を設けることで対処すればよい。
【0023】
後方側に位置する支柱30の後側面には上下方向に延びるガイドレール45が敷設され、これらのガイドレール45には移載台46が摺動可能に支持されている。そして、この移載台46は図示していない駆動機構から駆動力を受けてガイドレール45にガイドされながら昇降することができる。前記移載台46には周方向に離れて配置された複数の把持爪47が支持され、これらの把持爪47は図示していない駆動機構から駆動力を受けて半径方向に同期移動することができる。
【0024】
そして、図示していないローダ、フォークリフト等の搬入手段によりグリーンタイヤGが搬入ステーションAに搬入されたとき、前記把持爪47は半径方向外側に同期移動して該グリーンタイヤGの上側ビード部に接触して該グリーンタイヤGを内側から把持する。その後、移載台46、把持爪47からなる移載機構48がグリーンタイヤGと共に下降し、該グリーンタイヤGが搬入ステーションAに位置している下モールド17上に載置されると、把持爪47は半径方向内側に同期移動してグリーンタイヤGから離脱し、その後、空の移載機構48は上昇限まで上昇する。
【0025】
51は下部機構25より前方に設置され、下端がガイドレール12に摺動可能に係合するL字形のスライドフレームであり、このスライドフレーム51の前端には前方に向かって水平に延びる支持プレート52の後端が固定されている。53は冷却ステーションCより前方の床面11上に設置された固定フレームであり、この固定フレーム53の上面には前後方向に延びるガイドレール54が敷設されている。そして、前記支持プレート52は前記ガイドレール54に摺動可能に係合しており、この結果、スライドフレーム51、支持プレート52はそれぞれガイドレール12、54にガイドされながら一体となって前後方向に移動することができる。
【0026】
56は前記スライドフレーム51に支持された円筒状の回転ケースであり、この回転ケース56は図示していないモータにより水平軸を中心として 180度だけ間欠的に回転することができるが、その回転停止時には上下方向に延びている。前記56の両端にはそれぞれ下締結体57を有する下リム58が回転可能に支持され、各下リム58は回転ケース56内に収納された駆動機構としての駆動モータ59から駆動力を受けて回転ケース56の軸線回りに回転することができる。前述した回転ケース56、下リム58、駆動モータ59および図示していない内圧供給機構は全体としてポストキュアインフレータ60のインフレータ本体61を構成し、このポストキュアインフレータ60は前記加硫済タイヤTに内圧を供給して所定形状に保持しながら回転させることで該加硫済タイヤTを冷却する。なお、この発明においては、前記駆動機構はインフレータ本体に必須ではなく、省略可能である。
【0027】
前記加硫ステーションBより前方の床面11には前後方向に延びる第2移動機構としての第2サーボシリンダ62が設置され、この第2サーボシリンダ62のピストンロッド63の先端(後端)は前記スライドフレーム51に連結されている。この結果、前記第2サーボシリンダ62が作動してピストンロッド63が突出したり引っ込んだりすると、下モールド17より前方に設置されたインフレータ本体61は加硫ステーションBと冷却ステーションCとの間を前後方向に移動することができる。67は前記第1サーボシリンダおよび第2サーボシリンダ62をサーボ制御する制御手段であり、この制御手段67は第1サーボシリンダおよび第2サーボシリンダ62をサーボ制御することで、下モールド17とインフレータ本体61とを一体的に、あるいは、個別に前後方向に移動させることができる。
【0028】
例えば、搬入ステーションA、加硫ステーションBに下モールド17、インフレータ本体61がそれぞれ位置しているときには、第1サーボシリンダおよび第2サーボシリンダ62によって、これら下モールド17、インフレータ本体61を加硫ステーションB、冷却ステーションCまで一体的に移動させることができ、逆に、加硫ステーションB、冷却ステーションCに下モールド17、インフレータ本体61がそれぞれ位置しているときには、同様にこれら下モールド17、インフレータ本体61を搬入ステーションA、加硫ステーションBまで一体的に移動させることができる。あるいは、第1サーボシリンダおよび第2サーボシリンダ62により下モールド17とインフレータ本体61とを分離させて個別移動させ、図3に示すように、下モールド17を搬入ステーションAまで、インフレータ本体61を冷却ステーションCまで移動させることもできる。
【0029】
前述した第1サーボシリンダ、第2サーボシリンダ62は全体として、下モールド17およびインフレータ本体61を前後方向に移動させる移動手段68を構成する。そして、この移動手段68を前述のように下モールド17をサーボ制御しながら移動させる第1サーボシリンダと、インフレータ本体61をサーボ制御しながら移動させる第2サーボシリンダ62とから構成すれば、下モールド17、インフレータ本体61を高精度で容易に一体的に移動あるいは個別に移動させることができる。
【0030】
そして、前述のような加硫終了後に、上金型42が加硫済タイヤTを把持しながら一旦上昇限まで上昇した後、下モールド17が搬入ステーションAまで、インフレータ本体61が加硫ステーションBまでそれぞれ移動し、その後、上金型42が加硫済タイヤTと共に下降すると、前記加硫済タイヤTは加硫ステーションBに位置しているインフレータ本体61に供給されるが、このとき、セクターモールド39がアウターリング40の上昇により半径方向外側に移動すると、前記加硫済タイヤTはインフレータ本体61の下リム58に受け渡され、これにより、該下リム58は供給された加硫済タイヤTの下側ビード部を下方から支持する。
【0031】
図1、4において、前記スライドフレーム51の上部後面には断面矩形の挿入穴71が形成され、一方、下基台16の前面で前記挿入穴71と同一高さ位置にはスライドフレーム51に向かって突出する挿入突起72が固定されている。前記挿入穴71より上方のスライドフレーム51内には上下方向に延びる連結シリンダ73が設けられ、この連結シリンダ73のピストンロッド74の先端(下端)には上方から下方に向かって先細りとなった円錐台状の連結ブロック75が固定されている。一方、前記挿入突起72には上方から下方に向かうに従い先細りとなった円錐台状の連結孔76が形成され、この連結孔76のテーパ角は前記連結ブロック75のテーパ角と同一である。
【0032】
そして、前記挿入突起72は、下基台16とスライドフレーム51とが互いに当接するまで接近したとき、挿入穴71内に挿入されるが、このとき、連結シリンダ73を作動して連結ブロック75を連結孔76内に挿入すると、下基台16(下モールド17)とスライドフレーム51(インフレータ本体61)とは連結ブロック75、連結孔76により互いに連結される。前述した挿入突起72、連結シリンダ73、連結ブロック75は全体として、下モールド17とインフレータ本体61とを連結解除可能である連結具77を構成し、この連結具77は下基台16とスライドフレーム51とを下モールド17とインフレータ本体61とが一体的に移動できるよう連結し、あるいは、下モールド17とインフレータ本体61とが個別に移動できるよう下基台16とスライドフレーム51との間の連結を解除することができる。
【0033】
このように下モールド17とインフレータ本体61とを連結・解除可能な連結具77を設けるようにすれば、タイヤの製造時における下モールド17とインフレータ本体61との連結(一体的移動)を確実とすることができる。なお、この発明においては、連結具としてバヨネットやピンを用いてもよい。81は前方側に位置する支柱30の前側面に敷設された上下方向に延びるガイドレールであり、これらのガイドレール81には保持体82が摺動可能に支持されている。図1、2において、83は冷却ステーションCに位置しているポストキュアインフレータ60の上リムであり、この上リム83は前記インフレータ本体61の下リム58と対をなすとともに、前記保持体82に取り外し可能に保持されている。また、前記保持体82は図示していない駆動機構から駆動力を受けて昇降することができ、この結果、上リム83も保持体82と一体となって昇降することができる。
【0034】
84は前記上リム83に設けられた上締結体であり、この上締結体84は、インフレータ本体61が冷却ステーションCに位置しているとき、保持体82が下降して下締結体57に締結されると、下リム58と上リム83とを一体的に連結する。このように下リム58と上リム83とが連結されると、上リム83は下リム58に支持されている加硫済タイヤTの上ビード部を上方から支持する。その後、保持体82が上リム83を保持から解放するとともに、上方に移動すると、上リム83、下リム58によって上下から支持された加硫済タイヤT内に内圧供給機構から所定圧の内圧が充填されるとともに、駆動モータ59により下、上リム58、83、加硫済タイヤTが一体的に回転される。これにより、加硫済タイヤTはインフレータ本体61の下リム58と上リム83とにより回転されながら冷却される。
【0035】
85は上リム83に設けられた複数の支持体であり、これらの支持体85は半径方向に同期移動可能で、半径方向外側に移動したとき、冷却後の加硫済タイヤTの上側ビード部に接触して該加硫済タイヤTを内側から支持することができる。そして、前述のように支持体85が加硫済タイヤTを支持すると、上締結体84と下締結体57との締結が解除され、その後、保持体82が加硫済タイヤTと共に上昇限まで上昇するが、これにより、加硫済タイヤTは冷却ステーションCにおいてインフレータ本体61の直上に持ち上げられる。
【0036】
88は支持プレート52の上面に固定され、供給された加硫済タイヤTを前方に向かって搬送するコンベアであり、このコンベア88は支持プレート52、スライドフレーム51を介してインフレータ本体61に連結されている。そして、このコンベア88は、インフレータ本体61が冷却ステーションCに位置しているときには、該冷却ステーションCより前方の退避位置に位置しているが、スライドフレーム51、支持プレート52の移動によりインフレータ本体61が冷却ステーションCから加硫ステーションBまで後方に移動すると、冷却ステーションCに侵入する。
【0037】
このようにコンベア88はインフレータ本体61の移動により冷却ステーションCに侵入退避することができる。そして、前述のように支持体85により支持された加硫済タイヤTおよび上リム83を上昇限まで上昇させる一方、インフレータ本体61を加硫ステーションBまで移動させることでコンベア88を冷却ステーションCに侵入させ、その後、加硫済タイヤTを支持体85による支持から解放すると、該加硫済タイヤTはコンベア88に供給される。このように上リム83に支持体85を設けるとともに、インフレータ本体61にコンベア88を連結すれば、加硫済タイヤTを、別の搬出手段、例えばアンローダ装置を設置することなく容易に前方(次工程)に搬出することができる。
【0038】
次に、前記実施形態1の作用について説明する。
今、搬入ステーションAにおいては、移載機構48は搬入されたグリーンタイヤGを把持しながら上昇限で停止しており、一方、下モールド17は空の状態で搬入ステーションAに位置しており、中心機構19のセンターポスト21は上昇してブラダ23は略円筒状を呈している。一方、加硫ステーションBにおいては、上金型42は加硫直後の加硫済タイヤTを把持しながら上昇限で停止しており、また、インフレータ本体61は加硫ステーションBに位置しているが、該インフレータ本体61の上側に位置する下リム58は空であるとともに、上リム83は取り去られている。さらに、冷却ステーションCにおいては、上リム83は支持体85により冷却済みの加硫済タイヤTを支持しながら保持体82とともに上昇限まで移動して停止しており、前記上リム83の直下の冷却ステーションCにはコンベア88が侵入している。このときの状態が図1に示されている。
【0039】
次に、搬入ステーションAにおいて、移載機構48およびグリーンタイヤGが下降するとともにセンターポスト21も下降し、これにより、グリーンタイヤGは下モールド17上に載置されるとともに、ブラダ23が該グリーンタイヤG内に侵入する。その後、把持爪47が半径方向内側に同期移動してグリーンタイヤGを把持から解放すると、該移載機構48は上昇限まで再び上昇する。このとき、加硫ステーションBにおいては、昇降シリンダ33の作動により上基台35および加硫済タイヤTを把持している上金型42が下降するが、この下降は、加硫済タイヤTの下側ビード部がインフレータ本体61の下リム58により下方から支持されて該下リム58に受け渡されたとき、停止する。
【0040】
次に、拡縮シリンダ41によりアウターリング40を上昇させてセクターモールド39を半径方向外側に同期移動させ、加硫済タイヤTを上金型42による把持から解放する。その後、空となった上金型42は昇降シリンダ33の作動により上昇限まで再び上昇する。また、このとき、冷却ステーションCにおいては、上リム83および冷却済みの加硫済タイヤTが下降した後、支持体85が半径方向内側に同期移動する。この結果、加硫済タイヤTは支持体85による把持から解放され、コンベア88上に落下して該コンベア88に受け渡される。その後、空となった上リム83は上昇限まで上昇する。なお、問題なくコンベア88に加硫済タイヤTを供給できるのであれば、上昇限に位置している上リム83から加硫済タイヤTを落下させてコンベア88に供給するようにしてもよい。
【0041】
次に、制御手段67からの制御信号により第1サーボシリンダおよび第2サーボシリンダ62を作動し、可動台15、グリーンタイヤGを載置した下モールド17を搬入ステーションAから加硫ステーションBまで、また、加硫済タイヤTを支持しているインフレータ本体61を加硫ステーションBから冷却ステーションCまで、さらに、加硫済タイヤTが載置されたコンベア88を冷却ステーションCからこれより前方の退避位置まで一体的に前方に移動させる。これにより、グリーンタイヤGを載置した下モールド17は加硫ステーションBに、また、加硫済タイヤTを支持しているインフレータ本体61は冷却ステーションCにそれぞれ位置するようになる。
【0042】
次に、搬入手段により次のグリーンタイヤGが搬入ステーションAに搬入されると、把持爪47が半径方向外側に同期移動し、該グリーンタイヤGの上側ビード部を内側から把持する。これにより、該グリーンタイヤGは移載機構48により把持される。このような作業時、移載機構48の直下は下部機構25が存在せず広い空間となっているため、前述したグリーンタイヤGの受け渡し作業は容易となる。一方、加硫ステーションBにおいては、昇降シリンダ33により上金型42が下降するとともに、拡縮シリンダ41によりセクターモールド39が半径方向内側に同期移動し、これにより、グリーンタイヤGは下モールド17、上モールド38、セクターモールド39内に形成された加硫空間に収納される。
【0043】
その後、図2に示すように、中心機構19のブラダ23内に高温、高圧の加硫媒体が供給されると、上金型42は下モールド17と共にグリーンタイヤGを加硫して加硫済タイヤTとする。このようにして加硫が終了すると、上金型42は昇降シリンダ33の作動により上昇限まで上昇するが、このとき、セクターモールド39が半径方向内側に移動したままであるので、上金型42は上昇限に到達しても加硫済タイヤTを把持し続ける。なお、この上金型42により加硫済タイヤTの把持継続は、セクターモールド39が半径方向外側限より若干半径方向内側に位置していても、行うことができる。
【0044】
また、このとき、ブラダ23内から加硫媒体が排出されるとともに、センターポスト21、上クランプリング22が上昇し、ブラダ23がドーナツ状から円筒状に変形する。また、冷却ステーションCにおいては、上昇限で停止していた空の上リム83が下降した後、上締結体84と下締結体57とが締結され、これにより、下リム58と上リム83とが連結される。このとき、上リム83は、下リム58に支持されている加硫済タイヤTの上ビード部を上方から支持し、これにより、加硫済タイヤTは上リム83、下リム58により上下から支持される。次に、上リム83が保持体82による保持から解放されると、保持体82は上昇限まで上昇する。このように上リム83が昇降するため、大重量である加硫済タイヤTはインフレータ本体61(下リム58)に支持されながら前後方向に移動するだけとなり、この結果、エネルギー消費量を容易に低減させることができる。
【0045】
次に、インフレータ本体61が水平軸周りに 180度だけ回転し、この結果、冷却済みの加硫済タイヤTは上側となり、今から冷却を行う加硫済タイヤTは下側となる。次に、下側となった加硫済タイヤT内に所定圧の内圧が充填されるとともに、駆動モータ59により下、上リム58、83、加硫済タイヤTが回転され、これにより、加硫済タイヤTはインフレータ本体61の下リム58と上リム83とにより回転されながら冷却される。
【0046】
一方、冷却済みの加硫済タイヤTについては、保持体82が下降して該保持体82が上リム83を保持した後、支持体85が半径方向外側に移動するため、上リム83を介して保持体82に保持される。その後、上締結体84と下締結体57との締結が解除されると、保持体82、上モールド38は上昇限まで上昇し、これにより、冷却済みの加硫済タイヤTは上リム83と共に上昇限まで上昇する。なお、このとき、待機位置のコンベア88が作動し、加硫済タイヤTを前方(次工程)に向かって搬出する。
【0047】
次に、制御手段67からの制御信号により第1サーボシリンダおよび第2サーボシリンダ62が作動し、加硫ステーションBに位置していた可動台15、空の下モールド17を搬入ステーションAに位置するまで、また、冷却ステーションCに位置していた空の下リム58(インフレータ本体61)を加硫ステーションBに位置するまで、さらに、退避位置に位置していた空のコンベア88を冷却ステーションCに位置するまで、一体的に後方に移動させる。
【0048】
このようにして製品タイヤが製造されるが、前述のようなサイクルを繰り返すことで、製品タイヤを次々と製造することができる。ここで、前述の下モールド17、インフレータ本体61は、制御手段67により第1サーボシリンダ、第2サーボシリンダ62をサーボ制御することで、前後方向に一体的に移動させることも可能であるが、この実施形態においては、連結具77により下モールド17が取り付けられた下基台16とインフレータ本体61が支持されたスライドフレーム51とを連結することで、タイヤの製造時における下モールド17とインフレータ本体61との一体的移動をより確実なものとしている。
【0049】
次に、製造すべきタイヤの種類に変更が生じると、このような変更に対応して下モールド17、上金型42およびポストキュアインフレータ60の下、上リム58、83を交換する必要があるが、この場合には連結シリンダ73を作動してピストンロッド74を引っ込め、挿入突起72の連結孔76から連結ブロック75を上方に引き抜いて、連結具77による下モールド17とインフレータ本体61との連結を解除する。一方、加硫ステーションBにおいては、下基台16から下モールド17を取り外すとともに、上基台35を下降させて上金型42を下モールド17上に載置し、その後、上金型42を上基台35から取り外すとともに、上基台35を上昇させる。このとき、インフレータ本体61は冷却ステーションCに位置している。
【0050】
次に、第1サーボシリンダを作動して下モールド17、上金型42を搬入ステーションAまで移動させる。この結果、下モールド17および該下モールド17上に載置された上金型42は搬入ステーションAに、下リム58を有するインフレータ本体61は冷却ステーションCに位置することになる。このとき、保持体82をインフレータ本体61より若干上方の低い位置まで下降させる。その後、下モールド17、上金型42および下、上リム58、83の交換作業を行うが、このとき、周囲に広い空間が存在する場所で下モールド17、上金型42および下、上リム58、83の交換作業を行うことができ、作業能率が向上する。
【0051】
また、前述のような交換作業時、下リム58を有するインフレータ本体61は低い位置に設置され、一方、上リム83は下降させることで低い位置まで移動させることができるため、低い位置で交換作業を行うことでき、交換作業が安全で容易となる。さらに、下モールド17、上金型42の清掃作業を行う場合には、インフレータ本体61を冷却ステーションCに、下モールド17を搬入ステーションAに位置させれば、下モールド17の周囲および上金型42の下方に広い作業空間を確保することができるので、清掃作業の作業能率が向上する。
【0052】
なお、この発明においては、移動手段として駆動モータにより駆動されるねじ機構、ラック・ピニオン機構等を用いてもよい。また、この発明においては、移動機構を単一の流体シリンダ等から構成し、タイヤの製造時には下モールド17とインフレータ本体61とを連結具77により連結することで、これらを一体的に移動させる一方、下モールド17、上金型42および下、上リム58、83の交換時には、インフレータ本体61を冷却ステーションCに残留させるとともに、下モールド17とインフレータ本体61との連結を解除した後、下モールド17を前記流体シリンダ等により搬入ステーションAまで移動させるようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0053】
この発明は、グリーンタイヤを加硫した後、冷却することでタイヤを製造する産業分野に適用できる。
【符号の説明】
【0054】
17…下金型 42…上金型
58…下リム 59…駆動機構
60…ポストキュアインフレータ 61…インフレータ本体
62…第2移動機構 68…移動手段
77…連結具 83…上リム
85…支持体 88…コンベア
A…搬入ステーション B…加硫ステーション
C…冷却ステーション G…グリーンタイヤ
T…加硫済タイヤ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
後方から前方に向かって離れて配置された搬入、加硫、冷却ステーションの搬入ステーションに下金型が位置し、加硫ステーションに下リムを有するポストキュアインフレータのインフレータ本体がそれぞれ位置しているとき、搬入されたグリーンタイヤを前記下金型に載置する一方、加硫ステーションに設けられ加硫済タイヤを把持している上金型を下降させて、該加硫済タイヤを前記インフレータ本体の下リムに受け渡した後、空の上金型を上昇させる第1工程と、グリーンタイヤを載置している下金型および加硫済タイヤを支持しているインフレータ本体を移動手段により一体的に前方に、下金型が加硫ステーションに、インフレータ本体が冷却ステーションにそれぞれ位置するまで移動させる第2工程と、上金型を下降させて加硫ステーションに位置する下金型と共にグリーンタイヤを加硫し加硫済タイヤとした後、該加硫済タイヤを把持した上金型を上昇させる一方、冷却ステーションに設けられたポストキュアインフレータの上リムを下降させて加硫済タイヤをインフレータ本体と共に支持するとともに、これら上リム、インフレータ本体により加硫済タイヤを冷却した後、該上リムを上昇させる第3工程と、空の下金型および空のインフレータ本体を移動手段により一体的に後方に、下金型が搬入ステーションに、インフレータ本体が加硫ステーションにそれぞれ位置するまで移動させる第4工程とを備えたことを特徴とするタイヤの製造方法。
【請求項2】
後方から前方に向かって離れて配置された搬入、加硫、冷却ステーションの搬入ステーションと加硫ステーションとの間を移動可能で、搬入ステーションに位置しているとき、搬入されたグリーンタイヤが載置される下金型と、下金型より前方に設置され、加硫ステーションと冷却ステーションとの間を移動可能で、加硫済タイヤを支持可能な下リムを有し、前記下金型と一体的に移動可能なポストキュアインフレータのインフレータ本体と、加硫ステーションに昇降可能に設けられ、下降したとき、加硫ステーションに位置する下金型と共にグリーンタイヤを加硫して加硫済タイヤとする一方、該加硫済タイヤを把持しながら昇降することで、加硫済タイヤを加硫ステーションに位置するインフレータ本体の下リムに受け渡すことができる上金型と、冷却ステーションに昇降可能に設けられ、下降したとき、冷却ステーションに位置するインフレータ本体と共に加硫済タイヤを支持するとともに冷却するポストキュアインフレータの上リムと、下金型およびインフレータ本体を前後方向に移動させる移動手段とを備えたことを特徴とするタイヤの製造装置。
【請求項3】
前記下金型とインフレータ本体とを分離可能とするとともに、上、下金型および上、下リムを交換する際、移動手段により下金型および該下金型上に載置された上金型を搬入ステーションに、インフレータ本体を冷却ステーションに位置させるようにした請求項2記載のタイヤの製造装置。
【請求項4】
前記移動手段を、下金型をサーボ制御しながら移動させる第1移動機構と、インフレータ本体をサーボ制御しながら移動させる第2移動機構とから構成し、これら第1、第2移動機構により下金型とインフレータ本体とを一体的に移動あるいは個別に移動させるようにした請求項3記載のタイヤの製造装置。
【請求項5】
前記下金型とインフレータ本体とを連結解除可能な連結具を設け、タイヤの製造時には連結具により下金型とインフレータ本体とを連結する一方、上、下金型および上、下リムを交換する際には連結具による連結を解除するようにした請求項3記載のタイヤの製造装置。
【請求項6】
前記上リムに加硫済タイヤを支持可能な支持体を設けるとともに、インフレータ本体に連結され、インフレータ本体の移動により冷却ステーションに侵入退避可能なコンベアをさらに設け、インフレータ本体が冷却ステーションに位置しているとき、冷却が終了した加硫済タイヤを支持体により支持した後、上リムを上昇させる一方、インフレータ本体を加硫ステーションまで移動させることでコンベアを冷却ステーションに侵入させ、その後、加硫済タイヤを支持体による支持から解放してコンベアに供給するようにした請求項2〜5のいずれかに記載のタイヤの製造装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−284839(P2010−284839A)
【公開日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−139147(P2009−139147)
【出願日】平成21年6月10日(2009.6.10)
【出願人】(000005278)株式会社ブリヂストン (11,469)
【Fターム(参考)】