タイヤ製作・硬化ステーション結合装置およびその方法
【課題】タイヤ製造用金型を、タイヤ生産における効率を最大にするとともにコストを最小にするような方法で、タイヤ製造システムに利用する。
【解決手段】複数のコアセグメントによって形成されたドーナツ形状のコアであって、グリーンタイヤをドーナツ形の外面で保持するコアと、複数のコアセグメントの第1の側に配置される第1のスピンドル部と、第1の側の反対側の第2の側に配置される第2のスピンドル部と、コアセグメントのそれぞれに接続された発熱体と、コアセグメントに機械的に結合し、かつ、発熱体に電気的に接続して電力を供給するスピンドルコネクタと、スピンドル部のスピンドル端部に機械的に結合するドッキング装置であって、スピンドルコネクタと機械的および電気的に結合して、発熱体に電力を供給するドッキングコネクタを含むドッキング装置を有する硬化ラインドッキングステーションとを有する。
【解決手段】複数のコアセグメントによって形成されたドーナツ形状のコアであって、グリーンタイヤをドーナツ形の外面で保持するコアと、複数のコアセグメントの第1の側に配置される第1のスピンドル部と、第1の側の反対側の第2の側に配置される第2のスピンドル部と、コアセグメントのそれぞれに接続された発熱体と、コアセグメントに機械的に結合し、かつ、発熱体に電気的に接続して電力を供給するスピンドルコネクタと、スピンドル部のスピンドル端部に機械的に結合するドッキング装置であって、スピンドルコネクタと機械的および電気的に結合して、発熱体に電力を供給するドッキングコネクタを含むドッキング装置を有する硬化ラインドッキングステーションとを有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本主題発明は、一般に自動タイヤ製造ラインに関し、より具体的には統合タイヤ製造システムにおけるタイヤ製作・硬化コア結合装置およびその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
金型内の未硬化タイヤすなわちグリーンタイヤを加硫処理することは公知である。”A METHOD FOR CURING TIRES AND A SELF−LOCKING TIRE MOLD”と題する同時係属の米国特許出願第10/417,849号は、自動ロッキング式タイヤ金型の中でタイヤを硬化する方法を開示している。このような金型を、タイヤ生産における効率を最大にするとともにコストを最小にするような方法で、タイヤ製造システムに利用することが望まれ続けている。さらに、タイヤ製作コアアセンブリ上にあらかじめ構築されたグリーンタイヤ硬化用の金型を利用することが公知である。効率的でコスト効率の良い手法によりタイヤ製作コアアセンブリ上にあらかじめ構築されたグリーンタイヤ硬化用の金型を利用することが同じく望ましい。
【特許文献1】米国特許出願第10/417,849号明細書
【特許文献2】米国特許出願第11/292,991号明細書
【特許文献3】米国特許出願第11/293,397号明細書
【発明の開示】
【0003】
本発明の一態様は、中心軸を取り囲むドーナツ形の外面を確定する外面部をそれぞれが有する複数のコアセグメントによって形成されたドーナツ形状のコアを含む、グリーンタイヤをトレッドパターンを有する完成タイヤに成形する硬化ラインドッキング装置である。該コアはグリーンタイヤをドーナツ形の外面で保持するように適合される。第1のスピンドル部が中心軸に沿ってコアの第1の側に配置されるように構成され、第2のスピンドル部が中心軸に沿って、第1の側の反対側にあるコアの第2の側に配置されるように構成されている。電気的に動作する少なくとも1つの発熱体が各コアセグメントに接続され、少なくとも1つのスピンドルコネクタが、第1のスピンドル部および第2のスピンドル部をその間に位置する複数のコアセグメントに機械的に結合し、タイヤ硬化動作中、電気的に動作する発熱体に電気的に接続して該発熱体に電力を供給するように構成されている。1つまたは2つ以上の硬化ラインドッキングステーションは、それぞれの1つまたは2つ以上のドッキング期間中、スピンドル部のスピンドル端部に結合するドッキング装置を持ち、該ドッキング装置は、スピンドルコネクタに機械的および電気的に結合して、1つまたは2つ以上のドッキング期間の少なくとも一部期間中、電気的に動作する発熱体に電力を供給するように動作可能に構成されている。
【0004】
本発明のさらなる態様は、グリーンタイヤを、完成タイヤに成形する方法であり、複数のコアセグメントを、中心軸を取り囲むドーナツ形状の組み立てられたコアに組み立てることを含んでいる。各コアセグメントは電気的に動作する少なくとも1つの発熱体を含み、複数のコアセグメントはドーナツ形の外面を共に確定している。該コアはグリーンタイヤをドーナツ形の外面で保持するように適合される。本方法は、第1のスピンドル部を中心軸に沿って複数の組み立てられたコアの第1の側に配置すること、第2のスピンドル部を、中心軸に沿って、第1の側の反対側にある組み立てられたコアの第2の側に配置すること、複数のコアセグメントが第1のスピンドル部と第2のスピンドル部との間に位置するように、第1のスピンドル部および第2のスピンドル部を複数のコアセグメントに機械的に結合すること、第1または第2のスピンドル部の少なくとも1つによって保持された電気コネクタを電気的に動作する発熱体に接続して、タイヤ硬化動作中該発熱体に電力を供給すること、を含んでいる。本方法は、1つまたは2つ以上のドッキング期間中、第1のスピンドル部および第2のスピンドル部の少なくとも1つのスピンドル部のスピンドル端部を、1つまたは2つ以上の硬化ラインドッキングステーションのドッキング装置にそれぞれ機械的に結合することをさらに含んでいる。該ドッキング装置は、少なくとも1つのスピンドルコネクタに機械的および電気的に結合して、1つまたは2つ以上のドッキング期間の少なくとも一部期間中、電気的に動作する発熱体に電力を供給するように構成された、少なくとも1つのドッキングコネクタを含んでいる。
定義
「縦横比(Aspect Ratio)」は、タイヤ断面高さのタイヤ断面幅に対する比を意味している。
【0005】
「軸方向の(axial)」および「軸方向に(axially)」は、タイヤの回転軸と平行な線または方向を意味している。
【0006】
「ビード(Bead)」または「ビードコア(Bead Core)」は、一般に環状の引張部材を有するタイヤの一部分を意味し、半径方向内側のビードは、リムにタイヤを保持することに関連づけられ、プライコードによって包まれ、フリッパー、チッパー、アペックスすなわちフィラー、トウガードおよびチェーファーのような他の補強要素で成形されるか、または該補強要素なしで成形されている。
【0007】
「ベルト構造体(Belt Structure)」または「補強ベルト(Reinforcing Belt)」は、少なくとも2つの環状層、すなわち平行コードのプライを意味し、織られていても織られていなくてもよく、トレッドの基礎となり、ビードに固定されておらず、タイヤの赤道面に対して17度から27度の範囲の左右両方のコード角度を持っている。
【0008】
「円周の(circumferential)」は、軸方向に垂直な環状トレッドの表面の周囲に沿って伸びる線または方向を意味している。
【0009】
「カーカス(carcass)」は、ベルト構造体、トレッド、アンダートレッドとは別の、プライの上側にあるタイヤ構造体を意味しているが、任意の代替リムの取り付けに使用される場合にはビードを含んでいる。
【0010】
「ケーシング(casing)」は、トレッドおよびアンダートレッドを除いた、カーカス、ベルト構造体、ビード、サイドウォール、およびタイヤの他のすべての構成要素を意味している。
【0011】
「チェーファー(chaffer)」は、リムからコードプライを保護し、該リム上で撓みを分散するためにビードの外側周囲に置かれた、材料の狭幅ストリップを指している。
【0012】
「コード(cord)」は、タイヤのプライが構成されている補強より線のうちの1つを意味している。
【0013】
「赤道面(Equatorial Plane:EP)」は、タイヤの回転軸に垂直で、タイヤのトレッドの中心を貫通する平面を意味している。
【0014】
「フットプリント(footprint)」は、速度ゼロで、常用負荷および常用圧力の下での、タイヤトレッドの平らな面との接触区画、すなわち接触領域を意味している。
【0015】
「インナーライナー(innerliner)」は、チューブレスタイヤの内面を形成し、タイヤ内に膨張する流体を含んでいるエラストマーまたは他の材料の1つの層または複数の層を意味している。
【0016】
「常用タイヤ空気圧(Normal Inflation Pressure)」は、タイヤの使用条件に関する適切な標準機構によって指定された特定設計のタイヤ空気圧および負荷を意味している。
【0017】
「常用負荷(Normal Load)」は、タイヤの使用条件に関する適切な標準機構によって指定された特定設計のタイヤ空気圧および負荷を意味している。
【0018】
「配置(placement)」は、圧力を加えて所望のプライ経路に沿った配置の位置でコードを接着することにより、コードを表面に位置決めすることを意味している。
【0019】
「プライ(ply)」は、ゴムで覆われた平行コードの層を意味している。
【0020】
「半径方向の(radial)」および「半径方向に(radially)」は、タイヤの回転軸の方向に向けられているか、またはタイヤの回転軸から離れた方向に向けられていることを意味している。
【0021】
「ラジアルプライタイヤ」は、少なくとも1つのプライが、ビードからビードまで伸び、タイヤの赤道面に対して65度と90度との間のコード角度で置かれるコードを持つ、ベルトが付けられた空気式タイヤ、すなわち円周方向に制限された空気式タイヤを意味している。
【0022】
「断面高さ(Section Height)」は、タイヤの赤道面でのタイヤの名目リム直径から外径までの半径方向距離を意味している。
【0023】
「断面幅(Section Width)」は、タイヤが24時間常用圧力で膨張しているが、ラベル付け、装飾帯または保護帯によるサイドウォールの隆起を除いて負荷がかかっていない場合、およびそのような状態後の、タイヤの軸と平行なタイヤのサイドウォールの外部間の最大直線距離を意味している。
【0024】
「ショルダー(shoulder)」は、トレッド端部の真下にあるサイドウォールの上部を意味している。
【0025】
「サイドウォール(sidewall)」は、トレッドとビードとの間のタイヤのその部分を意味している。
【0026】
「トレッド幅(Tread Width)」は、軸方向における、すなわちタイヤの回転軸と平行平面におけるトレッド面の弧長を意味している。
【0027】
「巻かれたもの(winding)」は、直線経路に沿って凸面上に張力がかかっている状態のコードの包装材料を意味している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
最初に図1および図2を参照する。硬化ライン10が統合タイヤ製造ラインの一部として示されている。硬化ライン10は、直線配列に配置された複数のステーションを含んでいるが、設備上および生産上の要求に対応することが望ましい場合、作業ステーションの他の配置が利用されてもよい。タイヤ製造ラインは、完成タイヤに近い大きさと形状に構成されたセグメント化コアに付けられた構成要素から、タイヤを作製する。参照により本書に組み込まれた、2003年4月17日出願の”A METHOD FOR CURING TIRES AND A SELF−LOCKING TIRE MOLD”と題する米国特許出願第10/417,849号に、タイヤ製造で使用されるセグメント化された金型が説明されている。金型は、中心軸と、半径方向に移動可能な複数のトレッド形成セグメントと、2つのサイドウォール形成プレート、すなわち頂部サイドウォール形成プレートおよび底部サイドウォール形成プレートと、セグメントをロックする円周方向に間隔を置いて配置された複数の手段を持つ頂部ロッキングブリーチリングとを有し、ロッキングの各手段は、ロックされた位置で金型を閉じる際に、セグメントに半径方向に接触する所定の角度の経路を提供している。タイヤ成形用にセグメント化された金型は、グリーンタイヤアセンブリを受け取る拡大された開口部を有している。金型は、タイヤの作製時の大きさを成形時の大きさに非常に近くなるように維持しながら、グリーンタイヤおよびその作製コアを内部に受け入れることができる。
【0029】
米国特許出願第10/417,849号による金型は、参照により同様に本書に組み込まれた、2005年12月2日出願の”TIRE BUILDING CORE LATCHING AND TRANSPORT MECHANISM”と題する米国特許出願第11/292,991号、および2005年12月2日出願の”HEATED TIRE BUILDING CORE ASSEMBLY AND METHOD”と題する米国特許出願第11/293,397号で開示された形態および構成のタイヤ製作コアアセンブリと共に使用されてもよい。コアの構造は、自動タイヤ製造ライン内の多くのステーション間で、タイヤ製作コアを係合し移送する建設的な機構を提供している。取り付け点はコアのスピンドルアセンブリの各端部に位置している。本機構は、タイヤ製作コアに対する移送機構の自動取り付け/取り外しを可能にし、タイヤ製作コアおよびその上に作製されたグリーンタイヤの移動を容易にする。
【0030】
硬化ライン10は、上で説明したタイヤ製造ラインに統合されることを目的としており、タイヤ製作コアおよびグリーンタイヤアセンブリ15を動作可能なように係合する上部コアマニピュレータ12と、転倒装置14と、下部コアマニピュレータ16とを含んでいる。上部コアマニピュレータ12は、一般に硬化ライン10に沿って金型アセンブリステーション18と下部コアマニピュレータ16と転倒装置14との間でコアアセンブリ15を動かす。金型マニピュレータ移送アセンブリ26は硬化ラインを架橋し、コントロールパネル28からの電気制御の下で移送レールアセンブリ30に沿って動く。誘導加熱コントロールパネル32は誘導ドームアセンブリ24に隣接して配置されており、各加熱および硬化サイクル全体にわたり誘導加熱アセンブリ24を電気的に制御している。
【0031】
図3、図4、および図5を参照する。本書で使用されているように、金型を操作する装置は、金型組立/分解ステーション18に位置する固定された金型組立および分解装置29と共に、金型マニピュレータ移送アセンブリ26および金型保管台20も含んでいることが理解されるであろう。金型組立および分解装置29は、上部円周蓋部材36を持つ自立的環状プラットフォームである。15個のトレッドセグメントマニピュレータ38が蓋部材36の下方に取り付けられ、半径方向内側に向いた円周アレイを形成している。中心の電気的プラグインユニット40は上方へ向けられ、マニピュレータ38によって形成された環状アレイの中心下方であってその中心に配置されている。円周方向に間隔を置いて配置された5つのモータ42が、ステーション18の底部に配置されており、各モータ42は、下で説明するようにマニピュレータ38の3つを駆動する。ロッキング金型44は、金型移送装置26によって金型アセンブリステーション18と硬化ステーション22との間で移送される。金型移送装置26は、内部垂直伸長フレーム48を支持するブリッジ型支持フレーム46を含んでいる。該支持フレーム46は、ステーション18とステーション20とステーション22との間を移送レールアセンブリ30に沿って摺動する下端部を持つ、間隔を置いて配置された脚部34を含んでいる。内部フレーム48は、ブリッジ型支持フレーム46の中心に配置され、間隔を置いて配置された垂直レール50に沿って相互に上下方向へ動く。金型44は内部フレーム48によって保持され、該内部フレームによって上げ下げされる。該内部フレーム48は主取り付けプレート52を含み、ケーブルキャリア54内のケーブルを介して電力を供給される。ボールねじ56はフレーム48内の中心に取り付けられ、ジャックアセンブリの一部となり、内部フレーム48を上下に動かす。
【0032】
図6、図7、図7Aおよび図8を参照する。金型グリップアセンブリ58が示されている。底部の環状ベースプレート86は、それ自身およびガイド装置60が取り付けられる、より大きな正方形プレート61とは別個の部品である。(図7A参照。)該大きな正方形プレート61はフレーム溶接部84の一部である。3つの間隔を置いて配置された周辺金型ガイド装置60はプレート86の下側に取り付けられ、該プレートに依存している。各装置60は、空気圧シリンダ68によって駆動されて前後に計90度回転するロックシャフト62を有している。プレート86は、相互に回転して外リング66をガイドする、6つの間隔を置いて配置された周辺Vローラー64をさらに含んでいる。アーム70はシリンダ68によって回転させられ、1対の連結アーム72、74を回転させる。3つのピボットアーム76がリング66にピボット動作可能に取り付けられている。該アーム76は間隔を置いて配置されており、リング66の周端部から外方向へ伸びている。アーム76はそれぞれのピン80の周りを旋回し、ピン78は各アーム76から下方へ突出するように固定されている。1対のボールねじジャック82が外リング66を回転させるように接続されている。Vローラー64の回転はリング66をガイドする。トッププレート84は、ボルトまたは他の適切な手段によって、図5に最もわかりやすく示されている主取り付けプレート52に取り付けられている。中心に配置されたプレート86は、1対の押さえアセンブリ94に接続されている。3つの引張ばね88が備えられ、作動アーム90に取り付けられた各ばねの一端はアーム76に取り付けられており、反対のばね端部はリング66に取り付けられている。該引張ばね88は、アーム76に半径方向内側のバイアスをかけるように働き、各アーム76のピン部材78に順番に内方向バイアスを半径内方向へ与える。カム従動子92が係合するように配置され、リング66として外部のピボットアーム76は各アーム76に取り付けられたばね88のバイアスに抗して回転する。下で説明するように、各アーム76のピボット動作は各ピン78を半径方向外側のアンロック位置へ動かす。
【0033】
図7Aは2つの押さえ装置94(その1つが示されている)を詳細に示している。各装置94は、空気圧シリンダ98が取り付けられたベースブラケット96を含んでいる。アーム100がシリンダ98に連結され、押さえシャフト104に接続された連結アーム102を上げ下げする。該シャフト104はそれにより垂直に動いてコアスピンドル100の頂部と係合する。装置94は、コアが突出して持ち上げられるのを防止するために、第1のサイドウォールアセンブリ118が持ち上げられる場合に(金型から取り出す間に)、頂部コアスピンドル108を押し下げるように動作可能に機能する。
【0034】
図10は組み立てられたセグメント化金型44を示しており、図12Aおよび図14Aは下側から見た組み立てられた金型44を示している。該金型は、軸スピンドルアセンブリを含むタイヤ製作コアアセンブリ15を収容して取り囲んでいる。スピンドルアセンブリは、外に向けられた頂部コアスピンドル108と、外に向けられた底部コアスピンドル208とを含んでいる。コアアセンブリ15は、組み立てられたコアセグメントの外面によって形成された環状体のタイヤ製作面をさらに含んでいる。スピンドル108、208は、図示のように金型44からそれぞれ上方および下方へ突出している。金型は、半径方向に移動可能な複数のトレッドセグメント126と、底部サイドウォール形成プレートアセンブリ218と、頂部サイドウォール形成プレートアセンブリ118とを有している。頂部および底部サイドウォール形成プレートアセンブリ118、218は、頂部ブリーチロックリング122および底部ブリーチロックリング222によって保持されている。底部ブリーチロックリング222と頂部ブリーチロックリング122は、いずれも、ブリーチロックリング122、222の開閉中にボルトカラー(132)を持つねじファスナーボルトが通過できるようなすき間開口部を有している。頂部および底部ブリーチロックリング122、222は、上部または頂部のサイドウォール形成プレート118、および底部サイドウォール形成プレート222を保持するすき間開口部の内リングも有している。本主題の形態のセグメント化された金型は、その全体が参照により上で組み込まれた米国特許出願第10/417,849号に開示されている。
【0035】
本実施形態で8つ示している複数の熱電対収容ソケット110は、上部に突出したスピンドル108に向かって伸びている。ソケット110の各々は、コアの温度が金型内で監視および制御されることを可能にするタイヤ製作コア内の熱電対に接続された電気コネクタを収容する。さらに、各スピンドル108、208は、スピンドル端部にフランジ114、214を取り付けるボルトを収容する複数のボルト穴112、212(本実施形態で8つ示している)を含んでいる。一連の間隔を置いて配置されたノッチ124(本実施形態では3つ示しているがこれに限定されるものではない)が、頂部および底部ブリーチロックリング122、222の各々の外周端部に向かって伸長するように形成されている。上部サイドウォール金型セグメントプレート118および下部サイドウォール金型セグメントプレート218は、各々、各プレートの外端部から内側に配置されたノッチ群116(本実施形態では3つ示しているがこれに限定されるものではない)を有している。各ノッチ116内には、グリップアセンブリ58によって係合される内側アンダーカット120がある。
【0036】
金型44は、本実施形態では15個示したがこれに限定されるものではないトレッドセグメント126の周辺円周アレイをさらに含んでいる。各セグメント126の外壁内には、硬化鋼のような適度に硬い材料から形成された挿入体128がある。挿入体には貫通した星型の穴がある。挿入体後ろのトレッドセグメント126には、すき間用の貫通していない丸穴がある。各リング122、222の頂面内に間隔を置いて配置されたボルトソケット132を係合するT形ナット134の周辺アレイが設けられている。円周ノッチ136が、各ブリーチロックリング122、222の周辺側面を通して伸び、それぞれのソケット132と連通する。
【0037】
図16を参照する。金型装着台138が金型組立/分解装置内の下部アセンブリを表している。金型装着台138は、リング223の内口部に隣接して円周方向に間隔を置いて配置された6つのVローラー224によって相互に回転させられる上部リングプレート223を支持している。リング224の外端部に隣接して間隔を置いて配置されているのは、各々が上方へ向けられたピン232を支持するピボットレバーアーム230である。該リング224は、2つのモータ226によってボールねじ228を介して回転させられる。したがって、アーム230およびボールねじ作動システムは、一般にグリップアセンブリの上部回転リング66に関連づけられた、上で説明したピボットアーム76に対する構成と類似している(図7、図11参照)。リング223はフレーム溶接部142によって持ち上げられる。3つの固定ピン部材234が、図16に示しているようなリング223の内口部内で一般に120度の間隔を置いて配置されている。図17は、金型装着台138上に配置された、組み立てられたセグメント44を示している。
【0038】
図18〜21は、トレッドセグメント操作サブアセンブリ144の構成を包括的に示している。サブアセンブリ144がフロアプレート146により独立して支持されている。支持プレート147がフロアプレート146によって持ち上げられた位置で一次停止される。サブアセンブリ144は、隣接するトレッドセグメントマニピュレータ38の円周アレイ(15個示しているがこれに限定されるものではない)を含んでいる。各マニピュレータ38は、図19および図19Aから最もよくわかるように、アクチュエータキャリッジ溶接部148と前方突出ラッチ機構150とを含んでいる。ラッチ機構は、空気圧シリンダ154によって連結部156およびドライブシャフト158を介して相互に回転させられる環状スターラッチ152をマニピュレータ38の前端部で支持している。該シャフト158は、連結部162を介してアクチュエータアーム160に接続する。スターラッチ152は、マニピュレータ38の長手方向軸の周りを相互に回転することができる。ボールねじジャック164が各マニピュレータ38にさらに接続され、半径方向内側(前方)位置と半径方向外側(退避した)位置との間に相互に間隔を置いて配置された1対のレール166に沿ってキャリッジ148を駆動する。
【0039】
各マニピュレータ38のためのキャリッジ148の動きは、図20Aおよび図21から理解されるであろう。5つのモータ42が、支持プレート147の下側に取り付けられ、各モータ42は前方位置と後退位置との間で、3つトレッドセグメントマニピュレータ38を駆動する。各モータ42は、ベルトドライブ176を介してドライブシャフト168を回転させる。次に、該ドライブシャフト168は、ベルト174によって共に接続されている3つの従動プーリ172を回転させる。従動プーリ172の各々はボールねじジャック164を作動させて、トレッドセグメントマニピュレータ38を動かす。引張アセンブリ180が、モータ42を動かすことによりベルト182を引っ張り、移動可能なプーリ170はベルト174を引っ張る。エンコーダは回転位置フィードバックを提供し、ドライブシャフト168からのベルトドライブ170、171によって駆動される。マニピュレータ38の各々は、こうして半径方向内側へ動かされて金型44のトレッド形成セグメント126と係合し、各マニピュレータ38のスターラッチ152はそれぞれのスターソケット130に入る。スターラッチ152の回転は適所にラッチをロックし、マニピュレータ38が半径方向に後退させられるきに、トレッド形成セグメント126を半径方向に引っ張り出すことを可能にする。金型44のトレッドセグメントは、このように半径方向外側へ分解される。シーケンスを逆にすることにより、セグメント126が半径方向内側になり、組み立てられた構成に戻ることになる。したがって、金型グリップアセンブリ58のトレッドセグメントサブアセンブリは、サイドウォールセグメント操作装置と協働して、金型44を組み立ておよび分解する。
【0040】
図22、図23、および図24を参照する。装置40のコア/電気プラグが、トレッドセグメント閉鎖サブアセンブリ144の中央開口部下側にある金型装着台138内の中心に配置されているところが示されている。装置40は、上方へ突出したフラスト円錐ノーズ184と、該ノーズ184の基端部を取り囲むコネクターリング190と、ノーズ184の軸方向と平行にリング190の周りに間隔を置いて配置され、かつそこから突出したピン状の複数の電気コネクタ186と、連結アーム189を介してリング190に連結され、伸長位置と後退位置との間でリング190を駆動する1対の作動シリンダ188とを含んでいる。ノーズ184は、前端部から外面に伸びている、軸方向に伸びたキー溝185を有している。3つのダイスプリング192が、軸方向に向いた装置40内に取り付けられている。反回転カム194が、スピンドル208がノーズ184を収容するときに、下部コアスピンドル208内のコネクタを装置40のコネクタ186と位置合わせするのに備えられている。ノーズ184はセンターポスト206にばねで取り付けられている。ノーズ184が下部コアスピンドル208の下方オープンソケットに係合され収容されると、ばね192は圧縮状態で配置される。ノーズがスピンドル負荷の下で下方へおよびスピンドル208を取り外した際に上方へ動くとき、ねじ196はスロット198内に存在し、ポスト206上でのノーズ184の位置合わせ維持を支援する。軸ボルト199がノーズ184端部内にある。図示のボルト199はプラグである。該プラグを取り外して、ポスト206の穴を通るように直径がより小さくて長いプラグと交換されるだろう。これは、ばね192が圧縮されることを可能にし、ねじ196を取り外して装置を分解する/組み立てることを可能にする。3つの空気圧シリンダ200がセンターポストの周りに間隔を置いて配置され、センターポスト206を収容するハウジング204にシャフト202を介して接続される。シリンダ200は、装置40の上方および下方への動きを行わせる。図22に示した装置40、装置138、装置144は、金型組立/分解装置のより下部の装置を表している。
【0041】
上で説明したようなタイヤ硬化金型組立/分解ステーション18は、硬化ラインアセンブリ10の一部である。該ステーションの目的は、セルフロッキング金型44を硬化ステーション22から移送し、コア移送アセンブリがタイヤ製作コアおよび硬化されたタイヤを取り外してそれらをタイヤ製作コアおよび硬化されていないタイヤに取り替えることができるように金型44を開き、金型を再度組み立て、セルフロッキング金型を硬化ステーションに戻すことである。この操作はすべて、機械操作員なしで完全に自動モードで行われるのが好ましい。米国特許出願第11/293,397号はタイヤ製作コアを開示しており、参照によって本書に組み込まれている。米国特許出願第10/417,849号はセルフロッキング金型を開示しており、参照によって本書に組み込まれている。
【0042】
硬化ラインを図1および図2に示している。図1および図2に示すように、硬化ラインのステーションは右から左まで、すなわち硬化ラインレール移送アセンブリ30上に取り付けられた上部コアマニピュレータ12によって部分的に隠されたタイヤ転倒装置14までである。コアアセンブリ15は、タイヤ製作ステーション(図示せず)から転倒装置ステーション14へピボット軸の水平方向に提供される。タイヤ製作ステーションでは、タイヤ製作コアは主要な水平軸の周りを回転し、該タイヤ製作コアが回転するにつれてグリーンタイヤがコア上に構築される。タイヤ製作工程が終了すると、タイヤ製作コアおよびグリーンタイヤは、コアアセンブリ15がさかさまにされてピボット軸の垂直方向に向けられる転倒装置ステーション14に提供される。コアアセンブリ15が転倒された後、上部コアマニピュレータ12は、コアアセンブリ15を保持して金型アセンブリステーション18へとレールシステム30を下る。金型アセンブリステーション18は、ステーション20上に金型44を配置する(金型マニピュレータアセンブリ26としても本書に引用した)金型移送アセンブリを用いて示した金型装着および保管ステーション20に隣接して設置されている。金型マニピュレータアセンブリ26は、硬化ライン10のステーション間をレールシステム30に沿って相互に動く。
【0043】
硬化ステーション22はさらに硬化ライン10に沿って配置され、ジブクレーン23が、タイヤ硬化の処理中硬化ステーション22上に誘導硬化ドーム24を配置する。
【0044】
図3は、タイヤ硬化金型組立/分解ステーション18に配置されている金型組立/分解装置29を示している。該ステーション18は2つの主なアセンブリで構成されている。金型アセンブリ装置29は硬化ライン基礎プレートアセンブリに固定され、金型操作アセンブリ26は硬化ラインレール移送アセンブリ30に連結され、硬化ステーション22と金型保管台/装着台20と金型アセンブリステーション18との間で動く。明確にするために、硬化ライン移送レールアセンブリに対する接続は図3には示していない。
【0045】
金型操作アセンブリ26は、2つのサブアセンブリ、すなわち金型移送フレームアセンブリ46と金型グリップアセンブリ58とで構成されている。図4および図5は、金型移送アセンブリ46の2つの図を示している。該金型移送アセンブリは、硬化ライン移送アセンブリ30に取り付けられた水平フレームと、直線ガイドまたはレール50に取り付けられ、市販のボールねじジャックおよびサーボモータ56によって動かされる、垂直に移動可能な内部フレーム48とから成る。このサブアセンブリ48の機能は、金型グリップアセンブリ58およびセルフロッキング金型44が金型組立/分解ステーション18と金型保管/装着台20と硬化ステーション22との間で移動できるように、金型グリップアセンブリ58およびセルフロッキング金型44を持ち上げおよび押し下げることである。
【0046】
金型グリップサブアセンブリ58は2つの機能を持つ。第1の機能は、持ち上げ用のセルフロッキング金型44の頂部サイドウォールプレート118に金型グリップサブアセンブリ58を取り付けるラッチを係合および解放することである。これは、セルフロッキング金型44の上部サイドウォールプレートアセンブリ118が、金型組立/分解工程の間に金型の残りから持ち上げられ取り外されることも可能にする。第2の機能は、上部サイドウォールブリーチリング122を回転させて、セルフロッキング金型44をロックまたはアンロックすることである。
【0047】
図6および図7は金型グリップアセンブリ58を示している。図6に示した底部の図は、セルフロッキング金型44の上部サイドウォールプレート118内の円周方向に間隔を置いて配置されたノッチ116を係合するロックシャフト62を持つ(3つの)円周方向に間隔を置いて配置された金型ガイド60を示している。ノッチ116すなわちポケットを図10に示している。ポケット116は、金型ガイド60の側面にぴったり合うように十分狭く、該ポケットの端部が金型ガイド60との間にすき間を持つためには十分長く、120度離されて金型中心部から半径方向外側へ切り込まれている。これは、金型が温度の変化により膨張や収縮をしてもなお、グリップアセンブリ58に金型44を正確な位置に配置することを可能にしている。金型ガイドは、上部ブリーチリングが係止され、または係止を解かれた場合に、金型に加わる回転力に対するねじれ耐性も備えている。
【0048】
金型グリップアセンブリ58に対する金型の係止は、金型ガイド60の各々の端部で回転するロックシャフト62により行われる。該ロックシャフトは、金型に置かれて回転させたとき、金型ポケット116の底部のアンダーカット120に係合し、金型が持ち上げられることを可能にする。図8および図9は、係止された位置および係止を解かれた位置にあるロックシャフト62の端部のクローズアップをそれぞれ示している。図7は、金型グリップアセンブリ58の頂部の図であり、ロックシャフトを回転させるのに用いられる機構を示している。単一の空気圧シリンダ68は、クランプされ、ロックシャフト62の1つに合わせられたアーム70を回転させる。他の2つのロックシャフト62は第1のロックシャフトにそれ自身を接続する連結部によって回転させられる。
【0049】
上部サイドウォールブリーチリング122を回転させて、セルフロッキング金型44をロックまたはアンロックする第2の機能を提供する機構を、図7に示している。該機構は回転する環状リング66からなり、該回転する環状リング66自身には3つのピボットアーム76が取り付けられている。該アーム76の各々は、金型ブリーチリング122のノッチ124を係合するピン78を有している。リング66は6つのVローラー64(図6では可視)によって支持、ガイドされ、2つのボールねじジャック82によって動力が供給される。3つの等しい間隔を置いて配置されたピン78および2つの等しい間隔を置いて配置されたジャック82の使用により、該機構に大きな横力を導入することなく、セルフロッキング金型44を作動させるのに必要とされる大きなトルクをかけることが可能になる。
【0050】
図11〜図15は、金型グリップアセンブリ58が金型を係合してブリーチリングを作動させるために行うシーケンスを示している。図11において、グリップ装置は、金型組立/分解ステーション18、金型保管/装着台20、または硬化ステーション22の金型の上部に配置されている。ロックシャフト62は係止を解かれた位置にあり、ボールねじジャック82は完全に後退させられ、ブリーチピン係合アーム76に取り付けられた作動アーム90をカムローラー92に対して押し付ける。これはアーム76を外側へ開き、ピン78をブリーチリング122の径外に配置する。
【0051】
図12は、ガイドピン62が金型44のポケット116に完全に係合されるまで、金型グリップアセンブリ58が押し下げられるという次のステップを示している。次に、空気圧シリンダ68は伸ばされ、ロックシャフト62を回転させて金型グリップアセンブリに金型44を係止する。次に、金型44は持ち上げられて、他のステーションに移送することができる。図12Aは、異なる角度から見た同一のステップを示している。この図から、ブリーチ係合ピン78がブリーチリング122の外側にあり、該ブリーチリングに接触しないことは明らかである。
【0052】
図13および図13Aは、金型開口シーケンスの次のステップを示している。ここで、ボールねじジャック82は部分的に伸ばされており、ブリーチピン係合アーム76に取り付けられた作動アーム90がカムローラー92との接触から脱することを可能にする。これが発生すると、ばね88は、ピン78がブリーチリング122と接触するまでアーム76を内側へ引っ張る。
【0053】
リング122が十分すぎるくらい回転して、ピン78が金型ブリーチリング122の外径方向に切り込まれたノッチ124に入るまで、ボールねじジャック82の伸張は続く。このことを図14および図14Aに示している。アーム76の各々の近接スイッチは、アームが現在完全に内側にあり、ピン78がブリーチリング122と係合されていることを検出する。
【0054】
金型を開きたい場合、ボールねじジャック82は完全に伸ばされ、ブリーチリング122が十分に回転して金型をアンロックする。このことを図15および図15Aに示している。なお、図示の金型グリップアセンブリ58は、上部ブリーチリング122を単にアンロックおよびロックするだけであることが理解できよう。金型アセンブリステーション18と同一の機構が、下部ブリーチリング222を同時に作動させる。金型44のロッキングは、ボールねじジャック82を後退させ、ブリーチロックリング122を回転してその元の位置に戻すことにより行われる。
【0055】
金型44をステーションに残す場合、金型がステーションの位置決めピン(金型組立/分解ステーション18または金型装着および保管ステーション20または硬化ステーション22のテーブル面)によって支持されるまで、該金型を押し下げるだけである。上で説明したように、ロックシャフト62は係止を解かれた位置へ回転し、金型グリップアセンブリ58を上げて金型を退去する。係合されている場合、ブリーチ係合ピン78はブリーチリングノッチ124から摺動する。金型グリップアセンブリ58が金型44を完全に退去した後、ピン78はボールねじジャック82を後退させることにより自身の開位置に戻ることができ、金型グリップアセンブリ58は次のサイクルに対する準備ができる。
【0056】
金型組立/分解ステーション18の金型組立/分解装置29は、3つのサブアセンブリ、すなわち金型装着台138と、トレッドセグメント閉鎖サブアセンブリ144と、金型プラグイン装置40とから構成されている。図3は、3つのサブアセンブリ138、144、40を共に持つ金型組立/分解ステーション18を示している。
【0057】
図16は空の金型装着台138を示し、図17は金型44を装着した金型装着台138を示している。該装着台は、金型が開かれ、コアが装着され/降ろされる間、セルフロッキング金型44を支持する。装着台は、金型グリップアセンブリ58によって係合されたトッププレート118上のポケット116に類似した、支持および位置決め用の金型44の底部サイドウォールプレート218のポケット216を係合する3つの位置決めピン234を有している。しかしながら、ポケット116と異なり、ポケット216は、アンダーカット、すなわちアンダーカット120およびロックシャフト62と類似したロックシャフトを含んでいない。金型44の重みは、金型装着台ピン234上の適所に該金型自身を保持する。
【0058】
金型グリップアセンブリ58のように、金型装着台138は、金型44の下部ブリーチリング222をロックおよびアンロックする、ブリーチピン係合アーム230と、ピン機構232と、ボールねじジャック226も有している。金型装着台の配置は、金型グリップアセンブリ58の配置と構造的および機能的に同一である。
【0059】
トレッドセグメント閉鎖サブアセンブリ144を図18に単独で示している。該トレッドセグメント閉鎖サブアセンブリの機能は、セルフロッキング金型44の15個のトレッドセグメント126を半径方向に開閉することである。この開閉を行うために、サブアセンブリ144は、金型44の周辺に等しい間隔のパターンで配置された15個のアクチュエータまたはマニピュレータ38を有している。各アクチュエータ38は、金型44を開くために該アクチュエータを半径方向外側へ引くことができるように、該アクチュエータを個々のトレッドセグメント126に取り付けることを可能にするラッチ機構150を有している。図19は、ラッチ機構150と共にアクチュエータキャリッジ148を示している。該ラッチ150は、トレッドセグメント126の穴にボルトで固定された硬化鋼挿入体128と共に働く。(これらは図10に示されている。)各挿入体128は、ソケットから外側へ伸びる多くの半径方向スロットを含んだ中心部星型ソケット130を有している。各ソケット130は、アクチュエータ38の端部にあるスターラッチ152の構成と一致しているので、該ソケットをセグメント挿入体128のソケット130に挿入することができ、ソケット130から伸びる半径方向スロット内でそれを回転させることにより係止することができる。
【0060】
セルフロッキング金型44の適切な操作については、トレッドセグメントを同期した方法で動かす必要がある。アクチュエータ38の動きは2つの方法で同期される。まず、(15個の)アクチュエータ38は3つずつの5つのグループに分けられる。閉鎖中にタイヤトレッドを形成するのに大きな力が必要とされるので、各アクチュエータ38はボールねじジャック164によって駆動される。グループ化された3つジャックはすべて、該ジャックを機械的に同期させる共通のタイミングベルト174を介して、単一のモータ42により駆動される。図20は、駆動列を見えるようにするために取り外されたガード36を持つ、3つのアクチュエータ38のグループを示している。次に、グループを駆動する5つのモータ42は、タイミングベルトによって駆動列に接続されたエンコーダの出力に基づいて、電子的に同期される。図21は、モータおよびエンコーダを示すトレッドセグメント閉鎖サブアセンブリ144の下側の部分図である。ドライブシャフト168は、ベルト182によってモータ42に接続されている。エンコーダプーリ170が、ベルト178によってシャフト168に接続されている。ベルト引張アセンブリ180がベルト182と係合するように配置され、該ベルト182の張力を制御している。
【0061】
金型プラグインユニット40は、図22では金型装着台138の中に示され、図23では単独で示されている。金型プラグインユニット40は、下部コアスピンドル208の下端部のはめ合い雌ソケット209を係合するフラスト円錐形ノーズ184を有している。タイヤ製作コアアセンブリ15がセルフロッキング金型44に装着されると、ノーズ184は下部コアスピンドル208を係合する。ノーズ184とソケット209との間のこのフラスト円錐インタフェースは、ソケット209のキー211、およびキー溝185と共に、両方の部分の電気コネクタの位置を合わせる。次に、金型プラグインユニット40の空気圧シリンダ200は該2つのコネクタを一緒に挿入して、タイヤ製作コアのヒータに電力を供給する手段を提供する。したがって、図22から理解されるように、コアアセンブリ15が金型組立/分解ステーション18にある間に、タイヤ製作コアの加熱が開始されてもよい。
【0062】
さらに、伸びたり後退したりし、伸びたときに金型プラグインユニット40の上部を支持するリング190を持ち上げる、2つの空気圧シリンダ188がある。これは、金型44へのタイヤ製作コアアセンブリ15の最初の装着中に行われる。これは、コアの装着および電気コネクタがプラグで接続されることは可能にするが、コアの完全な押し下げはできない。金型プラグインユニット40は、約1/2インチの高さにコアを持ち上げることによって、金型44の下部サイドウォールプレート218がコア上のタイヤ下部サイドウォールゴムに接触するのを防止している。別の言い方をすれば、コアは、金型がコアアセンブリ15の周りに組み立てられるとき、金型プラグインユニット40によって下部サイドウォールプレート218上方に間隔を置いて持ち上げられる。最初のエアギャップはこのようにして生成され、コアが組み立てられる間、下部サイドウォールプレート218と、コア上に構築されたタイヤの下部サイドウォール部分との間で維持される。これにより、金型が閉じられる前のタイヤ下部サイドウォールの早すぎる硬化が防止される。上部サイドウォールプレート118が金型44上の位置に戻って下方へ押し下げられると、金型プラグインユニットの空気圧シリンダ188も押し下げられ、コアが最終位置まで下がり金型44を閉じることが可能になる。
【0063】
図24は、金型プラグインユニット40の垂直切断面を示している。上部アセンブリ(電気コネクタハウジング186、191、アクチュエータシリンダ188、および係合ノーズ184)は、ばね群192上にあり、センターポスト206上で半径方向に角度をなして緩く拘束されている。コアがノーズ184上まで押し下げられると、上部アセンブリは自由に半径方向にわずかに回転および移動して、コアソケット209に自身を位置合わせすることができる。
【0064】
硬化サイクル中にコアヒータに電力を提供するために、硬化ステーション22は、類似の金型プラグインユニット(より小さい支持シリンダ188の部品と同一)を有している。したがって、ノーズ184およびはめ合いコアソケット209が、金型組立/分解ステーション18と硬化ステーション22の両方で接続されると、2つの電気コネクタの接続は、金型組み立て中および硬化サイクル中にコアヒータへの電力の供給をそれぞれ可能にする。外部誘導加熱から金型44を同時に加熱しながら、硬化ステーション22の金型44の内部でコアを加熱することは、硬化工程および改善された品質の完成タイヤに対するより優れた制御を可能にする。
【0065】
硬化工程中の硬化ラインおよび装置の動作シーケンスを説明する。
初期条件
1.硬化サイクルでは、硬化ステーション22に、金型/コア/タイヤアセンブリ15がそろっている。
【0066】
2.硬化ステーション22の上部誘導加熱アセンブリ24は、ジブクレーン23によって持ち上げられ邪魔にならないように回転して、金型/コア/タイヤアセンブリ15を露出する。
【0067】
3.金型アセンブリステーション18および金型操作アセンブリ26は空であり、開いている。
動作シーケンスを以下に説明するが、シーケンスの各ステップに対する数字の割り当ては任意であり、説明のためだけのものである。
【0068】
1.金型操作アセンブリ26は硬化ステーション22に移動し、該金型操作アセンブリがセルフロッキング金型44に係合および係止するまで、フレーム48で金型グリップアセンブリ58を押し下げる。
【0069】
2.金型操作アセンブリ26は、金型/コア/タイヤアセンブリを持ち上げてそれらを金型アセンブリステーション18へ移動させる。
【0070】
3.セルフロッキング金型底部のポケット216が金型装着台138の頂部223の位置決めピン234に係合するまで、金型操作アセンブリ26は金型/コア/タイヤアセンブリを押し下げる。
【0071】
4.以下の(3つの)ことが同時に起こる:A)トレッドセグメント閉鎖サブアセンブリ144は、スターラッチ152が金型挿入ソケット130に挿入されるまで、アクチュエータキャリッジ148を内側半径方向に移動させる。次に、該スターラッチ152は回転して金型44に自身を係止する。B)金型グリップアセンブリ58上のボールねじジャック82は伸ばされ、ブリーチリング122上のポケット124に入るまで、上部ブリーチリング係合ピン78を周辺部の周りで動かす。C)金型装着台138上のボールねじジャック226は伸ばされ、下部ブリーチリング222上のポケット124に入るまで、周辺部の周りで下部ブリーチリング係合ピン232を動かす。
【0072】
5.以下の(2つの)ことが同時に起こる:A)金型グリップアセンブリ58上のボールねじジャック82はさらに伸ばされ、上部ブリーチリング122をアンロックする。B)金型装着台138上のボールねじジャック226はさらに伸ばされ、下部ブリーチリング222をアンロックする。
【0073】
6.トレッドセグメント閉鎖サブアセンブリ144はアクチュエータキャリッジ148を半径方向外側へ動かし、トレッドセグメント126を引き抜いて金型を開く。
【0074】
7.金型操作アセンブリ26は金型44の残りから上部サイドウォール/ブリーチリングアセンブリを持ち上げ、次にそれを金型装着および保管ステーション20へ移動させて退去する。この動作が行われることにより、コアが金型の上部サイドウォールプレートに付着した場合には、押さえ装置94は上部コアスピンドル端部を押し下げ、該コアが持ち上げられるのを防止する。
【0075】
8.上部コアマニピュレータアセンブリは適所に移動し、金型からタイヤ/コアアセンブリを持ち上げて、次にそれをタイヤ製作コア組立/分解ステーションに移す。
【0076】
9.金型プラグインユニット40上の支持シリンダ188は伸ばされる。
【0077】
10.上部コアマニピュレータアセンブリは、タイヤ転倒ステーションから新規の硬化されていないタイヤ/コアアセンブリを運び、金型アセンブリステーション18上方にそれを配置し、それが金型プラグインユニット40に係合および支持されるまで押し下げる。
【0078】
11.次に、上部コアマニピュレータはコアを解放し、上方へ後退し、邪魔にならないように移動する。金型操作アセンブリ26は、上部サイドウォール/ブリーチリングアセンブリを金型アセンブリステーション18上方へ戻す。
【0079】
12.金型操作アセンブリ26は、上部サイドウォール/ブリーチリングアセンブリを金型44の残りおよびコアの上まで押し下げる。該アセンブリがコアに達すると、金型プラグインユニット40上の支持シリンダ188は後退し、コアがその最終位置に押し下げられることを可能にする。上部サイドウォール/ブリーチリングアセンブリがその閉位置に近い場合、金型操作アセンブリ26はその下方への動きを停止する。その動きが、タイヤのサイドウォール領域を部分的に形成する。
【0080】
13.金型プラグインユニット40上のプラグインシリンダ200は伸ばされ、金型プラグインユニット継ぎ環190と下部コアスピンドル208の電気コネクタ186とを接続して、電力が必要に応じてコアヒ−タに供給されることを可能にする。
【0081】
14.トレッドセグメント閉鎖サブアセンブリ144はアクチュエータキャリッジ148を内側半径方向に動かし、それらの閉位置の近くに金型トレッドセグメント126を押し、タイヤトレッドを部分的に形成する。
【0082】
15.以下の(2つの)ことが同時に起こる:A)金型グリップアセンブリ58上のボールねじジャック82は特定の位置に後退し、上部ブリーチリング122をロックする。B)金型装着台138上のボールねじジャック226は特定の位置に後退し、下部ブリーチリング222をロックする。これらの動きも金型44を完全に閉じて、タイヤの形成を終了する。
【0083】
16.トレッドセグメント閉鎖サブアセンブリ144は、スターラッチ152への力が解放されるまで、アクチュエータキャリッジ148を半径方向外側へ短距離移動させる。次に、スターラッチ152は回転して金型44から自身の係止を解く。
【0084】
17.トレッドセグメント閉鎖サブアセンブリ144は、スターラッチ152が金型から退去されるまでアクチュエータキャリッジ148を半径方向外側へ動かす。
【0085】
18.金型プラグインユニット40上のプラグインシリンダ200は後退し、コアから電気コネクタのプラグを抜く。
【0086】
19.金型操作アセンブリ26は金型/コア/タイヤアセンブリを持ち上げて、それらを硬化ステーション22へ移動する。
【0087】
20.金型装着台138上のボールねじジャック226は後退し、下部ブリーチリング係合ピン232を開く。
【0088】
21.金型操作アセンブリ26は金型/コア/タイヤアセンブリを硬化ステーション22上まで押し下げる。
【0089】
22.金型グリップアセンブリ58は金型からの係止を解く。
【0090】
23.金型操作アセンブリ26は、金型グリップアセンブリ58を持ち上げて金型装着および保管ステーション20へ移動し、退去する。
【0091】
24.金型グリップアセンブリ58上のボールねじジャック82は後退し、上部ブリーチリング係合ピン78を開く。
【0092】
25.硬化ステーション22のサイクルが始まる。
【0093】
硬化ライン10は、1つの金型およびコアだけが一度に利用される、単一金型および単一コアの用途に用いることができる。しかしながら、あるいは、(2つの)金型および(3つの)コアを同時に取り扱うシステムを可能にするだろう実行可能な代替のシーケンスがある。追加の金型を用いる場合、硬化ステーション22は、金型/コア/タイヤアセンブリを硬化温度まで上昇させるために一定時間加熱するだろう。いったんこれが達成されると、金型操作アセンブリ26は、金型/コア/タイヤアセンブリを金型装着および保管ステーション20へ移動させ、該アセンブリをタイヤがさらなる電力がなくても硬化し続ける台に置くだろう。次に、金型操作アセンブリ26は、金型アセンブリステーション18から硬化ステーション22に他の金型/コア/タイヤアセンブリを移すだろう。第1の金型/コア/タイヤアセンブリが硬化を終了すると、金型操作アセンブリ26は、金型アセンブリステーション18に該第1の金型/コア/タイヤアセンブリを移し、上記のシーケンスごとに分解するだろう。
【0094】
本主題の硬化ライン10は、ブラダーおよびスリーブのようなタイヤでない製品だけでなく、すべての形態のタイヤの製造に有用であることが理解できよう。本ラインの使用は材料制約によって限定されるものではなく、非ゴム硬化用途だけでなくゴムにも使用することができる。
【0095】
前述の内容から、金型装着台アセンブリ138が、グリーンタイヤおよびコアアセンブリをドーナツ形状の金型44に配置する手段を提供していることが理解できよう。該台アセンブリ138のフレーム溶接部142上のピン234は、下部金型サイドウォール形成セグメント218を動作可能なようにその上に受け入れ、支持する支持面を備えている。装置40は、支持リング223の中央開口部を通って上方へ突出し、ノーズ184をタイヤ製作コア15の下部スピンドル端部208に動作可能なように結合する、スピンドル係合アセンブリを表している。上方へ伸びた位置にある該装置は、タイヤ製作コア15上のグリーンタイヤのサイドウォールを、フレーム溶接部142のピン234に配置された下部金型サイドウォール形成セグメント218の一定距離上方に一時停止させる。この隙間は、金型44全体がタイヤ製作コア15の周りに組み立てられるまで、サイドウォール形成セグメント218とグリーンタイヤのサイドウォールとの間の接触をなくしている。これにより、グリーンタイヤのサイドウォールの反対側にあるセグメント218の時期尚早な冷却が防止される。スピンドル係合装置は、押し上げられた位置と押し下げられた位置との間を軸方向に動く。装置40は、押し下げられた位置で、グリーンタイヤのサイドウォール面をフレーム溶接部142のピン234上の第1の金型サイドウォール形成セグメント218上に置く。
【0096】
したがって、台アセンブリ138の動作は、
a.フレーム溶接部142のピン234に金型サイドウォール形成セグメント218を配置すること、
b.スピンドル係合アセンブリ40をリングの中央開口部を通って突出させ、タイヤ製作コアアセンブリ15のスピンドル208の端部と結合された関係にすること、
c.タイヤ製作コアアセンブリ15上のグリーンタイヤのサイドウォールを、金型サイドウォール形成セグメント218の一定距離上方に一時停止すること、
d.金型セグメント118、218、126、122、222を、グリーンタイヤを取り囲むように組み立てること、
e.グリーンタイヤのサイドウォールがフレーム溶接部142のピン234上に位置する金型サイドウォール形成セグメント218によって係合されるまで、グリーンタイヤのサイドウォールを、アセンブリ40を下げることにより押し下げること、
を含んでいる。
【0097】
本主題の硬化ライン10が、グリーンタイヤを、トレッドおよびサイドウォールのパターンを有する完成タイヤに成形することを目的としていることにさらに留意されたい。硬化ライン10は、各コアセグメントが外面部を持ち、中心軸を取り囲むドーナツ形の外面を共に確定する複数の該コアセグメントによって形成されたドーナツ形状のコアアセンブリ15を含んでいる。該コアはグリーンタイヤをドーナツ形の外面で保持するように適合される。参照によって本書に組み込まれた、”TIRE BUILDING CORE LATCHING AND TRANSPORT MECHANISM”と題する2005年12月2日出願の米国特許出願第11/292,991号、および”HEATED TIRE BUILDING CORE ASSEMBLY AND METHOD”と題する2005年12月2日出願の米国特許出願第11/293,397号は、上記のようなコアアセンブリ15についての教示を与える。第1のスピンドル部108が中心軸に沿ってコアの第1の側に配置されるように構成され、第2のスピンドル部208が中心軸に沿って、第1の側の反対側にあるコアの第2の側に配置されるように構成されている。電気的に動作する少なくとも1つの発熱体が各コアセグメントに接続され、少なくとも1つのスピンドルコネクタが、第1のスピンドル部および第2のスピンドル部をその間に位置する複数のコアセグメントに機械的に結合し、タイヤ硬化動作中、電気的に動作する発熱体に電気的に接続して電力を供給するように構成されている。
【0098】
コアの電気的プラグインユニット40として本書に引用した硬化ラインドッキングステーションは、ドッキング期間中、コアアセンブリ15のスピンドル端部208に機械的に結合するドッキング装置(ノーズ184)を備えている。ドッキングユニット40は、スピンドルコネクタに機械的および電気的に結合してコアセグメントの電気的に動作する発熱体に電力を供給するように構成された、複数のドッキングコネクタ186を含んでいる。コアは、スピンドル端部208がノーズ184と接触するように押し下げられる。この円錐対円錐の接触は、ノーズ184のキー溝185へのスピンドル端部208のキーの係合と共に、コネクタ186を他のコネクタの半分212に位置合わせする。次に、該コネクタはシリンダ188を伸長することにより係合される。いったんコネクタ186がスピンドル端部208のコネクタとの機械的および電気的接続を確立すると、グリーンタイヤを支えるコアのドーナツ形の面を形成するコアセグメントに電力を供給することができる。金型がコアアセンブリ15の周りに組み立てられている間、コアセグメントを加熱することによりコアが最適温度に保たれる。金型組立/分解ステーション18でコアアセンブリを加熱しない場合には、次の硬化サイクルを延期またはタイヤ硬化を不均一にする可能性のあるコアアセンブリの冷却がさもなければ起こるだろう。これにより、スピンドル接続208を介したプラグインドッキングユニット40からコアまでの電力の流れによって、コアセグメント内で熱を生成することができる。コアアセンブリをその所望の温度に維持することが必要なとき、硬化ラインステーション18でのコアアセンブリ15の加熱は、ドッキング期間全体であってもまたはドッキング期間の一部期間中だけであってもよい。
【0099】
ステーション18および硬化ステーション22のような1つまたは2つ以上のドッキングステーションは、スピンドル208との結合インタフェースを備えていてもよいことがさらに理解できよう。これにより、両ステーションはドーナツ形のコア面に取り付けられたグリーンタイヤを持つコアアセンブリを連続して受け入れ、該コアアセンブリに結合することがきる。各ドッキングステーション18、22は、スピンドル端部208に機械的に結合するドッキング装置を持つ。上に説明したように、ステーション18、22のドッキング装置は、スピンドル端部208のコネクタに機械的および電気的に結合するように構成されたフラスト円錐ノーズ184を含むように類似した方法で構築されることに留意されたい。したがって、両ステーションのコアアセンブリ15は、各ステーションでのドッキング期間のすべてまたは一部の間、電気的に動作する発熱体に電力を供給することができる。硬化ステーション22でコアの温度を最適レベルに維持することは、より制御された硬化工程を可能にし、グリーンタイヤを硬化するのに必要とされる時間を短縮するだろう。
【0100】
上で説明したタイヤ硬化ライン結合・ドッキング装置を利用する方法は、複数のコアセグメントを、中心軸を取り囲むドーナツ形状の組み立てられたコアに組み立てることを含むことが理解されよう。各コアセグメントは電気的に動作する少なくとも1つの発熱体を含み、複数のコアセグメントはドーナツ形の外面を共に確定している。該コアはグリーンタイヤをドーナツ形の外面で保持するように適合される。本方法は、第1のスピンドル部108を、中心軸に沿って複数の組み立てられたコアの第1の側に配置すること、第2のスピンドル部208を、中心軸に沿って、第1の側の反対側にある組み立てられたコアの第2の側に配置すること、複数のコアセグメントが第1のスピンドル部と第2のスピンドル部との間に位置するように、該第1のスピンドル部および第2のスピンドル部を複数のコアセグメントに機械的に結合すること、第1または第2のスピンドル部の少なくとも1つによって保持された電気コネクタを、タイヤ硬化動作中、電気的に動作する発熱体に接続して該発熱体に電力を供給すること、を含んでいる。本方法は、それぞれの1つまたは2つ以上のドッキング期間中、スピンドル端部208を、(ステーション18、22のような)1つまたは2つ以上の硬化ラインドッキングステーションのドッキング装置40に機械的に結合することをさらに含んでいる。ドッキング装置40は、スピンドルコネクタに機械的および電気的に結合して電力を供給するように構成された少なくとも1つのドッキングコネクタ186を含んでいる。
【0101】
本発明の変形は本書に提供されたその説明に照らして可能である。ある代表的な実施形態および詳細が本主題発明を説明する目的で示されているが、本主題発明の範囲から逸脱することなく種々の変更および修正を行うことができることは当業者には明白であろう。したがって、以下の添付の請求項によって確定されるような本発明の意図する全範囲内にある説明された特定の実施形態において、変更を行うことができることが理解されるべきであろう。
【図面の簡単な説明】
【0102】
【図1】タイヤ硬化ラインアセンブリの上方正面斜視図である。
【図2】タイヤ硬化ラインアセンブリの上方背面斜視図である。
【図3】金型アセンブリステーションおよび金型マニピュレータアセンブリの上方斜視図である。
【図4】金型マニピュレータ装置のフレームの正面斜視図である。
【図5】金型マニピュレータ装置のフレームの底部斜視図である。
【図6】金型グリップアセンブリの上部サブアセンブリの底部斜視図である。
【図7】図6のサブアセンブリの上方斜視図である。
【図7A】図解のために一部分を取り外した、図6のサブアセンブリ内の押さえサブアセンブリの部分上方斜視図である。
【図8】金型がロックされた位置にあることを示す、押さえサブアセンブリの拡大底部斜視図である。
【図9】金型がアンロックされた位置にあることを示す、押さえサブアセンブリの拡大底部斜視図である。
【図10】セグメント化された金型の上方斜視図である。
【図11】金型グリップアセンブリの上部サブアセンブリより下に配置されたセグメント化金型の斜視図である。
【図12】セグメント化された金型の上まで押し下げられた金型グリップアセンブリの上部サブアセンブリを示す、図11に続く斜視図である。
【図12A】セグメント化された金型の上まで押し下げられた金型グリップアセンブリの上部サブアセンブリの底部斜視図である。
【図13】作動ボールねじの伸長からの上部グリップリングの回転を示す図12に続く斜視図である。
【図13A】作動ボールねじの伸長からの上部グリップリングの回転を示す底部斜視図である。
【図14】上部グリップリングのさらなる回転を示す、図13に続く斜視図である。
【図14A】図14の底部斜視図である。
【図15】上部グリップリングのさらなる回転を示す、図14に続く斜視図である。
【図15A】図15の底部斜視図である。
【図16】グリップアセンブリの下部台サブアセンブリの上方斜視図である。
【図17】下部台サブアセンブリ上まで押し下げられたセグメント化金型の上方斜視図である。
【図18】グリップアセンブリのトレッドセグメント操作サブアセンブリの斜視図である。
【図19】1つのトレッドセグメントマニピュレータ装置の正面部分斜視図である。
【図19A】図解のために取り外された外カバー部分を持つ、図19のトレッドセグメントマニピュレータ装置の拡大斜視図である。
【図20】図解のために取り外された選択的なカバーを持つトレッドセグメント操作サブアセンブリの上方斜視図である。
【図20A】図20のトレッドセグメント操作サブアセンブリの一部分の拡大斜視図である。
【図21】1つのトレッドセグメント操作装置の一部分の底部斜視図である。
【図22】トレッドセグメント操作サブアセンブリ、下部グリップサブアセンブリ、およびコアの電気的プラグイン装置の部分斜視図である。
【図23】コアの電気的プラグイン装置の拡大斜視図である。
【図24】線分24−24に沿って得られた、図23のコアの電気的プラグイン装置全体の縦断面図である。
【符号の説明】
【0103】
10 硬化ライン
12 上部コアマニピュレータ
14 転倒装置
15 コアアセンブリ
16 下部コアマニピュレータ
18 金型組立/分解ステーション
20 金型保管台
22 硬化ステーション
24 誘導ドームアセンブリ
26 金型移送装置
29 金型組立/分解装置
30 移送レールアセンブリ
44 金型
58 金型グリップアセンブリ
108 頂部コアスピンドル
118 頂部サイドウォールアセンブリ
126 トレッドセグメント
208 底部コアスピンドル
218 底部サイドウォールアセンブリ
【技術分野】
【0001】
本主題発明は、一般に自動タイヤ製造ラインに関し、より具体的には統合タイヤ製造システムにおけるタイヤ製作・硬化コア結合装置およびその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
金型内の未硬化タイヤすなわちグリーンタイヤを加硫処理することは公知である。”A METHOD FOR CURING TIRES AND A SELF−LOCKING TIRE MOLD”と題する同時係属の米国特許出願第10/417,849号は、自動ロッキング式タイヤ金型の中でタイヤを硬化する方法を開示している。このような金型を、タイヤ生産における効率を最大にするとともにコストを最小にするような方法で、タイヤ製造システムに利用することが望まれ続けている。さらに、タイヤ製作コアアセンブリ上にあらかじめ構築されたグリーンタイヤ硬化用の金型を利用することが公知である。効率的でコスト効率の良い手法によりタイヤ製作コアアセンブリ上にあらかじめ構築されたグリーンタイヤ硬化用の金型を利用することが同じく望ましい。
【特許文献1】米国特許出願第10/417,849号明細書
【特許文献2】米国特許出願第11/292,991号明細書
【特許文献3】米国特許出願第11/293,397号明細書
【発明の開示】
【0003】
本発明の一態様は、中心軸を取り囲むドーナツ形の外面を確定する外面部をそれぞれが有する複数のコアセグメントによって形成されたドーナツ形状のコアを含む、グリーンタイヤをトレッドパターンを有する完成タイヤに成形する硬化ラインドッキング装置である。該コアはグリーンタイヤをドーナツ形の外面で保持するように適合される。第1のスピンドル部が中心軸に沿ってコアの第1の側に配置されるように構成され、第2のスピンドル部が中心軸に沿って、第1の側の反対側にあるコアの第2の側に配置されるように構成されている。電気的に動作する少なくとも1つの発熱体が各コアセグメントに接続され、少なくとも1つのスピンドルコネクタが、第1のスピンドル部および第2のスピンドル部をその間に位置する複数のコアセグメントに機械的に結合し、タイヤ硬化動作中、電気的に動作する発熱体に電気的に接続して該発熱体に電力を供給するように構成されている。1つまたは2つ以上の硬化ラインドッキングステーションは、それぞれの1つまたは2つ以上のドッキング期間中、スピンドル部のスピンドル端部に結合するドッキング装置を持ち、該ドッキング装置は、スピンドルコネクタに機械的および電気的に結合して、1つまたは2つ以上のドッキング期間の少なくとも一部期間中、電気的に動作する発熱体に電力を供給するように動作可能に構成されている。
【0004】
本発明のさらなる態様は、グリーンタイヤを、完成タイヤに成形する方法であり、複数のコアセグメントを、中心軸を取り囲むドーナツ形状の組み立てられたコアに組み立てることを含んでいる。各コアセグメントは電気的に動作する少なくとも1つの発熱体を含み、複数のコアセグメントはドーナツ形の外面を共に確定している。該コアはグリーンタイヤをドーナツ形の外面で保持するように適合される。本方法は、第1のスピンドル部を中心軸に沿って複数の組み立てられたコアの第1の側に配置すること、第2のスピンドル部を、中心軸に沿って、第1の側の反対側にある組み立てられたコアの第2の側に配置すること、複数のコアセグメントが第1のスピンドル部と第2のスピンドル部との間に位置するように、第1のスピンドル部および第2のスピンドル部を複数のコアセグメントに機械的に結合すること、第1または第2のスピンドル部の少なくとも1つによって保持された電気コネクタを電気的に動作する発熱体に接続して、タイヤ硬化動作中該発熱体に電力を供給すること、を含んでいる。本方法は、1つまたは2つ以上のドッキング期間中、第1のスピンドル部および第2のスピンドル部の少なくとも1つのスピンドル部のスピンドル端部を、1つまたは2つ以上の硬化ラインドッキングステーションのドッキング装置にそれぞれ機械的に結合することをさらに含んでいる。該ドッキング装置は、少なくとも1つのスピンドルコネクタに機械的および電気的に結合して、1つまたは2つ以上のドッキング期間の少なくとも一部期間中、電気的に動作する発熱体に電力を供給するように構成された、少なくとも1つのドッキングコネクタを含んでいる。
定義
「縦横比(Aspect Ratio)」は、タイヤ断面高さのタイヤ断面幅に対する比を意味している。
【0005】
「軸方向の(axial)」および「軸方向に(axially)」は、タイヤの回転軸と平行な線または方向を意味している。
【0006】
「ビード(Bead)」または「ビードコア(Bead Core)」は、一般に環状の引張部材を有するタイヤの一部分を意味し、半径方向内側のビードは、リムにタイヤを保持することに関連づけられ、プライコードによって包まれ、フリッパー、チッパー、アペックスすなわちフィラー、トウガードおよびチェーファーのような他の補強要素で成形されるか、または該補強要素なしで成形されている。
【0007】
「ベルト構造体(Belt Structure)」または「補強ベルト(Reinforcing Belt)」は、少なくとも2つの環状層、すなわち平行コードのプライを意味し、織られていても織られていなくてもよく、トレッドの基礎となり、ビードに固定されておらず、タイヤの赤道面に対して17度から27度の範囲の左右両方のコード角度を持っている。
【0008】
「円周の(circumferential)」は、軸方向に垂直な環状トレッドの表面の周囲に沿って伸びる線または方向を意味している。
【0009】
「カーカス(carcass)」は、ベルト構造体、トレッド、アンダートレッドとは別の、プライの上側にあるタイヤ構造体を意味しているが、任意の代替リムの取り付けに使用される場合にはビードを含んでいる。
【0010】
「ケーシング(casing)」は、トレッドおよびアンダートレッドを除いた、カーカス、ベルト構造体、ビード、サイドウォール、およびタイヤの他のすべての構成要素を意味している。
【0011】
「チェーファー(chaffer)」は、リムからコードプライを保護し、該リム上で撓みを分散するためにビードの外側周囲に置かれた、材料の狭幅ストリップを指している。
【0012】
「コード(cord)」は、タイヤのプライが構成されている補強より線のうちの1つを意味している。
【0013】
「赤道面(Equatorial Plane:EP)」は、タイヤの回転軸に垂直で、タイヤのトレッドの中心を貫通する平面を意味している。
【0014】
「フットプリント(footprint)」は、速度ゼロで、常用負荷および常用圧力の下での、タイヤトレッドの平らな面との接触区画、すなわち接触領域を意味している。
【0015】
「インナーライナー(innerliner)」は、チューブレスタイヤの内面を形成し、タイヤ内に膨張する流体を含んでいるエラストマーまたは他の材料の1つの層または複数の層を意味している。
【0016】
「常用タイヤ空気圧(Normal Inflation Pressure)」は、タイヤの使用条件に関する適切な標準機構によって指定された特定設計のタイヤ空気圧および負荷を意味している。
【0017】
「常用負荷(Normal Load)」は、タイヤの使用条件に関する適切な標準機構によって指定された特定設計のタイヤ空気圧および負荷を意味している。
【0018】
「配置(placement)」は、圧力を加えて所望のプライ経路に沿った配置の位置でコードを接着することにより、コードを表面に位置決めすることを意味している。
【0019】
「プライ(ply)」は、ゴムで覆われた平行コードの層を意味している。
【0020】
「半径方向の(radial)」および「半径方向に(radially)」は、タイヤの回転軸の方向に向けられているか、またはタイヤの回転軸から離れた方向に向けられていることを意味している。
【0021】
「ラジアルプライタイヤ」は、少なくとも1つのプライが、ビードからビードまで伸び、タイヤの赤道面に対して65度と90度との間のコード角度で置かれるコードを持つ、ベルトが付けられた空気式タイヤ、すなわち円周方向に制限された空気式タイヤを意味している。
【0022】
「断面高さ(Section Height)」は、タイヤの赤道面でのタイヤの名目リム直径から外径までの半径方向距離を意味している。
【0023】
「断面幅(Section Width)」は、タイヤが24時間常用圧力で膨張しているが、ラベル付け、装飾帯または保護帯によるサイドウォールの隆起を除いて負荷がかかっていない場合、およびそのような状態後の、タイヤの軸と平行なタイヤのサイドウォールの外部間の最大直線距離を意味している。
【0024】
「ショルダー(shoulder)」は、トレッド端部の真下にあるサイドウォールの上部を意味している。
【0025】
「サイドウォール(sidewall)」は、トレッドとビードとの間のタイヤのその部分を意味している。
【0026】
「トレッド幅(Tread Width)」は、軸方向における、すなわちタイヤの回転軸と平行平面におけるトレッド面の弧長を意味している。
【0027】
「巻かれたもの(winding)」は、直線経路に沿って凸面上に張力がかかっている状態のコードの包装材料を意味している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
最初に図1および図2を参照する。硬化ライン10が統合タイヤ製造ラインの一部として示されている。硬化ライン10は、直線配列に配置された複数のステーションを含んでいるが、設備上および生産上の要求に対応することが望ましい場合、作業ステーションの他の配置が利用されてもよい。タイヤ製造ラインは、完成タイヤに近い大きさと形状に構成されたセグメント化コアに付けられた構成要素から、タイヤを作製する。参照により本書に組み込まれた、2003年4月17日出願の”A METHOD FOR CURING TIRES AND A SELF−LOCKING TIRE MOLD”と題する米国特許出願第10/417,849号に、タイヤ製造で使用されるセグメント化された金型が説明されている。金型は、中心軸と、半径方向に移動可能な複数のトレッド形成セグメントと、2つのサイドウォール形成プレート、すなわち頂部サイドウォール形成プレートおよび底部サイドウォール形成プレートと、セグメントをロックする円周方向に間隔を置いて配置された複数の手段を持つ頂部ロッキングブリーチリングとを有し、ロッキングの各手段は、ロックされた位置で金型を閉じる際に、セグメントに半径方向に接触する所定の角度の経路を提供している。タイヤ成形用にセグメント化された金型は、グリーンタイヤアセンブリを受け取る拡大された開口部を有している。金型は、タイヤの作製時の大きさを成形時の大きさに非常に近くなるように維持しながら、グリーンタイヤおよびその作製コアを内部に受け入れることができる。
【0029】
米国特許出願第10/417,849号による金型は、参照により同様に本書に組み込まれた、2005年12月2日出願の”TIRE BUILDING CORE LATCHING AND TRANSPORT MECHANISM”と題する米国特許出願第11/292,991号、および2005年12月2日出願の”HEATED TIRE BUILDING CORE ASSEMBLY AND METHOD”と題する米国特許出願第11/293,397号で開示された形態および構成のタイヤ製作コアアセンブリと共に使用されてもよい。コアの構造は、自動タイヤ製造ライン内の多くのステーション間で、タイヤ製作コアを係合し移送する建設的な機構を提供している。取り付け点はコアのスピンドルアセンブリの各端部に位置している。本機構は、タイヤ製作コアに対する移送機構の自動取り付け/取り外しを可能にし、タイヤ製作コアおよびその上に作製されたグリーンタイヤの移動を容易にする。
【0030】
硬化ライン10は、上で説明したタイヤ製造ラインに統合されることを目的としており、タイヤ製作コアおよびグリーンタイヤアセンブリ15を動作可能なように係合する上部コアマニピュレータ12と、転倒装置14と、下部コアマニピュレータ16とを含んでいる。上部コアマニピュレータ12は、一般に硬化ライン10に沿って金型アセンブリステーション18と下部コアマニピュレータ16と転倒装置14との間でコアアセンブリ15を動かす。金型マニピュレータ移送アセンブリ26は硬化ラインを架橋し、コントロールパネル28からの電気制御の下で移送レールアセンブリ30に沿って動く。誘導加熱コントロールパネル32は誘導ドームアセンブリ24に隣接して配置されており、各加熱および硬化サイクル全体にわたり誘導加熱アセンブリ24を電気的に制御している。
【0031】
図3、図4、および図5を参照する。本書で使用されているように、金型を操作する装置は、金型組立/分解ステーション18に位置する固定された金型組立および分解装置29と共に、金型マニピュレータ移送アセンブリ26および金型保管台20も含んでいることが理解されるであろう。金型組立および分解装置29は、上部円周蓋部材36を持つ自立的環状プラットフォームである。15個のトレッドセグメントマニピュレータ38が蓋部材36の下方に取り付けられ、半径方向内側に向いた円周アレイを形成している。中心の電気的プラグインユニット40は上方へ向けられ、マニピュレータ38によって形成された環状アレイの中心下方であってその中心に配置されている。円周方向に間隔を置いて配置された5つのモータ42が、ステーション18の底部に配置されており、各モータ42は、下で説明するようにマニピュレータ38の3つを駆動する。ロッキング金型44は、金型移送装置26によって金型アセンブリステーション18と硬化ステーション22との間で移送される。金型移送装置26は、内部垂直伸長フレーム48を支持するブリッジ型支持フレーム46を含んでいる。該支持フレーム46は、ステーション18とステーション20とステーション22との間を移送レールアセンブリ30に沿って摺動する下端部を持つ、間隔を置いて配置された脚部34を含んでいる。内部フレーム48は、ブリッジ型支持フレーム46の中心に配置され、間隔を置いて配置された垂直レール50に沿って相互に上下方向へ動く。金型44は内部フレーム48によって保持され、該内部フレームによって上げ下げされる。該内部フレーム48は主取り付けプレート52を含み、ケーブルキャリア54内のケーブルを介して電力を供給される。ボールねじ56はフレーム48内の中心に取り付けられ、ジャックアセンブリの一部となり、内部フレーム48を上下に動かす。
【0032】
図6、図7、図7Aおよび図8を参照する。金型グリップアセンブリ58が示されている。底部の環状ベースプレート86は、それ自身およびガイド装置60が取り付けられる、より大きな正方形プレート61とは別個の部品である。(図7A参照。)該大きな正方形プレート61はフレーム溶接部84の一部である。3つの間隔を置いて配置された周辺金型ガイド装置60はプレート86の下側に取り付けられ、該プレートに依存している。各装置60は、空気圧シリンダ68によって駆動されて前後に計90度回転するロックシャフト62を有している。プレート86は、相互に回転して外リング66をガイドする、6つの間隔を置いて配置された周辺Vローラー64をさらに含んでいる。アーム70はシリンダ68によって回転させられ、1対の連結アーム72、74を回転させる。3つのピボットアーム76がリング66にピボット動作可能に取り付けられている。該アーム76は間隔を置いて配置されており、リング66の周端部から外方向へ伸びている。アーム76はそれぞれのピン80の周りを旋回し、ピン78は各アーム76から下方へ突出するように固定されている。1対のボールねじジャック82が外リング66を回転させるように接続されている。Vローラー64の回転はリング66をガイドする。トッププレート84は、ボルトまたは他の適切な手段によって、図5に最もわかりやすく示されている主取り付けプレート52に取り付けられている。中心に配置されたプレート86は、1対の押さえアセンブリ94に接続されている。3つの引張ばね88が備えられ、作動アーム90に取り付けられた各ばねの一端はアーム76に取り付けられており、反対のばね端部はリング66に取り付けられている。該引張ばね88は、アーム76に半径方向内側のバイアスをかけるように働き、各アーム76のピン部材78に順番に内方向バイアスを半径内方向へ与える。カム従動子92が係合するように配置され、リング66として外部のピボットアーム76は各アーム76に取り付けられたばね88のバイアスに抗して回転する。下で説明するように、各アーム76のピボット動作は各ピン78を半径方向外側のアンロック位置へ動かす。
【0033】
図7Aは2つの押さえ装置94(その1つが示されている)を詳細に示している。各装置94は、空気圧シリンダ98が取り付けられたベースブラケット96を含んでいる。アーム100がシリンダ98に連結され、押さえシャフト104に接続された連結アーム102を上げ下げする。該シャフト104はそれにより垂直に動いてコアスピンドル100の頂部と係合する。装置94は、コアが突出して持ち上げられるのを防止するために、第1のサイドウォールアセンブリ118が持ち上げられる場合に(金型から取り出す間に)、頂部コアスピンドル108を押し下げるように動作可能に機能する。
【0034】
図10は組み立てられたセグメント化金型44を示しており、図12Aおよび図14Aは下側から見た組み立てられた金型44を示している。該金型は、軸スピンドルアセンブリを含むタイヤ製作コアアセンブリ15を収容して取り囲んでいる。スピンドルアセンブリは、外に向けられた頂部コアスピンドル108と、外に向けられた底部コアスピンドル208とを含んでいる。コアアセンブリ15は、組み立てられたコアセグメントの外面によって形成された環状体のタイヤ製作面をさらに含んでいる。スピンドル108、208は、図示のように金型44からそれぞれ上方および下方へ突出している。金型は、半径方向に移動可能な複数のトレッドセグメント126と、底部サイドウォール形成プレートアセンブリ218と、頂部サイドウォール形成プレートアセンブリ118とを有している。頂部および底部サイドウォール形成プレートアセンブリ118、218は、頂部ブリーチロックリング122および底部ブリーチロックリング222によって保持されている。底部ブリーチロックリング222と頂部ブリーチロックリング122は、いずれも、ブリーチロックリング122、222の開閉中にボルトカラー(132)を持つねじファスナーボルトが通過できるようなすき間開口部を有している。頂部および底部ブリーチロックリング122、222は、上部または頂部のサイドウォール形成プレート118、および底部サイドウォール形成プレート222を保持するすき間開口部の内リングも有している。本主題の形態のセグメント化された金型は、その全体が参照により上で組み込まれた米国特許出願第10/417,849号に開示されている。
【0035】
本実施形態で8つ示している複数の熱電対収容ソケット110は、上部に突出したスピンドル108に向かって伸びている。ソケット110の各々は、コアの温度が金型内で監視および制御されることを可能にするタイヤ製作コア内の熱電対に接続された電気コネクタを収容する。さらに、各スピンドル108、208は、スピンドル端部にフランジ114、214を取り付けるボルトを収容する複数のボルト穴112、212(本実施形態で8つ示している)を含んでいる。一連の間隔を置いて配置されたノッチ124(本実施形態では3つ示しているがこれに限定されるものではない)が、頂部および底部ブリーチロックリング122、222の各々の外周端部に向かって伸長するように形成されている。上部サイドウォール金型セグメントプレート118および下部サイドウォール金型セグメントプレート218は、各々、各プレートの外端部から内側に配置されたノッチ群116(本実施形態では3つ示しているがこれに限定されるものではない)を有している。各ノッチ116内には、グリップアセンブリ58によって係合される内側アンダーカット120がある。
【0036】
金型44は、本実施形態では15個示したがこれに限定されるものではないトレッドセグメント126の周辺円周アレイをさらに含んでいる。各セグメント126の外壁内には、硬化鋼のような適度に硬い材料から形成された挿入体128がある。挿入体には貫通した星型の穴がある。挿入体後ろのトレッドセグメント126には、すき間用の貫通していない丸穴がある。各リング122、222の頂面内に間隔を置いて配置されたボルトソケット132を係合するT形ナット134の周辺アレイが設けられている。円周ノッチ136が、各ブリーチロックリング122、222の周辺側面を通して伸び、それぞれのソケット132と連通する。
【0037】
図16を参照する。金型装着台138が金型組立/分解装置内の下部アセンブリを表している。金型装着台138は、リング223の内口部に隣接して円周方向に間隔を置いて配置された6つのVローラー224によって相互に回転させられる上部リングプレート223を支持している。リング224の外端部に隣接して間隔を置いて配置されているのは、各々が上方へ向けられたピン232を支持するピボットレバーアーム230である。該リング224は、2つのモータ226によってボールねじ228を介して回転させられる。したがって、アーム230およびボールねじ作動システムは、一般にグリップアセンブリの上部回転リング66に関連づけられた、上で説明したピボットアーム76に対する構成と類似している(図7、図11参照)。リング223はフレーム溶接部142によって持ち上げられる。3つの固定ピン部材234が、図16に示しているようなリング223の内口部内で一般に120度の間隔を置いて配置されている。図17は、金型装着台138上に配置された、組み立てられたセグメント44を示している。
【0038】
図18〜21は、トレッドセグメント操作サブアセンブリ144の構成を包括的に示している。サブアセンブリ144がフロアプレート146により独立して支持されている。支持プレート147がフロアプレート146によって持ち上げられた位置で一次停止される。サブアセンブリ144は、隣接するトレッドセグメントマニピュレータ38の円周アレイ(15個示しているがこれに限定されるものではない)を含んでいる。各マニピュレータ38は、図19および図19Aから最もよくわかるように、アクチュエータキャリッジ溶接部148と前方突出ラッチ機構150とを含んでいる。ラッチ機構は、空気圧シリンダ154によって連結部156およびドライブシャフト158を介して相互に回転させられる環状スターラッチ152をマニピュレータ38の前端部で支持している。該シャフト158は、連結部162を介してアクチュエータアーム160に接続する。スターラッチ152は、マニピュレータ38の長手方向軸の周りを相互に回転することができる。ボールねじジャック164が各マニピュレータ38にさらに接続され、半径方向内側(前方)位置と半径方向外側(退避した)位置との間に相互に間隔を置いて配置された1対のレール166に沿ってキャリッジ148を駆動する。
【0039】
各マニピュレータ38のためのキャリッジ148の動きは、図20Aおよび図21から理解されるであろう。5つのモータ42が、支持プレート147の下側に取り付けられ、各モータ42は前方位置と後退位置との間で、3つトレッドセグメントマニピュレータ38を駆動する。各モータ42は、ベルトドライブ176を介してドライブシャフト168を回転させる。次に、該ドライブシャフト168は、ベルト174によって共に接続されている3つの従動プーリ172を回転させる。従動プーリ172の各々はボールねじジャック164を作動させて、トレッドセグメントマニピュレータ38を動かす。引張アセンブリ180が、モータ42を動かすことによりベルト182を引っ張り、移動可能なプーリ170はベルト174を引っ張る。エンコーダは回転位置フィードバックを提供し、ドライブシャフト168からのベルトドライブ170、171によって駆動される。マニピュレータ38の各々は、こうして半径方向内側へ動かされて金型44のトレッド形成セグメント126と係合し、各マニピュレータ38のスターラッチ152はそれぞれのスターソケット130に入る。スターラッチ152の回転は適所にラッチをロックし、マニピュレータ38が半径方向に後退させられるきに、トレッド形成セグメント126を半径方向に引っ張り出すことを可能にする。金型44のトレッドセグメントは、このように半径方向外側へ分解される。シーケンスを逆にすることにより、セグメント126が半径方向内側になり、組み立てられた構成に戻ることになる。したがって、金型グリップアセンブリ58のトレッドセグメントサブアセンブリは、サイドウォールセグメント操作装置と協働して、金型44を組み立ておよび分解する。
【0040】
図22、図23、および図24を参照する。装置40のコア/電気プラグが、トレッドセグメント閉鎖サブアセンブリ144の中央開口部下側にある金型装着台138内の中心に配置されているところが示されている。装置40は、上方へ突出したフラスト円錐ノーズ184と、該ノーズ184の基端部を取り囲むコネクターリング190と、ノーズ184の軸方向と平行にリング190の周りに間隔を置いて配置され、かつそこから突出したピン状の複数の電気コネクタ186と、連結アーム189を介してリング190に連結され、伸長位置と後退位置との間でリング190を駆動する1対の作動シリンダ188とを含んでいる。ノーズ184は、前端部から外面に伸びている、軸方向に伸びたキー溝185を有している。3つのダイスプリング192が、軸方向に向いた装置40内に取り付けられている。反回転カム194が、スピンドル208がノーズ184を収容するときに、下部コアスピンドル208内のコネクタを装置40のコネクタ186と位置合わせするのに備えられている。ノーズ184はセンターポスト206にばねで取り付けられている。ノーズ184が下部コアスピンドル208の下方オープンソケットに係合され収容されると、ばね192は圧縮状態で配置される。ノーズがスピンドル負荷の下で下方へおよびスピンドル208を取り外した際に上方へ動くとき、ねじ196はスロット198内に存在し、ポスト206上でのノーズ184の位置合わせ維持を支援する。軸ボルト199がノーズ184端部内にある。図示のボルト199はプラグである。該プラグを取り外して、ポスト206の穴を通るように直径がより小さくて長いプラグと交換されるだろう。これは、ばね192が圧縮されることを可能にし、ねじ196を取り外して装置を分解する/組み立てることを可能にする。3つの空気圧シリンダ200がセンターポストの周りに間隔を置いて配置され、センターポスト206を収容するハウジング204にシャフト202を介して接続される。シリンダ200は、装置40の上方および下方への動きを行わせる。図22に示した装置40、装置138、装置144は、金型組立/分解装置のより下部の装置を表している。
【0041】
上で説明したようなタイヤ硬化金型組立/分解ステーション18は、硬化ラインアセンブリ10の一部である。該ステーションの目的は、セルフロッキング金型44を硬化ステーション22から移送し、コア移送アセンブリがタイヤ製作コアおよび硬化されたタイヤを取り外してそれらをタイヤ製作コアおよび硬化されていないタイヤに取り替えることができるように金型44を開き、金型を再度組み立て、セルフロッキング金型を硬化ステーションに戻すことである。この操作はすべて、機械操作員なしで完全に自動モードで行われるのが好ましい。米国特許出願第11/293,397号はタイヤ製作コアを開示しており、参照によって本書に組み込まれている。米国特許出願第10/417,849号はセルフロッキング金型を開示しており、参照によって本書に組み込まれている。
【0042】
硬化ラインを図1および図2に示している。図1および図2に示すように、硬化ラインのステーションは右から左まで、すなわち硬化ラインレール移送アセンブリ30上に取り付けられた上部コアマニピュレータ12によって部分的に隠されたタイヤ転倒装置14までである。コアアセンブリ15は、タイヤ製作ステーション(図示せず)から転倒装置ステーション14へピボット軸の水平方向に提供される。タイヤ製作ステーションでは、タイヤ製作コアは主要な水平軸の周りを回転し、該タイヤ製作コアが回転するにつれてグリーンタイヤがコア上に構築される。タイヤ製作工程が終了すると、タイヤ製作コアおよびグリーンタイヤは、コアアセンブリ15がさかさまにされてピボット軸の垂直方向に向けられる転倒装置ステーション14に提供される。コアアセンブリ15が転倒された後、上部コアマニピュレータ12は、コアアセンブリ15を保持して金型アセンブリステーション18へとレールシステム30を下る。金型アセンブリステーション18は、ステーション20上に金型44を配置する(金型マニピュレータアセンブリ26としても本書に引用した)金型移送アセンブリを用いて示した金型装着および保管ステーション20に隣接して設置されている。金型マニピュレータアセンブリ26は、硬化ライン10のステーション間をレールシステム30に沿って相互に動く。
【0043】
硬化ステーション22はさらに硬化ライン10に沿って配置され、ジブクレーン23が、タイヤ硬化の処理中硬化ステーション22上に誘導硬化ドーム24を配置する。
【0044】
図3は、タイヤ硬化金型組立/分解ステーション18に配置されている金型組立/分解装置29を示している。該ステーション18は2つの主なアセンブリで構成されている。金型アセンブリ装置29は硬化ライン基礎プレートアセンブリに固定され、金型操作アセンブリ26は硬化ラインレール移送アセンブリ30に連結され、硬化ステーション22と金型保管台/装着台20と金型アセンブリステーション18との間で動く。明確にするために、硬化ライン移送レールアセンブリに対する接続は図3には示していない。
【0045】
金型操作アセンブリ26は、2つのサブアセンブリ、すなわち金型移送フレームアセンブリ46と金型グリップアセンブリ58とで構成されている。図4および図5は、金型移送アセンブリ46の2つの図を示している。該金型移送アセンブリは、硬化ライン移送アセンブリ30に取り付けられた水平フレームと、直線ガイドまたはレール50に取り付けられ、市販のボールねじジャックおよびサーボモータ56によって動かされる、垂直に移動可能な内部フレーム48とから成る。このサブアセンブリ48の機能は、金型グリップアセンブリ58およびセルフロッキング金型44が金型組立/分解ステーション18と金型保管/装着台20と硬化ステーション22との間で移動できるように、金型グリップアセンブリ58およびセルフロッキング金型44を持ち上げおよび押し下げることである。
【0046】
金型グリップサブアセンブリ58は2つの機能を持つ。第1の機能は、持ち上げ用のセルフロッキング金型44の頂部サイドウォールプレート118に金型グリップサブアセンブリ58を取り付けるラッチを係合および解放することである。これは、セルフロッキング金型44の上部サイドウォールプレートアセンブリ118が、金型組立/分解工程の間に金型の残りから持ち上げられ取り外されることも可能にする。第2の機能は、上部サイドウォールブリーチリング122を回転させて、セルフロッキング金型44をロックまたはアンロックすることである。
【0047】
図6および図7は金型グリップアセンブリ58を示している。図6に示した底部の図は、セルフロッキング金型44の上部サイドウォールプレート118内の円周方向に間隔を置いて配置されたノッチ116を係合するロックシャフト62を持つ(3つの)円周方向に間隔を置いて配置された金型ガイド60を示している。ノッチ116すなわちポケットを図10に示している。ポケット116は、金型ガイド60の側面にぴったり合うように十分狭く、該ポケットの端部が金型ガイド60との間にすき間を持つためには十分長く、120度離されて金型中心部から半径方向外側へ切り込まれている。これは、金型が温度の変化により膨張や収縮をしてもなお、グリップアセンブリ58に金型44を正確な位置に配置することを可能にしている。金型ガイドは、上部ブリーチリングが係止され、または係止を解かれた場合に、金型に加わる回転力に対するねじれ耐性も備えている。
【0048】
金型グリップアセンブリ58に対する金型の係止は、金型ガイド60の各々の端部で回転するロックシャフト62により行われる。該ロックシャフトは、金型に置かれて回転させたとき、金型ポケット116の底部のアンダーカット120に係合し、金型が持ち上げられることを可能にする。図8および図9は、係止された位置および係止を解かれた位置にあるロックシャフト62の端部のクローズアップをそれぞれ示している。図7は、金型グリップアセンブリ58の頂部の図であり、ロックシャフトを回転させるのに用いられる機構を示している。単一の空気圧シリンダ68は、クランプされ、ロックシャフト62の1つに合わせられたアーム70を回転させる。他の2つのロックシャフト62は第1のロックシャフトにそれ自身を接続する連結部によって回転させられる。
【0049】
上部サイドウォールブリーチリング122を回転させて、セルフロッキング金型44をロックまたはアンロックする第2の機能を提供する機構を、図7に示している。該機構は回転する環状リング66からなり、該回転する環状リング66自身には3つのピボットアーム76が取り付けられている。該アーム76の各々は、金型ブリーチリング122のノッチ124を係合するピン78を有している。リング66は6つのVローラー64(図6では可視)によって支持、ガイドされ、2つのボールねじジャック82によって動力が供給される。3つの等しい間隔を置いて配置されたピン78および2つの等しい間隔を置いて配置されたジャック82の使用により、該機構に大きな横力を導入することなく、セルフロッキング金型44を作動させるのに必要とされる大きなトルクをかけることが可能になる。
【0050】
図11〜図15は、金型グリップアセンブリ58が金型を係合してブリーチリングを作動させるために行うシーケンスを示している。図11において、グリップ装置は、金型組立/分解ステーション18、金型保管/装着台20、または硬化ステーション22の金型の上部に配置されている。ロックシャフト62は係止を解かれた位置にあり、ボールねじジャック82は完全に後退させられ、ブリーチピン係合アーム76に取り付けられた作動アーム90をカムローラー92に対して押し付ける。これはアーム76を外側へ開き、ピン78をブリーチリング122の径外に配置する。
【0051】
図12は、ガイドピン62が金型44のポケット116に完全に係合されるまで、金型グリップアセンブリ58が押し下げられるという次のステップを示している。次に、空気圧シリンダ68は伸ばされ、ロックシャフト62を回転させて金型グリップアセンブリに金型44を係止する。次に、金型44は持ち上げられて、他のステーションに移送することができる。図12Aは、異なる角度から見た同一のステップを示している。この図から、ブリーチ係合ピン78がブリーチリング122の外側にあり、該ブリーチリングに接触しないことは明らかである。
【0052】
図13および図13Aは、金型開口シーケンスの次のステップを示している。ここで、ボールねじジャック82は部分的に伸ばされており、ブリーチピン係合アーム76に取り付けられた作動アーム90がカムローラー92との接触から脱することを可能にする。これが発生すると、ばね88は、ピン78がブリーチリング122と接触するまでアーム76を内側へ引っ張る。
【0053】
リング122が十分すぎるくらい回転して、ピン78が金型ブリーチリング122の外径方向に切り込まれたノッチ124に入るまで、ボールねじジャック82の伸張は続く。このことを図14および図14Aに示している。アーム76の各々の近接スイッチは、アームが現在完全に内側にあり、ピン78がブリーチリング122と係合されていることを検出する。
【0054】
金型を開きたい場合、ボールねじジャック82は完全に伸ばされ、ブリーチリング122が十分に回転して金型をアンロックする。このことを図15および図15Aに示している。なお、図示の金型グリップアセンブリ58は、上部ブリーチリング122を単にアンロックおよびロックするだけであることが理解できよう。金型アセンブリステーション18と同一の機構が、下部ブリーチリング222を同時に作動させる。金型44のロッキングは、ボールねじジャック82を後退させ、ブリーチロックリング122を回転してその元の位置に戻すことにより行われる。
【0055】
金型44をステーションに残す場合、金型がステーションの位置決めピン(金型組立/分解ステーション18または金型装着および保管ステーション20または硬化ステーション22のテーブル面)によって支持されるまで、該金型を押し下げるだけである。上で説明したように、ロックシャフト62は係止を解かれた位置へ回転し、金型グリップアセンブリ58を上げて金型を退去する。係合されている場合、ブリーチ係合ピン78はブリーチリングノッチ124から摺動する。金型グリップアセンブリ58が金型44を完全に退去した後、ピン78はボールねじジャック82を後退させることにより自身の開位置に戻ることができ、金型グリップアセンブリ58は次のサイクルに対する準備ができる。
【0056】
金型組立/分解ステーション18の金型組立/分解装置29は、3つのサブアセンブリ、すなわち金型装着台138と、トレッドセグメント閉鎖サブアセンブリ144と、金型プラグイン装置40とから構成されている。図3は、3つのサブアセンブリ138、144、40を共に持つ金型組立/分解ステーション18を示している。
【0057】
図16は空の金型装着台138を示し、図17は金型44を装着した金型装着台138を示している。該装着台は、金型が開かれ、コアが装着され/降ろされる間、セルフロッキング金型44を支持する。装着台は、金型グリップアセンブリ58によって係合されたトッププレート118上のポケット116に類似した、支持および位置決め用の金型44の底部サイドウォールプレート218のポケット216を係合する3つの位置決めピン234を有している。しかしながら、ポケット116と異なり、ポケット216は、アンダーカット、すなわちアンダーカット120およびロックシャフト62と類似したロックシャフトを含んでいない。金型44の重みは、金型装着台ピン234上の適所に該金型自身を保持する。
【0058】
金型グリップアセンブリ58のように、金型装着台138は、金型44の下部ブリーチリング222をロックおよびアンロックする、ブリーチピン係合アーム230と、ピン機構232と、ボールねじジャック226も有している。金型装着台の配置は、金型グリップアセンブリ58の配置と構造的および機能的に同一である。
【0059】
トレッドセグメント閉鎖サブアセンブリ144を図18に単独で示している。該トレッドセグメント閉鎖サブアセンブリの機能は、セルフロッキング金型44の15個のトレッドセグメント126を半径方向に開閉することである。この開閉を行うために、サブアセンブリ144は、金型44の周辺に等しい間隔のパターンで配置された15個のアクチュエータまたはマニピュレータ38を有している。各アクチュエータ38は、金型44を開くために該アクチュエータを半径方向外側へ引くことができるように、該アクチュエータを個々のトレッドセグメント126に取り付けることを可能にするラッチ機構150を有している。図19は、ラッチ機構150と共にアクチュエータキャリッジ148を示している。該ラッチ150は、トレッドセグメント126の穴にボルトで固定された硬化鋼挿入体128と共に働く。(これらは図10に示されている。)各挿入体128は、ソケットから外側へ伸びる多くの半径方向スロットを含んだ中心部星型ソケット130を有している。各ソケット130は、アクチュエータ38の端部にあるスターラッチ152の構成と一致しているので、該ソケットをセグメント挿入体128のソケット130に挿入することができ、ソケット130から伸びる半径方向スロット内でそれを回転させることにより係止することができる。
【0060】
セルフロッキング金型44の適切な操作については、トレッドセグメントを同期した方法で動かす必要がある。アクチュエータ38の動きは2つの方法で同期される。まず、(15個の)アクチュエータ38は3つずつの5つのグループに分けられる。閉鎖中にタイヤトレッドを形成するのに大きな力が必要とされるので、各アクチュエータ38はボールねじジャック164によって駆動される。グループ化された3つジャックはすべて、該ジャックを機械的に同期させる共通のタイミングベルト174を介して、単一のモータ42により駆動される。図20は、駆動列を見えるようにするために取り外されたガード36を持つ、3つのアクチュエータ38のグループを示している。次に、グループを駆動する5つのモータ42は、タイミングベルトによって駆動列に接続されたエンコーダの出力に基づいて、電子的に同期される。図21は、モータおよびエンコーダを示すトレッドセグメント閉鎖サブアセンブリ144の下側の部分図である。ドライブシャフト168は、ベルト182によってモータ42に接続されている。エンコーダプーリ170が、ベルト178によってシャフト168に接続されている。ベルト引張アセンブリ180がベルト182と係合するように配置され、該ベルト182の張力を制御している。
【0061】
金型プラグインユニット40は、図22では金型装着台138の中に示され、図23では単独で示されている。金型プラグインユニット40は、下部コアスピンドル208の下端部のはめ合い雌ソケット209を係合するフラスト円錐形ノーズ184を有している。タイヤ製作コアアセンブリ15がセルフロッキング金型44に装着されると、ノーズ184は下部コアスピンドル208を係合する。ノーズ184とソケット209との間のこのフラスト円錐インタフェースは、ソケット209のキー211、およびキー溝185と共に、両方の部分の電気コネクタの位置を合わせる。次に、金型プラグインユニット40の空気圧シリンダ200は該2つのコネクタを一緒に挿入して、タイヤ製作コアのヒータに電力を供給する手段を提供する。したがって、図22から理解されるように、コアアセンブリ15が金型組立/分解ステーション18にある間に、タイヤ製作コアの加熱が開始されてもよい。
【0062】
さらに、伸びたり後退したりし、伸びたときに金型プラグインユニット40の上部を支持するリング190を持ち上げる、2つの空気圧シリンダ188がある。これは、金型44へのタイヤ製作コアアセンブリ15の最初の装着中に行われる。これは、コアの装着および電気コネクタがプラグで接続されることは可能にするが、コアの完全な押し下げはできない。金型プラグインユニット40は、約1/2インチの高さにコアを持ち上げることによって、金型44の下部サイドウォールプレート218がコア上のタイヤ下部サイドウォールゴムに接触するのを防止している。別の言い方をすれば、コアは、金型がコアアセンブリ15の周りに組み立てられるとき、金型プラグインユニット40によって下部サイドウォールプレート218上方に間隔を置いて持ち上げられる。最初のエアギャップはこのようにして生成され、コアが組み立てられる間、下部サイドウォールプレート218と、コア上に構築されたタイヤの下部サイドウォール部分との間で維持される。これにより、金型が閉じられる前のタイヤ下部サイドウォールの早すぎる硬化が防止される。上部サイドウォールプレート118が金型44上の位置に戻って下方へ押し下げられると、金型プラグインユニットの空気圧シリンダ188も押し下げられ、コアが最終位置まで下がり金型44を閉じることが可能になる。
【0063】
図24は、金型プラグインユニット40の垂直切断面を示している。上部アセンブリ(電気コネクタハウジング186、191、アクチュエータシリンダ188、および係合ノーズ184)は、ばね群192上にあり、センターポスト206上で半径方向に角度をなして緩く拘束されている。コアがノーズ184上まで押し下げられると、上部アセンブリは自由に半径方向にわずかに回転および移動して、コアソケット209に自身を位置合わせすることができる。
【0064】
硬化サイクル中にコアヒータに電力を提供するために、硬化ステーション22は、類似の金型プラグインユニット(より小さい支持シリンダ188の部品と同一)を有している。したがって、ノーズ184およびはめ合いコアソケット209が、金型組立/分解ステーション18と硬化ステーション22の両方で接続されると、2つの電気コネクタの接続は、金型組み立て中および硬化サイクル中にコアヒータへの電力の供給をそれぞれ可能にする。外部誘導加熱から金型44を同時に加熱しながら、硬化ステーション22の金型44の内部でコアを加熱することは、硬化工程および改善された品質の完成タイヤに対するより優れた制御を可能にする。
【0065】
硬化工程中の硬化ラインおよび装置の動作シーケンスを説明する。
初期条件
1.硬化サイクルでは、硬化ステーション22に、金型/コア/タイヤアセンブリ15がそろっている。
【0066】
2.硬化ステーション22の上部誘導加熱アセンブリ24は、ジブクレーン23によって持ち上げられ邪魔にならないように回転して、金型/コア/タイヤアセンブリ15を露出する。
【0067】
3.金型アセンブリステーション18および金型操作アセンブリ26は空であり、開いている。
動作シーケンスを以下に説明するが、シーケンスの各ステップに対する数字の割り当ては任意であり、説明のためだけのものである。
【0068】
1.金型操作アセンブリ26は硬化ステーション22に移動し、該金型操作アセンブリがセルフロッキング金型44に係合および係止するまで、フレーム48で金型グリップアセンブリ58を押し下げる。
【0069】
2.金型操作アセンブリ26は、金型/コア/タイヤアセンブリを持ち上げてそれらを金型アセンブリステーション18へ移動させる。
【0070】
3.セルフロッキング金型底部のポケット216が金型装着台138の頂部223の位置決めピン234に係合するまで、金型操作アセンブリ26は金型/コア/タイヤアセンブリを押し下げる。
【0071】
4.以下の(3つの)ことが同時に起こる:A)トレッドセグメント閉鎖サブアセンブリ144は、スターラッチ152が金型挿入ソケット130に挿入されるまで、アクチュエータキャリッジ148を内側半径方向に移動させる。次に、該スターラッチ152は回転して金型44に自身を係止する。B)金型グリップアセンブリ58上のボールねじジャック82は伸ばされ、ブリーチリング122上のポケット124に入るまで、上部ブリーチリング係合ピン78を周辺部の周りで動かす。C)金型装着台138上のボールねじジャック226は伸ばされ、下部ブリーチリング222上のポケット124に入るまで、周辺部の周りで下部ブリーチリング係合ピン232を動かす。
【0072】
5.以下の(2つの)ことが同時に起こる:A)金型グリップアセンブリ58上のボールねじジャック82はさらに伸ばされ、上部ブリーチリング122をアンロックする。B)金型装着台138上のボールねじジャック226はさらに伸ばされ、下部ブリーチリング222をアンロックする。
【0073】
6.トレッドセグメント閉鎖サブアセンブリ144はアクチュエータキャリッジ148を半径方向外側へ動かし、トレッドセグメント126を引き抜いて金型を開く。
【0074】
7.金型操作アセンブリ26は金型44の残りから上部サイドウォール/ブリーチリングアセンブリを持ち上げ、次にそれを金型装着および保管ステーション20へ移動させて退去する。この動作が行われることにより、コアが金型の上部サイドウォールプレートに付着した場合には、押さえ装置94は上部コアスピンドル端部を押し下げ、該コアが持ち上げられるのを防止する。
【0075】
8.上部コアマニピュレータアセンブリは適所に移動し、金型からタイヤ/コアアセンブリを持ち上げて、次にそれをタイヤ製作コア組立/分解ステーションに移す。
【0076】
9.金型プラグインユニット40上の支持シリンダ188は伸ばされる。
【0077】
10.上部コアマニピュレータアセンブリは、タイヤ転倒ステーションから新規の硬化されていないタイヤ/コアアセンブリを運び、金型アセンブリステーション18上方にそれを配置し、それが金型プラグインユニット40に係合および支持されるまで押し下げる。
【0078】
11.次に、上部コアマニピュレータはコアを解放し、上方へ後退し、邪魔にならないように移動する。金型操作アセンブリ26は、上部サイドウォール/ブリーチリングアセンブリを金型アセンブリステーション18上方へ戻す。
【0079】
12.金型操作アセンブリ26は、上部サイドウォール/ブリーチリングアセンブリを金型44の残りおよびコアの上まで押し下げる。該アセンブリがコアに達すると、金型プラグインユニット40上の支持シリンダ188は後退し、コアがその最終位置に押し下げられることを可能にする。上部サイドウォール/ブリーチリングアセンブリがその閉位置に近い場合、金型操作アセンブリ26はその下方への動きを停止する。その動きが、タイヤのサイドウォール領域を部分的に形成する。
【0080】
13.金型プラグインユニット40上のプラグインシリンダ200は伸ばされ、金型プラグインユニット継ぎ環190と下部コアスピンドル208の電気コネクタ186とを接続して、電力が必要に応じてコアヒ−タに供給されることを可能にする。
【0081】
14.トレッドセグメント閉鎖サブアセンブリ144はアクチュエータキャリッジ148を内側半径方向に動かし、それらの閉位置の近くに金型トレッドセグメント126を押し、タイヤトレッドを部分的に形成する。
【0082】
15.以下の(2つの)ことが同時に起こる:A)金型グリップアセンブリ58上のボールねじジャック82は特定の位置に後退し、上部ブリーチリング122をロックする。B)金型装着台138上のボールねじジャック226は特定の位置に後退し、下部ブリーチリング222をロックする。これらの動きも金型44を完全に閉じて、タイヤの形成を終了する。
【0083】
16.トレッドセグメント閉鎖サブアセンブリ144は、スターラッチ152への力が解放されるまで、アクチュエータキャリッジ148を半径方向外側へ短距離移動させる。次に、スターラッチ152は回転して金型44から自身の係止を解く。
【0084】
17.トレッドセグメント閉鎖サブアセンブリ144は、スターラッチ152が金型から退去されるまでアクチュエータキャリッジ148を半径方向外側へ動かす。
【0085】
18.金型プラグインユニット40上のプラグインシリンダ200は後退し、コアから電気コネクタのプラグを抜く。
【0086】
19.金型操作アセンブリ26は金型/コア/タイヤアセンブリを持ち上げて、それらを硬化ステーション22へ移動する。
【0087】
20.金型装着台138上のボールねじジャック226は後退し、下部ブリーチリング係合ピン232を開く。
【0088】
21.金型操作アセンブリ26は金型/コア/タイヤアセンブリを硬化ステーション22上まで押し下げる。
【0089】
22.金型グリップアセンブリ58は金型からの係止を解く。
【0090】
23.金型操作アセンブリ26は、金型グリップアセンブリ58を持ち上げて金型装着および保管ステーション20へ移動し、退去する。
【0091】
24.金型グリップアセンブリ58上のボールねじジャック82は後退し、上部ブリーチリング係合ピン78を開く。
【0092】
25.硬化ステーション22のサイクルが始まる。
【0093】
硬化ライン10は、1つの金型およびコアだけが一度に利用される、単一金型および単一コアの用途に用いることができる。しかしながら、あるいは、(2つの)金型および(3つの)コアを同時に取り扱うシステムを可能にするだろう実行可能な代替のシーケンスがある。追加の金型を用いる場合、硬化ステーション22は、金型/コア/タイヤアセンブリを硬化温度まで上昇させるために一定時間加熱するだろう。いったんこれが達成されると、金型操作アセンブリ26は、金型/コア/タイヤアセンブリを金型装着および保管ステーション20へ移動させ、該アセンブリをタイヤがさらなる電力がなくても硬化し続ける台に置くだろう。次に、金型操作アセンブリ26は、金型アセンブリステーション18から硬化ステーション22に他の金型/コア/タイヤアセンブリを移すだろう。第1の金型/コア/タイヤアセンブリが硬化を終了すると、金型操作アセンブリ26は、金型アセンブリステーション18に該第1の金型/コア/タイヤアセンブリを移し、上記のシーケンスごとに分解するだろう。
【0094】
本主題の硬化ライン10は、ブラダーおよびスリーブのようなタイヤでない製品だけでなく、すべての形態のタイヤの製造に有用であることが理解できよう。本ラインの使用は材料制約によって限定されるものではなく、非ゴム硬化用途だけでなくゴムにも使用することができる。
【0095】
前述の内容から、金型装着台アセンブリ138が、グリーンタイヤおよびコアアセンブリをドーナツ形状の金型44に配置する手段を提供していることが理解できよう。該台アセンブリ138のフレーム溶接部142上のピン234は、下部金型サイドウォール形成セグメント218を動作可能なようにその上に受け入れ、支持する支持面を備えている。装置40は、支持リング223の中央開口部を通って上方へ突出し、ノーズ184をタイヤ製作コア15の下部スピンドル端部208に動作可能なように結合する、スピンドル係合アセンブリを表している。上方へ伸びた位置にある該装置は、タイヤ製作コア15上のグリーンタイヤのサイドウォールを、フレーム溶接部142のピン234に配置された下部金型サイドウォール形成セグメント218の一定距離上方に一時停止させる。この隙間は、金型44全体がタイヤ製作コア15の周りに組み立てられるまで、サイドウォール形成セグメント218とグリーンタイヤのサイドウォールとの間の接触をなくしている。これにより、グリーンタイヤのサイドウォールの反対側にあるセグメント218の時期尚早な冷却が防止される。スピンドル係合装置は、押し上げられた位置と押し下げられた位置との間を軸方向に動く。装置40は、押し下げられた位置で、グリーンタイヤのサイドウォール面をフレーム溶接部142のピン234上の第1の金型サイドウォール形成セグメント218上に置く。
【0096】
したがって、台アセンブリ138の動作は、
a.フレーム溶接部142のピン234に金型サイドウォール形成セグメント218を配置すること、
b.スピンドル係合アセンブリ40をリングの中央開口部を通って突出させ、タイヤ製作コアアセンブリ15のスピンドル208の端部と結合された関係にすること、
c.タイヤ製作コアアセンブリ15上のグリーンタイヤのサイドウォールを、金型サイドウォール形成セグメント218の一定距離上方に一時停止すること、
d.金型セグメント118、218、126、122、222を、グリーンタイヤを取り囲むように組み立てること、
e.グリーンタイヤのサイドウォールがフレーム溶接部142のピン234上に位置する金型サイドウォール形成セグメント218によって係合されるまで、グリーンタイヤのサイドウォールを、アセンブリ40を下げることにより押し下げること、
を含んでいる。
【0097】
本主題の硬化ライン10が、グリーンタイヤを、トレッドおよびサイドウォールのパターンを有する完成タイヤに成形することを目的としていることにさらに留意されたい。硬化ライン10は、各コアセグメントが外面部を持ち、中心軸を取り囲むドーナツ形の外面を共に確定する複数の該コアセグメントによって形成されたドーナツ形状のコアアセンブリ15を含んでいる。該コアはグリーンタイヤをドーナツ形の外面で保持するように適合される。参照によって本書に組み込まれた、”TIRE BUILDING CORE LATCHING AND TRANSPORT MECHANISM”と題する2005年12月2日出願の米国特許出願第11/292,991号、および”HEATED TIRE BUILDING CORE ASSEMBLY AND METHOD”と題する2005年12月2日出願の米国特許出願第11/293,397号は、上記のようなコアアセンブリ15についての教示を与える。第1のスピンドル部108が中心軸に沿ってコアの第1の側に配置されるように構成され、第2のスピンドル部208が中心軸に沿って、第1の側の反対側にあるコアの第2の側に配置されるように構成されている。電気的に動作する少なくとも1つの発熱体が各コアセグメントに接続され、少なくとも1つのスピンドルコネクタが、第1のスピンドル部および第2のスピンドル部をその間に位置する複数のコアセグメントに機械的に結合し、タイヤ硬化動作中、電気的に動作する発熱体に電気的に接続して電力を供給するように構成されている。
【0098】
コアの電気的プラグインユニット40として本書に引用した硬化ラインドッキングステーションは、ドッキング期間中、コアアセンブリ15のスピンドル端部208に機械的に結合するドッキング装置(ノーズ184)を備えている。ドッキングユニット40は、スピンドルコネクタに機械的および電気的に結合してコアセグメントの電気的に動作する発熱体に電力を供給するように構成された、複数のドッキングコネクタ186を含んでいる。コアは、スピンドル端部208がノーズ184と接触するように押し下げられる。この円錐対円錐の接触は、ノーズ184のキー溝185へのスピンドル端部208のキーの係合と共に、コネクタ186を他のコネクタの半分212に位置合わせする。次に、該コネクタはシリンダ188を伸長することにより係合される。いったんコネクタ186がスピンドル端部208のコネクタとの機械的および電気的接続を確立すると、グリーンタイヤを支えるコアのドーナツ形の面を形成するコアセグメントに電力を供給することができる。金型がコアアセンブリ15の周りに組み立てられている間、コアセグメントを加熱することによりコアが最適温度に保たれる。金型組立/分解ステーション18でコアアセンブリを加熱しない場合には、次の硬化サイクルを延期またはタイヤ硬化を不均一にする可能性のあるコアアセンブリの冷却がさもなければ起こるだろう。これにより、スピンドル接続208を介したプラグインドッキングユニット40からコアまでの電力の流れによって、コアセグメント内で熱を生成することができる。コアアセンブリをその所望の温度に維持することが必要なとき、硬化ラインステーション18でのコアアセンブリ15の加熱は、ドッキング期間全体であってもまたはドッキング期間の一部期間中だけであってもよい。
【0099】
ステーション18および硬化ステーション22のような1つまたは2つ以上のドッキングステーションは、スピンドル208との結合インタフェースを備えていてもよいことがさらに理解できよう。これにより、両ステーションはドーナツ形のコア面に取り付けられたグリーンタイヤを持つコアアセンブリを連続して受け入れ、該コアアセンブリに結合することがきる。各ドッキングステーション18、22は、スピンドル端部208に機械的に結合するドッキング装置を持つ。上に説明したように、ステーション18、22のドッキング装置は、スピンドル端部208のコネクタに機械的および電気的に結合するように構成されたフラスト円錐ノーズ184を含むように類似した方法で構築されることに留意されたい。したがって、両ステーションのコアアセンブリ15は、各ステーションでのドッキング期間のすべてまたは一部の間、電気的に動作する発熱体に電力を供給することができる。硬化ステーション22でコアの温度を最適レベルに維持することは、より制御された硬化工程を可能にし、グリーンタイヤを硬化するのに必要とされる時間を短縮するだろう。
【0100】
上で説明したタイヤ硬化ライン結合・ドッキング装置を利用する方法は、複数のコアセグメントを、中心軸を取り囲むドーナツ形状の組み立てられたコアに組み立てることを含むことが理解されよう。各コアセグメントは電気的に動作する少なくとも1つの発熱体を含み、複数のコアセグメントはドーナツ形の外面を共に確定している。該コアはグリーンタイヤをドーナツ形の外面で保持するように適合される。本方法は、第1のスピンドル部108を、中心軸に沿って複数の組み立てられたコアの第1の側に配置すること、第2のスピンドル部208を、中心軸に沿って、第1の側の反対側にある組み立てられたコアの第2の側に配置すること、複数のコアセグメントが第1のスピンドル部と第2のスピンドル部との間に位置するように、該第1のスピンドル部および第2のスピンドル部を複数のコアセグメントに機械的に結合すること、第1または第2のスピンドル部の少なくとも1つによって保持された電気コネクタを、タイヤ硬化動作中、電気的に動作する発熱体に接続して該発熱体に電力を供給すること、を含んでいる。本方法は、それぞれの1つまたは2つ以上のドッキング期間中、スピンドル端部208を、(ステーション18、22のような)1つまたは2つ以上の硬化ラインドッキングステーションのドッキング装置40に機械的に結合することをさらに含んでいる。ドッキング装置40は、スピンドルコネクタに機械的および電気的に結合して電力を供給するように構成された少なくとも1つのドッキングコネクタ186を含んでいる。
【0101】
本発明の変形は本書に提供されたその説明に照らして可能である。ある代表的な実施形態および詳細が本主題発明を説明する目的で示されているが、本主題発明の範囲から逸脱することなく種々の変更および修正を行うことができることは当業者には明白であろう。したがって、以下の添付の請求項によって確定されるような本発明の意図する全範囲内にある説明された特定の実施形態において、変更を行うことができることが理解されるべきであろう。
【図面の簡単な説明】
【0102】
【図1】タイヤ硬化ラインアセンブリの上方正面斜視図である。
【図2】タイヤ硬化ラインアセンブリの上方背面斜視図である。
【図3】金型アセンブリステーションおよび金型マニピュレータアセンブリの上方斜視図である。
【図4】金型マニピュレータ装置のフレームの正面斜視図である。
【図5】金型マニピュレータ装置のフレームの底部斜視図である。
【図6】金型グリップアセンブリの上部サブアセンブリの底部斜視図である。
【図7】図6のサブアセンブリの上方斜視図である。
【図7A】図解のために一部分を取り外した、図6のサブアセンブリ内の押さえサブアセンブリの部分上方斜視図である。
【図8】金型がロックされた位置にあることを示す、押さえサブアセンブリの拡大底部斜視図である。
【図9】金型がアンロックされた位置にあることを示す、押さえサブアセンブリの拡大底部斜視図である。
【図10】セグメント化された金型の上方斜視図である。
【図11】金型グリップアセンブリの上部サブアセンブリより下に配置されたセグメント化金型の斜視図である。
【図12】セグメント化された金型の上まで押し下げられた金型グリップアセンブリの上部サブアセンブリを示す、図11に続く斜視図である。
【図12A】セグメント化された金型の上まで押し下げられた金型グリップアセンブリの上部サブアセンブリの底部斜視図である。
【図13】作動ボールねじの伸長からの上部グリップリングの回転を示す図12に続く斜視図である。
【図13A】作動ボールねじの伸長からの上部グリップリングの回転を示す底部斜視図である。
【図14】上部グリップリングのさらなる回転を示す、図13に続く斜視図である。
【図14A】図14の底部斜視図である。
【図15】上部グリップリングのさらなる回転を示す、図14に続く斜視図である。
【図15A】図15の底部斜視図である。
【図16】グリップアセンブリの下部台サブアセンブリの上方斜視図である。
【図17】下部台サブアセンブリ上まで押し下げられたセグメント化金型の上方斜視図である。
【図18】グリップアセンブリのトレッドセグメント操作サブアセンブリの斜視図である。
【図19】1つのトレッドセグメントマニピュレータ装置の正面部分斜視図である。
【図19A】図解のために取り外された外カバー部分を持つ、図19のトレッドセグメントマニピュレータ装置の拡大斜視図である。
【図20】図解のために取り外された選択的なカバーを持つトレッドセグメント操作サブアセンブリの上方斜視図である。
【図20A】図20のトレッドセグメント操作サブアセンブリの一部分の拡大斜視図である。
【図21】1つのトレッドセグメント操作装置の一部分の底部斜視図である。
【図22】トレッドセグメント操作サブアセンブリ、下部グリップサブアセンブリ、およびコアの電気的プラグイン装置の部分斜視図である。
【図23】コアの電気的プラグイン装置の拡大斜視図である。
【図24】線分24−24に沿って得られた、図23のコアの電気的プラグイン装置全体の縦断面図である。
【符号の説明】
【0103】
10 硬化ライン
12 上部コアマニピュレータ
14 転倒装置
15 コアアセンブリ
16 下部コアマニピュレータ
18 金型組立/分解ステーション
20 金型保管台
22 硬化ステーション
24 誘導ドームアセンブリ
26 金型移送装置
29 金型組立/分解装置
30 移送レールアセンブリ
44 金型
58 金型グリップアセンブリ
108 頂部コアスピンドル
118 頂部サイドウォールアセンブリ
126 トレッドセグメント
208 底部コアスピンドル
218 底部サイドウォールアセンブリ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
グリーンタイヤを、トレッドパターンを有する完成タイヤに成形する硬化ラインであって、
中心軸を取り囲むドーナツ形の外面を確定する外面部を有する複数のコアセグメントによって形成されたドーナツ形状のコアであって、グリーンタイヤを前記ドーナツ形の外面で保持するコアと、
前記中心軸に沿って、前記複数のコアセグメントの第1の側に配置されるように構成された第1のスピンドル部と、
前記中心軸に沿って、前記第1の側の反対側にある前記複数のコアセグメントの第2の側に配置されるように構成された第2のスピンドル部と、
前記コアセグメントのそれぞれに接続された電気的に動作する少なくとも1つの発熱体と、
前記第1のスピンドル部および第2のスピンドル部をその間に位置する前記複数のコアセグメントに機械的に結合させ、タイヤ硬化動作中、電気的に動作する前記発熱体に電気的に接続して該発熱体に電力を供給するように構成された、少なくとも1つのスピンドルコネクタと、
ドッキング期間中、前記第1のスピンドル部および第2のスピンドル部の少なくとも一方のスピンドル端部に機械的に結合するドッキング装置であって、少なくとも1つの前記スピンドルコネクタと機械的および電気的に結合して、電気的に動作する前記発熱体に電力を供給するように構成された、少なくとも1つのドッキングコネクタを含むドッキング装置を有する、少なくとも1つの硬化ラインドッキングステーションと、
によって特徴づけられる硬化ライン。
【請求項2】
前記ドッキング装置および前記スピンドル端部は動作可能なように嵌合する突出部およびソケットを有する、請求項1に記載の硬化ライン。
【請求項3】
前記スピンドル端部は、内部に伸長するように形成され、相補的に構成された嵌合ドッキング装置の突出部を収容するように構成された、軸ソケットを含む、請求項2に記載の硬化ライン。
【請求項4】
前記スピンドル端部のソケットおよび前記ドッキング装置の突出部は相補的なフラスト円錐形の構成を有する、請求項3に記載の硬化ライン。
【請求項5】
前記コアセグメントの前記発熱体は動作可能なように作動し、ドッキング期間の少なくとも一部期間中前記コアセグメントに熱を供給する、請求項1に記載の硬化ライン。
【請求項6】
前記ドッキングステーションは、複数の金型セグメントによって形成された金型が金型組立期間中前記コアセグメントおよびグリーンタイヤを取り囲むように組み立てられる、金型組立/分解ステーションを有しており、前記金型セグメントの各々は、グリーンタイヤ上に形成されるトレッドおよびサイドウォールのパターンを共に確定する内面部分を有する、請求項5に記載の硬化ライン。
【請求項7】
少なくとも前記金型組立期間の一部期間中、前記コアセグメントに熱が供給される、請求項6に記載の硬化ライン。
【請求項8】
前記ドッキングステーションは、金型硬化期間中、前記コアセグメントおよびグリーンタイヤを取り囲むドーナツ形状の金型に熱が導入されるタイヤ硬化ステーションを有し、前記金型は、前記グリーンタイヤ上に形成されるトレッドおよびサイドウォールのパターンを確定する内面部を各々が有する複数の金型セグメントによって形成される、請求項5に記載の硬化ライン。
【請求項9】
前記金型硬化期間の少なくとも一部期間中、前記コアセグメントに熱が供給される、請求項8に記載の硬化ライン。
【請求項10】
少なくとも第1および第2のドッキングステーションであって、各ドッキングステーションは、第1および第2のドッキング期間中、前記第1のスピンドル部および第2のスピンドル部の少なくとも一方のピンドル端部にそれぞれ機械的に結合するドッキング装置であって、少なくとも1つのスピンドルコネクタに機械的および電気的に結合して、第1および第2のドッキング期間の少なくとも一部期間中、電気的に動作する前記発熱体に電力を供給するように構成された、少なくとも1つのドッキングコネクタを含むドッキング装置を含むことをさらに特徴とする、請求項1に記載の硬化ライン。
【請求項11】
前記第1および第2のドッキングステーションは、金型組立/分解ステーションと金型硬化ステーションとをそれぞれ有する、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
グリーンタイヤを、トレッドパターンを有する完成タイヤに成形する方法であって、
複数のコアセグメントを、中心軸を取り囲むドーナツ形状の組み立てられたコアに組み立て、各コアセグメントは電気的に動作する少なくとも1つの発熱体を含み、該複数のコアセグメントはドーナツ形の外面を確定し、該コアはグリーンタイヤをドーナツ形の外面で保持するように適合されていること、
第1のスピンドル部を中心軸に沿って、複数の組み立てられたコアの第1の側に配置すること、
第2のスピンドル部を、中心軸に沿って、前記第1の側の反対側にある組み立てられたコアの第2の側に配置すること、
複数のコアセグメントが第1のスピンドル部と第2のスピンドル部との間に位置するように、第1のスピンドル部および第2のスピンドル部を複数のコアセグメントに機械的に結合すること、
前記第1または第2のスピンドル部の少なくとも1つによって保持された電気コネクタを電気的に動作する発熱体に接続して、タイヤ硬化動作中該発熱体に電力を供給すること、
前記第1のスピンドル部および第2のスピンドル部の少なくとも一方のスピンドル端部を、第1のドッキング期間中、第1の硬化ラインドッキングステーションのドッキング装置に機械的に結合し、該ドッキング装置は、少なくとも1つのスピンドルコネクタに機械的および電気的に結合し、ドッキング期間の少なくとも一部期間中、電気的に動作する前記発熱体に電力を供給するように構成された、少なくとも1つのドッキングコネクタを含むこと、
によって特徴づけられる方法。
【請求項13】
前記コアおよびグリーンタイヤを前記ドーナツ形の外面に再配置すること、
前記第1のスピンドル部および第2のスピンドル部の少なくとも1つのスピンドル部のスピンドル端部を、第2のドッキング期間中、第2の硬化ラインドッキングステーションのドッキング装置に機械的に結合し、該ドッキング装置は、少なくとも1つのスピンドルコネクタに機械的および電気的に結合し、第2のドッキング期間の少なくとも一部期間中、電気的に動作する前記発熱体に電力を供給するように構成された、少なくとも1つのドッキングコネクタを含むこと、
によってさらに特徴づけられる、請求項12に記載の方法。
【請求項1】
グリーンタイヤを、トレッドパターンを有する完成タイヤに成形する硬化ラインであって、
中心軸を取り囲むドーナツ形の外面を確定する外面部を有する複数のコアセグメントによって形成されたドーナツ形状のコアであって、グリーンタイヤを前記ドーナツ形の外面で保持するコアと、
前記中心軸に沿って、前記複数のコアセグメントの第1の側に配置されるように構成された第1のスピンドル部と、
前記中心軸に沿って、前記第1の側の反対側にある前記複数のコアセグメントの第2の側に配置されるように構成された第2のスピンドル部と、
前記コアセグメントのそれぞれに接続された電気的に動作する少なくとも1つの発熱体と、
前記第1のスピンドル部および第2のスピンドル部をその間に位置する前記複数のコアセグメントに機械的に結合させ、タイヤ硬化動作中、電気的に動作する前記発熱体に電気的に接続して該発熱体に電力を供給するように構成された、少なくとも1つのスピンドルコネクタと、
ドッキング期間中、前記第1のスピンドル部および第2のスピンドル部の少なくとも一方のスピンドル端部に機械的に結合するドッキング装置であって、少なくとも1つの前記スピンドルコネクタと機械的および電気的に結合して、電気的に動作する前記発熱体に電力を供給するように構成された、少なくとも1つのドッキングコネクタを含むドッキング装置を有する、少なくとも1つの硬化ラインドッキングステーションと、
によって特徴づけられる硬化ライン。
【請求項2】
前記ドッキング装置および前記スピンドル端部は動作可能なように嵌合する突出部およびソケットを有する、請求項1に記載の硬化ライン。
【請求項3】
前記スピンドル端部は、内部に伸長するように形成され、相補的に構成された嵌合ドッキング装置の突出部を収容するように構成された、軸ソケットを含む、請求項2に記載の硬化ライン。
【請求項4】
前記スピンドル端部のソケットおよび前記ドッキング装置の突出部は相補的なフラスト円錐形の構成を有する、請求項3に記載の硬化ライン。
【請求項5】
前記コアセグメントの前記発熱体は動作可能なように作動し、ドッキング期間の少なくとも一部期間中前記コアセグメントに熱を供給する、請求項1に記載の硬化ライン。
【請求項6】
前記ドッキングステーションは、複数の金型セグメントによって形成された金型が金型組立期間中前記コアセグメントおよびグリーンタイヤを取り囲むように組み立てられる、金型組立/分解ステーションを有しており、前記金型セグメントの各々は、グリーンタイヤ上に形成されるトレッドおよびサイドウォールのパターンを共に確定する内面部分を有する、請求項5に記載の硬化ライン。
【請求項7】
少なくとも前記金型組立期間の一部期間中、前記コアセグメントに熱が供給される、請求項6に記載の硬化ライン。
【請求項8】
前記ドッキングステーションは、金型硬化期間中、前記コアセグメントおよびグリーンタイヤを取り囲むドーナツ形状の金型に熱が導入されるタイヤ硬化ステーションを有し、前記金型は、前記グリーンタイヤ上に形成されるトレッドおよびサイドウォールのパターンを確定する内面部を各々が有する複数の金型セグメントによって形成される、請求項5に記載の硬化ライン。
【請求項9】
前記金型硬化期間の少なくとも一部期間中、前記コアセグメントに熱が供給される、請求項8に記載の硬化ライン。
【請求項10】
少なくとも第1および第2のドッキングステーションであって、各ドッキングステーションは、第1および第2のドッキング期間中、前記第1のスピンドル部および第2のスピンドル部の少なくとも一方のピンドル端部にそれぞれ機械的に結合するドッキング装置であって、少なくとも1つのスピンドルコネクタに機械的および電気的に結合して、第1および第2のドッキング期間の少なくとも一部期間中、電気的に動作する前記発熱体に電力を供給するように構成された、少なくとも1つのドッキングコネクタを含むドッキング装置を含むことをさらに特徴とする、請求項1に記載の硬化ライン。
【請求項11】
前記第1および第2のドッキングステーションは、金型組立/分解ステーションと金型硬化ステーションとをそれぞれ有する、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
グリーンタイヤを、トレッドパターンを有する完成タイヤに成形する方法であって、
複数のコアセグメントを、中心軸を取り囲むドーナツ形状の組み立てられたコアに組み立て、各コアセグメントは電気的に動作する少なくとも1つの発熱体を含み、該複数のコアセグメントはドーナツ形の外面を確定し、該コアはグリーンタイヤをドーナツ形の外面で保持するように適合されていること、
第1のスピンドル部を中心軸に沿って、複数の組み立てられたコアの第1の側に配置すること、
第2のスピンドル部を、中心軸に沿って、前記第1の側の反対側にある組み立てられたコアの第2の側に配置すること、
複数のコアセグメントが第1のスピンドル部と第2のスピンドル部との間に位置するように、第1のスピンドル部および第2のスピンドル部を複数のコアセグメントに機械的に結合すること、
前記第1または第2のスピンドル部の少なくとも1つによって保持された電気コネクタを電気的に動作する発熱体に接続して、タイヤ硬化動作中該発熱体に電力を供給すること、
前記第1のスピンドル部および第2のスピンドル部の少なくとも一方のスピンドル端部を、第1のドッキング期間中、第1の硬化ラインドッキングステーションのドッキング装置に機械的に結合し、該ドッキング装置は、少なくとも1つのスピンドルコネクタに機械的および電気的に結合し、ドッキング期間の少なくとも一部期間中、電気的に動作する前記発熱体に電力を供給するように構成された、少なくとも1つのドッキングコネクタを含むこと、
によって特徴づけられる方法。
【請求項13】
前記コアおよびグリーンタイヤを前記ドーナツ形の外面に再配置すること、
前記第1のスピンドル部および第2のスピンドル部の少なくとも1つのスピンドル部のスピンドル端部を、第2のドッキング期間中、第2の硬化ラインドッキングステーションのドッキング装置に機械的に結合し、該ドッキング装置は、少なくとも1つのスピンドルコネクタに機械的および電気的に結合し、第2のドッキング期間の少なくとも一部期間中、電気的に動作する前記発熱体に電力を供給するように構成された、少なくとも1つのドッキングコネクタを含むこと、
によってさらに特徴づけられる、請求項12に記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図7A】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図12A】
【図13】
【図13A】
【図14】
【図14A】
【図15】
【図15A】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図19A】
【図20】
【図20A】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図7A】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図12A】
【図13】
【図13A】
【図14】
【図14A】
【図15】
【図15A】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図19A】
【図20】
【図20A】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【公開番号】特開2009−149080(P2009−149080A)
【公開日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−321976(P2008−321976)
【出願日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【出願人】(590002976)ザ・グッドイヤー・タイヤ・アンド・ラバー・カンパニー (256)
【氏名又は名称原語表記】THE GOODYEAR TIRE & RUBBER COMPANY
【住所又は居所原語表記】1144 East Market Street,Akron,Ohio 44316−0001,U.S.A.
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【出願人】(590002976)ザ・グッドイヤー・タイヤ・アンド・ラバー・カンパニー (256)
【氏名又は名称原語表記】THE GOODYEAR TIRE & RUBBER COMPANY
【住所又は居所原語表記】1144 East Market Street,Akron,Ohio 44316−0001,U.S.A.
【Fターム(参考)】
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