説明

タンパク質キナーゼ阻害剤としての化合物および組成物

本発明は、新規クラスの化合物、このような化合物を含む医薬組成物および異常なまたは脱制御されたキナーゼ活性と関連する疾患または障害、特にAbl、Bcr−Abl、FGFR3、PDGFRβ、Flt3およびb−Rafキナーゼの異常な活性化が関与する疾患または障害の処置または予防におけるこのような化合物の使用法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願との相互関連
本出願は2005年1月25日に出願された米国仮特許出願番号60/647,606の優先権を主張する。この出願のすべての開示はその全体として、かつすべての目的に関して出典明示により本明細書の一部とする。
【0002】
技術分野
本発明は、新規クラスの化合物、このような化合物を含む医薬組成物および異常なまたは脱制御されたキナーゼ活性と関連する疾患または障害、特にAbl、Bcr−Abl、FGFR3、PDGFRβ、Flt3およびb−Rafキナーゼの異常な活性化が関与する疾患または障害の処置または予防におけるこのような化合物の使用法を提供する。
【背景技術】
【0003】
背景技術
タンパク質キナーゼは、広範囲の細胞過程の制御ならびに細胞機能の制御の維持に中心的役割を有する、タンパク質の大きなファミリーを代表する。これらのキナーゼの部分的、非限定的リストは下記を含む:受容体チロシンキナーゼ、例えば血小板由来増殖因子受容体キナーゼ(PDGF−R)、c−erbB2キナーゼ(HER−2)、VEGF−受容体キナーゼ(例えばKDR、Flt−1およびFlt−4)、TGFβ、上皮細胞増殖因子受容体(EGF−R)、血小板由来増殖因子受容体キナーゼ(PDGF−R)および繊維芽細胞増殖因子受容体、FGFR3;非受容体チロシンキナーゼ、例えばAblおよび融合キナーゼBCR−Abl;ならびにセリン/スレオニンキナーゼ、例えばb−RAF、SGK、MAPキナーゼ(例えば、MKK4、MKK6、など)ならびにSAPK2αおよびSAPK2β。異常なキナーゼ活性が良性および悪性増殖性障害ならびに免疫系および神経系の不適切な活性化に由来する疾患を含む、多くの疾患状態で観察されている。
【0004】
本発明の新規化合物は、1種またはそれ以上のタンパク質キナーゼを阻害し、故に、キナーゼ−関連疾患の処置に有用であると期待される。
【発明の開示】
【0005】
発明の概要
第1の局面において、本発明は、式I:
【化1】

[式中:
nは0、1、2、3および4から選択され;
は水素、C1−6アルキル、C6−10アリール−C0−4アルキル、C5−10ヘテロアリール−C0−4アルキル、C3−12シクロアルキル−C0−4アルキル、C3−8ヘテロシクロアルキル−C0−4アルキルおよび−XNRから選択され;
ここで、Rの任意のアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキルは所望によりハロ、C1−6アルキル、ハロ−置換−C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロ−置換−C1−6アルコキシ、C1−6アルキルチオ、ハロ−置換−C1−6アルキルチオ、−XNR、−XNRXNR、−XNR、C6−10アリール−C0−4アルキル、C5−10ヘテロアリール−C0−4アルキル、C3−12シクロアルキル−C0−4アルキルおよびC3−8ヘテロシクロアルキル−C0−4アルキルから独立して選択される1から3個の基で置換されていてもよく;ここでRの任意のアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル置換基は所望によりハロ、C1−6アルキル、ハロ−置換−C1−6アルキル、ヒドロキシ−置換−C1−6アルキル、C1−6アルコキシおよびハロ−置換−C1−6アルコキシから独立して選択される1から3個の基により置換されていてもよく;そしてRの任意のアルキルはOで置換されたメチレンを有してよく;
ここで各Xは結合およびC1−6アルキレンから独立して選択され;RおよびRは水素およびC1−6アルキルから独立して選択され;ここでRおよびRの任意のメチレンはOで置換されていてよく;ここでRはC6−10アリール−C0−4アルキル、C5−10ヘテロアリール−C0−4アルキル、C3−12シクロアルキル−C0−4アルキルおよびC3−8ヘテロシクロアルキル−C0−4アルキルから選択され;
は水素およびC1−6アルキルから選択され;
は水素およびC1−6アルキルから選択され;
はハロ、C1−6アルキル、ハロ−置換−C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロ−置換−C1−6アルコキシ、C1−6アルキルチオおよびハロ−置換−C1−6アルキルチオから選択され;
15は−NRY(O)Rおよび−Y(O)NRから選択され;ここで
YはC、S、S(O)、PおよびP(O)から選択され;
は水素およびC1−6アルキルから選択され;そして
はC6−10アリール、C5−10ヘテロアリール、C3−12シクロアルキルおよびC3−8ヘテロシクロアルキルから選択され;ここでRの該アリール、ヘテロアリール、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキルは所望によりハロ、C1−6アルキル、ハロ−置換−C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロ−置換−C1−6アルコキシ、C1−6アルキルチオ、ハロ−置換−C1−6アルキルチオ、C6−10アリール−C0−4アルキル、C5−10ヘテロアリール−C0−4アルキル、C3−12シクロアルキル−C0−4アルキル、C3−8ヘテロシクロアルキル−C0−4アルコキシおよびC3−8ヘテロシクロアルキル−C0−4アルキルから独立して選択される1から3個の置換基で置換されていてもよく;Rのアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル置換基は所望によりさらにヒドロキシ、ハロ、C1−6アルキル、ハロ−置換−C1−6アルキル、ヒドロキシ−置換−C1−6アルキル、C1−6アルコキシおよびハロ−置換−C1−6アルコキシから独立して選択される1から3個の基により置換されていてもよい];
の化合物;ならびにそのN−オキシド誘導体、プロドラッグ誘導体、保護されている誘導体、個々の異性体および異性体の混合物;ならびにこのような化合物の薬学的に許容される塩および溶媒和物(例えば水和物)を提供する。
【0006】
第二の局面において、本発明は、式Iの化合物またはそのN−オキシド誘導体、個々の異性体および異性体の混合物;またはその薬学的に許容される塩を1種またはそれ以上の適当な賦形剤と混合して含む、医薬組成物を提供する。
【0007】
第三の局面において、本発明は、治療的有効量の式Iの化合物またはそのN−オキシド誘導体、個々の異性体および異性体の混合物、またはその薬学的に許容される塩を動物に投与することを含む、動物における、キナーゼ活性、特にAbl、BCR−Abl、FGFR3、PDGFRβ、Flt3およびb−Raf活性の阻害がその疾患の病状および/または総体症状を予防、阻止または軽減できるものである疾患を処置する方法を提供する。
【0008】
第四の局面において、本発明は、キナーゼ活性、特にAbl、BCR−Abl、FGFR3、PDGFRβ、Flt3およびb−Raf活性がその疾患の病状および/または総体症状に関与するものである、動物における疾患の処置用医薬の製造における、式Iの化合物の使用を提供する。
【0009】
第五の局面において、本発明は、式Iの化合物およびそのN−オキシド誘導体、プロドラッグ誘導体、被保護誘導体、個々の異性体および異性体の混合物、およびその薬学的に許容される塩の製造法を提供する。
【0010】
発明の詳細な説明
定義
基および他の基、例えばハロ置換アルキルおよびアルコキシの構造成分としての“アルキル”は、直鎖または分岐鎖であり得る。C1−4−アルコキシはメトキシ、エトキシなどを含む。ハロ置換アルキルはトリフルオロメチル、ペンタフルオロエチルなどを含む。
【0011】
“アリール”は6から10個の環炭素原子を含む単環式または縮合二環式芳香環集合体を意味する。例えば、アリールはフェニルまたはナフチル、好ましくはフェニルであり得る。“アリーレン”はアリール基から生じる二価のラジカルを意味する。
【0012】
“ヘテロアリール”は1個またはそれ以上の環員がヘテロ原子であるときの上記アリールを定義するとおりのものである。例えば、ヘテロアリールはピリジル、インドリル、インダゾリル、キノキサリニル、キノリニル、ベンゾフラニル、ベンゾピラニル、ベンゾチオピラニル、ベンゾ[1,3]ジオキソール、イミダゾリル、ベンゾ−イミダゾリル、ピリミジニル、フラニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピラゾリル、チエニルなどを含む。
【0013】
“シクロアルキル”は示された環原子の数を含む飽和または部分的に不飽和、単環式、縮合二環式または架橋多環式環集合体を意味する。例えば、C3−10シクロアルキルはシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどを含む。
【0014】
“ヘテロシクロアルキル”は本明細書に定義のとおりのシクロアルキルであるが、ただし、示された1個またはそれ以上の環炭素は−O−、−N=、−NR−、−C(O)−、−S−、−S(O)−または−S(O)−から選択される部分により置換されており、ここでRは水素、C1−4アルキルまたは窒素を保護する基である。例えば、本発明の化合物を記載するために本明細書で使用されるC3−8ヘテロシクロアルキルはモルホリノ、ピロリジニル、ピロリジニル−2−オン、ピペラジニル、ピペリジニル、ピペリジニロン(piperidinylone)、1,4−ジオキサ−8−アザ−スピロ[4.5]デカ−8−イルなどを含む。
【0015】
“ハロゲン”(またはハロ)は好ましくはクロロまたはフルオロを示すが、またブロモまたはヨードであり得る。
【0016】
“キナーゼパネル”はAbl(ヒト)、Abl(T315I)、JAK2、JAK3、ALK、JNK1α1、ALK4、KDR、Aurora−A、Lck、Blk、MAPK1、Bmx、MAPKAP−K2、BRK、MEK1、CaMKII(ラット)、Met、CDK1/サイクリンB、p70S6K、CHK2、PAK2、CK1、PDGFRα、CK2、PDK1、c−kit、Pim−2、c−RAF、PKA(h)、CSK、PKBα、cSrc、PKCα、DYRK2、Plk3、EGFR、ROCK−I、Fes、Ron、FGFR3、Ros、Flt3、SAPK2α、Fms、SGK、Fyn、SIK、GSK3β、Syk、IGF−1R、Tie−2、IKKβ、TrKB、IR、WNK3、IRAK4、ZAP−70、ITK、AMPK(ラット)、LIMK1、Rsk2、Axl、LKB1、SAPK2β、BrSK2、Lyn(h)、SAPK3、BTK、MAPKAP−K3、SAPK4、CaMKIV、MARK1、Snk、CDK2/サイクリンA、MINK、SRPK1、CDK3/サイクリンE、MKK4(m)、TAK1、CDK5/p25、MKK6(h)、TBK1、CDK6/サイクリンD3、MLCK、TrkA、CDK7/サイクリンH/MAT1、MRCKβ、TSSK1、CHK1、MSK1、Yes、CK1d、MST2、ZIPK、c−Kit(D816V)、MuSK、DAPK2、NEK2、DDR2、NEK6、DMPK、PAK4、DRAK1、PAR−1Bα、EphA1、PDGFRβ、EphA2、Pim−1、EphA5、PKBβ、EphB2、PKCβI、EphB4、PKCδ、FGFR1、PKCη、FGFR2、PKCθ、FGFR4、PKD2、Fgr、PKG1β、Flt1、PRK2、Hck、PYK2、HIPK2、Ret、IKKα、RIPK2、IRR、ROCK−II(ヒト)、JNK2α2、Rse、JNK3、Rsk1(h)、PI3Kγ、PI3KδおよびPI3−Kβを含むキナーゼのリストである。本発明の化合物はキナーゼパネル(野生型および/またはその変異)に対してスクリーニングされ、該パネルメンバーの少なくとも1つの活性を阻害する。
【0017】
“BCR−Ablの変異型”は野生型配列からの1個または複数のアミノ酸変化を意味する。BCR−ABLの変異型は、タンパク質と阻害剤(例えば、Gleevec、など)との重要な接点を乱すこと、しばしば、不活性から活性状態へ、すなわちBCR−ABLとGleevecが結合できない構造への変化を誘導することにより作用する。臨床サンプルの分析から、耐性表現型と関連して見られる変異形のレパートリーは、ゆっくりであるが時間と共に容赦なく増加し続ける。変異は4つの主な領域に集中するようである。変異の第1の群(G250E、Q252R、Y253F/H、E255K/V)はATPに対するリン酸結合ループ(Pループとしても既知)を形成するアミノ酸を含む。第2の群(V289A、F311L、T315I、F317L)はGleevec結合部位において見いだすことができ、直接、水素結合またはファンデルワールス相互作用を介して阻害剤と相互作用できる。変異の第3の群(M351T、E355G)は触媒ドメインの近くに集中する。変異の第4の群(H396R/P)はキナーゼ活性化/非活性化を調節する分子スイッチである構造である活性ループに位置する。CMLおよびALL患者で検出されるGleevec耐性と関連のあるBCR−ABL点変異は:M224V、L248V、G250E、G250R、Q252R、Q252H、Y253H、Y253F、E255K、E255V、D276G、T277A、V289A、F311L、T315I、T315N、F317L、M343T、M315T、E355G、F359V、F359A、V379I、F382L、L387M、L387F、H396P、H396R、A397P、S417Y、E459K、およびF486S(一文字表記により示されるアミノ酸領域は、GenBank配列、受入番号AAB60394に対するものであり、ABL型1a;Martinelli et al., Haematologica/The Hematology Journal, 2005, April; 90-4に対応する)を含む。特に明記しない限り、Bcr−Ablは本酵素の野生型および変異型を意味する。
【0018】
“処置”、“処置し”および“処置する”は、疾患および/または附随する症状を軽減するまたは無くす方法を意味する。
【0019】
好ましい態様の記載
本発明は、化合物、組成物ならびにキナーゼ関連疾患、特にAbl、BCR−Abl、FGFR3、PDGFRβ、Flt3およびb−Rafキナーゼ関連疾患の処置のための方法を提供する。例えば、白血病および他のBCR−Abl関連増殖疾患はBcr−Ablの野生型および変異型の阻害を介して処置することができる。
【0020】
第1の態様において、式Iの化合物に関して、式Ia:
【化2】

[式中:
mは0および1から選択され;
は水素、C1−6アルキル、C6−10アリール−C0−4アルキル、C5−10ヘテロアリール−C0−4アルキル、C3−12シクロアルキル−C0−4アルキル、C3−8ヘテロシクロアルキル−C0−4アルキルおよび−XNRから選択され;
ここでRの任意のアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキルは所望によりC1−6アルキル、−XNR、−XNRXNR、−XNR、C5−10ヘテロアリール−C0−4アルキルおよびC3−8ヘテロシクロアルキル−C0−4アルキルから独立して選択される1から3個の基で置換されていてもよく;ここでRの任意のヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキル置換基は所望によりC1−6アルキルおよびヒドロキシ−置換−C1−6アルキルから独立して選択される1から3個の基により置換されていてもよく;そしてRの任意のアルキルはOで置換されたメチレンを有してよく;
ここで各Xは結合およびC1−6アルキレンから独立して選択され;RおよびRは水素およびC1−6アルキルから独立して選択され;ここでRおよびRの任意のメチレンはOで置換されていてよく;ここでRはC3−12シクロアルキル−C0−4アルキルであり;
は水素およびC1−6アルキルから選択され;
は水素およびC1−6アルキルから選択され;
はハロ、C1−6アルキル、ハロ−置換−C1−6アルキル、C1−6アルコキシおよびハロ−置換−C1−6アルコキシから選択され;
Lは−NRC(O)−および−C(O)NR−から選択され;
は水素およびC1−6アルキルから選択され;そして
10はハロ−置換−C1−6アルキルであり;そして
11は水素、ハロ、C5−10ヘテロアリールおよびC3−8ヘテロシクロアルキルから選択され;ここでR10のヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキル置換基は所望によりヒドロキシおよびC1−6アルキルから独立して選択される1から3個の基により置換されていてもよい]
の化合物である。
【0021】
別の態様において、Rが水素、メチル、イソプロピル、イミダゾリル−プロピル、ピペラジニル−プロピル、ピリジニル、ジエチル−アミノ−プロピル、ヒドロキシ−エチル、ピリミジニル、モルホリノ−プロピル、フェニル、シクロプロピル、モルホリノ−エチル、ベンジルおよびモルホリノから選択され;ここでRの任意のピリジニル、イミダゾリル、ピペラジニルまたはピリミジニルは所望によりメチル、メチル−アミノ、ジメチル−アミノ−メチル、シクロプロピル−アミノ、ヒドロキシ−エチル−アミノ、ジエチル−アミノ−プロピル−アミノ、ピロリジニル−メチル、モルホリノ、モルホリノ−メチル、ピペラジニルメチルおよびピペラジニルから独立して選択される1から3個の基で置換されていてもよく;ここでRの任意のモルホリノおよびピペラジニル置換基は所望によりさらにメチル、ヒドロキシ−エチルおよびエチルから選択される基により置換されていてもよく;R、RおよびRがそれぞれ水素であり;そしてRがメチルである。
【0022】
別の態様において、mが0および1から選択され;R10がトリフルオロメチルであり;そしてR11がハロ;モルホリノ−メチル;所望によりメチル、エチルまたはヒドロキシエチルで置換されていてもよいピペラジニル;所望によりメチルまたはエチルで置換されていてもよいピペラジニル−メチル;所望によりメチルで置換されていてもよいイミダゾリル;ピロリジニル−メトキシ;および所望によりヒドロキシで置換されていてもよいピペリジニルから選択される。
【0023】
本発明の好ましい化合物は2−(3−ジエチルアミノプロピルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(3−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ)−フェニル]−アミド;2−{6−[4−(2−ヒドロキシエチル)−ピペラジン−1−イル]−2−メチルピリミジン−4−イルアミノ}−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(3−トリフルオロメチルベンゾイルアミノ)−フェニル]−アミド;2−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸{5−[3−(4−エチル−ピペラジン−1−イル)−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−アミド;2−{6−[4−(2−ヒドロキシ−エチル)−ピペラジン−1−イル]−2−メチル−ピリミジン−4−イルアミノ}−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(3−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ)−フェニル]−アミド;2−(3−モルホリン−4−イル−プロピルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(3−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ)−フェニル]−アミド;2−(3−ジエチルアミノ−プロピルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(3−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ)−フェニル]−アミド;2−フェニルアミノ−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(3−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ)−フェニル]−アミド;2−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸{2−メチル−5−[3−(4−メチル−イミダゾール−1−イル)−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−フェニル}−アミド;2−(3−ジエチルアミノ−プロピルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸{2−メチル−5−[3−(4−メチル−イミダゾール−1−イル)−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−フェニル}−アミド;2−(3−モルホリン−4−イル−プロピルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸{2−メチル−5−[3−(4−メチル−イミダゾール−1−イル)−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−フェニル}−アミド;2−[6−(4−エチル−ピペラジン−1−イル)−2−メチル−ピリミジン−4−イルアミノ]−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(3−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ)−フェニル]−アミド;2−(6−シクロプロピルアミノ−2−メチル−ピリミジン−4−イルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(3−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ)−フェニル]−アミド;2−[6−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−2−メチル−ピリミジン−4−イルアミノ]−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(3−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ)−フェニル]−アミド;2−[6−(3−ジエチルアミノ−プロピルアミノ)−2−メチル−ピリミジン−4−イルアミノ]−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(3−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ)−フェニル]−アミド;2−(2−メチル−6−モルホリン−4−イル−ピリミジン−4−イルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(3−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ)−フェニル]−アミド;2−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸{5−[3−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−アミド;2−シクロプロピルアミノ−チアゾール−5−カルボン酸{5−[3−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−アミド;2−(2−モルホリン−4−イル−エチルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸{5−[3−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−アミド;2−シクロプロピルアミノ−チアゾール−5−カルボン酸{5−[3−(4−エチル−ピペラジン−1−イル)−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−アミド;2−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸{5−[3−(4−エチル−ピペラジン−1−イル)−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−アミド;2−ベンジルアミノ−チアゾール−5−カルボン酸{5−[3−(4−エチル−ピペラジン−1−イル)−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−アミド;
【0024】
2−(2−モルホリン−4−イル−エチルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸{5−[3−(4−エチル−ピペラジン−1−イル)−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−アミド;2−[6−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−2−メチル−ピリミジン−4−イルアミノ]−チアゾール−5−カルボン酸{5−[3−(4−エチル−ピペラジン−1−イル)−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−アミド;2−(6−シクロプロピルアミノ−2−メチル−ピリミジン−4−イルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸{5−[3−(4−エチル−ピペラジン−1−イル)−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−アミド;2−(2−メチル−6−モルホリン−4−イル−ピリミジン−4−イルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸{5−[3−(4−エチル−ピペラジン−1−イル)−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−アミド;2−[6−(4−エチル−ピペラジン−1−イル)−2−メチル−ピリミジン−4−イルアミノ]−チアゾール−5−カルボン酸{5−[3−(4−エチル−ピペラジン−1−イル)−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−アミド;2−[6−(3−ジエチルアミノ−プロピルアミノ)−2−メチル−ピリミジン−4−イルアミノ]−チアゾール−5−カルボン酸{5−[3−(4−エチル−ピペラジン−1−イル)−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−アミド;2−(2−メチル−6−メチルアミノ−ピリミジン−4−イルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸{5−[3−(4−エチル−ピペラジン−1−イル)−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−アミド;2−[6−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−2−メチル−ピリミジン−4−イルアミノ]−チアゾール−5−カルボン酸{2−メチル−5−[3−(4−メチル−イミダゾール−1−イル)−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−フェニル}−アミド;2−(6−シクロプロピルアミノ−2−メチル−ピリミジン−4−イルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸{2−メチル−5−[3−(4−メチル−イミダゾール−1−イル)−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−フェニル}−アミド;2−(2−メチル−6−モルホリン−4−イル−ピリミジン−4−イルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸{2−メチル−5−[3−(4−メチル−イミダゾール−1−イル)−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−フェニル}−アミド;2−[6−(4−エチル−ピペラジン−1−イル)−2−メチル−ピリミジン−4−イルアミノ]−チアゾール−5−カルボン酸{2−メチル−5−[3−(4−メチル−イミダゾール−1−イル)−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−フェニル}−アミド;2−[6−(3−ジエチルアミノ−プロピルアミノ)−2−メチル−ピリミジン−4−イルアミノ]−チアゾール−5−カルボン酸{2−メチル−5−[3−(4−メチル−イミダゾール−1−イル)−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−フェニル}−アミド;2−シクロプロピルアミノ−チアゾール−5−カルボン酸{5−[4−(4−エチル−ピペラジン−1−イルメチル)−3−トリフルオロメチル−フェニルカルバモイル]−2−メチル−フェニル}−アミド;2−メチルアミノ−チアゾール−5−カルボン酸{5−[4−(4−エチル−ピペラジン−1−イルメチル)−3−トリフルオロメチル−フェニルカルバモイル]−2−メチル−フェニル}−アミド;2−アミノ−チアゾール−5−カルボン酸{5−[4−(4−エチル−ピペラジン−1−イルメチル)−3−トリフルオロメチル−フェニルカルバモイル]−2−メチル−フェニル}−アミド;2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸{5−[4−(4−エチル−ピペラジン−1−イルメチル)−3−トリフルオロメチル−フェニルカルバモイル]−2−メチル−フェニル}−アミド;2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(4−モルホリン−4−イルメチル−3−トリフルオロメチル−フェニルカルバモイル)−フェニル]−アミド;2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(4−ピペラジン−1−イルメチル−3−トリフルオロメチル−フェニルカルバモイル)−フェニル]−アミド;
【0025】
2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸{2−メチル−5−[4−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−3−トリフルオロメチル−フェニルカルバモイル]−フェニル}−アミド;2−シクロプロピルアミノ−チアゾール−5−カルボン酸{2−メチル−5−[3−(4−メチル−イミダゾール−1−イル)−5−トリフルオロメチル−フェニルカルバモイル]−フェニル}−アミド;2−メチルアミノ−チアゾール−5−カルボン酸{2−メチル−5−[4−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−3−トリフルオロメチル−フェニルカルバモイル]−フェニル}−アミド;2−シクロプロピルアミノ−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(4−ピペラジン−1−イルメチル−3−トリフルオロメチル−フェニルカルバモイル)−フェニル]−アミド;2−メチルアミノ−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(4−ピペラジン−1−イルメチル−3−トリフルオロメチル−フェニルカルバモイル)−フェニル]−アミド;2−シクロプロピルアミノ−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(4−モルホリン−4−イルメチル−3−トリフルオロメチル−フェニルカルバモイル)−フェニル]−アミド;2−メチルアミノ−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(4−モルホリン−4−イルメチル−3−トリフルオロメチル−フェニルカルバモイル)−フェニル]−アミド;2−シクロプロピルアミノ−チアゾール−5−カルボン酸(5−{[1−tert−ブチル−5−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−1H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−2−メチル−フェニル)−アミド;2−シクロプロピルアミノ−チアゾール−5−カルボン酸{2−メチル−5−[3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−フェニル}−アミド;2−メチルアミノ−チアゾール−5−カルボン酸{2−メチル−5−[3−(4−メチル−イミダゾール−1−イル)−5−トリフルオロメチル−フェニルカルバモイル]−フェニル}−アミド;2−シクロプロピルアミノ−チアゾール−5−カルボン酸{2−メチル−5−[4−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−3−トリフルオロメチル−フェニルカルバモイル]−フェニル}−アミド;2−シクロプロピルアミノ−チアゾール−5−カルボン酸{5−[3−(4−エチル−ピペラジン−1−イル)−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−アミド;2−シクロプロピルアミノ−チアゾール−5−カルボン酸{5−[4−(4−エチル−ピペラジン−1−イルメチル)−3−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−アミド;2−シクロプロピルアミノ−チアゾール−5−カルボン酸{2−メチル−5−[3−(4−メチル−イミダゾール−1−イル)−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−フェニル}−アミド;2−シクロプロピルアミノ−チアゾール−5−カルボン酸(5−{3−[4−(2−ヒドロキシ−エチル)−ピペラジン−1−イル]−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ}−2−メチル−フェニル)−アミド;2−(2−モルホリン−4−イル−エチルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸{5−[(5−tert−ブチル−チオフェン−2−カルボニル)−アミノ]−2−メチル−フェニル}−アミド;2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸{5−[(5−tert−ブチル−チオフェン−2−カルボニル)−アミノ]−2−メチル−フェニル}−アミド;2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸{5−[(5−tert−ブチル−2−メチル−2H−ピラゾール−3−カルボニル)−アミノ]−2−メチル−フェニル}−アミド;2−{5−[4−(2−ヒドロキシ−エチル)−ピペラジン−1−イル]−ピリジン−2−イルアミノ}−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(3−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ)−フェニル]−アミド;2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸(5−{3−[4−(2−ヒドロキシ−エチル)−ピペラジン−1−イル]−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ}−2−メチル−フェニル)−アミド;2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸{5−[3−(4−エチル−ピペラジン−1−イル)−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−アミド;2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(3−トリフルオロメチル−フェニルカルバモイル)−フェニル]−アミド;2−(ピリジン−3−イルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(3−トリフルオロメチル−フェニルカルバモイル)−フェニル]−アミド;2−シクロプロピルアミノ−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(3−トリフルオロメチル−フェニルカルバモイル)−フェニル]−アミド;2−(3−イミダゾール−1−イル−プロピルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(3−トリフルオロメチル−フェニルカルバモイル)−フェニル]−アミド;
【0026】
2−(2−モルホリン−4−イル−エチルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸{5−[(5−tert−ブチル−2−メチル−2H−ピラゾール−3−カルボニル)−アミノ]−2−メチル−フェニル}−アミド;2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸[5−(4−クロロ−3−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ)−2−メチル−フェニル]−アミド;2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸{5−[(1−tert−ブチル−5−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボニル)−アミノ]−2−メチル−フェニル}−アミド;2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸{2−メチル−5−[3−(ピロリジン−2−イルメトキシ)−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−フェニル}−アミド;2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸{2−メチル−5−[3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−フェニル}−アミド;2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸{2−メチル−5−[3−(4−メチル−イミダゾール−1−イル)−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−フェニル}−アミド;2−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(3−トリフルオロメチル−フェニルカルバモイル)−フェニル]−アミド;2−(2−モルホリン−4−イル−エチルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(3−トリフルオロメチル−フェニルカルバモイル)−フェニル]−アミド;2−イソプロピルアミノ−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(3−トリフルオロメチル−フェニルカルバモイル)−フェニル]−アミド;2−[3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−プロピルアミノ]−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(3−トリフルオロメチル−フェニルカルバモイル)−フェニル]−アミド;2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(4−ピペラジン−1−イルメチル−3−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ)−フェニル]−アミド;2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸{5−[4−(4−エチル−ピペラジン−1−イルメチル)−3−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−アミド;2−シクロプロピルアミノ−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(4−モルホリン−4−イルメチル−3−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ)−フェニル]−アミド;2−{6−[4−(2−ヒドロキシ−エチル)−ピペラジン−1−イル]−2−メチル−ピリミジン−4−イルアミノ}−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(3−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ)−フェニル]−アミド;2−[6−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−ピリミジン−4−イルアミノ]−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(3−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ)−フェニル]−アミド;2−{6−[4−(2−ヒドロキシ−エチル)−ピペラジン−1−イル]−ピリミジン−4−イルアミノ}−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(3−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ)−フェニル]−アミド;2−[2−メチル−6−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−ピリミジン−4−イルアミノ]−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(3−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ)−フェニル]−アミド;および2−{4−[4−(2−ヒドロキシ−エチル)−ピペラジン−1−イル]−ピリジン−2−イルアミノ}−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(3−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ)−フェニル]−アミドから選択される。
【0027】
薬理学および有用性
本発明の化合物は、キナーゼの活性を調節し、それ自体、キナーゼがその疾患の病状および/または総体症状に関与する疾患または障害の処置に有用である。本明細書に記載の化合物および組成物ならびに本明細書に記載の方法で有用である薬剤により阻害されるキナーゼの例は、限定しないが、Abl、Bcr−Abl、FGFR3、PDGFRβ、Flt3およびb−Rafキナーゼを含む。
【0028】
アベルソンチロシンキナーゼ(すなわちAbl、c−Abl)は、細胞サイクルの制御、遺伝毒性ストレスに対する細胞応答、およびインテグリンシグナル伝達を介した細胞環境についての情報伝達に関与する。全体として、Ablタンパク質は、様々な細胞外および細胞内供給源からのシグナルを統合し、細胞サイクルおよびアポトーシスに関する決定に影響を与える、細胞性モジュールとして複雑な役割を果たしているように見える。アベルソンチロシンキナーゼは、脱制御されたチロシンキナーゼ活性を伴うキメラ融合体(オンコプロテイン)BCR−Ablまたはv−Ablのようなサブタイプ誘導体を含む。BCR−Ablは、95%の慢性骨髄性(myelogenous)白血病(CML)および10%の急性リンパ性白血病の病因において重要である。STI571(Gleevec)は発癌性BCR−Ablチロシンキナーゼの阻害剤であり、慢性骨髄性(myeloid)白血病(CML)の処置に使用されている。しかしながら、CMLの急性転化期にある患者の幾分かは、BCR−Ablキナーゼの変異により、STI−571に耐性である。22を超える変異が今日までに報告されており、最も一般的なのはG250E、E255V、T315I、F317LおよびM351Tである。
【0029】
本発明の化合物は、ablキナーゼ、とりわけv−ablキナーゼを阻害する。本発明の化合物はまた野生型BCR−AblキナーゼおよびBCR−Ablキナーゼの変異を阻害し、故に、白血病(とりわけアポトーシス作用の機構が見られるとき、とりわけ慢性骨髄性(myeloid)白血病および急性リンパ芽球性白血病)のようなBcr−abl−陽性癌および腫瘍疾患の処置に適当であり、また、白血病性幹細胞のサブグループにおける効果を示し、ならびにこれらの細胞を、該細胞を摘出した後(例えば、骨髄摘出)インビトロで精製し、それらが癌細胞から浄化された後細胞を再移植する(例えば、精製骨髄細胞の再移植)可能性がある。
【0030】
PDGF(血小板由来増殖因子)は非常に一般的に存在する増殖因子であり、発癌および血管の平滑筋細胞の疾患、例えばアテローム性動脈硬化症および血栓症に見られるように、正常増殖およびまた病的細胞増殖の両方において重要な役割を演ずる。本発明の化合物は、PDGF受容体(PDGFR)活性を阻害でき、従って、神経膠腫、肉腫、前立腺腫瘍、および結腸、乳房および卵巣の腫瘍のような腫瘍疾患の処置に適当である。
【0031】
本発明の化合物は、例えば小細胞肺癌における腫瘍阻害物質としてだけでなく、またアテローム性動脈硬化症、血栓症、乾癬、強皮症および線維症のような非悪性増殖性障害にも、ならびに幹細胞を、例えば、5−フルオロウラシルのような化学療法剤の血液毒性作用と戦うために保護するために、および喘息において使用できる。本発明の化合物は、とりわけPDGF受容体キナーゼの阻害に応答する疾患の処置に有用である。
【0032】
本発明の化合物は、移植、例えば、異種移植に起因する障害、とりわけ閉塞性細気管支炎(OB)、すなわち異種肺移植の慢性拒絶のような、とりわけ組織拒絶反応の処置に有効である。OBのない患者と比較して、OBを有する者は、しばしば気管支肺胞洗浄液中のPDGF濃度の上昇を示す。
【0033】
本発明の化合物はまた再狭窄およびアテローム性動脈硬化症のような、血管平滑筋細胞移動および増殖(PDGFおよびPDGF−Rがしばしば役割を有する場所である)が関連する疾患に有用である。血管平滑筋細胞インビトロおよびインビボにおけるこれらの効果および増殖または移動に対するそれらの結果は、本発明の化合物の投与により、またインビボでの血管内膜の機械的損傷後の肥厚に対する影響の試験により証明し得る。
【0034】
ある種の異常増殖状態はraf発現と関連していると考えられており、したがって、発現の阻害に感受性であると考えられている。rafタンパク質の異常高レベル発現はまた形質転換および異常細胞増殖に関わる。これらの異常増殖状態はまたraf発現の阻害に感受性であると考えられている。例えば、すべての肺癌腫細胞系の60%が異常な高レベルのc−rafのmRNAおよびタンパク質を発現するため、c−rafタンパク質の発現は異常細胞増殖において役割を果たすと考えられている。異常増殖状態のさらなる例は過剰増殖性疾患、例えば癌、腫瘍、過形成、肺線維症、血管形成、乾癬、アテローム性動脈硬化症および血管における平滑筋細胞増殖、例えば、狭窄または血管形成後の再狭窄である。rafが関係する細胞シグナル経路はまたT細胞増殖(T細胞活性化および増殖)、例えば組織移植拒絶反応、内毒素性ショック、および糸球体腎炎により特徴づけられる炎症性疾患に関わる。
【0035】
Flt3はタイプIII受容体チロシンキナーゼ(RTK)ファミリーのメンバーである。Flt3(fms様チロシンキナーゼ)はまたFLk−2(胎児の肝臓キナーゼ2)としても既知である。Flt3遺伝子の異常発現は急性骨髄性白血病(AML)、骨髄異形成を伴うAML(AML/TMDS)、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、および骨髄異形成症候群(MDS)を含む白血病および小児白血病で報告されている。Flt3受容体の活性化変異は急性骨髄性白血病(AML)を有する患者の約35%において見られ、予後不良と関連する。もっとも普通の変異は膜近傍ドメイン内の構造重複を含み、さらに5−10%の患者がアスパラギン835で点変異を有する。これらの変異両方はFlt3のチロシンキナーゼ活性の構成的活性化と関連し、リガンドの非存在下で増殖および生存シグナルをもたらす。受容体の変異型を発現する患者は治癒の機会が少ないことが示されている。したがって、ヒト白血病および骨髄異形成症候群の過活性(変異)Flt3キナーゼ活性に対する役割に関して蓄積している証拠がある。これが出願人を現在の薬剤治療がほとんど有効でない患者、および現在利用できる薬剤治療および/または幹細胞移植治療で以前に失敗している患者において可能性のある治療アプローチとして、Flt3受容体の新規阻害剤の探索に駆り立てた。
【0036】
白血病は一般に骨髄、リンパ節、脾臓、または血管系および免疫系の他の器官の未成熟造血細胞のDNAへの後天性(遺伝性ではない)遺伝子損傷に起因する。その結果は下記のとおりである:正常血液細胞として機能しない“白血病性芽球”と呼ばれる細胞の蓄積に帰着する細胞の成熟における加速的増殖および妨害;および赤血球の欠失(貧血)、血小板の欠失および正常白血球の欠失に至る正常骨髄細胞の製造の機能不全。芽細胞は普通は骨髄により製造され、通常、すべての骨髄細胞の約1%である成熟血液細胞へ成長する。白血病において、芽細胞は適切に成熟せず、骨髄に蓄積する。急性骨髄性白血病(AML)において、これらは骨髄芽球と呼ばれ、一方、急性リンパ芽球性白血病(ALL)において、それらはリンパ芽球として知られている。他の白血病は混合系統白血病(MLL)である。
【0037】
“骨髄異形成を伴うAML(AML/TMDS)”は急性白血病に付随する造血不全性の病像、導入化学療法に応答不良、および骨髄異形成症候群が再発する傾向により特徴づけられる白血病のまれな型に関する。
【0038】
“骨髄異形成症候群(MDS)”は健康な血液細胞の数の欠失をもたらす骨髄の正常な機能が停止する血液疾患の群に関する。1つの型の血液細胞が多数製造される白血病と比較して、いずれかのおよびときどきすべての型の血液細胞がMDSに罹患している。少なくとも10,000人の新規患者が米国において毎年発症する。MDSと診断された最大1/3の患者が急性骨髄性白血病を発症する。この理由のため、該疾患はときどき前白血病と呼ばれる。骨髄異形成症候群はまたときどき骨髄異形成、髄鞘形成またはオリゴ芽球(oligoblastic)白血病と呼ばれる。多数の芽細胞が骨髄内に維持されるとき、MDSはまた、くすぶり型白血病と呼ばれる。
【0039】
白血病などの骨髄異形成症候群は、骨髄における単細胞のDNAへの遺伝子損傷の結果である。染色体の特定の異常がMDS患者に存在する。これらの異常は転座と呼ばれ、染色体の一部が折れ、異なる染色体の損傷部分に結合するときに起こる。同じ欠陥が頻繁に急性骨髄性白血病で見られる。しかし、すべての患者の血液細胞が異常であり、すべてが同じ損傷幹細胞由来であるためMDSは白血病と異なる。白血病患者において、骨髄は疾患のおよび健康な血液細胞の混合を含む。
【0040】
AMLおよび進行性骨髄異形成症候群は最近、シトシンアラビノシドおよびダウノルビシンのような高用量の細胞毒性化学治療剤で処置される。この処置のタイプは約70%の患者を血液学的寛解に誘導する。しかし、寛解している患者の半数以上が長期間の化学療法の投与にもかかわらず、後に再発する。最初に寛解しないか、または寛解後の再発するいずれかのほとんど全ての患者が結局、白血病のために死ぬ。骨髄移植はこれを受けた50−60%までの患者を治癒させ得るが、AMLまたはMDSを有する患者全体の約1/3しか移植の資格がない。新規なおよび有効な薬剤が標準治療で寛解しない患者、後に再発する患者、および幹細胞移植の資格がない患者を処置するために至急に必要である。さらに、有効な新規薬剤を、全ての患者に対して改善された導入化学療法をもたらす標準治療に、適度な期待を持って加えることができる。
【0041】
FGFR3は4つの異なる遺伝子によりコードされている構造的に関連しているチロシンキナーゼ受容体ファミリーの一部である。FGFR3遺伝子の異なるドメインの特定の点変異は、受容体の構成的活性化をもたらし、常染色体優性骨障害、多発性骨髄腫、ならびに膀胱および子宮頸癌の大部分と関連がある(Cappellen, et al, Nature, vol.23)。マウスFGFR3遺伝子内およびマウスの活性化FGFR3の標的の成長軟骨板への変異の活性化は小人症をもたらす。我々の概念と同様に、マウスのFGFR3の標的崩壊は長骨および脊椎の異常増殖をもたらす。加えて、20−25%の多発性骨髄腫細胞は動原体からFGFR3の50−100kbに位置する4p16切断点でt(4;14)(p16.3;q32.3)染色体転座を含む。多発性骨髄腫のまれな場合において、あらかじめ骨障害において見られるFGFR3の変異の活性化が見いだされ、常にこの染色体転座と同時に起こる。最近、FGFR3ミスセンス体細胞変異(R248C、S249C、G372C、およびK652E)は膀胱癌細胞の大部分およびいくつかの子宮頸癌細胞で同定され、事実これらは新生児期において致命的な小人症の型である致死性異形成を引き起こす胚の活性化変異と同一である。本発明の化合物は現在の処置よりも、より有効である多発性骨髄腫のための、生活を変える膀胱切除を避けることによる膀胱癌のための、および将来の生殖能力の保持を望む患者の子宮頸癌のための治療有効性を有することができる。
【0042】
前記によって、本発明は、さらに、処置を必要とする対象における、上記のいずれかの疾患または障害を処置する方法であり、該対象に治療的有効量(下記“投与および医薬組成物”参照)の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を投与することをを含む、方法を提供する。上記の全ての使用に関して、必要な投与量は投与形態、処置すべき特定の状態および所望の効果に依存して変化する。
【0043】
投与および医薬組成物:
一般に、本発明の化合物は単独でまたは1種もしくはそれ以上の治療剤との組合せのいずれかで当分野で既知の通常のおよび許容される形式のいずれかを介して、治療有効量を投与される。治療有効量は、疾患の重症度、対象の年齢および相対的な健康度、使用される化合物の有効性および他の要素に依存して広く変化し得る。一般に、満足な結果は体重あたり約0.03から2.5mg/kgの1日投与量で全身に得られることが示される。大型哺乳動物、例えばヒトにおいて指示される1日投与量は、例えば1日に4回までの分割用量でまたは遅延形で都合良く投与される約0.5mgから約100mgの範囲である。経口投与のための適当な単位用量形は約1から50mgの活性成分を含む。
【0044】
本発明の化合物は任意の慣用の経路、特に経腸的に、例えば経口的に、例えば錠剤形もしくはカプセル形で、または非経腸的に、例えば注射溶液形もしくは懸濁液形で、局所的に、例えばローション形、ゲル形、軟膏形もしくはクリーム形で、または経鼻形もしくは坐薬形で医薬組成物として投与できる。少なくとも1種の薬学的に許容される担体もしくは希釈剤と一緒に遊離形または薬学的に許容される塩形の本発明の化合物を含む医薬組成物を、混合、造粒または被覆方法による慣用の方法で製造できる。例えば、経口組成物は、活性成分とa)希釈剤、例えば、ラクトース、デキストロース、スクロース、マンニトール、ソルビトール、セルロースおよび/またはグリシン;b)滑剤、例えば、シリカ、タルク、ステアリン酸、そのマグネシウムもしくはカルシウム塩および/またはポリエチレングリコール;錠剤のためにまたc)結合剤、例えば、ケイ酸マグネシウムアルミニウム、デンプンペースト、ゼラチン、トラガカント、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムおよび/またはポリビニルピロリドン;所望によりd)崩壊剤、例えば、デンプン、寒天、アルギン酸もしくはそのナトリウム塩または起沸性混合物;および/またはe)吸収剤、着色剤、香味剤および甘味剤を一緒に含む錠剤またはゼラチンカプセルであり得る。注射組成物は、等張水溶液または懸濁液であり得、そして座薬は脂肪エマルジョンまたは懸濁液から製造し得る。該組成物は滅菌し得そして/またはアジュバント、例えば保存剤、安定化剤、湿潤剤もしくは乳化剤、溶解促進剤、浸透圧を調節するための塩および/またはバッファーを含む。加えて、それらはまた、治療に有効な他の物質を含み得る。適当な経皮投与用製剤は有効量の本発明の化合物を担体と含む。担体は宿主の皮膚を介する輸送を助けるために、薬理学的に許容される吸収性溶媒を含み得る。例えば、経皮デバイスは裏当て部分、化合物と所望により担体を含む貯蔵部、所望により長時間にわたって制御されたおよびあらかじめ決められた速度で宿主の皮膚に化合物を送達するための速度制御バリア、および皮膚にデバイスを固定するための手段を含む、バンデージ形である。マトリックス経皮製剤もまた使用され得る。例えば、皮膚および眼への、適当な局所投与用製剤は、当分野で既知の好ましくは水溶液、軟膏、クリームまたはゲルである。このような製剤は、可溶化剤、安定化剤、等張増加剤、バッファーおよび保存剤を含み得る。
【0045】
本発明の化合物は、治療有効量の1種またはそれ以上の治療剤との組合せ(薬学的組合せ剤)で投与され得る。例えばシクロスポリン、ラパマイシン、もしくはアスコマイシン、またはそれらの免疫抑制剤類似体、例えばシクロスポリンA(CsA)、シクロスポリンG、FK−506、ラパマイシン、もしくは同等な化合物、コルチコステロイド、シクロホスファミド、アザチオプリン、メトトレキサート、ブレキナール、レフルノミド、ミゾルビン、ミコフェノール酸、ミコフェノール酸モフェチル、15−デオキシスパガリン、免疫抑制性抗体、とりわけ白血球受容体に対するモノクローナル抗体、例えばMHC、CD2、CD3、CD4、CD7、CD25、CD28、B7、CD45、CD58もしくはそれらのリガンド、または他の免疫調節化合物、例えばCTLA41gと一緒に使用されるとき、例えば、相乗効果が、他の免疫調節剤もしくは抗炎症剤と生じ得る。本発明の化合物が他の治療と一緒に投与されるとき、共投与される化合物の用量は、もちろん使用される共薬剤の型、使用される特定の薬剤、処置される状態などに依存して変化する。
【0046】
本発明はまた、a)遊離形または薬学的に許容される塩形の本明細書に記載のとおりの本発明の化合物である第1の薬剤、およびb)少なくとも1つの共薬剤を含む薬学的組合せ剤、例えばキットを提供する。該キットはその投与のための指示書を含み得る。
【0047】
本明細書で利用される“共投与”または“組合せ投与”などの用語は、個々の患者に選択された治療剤を投与することを含むことを意味し、そして必ずしも薬剤が同じ投与経路によりまたは同時に投与されない処置レジメンを含むことを意図する。
【0048】
本明細書で使用される“薬学的組合せ剤”なる用語は、1種を超える活性成分の混合または組合せから生じる生産物を意味し、そして活性成分の固定された組合せ剤および固定されていない組合せ剤の両方を含む。“固定された組合せ剤”なる用語は、複数の活性成分、例えば式Iの化合物、および共薬剤両方が、単一の物または投与形で同時に患者に投与されることを意味する。“固定されていない組合せ剤”なる用語は、複数の活性成分、例えば式Iの化合物、および共薬剤両方が、同時に、共にまたは特定の時間制限なしに連続してのいずれかで、別々の物として投与することを意味し、このような投与は、治療有効量の2つの化合物を患者の体内に提供する。後者は、カクテル治療、例えば3つまたはそれ以上の活性成分の投与にも適用する。
【0049】
本発明の化合物の製造方法
本発明はまた、本発明の化合物の製造方法を含む。記載されている反応において、反応性官能基、例えばヒドロキシ、アミノ、イミノ、チオまたはカルボキシ基を、これらが最終産物において望ましいとき、これらの望ましくない反応の参加を避けるために保護することが必要であり得る。慣用の保護基は、標準的技法にしたがって使用し得る、例えばT.W. Greene and P. G. M. Wuts in “Protective Groups in Organic Chemistry”, John Wiley and Sons, 1991参照。
【0050】
式Iの化合物は下記反応スキームIのとおりに行うことにより製造できる:
反応スキームI
【化3】

式中、n、R、R、R、R、RおよびRは発明の概要に定義のとおりである。式Iの化合物は適当な溶媒(例えば、1,3−ジメチル−2−イミダゾリドン、など)の存在下で式2の化合物と式3の化合物を反応させることにより製造できる。該反応は50℃から約120℃の温度範囲で行い、12時間以内に完全に終了し得る。
【0051】
式Iの化合物の合成の詳細な例は下記実施例で見いだすことができる。
【0052】
本発明の化合物のさらなる製造方法
本発明の化合物を、遊離塩基形の化合物を薬学的に許容される無機酸または有機酸と反応させることにより薬学的に許容される酸付加塩として製造できる。あるいは、本発明の化合物の薬学的に許容される塩基付加塩を、遊離塩基形の化合物を薬学的に許容される無機塩基または有機塩基と反応させることにより製造できる。
【0053】
あるいは、塩形の本発明の化合物を出発物質または中間体の塩を使用して製造できる。
【0054】
遊離酸形または遊離塩基形の本発明の化合物を、対応する塩基付加塩形または酸付加塩形、各々から製造できる。例えば酸付加塩形の本発明の化合物は、適当な塩基(例えば水酸化アンモニウム溶液、水酸化ナトリウムなど)と処理することにより対応する遊離塩基に変換できる。塩基付加塩形の本発明の化合物は、適当な酸(例えば塩酸など)と処理することにより対応する遊離酸に変換できる。
【0055】
非酸化形の本発明の化合物を、適当な不活性有機溶媒(例えばアセトニトリル、エタノール、ジオキサン溶液など)中で、0から80℃で還元剤(例えば硫黄、二酸化硫黄、トリフェニルホスフィン、水素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素ナトリウム、三塩化リン、三臭化物など)と処理することにより本発明の化合物のN−オキシドから製造できる。
【0056】
本発明の化合物のプロドラッグ誘導体を当業者に既知の方法で製造できる(例えばさらなる詳細のためにSaulnier et al., (1994), Bioorganic and Medicinal Chemistry Letters, Vol. 4, p. 1985参照のこと)。例えば、適当なプロドラッグを本発明の非誘導化化合物を適当なカルバミル化剤(例えば、1,1−アシルオキシアルキルカルバノクロリデート、パラ−ニトロフェニルカーボネートなど)と反応させることにより製造できる。
【0057】
本発明の化合物の保護されている誘導体を当業者に既知の方法で製造できる。保護基の創造およびその除去に適用できる技術の詳細な説明はT. W. Greene, “Protecting Groups in Organic Chemistry”, 3rd edition, John Wiley and Sons, Inc., 1999において見ることができる。
【0058】
本発明の化合物を、本発明の工程中に溶媒和物(例えば水和物)として都合良く製造または形成できる。本発明の化合物の水和物を、有機溶媒、例えばジオキシン、テトラヒドロフランまたはメタノールを使用し、水性/有機溶媒混合物から再結晶することにより都合良く製造できる。
【0059】
本発明の化合物を、化合物のラセミ混合物を光学的に活性な分割剤と反応させ、一組のジアステレオマー化合物を形成し、該ジアステレオマーを分離し、そして光学的に純粋なエナンチオマーを回収することにより、それらの個々の立体異性体として製造できる。エナンチオマーの分離は本発明の化合物の共有結合ジアステレオマー誘導体を使用して行い得るが、分離できる複合体が好ましい(例えば、結晶のジアステレオマー塩)。ジアステレオマーは異なる物理的性質(例えば、融点、沸点、溶解度、反応性など)を有し、そしてこれらの相違を利用して容易に分離できる。ジアステレオマーをクロマトグラフィー、または好ましくは溶解度の差異に基づく分割/分離技術により分割できる。次いで光学的に純粋なエナンチオマーを、ラセミ化をもたらさないであろう実用的手段により分割剤と一緒に回収する。ラセミ混合物から化合物の立体異性体の分離に適用できる技術のより詳細な説明はJean Jacques, Andre Collet, Samuel H. Wilen, “Enantiomers, Racemates and Resolutions”, John Wiley And Sons, Inc., 1981において見ることができる。
【0060】
手短に言えば、式Iの化合物を下記の工程を含む方法により製造できる:
(a)反応スキームIの工程;ならびに
(b)所望により本発明の化合物の薬学的に許容される塩への変換;
(c)所望により塩形の本発明の化合物の非塩形への変換;
(d)所望により非酸化形の本発明の化合物の薬学的に許容されるN−オキシドへの変換;
(e)所望によりN−オキシド形の本発明の化合物の非酸化形への変換;
(f)所望により異性体の混合物からの本発明の化合物の個々の異性体への分離;
(g)所望により本発明の非誘導化合物の薬学的に許容されるプロドラッグ誘導体への変換;および
(h)所望により本発明の化合物のプロドラッグ誘導体のその非誘導形への変換。
【0061】
出発物質の製造において特に記載のない限り、化合物は既知であるか、または当分野で既知の方法に準じてもしくは下記の実施例に記載のとおりに製造できる。
【0062】
当業者は、上記変換は本発明の化合物の製造法の代表例のみであり、そして他の既知の方法を同様に使用できることを理解できよう。
【実施例】
【0063】
本発明は、本発明による式Iの化合物の製造を説明する下記実施例により限定されることなくさらに例示される。
【0064】
実施例1
2−(3−ジエチルアミノプロピルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(3−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ)−フェニル]−アミド
【化4】

0℃で4−メチル−3−ニトロアニリン(1.00g、6.57mmol)およびトリエチルアミン(1.10mL、7.89mmol)の撹拌溶液に3−トリフルオロメチル塩化ベンゾイル(4.90g、31.0mmol)を加え、混合物を1時間、室温で撹拌する。反応混合物をEtOAcで希釈し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄する。有機層をMgSOで乾燥させ、減圧下で濃縮し、粗生成物を得る。粗生成物をMeOH中に溶解させ、10%Pd/Cを溶液に加える。反応混合物を12時間、室温で水素下で撹拌する。反応混合物をセライトプレートで濾過し、濾液を減圧下で濃縮し、N−(3−アミノ−4−メチルフェニル)−3−トリフルオロメチル−ベンズアミドを暗灰色の固体として得る。
【0065】
DMF中のN−(4−メチル−3−ニトロフェニル)−3−トリフルオロメチルベンズアミド(250mg、0.85mmol)、2−ブロモチアゾール−5−カルボン酸(177mg、0.85mmol)、およびジイソプロピルエチル−アミン(0.59mL、3.4mmol)の撹拌溶液にO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(355mg、0.93mmol)を加え、混合物を12時間、室温で撹拌する。反応混合物をEtOAcで希釈し、10%のチオ硫酸ナトリウム水溶液で洗浄する。有機層をMgSOで乾燥させ、減圧下で濃縮する。粗生成物を分取HPLCにより精製し、2−ブロモチアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(3−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ)−フェニル]−アミドを褐色がかった固体として得る。
【0066】
2−ブロモチアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(3−トリフルオロメチルベンゾイル−アミノ)−フェニル]−アミド(25mg、52μmol)を3−(ジエチルアミノ)−プロピルアミン中に溶解させ、混合物を4時間、80℃で撹拌する。粗生成物をDMSO(1mL)で希釈し、分取HPLCにより精製し、TFA塩形の2−(3−ジエチルアミノプロピルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(3−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ)−フェニル]−アミドを得る:1H NMR 400 MHz (DMSO-d6) δ 9.67 (s, 1H), 9.43 (br, 1H), 8.35 (t, 1H), 8.29 (s, 1H), 8.26 (d, 1H), 7.96 (d, 1H), 7.94 (s, 1H), 7.80 (d, 1H), 7.58 (d, 1H), 7.25 (d, 1H), 3.35 (q, 2H), 2.89 (m, 6H), 2.19 (s, 3H), 1.93 (m, 2H), 1.20 (t, 6H); MS m/z 534.4(M + 1).
【0067】
実施例2
2−{6−[4−(2−ヒドロキシエチル)−ピペラジン−1−イル]−2−メチルピリミジン−4−イルアミノ}−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(3−トリフルオロメチルベンゾイルアミノ)−フェニル]−アミド
【化5】

0℃でDMF中の2−アミノチアゾール−5−カルボン酸メチル(4.90g、31.0mmol)およびNaH(鉱油中60%の分散、1.36g、34.1mmol)の懸濁液にDMF中の4,6−ジクロロ−2−メチル−ピリミジン(5.05g、31.0mmol)を加え、混合物を2時間、室温で撹拌する。反応混合物をEtOAcで希釈し、10%のチオ硫酸ナトリウム水溶液で洗浄する。有機層をMgSOで乾燥させ、減圧下で濃縮する。粗生成物をMeOHから結晶化し、2−(6−クロロ−2−メチル−ピリミジン−4−イルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸メチルを白色固体として得る。
【0068】
MeOH中の2−(6−クロロ−2−メチル−ピリミジン−4−イルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸メチル(3.97g、14.0mmol)の撹拌溶液に4NのNaOH(15mL)を加え、混合物を12時間、60℃で撹拌する。反応混合物を1NのHClで中性化し、得られる沈殿を濾過し、MeOHで洗浄し、白色固体の2−(6−クロロ−2−メチル−ピリミジン−4−イルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸を得る。
【0069】
DMF中の2−(6−クロロ−2−メチル−ピリミジン−4−イルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸(230mg、0.85mmol)、N−(3−アミノ−4−メチル−フェニル)−3−トリフルオロメチルベンズアミド(250mg、0.85mmol)、およびジイソプロピルエチルアミン(0.59mL、3.4mmol)の溶液にO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(355mg、0.93mmol)を加え、混合物を12時間、室温で撹拌する。反応混合物をEtOAcで希釈し、10%のチオ硫酸ナトリウム水溶液で洗浄する。有機層をMgSOで乾燥させ、減圧下で濃縮する。粗生成物を分取HPLCにより精製し、2−(6−クロロ−2−メチル−ピリミジン−4−イルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(3−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ)−フェニル]−アミドを白色固体として得る。
【0070】
1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(0.2mL)中の2−(6−クロロ−2−メチル−ピリミジン−4−イルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(3−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ)−フェニル]−アミド(25mg、46μmol)の撹拌溶液に1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(0.2mL)中の過剰2−ピペラジン−1−イル−エタノール(100mg)を加え、混合物を4時間、60℃で撹拌する。粗生成物をDMSO(1mL)で希釈し、分取HPLCにより精製し、TFA塩形の2−{6−[4−(2−ヒドロキシエチル)−ピペラジン−1−イル]−2−メチルピリミジン−4−イルアミノ}−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(3−トリフルオロメチルベンゾイルアミノ)−フェニル]−アミドを得る:1H NMR 400 MHz (MeOH-d4) δ 8.26 (s, 1H), 8.20 (d, 1H), 8.15 (s, 1H), 7.90 (d, 1H), 7.83 (s, 1H), 7.74 (t, 1H), 7.55 (d, 1H), 7.31 (d, 1H), 6.20 (br, 1H), 3.93 (dd, 2H), 3.50 (br, 8H), 3.35 (dd, 2H), 2.53 (s, 3H), 2.31 (s, 3H); MS m/z 641.5(M + 1).
【0071】
実施例3
2−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸{5−[3−(4−エチル−ピペラジン−1−イル)−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−アミド
【化6】

DMF中の4−メチル−3−ニトロアニリン(259mg、1.7mmol)、3−(4−エチル−ピペラジン−1−イル)−5−トリフルオロメチル−安息香酸(514mg、1.7mmol)、およびジイソプロピルエチル−アミン(1.19mL、6.8mmol)の撹拌溶液にO−(7−アザベンゾトリゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(710mg、1.9mmol)を加え、混合物を12時間、室温で撹拌する。反応混合物をEtOAcで希釈し、10%のチオ硫酸ナトリウム水溶液で洗浄する。有機層をMgSOで乾燥させ、減圧下で濃縮し、粗生成物を得る。粗生成物をMeOH中に溶解し、10%のPd/Cを溶液に加える。反応混合物を12時間、室温で水素下で撹拌する。反応混合物をセライトプレートで濾過し、濾液を減圧下で濃縮し、N−(3−アミノ−4−メチルフェニル)−3−(4−エチル−ピペラジン−1−イル)−5−トリフルオロメチルベンズアミドを得る。
【0072】
DMF中のN−(3−アミノ−4−メチルフェニル)−3−(4−エチル−ピペラジン−1−イル)−5−トリフルオロメチルベンズアミド(345mg、0.85mmol)、2−ブロモチアゾール−5−カルボン酸(177mg、0.85mmol)、およびジイソプロピルエチル−アミン(0.59mL、3.4mmol)の撹拌溶液にO−(7−アザベンゾトリゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(355mg、0.93mmol)を加え、混合物を12時間、室温で撹拌する。反応混合物をEtOAcで希釈し、10%のチオ硫酸ナトリウム水溶液で洗浄する。有機層をMgSOで乾燥させ、減圧下で濃縮する。粗生成物を分取HPLCにより精製し、2−ブロモチアゾール−5−カルボン酸{5−[3−(4−エチル−ピペラジン−1−イル)−5−トリフルオロメチルベンゾイルアミノ]−2−メチルフェニル}−アミドを褐色がかった固体として得る。
【0073】
2−ブロモチアゾール−5−カルボン酸{5−[3−(4−エチル−ピペラジン−1−イル)−5−トリフルオロメチルベンゾイルアミノ]−2−メチルフェニル}−アミド(25mg、42μmol)をエタノールアミン中に溶解し、混合物を4時間、80℃で撹拌する。粗生成物をDMSO(1mL)で希釈し、分取HPLCにより精製し、TFA塩形の2−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸{5−[3−(4−エチル−ピペラジン−1−イル)−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−アミドを得る:1H NMR 400 MHz (MeOH-d4) δ 7.87 (s, 1H), 7.77 (s, 1H), 7.75 (s, 1H), 7.71 (s, 1H), 7.51 (d, 1H), 7.46 (s, 1H), 7.24 (d, 1H), 4.50 (br, 2H), 3.72 (m, 2H), 3.68 (br, 2H), 3.45 (m, 2H), 3.22 (br, 6H), 2.23 (s, 3H), 1.38 (t, 3H); MS m/z 577.5(M + 1).
【0074】
上記の実施例に記載の方法を繰り返し、適当な出発物質を使用して、表1に示す通りの下記の式Iの化合物を得る。
表1
【表1】

【表2】

【表3】

【表4】

【表5】

【0075】
【表6】

【表7】

【表8】

【表9】

【0076】
【表10】

【表11】

【表12】

【表13】

【表14】

【表15】

【0077】
【表16】

【表17】

【表18】

【表19】

【0078】
【表20】

【表21】

【表22】

【0079】
アッセイ
本発明の化合物を、それらがBCR−Ablを発現するBa/F3細胞(Ba/F3−p210)の細胞増殖を、親Ba/F3細胞と比較して選択的に阻害する能力についてアッセイする。これらのBCR−Ablで形質転換した細胞の増殖を選択的に阻害する化合物を、Bcr−ablの野生型またはGreevec耐性患者において発見された変異型(変異G250E、E255V、T315I、F317LおよびM351T)のいずれかを発現するBa/F3細胞の増殖性活性について試験する。
加えて、化合物を、それらがAbl、Bcr−Abl、FGFR3、PDGFRβ、Flt3およびb−Rafキナーゼを阻害する能力についてアッセイする。
【0080】
細胞性BCR−Abl依存性増殖の阻害(ハイスループット法)
使用するマウス細胞系は、BCR−Abl cDNAで形質転換したBa/F3マウス前B細胞系(Ba/F3−p210)である。これらの細胞を、ペニシリン50μg/mL、ストレプトマイシン50μg/mLおよびL−グルタミン200mMを添加したRPMI/10%胎児ウシ血清(RPMI/FCS)に維持する。形質転換されていないBa/F3細胞を、マウス組み換えIL3を添加された馴化培地で同様に維持する。
【0081】
細胞性BCR−Abl依存性増殖の阻害
Ba/F3−p210細胞を96ウェルTCプレートに15,000細胞/ウェルの密度で播種する。50μLの試験化合物の2倍連続希釈(Cmaxは−10μM)を各ウェルに添加する(STI571を陽性対照として包含する)。細胞を48時間、37℃、5%COでインキュベート後、15μLのMTT(Promega)を各ウェルに添加し、細胞をさらに5時間インキュベートする。570nmの光学密度を分光測光により定量し、IC50値、すなわち50%阻害に必要な化合物の濃度を用量応答曲線から決定する。
【0082】
細胞サイクル分布に対する効果
Ba/F3およびBa/F3−p210細胞を6ウェルTCプレートに、5mlの培地中2.5×10細胞/ウェルで播種し、1または10μMの試験化合物を添加する(STI571を対照として包含する)。細胞を次いで24時間または48時間、37℃、5%COでインキュベートする。2mlの細胞懸濁液をPBSで洗浄し、70%EtOHに1時間固定し、PBS/EDTA/RNase Aで30分処置する。ヨウ化プロピジウム(Cf=10μg/ml)を添加し、蛍光強度をFACScaliburTMシステム(BD Biosciences)でのフローサイトメトリーにより定量する。本発明の試験化合物は、Ba/F3−p210細胞に対してアポトーシス作用を証明するが、Ba/F3親細胞ではアポトーシスを誘発しない。
【0083】
細胞性BCR−Abl自己リン酸化に対する効果
BCR−Abl自己リン酸化を、c−abl特異的捕捉抗体および抗ホスホチロシン抗体を使用した、捕捉Elisaで定量する。Ba/F3−p210細胞を96ウェルTCプレートに、50μLの培地中2×10細胞/ウェルで播種する。50μLの試験化合物の2倍連続希釈(Cmaxは10μM)を各ウェルに添加する(STI571を陽性対照として包含する)。細胞を、90分、37℃、5%COでインキュベートする。次いで、細胞を1時間、氷上でプロテアーゼおよびホスファターゼ阻害剤を含む150μLの融解緩衝液(50mMのTris HCl、pH7.4、150mMのNaCl、5mMのEDTA、1mMのEGTAおよび1%NP−40)で処理する。50μLの細胞融解物を、予め抗abl特異的抗体でコーティングし、ブロックした96ウェルoptiplateに添加する。プレートを、4時間、4℃でインキュベートする。TBS−Tween 20緩衝液で洗浄後、50μLのアルカリホスファターゼ結合抗ホスホチロシン抗体を添加し、プレートをさらに一晩4℃でインキュベートする。TBS−Tween 20緩衝液で洗浄後、90μLの発光基質を添加し、発光をAcquestTMシステム(Molecular Devices)を使用して定量する。BCR−Abl発現細胞の増殖を阻害する本発明の試験化合物は、細胞性BCR−Abl自己リン酸化を用量依存的方法で阻害する。
【0084】
Bcr−ablの変異型を発現する細胞の増殖に対する効果
本発明の化合物を、BCR−Ablの野生型または、STI571に対する耐性を付与するか感受性を低下させる変異型(G250E、E255V、T315I、F317L、M351T)のいずれかを発現するBa/F3細胞に対するそれらの抗増殖効果を試験する。変異体BCR−Abl発現細胞および非形質転換細胞に対するこれらの化合物の抗増殖性効果を、上記の通り試験した。非形質転換細胞に対して毒性がない化合物のIC50値を、上記の通りに得た用量応答曲線から決定した。
【0085】
FGFR3(酵素アッセイ)
精製FGFR3(Upstate)でキナーゼ活性アッセイをキナーゼバッファー(30mMのTris−HCl pH7.5、15mMのMgCl、4.5mMのMnCl、15μMのNaVOおよび50μg/mLのBSA)中の0.25μg/mLの酵素、および基質(5μg/mLのビオチン−ポリ−EY(Glu、Tyr)(CIS-US, Inc.)および3μMのATP)を含む最終容量10μLで行う。2つの溶液を作る:5μlの第1の溶液はキナーゼバッファー中にFGFR3酵素を含み、まず384フォーマットProxiPlate(商標登録)(Perkin-Elmer)に分配し、次いでDMSO中に溶解させた50nLの化合物を加え、次いで5μlの第2の溶液はキナーゼバッファー中に基質(ポリ−EY)およびATPを含み、各ウェルに加えた。室温で1時間インキュベートして反応させ、30mMのTris−HCl pH7.5、0.5MのKF、50mMのETDA、0.2mg/mLのBSA、15μg/mLのストレプトアビジン−XL665(CIS-US, Inc.)および150ng/mLのクリプタート結合抗ホスホチロシン抗体(CIS-US, Inc.)を含む10μLのHTRF検出混合物の添加により停止する。ストレプトアビジン−ビオチン相互作用をするため室温で1時間インキュベーション後、時間分解蛍光シグナルはAnalyst GT(Molecular Devices Corp.)で読む。IC50値は12個の濃度(50μMから0.28nMの1:3希釈)で各化合物の阻害%の線形回帰分析により計算する。このアッセイにおいて、本発明の化合物は10nMから2μMの範囲のIC50を有する。
【0086】
FGFR3(細胞アッセイ)
本発明の化合物をFGFR3細胞キナーゼ活性に依存している基質転換Ba/F3−TEL−FGFR3細胞増殖を阻害する能力に対して試験する。Ba/F3−TEL−FGFR3を培養培地として10%の胎児ウシ血清を補ったRPMI 1640を含む懸濁液中に800,000細胞/mLまで培養する。細胞50μLの培養培地中に5000細胞/ウェルで384ウェル形式のプレート中に分配する。本発明の化合物をジメチルスルホキシド(DMSO)中に溶解し、希釈する。一般的に10mMから0.05μMの範囲の濃度勾配を作るため、1:3連続希釈で12点をDMSO中に作る。細胞を50nLの希釈化合物で加え、48時間、細胞培養インキュベーター中でインキュベーションする。増殖している細胞により作られる還元環境をモニタリングするために使用できるAlamarBlue(商標登録)(TREK Diagnostic Systems)を最終濃度10%で細胞に加える。37℃で細胞培養インキュベーター内でさらに4時間インキュベーション後、還元AlamarBlue(商標登録)(530nmで励起、580nmで放射)からの蛍光シグナルをAnalyst GT(Molecular Devices Corp.)で定量化する。IC50値は12個の濃度で各化合物の阻害%の線形回帰分析により計算する。
【0087】
FLT3およびPDGFRβ(細胞アッセイ)
FLT3およびPDGFRβの細胞活性における本発明の化合物の効果を、Ba/F3−TEL−FGFR3を使用する代わりに、Ba/F3−FLT3−ITDおよびBa/F3−Tel−PDGFRβ各々を使用することを除いて上記FGFR3細胞活性と同一の方法を使用して実施する。
【0088】
b−Raf−酵素アッセイ
本発明の化合物を、それらのb−Rafを阻害する能力について試験する。アッセイを、黒色壁かつ透明底の384ウェルMaxiSorpプレート(NUNC)で行う。基質、IκBαをDPBS(1:750)で希釈し、15μlを各ウェルに添加する。プレートを4℃で一晩インキュベートし、EMBLAプレート洗浄機を使用して、3回TBST(25mMのTris、pH8.0、150mMのNaClおよび0.05%Tween−20)で洗浄する。プレートをSuperblock(15μl/ウェル)で3時間、室温でブロックし、TBSTで3回洗浄し、軽く叩いて乾燥させる。20μMのATP(10μl)含有アッセイ緩衝液、続いて100nlまたは500nlの化合物を各ウェルに添加する。B−Rafをアッセイ緩衝液で希釈し(25μl中に1μl)、10μlの希釈したb−Rafを各ウェルに添加する(0.4μg/ウェル)。プレートを室温で2.5時間インキュベートする。キナーゼ反応を、プレートを6回TBSTで洗浄することにより停止させる。Phosph−IκBα(Ser32/36)抗体をSuperblock中で希釈し(1:10,000)、15μlを各ウェルに添加する。プレートを4℃で一晩インキュベートし、TBSTで6回洗浄する。AP結合ヤギ抗マウスIgGをSuperblockで希釈し(1:1,500)、15μlを各ウェルに添加する。プレートを室温で1時間インキュベートし、TBSTで6回洗浄する。15μlの蛍光Attophos AP基質(Promega)を各ウェルに添加し、プレートを室温で15分インキュベートする。プレートをAcquestまたはAnalyst GTで、Fluorescence Intensity Program (励起455nm、放射580nm)を使用して読み取る。
【0089】
b−Raf−細胞アッセイ
本発明の化合物をA375細胞でMEKのリン酸化を阻害する能力に対して試験する。A375細胞系(ATCC)はヒト黒色腫患者由来であり、B−Raf遺伝子にV599E変異を有する。リン酸化MEKのレベルがB−Raf変異のため上昇する。サブコンフルエントからコンフルエントA375細胞を化合物と2時間37℃で無血清培地中でインキュベーションする。次いで細胞を冷PBSで1回洗浄し、1%のTriton X100を含む溶解バッファーで溶解する。遠心分離後、上清をSDS−PAGEに付し、次いでニトロセルロース膜に移す。次いで膜を抗−リン酸−MEK抗体(ser217/221)(細胞シグナル)でウエスタンブロッティングに付す。リン酸化MEKの量はニトロセルロース膜のリン酸−MEKバンドの密度によりモニタリングする。
【0090】
Upstate KinaseProfilerTM−放射酵素的フィルター結合アッセイ
本発明の化合物を、一連のキナーゼの個々のメンバーを阻害する能力についてアッセイする。化合物を、10μMの最終濃度でデュプリケートで、この一般的プロトコールに従い試験する。キナーゼ緩衝液(2.5μL、10×−必要であればMnCl含有)、キナーゼ緩衝液中の活性キナーゼ(0.001−0.01単位;2.5μL)、特異的またはポリ(Glu4−Tyr)ペプチド(5−500μMまたは.01mg/ml)およびキナーゼ緩衝液(50μM;5μL)を、氷上でエッペンドルフで混合する。Mg/ATPミックス(10μL;67.5(または33.75)mMのMgCl、450(または225)μMのATPおよび1μCi/μl[γ−32P]−ATP(3000Ci/mmol))を添加し、反応物を約30℃で約10分インキュベートする。反応混合物を2cm×2cmのP81(ホスホセルロース、正に荷電したペプチド基質のため)またはWhatman No. 1(ポリ(Glu4−Tyr)ペプチド基質のため)試験紙升目にスポット(20μL)する。アッセイ升目を4回、各5分、0.75%リン酸で、そして1回アセトンで5分洗浄する。アッセイ升目をシンチレーションバイアルに移し、5mlシンチレーションカクテルを添加し、基質への32P取り込み(cpm)をBeckmanシンチレーションカウンターで計数する。各反応について阻害パーセントを計算する。
【0091】
遊離形または薬学的に許容される塩形の式Iの化合物は、例えば、本願に記載のインビトロ試験法により示される通り、価値のある薬理学的特性を示す。例えば、式Iの化合物は、好ましくは少なくとも下記のキナーゼの1つに対して1×10−10から1×10−5Mの範囲、好ましくは150nM未満のIC50を示す:Abl、Bcr−Abl、FGFR3、PDGFRβ、b−Raf、およびFlt−3。例えば:
(i)2−[6−(4−エチル−ピペラジン−1−イル)−2−メチル−ピリミジン−4−イルアミノ]−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(3−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ)−フェニル]−アミド(実施例8)は野生型、G250E、E255V、T315I、F317LおよびM351TBcr−abl、各々対して5nM、2.29μM、12nM、1.27μM5nMおよび5nMのIC50を有し;
(ii)2−[6−(4−エチル−ピペラジン−1−イル)−2−メチル−ピリミジン−4−イルアミノ]−チアゾール−5−カルボン酸{2−メチル−5−[3−(4−メチル−イミダゾール−1−イル)−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−フェニル}−アミド(実施例29)は野生型およびT315IBcr−Abl各々に対して8nMおよび570nMのIC50を有し;
(iii)2−(2−メチル−6−モルホリン−4−イル−ピリミジン−4−イルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸{2−メチル−5−[3−(4−メチル−イミダゾール−1−イル)−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−フェニル}−アミド(実施例28)はPDGFRβに対して5nMのIC50を有し、そして
(iv)2−[6−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−2−メチル−ピリミジン−4−イルアミノ]−チアゾール−5−カルボン酸{2−メチル−5−[3−(4−メチル−イミダゾール−1−イル)−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−フェニル}−アミド(化合物5)はFlt−3に対して41nMのIC50を有する。
【0092】
10μMの濃度で式Iの化合物は、好ましくは1個またはそれ以上の下記のキナーゼ: Abl、Bcr−Abl、FGFR3、PDGFRβ、b−Raf、およびFlt−3に対して50%以上、好ましくは約70%以上の阻害%を示す。
【0093】
ここに記載の例および態様は、説明の目的のためのみであり、それに照らした様々な修飾または変化が当業者には示唆され、それらは本発明の精神および範囲の範囲内および添付の特許請求の範囲内に包含されることは理解されるべきである。本明細書で引用する全ての刊行物、特許および特許出願は全ての目的のために引用して本明細書に包含する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I:
【化1】

[式中:
nは0、1、2、3および4から選択され;
は水素、C1−6アルキル、C6−10アリール−C0−4アルキル、C5−10ヘテロアリール−C0−4アルキル、C3−12シクロアルキル−C0−4アルキル、C3−8ヘテロシクロアルキル−C0−4アルキルおよび−XNRから選択され;
ここで、Rの任意のアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキルは所望によりハロ、C1−6アルキル、ハロ−置換−C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロ−置換−C1−6アルコキシ、C1−6アルキルチオ、ハロ−置換−C1−6アルキルチオ、−XNR、−XNRXNR、−XNR、C6−10アリール−C0−4アルキル、C5−10ヘテロアリール−C0−4アルキル、C3−12シクロアルキル−C0−4アルキルおよびC3−8ヘテロシクロアルキル−C0−4アルキルから独立して選択される1から3個の基で置換されていてもよく;ここでRの任意のアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル置換基は所望によりハロ、C1−6アルキル、ハロ−置換−C1−6アルキル、ヒドロキシ−置換−C1−6アルキル、C1−6アルコキシおよびハロ−置換−C1−6アルコキシから独立して選択される1から3個の基により置換されていてもよく;そしてRの任意のアルキルはOで置換されたメチレンを有してよく;
ここで各Xは結合およびC1−6アルキレンから独立して選択され;RおよびRは水素およびC1−6アルキルから独立して選択され;ここでRおよびRの任意のメチレンはOで置換されていてよく;ここでRはC6−10アリール−C0−4アルキル、C5−10ヘテロアリール−C0−4アルキル、C3−12シクロアルキル−C0−4アルキルおよびC3−8ヘテロシクロアルキル−C0−4アルキルから選択され;
は水素およびC1−6アルキルから選択され;
は水素およびC1−6アルキルから選択され;
はハロ、C1−6アルキル、ハロ−置換−C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロ−置換−C1−6アルコキシ、C1−6アルキルチオおよびハロ−置換−C1−6アルキルチオから選択され;
15は−NRY(O)Rおよび−Y(O)NRから選択され;ここで
YはC、S、S(O)、PおよびP(O)から選択され;
は水素およびC1−6アルキルから選択され;そして
はC6−10アリール、C5−10ヘテロアリール、C3−12シクロアルキルおよびC3−8ヘテロシクロアルキルから選択され;ここでRの該アリール、ヘテロアリール、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキルは所望によりハロ、C1−6アルキル、ハロ−置換−C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロ−置換−C1−6アルコキシ、C1−6アルキルチオ、ハロ−置換−C1−6アルキルチオ、C6−10アリール−C0−4アルキル、C5−10ヘテロアリール−C0−4アルキル、C3−12シクロアルキル−C0−4アルキル、C3−8ヘテロシクロアルキル−C0−4アルコキシおよびC3−8ヘテロシクロアルキル−C0−4アルキルから独立して選択される1から3個の置換基で置換されていてもよく;Rのアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル置換基は所望によりさらにヒドロキシ、ハロ、C1−6アルキル、ハロ−置換−C1−6アルキル、ヒドロキシ−置換−C1−6アルキル、C1−6アルコキシおよびハロ−置換−C1−6アルコキシから独立して選択される1から3個の基により置換されていてもよい]
の化合物ならびにその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、異性体およびプロドラッグ。
【請求項2】
式Ia:
【化2】

[式中:
mは0および1から選択され;
は水素、C1−6アルキル、C6−10アリール−C0−4アルキル、C5−10ヘテロアリール−C0−4アルキル、C3−12シクロアルキル−C0−4アルキル、C3−8ヘテロシクロアルキル−C0−4アルキルおよび−XNRから選択され;
ここでRの任意のアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキルは所望によりC1−6アルキル、−XNR、−XNRXNR、−XNR、C5−10ヘテロアリール−C0−4アルキルおよびC3−8ヘテロシクロアルキル−C0−4アルキルから独立して選択される1から3個の基で置換されていてもよく;ここでRの任意のヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキル置換基は所望によりC1−6アルキルおよびヒドロキシ−置換−C1−6アルキルから独立して選択される1から3個の基により置換されていてもよく;そしてRの任意のアルキルはOで置換されたメチレンを有してよく;
ここで各Xは結合およびC1−6アルキレンから独立して選択され;RおよびRは水素およびC1−6アルキルから独立して選択され;ここでRおよびRの任意のメチレンはOで置換されていてよく;ここでRはC3−12シクロアルキル−C0−4アルキルであり;
は水素およびC1−6アルキルから選択され;
は水素およびC1−6アルキルから選択され;
はハロ、C1−6アルキル、ハロ−置換−C1−6アルキル、C1−6アルコキシおよびハロ−置換−C1−6アルコキシから選択され;
Lは−NRC(O)−および−C(O)NR−から選択され;
は水素およびC1−6アルキルから選択され;そして
10はハロ−置換−C1−6アルキルであり;そして
11は水素、ハロ、C5−10ヘテロアリールおよびC3−8ヘテロシクロアルキルから選択され;ここでR10のヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキル置換基は所望によりヒドロキシおよびC1−6アルキルから独立して選択される1から3個の基により置換されていてもよい]
の請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
が水素、メチル、イソプロピル、イミダゾリル−プロピル、ピペラジニル−プロピル、ピリジニル、ジエチル−アミノ−プロピル、ヒドロキシ−エチル、ピリミジニル、モルホリノ−プロピル、フェニル、シクロプロピル、モルホリノ−エチル、ベンジルおよびモルホリノから選択され;ここでRの任意のピリジニル、イミダゾリル、ピペラジニルまたはピリミジニルは所望によりメチル、メチル−アミノ、ジメチル−アミノ−メチル、シクロプロピル−アミノ、ヒドロキシ−エチル−アミノ、ジエチル−アミノ−プロピル−アミノ、ピロリジニル−メチル、モルホリノ、モルホリノ−メチル、ピペラジニルメチルおよびピペラジニルから独立して選択される1から3個の基で置換されていてもよく;ここでRの任意のモルホリノおよびピペラジニル置換基は所望によりさらにメチル、ヒドロキシ−エチルおよびエチルから選択される基により置換されていてもよく;R、RおよびRがそれぞれ水素であり;そしてRがメチルである、請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
mが0および1から選択され;R10がトリフルオロメチルであり;そしてR11がハロ;モルホリノ−メチル;所望によりメチル、エチルまたはヒドロキシエチルで置換されていてもよいピペラジニル;所望によりメチルまたはエチルで置換されていてもよいピペラジニル−メチル;所望によりメチルで置換されていてもよいイミダゾリル;ピロリジニル−メトキシ;および所望によりヒドロキシで置換されていてもよいピペリジニルから選択される、請求項3に記載の化合物。
【請求項5】
2−(3−ジエチルアミノプロピルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(3−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ)−フェニル]−アミド;2−{6−[4−(2−ヒドロキシエチル)−ピペラジン−1−イル]−2−メチルピリミジン−4−イルアミノ}−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(3−トリフルオロメチルベンゾイルアミノ)−フェニル]−アミド;2−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸{5−[3−(4−エチル−ピペラジン−1−イル)−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−アミド;2−{6−[4−(2−ヒドロキシ−エチル)−ピペラジン−1−イル]−2−メチル−ピリミジン−4−イルアミノ}−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(3−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ)−フェニル]−アミド;2−(3−モルホリン−4−イル−プロピルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(3−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ)−フェニル]−アミド;2−(3−ジエチルアミノ−プロピルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(3−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ)−フェニル]−アミド;2−フェニルアミノ−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(3−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ)−フェニル]−アミド;2−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸{2−メチル−5−[3−(4−メチル−イミダゾール−1−イル)−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−フェニル}−アミド;2−(3−ジエチルアミノ−プロピルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸{2−メチル−5−[3−(4−メチル−イミダゾール−1−イル)−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−フェニル}−アミド;2−(3−モルホリン−4−イル−プロピルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸{2−メチル−5−[3−(4−メチル−イミダゾール−1−イル)−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−フェニル}−アミド;2−[6−(4−エチル−ピペラジン−1−イル)−2−メチル−ピリミジン−4−イルアミノ]−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(3−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ)−フェニル]−アミド;2−(6−シクロプロピルアミノ−2−メチル−ピリミジン−4−イルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(3−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ)−フェニル]−アミド;2−[6−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−2−メチル−ピリミジン−4−イルアミノ]−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(3−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ)−フェニル]−アミド;2−[6−(3−ジエチルアミノ−プロピルアミノ)−2−メチル−ピリミジン−4−イルアミノ]−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(3−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ)−フェニル]−アミド;2−(2−メチル−6−モルホリン−4−イル−ピリミジン−4−イルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(3−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ)−フェニル]−アミド;2−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸{5−[3−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−アミド;2−シクロプロピルアミノ−チアゾール−5−カルボン酸{5−[3−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−アミド;2−(2−モルホリン−4−イル−エチルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸{5−[3−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−アミド;2−シクロプロピルアミノ−チアゾール−5−カルボン酸{5−[3−(4−エチル−ピペラジン−1−イル)−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−アミド;2−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸{5−[3−(4−エチル−ピペラジン−1−イル)−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−アミド;2−ベンジルアミノ−チアゾール−5−カルボン酸{5−[3−(4−エチル−ピペラジン−1−イル)−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−アミド;2−(2−モルホリン−4−イル−エチルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸{5−[3−(4−エチル−ピペラジン−1−イル)−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−アミド;2−[6−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−2−メチル−ピリミジン−4−イルアミノ]−チアゾール−5−カルボン酸{5−[3−(4−エチル−ピペラジン−1−イル)−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−アミド;2−(6−シクロプロピルアミノ−2−メチル−ピリミジン−4−イルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸{5−[3−(4−エチル−ピペラジン−1−イル)−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−アミド;2−(2−メチル−6−モルホリン−4−イル−ピリミジン−4−イルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸{5−[3−(4−エチル−ピペラジン−1−イル)−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−アミド;2−[6−(4−エチル−ピペラジン−1−イル)−2−メチル−ピリミジン−4−イルアミノ]−チアゾール−5−カルボン酸{5−[3−(4−エチル−ピペラジン−1−イル)−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−アミド;2−[6−(3−ジエチルアミノ−プロピルアミノ)−2−メチル−ピリミジン−4−イルアミノ]−チアゾール−5−カルボン酸{5−[3−(4−エチル−ピペラジン−1−イル)−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−アミド;2−(2−メチル−6−メチルアミノ−ピリミジン−4−イルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸{5−[3−(4−エチル−ピペラジン−1−イル)−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−アミド;2−[6−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−2−メチル−ピリミジン−4−イルアミノ]−チアゾール−5−カルボン酸{2−メチル−5−[3−(4−メチル−イミダゾール−1−イル)−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−フェニル}−アミド;2−(6−シクロプロピルアミノ−2−メチル−ピリミジン−4−イルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸{2−メチル−5−[3−(4−メチル−イミダゾール−1−イル)−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−フェニル}−アミド;2−(2−メチル−6−モルホリン−4−イル−ピリミジン−4−イルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸{2−メチル−5−[3−(4−メチル−イミダゾール−1−イル)−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−フェニル}−アミド;2−[6−(4−エチル−ピペラジン−1−イル)−2−メチル−ピリミジン−4−イルアミノ]−チアゾール−5−カルボン酸{2−メチル−5−[3−(4−メチル−イミダゾール−1−イル)−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−フェニル}−アミド;2−[6−(3−ジエチルアミノ−プロピルアミノ)−2−メチル−ピリミジン−4−イルアミノ]−チアゾール−5−カルボン酸{2−メチル−5−[3−(4−メチル−イミダゾール−1−イル)−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−フェニル}−アミド;2−シクロプロピルアミノ−チアゾール−5−カルボン酸{5−[4−(4−エチル−ピペラジン−1−イルメチル)−3−トリフルオロメチル−フェニルカルバモイル]−2−メチル−フェニル}−アミド;2−メチルアミノ−チアゾール−5−カルボン酸{5−[4−(4−エチル−ピペラジン−1−イルメチル)−3−トリフルオロメチル−フェニルカルバモイル]−2−メチル−フェニル}−アミド;2−アミノ−チアゾール−5−カルボン酸{5−[4−(4−エチル−ピペラジン−1−イルメチル)−3−トリフルオロメチル−フェニルカルバモイル]−2−メチル−フェニル}−アミド;2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸{5−[4−(4−エチル−ピペラジン−1−イルメチル)−3−トリフルオロメチル−フェニルカルバモイル]−2−メチル−フェニル}−アミド;2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(4−モルホリン−4−イルメチル−3−トリフルオロメチル−フェニルカルバモイル)−フェニル]−アミド;2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(4−ピペラジン−1−イルメチル−3−トリフルオロメチル−フェニルカルバモイル)−フェニル]−アミド;2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸{2−メチル−5−[4−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−3−トリフルオロメチル−フェニルカルバモイル]−フェニル}−アミド;2−シクロプロピルアミノ−チアゾール−5−カルボン酸{2−メチル−5−[3−(4−メチル−イミダゾール−1−イル)−5−トリフルオロメチル−フェニルカルバモイル]−フェニル}−アミド;2−メチルアミノ−チアゾール−5−カルボン酸{2−メチル−5−[4−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−3−トリフルオロメチル−フェニルカルバモイル]−フェニル}−アミド;2−シクロプロピルアミノ−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(4−ピペラジン−1−イルメチル−3−トリフルオロメチル−フェニルカルバモイル)−フェニル]−アミド;2−メチルアミノ−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(4−ピペラジン−1−イルメチル−3−トリフルオロメチル−フェニルカルバモイル)−フェニル]−アミド;2−シクロプロピルアミノ−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(4−モルホリン−4−イルメチル−3−トリフルオロメチル−フェニルカルバモイル)−フェニル]−アミド;2−メチルアミノ−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(4−モルホリン−4−イルメチル−3−トリフルオロメチル−フェニルカルバモイル)−フェニル]−アミド;2−シクロプロピルアミノ−チアゾール−5−カルボン酸(5−{[1−tert−ブチル−5−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−1H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−2−メチル−フェニル)−アミド;2−シクロプロピルアミノ−チアゾール−5−カルボン酸{2−メチル−5−[3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−フェニル}−アミド;2−メチルアミノ−チアゾール−5−カルボン酸{2−メチル−5−[3−(4−メチル−イミダゾール−1−イル)−5−トリフルオロメチル−フェニルカルバモイル]−フェニル}−アミド;2−シクロプロピルアミノ−チアゾール−5−カルボン酸{2−メチル−5−[4−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−3−トリフルオロメチル−フェニルカルバモイル]−フェニル}−アミド;2−シクロプロピルアミノ−チアゾール−5−カルボン酸{5−[3−(4−エチル−ピペラジン−1−イル)−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−アミド;2−シクロプロピルアミノ−チアゾール−5−カルボン酸{5−[4−(4−エチル−ピペラジン−1−イルメチル)−3−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−アミド;2−シクロプロピルアミノ−チアゾール−5−カルボン酸{2−メチル−5−[3−(4−メチル−イミダゾール−1−イル)−
5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−フェニル}−アミド;2−シクロプロピルアミノ−チアゾール−5−カルボン酸(5−{3−[4−(2−ヒドロキシ−エチル)−ピペラジン−1−イル]−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ}−2−メチル−フェニル)−アミド;2−(2−モルホリン−4−イル−エチルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸{5−[(5−tert−ブチル−チオフェン−2−カルボニル)−アミノ]−2−メチル−フェニル}−アミド;2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸{5−[(5−tert−ブチル−チオフェン−2−カルボニル)−アミノ]−2−メチル−フェニル}−アミド;2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸{5−[(5−tert−ブチル−2−メチル−2H−ピラゾール−3−カルボニル)−アミノ]−2−メチル−フェニル}−アミド;2−{5−[4−(2−ヒドロキシ−エチル)−ピペラジン−1−イル]−ピリジン−2−イルアミノ}−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(3−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ)−フェニル]−アミド;2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸(5−{3−[4−(2−ヒドロキシ−エチル)−ピペラジン−1−イル]−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ}−2−メチル−フェニル)−アミド;2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸{5−[3−(4−エチル−ピペラジン−1−イル)−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−アミド;2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(3−トリフルオロメチル−フェニルカルバモイル)−フェニル]−アミド;2−(ピリジン−3−イルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(3−トリフルオロメチル−フェニルカルバモイル)−フェニル]−アミド;2−シクロプロピルアミノ−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(3−トリフルオロメチル−フェニルカルバモイル)−フェニル]−アミド;2−(3−イミダゾール−1−イル−プロピルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(3−トリフルオロメチル−フェニルカルバモイル)−フェニル]−アミド;2−(2−モルホリン−4−イル−エチルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸{5−[(5−tert−ブチル−2−メチル−2H−ピラゾール−3−カルボニル)−アミノ]−2−メチル−フェニル}−アミド;2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸[5−(4−クロロ−3−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ)−2−メチル−フェニル]−アミド;2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸{5−[(1−tert−ブチル−5−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボニル)−アミノ]−2−メチル−フェニル}−アミド;2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸{2−メチル−5−[3−(ピロリジン−2−イルメトキシ)−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−フェニル}−アミド;2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸{2−メチル−5−[3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−フェニル}−アミド;2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸{2−メチル−5−[3−(4−メチル−イミダゾール−1−イル)−5−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−フェニル}−アミド;2−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(3−トリフルオロメチル−フェニルカルバモイル)−フェニル]−アミド;2−(2−モルホリン−4−イル−エチルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(3−トリフルオロメチル−フェニルカルバモイル)−フェニル]−アミド;2−イソプロピルアミノ−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(3−トリフルオロメチル−フェニルカルバモイル)−フェニル]−アミド;2−[3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−プロピルアミノ]−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(3−トリフルオロメチル−フェニルカルバモイル)−フェニル]−アミド;2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(4−ピペラジン−1−イルメチル−3−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ)−フェニル]−アミド;2−(ピリジン−2−イルアミノ)−チアゾール−5−カルボン酸{5−[4−(4−エチル−ピペラジン−1−イルメチル)−3−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−アミド;2−シクロプロピルアミノ−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(4−モルホリン−4−イルメチル−3−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ)−フェニル]−アミド;2−{6−[4−(2−ヒドロキシ−エチル)−ピペラジン−1−イル]−2−メチル−ピリミジン−4−イルアミノ}−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(3−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ)−フェニル]−アミド;2−[6−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−ピリミジン−4−イルアミノ]−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(3−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ)−フェニル]−アミド;2−{6−[4−(2−ヒドロキシ−エチル)−ピペラジン−1−イル]−ピリミジン−4−イルアミノ}−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(3−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ)−フェニル]−アミド;2−[2−メチル−6−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−ピリミジン−4−イルアミノ]−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(3−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ)−フェニル]−アミド;および2−{4−[4−(2−ヒドロキシ−エチル)−ピペラジン−1−イル]−ピリジン−2−イルアミノ}−チアゾール−5−カルボン酸[2−メチル−5−(3−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ)−フェニル]−アミドから選択される請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
治療有効量の請求項1に記載の化合物と一緒に薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物。
【請求項7】
キナーゼ活性の阻害が疾患の病状および/または総体症状を予防、阻害または改善することができる動物の疾患を処置する方法であって、該動物に治療有効量の請求項1に記載の化合物を投与することを含む方法。
【請求項8】
キナーゼがAbl、Bcr−Abl、FGFR3、PDGFRβおよびb−Rafからなる群から選択される、請求項8に記載の方法。
【請求項9】
Abl、Bcr−Abl、FGFR3、PDGFRβおよびb−Rafのキナーゼ活性が疾患の病状および/または総体症状に関与する動物の疾患を処置するための薬剤の製造のための請求項1に記載の化合物の使用。

【公表番号】特表2008−528585(P2008−528585A)
【公表日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−553154(P2007−553154)
【出願日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【国際出願番号】PCT/US2006/002266
【国際公開番号】WO2006/081172
【国際公開日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【出願人】(503261524)アイアールエム・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー (158)
【氏名又は名称原語表記】IRM,LLC
【Fターム(参考)】