説明

チアゾール誘導体およびVAP−1阻害剤としてのその使用

VAP−1関連疾患、特に、黄斑浮腫の予防または治療のための血管接着タンパク質−1(VAP−1)阻害剤として有用な、式(I):
【化1】


[式中、Rは、アシルであり;Xは、置換されていてもよいチアゾールから誘導された二価の残基であり;Yは、結合、低級アルキレンまたは−CONH−であり;かつZは、式(II)または式(III):
【化2】


(式中、Rは、特定の置換基である)の基である]の化合物、またはその医薬上許容され得る塩。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】

[式中、
は、アシルであり;
Xは、置換されていてもよいチアゾールから誘導された二価の残基であり;
Yは、結合、低級アルキレン、低級アルケニレンまたは−CONH−であり;かつ
Zは、式:
【化2】


(式中、Rは、式:−A−B−D−E
(式中、Aは、結合、低級アルキレン、−NH−または−SO−であり;
Bは、結合、低級アルキレン、−CO−または−O−であり;
Dは、結合、低級アルキレン、−NH−または−CHNH−であり;かつ
Eは、保護されていてもよいアミノ、−N=CH
【化3】


(式中、Qは、−S−または−NH−であり;かつ
は、水素、低級アルキル、低級アルキルチオまたは−NH−R
(式中、Rは、水素、−NHまたは低級アルキルである)である)である)の基である)の基である]
の化合物、またはその医薬上許容され得る塩。
【請求項2】
Zが、式:
【化4】


[式中、Rは、式:
【化5】


(式中、Gは、結合、−NHCOCH−または低級アルキレンであり、Rは、水素、−NHまたは低級アルキルである)の基;−NH;−CHNH;−CHONH;−CHON=CH
【化6】


である]の基である請求項1の化合物、またはその医薬上許容され得る塩。
【請求項3】
が、以下の式:
【化7】


(式中、Gは、結合、−NHCOCH−または低級アルキレンであり、Rは、水素または低級アルキルである)の基;−CHNH;−CHONH;−CHON=CH
【化8】


である請求項2の化合物、またはその医薬上許容され得る塩。
【請求項4】
が、アルキルカルボニルであり、かつ、Xが、メチルスルホニルベンジルで置換されていてもよいチアゾールから誘導された二価の残基である請求項1〜3のいずれかの化合物、またはその医薬上許容され得る塩。
【請求項5】
前記化合物が
N−{4−[2−(4−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}フェニル)エチル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド、
N−{4−[2−(4−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}フェニル)エチル]−5−[4−(メチルスルホニル)ベンジル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド、
N−{4−[2−(4−{[ヒドラジノ(イミノ)メチル]アミノ}フェニル)エチル]−5−[4−(メチルスルホニル)ベンジル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド、
N−{4−[2−(4−{[ヒドラジノ(イミノ)メチル]アミノ}フェニル)エチル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミドもしくは
N−(4−{2−[4−(2−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}エチル)フェニル]エチル}−1,3−チアゾール−2−イル)アセトアミド
である請求項1の化合物、またはその医薬上許容され得る塩。
【請求項6】
医薬として用いるための請求項1の化合物、またはその医薬上許容され得る塩。
【請求項7】
請求項1の化合物またはその医薬上許容され得る塩を活性成分として含む、医薬組成物。
【請求項8】
式(I):
【化9】

[式中、
は、アシルであり;
Xは、置換されていてもよいチアゾールから誘導された二価の残基であり;
Yは、結合、低級アルキレン、低級アルケニレンまたは−CONH−であり;かつ
Zは、式:
【化10】


(式中、Rは、式:−A−B−D−E
(式中、Aは、結合、低級アルキレン、−NH−または−SO−であり;
Bは、結合、低級アルキレン、−CO−または−O−であり;
Dは、結合、低級アルキレン、−NH−または−CHNH−であり;かつ
Eは、保護されていてもよいアミノ、−N=CH
【化11】


(式中、Qは、−S−または−NH−であり;かつ
は、水素、低級アルキル、低級アルキルチオまたは−NH−R
(式中、Rは、水素、−NHまたは低級アルキルである)である)である)の基である)の基である]
の化合物、またはその医薬上許容され得る塩の製造方法であって、以下の(i)〜(v)からなる群から選択される少なくとも1つの工程を含む、方法:
(i)化合物(1):
【化12】


を、化合物(2):
【化13】


(式中、Lは、脱離基であり、Zは、上記で定義した通りである)
またはその塩と反応させる工程;
(ii)化合物(3):HN−X−Z
(式中、XおよびZは、上記で定義した通りである)
またはその塩を、
化合物(4):R−L
(式中、Rは、上記で定義した通りであり、Lは、脱離基である)
と反応させる工程;
(iii)化合物(6):R−NH−X−CHO
(式中、RおよびXは、上記で定義した通りである)
またはその塩を、
化合物(7):L−CH−Z
(式中、Lは、脱離基であり、Zは、上記で定義した通りである)
またはその塩と反応させる工程;
(iv)化合物(10):R−NH−X−(低級アルケニレン)−Z
(式中、R、XおよびZは、上記で定義した通りである)
またはその塩を、
化合物(11):R−NH−X−(低級アルキレン)−Z
(式中、R、XおよびZは、上記で定義した通りである)
またはその塩に還元する工程;および
(v)化合物(12):R−NH−X−COOHもしくはその反応性誘導体
(式中、RおよびXは、上記で定義した通りである)
またはその塩を、
化合物(13):L−NH−Z
(式中、Lは、水素原子または保護基であり、Zは、上記で定義した通りである)
またはその塩と反応させる工程。
【請求項9】
VAP−1阻害剤としての医薬を製造するための、請求項1の化合物またはその医薬上許容され得る塩の使用。
【請求項10】
前記化合物が
N−{4−[2−(4−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}フェニル)エチル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド、
N−{4−[2−(4−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}フェニル)エチル]−5−[4−(メチルスルホニル)ベンジル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド、
N−{4−[2−(4−{[ヒドラジノ(イミノ)メチル]アミノ}フェニル)エチル]−5−[4−(メチルスルホニル)ベンジル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド、
N−{4−[2−(4−{[ヒドラジノ(イミノ)メチル]アミノ}フェニル)エチル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミドまたは
N−(4−{2−[4−(2−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}エチル)フェニル]エチル}−1,3−チアゾール−2−イル)アセトアミドである、請求項9の使用。
【請求項11】
VAP−1関連疾患の予防または治療用の医薬を製造するための、請求項1の化合物またはその医薬上許容され得る塩の使用。
【請求項12】
前記VAP−1関連疾患が、肝硬変、本態性固定性高血圧、糖尿病、動脈硬化、(糖尿病、動脈硬化および高血圧における)内皮損傷、糖尿病および尿毒症に関連する心血管疾患、通風および関節炎に関連する疼痛、(糖尿病患者における)網膜症、(結合組織の)炎症性疾患または症状(関節リウマチ、強直性脊椎炎、乾癬関節炎および骨関節炎または変形性関節疾患、ライター症候群、シェーグレン症候群、ベーチェット症候群、再発性多発性軟骨炎、全身性エリテマトーデス、円板状エリテマトーデス、全身性硬化、好酸球性筋膜炎、多発性筋炎、皮膚筋炎、リウマチ性多発性筋痛、脈管炎、一過性の関節炎、結節性多発性動脈炎、ウェゲナー肉芽腫症、混合結合組織疾患および若年性関節リウマチ)、消化管の炎症性疾患または症状[クローン病、潰瘍性大腸炎、過敏性腸症候群(痙攣性結腸)、肝臓の線維症、口腔粘膜の炎症(口内炎)および再発性アフタ口内炎]、中枢神経系の炎症性疾患または症状(多発性硬化症、アルツハイマー病、および虚血性卒中に関連する虚血再灌流障害)、肺炎症性疾患または症状(喘息、成人呼吸促迫症候群、慢性閉塞性肺疾患)、(慢性の)皮膚の炎症性疾患または症状(乾癬、アレルギー性病変、扁平苔癬、薔薇色粃糖疹、接触性皮膚炎、アトピー性皮膚炎、毛孔性紅色粃糠疹)、微小血管および大血管の疾患(動脈硬化、血管網膜症、網膜症、腎症、ネフローゼ症候群および神経障害(多発性神経障害、単神経障害および自律神経障害)、足潰瘍、関節の問題および感染リスクの増加)を含む、炭水化物代謝に関連する疾患(糖尿病および糖尿病由来の合併症)、脂肪細胞の分化もしくは機能または平滑筋細胞の機能の異常に関連する疾患(動脈硬化および肥満)、血管疾患[アテローム性動脈硬化、非アテローム性動脈硬化、心筋梗塞および周辺動脈閉塞を含む虚血性心疾患、レイノー病およびレイノー現象、閉塞性血栓性血管炎(バージャー病)]、慢性関節炎、炎症性腸疾患、皮膚病、糖尿病、SSAO媒介合併症[糖尿病(インスリン依存性糖尿病(IDDM)および非インスリン依存性糖尿病(NIDDM))および血管合併症(心臓発作、狭心症、卒中、切断、失明および腎不全)]および黄斑浮腫(糖尿病性および非糖尿病黄斑浮腫)からなる群から選択される、請求項11の使用。
【請求項13】
前記VAP−1関連疾患が黄斑浮腫である、請求項12の使用。
【請求項14】
前記黄斑浮腫が糖尿病黄斑浮腫である、請求項13の使用。
【請求項15】
前記黄斑浮腫が非糖尿病黄斑浮腫である、請求項13の使用。
【請求項16】
請求項1の化合物またはその医薬上許容され得る塩を含む、VAP−1阻害剤。
【請求項17】
黄斑浮腫の予防または治療の方法であって、当該予防または治療を必要とする被検体に、当該被検体の黄斑浮腫を治療するのに十分な量のVAP−1阻害剤を投与することを含む、方法。
【請求項18】
VAP−1阻害剤が
N−{4−[2−(4−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}フェニル)エチル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド、
N−{4−[2−(4−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}フェニル)エチル]−5−[4−(メチルスルホニル)ベンジル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド、
N−{4−[2−(4−{[ヒドラジノ(イミノ)メチル]アミノ}フェニル)エチル]−5−[4−(メチルスルホニル)ベンジル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド、
N−{4−[2−(4−{[ヒドラジノ(イミノ)メチル]アミノ}フェニル)エチル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミドもしくは
N−(4−{2−[4−(2−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}エチル)フェニル]エチル}−1,3−チアゾール−2−イル)アセトアミド、
またはその医薬上許容され得る塩である、請求項17の方法。
【請求項19】
VAP−1関連疾患の予防または治療の方法であって、有効量の請求項1の化合物またはその医薬上許容され得る塩を哺乳動物に投与することを含む、方法。
【請求項20】
前記VAP−1関連疾患が、肝硬変、本態性固定性高血圧、糖尿病、動脈硬化、(糖尿病、動脈硬化および高血圧における)内皮損傷、糖尿病および尿毒症に関連する心血管疾患、通風および関節炎に関連する疼痛、(糖尿病患者における)網膜症、(結合組織の)炎症性疾患または症状(関節リウマチ、強直性脊椎炎、乾癬関節炎および骨関節炎または変形性関節疾患、ライター症候群、シェーグレン症候群、ベーチェット症候群、再発性多発性軟骨炎、全身性エリテマトーデス、円板状エリテマトーデス、全身性硬化、好酸球性筋膜炎、多発性筋炎、皮膚筋炎、リウマチ性多発性筋痛、脈管炎、一過性の関節炎、結節性多発性動脈炎、ウェゲナー肉芽腫症、混合結合組織疾患および若年性関節リウマチ)、消化管の炎症性疾患または症状[クローン病、潰瘍性大腸炎、過敏性腸症候群(痙攣性結腸)、肝臓の線維症、口腔粘膜の炎症(口内炎)および再発性アフタ口内炎]、中枢神経系の炎症性疾患または症状(多発性硬化症、アルツハイマー病、および虚血性卒中に関連する虚血再灌流障害)、肺炎症性疾患または症状(喘息、成人呼吸促迫症候群、慢性閉塞性肺疾患)、(慢性の)皮膚の炎症性疾患または症状(乾癬、アレルギー性病変、扁平苔癬、薔薇色粃糖疹、接触性皮膚炎、アトピー性皮膚炎、毛孔性紅色粃糠疹)、微小血管および大血管の疾患(動脈硬化、血管網膜症、網膜症、腎症、ネフローゼ症候群および神経障害(多発性神経障害、単神経障害および自律神経障害)、足潰瘍、関節の問題および感染リスクの増加)を含む、炭水化物代謝に関連する疾患(糖尿病および糖尿病由来の合併症)、脂肪細胞の分化もしくは機能または平滑筋細胞の機能の異常に関連する疾患(動脈硬化および肥満)、血管疾患[アテローム性動脈硬化、非アテローム性動脈硬化、心筋梗塞および周辺動脈閉塞を含む虚血性心疾患、レイノー病およびレイノー現象、閉塞性血栓性血管炎(バージャー病)]、慢性関節炎、炎症性腸疾患、皮膚病、糖尿病、SSAO媒介合併症[糖尿病(インスリン依存性糖尿病(IDDM)および非インスリン依存性糖尿病(NIDDM))および血管合併症(心臓発作、狭心症、卒中、切断、失明および腎不全)]および黄斑浮腫(糖尿病性および非糖尿病黄斑浮腫)からなる群から選択される、請求項19の方法。
【請求項21】
前記VAP−1関連疾患が黄斑浮腫である、請求項20の方法。
【請求項22】
前記黄斑浮腫が糖尿病黄斑浮腫である、請求項21の方法。
【請求項23】
前記黄斑浮腫が非糖尿病黄斑浮腫である、請求項21の方法。

【公表番号】特表2006−516611(P2006−516611A)
【公表日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−502657(P2006−502657)
【出願日】平成16年1月27日(2004.1.27)
【国際出願番号】PCT/JP2004/000708
【国際公開番号】WO2004/067521
【国際公開日】平成16年8月12日(2004.8.12)
【出願人】(000006677)アステラス製薬株式会社 (274)
【Fターム(参考)】