説明

チップカード用コネクタおよび移動ステーション

【課題】本発明は、移動ステーションのユーザや通信網サービスの加入者を識別するのに使用する、SIM(加入者識別モジュール)カードのような電子装置のチップカード用コネクタを提供する。
【解決手段】コネクタとチップカードの間の電気接続は、接続用バネの可撓性部分(4A)に固定した金属ボール(3A)によって確立する。ボール(3A)は、バネ(4A)上に形成されたボールベッド上に溶接され、フレームの開口(3B)の縁部によって支持される。ボール(3A)と縁部(3B)によって支持されることにより、チップカードをいくつかの方向からコネクタに挿入することができる。チップカードのホルダと電子装置の構成のみが設置方向を制限する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、チップカード、例えばSIM用(加入者識別モジュール、(Subscriber Identity Module))カードを移動ステーションに接続するためのチップカード用コネクタ、および本発明のチップカード用コネクタを使用する移動ステーションに関する。
【背景技術】
【0002】
チップカードは、電子装置、例えば移動ステーションに対して、例えば加入者の識別または情報の保存のために使用する。一般的に電子装置は、回路盤に溶接されたチップカードホルダと、チップカードに接続するために接続用バネを備えたコネクタとを有している。この目的のため、チップカードの接続表面は金メッキが施されており、この金メッキ済み接続表面によってチップカードの回路に対する電気接続部を形成することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10‐064638号公報
【特許文献2】実願昭47‐12001号公報
【特許文献3】特開平10‐321324号公報
【特許文献4】特願平11‐187810号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来技術の電子装置は、チップカードをバネに抗して直接的に取り付けるか、あるいは、ある方向から摺動させて所定の位置に取り付ける必要があるので、チップカードをホルダおよびコネクタに取り付けるのが困難であるという欠点を有している。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の目的は、チップカードを可能な限り多数の方向から取り付けることができる新規なチップカード用コネクタを提供することである。
【0006】
本発明は、チップカード用コネクタにおいて、絶縁性フレームと少なくとも一つの細長い導電性接続用バネとを具備しており、この接続用バネは前記チップカードの接触領域に接触するよう形成される接触部分を含んでいて前記接続用バネの長手方向に大幅に屈曲した形状を有しているチップカード用コネクタに関する。本発明によると、接触するよう形成された前記接触部分は長手方向と横断方向とに屈曲した形状を有しており、フレームは前記接触部分が前記チップカードの平面方向に運動すること、および前記接続用バネの横断方向に運動することを妨げている。
【0007】
従って、接続部分を形成するために配置された接続用バネの一部は、チップカードが接続用バネの長手方向以外の方向からはめ込まれた場合にも、横方向、すなわち本質的にチップカードの面に対して直交する方向に可撓性を有している。
【0008】
また、本発明は、電子装置において、チップカードの情報を読み取るプロセッサと、前記プロセッサのプログラムを保存しているメモリと、前記チップカードに接続するためのチップカード用コネクタと、操作者のために示されるべき情報を出力するための少なくとも一つの出力部材と、操作者が使用する入力装置とを具備する電子装置に関する。本発明によれば、前記チップカード用コネクタが絶縁性フレームと接続用バネとを具備しており、チップカードの接触領域上に接触するように設けられた少なくとも一つの前記接続用バネの一部分は少なくとも二つの方向に屈曲されており、前記フレームは、前記チップカードが平面方向に運動することおよび前記接続用バネが横断方向に運動することを妨げるために少なくとも一つの支持部分を具備している。
【0009】
また、本発明は、移動ステーションにおいて、加入者の識別用カードの識別情報を読み込むためのプロセッサと、このプロセッサのプログラムを保存するためのメモリと、前記加入者の前記識別用カードに接続するための識別用カードのコネクタと、操作者に示されるべき情報を出力するための少なくとも一つの出力部材と、操作者が使用する入力装置と、無線通信網に接続するための送受信機およびアンテナとを具備する移動ステーションに関する。本発明によれば、前記識別用カードのコネクタが絶縁性フレームと接続用バネとを備えており、前記チップカードの接触領域に接触するように設けられた少なくとも一つの接続用バネの一部分が少なくとも二つの方向に屈曲されており、前記フレームが、前記チップカードが平面方向に運動することと、前記接続用バネが横断方向に運動することとを妨げるために少なくとも一つの支持部を具備する。
【0010】
本発明によると、チップカードを少なくとも四つの水平方向から、または上方から取り付けることができる。これにより、チップカード用コネクタの設置方向が重要な要素でなくなるので、電子装置、例えば移動ステーションの設計者は電子装置をさらに自由に設計できるようになる。さらに、本発明によると、コネクタの下方に構成部分用のスペースが存在しないため、コネクタ用の回路盤上にはあまりスペースを必要としない。
【0011】
本発明のコネクタは、製造コストが低く、電子装置に容易に取り付けることができる。コネクタを装置の組み立て時に自動的に取り付けることができる。
【0012】
本発明の好ましい実施形態は、添付される特許請求の範囲に示されている通りである。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】(a)回路盤に溶接した従来技術のチップカード用コネクタを示す図である。(b)回路盤に溶接した従来技術のチップカード用コネクタを示す図である。
【図2】本発明のある実施形態によるチップカード用コネクタを示す図である。
【図3】本発明のある実施形態によるチップカード用コネクタを示す図である。
【図4】本発明のある実施形態によるチップカード用コネクタを示す図である。
【図5】本発明のある実施形態によるチップカード用コネクタを示す図である。
【図6】本発明のある実施形態によるチップカード用コネクタを示す図である。
【図7】本発明のある実施形態によるチップカード用コネクタを示す図である。
【図8】本発明のある実施形態によるチップカード用コネクタを示す図である。
【図9】本発明のある実施形態によるチップカード用コネクタを示す図である。
【図10】本発明のもう一つの実施形態によるチップカード用コネクタを示す図である。
【図11】本発明のもう一つの実施形態によるチップカード用コネクタを示す図である。
【図12】本発明のもう一つの実施形態によるチップカード用コネクタを示す図である。
【図13】本発明のもう一つの実施形態によるチップカード用コネクタを示す図である。
【図14】本発明のもう一つの実施形態によるチップカード用コネクタを示す図である。
【図15】本発明のもう一つの実施形態によるチップカード用コネクタを示す図である。
【図16】本発明のもう一つの実施形態によるチップカード用コネクタを示す図である。
【図17】本発明の一つの実施形態によるチップカード用コネクタを使用している移動ステーションに関するブロック図である。
【図18】接続面から見たチップカードを表した図である。
【図19】回路盤のチップカード用コネクタを表した図である。
【図20】回路盤、チップカード用コネクタ、および取り付けたチップカードの配置を表した図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1は、回路盤に鑞付けするように設計された従来技術のチップカード用コネクタであって、フレームC1および接続用バネC2を備えている。フレームの外側縁部における接続用バネC2の幅狭端部C2Aは、回路盤の鑞付け領域に溶接するために曲げられている。フレームの開口C3内に位置する接続用バネC2の凸型スプーン形状の端部C2Bは、チップカードに接続するように上昇位置に配置されている。
【0015】
図2から図9は、本発明の或る実施形態によるチップカード用コネクタを表している。図2はチップカード用コネクタを側方から見た側面図であり、図3は頂部から見た頂面図であり、図4は端部から見た端面図であり、および図5は側面透視図である。本発明によるチップカード用コネクタは、絶縁プラスチック製フレーム1と、コネクタを回路板に押圧するためのホルダ2、例えば把握用突起部と、金属製ボール3Aと、フレーム1内において金属製ボール用に整形された開口3Bと、導電性接続用バネとを備えており、この導電性接続用バネは、金属製ボール3Aを開口3Bに柔軟に支持する支持部分4Aと、フレーム1に固定された固定部分4Bと、回路盤に対して押圧する押圧部分4Cとに分かれている。固定具は、前述した形状以外の形状、例えば挿入部、溝などのように整形されていてもよい。ホルダは、回路盤に接続用バネを鑞付けすることによって代用してもよい。
【0016】
図6、図7、図8、および図9はそれぞれ、導電性ボール3A、好ましくは金属製ボール、側方から柔軟に支持するように整形された開口3B、および開口3B内の接続用バネの金属製ボール3Aを柔軟に支持する支持部分4Aを表す頂面図、二つの端面図、さらに側面透視図である。しかしながら、接続用バネの支持部分4Aの全体は、図6、図7および図8には示されていない。
【0017】
ボール3Aを接続用バネに対して緩めたり、固定したりすることができる。図7は、開口3B1が狭いことによって、ボール3Aがボールベッド4AA内において緩く保持されていて、それによりボール3Aは開口3B1を通って滑動できないようになっていることを示している。図8は、ボール3Aを固定したときにボール3Aが開口3B1の縁部によってのみ支持されている様子を示している。
【0018】
図9は、接続用バネ4A内に形成されたボールベッド4AAと、例えば溶接部4ABによってボールベッドに固定された金属製ボール3Aとを示している。
【0019】
図10から図16は、本発明の他の実施形態によるチップカード用コネクタを表している。図10はチップカード用コネクタを側面から表す側面図であり、図11は頂部から見た頂面図であり、図12は端部から見た端面図であり、さらに図13は側面透視図である。本発明によるチップカード用コネクタは、好ましくはプラスチック製フレーム5と、コネクタを回路盤に押圧するための把持用突起部6と、導電性接続用バネと、開口8とを備えている。導電性接続用バネは、可撓性を有する凸型接触部分7Aと、フレーム5に固定された固定部分7Bと、回路盤に対して押圧している押圧部分7Cとに分けられており、開口8は、接続用バネの凸型接触部分7A用に整形されていて接続用バネを側方から支持する。本実施形態の把持用突起部6を異なるように整形することができて、接続用バネを回路盤に鑞付けすることによって代用することができる。
【0020】
図14、図15および図16はそれぞれ、接続用バネの凸型接触部分7Aと開口8とを詳細に拡大した頂面図、端面図、側面透視図である。接続用バネの凸型接触部分7Aは、直線状であって下方向への屈曲部、好ましくは板状である板状端部7AAと、側方でかつ下方向に屈曲する凸型翼状部7ABと、好ましくは板状である板状フレーム7ACとを有している。開口8は、接続用バネの端部7AAとほぼ同一の幅を有していて側方向に端部7AAを支持する幅狭部分8Aと、翼状部7ABのスパンの幅とほぼ同一の幅を有していて翼状部7ABを側方向に支持する幅広部分8Bとを含んでいる。翼状部7ABの両端を内側に屈曲させることによって、例えば翼状部7ABに丸みをつけて、翼状部7ABを縁部8Bに滑動させて縁部8Bの磨耗を避けることができる。
【0021】
このことから、側面からのまたは側方向への支持作用は、接続用バネ4、7の長手方向を横切る方向を意味している。
【0022】
図17は、移動ステーション(mobile station)のブロック図を表しており、このブロック図内においては本発明によるチップカード用コネクタが使用されている。移動ステーションは、識別情報を読み込むためのプロセッサ9と、プロセッサ9のプログラムを保存するためのメモリ10と、識別用カードに接続するためであって本発明に基づく識別用カード用コネクタ11と、操作者のために示されるべき情報を表示するための表示装置12と、ユーザのパスワードを入力するためのキーボード13と、声を伝達させるための音声部14と、無線通信網に接続するための送受信機15とアンテナ16とを備えている。
【0023】
図18は、接触側から見たチップカード17を示している。接触領域18がチップカード17の表面上に存在していて、八つの小域A、B、C、D、E、F、G、Hを有している。チップカード17の右下縁部においては、角が切り取られているカット済みコーナが存在しており、このカット済みコーナによって、チップカード17を常に正しい位置(right position)に設置することができる。このタイプのカードに関しては、カードを他の位置に設置することができないように、前記コーナに対応する突起部が本発明によるコネクタの外側に配置されている。
【0024】
図19は、チップカード用コネクタの位置における回路盤19を示している。チップカード用コネクタは、破線20によって区切られた領域に押圧され、それにより、接続用バネの下方部分が導電性表面21Aから21Hを押圧するようになる。
【0025】
図20は、チップカード用コネクタのフレーム1と、把持用突起部2と、接続用バネ接触部3A、例えばボールと、チップカード17と、回路盤19と、装置の内側シールド22とを備えた配置を表している。チップカード用コネクタは、装置の内側シールド22と把持用突起部2とによって回路盤19に押圧されている。
【0026】
実施例として加入者の識別用カードを認識する本発明によるコネクタを、読み込み装置用の異なる種類の移動ステーションに適用することを実施例として検討してみる。本発明の一つの実施形態によるチップカードを、回路盤と移動ステーションのシールドとの間に設置し、それにより例えばシールド内の開口の縁部を用いてコネクタを回路盤に押し付けるようになる。従って、電気的接触部が回路盤の接触領域とチップカード用コネクタの接続用バネとの間に形成される。ほとんどの一般的な移動ステーションにおいては、加入者の識別用カードをヒンジ付きホルダ内に滑動させ、それによって、識別用カードが接続用バネに押圧される。本発明のコネクタによると、識別用カードをどちらの側からでも位置決めすることができ、それによって接続用バネの両側部における壁部が識別用カードを接続用バネに対して押圧するようになる。
【0027】
金属製ボールを、他の材料から製造されていて導電性材料により被覆されたボールに置き換えることもできる。接続用バネの数を必要に応じて変更することができる。
【0028】
接続用バネの、内側に屈曲した接触部分を他の形状、例えば、聖アンデレ十字のように整形するか、一側を屈曲させるか、またはレンズのような部分的な球体にすることもできる。しかしながら、チップカードの滑動特性と保持部分の安定性とが、湾曲した縁部とチップカード用コネクタのフレーム上の接触部分の支持体とによって保証されている限り、接触部分は周知の形状でなくてもよい。
【0029】
チップカードを所定位置に保持するには、チップカード用コネクタに加え、好ましくは、従来技術のような特殊なホルダが必要である。しかしながら、本発明によると、ホルダによって、チップカードを側方から設置することができる。また、ホルダを、チップカード用コネクタの一体部分として形成することもできる。
【0030】
本発明は、実施例として前述した実施形態に制限されることはなく、添付される特許請求の範囲によって形成される本発明の範囲から逸脱することなしに本発明の詳細部分を変更することができる。
【符号の説明】
【0031】
1 絶縁プラスチックフレーム
2 把持用突起部
3A ボール
3B 開口
4A 接続用バネ
4AA ボールベッド
4AB 溶接
4B 固定部分
4C 押圧部分
5 フレーム
6 把持用突起部
7A 凸型接触部分
7AA 板状端部
7AB 凸型翼状部
7AC 板状フレーム
7B 固定部分
7C 押圧部分
8 開口
9 プロセッサ
10 メモリ
11 カード用コネクタ
12 表示装置
13 キーボード
14 音声部
15 送受信機
16 アンテナ
17 チップカード
18 接触領域
19 回路盤
20 破線
21A、B、C、D、E、F、G、H 導電性表面
22 内側シールド
C1 フレーム
C2 接続用バネ
C2A 幅狭端部
C2B スプーン形状端部
C3 開口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
チップカード用コネクタにおいて、絶縁性フレームと少なくとも一つの細長い導電性接続用バネ(4、7)とを具備しており、該接続用バネは前記チップカードの接触領域に接触するよう形成される接触部分を含んでいて前記接続用バネの長手方向に大幅に屈曲した形状を有しているチップカード用コネクタにおいて、接触するよう形成された前記接触部分(3A、7A)は長手方向と横断方向とに屈曲した形状を有しており、フレーム(1、5)は前記接触部分が前記チップカード(17)の平面方向に運動すること、および前記接続用バネの横断方向に運動することを妨げるための少なくとも一つの支持部分(3B、8A、8B)を具備しているチップカード用コネクタ。
【請求項2】
前記チップカード用コネクタの前記フレーム(1、5)が、前記接続用バネ(4、7)に電気的に接触するために、コネクタを回路盤(19)に押圧するよう整形されたホルダ(2、6)を備えている請求項1に記載のチップカード用コネクタ。
【請求項3】
前記接続用バネ(4)が、
前記チップカードの前記接触領域(18)に接触するために少なくとも一つの導電性表面を有しているボール(3A)およびボールベッド(4AA)を備えた可撓性を有する部分(4A)と、
前記フレーム(1)に固定される固定部分(4B)と、
前記回路盤の前記接触領域において電気的接触部を形成するために前記回路盤に対して押圧されるべき押圧部分(4C)と、
を具備する請求項1に記載のチップカード用コネクタ。
【請求項4】
前記フレーム(1)が開口(3B)を具備しており、該開口(3B)は前記導電性ボールを側方から前記接続用バネの長手方向に支持する請求項3に記載のチップカード用コネクタ。
【請求項5】
少なくとも前記ボール(3A)の表面が、金属から形成されていて前記接続用バネ(4A)の前記ボールベッド(4AA)の上方に浮かぶように配置されており、それにより前記ボールを支持している前記フレーム(1)の前記開口(3B)が前記ボールの直径よりも少なくとも一方向に小さいようになっている請求項3に記載のチップカード用コネクタ。
【請求項6】
前記ボール(3A)が金属から形成されていて鑞付け部(4AB)によって前記接続用バネ(4A)の前記ボールベッド(4AA)に固定されている請求項3に記載のチップカード用コネクタ。
【請求項7】
前記接続用バネ(7)が、
下方に屈曲させた板状端部(7AA)、側方に位置していて下方に屈曲させた凸型翼状部(7AB)、および板状フレーム(7AC)を含む可撓性凸型接触部分(7A)と、
フレーム(5)に固定された固定部分(7B)と、
回路盤(19)に対して押圧する押圧部分(7C)と、
を具備する請求項1に記載のチップカード用コネクタ。
【請求項8】
前記フレーム(5)が、前記接続用バネの前記可撓性を有する凸型接触部分(7A)用に整形された開口(8)を有しており、該開口(8)が、前記端部(7AA)の幅にほぼ等しくて前記接続用バネの前記端部を側方から支持する幅狭部分(8A)と、前記翼状部(7AB)のスパンの幅にほぼ等しくて前記接続用バネの前記翼状部を側方から支持する幅広部分(8B)とを具備している請求項7に記載のチップカード用コネクタ。
【請求項9】
電子装置において、チップカード(17)の情報を読み取るプロセッサ(9)と、前記プロセッサ(9)のプログラムを保存しているメモリ(10)と、前記チップカード(17)に接続するためのチップカード用コネクタ(11)と、操作者のために示されるべき情報を出力するための少なくとも一つの出力部材(12、14)と、操作者が使用する入力装置(13)とを具備する電子装置において、前記チップカード用コネクタが絶縁性フレーム(1、5)と接続用バネ(4、7)とを具備しており、チップカードの接触領域(18)上に接触するように設けられた少なくとも一つの前記接続用バネ(4、7)の一部分は少なくとも二つの方向に屈曲されており、前記フレーム(1、5)は、前記チップカード(17)が平面方向に運動することおよび前記接続用バネ(4、7)が横断方向に運動することを妨げるために少なくとも一つの支持部分を具備している電子装置。
【請求項10】
移動ステーションにおいて、加入者の識別用カード(17)の識別情報を読み込むためのプロセッサ(9)と、該プロセッサ(9)のプログラムを保存するためのメモリ(10)と、前記加入者の前記識別用カード(17)に接続するための識別用カードのコネクタ(11)と、操作者に示されるべき情報を出力するための少なくとも一つの出力部材(12、14)と、操作者が使用する入力装置(13)と、無線通信網に接続するための送受信機(15)およびアンテナ(16)とを具備する移動ステーションにおいて、前記識別用カードのコネクタが絶縁性フレーム(1、5)と接続用バネ(4、7)とを備えており、前記チップカードの接触領域(18)に接触するように設けられた少なくとも一つの接続用バネの一部分が少なくとも二つの方向に屈曲されており、前記フレーム(1、5)が、前記チップカード(17)が平面方向に運動することと、前記接続用バネ(4、7)が横断方向に運動することとを妨げるために少なくとも一つの支持部を具備する移動ステーション。
【請求項11】
前記接続用バネ(4、7)に電気的に接続するために、前記識別用カードのコネクタのフレーム(1、5)には、前記移動ステーションの内側シェル(22)によって前記コネクタを回路盤(19)に押圧するために整形されたホルダ(2、6)が備えられている請求項10に記載の移動ステーション。
【請求項12】
前記識別用カード用コネクタの前記接続用バネ(4)が、
前記チップカードの前記接触領域(18)に接触するために少なくとも一つの導電性表面を有しているボール(3A)およびボールベッド(4AA)を備えた可撓性を有する部分(4A)と、
前記フレーム(1)に固定される固定部分(4B)と、
電気を通すために前記回路盤に対して押圧されるべき押圧部分(4C)と、
を具備する請求項10に記載の移動ステーション。
【請求項13】
前記フレーム(1)が開口(3B)を含み、該開口の縁部が導電性ボールを側方から前記接続用バネの長手方向に支持することを特徴とする、請求項10に記載の移動ステーション。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2010−153392(P2010−153392A)
【公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−62622(P2010−62622)
【出願日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【分割の表示】特願2000−139403(P2000−139403)の分割
【原出願日】平成12年5月8日(2000.5.8)
【出願人】(398012616)ノキア コーポレイション (1,359)
【Fターム(参考)】