説明

テトラヒドロキノリン誘導体及びFSH受容体モジュレーターとしてのその使用

本発明は一般式(I):
【化7】


[式中、R及びRはH、Meであり;Rは(2−6C)ヘテロシクロアルキル(1−4C)アルキル、(2−5C)ヘテロアリール(1−4C)アルキル、(6C)アリール(1−4C)アルキル、(1−4C)(ジ)アルキルアミノカルボニルアミノ(2−4C)アルキル、(2−6C)ヘテロシクロアルキルカルボニルアミノ(2−4C)アルキル、R−(2−4C)アルキル又はR−カルボニル(1−4C)アルキルであり;Rは(2−5C)ヘテロアリール、(6C)アリール、(3−8C)シクロアルキル,(2−6C)ヘテロシクロアルキル又は(1−6C)アルキルであり;Rは(ジ)(1−4C)アルキルアミノ、(1−4C)アルコキシ,アミノ、ヒドロキシ,(6C)アリールアミノ、(ジ)(3−4C)アルケニルアミノ、(2−5C)ヘテロアリール(1−4C)アルキルアミノ、(6C)アリール(1−4C)アルキルアミノ、(ジ)[(1−4C)アルコキシ(2−4C)アルキル]アミノ、(ジ)[(1−4C)アルキルアミノ(2−4C)アルキル]アミノ、(ジ)[アミノ(2−4C)アルキル]アミノ又は(ジ)[ヒドロキシ(2−4C)アルキル]アミノである]のテトラヒドロキノリン誘導体又は医薬的に許容可能なその塩に関する。本発明は前記誘導体を含有する医薬組成物と、受胎を調節するためのこれらの誘導体の使用にも関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はFSH受容体調節活性をもつ化合物、特にテトラヒドロキノリン誘導体、前記化合物を含有する医薬組成物、及び薬物療法における前記化合物の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
ゴナドトロピンは代謝、体温調節及び生殖プロセス等の各種身体機能で重要な役割を果たす。ゴナドトロピンは特定生殖細胞型に作用し、卵巣及び精巣分化とステロイド産生を開始する。下垂体ゴナドトロピンFSH(卵胞刺激ホルモン)は例えば卵胞成長及び成熟の刺激に中枢的役割を果たし、LH(黄体形成ホルモン)は排卵を刺激する(Sharp,R.M.Clin Endocrinol.33:787−807,1990;Dorrington and Armstrong,Recent Prog.Horm.Res.35:301−342,1979)。現在、FSHは卵巣刺激即ち体外受精(IVF)のための卵巣過剰刺激と不妊無排卵女性における排卵誘導(Insler,V.,Int.J.Fertility 33:85−97,1988,Navot and Rosenwaks,J.Vitro Fert.Embryo Transfer 5:3−13,1988)に加え、男性性腺機能低下症と男性不妊にLH又はhCGと併用して臨床投与されている。
【0003】
ゴナドトロピンFSHはゴナドトロピン放出ホルモンとエストロゲンの作用下に下垂体前葉から放出され、更に妊娠中に胎盤から放出される。女性では、FSHは卵巣に作用して卵胞の成長を促進し、エストロゲン分泌を調節する主要ホルモンである。男性では、FSHは精巣管の保全に関与しており、セルトリ細胞に作用して配偶子形成を支援する。精製FSHは女性不妊症と一種の男性精子形成不全の治療に臨床使用されている。治療用ゴナドトロピンはヒト尿から単離することができ、低純度である(Morseら,Amer.J.Reproduct.Immunol.and Microbiology 17:143,1988)。あるいは、組換えゴナドトロピンとして製造することもできる。組換えヒトFSHは市販されており、生殖介助に使用されている(Olijveら.Mol.Hum.Reprod.2:371,1996;Devroeyら.Lancet 339:1170,1992)。
【0004】
FSHホルモンの作用はG蛋白質結合受容体の大ファミリーのメンバーである特定血漿膜受容体により媒介される。これらの受容体は7個の膜貫通ドメインをもつ単一ポリペプチドから構成され、Gs蛋白質と相互作用し、例えばアデニル酸シクラーゼの活性化を生じることができる。
【0005】
FSH受容体は卵胞成長プロセスの高度に特異的なターゲットであり、卵巣のみで発現される。この受容体を阻害するか又はFSHによる受容体活性化後に通常誘導されるシグナル伝達を阻害すると、卵胞成長が妨害され、従って、排卵と受胎が妨害される。従って、低分子量FSHアンタゴニストは新規避妊薬の基盤になると考えられる。このようなFSHアンタゴニストは例えば骨量に対する悪影響を避けるようにエストロゲン産生を十分に維持しながら卵胞成長を低下させると考えられる(無排卵)。他方、FSH受容体活性を刺激する化合物は天然リガンドの性腺刺激作用に類似する作用をもつと考えられる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明はFSH受容体に対して選択的に調節活性をもつ低分子量ホルモンアナログの製造に関する。本発明の化合物はFSH受容体の(部分)アゴニスト又は(部分)アンタゴニストとして使用することができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
即ち、以下の類の式I:
【0008】
【化2】

[式中、
及びRはH、Meであり;
は(2−6C)ヘテロシクロアルキル(1−4C)アルキル、(2−5C)ヘテロアリール(1−4C)アルキル、(6C)アリール(1−4C)アルキル、(1−4C)(ジ)アルキルアミノカルボニルアミノ(2−4C)アルキル、(2−6C)ヘテロシクロアルキルカルボニルアミノ(2−4C)アルキル、R−(2−4C)アルキル又はR−カルボニル(1−4C)アルキルであり;
は(2−5C)ヘテロアリール、(6C)アリール、(3−8C)シクロアルキル,(2−6C)ヘテロシクロアルキル又は(1−6C)アルキルであり;
は(ジ)(1−4C)アルキルアミノ、(1−4C)アルコキシ,アミノ、ヒドロキシ,(6C)アリールアミノ、(ジ)(3−4C)アルケニルアミノ、(2−5C)ヘテロアリール(1−4C)アルキルアミノ、(6C)アリール(1−4C)アルキルアミノ、(ジ)[(1−4C)アルコキシ(2−4C)アルキル]アミノ、(ジ)[(1−4C)アルキルアミノ(2−4C)アルキル]アミノ、(ジ)[アミノ(2−4C)アルキル]アミノ又は(ジ)ヒドロキシ(2−4C)アルキル]アミノである]のテトラヒドロキノリン化合物又はその医薬的に許容可能な塩はFSH調節活性をもつことが今回判明した。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の化合物はFSH受容体機能を調節し、アゴニストとして作用する場合には天然FSHと同一の臨床用途に使用することができ、安定性が改変されるため、天然FSHとは異なる方法で投与できるという利点がある。FSH受容体を阻害する場合には、例えば避妊薬として使用することができる。
【0010】
従って、本発明のFSH受容体モジュレーターは不妊症の治療、避妊及びホルモン依存性疾患(例えば乳癌、前立腺癌、及び子宮内膜症)の治療に使用することができる。
【0011】
以下の用語を本明細書と特許請求の範囲で使用する場合には以下の意味をもつ。
【0012】
本明細書で使用する(1−4C)アルキルなる用語は炭素原子数1〜4の分枝鎖又は非分枝鎖アルキル基を意味し、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチル及びtert−ブチルか挙げられる。
【0013】
本明細書で使用する(2−4C)アルキルなる用語は炭素原子数2〜4の分枝鎖又は非分枝鎖アルキル基を意味し、例えばエチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチル及びtert−ブチルが挙げられる。
【0014】
本明細書で使用する(1−6C)アルキルなる用語は炭素原子数1〜6の分枝鎖又は非分枝鎖アルキル基を意味し、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル及びヘキシルが挙げられる。(1−5C)アルキル基が好ましく、(1−4C)アルキルが最も好ましい。
【0015】
本明細書で使用する(ジ)(1−4C)アルキルアミノなる用語は上記定義と同一の意味をもつ各々炭素原子数1〜4のアルキル基でモノ置換又はジ置換されたアミノ基を意味する。
【0016】
本明細書で使用する(ジ)(1−4C)アルケニルアミノなる用語は上記定義と同一の意味をもつ各々炭素原子数2〜4のアルケニル基(例えばアリル及び2−ブテニル)でモノ置換又はジ置換されたアミノ基を意味する。
【0017】
本明細書で使用する(3−8C)シクロアルキルなる用語は炭素原子数3〜8のシクロアルキル基を意味し、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル及びシクロオクチルが挙げられる。(3−6C)シクロアルキル基が好ましい。
【0018】
本明細書で使用する(2−6C)ヘテロシクロアルキルなる用語はN、O及び/又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含み、実現可能な場合にはヘテロ原子、又は炭素原子を介して結合することができる炭素原子数2〜6、好ましくは3〜5のヘテロシクロアルキル基を意味する。好ましいヘテロ原子はN又はOである。ヘテロシクロアルキル基は炭素原子、又は実現可能な場合にはヘテロ原子がメチル又はエチル基で置換されていてもよい。最も好ましいヘテロシクロアルキル基はピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、ピロリジニル及び1−メチル−2−ピペリジニルである。
【0019】
本明細書で使用する(1−4C)アルコキシなる用語はアルキル部分が上記定義と同一の意味をもつ炭素原子数1〜4のアルコキシ基を意味する。(1−2C)アルコキシ基が好ましい。
【0020】
本明細書で使用する(6C)アリールなる用語は場合によりヒドロキシ、アミノ、ヨード、ブロモ、クロロ、フルオロ、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、フェニル、(1−4C)アルキル、(1−4C)アルコキシ又は(1−4C)(ジ)アルキルアミノから選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく、アルキル、アルコキシ及び(ジ)アルキルアミノ部分が上記定義と同一の意味をもつフェニル基を意味し、例えばフェニル、3,5−ジブロモフェニル、4−ビフェニル、3,5−ジクロロフェニル、3−ブロモ−6−メチルアミノ−フェニル、3−クロロ−2,6−ジメトキシフェニル及び3,5−ジメチルフェニルが挙げられる。
【0021】
本明細書で使用する(2−5C)ヘテロアリールなる用語はN、O及び/又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含む炭素原子数2〜5の置換又は非置換芳香族基を意味し、例えばイミダゾリル、ピリジル、ピリミジル、チエニル又はフリルが挙げられる。ヘテロアリール基上の置換基は(6C)アリール基について記載した置換基群から選択することができる。ヘテロアリール基は炭素原子又は実現可能な場合にはヘテロ原子を介して結合することができる。好ましいヘテロアリール基はチエニル、フリル及びピリジルである。
【0022】
本明細書で使用する(2−6C)ヘテロシクロアルキル(1−4C)アルキルなる用語は炭素原子数1〜4のアルキル基と結合した炭素原子数2〜6のヘテロシクロアルキル基を意味し、ヘテロシクロアルキル基とアルキル基は上記定義と同一の意味をもつ。
【0023】
本明細書で使用する(2−6C)ヘテロシクロアルキルカルボニルアミノなる用語はカルボニルアミノ基のカルボニル部分と結合した炭素原子数2〜6のヘテロシクロアルキル基を意味し、ヘテロシクロアルキル基は上記定義と同一の意味をもつ。
【0024】
本明細書で使用する(2−6C)ヘテロシクロアルキルカルボニルアミノ(2−4C)アルキルなる用語はヘテロシクロアルキル部分が炭素原子数2〜6であり、アミノ基を介して炭素原子数2〜4のアルキル基と結合したヘテロシクロアルキルカルボニルアミノ基を意味し、ヘテロシクロアルキルカルボニルアミノ基及びアルキル基は上記定義と同一の意味をもつ。
【0025】
本明細書で使用する(ジ)(1−4C)アルキルアミノカルボニルなる用語はアルキル基が炭素原子数1〜4であり、アミノ基を介してカルボニル基と結合した(ジ)アルキルアミノ基を意味し、(ジ)アルキルアミノ基は上記定義と同一の意味をもつ。
【0026】
本明細書で使用する(3−8C)シクロアルキルアミノカルボニルなる用語はアミノカルボニル基のアミノ部分と結合した炭素原子数3〜8のシクロアルキル基を意味し、シクロアルキル基は上記定義と同一の意味をもつ。
【0027】
本明細書で使用する(ジ)(1−4C)アルキルアミノカルボニルアミノなる用語はアルキル基が炭素原子数1〜4であり、アミノ基を介してカルボニルアミノ基のカルボニル部分と結合し、従って尿素官能基を提供する(ジ)アルキルアミノ基を意味し、(ジ)アルキルアミノ基は上記定義と同一の意味をもつ。
【0028】
本明細書で使用する(ジ)(1−4C)アルキルアミノカルボニルアミノ(2−4C)アルキルなる用語はアルキル基が炭素原子数1〜4であり、アミノ基を介して炭素原子数2〜4のアルキル基と結合した(ジ)アルキルアミノカルボニルアミノ基を意味し、(ジ)アルキルアミノカルボニルアミノ基及びアルキル基は上記定義と同一の意味をもつ。
【0029】
本明細書で使用する(2−5C)ヘテロアリール(1−4C)アルキルなる用語は炭素原子数1〜4のアルキル基と結合した炭素原子数2〜5のヘテロアリール基を意味し、ヘテロアリール基及びアルキル基は上記定義と同一の意味をもつ。
【0030】
本明細書で使用する(6C)アリール{1−4C)アルキルなる用語は場合により(6C)アリール基について記載した置換基群から選択される1個以上の置換基で置換され、炭素原子数1〜4のアルキル基と結合したフェニル基を意味し、アリール基及びアルキル基は上記定義と同一の意味をもつ。
【0031】
本明細書で使用する(6C)アリールアミノなる用語は場合により(6C)アリール基について記載した置換基群から選択される1個以上の置換基で置換され、アミノ基と結合したフェニル基を意味し、アリール基は上記定義と同一の意味をもつ。
【0032】
本明細書で使用する(6C)アリール(1−4C)アルキルアミノなる用語は場合により(6C)アリール基について記載した置換基群から選択される1個以上の置換基で置換され、炭素原子数1〜4のアルキルアミノ基のアルキル部分と結合したフェニル基を意味し、アリール基及びアルキルアミノ基は上記定義と同一の意味をもつ。
【0033】
本明細書で使用する(2−5C)ヘテロアリール(1−4C)アルキルアミノなる用語は場合により(6C)アリール基について記載した置換基群から選択される1個以上の置換基で置換され、炭素原子数1〜4のアルキルアミノ基のアルキル部分と結合した炭素原子数2〜5のヘテロアリール基を意味し、ヘテロアリール基及びアルキルアミノ基は上記定義と同一の意味をもつ。
【0034】
本明細書で使用する(1−4C)アルコキシ(2−4C)アルキルなる用語は炭素原子数2〜4のアルキル基と結合した炭素原子数1〜4のアルコキシ基を意味し、アルコキシ基及びアルキル基は上記定義と同一の意味をもつ。
【0035】
本明細書で使用する(ジ)[(1−4C)アルコキシ(2−4C)アルキル]アミノなる用語は(1−4C)アルコキシ(2−4C)アルキル基でモノ置換又はジ置換されたアミノ基を意味する。(1−4C)アルコキシ(2−4C)アルキル基は炭素原子数2〜4のアルキル基と結合した炭素原子数1〜4のアルコキシ基であり、上記定義と同一の意味をもつ。
【0036】
本明細書で使用する(1−4C)アルキルアミノ(2−4C)アルキルなる用語はアミノ基を介して炭素原子数2〜4のアルキル基と結合した炭素原子数1〜4のアルキルアミノ基を意味し、アルキル部分は上記定義と同一の意味をもつ。
【0037】
本明細書で使用する(ジ)[(1−4C)アルキルアミノ(2−4C)アルキル]アミノなる用語は(1−4C)アルキルアミノ(2−4C)アルキル基でモノ置換又はジ置換されたアミノ基を意味する。(1−4C)アルキルアミノ(2−4C)アルキル基はアミノ基を介して炭素原子数2〜4のアルキル基と結合した炭素原子数1〜4のアルキルアミノ基であり、上記定義と同一の意味をもつ。
【0038】
本明細書で使用するアミノ(2−4C)アルキルなる用語は炭素原子数2〜4のアミノアルキル基を意味し、アルキル部分は上記定義と同一の意味をもつ。
【0039】
本明細書で使用する(ジ)[アミノ(2−4C)アルキル]アミノなる用語は上記定義と同一の意味をもつ炭素原子数2〜4のアミノアルキル基でモノ置換又はジ置換されたアミノ基を意味する。
【0040】
本明細書で使用するヒドロキシ(2−4C)アルキルなる用語は炭素原子数2〜4のヒドロキシアルキル基を意味し、アルキル部分は上記定義と同一の意味をもつ。
【0041】
本明細書で使用する(ジ)[ヒドロキシ(2−4C)アルキル]アミノなる用語は上記定義と同一の意味をもつ炭素原子数2〜4のヒドロキシアルキル基でモノ置換又はジ置換されたアミノ基を意味する。
【0042】
本明細書で使用するR−(2−4C)アルキルなる用語は上記定義と同一の意味をもつ炭素原子数2〜4のアルキル部分と結合したR基を意味する。
【0043】
本明細書で使用するR−カルボニル−(1−4C)アルキルなる用語はカルボニルアルキル基のカルボニル部分と結合したR基を意味し、アルキル部分は炭素原子数1〜4であり、上記定義と同一の意味をもつ。
【0044】
医薬的に許容可能な塩なる用語は医学的判断の範囲内で過度の毒性、刺激、アレルギー反応等を生じることなくヒト及び下等動物の組織と接触使用するのに適しており、妥当なメリット/リスク比に見合う塩を意味する。医薬的に許容可能な塩は当分野で周知である。このような塩は本発明の化合物の最終単離精製中に得られ、あるいは遊離塩基が存在する場合には塩酸、リン酸、もしくは硫酸等の適切な無機酸、又は例えばアスコルビン酸、クエン酸、酒石酸、乳酸、マレイン酸、マロン酸、フマル酸、グリコール酸、琥珀酸、プロピオン酸、酢酸、メタンスルホン酸等の有機酸と反応させることにより別途得ることもできる。酸基が存在する場合には、有機又は無機塩基(例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム又は水酸化リチウム)と反応させることができる。
【0045】
従って、本発明は上記に定義したような式Iの化合物に関する。
【0046】
別の態様では、本発明はRとRがMeである式Iの化合物を提供する。
【0047】
本発明はRが(2−6C)ヘテロシクロアルキル(1−4C)アルキル、(2−5C)ヘテロアリール(1−4C)アルキル、(2−6C)ヘテロシクロアルキルカルボニルアミノ(2−4C)アルキル、R−(2−4C)アルキル、R−カルボニル(1−4C)アルキルである式Iの化合物にも関する。
【0048】
別の側面では、本発明はRが(2−6C)ヘテロシクロアルキル(1−4C)アルキル、(2−5C)ヘテロアリール(1−4C)アルキル、R−(2−4C)アルキル、R−カルボニル(1−4C)アルキルである式Iの化合物に関する。
【0049】
更に別の側面では、本発明はRが(2−6C)ヘテロシクロアルキル(1−4C)アルキル、(2−5C)ヘテロアリール(1−4C)アルキル又はR−(2−4C)アルキルである式Iの化合物に関する。
【0050】
別の側面では、本発明はRが(2−6C)ヘテロシクロアルキル(1−4C)アルキルである式Iの化合物に関する。
【0051】
本発明の更に別の態様によると、式IのRのヘテロシクロアルキル(1−4C)アルキルにおけるヘテロシクロアルキル基は4、5又は6個の炭素原子から構成され、Rのヘテロアリール(1−4C)アルキルにおけるヘテロアリール基は3、4又は5個の炭素原子から構成される。
【0052】
別の態様では、本発明はRが(6C)アリールである式Iの化合物に関する。
【0053】
更に別の態様では、本発明はRが(ジ)(1−4C)アルキルアミノ、アミノ、(ジ)(3−4C)アルケニルアミノ、(2−5C)ヘテロアリール(1−4C)アルキルアミノ、(6C)アリール(1−4C)アルキルアミノ、(ジ)[(1−4C)アルコキシ(2−4C)アルキル]アミノ、(ジ)[(1−4C)アルキルアミノ(2−4C)アルキル]アミノ、(ジ)[アミノ(2−4C)アルキル]アミノ、(ジ)[ヒドロキシ(2−4C)アルキル]アミノである式Iの化合物を提供する。
【0054】
別の側面では、本発明はRが(ジ)(1−4C)アルキルアミノ、(2−5C)ヘテロアリール(1−4C)アルキルアミノ、(ジ)[(1−4C)アルコキシ(2−4C)アルキル]アミノ、(ジ)[(1−4C)アルキルアミノ(2−4C)アルキル]アミノ、(ジ)[アミノ(2−4C)アルキル]アミノ又は(ジ)[ヒドロキシ(2−4C)アルキル]アミノである式Iの化合物に関する。
【0055】
別の側面では、本発明はRが(ジ)(1−4C)アルキルアミノ、アミノ、(ジ)(3−4C)アルケニルアミノ、(2−5C)ヘテロアリール(1−4C)アルキルアミノ、(6C)アリール(1−4C)アルキルアミノである式Iの化合物に関する。
【0056】
本発明の別の側面はRが(ジ)(1−4C)アルキルアミノ又はアミノである式Iの化合物である。
【0057】
本発明の更に別の側面では、Rが(ジ)(1−4C)アルキルアミノである式Iの化合物が提供される。
【0058】
本発明の更に別の側面は上記に定義したR〜R基の個々の全定義を式Iの化合物で組み合わせた化合物に関する。
【0059】
本発明の化合物の製造に適した方法を以下に要約する。
【0060】
【化3】

【0061】
本発明の式I−aの化合物は文献に詳細に記載されているSkraup反応から出発して製造することができる。N−tert−ブトキシカルボニル(N−Boc)保護1,4−フェニレンジアミン(II)でこの反応を実施すると、1,2−ジヒドロキノリン誘導体III−aが得られる。
【0062】
関連するSkraup環縮合反応は以下の文献に記載されている:A.Knoevenagel,Chem.Ber.54:1726,1921;R.L.Atkins and D.E.Bliss,J.Org.Chem.43:1975,1978;J.V.Johnson,B.S.Rauckman,D.P.Baccanari and B.Roth,J.Med.Chem.32:1942,1989;W.C.Lin,S.−T.Huang and S.−T.Lin,J.Chin.Chem.Soc.43:497,1996;J.P.Edwards,S.J.West,K.B.Marschke,D.E.Mais,M.M.Gottardis and T.K.Jones,J.Med.Chem.41:303,1998。
【0063】
上記反応は一般に高温にてアセトン又は酸化メシチル中で塩酸、p−トルエンスルホン酸又はヨウ化水素水溶液等のヨウ素又はプロトン酸の存在下に実施される。あるいは、式III−aの化合物は化合物IIをMgSO、4−tert−ブチルカテコール及びヨウ素の存在下にアセトンと反応させることにより製造することもできる(L.G.Hamann,R.I.Higuchi,L.Zhi,J.P.Edwards and X.−N.Wang,J.Med.Chem,41:623,1998)。更に別法では、ランタニド系トリフラート(例えばスカンジウムトリフラート)を触媒としてアセトン中で反応を実施することができる。この場合には、室温で反応を実施することもできるし、慣用加熱又はマイクロ波照射を使用して高温で実施することもできる(M.E.Theoclitou and L.A.Robinson,Tetrahedron Lett.43:3907,2002)。
【0064】
式III−bの化合物はN−Boc−1,4−フェニレンジアミンIIからメチルビニルケトンとの反応により製造することができる。関連する環化は米国特許第2,686,182号(Badische Anilin−& Soda−Fabrik Aktiengesellschaft)に記載されている。
【0065】
次に標準条件を使用して式III−a−bの化合物の1−N−アセチル化を実施することができる。典型的実験では、式III−a−bの化合物を無水酢酸中で加熱還流するか又はジクロロメタン、テトラヒドロフラン、トルエンもしくはピリジン等の溶媒中でN,N−ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミンもしくは水素化ナトリウム等の塩基の存在下に塩化アセチルと反応させると、式IV−a−bの1−N−アセチル−4−メチル−1,2−ジヒドロキノリン誘導体が得られる。
【0066】
【化4】

【0067】
当業者に周知の条件下でBoc保護基を常法で脱離すると、式V−a−bの6−アミノ−1,2−ジヒドロキノリン誘導体が得られる。反応は一般にジクロロメタン中でトリフルオロ酢酸の存在下に実施される。
【0068】
次に標準条件を使用して式V−a−bの化合物の6−N−アシル化を実施すると、Rが上記に定義した通りである一般式VI−a−bの化合物が得られる。例えば、式V−a−bの化合物をジクロロメタン、テトラヒドロフラン又はトルエン等の溶媒中でN,N−ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン又は水素化ナトリウム等の塩基の存在下にハロゲン化アシル(R−C(O)−Cl)又は酸無水物(R−C(O)−O−C(O)−R)と反応させると、式VI−a−bの6−N−アシル化4−メチル−1,2−ジヒドロキノリン誘導体が得られる。あるいは、周囲温度又は高温にてN,N−ジメチルホルムアミド又はジクロロメタン等の溶媒中でO−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロ硼酸塩(TBTU)、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロリン酸塩(HATU)又はブロモトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロリン酸塩(PyBrOP)等のカップリング剤と第3級塩基(例えばN,N−ジイソプロピルエチルアミン)の存在下に適当なカルボン酸(R−COH)と反応させることにより、一般式V−a−bの化合物をアシル化し、一般式VI−a−bの化合物を得ることもできる。
【0069】
一般構造VI−a−bの化合物でアニソールのフリーデル・クラフツアルキル化によりジヒドロキノリン足場の4位に必要な置換フェニル基を導入すると、一般式VII−a−bの化合物が得られる。この反応は一般に高温にてアニソール又は適当な不活性溶媒(例えばヘプタン又はヘキサン)中でアニソールを反応剤として例えばルイス酸(例えばAlCl,AlBr,FeCl又はSnCl)の触媒下に実施される。2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリンでのフリーデル・クラフツアルキル化はB.A.Lugovik,L.G.Yudin and A.N.Kost,Dokl.Akad.Nauk SSSR,170:340,1966;B.A.Lugovik,L.G.Yudin,S.M.Vinogradova and A.N.Kost,Khim.Geterosikl.Soedin,7:795,1971に記載されている。
【0070】
あるいは、N−Boc−1,4−フェニレンジアミンIIをアセトニトリル中で周囲温度又は高温にて2−(4−メトキシフェニル)−プロペン及びホルムアルデヒドと反応させた後、上記のように1−N−アセチル化すると、R=O−tert−Buである化合物VII−bが得られる。関連する環化はJ.M.Mellor and G.D.Merriman,Tetrahedron,51:6115,1995に記載されている。Boc保護基を脱離した後に上記のように6−アミノ官能基をハロゲン化アシル(R−C(O)−Cl)でアシル化すると、Rが上記の通りである一般構造VII−bの化合物が得られる。
【0071】
一般式VII−a−bの化合物における芳香族メチルエーテルを開裂すると、一般式VIII−a−bの4−(4−ヒドロキシフェニル)置換テトラヒドロキノリン誘導体が得られ、遊離OH基の官能化の下地ができる。
【0072】
【化5】

【0073】
芳香族メチルエーテルの脱メチル化反応は当業者に周知である。典型的実験では、脱メチル化は式VII−a−bの化合物をジクロロメタン等の不活性溶媒中で低温〜周囲温度にてBBrと反応させることにより実施され、一般式VIII−a−bの脱メチル化物が得られる。あるいは、脱メチル化は式VII−a−bの化合物を周囲温度でBFMeS錯体と反応させることにより実施することもできる。
【0074】
一般式VIII−a−bの化合物を一般式IX−aの官能化アルキルハロゲン化物で選択的にアルキル化すると、一般式I−a−bの化合物が形成される。芳香族ヒドロキシル基のアルキル化反応は当分野で周知である。一般には、一般式VIII−a−bの化合物を1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、アセトニトリル、アセトン又はN,N−ジメチルホルムアミド等の適当な溶媒に溶かした溶液を塩基(例えばN,N−ジイソプロピルアミン、トリエチルアミン、KCO、CsCO又はNaOH)と一般式IX−aの適当なアルキル化剤(例えば臭化ベンジル、塩化3−(ジメチルアミノ)−プロピル、4−(2−クロロエチル)−モルホリン、塩化2−ピコリル又は2−クロロアセトアミド)で処理する。あるいは、公知光延型アルキル化によりアルキル化を実施することもできる。その場合には、一般式VIII−a−bの化合物を1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、又はジクロロメタン等の適切な溶媒に溶かした溶液を(樹脂に結合した)トリフェニルホスフィン、アゾジカルボン酸ジエチル又はアゾジカルボン酸ジ−tert−ブチル及び一般式IX−bの官能化アルコールで処理する。原則として、どちらのアルキル化方法も全R基に使用することができるが、Rが第2級アミン又はヒドロキシル基等の求核基を含む場合には、適切な保護基ストラテジーが必要になる。保護基と脱保護条件の選択は当業者が容易に実施できる。
【0075】
本発明の化合物を得るための別法はまず一般式VIII−a−bの化合物を一般式Xのエステルでアルキル化する。
【0076】
アルキル化反応は一般にN,N−ジイソプロピルエチルアミン又は水素化ナトリウム等の塩基の存在下にN,N−ジメチルホルムアミド又はテトラヒドロフラン等の適切な溶媒中で周囲温度又は高温にて実施される。得られたA=Me又はEtである一般式XI−a−bの化合物におけるエステル官能基を次にテトラヒドロフラン等の不活性溶媒中で低温にて水素化アルミニウムリチウム又はホウ水素化ナトリウム等の適当な還元剤を使用して制御条件下で選択的に還元すると、一般式XIII−a−bの化合物が得られる。次に一般式XIII−a−bの化合物における遊離ヒドロキシル基を1,4−ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド又はTHF等の不活性溶媒中でトリエチルアミン又はピリジン等の適切な塩基の存在下に塩化4−トルエンスルホニル(Ts−Cl)又は塩化メタンスルホニル(Ms−Cl)と反応させると、適当な脱離基(一般式XIV−a−bの化合物;夫々LG=Ts又はMs)が生成される。次に当業者に公知の条件下で適当な求核剤(アミン又はアルコキシド)により求核置換すると、R=R−(2−4C)アルキルであり、Rが上記に定義した通りである一般式I−a−bの化合物が得られる。
【0077】
A=tert−Buである一般式XI−a−bの化合物から一般式XII−a−bのカルボン酸への変換はtert−ブチルエステル官能基の脱保護により実施することができる。典型的実験では、一般式XI−a−b(A=tert−Bu)のtert−ブチルエステルをジクロロメタンに溶かし、トリフルオロ酢酸等の強酸で処理する。得られた一般式XlI−a−bのカルボン酸を次にO−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロ硼酸塩(TBTU)、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロリン酸塩(HATU)又はブロモトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロリン酸塩(PyBrOP)等のカップリング剤と第3級塩基(例えばN,N−ジイソプロピルエチルアミン)の存在下にN,N−ジメチルホルムアミド又はジクロロメタン等の溶媒中で周囲温度又は高温にて適当なアルコール又はアミンと縮合すると、R=R−カルボニル(1−4C)アルキルであり、Rが上記に定義した通りである一般式I−a−bの化合物が得られる。
【0078】
【化6】

【0079】
本発明の化合物は遊離塩基の形態でもよく、医薬的に許容可能な塩形態の反応混合物から単離することができる。医薬的に許容可能な塩は式Iの遊離塩基を塩化水素、臭化水素、ヨウ化水素、硫酸、リン酸、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、マレイン酸、マロン酸、メタンスルホン酸、フマル酸、琥珀酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、及びアスコルビン酸等の有機又は無機酸で処理しても得られる。
【0080】
本発明の化合物は少なくとも1個のキラル炭素原子をもち、従って、純エナンチオマー、又はエナンチオマー混合物、又はジアステレオマー混合物として得られる。純エナンチオマーの獲得方法は当分野で周知であり、例えば光学活性酸及びラセミ混合物から得られる塩の結晶化、又はキラルカラムを使用するクロマトグラフィーが挙げられる。ジアステレオマーには、順相又は逆相カラムを使用できる。
【0081】
本発明の化合物は水和物又は溶媒和物を形成することができる。当業者に公知の通り、荷電化合物は水から凍結乾燥した場合には水和物種を形成し、適当な有機溶媒の溶液中で濃縮した場合には溶媒和物種を形成する。本発明の化合物は上記化合物の水和物又は溶媒和物を含む。
【0082】
活性化合物の選択にあたっては、10−5Mで試験した活性がFSHを参照として使用した場合の最大活性の20%を越える必要がある。別の基準はEC50値であり、<10−5M、好ましくは<10−7Mでなければならない。
【0083】
当業者に自明の通り、望ましいEC50値は試験する化合物によって異なる。例えば、EC50が10−5未満の化合物が一般に薬剤選択の候補とみなされる。この値は10−7M未満が好ましい。しかし、EC50がこれらの値より高くても、特定受容体に選択的である場合には良好な候補となる場合がある。
【0084】
ゴナドトロピンの受容体結合の測定方法と生物活性のin vitro及びin vivoアッセイは周知である。一般に、発現された受容体を被験化合物と接触させ、結合又は機能的応答の刺激もしくは阻害を測定する。
【0085】
機能的応答を測定するためには、FSH受容体遺伝子、好ましくはヒト受容体をコードする単離DNAを適切な宿主細胞で発現させる。このような細胞としてはチャイニーズハムスター卵巣細胞が挙げられるが、他の細胞も利用できる。哺乳動物に由来する細胞が好ましい(Jiaら,Mol.Endocrin.,5:759−776,1991)。
【0086】
組換えFSHを発現する細胞株を構築する方法は当分野で周知である(Sambrookら,Molecular Cloning:a Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,最新版)。受容体の発現は所望蛋白質をコードするDNAの発現により得られる。部位特異的突然変異誘発、付加配列のライゲーション、PCR、及び適切な発現システムの構築のための技術はいずれも既に当分野で周知である。標準固相技術を使用して合成により所望蛋白質をコードするDNAの部分又は全部を構築することができ、ライゲーションを容易にするように制限部位を付加することが好ましい。導入するコーディング配列の転写と翻訳に適した制御エレメントをDNAコーディング配列に付加することができる。周知の通り、原核宿主(例えば細菌)及び真核宿主(例えば酵母、植物細胞、昆虫細胞、哺乳動物細胞、鳥類細胞等)等の多種多様の宿主と適合可能な発現システムが現在入手可能である。
【0087】
次に受容体を発現する細胞を試験化合物と接触させ、結合、又は機能的応答の刺激もしくは阻害を観測する。
【0088】
あるいは、発現された受容体を含む単離細胞膜を使用して化合物の結合を測定することもできる。
【0089】
結合の測定には、放射性標識又は蛍光標識化合物を使用することができる。競合結合アッセイも実施できる。
【0090】
別のアッセイとしては、受容体によるcAMP蓄積の刺激を測定することによりFSH受容体アゴニスト化合物をスクリーニングする方法もある。例えば、このような方法では宿主細胞の細胞表面で受容体を発現させ、細胞を試験化合物と接触させる。次にcAMPの量を測定する。受容体との結合に及ぼす試験化合物の阻害又は刺激効果に応じてcAMPレベルは増減し得る。
【0091】
FSH受容体アンタゴニストのスクリーニングは最大有効濃度未満の固定FSH濃度(即ち試験化合物の不在下におけるcAMP蓄積の最大刺激の約80%を遊動するFSH濃度)の存在下に一定濃度範囲の試験化合物と共にFSH受容体を発現する細胞をインキュベーションする。濃度−効果曲線からIC50値とFSHによるcAMP蓄積の阻害百分率を試験化合物毎に決定することができる。参照化合物としてヒト組換えFSHを使用することができる。別法として、競合アッセイも実施できる。
【0092】
接触させた細胞における例えばcAMP濃度の直接測定に加え、受容体をコードするDNAのトランスフェクション以外にcAMPレベルに応答して発現するレポーター遺伝子をコードする第2のDNAをトランスフェクトした細胞株を使用することもできる。このようなレポーター遺伝子はcAMP誘導型でもよいし、新規cAMP応答エレメントと結合するように構築してもよい、一般に、レポーター遺伝子発現はcAMPレベルの変化に応答する任意応答エレメントにより制御することができる。適切なレポーター遺伝子は例えばβ−ガラクトシダーゼ、アルカリホスファターゼ、ホタルルシフェラーゼ及びグリーン蛍光蛋白質である。このようなトランス活性化アッセイの原理は当分野で周知であり、例えばStratowa,Ch.,Himmler,A.and Czernilofsky,A.P.,(1995)Curr.Opin.Biotechnol.6:574に記載されている。
【0093】
本発明は一般式Iのテトラヒドロキノリン誘導体又は医薬的に許容可能なその塩と、医薬的に許容可能な助剤と、場合により他の治療剤を含有する医薬組成物にも関する。助剤は組成物の他の成分と適合可能であり且つそのレシピエントに無害であるという意味で「許容可能」でなければならない。
【0094】
組成物としては例えばいずれも単位投与剤形として経口、舌下、皮下、静脈内、筋肉内、局所、又は直腸投与等に適したものが挙げられる。
【0095】
経口投与には、活性成分を錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、溶液、懸濁液等の不連続単位とすることができる。
【0096】
非経口投与には、本発明の医薬組成物を単位容量又は多重容量容器に収容することができ、例えば規定量の注射液を例えば密閉バイアル及びアンプルに収容することもできるし、滅菌液体キャリヤー(例えば水)を使用時に加えるだけでよい凍結乾燥状態で保存することもできる。
【0097】
例えば標準資料Gennaro,A.R.ら,Remington:The Science and Practice of Pharmacy(20th Edition.,Lippincott Williams & Wilkins,2000,特にPart 5:Pharmaceutical Manufacturing参照)に記載されているような上記医薬的に許容可能な助剤と混合した活性成分をピル、錠剤等の固体用量単位に圧縮してもよいし、カプセルや座剤に加工してもよい。医薬的に許容可能な液体により、活性成分を例えば溶液、懸濁液、エマルションの形態の注射製剤、又はスプレー(例えば鼻腔スプレー)等の流体組成物として投与することができる。
【0098】
固体用量単位を製造するには、充填剤、着色剤、ポリマー結合剤等の慣用添加剤の使用が考えられる。一般に、活性化合物の機能を妨げないものであれば、医薬的に許容可能な任意添加剤を使用することができる。本発明の活性剤を固体組成物として投与するのに適切なキャリヤーとしてはラクトース、澱粉、セルロース誘導体等、又はその混合物が挙げられ、これらを適量で使用する。非経口投与には、プロピレングリコールやブチレングリコール等の医薬的に許容可能な分散剤及び/又は湿潤剤を加えた水性懸濁液、等張食塩水及び滅菌注射溶液を使用することができる。
【0099】
本発明は更に、上記のような医薬組成物と、前記組成物に適しており、上記のように使用される組成物の使用説明書を添付した包装材料の組み合わせにも関する。
【0100】
本発明のテトラヒドロキノリン誘導体は活性材料のコアを放出速度調節膜で包囲した植込み型医薬デバイスとして投与することもできる。このようなインプラントは皮下又は局所投与し、例えば数週間から数年間の比較的長期間にわたってほぼ一定速度で活性成分を放出する。植込み型医薬デバイス自体の製造方法は公知であり、例えばヨーロッパ特許第0,303,306号(AKZO Nobel N.V.)に記載されている。
【0101】
活性成分又はその医薬組成物の厳密な用量及び投与レジメンは必然的に達成すべき治療効果(不妊症治療;避妊)によって異なり、特定化合物、投与経路、及び医薬を投与する個々の患者の年齢と状態によって変えることができる。
【0102】
一般に、非経口投与は吸収依存性の高い他の投与方法よりも低用量ですむ。しかし、ヒトの用量は0.001〜25mg/kg体重が好ましい。所望用量を一度に投与してもよいし、1日に適当な間隔で数回に分けて投与してもよいし、女性レシピエントの場合には、月経サイクルに基づいて1日に適当な間隔で投与してもよい。用量と投与レジメンは女性レシピエントと男性レシピエントでは異なる。
【0103】
従って、本発明の組成物は治療に使用することができる。
【0104】
本発明の別の側面はFSH受容体に媒介される経路に応答性の疾患の治療に使用される医薬の製造における一般式Iのテトラヒドロキノリン誘導体化合物の使用に関する。従って、投与を必要とする患者に適量の本発明の化合物を投与することができる。
【0105】
別の側面では、本発明は受胎調節用医薬の製造における一般式Iのテトラヒドロキノリン誘導体化合物の使用に関する。
【0106】
更に別の側面では、本発明は不妊症の治療用医薬の製造における一般式Iのテトラヒドロキノリン誘導体化合物の使用に関する。
【0107】
更に別の側面では、本発明は受胎防止用医薬の製造における一般式Iのテトラヒドロキノリン誘導体化合物の使用に関する。
【0108】
本発明の化合物は乳癌、前立腺癌及び子宮内膜症等のホルモン依存性疾患の治療にも使用することができる。
【0109】
以下、実施例により本発明を例証する。
【0110】
(実施例)
(一般注釈)
実施例では以下の略語を使用する:DMA=N,N−ジメチルアニリン;DIPEA=N,N−ジイソプロピルエチルアミン;TFA=トリフルオロ酢酸;DtBAD=アゾジカルボン酸ジ−tert−ブチル;TBTU=O−ベンゾトリアゾール−1−イル−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロ硼酸塩;HATU=O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロリン酸塩;Fmoc=9−フルオレニルメトキシカルボニル;Fmoc−Cl=塩化9−フルオレニルメトキシカルボニル;DMF=N,N−ジメチルホルムアミド;Boc=tert−ブトキシカルボニル;THF=テトラヒドロフラン。
【0111】
実施例に記載する最終生成物の名称はBeilstein Autonomプログラム(version:2.02.119)を使用して命名する。
【0112】
特に指定しない限り、下記実施例の全最終生成物は水/1,4−ジオキサン混合物又は水/アセトニトリル混合物から凍結乾燥する。化合物を塩酸塩又はTFA塩として製造した場合には、凍結乾燥前に夫々の酸を適当な量で溶媒混合物に加えた。
【0113】
保持時間の測定には以下の分析HPLC法を使用する。
【0114】
方法1:カラム:5μm Luna C−18(2)150x4.6mm;流速:1ml/min;検出:210nm;カラム温度:40℃;溶媒A:CHCN/HO=1/9(v/v);溶媒B:CHCN;溶媒C:0.1Mトリフルオロ酢酸水溶液;グラジエント:溶媒A/B/C=65/30/5→10/85/5(v/v/v)30.00分間の後に更に10.00分間A/B/C=10/85/5(v/v/v)一定。
【0115】
方法2:使用したグラジエントをグラジエント:溶媒A/B/C=75/20/5→15/80/5(v/v/v)30.00分間の後に更に10.00分間A/B/C=15/80/5(v/v/v)一定とした以外は方法1に同じ。
【0116】
方法3:カラム:3μm Luna C−18(2)100x2mm;流速:0.25ml/min;検出:210nm;カラム温度:40℃;溶媒A:HO;溶媒B:CHCN;溶媒C:50mMリン酸緩衝液,pH2.1;グラジエント:溶媒A/B/C=70/20/10→10/80/10(v/v/v)20.00分間の後に更に10.00分間A/B/C=10/80/10(v/v/v)一定。
【0117】
方法4:使用したグラジエントをグラジエント:溶媒A/B/C=65/30/5→10/85/5(v/v/v)20.00分間の後に更に10.00分間A/B/C=10/85/5(v/v/v)一定とした以外は方法3に同じ。
【0118】
方法5:使用したグラジエントをグラジエント:溶媒A/B=75/25→0/100(v/v)20.00分間の後に更に10.00分間A/B/C=0/100(v/v)一定とした以外は方法3に同じ。
【0119】
方法6:使用したグラジエントをグラジエント:溶媒A/B/C=35/60/5→10/85/5(v/v/v)30.00分間の後に更に10.00分間A/B/C=10/85/5(v/v/v)一定とした以外は方法1に同じ。
【0120】
分取HPLC精製には以下の方法を使用する。
【0121】
方法A:カラム=Luna C−18。グラジエント:HO/CHCN(9/1,v/v)中0.1%トリフルオロ酢酸/CHCN=100/0→0/100(v/v)を分離し易さに応じて30〜45分間。検出:210nm。適当なフラクションを集めて(部分的に)減圧濃縮した。
【0122】
方法B:カラム=Luna C−18。グラジエント:HO/CHCN(9/1,v/v)/CHCN=80/20→0/100(v/v)を分離し易さに応じて30〜45分間。検出:210nm。
【実施例1】
【0123】
ビフェニル−4−カルボン酸{1−アセチル−4−[4−(2−ジメチルアミノ−エトキシ)−フェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル}−アミド
(a).(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン−6−イル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル
無水アセトン(600ml)中のN−Boc−1,4−フェニレンジアミン(75g)、MgSO(216g)、4−tert−ブチルカテコール(1.8g)及びヨウ素(4.7g)の混合物を20時間加熱還流した。MgSOを濾別し、濾液を減圧濃縮した。ヘプタン/酢酸エチル=8/2(v/v)を溶離液として残渣をシリカゲルショートプラグでクロマトグラフィー精製し、生成物を茶色油状物として得た。収量:41g。
【0124】
(b).(1−アセチル−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン−6−イル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル
実施例1aに記載の化合物(41g)をピリジン(200ml)とCHCl(200ml)に溶かした溶液を0℃まで冷却した。CHCl(50ml)中の塩化アセチル(21ml)を滴下した。滴下の完了後、混合物を3時間室温で撹拌した。酢酸エチル(2l)とHO(2l)を加え、有機層を分離し、乾燥し、減圧濃縮した。酢酸エチルから結晶化により標記化合物を得た。収量:23g。
【0125】
(c).1−アセチル−6−アミノ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン
実施例1bに記載の化合物(15g)をCHClとTFAの混合物(9/1(v/v),300ml)中で2時間撹拌した。反応混合物を0℃まで冷却し、2M NaOH水溶液を使用してpHをpH7に調整した。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、乾燥し、減圧濃縮して得られた粗生成物をそれ以上精製せずに次段階で使用した。収量:10.4g。
【0126】
(d).ビフェニル−4−カルボン酸(1−アセチル−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン−6−イル)−アミド
実施例1cに記載の化合物(10g)とDIPEA(40ml)のCHCl(100ml)溶液に塩化4−ビフェニルカルボニル(9.8g)を加え、得られた混合物を18時間室温で撹拌した。水を加え、有機層を分離し、乾燥し、減圧濃縮した。生成物を酢酸エチルから結晶化させた。収量:15g。
【0127】
(e)ビフェニル−4−カルボン酸[1−アセチル−4−(4−メトキシフェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル]−アミド
三塩化アルミニウム(9.7g)を実施例Idに記載の化合物(10.0g)と無水アニソール(50ml)の混合物に撹拌下に加え、得られた混合物を35℃で18時間撹拌した。その後、0℃で水を加え、得られた混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、乾燥し、部分的に減圧濃縮し、混合物を0℃で18時間保存した。形成された沈殿を濾取し、減圧乾燥し、標記化合物を得た。収量:7.9g。
【0128】
(f).ビフェニル−4−カルボン酸[1−アセチル−4−(4−ヒドロキシフェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル]−アミド
実施例1eに記載の化合物(7.9g)の0℃CHCl(200ml)溶液に三臭化ホウ素(5ml)のCHCl(50ml)溶液を加え、混合物を4時間0℃に維持した。水(約500ml)を注意深く加え、得られた混合物を激しく撹拌した。有機層を分離し、乾燥し、減圧濃縮した。酢酸エチルから結晶化させ、標記化合物を得た。収量:6.1g。
【0129】
(g)ビフェニル−4−カルボン酸{1−アセチル−4−[4−(2−ジメチルアミノ−エトキシ)−フェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル}−アミド
一般手順A:実施例1fに記載の化合物(70mg)のDMF(2ml)溶液にCsCO(200mg)と塩化2−ジメチルアミノ−エチル塩酸塩(17mg)を加えた。得られた混合物を一晩撹拌した後、水と酢酸エチルを加えた。有機層を分離し、乾燥し、減圧濃縮した。生成物を分取HPLCにより精製し(方法A)、TFAを加えたCHCNと水の混合物から凍結乾燥し、対応するTFA塩を得た。収量:18mg(TFA塩);MS−ESI:[M+H]=576.6;HPLC:R=14.96分(方法3)。
【実施例2】
【0130】
ビフェニル−4−カルボン酸{1−アセチル−4−[4−(2−ジメチルアミノ−プロポキシ)−フェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル}−アミド
一般手順Aに従い、実施例1fに記載の化合物(70mg)をDMF(2ml)中にて塩化3−ジメチルアミノ−プロピル塩酸塩(19mg)とCsCO(200mg)でアルキル化した。生成物を分取HPLCにより精製し(方法A)、TFAを加えたCHCNと水の混合物から凍結乾燥し、対応するTFA塩を得た。
【0131】
収量:58mg(TFA塩);MS−ESI:[M+H]=590.4;HPLC:R=15.36分(方法3)。
【実施例3】
【0132】
ビフェニル−4−カルボン酸{1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−[4−(3−モルホリン−4−イル−プロポキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル}−アミド
一般手順Aに従い、実施例1fに記載の化合物(70mg)をDMF(2ml)中にて塩化3−モルホリノプロピル(26mg)とCsCO(200mg)でアルキル化した。生成物を分取HPLCにより精製し(方法A)、TFAを加えたCHCNと水の混合物から凍結乾燥し、対応するTFA塩を得た。
【0133】
収量:56mg(TFA塩);MS−ESI:[M+H]=631.6;HPLC:R=15.40分(方法3)。
【実施例4】
【0134】
ビフェニル−4−カルボン酸{1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−[4−(ピリジン−2−イルメトキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル}−アミド
一般手順Aに従い、実施例1fに記載の化合物(100mg)をDMF(5ml)中にて塩化2−ピコリル塩酸塩(33mg)とCsCO(325mg)でアルキル化した。生成物を分取HPLCにより精製し(方法A)、TFAを加えたCHCNと水の混合物から凍結乾燥し、対応するTFA塩を得た。
【0135】
収量:60mg(TFA塩);MS−ESI:[M+H]=596.4;HPLC:R=19.75分(方法2)。
【実施例5】
【0136】
ビフェニル−4−カルボン酸{1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−[4−(1−メチル−ピペリジン−3−イルメトキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル}−アミド
一般手順Aに従い、実施例1fに記載の化合物(100mg)をDMF(5ml)中にて3−クロロメチル−1−メチルピペリジン塩酸塩(33mg)とCsCO(325mg)でアルキル化した。生成物を分取HPLCにより精製し(方法A)、TFAを加えたCHCNと水の混合物から凍結乾燥し、対応するTFA塩を得た。
【0137】
収量:60mg(TFA塩);MS−ESI:[M+H]=615.4;HPLC:R=16.70分(方法2)。
【実施例6】
【0138】
ビフェニル−4−カルボン酸{1−アセチル−4−[4−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−フェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル}−アミド
一般手順Aに従い、実施例1fに記載の化合物(100mg)をDMF(5ml)中にて塩化2−ジエチルアミノ−エチル塩酸塩(35mg)とCsCO(325mg)でアルキル化した。生成物を分取HPLCにより精製し(方法A)、TFAを加えたCHCNと水の混合物から凍結乾燥し、対応するTFA塩を得た。
【0139】
収量:67mg(TFA塩);MS−ESI:[M+H]=604.4;HPLC:R=16.38分(方法2)。
【実施例7】
【0140】
ビフェニル−4−カルボン酸{1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−[4−(ピリジン−4−イルメトキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル}−アミド
一般手順Aに従い、実施例1fに記載の化合物(100mg)をDMF(5ml)中にて塩化4−ピコリル塩酸塩(33mg)とCsCO(325mg)でアルキル化した。生成物を分取HPLCにより精製し(方法A)、TFAを加えたCHCNと水の混合物から凍結乾燥し、対応するTFA塩を得た。
【0141】
収量:61mg(TFA塩);MS−ESI:[M+H]=596.4;HPLC:R=16.64分(方法2)。
【実施例8】
【0142】
モルホリン−4−カルボン酸[3−(4−{1−アセチル−6−[(ビフェニル−4−カルボニル)−アミノ]−2,2,4−トリメチル−l,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−4−イル)−フェノキシ)−プロピル]−アミド
一般手順Aに従い、実施例1fに記載の化合物(100mg)をDMF(5ml)中にてモルホリン−4−カルボン酸(3−クロロプロピル)アミド(53mg)とCsCO(325mg)でアルキル化した。生成物を分取HPLCにより精製し(方法A)、CHCNと水の混合物から凍結乾燥した。
【0143】
収量:95mg;MS−ESI:[M+H]=675.6;HPLC:R=18.24分(方法3)。
【実施例9】
【0144】
ビフェニル−4−カルボン酸{1−アセチル−4−[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル}−アミド
一般手順Aに従い、実施例1fに記載の化合物(100mg)をDMF(5ml)中にて塩化2−(ヘキサメチレンイミノ)エチル塩酸塩(42mg)とCsCO(325mg)でアルキル化した。生成物を分取HPLCにより精製し(方法A)、TFAを加えたCHCNと水の混合物から凍結乾燥し、対応するTFA塩を得た。
【0145】
収量:60mg(TFA塩);MS−ESI:[M+H]=630.6;HPLC:R=17.25分(方法2)。
【実施例10】
【0146】
ビフェニル−4−カルボン酸{1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−[4−(ピリジン−3−イルメトキシ)−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル}−アミド
一般手順Aに従い、実施例1fに記載の化合物(1.0g)をDMF(10ml)中にて塩化3−ピコリル塩酸塩(488mg)とCsCO(3.2mg)でアルキル化した。生成物を分取HPLCにより精製し(方法A)、TFAを加えたCHCNと水の混合物から凍結乾燥し、対応するTFA塩を得た。
【0147】
収量:884mg(TFA塩);MS−ESI:[M+H]=596.4;HPLC:R=16.55分(方法3)。
【実施例11】
【0148】
ビフェニル−4−カルボン酸[1−アセチル−4−(4−カルバモイルメトキシ−フェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル]−アミド
一般手順Aに従い、実施例1fに記載の化合物(100mg)をDMF(5ml)中にて2−クロロアセトアミド(24mg)とCsCO(325mg)でアルキル化した。生成物を分取HPLCにより精製し(方法A)、TFAを加えたCHCNと水の混合物から凍結乾燥し、対応するTFA塩を得た。
【0149】
収量:40mg;MS−ESI:[M+H]=562.6;HPLC:R=21.63分(方法2)。
【実施例12】
【0150】
ビフェニル−4−カルボン酸[1−アセチル−4−{4−アリルカルバモイルメトキシ−フェニル−2,2,4−トリメチル−l,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル}−アミド
(a).(4−{1−アセチル−6−[(ビフェニル−4−カルボニル)アミノ]−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−4−イル}フェノキシ)酢酸tert−ブチルエステルエステル
実施例1fに記載の化合物(2.58g)、ブロモ酢酸tert−ブチル(826μl)、KCO(2.8g)及びアセトン(100ml)の混合物を18時間50℃で撹拌した。固形分を濾別し、濾液を減圧濃縮して得た生成物をそれ以上精製せずに次段階で使用した。収量:3.2g。
【0151】
(b).(4−{1−アセチル−6−[(ビフェニル−4−カルボニル)アミノ]−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−4−イル}酢酸
実施例12aに記載の化合物(3.2g)をCHClとTFAの混合物(9/1(v/v),100ml)中で3時間撹拌した。トルエン(100ml)を加え、混合物を減圧濃縮して得た粗生成物をそれ以上精製せずに使用した。収量:3.3g。
【0152】
(c).ビフェニル−4−カルボン酸[1−アセチル−4−(4−アリルカルバモイルメトキシ−フェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル]−アミド
一般手順B:実施例12bに記載の化合物(82mg)、アリルアミン(37mg)及びDIPEA(226μl)のCHCl(5ml)溶液に室温でTBTU(84mg)を加えた。18時間後に反応が完了しない場合には更にTBTUとDIPEAを加えた。反応の完了後、水を加え、有機層を分離し、ブラインで洗浄し、乾燥し、減圧濃縮した。標記化合物を分取HPLCにより精製した(方法A)。
【0153】
収量:48mg;MS−ESI:[M+H]=602.4;HPLC:R=18.19分(方法4)。
【実施例13】
【0154】
ビフェニル−4−カルボン酸{1−アセチル−4−[4−(イソプロピルカルバモイル−メトキシ)−フェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル−アミド
一般手順Bに従い、実施例12bに記載の化合物(82mg)をCHCl(5ml)中にてイソプロピルアミン(38mg)、DIPEA(226μl)及びTBTU(84mg)で処理した。標記化合物を分取HPLCにより精製した(方法A)。
【0155】
収量:45mg;MS−ESI:[M+H]=604.6;HPLC:R=18.63分(方法4)。
【実施例14】
【0156】
ビフェニル−4−カルボン酸[1−アセチル−4−(4−ジエチルカルバモイルメトキシ−フェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル]−アミド
一般手順Bに従い、実施例12bに記載の化合物(82mg)をCHCl(5ml)中にてジエチルアミン塩酸塩(47mg)、DIPEA(226μl)及びTBTU(84mg)で処理した。標記化合物を分取HPLCにより精製した(方法A)。
【0157】
収量:51mg;MS−ESI:[M+H]=618.4;HPLC:R=19.09分(方法4)。
【実施例15】
【0158】
ビフェニル−4−カルボン酸[1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−(4−{[(ピリジン−4−イルメチル)−カルバモイル]−メトキシ}−フェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル]−アミド
一般手順Bに従い、実施例12bに記載の化合物(82mg)をCHCl(5ml)中にて4−ピコリルアミン(70mg)、DIPEA(226μl)及びTBTU(84mg)で処理した。標記化合物を分取HPLCにより精製し(方法A)、TFAを加えたCHCNと水の混合物から凍結乾燥し、対応するTFA塩を得た。
【0159】
収量:52mg(TFA塩);MS−ESI:[M+H]=653.6;HPLC:R=11.31分(方法4)。
【実施例16】
【0160】
ビフェニル−4−カルボン酸[1−アセチル−4−(4−{[(フラン−2−イルメチル)−カルバモイル]−メトキシ}−フェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル]−アミド
一般手順Bに従い、実施例12bに記載の化合物(82mg)をCHCl(5ml)中にて2−フルフリルアミン(63mg)、DIPEA(226μl)及びTBTU(84mg)で処理した。標記化合物を分取HPLCにより精製した(方法A)。
【0161】
収量:50mg;MS−ESI:[M+H]=642.6;HPLC:R=21.31分(方法3)。
【実施例17】
【0162】
ビフェニル−4−カルボン酸(1−アセチル−4−{4−[(2−メトキシ−エチルカルバモイル)−メトキシ]−フェニル}−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−アミド
一般手順Bに従い、実施例12bに記載の化合物(82mg)をCHCl(5ml)中にて2−メトキシエチルアミン(49mg)、DIPEA(226μl)及びTBTU(84mg)で処理した。標記化合物を分取HPLCにより精製した(方法A)。
【0163】
収量:34mg;MS−ESI:[M+H]=620.4;HPLC:R=19.70分(方法3)。
【実施例18】
【0164】
ビフェニル−4−カルボン酸{1−アセチル−4−[4−(ベンジルカルバモイル−メトキシ)−フェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル}−アミド
一般手順Bに従い、実施例12bに記載の化合物(82mg)をCHCl(5ml)中にてベンジルアミン(49mg)、DIPEA(226μl)及びTBTU(84mg)で処理した。標記化合物を分取HPLCにより精製した(方法A)。
【0165】
収量:53mg;MS−ESI:[M+H]=652.6;HPLC:R=22.26分(方法3)。
【実施例19】
【0166】
ビフェニル−4−カルボン酸(1−アセチル−4−{4−[(2−ジメチルアミノ−エチルカルバモイル)−メトキシ]−フェニル}−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−アミド
一般手順Bに従い、実施例12bに記載の化合物(82mg)をCHCl(5ml)中にてN,N−ジメチルエチレンジアミン(49mg)、DIPEA(226μl)及びTBTU(84mg)で処理した。標記化合物を分取HPLCにより精製した(方法A)。HCl水溶液と1,4−ジオキサンの混合物から凍結乾燥し、標記化合物を塩酸塩として得た。
【0167】
収量:11mg(塩酸塩);MS−ESI:[M+H]=633.4;HPLC:R=13.74分(方法3)。
【実施例20】
【0168】
ビフェニル−4−カルボン酸[1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−(4−メチルカルバモイルメトキシ−フェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル]−アミド
一般手順Bに従い、実施例12bに記載の化合物(82mg)をCHCl(5ml)中にてメチルアミン塩酸塩(20mg)、DIPEA(226μl)及びTBTU(84mg)で処理した。標記化合物を分取HPLCにより精製した(方法A)。
【0169】
収量:35mg;MS−ESI:[M+H]=576.4;HPLC:R=19.25分(方法3)。
【実施例21】
【0170】
ビフェニル−4−カルボン酸{1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−[4−(2−モルホリン−4−イル−2−オキソ−エトキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル}−アミド
一般手順Bに従い、実施例12bに記載の化合物(110mg)をCHCl(5ml)中にてモルホリン(74mg)、DIPEA(296μl)及びTBTU(109mg)で処理した。標記化合物を分取HPLCにより精製した(方法A)。
【0171】
収量:85mg;MS−ESI:[M+H]=632.4;HPLC:R=12.48分(方法3)。
【実施例22】
【0172】
N−{1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−[4−(3−モルホリン−4−イル−プロポキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル}−5−ブロモ−2−メチルアミノ−ベンズアミド
(a).(1−アセチル−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロ−キノリン−6−イル)−カルバミン酸9−フルオレン−イルメチルエステル
実施例1cに記載の化合物(17g)とDIPEA(40ml)のCHCl(100ml)溶液にFmocCl(25g)を加え、得られた混合物を18時間室温で撹拌した。酢酸エチル(約200ml)と水(150ml)を加え、有機層を分離し、乾燥し、減圧濃縮した。CHClを溶離液として標記化合物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製した。収量:16.6g。
【0173】
(b)[1−アセチル−4−(4−メトキシフェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル]−カルバミン酸9−フルオレニルメチルエステル
三塩化アルミニウム(24.2g)を実施例22aに記載の化合物(16.5g)と無水アニソール(150ml)の混合物に撹拌下に加え、得られた混合物を35℃で18時間撹拌した。その後、0℃で水を加え、得られた混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、乾燥し、部分的に減圧濃縮し、混合物を0℃で18時間保存した。形成された沈殿を濾取し、減圧乾燥し、標記化合物を得た。収量:10.1g。
【0174】
(c)[1−アセチル−4−(4−ヒドロキシフェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル]−カルバミン酸9−フルオレニルメチルエステル
無水CHCl(500ml)中の実施例22bに記載の化合物(10.1g)の混合物に三臭化ホウ素(5.05ml)を滴下し、得られた混合物を2.5時間室温で撹拌した。反応を0℃の氷水をクエンチし、CHClを加えた。有機層を分離し、乾燥し、4℃で20時間保存した。形成された固体を濾取し、減圧乾燥して得た粗生成物をそれ以上精製せずに使用した。収量:12.5g。
【0175】
(d).1−アセチル−6−アミノ−2,2,4−トリメチル−4−[4−(3−モルホリン−4−イル−プロポキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン
実施例22cに記載の化合物(1.0g)、CsCO(1.8g)、4−(3−クロロプロピル)モルホリン(330mg)及びDMF(5ml)の混合物を60℃℃で18時間撹拌した。水を加え、混合物をCHClで抽出した。有機層を分離し、乾燥し、減圧濃縮した。CHCl/MeOH中2%濃アンモニア=1/0→9/1(v/v)を溶離液として標記化合物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製した。収量527mg。
【0176】
(e).N−{1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−[4−(3−モルホリン−4−イル−プロポキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル}−5−ブロモ−2−メチルアミノ−ベンズアミド
一般手順C:実施例22dに記載の化合物(132mg)、5−ブロモ−2−メチルアミノ安息香酸(101mg)及びDIPEA(255μl)のCHCl(3ml)溶液に室温でHATU(166mg)を加えた。反応混合物を18時間室温で撹拌した。酢酸エチル(15ml)と2M NaOH水溶液(15ml)を加えた。有機層を分離し、2M NaOH水溶液(10ml)と水(15ml)で洗浄し、減圧濃縮した。標記化合物を分取HPLCにより精製した(方法A)。
【0177】
収量:69.8mg;MS−ESI:[M+H]=663.4;HPLC:R=14.65分(方法3)。
【実施例23】
【0178】
N−{1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−[4−(3−モルホリン−4−イル−プロポキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル}−3,5−ジクロロ−2,6−ジメトキシ−ベンズアミド
一般手順Cに従い、実施例22dに記載の化合物(132mg)をCHCl(3ml)中にて3,5−ジクロロ−2,6−ジメトキシ安息香酸(110mg)、DIPEA(255μl)及びHATU(166mg)でアシル化した。標記化合物を分取HPLCにより精製した(方法A)。
【0179】
収量:68.3mg;MS−ESI:[M+H]=684.3;HPLC:R=13.45分(方法3)。
【実施例24】
【0180】
ビフェニル−4−カルボン酸[1−アセチル−4−(4−{2−[(フラン−2−イルメチル)−アミノ]−エトキシ}−フェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル]−アミド
(a).(4−{1−アセチル−6−[(ビフェニル−4−カルボニル)アミノ]−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−4−イル}−フェノキシ)酢酸エチルエステル
実施例1fに記載の化合物(1g)、ブロモ酢酸エチル(220μl)、KCO(850mg)及びアセトン(25ml)の混合物をを6時間50℃で撹拌した。固形分を濾別し、濾液を減圧濃縮して得た粗生成物をそれ以上精製せずに次段階で使用した。収量:1.2g。
【0181】
(b).ビフェニル−4−カルボン酸{1−アセチル−4−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル}−アミド
実施例24aに記載の化合物(1.2g)の0℃THF(10ml)溶液にLiALH(78mg)を注意深く加え、得られた混合物を3時間室温で撹拌した。酢酸エチル(50ml)を滴下した後、水(50ml)を加えた。水層を分離し、酢酸エチル(50ml)で抽出し、有機フラクションを合わせてブラインで洗浄した。有機層を乾燥し、減圧濃縮して得た生成物をそれ以上精製せずに次段階で使用した。収量:1g。
【0182】
(c).メタンスルホン酸2−(4−{1−アセチル−6−[(ビフェニル−4−カルボニル)アミノ]−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−4−イル}フェノキシ)エチルエステル
実施例24bに記載の化合物(1g)とDIPEA(1.7ml)のCHCl(15ml)溶液に塩化メタンスルホニル(310μl)のCHCl(5ml)溶液を滴下した。2時間後に水を加え、有機層を分離し、乾燥し、減圧濃縮した。ヘプタン/酢酸エチル=9/1→1/1(v/v)を溶離液として標記化合物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製した。収量:870mg。
【0183】
(d).ビフェニル−4−カルボン酸[1−アセチル−4−(4−{2−[(フラン−2−イルメチル)−アミノ]−エトキシ}−フェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル]−アミド
一般手順D:実施例24cに記載の化合物(87mg)のCHCN(5ml)溶液に2−フルフリルアミン(107mg)を加え、得られた混合物を70℃で18時間撹拌した。混合物を減圧濃縮し、生成物を分取HPLCにより精製し(方法A)、TFAを加えたCHCNと水の混合物から凍結乾燥し、対応するTFA塩を得た。
【0184】
収量:47mg(TFA塩);MS−ESI:[M+H]=628.6;HPLC:R=11.53分(方法4)。
【実施例25】
【0185】
ビフェニル−4−カルボン酸(1−アセチル−4−{4−[2−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル−エチルアミノ−エトキシ]−フェニル}−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−アミド
一般手順Dに従い、実施例24cに記載の化合物(87mg)をCHCN(5ml)中にて2−アミノ−2−メチル−プロパン−1−オール(100mg)で処理した。標記化合物を分取HPLCにより精製し(方法A)、TFAを加えたCHCNと水の混合物から凍結乾燥し、対応するTFA塩を得た。
【0186】
収量:21mg(TFA塩);MS−ESI:[M+H]=619.8;HPLC:R=10.95分(方法4)。
【実施例26】
【0187】
ビフェニル−4−カルボン酸[1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−(4−{2−[(ピリジン−3−イルメチル)−アミノ]−エトキシ}−フェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル]−アミド
一般手順Dに従い、実施例24cに記載の化合物(87mg)をCHCN(5ml)中にて3−アミノメチルピリジン(119mg)で処理した。標記化合物を分取HPLCにより精製し(方法A)、TFAを加えたCHCNと水の混合物から凍結乾燥し、対応するTFA塩を得た。
【0188】
収量:40mg(TFA塩);MS−ESI:[M+H]=639.4;HPLC:R=10.15分(方法4)。
【実施例27】
【0189】
ビフェニル−4−カルボン酸(1−アセチル−4−{4−[2−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−エトキシ]−フェニル}−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−アミド
一般手順Dに従い、実施例24cに記載の化合物(100mg)をCHCN(5ml)中にてエタノールアミン(100mg)で処理した。標記化合物を分取HPLCにより精製し(方法A)、TFAを加えたCHCNと水の混合物から凍結乾燥し、対応するTFA塩を得た。
【0190】
収量:50mg(TFA塩);MS−ESI:[M+H]=592.6;HPLC:R=10.32分(方法1)。
【実施例28】
【0191】
ビフェニル−4−カルボン酸(1−アセチル−4−{4−[2−(アミノ−エチルアミノ)−エトキシ]−フェニル}−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−アミド
一般手順Dに従い、実施例24cに記載の化合物(100mg)をCHCN(5ml)中にてエチレンジアミン(110mg)で処理した。標記化合物を分取HPLCにより精製し(方法A)、TFAを加えたCHCNと水の混合物から凍結乾燥し、対応するTFA塩を得た。
【0192】
収量:45mg(TFA塩);MS−ESI:[M+H]=591.4;HPLC:R=7.04分(方法1)。
【実施例29】
【0193】
ビフェニル−4−カルボン酸{1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−[4−(2−ピペラジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル}−アミド
一般手順Dに従い、実施例24cに記載の化合物(100mg)をCHCN(5ml)中にてピペラジン(140mg)で処理した。標記化合物を分取HPLCにより精製し(方法A)、TFAを加えたCHCNと水の混合物から凍結乾燥し、対応するTFA塩を得た。
【0194】
収量:95mg(TFA塩);MS−ESI:[M+H]=617.6;HPLC:R=9.54分(方法1)。
【実施例30】
【0195】
モルホリン−4−カルボン酸(3−{4−[1−アセチル−6−(3,5−ジクロロ−2,6−ジメトキシ−ベンゾイルアミノ)−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−4−イル]−フェノキシ}−プロピル)−アミド
(a).モルホリン−4−カルボン酸(3−{4−[1−アセチル−6−アミノ−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−4−イル]−フェノキシ}−プロピル)−アミド
実施例22dに記載したと同一の手順に従い、(同時にFmoc保護基を除去しながら)DMF(5ml)中にてCsCO(1.8g)を使用して実施例22cに記載の化合物(1.0g)をモルホリン−4−カルボン酸(3−クロロプロピル)アミド(448mg)でアルキル化した。CHCl/MeOH中2%濃アンモニア=1/0→9/1(v/v)を溶離液として標記化合物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製した。収量:894mg。
【0196】
(b).モルホリン−4−カルボン酸(3−{4−[1−アセチル−6−(3,5−ジクロロ−2,6−ジメトキシ−ベンゾイルアミノ)−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−4−イル]−フェノキシ}−プロピルアミド
一般手順Cに従い、実施例30aに記載の化合物(228mg)をCHCl(5ml)中にて3,5−ジクロロ−2,6−ジメトキシ安息香酸(230mg)、DIPEA(558μl)及びHATU(609mg)でアシル化した。標記化合物を分取HPLCにより精製した(方法A)。
【0197】
収量:102mg;MS−ESI:[M+H]=727.4;HPLC:R=22.37分(方法2)。
【実施例31】
【0198】
N−{1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−[4−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル}−3,5−ジブロモ−ベンズアミド
(a).1−アセチル−6−アミノ−2,2,4−トリメチル−4−[4−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン
実施例22cに記載の化合物(1.0g)、CsCO(1.8g),N−(2−クロロエチル)−モルホリン塩酸塩(375mg)、及びDMF(5ml)の混合物を60℃で18時間撹拌した。反応が完了しなかったので、更にCsCOとN−(2−クロロエチル)−モルホリン塩酸塩を加えた。反応の完了後、水を加え、混合物をCHClで抽出した。有機層を乾燥し、減圧濃縮した。CHCl/MeOH中2%濃アンモニア=1/0→9/1(v/v)を溶離液として標記化合物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製した。収量:905mg。
【0199】
(b).N−{1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−[4−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル}−3,5−ジブロモ−ベンズアミド
一般手順Cに従い、実施例31aに記載の化合物(157mg)をCHCl(5ml)中にて3,5−ジブロモ安息香酸(150mg)、DIPEA(313μl)及びHATU(204mg)でアシル化した。標記化合物を分取HPLCにより精製した(方法A)。
【0200】
収量:71mg(TFA塩);MS−ESI:[M+H]=700.2;HPLC:R=16.12分(方法2)。
【実施例32】
【0201】
N−{1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−[4−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル}−2−クロロ−ベンズアミド
一般手順Cに従い、実施例31aに記載の化合物(150mg)をCHCl(6ml)中にて2−クロロ安息香酸(81mg)、DIPEA(299μl)及びHATU(195mg)でアシル化した。標記化合物を分取HPLCにより精製した(方法A)。
【0202】
収量:162mg(TFA塩);MS−ESI:[M+H]=576.4;HPLC:R=9.37分(方法2)。
【実施例33】
【0203】
N−{1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−[4−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル}−3,5−ジメチル−ベンズアミド
一般手順Cに従い、実施例31aに記載の化合物(200mg)をCHCl(7.5ml)中にて3,5−ジメチル安息香酸(103mg)、DIPEA(399μl)及びHATU(260mg)でアシル化した。標記化合物を分取HPLCにより精製した(方法A)。
【0204】
収量:57.5mg(TFA塩);MS−ESI:[M+H]=570.4;HPLC:R=12.62分(方法2)。
【実施例34】
【0205】
N−{1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−[4−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ]−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル}−2,5−ジクロロ−ベンズアミド
一般手順Cに従い、実施例31aに記載の化合物(200mg)をCHCl(7.5ml)中にて2,5−ジクロロ安息香酸(131mg)、DIPEA(399μl)及びHATU(260mg)でアシル化した。標記化合物を分取HPLCにより精製した(方法A)。
【0206】
収量:130mg(TFA塩);MS−ESI:[M+H]=610.2;HPLC:R=11.70分(方法2)。
【実施例35】
【0207】
N−{1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−[4−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル}−5−メチル−2−ニトロ−ベンズアミド
一般手順Cに従い、実施例31aに記載の化合物(157mg)をCHCl(5ml)中にて5−メチル−2−ニトロ安息香酸(97.3mg)、DIPEA(313μl)及びHATU(204mg)でアシル化した。標記化合物を分取HPLCにより精製した(方法A)。
【0208】
収量:80mg(TFA塩);MS−ESI:[M+H]=601.4;HPLC:R=9.95分(方法2)。
【実施例36】
【0209】
N−{1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−[4−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル}−ベンズアミド
一般手順Cに従い、実施例31aに記載の化合物(157mg)をCHCl(5ml)中にて安息香酸(65.6mg)、DIPEA(313μl)及びHATU(204mg)でアシル化した。標記化合物を分取HPLCにより精製した(方法A)。
【0210】
収量:59mg(TFA塩);MS−ESI:[M+H]=542.4;HPLC:R=9.99分(方法2)。
【実施例37】
【0211】
N−{1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−[4−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル}−4−tert−ブチル−ベンズアミド
一般手順Cに従い、実施例31aに記載の化合物(161mg)をCHCl(5ml)中にて4−tert−ブチル安息香酸(99mg)、DIPEA(322μl)及びHATU(210mg)でアシル化した。標記化合物を分取HPLCにより精製した(方法A)。
【0212】
収量:80mg(TFA塩);MS−ESI:[M+H]=598.2;HPLC:R=15.39分(方法2)。
【実施例38】
【0213】
N−{1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−[4−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル}−2,3−ジクロロ−ベンズアミド
一般手順Cに従い、実施例31aに記載の化合物(161mg)をCHCl(5ml)中にて2,3−ジクロロ安息香酸(106mg)、DIPEA(322μl)及びHATU(210mg)でアシル化した。標記化合物を分取HPLCにより精製した(方法A)。
【0214】
収量:113mg(TFA塩);MS−ESI:[M+H]=610.2;HPLC:R=11.42分(方法2)。
【実施例39】
【0215】
N−{1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−[4−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル}−4−ブロモ−ベンズアミド
一般手順Cに従い、実施例31aに記載の化合物(260mg)をCHCl(5ml)中にて4−ブロモ安息香酸(179mg)、DIPEA(517μl)及びHATU(338mg)でアシル化した。標記化合物を分取HPLCにより精製した(方法A)。
【0216】
収量:127mg(TFA塩);MS−ESI:[M+H]=620.2;HPLC:R=12.24分(方法2)。
【実施例40】
【0217】
N−{1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−[4−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル}−4−メトキシ−3−メチル−ベンズアミド
一般手順Cに従い、実施例31aに記載の化合物(260mg)をCHCl(5ml)中にて4−メトキシ−3−メチル安息香酸(148mg)、DIPEA(517μl)及びHATU(338mg)でアシル化した。標記化合物を分取HPLCにより精製した(方法A)。
【0218】
収量:158mg(TFA塩);MS−ESI:[M+H]=586.2;HPLC:R=11.49分(方法2)。
【実施例41】
【0219】
N−{1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−[4−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−4−ジメチルアミノ−ベンズアミド
一般手順Cに従い、実施例31aに記載の化合物(260mg)をCHCl(5ml)中にて4−ジメチルアミノ安息香酸(147mg)、DIPEA(517μl)及びHATU(338mg)でアシル化した。標記化合物を分取HPLCにより精製した(方法A)。
【0220】
収量:95mg(TFA塩);MS−ESI:[M+H]=585.2;HPLC:R=9.53分(方法2)。
【実施例42】
【0221】
N−{1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−[4−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル}−3−トリフルオロメチル−ベンズアミド
実施例31aに記載の化合物(260mg)とピリジン(500μl)のトルエン(4.5ml)溶液に塩化3−(トリフルオロメチル)ベンゾイル(185mg)を加えた。酢酸エチル(15ml)と水(15ml)を加えた。有機層を分離し、水洗(15ml)し、乾燥し、減圧濃縮した。標記化合物を分取HPLCにより精製した(方法A)。
【0222】
収量:200mg(TFA塩);MS−ESI:[M+H]=610.2;HPLC:R=13.23分(方法2)。
【実施例43】
【0223】
N−{1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−[4−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル}−3−ニトロ−ベンズアミド
実施例31aに記載の化合物(260mg)とピリジン(500μl)のトルエン(4.5ml)溶液に塩化3−ニトロベンゾイル(165mg)を加えた。酢酸エチル(15ml)と水(15ml)を加えた。有機層を分離し、水洗(15ml)し、乾燥し、減圧濃縮した。標記化合物を分取HPLCにより精製した(方法A)。
【0224】
収量:167mg(TFA塩);MS−ESI:[M+H]=587.4;HPLC:R=10.28分(方法2)。
【実施例44】
【0225】
CHO−FSH in vitro生物活性
ヒトFSH受容体を安定的にトランスフェクトすると共にcAMP応答性エレメント(CRE)/ホタルルシフェラーゼレポーター遺伝子の発現を誘導するプロモーターをコトランスフェクトしたチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞で化合物のFSH活性を試験した。リガンドがGs結合FSH受容体と結合する結果としてcAMPが増加し、ひいてはルシフェラーゼレポーター構築物のトランス活性化が増加する。アンタゴニスト特性を試験するために、試験化合物の不在下におけるcAMP蓄積の最大刺激の約80%を誘導する濃度の組換えFSHを加えた(rec−hFSH;10mU/ml)。ルミネセンスカウンターを使用してルシフェラーゼシグナルを定量した。試験化合物のEC50値(刺激又は低下の最大の2分の1(50%)を誘導する試験化合物の濃度)を計算した。このために、ソフトウェアプログラムGraphPad PRISM,version 3.0(GraphPad software Inc.,San Diego)を使用した。
【0226】
全実施例の化合物はアゴニスト又はアンタゴニストアッセイ設定又は両者で10−5M未満のEC50(IC50)値を示した。実施例3、4、7、10〜13、16、36、37、39、41及び42の化合物はアッセイの少なくとも一方で10−7M未満のEC50(IC50)を示した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式1:
【化1】

[式中、
及びRはH、Meであり;
は(2−6C)ヘテロシクロアルキル(1−4C)アルキル、(2−5C)ヘテロアリール(1−4C)アルキル、(6C)アリール(1−4C)アルキル、(1−4C)(ジ)アルキルアミノカルボニルアミノ(2−4C)アルキル、(2−6C)ヘテロシクロアルキルカルボニルアミノ(2−4C)アルキル、R−(2−4C)アルキル又はR−カルボニル(1−4C)アルキルであり;
は(2−5C)ヘテロアリール、(6C)アリール、(3−8C)シクロアルキル,(2−6C)ヘテロシクロアルキル又は(1−6C)アルキルであり;
は(ジ)(1−4C)アルキルアミノ、(1−4C)アルコキシ、アミノ、ヒドロキシ、(6C)アリールアミノ、(ジ)(3−4C)アルケニルアミノ、(2−5C)ヘテロアリール(1−4C)アルキルアミノ、(6C)アリール(1−4C)アルキルアミノ、(ジ)[(1−4C)アルコキシ(2−4C)アルキル]アミノ、(ジ)[(1−4C)アルキルアミノ(2−4C)アルキル]アミノ、(ジ)[アミノ(2−4C)アルキル]アミノ又は(ジ)[ヒドロキシ(2−4C)アルキル]アミノである]のテトラヒドロキノリン誘導体又はその医薬的に許容可能な塩。
【請求項2】
が(2−6C)ヘテロシクロアルキル(1−4C)アルキル、(2−5C)ヘテロアリール(1−4C)アルキル、(2−6C)ヘテロシクロアルキルカルボニルアミノ(2−4C)アルキル、R−(2−4C)アルキル又はR−カルボニル(1−4C)アルキルである請求項1に記載の誘導体。
【請求項3】
が(ジ)(1−4C)アルキルアミノ、アミノ、(ジ)(3−4C)アルケニルアミノ、(2−5C)ヘテロアリール(1−4C)アルキルアミノ又は(6C)アリール(1−4C)アルキルアミノである請求項1又は2に記載の誘導体。
【請求項4】
が(ジ)(1−4C)アルキルアミノ又はアミノである請求項1から3のいずれか一項に記載の誘導体。
【請求項5】
が(ジ)(1−4C)アルキルアミノである請求項1から4のいずれか一項に記載の誘導体。
【請求項6】
が(6C)アリールである請求項1から5のいずれか一項に記載の誘導体。
【請求項7】
が(2−6C)ヘテロシクロアルキル(1−4C)アルキル、(2−5C)ヘテロアリール(1−4C)アルキル又はR−(2−4C)アルキルである請求項1から6のいずれか一項に記載の誘導体。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一項に記載のテトラヒドロキノリン誘導体と医薬的に適切な助剤を含有する医薬組成物。
【請求項9】
治療に使用するための請求項1から7のいずれか一項に記載のテトラヒドロキノリン誘導体。
【請求項10】
受胎調節用医薬の製造における請求項1から7のいずれか一項に記載のテトラヒドロキノリン誘導体又はその医薬的に許容可能な塩もしくは溶媒和物の使用。

【公表番号】特表2006−512346(P2006−512346A)
【公表日】平成18年4月13日(2006.4.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−561498(P2004−561498)
【出願日】平成15年12月16日(2003.12.16)
【国際出願番号】PCT/EP2003/051024
【国際公開番号】WO2004/056779
【国際公開日】平成16年7月8日(2004.7.8)
【出願人】(394010986)アクゾ・ノベル・エヌ・ベー (31)
【Fターム(参考)】