説明

テープをそれ自体巻くことにより補強材を製造する方法及び装置

本発明は、チューブ(t) を潰すことにより形成された補強ストリップ(B)を製造するようになった装置であって、一方の面にセパレータ(I)を備えたテープ(b)を所与の線速度で小出しすることができる第1の手段(1)と、チューブ(t)を潰す2つの筒体を含む第2の手段(2)とを有し、第1及び第2の手段は、装置内におけるテープ(b)の走行方向(p)に平行な回転軸線(XX′)回りに互いに対して回転可能であり、装置の作動中、テープ(b)は相互隣接ターンをなしてそれ自体螺旋状に巻回されてチューブ(t)を形成するようになっており、チューブ(t)の軸線は、第2の手段(2)に対する第1の手段(1)の回転軸線(XX′)に実質的に一致する、装置において、第1の手段と第2の手段の間に位置決めされた状態でチューブ(t)の直径を較正する手段(3)を有し、較正手段(3)は、チューブ(t)の外面に当接し、第2の手段から見て下流側に位置決めされていてセパレータ(I)を潰されたチューブの表面から分離することができる分離手段(27)を有することを特徴とする装置に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両(車輪自動車)に装着されるようになったタイヤの製造分野に関し、特に、生タイヤが成型されている間に他のゴムコンポーネントと組み立てられるようになった補強材を製造する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
先行技術では、補強材をタイヤの種々の部分に配置することが慣例である。これら補強材は、ゴムコンパウンドで被覆された糸(細線)から成り、これら補強材は、タイヤの円周方向と所与の角度をなし、それ故、90°の角度をなす補強材、例えばカーカス補強プライは、半径方向(ラジアル)と呼ばれ、0°の角度をなす補強材は、ゼロ度補強材という名称で知られている。
【0003】
これら補強材は、生タイヤが成型されている間に生タイヤ上に直接布設される場合があり、或いは、より一般的に、これら補強材は、ゴムコンパウンドで被覆された補強材で構成されているプライ、バンド又はテープの形態で中間製品に端を発する場合があり、糸は、ストリップ、テープ又はプライの長手方向と角度をなした状態で互いに平行に延びる。
【0004】
「糸」(又は細線)という用語は、極めて一般的な意味に理解されるべきであり、糸の構成材料の性状がテキスタイルであるか金属であるかとは無関係に、モノフィラメント、マルチフィラメント、コード若しくはもろより糸(folded yarn )又はこれらと均等な集成体を含む。
【0005】
本明細書において言及する補強材は、ストリップ又はプライの長手方向と0°を超える角度をなす補強ストリップ又はプライである。
【0006】
これら補強ストリップは、チューブを扁平にすることによって形成されるという特定の特徴を有し、チューブそれ自体は、真っ直ぐな糸テープと呼ばれているテープをチューブの長手方向に対して所与の角度をなして隣接ターンをなして巻回することにより形成され、糸は、相互に平行であり且つテープの長手方向に平行であってゴムコンパウンドで被覆されている。テープの幅は、ターンを隣接させるようターンの巻回角度に合うよう調節される。
【0007】
この種の補強材及びかかる補強材を得る方法は、例を挙げると仏国特許第1128427号明細書又は別の例として、日本国特開平10‐217352号公報若しくは日本国特開平10‐217353号公報に記載されている。
【0008】
仏国特許第1128427号明細書は、真っ直ぐな糸補強テープを円筒形支持体に巻き付けて管を形成する方法を提案している。次に、管を2つのロール相互間で扁平にする。しかしながら、ストリップに生じがちな長手方向張力により、チューブは、円筒形支持体上で引っ掛かって動かなくなり、製品の前進及びこの方法の正確な進展を妨げることが判明している。
【0009】
日本国特開平10‐217352号公報は、真っ直ぐな糸補強テープをその長手方向軸線回りに巻回してチューブを巻回し、次にチューブを2つのロール相互間で圧縮して補強ストリップを形成する装置を開示している。この装置は、テープを所与の線速度で小出しする第1の手段及びチューブを扁平にするようになった2つのロールを含む第2の手段を有している。第2の手段をテープ又はチューブが装置中を進む方向に平行な軸線回りに第1の手段に対して相対回転させる。回転軸線は、実質的にチューブそれ自体の軸線に一致している。しかしながら、この装置は、較正手段が設けられていないために、糸の角度又はチューブを構成するターンの縁部相互間重なりの正確な制御を行うことができないという欠点を有している。
【0010】
日本国特開平10‐217353号公報は、その一部として、押し出しによるゴムチューブの製造を提案している。次に、未加硫ゴムチューブを冷却し、それにより、糸の隣接ターンを所与の角度をなしてチューブの外面に巻き付けることができるほどの剛性を持つチューブを形成する。次に、チューブを加熱すると共に2つの筒体相互間で圧縮し、それにより補強テープを形成する。ゴムチューブを冷却してゴムチューブを剛性にし、次にゴムチューブを扁平化筒体装置の筒体相互間に通すことができるような特性をゴムチューブに与えるほどゴムチューブを加熱して戻す手順を必要とするこの方法は、莫大な量のエネルギーを消費すると共に熱交換に時間が費やされるとすればそれほど生産性が高いというわけではないという欠点を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】仏国特許第1128427号明細書
【特許文献2】日本国特開平10‐217352号公報
【特許文献3】日本国特開平10‐217353号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の目的は、上述の装置の構成を改良することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の装置は、面のうちの一方にインタリーフシートを備えたテープを所与の線速度で小出しすることができる第1の手段と、チューブを扁平にするようになった2つのロールを含む第2の手段とを有する。第1及び第2の手段は、テープが装置中を進む方向に平行な回転軸線回りに互いに対して回転可能であり、装置の作動中、テープは相互隣接ターンをなしてそれ自体螺旋の状態に巻回され、かくしてチューブが形成されるようになっており、チューブの軸線は、第2の手段に対する第1の手段の回転軸線に実質的に一致する。この装置は、第1の手段と第2の手段の間に位置決めされた状態でチューブの直径を較正する手段を有し、較正手段は、インタリーフが載っているチューブの外面に当接するようになっており、この装置は、第2の手段の下流側に位置決めされていて、インタリーフを扁平になったチューブの表面から分離することができる分離手段を更に有する。
【0014】
較正装置をチューブの外面に当接させることにより、ターンが内部較正手段上で引っ掛かって動かなくなることによって生じる閉塞状態が生じないようにすることができ、ターンのエッジを正確に調節すれば、ターンを隣接して位置させることができるということが示された。このようにして製造されたチューブは、隙間がなく且つターンのオーバーラップ状態の縁部が生じていない状態の平坦な表面を有し、それにより、チューブが扁平にされている間に得られる補強ストリップの品質が向上する。
【0015】
インタリーフを設けることにより、管が較正手段中を摺動するのが容易になる。
したがって、この装置は、第2の手段の下流側に位置決めされていて、インタリーフを扁平になったチューブの表面から分離することができる分離手段を有する。
【0016】
較正手段は、有益には、所与の長さの管状長さの形態を取るのが良く、この管状要素の軸線は、第2の手段に対する第1の手段の回転軸線に実質的に一致する。
【0017】
本発明は又、本発明の装置を実施するステップから成る方法に関する。この方法により、管を扁平にすることにより形成された補強ストリップを製造することができ、チューブは、それ自体、テープをそれ自体の周りに隣接したターンをなして巻回し、インタリーフを除去することにより形成される。
【0018】
以下の説明は、本発明の好ましい実施形態及び図1〜図5によって裏付けされている。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の装置の概略全体図である。
【図2】ターンを隣接して巻回することにより形成されたチューブ及び較正装置の略図である。
【図3】本発明の装置を実施することにより得られた補強ストリップの略図である。
【図4】較正手段の一実施形態の略図である。
【図5】較正手段の別の実施形態の略図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1に示されている装置は、モータ14によって作動される繰り出し装置を含む第1の手段1を有する。幅λの連続テープbは、繰り出しリール11に巻き付けられる。
【0021】
好ましくは、補強テープは、ゴムコンパウンドで被覆された相互に平行な補強糸で構成されているが、本発明の装置は、この較正手段の形式に実質的な改造を施す必要なく、任意形式のテープを用いることができる。
【0022】
手段12,13は、テープbが繰り出し装置を出るときにテープbを案内し、テープbの進行方向をテープbが螺旋の状態に巻回される中心となる軸線XX′に整列させる。これら手段は、2組のロールで形成され、これらロールの回転軸線は互いに垂直である。第1の手段を構成する要素は、第1のシャーシ16に設置される。
【0023】
本装置は、2つの筒体21,22を含む第2の手段2を更に有し、これら2つの筒体は、モータ25を用いて作動され、チューブtを扁平にして補強ストリップBを形成することができる。
【0024】
分離手段は、軸線XX′に垂直な平面内に位置決めされた半円形の変向(方向変更)案内管27で形成されている。この変向案内管は、上述の軸線XX′回りに回転する。分離手段の回転速度は、扁平にされた管の前進速度に従って調節され、その結果、変向案内管の各回転がターン丸1つ分のストリップBの前進に相当するようになっている。
【0025】
分離手段は、インタリーフIを収集して巻き付けるロール28を更に有する。この収集ロールは、軸線XX′回りのその回転の際に変向案内管27を同伴する。収集ロールはそれ自体、このような仕方で軸線rr′回りに回転する。収集ロールへのインタリーフの巻き付け張力は、インタリーフIを扁平にされたチューブの表面から離脱させるように調節される。
【0026】
第2の手段は、補強ストリップを貯蔵する装置23、この特定の場合、モータ24によって駆動されるリールを更に含む。
【0027】
第2の手段を構成する要素は、第1のシャーシ16とは別個独立に第2のシャーシ26上に配置されている。
【0028】
本装置は、最後に、第1のシャーシ16及びこれが収容している要素を第2のシャーシ26及びこの第2のシャーシが収容している要素に対して軸線XX′回りに回転させることができる手段を含む。図1に示されている例示の実施形態によれば、モータ15は、第1のシャーシ1を軸線XX′回りに回転させ、その間、第2のシャーシ2は固定されており、均等例として、第2のシャーシを回転させ、第1のシャーシを固定状態に保つことが可能である。
【0029】
較正手段3が2つのシャーシ相互間に配置されており、この較正手段は、好ましくは、固定状態のままのシャーシ、この特定の場合、第2の手段2を支持したシャーシ26に固定される。好ましくは、較正手段3は、固定手段、この特定の場合、第1の手段1に固定される。
【0030】
テープの方向転換が図1に示されている装置内で起こる仕方は、次の通りである。案内手段12,13を用いて繰り出し装置11からのテープbを軸線XX′に整列させる。軸線XX′回りに回転するシャーシ16の作用を受けて、テープbは、それ自体螺旋の状態に巻回される。次に、チューブは、較正手段3に入り、ターンが好ましくは、直径φのチューブtを形成するよう完全に互いに隣接する(境を接して位置する)ようにする。次に、チューブtは、ロール21,22相互間を通り、チューブtは、これらロール相互間で扁平にされて幅Lの補強ストリップBを形成される。補強ストリップBは、リール23に巻き付けられる。
【0031】
較正手段3は、所与の長さhの管状要素31で形成され、この管状要素の軸線は、図4に示されているように、第2の手段2に対する第1の手段1の回転軸線XX′に実質的に一致している。チューブの内径は、チューブtが備えなければならない直径φに実質的に一致する。かくして、テープbにより形成されたターンは、チューブに入る際、互いに接触するようになり、それにより図2に示されていたように較正手段3を出る際に完全に円筒形のチューブtを形成する。チューブtの軸線は、軸線XX′と一致する。
【0032】
理解されるように、かかるチューブの製造は、テープ又はチューブtに加えられる可能性が多分にある長手方向張力に極めて敏感である。
【0033】
かくして、チューブtを軸線XX′回りに回転させることにより互いに隣接したターンの形成具合を向上させることができる。回転方向は、モータ15によって第1のシャーシ16に与えられる回転方向と同一である。
【0034】
変形例として、較正手段3は、図5に示されているようにチューブt周りに配置された少なくとも3つの円筒形ロールで形成されても良い。ロールの回転軸線は、第2の手段2に対する第1の手段1の回転軸線XX′に平行である。
【0035】
次に、上述の円筒形ロール32a,32b,32cをロールの軸線と回転軸線XX′に垂直な平面の交点を通る多角形が正多角形であるように互いに対して配置すると共に図5に示されているように、かかる平面とチューブtと接触状態にあるロールの母線の交点を通る円の直径が、チューブ(t)が有するべき外径φに一致するようにするステップが実施され、この特定の場合、図5に示されているロールは、正三角形を形成するように配置される。敷衍して言えば、ロールの軸線は、かくして、4つのロールの使用が計画される形態の場合、正方形の頂点上に位置決めされる。
【0036】
上述したやり方と類似したやり方で、円筒形ロール32a,32b,32cをこれらの軸線回りに回転させてチューブtを形成する隣接ターンを形成することを容易にすることが可能である。また、円筒形ロールを軸線XX′回りに回転させることが可能である。
【0037】
したがって、ロールは、使用するのが複雑であるが、ロールは、これらを回転させることができるので、チューブの外面と較正手段との間の摩擦を減少させ、したがって、一様なチューブを形成するよう縁と縁を合わせたターンの相互接合を妨害しがちな長手方向張力を最小限に抑えるという利点を有する。
【0038】
チューブtの外面と較正手段3の接触が所与の長さhのチューブの引き伸ばしに利用されなければならず、しかも軸線XX′に垂直な平面内におけるこれら接触点の投影が正多角形の頂点のところに位置するようかかる接触がチューブtの周囲に沿って生じなければならないことは、上述のことに起因している。これら接触点を通る円は、実質的に、チューブtの直径φを有する。
【0039】
理解されるように、多角形の頂点の数を増大させると、管状要素31が用いられた場合に得られる円と同様な円が描ける。
【0040】
較正手段長さhは、経験により決定され、かかる長さは、有益には、チューブtの直径φの値の3〜5倍であるのが良い。
【0041】
得られるべき補強ストリップBは、その幅L及びテープのターンの縁がストリップの長手方向となす角度βで定められる。テープbが補強糸から成る場合、ストリップBは、図3に示されているように補強糸と長手方向のなす角度βの関数として定められる。ターンが隣接している(境を接して位置している)ので、厚さeのテープbの場合、これらパラメータは、タイプλ=2(L−2e+πe)cosβの関係式に従って、製造されなければならないテープbの幅λを直接決定し、チューブtの外径φは、次の関係式によって決定される。
【0042】
【数1】

【0043】
この場合、チューブtが一様に形成されるようにすると共にターンの形成を妨害する恐れのある長手方向張力の発生を阻止するためには、第1の手段と第2の手段との間における製品の長手方向速度は、チューブtが第2の手段2に入る線速度とテープbが第1の手段1から出る線速度の比が角度βの正弦に実質的に等しくなるよう非常に正確に調節される必要がある。
【0044】
これを行うため、繰り出し装置11を回転させるモータ14に影響を及ぼすと共に筒体21,22を駆動するモータ25に影響を及ぼし、しかもリール24を駆動するモータ24に影響を及ぼすのに適当な手段が用いられる。オプションとして、ロール12,13を電動式にするよう計画することも可能である。
【0045】
最後に、第1の手段と第2の手段との間の距離dをテープbに加わる重量の作用と関連した長手方向張力を回避するようできるだけ短くするようにするステップが取られる。
【0046】
長手方向張力を減少させる目的で、テープがチューブ内を摺動するようにすることも可能である。これは、較正手段3の内部と接触関係に置かれるようになったテープbの面をゴムコンパウンドから容易に離脱させることができるインタリーフ材料の薄い層で覆うことによって達成できる。実際には、この薄い層は、ゴム状材料がこれらゴム状材料を貯蔵手段内に配置し、この中でこれらゴム状材料を互いに重ね合わせるとき、ゴム状材料が互いにくっつくのを阻止するために用いられるインタリーフ材料で作られる。
【0047】
インタリーフは、保護されるべきゴム状材料の面のうちの一方の上に配置される。インタリーフ材料の層は、互いに接触関係に置かれると自然に互いにしっかりとくっつく傾向のある非加硫ゴム状材料が互いに接触するのを阻止する。それ故、インタリーフの構成材料は、ゴムコンパウンドに対して特定の付着性を備えなければならない。具体的に説明すると、インタリーフは、ゴム状材料を貯蔵状態から取り出したときにインタリーフの構成材料が保護するゴム状材料の面にくっついたままでなければならない。したがって、インタリーフの構成材料は、この存在により保護されるべき材料と接触するのが阻止された他のゴム状材料から容易に離れなければならない。さらに、インタリーフは、例えば生タイヤを成型する際にゴム状材料をそのインタリーフなしで用いることが望ましい場合にかかるインタリーフが保護するゴム状材料から容易に分離可能でなければならない。「容易に分離可能」という表現は、インタリーフをゴム状材料から離脱させるために加えなければならない機械的力によっては、インタリーフを接触させたゴム状材料の幾何学的変形が生じてはならないということを意味している。
【0048】
代表的には、ゴム状補強材を製造しようとする場合に本発明の実施への利用との関連において、インタリーフ材料は、テープをリール11上に巻いて貯蔵することができるようテープbの面のうちの一方上に配置され、リール11では、テープの数個の層は、互いに重ね合わされる。ゴム業界の専門家は、インタリーフに適した場合のある多種多様な材料を知っており、これら材料としては、例を挙げると、ポリエチレン系の熱可塑性樹脂又は変形例として綿繊維を主成分とするテキスタイル材料が挙げられる。
【0049】
この装置の使用は、補強糸から成るテープbで作られ、タイヤの製造向きの補強ストリップBの製造に特に適している。しかしながら、本発明の範囲から逸脱することなく、本装置を用いて上述したようなあらゆる種類のテープからあらゆる種類のストリップを作ることも可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
チューブ(t) を扁平にすることにより形成された補強ストリップ(B)を製造するようになった装置であって、面のうちの一方にインタリーフ(I)を備えたテープ(b)を所与の線速度で小出しすることができる第1の手段(1)と、前記チューブ(t)を扁平にするようになった2つのロール(21,22)を含む第2の手段(2)とを有し、前記第1及び前記第2の手段は、前記テープ(b)が前記装置中を進む方向(p)に平行な回転軸線(XX′)回りに互いに対して回転可能であり、前記装置の作動中、前記テープ(b)は相互隣接ターンをなしてそれ自体螺旋の状態に巻回されてチューブ(t)を形成するようになっており、前記チューブ(t)の軸線は、前記第2の手段(2)に対する前記第1の手段(1)の回転軸線(XX′)に実質的に一致する、装置において、
‐前記第1の手段と前記第2の手段の間に位置決めされた状態で前記チューブ(t)の直径を較正する手段(3)を有し、前記装置の作動中、前記較正手段(3)は、前記インタリーフ(I)が載っている前記チューブ(t)の外面に当接するようになっており、
‐前記第2の手段の下流側に位置決めされていて、前記インタリーフ(I)を扁平になった前記チューブの表面から分離することができる分離手段(27)を有する、装置。
【請求項2】
前記較正手段(3)は、所与の長さ(h)の円筒形管状要素(31)で形成され、前記円筒形管状要素の軸線は、前記第2の手段(2)に対する前記第1の手段(1)の前記回転軸線(XX′)に実質的に一致し、前記円筒形管状要素の内径(31)は、前記チューブ(t)が有するべき外径(φ)に実質的に一致している、請求項1記載の装置。
【請求項3】
前記較正手段(3)は、前記第2の手段(2)に対する前記第1の手段(1)の前記回転軸線(XX′)に平行なその軸線回りに回転可能である、請求項1又は2記載の装置。
【請求項4】
前記較正手段(3)は、所与の長さ(h)の少なくとも3つの円筒形ロール(32a,32b,32c)で形成され、前記円筒形ロールの軸線は、前記第2の手段(2)に対する前記第1の手段(1)の前記回転軸線(XX′)に平行である、請求項1記載の装置。
【請求項5】
前記ロール(32a,32b,32c)は、前記ロールの前記軸線と前記回転軸線(XX′)に垂直な平面の交点を通る多角形が正多角形であるように互いに対して位置決めされ、前記平面と前記チューブ(t)と接触状態にある前記ロールの母線の交点を通る円の直径は、前記チューブ(t)が有するべき外径(φ)に一致している、請求項4記載の装置。
【請求項6】
前記ロール(32a,32b,32c)は、前記第2の手段(2)に対する前記第1の手段(1)の前記回転軸線(XX′)に対して回転可能である、請求項4又は5記載の装置。
【請求項7】
前記ロール(32a,32b,32c)の各々は、前記第2の手段(2)に対する前記第1の手段(1)の前記回転軸線(XX′)に平行なその軸線回りに回転可能である、請求項4〜6のうちいずれか一に記載の装置。
【請求項8】
前記較正手段の前記長さ(h)値は、前記チューブ(t)の前記外径(φ)の値の3〜5倍である、請求項2〜4のうちいずれか一に記載の装置。
【請求項9】
前記分離手段は、前記回転軸線(XX′)に垂直な平面内に位置決めされていて前記回転軸線(XX′)回りの回転運動を行う半円形の変向案内管(27)で構成されている、請求項1〜8のうちいずれか一に記載の装置。
【請求項10】
軸線(XX′)のチューブ(t)を扁平にすることにより形成された補強ストリップ(B)を製造する方法であって、前記チューブは、それ自体、テープ(b)を相互隣接ターンをなしてそれ自体巻回することにより形成される、方法において、
請求項1〜9のうちいずれか一に記載の装置の作動を実施するステップを有する、方法。
【請求項11】
前記チューブ(t)を扁平にする前に、前記チューブ(t)が較正手段(3)の内部を走行するようにすることによって前記テープ(b)の前記ターンを相互に隣接させるよう前記チューブの外径(φ)を調節し、前記チューブ(t)の外面と前記較正手段(3)の接触を利用して所与の長さ(h)のチューブ(t)の引き伸ばしを生じさせ、前記接触が前記チューブ(t)の周囲に沿って生じて前記チューブ(t)の前記軸線(XX′)に垂直な平面内におけるこれら接触点の投影が正多角形の頂点のところに位置するようにする、請求項10記載の方法。
【請求項12】
前記テープ(b)は、前記テープ(b)の長手方向に差し向けられると共にゴム系コンパウンドで被覆された相互に平行な補強糸のウェブで形成されている、請求項11記載の方法。
【請求項13】
前記ストリップ(B)は、糸の2つの層から成り、前記層は、互いに重ね合わされており、1つの層の補強糸は、相互に平行であり、別々の層の補強糸は、長手方向ストリップ(B)と互いに逆向きの角度(β)をなし、前記糸は、1つの層から別の層まで連続して走行する、請求項12記載の方法。
【請求項14】
前記テープ(b)の幅(λ)は、前記ストリップ(B)の幅(L)及び前記ストリップ(B)の前記糸の配向角度(β)の関数として決定される、請求項13記載の方法。
【請求項15】
前記第1の手段と前記第2の手段との相対的な製品の長手方向速度を調節して前記チューブ(t)が前記第2の手段(2)に入る線速度と前記テープ(b)が前記第1の手段(1)から出る線速度の比が前記角度(β)の正弦に実質的に等しいようにする、請求項14記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2011−510847(P2011−510847A)
【公表日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−545438(P2010−545438)
【出願日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際出願番号】PCT/EP2009/050985
【国際公開番号】WO2009/098160
【国際公開日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【出願人】(599093568)ソシエテ ド テクノロジー ミシュラン (552)
【出願人】(508032479)ミシュラン ルシェルシュ エ テクニーク ソシエテ アノニム (499)
【Fターム(参考)】