説明

ディスクアレイ装置及びその制御方法

【課題】本発明は、信頼性を維持しつつユーザの使い勝手を向上させ得るディスクアレイ装置を提案する。
【解決手段】サーバ装置から受信した書き込み対象のデータを格納するための複数のデバイスと、前記複数のデバイスに電源を供給する第1電源と、前記第1電源と冗長構成され、前記複数のデバイスに電源を供給する第2電源と、前記第1電源及び前記第2電源が正常に動作している場合に、前記複数のデバイスを一斉に起動させる一方、前記複数のデバイスを一斉に起動させている間に、前記第1電源及び前記第2電源のうちいずれか一方の電源が正常に動作しなくなった場合に、前記複数のデバイスの一斉起動を中断し、前記複数のデバイスを順次起動させる電源制御部と、を備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスクアレイ装置及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ディスクアレイ装置は、HDD(Hard Disk Drive)起動時にHDDの起動電流が電源装置1台の電源容量を超えないように、順次HDDの起動を行っている。また、ディスクアレイ装置は、電源容量を増やすために、2台以上の電源装置を有することもできる。
【0003】
2台の電源装置を有するディスクアレイ装置として、例えば、特許文献1の電源制御装置が開示されている。特許文献1の電源制御装置は、2台の電源装置からの供給電流を合算し、各ハードディスクの個々の状態に応じた電力を各ハードディスクに供給するよう制御する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−186655号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、電源装置は冗長構成のために2台搭載されている場合もある。この場合、システムダウンが許されないディスクアレイ装置では、1台の電源装置は予備として使用され、1台の電源装置はディスクアレイ装置を動作するために使用される。
【0006】
従って、電源装置が2台搭載されている場合であっても、電源装置1台の電源容量を超えないように、順次HDDの起動を行っており、HDDの立ち上げに時間がかかるという問題がある。
【0007】
具体的に、3.5[inch]のHDDを一例に挙げると、HDDは、起動時に、HDDの媒体(ディスク)を回転させるため3[A]という大きな突入電流(起動電流とも呼ぶ)を流す必要がある。しかしながら、HDDは、ディスク回転が安定速度に到達した通常動作では、0.8[A]という少ない電力で動作する。
【0008】
これに対して、電源容量は、HDDの起動時の起動電流3[A]に合わせて電力設計すると、電力の大きな高価な電源装置となる。このため、電源容量は、通常動作の0.8[A]に合わせて電力設計されている。このため、ディスクアレイ装置の立上げ時はHDD順次起動して電力を抑える必要がある。
【0009】
一例として3.5[inch]のHDDを12台搭載したディスクアレイ装置の立上げ時には、ディスクアレイ装置は、最初3台のHDDを同時起動する。この起動時間は、10秒間である。ディスクアレイ装置は、3台のHDDを同時起動している間、他の9台のHDDに電力を供給しない。最初の3台のHDDの起動が完了すると、そのHDDの電力は通常動作の0.8[A]となり、この段階で、ディスクアレイ装置は、次のHDD3台を起動させる、このとき、ディスクアレイ装置は、残りの6台のHDDに電力を供給しない。
【0010】
この方法を繰り返して12台のHDDが全て起動完了するまでにかかる時間は、10秒の起動時間が4回なので、40秒となる。このように、ディスクアレイ装置は、電源装置やHDDの状態に関係なく、HDDの起動完了を待って順次起動して立ち上げなければならないため、立上げ時間に大きな時間を要するという問題がある。
【0011】
本発明は以上の点を考慮してなされたものであり、信頼性を維持しつつユーザの使い勝手を向上させ得るディスクアレイ装置及びその制御方法を提案するものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
かかる課題を解決するために本発明のディスクアレイ装置の一態様は、サーバ装置から受信した書き込み対象のデータを格納するための複数のデバイスと、前記複数のデバイスに電源を供給する第1電源と、前記第1電源と冗長構成され、前記複数のデバイスに電源を供給する第2電源と、前記第1電源及び前記第2電源が正常に動作している場合に、前記複数のデバイスを一斉に起動させる一方、前記複数のデバイスを一斉に起動させている間に、前記第1電源及び前記第2電源のうちいずれか一方の電源が正常に動作しなくなった場合に、前記複数のデバイスの一斉起動を中断し、前記複数のデバイスを順次起動させる電源制御部と、を備えることを特徴とする。
【0013】
また、本発明のディスクアレイ装置の制御方法の一態様は、サーバ装置から受信した書き込み対象のデータを格納するための複数のデバイスと、前記複数のデバイスに電源を供給する第1電源と、前記第1電源と冗長構成され、前記複数のデバイスに電源を供給する第2電源と、前記第1電源及び前記第2電源を制御する電源制御部と、を有するディスクアレイ装置の制御方法であって、前記電源制御部が、前記第1電源及び前記第2電源が正常に動作している場合に、前記複数のデバイスを一斉に起動させる第1のステップと、前記電源制御部が、前記複数のデバイスを一斉に起動させている間に、前記第1電源及び前記第2電源のうちいずれか一方の電源が正常に動作しなくなった場合に、前記複数のデバイスの一斉起動を中断し、前記複数のデバイスを順次起動させる第2のステップと、を備えることを特徴とする。
【0014】
従って、本発明のディスクアレイ装置及びディスクアレイ装置の制御方法一態様は、第1電源及び第2電源の状態に応じて、複数のデバイスの立ち上げ時間を短縮することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、信頼性を維持しつつユーザの使い勝手を向上させ得るディスクアレイ装置及びその制御方法を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】ディスクアレイ装置の構成の一例を示す図である。
【図2】装置立ち上げ時の電源制御処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図3】データの書き込み処理の実施例の説明に供する概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。なお、これにより本発明が限定されるものではない。
【0018】
(構成)
図1は、本実施形態のディスクアレイ装置1の構成の一例を示す図である。ストレージシステム1は、例えば、第1電源11、第2電源12、第1コントローラ(第1Cont)21、第2コントローラ(第2Cont)22、第1パワーオン(Power ON)回路27〜第4パワーオン回路30及び12台のHDD31〜HDD42を備える。
【0019】
第1電源11及び第2電源12は、ディスクアレイ装置1全体に電力を供給する。第1電源11及び第2電源12は、冗長構成されている。
【0020】
第1コントローラ21は、第1電源11及び第2電源12と接続されている。第2コントローラ22は、第1電源11及び第2電源12と接続されている。第1コントローラ21及び第2コントローラ22は、ディスクアレイ装置1全体を制御する。第1コントローラ21及び第2コントローラ22は、冗長構成されている。
【0021】
第1パワーオン回路27〜第4パワーオン回路30は、それぞれ第1コントローラ21及び第2コントローラ22と接続されている。第1パワーオン回路27〜第4パワーオン回路30は、HDD31〜HDD42に電力を供給する。
【0022】
HDD31〜HDD33は、第1パワーオン回路27と接続されている。HDD34〜HDD36は、第2パワーオン回路28と接続されている。HDD37〜HDD39は、第3パワーオン回路29と接続されている。HDD40〜HDD42は、第4パワーオン回路30と接続されている。HDD31〜HDD42は、例えば、サーバ装置(図示せず)から受信したデータを格納する。
【0023】
第1電源11は、電源がオンにされると、第1電源出力13の電力を第1パワーオン回路27〜第4パワーオン回路30に出力する。また、第2電源12は、電源がオンにされると、第2電源出力14の電力を第1パワーオン回路27〜第4パワーオン回路30に出力する。第1電源11及び第2電源12は、例えば、12[V]である。
【0024】
第1電源11は、電源がオンにされると、電源が正常に立ち上がったか否かを示す第1電源状態監視信号15を第1コントローラ21及び第2コントローラ22に送信する。また、第2電源12は、電源がオンにされると、電源が正常に立ち上がったことを示す第2電源状態監視信号16を第1コントローラ21及び第2コントローラ22に送信する。これにより、第1コントローラ21及び第2コントローラ22は、第1電源11及び第2電源12の状態を監視する。
【0025】
第1コントローラ21は、第1電源状態監視信号15及び第2電源状態監視信号16を受信している間、第1パワーオン回路27〜第4パワーオン回路30に第1電源出力13及び第2電源出力14の電力を供給するための第1回路オン信号23〜第4回路オン信号26を送信する。また、第2コントローラ22は、第1電源状態監視信号15及び第2電源状態監視信号16を受信している間、第1パワーオン回路27〜第4パワーオン回路30に第1回路オン信号23〜第4回路オン信号26を送信する。
【0026】
第1パワーオン回路27〜第4パワーオン回路30は、第1回路オン信号23〜第4回路オン信号26を受信すると、第1電源出力13及び第2電源出力14の電力をHDD31〜HDD42に供給する。HDD31〜HDD42は、第1電源出力13及び第2電源出力14の電力が供給されると、起動を開始する。HDD31〜HDD42は、起動が完了すると、HDDが正常に立ち上がったか否かを示すHDD状態監視信号43を第1コントローラ21及び第2コントローラ22に送信する。これにより、第1コントローラ21及び第2コントローラ22は、HDD31〜HDD42の状態を監視する。
【0027】
(装置立ち上げ時の電源制御処理手順)
次に、本実施形態の一実施例のディスクアレイ装置1における装置立ち上げ時の電源制御処理手順について説明する。この場合、HDD31〜HDD42は、12台の3.5[inch]のHDDである。また、第1電源11及び第2電源12は、12[V]電力を供給する。
【0028】
まず、第1電源出力13及び第2電源出力14の12[V]電力は、冗長電源である第1電源11及び第2電源12がオンにされると、第1コントローラ21及び第2コントローラ22、並びに第1パワーオン回路27〜第4パワーオン回路30に供給される。
【0029】
なお、第1電源出力13及び第2電源出力14の12[V]電力は、第1パワーオン回路27〜第4パワーオン回路30が第1コントローラ21及び第2コントローラ22から第1回路オン信号23〜第4回路オン信号26を受信した後にHDD31〜HDD42に供給される。従って、このとき、第1電源出力13及び第2電源出力14の12[V]電力は、HDD31〜HDD42に供給されていない。
【0030】
第1コントローラ21は、第1電源出力13及び第2電源出力14の12[V]電力が供給されると、図2に示す電源制御処理手順RT1を実行し、ファームウェアの初期化を行う(ステップSP1)。
【0031】
続いて、第1コントローラ21は、第1電源11及び第2電源12が2台とも正常であるか否かをチェックする(ステップSP2)。具体的に、第1コントローラ21は、第1電源11及び第2電源12から第1電源状態監視信号15及び第2電源状態監視信号16を受信しているか否かによって、第1電源11及び第2電源12が2台とも正常であるか否かをチェックする。
【0032】
そして、第1コントローラ21は、第1電源11及び第2電源12のうち少なくとも1台が正常でない場合(ステップSP2:NO)には、第1電源11及び/又は第2電源12が異常である旨を保守員等に通知し(ステップSP3)、保守員等に第1電源11及び/又は第2電源12の交換を促す。続いて、第1コントローラ21は、第1電源11及び/又は第2電源12が交換されるのを待機モードで待ち受ける(ステップSP4)。やがて、第1コントローラ21は、第1電源11及び/又は第2電源12が交換されると(ステップSP4:YES)、ステップSP2に戻る。
【0033】
これに対して、第1コントローラ21は、第1電源11及び第2電源12が2台とも正常である場合(ステップSP2:YES)には、全てのHDD31〜HDD42の起動を開始する(ステップSP5)。
【0034】
具体的に、第1コントローラ21は、第1電源11及び第2電源12が2台とも正常である場合には、2台の電源容量の合計が12台のHDD31〜HDD42を一斉に起動させても、電力が許容範囲内である判別して、第1回路オン信号23を第1パワーオン回路27に送信し、第2回路オン信号24を第2パワーオン回路28に送信し、第3回路オン信号25を第3パワーオン回路29に送信し、第4回路オン信号26を第4パワーオン回路30に送信する。そして、第1パワーオン回路27〜第4パワーオン回路30は、第1回路オン信号23〜第4回路オン信号26を受信すると、第1電源出力13及び第2電源出力14の12[V]電力を、HDD31〜HDD42に一斉に供給する。これにより、HDD31〜HDD42は一斉に起動し、例えば、約10秒で起動が完了することとなる。なお、この場合、12台のHDD31〜HDD42が全て起動完了するまでにかかる時間は、約10秒となる。
【0035】
続いて、第1コントローラ21は、第1電源11及び第2電源12が2台とも正常であるか否かをチェックする(ステップSP6)。具体的に、第1コントローラ21は、HDD31〜HDD42起動中にも、絶えずポーリングにて第1電源状態監視信号15及び第2電源状態監視信号16の受信状況を監視している。
【0036】
そして、第1コントローラ21は、第1電源11及び第2電源12のうち少なくとも1台が正常でない場合(ステップSP6:NO)には、全てのHDD31〜HDD42の起動を中断する(ステップSP7)。続いて、第1コントローラ21は、HDD31〜HDD42を順次起動し(ステップSP8)、その後、図2に示す電源制御処理手順RT1を終了する(ステップSP10)。
【0037】
具体的に、第1コントローラ21は、始めに、第1回路オン信号23のみを第1パワーオン回路27に送信する。第1パワーオン回路27は、第1回路オン信号23を受信すると、第1電源出力13及び第2電源出力14の12[V]電力を、HDD31〜HDD33に供給し、HDD31〜HDD33を起動させる。次に、第1コントローラ21は、HDD31〜HDD33が起動完了する時間である約10秒後に、第2回路オン信号24のみを第2パワーオン回路28に送信する。第2パワーオン回路28は、第2回路オン信号24を受信すると、第1電源出力13及び第2電源出力14の12[V]電力を、HDD34〜HDD36に供給し、HDD34〜HDD36を起動させる。
【0038】
次に、第1コントローラ21は、上述の場合と同様に、順次、第3回路オン信号25を第3パワーオン回路29に送信し、第4回路オン信号26を第4パワーオン回路30に送信する。そして、第3パワーオン回路29及び第4パワーオン回路30は、上述の場合と同様に、順次、HDD37〜HDD39を起動させ、HDD40〜HDD42を起動させる。なお、この場合、12台のHDD31〜HDD42が全て起動完了するまでにかかる時間は、約10秒の起動時間が4回なので、約40秒となる。
【0039】
これに対して、第1コントローラ21は、第1電源11及び第2電源12が2台とも正常である場合(ステップSP6:YES)には、全てのHDD31〜HDD42の起動が終了したか否かをチェックする(ステップSP9)。そして、第1コントローラ21は、全てのHDD31〜HDD42の起動が終了していない場合(ステップSP9:NO)には、ステップSP6に戻り、その後、ステップSP6〜ステップSP9の処理を繰り返す。これに対して、第1コントローラ21は、全てのHDD31〜HDD42の起動が終了した場合(ステップSP9:YES)には、その後、図2に示す電源制御処理手順RT1を終了する(ステップSP10)。
【0040】
なお、第2コントローラ22は、第1コントローラ21と同様の制御を行うため、第2コントローラ22の説明は、割愛する。
【0041】
図3は、本実施形態の一実施例のディスクアレイ装置1における装置立ち上げ時の電源制御処理の電流値の変化について説明する。ここで、HDD31〜HDD42は、12台の3.5[inch]のHDDである。また、第1電源11及び第2電源12は、12[V]電力を供給する。第1電源11及び第2電源12の定格電流は、1台で40[A]、2台合計値で80[A]とする。また、1台のHDDの起動時の起動電流は3[A]、通常動作時の定格電流は0.8[A]とし、HDD以外の装置の定格電流の合計は23.8[A]とする。
【0042】
この場合、HDDが12台搭載された場合のディスクアレイ装置1の起動電流の最大値がImax[A]である場合、Imaxは、以下のように計算される。
【0043】
(数1)
Imax[A]=23.8[A]+(3[A]×12[台])=59.8[A]
【0044】
従って、第1電源11及び第2電源12が正常である場合には、Imaxは、電源2台の合計値が80[A]以内であり、ディスクアレイ装置1は、HDDの一斉起動が可能である(図3(E))。
【0045】
これに対して、電源が1台故障しており、片方の電源のみで起動しなければならない場合には、Imaxは、電源1台の定格電流である40[A]を超えるため、ディスクアレイ装置1は、HDDを順次起動せざるを得ない。
【0046】
この場合、4回の順次起動のうちの最大の起動電力を必要とする4回目の起動電力がI4[A]である場合、I4は、以下のように計算される。
【0047】
(数2)
I4[A]=23.8[A]+(0.8[A]×9[台])+(3[A]×3[台])=40[A]
【0048】
従って、第1電源11及び第2電源12の一方が故障している場合であっても、I4は、電源1台の定格電流である40[A]なので、ディスクアレイ装置1は、電源1台でも順次起動であれば、HDDを立ち上げることが可能である(図3(A)〜(D))。
【0049】
(動作及び効果)
このようにして、本実施形態のディスクアレイ装置1では、第1コントローラ21が、第1電源11及び第2電源12が2台とも正常である場合には、全てのHDD31〜HDD42の起動を開始する一方、第1電源11及び第2電源12のうち少なくとも1台が正常でなくなった場合には、全てのHDD31〜HDD42の起動を中断し、HDD31〜HDD42を順次起動する。
【0050】
従って、本実施形態のディスクアレイ装置1は、第1電源11及び第2電源12の状態に応じて、HDD31〜HDD42の立ち上げ時間を短縮することができる。
【0051】
本実施形態については、ディスクアレイ装置1が、12台の3.5[inch]のHDDを搭載した場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば、ディスクアレイ装置1が、24台の2.5[inch]のHDDを搭載することもできる。この場合、2.5[inch]のHDDの起動時間が約10秒であり、3台ずつ順次起動する場合、24台の2.5[inch]のHDDが全て起動完了するまでにかかる時間は、約80秒となる。しかしながら、本実施形態のディスクアレイ装置1は、24台の2.5[inch]のHDDを一斉に起動することにより、24台の2.5[inch]のHDDを約10秒で起動することができ、24台の2.5[inch]のHDDが全て起動完了するまでにかかる時間を大幅に短縮することができる。
【0052】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0053】
(付記1)サーバ装置から受信した書き込み対象のデータを格納するための複数のデバイスと、前記複数のデバイスに電源を供給する第1電源と、前記第1電源と冗長構成され、前記複数のデバイスに電源を供給する第2電源と、前記第1電源及び前記第2電源が正常に動作している場合に、前記複数のデバイスを一斉に起動させる一方、前記複数のデバイスを一斉に起動させている間に、前記第1電源及び前記第2電源のうちいずれか一方の電源が正常に動作しなくなった場合に、前記複数のデバイスの一斉起動を中断し、前記複数のデバイスを順次起動させる電源制御部と、を備えることを特徴とするディスクアレイ装置である。
【0054】
(付記2)前記第1電源は、正常に動作している場合に、第1電源状態監視信号を前記電源制御部に送信し、前記第2電源は、正常に動作している場合に、第2電源状態監視信号を前記電源制御部に送信し、前記電源制御部は、前記第1電源状態監視信号及び前記第2電源状態監視信号を受信している間、前記第1電源及び前記第2電源が正常に動作していると判断することを特徴とする付記1に記載のディスクアレイ装置である。
【0055】
(付記3)サーバ装置から受信した書き込み対象のデータを格納するための複数のデバイスと、前記複数のデバイスに電源を供給する第1電源と、前記第1電源と冗長構成され、前記複数のデバイスに電源を供給する第2電源と、前記第1電源及び前記第2電源を制御する電源制御部と、を有するディスクアレイ装置の制御方法であって、前記電源制御部が、前記第1電源及び前記第2電源が正常に動作している場合に、前記複数のデバイスを一斉に起動させる第1のステップと、前記電源制御部が、前記複数のデバイスを一斉に起動させている間に、前記第1電源及び前記第2電源のうちいずれか一方の電源が正常に動作しなくなった場合に、前記複数のデバイスの一斉起動を中断し、前記複数のデバイスを順次起動させる第2のステップと、を備えることを特徴とするディスクアレイ装置の制御方法。
【符号の説明】
【0056】
1……ディスクアレイ装置、11……第1電源、12……第2電源、13……第1電源出力、14……第2電源出力、15……第1電源状態監視信号、16……第2電源状態監視信号、21……第1コントローラ、22……第2コントローラ、23……第1回路オン信号、24……第2回路オン信号、25……第3回路オン信号、26……第4回路オン信号、27……第1パワーオン回路、28……第2パワーオン回路、29……第3パワーオン回路、30……第4パワーオン回路、31〜42……HDD、43……HDD状態監視信号

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバ装置から受信した書き込み対象のデータを格納するための複数のデバイスと、
前記複数のデバイスに電源を供給する第1電源と、
前記第1電源と冗長構成され、前記複数のデバイスに電源を供給する第2電源と、
前記第1電源及び前記第2電源が正常に動作している場合に、前記複数のデバイスを一斉に起動させる一方、前記複数のデバイスを一斉に起動させている間に、前記第1電源及び前記第2電源のうちいずれか一方の電源が正常に動作しなくなった場合に、前記複数のデバイスの一斉起動を中断し、前記複数のデバイスを順次起動させる電源制御部と、
を備えることを特徴とするディスクアレイ装置。
【請求項2】
前記第1電源は、
正常に動作している場合に、第1電源状態監視信号を前記電源制御部に送信し、
前記第2電源は、
正常に動作している場合に、第2電源状態監視信号を前記電源制御部に送信し、
前記電源制御部は、
前記第1電源状態監視信号及び前記第2電源状態監視信号を受信している間、前記第1電源及び前記第2電源が正常に動作していると判断する
ことを特徴とする請求項1に記載のディスクアレイ装置。
【請求項3】
サーバ装置から受信した書き込み対象のデータを格納するための複数のデバイスと、
前記複数のデバイスに電源を供給する第1電源と、
前記第1電源と冗長構成され、前記複数のデバイスに電源を供給する第2電源と、
前記第1電源及び前記第2電源を制御する電源制御部と、
を有するディスクアレイ装置の制御方法であって、
前記電源制御部が、前記第1電源及び前記第2電源が正常に動作している場合に、前記複数のデバイスを一斉に起動させる第1のステップと、
前記電源制御部が、前記複数のデバイスを一斉に起動させている間に、前記第1電源及び前記第2電源のうちいずれか一方の電源が正常に動作しなくなった場合に、前記複数のデバイスの一斉起動を中断し、前記複数のデバイスを順次起動させる第2のステップと、
を備えることを特徴とするディスクアレイ装置の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−185729(P2012−185729A)
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−49300(P2011−49300)
【出願日】平成23年3月7日(2011.3.7)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】