説明

ディスプレイ装置

【課題】画像品質を低下させることなく入力映像信号に対して誤差拡散処理を施すことができる誤差拡散処理回路を搭載したディスプレイ装置を提供することを目的とする。
【解決手段】誤差拡散処理の処理対象となる画素データ片に対する周辺画素の画素データ片における誤差分を、この処理対象となる画素データ片に加算することにより誤差拡散処理画素データ片を生成するにあたり、上記周辺画素に対する処理対象画素の相対位置を、少なくとも1の発光色に対応した表示セルと、他の発光色に対応した表示セルとで互いに異ならせる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力映像信号に多階調化処理を施すことにより輝度階調数を増加させた画像表示を行うディスプレイ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
上記の如き多階調化処理の1つとして誤差拡散処理が知られている(例えば、特許文献1の図12及び図13参照)。
【0003】
誤差拡散処理では、入力映像信号に基づく各画素毎の例えば8ビットの画素データの上位6ビット分を表示データ、残りの下位2ビット分を誤差データと捉える。ここで、図1に示される画素G(j,k)に対応した画素データをこの誤差拡散処理の対象とした場合、図1に示す如き周辺画素G(j,k-1)、G(j-1,k-1)、G(j-1,k)、G(j-1,k+1)各々に対応した画素データの誤差データ同士を重み付け加算したものを、画素G(j,k)に対応した画素データ中の上記表示データに反映させる。かかる動作により、画素G(j,k)に対応した画素データの下位2ビット分の輝度が上記周辺画素によって擬似的に表現され、それ故に8ビットよりも少ない6ビット分の表示データにて、上記8ビット分の画素データと同等の輝度階調表現が可能になる。
【0004】
ところが、上述した如き誤差拡散処理を各画素に対応した画素データに対して一律に施すと、表示すべき画像には関与しないパターンノイズ(模様)が画面内に表れる場合があり、画像品質を低下させてしまうという問題が発生した。
【特許文献1】特開2001−196253号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、画像品質を低下させることなく入力映像信号に対して誤差拡散処理を施すことができる誤差拡散処理回路を搭載したディスプレイ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載によるディスプレイ装置は、発光色が異なる複数の表示セルからなる画素の複数がマトリクス状に配列されたディスプレイ上に映像信号に応じた画像を表示するディスプレイ装置であって、入力映像信号に基づく前記表示セル各々に対応した画素データ片毎に当該画素データ片を処理対象として誤差拡散処理を施して誤差拡散処理画素データ片を生成する誤差拡散処理手段と、前記誤差拡散処理画素データ片に応じた輝度にて当該誤差拡散処理画素データ片に対応した前記表示セルを発光させる表示駆動手段と、を備え、前記誤差拡散処理手段は、前記処理対象となる画素データ片に対応した処理対象画素の周辺に位置するN個(Nは2以上の整数)の周辺画素各々に属する前記表示セルに対応した前記画素データ片に基づき、前記処理対象となる前記画素データ片に対する誤差分を示す誤差データ片を生成する誤差生成手段と、前記処理対象となる画素データ片と前記誤差データ片との加算結果に基づき前記誤差拡散処理画素データ片を生成する手段と、を含み、前記周辺画素に対する前記処理対象画素の相対位置を、少なくとも1の発光色に対応した前記表示セルと、他の発光色に対応した前記表示セルとで互いに異ならせる。
【0007】
請求項4記載によるディスプレイ装置は、発光色が異なる複数の表示セルからなる画素の複数がマトリクス状に配列されたディスプレイ上に映像信号に応じた画像を表示するディスプレイ装置であって、入力映像信号に基づく前記表示セル各々に対応した画素データ片毎に当該画素データ片を処理対象として誤差拡散処理を施して誤差拡散処理画素データ片を生成する誤差拡散処理手段と、前記誤差拡散処理画素データ片に応じた輝度にて当該誤差拡散処理画素データ片に対応した前記表示セルを発光させる表示駆動手段と、を備え、前記誤差拡散処理手段は、前記処理対象となる画素データ片に対応した処理対象画素の周辺に位置するN個(Nは2以上の整数)の周辺画素各々に属する前記表示セルに対応したN個の前記画素データ片毎に前記処理対象となる前記画素データ片に対する誤差分を夫々求め、前記誤差分の各々に対して互いに異なる重み付け係数を乗算しその乗算結果の総和を示す誤差データ片を生成する誤差生成手段と、前記処理対象となる画素データ片と前記誤差データ片との加算結果に基づき前記誤差拡散処理画素データ片を生成する手段と、を含み、N個の前記誤差分の各々に乗算される前記重み付け係数を、少なくとも1の発光色に対応した前記表示セルと、他の発光色に対応した前記表示セルとで互いに異ならせる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
誤差拡散処理の処理対象となる画素データ片に対する周辺画素の画素データ片における誤差分を、この処理対象となる画素データ片に加算することにより誤差拡散処理画素データ片を生成するにあたり、上記周辺画素に対する処理対象画素の相対位置を、少なくとも1の発光色に対応した表示セルと、他の発光色に対応した表示セルとで互いに異ならせる。
【実施例1】
【0009】
以下、本発明の実施例を図を参照しつつ説明する。
【0010】
図2は、本発明によるディスプレイ装置の概略構成を示す図である。
【0011】
図2において、画素データ変換回路1は、入力映像信号を所定のサンプリングクロックに応じてサンプリングして各表示セル毎(後述する)の例えば8ビットの画素データPDに変換し、これを多階調化処理回路2に供給する。
【0012】
多階調化処理回路2は、誤差拡散処理部21及びディザ処理部22からなる。誤差拡散処理部21は、画素データPDに対して誤差拡散処理(後述する)を施すことにより、そのビット数を2ビット分だけ圧縮した6ビットの誤差拡散処理画素データEDを生成し、これをディザ処理部22に供給する。ディザ処理部22は、上下、左右に隣接する例えば4つの画素からなる画素ブロック毎に、その画素ブロック内の各画素に対応した4つの誤差拡散処理画素データED各々に、互いに異なる4つのディザ値(例えば、0、1、2、3)を加算する。かかるディザ値の加算によれば、上記画素ブロック単位で輝度レベルを捉えた場合、上記ディザ値の加算結果中の上位4ビット分だけでも6ビットに相当する輝度を表現することが可能となる。そこで、ディザ処理部22は、かかるディザ値の加算結果から最上位ビットを含む4ビット分の上位ビット群を抽出し、これを上記誤差拡散処理と共にディザ処理の施された多階調化画素データMPDとして表示駆動回路3に供給する。表示駆動回路3は、多階調化画素データMPDに基づき、表示デバイス4を表示駆動すべき各種駆動信号を発生してこの表示デバイス4に供給する。
【0013】
表示デバイス4は、例えばCRT、プラズマディスプレイパネル、液晶パネル、エレクトロルミネッセンスディスプレイパネル等からなり、上記表示駆動回路3から供給された駆動信号に応じて上記入力映像信号に対応した画像を表示する。尚、表示デバイス4は、互いに発光色が異なる複数の表示セルからなる画素、つまり、赤色発光を行う表示セル、緑色発光を行う表示セル、及び青色発光を行う表示セルの如き3つの表示セルからなる画素の複数がマトリクス状に配列されて成る表示面を備えている。
【0014】
図3は、誤差拡散処理部21の内部構成を示す図である。
【0015】
図3において、色分離回路210は、表示デバイス4の各表示セルに対応した画素データPDの系列中から、赤色成分に対応した画素データPDR、緑色成分に対応した画素データPDG、及び青色成分に対応した画素データPDB各々を分離抽出する。この際、色分離回路210は、上記の如く分離抽出した画素データPDRからなる系列のみを上記サンプリングクロックのタイミングに応じて順次、誤差拡散演算回路211Rに供給する。又、色分離回路210は、上記画素データPDGからなる系列のみを上記サンプリングクロックのタイミングに応じて順次、誤差拡散演算回路211Gに供給する。更に、色分離回路210は、上記画素データPDBからなる系列のみを上記サンプリングクロックのタイミングに応じて順次、誤差拡散演算回路211Bに供給する。
【0016】
誤差拡散演算回路211Rは、赤色成分に対応した画素データPDRに対して誤差拡散処理を施して得られた誤差拡散処理画素データEDRをデータ配列復元回路212に供給する。誤差拡散演算回路211Gは、緑色成分に対応した画素データPDGに対して誤差拡散処理を施して得られた誤差拡散処理画素データEDGをデータ配列復元回路212に供給する。誤差拡散演算回路211Bは、青色成分に対応した画素データPDBに対して誤差拡散処理を施して得られた誤差拡散処理画素データEDBをデータ配列復元回路212に供給する。
【0017】
誤差加算画素位置制御回路213は、誤差拡散処理において誤差データ(後述する)の加算対象となる画素データに対応した画素位置を指定すべき誤差加算画素位置信号を各色(赤、緑、青)毎に生成する。この際、誤差加算画素位置制御回路213は、赤色に対応した誤差加算画素位置信号DLRを誤差拡散演算回路211R、緑色に対応した誤差加算画素位置信号DLGを誤差拡散演算回路211G、青色に対応した誤差加算画素位置信号DLBを誤差拡散演算回路211Bに夫々供給する。データ配列復元回路212は、誤差拡散演算回路211R、211G及び211Bの各々から供給された誤差拡散処理画素データEDR、EDG及びEDBを、表示デバイス4の各画素位置に対応させて配列し直したものを誤差拡散処理画素データEDとして生成する。
【0018】
ここで、誤差拡散演算回路211R、211G及び211Bの各々は、図4に示す如き共通の回路構成からなる。
【0019】
図4において、加算器AD1は、図5の黒丸にて示す画素G(j,k),G(j,k+1),G(j+1,k),又はG(j+1,k+1)の周辺に位置する画素G(j,k-1)、G(j-1,k-1)、G(j-1,k)、G(j-1,k+1)各々に対応した画素データに基づく周辺画素誤差データWGD(後述する)と、画素データ(PDR、PDG、PDB)とを加算しその加算結果を下位ビット群抽出回路EX1に供給する。尚、図5に示される各画素Gには、赤色発光を行う表示セル、緑色発光を行う表示セル及び青色発光を行う表示セルの如き、互いに発光色が異なる3つの表示セルが含まれている。下位ビット群抽出回路EX1は、かかる加算結果から、その最下位ビットを含む2ビット分の下位ビット群を抽出し、これを誤差データLとして遅延回路D1及び1H遅延回路DHに供給する。遅延回路D1は、かかる誤差データLを取り込み、上記サンプリングクロックの周期と同一時間の遅延時間Dだけ遅延させて出力しこれを第1画素誤差データE1として係数乗算器M1に供給する。つまり、第1画素誤差データE1とは、図5に示す如き画素G(j,k-1)に対応した画素データPD中の下位2ビットによって生成された誤差データである。係数乗算器M1は、かかる第1画素誤差データE1に、所定の重み付け係数K1(例えば、7/16)を乗算して得られた乗算結果を加算器AD2に供給する。1H遅延回路DHは、上記誤差データLを1水平走査期間分だけ遅延させて出力しこれを第4画素誤差データE4として遅延回路D2及び係数乗算器M4に供給する。つまり、第4画素誤差データE4とは、図5に示す如き画素G(j-1,k+1)に対応した画素データPD中の下位2ビットによって生成された誤差データである。係数乗算器M4は、かかる第4画素誤差データE4に、所定の重み付け係数K4(例えば、3/16)を乗算して得られた乗算結果を加算器AD2に供給する。遅延回路D2は、かかる第4画素誤差データE4を、上記遅延時間Dだけ遅延させて出力しこれを第3画素誤差データE3として遅延回路D3及び係数乗算器M3に供給する。つまり、第3画素誤差データE3とは、図5に示す如き画素G(j-1,k)に対応した画素データPD中の下位2ビットによって生成された誤差データである。係数乗算器M3は、かかる第3画素誤差データE3に、所定の重み付け係数K3(例えば、5/16)を乗算して得られた乗算結果を加算器AD2に供給する。遅延回路D3は、かかる第3画素誤差データE3を、上記遅延時間Dだけ遅延させて出力しこれを第2画素誤差データE2として係数乗算器M2に供給する。つまり、第2画素誤差データE2とは、図5に示す如き画素G(j-1,k-1)に対応した画素データPD中の下位2ビットによって生成された誤差データである。係数乗算器M2は、かかる第2画素誤差データE2に、所定の重み付け係数K2(例えば、1/16)を乗算して得られた乗算結果を加算器AD2に供給する。加算器AD2は、係数乗算器M1〜M4各々から供給された乗算結果の総和を求め、その総和値を示す上記周辺画素誤差データWGDを生成する。すなわち、画素G(j,k)、G(j,k+1)、G(j+1,k)又はG(j+1,k+1)の周辺に位置する周辺画素G(j,k-1)、G(j-1,k-1)、G(j-1,k)、G(j-1,k+1)各々に対応した第1画素誤差データE1〜第4画素誤差データE4を夫々重み付け係数K1〜K4にて重み付け加算することにより、画素G(j,k)、G(j,k+1)、G(j+1,k)又はG(j+1,k+1)に対応した画素データPDに対する周辺画素の誤差分を表す周辺画素誤差データWGDを生成するのである。加算器AD2は、かかる周辺画素誤差データWGDを上記加算器AD1及び可変遅延回路DCに供給する。
【0020】
可変遅延回路DCは、周辺画素誤差データWGDを取り込み、これを図3に示される誤差加算画素位置制御回路213から供給された誤差加算画素位置信号DL(DLR、DLG、DLB)に応じた時間だけ遅延させて出力したものを遅延周辺画素誤差データWGDDとして加算器AD3に供給する。加算器AD3は、色分離回路210から供給された画素データPD(PDR、PDG、PDB)と、上記遅延周辺画素誤差データWGDDとを加算する。すなわち、可変遅延回路DCによって、図5の白丸にて示す4個の画素G(j,k-1)、G(j-1,k-1)、G(j-1,k)、及びG(j-1,k+1)各々に対応した周辺画素誤差データWGDの加算対象となるべき画素に対応した画素データPDが決定するのである。
【0021】
例えば、誤差加算画素位置信号DLが図5に示す如き画素G(j,k)を示す場合には、可変遅延回路DCは、上記周辺画素誤差データWGDをそのまま(遅延させず)加算器AD3に供給する。この際、加算器AD3は、図5に示す如き画素G(j,k-1)、G(j-1,k-1)、G(j-1,k)、及びG(j-1,k+1)各々に対応した周辺画素誤差データWGDに、図5に示す如き画素G(j,k)に対応した画素データPDを加算する。又、誤差加算画素位置信号DLが図5に示す如き画素G(j,k+1)を示す場合には、可変遅延回路DCは、上記遅延時間Dだけ周辺画素誤差データWGDを遅延させて加算器AD3に供給する。この際、加算器AD3は、図5に示す画素G(j,k-1)、G(j-1,k-1)、G(j-1,k)、及びG(j-1,k+1)各々に対応した周辺画素誤差データWGDに、図5に示す如き画素G(j,k+1)に対応した画素データPDを加算する。又、誤差加算画素位置信号DLが図5に示す如き画素G(j+1,k)を示す場合には、可変遅延回路DCは、(1水平走査期間+遅延時間D)だけ周辺画素誤差データWGDを遅延させて加算器AD3に供給する。この際、加算器AD3は、図5に示す画素G(j,k-1)、G(j-1,k-1)、G(j-1,k)、及びG(j-1,k+1)各々に対応した周辺画素誤差データWGDに、図5に示す如き画素G(j+1,k)に対応した画素データPDを加算する。又、誤差加算画素位置信号DLが図5に示す如き画素G(j+1,k+1)を示す場合には、可変遅延回路DCは、(1水平走査期間+遅延時間D×2)だけ周辺画素誤差データWGDを遅延させて加算器AD3に供給する。この際、加算器AD3は、図5に示す画素G(j,k-1)、G(j-1,k-1)、G(j-1,k)、及びG(j-1,k+1)各々に対応した周辺画素誤差データWGDに、図5に示す如き画素G(j+1,k+1)に対応した画素データPDを加算する。
【0022】
加算器AD3は、その加算結果を上位ビット抽出回路EX2に供給する。上位ビット抽出回路EX2は、かかる加算結果から最上位ビットを含む上位6ビット分を抽出し、これを上記誤差拡散処理画素データEDR、EDG、EDBとして出力する。
【0023】
以下に、誤差加算画素位置制御回路213による誤差拡散演算回路211R、211G及び211B各々に対する制御動作について説明する。
【0024】
誤差加算画素位置制御回路213は、単位表示期間(1フィールド又は1フレーム表示期間)毎に、周辺画素誤差データWGDの加算対象となるべき画素データPDの画素位置を変更させるべき制御を、誤差拡散演算回路211R、211G及び211B各々に対して個別に施す。
【0025】
例えば、第1フレーム表示期間において、誤差加算画素位置制御回路213は、図5に示す画素G(j,k-1)、G(j-1,k-1)、G(j-1,k)、及びG(j-1,k+1)に基づく周辺画素誤差データWGDの加算対象を、画素G(j,k)に対応した画素データPDとすべき誤差加算画素位置信号DLRを誤差拡散演算回路211Rに供給する。更に、この第1フレーム表示期間において、誤差加算画素位置制御回路213は、上記周辺画素誤差データWGDの加算対象を、画素G(j+1,k+1)に対応した画素データPDとすべき誤差加算画素位置信号DLGを誤差拡散演算回路211Gに供給する。更に、この第1フレーム表示期間において、誤差加算画素位置制御回路213は、上記周辺画素誤差データWGDの加算対象を、画素G(j,k)に対応した画素データPDとすべき誤差加算画素位置信号DLBを誤差拡散演算回路211Bに供給する。
【0026】
従って、第1フレーム表示期間では、図6に示す如く、赤色及び青色成分の画素データPDR及びPDBに対しては、画素G(j,k-1)、G(j-1,k-1)、G(j-1,k)、及びG(j-1,k+1)に基づく周辺画素誤差データWGDが、黒丸にて示す画素G(j,k)に対応した画素データPDに反映されるが如き誤差拡散処理が為される。更に、この第1フレーム表示期間では、緑色成分の画素データPDGに対しては、画素G(j,k-1)、G(j-1,k-1)、G(j-1,k)、及びG(j-1,k+1)に基づく周辺画素誤差データWGDが、黒丸にて示す画素G(j+1,k+1)に対応した画素データPDに反映されるが如き誤差拡散処理が為される。
【0027】
次に、第2フレーム表示期間において、誤差加算画素位置制御回路213は、図5に示す画素G(j,k-1)、G(j-1,k-1)、G(j-1,k)、及びG(j-1,k+1)に基づく周辺画素誤差データWGDの加算対象を、画素G(j+1,k)に対応した画素データPDとすべき誤差加算画素位置信号DLRを誤差拡散演算回路211Rに供給する。更に、この第2フレーム表示期間において、誤差加算画素位置制御回路213は、上記周辺画素誤差データWGDの加算対象を、画素G(j,k+1)に対応した画素データPDとすべき誤差加算画素位置信号DLGを誤差拡散演算回路211Gに供給する。更に、この第2フレーム表示期間において、誤差加算画素位置制御回路213は、上記周辺画素誤差データWGDの加算対象を、画素G(j+1,k)に対応した画素データPDとすべき誤差加算画素位置信号DLBを誤差拡散演算回路211Bに供給する。
【0028】
従って、第2フレーム表示期間では、図6に示す如く、赤色及び青色成分の画素データPDR及びPDBに対しては、画素G(j,k-1)、G(j-1,k-1)、G(j-1,k)、及びG(j-1,k+1)に基づく周辺画素誤差データWGDが、黒丸にて示す画素G(j+1,k)に対応した画素データPDに反映されるが如き誤差拡散処理が為される。更に、この第2フレーム表示期間では、緑色成分の画素データPDGに対しては、画素G(j,k-1)、G(j-1,k-1)、G(j-1,k)、及びG(j-1,k+1)に基づく周辺画素誤差データWGDが、黒丸にて示す画素G(j,k+1)に対応した画素データPDに反映されるが如き誤差拡散処理が為される。
【0029】
次に、第3フレーム表示期間において、誤差加算画素位置制御回路213は、図5に示す画素G(j,k-1)、G(j-1,k-1)、G(j-1,k)、及びG(j-1,k+1)に基づく周辺画素誤差データWGDの加算対象を、画素G(j+1,k+1)に対応した画素データPDとすべき誤差加算画素位置信号DLRを誤差拡散演算回路211Rに供給する。更に、この第3フレーム表示期間において、誤差加算画素位置制御回路213は、上記周辺画素誤差データWGDの加算対象を、画素G(j,k)に対応した画素データPDとすべき誤差加算画素位置信号DLGを誤差拡散演算回路211Gに供給する。更に、この第3フレーム表示期間において、誤差加算画素位置制御回路213は、上記周辺画素誤差データWGDの加算対象を、画素G(j+1,k+1)に対応した画素データPDとすべき誤差加算画素位置信号DLBを誤差拡散演算回路211Bに供給する。
【0030】
従って、第3フレーム表示期間では、図6に示す如く、赤色及び青色成分の画素データPDR及びPDBに対しては、画素G(j,k-1)、G(j-1,k-1)、G(j-1,k)、及びG(j-1,k+1)に基づく周辺画素誤差データWGDが、黒丸にて示す画素G(j+1,k+1)に対応した画素データPDに反映されるが如き誤差拡散処理が為される。更に、この第3フレーム表示期間では、緑色成分の画素データPDGに対しては、画素G(j,k-1)、G(j-1,k-1)、G(j-1,k)、及びG(j-1,k+1)に基づく周辺画素誤差データWGDが、黒丸にて示す画素G(j,k)に対応した画素データPDに反映されるが如き誤差拡散処理が為される。
【0031】
次に、第4フレーム表示期間において、誤差加算画素位置制御回路213は、図5に示す画素G(j,k-1)、G(j-1,k-1)、G(j-1,k)、及びG(j-1,k+1)に基づく周辺画素誤差データWGDの加算対象を、画素G(j,k+1)に対応した画素データPDとすべき誤差加算画素位置信号DLRを誤差拡散演算回路211Rに供給する。更に、この第4フレーム表示期間において、誤差加算画素位置制御回路213は、上記周辺画素誤差データWGDの加算対象を、画素G(j+1,k)に対応した画素データPDとすべき誤差加算画素位置信号DLGを誤差拡散演算回路211Gに供給する。更に、この第4フレーム表示期間において、誤差加算画素位置制御回路213は、上記周辺画素誤差データWGDの加算対象を、画素G(j,k+1)に対応した画素データPDとすべき誤差加算画素位置信号DLBを誤差拡散演算回路211Bに供給する。
【0032】
従って、第4フレーム表示期間では、図6に示す如く、赤色及び青色成分の画素データPDR及びPDBに対しては、画素G(j,k-1)、G(j-1,k-1)、G(j-1,k)、及びG(j-1,k+1)に基づく周辺画素誤差データWGDが、黒丸にて示す画素G(j,k+1)に対応した画素データPDに反映されるが如き誤差拡散処理が為される。更に、この第4フレーム表示期間では、緑色成分の画素データPDGに対しては、画素G(j,k-1)、G(j-1,k-1)、G(j-1,k)、及びG(j-1,k+1)に基づく周辺画素誤差データWGDが、黒丸にて示す画素G(j+1,k)に対応した画素データPDに反映されるが如き誤差拡散処理が為される。
【0033】
誤差加算画素位置制御回路213は、図6に示される第1〜第4フレーム表示期間各々での動作を繰り返し実行する。
【0034】
このように、上記実施例1による誤差拡散処理では、周辺画素に対応した誤差データ(WGD)の加算対象となる画素データ(PD)に対応した画素の上記周辺画素に対する相対位置を、少なくとも1の発光色に対応した表示セルと、他の発光色に対応した表示セルとで互いに異ならせると共に、単位表示期間毎に変更するようにしている。
【0035】
よって、かかる誤差拡散処理によれば、周辺画素に対応した誤差データの加算対象となる画素データに対応した画素における周辺画素に対する相対位置が、全画素において同一である場合に比して、誤差拡散処理に伴うパターンノイズが低減され、良好な画像表示が為されるようになる。
【0036】
尚、上記実施例においては、周辺画素に対応した誤差データの加算対象となる画素データに対応した画素の上記周辺画素に対する相対位置を、その画素が担う発光色毎に変更するようにしているが、周辺画素に対応した誤差データを生成する重み付け加算演算における重み付け係数を変更するようにしても良い。
【実施例2】
【0037】
図7は、かかる点に鑑みて為された本発明の他の実施例による誤差拡散処理部21の内部構成を示す図である。
【0038】
尚、図7において、色分離回路210及びデータ配列復元回路212の動作は、図3に示されるものと同一であるのでその動作説明は省略する。
【0039】
誤差拡散演算回路215Rは、赤色成分に対応した画素データPDRに対して誤差拡散処理を施して得られた誤差拡散処理画素データEDRをデータ配列復元回路212に供給する。誤差拡散演算回路215Gは、緑色成分に対応した画素データPDGに対して誤差拡散処理を施して得られた誤差拡散処理画素データEDGをデータ配列復元回路212に供給する。誤差拡散演算回路215Bは、青色成分に対応した画素データPDBに対して誤差拡散処理を施して得られた誤差拡散処理画素データEDBをデータ配列復元回路212に供給する。
【0040】
重み付け係数制御回路216は、誤差拡散処理において誤差データを生成する際に為される重み付け加算(後述する)にて用いられる重み付け係数K1〜K4を各色(赤、緑、青)毎に生成する。この際、誤差加算画素位置制御回路213は、赤色に対応した重み付け係数K1R〜K4Rを誤差拡散演算回路215R、緑色に対応した重み付け係数K1G〜K4Gを誤差拡散演算回路215G、青色に対応した重み付け係数K1B〜K4Bを誤差拡散演算回路215Bに夫々供給する。
【0041】
誤差拡散演算回路215R、215G及び215Bの各々は、図8に示す如き共通の回路構成からなる。
【0042】
図8において、加算器AD1は、図5に示す如き画素G(j,k)の周辺に位置する画素G(j,k-1)、G(j-1,k-1)、G(j-1,k)、G(j-1,k+1)各々に対応した画素データに基づく周辺画素誤差データWGD(後述する)と、画素データ(PDR、PDG、PDB)とを加算しその加算結果を下位ビット群抽出回路EX1及び上位ビット抽出回路EX2に夫々供給する。上位ビット抽出回路EX2は、かかる加算結果から最上位ビットを含む上位6ビット分を抽出し、これを上記誤差拡散処理画素データEDR、EDG、EDBとして出力する。
【0043】
一方、下位ビット群抽出回路EX1は、加算器AD1による加算結果から、その最下位ビットを含む2ビット分の下位ビット群を抽出し、これを誤差データLとして遅延回路D1及び1H遅延回路DHに供給する。遅延回路D1は、かかる誤差データLを取り込み、上記サンプリングクロックの周期と同一時間の遅延時間Dだけ遅延させて出力しこれを第1画素誤差データE1として係数乗算器M1に供給する。つまり、第1画素誤差データE1とは、図5に示す如き画素G(j,k-1)に対応した画素データPD中の下位2ビットによって生成された誤差データである。
【0044】
係数乗算器M1は、かかる第1画素誤差データE1に、重み付け係数制御回路216から供給された重み付け係数K1(K1R,K1G,K1B)を乗算して得られた乗算結果を加算器AD2に供給する。1H遅延回路DHは、上記誤差データLを1水平走査期間分だけ遅延させて出力しこれを第4画素誤差データE4として遅延回路D2及び係数乗算器M4に供給する。つまり、第4画素誤差データE4とは、図5に示す如き画素G(j-1,k+1)に対応した画素データPD中の下位2ビットによって生成された誤差データである。
【0045】
係数乗算器M4は、かかる第4画素誤差データE4に、重み付け係数制御回路216から供給された重み付け係数K4(K4R,K4G,K4B)を乗算して得られた乗算結果を加算器AD2に供給する。遅延回路D2は、かかる第4画素誤差データE4を、上記遅延時間Dだけ遅延させて出力しこれを第3画素誤差データE3として遅延回路D3及び係数乗算器M3に供給する。つまり、第3画素誤差データE3とは、図5に示す如き画素G(j-1,k)に対応した画素データPD中の下位2ビットによって生成された誤差データである。
【0046】
係数乗算器M3は、かかる第3画素誤差データE3に、重み付け係数制御回路216から供給された重み付け係数K3(K3R,K3G,K3B)を乗算して得られた乗算結果を加算器AD2に供給する。遅延回路D3は、かかる第3画素誤差データE3を、上記遅延時間Dだけ遅延させて出力しこれを第2画素誤差データE2として係数乗算器M2に供給する。つまり、第2画素誤差データE2とは、図5に示す如き画素G(j-1,k-1)に対応した画素データPD中の下位2ビットによって生成された誤差データである。
【0047】
係数乗算器M2は、かかる第2画素誤差データE2に、重み付け係数制御回路216から供給された重み付け係数K2(K2R,K2G,K2B)を乗算して得られた乗算結果を加算器AD2に供給する。
【0048】
加算器AD2は、係数乗算器M1〜M4各々から供給された乗算結果の総和を求め、その総和値を示す上記周辺画素誤差データWGDを生成する。すなわち、画素G(j,k)の周辺に位置する画素G(j,k-1)、G(j-1,k-1)、G(j-1,k)、G(j-1,k+1)各々に対応した第1画素誤差データE1〜第4画素誤差データE4を、夫々重み付け係数K1〜K4にて重み付け加算することにより、画素G(j,k)に対応した画素データPDに対する周辺画素の誤差分を表す周辺画素誤差データWGDを生成するのである。
【0049】
よって、加算器AD1にて周辺画素誤差データWGDを画素データPDに加算し、その加算結果の上位ビットを上位ビット抽出回路EX2にて抽出することにより、画素G(j,k)の周辺の画素G(j,k-1)、G(j-1,k-1)、G(j-1,k)及びG(j-1,k+1)に基づく周辺画素誤差データWGDを、画素G(j,k)に対応した画素データPDに反映させた誤差拡散処理画素データEDが得られるのである。
【0050】
この際、図7に示される誤差拡散処理部21では、重み付け係数制御回路216により、誤差データを生成する重み付け加算演算における重み付け係数K1〜K4を変更させるべき制御を、誤差拡散演算回路215R、215G及び215B各々に対して個別に施す。
【0051】
例えば、先ず、第1フレーム表示期間において、重み付け係数制御回路216は、図5に示す画素G(j,k-1)、G(j-1,k-1)、G(j-1,k)、及びG(j-1,k+1)各々に対応した誤差データ(E1〜E4)を重み付け加算する際の重み付け係数として、
K1R:7/16
K2R:1/16
K3R:5/16
K4R:3/16
なる値を有する重み付け係数K1R〜K4Rを誤差拡散演算回路215Rに供給する。
【0052】
又、この第1フレーム表示期間において、重み付け係数制御回路216は、図5に示す画素G(j,k-1)、G(j-1,k-1)、G(j-1,k)、及びG(j-1,k+1)各々に対応した誤差データ(E1〜E4)を重み付け加算する際の重み付け係数として、
K1G:8/16
K2G:1/16
K3G:5/16
K4G:2/16
なる値を有する重み付け係数K1G〜K4Gを誤差拡散演算回路215Gに供給する。
【0053】
更に、この第1フレーム表示期間において、重み付け係数制御回路216は、図5に示す画素G(j,k-1)、G(j-1,k-1)、G(j-1,k)、及びG(j-1,k+1)各々に対応した誤差データ(E1〜E4)を重み付け加算する際の重み付け係数として、
K1B:7/16
K2B:1/16
K3B:5/16
K4B:3/16
なる値を有する重み付け係数K1B〜K4Bを誤差拡散演算回路215Bに供給する。
【0054】
これにより、第1フレーム表示期間では、図9に示す如く赤色及び青色発光を担う表示セルに対しては、
画素G(j,k-1)に対応した第1画素誤差データE1には(7/16)、
画素G(j-1,k-1)に対応した第2画素誤差データE2には(1/16)、
画素G(j-1,k)に対応した第3画素誤差データE3には(5/16)、
画素G(j-1,k+1)に対応した第4画素誤差データE4には(3/16)、
なる重み付け係数が夫々割り当てられる。そして、これらの重み付け係数に基づき第1画素誤差データE1〜第4画素誤差データE4各々を重み付け加算して得られた周辺画素誤差データWGDが、赤色又は青色発光を担う画素G(j,k)に属する表示セル各々に対応した画素データPDR又はPDBに反映されるのである。
【0055】
一方、緑色発光を担う表示セルに対しては、
画素G(j,k-1)に対応した第1画素誤差データE1には(8/16)、
画素G(j-1,k-1)に対応した第2画素誤差データE2には(1/16)、
画素G(j-1,k)に対応した第3画素誤差データE3には(5/16)、
画素G(j-1,k+1)に対応した第4画素誤差データE4には(2/16)、
なる重み付け係数が夫々割り当てられる。そして、これらの重み付け係数に基づき第1画素誤差データE1〜第4画素誤差データE4各々を重み付け加算して得られた周辺画素誤差データWGDが、緑色発光を担う画素G(j,k)に属する表示セルに対応した画素データPDGに反映されるのである。
【0056】
次に、第2フレーム表示期間において、重み付け係数制御回路216は、図5に示す画素G(j,k-1)、G(j-1,k-1)、G(j-1,k)、及びG(j-1,k+1)各々に対応した誤差データ(E1〜E4)を重み付け加算する際の重み付け係数として、
K1R:8/16
K2R:1/16
K3R:5/16
K4R:2/16
なる値を有する重み付け係数K1R〜K4Rを誤差拡散演算回路215Rに供給する。
【0057】
又、この第2フレーム表示期間において、重み付け係数制御回路216は、図5に示す画素G(j,k-1)、G(j-1,k-1)、G(j-1,k)、及びG(j-1,k+1)各々に対応した誤差データ(E1〜E4)を重み付け加算する際の重み付け係数として、
K1G:7/16
K2G:1/16
K3G:5/16
K4G:3/16
なる値を有する重み付け係数K1G〜K4Gを誤差拡散演算回路215Gに供給する。
【0058】
更に、この第2フレーム表示期間において、重み付け係数制御回路216は、図5に示す画素G(j,k-1)、G(j-1,k-1)、G(j-1,k)、及びG(j-1,k+1)各々に対応した誤差データ(E1〜E4)を重み付け加算する際の重み付け係数として、
K1B:8/16
K2B:1/16
K3B:5/16
K4B:2/16
なる値を有する重み付け係数K1B〜K4Bを誤差拡散演算回路215Bに供給する。
【0059】
これにより、第2フレーム表示期間では、図9に示す如く赤色及び青色発光を担う表示セルに対しては、
画素G(j,k-1)に対応した第1画素誤差データE1には(8/16)、
画素G(j-1,k-1)に対応した第2画素誤差データE2には(1/16)、
画素G(j-1,k)に対応した第3画素誤差データE3には(5/16)、
画素G(j-1,k+1)に対応した第4画素誤差データE4には(2/16)、
なる重み付け係数が夫々割り当てられる。そして、これらの重み付け係数に基づき第1画素誤差データE1〜第4画素誤差データE4各々を重み付け加算して得られた周辺画素誤差データWGDが、赤色又は青色発光を担う画素G(j,k)に属する表示セル各々に対応した画素データPDR又はPDBに反映されるのである。
【0060】
一方、緑色発光を担う表示セルに対しては、
画素G(j,k-1)に対応した第1画素誤差データE1には(7/16)、
画素G(j-1,k-1)に対応した第2画素誤差データE2には(1/16)、
画素G(j-1,k)に対応した第3画素誤差データE3には(5/16)、
画素G(j-1,k+1)に対応した第4画素誤差データE4には(3/16)、
なる重み付け係数が夫々割り当てられる。そして、これらの重み付け係数に基づき第1画素誤差データE1〜第4画素誤差データE4各々を重み付け加算して得られた周辺画素誤差データWGDが、緑色発光を担う画素G(j,k)に属する表示セルに対応した画素データPDGに反映されるのである。
【0061】
重み付け係数制御回路216は、図9に示される第1及び第2フレーム表示期間各々での動作を繰り返し実行する。
【0062】
このように、上記実施例2による誤差拡散処理では、周辺画素各々に対応した誤差データ(WGD)を生成する際の重み付け係数を、少なくとも1の発光色に対応した表示セルと、他の発光色に対応した表示セルとで互いに異ならせると共に、単位表示期間毎に変更するようにしている。
【0063】
よって、かかる誤差拡散処理によれば、周辺画素各々に対応した誤差データ(WGD)を生成する際の重み付け係数を固定とした場合に比して、誤差拡散処理に伴うパターンノイズが低減され、良好な画像表示が為されるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】誤差拡散処理を説明する為の図である。
【図2】入力映像信号に対して誤差拡散処理を施した映像信号に基づいて画像表示を行うディスプレイ装置の概略構成を示す図である。
【図3】誤差拡散処理部21の内部構成を示す図である。
【図4】誤差拡散演算回路211の内部構成を示す図である。
【図5】誤差拡散処理における周辺画素と、誤差データの加算対象となる画素との位置関係を示す図である。
【図6】図3に示される誤差拡散処理部21による誤差拡散処理を説明する為の図である。
【図7】誤差拡散処理部21の他の構成を示す図である。
【図8】誤差拡散演算回路215の内部構成を示す図である。
【図9】図7に示される誤差拡散処理部21による誤差拡散処理を説明する為の図である。
【主要部分の符号の説明】
【0065】
21 誤差拡散処理部
211,215 誤差演算回路
213 誤差加算画素位置制御回路
216 重み付け係数制御回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光色が異なる複数の表示セルからなる画素の複数がマトリクス状に配列されたディスプレイ上に映像信号に応じた画像を表示するディスプレイ装置であって、
入力映像信号に基づく前記表示セル各々に対応した画素データ片毎に当該画素データ片を処理対象として誤差拡散処理を施して誤差拡散処理画素データ片を生成する誤差拡散処理手段と、前記誤差拡散処理画素データ片に応じた輝度にて当該誤差拡散処理画素データ片に対応した前記表示セルを発光させる表示駆動手段と、を備え、
前記誤差拡散処理手段は、前記処理対象となる画素データ片に対応した処理対象画素の周辺に位置するN個(Nは2以上の整数)の周辺画素各々に属する前記表示セルに対応した前記画素データ片に基づき、前記処理対象となる前記画素データ片に対する誤差分を示す誤差データ片を生成する誤差生成手段と、前記処理対象となる画素データ片と前記誤差データ片との加算結果に基づき前記誤差拡散処理画素データ片を生成する手段と、を含み、
前記周辺画素に対する前記処理対象画素の相対位置を、少なくとも1の発光色に対応した前記表示セルと、他の発光色に対応した前記表示セルとで互いに異ならせたことを特徴とするディスプレイ装置。
【請求項2】
前記画素に属する前記表示セル各々は、赤色発光をなす赤色表示セル、緑色発光をなす緑色表示セル及び青色発光をなす青色表示セルからなり、
前記周辺画素に対する前記処理対象画素の相対位置を、前記緑色表示セルと、前記赤色表示セル及び前記青色表示セルとで互いに異ならせたことを特徴とする請求項1記載のディスプレイ装置。
【請求項3】
前記誤差拡散処理手段は、前記周辺画素に対する前記処理対象画素の相対位置を、前記入力映像信号における単位表示期間毎に変更することを特徴とする請求項1記載のディスプレイ装置。
【請求項4】
発光色が異なる複数の表示セルからなる画素の複数がマトリクス状に配列されたディスプレイ上に映像信号に応じた画像を表示するディスプレイ装置であって、
入力映像信号に基づく前記表示セル各々に対応した画素データ片毎に当該画素データ片を処理対象として誤差拡散処理を施して誤差拡散処理画素データ片を生成する誤差拡散処理手段と、前記誤差拡散処理画素データ片に応じた輝度にて当該誤差拡散処理画素データ片に対応した前記表示セルを発光させる表示駆動手段と、を備え、
前記誤差拡散処理手段は、前記処理対象となる画素データ片に対応した処理対象画素の周辺に位置するN個(Nは2以上の整数)の周辺画素各々に属する前記表示セルに対応したN個の前記画素データ片毎に前記処理対象となる前記画素データ片に対する誤差分を夫々求め、前記誤差分の各々に対して互いに異なる重み付け係数を乗算しその乗算結果の総和を示す誤差データ片を生成する誤差生成手段と、前記処理対象となる画素データ片と前記誤差データ片との加算結果に基づき前記誤差拡散処理画素データ片を生成する手段と、を含み、
N個の前記誤差分の各々に乗算される前記重み付け係数を、少なくとも1の発光色に対応した前記表示セルと、他の発光色に対応した前記表示セルとで互いに異ならせたことを特徴とするディスプレイ装置。
【請求項5】
前記画素に属する前記表示セル各々は、赤色発光をなす赤色表示セル、緑色発光をなす緑色表示セル及び青色発光をなす青色表示セルからなり、
N個の前記誤差分の各々に乗算される前記重み付け係数を、前記緑色表示セルと、前記赤色表示セル及び前記青色表示セルとで互いに異ならせたことを特徴とする請求項4記載のディスプレイ装置。
【請求項6】
前記誤差拡散処理手段は、N個の前記誤差分の各々に乗算される前記重み付け係数を、前記入力映像信号における単位表示期間毎に変更することを特徴とする請求項4記載のディスプレイ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−284647(P2006−284647A)
【公開日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−100977(P2005−100977)
【出願日】平成17年3月31日(2005.3.31)
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【Fターム(参考)】