説明

デジタルカメラ

【課題】 デジタルカメラにおいて撮像センサと調光センサとの画角を一致させて調光精度を高めるとともに、本撮影と同時に調光制御を行うこと。
【解決手段】 光学ユニット20と撮像センサ30と間の空間8のうち、撮影対象から光学ユニット20を介して入射する直接光9の光路外のそれぞれ異なる位置に光量測定手段10として複数の光センサ11〜14を配置する。これら複数の光センサ11〜14は、撮像センサ30における光電変換中においても撮像センサ30の撮像面30aの明るさを検出することが可能である。このため、調光制御部50が撮影時に複数の光センサ11〜14で検出される光量に基づいてフラッシュ光の調光制御を行うことで、本撮影と同時に調光制御を行うことができる。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、デジタルカメラに関し、特にフラッシュ光の自動調光制御の技術に関する。
【0002】
【従来の技術】撮像センサが撮影対象からの光を受光して光電変換することで撮影対象の画像信号を生成するデジタルカメラでは、撮像センサによって得られる画像信号を用いて露光レベルの調整を行うことが可能である。
【0003】ところが、デジタルカメラでは撮影後の電荷読み出しで画像信号が得られるため、フラッシュ光を発光させて撮影を行う場合にはフラッシュ光で撮影された画像信号を使用してフラッシュ光のフィードバック制御を行うことができない。
【0004】このため、従来のデジタルカメラにおいては、デジタルカメラ本体部に外部の光を直接取り込む調光センサを設け、その外部調光センサによって検出される光量に基づいてフラッシュ光の制御を行う外部調光方式、または、撮影直前にフラッシュ光のプリ発光を行い、そのプリ発光時に得られる画像信号に基づいて本撮影時のフラッシュ光の制御を行うプリ発光方式等の調光制御が主流である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、外部調光センサによる調光制御では、撮影対象からの光はズームレンズ等の撮影レンズを介して撮像センサに入射するのに対し、調光センサには外部からの光がそのようなレンズを介さずに直接入射するため、互いに画角が異なることになり、調光範囲と撮影範囲とが一致せず、調光精度が低下するという問題がある。
【0006】また、プリ発光による調光制御では、撮像センサが調光用の光センサとしても機能するので画角は一致するのであるが、プリ発光時と本撮影時とで2回のフラッシュ発光が必要であるため、調光時と撮影時とでタイムラグが生じるという問題がある。
【0007】そこで、この発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、撮像センサと調光センサとの画角を一致させて調光精度を高めるとともに、本撮影と同時に調光制御を行うことができるデジタルカメラを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、デジタルカメラであって、撮影対象から所定の光学ユニットを介して入射する直接光を受光し、前記直接光を光電変換して前記撮影対象の画像信号を生成する光電変換手段と、前記光学ユニットと前記光電変換手段と間の空間のうち、前記直接光の光路外に配置された光量測定手段と、前記光量測定手段で検出される光量に基づいてフラッシュ光の調光制御を行う調光制御手段とを備えている。
【0009】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のデジタルカメラにおいて、前記光量測定手段が、その受光域内に前記光電変換手段の撮像面が入るように配置されており、前記直接光が前記光電変換手段の表面で反射されることによって生成された反射光の光量が前記光量測定手段において検出されることを特徴としている。
【0010】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のデジタルカメラにおいて、前記光量測定手段が、前記直接光の光路の外部において異なる位置に配置された複数の光センサを有している。
【0011】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のデジタルカメラにおいて、前記調光制御手段が、前記複数の光センサでそれぞれ検出される複数の光量の中で、相対的に大きな値を示す光センサ以外の光センサを特定する光センサ特定手段と、前記光センサ特定手段で特定された光センサで検出される光量の平均値を求め、前記平均値に応じた量が所定の適正光量に達したか否かを判定する適正光量判定手段と、前記適正光量判定手段における判定結果に基づいてフラッシュ光の調光制御を行う発光制御手段とを備えている。
【0012】請求項5に記載の発明は、請求項1に記載のデジタルカメラにおいて、前記光量測定手段が、その受光域に前記光電変換手段の撮像面が入らないように配置されており、前記空間内に存在するフレア光の光量が前記光量測定手段によって検出されることを特徴としている。
【0013】請求項6に記載の発明は、請求項1に記載のデジタルカメラにおいて、前記光量測定手段が、光センサと、前記光センサの受光面上に配置された光拡散板とを備えている。
【0014】請求項7に記載の発明は、請求項5に記載のデジタルカメラにおいて、前記直接光の光路を挟んで前記光量測定手段に対向する位置に設けられ、前記フレア光を前記光量測定手段に導く集光手段をさらに備えている。
【0015】請求項8に記載の発明は、請求項5に記載のデジタルカメラにおいて、前記直接光から高周波成分を除去する光学ローパスフィルタをさらに備え、前記光量測定手段が、前記光学ローパスフィルタと前記光電変換手段との間における前記光路外の位置に設けられていることを特徴としている。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
【0017】<1.第1の実施の形態>まず、この発明の第1の実施の形態について説明する。
【0018】図1は、デジタルカメラ1の外観を示す斜視図である。このデジタルカメラ1は、そのボディ前面側に撮影対象からの光を取り込んで内部の光電変換手段に導く光学ユニット20と、撮影対象に向けてフラッシュ光を照射するフラッシュ発光部2とが設けられている。また、カメラボディの上面側にはレリーズボタン7が配置されている。
【0019】図2は、この発明の第1の実施の形態であるデジタルカメラ1の内部構成を示す図である。このデジタルカメラ1は、光学ユニット20と光学ローパスフィルタ24と光量測定手段10と撮像センサ30と画像処理部40とフラッシュ発光部2と表示部3と絞りドライバ4とシャッタドライバ5とタイミング制御部6とレリーズボタン7とを備えている。なお、光学ユニット20と光学ローパスフィルタ24と光量測定手段10と撮像センサ30とは、デジタルカメラ1内部空間に配置されている。
【0020】光学ユニット20は撮像レンズ21a,21bと絞り22とシャッタ23とを備えており、撮影対象からの光が適切に撮像センサ30に導かれるように構成されている。すなわち、撮像レンズ21aを通過した撮影対象からの光は、絞り22およびシャッタ23によって光量調整され、撮像レンズ21bと高周波成分を除去する光学ローパスフィルタ24とを通過して撮像センサ30に入射する。
【0021】光量測定手段10は光学ユニット20と撮像センサ30と間の空間8のうち、撮影対象から所定の光学ユニットを介して入射する直接光9の光路外に配置されており、それぞれ異なる位置に設けられた複数の光センサ11,12,13,14を備えて構成されている。各光センサ11〜14は、その受光域(光の光量を適切に検出することが可能な入射角度範囲)内に撮像センサ30の撮像面30aが入るように配置されており、それぞれが撮影対象からの直接光9が撮像センサ30の表面で反射されることによって生じた反射光の光量を検出する。なお、各光センサ11〜14は高速応答性を有するフォトダイオード等で構成される。
【0022】撮像センサ30は入射する光の光軸に対して略垂直な平面(撮像面30a)内に複数の画素を有するCCDエリア撮像素子等で構成され、光学ユニット20を介して入射する撮影対象からの光を光電変換することで、その撮影対象の画像信号を生成する。つまり、撮像センサ30は光電変換手段として機能するものであり、撮影後に各画素ごとに蓄積された電荷を読み出すことで撮影対象の画像信号が得られるのである。
【0023】また、この撮像センサ30の撮像面30a側にはR(赤)、G(緑)、B(青)の図示しない原色透過フィルタが画素単位で市松状に貼られており、各画素が光学ユニット20を介して入射する撮影対象の各色成分ごとに感度を有するように構成されている。このような撮像センサ30においては電荷蓄積時間を制御することにより、露光量の適正化が図られる。
【0024】画像処理部40は撮像センサ30における光電変換されて得られた画像信号に対して所定の画像処理を施すように構成されるとともに、撮影時における調光制御を行うための調光制御部50が設けられている。
【0025】フラッシュ発光部2は調光制御部50からの発光命令および発光終了命令に基づいて撮影対象に向けてのフラッシュ光の発光および発光終了を行う。なお、このフラッシュ発光部2はデジタルカメラ1自体に組み込まれている必要はなく、取り外し可能なものであってもよい。
【0026】表示部3は、撮像センサ30から得られた画像信号または画像処理部40において所定の画像処理が施された画像信号に基づいて撮影画像を表示するための表示手段であり、液晶ディスプレイ(LCD)等によって構成されている。
【0027】絞りドライバ4は調光制御部50から指定される絞り値に基づいて絞り22を駆動するための絞り駆動手段であり、シャッタドライバ5は調光制御部50からの制御信号に基づいてシャッタ23を開閉駆動するためのシャッタ駆動手段である。
【0028】タイミング制御部6はマイクロコンピュータにより構成され、撮像センサ30の電荷蓄積時間等を制御することで撮影対象の撮像を行うとともに、撮像センサ30で生成される画像信号の読み出しタイミング及び調光制御部の動作タイミング等、デジタルカメラ1の全体のシーケンスを制御する。
【0029】レリーズボタン7は撮影者が撮影時に操作するボタンであり、このレリーズボタン7が押されると、調光制御部50がフラッシュ発光部2、絞りドライバ4、シャッタドライバ5およびタイミング制御部6に対して制御信号を与え、撮像センサ30における露光量が適切となるような制御機能が作用する。
【0030】この実施の形態におけるデジタルカメラ1は上記のように構成されており、撮像センサ30の撮影面で反射する反射光を複数の光センサ11〜14で受光し、その反射光の光量に基づいて調光制御部50がフラッシュ光の調光制御を行う。つまり、フラッシュ光を発光させて撮影対象の画像を取り込む本撮影と同時に、調光制御部50がフラッシュ光の調光制御を行うのである。
【0031】図2には光量測定手段10として4個の光センサ11〜14が設けられた例を示しているがこれに限定されるものではなく、任意の数の光センサで構成することができる。
【0032】一般に、デジタルカメラ1における撮像センサ30の撮像面30aには、金属部30bや保護ガラス等30cが配置されていることから均一な反射面ではないため、撮影対象からの直接光9が光センサが配置されている方向に正反射する可能性がある。
【0033】ここで、撮影対象が全面にわたって均一に反射する平面的なものであれば、保護ガラスに対して光が均一に入射するため、所定位置に配置した1個の光センサでも調光制御を行うことが可能である。
【0034】しかしながら、フラッシュ撮影時において撮影対象に正反射を起こす光沢部分が含まれている場合には、フラッシュ発光部2と被写体の光沢部分と光センサとの位置関係によって、フラッシュ光が光沢部分で正反射し、さらに、その反射光が撮像面30aにおいても正反射して光センサに入射する可能性がある。この正反射光は、実際には撮像センサ30における光電変換に寄与していないにもかかわらず、光センサに入射するため、撮像センサ30の露光量と光センサでの検出光量との不整合を招くことになる。このような場合、光量測定手段10としての光センサが1個で構成されていると、適切な調光制御を行うことができなくなる可能性がある。
【0035】したがって、この実施の形態では4個の光センサ11〜14を異なる位置に配置し、各光センサ11〜14がそれぞれ独立して撮像センサ30からの反射光の光量を検出するように構成することで、上記の正反射光による調光不良の問題を解決している。
【0036】図3はフラッシュ撮影時において各光センサ11〜14に入射する光の光路の一例を示す図である。なお、図3に示す例では、撮影対象として正反射被写体91とその後方側に配置されたリフレクタ92とが配置されている。フラッシュ発光部2から照射されるフラッシュ光は正反射被写体91で反射し、光学ユニット20を介して撮像センサ30に結像される。各光センサ11〜14は撮像センサ30の撮像面30aに対してそれぞれ異なる角度で撮像センサ30の撮像面30aの明るさを検知する。
【0037】図3に示すように、光センサ11はリフレクタ92上の位置P1からの光を受光し、光センサ12はフラッシュ光を正反射させている正反射被写体91上の位置P2からの光を受光し、光センサ13は正反射被写体91上の位置P3からの光を受光している。なお、光センサ14には撮影対象からの光の反射光は導かれていない。
【0038】図4は、図3における各光センサ11〜14の受光面を示す図であり、(a)は光センサ11の受光面を、(b)は光センサ12の受光面を、(c)は光センサ13の受光面を、(d)は光センサ14の受光面をそれぞれ示している。
【0039】図4に示すように、光センサ11および光センサ13には直接フラッシュ光が入射していないので撮影対象の光量を適切に検出することができている。また、光センサ14は他の光センサに比べて入射する光量が少ないため他の光センサよりも受光面は暗くなる。
【0040】一方、光センサ12にはフラッシュ光の正反射光がそのまま入射するため、図4(b)に示すように局所的に高い輝度の光を受光することになる。この結果、光センサ12で検出される光量は他の光センサで検出される光量よりも著しく大きな値を示すことになる。すなわち、光センサ12で検出される光量はいわば異常レベルの値である。
【0041】そこで、この実施の形態では調光制御部50が複数の光センサ11〜14から得られる光量データに基づいて相対的に大きな異常レベルの値を示している光センサ以外の光センサを正常値を示す光センサとして特定し、その正常値を示す光センサの光量データを利用してフラッシュ光の調光制御を行うように実現されている。
【0042】図5は、調光制御部50において実現される機能的手段の一部を模式的に示したブロック図である。調光制御部50においては、その機能的手段として各光センサごとに設けられた積分器51,52,53,54と、正常値を示す光センサを特定する光センサ特定部56と、正常値を示す光センサが検出する光量に基づいて適正光量であるか否かを判定する適正光量判定部57と、その判定結果に基づいてフラッシュ光の発光終了タイミング等を制御する発光制御部58とが設けられている。
【0043】積分器51〜54は所定のタイミングで各光センサ11〜14から得られる光量データの積分演算を行い、その演算によって得られる光センサごとの積分値を光センサ特定部56および適正光量判定部57に与える。
【0044】光センサ特定部56は、各光量データの積分値の平均値を求め、この平均値から正常値を示す光センサを特定するための基準レベルを設定する。この基準レベルは、例えば、上記の平均値をそのまま採用してもよいし、また、その平均値に任意の係数を積算して得られた値を採用してもよい。そして、光センサ特定部56は各光量データの積分値が設定された基準レベル以下を示している光センサを抽出し、これを正常値を示す光センサとして特定する。そして正常値を示す光センサを示す情報を適正光量判定部57に与える。
【0045】適正光量判定部57は、光センサ特定部56によって特定された正常値を示す光センサについての各積分器に対して一定周期ごとに光量データの積分を行わせ、それによって得られる正常値を示す光センサの積分値の平均値を一定周期ごとに求めていく。そして、求められる平均値をその周期ごとに累積加算しくことで、それまでに正常値を示す光センサが受光した光量に応じた値(以下、これを「光量代表値」と呼ぶ。)を逐次に導出していくのである。
【0046】そして、適正光量判定部57は、この光量代表値が適正光量レベルを示す所定の適正値に到達したかどうかを判定し、それによってフラッシュ光の発光終了タイミングを発光制御部58に伝達する。
【0047】発光制御部58は、この発光終了タイミングに基づいてフラッシュ発光部2に対してフラッシュ光の発光を終了させるべく所定の制御信号を送出する。
【0048】この実施の形態においては、既述のように各光センサ11〜14はそれぞれ異なる位置において、その受光域内に撮像センサ30の撮像面30aが入るように配置されているため、全ての光センサに正反射光が入射することはない。このため、調光制御部50が上記のようなフラッシュ光の調光制御を行うことで、適切に調光制御を行うことができる。また、各光センサ11〜14の配置位置からも明らかなように、この実施の形態ではTTL(Through-The-Lens)方式でフラッシュ光の調光制御が行われるように構成されているため、撮像センサ30と光量測定手段10との画角が一致しているので、調光精度をも高めることが可能である。
【0049】さらに、この実施の形態では、調光制御のために専用の光量測定手段10を配置しているため、本撮影と同時に調光制御を行うことができる構成であるので、従来のプリ発光方式のような調光時と撮影時とのタイムラグの問題は生じない。
【0050】次に、この実施の形態のデジタルカメラ1における調光制御についての動作手順を説明する。図6ないし図8は、この実施の形態におけるデジタルカメラ1の動作手順を示すフローチャートである。撮影者による撮影操作、すなわちレリーズボタン7が押されると各ステップが順次に実行されていく。
【0051】まず、調光制御部50がタイミング制御部6に指令を与えることで撮像センサ30の電荷蓄積が開始される(ステップS11)。続いて、調光制御部50は絞りドライバ4に指令を与えて絞り22を所定の開口径に設定するとともに、シャッタドライバ5に対して指令を与えることで撮影対象からの光が撮像センサ30まで到達するようにシャッタ23を開く(ステップS12)。次に、調光制御部50は、フラッシュ発光部2に対して発光開始を指令することで、フラッシュ光の発光を開始させる(ステップS13)。
【0052】そして、調光制御部50は各光センサ11〜14から得られる光量データの積分演算を開始する(ステップS14)。なお、ここでの積分演算は各光センサごとに行われる。
【0053】ステップS15に進み、調光制御部50は正常値を示す光センサの特定を行う。このステップS15における動作手順の詳細は、図8に示すフローチャートである。調光制御部50は正常値を示す光センサの特定を行うために、まず、全ての光センサについて得られた光量データの積分値の平均値を求める(ステップS151)。そしてこの平均値に基づいて正常な光センサの特定基準となる基準レベルの設定を行う(ステップS152)。続いて、調光制御部50は光量データの積分値がステップS152で設定された基準レベル以下を示している光センサを正常な光センサとして特定する(ステップS153)。
【0054】図6のフローチャートに戻り、調光制御部50はステップS15で特定された正常な光センサから得られる光量データの積分を開始する(ステップS16)。なお、ここでの積分演算も正常な各光センサごとに行われる。
【0055】そして調光制御部50は正常な光センサごとに導かれる光量積分値の平均値を求め(ステップS17)、それまでに求められている正常な光センサに関する光量積分値の平均値に累積加算することで、光量代表値を求める(ステップS18)。
【0056】そしてステップS19においては、ステップS18で求められた光量代表値が適正値に到達したかどうかを判定し、「NO」であればステップS16に戻り、「YES」であればステップS20に進む。
【0057】「NO」と判定された場合は、再びステップS16〜S18の処理が繰り返され、光量データの積分、光量積分値の平均化、平均値の累積加算が順次に行われて、光量代表値が逐次更新されていく。この結果、光量代表値はステップS16〜S18の繰り返し回数が増加するのに伴って大きな値になっていき、光量代表値が適正値に到達したときにステップS19で「YES」と判定される。
【0058】つまり、このステップS16〜S19のループ処理が一定周期ごとに正常値を示す光センサが受光する光量が適正な調光レベルに達したかどうかを判定するための処理になっているのである。
【0059】そして、ステップS19で「YES」と判定されると、調光制御部50は撮像センサ30に対する露光量が適正なものになったと判断し、フラッシュ発光部2に対してフラッシュ光の発光終了を指令する(ステップS20)。なお、調光制御部50がステップS13でフラッシュ光を発光させてからステップS20で発光終了を行うまでの間はフラッシュ光は撮影対象に向けて照射され続けている。
【0060】続いて調光制御部50はシャッタドライバ5に対して指令を与え、撮影対象からの光が遮断されるようにシャッタ23を閉じる(ステップS21)。なお、ステップS12からS21までの間はシャッタ23は開いた状態で撮像センサ30に対する露光が行われている。
【0061】続いて図7のフローチャートに進み、調光制御部50はタイミング制御部6に対して電荷蓄積を終了して画像信号の読み出しを開始するように指令する(ステップS22)。これによって撮像センサ30で得られた撮影対象の画像信号が画像処理部40に与えられる。
【0062】画像処理部40は撮像センサ30から画像信号を入力すると、その画像信号を図示しないメモリに一時的に格納保存し(ステップS23)、続いてその画像信号に対して画素補間やホワイトバランス調整等の所定の画像処理を施した後(ステップS24)、その画像信号を表示部3に対してプレビュー表示する(ステップS25)。このプレビュー表示により撮影者は意図した画像が撮影できたか否かを判断することができる。そして撮影者から所定の出力指示があったときに、その画像信号がメモリカード等に対して出力され(ステップS26)、この実施の形態におけるデジタルカメラ1の一連の動作が終了する。
【0063】なお、上記の動作手順では、ステップS16〜S19が繰り返し行われる度に積分動作を新たに開始していたが、ステップS14において開始された積分演算が継続して行われる場合には時間経過に伴って光量データの積分値が増大していくので、その積分値を利用することもできる。この場合は上記のステップS16およびステップS18の処理は必要でなく、その時点での光量積分値を取得して光量積分値の平均値を求めれば(ステップS17)、この平均値を光量代表値として使用することが可能になる。
【0064】以上説明したように、この実施の形態のデジタルカメラ1は、撮影対象から所定の光学ユニット20を介して入射する直接光9を受光し、その直接光9を光電変換して撮影対象の画像信号を生成する撮像センサ30を備え、光学ユニット20と撮像センサ30と間の空間8のうちの直接光9の光路外に光量測定手段10が配置されており、その光量測定手段10で検出される光量に基づいてフラッシュ光の調光制御を行うように構成されるため、撮像センサと光センサとの画角を一致させて調光精度を高めるとともに、本撮影と同時に調光制御を行うことが可能である。
【0065】また、光量測定手段10として設けられた光センサ11〜14のそれぞれは、その受光域内に撮像センサ30の撮像面30aが入るように配置されており、直接光9が撮像センサ30の表面で反射されることによって生成された反射光の光量を検出するように構成されているので、各光センサ11〜14は撮像センサ30への入射光量に応じた光量を検出することが可能になっている。
【0066】また、光量測定手段10がそれぞれ異なる位置に配置された複数の光センサ11〜14で構成されることで、デジタルカメラに特有の正反射光の影響による調光不良の問題を解決することが可能となる。すなわち、撮影対象に含まれる被写体の反射率が如何なるものであっても安定かつ適切な調光が可能なのである。
【0067】<2.第2の実施の形態>次に、この発明の第2の実施の形態について説明する。この実施の形態におけるデジタルカメラ1aの外観は、図1に示したものと同様である。
【0068】図9は、この発明の第2の実施の形態であるデジタルカメラ1aの内部構成を示す図である。なお、図9において第1の実施の形態で説明した各構成部と同様の機能を有するものには同一符号を付している。このため、この実施の形態ではそれらの構成部分についての詳細な説明は省略する。
【0069】このデジタルカメラ1aは、第1の実施の形態と同様に、光学ユニット20と光学ローパスフィルタ24と光量測定手段10と撮像センサ30と画像処理部40とフラッシュ発光部2と表示部3と絞りドライバ4とシャッタドライバ5とタイミング制御部6とレリーズボタン7とを備えており、画像処理部40には調光制御部50aが設けられている。なお、光学ユニット20と光学ローパスフィルタ24と光量測定手段10と撮像センサ30とは、第1の実施の形態と同様にデジタルカメラ1の内部空間に配置されている。
【0070】図10は、デジタルカメラ1aの内部空間内における構成を示す図である。この実施の形態においても、光量測定手段10は光学ユニット20と撮像センサ30と間の空間8のうち、撮影対象から所定の光学ユニットを介して入射する直接光9の光路外に配置されている。また、光量測定手段10はフォトダイオード等の光センサ15と磨りガラス等の光拡散板17とを備えて構成されている。
【0071】光センサ15は、その受光域に撮像センサ30の撮像面30aが入らないように配置される。図3に示す例では、光センサ15の受光面が撮影対象からの直接光9の光路に対して略平行な状態に配置されている。そして光センサ15は光学ユニット20と撮像センサ30と間の空間8内に存在するフレア光の光量を測定する。
【0072】一般に、光が光学部品を通過する際、その光成分の一部が光学部品の表面や内部において散乱や反射を受けることでフレア光となる。このフレア光の光量は、光学部品に入射する光の光量変化に伴って当然に変化する。
【0073】デジタルカメラにおいても同様のことが言える。つまり、デジタルカメラ1aの空間8内にも内面反射によるフレア光は存在し、このフレア光の光量は撮影対象からの光の光量の変化に伴って変化する。そこで、この実施の形態では、光センサ15が光学ユニット20と撮像センサ30と間の空間8内に存在するフレア光の光量を測定し、このフレア光の光量に基づいてフラッシュ光の調光制御を行うように構成されている。
【0074】図10において光センサ15は光学ローパスフィルタ24と撮像センサ30との間に配置されており、この空間内に存在するフレア光を検出する。フレア光はあらゆる方向性を有しているため、光センサ15の受光域に撮像センサ30の撮像面30aが入らないように配置されていてもフレア光の光量を測定することができるのである。
【0075】また、光センサ15の受光域内に撮像センサ30の撮像面30aが入る場合には、第1の実施の形態でも説明した正反射光の影響による調光不良が生じる可能性があるため、この実施の形態では光センサ15の受光域に撮像センサ30の撮像面30aが入らないように配置することで、そのような正反射光が直接に光センサ15に入射することを回避しているのである。
【0076】また、図10に示すように光拡散板17は光センサ15の受光面上に配置されている。一般的に、光拡散板は光の強度を平均化する機能を有している。このため、光センサ15の受光面上に光拡散板17を配置することで、あらゆる方向から光拡散板17に入射する光を平均化することができ、この平均化された光の光量を光センサ15が検出することによって空間8内に存在するフレア光の平均的光量を測定することが可能になる。したがって、特定の指向性を有するフレア光が存在してもその影響を受けることなく適切に光量測定を行うことができるのである。
【0077】また、光センサ15の受光域に撮像センサ30の撮像面30aが入らないように配置されているものの、撮像面30aと光学ローパスフィルタ24の端面との間での多重反射による経路またはその他の経路から光センサ15の受光面にフラッシュ光の正反射光が入射する可能性がないとは言えない。そこで、光センサ15の受光面上に光拡散板17を設けておくことで、そのような正反射光による影響を低減することができるのである。
【0078】このように光拡散板17を光センサ15の受光面上に配置することで適切かつ安定した光量測定を行うことが可能になる。
【0079】さらに、図10に示すように、この実施の形態においては撮影対象からの直接光9の光路を挟んで光センサ15に対向する位置に、その空間8内のフレア光を光センサ15に導く集光手段として凹面鏡19が配置されている。この凹面鏡19を配置することによって、撮像面30aと光学ローパスフィルタ24との間の空間8内にあるフレア光を光センサ15に向けて集光することができ、光センサ15の受光面に入射する光の光量不足を解消することが可能になる。なお、光拡散板17は凹面鏡19によって集光された光の再反射を防止する効果をも有している。
【0080】そして、この実施の形態では調光制御部50aが光センサ15から得られるフレア光の光量データに基づいてフラッシュ光の調光制御を行うように実現されている。つまり、この実施の形態でも、フラッシュ光を発光させて撮影対象の画像を取り込む本撮影と同時に、調光制御部50がフラッシュ光の調光制御を行うのである。
【0081】図11は、調光制御部50aにおいて実現される機能的手段の一部を模式的に示したブロック図である。調光制御部50aにおいては、その機能的手段として光センサ15が検出する光量データの積分を行う積分器55と、光センサ15が検出する光量に基づいて適正光量であるか否かを判定する適正光量判定部57と、その判定結果に基づいてフラッシュ光の発光終了タイミング等を制御する発光制御部58とが設けられている。
【0082】積分器55は光センサ15から得られる光量データの積分演算を行い、その演算によって得られる光センサ15の積分値を適正光量判定部57に与える。
【0083】適正光量判定部57は、積分器55から逐次継続して得られる光量データの積分値が適正値に到達したかどうかを判定し、それによってフラッシュ光の発光終了タイミングを発光制御部58に伝達する。
【0084】発光制御部58は、この発光終了タイミングに基づいてフラッシュ発光部2に対してフラッシュ光の発光を終了させるべく所定の制御信号を送出する。
【0085】このようにこの実施の形態においても調光制御部50aが上記のようなフラッシュ光の調光制御を行うことで、適切に調光制御を行うことができる。また、光センサ15の配置位置からも明らかなように、この実施の形態でもTTL方式でフラッシュ光の調光制御が行われるように構成されているため、撮像センサ30と光量測定手段10との画角が一致しているので、調光精度をも高めることが可能である。また、調光制御のために専用の光量測定手段10を配置しているため、本撮影と同時に調光制御を行うことができる構成であるので、従来のプリ発光方式のような調光時と撮影時とのタイムラグの問題は生じない。
【0086】次に、この実施の形態のデジタルカメラ1aにおける調光制御についての動作手順を説明する。図12は、この実施の形態におけるデジタルカメラ1aの動作手順を示すフローチャートである。
【0087】まず、調光制御部50aがタイミング制御部6に指令を与えることで撮像センサ30の電荷蓄積が開始される(ステップS31)。続いて、調光制御部50aはシャッタ23を開き、撮影対象からの光を撮像センサ30側に導く(ステップS32)。次に、調光制御部50aは、フラッシュ発光部2に対して発光命令を与えることで、フラッシュ光の発光を開始させる(ステップS33)。
【0088】調光制御部50aは光センサ15から得られる光量データの積分演算を開始する(ステップS34)。この積分演算中も光センサはフレア光を検出し続けるので、光量データの積分値は時間の経過に伴って次第に増加していく。
【0089】そして調光制御部50aは光量データの積分値が所定の適正値に到達したかどうかを判定する(ステップS35)。ステップS35においては「YES」と判定されるまで光量データの積分値の判定を繰り返す。
【0090】そして、ステップS35で「YES」と判定されると、調光制御部50aは撮像センサ30に対する露光量が適正なものになったと判断し、フラッシュ発光部2に対してフラッシュ光の発光終了命令を与える(ステップS36)。
【0091】続いて調光制御部50aはシャッタドライバ5に対して指令を与え、撮影対象からの光が遮断されるようにシャッタ23を閉じる(ステップS37)。その後、調光制御部50aはタイミング制御部6に対して電荷蓄積を終了して画像信号の読み出しを開始するように指令する(ステップS38)。これによって撮像センサ30で得られた撮影対象の画像信号が画像処理部40に与えられる。
【0092】画像処理部40は撮像センサ30から画像信号を入力すると、その画像信号を図示しないメモリに一時的に格納保存し(ステップS39)、続いてその画像信号に対して画素補間やホワイトバランス調整等の所定の画像処理を施した後(ステップS40)、その画像信号を表示部3に対してプレビュー表示する(ステップS)。そして撮影者から所定の出力指示があったときに、その画像信号がメモリカード等に対して出力され(ステップS42)、この実施の形態におけるデジタルカメラ1aの一連の動作が終了する。
【0093】以上説明したように、この実施の形態のデジタルカメラ1aでも、撮影対象から所定の光学ユニット20を介して入射する直接光9を受光し、その直接光9を光電変換して撮影対象の画像信号を生成する撮像センサ30を備えており、光学ユニット20と撮像センサ30と間の空間8のうちの直接光9の光路外に光量測定手段10が配置されており、その光量測定手段10で検出される光量に基づいてフラッシュ光の調光制御を行うように構成されるため、撮像センサと光センサとの画角を一致させて調光精度を高めるとともに、本撮影と同時に調光制御を行うことが可能である。
【0094】また、光量測定手段10として設けられた光センサ15は、その受光域内に撮像センサ30の撮像面30aが入らないように配置されており、光学ユニット20と撮像センサ30と間の空間8内に存在するフレア光の光量を検出するように構成されているので、フラッシュ光の正反射光の影響を低減し、光センサ15は撮像センサ30への入射光量に応じた光量を検出することが可能になっている。
【0095】<3.変形例>以上、この発明の実施の形態について説明したが、この発明は上記説明のものに限定されるものではない。
【0096】例えば、上記各実施の形態においては、機械的な開閉動作を行うシャッタ23が設けられた例について説明したが、デジタルカメラにおいてはそのようなシャッタ23は必須のものではなく、撮像センサ30に対する蓄積電荷のリセットと蓄積時間とを制御することでシャッタ23と同様の機能が実現可能である。
【0097】また、光量測定手段10が配置される光軸方向の位置は、図2および図9に示したように撮像センサ30の直前位置である必要ななく、光学ユニット20と撮像センサ30と間の空間8内であればいずれの位置に配置されてもよい。
【0098】ただし、光量測定手段10と撮像センサ30との距離が離れる程、光量測定手段10には撮像センサ30まで到達しない光が入射する可能性が高くなる。このため、フラッシュ光の調光を正確に行うという観点からすれば、撮像センサ30まで到達しない光が入射する可能性が低く、撮像センサ30に到達する光に応じた光量を適切に検出することが可能なように撮像センサ30の直前位置に配置することが好ましい。
【0099】上記各実施の形態の図2および図9においては、正確な調光を行うための最良の形態として、光量測定手段10を光学ローパスフィルタ24と撮像センサ30との間に配置したものを例示している。
【0100】さらに、図2の構成において、光量測定手段10の直前に拡散板17を配置したものも考えられる。
【0101】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の発明によれば、光学ユニットと光電変換手段と間の空間のうち、直接光の光路外に配置された光量測定手段と、光量測定手段で検出される光量に基づいてフラッシュ光の調光制御を行う調光制御手段とを備えているため、光電変換手段と光量測定手段との画角を一致させて調光精度を高めるとともに、撮影と同時に調光制御を行うことが可能になる。
【0102】請求項2に記載の発明によれば、光量測定手段は、その受光域内に光電変換手段の撮像面が入るように配置されており、直接光が光電変換手段の表面で反射されることによって生成された反射光の光量が光量測定手段において検出されるため、光電変換手段に入射する光に応じた光量を適切に測定することができ、その結果、調光精度を高めることが可能になる。
【0103】請求項3に記載の発明によれば、光量測定手段は直接光の光路の外部において異なる位置に配置された複数の光センサを有するため、被写体の反射率が如何なるものであっても適切なフラッシュ光の調光制御を行うことができる。
【0104】請求項4に記載の発明によれば、調光制御手段が複数の光センサでそれぞれ検出される複数の光量の中で、相対的に大きな値を示す光センサ以外の光センサを特定し、その特定された光センサで検出される光量の平均値を求め、当該平均値に応じた量が所定の適正光量に達したか否かを判定することでフラッシュ光の調光制御を行うように構成されているため、デジタルカメラに特有のフラッシュ光の正反射光による調光不良の問題が良好に解消され、安定かつ適切な調光制御となっている。
【0105】請求項5に記載の発明によれば、光量測定手段はその受光域に光電変換手段の撮像面が入らないように配置されており、空間内に存在するフレア光の光量が光量測定手段によって検出されるため、光電変換手段に入射する光に応じた光量を適切に測定することができ、その結果、調光精度を高めることが可能になる。
【0106】請求項6に記載の発明によれば、光量測定手段は光センサとその光センサの受光面上に配置された光拡散板とを備えるため、光拡散板によって被写体からの反射光が平均化されるため、フラッシュ光の正反射光による調光不良の問題が解消される。
【0107】請求項7に記載の発明によれば、フレア光を光量測定手段に導く集光手段が直接光の光路を挟んで光量測定手段に対向する位置に設けらるため、光量測定手段における安定かつ適切な光量測定が可能になり、調光精度を高めることができる。
【0108】請求項8に記載の発明によれば、光量測定手段が光学ローパスフィルタと光電変換手段との間における光路外の位置に設けられるため、より正確なフラッシュ光の調光が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】デジタルカメラの外観を示す斜視図である。
【図2】この発明の第1の実施の形態であるデジタルカメラの構成を示す図である。
【図3】フラッシュ撮影時において各光センサに入射する光の光路の一例を示す図である。
【図4】図3における各光センサの受光面を示す図である。
【図5】第1の実施の形態の調光制御部で実現される機能的手段の一部を模式的に示したブロック図である。
【図6】第1の実施の形態におけるデジタルカメラの動作手順を示すフローチャートである。
【図7】第1の実施の形態におけるデジタルカメラの動作手順を示すフローチャートである。
【図8】第1の実施の形態におけるデジタルカメラの動作手順を示すフローチャートである。
【図9】この発明の第2の実施の形態であるデジタルカメラの構成を示す図である。
【図10】第2の実施の形態のデジタルカメラにおける光学ユニットと撮像センサと間の空間内の構成を示す図である。
【図11】第2の実施の形態の調光制御部で実現される機能的手段の一部を模式的に示したブロック図である。
【図12】第2の実施の形態におけるデジタルカメラの動作手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1,1a デジタルカメラ
2 フラッシュ発光部
8 空間
9 撮影対象からの直接光
10 光量測定手段
11〜15 光センサ
17 光拡散板
19 凹面鏡(集光手段)
20 光学ユニット
30 撮像センサ(光電変換手段)
30a 撮像面
40 画像処理部
50,50a 調光制御部(調光制御手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】 デジタルカメラであって、撮影対象から所定の光学ユニットを介して入射する直接光を受光し、前記直接光を光電変換して前記撮影対象の画像信号を生成する光電変換手段と、前記光学ユニットと前記光電変換手段と間の空間のうち、前記直接光の光路外に配置された光量測定手段と、前記光量測定手段で検出される光量に基づいてフラッシュ光の調光制御を行う調光制御手段と、を備えることを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項2】 請求項1に記載のデジタルカメラにおいて、前記光量測定手段は、その受光域内に前記光電変換手段の撮像面が入るように配置されており、前記直接光が前記光電変換手段の表面で反射されることによって生成された反射光の光量が前記光量測定手段において検出されることを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項3】 請求項2に記載のデジタルカメラにおいて、前記光量測定手段は、前記直接光の光路の外部において異なる位置に配置された複数の光センサ、を有することを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項4】 請求項3に記載のデジタルカメラにおいて、前記調光制御手段は、前記複数の光センサでそれぞれ検出される複数の光量の中で、相対的に大きな値を示す光センサ以外の光センサを特定する光センサ特定手段と、前記光センサ特定手段で特定された光センサで検出される光量の平均値を求め、前記平均値に応じた量が所定の適正光量に達したか否かを判定する適正光量判定手段と、前記適正光量判定手段における判定結果に基づいてフラッシュ光の調光制御を行う発光制御手段と、を備えることを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項5】 請求項1に記載のデジタルカメラにおいて、前記光量測定手段は、その受光域に前記光電変換手段の撮像面が入らないように配置されており、前記空間内に存在するフレア光の光量が前記光量測定手段によって検出されることを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項6】 請求項1に記載のデジタルカメラにおいて、前記光量測定手段は、光センサと、前記光センサの受光面上に配置された光拡散板と、を備えることを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項7】 請求項5に記載のデジタルカメラにおいて、前記直接光の光路を挟んで前記光量測定手段に対向する位置に設けられ、前記フレア光を前記光量測定手段に導く集光手段、をさらに備えることを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項8】 請求項5に記載のデジタルカメラにおいて、前記直接光から高周波成分を除去する光学ローパスフィルタ、をさらに備え、前記光量測定手段は、前記光学ローパスフィルタと前記光電変換手段との間における前記光路外の位置に設けられていることを特徴とするデジタルカメラ。

【図1】
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【図3】
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【図4】
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【図2】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2000−324384(P2000−324384A)
【公開日】平成12年11月24日(2000.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願平11−127260
【出願日】平成11年5月7日(1999.5.7)
【出願人】(000006079)ミノルタ株式会社 (155)
【Fターム(参考)】