説明

デジタルカメラ

【課題】書き込み速度が遅い記録媒体が装着された場合であっても、連写撮影速度の低下を防ぐ。
【解決手段】デジタルカメラは、被写体像を撮像して、画像データを出力する撮像手段と、撮像手段に画像データを連続的に出力させる連続撮影手段と、画像データを一時的に格納する格納手段と、格納手段に格納された画像データを第1記録媒体に記録する第1記録制御手段と、画像データが第1記録媒体へ記録された後、格納手段が有する領域であって、第1記録媒体に記録された画像データが格納されていた領域に、撮像手段から新たに出力された画像データの格納を許可する許可手段と、画像データが第1記録媒体へ記録された後、第1記録媒体に記録された画像データを読み出して第2記録媒体へ記録する第2記録制御手段とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタルカメラに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、複数の記録媒体を備え、同一ファイルを複数の記録媒体に記録するバックアップ記録や、タイプの異なるファイルを異なる記録媒体に記録する分割記録を行うカメラが知られている(たとえば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8−153376号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、書き込み速度が遅い記録媒体が装着された場合には、連写撮影速度が低下するという問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明によるデジタルカメラは、被写体像を撮像して、画像データを出力する撮像手段と、撮像手段に画像データを連続的に出力させる連続撮影手段と、画像データを一時的に格納する格納手段と、格納手段に格納された画像データを第1記録媒体に記録する第1記録制御手段と、画像データが第1記録媒体へ記録された後、格納手段が有する領域であって、第1記録媒体に記録された画像データが格納されていた領域に、撮像手段から新たに出力された画像データの格納を許可する許可手段と、画像データが第1記録媒体へ記録された後、第1記録媒体に記録された画像データを読み出して第2記録媒体へ記録する第2記録制御手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、画像データが第1記録媒体へ記録された後、格納手段のうちの第1記録媒体に記録された画像データが格納されていた領域に、新たに出力された画像データを格納するとともに、第1記録媒体に記録された画像データを読み出して第2記録媒体へ記録できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の実施の形態による電子カメラの要部構成を説明する図
【図2】実施の形態による電子カメラの制御系の構成を説明するブロック図
【図3】実施の形態による電子カメラの連写モード時における書き込み処理を説明するタイミングチャート
【図4】実施の形態による電子カメラの動作を説明するフローチャート
【図5】従来技術による連写モード時における書き込み処理を説明するタイミングチャート
【図6】変形例による電子カメラの連写モード時における書き込み処理を説明するタイミングチャート
【発明を実施するための形態】
【0008】
図面を参照して、本発明による実施の形態における電子カメラを説明する。図1は電子カメラ100の要部構成を示す図である。電子カメラ100のボディに、撮影レンズL1と絞り201とを備える交換レンズ200が着脱可能に装着されている。カメラ100のボディ側には、クイックリターンミラー101、焦点板102、ペンタプリズム103、接眼レンズ105、シャッタ106、撮像素子107、および焦点検出用センサ108が設けられている。
【0009】
図2は電子カメラ100の制御系のブロック図である。図2において、図1に示した構成要素には同一の符号を付して説明する。電子カメラ100の制御系は、撮像素子107、焦点検出用センサ108、制御回路111、バッファメモリ112、LCD駆動回路119、表示器120、操作部121、カードインタフェース122a〜122bおよびメモリカード123a〜123bを備えている。
【0010】
図1を参照して説明すると、交換レンズ200を通過して電子カメラ100に入射した被写体光は、シャッタレリーズ前は図1において実線で示すように位置するクイックリターンミラー101で上方へ導かれて焦点板102に結像する。被写体光はさらにペンタプリズム103へ入射される。ペンタプリズム103は、入射された被写体光を接眼レンズ105へ導く。被写体光の一部はクイックリターンミラー101の半透過領域を透過し、サブミラー101aにて下方に反射され、焦点検出用センサ108へ入射される。
【0011】
レリーズ後はクイックリターンミラー101が図1の破線で示される位置へ回動し、被写体光がシャッタ106を介して撮像素子107へ導かれ、その撮像面上に被写体像が結像する。撮像素子107は、受光した被写体光をその強度に応じた画像信号に変換するCCDやCMOSなどの光電変換素子である。
【0012】
図2を参照して制御系について詳細に説明する。
撮像素子107は、制御回路111が出力するタイミング信号に応じて、画像信号を出力する。制御回路111は、図示しないCPU、ROMおよびRAM等を備え、電子カメラ100の各構成要素を制御したり、各種のデータ処理を実行する演算回路である。制御回路111は、撮像素子107の出力する画像信号にアナログ的な処理を施してからデジタルの画像データに変換する回路である。
【0013】
制御回路111は、画像処理部114、ファイル生成部115、画像圧縮部116および記録制御部117を機能的に備える。画像処理部114は、画像データに対して、ホワイトバランス処理、ガンマ補正処理、色補間処理、輪郭強調、ビネット補正などの画像処理を実行する。ファイル生成部115は、画像処理部114で画像処理の施された画像データと、サムネイル画像データと、撮影時の撮影条件等が記録された付加情報部とを用いて画像ファイルを生成する。画像圧縮部116は、画像データにJPEG圧縮処理を施す。記録制御部117は、生成された画像ファイルを後述するカードインタフェース122aまたは122bを介してメモリカード123aまたはメモリカード123bに記録させる。
【0014】
バッファメモリ112は、画像処理、画像圧縮処理、表示データ作成処理等の途中や処理後のデータを一時的に格納するために使用される揮発性メモリである。バッファメモリ112は、第1格納領域112aと第2格納領域112bとを含む。第1格納領域112aには、後述するように、連写モードにおける撮影動作に応じてファイル生成部115により生成された画像ファイル(以下、第1画像ファイルと呼ぶ)が格納される。第2格納領域112bには、後述するバックアップ撮影モード時に、メモリカード112aから読み出された画像ファイル(以下、第2画像ファイルと呼ぶ)が格納される。
【0015】
カードインタフェース122a、122bは、メモリカード123a、123bが着脱可能なインタフェースであり、メモリカード123a、123bの着脱を検出すると検出信号を制御回路111へ出力する。カードインタフェース122a、122bは、制御回路111の制御に基づいて、バッファメモリ112に一時的に格納された画像ファイルをメモリカード123a、123bに書き込んだり、メモリカード123a、123bに記録されている画像データを読み出す。メモリカード123a、123bはコンパクトフラッシュ(登録商標)やSDカードなどの半導体メモリカードである。なお、本実施の形態の電子カメラ100は、メモリカード123aおよび123bに同時に画像ファイルの書き込みができないものとして説明する。また、メモリカード123aのアクセス速度、すなわちデータ書き込みおよび読み出し速度は、メモリカード123bのアクセス速度よりも高速であるものとして説明する。
【0016】
LCD駆動回路119は、制御回路111の命令に基づいて表示器120を駆動する回路である。表示器120はたとえば液晶表示パネルであり、再生モードにおいて、メモリカード123a、123bに記録されている画像データに基づいて制御回路111で作成された表示データの表示を行う。また、表示器120には、電子カメラ100の各種動作を設定するためのメニュー画面が表示される。メニュー画面に表示される設定内容として、撮影画像の画像ファイルをメモリカード123aおよび123bの両方に記録するバックアップ撮影モードがある。
【0017】
操作部121は、ユーザの操作を受け付けるスイッチである。操作部121には、電源スイッチ、レリーズスイッチ、その他の設定メニューの表示切換スイッチ、設定メニュー決定ボタンなどが含まれる。操作部121で設定可能な内容として、電子カメラ100の動作モード、および上述したバックアップ撮影モードの設定がある。電子カメラ100は、動作モードとして、たとえば単写モード、連写モード、および再生モードなどを有している。
【0018】
ユーザにより動作モードとして連写モードが設定され、かつバックアップ撮影モードが設定されている場合について説明する。制御回路111の記録制御部117は、バッファメモリ112に格納した第1画像ファイルをアクセス速度(記録速度、書込み速度)が高速なメモリカード123aに記録する。メモリカード123aへの記録が終了すると、記録制御部117は、バッファメモリ112の第1格納領域112aのうち第1画像ファイルが格納されていた領域を他のデータで上書き可能な領域に設定する。そして、記録制御部117は、メモリカード123aに記録した画像ファイルをバッファメモリ112の第2格納領域112bに読み出して展開する。記録制御部117は、展開された第2画像ファイルをアクセス速度が低速なメモリカード123bに記録する。ただし、上述したように電子カメラ100は、メモリカード123aおよび123bに同時に画像ファイルを記録できない。そのため、記録制御部117は、第1画像ファイルがメモリカード123aに書き込まれていないときに、第2画像ファイルをメモリカード123bに書き込ませる。以下、詳細に説明する。
【0019】
メモリカード123a、123bが装着されると、制御回路111は、カードインタフェース122a、122bを介して、メモリカード123a、123bのデータ伝送方式の規格に基づくそれぞれのアクセス速度、すなわち書き込み速度を読み込む。そして、制御回路111は、読み込んだ書き込み速度に基づいて、メモリカード123a、123bの書き込み速度に関して優先順位を設定する。すなわち、本実施の形態において、制御回路111は、メモリカード123a、123bの順序で優先順位を設定する。なお、ユーザの選択操作に応じてメモリカード123aおよび123bの優先順位を決定するようにしてもよい。この場合、メモリカード123aおよび123bの優先順位を決定するための設定画面が表示器120に表示され、高い優先順位を所望するメモリカードをユーザが操作部121を操作することによって選択する。
【0020】
メモリカード123a、123bの優先順位が設定されると、記録制御部117は、第1画像ファイルおよび第2画像ファイルを記録する記録媒体を、メモリカード123a、123bから選択して割り当てる。この場合、記録制御部117は、第1画像ファイルを優先順位が高いメモリカード123aに記録し、第2画像ファイルを優先順位が低いメモリカード123bに記録するように設定する。また、記録制御部117は、第1画像ファイルのメモリカード123aへの記録処理を優先順位が高い第1処理として設定し、第2画像ファイルのメモリカード123bへの記録処理を優先順位が低い第2処理として設定する。第1処理を行うタイミングと第2処理を行うタイミングとが重複する場合には、記録制御部117は、優先順位が高い第1処理を優先して行う。
【0021】
図3に示すタイミングチャートを用いて、メモリカード123aおよびメモリカード123bへの画像ファイルの書き込みのタイミングについて説明する。なお、説明の都合上、第1格納領域112aには3個の第1画像ファイルが格納可能であるものとする。また、カードインタフェース123aおよび123bは、それぞれに接続されたメモリカード123aおよび123bに画像ファイルが書き込まれていない場合は、すなわち画像ファイルの書き込み開始を要求する信号(以下、要求信号)を制御回路111に出力する。図3では、連写モードにより7コマの画像が撮影され、第7コマ目の画像ファイルが時刻13で生成された場合を示している。また、以下の説明では、第nコマ目の第1画像ファイルの符号をF1(n)、第2画像ファイルの符号をF2(n)とする。また、説明の都合上、メモリカード123bの書き込み速度はメモリカード123aの書き込み速度の1/3、すなわち同一のデータサイズを有する画像ファイルを書き込む際に、メモリカード123bは、メモリカード123aよりも3倍の時間を要するものとする。
【0022】
ユーザのレリーズボタンの全押し操作に応じて操作部121から撮影開始を指示する操作信号が出力されると、制御回路111は、時刻t0で撮像素子107に撮像を開始させ、画像信号を出力させる。そして、画像処理部114は、出力された画像信号を用いて第1コマ目の画像データを生成し、ファイル生成部115は生成された画像データを用いて第1画像ファイルF1(1)を生成し、記録制御部117は第1画像ファイルF1(1)を第1格納領域112aに格納する。
【0023】
時刻t1で第1画像ファイルF1(1)の生成が終了すると、記録制御部117は、カードインタフェース122aまたは122bからの要求信号の有無を確認する。時刻t1ではメモリカード123aおよび123bへの画像ファイルの書き込みが行われていないので、記録制御部117は、カードインタフェース122aおよび122bから要求信号を入力している。このような場合、記録制御部117は、上述したように優先順位が高い第1処理を行うために、メモリカード123aが接続されたカードインタフェース122aからの要求信号を優先する。すなわち、記録制御部117は、第1格納領域112aに格納された第1画像ファイルF1(1)をカードインタフェース122aを介してメモリカード123aに書き込ませる。そして、記録制御部117による第1画像ファイルF1(1)の書き込み指示に伴って、カードインタフェース122aは要求信号の出力を中断する。なお、第1画像ファイルF1(1)のメモリカード123aへの書き込みは時刻t2までに終了しているものとする。
【0024】
第1処理、すなわち第1画像ファイルF1(1)のメモリカード123aへの書き込みが終了すると、カードインタフェース122aは要求信号を制御回路111へ出力する。記録制御部117は、カードインタフェース122aから要求信号が出力されると、第1格納領域112a内の第1画像ファイルF1(1)が格納された領域を上書き可能に設定する。換言すると、記録制御部117は、第1格納領域112a内の第1画像ファイルF1(1)が格納されていた領域に、以後生成される第2コマ目以降の第1画像ファイルF1を上書きして格納することを許可する。なお、以後の説明では、第1格納領域112a内に第1画像ファイルF1(n)が格納されていた領域を上書き可能に設定することを、データ領域の解放と呼ぶ。
【0025】
時刻t2においては、制御回路111は、撮像素子107に対して第2コマ目の画像信号の出力を指示する。そして、第1コマ目の画像信号の場合と同様に、画像処理部114は画像データを生成し、ファイル生成部115は第1画像ファイルF1(2)を生成する。図3では、記録制御部117による第1画像ファイルF1(2)の第1格納領域112aへの格納は、時刻t3で終了する。すなわち時刻t2の時点では、記録制御部117は第1処理を行うことができない。
【0026】
時刻t2では、上述したように第1処理を行うことができないので、記録制御部117は、メモリカード123aに記録された第1画像ファイルF1(1)を第2格納領域112bに読み出し第2画像ファイルF2(1)として格納する。すなわち、記録制御部117は、第1画像ファイルF1(1)の複製を第2画像ファイルF2(1)として第2格納領域112bに格納する。図3では、第2画像ファイルF2(1)の格納が時刻t3で終了することを示している。したがって、時刻t3において、第1処理と第2処理とが可能になる。
【0027】
時刻t3では、記録制御部117は、カードインタフェース122aまたは122bからの要求信号の有無を確認する。時刻t3では、時刻t1のときと同様に、メモリカード123aおよび123bへの画像ファイルの書き込みが行われていないので、記録制御部117は、カードインタフェース122aおよび122bから要求信号を入力している。 記録制御部117は、時刻t1のときと同様に、優先順位の高い第1処理を優先するために、メモリカード123aが接続されたカードインタフェース122aからの要求信号を優先する。すなわち、記録制御部117は、第1格納領域112aに格納された第1画像ファイルF1(2)をカードインタフェース122aを介してメモリカード123aに書き込ませる。そして、記録制御部117による第1画像ファイルF1(2)の書き込み指示に伴って、カードインタフェース122aは要求信号の出力を中断する。また、第1画像ファイルF1(2)がメモリカード123aに書き込まれている間は、第2画像ファイルF2(1)は第2格納領域112bに格納され続ける。
【0028】
時刻t4において、第1画像ファイルF1(2)のメモリカード123aへの書き込みが終了すると、カードインタフェース122aは要求信号を記録制御部117へ出力する。そして、記録制御部117は、カードインタフェース122aから要求信号が出力されると、第1格納領域112a内の第1画像ファイルF1(2)が格納された領域を解放する。さらに、制御回路111は、撮像素子107に対して第3コマ目の画像信号の出力を指示する。そして、第1コマ目の画像信号の場合と同様に、画像処理部114は画像データを生成し、ファイル生成部115は第1画像ファイルF1(3)を生成する。図3では、記録制御部117による第1画像ファイルF1(3)の第1格納領域112aへの格納は、時刻t4で終了する。すなわち時刻t4の時点では、記録制御部117は第1処理を行うことができない。
【0029】
このとき、記録制御部117は、カードインタフェース122aまたは122bからの要求信号の有無を確認する。時刻t4では、時刻t1のときと同様に、メモリカード123aおよび123bへの画像ファイルの書き込みが行われていないので、記録制御部117は、カードインタフェース122aおよび122bから要求信号を入力している。そして、時刻t4では、上述したように第1処理を行うことができないので、記録制御部117は、第2処理を行う。すなわち、記録制御部117は、第2格納領域112bに格納された第1コマ目の第2画像ファイルF2(1)をカードインタフェース122bを介してメモリカード123bに書き込ませる。そして、記録制御部117による第2画像ファイルF2(1)の書き込み指示に伴って、カードインタフェース122bは要求信号の出力を中断する。
【0030】
なお、記録制御部117は、第2画像ファイルF2をメモリカード123bに書き込ませる際には、所定のデータ単位(たとえばクラスタ単位)ごとに第2格納領域112bから読み出し、カードインタフェース122bに出力する。その結果、カードインタフェース122bは、クラスタ単位ごとに第2画像ファイルF2のメモリカード123bへの書き込みが終了するごとに、要求信号を記録制御部117へ出力する。また、記録制御部117は、メモリカード123bへの記録を行っているクラスタ単位の第2画像ファイルF2のファイル名や、メモリカード123bに記録済のデータ容量等を中断情報として第2格納領域112bの所定領域に記録する。そして、記録制御部117は、第1処理を行うことができず、第2処理を続行する場合は、再び第2格納領域112bに格納された第2画像ファイルF2をクラスタ単位ごとに読み出して、上記と同様にしてメモリカード123bに書き込ませる。記録制御部117は、クラスタ単位ごとに第2画像ファイルF2をメモリカード123bに書き込ませるごとに、上記の中断情報を更新する。
【0031】
以後、上述した処理を繰り返し行うことにより、記録制御部117は、連写モードにより取得された第1画像ファイルF1をメモリカード123aに記録し、メモリカード123aに記録された第1画像ファイルF1を第2画像ファイルF2としてメモリカード123bに記録する。図3では、時刻t5で第3コマ目の第1画像ファイルF1(3)が生成されるので、記録制御部117は、第2画像ファイルF2(1)のメモリカード123bへの書き込みを中断し、第1画像ファイルF1(3)をメモリカード123aに書き込ませる。時刻t6で第1画像ファイルF1(3)のメモリカード123aへの書き込みが終了すると、記録制御部117は、中断していた第1コマ目の第2画像ファイルF2(1)のメモリカード123bへの書き込みを再開する。図3は、上記したように、第2画像ファイルF2(1)の書き込み中断と再開とを繰り返した結果、時刻t9で第1コマ目の第2画像ファイルF2(1)のメモリカード123bへの書き込みが終了したことを示している。
【0032】
なお、第1コマ目の第2画像ファイルF2(1)のメモリカード123bへの書き込みが終了するまでは、記録制御部117は、第2コマ目の第2画像ファイルF2(2)を第2格納領域112bに格納することができない。したがって、第1画像ファイルF1がメモリカード123aに書き込まれておらず、かつ第1コマ目の第2画像ファイルF2(1)のメモリカード123bへの書き込みが終了した時刻t10で、記録制御部117は、第2コマ目の第2画像ファイルF2(2)を第2格納領域112bに格納する。すなわち、時刻t10で、記録制御部117は、メモリカード123aから第2コマ目の第1画像ファイルF1(2)を読み出して、第2画像ファイルF2(2)として第2格納領域112bに格納する。
【0033】
記録制御部117は、第2コマ目の第2画像ファイルF2(2)についても、第1画像ファイルF1をメモリカード123aに書き込んでいない期間に、メモリカード123bへ書き込ませる。図3では、記録制御部117は、時刻t12〜t15までの間に、第2コマ目の第2画像ファイルF2(2)をメモリカード123bに書き込ませる。なお、記録制御部117は、第7コマ目の第1画像ファイルF1(7)をメモリカード123aに書き込んでいる時刻t13〜t14までの間は、第2画像ファイルF2(2)のメモリカード123bへの書き込みを中断する。なお、図3では、時刻t13以降は連写モードによる第1画像ファイルF1の生成が行われないので、第2コマ目の第2画像ファイルF2(2)のメモリカード123bへの書き込み中断は、上述した時刻t13〜t14までの間の1回となっている。
【0034】
第2コマ目の第2画像ファイルF2(2)のメモリカード123bへの書き込みが終了した時刻t15以降では、記録制御部117は、メモリカード123aに記録された第3コマ目以降の第1画像ファイルF1の読み出しと、第2画像ファイルF2の第2格納領域112bへの格納とを繰り返す。そして、記録制御部117は、第2画像ファイルF2が第2格納領域112bに格納されるごとに、メモリカード123bへ書き込ませる。図3では、時刻t13以降は連写モードでの撮影による第1画像ファイルF1が生成されていないので、記録制御部117は、第2画像ファイルF2を中断することなくメモリカード123bへ書き込ませる。すなわち、記録制御部117は、時刻t16〜t17で第3コマ目の第2画像ファイルF2(3)を、時刻t18〜t19で第4コマ目の第2画像ファイルF2(4)を、時刻t20〜t21で第5コマ目の第2画像ファイルF2(5)を、時刻t22〜t23で第6コマ目の第2画像ファイルF2(6)を、時刻t24〜t25で第7コマ目の第2画像ファイルF2(7)をメモリカード123bへ書き込ませる。
【0035】
図4に示すフローチャートを用いて、実施の形態による電子カメラ100の書き込み処理について説明する。図4の各処理は制御回路111でプログラムを実行して行われる。図4の各処理を行なうプログラムはメモリ(不図示)に格納されている。ユーザにより連写モードが設定され、かつバックアップ撮影モードが設定された状態で、操作部121から撮影開始を指示する信号が出力されると制御回路111によりプログラムが起動され、実行される。
【0036】
ステップS101では、撮像素子107に画像信号を出力させて、画像信号を用いて第1画像ファイルF1(n)を生成してステップS102へ進む。ステップS102では、生成した第1画像ファイルF1(n)を第1格納領域112aへ格納してステップS103へ進む。ステップS103では、第1格納領域112aに格納した第1画像ファイルF1(n)をカードインタフェース122aを介してメモリカード123aに書き込ませてステップS104へ進む。
【0037】
ステップS104では、次コマの第1画像ファイルF1(n+1)を生成するタイミングか否かを判定する。次コマの第1画像ファイルF1(n+1)を生成するタイミングの場合は、ステップS104が肯定判定されてステップS101へ戻る。次コマの第1画像ファイルF1(n+1)を生成するタイミングではない場合は、ステップS104が否定判定されてステップS105へ進む。
【0038】
ステップS105では、第2格納領域112bからメモリカード123bに書き込み途中の第2画像ファイルF2(n)が存在するか否か、すなわちメモリカード123bへ書き込みが中断されている第2画像ファイルF2(n)が存在するか否かを判定する。メモリカード123bへの書き込みが中断している第2画像ファイルF2(n)が存在する場合、ステップS105が肯定判定されて後述するステップS108へ進む。メモリカード123bへの書き込みが中断している第2画像ファイルF2(n)が存在しない場合、ステップS105が否定判定されてステップS106へ進む。
【0039】
ステップS106では、メモリカード123aに記録された第1画像ファイルF1(n)を第2バッファメモリ113に読み出して、第2画像ファイルF2(n)として第2格納領域112bに格納してステップS107へ進む。ステップS107においては、ステップS104と同様に、次コマの第1画像ファイルF1(n+1)を生成するタイミングか否かを判定する。次コマの第1画像ファイルF1(n+1)を生成するタイミングの場合は、ステップS107が肯定判定されてステップS101へ戻る。次コマの第1画像ファイルF1(n+1)を生成するタイミングではない場合は、ステップS107が否定判定されてステップS108へ進む。
【0040】
ステップS108では、第2格納領域112bに格納された第2画像ファイルF2(n)をクラスタ単位ごとにカードインタフェース122bへ出力し、メモリカード123bに書き込ませてステップS109へ進む。ステップS109においては、ステップS109で出力したクラスタ単位での第2画像ファイルF2(n)のメモリカード123bへの書き込みが終了したか否かを判定する。メモリカード123bへの書き込みが終了した場合、すなわちカードインタフェース122bから要求信号を入力した場合は、ステップS109が肯定判定されてステップS110へ進む。メモリカード123bへの書き込みが終了していない場合、すなわちカードインタフェース122bから要求信号を入力していない場合は、ステップS109が否定判定されてステップS108へ戻る。
【0041】
ステップS110では、ステップS104およびS107と同様の処理を行い、次コマの第1画像ファイルF1(n+1)を生成するタイミングの場合はステップS101へ戻り、次コマの第1画像ファイルF1(n+1)を生成するタイミングではない場合はステップS111へ進む。ステップS111では、1つの第2画像ファイルF2(n)について、すべてのクラスタ単位ごとのメモリカード123bへの書き込みが終了したか否かを判定する。すべてのクラスタ単位について処理が終了した場合は、ステップS111が肯定判定されてステップS112へ進む。すべてのクラスタ単位について処理が終了していない場合には、ステップS111が否定判定されてステップS108へ進む。
【0042】
ステップS112においては、連写撮影が終了したか否かを判定する。連写撮影が終了した場合、すなわち操作部121から撮影を指示する信号を入力しない場合はステップS112が肯定判定されてステップS113へ進む。連写撮影が終了していない場合、すなわち操作部121から撮影を指示する信号を入力している場合はステップS112が否定判定されてステップS104へ戻る。ステップS113では、連写撮影により生成されたすべての第1画像ファイルF1について第2画像ファイルF2が生成され、メモリカード123bに書き込まれたか否かを判定する。すべての第1画像ファイルF1から第2画像ファイルF2が生成されていない場合、またはメモリカード123bに書き込まれていない第2画像ファイルF2が存在する場合には、ステップS113が否定判定されてステップS106へ戻る。すべての第1画像ファイルF1から第2画像ファイルF2が生成され、かつメモリカード123bに書き込まれた場合には、ステップS113が肯定判定されて処理を終了する。
【0043】
以上で説明した、第1の実施の形態においては、以下の作用効果が得られる。
(1)撮像素子107は、被写体像を撮像して画像信号を出力し、制御回路111は、連写モードが設定されると、撮像素子107に画像信号を連続的に出力させる。バッファメモリ112の第1格納領域112aには、画像信号に基づく第1画像ファイルF1が一時的に格納される。記録制御部117は、第1格納領域112aに格納された第1画像ファイルF1(n)をメモリカード123aに記録させる。そして、記録制御部117は、第1画像ファイルF1(n)がメモリカード123aへ記録された後、メモリカード123aに記録された第1画像ファイルF1(n)を読み出して、第2画像ファイルF2(n)としてメモリカード123bへ記録させるようにした。さらに、記録制御部117は、第1画像ファイルF1(n)がメモリカード123aへ記録された後、第1格納領域112aのうち、メモリカード123aに記録された第1画像ファイルF1(n)が格納されていた領域に、撮像素子107から新たに出力された画像信号に基づく新たな第1画像ファイルF1(n+1)の格納を許可するようにした。
【0044】
図5のタイミングチャートに示す従来の技術では、第1画像ファイルF1(n)のメモリカード123aおよび第2画像ファイルF2(n)のメモリカード123bへの書き込みが終了してから、バッファメモリ112のうち第1画像ファイルF1(n)が格納されていた領域を解放、すなわち次コマの第1画像ファイルF1(n+1)の格納を許可していた。このため、第4コマ目の第1画像ファイルF1(4)がバッファメモリ112に格納された時点でバッファメモリ112の容量が一杯になり、第5コマ目の第1画像ファイルF1(5)のバッファメモリ112への格納ができなくなっている。すなわち、第1画像ファイルF1(5)の生成ができずに、連写モードで撮影中に連写速度が低下している。
【0045】
これに対して、本実施の形態の電子カメラ1は、第1画像ファイルF1(n)がメモリカード123aへ記録された後、第1格納領域112aのうち、メモリカード123aに記録された第1画像ファイルF1(n)が格納されていた領域に、新たな第1画像ファイルF1(n+1)の格納を許可している。したがって、バッファメモリ112の容量が一杯になることによって連写速度が低下することを防止できる。
【0046】
(2)記録制御部117は、第1画像ファイルF1(n)のメモリカード123aへの記録終了から、新たな第1画像ファイルF1(n+1)のメモリカード123aへの記録開始までの期間に、メモリカード123aに記録された第1画像ファイルF1(n)を読み出して第2画像ファイルF2(n)としてメモリカード123bに記録するようにした。すなわち、第1画像ファイルF1のメモリカード123aへの記録を妨害することなく、第2画像ファイルF2をメモリカード123bに記録できる。その結果、連写撮影の開始から、最後のコマの第2画像ファイルF2の記録終了までに要する時間を短縮することができる。
【0047】
(3)制御回路111は、メモリカード123aおよび123bのそれぞれの記録速度(書き込み速度)を読み込み、読み込まれた書き込み速度が最速であるメモリカード123aに第1画像ファイルF1を書き込ませるようにした。したがって、第1画像ファイルF1の記録終了までの時間を短縮、すなわちメモリカード112の解放までの時間を短縮できるので、連写速度の低下を防止できる。
【0048】
第1の実施の形態の電子カメラ100を以下のように変形できる。
(1)メモリカード123aおよび123bに同時に画像ファイルを書き込み可能なものであってもよい。図6は、この場合のタイミングチャートを示す。図6に示すように、メモリカード123aから読み出された第1画像ファイルF1(1)を用いて時刻t3で第2画像ファイルF2(1)が生成されると、記録制御部117は第2画像ファイルF2(1)を中断することなくメモリカード123bに記録することができる。なお、第1画像ファイルF1がメモリカード123aに書き込まれていない期間に、記録制御部117がメモリカード123aから第1画像ファイルF1を読み出して、第2画像ファイルF2を生成する点は、実施の形態の場合と同様である。
【0049】
(2)画質モードの設定に応じて、連写撮影により取得された画像ファイルをメモリカード123aおよび123bに記録するようにしてもよい。この場合、画質モードにおいては、たとえばノーマル、ファイン、RAW、RAW+ファイン、RAW+ノーマルなどの画質が設定可能である。ノーマル画質やファイン画質の画像データは、上述したように、制御回路111の画像圧縮部116によりJEPG圧縮が施される。そして、記録制御部117は、たとえばRAW+ノーマルなどのように異なる2種類の画質で画像データを記録する場合に、RAW画像データに対応する画像ファイルを第1画像ファイルF1としてメモリカード123aに記録する。さらに、記録制御部117は、ノーマル画質のJPEG圧縮処理が施された画像データ(JPEG画像データ)に対応する画像ファイルを第2画像ファイルF2としてメモリカード123bに記録する。なお、画質は、表示器120に表示されるメニュー画面上で、ユーザが操作部121を用いて設定操作を行うことにより設定される。
【0050】
記録制御部117は、第1格納領域112aに格納した第1画像ファイルF1(RAW画像データ)をアクセス速度が高速なメモリカード123aに記録して、第1格納領域112aを解放する。そして、記録制御部117は、メモリカード123aに記録した第1画像ファイルF1(RAW画像データ)をバッファメモリ112の第2格納領域112bに読み出して展開する。画像圧縮部116は、第2格納領域112bに展開されたRAW画像データに対してJPEG圧縮処理を施し、JPEG画像データを生成する。そして、ファイル生成部115は、JPEG画像データを用いて第2画像ファイルF2(JPEG画像データ)を生成し第2格納領域112bに格納する。記録制御部117は、第1画像ファイルF1(RAW画像データ)がメモリカード123aに書き込まれていないときに、第2画像ファイルF2(JPEG画像データ)をメモリカード123bに書き込ませる。
【0051】
図3を引用して説明すると、制御回路111は、時刻t2、t10、t15、t17、t19、t21、t23において、メモリカード123aに記録されたRAW画像データを用いてJPEG画像データの生成を開始する。そして、生成された第2画像ファイルF2(JPEG画像データ)は、記録制御部117により、時刻t4〜t5、t6〜t7、t8〜t9、t12〜t13、t14〜t15、t16〜t17、t18〜t19、t20〜t21、t22〜t23、t24〜t25でメモリカード123bに書き込まれる。なお、ユーザの設定操作に応じて、記録制御部117は、第1画像ファイルF1(RAW画像データ)をメモリカード123bに記録し、第2画像ファイルF2(JPEG画像データ)をメモリカード123aに記録するようにしてもよい。なお、記録先となるメモリカードは、表示器120に表示されるメニュー画面上で、ユーザが操作部121を用いて選択操作を行うことにより設定される。
【0052】
(3)上記の(2)のものに代えて、RAW画像データとJPEG画像データとを含む画像ファイルを第1画像ファイルF1としてメモリカード123aへ記録して第1格納領域112aを解放するようにしてもよい。そして、記録制御部117は、メモリカード123aに記録した第1画像ファイルF1(RAW画像データ+JPEG画像データ)のうちJPEG画像データと付加情報部とをバッファメモリ112の第2格納領域112bに読み出して展開し、ファイル生成部115は、JPEG画像データを用いて第2画像ファイルF2(JPEG画像データ)を生成し第2格納領域112bに格納する。記録制御部117は、第1画像ファイルF1(RAW画像データ+JPEG画像データ)がメモリカード123aに書き込まれていないときに、第2画像ファイルF2(JPEG画像データ)をメモリカード123bに書き込ませればよい。
【0053】
(4)メモリカード123aへの第1画像ファイルF1の記録時間とメモリカード123bへの第2画像ファイルF2の記録時間とを合計した時間(合計時間)が、連写撮影時の撮影コマ間隔よりも長い場合に、記録制御部117は第1画像ファイルF1のメモリカード123aへの記録後にバッファメモリ112を解放するものでもよい。この場合、記録制御部117は、カードインタフェース122aから入力したメモリカード123aの書き込み速度と、連写モードにより取得される画像ファイルのデータサイズとに基づいて、1つの第1画像ファイルF1の書き込みに要する時間(第1記録時間)を算出する。同様に、記録制御部117は、カードインタフェース122bから入力したメモリカード123bの書き込み速度と、連写モードにより取得される画像ファイルのデータサイズとに基づいて、1つの第2画像ファイルF1の書き込みに要する時間(第2記録時間)を算出する。そして、記録制御部117は、第1記録時間と第2記録時間とを加算して合計時間を算出する。合計時間が算出されると、記録制御部117は、連写モードにおける撮影コマ間隔(連写フレームレート)とを比較する。
【0054】
比較の結果、合計時間の方が長い場合は、記録制御部117は、実施の形態において説明した方法と同様にして、第1画像ファイルF1のメモリカード123aへの記録が終了した後、第1格納領域112aのうち第1画像ファイルF1が格納されていた領域を解放する。合計時間の方が短い場合は、記録制御部117は、従来の技術と同様にして、第1画像ファイルF1および第2画像ファイルF2のメモリカード123aおよび123bへの記録が終了した後、第1格納領域112aにうち第1画像ファイルF1が格納されていた領域を解放する。なお、第1画像ファイルF1がメモリカード123aに書き込まれていない期間に、記録制御部117がメモリカード123aから第1画像ファイルF1を読み出して、第2画像ファイルF2を生成する点は、実施の形態の場合と同様である。
【0055】
また、画像ファイルのデータサイズは、たとえば画質(たとえばノーマル、ファイン、RAW)等に基づいて変動する値であり、ユーザがメニュー画面上から操作部121を操作して設定することができる。また、連写モードにおける連写フレームレート(たとえば低速連写、高速連写等)についても、ユーザがメニュー画面上から操作部121を操作して設定することができる。
【0056】
(5)制御回路111は、記録媒体のアクセス速度に関する優先順位を設定する際に、メモリカード123aおよび123bのデータ伝送方式に関する規格を参照するものに代えて、所定サイズのテストデータをメモリカード123aおよび123bに書き込むようにしてもよい。この場合、制御回路111は、書き込みに要した時間を計測して、メモリカード123aおよび123bごとのアクセス速度を測ればよい。
【0057】
また、本発明の特徴を損なわない限り、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の形態についても、本発明の範囲内に含まれる。説明に用いた実施の形態および変形例は、それぞれを適宜組合わせて構成しても構わない。
【符号の説明】
【0058】
107・・・撮像素子、 111・・・制御回路、
112・・・バッファメモリ、 116・・・画像圧縮部、
117・・・記録制御部、 121・・・操作部、
122a、122b・・・カードインタフェース、
123a、123b・・・メモリカード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体像を撮像して、画像データを出力する撮像手段と、
前記撮像手段に前記画像データを連続的に出力させる連続撮影手段と、
前記画像データを一時的に格納する格納手段と、
前記格納手段に格納された前記画像データを第1記録媒体に記録する第1記録制御手段と、
前記画像データが前記第1記録媒体へ記録された後、前記格納手段が有する領域であって、前記第1記録媒体に記録された前記画像データが格納されていた領域に、前記撮像手段から新たに出力された画像データの格納を許可する許可手段と、
前記画像データが前記第1記録媒体へ記録された後、前記第1記録媒体に記録された前記画像データを読み出して第2記録媒体へ記録する第2記録制御手段とを備えることを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項2】
請求項1に記載のデジタルカメラにおいて、
前記第2記録制御手段は、前記連続撮影手段が前記撮像手段に前記画像データを連続的に出力させている間に、前記画像データの前記第2記録媒体への記録を開始することを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項3】
請求項1または2に記載のデジタルカメラにおいて、
前記第2記録制御手段は、前記第1記録制御手段による前記画像データの前記第1記録媒体への記録終了から、前記新たな画像データの前記第1記録媒体への記録開始までの期間に、前記第1記録媒体に記録された前記画像データを読み出して前記第2記録媒体に記録することを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項4】
請求項1または2に記載のデジタルカメラにおいて、
前記第2記録制御手段は、前記第1記録制御手段が前記新たな画像データを前記第1記録媒体に記録している間に、前記第1記録媒体に記録された前記画像データを前記第2記録媒体へ記録することを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか一項に記載のデジタルカメラにおいて、
前記第2記録制御手段は、前記第1記録媒体から読み出した前記画像データを、前記第1記録媒体に記録された前記画像データのバックアップデータとして前記第2記録媒体に記録することを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか一項に記載のデジタルカメラにおいて、
前記第1記録制御手段は、前記画像データをRAWデータとして前記第1記録媒体に記録し、
前記第2記録制御手段は、圧縮処理が施された画像データを前記第2記録媒体に記録することを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項7】
請求項6に記載のデジタルカメラにおいて、
前記第1記録制御手段によって前記第1記録媒体に記録された前記RAWデータに基づいて、前記RAWデータに圧縮処理を施す圧縮手段を備えることを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれか一項に記載のデジタルカメラにおいて、
2つ以上の記録媒体のそれぞれの記録速度を検出し、検出された前記記録速度が最速である記録媒体を前記第1記録媒体に設定する設定手段をさらに備えることを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項9】
請求項1に記載のデジタルカメラにおいて、
前記第1記録媒体への前記画像ファイルの記録に要する第1記録時間および前記第2記録媒体への前記画像ファイルの記録に要する第2記録時間を検出する検出手段と、
連続撮影時のコマ間の時間を決定する決定手段とをさらに備え、
前記許可手段は、前記第1記録時間と前記第2記録時間とを加算した合計時間と、前記コマ間の時間とを比較して、前記合計時間が前記コマ間の時間よりも長い場合には、前記画像データが前記第1記録媒体へ記録された後、前記格納手段のうちの前記領域に、前記撮像手段から新たに出力された画像データの格納を許可することを特徴とするデジタルカメラ。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−134809(P2012−134809A)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−285792(P2010−285792)
【出願日】平成22年12月22日(2010.12.22)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】