データ収集システム
【課題】 複数台のデータ送信装置の一部のデータ送信装置からデータを収集できない事態が発生した場合に、管理者が作業を行なうことなく自動的にかかる事態を解消することが出来るデータ収集システムを提供する。
【解決手段】 本発明に係るデータ収集システムは、データ収集装置と複数台のデータ送信装置とを具えており、データ収集装置は、複数台のデータ送信装置の中にデータの受信間隔が異常であるデータ送信装置が存在するか否かを判断し、データの受信間隔が異常であるデータ送信装置が存在すると判断された場合に、該データ送信装置以外の他のデータ送信装置に対してデータ送信周期を変更すべき旨の送信周期変更指令を発する。各データ送信装置は、該送信周期変更指令を受けてデータ送信周期を変更する。
【解決手段】 本発明に係るデータ収集システムは、データ収集装置と複数台のデータ送信装置とを具えており、データ収集装置は、複数台のデータ送信装置の中にデータの受信間隔が異常であるデータ送信装置が存在するか否かを判断し、データの受信間隔が異常であるデータ送信装置が存在すると判断された場合に、該データ送信装置以外の他のデータ送信装置に対してデータ送信周期を変更すべき旨の送信周期変更指令を発する。各データ送信装置は、該送信周期変更指令を受けてデータ送信周期を変更する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ収集装置と、該データ収集装置に対するデータ送信処理を繰り返す複数台のデータ送信装置とを具えたデータ収集システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、図15に示す如く、無線通信が可能な複数台のセンサ端末装置(6)と、これら複数台のセンサ端末装置(6)から無線通信によって計測データを収集するデータ収集装置(7)とを具えたセンサネットワークシステムが知られている。
この様なセンサネットワークシステムにおいては、各センサ端末装置(6)は、例えば機器の消費電力を計測して該計測データをデータ収集装置(7)に送信する処理を一定の周期で実行し、データ収集装置(7)は、この様にして複数台のセンサ端末装置(6)から定期的に送信される計測データを受信してデータベースに登録する。
【0003】
尚、通信量の増加による通信の遅延量を最小限に抑制することが可能なネットワークシステムが提案されている(特許文献1参照)。該ネットワークシステムは、通信制御装置と、該通信制御装置に対してメッセージを送信する処理を繰り返す複数台の制御機器とを具えており、通信制御装置は、通信量の増大を検知したとき、全ての制御機器のメッセージ送信周期を長く設定する。
【特許文献1】特開2002−135318号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来のセンサネットワークシステムにおいては、センサ端末装置が追加されたとき、通信負荷が増大して、複数台のセンサ端末装置にそれぞれ設定されているデータ送信周期によっては一部のセンサ端末装置からデータを収集できない事態が発生する問題があった。
本発明の目的は、複数台のデータ送信装置の一部のデータ送信装置からデータを収集できない事態が発生した場合に、管理者が作業を行なうことなく自動的にかかる事態を解消することが出来るデータ収集システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係るデータ収集システムは、データ収集装置と、データ収集装置に対するデータ送信処理を繰り返す複数台のデータ送信装置とを具えており、前記データ収集装置は、
前記複数台のデータ送信装置からデータを受信する受信手段と、
前記複数台のデータ送信装置の中にデータの受信間隔が異常であるデータ送信装置が存在するか否かの判断を繰り返す受信異常判断手段と、
データの受信間隔が異常であるデータ送信装置が存在すると判断された場合に、該データ送信装置以外の他のデータ送信装置に対してデータ送信周期を変更すべき旨の送信周期変更指令を発する送信周期変更指令手段
とを具えている。一方、各データ送信装置は、
前記データ収集装置に対するデータ送信処理を繰り返すデータ送信手段と、
前記データ収集装置から送信周期変更指令を受けたとき、前記データ送信手段のデータ送信周期を変更する送信周期変更手段
とを具えている。
【0006】
具体的には、前記データ収集装置は、更に、各データ送信装置からデータが受信されたときに該データ受信時刻が登録される時刻登録手段を具えており、前記受信異常判断手段は、判断時点での時刻と前記時刻登録手段に登録されているデータ受信時刻との差に基づいてデータの受信間隔が異常であるか否かを判断し、前記送信周期変更指令手段は、前記他のデータ送信装置に対してデータ送信周期を長くすべき旨の送信周期変更指令を発する。
【0007】
上記本発明に係るデータ収集システムにおいては、データ収集装置において、複数台のデータ送信装置の中にデータの受信間隔が異常であるデータ送信装置が存在するか否かの判断が繰り返される。例えば、データ送信装置からのデータ受信時刻と判断時点の時刻との差が所定時間を越えている場合には、該データ送信装置からのデータが該所定時間以上に亘って受信されていないことになるので、該データ送信装置からのデータ受信間隔が異常であると判断される。そして、データの受信間隔が異常であると判断されたデータ送信装置以外の他のデータ送信装置に対して、データ送信周期を長くすべき旨の送信周期変更指令が発せられる。他のデータ送信装置は、該送信周期変更指令を受けてデータ送信周期を長く設定して、データ収集装置に対するデータ送信処理を実行する。この様にしてデータの受信間隔が異常であると判断されたデータ送信装置以外の他のデータ送信装置のデータ送信周期を長くすることによって、データの受信間隔が異常であると判断されたデータ送信装置からのデータの受信が可能となる。
【0008】
第1の具体的構成において、各データ送信装置は、
前記データ収集装置に送信すべきデータを取得する処理を繰り返すデータ取得手段と、
前記データ収集装置から送信周期変更指令を受けたとき、前記データ取得手段のデータ取得周期を変更後のデータ送信周期と同じ周期に変更する取得周期変更手段
とを具えている。
【0009】
上記第1の具体的構成を有するデータ収集システムにおいては、各データ送信装置において、データ送信周期が変更されたとき、自動的にデータ取得周期が変更後のデータ送信周期と同じ周期に変更されるので、データ取得周期を変更する操作が不要となる。
【0010】
第2の具体的構成において、各データ送信装置は、
前記データ収集装置に送信すべきデータを取得する処理を繰り返すデータ取得手段と、
前記データ取得手段によって取得されたデータが格納されるデータ格納手段と、
前記データ送信手段のデータ送信処理が実行されたとき、前記データ格納手段にデータが格納されているか否かを判断し、データが格納されている場合に該データを前記データ収集装置に送信する第2データ送信手段
とを具えている。
【0011】
上記第2の具体的構成を有するデータ収集システムにおいては、各データ送信装置において、データ送信周期がデータ取得周期よりも長い周期となった場合、取得されたデータがデータ格納手段に蓄積されることになる。そこで、データ送信周期でデータ送信処理が実行されたときにデータ格納手段にデータが格納されているか否かが判断され、データが格納されている場合には、該データを送信する処理が実行される。これによって、データ格納手段に蓄積されるデータ量を少量に抑制することが出来る。
【0012】
第3の具体的構成において、各データ送信装置は、
前記データ収集装置に送信すべきデータを取得する処理を繰り返すデータ取得手段と、
前記データ取得手段によって取得されたデータが格納されるデータ格納手段と、
前記データ格納手段が満杯であるか否かを判断し、満杯である場合に、前記データ取得手段のデータ取得周期を前記データ送信手段のデータ送信周期よりも長い周期に変更する取得周期変更手段
とを具えている。
【0013】
上記第3の具体的構成を有するデータ収集システムにおいては、各データ送信装置において、データ送信周期がデータ取得周期よりも長い周期となった場合、取得されたデータがデータ格納手段に徐々に蓄積されて、該データ格納手段が満杯になることがある。そこで、データ格納手段が満杯であるか否かが判断され、満杯である場合には、データ取得周期がデータ送信周期よりも長い周期に設定される。これによって、データ取得周期よりも短い周期でデータ送信処理が実行されて、データ格納手段に蓄積されているデータ量が徐々に減少することになる。
【0014】
又、具体的構成において、各データ送信装置は更に、
前記データ格納手段にデータが格納されているか否かを判断し、データが格納されていない場合に、前記データ取得手段のデータ取得周期を前記取得周期変更手段により変更される前の周期に戻す第2取得周期変更手段
を具えている。
【0015】
上記具体的構成を有するデータ収集システムにおいては、各データ送信装置において、上述の如くデータ格納手段に蓄積されているデータ量が徐々に減少して零となったとき、データ取得周期がデータ送信周期よりも長い周期に設定される前の周期に戻される。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係るデータ収集システムによれば、複数台のデータ送信装置の一部のデータ送信装置からデータを収集できない事態が発生した場合に、管理者が作業を行なうことなく自動的にかかる事態を解消することが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明を、図1に示す遠隔監視システムを構成するセンサネットワークシステム(3)に実施した形態につき、図面に基づき具体的に説明する。
図1に示す遠隔監視システムは、複数の場所にそれぞれ構築されているセンサネットワークシステム(3)を遠隔地から監視するものであって、各センサネットワークシステム(3)は、無線通信が可能な複数台のセンサ端末装置(1)と、これら複数台のセンサ端末装置(1)から無線通信によって計測データを収集するデータ収集装置(2)とを具えており、各データ収集装置(2)が、インターネット網等の通信ネットワーク網(4)を介して、監視センタに設置されている監視装置(5)に繋がっている。
【0018】
各センサネットワークシステム(3)において、複数台のセンサ端末装置(1)には、例えば温度を計測するセンサ端末装置や湿度を計測するセンサ端末装置が含まれており、各センサ端末装置(1)は、所定の計測動作を実行して該計測データをデータ収集装置(2)に送信する処理を繰り返し、データ収集装置(2)は、各センサ端末装置(1)から送信される計測データを受信してデータベース(図示省略)に登録する。そして、監視センタに設置されている監視装置(5)は、各センサネットワークシステム(3)において複数台のセンサ端末装置(1)からデータ収集装置(2)に収集された計測データを定期的に取得する。
【0019】
図2は、データ収集装置(2)の構成を表わしている。図示の如く、データ収集装置(2)は、センサ端末装置(1)から収集したデータに対して所定のデータ処理を施すデータ処理部(21)と、監視センタに設置されている監視装置等の外部端末装置と通信を行なう外部通信部(22)と、センサ端末装置(1)と無線通信を行なう無線通信部(23)と、センサネットワークシステム(3)の無線信号を受信するアンテナ(24)と、データ処理部(21)、外部通信部(22)及び無線通信部(23)の動作を制御する制御部(25)とを具えている。
センサ端末装置(1)により無線信号に変換されて送信された計測データは、アンテナ(24)によって受信され、無線通信部(23)を経てデータ処理部(21)に供給され、前記所定のデータ処理が施されてデータベース(図示省略)に登録される。又、この様にしてデータベースに登録された計測データは、外部通信部(22)から通信ネットワーク網(4)を経て監視装置(5)に送信される。
【0020】
図3は、センサ端末装置(1)の構成を表わしている。図示の如く、センサ端末装置(1)は、センサ部(11)と、センサ部(11)によって計測されたデータに所定のデータ処理を施すデータ処理部(12)と、データ収集装置(2)と無線通信を行なう無線通信部(13)と、センサネットワークシステム(3)の無線信号を受信するアンテナ(14)と、センサ部(11)、データ処理部(12)及び無線通信部(13)の動作を制御する制御部(15)とを具えている。
センサ部(11)によって計測されたデータは、データ処理部(12)に供給されて所定のデータ処理が施され、無線通信部(13)により無線信号に変換された後、アンテナ(14)からデータ収集装置(2)に送信される。
【0021】
本発明に係るセンサネットワークシステム(3)において、データ収集装置(2)は、複数台のセンサ端末装置(1)の中にデータの受信間隔が異常であるセンサ端末装置(1)が存在するか否かを監視し、データの受信間隔が異常であるセンサ端末装置(1)が存在する場合には、該センサ端末装置以外の他のセンサ端末装置(1)に対してデータ送信周期を長くすべき旨の送信周期延長指令を発する。他のセンサ端末装置(1)は、該指令を受けてデータ送信周期を長く設定して、データ収集装置(2)に対するデータ送信処理を実行する。これによって、データの受信間隔が異常であるセンサ端末装置(1)からのデータの受信が可能となる。
【0022】
上記データ収集装置(2)の制御部(25)には、図4に示す端末管理テーブルが格納されている。
該端末管理テーブルには、センサ端末装置毎に、センサ端末装置(1)を識別するための端末番号、センサ端末装置(1)のデータ送信周期、データの受信間隔が異常であるか否かを判断する際の基準となる最大許容間隔時間、センサ端末装置(1)から計測データを受信した直近のデータ受信時刻、センサ端末装置(1)が計測動作を実行した直近のデータ計測時刻(データ取得時刻)、1つ前の回のデータ受信時刻、1つ前の回のデータ計測時刻、他のセンサ端末装置(1)に優先してデータ送信周期を長く設定するか否かを表わす延長優先フラグ、データ送信周期を調整中であるか否かを表わす周期調整中フラグ、及びデータの受信間隔が異常であるか否かを表わす受信間隔異常フラグの書込み欄が設けられている。
前記延長優先フラグは、他のセンサ端末装置(1)に優先してデータ送信周期を長く設定することを表わす“1”の値、或いは設定しないことを表わす“0”の何れかの値をとる。又、周期調整中フラグは、データ送信周期を調整中であることを表わす“1”の値、或いは調整中でないことを表わす“0”の値の何れかの値をとる。更に、受信間隔異常フラグは、データの受信間隔が異常であることを表わす“1”の値、或いは異常でないことを表わす“0”の値の何れかの値をとる。
【0023】
センサ端末装置(1)が追加されると、追加されたセンサ端末装置(1)に対し自動的に連続番号が付与されて該連続番号が端末番号の書込み欄に書き込まれると共に、システム管理者により入力されたデータ送信周期、最大許容間隔時間及び延長優先フラグがそれぞれの書込み欄に書き込まれる。そして、周期調整中フラグ及び受信間隔異常フラグの書込み欄には“0”の値が書き込まれる。尚、延長優先フラグは、センサ端末装置(1)から送信されたデータに基づいて書き込むことも可能である。
その後、センサ端末装置(1)から計測データが受信される度に、直近のデータ受信時刻、直近のデータ計測時刻、前回のデータ受信時刻、及び前回のデータ計測時刻がそれぞれの書込み欄に書き込まれる。
【0024】
先ず、データ収集装置(2)の制御部(25)の動作について説明し、その後、センサ端末装置(1)の制御部(15)の動作について説明する。
図5は、データ収集装置(2)の制御部(25)によって実行される計測データ収集手続きを表わしており、先ずステップS1にて、センサ端末装置(1)からの計測データの受信に待機し、複数台のセンサ端末装置(1)の内、何れかのセンサ端末装置(1)からの計測データが受信されると、ステップS2に移行して、該センサ端末装置(1)について、図4に示す端末管理テーブルに書き込まれている直近のデータ受信時刻を前回のデータ受信時刻の書込み欄に書き込むと共に、新たな計測データの受信時刻を直近のデータ受信時刻の書込み欄に書き込む。又、端末管理テーブルに書き込まれている直近のデータ計測時刻を前回のデータ計測時刻の書込み欄に書き込むと共に、前記新たな計測データに付加されているデータ計測時刻を直近のデータ計測時刻の書込み欄に書き込む。最後にステップS3にて、前記新たな計測データをデータベースに登録して、ステップS1に戻る。
上記手続きによって、センサ端末装置(1)から計測データが受信されたときに、該センサ端末装置(1)についての直近のデータ受信時刻、前回のデータ受信時刻、直近のデータ計測時刻、及び前回のデータ計測時刻が更新されると共に、受信された計測データがデータベースに登録されることになる。
【0025】
図6は、上記データ収集装置(2)の制御部(25)によって一定の周期で繰り返し実行されるデータ送信周期管理手続きを表わしている。尚、該手続きと図5に示す計測データ取得手続きは、多重処理により同時に実行される。
先ずステップS11にて端末番号nを1に初期化した後、ステップS12では、図4に示す端末管理テーブルから端末番号nを有するセンサ端末装置(1)についての最大許容間隔時間、直近のデータ受信時刻及び前回のデータ受信時刻を読み出し、両データ受信時刻の差が最大許容間隔時間を超えたか否かを判断する。ここで、両データ受信時刻の差が最大許容間隔時間を超えていると判断された場合は、ステップS13に移行して、前記センサ端末装置(1)についての受信間隔異常フラグf3を“1”に書き換えた後、ステップS14に移行する一方、両データ受信時刻の差が最大許容間隔時間を超えていないと判断された場合には、ステップS13を迂回してステップS14に移行する。
【0026】
ステップS14では、端末番号nがセンサネットワークシステム(3)を構成するセンサ端末装置(1)の台数Nと一致するか否かを判断し、ノーと判断された場合は、ステップS15に移行して、端末番号nを1だけカウントアップした後、ステップS12に戻る。この様にして、センサネットワークシステム(3)を構成する複数台のセンサ端末装置(1)について順次、データ受信間隔が異常であるか否かの判断が行なわれ、その後、全てのセンサ端末装置(1)について該判断が行なわれると、ステップS14にてイエスと判断されてステップS16に移行し、後述のデータ送信周期調整処理を実行した後、ステップS17にて該調整処理の結果を確認する処理を実行して、手続きを終了する。
【0027】
上記ステップS16のデータ送信周期調整処理においては、図7に示す如く、先ずステップS21にて、センサネットワークシステム(3)を構成する複数台のセンサ端末装置(1)の中に受信間隔異常フラグf3が“1”のセンサ端末装置(1)が存在するか否かを判断し、ノーと判断された場合は手続きを終了する一方、イエスと判断された場合には、ステップS22に移行して、受信間隔異常フラグf3が“1”のセンサ端末装置(1)を除くセンサ端末装置(1)の中に延長優先フラグf1が“1”のセンサ端末装置(1)が存在するか否かを判断する。
【0028】
延長優先フラグf1が“1”のセンサ端末装置(1)が存在する場合には、ステップS23に移行して、該センサ端末装置(1)の中に図4に示す端末管理テーブルに書き込まれているデータ送信周期が最大許容間隔時間よりも短いセンサ端末装置(1)が存在するか否かを判断し、ノーと判断された場合は手続きを終了する一方、イエスと判断された場合は、ステップS24に移行して、データ送信周期が最大許容間隔時間よりも短いセンサ端末装置(1)の中から、それらの差が最も大きいセンサ端末装置(1)を選択した後、ステップS27に移行する。
これに対し、延長優先フラグf1が“1”のセンサ端末装置(1)が存在しない場合にはステップS25に移行して、受信間隔異常フラグf3が“1”のセンサ端末装置(1)を除く全てのセンサ端末装置(1)の中に図4に示す端末管理テーブルに書き込まれているデータ送信周期が最大許容間隔時間よりも短いセンサ端末装置(1)が存在するか否かを判断し、ノーと判断された場合は手続きを終了する一方、イエスと判断された場合は、ステップS26に移行して、データ送信周期が最大許容間隔時間よりも短いセンサ端末装置(1)の中から、それらの差が最も大きいセンサ端末装置(1)を選択した後、ステップS27に移行する。
【0029】
ステップS27では、上記のステップS24或いはステップS26にて選択されたセンサ端末装置(1)に対して、現在のデータ送信周期を所定時間(例えば1秒)だけ長くすべき旨の送信周期延長指令を出力する。最後にステップS28では、前記選択されたセンサ端末装置(1)についての送信周期調整中フラグf2を“1”に書き換えて、手続きを終了する。
上記手続きによって、センサネットワークシステム(3)を構成する複数台のセンサ端末装置(1)の中にデータの受信間隔が異常であるセンサ端末装置(1)が存在する場合に、該センサ端末装置(1)以外の他のセンサ端末装置(1)に対して送信周期延長指令が出力されることになる。この結果、他のセンサ端末装置(1)がデータ送信周期を長く設定して、データ送信処理を実行することになる。
【0030】
その後、図8に示す調整結果確認処理においては、先ずステップS31にて、過去数分以内に、図4に示す端末管理テーブルに書き込まれている受信間隔異常フラグf3が“1”の何れかのセンサ端末装置(1)から計測データが正常に受信されたか否かを判断する。ここで、該判断は、端末管理テーブルに書き込まれている直近のデータ受信時刻に基づいて行なわれる。
【0031】
受信間隔異常フラグf3が“1”の何れかのセンサ端末装置(1)から計測データが正常に受信された場合には、ステップS32に移行して、計測データが正常に受信されたセンサ端末装置(1)についての受信間隔異常フラグf3を“0”に書き換え、次にステップS33にて、送信周期調整中フラグが“1”のセンサ端末装置(1)についてのデータ送信周期を変更後の周期に書き換えた後、ステップS36に移行する。
これに対し、受信間隔異常フラグf3が“1”の何れのセンサ端末装置(1)からも計測データが受信されなかった場合、及び何れのセンサ端末装置(1)からも計測データが正常に受信されなかった場合には、ステップS34に移行して、複数台のセンサ端末装置(1)の中に図4に示す端末管理テーブルに書き込まれているデータ送信周期が最大許容間隔時間よりも短いセンサ端末装置(1)が存在するか否かを判断し、イエスと判断された場合は手続きを終了する。尚、計測データが正常に受信されなかった場合とは、計測データの値が通常とり得る範囲を逸脱している場合や計測データが所定のデータ形式を有していない場合をいう。
一方、前記ステップS34にてノーと判断された場合には、データ送信周期を変更することによってはデータの受信間隔が異常である何れのセンサ端末装置(1)からも計測データを受信することが出来なかったので、ステップS35に移行して、送信周期調整中フラグが“1”のセンサ端末装置(1)に対し、現在のデータ送信周期を前記所定時間(例えば1秒)だけ短縮すべき旨の送信周期延長取消指令を出力した後、ステップS36に移行する。
【0032】
ステップS36では、上記のステップS33にてデータ送信周期を書き換えたセンサ端末装置(1)、或いは上記のステップS35にて送信周期延長取消指令を出力したセンサ端末装置(1)についての送信周期調整中フラグを“0”に書き換えて、手続きを終了する。
上記手続きによって、データの受信間隔が異常である何れかのセンサ端末装置(1)から計測データが正常に受信された場合には、上記データ送信周期調整処理によりデータ送信周期の変更されたセンサ端末装置(1)についてのデータ送信周期が変更後のデータ送信周期に書き換えられることになる。
一方、データの受信間隔が異常である何れのセンサ端末装置(1)からも計測データが正常に受信されず、然も、データ送信周期が最大許容間隔時間よりも短いセンサ端末装置(1)が存在しない場合には、上記データ送信周期調整処理によりデータ送信周期の変更されたセンサ端末装置(1)に対して送信周期延長取消指令が出力される。この結果、該センサ端末装置がデータ送信周期を変更前のデータ送信周期に戻して、データ送信処理を実行することになる。
【0033】
次に、センサ端末装置(1)の制御部(15)の動作について説明する。
センサ端末装置(1)は、3つのモード間で切換え設定が可能であって、モードの切換えは、例えばデータ収集装置(2)からの指令に応じて行なわれる。又、センサ端末装置(1)に対するユーザ操作に応じて行なうことも可能である。
第1モードは、データ送信周期が変更された場合にデータ計測周期を変更後のデータ送信周期と一致させるモードであり、第2モードは、データ送信周期で計測データの送信処理が実行されたとき、計測データ格納領域に他の計測データが格納されている場合には更に該計測データをデータ収集装置(2)に送信するモードである。そして、第3モードは、計測データ格納領域が満杯になった場合にデータ計測周期をデータ送信周期よりも長い周期に設定するモードである。
【0034】
図9は、センサ端末装置(1)の制御部(15)によって実行される周期変更手続きを表わしている。
先ずステップS41では、データ収集装置(2)からの指令の受信に待機し、データ収集装置(2)から上述の送信周期延長指令或いは送信周期延長取消指令が受信されると、ステップS42に移行して、第1モードに設定されているか否かを判断する。
第1モードに設定されている場合には、ステップS43に移行して、内蔵メモリに格納されているデータ送信周期をデータ収集装置(2)からの送信周期延長指令或いは送信周期延長取消指令に応じたデータ送信周期に変更すると共に、内蔵メモリに格納されているデータ計測周期を変更後のデータ送信周期と同じ周期に変更した後、ステップS41に戻る。
一方、第2モード或いは第3モードに設定されている場合には、ステップS44に移行して、内蔵メモリに格納されているデータ送信周期をデータ収集装置(2)からの送信周期延長指令或いは送信周期延長取消指令に応じたデータ送信周期に変更した後、ステップS41に戻る。
【0035】
第1モードでは、上述の図9に示す周期変更手続きと、図10に示す計測データ取得/送信手続きとが、多重処理により同時に実行される。
計測データ取得/送信処理においては、図10に示す如く、先ずステップS51にてデータ計測時刻の到来に待機する。ここで、データ計測時刻は、前回のデータ計測時刻に内蔵メモリに格納されているデータ計測周期を加算することによって得られる。データ計測時刻が到来すると、その時点でステップS52に移行して、データ計測動作を実行し、最後にステップS53にてデータ送信動作を実行した後、ステップS51に戻る。
第1モードでは、データ収集装置(2)からの送信周期延長指令或いは送信周期延長取消指令が受信されたとき、データ送信周期が変更されると共にデータ計測周期が変更後のデータ送信周期と同じ周期に変更されて、データ計測動作とデータ送信動作とが同じ周期で実行されることになる。
【0036】
第2モードでは、上述の図9に示す周期変更手続きと、図11に示す計測データ取得手続きと、図12に示す計測データ送信手続きとが、多重処理により同時に実行される。
計測データ取得処理においては、図11に示す如く、先ずステップS61にてデータ計測時刻の到来に待機する。ここで、該データ計測時刻は、前回のデータ計測時刻に内蔵メモリに格納されているデータ計測周期を加算することによって得られる。データ計測時刻が到来すると、その時点でステップS62に移行して、データ計測動作を実行する。続いてステップS63では、内蔵メモリの計測データ格納領域が満杯であるか否かを判断し、イエスと判断された場合は、ステップS63にて該計測データ格納領域に格納されている最も古い計測データを削除した後、ステップS65に移行する一方、ステップS63にてノーと判断された場合には、ステップS64を迂回してステップS65に移行する。ステップS65では、前記ステップS62にて取得した計測データを前記計測データ格納領域に格納した後、ステップS61に戻る。
【0037】
計測データ送信処理においては、図12に示す如く、先ずステップS71にてデータ送信時刻の到来に待機する。ここで、該データ送信時刻は、前回のデータ送信時刻に内蔵メモリに格納されているデータ送信周期を加算することによって得られる。データ送信時刻が到来すると、その時点でステップS72に移行して、データ収集装置(2)に対するデータ送信動作を実行する。続いてステップS73では、データの送信が成功したか否かを判断し、ノーと判断された場合はステップS71に戻る一方、イエスと判断された場合にはステップS74に移行して、内蔵メモリの計測データ格納領域に他の計測データが格納されているか否かを判断し、ノーと判断された場合はステップS71に戻る。該計測データ格納領域に他の計測データが格納されている場合には、ステップS75に移行して、該計測データをデータ収集装置(2)に送信した後、ステップS71に戻る。
第2モードでは、データ送信周期がデータ計測周期よりも長い周期となった場合、計測データが内蔵メモリの計測データ格納領域に蓄積されることになるが、データ送信周期でデータ送信処理が実行されたときに該計測データ格納領域に格納されている他の計測データをデータ収集装置(2)に送信する処理を実行することによって、計測データ格納領域に蓄積されるデータ量を少量に抑制することが出来る。
【0038】
第3モードでは、上述の図9に示す周期変更手続きと、図13に示す計測データ取得手続きと、図14に示す計測データ送信手続きとが、多重処理により同時に実行される。
計測データ取得処理においては、図13に示す如く、先ずステップS81にてデータ計測時刻の到来に待機する。ここで、該データ計測時刻は、前回のデータ計測時刻に内蔵メモリに格納されているデータ計測周期を加算することによって得られる。データ計測時刻が到来すると、その時点でステップS82に移行して、データ計測動作を実行する。続いてステップS83では、内蔵メモリの計測データ格納領域が満杯であるか否かを判断し、ノーと判断された場合はステップS84に移行して、前記ステップS82にて取得した計測データを該計測データ格納領域に格納した後、ステップS81に戻る。
【0039】
これに対し、計測データ格納領域が満杯である場合には、ステップS85に移行して、該計測データ格納領域に格納されている最も古い計測データを削除した後、ステップS86に移行して、前記ステップS82にて取得した計測データを該計測データ格納領域に格納する。続いてステップS87では、現在のデータ計測周期が予め登録されている設定可能な最大周期よりも短いか否かを判断し、ノーと判断された場合はステップS81に戻る一方、イエスと判断された場合には、ステップS88に移行して、内蔵メモリに格納されているデータ計測周期をデータ送信周期よりも長い周期に変更した後、ステップS81に戻る。例えば、データ計測周期をデータ送信周期の2倍の周期に変更する。
第3モードでは、データ送信周期がデータ計測周期よりも長い周期となった場合、計測データが内蔵メモリの計測データ格納領域に徐々に蓄積されて、該計測データ格納領域が満杯になることがあるが、該計測データ格納領域が満杯である場合にデータ計測周期をデータ送信周期よりも長い周期に設定することによって、該計測データ格納領域に蓄積されているデータ量を徐々に減少させることが出来る。
【0040】
計測データ送信処理においては、図14に示す如く、先ずステップS91にてデータ送信時刻の到来に待機する。ここで、該データ送信時刻は、前回のデータ送信時刻に内蔵メモリに格納されているデータ送信周期を加算することによって得られる。データ送信時刻が到来すると、その時点でステップS92に移行して、データ収集装置(2)に対するデータ送信動作を実行する。続いてステップS93では、内蔵メモリの計測データ格納領域に計測データが格納されているか否かを判断し、イエスと判断された場合はステップS91に戻る。一方、計測データ格納領域に計測データが格納されていない場合には、ステップS94に移行して、内蔵メモリに格納されているデータ計測周期を図13のステップS88にて変更する前の周期に戻した後、ステップS91に戻る。
上記手続きによれば、上述の如くデータ計測周期がデータ送信周期よりも長い周期に設定されることにより内蔵メモリの計測データ格納領域に蓄積されているデータ量が徐々に減少して零となったときに、データ計測周期がデータ送信周期よりも長い周期に設定される前の周期に戻されることになる。
【0041】
本発明に係るセンサネットワークシステム(3)においては、複数台のセンサ端末装置(1)の一部のセンサ端末装置(1)から計測データを収集できない事態が発生した場合、自動的に該センサ端末装置(1)以外の他のセンサ端末装置(1)のデータ送信周期が長く設定されて上記事態が解消されることになる。
【0042】
尚、本発明の各部構成は上記実施の形態に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能である。
例えば、本発明を、データ収集装置が複数台のセンサ端末装置から有線通信によって計測データを収集するセンサネットワークシステムに実施することも可能である。
又、データの受信間隔が異常であるセンサ端末装置(1)以外の他のセンサ端末装置(1)にデータ送信処理を強制的に停止させて、データ受信周期が異常であるセンサ端末装置(1)にデータ送信処理を実行させた後、図7に示すデータ送信周期調整処理を実行することも可能である。
更に、データの受信間隔が異常であるか否かの判断方法として、図4の端末管理テーブルに書き込まれている直近のデータ受信時刻と前回のデータ受信時刻との差がデータ送信周期の所定倍の時間を超えたか否かによって判断する方法や、両受信時刻の差がデータ送信周期に所定時間を加算して得られる時間を超えたか否かによって判断する方法を採用することも可能である。又、計測データを受信する度に前回のデータ受信時刻との差を算出し、その差の変化に基づいて判断することも可能である。
更に又、データ送信周期を変更するセンサ端末装置(1)として、データ送信周期に対する該データ送信周期と最大許容間隔時間の差の割合が最も大きいセンサ端末装置や、通信経路を認識している場合にはデータの受信間隔が異常であるセンサ端末装置(1)に最も近いセンサ端末装置(1)を選択することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明を実施した遠隔監視システムの全体構成を表わすブロック図である。
【図2】上記遠隔監視システムのデータ収集装置の構成を表わすブロック図である。
【図3】上記遠隔監視システムのセンサ端末装置の構成を表わすブロック図である。
【図4】端末管理テーブルを表わす図である。
【図5】上記データ収集装置によって実行される計測データ収集手続きを表わすフローチャートである。
【図6】上記データ収集装置によって実行されるデータ送信周期管理手続きを表わすフローチャートである。
【図7】データ送信周期調整処理の具体的手続きを表わすフローチャートである。
【図8】調整結果確認処理の具体的手続きを表わすフローチャートである。
【図9】上記センサ端末装置によって実行される周期変更手続きを表わすフローチャートである。
【図10】上記センサ端末装置が第1モードに設定されている場合に実行される計測データ取得/送信手続きを表わすフローチャートである。
【図11】上記センサ端末装置が第2モードに設定されている場合に実行される計測データ取得手続きを表わすフローチャートである。
【図12】上記センサ端末装置が第2モードに設定されている場合に実行される計測データ送信手続きを表わすフローチャートである。
【図13】上記センサ端末装置が第3モードに設定されている場合に実行される計測データ取得手続きを表わすフローチャートである。
【図14】上記センサ端末装置が第3モードに設定されている場合に実行される計測データ送信手続きを表わすフローチャートである。
【図15】センサネットワークシステムの構成を表わすブロック図である。
【符号の説明】
【0044】
(1) センサ端末装置
(11) センサ部
(12) データ処理部
(13) 無線通信部
(14) アンテナ
(15) 制御部
(2) データ収集装置
(21) データ処理部
(22) 外部通信部
(23) 無線通信部
(24) アンテナ
(25) 制御部
(3) センサネットワークシステム
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ収集装置と、該データ収集装置に対するデータ送信処理を繰り返す複数台のデータ送信装置とを具えたデータ収集システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、図15に示す如く、無線通信が可能な複数台のセンサ端末装置(6)と、これら複数台のセンサ端末装置(6)から無線通信によって計測データを収集するデータ収集装置(7)とを具えたセンサネットワークシステムが知られている。
この様なセンサネットワークシステムにおいては、各センサ端末装置(6)は、例えば機器の消費電力を計測して該計測データをデータ収集装置(7)に送信する処理を一定の周期で実行し、データ収集装置(7)は、この様にして複数台のセンサ端末装置(6)から定期的に送信される計測データを受信してデータベースに登録する。
【0003】
尚、通信量の増加による通信の遅延量を最小限に抑制することが可能なネットワークシステムが提案されている(特許文献1参照)。該ネットワークシステムは、通信制御装置と、該通信制御装置に対してメッセージを送信する処理を繰り返す複数台の制御機器とを具えており、通信制御装置は、通信量の増大を検知したとき、全ての制御機器のメッセージ送信周期を長く設定する。
【特許文献1】特開2002−135318号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来のセンサネットワークシステムにおいては、センサ端末装置が追加されたとき、通信負荷が増大して、複数台のセンサ端末装置にそれぞれ設定されているデータ送信周期によっては一部のセンサ端末装置からデータを収集できない事態が発生する問題があった。
本発明の目的は、複数台のデータ送信装置の一部のデータ送信装置からデータを収集できない事態が発生した場合に、管理者が作業を行なうことなく自動的にかかる事態を解消することが出来るデータ収集システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係るデータ収集システムは、データ収集装置と、データ収集装置に対するデータ送信処理を繰り返す複数台のデータ送信装置とを具えており、前記データ収集装置は、
前記複数台のデータ送信装置からデータを受信する受信手段と、
前記複数台のデータ送信装置の中にデータの受信間隔が異常であるデータ送信装置が存在するか否かの判断を繰り返す受信異常判断手段と、
データの受信間隔が異常であるデータ送信装置が存在すると判断された場合に、該データ送信装置以外の他のデータ送信装置に対してデータ送信周期を変更すべき旨の送信周期変更指令を発する送信周期変更指令手段
とを具えている。一方、各データ送信装置は、
前記データ収集装置に対するデータ送信処理を繰り返すデータ送信手段と、
前記データ収集装置から送信周期変更指令を受けたとき、前記データ送信手段のデータ送信周期を変更する送信周期変更手段
とを具えている。
【0006】
具体的には、前記データ収集装置は、更に、各データ送信装置からデータが受信されたときに該データ受信時刻が登録される時刻登録手段を具えており、前記受信異常判断手段は、判断時点での時刻と前記時刻登録手段に登録されているデータ受信時刻との差に基づいてデータの受信間隔が異常であるか否かを判断し、前記送信周期変更指令手段は、前記他のデータ送信装置に対してデータ送信周期を長くすべき旨の送信周期変更指令を発する。
【0007】
上記本発明に係るデータ収集システムにおいては、データ収集装置において、複数台のデータ送信装置の中にデータの受信間隔が異常であるデータ送信装置が存在するか否かの判断が繰り返される。例えば、データ送信装置からのデータ受信時刻と判断時点の時刻との差が所定時間を越えている場合には、該データ送信装置からのデータが該所定時間以上に亘って受信されていないことになるので、該データ送信装置からのデータ受信間隔が異常であると判断される。そして、データの受信間隔が異常であると判断されたデータ送信装置以外の他のデータ送信装置に対して、データ送信周期を長くすべき旨の送信周期変更指令が発せられる。他のデータ送信装置は、該送信周期変更指令を受けてデータ送信周期を長く設定して、データ収集装置に対するデータ送信処理を実行する。この様にしてデータの受信間隔が異常であると判断されたデータ送信装置以外の他のデータ送信装置のデータ送信周期を長くすることによって、データの受信間隔が異常であると判断されたデータ送信装置からのデータの受信が可能となる。
【0008】
第1の具体的構成において、各データ送信装置は、
前記データ収集装置に送信すべきデータを取得する処理を繰り返すデータ取得手段と、
前記データ収集装置から送信周期変更指令を受けたとき、前記データ取得手段のデータ取得周期を変更後のデータ送信周期と同じ周期に変更する取得周期変更手段
とを具えている。
【0009】
上記第1の具体的構成を有するデータ収集システムにおいては、各データ送信装置において、データ送信周期が変更されたとき、自動的にデータ取得周期が変更後のデータ送信周期と同じ周期に変更されるので、データ取得周期を変更する操作が不要となる。
【0010】
第2の具体的構成において、各データ送信装置は、
前記データ収集装置に送信すべきデータを取得する処理を繰り返すデータ取得手段と、
前記データ取得手段によって取得されたデータが格納されるデータ格納手段と、
前記データ送信手段のデータ送信処理が実行されたとき、前記データ格納手段にデータが格納されているか否かを判断し、データが格納されている場合に該データを前記データ収集装置に送信する第2データ送信手段
とを具えている。
【0011】
上記第2の具体的構成を有するデータ収集システムにおいては、各データ送信装置において、データ送信周期がデータ取得周期よりも長い周期となった場合、取得されたデータがデータ格納手段に蓄積されることになる。そこで、データ送信周期でデータ送信処理が実行されたときにデータ格納手段にデータが格納されているか否かが判断され、データが格納されている場合には、該データを送信する処理が実行される。これによって、データ格納手段に蓄積されるデータ量を少量に抑制することが出来る。
【0012】
第3の具体的構成において、各データ送信装置は、
前記データ収集装置に送信すべきデータを取得する処理を繰り返すデータ取得手段と、
前記データ取得手段によって取得されたデータが格納されるデータ格納手段と、
前記データ格納手段が満杯であるか否かを判断し、満杯である場合に、前記データ取得手段のデータ取得周期を前記データ送信手段のデータ送信周期よりも長い周期に変更する取得周期変更手段
とを具えている。
【0013】
上記第3の具体的構成を有するデータ収集システムにおいては、各データ送信装置において、データ送信周期がデータ取得周期よりも長い周期となった場合、取得されたデータがデータ格納手段に徐々に蓄積されて、該データ格納手段が満杯になることがある。そこで、データ格納手段が満杯であるか否かが判断され、満杯である場合には、データ取得周期がデータ送信周期よりも長い周期に設定される。これによって、データ取得周期よりも短い周期でデータ送信処理が実行されて、データ格納手段に蓄積されているデータ量が徐々に減少することになる。
【0014】
又、具体的構成において、各データ送信装置は更に、
前記データ格納手段にデータが格納されているか否かを判断し、データが格納されていない場合に、前記データ取得手段のデータ取得周期を前記取得周期変更手段により変更される前の周期に戻す第2取得周期変更手段
を具えている。
【0015】
上記具体的構成を有するデータ収集システムにおいては、各データ送信装置において、上述の如くデータ格納手段に蓄積されているデータ量が徐々に減少して零となったとき、データ取得周期がデータ送信周期よりも長い周期に設定される前の周期に戻される。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係るデータ収集システムによれば、複数台のデータ送信装置の一部のデータ送信装置からデータを収集できない事態が発生した場合に、管理者が作業を行なうことなく自動的にかかる事態を解消することが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明を、図1に示す遠隔監視システムを構成するセンサネットワークシステム(3)に実施した形態につき、図面に基づき具体的に説明する。
図1に示す遠隔監視システムは、複数の場所にそれぞれ構築されているセンサネットワークシステム(3)を遠隔地から監視するものであって、各センサネットワークシステム(3)は、無線通信が可能な複数台のセンサ端末装置(1)と、これら複数台のセンサ端末装置(1)から無線通信によって計測データを収集するデータ収集装置(2)とを具えており、各データ収集装置(2)が、インターネット網等の通信ネットワーク網(4)を介して、監視センタに設置されている監視装置(5)に繋がっている。
【0018】
各センサネットワークシステム(3)において、複数台のセンサ端末装置(1)には、例えば温度を計測するセンサ端末装置や湿度を計測するセンサ端末装置が含まれており、各センサ端末装置(1)は、所定の計測動作を実行して該計測データをデータ収集装置(2)に送信する処理を繰り返し、データ収集装置(2)は、各センサ端末装置(1)から送信される計測データを受信してデータベース(図示省略)に登録する。そして、監視センタに設置されている監視装置(5)は、各センサネットワークシステム(3)において複数台のセンサ端末装置(1)からデータ収集装置(2)に収集された計測データを定期的に取得する。
【0019】
図2は、データ収集装置(2)の構成を表わしている。図示の如く、データ収集装置(2)は、センサ端末装置(1)から収集したデータに対して所定のデータ処理を施すデータ処理部(21)と、監視センタに設置されている監視装置等の外部端末装置と通信を行なう外部通信部(22)と、センサ端末装置(1)と無線通信を行なう無線通信部(23)と、センサネットワークシステム(3)の無線信号を受信するアンテナ(24)と、データ処理部(21)、外部通信部(22)及び無線通信部(23)の動作を制御する制御部(25)とを具えている。
センサ端末装置(1)により無線信号に変換されて送信された計測データは、アンテナ(24)によって受信され、無線通信部(23)を経てデータ処理部(21)に供給され、前記所定のデータ処理が施されてデータベース(図示省略)に登録される。又、この様にしてデータベースに登録された計測データは、外部通信部(22)から通信ネットワーク網(4)を経て監視装置(5)に送信される。
【0020】
図3は、センサ端末装置(1)の構成を表わしている。図示の如く、センサ端末装置(1)は、センサ部(11)と、センサ部(11)によって計測されたデータに所定のデータ処理を施すデータ処理部(12)と、データ収集装置(2)と無線通信を行なう無線通信部(13)と、センサネットワークシステム(3)の無線信号を受信するアンテナ(14)と、センサ部(11)、データ処理部(12)及び無線通信部(13)の動作を制御する制御部(15)とを具えている。
センサ部(11)によって計測されたデータは、データ処理部(12)に供給されて所定のデータ処理が施され、無線通信部(13)により無線信号に変換された後、アンテナ(14)からデータ収集装置(2)に送信される。
【0021】
本発明に係るセンサネットワークシステム(3)において、データ収集装置(2)は、複数台のセンサ端末装置(1)の中にデータの受信間隔が異常であるセンサ端末装置(1)が存在するか否かを監視し、データの受信間隔が異常であるセンサ端末装置(1)が存在する場合には、該センサ端末装置以外の他のセンサ端末装置(1)に対してデータ送信周期を長くすべき旨の送信周期延長指令を発する。他のセンサ端末装置(1)は、該指令を受けてデータ送信周期を長く設定して、データ収集装置(2)に対するデータ送信処理を実行する。これによって、データの受信間隔が異常であるセンサ端末装置(1)からのデータの受信が可能となる。
【0022】
上記データ収集装置(2)の制御部(25)には、図4に示す端末管理テーブルが格納されている。
該端末管理テーブルには、センサ端末装置毎に、センサ端末装置(1)を識別するための端末番号、センサ端末装置(1)のデータ送信周期、データの受信間隔が異常であるか否かを判断する際の基準となる最大許容間隔時間、センサ端末装置(1)から計測データを受信した直近のデータ受信時刻、センサ端末装置(1)が計測動作を実行した直近のデータ計測時刻(データ取得時刻)、1つ前の回のデータ受信時刻、1つ前の回のデータ計測時刻、他のセンサ端末装置(1)に優先してデータ送信周期を長く設定するか否かを表わす延長優先フラグ、データ送信周期を調整中であるか否かを表わす周期調整中フラグ、及びデータの受信間隔が異常であるか否かを表わす受信間隔異常フラグの書込み欄が設けられている。
前記延長優先フラグは、他のセンサ端末装置(1)に優先してデータ送信周期を長く設定することを表わす“1”の値、或いは設定しないことを表わす“0”の何れかの値をとる。又、周期調整中フラグは、データ送信周期を調整中であることを表わす“1”の値、或いは調整中でないことを表わす“0”の値の何れかの値をとる。更に、受信間隔異常フラグは、データの受信間隔が異常であることを表わす“1”の値、或いは異常でないことを表わす“0”の値の何れかの値をとる。
【0023】
センサ端末装置(1)が追加されると、追加されたセンサ端末装置(1)に対し自動的に連続番号が付与されて該連続番号が端末番号の書込み欄に書き込まれると共に、システム管理者により入力されたデータ送信周期、最大許容間隔時間及び延長優先フラグがそれぞれの書込み欄に書き込まれる。そして、周期調整中フラグ及び受信間隔異常フラグの書込み欄には“0”の値が書き込まれる。尚、延長優先フラグは、センサ端末装置(1)から送信されたデータに基づいて書き込むことも可能である。
その後、センサ端末装置(1)から計測データが受信される度に、直近のデータ受信時刻、直近のデータ計測時刻、前回のデータ受信時刻、及び前回のデータ計測時刻がそれぞれの書込み欄に書き込まれる。
【0024】
先ず、データ収集装置(2)の制御部(25)の動作について説明し、その後、センサ端末装置(1)の制御部(15)の動作について説明する。
図5は、データ収集装置(2)の制御部(25)によって実行される計測データ収集手続きを表わしており、先ずステップS1にて、センサ端末装置(1)からの計測データの受信に待機し、複数台のセンサ端末装置(1)の内、何れかのセンサ端末装置(1)からの計測データが受信されると、ステップS2に移行して、該センサ端末装置(1)について、図4に示す端末管理テーブルに書き込まれている直近のデータ受信時刻を前回のデータ受信時刻の書込み欄に書き込むと共に、新たな計測データの受信時刻を直近のデータ受信時刻の書込み欄に書き込む。又、端末管理テーブルに書き込まれている直近のデータ計測時刻を前回のデータ計測時刻の書込み欄に書き込むと共に、前記新たな計測データに付加されているデータ計測時刻を直近のデータ計測時刻の書込み欄に書き込む。最後にステップS3にて、前記新たな計測データをデータベースに登録して、ステップS1に戻る。
上記手続きによって、センサ端末装置(1)から計測データが受信されたときに、該センサ端末装置(1)についての直近のデータ受信時刻、前回のデータ受信時刻、直近のデータ計測時刻、及び前回のデータ計測時刻が更新されると共に、受信された計測データがデータベースに登録されることになる。
【0025】
図6は、上記データ収集装置(2)の制御部(25)によって一定の周期で繰り返し実行されるデータ送信周期管理手続きを表わしている。尚、該手続きと図5に示す計測データ取得手続きは、多重処理により同時に実行される。
先ずステップS11にて端末番号nを1に初期化した後、ステップS12では、図4に示す端末管理テーブルから端末番号nを有するセンサ端末装置(1)についての最大許容間隔時間、直近のデータ受信時刻及び前回のデータ受信時刻を読み出し、両データ受信時刻の差が最大許容間隔時間を超えたか否かを判断する。ここで、両データ受信時刻の差が最大許容間隔時間を超えていると判断された場合は、ステップS13に移行して、前記センサ端末装置(1)についての受信間隔異常フラグf3を“1”に書き換えた後、ステップS14に移行する一方、両データ受信時刻の差が最大許容間隔時間を超えていないと判断された場合には、ステップS13を迂回してステップS14に移行する。
【0026】
ステップS14では、端末番号nがセンサネットワークシステム(3)を構成するセンサ端末装置(1)の台数Nと一致するか否かを判断し、ノーと判断された場合は、ステップS15に移行して、端末番号nを1だけカウントアップした後、ステップS12に戻る。この様にして、センサネットワークシステム(3)を構成する複数台のセンサ端末装置(1)について順次、データ受信間隔が異常であるか否かの判断が行なわれ、その後、全てのセンサ端末装置(1)について該判断が行なわれると、ステップS14にてイエスと判断されてステップS16に移行し、後述のデータ送信周期調整処理を実行した後、ステップS17にて該調整処理の結果を確認する処理を実行して、手続きを終了する。
【0027】
上記ステップS16のデータ送信周期調整処理においては、図7に示す如く、先ずステップS21にて、センサネットワークシステム(3)を構成する複数台のセンサ端末装置(1)の中に受信間隔異常フラグf3が“1”のセンサ端末装置(1)が存在するか否かを判断し、ノーと判断された場合は手続きを終了する一方、イエスと判断された場合には、ステップS22に移行して、受信間隔異常フラグf3が“1”のセンサ端末装置(1)を除くセンサ端末装置(1)の中に延長優先フラグf1が“1”のセンサ端末装置(1)が存在するか否かを判断する。
【0028】
延長優先フラグf1が“1”のセンサ端末装置(1)が存在する場合には、ステップS23に移行して、該センサ端末装置(1)の中に図4に示す端末管理テーブルに書き込まれているデータ送信周期が最大許容間隔時間よりも短いセンサ端末装置(1)が存在するか否かを判断し、ノーと判断された場合は手続きを終了する一方、イエスと判断された場合は、ステップS24に移行して、データ送信周期が最大許容間隔時間よりも短いセンサ端末装置(1)の中から、それらの差が最も大きいセンサ端末装置(1)を選択した後、ステップS27に移行する。
これに対し、延長優先フラグf1が“1”のセンサ端末装置(1)が存在しない場合にはステップS25に移行して、受信間隔異常フラグf3が“1”のセンサ端末装置(1)を除く全てのセンサ端末装置(1)の中に図4に示す端末管理テーブルに書き込まれているデータ送信周期が最大許容間隔時間よりも短いセンサ端末装置(1)が存在するか否かを判断し、ノーと判断された場合は手続きを終了する一方、イエスと判断された場合は、ステップS26に移行して、データ送信周期が最大許容間隔時間よりも短いセンサ端末装置(1)の中から、それらの差が最も大きいセンサ端末装置(1)を選択した後、ステップS27に移行する。
【0029】
ステップS27では、上記のステップS24或いはステップS26にて選択されたセンサ端末装置(1)に対して、現在のデータ送信周期を所定時間(例えば1秒)だけ長くすべき旨の送信周期延長指令を出力する。最後にステップS28では、前記選択されたセンサ端末装置(1)についての送信周期調整中フラグf2を“1”に書き換えて、手続きを終了する。
上記手続きによって、センサネットワークシステム(3)を構成する複数台のセンサ端末装置(1)の中にデータの受信間隔が異常であるセンサ端末装置(1)が存在する場合に、該センサ端末装置(1)以外の他のセンサ端末装置(1)に対して送信周期延長指令が出力されることになる。この結果、他のセンサ端末装置(1)がデータ送信周期を長く設定して、データ送信処理を実行することになる。
【0030】
その後、図8に示す調整結果確認処理においては、先ずステップS31にて、過去数分以内に、図4に示す端末管理テーブルに書き込まれている受信間隔異常フラグf3が“1”の何れかのセンサ端末装置(1)から計測データが正常に受信されたか否かを判断する。ここで、該判断は、端末管理テーブルに書き込まれている直近のデータ受信時刻に基づいて行なわれる。
【0031】
受信間隔異常フラグf3が“1”の何れかのセンサ端末装置(1)から計測データが正常に受信された場合には、ステップS32に移行して、計測データが正常に受信されたセンサ端末装置(1)についての受信間隔異常フラグf3を“0”に書き換え、次にステップS33にて、送信周期調整中フラグが“1”のセンサ端末装置(1)についてのデータ送信周期を変更後の周期に書き換えた後、ステップS36に移行する。
これに対し、受信間隔異常フラグf3が“1”の何れのセンサ端末装置(1)からも計測データが受信されなかった場合、及び何れのセンサ端末装置(1)からも計測データが正常に受信されなかった場合には、ステップS34に移行して、複数台のセンサ端末装置(1)の中に図4に示す端末管理テーブルに書き込まれているデータ送信周期が最大許容間隔時間よりも短いセンサ端末装置(1)が存在するか否かを判断し、イエスと判断された場合は手続きを終了する。尚、計測データが正常に受信されなかった場合とは、計測データの値が通常とり得る範囲を逸脱している場合や計測データが所定のデータ形式を有していない場合をいう。
一方、前記ステップS34にてノーと判断された場合には、データ送信周期を変更することによってはデータの受信間隔が異常である何れのセンサ端末装置(1)からも計測データを受信することが出来なかったので、ステップS35に移行して、送信周期調整中フラグが“1”のセンサ端末装置(1)に対し、現在のデータ送信周期を前記所定時間(例えば1秒)だけ短縮すべき旨の送信周期延長取消指令を出力した後、ステップS36に移行する。
【0032】
ステップS36では、上記のステップS33にてデータ送信周期を書き換えたセンサ端末装置(1)、或いは上記のステップS35にて送信周期延長取消指令を出力したセンサ端末装置(1)についての送信周期調整中フラグを“0”に書き換えて、手続きを終了する。
上記手続きによって、データの受信間隔が異常である何れかのセンサ端末装置(1)から計測データが正常に受信された場合には、上記データ送信周期調整処理によりデータ送信周期の変更されたセンサ端末装置(1)についてのデータ送信周期が変更後のデータ送信周期に書き換えられることになる。
一方、データの受信間隔が異常である何れのセンサ端末装置(1)からも計測データが正常に受信されず、然も、データ送信周期が最大許容間隔時間よりも短いセンサ端末装置(1)が存在しない場合には、上記データ送信周期調整処理によりデータ送信周期の変更されたセンサ端末装置(1)に対して送信周期延長取消指令が出力される。この結果、該センサ端末装置がデータ送信周期を変更前のデータ送信周期に戻して、データ送信処理を実行することになる。
【0033】
次に、センサ端末装置(1)の制御部(15)の動作について説明する。
センサ端末装置(1)は、3つのモード間で切換え設定が可能であって、モードの切換えは、例えばデータ収集装置(2)からの指令に応じて行なわれる。又、センサ端末装置(1)に対するユーザ操作に応じて行なうことも可能である。
第1モードは、データ送信周期が変更された場合にデータ計測周期を変更後のデータ送信周期と一致させるモードであり、第2モードは、データ送信周期で計測データの送信処理が実行されたとき、計測データ格納領域に他の計測データが格納されている場合には更に該計測データをデータ収集装置(2)に送信するモードである。そして、第3モードは、計測データ格納領域が満杯になった場合にデータ計測周期をデータ送信周期よりも長い周期に設定するモードである。
【0034】
図9は、センサ端末装置(1)の制御部(15)によって実行される周期変更手続きを表わしている。
先ずステップS41では、データ収集装置(2)からの指令の受信に待機し、データ収集装置(2)から上述の送信周期延長指令或いは送信周期延長取消指令が受信されると、ステップS42に移行して、第1モードに設定されているか否かを判断する。
第1モードに設定されている場合には、ステップS43に移行して、内蔵メモリに格納されているデータ送信周期をデータ収集装置(2)からの送信周期延長指令或いは送信周期延長取消指令に応じたデータ送信周期に変更すると共に、内蔵メモリに格納されているデータ計測周期を変更後のデータ送信周期と同じ周期に変更した後、ステップS41に戻る。
一方、第2モード或いは第3モードに設定されている場合には、ステップS44に移行して、内蔵メモリに格納されているデータ送信周期をデータ収集装置(2)からの送信周期延長指令或いは送信周期延長取消指令に応じたデータ送信周期に変更した後、ステップS41に戻る。
【0035】
第1モードでは、上述の図9に示す周期変更手続きと、図10に示す計測データ取得/送信手続きとが、多重処理により同時に実行される。
計測データ取得/送信処理においては、図10に示す如く、先ずステップS51にてデータ計測時刻の到来に待機する。ここで、データ計測時刻は、前回のデータ計測時刻に内蔵メモリに格納されているデータ計測周期を加算することによって得られる。データ計測時刻が到来すると、その時点でステップS52に移行して、データ計測動作を実行し、最後にステップS53にてデータ送信動作を実行した後、ステップS51に戻る。
第1モードでは、データ収集装置(2)からの送信周期延長指令或いは送信周期延長取消指令が受信されたとき、データ送信周期が変更されると共にデータ計測周期が変更後のデータ送信周期と同じ周期に変更されて、データ計測動作とデータ送信動作とが同じ周期で実行されることになる。
【0036】
第2モードでは、上述の図9に示す周期変更手続きと、図11に示す計測データ取得手続きと、図12に示す計測データ送信手続きとが、多重処理により同時に実行される。
計測データ取得処理においては、図11に示す如く、先ずステップS61にてデータ計測時刻の到来に待機する。ここで、該データ計測時刻は、前回のデータ計測時刻に内蔵メモリに格納されているデータ計測周期を加算することによって得られる。データ計測時刻が到来すると、その時点でステップS62に移行して、データ計測動作を実行する。続いてステップS63では、内蔵メモリの計測データ格納領域が満杯であるか否かを判断し、イエスと判断された場合は、ステップS63にて該計測データ格納領域に格納されている最も古い計測データを削除した後、ステップS65に移行する一方、ステップS63にてノーと判断された場合には、ステップS64を迂回してステップS65に移行する。ステップS65では、前記ステップS62にて取得した計測データを前記計測データ格納領域に格納した後、ステップS61に戻る。
【0037】
計測データ送信処理においては、図12に示す如く、先ずステップS71にてデータ送信時刻の到来に待機する。ここで、該データ送信時刻は、前回のデータ送信時刻に内蔵メモリに格納されているデータ送信周期を加算することによって得られる。データ送信時刻が到来すると、その時点でステップS72に移行して、データ収集装置(2)に対するデータ送信動作を実行する。続いてステップS73では、データの送信が成功したか否かを判断し、ノーと判断された場合はステップS71に戻る一方、イエスと判断された場合にはステップS74に移行して、内蔵メモリの計測データ格納領域に他の計測データが格納されているか否かを判断し、ノーと判断された場合はステップS71に戻る。該計測データ格納領域に他の計測データが格納されている場合には、ステップS75に移行して、該計測データをデータ収集装置(2)に送信した後、ステップS71に戻る。
第2モードでは、データ送信周期がデータ計測周期よりも長い周期となった場合、計測データが内蔵メモリの計測データ格納領域に蓄積されることになるが、データ送信周期でデータ送信処理が実行されたときに該計測データ格納領域に格納されている他の計測データをデータ収集装置(2)に送信する処理を実行することによって、計測データ格納領域に蓄積されるデータ量を少量に抑制することが出来る。
【0038】
第3モードでは、上述の図9に示す周期変更手続きと、図13に示す計測データ取得手続きと、図14に示す計測データ送信手続きとが、多重処理により同時に実行される。
計測データ取得処理においては、図13に示す如く、先ずステップS81にてデータ計測時刻の到来に待機する。ここで、該データ計測時刻は、前回のデータ計測時刻に内蔵メモリに格納されているデータ計測周期を加算することによって得られる。データ計測時刻が到来すると、その時点でステップS82に移行して、データ計測動作を実行する。続いてステップS83では、内蔵メモリの計測データ格納領域が満杯であるか否かを判断し、ノーと判断された場合はステップS84に移行して、前記ステップS82にて取得した計測データを該計測データ格納領域に格納した後、ステップS81に戻る。
【0039】
これに対し、計測データ格納領域が満杯である場合には、ステップS85に移行して、該計測データ格納領域に格納されている最も古い計測データを削除した後、ステップS86に移行して、前記ステップS82にて取得した計測データを該計測データ格納領域に格納する。続いてステップS87では、現在のデータ計測周期が予め登録されている設定可能な最大周期よりも短いか否かを判断し、ノーと判断された場合はステップS81に戻る一方、イエスと判断された場合には、ステップS88に移行して、内蔵メモリに格納されているデータ計測周期をデータ送信周期よりも長い周期に変更した後、ステップS81に戻る。例えば、データ計測周期をデータ送信周期の2倍の周期に変更する。
第3モードでは、データ送信周期がデータ計測周期よりも長い周期となった場合、計測データが内蔵メモリの計測データ格納領域に徐々に蓄積されて、該計測データ格納領域が満杯になることがあるが、該計測データ格納領域が満杯である場合にデータ計測周期をデータ送信周期よりも長い周期に設定することによって、該計測データ格納領域に蓄積されているデータ量を徐々に減少させることが出来る。
【0040】
計測データ送信処理においては、図14に示す如く、先ずステップS91にてデータ送信時刻の到来に待機する。ここで、該データ送信時刻は、前回のデータ送信時刻に内蔵メモリに格納されているデータ送信周期を加算することによって得られる。データ送信時刻が到来すると、その時点でステップS92に移行して、データ収集装置(2)に対するデータ送信動作を実行する。続いてステップS93では、内蔵メモリの計測データ格納領域に計測データが格納されているか否かを判断し、イエスと判断された場合はステップS91に戻る。一方、計測データ格納領域に計測データが格納されていない場合には、ステップS94に移行して、内蔵メモリに格納されているデータ計測周期を図13のステップS88にて変更する前の周期に戻した後、ステップS91に戻る。
上記手続きによれば、上述の如くデータ計測周期がデータ送信周期よりも長い周期に設定されることにより内蔵メモリの計測データ格納領域に蓄積されているデータ量が徐々に減少して零となったときに、データ計測周期がデータ送信周期よりも長い周期に設定される前の周期に戻されることになる。
【0041】
本発明に係るセンサネットワークシステム(3)においては、複数台のセンサ端末装置(1)の一部のセンサ端末装置(1)から計測データを収集できない事態が発生した場合、自動的に該センサ端末装置(1)以外の他のセンサ端末装置(1)のデータ送信周期が長く設定されて上記事態が解消されることになる。
【0042】
尚、本発明の各部構成は上記実施の形態に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能である。
例えば、本発明を、データ収集装置が複数台のセンサ端末装置から有線通信によって計測データを収集するセンサネットワークシステムに実施することも可能である。
又、データの受信間隔が異常であるセンサ端末装置(1)以外の他のセンサ端末装置(1)にデータ送信処理を強制的に停止させて、データ受信周期が異常であるセンサ端末装置(1)にデータ送信処理を実行させた後、図7に示すデータ送信周期調整処理を実行することも可能である。
更に、データの受信間隔が異常であるか否かの判断方法として、図4の端末管理テーブルに書き込まれている直近のデータ受信時刻と前回のデータ受信時刻との差がデータ送信周期の所定倍の時間を超えたか否かによって判断する方法や、両受信時刻の差がデータ送信周期に所定時間を加算して得られる時間を超えたか否かによって判断する方法を採用することも可能である。又、計測データを受信する度に前回のデータ受信時刻との差を算出し、その差の変化に基づいて判断することも可能である。
更に又、データ送信周期を変更するセンサ端末装置(1)として、データ送信周期に対する該データ送信周期と最大許容間隔時間の差の割合が最も大きいセンサ端末装置や、通信経路を認識している場合にはデータの受信間隔が異常であるセンサ端末装置(1)に最も近いセンサ端末装置(1)を選択することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明を実施した遠隔監視システムの全体構成を表わすブロック図である。
【図2】上記遠隔監視システムのデータ収集装置の構成を表わすブロック図である。
【図3】上記遠隔監視システムのセンサ端末装置の構成を表わすブロック図である。
【図4】端末管理テーブルを表わす図である。
【図5】上記データ収集装置によって実行される計測データ収集手続きを表わすフローチャートである。
【図6】上記データ収集装置によって実行されるデータ送信周期管理手続きを表わすフローチャートである。
【図7】データ送信周期調整処理の具体的手続きを表わすフローチャートである。
【図8】調整結果確認処理の具体的手続きを表わすフローチャートである。
【図9】上記センサ端末装置によって実行される周期変更手続きを表わすフローチャートである。
【図10】上記センサ端末装置が第1モードに設定されている場合に実行される計測データ取得/送信手続きを表わすフローチャートである。
【図11】上記センサ端末装置が第2モードに設定されている場合に実行される計測データ取得手続きを表わすフローチャートである。
【図12】上記センサ端末装置が第2モードに設定されている場合に実行される計測データ送信手続きを表わすフローチャートである。
【図13】上記センサ端末装置が第3モードに設定されている場合に実行される計測データ取得手続きを表わすフローチャートである。
【図14】上記センサ端末装置が第3モードに設定されている場合に実行される計測データ送信手続きを表わすフローチャートである。
【図15】センサネットワークシステムの構成を表わすブロック図である。
【符号の説明】
【0044】
(1) センサ端末装置
(11) センサ部
(12) データ処理部
(13) 無線通信部
(14) アンテナ
(15) 制御部
(2) データ収集装置
(21) データ処理部
(22) 外部通信部
(23) 無線通信部
(24) アンテナ
(25) 制御部
(3) センサネットワークシステム
【特許請求の範囲】
【請求項1】
データ収集装置と、データ収集装置に対するデータ送信処理を繰り返す複数台のデータ送信装置とを具えたデータ収集システムにおいて、前記データ収集装置は、
前記複数台のデータ送信装置からデータを受信する受信手段と、
前記複数台のデータ送信装置の中にデータの受信間隔が異常であるデータ送信装置が存在するか否かの判断を繰り返す受信異常判断手段と、
データの受信間隔が異常であるデータ送信装置が存在すると判断された場合に、該データ送信装置以外の他のデータ送信装置に対してデータ送信周期を変更すべき旨の送信周期変更指令を発する送信周期変更指令手段
とを具えている一方、各データ送信装置は、
前記データ収集装置に対するデータ送信処理を繰り返すデータ送信手段と、
前記データ収集装置から送信周期変更指令を受けたとき、前記データ送信手段のデータ送信周期を変更する送信周期変更手段
とを具えていることを特徴とするデータ収集システム。
【請求項2】
前記データ収集装置は、更に、各データ送信装置からデータが受信されたときに該データ受信時刻が登録される時刻登録手段を具えており、前記受信異常判断手段は、判断時点での時刻と前記時刻登録手段に登録されているデータ受信時刻との差に基づいてデータの受信間隔が異常であるか否かを判断し、前記送信周期変更指令手段は、前記他のデータ送信装置に対してデータ送信周期を長くすべき旨の送信周期変更指令を発する請求項1に記載のデータ収集システム。
【請求項3】
各データ送信装置は、
前記データ収集装置に送信すべきデータを取得する処理を繰り返すデータ取得手段と、
前記データ収集装置から送信周期変更指令を受けたとき、前記データ取得手段のデータ取得周期を変更後のデータ送信周期と同じ周期に変更する取得周期変更手段
とを具えている請求項1又は請求項2に記載のデータ収集システム。
【請求項4】
各データ送信装置は、
前記データ収集装置に送信すべきデータを取得する処理を繰り返すデータ取得手段と、
前記データ取得手段によって取得されたデータが格納されるデータ格納手段と、
前記データ送信手段のデータ送信処理が実行されたとき、前記データ格納手段にデータが格納されているか否かを判断し、データが格納されている場合に該データを前記データ収集装置に送信する第2データ送信手段
とを具えている請求項1又は請求項2に記載のデータ収集システム。
【請求項5】
各データ送信装置は、
前記データ収集装置に送信すべきデータを取得する処理を繰り返すデータ取得手段と、
前記データ取得手段によって取得されたデータが格納されるデータ格納手段と、
前記データ格納手段が満杯であるか否かを判断し、満杯である場合に、前記データ取得手段のデータ取得周期を前記データ送信手段のデータ送信周期よりも長い周期に変更する取得周期変更手段
とを具えている請求項1又は請求項2に記載のデータ収集システム。
【請求項6】
各データ送信装置は、更に、
前記データ格納手段にデータが格納されているか否かを判断し、データが格納されていない場合に、前記データ取得手段のデータ取得周期を前記取得周期変更手段により変更される前の周期に戻す第2取得周期変更手段
を具えている請求項5に記載のデータ収集システム。
【請求項7】
複数台のデータ送信装置から繰り返し送信されるデータを収集するデータ収集装置において、
前記複数台のデータ送信装置からデータを受信する受信手段と、
前記複数台のデータ送信装置の中にデータの受信間隔が異常であるデータ送信装置が存在するか否かの判断を繰り返す受信異常判断手段と、
データの受信間隔が異常であるデータ送信装置が存在すると判断された場合に、該データ送信装置以外の他のデータ送信装置に対してデータ送信周期を変更すべき旨の送信周期変更指令を発する送信周期変更指令手段
とを具えていることを特徴とするデータ収集装置。
【請求項8】
各データ送信装置からデータが受信されたときに該データ受信時刻が登録される時刻登録手段を具えており、前記受信異常判断手段は、判断時点での時刻と前記時刻登録手段に登録されているデータ受信時刻との差に基づいてデータの受信間隔が異常であるか否かを判断し、前記送信周期変更指令手段は、前記他のデータ送信装置に対してデータ送信周期を長くすべき旨の送信周期変更指令を発する請求項7に記載のデータ収集装置。
【請求項9】
データ収集装置に対するデータ送信処理を繰り返し、データ収集装置によってデータの受信間隔が異常であると判断されたときに該データ収集装置から送信周期変更指令を受信するデータ送信装置であって、
前記データ収集装置に対するデータ送信処理を繰り返すデータ送信手段と、
前記データ収集装置から送信周期変更指令を受けたとき、前記データ送信手段のデータ送信周期を変更する送信周期変更手段
とを具えていることを特徴とするデータ送信装置。
【請求項10】
前記データ収集装置に送信すべきデータを取得する処理を繰り返すデータ取得手段と、
前記データ収集装置から送信周期変更指令を受けたとき、前記データ取得手段のデータ取得周期を変更後のデータ送信周期と同じ周期に変更する取得周期変更手段
とを具えている請求項9に記載のデータ送信装置。
【請求項11】
前記データ収集装置に送信すべきデータを取得する処理を繰り返すデータ取得手段と、
前記データ取得手段によって取得されたデータが格納されるデータ格納手段と、
前記データ送信手段のデータ送信処理が実行されたとき、前記データ格納手段にデータが格納されているか否かを判断し、データが格納されている場合に該データを前記データ収集装置に送信する第2データ送信手段
とを具えている請求項9に記載のデータ送信装置。
【請求項12】
前記データ収集装置に送信すべきデータを取得する処理を繰り返すデータ取得手段と、
前記データ取得手段によって取得されたデータが格納されるデータ格納手段と、
前記データ格納手段が満杯であるか否かを判断し、満杯である場合に、前記データ取得手段のデータ取得周期を前記データ送信手段のデータ送信周期よりも長い周期に変更する取得周期変更手段
とを具えている請求項9に記載のデータ送信装置。
【請求項13】
前記データ格納手段にデータが格納されているか否かを判断し、データが格納されていない場合に、前記データ取得手段のデータ取得周期を前記取得周期変更手段により変更される前の周期に戻す第2取得周期変更手段を具えている請求項12に記載のデータ送信装置。
【請求項1】
データ収集装置と、データ収集装置に対するデータ送信処理を繰り返す複数台のデータ送信装置とを具えたデータ収集システムにおいて、前記データ収集装置は、
前記複数台のデータ送信装置からデータを受信する受信手段と、
前記複数台のデータ送信装置の中にデータの受信間隔が異常であるデータ送信装置が存在するか否かの判断を繰り返す受信異常判断手段と、
データの受信間隔が異常であるデータ送信装置が存在すると判断された場合に、該データ送信装置以外の他のデータ送信装置に対してデータ送信周期を変更すべき旨の送信周期変更指令を発する送信周期変更指令手段
とを具えている一方、各データ送信装置は、
前記データ収集装置に対するデータ送信処理を繰り返すデータ送信手段と、
前記データ収集装置から送信周期変更指令を受けたとき、前記データ送信手段のデータ送信周期を変更する送信周期変更手段
とを具えていることを特徴とするデータ収集システム。
【請求項2】
前記データ収集装置は、更に、各データ送信装置からデータが受信されたときに該データ受信時刻が登録される時刻登録手段を具えており、前記受信異常判断手段は、判断時点での時刻と前記時刻登録手段に登録されているデータ受信時刻との差に基づいてデータの受信間隔が異常であるか否かを判断し、前記送信周期変更指令手段は、前記他のデータ送信装置に対してデータ送信周期を長くすべき旨の送信周期変更指令を発する請求項1に記載のデータ収集システム。
【請求項3】
各データ送信装置は、
前記データ収集装置に送信すべきデータを取得する処理を繰り返すデータ取得手段と、
前記データ収集装置から送信周期変更指令を受けたとき、前記データ取得手段のデータ取得周期を変更後のデータ送信周期と同じ周期に変更する取得周期変更手段
とを具えている請求項1又は請求項2に記載のデータ収集システム。
【請求項4】
各データ送信装置は、
前記データ収集装置に送信すべきデータを取得する処理を繰り返すデータ取得手段と、
前記データ取得手段によって取得されたデータが格納されるデータ格納手段と、
前記データ送信手段のデータ送信処理が実行されたとき、前記データ格納手段にデータが格納されているか否かを判断し、データが格納されている場合に該データを前記データ収集装置に送信する第2データ送信手段
とを具えている請求項1又は請求項2に記載のデータ収集システム。
【請求項5】
各データ送信装置は、
前記データ収集装置に送信すべきデータを取得する処理を繰り返すデータ取得手段と、
前記データ取得手段によって取得されたデータが格納されるデータ格納手段と、
前記データ格納手段が満杯であるか否かを判断し、満杯である場合に、前記データ取得手段のデータ取得周期を前記データ送信手段のデータ送信周期よりも長い周期に変更する取得周期変更手段
とを具えている請求項1又は請求項2に記載のデータ収集システム。
【請求項6】
各データ送信装置は、更に、
前記データ格納手段にデータが格納されているか否かを判断し、データが格納されていない場合に、前記データ取得手段のデータ取得周期を前記取得周期変更手段により変更される前の周期に戻す第2取得周期変更手段
を具えている請求項5に記載のデータ収集システム。
【請求項7】
複数台のデータ送信装置から繰り返し送信されるデータを収集するデータ収集装置において、
前記複数台のデータ送信装置からデータを受信する受信手段と、
前記複数台のデータ送信装置の中にデータの受信間隔が異常であるデータ送信装置が存在するか否かの判断を繰り返す受信異常判断手段と、
データの受信間隔が異常であるデータ送信装置が存在すると判断された場合に、該データ送信装置以外の他のデータ送信装置に対してデータ送信周期を変更すべき旨の送信周期変更指令を発する送信周期変更指令手段
とを具えていることを特徴とするデータ収集装置。
【請求項8】
各データ送信装置からデータが受信されたときに該データ受信時刻が登録される時刻登録手段を具えており、前記受信異常判断手段は、判断時点での時刻と前記時刻登録手段に登録されているデータ受信時刻との差に基づいてデータの受信間隔が異常であるか否かを判断し、前記送信周期変更指令手段は、前記他のデータ送信装置に対してデータ送信周期を長くすべき旨の送信周期変更指令を発する請求項7に記載のデータ収集装置。
【請求項9】
データ収集装置に対するデータ送信処理を繰り返し、データ収集装置によってデータの受信間隔が異常であると判断されたときに該データ収集装置から送信周期変更指令を受信するデータ送信装置であって、
前記データ収集装置に対するデータ送信処理を繰り返すデータ送信手段と、
前記データ収集装置から送信周期変更指令を受けたとき、前記データ送信手段のデータ送信周期を変更する送信周期変更手段
とを具えていることを特徴とするデータ送信装置。
【請求項10】
前記データ収集装置に送信すべきデータを取得する処理を繰り返すデータ取得手段と、
前記データ収集装置から送信周期変更指令を受けたとき、前記データ取得手段のデータ取得周期を変更後のデータ送信周期と同じ周期に変更する取得周期変更手段
とを具えている請求項9に記載のデータ送信装置。
【請求項11】
前記データ収集装置に送信すべきデータを取得する処理を繰り返すデータ取得手段と、
前記データ取得手段によって取得されたデータが格納されるデータ格納手段と、
前記データ送信手段のデータ送信処理が実行されたとき、前記データ格納手段にデータが格納されているか否かを判断し、データが格納されている場合に該データを前記データ収集装置に送信する第2データ送信手段
とを具えている請求項9に記載のデータ送信装置。
【請求項12】
前記データ収集装置に送信すべきデータを取得する処理を繰り返すデータ取得手段と、
前記データ取得手段によって取得されたデータが格納されるデータ格納手段と、
前記データ格納手段が満杯であるか否かを判断し、満杯である場合に、前記データ取得手段のデータ取得周期を前記データ送信手段のデータ送信周期よりも長い周期に変更する取得周期変更手段
とを具えている請求項9に記載のデータ送信装置。
【請求項13】
前記データ格納手段にデータが格納されているか否かを判断し、データが格納されていない場合に、前記データ取得手段のデータ取得周期を前記取得周期変更手段により変更される前の周期に戻す第2取得周期変更手段を具えている請求項12に記載のデータ送信装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2006−186891(P2006−186891A)
【公開日】平成18年7月13日(2006.7.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−380749(P2004−380749)
【出願日】平成16年12月28日(2004.12.28)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年7月13日(2006.7.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年12月28日(2004.12.28)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]