説明

データ記憶装置及びデータ記憶方法

【課題】共焦点顕微鏡の画像を処理する画像処理装置等における画像処理の効率化を図るべく、共焦点顕微鏡の画像を撮影した電子カメラの複数の出力画面データ等の3次元データに対して、さらに効率的に、読出、及び、書込が可能な、データ記憶装置を提供する。
【解決手段】3次元データに対して、同一のX軸群列データに含まれる隣接する単位データ同士は、同一メモリバンク(#0〜#3のいずれか)における同一の上位アドレスを備えたメモリエリアに記憶され、Y軸群列データ内でY軸方向に隣接する単位データ群同士は、異なるメモリバンク(#0と#1、#1と#2、#2と#3、又は、#3と#0)のメモリエリアに記憶され、Z軸群列データ内でZ軸方向に隣接する単位データ群同士は、異なるメモリバンク(上記と同じ)のメモリエリアに記憶されるようにして、3次元データが記憶されるDDR−SDRAMを用いたデータ記憶装置を構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、共焦点顕微鏡の画像を撮影するカメラの出力等のを記憶する画面データ記憶装置、及び、画面データ記憶方法に関する。
【背景技術】
【0002】
今日では、太陽電池に用いられる薄膜シートや、電子機器に用いられるLSI等、表面の微細な状態等の微細な部分を観察する必要が大幅に増加している。これらの観察に対しては、共焦点顕微鏡等が用いられる。
【0003】
この共焦点顕微鏡は、試料面から反射した光を集光してピンホールに通した後、検出器に入れることで、焦点の合った試料面からの反射光のみを検出する。このため、焦点の合った画像成分だけを抽出することができる。抽出されたこれらの画像は、電子カメラ(デジタルカメラ)により撮影され、電子データとして出力することができる。
【0004】
共焦点顕微鏡では、上記のようにして試料を水平方向に走査して画像を得た後、焦点を変えて、同様の操作を繰返すことで、焦点の異なる画像が高さ方向に複数枚重ねられて構成される画像群を得る。この画像群の複数の画像を電子カメラで撮影すると共に、撮影された画像を画像処理装置(コンピュータ)で画像処理することで、鮮明な画像を得ることができる。
【0005】
図1は、この画像処理装置1の構成を示した構成図である。図1において、この画像処理装置1は、コントローラ10、画面データ記憶装置11、カメラインターフェース12、画像処理部13、表示インターフェース14、及び、操作部15で構成されている。そして、共焦点顕微鏡の画像を撮影する電子カメラ2が、カメラインターフェース12に接続されると共に、表示インターフェース14には、画像を実際に表示するLCD等の表示器3が接続される。
【0006】
コントローラ10は、FPGA(Field Programmable Gate Arai)、及び、マイクロプロセッサ(CPU)で構成されており、このコントローラ10に、画面データ記憶装置11、カメラインターフェース12、画像処理部13、表示インターフェース14、及び、操作部15が接続されていると共に、コントローラ10によりこれらの制御が行われる。又、画像処理部13は、DSP(Digital Signal Processor)、及び、マイクロプロセッサ(CPU)で構成されている。
【0007】
上記の画像処理装置1では、共焦点顕微鏡の画像を撮影した電子カメラ2の出力である画面データは、カメラインターフェース12に受信された後、まず、画面データ記憶装置11に記憶される。この画面データ記憶装置11に記憶された画面データは、画像処理部13で画像処理された後、再び、画面データ記憶装置11に再記憶され、表示インターフェース14を介して表示器へ送信されて、画像が表示される。
【0008】
つまり、電子カメラ2により撮影された複数の画像、即ち、複数枚の画面データでなる画面群の画面データは、画像処理装置1において、画面データ記憶装置11に記憶されると共に、処理に必要な部分のデータが読出されて、画像処理部13で演算による処理が行われ、再び、画面データ記憶装置11の元の位置に書込まれる画像処理が繰返される。
【0009】
次に、上記の画像処理について、さらに詳しく説明する。図2は、共焦点顕微鏡の画像を撮影した電子カメラ2の出力画面データであり、図3〜図5は、図2の各画面における画面データの画素データの配置図である。この画面データは、画素のデータである画素データが、横方向31と縦方向32で構成される面に格子状に配列されて形成された同一サイズの画面が、高さ方向33に複数枚重ねられて構成された画面群における複数枚の画面データである。
【0010】
即ち、画素データが、画面の横方向31に一列に並べられた列データが、画面の縦方向に並べられて、面データが形成され、この面データが上記の画面を表すデータである。そしてこの面データを高さ方向33に複数枚重ねられて構成されたのが、上記の画面データである。この画面データが、画像処理装置1の画面データ記憶装置11に記憶される。
【0011】
上記の各画面データにおいて、格子状に配列されている画素データは、所定のビット数で構成されている。ここでは、これらの画素データは、例として、例えば、8ビット、即ち、1バイトで構成されているものとする。又、上記の各画面データにおける1バイトの画素データは、Di,j,kで表される。iは、横方向31における位置を表し、jは、縦方向32における位置を表すと共に、kは、高さ方向33における位置を表す。
【0012】
又、上記の各画面データにおいて、画素データが横方向31に並んで形成されている複数のデータ列を、横列画素データと称する。そして、画素データが縦方向32に並んで形成されている複数のデータ列を、縦列画素データと称する。さらに、複数枚の画面における同位置の画素を高さ方向33に配列して形成されている複数のデータ列を、高さ列画素データと称する。
【0013】
例えば、図3〜図5において、D01,01,01, D02,01,01, D03,01,01, D04,01,01, D05,01,01,…や、D01,02,01, D02,02,01, D03,02,01, D04,02,01, D05,02,01,…や、D01,01,02, D02,01,02, D03,01,02, D04,01,02, D05,01,02,…が横列画素データ、D01,01,01, D01,02,01, D01,03,01, D01,04,01, D01,05,01,…や、D02,01,01, D02,02,01, D02,03,01, D02,04,01, D02,05,01,…や、D01,01,02, D01,02,02, D01,03,02, D01,04,02, D01,05,02,…が縦列画素データ、そして、D01,01,01, D01,01,02, D01,01,03, D01,01,04, D01,01,05,…や、D02,01,01, D02,01,02, D02,01,03, D02,01,04, D02,01,05,…や、D01,02,01, D01,02,02, D01,02,03, D01,02,04, D01,02,05,…が高さ列画素データである。
【0014】
上述した画像処理は、複数のこれらの横列画素データ、縦列画素データ、及び、高さ列画素データを画像処理の処理対象としている。この画像処理は、上述したように、演算による処理であり、この演算による処理としては、複数のこれらの列画素データのそれぞれに対して、最初に、高速フーリエ変換処理が行われ、続いて、逆高速フーリエ変換処理が行われる。
【0015】
上記の高速フーリエ変換処理は、横列画素データ、縦列画素データ、及び、高さ列画素データの順に行われる。即ち、まず、複数の横列画素データのそれぞれに対してその配列順に、この横列画素データを構成する各画素データのそれぞれを、その配列順に画像処理装置1の画面データ記憶装置11から読出す。そして、読出された画素データで構成される横列画素データに対して高速フーリエ変換処理を行い、結果を、画像処理装置1の画面データ記憶装置11の元の記憶エリアに書込処理する。同様にして、縦列画素データ、及び高さ列画素データに対する処理を行う。
【0016】
上記の高速フーリエ変換処理が終了すると、次に、逆高速フーリエ変換処理が行われる。この逆高速フーリエ変換処理は、上記の高速フーリエ変換処理とは、逆の順序、即ち、高さ列画素データ、縦列画素データ、横列画素データの順に行われる。まず、複数の高さ列画素データのそれぞれに対してその配列順とは逆の順序で、この高さ列画素データを構成する各画素データのそれぞれを、その配列順に画像処理装置1の画面データ記憶装置11から読出す。そして、読出された画素データで構成される高さ列画素データに対して逆高速フーリエ変換処理を行い、結果を、画像処理装置1の画面データ記憶装置11の元の記憶エリアに書込処理する。同様にして、縦列画素データ、及び横列画素データに対する処理を行う。
【0017】
上記のようにして、上述した画像処理を行うことができるが、上記のように、各列画素データ毎に、画素データ単位で独立に、読出、及び、書込を行うと、画像処理装置1の画面データ記憶装置11に対する読出、及び、書込の回数が極端に多くなり、読出、及び、書込に要する処理時間が長くなる。
【0018】
そこで、読出、及び、書込に要する処理時間を短縮する対策として、連続して配列されている一定個数の複数の画素データを、1度にまとめて読出、及び、書込の処理を行う処理方法が採用されている。この処理方法は、次のような処理方法である。
【0019】
即ち、例えば、図6に示すように、横列画素データにおいて、連続して横方向31に並んでいる4個の画素データ40で、1個のグループを形成し、このグループを、画素データ群41と称する。例えば、図3〜図5において、D01,01,01, D02,01,01, D03,01,01, D04,01,01が1個の画素データ群41である。同様に、D05,01,01, D06,01,01, D07,01,01, D08,01,01や、D01,02,01, D02,02,01, D03,02,01, D04,02,01が、1個の画素データ群である。
【0020】
そうすると、上記の画面データにおいて、上記の横列画素データは、図6に示すように、上記の画素データ群41が横方向31に複数、直列に1列で並べられて形成されたものであると考えることができる。これを、横群列画素データ51と称する。
【0021】
さらに、上記の画面データにおいて、上記の複数の画素データ群41が、図7に示すように、横方向31に並列に並ぶと共に、縦方向32に直列に1列で並んで形成されている画素データ群41の群列を考えることができる。この群列を、縦群列画素データ52と称する。この縦群列画素データ52は、図7からも分かるように、隣接する縦列画素データを4列分集めて構成されている。
【0022】
同様にして、上記の画面データにおいて、上記の複数の画素データ群41が、図8に示すように、横方向31に並列に並ぶと共に、高さ方向33に直列に1列で並んで形成されている画素データ群41の群列を考えることができる。この群列を、高さ群列画素データ53と称する。この高さ群列画素データ53は、図8からも分かるように、隣接する高さ列画素データを4列分集めて構成されている。
【0023】
そこで、画面データ記憶装置11では、これらの横群列画素データ51、縦群列画素データ52、及び、高さ群列画素データ53を、読出、及び、書込の処理対象とすることで、画素データ群41単位で、読出、及び、書込を行うことを可能にしている。
【0024】
そして、この画素データ群41単位で、読出、及び、書込が行われる横群列画素データ51、縦群列画素データ52、及び、高さ群列画素データ53を用いて、横列画素データ、縦列画素データ、及び、高さ列画素データに対する演算による処理を行う。
【0025】
即ち、横群列画素データの場合は、上述したように、横列画素データは、図6に示すように、上記の画素データ群41が横方向31に複数、直列に1列で並べられて形成されたものであるから、横群列画素データは、実質的には、横列画素データと同じものである。従って、横群列画素データ51に対する演算による処理は、横列画素データに対する演算によると全く同じである。
【0026】
縦群列画素データ52の場合は、上述したように、縦群列画素データ52は、図7に示すように、隣接する縦列画素データを4列分集めて構成されている。従って、横群列画素データ51に対する演算による処理は、読み出された縦群列画素データ52を一時記憶すると共に、この縦群列画素データ52から縦列画素データを1列づつ順に取り出して、この縦列画素データに対する演算による処理を行う。
【0027】
高さ群列画素データ53の場合は、縦群列画素データ52の場合と同様、上述したように、高さ群列画素データ53は、図8に示すように、隣接する高さ列画素データを4列分集めて構成されている。従って、高さ群列画素データ53に対する演算による処理は、読み出された高さ群列画素データ53を一時記憶すると共に、この高さ群列画素データ53から高さ列画素データを1列づつ順に取り出して、この高さ列画素データに対する演算による処理を行う。
【0028】
このように、上記の画面データの構成を、図6、図7、及び、図8に示すような横群列画素データ51、縦群列画素データ52、及び、高さ群列画素データと捉え直して、各列画素データに対する演算による処理を、横群列画素データ51、縦群列画素データ52、及び、高さ群列画素データ53を用いて行うことにより、画素データ群41単位で、読出、及び、書込を行うことを利用することができる。この画素データ群41単位で、読出、及び、書込を行うことにより、画面データ記憶装置11における上述した読出、及び、書込に要する処理時間の短縮を図っている。
【0029】
上記のような画素データ群41単位で、読出、及び、書込を行う処理が可能なのは、後述するように、画面データ記憶装置11として、バースト動作が可能なSDRAM(Synchronous Dynamic random Access Memory)で構成された記憶装置が用いられているからである。
【0030】
そこで、次に、この画面データ記憶装置11について説明する。上記の画像処理装置1の画面データ記憶装置11としては、上述したように、SDRAM(Synchronous Dynamic random Access Memory)で構成された記憶装置が用いられる。このSDRAMで構成された記憶装置としては、従来、SDR−SDRAM(Single Data Rate SDRAM)で構成された記憶装置が一般的であった。しかし、最近、この読出/書込の速度がさらに速い記憶装置として、DDR−SDRAM(Double Data Rate SDRAM)で構成された記憶装置が注目されている。このDDR−SDRAMは、2ビットのプリフェッチ機能を備えたSDRAMである。
【0031】
このDDR−SDRAMで構成された記憶装置に対しては、当該記憶装置が使用される目的に応じて、更なる処理速度の向上を図る各種の提案がなされている(例えば、特許文献1参照)。上記の画像処理装置1は、画面データ記憶装置11として、このDDR−SDRAMで構成された記憶装置が用いられている。
【0032】
図9は、DDR−SDRAMを用いた画面データ記憶装置11の記憶の中枢部分の基本構成の例を示したブロック図である。図9において、DDR−SDRAMを用いた画面データ記憶装置11は、#0メモリバンク、#1メモリバンク、#2メモリバンク、及び、#3メモリバンクの4個のメモリバンクと、データ入出力回路とで構成されている。上記の各メモリバンクに対しては、データ入出力回路を介して、各メモリバンクに記憶されているデータを読出たり、各メモリバンクにデータを書込んだりされる。
【0033】
各メモリバンクに対しては、同期用のクロックとして、正クロック及び負クロック(ディファレンシャルクロック)が入力される。この負クロックは、正クロックを反転させたクロックである。これらのクロックが用いられることで、DDR−SDRAMでは、正クロック及び負クロックの立ち上がりで、データの読出/書込が行われる。従って、1正クロック周期で2個のデータの読出/書込が可能である。
【0034】
データ入出力回路には、タイミングパルスとして、データストローブが入力される。このデータストローブは、メモリバンクから読出されたデータを、外部へ出力するタイミングパルスである。
【0035】
上記の各メモリバンクに対しては、バンクアドレス(Bank Address)、ロウアドレス(Row Address)、カラムアドレス(Column Address)、及び、コマンド(Command)が、必要に応じて、入力される。バンクアドレスは、4個のメモリバンクの中から、読出、又は、書込を行うメモリバンクを選択するアドレスである。ロウアドレスは、メモリアドレスの上位アドレスを表し、カラムアドレスは、メモリアドレスの下位アドレスを表す。
【0036】
コマンドは、DDR−SDRAMを制御するのに用いられる命令である。画面データ記憶装置11は、多くのコマンドを備えているが、上記のメモリバンクに対する読出、又は、書込を行うのに重要なコマンドは、バンクアクテイブ(Bank Active)、リード(read)、ライト(write)、及び、プリチャージ(Precharge)の4個のコマンドである。
【0037】
この内、バンクアクテイブは、メモリバンクを活性化するコマンドである。リードは、読出を行うコマンドである。ライトは、書込を行うコマンドである。そして、プリチャージは、現在の動作(リード/ライト)が終了して、同一メモリバンク内の別のロウアドレスを活性化するために、メモリバンクをアイドル状態に戻すコマンドである。
【0038】
尚、本明細書では、n(=0〜3)を、動作の対象となる4個のメモリバンク(#0メモリバンク、#1メモリバンク、#2メモリバンク、又は、#3メモリバンク)のいずれであるかを表す添字とする。
【0039】
又、バンクアドレスをBAn、ロウアドレスをRAn、カラムアドレスをCAn、データストローブをDSと略すると共に、コマンドであるバンクアクテイブをACn、リードをRDn、ライトをWRn、そして、プリチャージをPRnと略する。又、読出、又は、書込されるデータを、Df(fは読出、又は、書込される順番を表し、0から始まる正の整数である)と略する。
【0040】
上記の画面データ記憶装置11に用いられているDDR−SDRAMの特徴は、マルチバンクオペレーションとバースト動作が可能であることである。マルチバンクオペレーションとは、メモリを独立した複数のメモリバンクで構成し、各メモリバンクを独立して制御することができることである。上記の画面データ記憶装置11では、上述したように、#0メモリバンク、#1メモリバンク、#2メモリバンク、及び、#3メモリバンクの4個のメモリバンクを備えている。
【0041】
又、バースト動作とは、メモリ内部で、パイプライン処理を行うことにより、外部クロックに同期して、同一のメモリバンクにメモリアドレスが連続して記憶されているある決まった個数のデータを、連続して入出力することが可能であることである。この連続して入出力されるデータの個数をバースト長と称する。
【0042】
このバースト長は、一般に、何種類かの中から、設定によって選択可能である。上記の画面データ記憶装置11の基本構成では、このバースト長は、上記の画面データにおいて、1個の画素データ群が4個の画素データで構成されていることに合わせて、バースト長=4としている。又、上記の画像処理装置1の基本構成では、1個のデータは、1バイトで構成されている。
【0043】
そこで、上記の画面データ記憶装置11では、1回の読出、又は書込に対して、1バイトで構成される画素データ40を、4個連続して処理することが可能である。即ち、4個の画素データ40で構成されている1個の画素データ群41を、1回の読出、又は書込で処理することが可能である。
【0044】
これを可能にするためには、画素データ群41を構成する4個の画素データ40は、同一のメモリバンクに記憶されると共に、4個の画素データ40のメモリアドレスが連続していることが条件となる。そこで、上記の画面データは、実際にこの条件を満足するように、画面データ記憶装置11に記憶されている。
【0045】
即ち、上記の画面データ記憶装置11では、上述した画面データは、この画面データを構成する横群列画素データ51が、画面上の上の列から下の列の順に、連続して画面データ記憶装置11の#0メモリバンクから順に記憶されている。この横群列画素データ51は、画素データ群41が横方向31に複数、連続して直列に1列で並べられて形成されたものである。又、画素データ群41を構成する4個の画素データ40は、同一のメモリバンクに、この4個の画素データ40のアドレスが連続して記憶されている。
【0046】
従って、横群列画素データ51上で連続して並んでいる画素データ40は、例えば、#0メモリバンクにおいて、メモリアドレスが連続するようにして記憶される。具体的には、図2に示す画面データの場合、各画面の画素データ40は、図3〜図5に示すように配列されている。
【0047】
即ち、連続する画素データD01,01,01, D02,01,01, D03,01,01, D04,01,01, D05,01,01,…D01,02,01, D02,02,01, D03,02,01, D04,02,01, D05,02,01,…D01,01,02, D02,01,02, D03,01,02, D04,01,02, D05,01,02, …が、#0メモリバンクにおいて、数字の小さいメモリアドレスから数字の大きいメモリアドレスに向かって、メモリアドレスがインクリメントされながら、この順で、連続して記憶される。
【0048】
そして、#0メモリバンクの全メモリエリアに記憶がなされて、#0メモリバンクからはみ出る分は、次のメモリバンクである#1メモリバンクへ、#0メモリバンクと同様にして記憶される。図10は、図2に示す画面データにおける各画素データが記憶されたメモリバンクのバンクアドレス(BAn)を示したものである。
【0049】
図2に示す画面データの場合、図3〜図5と図10を比較すると分かるように、画素データD01,01,01からD08,02,04までが、バンクアドレスがBA0の#0メモリバンクへ記憶され、画素データD09,02,04以降の一定量のデータが、バンクアドレスがBA1の#1メモリバンクへ記憶される。同様にして、#1メモリバンクからはみ出る分は、次のメモリバンクである#2メモリバンクへ記憶される。
【0050】
次に、上記の画面データ記憶装置11における、従来用いられている読出シーケンスについて説明する。図11、及び、図12は、同一のメモリバンクから、データを読出す読出シーケンスを示したタイムチャートである。図11、及び、図12では、#0メモリバンクを動作の対象としている。又、バースト長は、上述したように、バースト長=4としている。
【0051】
そこで、図11、及び、図12において、最初に、読出を行う#0メモリバンクに対して、バンクアクテイブ(AC0)を入力すると同時に、バンクアドレス(BA0)、及び、ロウアドレス(RA0)を入力する。そして、バンクアクテイブ(BA0)の入力から3クロック後にリード(RD0)を入力すると同時に、カラムアドレス(CA0)を入力する。
【0052】
すると、リード(RD0)の入力から一定の時間経過後に、データ(D0〜D3)が連続して#0メモリバンクから読出されて出力される。このリード(RD0)の入力からの一定の時間経過を、CASレイテンシーと称し、上述した同期用のクロックのパルス数で表される。
【0053】
このCASレイテンシーの値は、一般に、何種類かの中から、設定によって選択可能である。上記の画面データ記憶装置11では、CASレイテンシーを、2.5クロックとしている。
【0054】
そこで、上記の場合、リード(RD0)の入力の2.5クロック後に、4個のデータ(D0〜D3)が連続して#0メモリバンクから読出されて出力される。即ち、1回の読出シーケンスで、1個の画素データ群41を読出することができる。
【0055】
さらに、続けてデータの読出を行う場合、続けて読出すデータのロウアドレス(RA0)が、当該データに先行して読出されたデータのロウアドレス(RA0)と同一であるか、否かによって、読出シーケンスが異なってくる。同一の場合は、図11に示す読出シーケンスとなり、同一でない場合は、図12に示す読出シーケンスとなる。
【0056】
即ち、同一の場合は、図11に示すように、先に入力されたリード(RD0)の入力に続いて、2クロック毎にリード(RD0)を入力すると、先行して読出されたデータ(D0〜D3)に続いて、さらに、連続してデータ(D4〜D7,D8〜D11)が出力される。
【0057】
つまり、複数個の画素データ群41が同一のメモリバンクに記憶されていると共に、これらの画素データ群41のロウアドレスが同一の場合は、これらの複数個の画素データ群41を連続して読出することができる。
【0058】
これに対して、同一でない場合は、図12に示すように、先に入力されたリード(RD0)の入力の2クロック後に、プリチャージ(PR0)を入力し、さらに、このプリチャージ(PR0)の入力の3クロック後に、最初に#0メモリバンクに対して読出を行うのと同様の処理をする。
【0059】
即ち、バンクアクテイブ(AC0)を入力すると同時に、バンクアドレス(BA0)、及び、ロウアドレス(RA0)を入力する。そして、バンクアクテイブ(BA0)の入力から3クロック後にリード(RD0)を入力すると同時に、カラムアドレス(CA0)を入力する。すると、リード(RD0)の入力の2.5クロック後に、4個のデータ(D4〜D7)が連続して#0メモリバンクから読出されて出力される。この場合は、読出データは、先行して読出されたデータとの間に、図12に示すように、6クロックの空きが生じてしまう。
【0060】
つまり、複数個の画素データ群41が同一のメモリバンク記憶されていても、これらの画素データ群41のロウアドレスが同一でない場合は、これらの複数個の画素データ群41を連続して読出することはできず、読出される複数個の画素データ群41相互間には、6クロックの空きが生じることになる。
【0061】
そこで、次に、上述した、横群列画素データ51、縦群列画素データ52、及び、高さ群列画素データ53に対する、上記の画面データ記憶装置11における読出シーケンスを説明する。
【0062】
横群列画素データ51の場合、上述したように、横群列画素データ51は、実質的には、横列画素データと同じものである。即ち、横群列画素データ51上で連続して並んでいる画素データ群41は、画素データが、画面データ記憶装置11の#0メモリバンクから順に、メモリアドレスが連続するようにして記憶されている。即ち、横群列画素データ51上で隣接する画素データ群41同士は、同一のメモリバンクに記憶されると共に、画素データのメモリアドレスが連続している。
【0063】
従って、先行して読出されたデータに続けて読出されるデータのロウアドレスが、当該先行して読出されたデータのロウアドレスと同一である。そこで、横群列画素データ51の場合は、複数個の画素データ群41を連続して読出することができる。
【0064】
例えば、図6において、D01,01,01, D02,01,01, D03,01,01, D04,01,01, D05,01,01,…の横群列画素データ51の場合は、読出シーケンスは、図11において、D0〜D4は、D01,01,01, 〜 D05,01,01,に該当する。即ち、横群列画素データ51の読出状態は、図13のようになる。
【0065】
縦群列画素データ52の場合、縦群列画素データ52を構成する画素データ群41では、この画素データ群41を構成する4個の画素データのメモリアドレスは、連続している。しかし、縦群列画素データ52内で縦方向に隣接する画素データ群41同士は、異なる横群列画素データ51に属することから、この縦方向に隣接する画素データ群41同士のロウアドレスは同一ではない。
【0066】
即ち、先行して読出されたデータに続けて読出されるデータのロウアドレスが、当該先行して読出されたデータのロウアドレスと同一ではない。従って、縦群列画素データ52の場合は、複数個の画素データ群41を連続して読出することができない。
【0067】
例えば、図7において、D01,01,01, D02,01,01, D03,01,01, D04,01,01, D01,02,01, D02,02,01, D03,02,01, D04,02,01, D01,03,01,…の縦群列画素データ52の場合は、読出シーケンスは、図12において、D0〜D3は、D01,01,01, 〜 D04,01,01,に該当し、D4〜D7は、D01,02,01, 〜 D04,02,01,に該当する。即ち、縦群列画素データ52の読出状態は、図14のようになる。
【0068】
高さ群列画素データ53の場合、縦群列画素データ52と同様、高さ群列画素データ53を構成する画素データ群41では、この画素データ群41を構成する4個の画素データのメモリアドレスは、連続している。しかし、高さ群列画素データ53内で高さ方向に隣接する画素データ群41同士は、異なる横群列画素データ51に属することから、この高さ方向に隣接する画素データ群41同士のロウアドレスは同一ではない。
【0069】
即ち、先行して読出されたデータに続けて読出されるデータのロウアドレスが、当該先行して読出されたデータのロウアドレスと同一ではない。従って、高さ群列画素データ53の場合は、複数個の画素データ群41を連続して読出することができない。
【0070】
例えば、図8において、D01,01,01, D02,01,01, D03,01,01, D04,01,01, D01,01,02, D02,01,02, D03,01,02, D04,01,02, D01,01,03,…の高さ群列画素データ53の場合は、読出シーケンスは、図12において、D0〜D3は、D01,01,01, 〜 D04,01,01,に該当し、D4〜D7は、D01,01,02, 〜 D04,01,02,に該当する。即ち、高さ群列画素データ53の読出状態は、図15のようになる。
【0071】
次に、画面データ記憶装置11における、従来用いられている書込シーケンスについて説明する。書込シーケンスについても、上記の読出シーケンスと略同様となる。図16、及び、図17は、同一のメモリバンクへ、データを書込むシーケンスを示したタイムチャートである。
【0072】
図16、及び、図17において、最初に、書込を行う#0メモリバンクに対して、バンクアクテイブ(AC0)を入力すると同時に、バンクアドレス(BA0)、及び、ロウアドレス(RA0)を入力する。そして、バンクアクテイブ(BA0)の入力から3クロック後にライト(WR0)を入力すると同時に、カラムアドレス(CA0)を入力する。すると、ライト(WR0)の入力の1クロック後に、4個のデータ(D0〜D3)が連続して#0メモリバンクへ書込される。即ち、1回の書込シーケンスで、1個の画素データ群41を書込することができる。
【0073】
さらに、続けてデータの書込を行う場合、読出シーケンスと同様、続けて書込むデータのロウアドレス(RA0)が、当該データに先行して書込まれたデータのロウアドレス(RA0)と同一であるか、否かによって、書込シーケンスが異なってくる。同一の場合は、図16に示す書込シーケンスとなり、同一でない場合は、図17に示す書込シーケンスとなる。
【0074】
即ち、同一の場合は、図16に示すように、先に入力されたライト(WR0)の入力に続いて、2クロック毎にライト(WR0)を入力すると、先行して書込まれたデータ(D0〜D3)に続いて、さらに、連続してデータ(D4〜D7,D8〜D11)が書込まれる。
【0075】
つまり、複数個の画素データ群41が同一のメモリバンク記憶されていると共に、これらの画素データ群41のロウアドレスが同一の場合は、これらの複数個の画素データ群41を連続して書込することができる。
【0076】
これに対して、同一でない場合は、図17に示すように、先に入力されたライト(WR0)の入力の5クロック後に、プリチャージ(PR0)を入力し、さらに、このプリチャージ(PR0)の入力の3クロック後に、最初に#0メモリバンクに対して書込を行うのと同様の処理をする。
【0077】
即ち、バンクアクテイブ(AC0)を入力すると同時に、バンクアドレス(BA0)、及び、ロウアドレス(RA0)を入力する。そして、バンクアクテイブ(BA0)の入力から3クロック後にライト(WR0)を入力すると同時に、カラムアドレス(CA0)を入力する。すると、ライト(WR0)の入力の1クロック後に、4個のデータ(D4〜D7)が連続して#0メモリバンクへ書込される。この場合は、書込データは、先行して書込まれたデータとの間に、図17に示すように、9クロックの空きが生じてしまう。
【0078】
つまり、複数個の画素データ群41が同一のメモリバンク記憶されていても、これらの画素データ群41のロウアドレスが同一でない場合は、これらの複数個の画素データ群41を連続して書込することはできず、書込される複数個の画素データ群41相互間には、9クロックの空きが生じることになる。
【0079】
そこで、次に、上述した、横群列画素データ51、縦群列画素データ52、及び、高さ群列画素データ53に対する、上記の画面データ記憶装置11における書込シーケンスを説明する。
【0080】
横群列画素データ51の場合、上述したように、横群列画素データ51は、実質的には、横列画素データと同じものである。即ち、横群列画素データ51上で連続して並んでいる画素データ群41は、画素データが、画面データ記憶装置11の#0メモリバンクから順に、メモリアドレスが連続するようにして記憶されている。即ち、横群列画素データ51上で隣接する画素データ群41同士は、同一のメモリバンクに記憶されると共に、画素データのメモリアドレスが連続している。
【0081】
従って、先行して読出されたデータに続けて書込されるデータのロウアドレスが、当該先行して書込されたデータのロウアドレスと同一である。そこで、横群列画素データ51の場合は、複数個の画素データ群41を連続して書込することができる。
【0082】
例えば、図6において、D01,01,01, D02,01,01, D03,01,01, D04,01,01, D05,01,01,…の横群列画素データ51の場合は、読出シーケンスは、図16において、D0〜D4は、D01,01,01, 〜 D05,01,01,に該当する。即ち、横群列画素データ51の書込状態は、図18のようになる。
【0083】
縦群列画素データ52の場合、縦群列画素データ52を構成する画素データ群41では、この画素データ群41を構成する4個の画素データのメモリアドレスは、連続している。しかし、縦群列画素データ52内で縦方向に隣接する画素データ群41同士は、異なる横群列画素データ51に属することから、この縦方向に隣接する画素データ群41同士のロウアドレスは同一ではない。
【0084】
即ち、先行して書込されたデータに続けて書込されるデータのロウアドレスが、当該先行して書込されたデータのロウアドレスと同一ではない。従って、縦群列画素データ52の場合は、複数個の画素データ群41を連続して書込することができない。
【0085】
例えば、図7において、D01,01,01, D02,01,01, D03,01,01, D04,01,01, D01,02,01, D02,02,01, D03,02,01, D04,02,01, D01,03,01,…の縦群列画素データ52の場合は、書込シーケンスは、図17において、D0〜D3は、D01,01,01, 〜 D04,01,01,に該当し、D4〜D7は、D01,02,01, 〜 D04,02,01,に該当する。即ち、縦群列画素データ52の書込状態は、図19のようになる。
【0086】
高さ群列画素データ53の場合、縦群列画素データ52と同様、高さ群列画素データ53を構成する画素データ群41では、この画素データ群41を構成する4個の画素データのメモリアドレスは、連続している。しかし、高さ群列画素データ53内で高さ方向に隣接する画素データ群41同士は、異なる横群列画素データ51に属することから、この高さ方向に隣接する画素データ群41同士のロウアドレスは同一ではない。
【0087】
即ち、先行して書込されたデータに続けて書込されるデータのロウアドレスが、当該先行して書込されたデータのロウアドレスと同一ではない。従って、高さ群列画素データ53の場合は、複数個の画素データ群41を連続して書込することができない。
【0088】
例えば、図8において、D01,01,01, D02,01,01, D03,01,01, D04,01,01, D01,01,02, D02,01,02, D03,01,02, D04,01,02, D01,01,03,…の高さ群列画素データ53の場合は、書込シーケンスは、図17において、D0〜D3は、D01,01,01, 〜 D04,01,01,に該当し、D4〜D7は、D01,01,02, 〜 D04,01,02,に該当する。即ち、高さ群列画素データ53の書込状態は、図20のようになる。
【0089】
上記の各説明から、上記の画面データ記憶装置11の同一メモリバンクにおける同一のロウアドレス、即ち、同一の上位アドレスを備えたメモリエリア内では、当該メモリエリア内を移行するアクセスは、連続アクセス可能である。これに対して、同一メモリバンクにおける異なるロウアドレス、即ち、異なる上位アドレスを備えたメモリエリアへ移行するアクセスは、不連続アクセスとなることが分かる。
【特許文献1】特開2007−47750号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0090】
上述したように、従来、上記の画像処理装置1では、画面データは、画像処理装置1の画面データ記憶装置11に、図2(図3〜図5)に示すように記録されている。そして、画像処理装置1では、この画面データの横列画素データ、縦列画素データ、及び、高さ列画素データに対して、演算による処理が行われる。
【0091】
この演算による処理が行われるに際して、画面データ記憶装置11に対する読出、及び、書込の処理時間を短縮するために、上記の画面データの構成を、図6、図7、及び、図8に示すような横群列画素データ51、縦群列画素データ52、及び、高さ群列画素データと捉え直して、各列画素データに対する演算による処理を、横群列画素データ51、縦群列画素データ52、及び、高さ群列画素データ53を用いて行うことにより、画面データ記憶装置11における上述した読出、及び、書込に要する処理時間の短縮を図っている。
【0092】
しかしながら、上記のような工夫を施しても、画面データ記憶装置11における読出、及び、書込の処理においては、横群列画素データ51の場合は、複数個の画素データ群41を連続して読出することができる。しかし、上述したように、縦群列画素データ52の場合は、複数個の画素データ群41を連続して読出することができない。又、高さ群列画素データ53の場合も、複数個の画素データ群41を連続して読出することができない。従って、さらに、画面データ記憶装置11における読出、及び、書込の処理時間の短縮を図る余地がある。
【0093】
そこで、この発明は、このような状況を解決するためになされたものであって、共焦点顕微鏡の画像を処理する画像処理装置等における画像処理の効率化を図るべく、共焦点顕微鏡の画像を撮影した電子カメラの複数の出力画面データ等の3次元データに対して、さらに効率的に、読出、及び、書込が可能な、データ記憶装置、及び、データ記憶方法を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0094】
まず、本発明のデータ記憶装置について説明する。本発明のデータ記憶装置は、データのサイズが同一の単位データが、1個以上の一定個数でX軸方向に1列に並んで構成される単位データ群が複数、X軸方向に直列に1列で並べられて1次元データが形成され、該1次元データが複数、X軸方向に並列でY軸方向に直列に並べられて2次元データが形成され、該2次元データが複数、Y軸方向に並列でZ軸方向に直列に並べられて形成される3次元データに対するデータ記憶装置である。
【0095】
上記の単位データ、単位データ群、1次元データ、2次元データ、及び、3次元データ、の各例としては、それぞれ、上述した画像処理装置1の画面データ記憶装置11における、画素データ、画素データ群41、列データ(横列画素データ)、面データ、及び、画面データが、該当する。
【0096】
上記のデータ記憶装置では、上記の3次元データに含まれる1次元データをX軸群列データと称し、上記の3次元データに含まれる単位データ群がX軸方向に並列でY軸方向に直列に1列で並んで形成されている群列をY軸群列データと称し、上記の3次元データに含まれる単位データ群がX軸方向に並列でZ軸方向に直列に1列で並んで形成されている群列をZ軸群列データと称する。
【0097】
上記の単位データ、X軸群列データ、Y軸群列データ、及び、Z軸群列データの各例としては、それぞれ、上述した画像処理装置1の画面データ記憶装置11における、横群列画素データ51、縦群列画素データ52、及び、高さ群列画素データ53が、該当する。
【0098】
又、上記のデータ記憶装置は、上位アドレスと下位アドレスとによりアクセスされるメモリで構成されたメモリバンクを複数備えると共に、該メモリバンクはバンクアドレスで識別され、同一メモリバンクにおける同一の上位アドレスを備えたメモリエリア内では、該メモリエリア内を移行するアクセスは連続アクセス可能であり、同一メモリバンクにおける異なる上位アドレスを備えたメモリエリアへ移行するアクセスは不連続アクセスとなり、異なるメモリバンクへ移行するアクセスは連続アクセス可能であるSDRAMで構成されている。
【0099】
上記の上位アドレス、及び、下位アドレスの各例としては、それぞれ、上述した画像処理装置1の画面データ記憶装置11における、ロウアドレス、及び、カラムアドレスが、該当する。
【0100】
上記のデータ記憶装置では、同一のX軸群列データに含まれる隣接する単位データ同士は、同一メモリバンクにおける同一の上位アドレスを備えたメモリエリアに記憶され、Y軸群列データ内でY軸方向に隣接する単位データ群同士は、異なるメモリバンクのメモリエリアに記憶され、Z軸群列データ内でZ軸方向に隣接する単位データ群同士は、異なるメモリバンクのメモリエリアに記憶されるようにして、3次元データが記憶されることを特徴としている。
【0101】
上記の画面データ記憶装置によれば、同一のX軸群列データに含まれる隣接する単位データ同士は、同一メモリバンクにおける同一の上位アドレスを備えたメモリエリアに記憶される。従って、同一のX軸群列データに含まれる単位データは、連続アクセス可能である。又、X軸群列データにおける単位データ群は、一定個数の単位データがX軸方向に1列に並んで構成されているから、同一のX軸群列データに含まれる単位データ群は、連続アクセス可能である。
【0102】
又、Y軸群列データ内でY軸方向に隣接する単位データ群同士は、異なるメモリバンクのメモリエリアに記憶される。従って、Y軸群列データ内でY軸方向に隣接する単位データ群同士は、連続アクセス可能である。
【0103】
又、Z軸群列データ内でZ軸方向に隣接する単位データ群同士は、異なるメモリバンクのメモリエリアに記憶される。従って、Z軸群列データ内でZ軸方向に隣接する単位データ群同士は、連続アクセス可能である。
【0104】
従って、X軸群列データのみならず、Y軸群列データ、及び、Z軸群列データも連続アクセス可能であるので、上記のデータ記憶装置を用いることにより、例えば、上述した画像処理装置1の画面データ記憶装置11において、横列画素データしか連続アクセスが可能でない従来例の画面データ記憶装置に比べて、効率的に、読出、及び、書込を可能とすることができる。それ故、共焦点顕微鏡の画像処理等に対して、効率化を図ることができる。
【0105】
上記のデータ記憶装置において、SDRAMとして、DDR−SDRAM、DDR2−SDRAM、又は、DDR3−SDRAMを用いるのが好適である。
【0106】
又、上記のデータ記憶装置において、3次元データとして、電子カメラの出力データである画面データを用いることができる。
【0107】
次に、本発明のデータ記憶方法について説明する。本発明のデータ記憶方法は、次のようなデータ記憶装置に対して用いられる。このデータ記憶装置は、上述した本発明のデータ記憶装置と同じ構成である。
【0108】
即ち、本発明のデータ記憶方法が用いられるデータ記憶装置は、上位アドレスと下位アドレスとによりアクセスされるメモリで構成されたメモリバンクを複数備えると共に、該メモリバンクはバンクアドレスで識別され、同一メモリバンクにおける同一の上位アドレスを備えたメモリエリア内では、該メモリエリア内を移行するアクセスは連続アクセス可能であり、同一メモリバンクにおける異なる上位アドレスを備えたメモリエリアへ移行するアクセスは不連続アクセスとなり、異なるメモリバンクへ移行するアクセスは連続アクセス可能であるSDRAMで構成されたデータ記憶装置である。
【0109】
又、本発明のデータ記憶方法は、上述した3次元データを記憶する方法である。この3次元データは、上述したように、データのサイズが同一の単位データが、1個以上の一定個数でX軸方向に1列に並んで構成される単位データ群が複数、X軸方向に直列に1列で並べられて1次元データが形成され、該1次元データが複数、X軸方向に並列でY軸方向に直列に並べられて2次元データが形成され、該2次元データが複数、Y軸方向に並列でZ軸方向に直列に並べられて形成される3次元データである。
【0110】
この3次元データでは、上述したように、3次元データに含まれる1次元データをX軸群列データと称し、3次元データに含まれる単位データ群がX軸方向に並列でY軸方向に直列に1列で並んで形成されている群列をY軸群列データと称し、3次元データに含まれる単位データ群がX軸方向に並列でZ軸方向に直列に1列で並んで形成されている群列をZ軸群列データと称する。
【0111】
そして、上記のデータ記憶方法では、上記の3次元データが次のように記憶されることを特徴としている。即ち、同一のX軸群列データに含まれる単位データは、同一メモリバンクにおける同一の上位アドレスを備えたメモリエリアに記憶され、Y軸群列データ内でY軸方向に隣接する単位データ群同士は、異なるメモリバンクのメモリエリアに記憶され、Z軸群列データ内でZ軸方向に隣接する単位データ群同士は、異なるメモリバンクのメモリエリアに記憶されるようにして、3次元データが記憶される。
【発明の効果】
【0112】
本発明によれば、同一のX軸群列データに含まれる隣接する単位データ同士は、同一メモリバンクにおける同一の上位アドレスを備えたメモリエリアに記憶される。従って、同一のX軸群列データに含まれる単位データは、連続アクセス可能である。又、X軸群列データにおける単位データ群は、一定個数の単位データがX軸方向に1列に並んで構成されているから、同一のX軸群列データに含まれる単位データ群は、連続アクセス可能である。
【0113】
又、Y軸群列データ内でY軸方向に隣接する単位データ群同士は、異なるメモリバンクのメモリエリアに記憶される。従って、Y軸群列データ内でY軸方向に隣接する単位データ群同士は、連続アクセス可能である。
【0114】
又、Z軸群列データ内でZ軸方向に隣接する単位データ群同士は、異なるメモリバンクのメモリエリアに記憶される。従って、Z軸群列データ内でZ軸方向に隣接する単位データ群同士は、連続アクセス可能である。
【0115】
従って、X軸群列データのみならず、Y軸群列データ、及び、Z軸群列データも連続アクセス可能であるので、上記のデータ記憶装置を用いることにより、例えば、上述した画像処理装置1の画面データ記憶装置11において、横列画素データしか連続アクセスが可能でない従来例の画面データ記憶装置に比べて、効率的に、読出、及び、書込を可能とすることができる。それ故、共焦点顕微鏡の画像処理等に対して、効率化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0116】
次に、本発明の実施の形態における画面データ記憶装置について、図面を参照しながら説明する。本実施の形態における画面データ記憶装置は、ハードウエアとしては、前述した共焦点顕微鏡の画像を処理する画像処理装置1に使用される画面データ記憶装置11そのものである。この画面データ記憶装置11には、前述のように、DDR−SDRAMによる図9に示す基本構成が用いられている。
【0117】
又、本実施の形態における画面データ記憶装置11には、この画面データ記憶装置11へ記憶するデータとして、前述した共焦点顕微鏡の画像を撮影した電子カメラ2の出力である図2、図3〜図5に示す画面データを用いる。
【0118】
本実施の形態における画面データ記憶装置11が、前述の従来例における画面データ記憶装置11と異なるのは、前述の図2に示す画面データを記憶する方法である。そこで、次に、本実施の形態における画面データ記憶装置11における、図2、図3〜図5に示す画面データの記憶方法について説明する。
【0119】
この画面データ記憶装置11では、前述のように、同一のメモリバンクから、データを読出す読出シーケンスとして、先行して読出されるデータに続けて読出すデータのロウアドレス(RAn)が、当該先行して読出されるデータのロウアドレス(RAn)と同一である場合は、図11に示す読出シーケンスとなる。
【0120】
即ち、図11に示すように、最初に、読出を行う#0メモリバンクに対して、バンクアクテイブ(AC0)を入力すると同時に、バンクアドレス(BA0)、及び、ロウアドレス(RA0)を入力する。そして、バンクアクテイブ(BA0)の入力から3クロック後にリード(RD0)を入力すると同時に、カラムアドレス(CA0)を入力する。すると、リード(RD0)の入力の2.5クロック後に、4個のデータ(D0〜D3)が連続して#0メモリバンクから読出されて出力される。
【0121】
さらに、図11に示すように、先に入力されたリード(RD0)の入力に続いて、2クロック毎にリード(RD0)を入力すると、先行して読出されたデータ(D0〜D3)に続いて、さらに、連続してデータ(D4〜D7,D8〜D11)が出力される。
【0122】
前述のように、画面データは、画面データ記憶装置11の1つのメモリバンクにおいて、メモリアドレスが連続するようにして画素データが記憶されており、横群列画素データ51の場合は、続けて読出すデータのロウアドレス(RA0)が、当該データに先行して読出されるデータのロウアドレス(RA0)と同一である。
【0123】
従って、本実施の形態における画面データ記憶装置11においても、前述の従来例と同様、横群列画素データ51に対しては、上記の図11に示す読出シーケンスを用いる。
【0124】
同様の理由で、書込の場合も、本実施の形態における画面データ記憶装置11では、前述の従来例と同様、横群列画素データ51に対しては、図16に示す書込シーケンスを用いる。
【0125】
しかし、前述のように、同一のメモリバンクからデータを読出す読出シーケンスとして、先行して読出されるデータに続けて読出すデータのロウアドレス(RA0)が当該先行して読出されるデータのロウアドレス(RA0)と異なる場合は、図12に示す読出シーケンスとなる。
【0126】
この場合は、読出データは、先行して読出されたデータとの間に、図12に示すように、6クロックの空きが生じてしまう。同様に、書込シーケンスは、前述のように、図17に示すようになり、先行して書込まれたデータとの間に、9クロックの空きが生じてしまう。
【0127】
前述のように、縦群列画素データ52の場合は、縦群列画素データ52を構成する画素データ群41では、この画素データ群41を構成する4個の画素データのメモリアドレスは、連続している。しかし、縦群列画素データ52内で縦方向に隣接する画素データ群41同士は、異なる横群列画素データ51に属することから、この縦方向に隣接する画素データ群41同士のロウアドレスは同一ではない。
【0128】
即ち、先行して読出されたデータに続けて読出されるデータのロウアドレスが、当該先行して読出されたデータのロウアドレスと同一ではない。従って、縦群列画素データ52の場合は、複数個の画素データ群41を連続して読出することができない。
【0129】
この点は、高さ群列画素データ53の場合も同様である。この高さ群列画素データ53の場合、高さ群列画素データ53を構成する画素データ群41では、この画素データ群41を構成する4個の画素データのメモリアドレスは、連続している。しかし、高さ群列画素データ53内で高さ方向に隣接する画素データ群41同士は、異なる横群列画素データ51に属することから、この高さ方向に隣接する画素データ群41同士のロウアドレスは同一ではない。
【0130】
即ち、先行して読出されたデータに続けて読出されるデータのロウアドレスが、当該先行して読出されたデータのロウアドレスと同一ではない。従って、高さ群列画素データ53の場合は、複数個の画素データ群41を連続して読出することができない。
【0131】
そのため、前述したように、縦群列画素データ52の場合、及び、高さ群列画素データ53の場合、隣接する画素データ群41の読出、及び、書込は、連続して行うことができない。
【0132】
そこで、本実施の形態における画面データ記憶装置11では、縦群列画素データ52の場合、及び、高さ群列画素データ53の場合に対しては、従来例におけるのと異なる対処方法を行っている。次に、この対処方法について説明する。
【0133】
画面データ記憶装置11に用いられているDDR−SDRAMでは、前述したように、マルチバンクオペレーションが可能である。即ち、画面データ記憶装置11のDDR−SDRAMが備える#0メモリバンク、#1メモリバンク、#2メモリバンク、及び、#3メモリバンクの4個のメモリバンクのそれぞれに対して、独立して制御することができる。
【0134】
そこで、例えば、#0メモリバンクに対して、図12の読出シーケンスに示すような、連続して読出を指示する方式は採用せず、これに代えて、次のような方式を採用する。即ち、#0メモリバンク〜#3メモリバンクの4個のメモリバンクに対して、1バースト長(4バイト)のデータの読出に必要なコマンド等の入力シーケンス(図12の読出シーケンスを参照)を、クロック周期を、少しずつ順にずらして、並行して行うのである。
【0135】
図21は、このようなデータの読出を行った場合の、読出シーケンスを示したタイムチャートである。図21では、#0メモリバンク〜#3メモリバンクに対して、図12に示す読出シーケンスにおいて、データの読出に必要なバンクアクテイブ(ACn)、バンクアドレス(BAn)、ロウアドレス(RAn)、リード(RDn)、カラムアドレス(CAn)、及び、プリチャージ(PRn)の入力を行うシーケンスを、2クロックずつ順にずらして、並行して行っている。尚、図21では、プリチャージ(PRn)を省略している。
【0136】
このようにして行われる#0メモリバンク〜#3メモリバンクの各メモリバンクにおける読出シーケンスを、合わせて一体として表したタイムチャートが、図22に示す読出シーケンスのタイムチャートである。このようにすることにより、図22から分かるように、データを連続して読出すことができる。尚、図22においても、プリチャージ(PRn)を省略している。
【0137】
同様のことは、書込シーケンスにおいても可能である。例えば、#0メモリバンクに対して、図17の書込シーケンスに示すような、連続して書込を指示する方式は採用せず、これに代えて、次のような方式を採用する。即ち、#0メモリバンク〜#3メモリバンクの4個のメモリバンクに対して、1バースト長(4バイト)のデータの書込に必要なコマンド等の入力シーケンス(図17の書込シーケンスを参照)を、クロック周期を、少しずつ順にずらして、並行して行うのである。
【0138】
図23は、このようなデータの書込を行った場合の、書込シーケンスを示したタイムチャートである。図23では、#0メモリバンク〜#3メモリバンクに対して、図17に示す書込シーケンスにおいて、データの書込に必要なバンクアクテイブ(ACn)、バンクアドレス(BAn)、ロウアドレス(RAn)、ライト(WRn)、カラムアドレス(CAn)、及び、プリチャージ(PRn)の入力を行うシーケンスを、2クロックずらして順に並行して行っている。
【0139】
このように、図23に示すようにして行われる各バンクにおける書込シーケンスを、合わせて一体として表したタイムチャートが、図24に示す書込シーケンスのタイムチャートである。上記のようにすることにより、図24から分かるように、データを連続して書込むことができる。尚、図24では、プリチャージ(PRn)を省略している。
【0140】
上記の各説明から、異なるメモリバンクへ移行するアクセスは、連続アクセス可能であることが分かる。
【0141】
そこで、本実施の形態における画面データ記憶装置11に記憶される上述した図2、図3〜図5に示す画面データにおける、図7〜図8に示す縦群列画素データ52、及び、高さ群列画素データ53に対して、図21(図22)に示す読出シーケンスによる読出、或いは、図23(図24)に示す書込シーケンスによる書込を行うためには、次のようになるようにすればよい。
【0142】
即ち、図2、図3〜図5(図6〜図8)に示す画面データにおいて、縦群列画素データ52内で縦方向に隣接する画素データ群41同士は、異なるメモリバンクに記憶されるようにして、画面データを画面データ記憶装置11に記憶する。
【0143】
例えば、図7において、画素データ群D01,01,01, D02,01,01, D03,01,01, D04,01,01を、#0メモリバンクに、画素データ群D01,02,01, D02,02,01, D03,02,01, D04,02,01を、#1メモリバンクに、そして、画素データ群D01,03,01, D02,03,01, D03,03,01, D04,03,01を、#2メモリバンクに、それぞれ記憶するようにする。
【0144】
又、同様に、高さ群列画素データ53内で高さ方向に隣接する画素データ群41同士は、異なるメモリバンクに記憶されるようにして、画面データを画面データ記憶装置11に記憶する。
【0145】
例えば、図8において、画素データ群D01,01,01, D02,01,01, D03,01,01, D04,01,01を、#0メモリバンクに、画素データ群D01,01,02, D02,01,02, D03,01,02, D04,01,02を、#1メモリバンクに、そして、画素データ群D01,01,03, D02,01,03, D03,01,03, D04,01,03を、#2メモリバンクに、それぞれ記憶するようにする。
【0146】
これに対して、横群列画素データ51内で隣接する画素データ群同士は、従来例におけるのと同様、同一メモリバンクに記憶されるようにして、画面データを画面データ記憶装置11に記憶する。
【0147】
図25〜図27は、図2、図3〜図5に示す画面データに対して、上記の説明に基づいて、各画素データが記憶されるメモリバンクのバンクアドレス(BAn)を表示したものである。図25〜図27では、図3〜図5と比較すると分かるように、横群列画素データ51は、全て、同一メモリバンクに記憶されている。又、縦群列画素データ52では、縦群列画素データ52内で縦方向に隣接する画素データ群41同士は、異なるメモリバンクに記憶されている。又、高さ群列画素データ53内で高さ方向に隣接する画素データ群41同士は、異なるメモリバンクに記憶されている。
【0148】
そこで、上記のようにして記憶された図2、図3〜図5に示す画面データにおける横群列画素データ51の読出は、例えば、図28のようになり、縦群列画素データ52の読出は、例えば、図29のようになると共に、高さ群列画素データ53の読出は、例えば、図30のようになる。いずれの場合も、連続して読出すことができる。
【0149】
又、横群列画素データ51の書込は、例えば、図31のようになり、縦群列画素データ52の書込は、例えば、図32のようになると共に、高さ群列画素データ53の書込は、例えば、図33のようになる。いずれの場合も、連続して書込むことができる。
【0150】
それ故、図2、図3〜図5に示す画面データにおける画素データが、図25〜図27に示すメモリバンクに記憶されることによって、横群列画素データ51のみならず、縦群列画素データ52、及び、高さ群列画素データ53も、連続して、読出、及び、書込をすることができる。
【0151】
従って、本実施の形態における画面データ記憶装置11を用いることにより、横列画素データしか連続読出、及び、書込が可能でなかった従来例の画面データ記憶装置に比べて、効率的に、読出、及び、書込をすることができる。そのため、共焦点顕微鏡等の画像を撮影した電子カメラ2の出力である画面データを処理する画像処理装置に、本実施の形態における画面データ記憶装置11を用いることにより、共焦点顕微鏡等の画像の画像処理の効率化を図ることができる。
【0152】
上記の本実施の形態における画面データ記憶装置11では、DDR−SDRAMを用いているが、これには限られず、このDDR−SDRAMよりもさらに処理速度を向上したDDR2−SDRAM、或いは、DDR3−SDRAMを用いることもできる。
【0153】
DDR−SDRAMは、前述のように、2ビットのプリフェッチ機能を備えたSDRAMである。これに対して、DDR2−SDRAMは、4ビットのプリフェッチ機能を備えたSDRAMであり、DDR3−SDRAMは、8ビットのプリフェッチ機能を備えたSDRAMである。
【0154】
これらのDDR2−SDRAM、或いは、DDR3−SDRAMに対しても、上記の本実施の形態における画面データ記憶装置11で採用した上述した仕組を適用することができ、本実施の形態における画面データ記憶装置11と同様の作用、効果を、得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0155】
【図1】共焦点顕微鏡の画像を撮影した電子カメラの出力画面データを処理する画像処理装置の構成を示した構成図である。
【図2】共焦点顕微鏡の画像を撮影した電子カメラの出力の画面データを示した説明図である。
【図3】共焦点顕微鏡の画像を撮影した電子カメラの出力における画面データの画素データの配置図(その1)である。
【図4】共焦点顕微鏡の画像を撮影した電子カメラの出力における画面データの画素データの配置図(その2)である。
【図5】共焦点顕微鏡の画像を撮影した電子カメラの出力における画面データの画素データの配置図(その3)である。
【図6】横群列画素データにおける画素データの配置図である。
【図7】縦群列画素データにおける画素データの配置図である。
【図8】高さ群列画素データにおける画素データの配置図である。
【図9】DDR−SDRAMを用いた画面データ記憶装置の基本構成の例を示したブロック図である。
【図10】従来例における画面データの各画素データが記憶されたメモリバンクのバンクアドレス(BAn)を示した説明図である。
【図11】DDR−SDRAMの読出シーケンスを示したタイムチャート(その1)である。
【図12】DDR−SDRAMの読出シーケンスを示したタイムチャート(その2)である。
【図13】従来例における画面データの横群列画素データの読出状態を示したタイムチャートである。
【図14】従来例における画面データの縦群列画素データの読出状態を示したタイムチャートである。
【図15】従来例における画面データの高さ群列画素データの読出状態を示したタイムチャートである。
【図16】DDR−SDRAMの書込シーケンスを示したタイムチャート(その1)である。
【図17】DDR−SDRAMの書込シーケンスを示したタイムチャート(その2)である。
【図18】従来例における画面データの横群列画素データの書込状態を示したタイムチャートである。
【図19】従来例における画面データの縦群列画素データの書込状態を示したタイムチャートである。
【図20】従来例における画面データの高さ群列画素データの書込状態を示したタイムチャートである。
【図21】DDR−SDRAMの読出シーケンスを示したタイムチャート(その3)である。
【図22】DDR−SDRAMの読出シーケンスを示したタイムチャート(その4)である。
【図23】DDR−SDRAMの書込シーケンスを示したタイムチャート(その3)である。
【図24】DDR−SDRAMの書込シーケンスを示したタイムチャート(その4)である。
【図25】本実施の形態における画面データの各画素データが記憶されたメモリバンクのバンクアドレス(BAn)を示した説明図(その1)である。
【図26】本実施の形態における画面データの各画素データが記憶されたメモリバンクのバンクアドレス(BAn)を示した説明図(その2)である。
【図27】本実施の形態における画面データの各画素データが記憶されたメモリバンクのバンクアドレス(BAn)を示した説明図(その3)である。
【図28】本実施の形態における画面データの横群列画素データの読出状態を示したタイムチャートである。
【図29】本実施の形態における画面データの縦群列画素データの読出状態を示したタイムチャートである。
【図30】本実施の形態における画面データの高さ群列画素データの読出状態を示したタイムチャートである。
【図31】本実施の形態における画面データの横群列画素データの書込状態を示したタイムチャートである。
【図32】本実施の形態における画面データの縦群列画素データの書込状態を示したタイムチャートである。
【図33】本実施の形態における画面データの高さ群列画素データの書込状態を示したタイムチャートである。
【符号の説明】
【0156】
1 画像処理装置
2 電子カメラ
3 表示器
10 コントローラ
11 画面データ記憶装置
12 カメラインターフェース
13 画像処理部
14 表示インターフェース
15 操作部
21 第1画面
22 第2画面
23 第3画面
24 第4画面
25 第5画面
26 第N画面
31 横方向
32 縦方向
33 高さ方向
40 画素データ
41 画素データ群
51 横群列画素データ
52 縦群列画素データ
53 高さ群列画素データ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
データのサイズが同一の単位データが、1個以上の一定個数でX軸方向に1列に並んで構成される単位データ群が複数、X軸方向に直列に1列で並べられて1次元データが形成され、該1次元データが複数、X軸方向に並列でY軸方向に直列に並べられて2次元データが形成され、該2次元データが複数、Y軸方向に並列でZ軸方向に直列に並べられて形成される3次元データに対して、
前記3次元データに含まれる1次元データをX軸群列データと称し、前記3次元データに含まれる単位データ群がX軸方向に並列でY軸方向に直列に1列で並んで形成されている群列をY軸群列データと称し、前記3次元データに含まれる単位データ群がX軸方向に並列でZ軸方向に直列に1列で並んで形成されている群列をZ軸群列データと称する前記3次元データのデータ記憶装置であって、
上位アドレスと下位アドレスとによりアクセスされるメモリで構成されたメモリバンクを複数備えると共に、該メモリバンクはバンクアドレスで識別され、同一メモリバンクにおける同一の上位アドレスを備えたメモリエリア内では、該メモリエリア内を移行するアクセスは連続アクセス可能であり、同一メモリバンクにおける異なる上位アドレスを備えたメモリエリアへ移行するアクセスは不連続アクセスとなり、異なるメモリバンクへ移行するアクセスは連続アクセス可能であるSDRAMで構成されており、
同一の前記X軸群列データに含まれる隣接する単位データ同士は、同一メモリバンクにおける同一の上位アドレスを備えたメモリエリアに記憶され、前記Y軸群列データ内でY軸方向に隣接する単位データ群同士は、異なるメモリバンクのメモリエリアに記憶され、前記Z軸群列データ内でZ軸方向に隣接する単位データ群同士は、異なるメモリバンクのメモリエリアに記憶されるようにして、前記3次元データが記憶されることを特徴とするデータ記憶装置。
【請求項2】
請求項1記載のデータ記憶装置において、
前記SDRAMは、DDR−SDRAM、DDR2−SDRAM、又は、DDR3−SDRAMであるデータ記憶装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載のデータ記憶装置において、
前記3次元データは、電子カメラにおける複数枚の画面を構成する出力データであるデータ記憶装置。
【請求項4】
上位アドレスと下位アドレスとによりアクセスされるメモリで構成されたメモリバンクを複数備えると共に、該メモリバンクはバンクアドレスで識別され、同一メモリバンクにおける同一の上位アドレスを備えたメモリエリア内では、該メモリエリア内を移行するアクセスは連続アクセス可能であり、同一メモリバンクにおける異なる上位アドレスを備えたメモリエリアへ移行するアクセスは不連続アクセスとなり、異なるメモリバンクへ移行するアクセスは連続アクセス可能であるSDRAMで構成されたデータ記憶装置におけるデータ記憶方法であって、
データのサイズが同一の単位データが、1個以上の一定個数でX軸方向に1列に並んで構成される単位データ群が複数、X軸方向に直列に1列で並べられて1次元データが形成され、該1次元データが複数、X軸方向に並列でY軸方向に直列に並べられて2次元データが形成され、該2次元データが複数、Y軸方向に並列でZ軸方向に直列に並べられて形成される3次元データであると共に、
前記3次元データに含まれる1次元データをX軸群列データと称し、前記3次元データに含まれる単位データ群がX軸方向に並列でY軸方向に直列に1列で並んで形成されている群列をY軸群列データと称し、前記3次元データに含まれる単位データ群がX軸方向に並列でZ軸方向に直列に1列で並んで形成されている群列をZ軸群列データと称する前記3次元データに対して、
同一の前記X軸群列データに含まれる単位データは、同一メモリバンクにおける同一の上位アドレスを備えたメモリエリアに記憶され、前記Y軸群列データ内でY軸方向に隣接する単位データ群同士は、異なるメモリバンクのメモリエリアに記憶され、前記Z軸群列データ内でZ軸方向に隣接する単位データ群同士は、異なるメモリバンクのメモリエリアに記憶されるようにして、前記3次元データが記憶されることを特徴とするデータ記憶方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【公開番号】特開2009−187278(P2009−187278A)
【公開日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−26455(P2008−26455)
【出願日】平成20年2月6日(2008.2.6)
【出願人】(590002666)新日本電工株式会社 (7)
【Fターム(参考)】