説明

ドキュメント管理装置

【課題】所望のドキュメント上で記述要素を変更した際に、当該ドキュメントに関連する他のドキュメントで変更が必要となる箇所を明示することができるドキュメント管理装置を得ること。
【解決手段】あるドキュメントの記述要素が変更保存されたときには該記述要素に変更保存時のタイムスタンプを付し、コミット処理が指示されたときには各ドキュメントおよび各記述要素にコミット処理時のタイムスタンプを付す第1の手段31と、ドキュメントに付されたタイムスタンプとは異なる日時のタイムスタンプが付された記述要素を含むドキュメントを検出したときに、該ドキュメントに対応付けられた他のドキュメントから上記の記述要素と同一のIDを有する記述要素を抽出して、該記述要素を他の記述要素とは異なる表示形態で表示させる表示情報を作成する第2の手段31,32とを備えた管理サーバ30をドキュメント管理装置10に設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内部統制に関わる財務関係のドキュメントなどの作成および管理を支援するドキュメント管理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
内部統制とは、利益水増しなどの財務上の不正を防ぐべく、企業における組織形態の構築、社内規定の整備、業務のマニュアル化、および社員教育システムの運用などの環境整備、並びに株主など外部への正確かつ有益な財務報告などを達成するためのプロセスである。この内部統制を実行する上で、企業が財務上の不正を防ぐために、業務の詳細、業務において財務上の不正が生じるリスク、およびこのようなリスクを回避するための具体的な業務ステップなどを改めた場合には、これらの事項を明文化して保存しておく必要がある。
【0003】
これらの事項は単一のドキュメントにのみ記載されることはまれであり、多く場合、書式が定められた二以上のドキュメントに同一または関連する事項が相互に記載される。ここで、これら二以上のドキュメントのうち一のドキュメントにおいて記載の一部を修正して更新した場合、更新した箇所に関連する事項を含む他のドキュメントも更新を要するが、他のドキュメントにおいて更新すべき箇所を把握するのは容易ではない。
【0004】
特許文献1においては、それぞれの文書に記載されている事項をプロパティとしてデータベース上で一覧表として管理し、この一覧表に記載されているプロパティを修正すると、修正された一覧表のプロパティにしたがって関連する文書が更新され、または所望の文書のプロパティを選択してこれを修正すると、関連する他の文書にも修正した内容が波及するようにすることで、それぞれの文書の記載を整合させている。この場合に、特許文献1においては、各文書の変更箇所を一覧表で表示するようにしている。
【0005】
【特許文献1】特開2004−118765号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1では、一覧表または所望の文書でプロパティを変更した内容がそのまま各文書に波及するため、各文書においてどの箇所が変更されているかを文書上でユーザへ明示することができないという問題点があった。
【0007】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ユーザが所望のドキュメント上で記述要素を変更した際に、当該ドキュメントに関連する他のドキュメントで変更が必要となる箇所を明示することができるドキュメント管理装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、互いに関連する1〜複数種類の記述要素を夫々含む複数種類のドキュメント同士を対応付けて管理記憶するデータベースと、データベースを管理制御する管理サーバとを備えるドキュメント管理装置において、管理サーバは、対応付けられた複数種類のドキュメント間で関連している記述要素毎に同じIDを設定し、データベースにアクセス可能な情報処理端末によってドキュメントの記述要素が変更保存または追加保存された場合には、該記述要素に変更保存時または追加保存時のタイムスタンプを付し、対応付けられた複数種のドキュメント夫々の記述内容を確定するコミット処理がデータベースにアクセス可能な情報処理端末によって指示された場合には、これら複数種のドキュメントの各々および該ドキュメントに含まれる記述要素の各々にコミット処理時のタイムスタンプを付す第1の手段と、データベースの各ドキュメントを走査し、ドキュメントに付されたコミット処理時のタイムスタンプとは異なる日時のタイムスタンプが付された記述要素を含むドキュメントを検出した場合、該ドキュメントに対応付けられた他のドキュメントから上記の記述要素と同一のIDを有する記述要素を抽出して、該抽出した記述要素を他の記述要素とは異なる表示形態で表示させる表示情報を作成する第2の手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
この発明のドキュメント管理装置では、ユーザが所望のドキュメントで記述要素の更新をおこなった場合、コミット処理をおこなうまでは、当該ドキュメントに対応付けられた他のドキュメントに含まれる記述要素のうちで上記の記述要素と同じIDを有する記述要素が他の記述要素とは異なる表示形態で表示される。ユーザが所望のドキュメント上で記述要素を変更した際に、当該ドキュメントに対応付けられた他のドキュメントで変更が必要となる箇所が明示されるので、互いに対応付けられたドキュメント間での記載内容の整合を図ることが容易になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下に、本発明にかかるドキュメント管理装置の実施の形態を図面にもとづいて詳細に説明する。なお、この発明は下記の実施の形態に限定されるものではない。
【0011】
まずドキュメント管理装置で作成し管理するドキュメントについて説明する。本実施の形態のドキュメント管理装置では、下記の条件(1)〜(3)を前提条件とする。
条件(1)…異なるN種類(Nは2以上の整数)のドキュメントDa,Db,Dc,…が互いに対応付けられた形で存在する。
条件(2)…各ドキュメントDa,Db,Dc,…の中には、1〜複数種類の記述要素Fa,Fb,Fc,…が配置される。
条件(3)…どの種類の記述要素がどの種類のドキュメントに存在するか否かは、予め決められている。ドキュメントの種類毎の記述形式も予め決められている。内容記述については、ドキュメントの種類毎に詳細の度合いが異なる。
【0012】
図1−1〜図1−3は、本実施の形態においてドキュメント管理装置が管理する複数種類のドキュメントDa,Db,Dcの各々が持つドキュメント情報の一例を概念的に示すものである。これらの図において「**」で示された内容記述52のみが通常の表示モードで実際に表示されるものであり、記述要素50に設定されたID(識別子)51を示す「Fa1」、「Fb2」、…や、タイムスタンプ(日時データ)41,53は、各ドキュメント情報に属性情報として含まれるもので、通常の表示モードでは表示されない。タイムスタンプ41は、各ドキュメントが持つ属性情報あり、当該ドキュメントが追加(作成)または更新確定(コミット処理)されたときに作成または更新される。タイムスタンプ53は、各記述要素が持つ属性情報であり、当該記述要素が追加保存または変更保存されたときに作成または更新される。
【0013】
図1−1〜図1−3の場合は、条件(1)で説明したように、互いに対応付けられた3種類のドキュメントDa〜Dcが存在する。図示した第1のドキュメントDaは業務フローであり、第2のドキュメントDbは業務記述書であり、第3のドキュメントDcはリストコントロールマトリックスである。また、条件(2)で説明したように、ドキュメントDaには3種類の記述要素60〜62(種別Fa〜Fc)が存在し、ドキュメントDbには2種類の記述要素63,64(種別Fa,Fb)が存在し、ドキュメントDcには3種類の記述要素65〜67(種別Fa〜Fc)が存在する。また条件(3)で説明したように、ドキュメント種類毎に内容記述52の詳細の度合いが異なるが、必要に応じてユーザがドキュメント毎に内容記述52の詳細度を調整する。
【0014】
図1−1に示す第1のドキュメントである業務フローDaには、3種類の記述要素Fa,Fb,Fcが含まれている。記述要素Faは1つの業務内容60を構成するものであり、3つの記述要素Fa1〜Fa3に細分される。記述要素Fbは業務に伴うリスク61を記述したものであり、2つの記述要素Fb1,Fb2に細分される。記述要素Fcは、リスクを回避するための手順に関するリスクコントロール62を記述したものであり、2つの記述要素Fc1,Fc2に細分される。業務フローDaでの業務内容60、リスク61、およびリスクコントロール62それぞれの記述は簡易なものであり、これら業務内容60、リスク61、およびリスクコントロール62それぞれの記述形式は、条件(3)で説明したように予め決められている。図示の例では、業務内容60がフローチャート形式で、リスク61が十字枠形式で、リスクコントロール62が六角形枠形式でそれぞれ記述されている。
【0015】
図1−2に示す第2のドキュメントである業務記述書Dbには、2種類の記述要素Fa,Fbが含まれている。記述要素Faは1つの業務内容63を構成するものであり、3つの記述要素Fa1〜Fa3に細分される。記述要素Fbは業務に伴うリスク64を記述したものであり、2つの記述要素Fb1,Fb2に細分される。業務記述書Dbでの業務内容63の記述は詳細であり、リスク64の記述は簡易なものとなっている。これら業務内容63、リスク64の記述形式は、表形式である。
【0016】
図1−3に示す第3のドキュメントであるリスクコントロールマトリックスDcには、3種類の記述要素Fa,Fb,Fcが含まれている。記述要素Faは1つの業務内容67を構成するものであり、3つの記述要素Fa1〜Fa3に細分される。記述要素Fbは業務に伴うリスク65を記述したものであり、3つの記述要素Fb1,Fb3,Fb3に細分される。記述要素Fcは、リスクを回避するための手順に関するリスクコントロール66を記述したものであり、3つの記述要素Fc1〜Fc3に細分される。リスクコントロールマトリックスDcでの業務内容67の記述は簡易であり、リスク65およびリスクコントロール66それぞれの記述は詳細なものとなっている。これら業務内容67、リスク65、およびリスクコントロール66の記述形式は、表形式である。
【0017】
図2は各記述要素50が持つ情報を概念的に示すものである。記述要素は、図1−1に示したように、フローチャートの1つのボックス、1つの十字枠形、1つの六角形枠、表内の1つのセルなどがその存在単位となる。記述要素50は、図2に示すように、当該記述要素に設定されたID(識別子)51と、内容記述52と、日時データとしてのタイムスタンプ53とを含む。ID51は、各記述要素50に割り振られる識別情報であって、記述要素50の種別を示すFa,Fb,Fcなどの記号に1,2,3などの連続する番号が結合したものである。前述したように、Faは業務内容を、Fbはリスクを、Fcはリスクコントロールをそれぞれ示す記述要素種別である。内容記述52は、業務内容、リスクまたはリスクコントロールとして記述された文章情報であり、図1では「*」の個数が多くなるほどその内容記述の詳細度が上がる。タイムスタンプ53は当該記述要素50が作成または更新された日時を示している。なお、図1−1〜図1−3および図2では、便宜上、年月日のみのタイムスタンプ53を示したが、当該タイムスタンプ53は時刻情報も所持している。前述したように、通常の表示モードでは、内容記述のみが各枠体(フローチャートの1つのボックス、1つの十字枠形、1つの六角形枠、表内の1つのセルなど)内に表示され、記述要素のID51、タイムスタンプ53は表示されない。
【0018】
図3は、この発明にかかるドキュメント管理装置の構成およびその使用形態それぞれの一例を模式的に示す図である。図示のドキュメント管理装置10は、該ドキュメント管理装置10のユーザがドキュメントの作成または更新の作業をする複数の情報処理端末20,20にイントラネットなどのネットワーク19を介して接続されて用いられるものであり、ドキュメント情報データベース13と関連ドキュメント相関表データベース15とドキュメント記述マップデータベース17とを含むデータベース11、および管理サーバ30を備えている。また、各情報処理端末20は、ネットワーク19に接続される他の通信端末およびドキュメント管理装置10の各々と通信する通信機能と、ドキュメント管理装置10のデーベースに格納するドキュメントを作成および更新することができるソフトウェアとを備えている。このソフトウェアには、たとえばワードプロセッサソフトまたはエディタが該当する。
【0019】
以下、ドキュメント管理装置10を構成しているデータベース11(ドキュメント情報データベース13、関連ドキュメント相関表データベース15、ドキュメント記述マップデータベース17)および管理サーバ30について、図3〜図6を参照して詳述する。
【0020】
ドキュメント管理装置10におけるドキュメント情報データベース13は、ユーザが情報処理端末20で作成または更新したドキュメントをドキュメント情報12(図4参照)として格納している。このドキュメント情報12は、ドキュメント管理装置10で保存・管理される個々のドキュメント毎に存在する。
【0021】
図4は、ドキュメント情報データベース13に格納されているドキュメント情報12の一例を示す図である。ドキュメント情報12は、ドキュメント名42と、ドキュメントが作成し保存された日時またはドキュメントの更新を確定するコミット処理の日時のタイムスタンプ41(以下、「ドキュメントタイムスタンプ41」という)と、各ドキュメントを識別するためのドキュメントID43と、図2で説明した記述要素50と、記述要素を表示する表示形態、表示位置などを規定する記述要素配置情報54とを含む。個々の記述要素には、前述したように、当該記述要素50を特定するためのID51と、業務内容、リスクまたはリスクコントロールなどを具体的に記述した文章情報である内容記述52と、記述要素50が作成もしくは更新された日時データまたは記述要素50の更新が確定したときの日時データであるタイムスタンプ53(以下、記述要素タイムスタンプ53」という)とを含む。記述要素配置情報54は、記述要素50であるフローチャートや表組みのセル、段落またはブロックなどが実際にドキュメント上でどのように配置されるかという記述形式などを規定したもので、たとえばフローチャートではボックスの形状、ボックスの大きさおよびボックスの位置、並びにそのボックスから伸びる矢印の配置などが規定されている。
【0022】
ドキュメント管理装置10における関連ドキュメント相関表データベース15は、互いに対応付けられたドキュメント同士の相関を示す関連ドキュメント相関表14(図3参照)を格納している。
【0023】
図5は、関連ドキュメント相関表データベース15に格納されている関連ドキュメント相関表14の一例を示す図である。この関連ドキュメント相関表14は、関連ドキュメントとして互いに対応付けられた3種類のドキュメントのドキュメント名とドキュメントIDとの相関を示す一覧表である。この関連ドキュメント相関表14において破線で示した一群のドキュメントが、互いに対応付けられた関連ドキュメントの関係にある。この関連ドキュメント相関表14によって、管理サーバ30は関連ドキュメントでの各ドキュメントの関係を認識する。ドキュメントID43は、ドキュメントの種類を示す符号Da、Db、Dcに数字が結合したものであり、関連ドキュメントの関係にある各ドキュメントのドキュメントID43は、関連ドキュメント相関表14において同一の行に記載され、その末尾の数字は記載されている行の行番号44と一致する。
【0024】
ドキュメント管理装置10におけるドキュメント記述マップデータベース17は、各ドキュメントに記述すべき記述要素50(図2参照)の種別を規定したドキュメント記述マップ16(図3参照)を格納している。
【0025】
図6は、ドキュメント記述マップデータベース17に格納されているドキュメント記述マップ16の一例を示す図である。このドキュメント記述マップ16は、関連ドキュメントの関係にある3つのドキュメントDa(業務フロー)、Db(業務記述書)およびDc(リスクコントロールマトリックス)の各々について記述すべき記述要素50の種別を規定している。ドキュメント記述マップ16中の「1」は記述要素を記述する旨の記載であり、「0」は記述要素を記述しない旨の記載である。たとえば、ドキュメントDb(業務記述書)では、記述要素Fa(業務内容)およびFb(リスク)は記述されるが、記述要素Fc(リスクコントロール)は記述されない。このドキュメント記述マップ16は、たとえば互いに対応付けるべき複数のドキュメント毎に予め作成されて、ドキュメント記述マップデータベース17に格納される。
【0026】
一方、ドキュメント管理装置10における管理サーバ30は、図3に示したように作成部31、走査・検索部32、処理確定部33を有しており、これらにより各データベース13,15,17を管理制御する。
【0027】
上記の作成部31は、ユーザが情報処理端末20を用いて或るドキュメントを作成して該ドキュメントをネットワーク19(図3参照)を介してドキュメント情報データベース13に保存するときに、当該ドキュメントについてのドキュメント情報12の生成、該ドキュメント情報12のドキュメント情報データベース13への登録、および上記のドキュメント情報12にもとづく関連ドキュメント相関表14の更新をおこなう。また、上記のドキュメント情報12と、更新された関連ドキュメント相関表14と、ドキュメント記述マップ16とをもとに、上記のドキュメントに対応付けられる他のドキュメントのドキュメント情報の一部も作成する。なお、ドキュメント情報12中のドキュメントタイムスタンプ41(図4参照)は、互いに対応付けられた複数のドキュメントについての更新などの処理を確定するコミット処理が処理確定部33により行われたときに付される。
【0028】
走査・検索部32は、各ドキュメントのドキュメントタイムスタンプ41と該ドキュメントに含まれている記述要素の記述要素タイムスタンプ53(図4参照)との一致、不一致を検出するためにドキュメント情報の走査および検索をおこなう。そして、処理確定部33は、互いに対応付けられた複数のドキュメントについての更新などの処理を確定するためのコミット処理(更新確定)をおこなう。この処理確定部33によるコミット処理は、互いに対応付けられた各ドキュメント間で記述の整合がとれたとユーザが判断して情報処理端末20(図3参照)から所定の指令をドキュメント管理装置10に送ったときに行われる。
【0029】
上述の構成を有するドキュメント管理装置10によるドキュメントの管理について、以下、ドキュメントが新たに作成された場合と、既存のドキュメントの内容が変更された場合とに分けて説明する。まず、ドキュメントが新たに作成された場合について説明する。
【0030】
図7は、ドキュメントが新たに作成された際の手順の一例を示すフローチャートである。まず、ユーザが情報処理端末20において新規ドキュメントを作成する(ステップS11)。作成するドキュメントは、業務フロー、業務記述書またはリスクコントロールマトリックスのいずれでもよい。
【0031】
作成した新規ドキュメントにユーザがドキュメント名42(図4参照)を付け、この新規ドキュメントの種別(業務フロー、業務記述書、リスクコントロールマトリックスのいずれか)を指定して当該新規ドキュメントを保存すると、管理サーバ30の作成部31(図3参照)は、ユーザが指定したドキュメントの種別にしたがって新規ドキュメントにドキュメントID43を設定し、当該新規ドキュメントのドキュメント情報12(図4参照)をドキュメント情報データベース13(図3参照)に登録する(ステップS12)。このとき、各記述要素50にID51が設定される。上記のステップS12では、記述要素50、ID51、記述要素配置情報54、ドキュメントタイムスタンプ41、ドキュメント名42、およびドキュメントID43を含んだドキュメント情報12がドキュメント情報データベース13(図3参照)に登録される。
【0032】
この新規ドキュメントのドキュメント情報12がドキュメント情報データベース13に登録された後、作成部31が関連ドキュメント相関表データベース15(図3参照)の関連ドキュメント相関表14(図5参照)を更新する(ステップS13)。このステップS13では、具体的には、関連ドキュメント相関表14への新規ドキュメントのドキュメント名42とドキュメントID43の登録、新規ドキュメントに対応付けられた他のドキュメントのドキュメントID43の設定、および関連ドキュメント相関表14への上記他のドキュメントのドキュメントID43の登録をおこなう。このとき、新規ドキュメントに対応付けられた他のドキュメントのドキュメントID43は、新規ドキュメントのドキュメントID43に対応付けられて関連ドキュメント相関表14に登録される。
【0033】
この後、作成部31は、新規ドキュメントのドキュメント情報12と、関連ドキュメント相関表14に登録した上記他のドキュメントのドキュメントID43と、図6に示したドキュメント記述マップ16とにもとづいて、新規ドキュメントに対応付けられた他のドキュメントのドキュメント情報12(ただし、内容記述は含まれない)を所定の書式にしたがって生成し(ステップS14)てから、処理を終了する。
【0034】
なお、前述のように記述要素50(図2参照)の種類はドキュメントの種別によって異なるので、作成部31は、新規ドキュメントに対応付けられた他のドキュメントのドキュメント情報12をステップS14で生成するときに、ドキュメント記述マップ16を参照することにより、上記他のドキュメントのドキュメント情報12の生成に用いる記述要素のID51を判断する。
【0035】
図8は、上述したステップS14での処理を概念的に示す図である。実際には、同図に示す記述形式ではなく図3に示したようなドキュメント情報12の形式でドキュメントのデータが生成されるが、ユーザからは、図8に示すように、新規ドキュメントである業務フロー(Da)から直接、関連ドキュメントである業務記述書(Db)のドキュメント情報およびリスクコントロールマトリックス(Dc)のドキュメント情報の各々が内容記述を含まない状態で作成されたように認識される。
【0036】
この後、ユーザが情報処理端末20から更新確定(コミット処理)を指示すると、更新した内容を確定するコミット処理が処理確定部33(図3参照)によっておこなわれて、互いに対応付けられたドキュメントDa〜Dcそれぞれのドキュメントタイムスタンプ41と個々のドキュメントDa〜Dc中の各記述要素タイムスタンプ53とが、コミット処理をおこなったときの日時に設定される。このコミット処理までおこなうことにより、ドキュメントが新たに作成されたときにドキュメント管理装置10(図3参照)がおこなうべき処理のフローが終了する。
【0037】
つぎに、既存のドキュメントの内容が変更された際にドキュメント管理装置10で行われる処理の手順について説明する。既存のドキュメントの内容の変更は、内容記述52を補充または訂正することによって記述要素50(図2参照)を更新する場合と、記述要素50自体を追加または削除する場合とに大別される。まず、ユーザが所望のドキュメントの内容記述52を補充または訂正することによって記述要素50を更新した場合について説明する。
【0038】
図9−1は、ユーザが所望のドキュメントの記述要素50を更新するときの処理の一例を示すフローチャートである。情報処理端末20(図3参照)上に所望のドキュメントを表示する操作をユーザがおこなうと、その操作の要求が管理サーバ30に送信され、作成部31が、ユーザが所望するドキュメントのドキュメント情報12をドキュメント情報データベース13(図3参照)から読み込み、当該ドキュメント情報12をドキュメントの記述形式に変換して情報処理端末20に送信する。結果として、情報処理端末20の表示装置にドキュメントが表示される(ステップS21)。
【0039】
つづいて、情報処理端末20に表示されたドキュメントの内容記述52をユーザが補充または訂正し、そのドキュメントを保存することによって当該ドキュメントを更新すると、作成部31は、当該更新の内容をもとにドキュメント情報12の内容記述52を更新すると共に、内容記述52の記述要素タイムスタンプ53(図4参照)を更新がなされた日時に変更する(ステップS22)。ステップS21,S22をおこなうと、作成部31での処理が終了する。このとき作成部31によって変更されるタイムスタンプは記述要素タイムスタンプ53のみであり、ドキュメントタイムスタンプ41は変更されない。なお、記述要素50が更新されるドキュメントは、業務フロー、業務記述書、リスクコントロールマトリックスの各ドキュメントのいずれでもよい。
【0040】
上述のようにしてドキュメントの内容が変更されると、走査・検索部32が動作を開始して、所定の処理をおこなう。図9−2は、走査・検索部32による処理の一例を示すフローチャートである。同図に示すように、ドキュメントの内容が変更され、保存されると走査・検索部32がデータベース11(図3参照)内のスキャンを開始して、ドキュメントタイムスタンプ41とは異なる日時の記述要素タイムスタンプ53が付された記述要素50を含むドキュメントを検索する(ステップS31)。そして、該当するドキュメントが検出されると、関連ドキュメント相関表14を参照して、当該ドキュメントに対応付けられた他のドキュメントのドキュメント情報12を選択する(ステップS32)。なお、上述のスキャンは、ドキュメントの内容が変更され、保存された直後に開始する他に、ドキュメントの内容が変更・保存の有無に拘わらず1時間毎、1日毎などの一定周期で走査・検索部32が自動的におこなうようにしてもよい。
【0041】
つづいて、走査・検索部32は、ステップS32で選択したドキュメント情報12内を検索して、ステップS31でドキュメントタイムスタンプ41とは異なる日時の記述要素タイムスタンプ53が付されていると認識した記述要素50と同一のID51(図2参照)を有する記述要素50を抽出する(ステップS33)。この後、走査・検索部32は、ステップS33で抽出した記述要素50に対応する記述要素配置情報54に要更新箇所である旨の記述を付加し(ステップS34)てから、処理を終了する。
【0042】
このようにして走査・検索部32の処理が終了すると、作成部31が再び動作を開始して、所定の処理をおこなう。図9−3は、このとき作成部31によりおこなわれる処理の一例を示すフローチャートである。再び動作を開始した作業部31は、要変更箇所である旨が記述要素配置情報54に記述された記述要素50が存在する場合、まず、当該記述要素50を他の記述要素とは異なる表示形態で各情報処理端末20(図3参照)に表示させることができる表示情報、たとえば当該記述要素50を含んだドキュメント上で要変更箇所が明示されるように、当該記述要素50を所定の記号付き形態または色付き形態で各情報処理端末20に表示させることができる表示情報を作成して、各情報処理端末20に送信する(ステップS41)。
【0043】
この後、上記の表示情報を受信した情報処理端末20でユーザが要変更箇所を変更して当該ドキュメントを保存すると、作成部31は当該保存されたドキュメントをもとに該ドキュメントに対応付けられた他のドキュメントでのドキュメント情報12の内容記述52(図4参照)を更新して(ステップS42)、処理を終了する。
【0044】
ここで、図10−1〜図10−3、および図11は、所望のドキュメントの内容記述52を更新したときに、当該ドキュメントに対応付けられた他のドキュメントが更新され、要変更箇所が明示された状態で情報処理端末20(図3参照)に表示される様子を概念的に示す図である。
【0045】
図10−1は、所望のドキュメントである業務フロー(Da)の記述要素50のうち、ID51がFa2である記述要素50とID51がFb1である記述要素50とが情報処理端末20上でユーザにより更新され、保存された状態を示しており、図9−1を用いて既に説明した処理がおこなわれた状態に相当する。更新された各記述要素50では記述要素タイムスタンプ53が変更され、ドキュメントタイムスタンプ41とは異なる日時となっている。このとき、図10−2または図10−3に示すように、業務フロー(Da)に対応付けられた業務記述書(Db)およびリスクコントロールマトリックス(Dc)それぞれのドキュメント情報は何ら更新されていないものとする。
【0046】
図11は、要更新箇所が情報処理端末20上で明示されるまでの状態を概念的に示しており、図9−2を用いて既に説明した処理と図9−3に示したステップS41とがおこなわれた状態に相当する。図示の例では、要更新箇所の記述要素50に対応するID51に記号が付された状態で、業務記述書(Db)およびリスクコントロールマトリックス(Dc)が情報処理端末20(図3参照)に表示される。
【0047】
この後、ユーザが情報処理端末20から更新確定(コミット処理)を指示すると、更新した内容を確定するコミット処理が処理確定部33(図3参照)によっておこなわれて、図12に概念的に示すように、互いに対応付けられたドキュメントDa〜Dcそれぞれのドキュメントタイムスタンプ41と個々のドキュメントDa〜Dc中の各記述要素タイムスタンプ53とが、コミット処理をおこなったときの日時に変更される。このコミット処理までおこなうことにより、既存のドキュメントの内容記述52(図4参照)が補充または訂正されたときにドキュメント管理装置10(図3参照)がおこなうべき処理のフローが終了する。
【0048】
つぎに、記述要素50(図2参照)自体の追加または削除により既存のドキュメントの内容が変更された際にドキュメント管理装置10(図3参照)で行われる処理の手順について説明する。
【0049】
図13は、ユーザが所望のドキュメントの記述要素50を追加または削除した場合にドキュメント管理装置10で行われる処理の一例を示すフローチャートである。情報処理端末20(図3参照)上に所望のドキュメントを表示する操作をユーザがおこなうと、その操作の要求が管理サーバ30に送信され、作成部31が、ユーザが所望するドキュメントのドキュメント情報12をドキュメント情報データベース13(図3参照)から読み込み、当該ドキュメント情報12をドキュメントの記述形式に変換して情報処理端末20に送信する。結果として、情報処理端末20の表示装置にドキュメントが表示される(ステップS51)。
【0050】
つづいて、情報処理端末20に表示されたドキュメントの記述要素50をユーザが追加または削除し、そのドキュメントを保存することによって当該ドキュメントを更新すると、作成部31は、当該更新の内容をドキュメント情報12に反映させて内容記述52を更新すると共に、内容記述52の記述要素タイムスタンプ53(図4参照)を上記記述要素50が追加または削除された日時に変更し(ステップS52)てから、処理を終了する。このステップS52での記述内容52の更新は、具体的には、ドキュメント情報12に新たな記述要素50を追加するか、または削除された記述要素50に削除マークを付すことによりおこなわれる。また、ステップS52で作成部31により変更されるタイムスタンプは記述要素タイムスタンプ53のみであり、ドキュメントタイムスタンプ41(図4参照)は変更されない。なお、記述要素50が追加または削除されるドキュメントは、業務フロー、業務記述書、リスクコントロールマトリックスの各ドキュメントのいずれでもよい。
【0051】
ここで、図14は、ステップS52において、業務フロー(Da)のドキュメント情報12が更新された状態を示したものである。図14では、ID51がFb3である記述要素50が追加され、ID51がFc2である記述要素50が削除された状態を示している。追加された記述要素50および削除された記述要素50それぞれの記述要素タイムスタンプ53は追加、削除がおこなわれた日時であり、ドキュメントタイムスタンプ41の日時とは異なる。削除された記述要素50には削除マーク71が付されている。
【0052】
上述のようにしてドキュメントの内容が変更されると、走査・検索部32(図3参照)が動作を開始して、所定の処理をおこなう。図15−1は、走査・検索部32による処理の一例を示すフローチャートである。同図に示すように、ドキュメントの内容が変更され、保存されると走査・検索部32がデータベース11(図3参照)内のスキャンを開始して、ドキュメントタイムスタンプ41とは異なる日時の記述要素タイムスタンプ53が付された記述要素50を含むドキュメントを検索する(ステップS61)。そして、該当するドキュメントが検出されると、関連ドキュメント相関表14を参照して、当該ドキュメントに対応付けられた他のドキュメントのドキュメント情報12を選択する(ステップS62)。なお、上述のスキャンは、ドキュメントの内容が変更され、保存された直後に開始する他に、ドキュメントの内容が変更・保存の有無に拘わらず1時間毎、1日毎などの一定周期で走査・検索部32が自動的におこなうようにしてもよい。
【0053】
つづいて、走査・検索部32は、ステップS62で選択したドキュメント情報12に記述要素の追加または削除を反映させて、当該ドキュメント情報12を更新する(ステップS63)。前述したステップS52(図13参照)でのドキュメント情報の更新が記述要素50の追加によるものであるときには、ステップS62で選択した上記のドキュメント情報12に当該記述要素50と同じIDの記述要素を追加すると共に、追加した記述要素50に対応する記述要素配置情報54に追加された旨の記述を付加する。また、前述したステップS52でのドキュメント情報の更新が記述要素50の削除によるものであるときには、ステップS62で選択した上記のドキュメント情報12に含まれている当該記述要素50と同じIDの記述要素に削除マークを付す。この更新処理をおこなった後に、走査・検索部32は処理を終了する。
【0054】
このようにして走査・検索部32の処理が終了すると、作成部31が再び動作を開始して、所定の処理をおこなう。図15−2は、このとき作成部31によりおこなわれる処理の一例を示すフローチャートである。再び動作を開始した作業部31は、記述要素配置情報54に追加された旨を示す記述がある記述要素50、または削除マークが付された記述要素50が存在する場合、まず、当該記述要素50を他の記述要素とは異なる表示形態で各情報処理端末20(図3参照)に表示させることができる表示情報、たとえば当該記述要素50を含んだドキュメント上で追加箇所または削除箇所が明示されるように、当該記述要素50を所定の記号付き形態または色付き形態で各情報処理端末20に表示させることができる表示情報を作成して、各情報処理端末20に送信する(ステップS71)。
【0055】
この後、上記の表示情報を受信した情報処理端末20でユーザが所定の処理、たとえば追加された記述要素を含むドキュメントについては所定の情報の補充、削除された記述要素を含むドキュメントについては当該記述要素の削除の許可をおこなって当該ドキュメントを保存すると、作成部31は当該保存されたドキュメントをもとに該ドキュメントに対応付けられた他のドキュメントでのドキュメント情報12の内容記述52(図4参照)を更新して(ステップS72)、処理を終了する。
【0056】
ここで、図16−1〜図16−3、および図17は、所望のドキュメントにおいて記述要素50の追加または削除をおこなったときに、当該ドキュメントに対応付けられた他のドキュメントにおいても記述要素50の追加または削除のための処理がおこなわれ、変更箇所が明示された状態で情報処理端末20(図3参照)に表示される様子を概念的に示す図である。
【0057】
図16−1は、所望のドキュメントである業務フロー(Da)の記述要素50のうち、ID51がFb3の記述要素50の追加と、ID51がFc2の記述要素50の削除とが情報処理端末20上でユーザによりおこなわれ、保存された状態を示している。追加または削除された各記述要素50では記述要素タイムスタンプ53が変更され、ドキュメントタイムスタンプ41とは異なる日時となっている。このとき、図16−2または図16−3に示すように、業務フロー(Da)に対応付けられた業務記述書(Db)およびリスクコントロールマトリックス(Dc)それぞれのドキュメント情報は何ら更新されていないものとする。
【0058】
図17は、追加箇所または削除箇所が情報処理端末20上で明示されるまでの状態を概念的に示しており、図15−1を用いて既に説明した処理と図15−2に示したステップS71とがおこなわれた状態に相当する。図示の例では、追加された記述要素に対応するID51に記号が付された状態で、また削除された記述要素に削除マークが付された状態で、業務記述書(Db)およびリスクコントロールマトリックス(Dc)が情報処理端末20(図3参照)に表示される。
【0059】
この後、ユーザが情報処理端末20から更新確定(コミット処理)を指示すると、記述要素50の追加または削除を確定するコミット処理が処理確定部33(図3参照)によっておこなわれて、互いに対応付けられたドキュメントそれぞれのドキュメントタイムスタンプ41(図4または図17参照)と個々のドキュメント中の各記述要素タイムスタンプ53(図4または図17参照)とが、コミット処理をおこなったときの日時に変更される。このコミット処理までおこなうことにより、記述要素50自体の追加または削除により既存のドキュメントの内容が変更されたときにドキュメント管理装置10(図3参照)がおこなうべき処理のフローが終了する。
【0060】
以上説明したように、ドキュメント管理装置10によれば、ユーザが所望のドキュメント上で記述要素50を変更した際に、当該ドキュメントに対応付けられた他のドキュメントで変更が必要となる箇所が明示されるので、互いに対応付けられたドキュメント間での記載内容の整合を図ることが容易になる。
【0061】
なお、前述したように、本発明のドキュメント管理装置は、上述の形態に限定されるものではない。たとえば、ドキュメント上で記述要素を変更した際に当該ドキュメントに対応付けられた他のドキュメントで変更が必要となる箇所の明示は、ドキュメント管理装置にアクセス可能な情報処理端末上でおこなう他に、ドキュメント管理装置に表示部を設けて当該表示部上でおこなってもよい。本発明のドキュメント管理装置は、下記第1,2の手段を備えているものであればよく、上述した形態以外にも種々の変形、修飾、組合せ等が可能能である。
【0062】
上記第1の手段とは、対応付けられた複数種類のドキュメント間で関連している記述要素毎に同じIDを設定し、データベースにアクセス可能な情報処理端末によってドキュメントの記述要素が変更保存された場合には、該記述要素に変更保存時のタイムスタンプを付し、対応付けられた複数種のドキュメント夫々の記述内容を確定するコミット処理がデータベースにアクセス可能な情報処理端末によって指示された場合には、これら複数種のドキュメントの各々および該ドキュメントに含まれる記述要素の各々にコミット処理時のタイムスタンプを付す手段であり、実施の形態で説明したドキュメント管理装置10では作業部31(図3参照)がこれに相当する。
【0063】
また、上記第2の手段とは、データベースの各ドキュメントを走査し、ドキュメントに付されたコミット処理時のタイムスタンプとは異なる日時のタイムスタンプが付された記述要素を含むドキュメントを検出した場合、該ドキュメントに対応付けられた他のドキュメントから上記の記述要素と同一のIDを有する記述要素を抽出して、該抽出した記述要素を他の記述要素とは異なる表示形態で表示させる表示情報を作成する手段であり、実施の形態で説明したドキュメント管理装置10では走査・検索部32と作業部31とによって当該手段が構成される。
【産業上の利用可能性】
【0064】
本発明にかかるドキュメント管理装置は、書式が定められた二以上のドキュメントに同一または関連する事項が相互に記載される場合の各ドキュメントの作成および管理に有用であり、特に、各ドキュメントの整合性が要求される内部統制用のドキュメントなどの作成および管理に適している。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1−1】ドキュメント管理装置が管理する複数種類のドキュメントの各々が持つドキュメント情報の一例を概念的に示す図である。
【図1−2】ドキュメント管理装置が管理する複数種類のドキュメントの各々が持つドキュメント情報の他の例を概念的に示す図である。
【図1−3】ドキュメント管理装置が管理する複数種類のドキュメントの各々が持つドキュメント情報の更に他の例を概念的に示す図である。
【図2】各記述要素が持つ情報を概念的に示す図である。
【図3】ドキュメント管理装置の構成およびその使用形態それぞれの一例を模式的に示す図である。
【図4】ドキュメント情報データベースに格納されているドキュメント情報の一例を示す図である。
【図5】関連ドキュメント相関表データベースに格納されている関連ドキュメント相関表の一例を示す図である。
【図6】ドキュメント記述マップデータベースに格納されているドキュメント記述マップの一例を示す図である。
【図7】ドキュメントが新たに作成された際にドキュメント管理装置がおこなう処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【図8】図7に示したステップS14での処理を概念的に示す図である。
【図9−1】ユーザが所望のドキュメントの記述要素を更新するときの処理の一例を示すフローチャートである。
【図9−2】ドキュメントの内容が変更されたときに走査・検索部がおこなう処理の一例を示すフローチャートである。
【図9−3】ドキュメントの内容が変更され、走査・検索部による処理が終了した後に作成部によりおこなわれる処理の一例を示すフローチャートである。
【図10−1】ドキュメントの内容記述が更新され、保存されたときの状態の一例を概念的に示す図である。
【図10−2】ドキュメントの内容記述が更新され、保存されたときにおける他のドキュメントの状態の一例を概念的に示す図である。
【図10−3】ドキュメントの内容記述が更新され、保存されたときにおける他のドキュメントの状態の他の例を概念的に示す図である。
【図11】ドキュメントの要更新箇所が情報処理端末上で明示されるまでの状態を概念的に示す図である。
【図12】互いに対応付けられたドキュメントそれぞれのドキュメントタイムスタンプと個々のドキュメント中の各記述要素タイムスタンプとが、コミット処理をおこなったときの日時に変更される状態を概念的に示す図である。
【図13】ユーザが所望のドキュメントの記述要素を追加または削除した場合にドキュメント管理装置でおこなわれる処理の一例をフローチャートである。
【図14】図13に示すステップS52においてドキュメントのドキュメント情報が更新された状態の一例を概念的に示す図である。
【図15−1】ドキュメントの内容が変更されたときに走査・検索部がおこなう処理の他の例を示すフローチャートである。
【図15−2】ドキュメントの内容が変更され、走査・検索部による処理が終了した後に作成部によりおこなわれる処理の他の例を示すフローチャートである。
【図16−1】ドキュメントにおいて記述要素の追加または削除をおこなったときの状態の一例を概念的に示す図である。
【図16−2】ドキュメントにおいて記述要素の追加または削除をおこなったときにおける他のドキュメントの状態の一例を概念的に示す図である。
【図16−3】ドキュメントにおいて記述要素の追加または削除をおこなったときにおける他のドキュメントの状態の他の例を概念的に示す図である。
【図17】ドキュメントにおいて記述要素の追加または削除をおこなったときに、当該ドキュメントに対応付けられた他のドキュメントにおいても記述要素の追加または削除のための処理がおこなわれ、変更箇所が明示された状態で情報処理端末に表示される様子を概念的に示す図である。
【符号の説明】
【0066】
10 ドキュメント管理装置
11 データベース
12 ドキュメント情報
13 ドキュメント情報データベース
14 関連ドキュメント相関表
15 関連ドキュメント相関表データベース
16 ドキュメント記述マップ
17 ドキュメント記述マップデータベース
19 ネットワーク
20 情報処理端末
30 管理サーバ
31 作成部
32 走査・検索部
33 処理確定部
41,53 タイムスタンプ
42 ドキュメント名
43 ドキュメントID
50 記述要素
51 記述要素のID
52 内容記述
Da,Db,Dc ドキュメント

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに関連する1〜複数種類の記述要素を夫々含む複数種類のドキュメント同士を対応付けて管理記憶するデータベースと、前記データベースを管理制御する管理サーバとを備えるドキュメント管理装置において、
前記管理サーバは、
前記対応付けられた複数種類のドキュメント間で関連している記述要素毎に同じIDを設定し、前記データベースにアクセス可能な情報処理端末によってドキュメントの記述要素が変更保存または追加保存された場合には、該記述要素に変更保存時または追加保存時のタイムスタンプを付し、前記対応付けられた複数種のドキュメント夫々の記述内容を確定するコミット処理が前記データベースにアクセス可能な情報処理端末によって指示された場合には、これら複数種のドキュメントの各々および該ドキュメントに含まれる記述要素の各々にコミット処理時のタイムスタンプを付す第1の手段と、
前記データベースの各ドキュメントを走査し、ドキュメントに付されたコミット処理時のタイムスタンプとは異なる日時のタイムスタンプが付された記述要素を含むドキュメントを検出した場合、該ドキュメントに対応付けられた他のドキュメントから前記記述要素と同一のIDを有する記述要素を抽出して、該抽出した記述要素を他の記述要素とは異なる表示形態で表示させる表示情報を作成する第2の手段と、
を備えることを特徴とするドキュメント管理装置。
【請求項2】
前記管理サーバは、前記データベースにアクセス可能な情報処理端末に宛てて前記表示情報を送信することを特徴とする請求項1に記載のドキュメント管理装置。
【請求項3】
前記第2の手段は、該第2の手段で抽出した前記記述要素を所定の記号付き形態または色付き形態で表示させる表示情報を作成することを特徴とする請求項1または2に記載のドキュメント管理装置。

【図1−1】
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【図1−2】
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【図1−3】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9−1】
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【図9−2】
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【図9−3】
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【図10−1】
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【図10−2】
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【図10−3】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15−1】
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【図15−2】
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【図16−1】
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【図16−2】
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【図16−3】
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【図17】
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【公開番号】特開2009−69896(P2009−69896A)
【公開日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−234505(P2007−234505)
【出願日】平成19年9月10日(2007.9.10)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】