説明

ナビゲーション装置、車両、及びナビゲーションプログラム

【課題】ナビゲーション装置のレスポンスを高める。
【解決手段】ナビゲーション装置1は、地図を表示する地図画面100の上に操作ボタンなどを表示する操作画面200を重ねて地図の上にボタンなどが表示された合成画像300を形成する。操作画面200は、下のレイヤの地図画面100が表示されるように、ボタンなどを表示する領域以外は、地図画面100を透過させるように設定されている。ナビゲーション装置1は、操作画面200で地図画面100を透過させる部分に禁止領域250を設定し、禁止領域250に関しては、メモリ60からB画像データ62を読まずに透過データを演算で補完する。これによって、禁止領域250については、メモリ60からB画像データ62を読み込む必要がなく、その分、ナビゲーション装置1のレスポンスを向上させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション装置、車両、及びナビゲーションプログラムに関し、例えば、画面表示に際してのレスポンス向上に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、ナビゲーション装置によって車両を誘導することが盛んに行われている。
ナビゲーション装置は、目的地の検索機能、目的地点の設定機能、出発地から目的地までの経路を探索する機能、GPS(Global Positioning System)衛星やジャイロなどのセンサを用いて自車両の位置を検出する機能、及び目的地までの経路と自車両の現在位置を画面の地図上に表示する機能、各種ボタン類などを画面に表示し、タッチパネルにてユーザからの操作を受け付ける機能などを備えている。
【0003】
ナビゲーション装置は、例えば、図2(a)に示したように、地図のレイヤA、操作ボタン類のレイヤBなど、複数のレイヤを重ねて表示することにより、図2(b)に示したように、地図や操作ボタンが合成された画面を表示している。
この例では、レイヤAの上にレイヤBを重ねているが、レイヤBでは、操作ボタン類以外の部分は透過データが設定してあり、これによって、レイヤAが透過表示されるため、地図上に操作ボタン類が表示されている。
【0004】
このように、複数のレイヤを重ねて画面を表示する技術として、特許文献1の「画面表示装置および画面表示方法」がある。
この技術は、透過色を除いて最も上のレイヤにある画素データを表示用に記憶するものであり、レイヤの画像が更新された場合、透過色を除いて最も上にある画素データが変更された場合に表示用の画素データを更新するものである。
これにより、表示されている画素データの下のレイヤの画素データ(画面上は表示されている画素データの下に隠れて非表示となっている)が変更された場合に、これによる画面の更新を行う必要がなくなる。
【0005】
しかし、従来技術では、画像データの透過領域に透過データ(透過色)が設定してあり、画面上は表示しないデータであるにも拘わらず、ナビゲーション装置のCPUは、メモリにアクセスして画像データを読み込んで(メモリリードして)いる。
【0006】
図8は、従来例を説明するための図である。
例えば、CPUは、レイヤAに関しては、図8(a)に示したように、開始位置102に対応するメモリの開始アドレスから画像データの読み込みを開始し、矢線105のように画面を走査して、読み込んだアドレス数がメモリ幅に達するごとに表示を改行しながら、最終行まで画像データの読み込みと表示を繰り返していく。
【0007】
レイヤBに関しても同様に、図8(b)に示したように、CPUは、開始位置202に対応するメモリの開始アドレスから画像データの読み込みを開始し、矢線215のように画像データの読み込みと描画を行うが、地図画面100を透過させ画像を表示しない領域255に関しても透過データを読み込んでいる。
メモリにアクセスする処理は、CPU内部での演算処理に比べて多くの処理時間を要する他、CPUがメモリにアクセスしている間は、描画処理なども制約を受ける。
このため、CPUが表示しない画像データを読むためにナビゲーション装置のレスポンスが低くなっていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2004−21119公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、ナビゲーション装置のレスポンスを高めることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(1)請求項1に記載の発明では、画像データを記憶する記憶手段と、前記記憶した画像データを読み取り画面を形成する画面形成手段と、前記画面形成手段で形成した複数の画面を重ねて案内画面を形成する案内画面形成手段と、前記形成した案内画面を表示する表示手段と、を具備し、前記画面形成手段は所定の画面の所定領域を読取禁止領域として規定し、前記読取禁止領域について画像データの読み取りを行わず、透過データを補完して画面を形成することを特徴とするナビゲーション装置を提供する。
(2)請求項2に記載の発明では、前記所定の画面の読取禁止領域以外の領域における画素の表示位置と前記記憶した画像データの対応を記憶する対応記憶手段を具備し、前記画面形成手段は、前記読み取った画像データの前記対応する表示位置に、当該画像データによる画面を形成することを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置を提供する。
(3)請求項3に記載の発明では、前記対応記憶手段は、前記所定の画面の読取禁止領域以外の領域の境界にある画素と前記記憶した画像データのアドレスを対応させることにより前記対応を記憶することを特徴とする請求項2に記載のナビゲーション装置を提供する。
(4)請求項4に記載の発明では、前記対応記憶手段は、前記所定の画面の読取禁止領域以外の領域の1の方向の画素数と前記記憶した画像データのアドレス数を対応させることにより前記対応を記憶することを特徴とする請求項2に記載のナビゲーション装置を提供する。
(5)請求項5に記載の発明では、前記複数の画面は地図を表示する地図画面とナビゲーション装置の操作を行う操作ボタンを表示する操作画面であり、前記案内画面形成手段は、前記地図画面の上に前記操作画面を重ねることを特徴とする請求項1から請求項4までのうちの何れか1の請求項に記載のナビゲーション装置を提供する。
(6)請求項6に記載の発明では、前記操作ボタンは前記案内画面の一部領域に場所を固定して表示され、前記画面形成手段は、前記操作画面を前記所定の画面とし、前記操作ボタンが表示されない領域を読取禁止領域として規定することを特徴とする請求項5に記載のナビゲーション装置を提供する。
(7)請求項7に記載の発明では、請求項1から請求項6までのうちの何れか1の請求項に記載のナビゲーション装置を搭載した車両を提供する。
(8)請求項8に記載の発明では、画像データを読み取り画面を形成する画面形成機能と、前記画面形成機能で形成した複数の画面を重ねて案内画面を形成する案内画面形成機能と、前記形成した案内画面を表示する表示機能と、をコンピュータで実現するナビゲーションプログラムであって、前記画面形成機能は所定の画面の所定領域を読取禁止領域として規定し、前記読取禁止領域について画像データの読み取りを行わず、透過データを補完して画面を形成することを特徴とするナビゲーションプログラムを提供する。
【発明の効果】
【0011】
(1)請求項1に記載の発明では、読取禁止領域については画像データを読み込まず透過データで補完するため、記憶媒体にアクセスする回数が少なくなり、ナビゲーション装置のレスポンスが高まる。
(2)請求項2に記載の発明では、画面の禁止領域以外の領域と記憶媒体のアドレスを対応させておくため、ナビゲーション装置は、この対応を用いて記憶媒体からの画像データの読み込み、及び当該画像データによる所定表示位置での画像の表示を行うことができる。
(3)請求項3に記載の発明では、禁止領域以外の領域の境界にある画素と当該画素に表示する画像データの記憶媒体におけるアドレスを対応させることができる。
(4)請求項4に記載の発明では、画面を操作する方向の画素数とこれに対応する画像データのアドレス数を対応させることができる。
(5)請求項5に記載の発明では、地図の上に操作ボタンを表示することができる。
(6)請求項6に記載の発明では、操作ボタンが表示される領域以外の領域を禁止領域とすることができる。
(7)請求項7に記載の発明では、請求項1から請求項6までのうちの何れか1の請求項に記載のナビゲーション装置を搭載した車両を提供することができる。
(8)請求項8に記載の発明では、コンピュータに請求項1のナビゲーション装置としての機能を発揮させるナビゲーションプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】ナビゲーション装置のシステム構成図である。
【図2】画面のレイヤ構造を説明するための図である。
【図3】地図画面や操作画面を表示する方法を説明するための図である。
【図4】対応テーブルを説明するための図である。
【図5】レイヤBの他の例を説明するための図である。
【図6】第1の方法で操作画面を描画する処理を説明するためのフローチャートである。
【図7】第2の方法で操作画面を描画する処理を説明するためのフローチャートである。
【図8】従来例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明のナビゲーション装置1における好適な実施の形態について、図1から図7を参照して詳細に説明する。
(1)実施形態の概要
ナビゲーション装置1(図2)は、地図を表示する地図画面100の上に操作ボタンなどを表示する操作画面200を重ねて地図の上にボタンなどが表示された合成画像300を形成する。
操作画面200は、下のレイヤの地図画面100が表示されるように、ボタンなどを表示する領域以外は、地図画面100を透過させるように設定されている。
【0014】
ナビゲーション装置1は、操作画面200で地図画面100を透過させる部分に禁止領域250を設定し、禁止領域250に関しては、メモリ60からB画像データ62を読まずに透過データを演算で補完する。
これによって、禁止領域250については、メモリ60からB画像データ62を読み込む必要がなく、その分、ナビゲーション装置1のレスポンスを向上させることができる。
即ち、表示しない領域を設定可能とすることで、無駄なメモリリードを抑制し、ナビゲーション装置1のレスポンスを向上させることができる。
【0015】
(2)実施形態の詳細
図1は本実施形態が適用されるナビゲーション装置1のシステム構成図である。
このナビゲーション装置1は、車両に搭載され、この図1に示すように、現在位置検出装置10、情報処理制御装置20、入出力装置40及び情報記憶装置50とを備えている。
【0016】
現在位置検出装置10は、以下のように構成されている。
方位センサ12は、基準角度(絶対方位)に対して、相対的に変化した角度を検出する手段であり、本実施形態では、角速度を利用して角度の変化を検出するジャイロセンサを使用している。なお、ハンドルの回転部に取り付けた光学的な回転センサや回転型の抵抗ボリュームあるいは車輪部に取り付ける角度センサでもよい。また、方位センサ12として、例えば、磁石に基づいてN方向の検出から、車両が何れの方向に位置するかを検出する地磁気センサであり、絶対方位を検出する手段であってもよい。
【0017】
距離センサ13は、車両の移動距離を計測できる手段であり、例えば、車輪の回転を検出して計数するものや、加速度を検出して2回積分するものを使用する。
GPS(グローバル・ポジショニング・システム)受信装置14は、人工衛星からの信号を受信する装置であり、信号の発信時刻、受信装置の位置情報、受信装置の移動速度、受信装置の進行方向など様々な情報を得ることができる。
【0018】
情報処理制御装置20は、現在位置検出装置10、入出力装置40から入力される情報及び情報記憶装置50に格納された情報に基づいて演算及び制御を行うとともに、演算結果をディスプレイ42、プリンタ43又はスピーカ44等の出力手段に出力するように制御する手段である。
【0019】
この情報処理制御装置20は、以下のように構成されている。
CPU(中央処理装置)21は、ナビゲーション装置1全体の総括的な演算及び制御を行う。
GDC(Graphics Display Controller)27は、例えば、CPU21で処理されたベクトル情報を画像情報に処理するための画像処理専用の画像プロセッサであり、CPU21を補助して画像の表示を高速化する。
ROM22は、目的地までの経路の探索、表示案内や音声案内等のナビゲーションに関するプログラムや、本実施形態に係る検索語入力支援、検索結果表示機能を発揮するプログラム等の各種プログラムを格納している。なお、ROM22を第1ROMと第2ROMの2つに分け、第2ROMに音声案内に関するナビゲーションプログラムを格納し、他のプログラムを第1ROMに格納するようにしてもよい。
【0020】
RAM24は、レイヤ別の画像データを記憶したり、入力装置41により入力された目的地の情報、通過地点の情報等の利用者が入力した情報を記憶すると共に、利用者の入力情報に基づいてCPU21により演算された結果や、経路探索された結果、又は情報記憶装置50から読み込まれた地図情報を格納するための記憶手段である。
【0021】
センサ入力インターフェイス23は、方位センサ12、距離センサ13と接続されており、これらから方位情報、距離情報を取得する。
通信インターフェイス25は、伝送路45を介して各種情報の入出力するための手段である。具体的には、伝送路45を介して、GPS受信装置14、入力装置41、プリンタ43、情報記憶装置50が接続される。
【0022】
時計28は、例えば、水晶振動子などを用いて構成されており、発振によってナビゲーション装置1の各部の動作タイミングを提供したりする。
その他、GDC27で処理された画像情報を格納する画像メモリ、情報記憶装置50から読み込まれた音声情報を処理しスピーカ44に出力する音声処理専用の音声プロセッサを配設するようにしてもよい。
【0023】
情報処理制御装置20は、以上のように構成されており、情報記憶装置50に記憶してあるナビゲーションプログラム55をCPU21で実行することにより、各種画面の表示、目的施設の検索・選択受付、選択された目的施設を利用する際の駐車場の検索・選択受付、選択された駐車場の案内目的地への設定、及び、案内目的地への経路案内などの機能を発揮することができる。
【0024】
入出力装置40は、利用者により目的地、通過地点、探索条件等のデータを入力する入力装置41、画像を表示するディスプレイ42、情報を印刷するプリンタ43、音声を出力するスピーカ44より構成される。
入力装置41は、例えば、タッチパネル、タッチスイッチ、ジョイスティック、キースイッチ等で構成される。
ディスプレイ42には、現在地周辺の地図や、目的地までの走行経路、操作ボタン(スイッチなどを含む)などの各種の操作情報がレイヤによる画像を重ねることにより表示される。
ディスプレイ42には入力装置41によるタッチパネルが設けられており、ディスプレイ42に表示されたボタンなどをユーザがタッチすることにより選択できるようになっている。
なお、入出力装置40は、プリンタ43を有しない構成としてもよい。
【0025】
情報記憶装置50は、伝送路45を介して情報処理制御装置20に接続される。
情報記憶装置50は、ナビゲーションプログラム55、地図データファイル51、その他のデータファイルを格納している。
この情報記憶装置50は、一般的には、光学的記憶媒体であるDVD−ROM、CD−ROMや磁気的記憶媒体であるハードディスクなどで構成されるが、光磁気ディスク、各種半導体メモリなどの各種情報記憶媒体で構成してもよい。
なお、書き換えが必要な情報については、書き換え可能なハードディスク、フラッシュメモリなどで構成し、その他の固定的な情報についてはCD−ROM、DVD−ROMなどのROMを使用するようにしてもよい。
【0026】
地図データファイル51には、ナビゲーションにおける地図表示、経路探索、経路案内に必要な各種データとして、地図データ、道路データ、目的地データ、案内地点データ、詳細目的地データその他のデータが記憶されている。
地図データとしては、全国道路地図、各地域の道路地図又は住宅地図等が記憶されている。道路地図は、主要幹線道路、高速道路、細街路等の各道路と地上目標物(施設等)から構成される。住宅地図は、地上建造物等の外形を表す図形及び、道路名称等が表示される市街図である。細街路とは、例えば、国道、県道以下の道幅が所定値以下の比較的狭い道路である。
地図データは、車両現在位置やユーザに指定された地点を含む、所定縮尺による一定範囲の地図がディスプレイ42に表示される。この地図上には、車両の現在位置や指定された地点が表示される。
【0027】
道路データは、各道路の位置と種類及び車線数及び各道路間の接続関係等の道路に関するデータで、ノードデータとリンクデータで構成される。この道路データは、経路探索やマップマッチングに使用されると共に、探索した走行経路を地図データ上に重ねて表示する場合にも使用される。
ノードデータは、地図上において経路探索に利用される各ノードの地理座標データ等を表したデータである。
例えば、交差点などの道路の接続点はノードにより表され、接続点の間の道路(即ち道路のうち分岐しない領域)はリンクによって表される。このように、ノードデータ経路の接続関係を表した経路データとして機能している。
なお、進入禁止や一方通行など、交通規制により走行が制限されるものに関しては、これを表す属性が、各リンクに付与されているが、これらの属性については、交差点ノードに付与するようにしてもよい。
ノードデータは、各交差点に対して常に設定される交差点ノードと共に、各交差点間の特徴的な点(例えば、カーブの開始、中間、終了の各地点や、高度が変化する地点など)に補助的に設定される場合がある補助ノードが存在する。交差点ノードには、交差点の地理的位置座標や名称等の交差点に関する情報が含まれる。
【0028】
目的地データは、主要観光地や建物、電話帳に記載されている企業・事業所等の目的地になる可能性の高い場所や施設等の位置と名称等のデータである。
案内地点データは、道路に設置されている案内表示板の内容や分岐点の案内等、案内が必要とされる地点の案内データである。
詳細目的地データは、目的地データに保存される各施設等に関する詳細なデータ、例えば、総合ビルにおける各テナントのデータ、施設の駐車場や出入り口の情報などが目的地の各データと関連づけて別途保存される。なお、この詳細目的地データは目的地データに纏めて保存するようにしてもよい。
詳細目的地データにより、例えば、「AA百貨店」など複数のテナントが入った複合施設を目的施設に設定できる他、「AA百貨店」内の「W靴店」など、複合施設内に存在する個々の施設を目的施設に設定することができる。
【0029】
その他のデータファイルには、例えば、各種施設や観光地、又は主要な交差点等の視覚的表示が要求される場所を写した写真の画像データや、設定した走行経路を音声により案内する場合の音声データ等が記憶されている。
【0030】
このように構成されたナビゲーション装置1では、次のようにして経路案内が行われる。
まず、ナビゲーション装置1は、現在位置検出装置10で現在位置を検出し、情報記憶装置50の地図データファイル51から現在位置周辺の地図情報を読み込みディスプレイ42に表示する。
そして、ナビゲーション装置1は、ユーザからの操作を受け付けて案内目的地を設定する。
【0031】
このようにして案内目的地が設定されると、情報処理制御装置20は、現在位置から案内目的地に至る走行経路の候補を複数探索(演算)し、ディスプレイ42に表示した地図上に表示し、運転者が何れかの走行経路を選択すると、選択した走行経路をRAM24に格納することで、走行経路を取得する(走行経路取得手段)。
【0032】
なお、情報処理制御装置20は、情報処理センタに車両現在位置(又は入力された出発地)と目的地を送信し、情報処理センタで探索された目的地までの走行経路を受信することにより走行経路を取得するようにしてもよい。この場合、目的地や走行経路の通信は通信インターフェイス25を介して、無線通信により行う。
また、自宅等のパーソナルコンピュータ等の情報処理装置を使用して、出発地から目的地までの走行経路を探索し、USBメモリ等の記憶媒体に格納し、該記憶媒体読取装置を介して取得するようにしてもよい。この場合の記憶媒体読取装置は伝送路45を介して情報処理制御装置20に接続される。
【0033】
車両が走行すると、現在位置検出装置10によって検出された現在位置を追跡することにより、経路案内を行う。
経路案内は、探索した走行経路に対応する道路データと現在位置検出装置10で検出される現在位置とのマップマッチングにより地図上の車両位置を特定し、車両現在位置周辺の地図をディスプレイ42に表示し、探索した走行経路を地図上に表示すると共に、車両の現在位置を示す現在位置マークを地図上に表示する。
また、探索した走行経路と現在位置との関係から、案内の必要性、即ち直進が所定距離以上続く場合、所定の進路変更地点等の走行経路の案内、及び方面案内が必要か否か等について判断し、必要である場合にはディスプレイ42の表示及び音声による案内を実行する。
【0034】
図2(a)は、画面のレイヤ構造を説明するための図である。
レイヤとは、画面を構成する層を意味し、レイヤを重畳して表示することにより、一画面上に異なるレイヤの画像を重ねて表示することができる。
ナビゲーション装置1は、レイヤによる画像表示技術を用い、地図を表示するレイヤAを下層とすると共に、操作ボタンなどを表示するレイヤBを上層とし、レイヤAの上にレイヤBを重ねて、ディスプレイ42の画面に地図と操作ボタンなどを同時に表示する。
【0035】
メモリ60は、画像データを記憶する記憶媒体であって、例えば、RAM24(図1)を用いるが、この他に画像データ専用の記憶媒体を用意してもよい。
メモリ60は、レイヤAの画像を表示するためのA画像データ61と、レイヤBの画像を表示するためのB画像データ62を記憶している。
これら画像データは、例えば、CPU21がナビゲーションプログラム55を実行することにより、ハードディスクなどからメモリ60に読み込まれたりなどしたものであり、そのアドレスは、例えば、OS(Operating System)が管理している。
【0036】
レイヤAは、地図画面100を表示するためのレイヤであり、CPU21は、A画像データ61を用いて画面の全領域101に地図を表示する。
ナビゲーション装置1は、地図を表示するだけでなく当該地図上に現在地や目的地や、現在地から目的地までの案内経路を表示することにより車両を案内することができる。
【0037】
一方、レイヤBは、操作ボタンや方位など、ナビゲーション装置の操作に必要な情報を表示する操作画面200を表示するためのレイヤである。
ナビゲーション装置1は、地図の縮尺や向きの設定、メニューの呼出などの操作をユーザから受け付けることができたり、表示されている方位情報や縮尺情報、時刻情報などから現在の状況を確認したりしながら走行することが可能になる。
【0038】
操作画面200は、画面の操作ボタンなどが表示される左部及び底部の領域から構成される非禁止領域260と、非禁止領域260以外の禁止領域250から構成されている。
更に、非禁止領域260は、ボタンなどを表示する非透過領域251と、下層の地図を透過させて表示するための透過領域252から構成されている。
そして、B画像データ62には、非禁止領域260の画像データ(即ち、非透過領域251に画像を表示する非透過データと透過領域252で下層の画像を透過させる透過データ)が記憶されている。
なお、このように画像データは、画素を非透過色に設定する非透過データと透過色に設定する透過データを含む概念とする。
【0039】
CPU21は、メモリ60から非禁止領域260に対応するB画像データ62を読み出すと共に、演算によって禁止領域250を透過データで補完する。
そして、CPU21は、禁止領域250が透過データで補完されたB画像データ62を用いて非透過領域251以外は透過状態に設定された操作画面200を形成し、これを地図画面100の上に重ねて表示する。
すると、図2(b)に示したように全領域101に地図が表示されると共に、非透過領域251に操作ボタンなどが表示された合成画像300が案内画面として画面に表示される。
なお、本実施の形態における案内画面とは地図、操作ボタン、その他の複数の情報が表示された画面のことであり、実際に目的地までの経路を案内している画面に限らない。
【0040】
このように、CPU21は、禁止領域250についてはメモリ60にアクセスせずに演算によって透過データを補完するため、メモリ60へのアクセス数が減り、ナビゲーション装置1のレスポンスが向上する。
ここで、禁止領域250は、無駄なメモリリードを抑制するためのマスク領域として機能している。
なお、本説明では、地図画面100に操作画面200を重ねるための操作画面200に禁止領域250を設定したが、地図画面100と操作画面200が特定の箇所を境界に独立しており重ねる必要が無い場合には、地図画面100にも禁止領域を設定し操作画面200と合成することで、更にレスポンスを向上することが可能である。
【0041】
図3(a)は、CPU21が画面に地図画面100を表示する方法を説明するための図である。
地図画面100は、例えば、左上の端を原点(開始位置102)とし、右方向にx軸、下方向にy軸が設定されている。
CPU21は、開始位置102からx軸方向に画面を走査し、画面の左端に達すると改行して下の行をx軸方向に走査していき、これを最終行まで繰り返すことにより地図画面100を形成する。
即ち、CPU21は、画面を上から下へ矢線105のように走査して地図画面100を描画する。
【0042】
CPU21は、このようにして地図画面100を描画するが、その際のメモリ60に対するアクセス方法について説明する。
A画像データ61は、メモリ60において連続したアドレスに記憶されており(物理的な連続のほか、論理的に連続していてもよい)、地図画面100を形成するに際して、CPU21は、A画像データ61の開始アドレス(開始位置102の画素の画像データが記憶されているアドレス)と、メモリ幅、及び全行数をパラメータとして設定する。
そして、CPU21は、メモリ60の開始アドレスから画像データを読み取って地図画面100の画素の表示を設定していき、読み取ったアドレス数がメモリ幅に達すると表示位置を改行して(メモリ幅は、改行指令として機能している)引き続き画像データを読み取り、以上の動作を全行数の最終画像データまで繰り返す。
【0043】
図3(b)は、CPU21が画面に操作画面200を表示する方法を説明するための図である。
本実施の形態では、操作画面200を表示する方法として、第1の方法と第2の方法について説明する。
【0044】
(1)第1の方法
ナビゲーション装置1は、開始位置202に対応する開始アドレスと、非禁止領域260の右端の画素(例えば、右端位置207)に対応する画像データのアドレス(以下、端部手前アドレス)を全行に渡って対応テーブルに記憶している。
そして、CPU21は、メモリ60の開始アドレスから画像データを読み取って操作画面200の画素の表示を設定していくが、その際に、読み取った画像データのアドレスが対応テーブルで端部手前アドレスに設定されているアドレスであるか否かを判断する。
【0045】
読み取った画像データのアドレスが端部手前アドレスでない場合には、走査方向に画像を形成していき、読み取った画像データのアドレスが端部手前アドレスである場合には、その行の右端まで演算により透過データを補完して画素を透過色に設定していく。CPU21は、この動作を全行数に渡って行う。
これにより、CPU21は、矢線205に従って、メモリ60から画像を読み取ると共に、禁止領域250に関しては、演算により透過色に設定していく。
その結果、非透過領域251には、操作ボタンなどが表示され、それ以外の領域、即ち、禁止領域250、及び透過領域252は、透過色に設定される。
【0046】
また、変形例として、禁止領域250が存在する行に関しては、端部手前アドレスを用いて描画し、禁止領域250が存在しない行に関しては、地図画面100と同様にメモリ幅を用いて描画するように構成することもできる。
【0047】
このようにして、CPU21は、禁止領域250に透過データを補完していくが、更なる変形例として、透過データを補完せずとも、禁止領域250を透過状態にすることもできる。
この場合は、例えば、地図画面100を描画した後、地図画面100を操作画面200の非禁止領域260に上書きしていく。
即ち、CPU21は、地図画面100をB画像データ62による画像で上書きしながらB画像データ62の端部手前アドレスに到達すると改行し、引き続き下の行を描画していく。
この方法によると、禁止領域250を透過データで補完するのと同様の効果を得ることができる。
【0048】
なお、本実施の形態では、CPU21は、合成画像300(図2(b))を表示する場合に、まず、地図画面100の1画素を形成して、その上に操作画面200の1画素を形成し、これを全行に渡って繰り返すが、地図画面100の1行を形成して、その上に操作画面200の1行を形成し、これを全行に渡って繰り返したり、あるいは、最初の地図画面100の全体を形成して、その上に操作画面200の全体を形成して重ねてもよい。
【0049】
(2)第2の方法
ナビゲーション装置1は、禁止領域250が存在する部分の部分行数と、その部分での非禁止領域260の部分メモリ幅を記憶している。
そして、CPU21は、メモリ60の開始アドレスから画像データを読み取って操作画面200の画素の表示を設定していき、読み取ったアドレス数が部分メモリ幅に達すると、行の残りを透過データで補完した後、表示位置を改行して引き続き画像データを読み取り、以上の動作を部分全行数の最終画像データまで繰り返す。
その後は、最後の行の最後の画像データまで、地図画面100と同様にメモリ幅で改行しながらB画像データ62の読み取りと表示を行っていく。
【0050】
図4(a)は、第1の方法で用いる対応テーブルの一例を示した図である。
この対応テーブルは、開始アドレスと対応づけられてRAM24などに記憶されている。
対応テーブルは、画面の行数を表す「行」と、端部手前アドレスを表す「端部手前アドレス」を記憶しており、CPU21は、操作画面200を形成する際に、メモリ60の開始アドレスから画像データを読み初め、アドレスが端部手前アドレスに達するごとに表示位置を改行していく。
【0051】
図4(b)は、第2の方法で用いる対応テーブルの一例を示した図である。
この対応テーブルは、開始アドレス、メモリ幅、及び全行数と対応づけられてRAM24などに記憶されている。
対応テーブルは、部分行数と部分メモリ幅を記憶しており、CPU21は、操作画面200を形成する際に、メモリ60の開始アドレスから画像データを読み初め、描画する行数が部分行数に達するまでは、部分メモリ幅にて画像を形成していき、部分行数以降は、全行数に達するまでメモリ幅にて描画していく。
図4(b)の例では、CPU21は、0〜n−1行までは、部分メモリ幅aでB画像データ62を読み取って描画し、n行から全行数に達するまではメモリ幅bにてB画像データ62を読み取って描画する。
【0052】
図5(a)は、レイヤBの他の例を説明するための図である。
図3(b)の例では、禁止領域250の右側(即ち、走査する方向)に非禁止領域260が存在しなかったが、この例では、禁止領域350の両側に非禁止領域360が存在する。
この場合、対応テーブルは、例えば、開始位置302、終了位置303の画面での座標値と、これに対応するメモリ60での開始アドレスと終了アドレス(端部手前アドレスに相当するが終了位置308は禁止領域350の端部手前でないため終了アドレスと呼ぶことにする)や、開始位置307、終了位置308と、これに対応するメモリ60での開始アドレスと終了アドレスなどを記憶している。
そして、CPU21は、開始アドレスから終了アドレスまで画像データを読み込んで、これを画面上の対応する開始位置と終了位置まで順次表示していく。そして、禁止領域350に関しては、演算により透過データを補完する。
【0053】
図5(b)は、この場合の対応テーブルの一例を示した図である。
この対応テーブルは、開始アドレスと対応づけられてRAM24などに記憶されている。
CPU21は、対応テーブルは、開始アドレスと、これに対応する画面の開始位置の座標、及び終了アドレスと、これに対応する終了位置の座標が行ごとに記憶されている。なお、y座標と行は対応するので、何れか一方は省略してもよい。
CPU21は、この対応テーブルに従って、メモリ60から画像データを読み込み、画面上に画像を表示していく。
【0054】
以上、矩形形状の禁止領域250や禁止領域350を有する画像を描画する場合について説明したが、これは、これら禁止領域の形状を矩形とすると対応テーブルの構成が容易になるためであり、例えば、操作画面200において、非透過領域251以外の領域全てを禁止領域とするように対応テーブルを構成することもできる。
【0055】
図6は、第1の方法で操作画面200を描画する処理を説明するためのフローチャートである。
まず、CPU21は、読み出す画像データが記憶されているアドレスを取得する(ステップ5)。
このアドレスは、最初に画像データを読み出す場合は開始アドレスであり、それ以降は、直前に読み取った画像データの次のアドレス(直前に読み取ったアドレスに1を加算したもの)である。
【0056】
次に、CPU21は、メモリ60の当該アドレスから画像データを読み込み(ステップ10)、これを用いて所定位置に画像を表示する(ステップ15)。画像の表示位置は、開始アドレスから読み出した画像データに関しては開始位置202であり、それ以降は、前回表示した画素の走査方向に隣接する画素である。
【0057】
次に、CPU21は、対応テーブルを参照し、当該画像データを読み出したアドレスが端部手前アドレスであるか否かを判断する(ステップ20)。
端部手前アドレスでない場合(ステップ20;N)、CPU21は、ステップ5の処理に戻り、端部手前アドレスであった場合(ステップ20;Y)、その行の残りの画素を透過データで補完し、画素を透過色に設定する(ステップ25)。
【0058】
次に、CPU21は、現在画像を表示した行が全行数と一致するか否かを確認し(ステップ30)、一致しない場合は、次の行があると判断して(ステップ30;Y)、次の行の処理に移行する(ステップ35)。
一方、現在画像を表示した行が全行数と一致する場合(ステップ30;N)、CPU21は、操作画面200の描画処理を終了する。
【0059】
図7は、第2の方法で操作画面200を描画する処理を説明するためのフローチャートである。
まず、CPU21は、読み出す画像データが記憶されているアドレスを取得する(ステップ50)。
このアドレスは、最初に画像データを読み出す場合は開始アドレスであり、それ以降は、前に読み出した画像データのアドレスに1を加算したアドレスである。
【0060】
そして、CPU21は、メモリ60の当該アドレスから画像データを読み込んで(ステップ55)、画像を表示する(ステップ60)。
次に、CPU21は、当該アドレスが対応テーブルで規定された部分メモリ幅に達したか否かを判断する(ステップ65)。
部分メモリ幅に達していない場合(ステップ65;N)、CPU21は、ステップ50の処理に戻る。
【0061】
部分メモリ幅に達した場合(ステップ65;Y)、CPU21は、現在描画している行の残りの部分を透過データで補完して画素を透過色に設定し、次の行に移行する(ステップ70)。
次に、CPU21は、移行した行の行数が対応テーブルで規定された部分行数以下か否かを判断する(ステップ75)。
部分行数以下の場合(ステップ75;Y)、CPU21は、ステップ50の処理に戻る。
部分行数以下でない場合(ステップ75;N)、CPU21は、画像データのアドレス取得(ステップ80)、画像データの読み込み(ステップ85)、画像の表示(ステップ90)を行った後、アドレスがメモリ幅に達したかを判断する(ステップ95)。
【0062】
メモリ幅に達していない場合(ステップ95;N)、CPU21は、ステップ80の処理に戻る。
メモリ幅に達した場合(ステップ95;Y)、CPU21は、次の行に移行する(ステップ100)。
次に、CPU21は、移行した行の行数が対応テーブルで規定された全行数以下か否かを判断する(ステップ105)。
全行数以下の場合(ステップ105;Y)、CPU21は、ステップ80の処理に戻る。
全行数以下でない場合(ステップ105;N)、CPU21は、処理を終了する。
【0063】
以上に説明した本実施の形態により、次のような効果を得ることができる。
(1)操作画面200で操作ボタンなどが表示されず、無駄なメモリリードを行っていた領域を禁止領域250として表示コントローラに設定することができる。
(2)禁止領域250に関しては、透過データを補完するなどしてメモリ60にアクセスせずに演算で透過領域に設定することができる。
(3)メモリ60にアクセスする頻度が低下するため、ナビゲーション装置1のレスポンスが向上する。
【0064】
また、以上に説明した本実施の形態により、次の構成を得ることができる。
(1)ナビゲーション装置1は、メモリ60にA画像データ61などの画像データを記憶するため画像データを記憶する記憶手段を備えており、読み取った画像データを用いて地図画面100や操作画面200を形成するため、記憶した画像データを読み取り画面を形成する画面形成手段を備えている。
そして、ナビゲーション装置1は、地図画面100と操作画面200を重ねて合成画像300を表示し、合成画像300は、案内画面として機能しているため、前記画面形成手段で形成した複数の画面を重ねて案内画面を形成する案内画面形成手段と、前記形成した案内画面を表示する表示手段を備えている。
また、ナビゲーション装置1は、操作画面200を形成する際に禁止領域250を規定して、禁止領域250については画像データの読み込みを行わず透過データで補完するため、操作画面200は、所定の画面として機能し、前記画面形成手段は所定の画面の所定領域を読取禁止領域として規定し、前記読取禁止領域について画像データの読み取りを行わず、透過データを補完して画面を形成している。
(2)操作画面200において非禁止領域260は、禁止領域250以外の領域として機能し、対応テーブルは、非禁止領域260における画素の表示位置と、メモリ60におけるB画像データ62のアドレスを対応づけており、この対応に従って画面を形成するため、ナビゲーション装置1は、前記所定の画面の読取禁止領域以外の領域における画素の表示位置と前記記憶した画像データの対応を記憶する対応記憶手段を具備し、前記画面形成手段は、前記読み取った画像データの前記対応する表示位置に、当該画像データによる画面を形成している。
(3)第1の方法では、端部手前アドレスにより非禁止領域260の境界にある画素とB画像データ62のアドレスを対応させているため、前記対応記憶手段は、前記所定の画面の読取禁止領域以外の領域の境界にある画素と前記記憶した画像データのアドレスを対応させている。
(4)第2の方法では、メモリ幅によって非禁止領域260の走査方向の画素数とB画像データ62のアドレス数を対応させているため、前記対応記憶手段は、前記所定の画面の読取禁止領域以外の領域の1の方向の画素数と前記記憶した画像データのアドレス数を対応させている。
(5)ナビゲーション装置1は、レイヤAで地図画面100を表示し、レイヤBで操作画面200を表示するため、前記案内画面形成手段は、前記地図画面の上に前記操作画面を重ねている。
(6)操作画面200において、操作ボタンは非禁止領域260に固定して表示され、操作ボタンの表示されない領域が禁止領域250となっているため、前記操作ボタンは前記案内画面の一部領域に場所を固定して表示され、前記画面形成手段は、前記操作画面を前記所定の画面とし、前記操作ボタンが表示されない領域を読取禁止領域として規定している。
(7)ナビゲーション装置1は、車両に搭載して、経路案内をするため、上の(1)〜(6)のナビゲーション装置1を備えた車両を提供することができる。
(8)ナビゲーション装置1は、CPU21を備えたコンピュータであり、ナビゲーションプログラム55を実行して(1)の機能を発揮するため、ナビゲーションプログラム55は、画像データを読み取り画面を形成する画面形成機能と、前記画面形成機能で形成した複数の画面を重ねて案内画面を形成する案内画面形成機能と、前記形成した案内画面を表示する表示機能と、をコンピュータで実現するナビゲーションプログラムであって、前記画面形成機能は所定の画面の所定領域を読取禁止領域として規定し、前記読取禁止領域について画像データの読み取りを行わず、透過データを補完して画面を形成することを特徴とするナビゲーションプログラムとして機能している。
【符号の説明】
【0065】
1 ナビゲーション装置
10 現在位置検出装置
12 方位センサ
13 距離センサ
14 GPS受信装置
20 情報処理制御装置
21 CPU
22 ROM
23 センサ入力インターフェイス
24 RAM
25 通信インターフェイス
27 GDC
28 時計
40 入出力装置
41 入力装置
42 ディスプレイ
43 プリンタ
44 スピーカ
45 伝送路
50 情報記憶装置
51 地図データファイル
55 ナビゲーションプログラム
60 メモリ
61 A画像データ
62 B画像データ
100 地図画面
101 全領域
200 操作画面
250 禁止領域
251 非透過領域
252 透過領域
260 非禁止領域
300 合成画像

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像データを記憶する記憶手段と、
前記記憶した画像データを読み取り画面を形成する画面形成手段と、
前記画面形成手段で形成した複数の画面を重ねて案内画面を形成する案内画面形成手段と、
前記形成した案内画面を表示する表示手段と、
を具備し、
前記画面形成手段は所定の画面の所定領域を読取禁止領域として規定し、前記読取禁止領域について画像データの読み取りを行わず、透過データを補完して画面を形成することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
前記所定の画面の読取禁止領域以外の領域における画素の表示位置と前記記憶した画像データの対応を記憶する対応記憶手段を具備し、
前記画面形成手段は、前記読み取った画像データの前記対応する表示位置に、当該画像データによる画面を形成することを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
前記対応記憶手段は、前記所定の画面の読取禁止領域以外の領域の境界にある画素と前記記憶した画像データのアドレスを対応させることにより前記対応を記憶することを特徴とする請求項2に記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
前記対応記憶手段は、前記所定の画面の読取禁止領域以外の領域の1の方向の画素数と前記記憶した画像データのアドレス数を対応させることにより前記対応を記憶することを特徴とする請求項2に記載のナビゲーション装置。
【請求項5】
前記複数の画面は地図を表示する地図画面とナビゲーション装置の操作を行う操作ボタンを表示する操作画面であり、
前記案内画面形成手段は、前記地図画面の上に前記操作画面を重ねることを特徴とする請求項1から請求項4までのうちの何れか1の請求項に記載のナビゲーション装置。
【請求項6】
前記操作ボタンは前記案内画面の一部領域に場所を固定して表示され、
前記画面形成手段は、前記操作画面を前記所定の画面とし、前記操作ボタンが表示されない領域を読取禁止領域として規定することを特徴とする請求項5に記載のナビゲーション装置。
【請求項7】
請求項1から請求項6までのうちの何れか1の請求項に記載のナビゲーション装置を搭載した車両。
【請求項8】
画像データを読み取り画面を形成する画面形成機能と、
前記画面形成機能で形成した複数の画面を重ねて案内画面を形成する案内画面形成機能と、
前記形成した案内画面を表示する表示機能と、
をコンピュータで実現するナビゲーションプログラムであって、
前記画面形成機能は所定の画面の所定領域を読取禁止領域として規定し、前記読取禁止領域について画像データの読み取りを行わず、透過データを補完して画面を形成することを特徴とするナビゲーションプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−27419(P2011−27419A)
【公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−170087(P2009−170087)
【出願日】平成21年7月21日(2009.7.21)
【出願人】(000100768)アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)
【Fターム(参考)】