ナビゲーション装置
【課題】ナビゲーション装置は、車両が走行する間に祝祭日の定めの異なる行政区画の境界または国境を通過する場合においても、平日または休日といった日種に応じて分類される統計交通データを用いた経路探索を適切に実行する。
【解決手段】ナビゲーション装置は、目的地までの経路に含まれるメッシュ領域およびリンクに関して、収集した現在日時（Ｓ６０１）に基づいて、そのメッシュ領域に入る予定時刻を記憶する（Ｓ６０３）。そのメッシュ領域の属する行政区画のカレンダーに基づいて日種を特定する（Ｓ６０５）。その日種に基づいて統計交通情報に含まれるリンク旅行時間を検索し（Ｓ６０６）、そのリンクの通過を終了する予定時刻を記憶する（Ｓ６０７）。本処理を目的地まで繰り返し、目的地到着予定時刻を求める（Ｓ６１２）。
【解決手段】ナビゲーション装置は、目的地までの経路に含まれるメッシュ領域およびリンクに関して、収集した現在日時（Ｓ６０１）に基づいて、そのメッシュ領域に入る予定時刻を記憶する（Ｓ６０３）。そのメッシュ領域の属する行政区画のカレンダーに基づいて日種を特定する（Ｓ６０５）。その日種に基づいて統計交通情報に含まれるリンク旅行時間を検索し（Ｓ６０６）、そのリンクの通過を終了する予定時刻を記憶する（Ｓ６０７）。本処理を目的地まで繰り返し、目的地到着予定時刻を求める（Ｓ６１２）。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、統計交通情報を用いた経路探索を実行するナビゲーション装置に関する。
【背景技術】
【０００２】
ナビゲーション装置の中には、交通情報に基づき、渋滞を考慮した経路探索演算および所要時間算出を実行するものがある。しかし、交通情報取得時点から時間が経過するにつれて、渋滞状況は変化するため、過去に収集した平日または休日といった日種に対応した統計交通データに基づき、推奨経路を精度よく探索する技術が特許文献１に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
【特許文献１】特開２００４−２３９７４１号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
特許文献１に開示されている発明によると、日付と日種を対応付ける第２変換テーブルは、使用者が操作をしない限り、変更されることはない。したがって、車両の走行中に、たとえば、祝祭日の定めの異なる行政区画の境界または国境を通過する場合に、誤った日種に基づく統計交通データを用いた経路探索を実行するという問題がある。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
本発明によるナビゲーション装置は、自車両の位置を検出する検出手段と、検出手段により検出された自車両の位置を出発地として、出発地から目的地までの経路を探索する探索手段と、道路地図を表示するための道路地図データ、各地域の暦および各暦日の日種を含む地域毎の暦データ、ならびに道路地図に含まれる区間道路に関する日種毎の統計的な交通データを記憶する記憶装置と、記憶装置により記憶される地域毎の暦データの中から、経路を含む地域に対応する暦データを選択する選択手段と、選択手段により選択された暦データを参照して、自車両が経路を走行する走行日の日種を決定し、走行日の日種、経路に含まれる区間道路、自車両が区間道路を走行する時刻、および統計的な交通データに基づいて、自車両が目的地へ到着すると予想される到着予想時刻を演算する演算手段とを備え、選択手段は、経路を含む複数の地域の各々に対応する暦データを、自車両が走行する区間道路に応じて順次選択することを特徴とする。
【発明の効果】
【０００６】
本発明によれば、車両が走行する間に祝祭日の定めの異なる行政区画の境界または国境を通過する場合においても、統計交通情報を用いた経路探索を実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【０００７】
【図１】本発明の実施の形態のナビゲーション装置の構成を例示する図。
【図２】補助記憶装置に記憶されている統計交通情報の管理を例示した図。
【図３】補助記憶装置に記憶されている日種登録テーブルを例示した図。
【図４】出発地から目的地までの探索経路を例示した図。
【図５】選択された経路による目的地到着予定時刻を算出して表示する処理手順を示すフローチャート。
【図６】目的地到着予定時刻を算出する処理手順を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【０００８】
図１〜図４を参照して、本発明によるナビゲーション装置を車両に搭載した一実施の形態を説明する。図１は、本実施の形態のナビゲーション装置１００の構成を例示する図である。
【０００９】
ＣＰＵ１１０はナビゲーション装置１００全体を制御する演算処理装置であり、ＣＰＵ１１０およびその周辺装置は互いにバスで接続されている。周辺装置は、主記憶装置１１５、補助記憶装置１４０、ディスプレイモジュール１５０を含む。主記憶装置１１５は、ＣＰＵ１１０の作業エリアであるワークメモリや制御プログラムが格納されているプログラムメモリを有する。
【００１０】
ＣＰＵ１１０においては、現在地検出装置１２０およびユーザ入力装置１３０からの信号が入力される。現在地検出装置１２０は、たとえば、ＧＰＳセンサ、ジャイロセンサ、および車速センサである。ＧＰＳセンサからの入力データには時刻データが含まれ、ＣＰＵ１１０は、その時刻データに基づいて時刻補正を行う時計機能（ＣＰＵ内蔵時計）およびカレンダー機能を有している。ユーザ入力装置１３０は、たとえば、タッチパネル、パネル周辺の押ボタン式スイッチ、リモコン、およびジョイスティックである。
【００１１】
補助記憶装置１４０は、ナビゲーション処理に使用する道路地図データやＰＯＩ（Ｐｏｉｎｔ Ｏｆ Ｉｎｔｅｒｅｓｔ：観光地や各種施設）情報を格納する記憶装置である。補助記憶装置１４０としては、たとえば、ハードディスクドライブのほか、道路地図データが格納されたＣＤやＤＶＤ、フラッシュメモリ、その他の記録媒体、およびその読み出し装置であっても良い。
【００１２】
道路地図データは、地図に関する情報であり、地図表示用データ、経路探索用データ、誘導データを含む。地図表示用データは道路や道路地図の背景を表示するためのデータである。経路探索用データは、道路形状とは直接関係しない分岐情報を含むデータであり、主に推奨経路を演算（経路探索）する際に用いられる。誘導データは、交差点名称・道路名称・方面名称・方向ガイド施設情報を含むデータであり、演算された推奨経路に基づきユーザを経路誘導する際に用いられる。
【００１３】
道路地図データにおいては、一本の道路は、交差点などをノードとして定義し、ノード間をリンクとして定義することによって、リンク列データとして表される。したがって、リンク列データは、ノードデータおよびリンクデータから構成される。道路地図データは、ノードデータとリンクデータとが、メッシュコードとともにメッシュ領域単位で分類して格納されている。メッシュ領域とは、道路地図を所定範囲毎に区分けしたときの区分けされた各領域をいう。メッシュコードの記憶領域には、メッシュ領域を識別する番号が格納されている。リンク列データの記憶領域には、ノードの位置座標と、ノード間のリンクを表すリンク番号と、リンクをさらに短く分割する補間点の位置座標とが格納されている。これらの位置座標が地図表示やロケータ処理の形状データとして用いられる。
【００１４】
補助記憶装置１４０は、統計交通情報、カレンダーデータおよび暦日と日種とを対応付ける日種登録テーブルを格納する。統計交通情報、日種および日種登録テーブルについては、図２および図３の説明において後述する。日種登録テーブルは、行政区画ごとのカレンダーデータに基づいて行政区画毎に作成される。ディスプレイモジュール１５０は、ＣＰＵ１１０から出力される文字や図形を含む画像データを画面表示する。
【００１５】
図２は、補助記憶装置１４０に記憶されている統計交通情報の管理を例示した図である。上述したように、統計交通情報は、メッシュコード単位で管理されている。メッシュコード＃ｘ＿１に対する統計交通情報は階層構造を形成しており、日種で大きく分類されて格納されている。日種は、たとえば、平日（一般）、平日（休前日）、休日（連休初日）、休日（連休中日）、休日（連休最終日）という５種類である。日種毎に交通状況の特徴が異なっているため、統計交通情報を日種毎に管理する。
【００１６】
日種の次の階層として、メッシュコード＃ｘ＿１で表されるメッシュ領域に含まれるリンクのリンク番号別に統計情報が格納されている。たとえば、リンク番号＃ｙ＿１に対して格納されている統計交通情報は、さらに次の階層では時間別に格納されている。その中の１つである０：００から１：００までの時間に対する統計交通情報は、図２に示す例では、旅行時間２５７秒かつ渋滞レベル１という情報である。それは、メッシュコード＃ｘ＿１において、リンク番号＃ｙ＿１で表されるリンクを走行するのに要する時間は、午前０：００から１：００までの時間帯であれば２５７秒であり、走行の際の渋滞状況はレベル１であることを意味する。
【００１７】
図３は、補助記憶装置１４０に記憶されている日種登録テーブルを例示した図である。上述したように、日種登録テーブルは、暦日と日種とを対応付ける。図３（ａ）は、２００８年９月１日（月）が祝日である場合の８月２８日（木）からの５日間の日種を例示する。具体的には、２００８年８月２８日（木）は「平日（一般）」、２９日（金）は「平日（休前日）」、３０日（土）は「休日（連休初日）」、３１日（日）は「休日（連休中日）」、２００８年９月１日（月）は「休日（連休最終日）」というように対応付けられる。
【００１８】
たとえば、米国においては、連邦政府が定める祝祭日の他に、州政府が定める祝祭日もある。したがって、たとえばＡ州における日種登録テーブルが図３（ａ）のように表されるとした場合に、Ａ州と隣接するＢ州における日種登録テーブルは図３（ｂ）のように、２００８年８月２８日（木）が「平日（休前日）」、２９日（金）が「休日（連休初日）」、３０日（土）は「休日（連休中日）」として表されることも考えられる。
【００１９】
次に、本実施の形態によるナビゲーション装置１００における統計交通情報を用いた経路探索実行処理内容を説明する。図４は、出発地Ｓから目的地Ｇまでの探索経路を例示した図である。メッシュ領域Ｍ１０、Ｍ２０は互いに隣接している。探索経路は、リンクＬ１１、Ｌ１２、Ｌ２１で構成されている。リンクＬ１１およびＬ１２はメッシュ領域Ｍ１０に含まれ、リンクＬ２１はメッシュ領域Ｍ２０に含まれている。リンクＬ１１は出発地Ｓと経由地Ｐ１との間を結び、リンクＬ１２は経由地Ｐ１、Ｐ２間を結び、リンクＬ２１は経由地Ｐ２と目的地Ｇとの間を結んでいる。
【００２０】
また、メッシュ領域Ｍ１はＡ州に属し、統計交通情報を用いる際には、図３（ａ）に示す日種登録テーブルが参照される。メッシュ領域Ｍ２はＢ州に属し、統計交通情報を用いる際には、図３（ｂ）に示す日種登録テーブルが参照される。
【００２１】
たとえば、自車両が出発地Ｓを２００８年８月２９日（金）に出発した場合、出発地Ｓや目的地Ｇ等の緯度・経度は現在地検出装置１２０からの入力信号に基づいて特定される。したがって、ナビゲーション装置１００は、補助記憶装置１４０に格納されている道路地図データを参照することで、出発地Ｓがメッシュ領域Ｍ１に属すること、すなわちＡ州に属することを識別できる。同様に、目的地Ｇがメッシュ領域Ｍ２に属すること、すなわちＢ州に属することも識別できる。図３に示すように、２００８年８月２９日（金）は出発地Ｓの属するＡ州では平日（休前日）であるが、目的地Ｇの属するＢ州では休日（連休初日）である。
【００２２】
こうして特定した日種に対応するリンク旅行時間を、リンクＬ１１、Ｌ１２、Ｌ２１の各リンクについて、図２に示す時間別統計交通情報から読み出す。リンクＬ１１、Ｌ１２のリンク旅行時間は平日（休前日）に対応するものであり、リンクＬ２１のリンク旅行時間は休日（連休初日）に対応するものである。出発時刻とリンク旅行時間とを足し合わせて、目的地Ｇへの到着予定時刻を算出し、ディスプレイモジュール１５０のパネルに画面表示する。
【００２３】
図５は、ナビゲーション装置１００のＣＰＵ１１０が実行する経路探索演算処理、および選択された経路による目的地到着予定時刻を算出して表示する処理手順を示すフローチャートである。
【００２４】
ステップＳ５０１では、現在地検出装置１２０を用いてナビゲーション装置１００を搭載した車両の現在位置を検出する。ステップＳ５０２では、ユーザからユーザ入力装置１３０を介して目的地設定および経路探索演算の実行指示を受信したか否かを判定する。その実行指示を受信するまで、本処理手順はステップＳ５０２を繰り返す。その実行指示を受信すると、ステップＳ５０３において経路探索演算を実行する。ステップＳ５０４において、経路探索結果をディスプレイモジュール１５０の表示パネルに表示する。ステップＳ５０５では、ユーザからユーザ入力装置１３０を介して経路選択の実行指示を受信したか否かを判定する。その実行指示を受信するまで、本処理手順はステップＳ５０５を繰り返す。その実行指示を受信すると、図６の説明で後述する目的地到着予定時刻算出のサブルーチンＳ５０６を実行する。その結果として得られた目的地到着予定時刻をステップＳ５０７にてディスプレイモジュール１５０の表示パネルに表示すると、本処理手順は終了する。
【００２５】
図６は、上述した図５におけるステップＳ５０６のサブルーチンである目的地到着予定時刻を算出する処理手順を示すフローチャートである。ステップＳ６０１では、ＣＰＵ１１０が有する時計機能により現在日時を収集してＴに設定する。ステップＳ６０２では、選択されている経路が含まれる合計ｎ個のメッシュ領域を、出発地から目的地に向かって走行する順にソートする（ｉ＝１，２，．．．，ｎ）。以下、ステップＳ６０３からステップＳ６１０およびステップＳ６１１に至る一連の手順を、ｉ＝１からｎに至るまで繰り返す。
【００２６】
ステップＳ６０３においては、メッシュ領域＃ｉに入る予定時刻Ｔを主記憶装置１１５または補助記憶装置１４０に記憶する。ステップＳ６０４においては、選択経路を構成するリンク番号を走行順にソートする（ｊ＝１，２，．．．，ｍ）。以下、ステップＳ６０５からステップＳ６０８およびステップＳ６０９に至る一連の手順を、ｊ＝１からｍに至るまで繰り返す。
【００２７】
ステップＳ６０５においては、メッシュ領域＃ｉ、リンク＃ｊの属する行政区画を、補助記憶装置１４０に格納されている道路地図データに基づいて特定し、その行政区画に対応した日種登録テーブルを参照し、現在日時に対応する日種Ｘを特定する。ステップＳ６０６においては、補助記憶装置１４０に記憶されているメッシュコード単位の統計交通情報を参照し、日種Ｘ，時刻Ｔにおけるリンク＃ｊの旅行時間ｔ＿ｉｊを検索する。ステップＳ６０７においては、リンク＃ｊの旅行時間ｔ＿ｉｊに基づいて、リンク＃ｊの走行終了予定時刻Ｔを主記憶装置１１５または補助記憶装置１４０に記憶する。
【００２８】
ステップＳ６０８においては、メッシュ領域＃ｉに含まれる全てのリンクの走行終了予定時刻Ｔを算出したか否かを判定するために、「ｊ＝ｍ？」を判定する。否定判定であれば、ステップＳ６０９にて、ｊをｊ＋１にインクリメントし、処理をステップＳ６０５へ戻す。肯定判定であれば、処理をステップＳ６１０へ進める。
【００２９】
ステップＳ６１０においては、選択経路が含まれる全てのメッシュ領域の走行終了予定時刻Ｔを算出したか否かを判定するために、「ｉ＝ｎ？」を判定する。否定判定であれば、ステップＳ６１１にて、ｉをｉ＋１にインクリメントし、処理をステップＳ６０３へ戻す。肯定判定であれば、処理をステップＳ６１２へ進める。ステップＳ６１２において、目的地到着予定時刻Ｔを記憶すると、本サブルーチンは終了し、処理は図６に示すメインルーチンに戻る。
【００３０】
以上で説明した実施の形態のナビゲーション装置１００は、予め行政区画ごとの日種登録テーブルを補助記憶装置１４０に格納するように構成した。これにより、探索経路の属する行政区画に応じて日種登録テーブルの選択を切換えて参照し、特定した日種に応じた統計交通情報を取得することができる。したがって、走行経路が祝祭日の定めの異なる行政区画の境界を跨る場合においても、ナビゲーション装置１００は、適切な統計交通情報を用いた経路探索を実行し、目的地到着予定時刻を高精度に算出することができるという作用効果を奏する。
【００３１】
−−−変形例−−−
以上で説明した実施の形態のナビゲーション装置１００を、次のように変形することもできる。
（１） 上述の本実施の形態においては、ナビゲーション装置１００は、現在地検出装置１２０を用いて現在地を検出し、検出した現在地の属する行政区画に応じた日種登録テーブルを自動選択するようにしたが、経路探索演算の際に手動で日種登録テーブルを設定・選択するようにしても良い。たとえば、使用者がユーザ入力装置１３０を介してＣＰＵ１１０に対して日種登録テーブル設定を指示すると、ＣＰＵ１１０は、ディスプレイモジュール１５０のパネルにカレンダーを表示する。使用者が対象の暦日を指定し、対応付ける日種を選択して入力を確定させると、日種登録テーブルは設定されると共に選択される。予め補助記憶装置１４０に格納されている日種登録テーブルの選択のみがされる場合、使用者がユーザ入力装置１３０を介して経路の属する行政区画名を入力すると、ＣＰＵ１１０が、その入力に基づいて日種登録テーブルを補助記憶装置１４０から読み出して選択する。同一の祝祭日体系を有する複数の行政区画に対応する日種登録テーブルをカテゴリ１、２等に分類して管理されていれば、使用者は、行政区画名を入力する代わりにそうしたカテゴリ番号を指定することとしても良い。
【００３２】
（２） 上述の本実施の形態においては、ナビゲーション装置１００は、日種に応じた統計交通情報を検索してリンク旅行時間を算出するために、行政区画ごとの日種登録テーブルを参照して現在日時に対応する日種を特定する。しかし、行政区画ごとのカレンダーデータを参照し、参照結果に基づいて現在日時に対応する日種を決定するようにしても良い。
【００３３】
（３） 上述の本実施の形態においては、行政区画ごとの日種登録テーブルを、行政区画ごとのカレンダーデータに基づいて作成し、予め補助記憶装置１４０に格納するように構成した。しかし、ナビゲーション装置１００に通信モジュールをさらに備え、その通信モジュールを介して、通信ネットワークに接続されたサーバから行政区画ごとのカレンダーデータをダウンロードするようにしても良い。
【００３４】
（４） 上述の図５のステップＳ５０３において、ナビゲーション装置１００は、現在地から目的地までの経路探索演算を行った後、ステップＳ５０５において選択された経路について、ステップＳ５０６において、目的地到着予定時刻を算出することとした。しかし、ステップＳ５０３において、補助記憶装置１４０に記憶されている日種登録テーブルの中から、現在地検出装置１２０により検出された現在地から目的地までの間の各メッシュ領域の属する行政区画ごとの日種登録テーブルを選択し、選択した日種登録テーブルを参照して日種を特定し、その日種に対応した時間別統計交通情報を用いて、現在地から目的地までの経路探索演算をすることとしても良い。これによると、現在地から目的地までの経路と共に、各経路における目的地到着予定時刻をも求めることができる。そこで、ステップＳ５０４において、経路探索結果と共に目的地到着予定時刻をディスプレイモジュール１５０の表示パネルに表示することが好ましい。さらに、ステップＳ５０５において、ユーザからの経路選択の実行指示を受信したら、処理をステップＳ５０７へ進め、選択された経路の目的地到着予定時刻をディスプレイモジュール１５０の表示パネルに表示し、目的地到着予定時刻算出処理手順を終了することとするのが好ましい。
【００３５】
（５） 上述の本実施の形態および変形例の説明では、本発明をナビゲーション装置１００に適用した実施の形態を説明したが、ＰＮＤ（Ｐｅｒｓｏｎａｌ Ｎａｖｉｇａｔｉｏｎ Ｄｅｖｉｃｅ）、ＰＤＡ（Ｐｅｒｓｏｎａｌ Ｄｉｇｉｔａｌ Ａｓｓｉｓｔａｎｔ）、携帯電話機、ポータブルパソコン、ポータブルゲーム機に本発明を適用しても良い。
【００３６】
上述した各実施の形態および各変形例は、それぞれ組み合わせてもよい。また、本発明の特徴的な機能を損なわない限り、本発明は、上述した実施の形態における機器構成に何ら限定されない。
【符号の説明】
【００３７】
１００ ナビゲーション装置 １１０ ＣＰＵ
１１５ 主記憶装置 １２０ 現在地検出装置
１３０ ユーザ入力装置 １４０ 補助記憶装置
１５０ ディスプレイモジュール
【技術分野】
【０００１】
本発明は、統計交通情報を用いた経路探索を実行するナビゲーション装置に関する。
【背景技術】
【０００２】
ナビゲーション装置の中には、交通情報に基づき、渋滞を考慮した経路探索演算および所要時間算出を実行するものがある。しかし、交通情報取得時点から時間が経過するにつれて、渋滞状況は変化するため、過去に収集した平日または休日といった日種に対応した統計交通データに基づき、推奨経路を精度よく探索する技術が特許文献１に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
【特許文献１】特開２００４−２３９７４１号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
特許文献１に開示されている発明によると、日付と日種を対応付ける第２変換テーブルは、使用者が操作をしない限り、変更されることはない。したがって、車両の走行中に、たとえば、祝祭日の定めの異なる行政区画の境界または国境を通過する場合に、誤った日種に基づく統計交通データを用いた経路探索を実行するという問題がある。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
本発明によるナビゲーション装置は、自車両の位置を検出する検出手段と、検出手段により検出された自車両の位置を出発地として、出発地から目的地までの経路を探索する探索手段と、道路地図を表示するための道路地図データ、各地域の暦および各暦日の日種を含む地域毎の暦データ、ならびに道路地図に含まれる区間道路に関する日種毎の統計的な交通データを記憶する記憶装置と、記憶装置により記憶される地域毎の暦データの中から、経路を含む地域に対応する暦データを選択する選択手段と、選択手段により選択された暦データを参照して、自車両が経路を走行する走行日の日種を決定し、走行日の日種、経路に含まれる区間道路、自車両が区間道路を走行する時刻、および統計的な交通データに基づいて、自車両が目的地へ到着すると予想される到着予想時刻を演算する演算手段とを備え、選択手段は、経路を含む複数の地域の各々に対応する暦データを、自車両が走行する区間道路に応じて順次選択することを特徴とする。
【発明の効果】
【０００６】
本発明によれば、車両が走行する間に祝祭日の定めの異なる行政区画の境界または国境を通過する場合においても、統計交通情報を用いた経路探索を実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【０００７】
【図１】本発明の実施の形態のナビゲーション装置の構成を例示する図。
【図２】補助記憶装置に記憶されている統計交通情報の管理を例示した図。
【図３】補助記憶装置に記憶されている日種登録テーブルを例示した図。
【図４】出発地から目的地までの探索経路を例示した図。
【図５】選択された経路による目的地到着予定時刻を算出して表示する処理手順を示すフローチャート。
【図６】目的地到着予定時刻を算出する処理手順を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【０００８】
図１〜図４を参照して、本発明によるナビゲーション装置を車両に搭載した一実施の形態を説明する。図１は、本実施の形態のナビゲーション装置１００の構成を例示する図である。
【０００９】
ＣＰＵ１１０はナビゲーション装置１００全体を制御する演算処理装置であり、ＣＰＵ１１０およびその周辺装置は互いにバスで接続されている。周辺装置は、主記憶装置１１５、補助記憶装置１４０、ディスプレイモジュール１５０を含む。主記憶装置１１５は、ＣＰＵ１１０の作業エリアであるワークメモリや制御プログラムが格納されているプログラムメモリを有する。
【００１０】
ＣＰＵ１１０においては、現在地検出装置１２０およびユーザ入力装置１３０からの信号が入力される。現在地検出装置１２０は、たとえば、ＧＰＳセンサ、ジャイロセンサ、および車速センサである。ＧＰＳセンサからの入力データには時刻データが含まれ、ＣＰＵ１１０は、その時刻データに基づいて時刻補正を行う時計機能（ＣＰＵ内蔵時計）およびカレンダー機能を有している。ユーザ入力装置１３０は、たとえば、タッチパネル、パネル周辺の押ボタン式スイッチ、リモコン、およびジョイスティックである。
【００１１】
補助記憶装置１４０は、ナビゲーション処理に使用する道路地図データやＰＯＩ（Ｐｏｉｎｔ Ｏｆ Ｉｎｔｅｒｅｓｔ：観光地や各種施設）情報を格納する記憶装置である。補助記憶装置１４０としては、たとえば、ハードディスクドライブのほか、道路地図データが格納されたＣＤやＤＶＤ、フラッシュメモリ、その他の記録媒体、およびその読み出し装置であっても良い。
【００１２】
道路地図データは、地図に関する情報であり、地図表示用データ、経路探索用データ、誘導データを含む。地図表示用データは道路や道路地図の背景を表示するためのデータである。経路探索用データは、道路形状とは直接関係しない分岐情報を含むデータであり、主に推奨経路を演算（経路探索）する際に用いられる。誘導データは、交差点名称・道路名称・方面名称・方向ガイド施設情報を含むデータであり、演算された推奨経路に基づきユーザを経路誘導する際に用いられる。
【００１３】
道路地図データにおいては、一本の道路は、交差点などをノードとして定義し、ノード間をリンクとして定義することによって、リンク列データとして表される。したがって、リンク列データは、ノードデータおよびリンクデータから構成される。道路地図データは、ノードデータとリンクデータとが、メッシュコードとともにメッシュ領域単位で分類して格納されている。メッシュ領域とは、道路地図を所定範囲毎に区分けしたときの区分けされた各領域をいう。メッシュコードの記憶領域には、メッシュ領域を識別する番号が格納されている。リンク列データの記憶領域には、ノードの位置座標と、ノード間のリンクを表すリンク番号と、リンクをさらに短く分割する補間点の位置座標とが格納されている。これらの位置座標が地図表示やロケータ処理の形状データとして用いられる。
【００１４】
補助記憶装置１４０は、統計交通情報、カレンダーデータおよび暦日と日種とを対応付ける日種登録テーブルを格納する。統計交通情報、日種および日種登録テーブルについては、図２および図３の説明において後述する。日種登録テーブルは、行政区画ごとのカレンダーデータに基づいて行政区画毎に作成される。ディスプレイモジュール１５０は、ＣＰＵ１１０から出力される文字や図形を含む画像データを画面表示する。
【００１５】
図２は、補助記憶装置１４０に記憶されている統計交通情報の管理を例示した図である。上述したように、統計交通情報は、メッシュコード単位で管理されている。メッシュコード＃ｘ＿１に対する統計交通情報は階層構造を形成しており、日種で大きく分類されて格納されている。日種は、たとえば、平日（一般）、平日（休前日）、休日（連休初日）、休日（連休中日）、休日（連休最終日）という５種類である。日種毎に交通状況の特徴が異なっているため、統計交通情報を日種毎に管理する。
【００１６】
日種の次の階層として、メッシュコード＃ｘ＿１で表されるメッシュ領域に含まれるリンクのリンク番号別に統計情報が格納されている。たとえば、リンク番号＃ｙ＿１に対して格納されている統計交通情報は、さらに次の階層では時間別に格納されている。その中の１つである０：００から１：００までの時間に対する統計交通情報は、図２に示す例では、旅行時間２５７秒かつ渋滞レベル１という情報である。それは、メッシュコード＃ｘ＿１において、リンク番号＃ｙ＿１で表されるリンクを走行するのに要する時間は、午前０：００から１：００までの時間帯であれば２５７秒であり、走行の際の渋滞状況はレベル１であることを意味する。
【００１７】
図３は、補助記憶装置１４０に記憶されている日種登録テーブルを例示した図である。上述したように、日種登録テーブルは、暦日と日種とを対応付ける。図３（ａ）は、２００８年９月１日（月）が祝日である場合の８月２８日（木）からの５日間の日種を例示する。具体的には、２００８年８月２８日（木）は「平日（一般）」、２９日（金）は「平日（休前日）」、３０日（土）は「休日（連休初日）」、３１日（日）は「休日（連休中日）」、２００８年９月１日（月）は「休日（連休最終日）」というように対応付けられる。
【００１８】
たとえば、米国においては、連邦政府が定める祝祭日の他に、州政府が定める祝祭日もある。したがって、たとえばＡ州における日種登録テーブルが図３（ａ）のように表されるとした場合に、Ａ州と隣接するＢ州における日種登録テーブルは図３（ｂ）のように、２００８年８月２８日（木）が「平日（休前日）」、２９日（金）が「休日（連休初日）」、３０日（土）は「休日（連休中日）」として表されることも考えられる。
【００１９】
次に、本実施の形態によるナビゲーション装置１００における統計交通情報を用いた経路探索実行処理内容を説明する。図４は、出発地Ｓから目的地Ｇまでの探索経路を例示した図である。メッシュ領域Ｍ１０、Ｍ２０は互いに隣接している。探索経路は、リンクＬ１１、Ｌ１２、Ｌ２１で構成されている。リンクＬ１１およびＬ１２はメッシュ領域Ｍ１０に含まれ、リンクＬ２１はメッシュ領域Ｍ２０に含まれている。リンクＬ１１は出発地Ｓと経由地Ｐ１との間を結び、リンクＬ１２は経由地Ｐ１、Ｐ２間を結び、リンクＬ２１は経由地Ｐ２と目的地Ｇとの間を結んでいる。
【００２０】
また、メッシュ領域Ｍ１はＡ州に属し、統計交通情報を用いる際には、図３（ａ）に示す日種登録テーブルが参照される。メッシュ領域Ｍ２はＢ州に属し、統計交通情報を用いる際には、図３（ｂ）に示す日種登録テーブルが参照される。
【００２１】
たとえば、自車両が出発地Ｓを２００８年８月２９日（金）に出発した場合、出発地Ｓや目的地Ｇ等の緯度・経度は現在地検出装置１２０からの入力信号に基づいて特定される。したがって、ナビゲーション装置１００は、補助記憶装置１４０に格納されている道路地図データを参照することで、出発地Ｓがメッシュ領域Ｍ１に属すること、すなわちＡ州に属することを識別できる。同様に、目的地Ｇがメッシュ領域Ｍ２に属すること、すなわちＢ州に属することも識別できる。図３に示すように、２００８年８月２９日（金）は出発地Ｓの属するＡ州では平日（休前日）であるが、目的地Ｇの属するＢ州では休日（連休初日）である。
【００２２】
こうして特定した日種に対応するリンク旅行時間を、リンクＬ１１、Ｌ１２、Ｌ２１の各リンクについて、図２に示す時間別統計交通情報から読み出す。リンクＬ１１、Ｌ１２のリンク旅行時間は平日（休前日）に対応するものであり、リンクＬ２１のリンク旅行時間は休日（連休初日）に対応するものである。出発時刻とリンク旅行時間とを足し合わせて、目的地Ｇへの到着予定時刻を算出し、ディスプレイモジュール１５０のパネルに画面表示する。
【００２３】
図５は、ナビゲーション装置１００のＣＰＵ１１０が実行する経路探索演算処理、および選択された経路による目的地到着予定時刻を算出して表示する処理手順を示すフローチャートである。
【００２４】
ステップＳ５０１では、現在地検出装置１２０を用いてナビゲーション装置１００を搭載した車両の現在位置を検出する。ステップＳ５０２では、ユーザからユーザ入力装置１３０を介して目的地設定および経路探索演算の実行指示を受信したか否かを判定する。その実行指示を受信するまで、本処理手順はステップＳ５０２を繰り返す。その実行指示を受信すると、ステップＳ５０３において経路探索演算を実行する。ステップＳ５０４において、経路探索結果をディスプレイモジュール１５０の表示パネルに表示する。ステップＳ５０５では、ユーザからユーザ入力装置１３０を介して経路選択の実行指示を受信したか否かを判定する。その実行指示を受信するまで、本処理手順はステップＳ５０５を繰り返す。その実行指示を受信すると、図６の説明で後述する目的地到着予定時刻算出のサブルーチンＳ５０６を実行する。その結果として得られた目的地到着予定時刻をステップＳ５０７にてディスプレイモジュール１５０の表示パネルに表示すると、本処理手順は終了する。
【００２５】
図６は、上述した図５におけるステップＳ５０６のサブルーチンである目的地到着予定時刻を算出する処理手順を示すフローチャートである。ステップＳ６０１では、ＣＰＵ１１０が有する時計機能により現在日時を収集してＴに設定する。ステップＳ６０２では、選択されている経路が含まれる合計ｎ個のメッシュ領域を、出発地から目的地に向かって走行する順にソートする（ｉ＝１，２，．．．，ｎ）。以下、ステップＳ６０３からステップＳ６１０およびステップＳ６１１に至る一連の手順を、ｉ＝１からｎに至るまで繰り返す。
【００２６】
ステップＳ６０３においては、メッシュ領域＃ｉに入る予定時刻Ｔを主記憶装置１１５または補助記憶装置１４０に記憶する。ステップＳ６０４においては、選択経路を構成するリンク番号を走行順にソートする（ｊ＝１，２，．．．，ｍ）。以下、ステップＳ６０５からステップＳ６０８およびステップＳ６０９に至る一連の手順を、ｊ＝１からｍに至るまで繰り返す。
【００２７】
ステップＳ６０５においては、メッシュ領域＃ｉ、リンク＃ｊの属する行政区画を、補助記憶装置１４０に格納されている道路地図データに基づいて特定し、その行政区画に対応した日種登録テーブルを参照し、現在日時に対応する日種Ｘを特定する。ステップＳ６０６においては、補助記憶装置１４０に記憶されているメッシュコード単位の統計交通情報を参照し、日種Ｘ，時刻Ｔにおけるリンク＃ｊの旅行時間ｔ＿ｉｊを検索する。ステップＳ６０７においては、リンク＃ｊの旅行時間ｔ＿ｉｊに基づいて、リンク＃ｊの走行終了予定時刻Ｔを主記憶装置１１５または補助記憶装置１４０に記憶する。
【００２８】
ステップＳ６０８においては、メッシュ領域＃ｉに含まれる全てのリンクの走行終了予定時刻Ｔを算出したか否かを判定するために、「ｊ＝ｍ？」を判定する。否定判定であれば、ステップＳ６０９にて、ｊをｊ＋１にインクリメントし、処理をステップＳ６０５へ戻す。肯定判定であれば、処理をステップＳ６１０へ進める。
【００２９】
ステップＳ６１０においては、選択経路が含まれる全てのメッシュ領域の走行終了予定時刻Ｔを算出したか否かを判定するために、「ｉ＝ｎ？」を判定する。否定判定であれば、ステップＳ６１１にて、ｉをｉ＋１にインクリメントし、処理をステップＳ６０３へ戻す。肯定判定であれば、処理をステップＳ６１２へ進める。ステップＳ６１２において、目的地到着予定時刻Ｔを記憶すると、本サブルーチンは終了し、処理は図６に示すメインルーチンに戻る。
【００３０】
以上で説明した実施の形態のナビゲーション装置１００は、予め行政区画ごとの日種登録テーブルを補助記憶装置１４０に格納するように構成した。これにより、探索経路の属する行政区画に応じて日種登録テーブルの選択を切換えて参照し、特定した日種に応じた統計交通情報を取得することができる。したがって、走行経路が祝祭日の定めの異なる行政区画の境界を跨る場合においても、ナビゲーション装置１００は、適切な統計交通情報を用いた経路探索を実行し、目的地到着予定時刻を高精度に算出することができるという作用効果を奏する。
【００３１】
−−−変形例−−−
以上で説明した実施の形態のナビゲーション装置１００を、次のように変形することもできる。
（１） 上述の本実施の形態においては、ナビゲーション装置１００は、現在地検出装置１２０を用いて現在地を検出し、検出した現在地の属する行政区画に応じた日種登録テーブルを自動選択するようにしたが、経路探索演算の際に手動で日種登録テーブルを設定・選択するようにしても良い。たとえば、使用者がユーザ入力装置１３０を介してＣＰＵ１１０に対して日種登録テーブル設定を指示すると、ＣＰＵ１１０は、ディスプレイモジュール１５０のパネルにカレンダーを表示する。使用者が対象の暦日を指定し、対応付ける日種を選択して入力を確定させると、日種登録テーブルは設定されると共に選択される。予め補助記憶装置１４０に格納されている日種登録テーブルの選択のみがされる場合、使用者がユーザ入力装置１３０を介して経路の属する行政区画名を入力すると、ＣＰＵ１１０が、その入力に基づいて日種登録テーブルを補助記憶装置１４０から読み出して選択する。同一の祝祭日体系を有する複数の行政区画に対応する日種登録テーブルをカテゴリ１、２等に分類して管理されていれば、使用者は、行政区画名を入力する代わりにそうしたカテゴリ番号を指定することとしても良い。
【００３２】
（２） 上述の本実施の形態においては、ナビゲーション装置１００は、日種に応じた統計交通情報を検索してリンク旅行時間を算出するために、行政区画ごとの日種登録テーブルを参照して現在日時に対応する日種を特定する。しかし、行政区画ごとのカレンダーデータを参照し、参照結果に基づいて現在日時に対応する日種を決定するようにしても良い。
【００３３】
（３） 上述の本実施の形態においては、行政区画ごとの日種登録テーブルを、行政区画ごとのカレンダーデータに基づいて作成し、予め補助記憶装置１４０に格納するように構成した。しかし、ナビゲーション装置１００に通信モジュールをさらに備え、その通信モジュールを介して、通信ネットワークに接続されたサーバから行政区画ごとのカレンダーデータをダウンロードするようにしても良い。
【００３４】
（４） 上述の図５のステップＳ５０３において、ナビゲーション装置１００は、現在地から目的地までの経路探索演算を行った後、ステップＳ５０５において選択された経路について、ステップＳ５０６において、目的地到着予定時刻を算出することとした。しかし、ステップＳ５０３において、補助記憶装置１４０に記憶されている日種登録テーブルの中から、現在地検出装置１２０により検出された現在地から目的地までの間の各メッシュ領域の属する行政区画ごとの日種登録テーブルを選択し、選択した日種登録テーブルを参照して日種を特定し、その日種に対応した時間別統計交通情報を用いて、現在地から目的地までの経路探索演算をすることとしても良い。これによると、現在地から目的地までの経路と共に、各経路における目的地到着予定時刻をも求めることができる。そこで、ステップＳ５０４において、経路探索結果と共に目的地到着予定時刻をディスプレイモジュール１５０の表示パネルに表示することが好ましい。さらに、ステップＳ５０５において、ユーザからの経路選択の実行指示を受信したら、処理をステップＳ５０７へ進め、選択された経路の目的地到着予定時刻をディスプレイモジュール１５０の表示パネルに表示し、目的地到着予定時刻算出処理手順を終了することとするのが好ましい。
【００３５】
（５） 上述の本実施の形態および変形例の説明では、本発明をナビゲーション装置１００に適用した実施の形態を説明したが、ＰＮＤ（Ｐｅｒｓｏｎａｌ Ｎａｖｉｇａｔｉｏｎ Ｄｅｖｉｃｅ）、ＰＤＡ（Ｐｅｒｓｏｎａｌ Ｄｉｇｉｔａｌ Ａｓｓｉｓｔａｎｔ）、携帯電話機、ポータブルパソコン、ポータブルゲーム機に本発明を適用しても良い。
【００３６】
上述した各実施の形態および各変形例は、それぞれ組み合わせてもよい。また、本発明の特徴的な機能を損なわない限り、本発明は、上述した実施の形態における機器構成に何ら限定されない。
【符号の説明】
【００３７】
１００ ナビゲーション装置 １１０ ＣＰＵ
１１５ 主記憶装置 １２０ 現在地検出装置
１３０ ユーザ入力装置 １４０ 補助記憶装置
１５０ ディスプレイモジュール
【特許請求の範囲】
【請求項１】
自車両の位置を検出する検出手段と、
前記検出手段により検出された前記自車両の位置を出発地として、前記出発地から目的地までの経路を探索する探索手段と、
道路地図を表示するための道路地図データ、各地域の暦および各暦日の日種を含む地域毎の暦データ、ならびに前記道路地図に含まれる区間道路に関する前記日種毎の統計的な交通データを記憶する記憶装置と、
前記記憶装置により記憶される前記地域毎の暦データの中から、前記経路を含む地域に対応する暦データを選択する選択手段と、
前記選択手段により選択された暦データを参照して、前記自車両が前記経路を走行する走行日の日種を決定し、前記走行日の日種、前記経路に含まれる前記区間道路、前記自車両が前記区間道路を走行する時刻、および前記統計的な交通データに基づいて、前記自車両が前記目的地へ到着すると予想される到着予想時刻を演算する演算手段とを備え、
前記選択手段は、前記経路を含む複数の地域の各々に対応する暦データを、前記自車両が走行する前記区間道路に応じて順次選択することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項２】
請求項１に記載のナビゲーション装置において、
前記選択手段は、前記選択手段が順次選択する暦データに対応する前記複数の地域を、前記記憶装置を参照することにより前記道路地図データに基づいて特定することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項３】
請求項１に記載のナビゲーション装置において、
使用者が暦データに対応する地域について指示入力を行うための入力手段をさらに備え、
前記選択手段は、前記選択手段が順次選択する暦データに対応する前記複数の地域を、前記入力手段を介した前記指示入力に基づいて特定することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項４】
自車両の位置を検出する検出手段と、
前記検出手段により検出された前記自車両の位置を出発地として、前記出発地から目的地までの経路を探索する探索手段と、
道路地図を表示するための道路地図データ、各地域の暦および各暦日の日種を含む地域毎の暦データ、ならびに前記道路地図に含まれる区間道路に関する前記日種毎の統計的な交通データを記憶する記憶装置と、
前記記憶装置により記憶される前記地域毎の暦データの中から、前記経路を含む地域に対応する暦データを選択する選択手段とを備え、
前記探索手段は、前記選択手段により選択された暦データを参照して、前記自車両が前記経路を走行する走行日の日種を決定し、前記走行日の日種、前記経路に含まれる前記区間道路、前記自車両が前記区間道路を走行する時刻、および前記統計的な交通データに基づいて前記経路を探索し、
前記選択手段は、前記経路を含む複数の地域の各々に対応する暦データを、前記自車両が走行する前記区間道路に応じて順次選択することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項１】
自車両の位置を検出する検出手段と、
前記検出手段により検出された前記自車両の位置を出発地として、前記出発地から目的地までの経路を探索する探索手段と、
道路地図を表示するための道路地図データ、各地域の暦および各暦日の日種を含む地域毎の暦データ、ならびに前記道路地図に含まれる区間道路に関する前記日種毎の統計的な交通データを記憶する記憶装置と、
前記記憶装置により記憶される前記地域毎の暦データの中から、前記経路を含む地域に対応する暦データを選択する選択手段と、
前記選択手段により選択された暦データを参照して、前記自車両が前記経路を走行する走行日の日種を決定し、前記走行日の日種、前記経路に含まれる前記区間道路、前記自車両が前記区間道路を走行する時刻、および前記統計的な交通データに基づいて、前記自車両が前記目的地へ到着すると予想される到着予想時刻を演算する演算手段とを備え、
前記選択手段は、前記経路を含む複数の地域の各々に対応する暦データを、前記自車両が走行する前記区間道路に応じて順次選択することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項２】
請求項１に記載のナビゲーション装置において、
前記選択手段は、前記選択手段が順次選択する暦データに対応する前記複数の地域を、前記記憶装置を参照することにより前記道路地図データに基づいて特定することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項３】
請求項１に記載のナビゲーション装置において、
使用者が暦データに対応する地域について指示入力を行うための入力手段をさらに備え、
前記選択手段は、前記選択手段が順次選択する暦データに対応する前記複数の地域を、前記入力手段を介した前記指示入力に基づいて特定することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項４】
自車両の位置を検出する検出手段と、
前記検出手段により検出された前記自車両の位置を出発地として、前記出発地から目的地までの経路を探索する探索手段と、
道路地図を表示するための道路地図データ、各地域の暦および各暦日の日種を含む地域毎の暦データ、ならびに前記道路地図に含まれる区間道路に関する前記日種毎の統計的な交通データを記憶する記憶装置と、
前記記憶装置により記憶される前記地域毎の暦データの中から、前記経路を含む地域に対応する暦データを選択する選択手段とを備え、
前記探索手段は、前記選択手段により選択された暦データを参照して、前記自車両が前記経路を走行する走行日の日種を決定し、前記走行日の日種、前記経路に含まれる前記区間道路、前記自車両が前記区間道路を走行する時刻、および前記統計的な交通データに基づいて前記経路を探索し、
前記選択手段は、前記経路を含む複数の地域の各々に対応する暦データを、前記自車両が走行する前記区間道路に応じて順次選択することを特徴とするナビゲーション装置。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【公開番号】特開２０１１−７５３２４（Ｐ２０１１−７５３２４Ａ）
【公開日】平成２３年４月１４日（２０１１．４．１４）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００９−２２５２０５（Ｐ２００９−２２５２０５）
【出願日】平成２１年９月２９日（２００９．９．２９）
【出願人】（０００００１４８７）クラリオン株式会社 (1,722)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２３年４月１４日（２０１１．４．１４）
【国際特許分類】
【出願日】平成２１年９月２９日（２００９．９．２９）
【出願人】（０００００１４８７）クラリオン株式会社 (1,722)
【Ｆターム（参考）】
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