説明

ナビゲーション装置

【課題】接続された情報端末の操作を行うことが可能なナビゲーション装置を提供する。
【解決手段】このナビゲーション装置10は、地図を表示するとともに、タッチパネル機能を有する液晶表示部12と、ノート型PC30と接続可能で、かつ、ノート型PC30に対して操作入力信号を送信可能なUSBコネクタ14と、USBコネクタ14を介してノート型PC30と接続されている場合に、ノート型PC30の操作画面を液晶表示部12に表示させるとともに、ユーザによる液晶表示部12のタッチパネル機能を用いた入力操作に基づいて、USBコネクタ14を介して接続されているノート型PC30に操作入力信号を送信することにより、ノート型PC30を操作可能に制御するCPU16とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ナビゲーション装置に関し、特に、情報端末と接続可能なインターフェース部を備えるナビゲーション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、情報端末と接続可能なインターフェース部を備えるナビゲーション装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1には、記憶部と、パーソナルコンピュータ(PC)と、パーソナルコンピュータにUSB接続されるインターフェース部と、インターフェース部と有線または無線により通信可能な携帯型の情報通信機器とを備える情報通信システム(ナビゲーション装置)が開示されている。上記特許文献1による情報通信システムは、パーソナルコンピュータの記憶部に記憶されている記憶データと、携帯型の情報通信機器の記憶部に記憶されている記憶データとをシンクロナイズ(同期)させるように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−143053号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1による情報通信システム(ナビゲーション装置)では、パーソナルコンピュータの記憶部に記憶されている記憶データと、携帯型の情報通信機器の記憶部に記憶されている記憶データとを同期させることにより、記憶データの共有を図ることが可能である一方で、携帯型の情報通信機器からその情報通信機器に接続されたパーソナルコンピュータ(情報端末)の操作を行うことができないという問題点がある。
【0006】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、接続された情報端末の操作を行うことが可能なナビゲーション装置を提供することである。
【課題を解決するための手段および発明の効果】
【0007】
この発明の一の局面によるナビゲーション装置は、地図情報を記憶する記憶部と、記憶部に記憶されている地図情報に基づいて地図を表示するとともに、タッチパネル機能を有する表示部と、情報端末と接続可能で、かつ、情報端末に対して操作入力信号を送信可能なインターフェース部と、インターフェース部を介して情報端末と接続されている場合に、情報端末の操作画面を表示部に表示させるとともに、ユーザによる表示部のタッチパネル機能を用いた入力操作に基づいて、インターフェース部を介して接続されている情報端末に操作入力信号を送信することにより、情報端末を操作可能に制御する制御部とを備える。
【0008】
この一の局面によるナビゲーション装置では、上記のように、インターフェース部を介して情報端末と接続されている場合に、ユーザによる表示部のタッチパネル機能を用いた入力操作に基づいて、接続されている情報端末に操作入力信号を送信することにより、情報端末を操作可能に制御することによって、タッチパネル機能を用いた入力操作の内容を操作入力信号を用いて情報端末に伝達することができるので、ナビゲーション装置と接続された情報端末の操作をナビゲーション装置により行うことができる。
【0009】
上記一の局面によるナビゲーション装置において、好ましくは、インターフェース部は、情報端末に対して送信した操作入力信号に基づいて情報端末が行った処理信号を受信し、制御部は、受信した処理信号に対応する処理結果をナビゲーション装置側で出力する制御を行うように構成されている。このように構成すれば、情報端末側に記憶されている音楽などの情報を情報端末側で処理するとともに、処理された音楽などの情報をナビゲーション装置側で出力することができる。
【0010】
この場合において、好ましくは、音声を出力する音声出力部をさらに備え、インターフェース部は、インターフェース部を介して情報端末と接続されている場合に、情報端末から送信される音声信号からなる処理信号を受信可能に構成されており、制御部は、情報端末から送信される音声信号からなる処理信号に基づいて、音声出力部から音声を出力する制御を行うように構成されている。このように構成すれば、情報端末側で記憶されている音楽などの音声情報の処理信号に基づいて、ナビゲーション装置の音声出力部から音声を出力することができる。
【0011】
上記一の局面によるナビゲーション装置において、好ましくは、制御部は、インターフェース部を介して情報端末に接続された際に、情報端末に対して接続信号を送信するとともに、接続信号に対する返答を情報端末から受信することにより、情報端末を認識するように構成されている。このように構成すれば、インターフェース部を介して情報端末と接続された際に、容易に、ナビゲーション装置は情報端末を認識することができる。
【0012】
上記一の局面によるナビゲーション装置において、好ましくは、制御部は、インターフェース部を介して情報端末と接続されている場合に、ユーザによるタッチパネル機能を用いた入力操作に基づいてキーボード入力可能なキーボードを表示部に表示する制御を行うとともに、ユーザにより表示部に表示されたキーボードがタッチ操作された場合に、インターフェース部を介して、タッチパネル機能を用いたユーザによるキーボード入力操作に基づく入力操作信号を情報端末に対して送信し、かつ、表示部に対するキーボードの表示をオンまたはオフのいずれかに切替可能に構成されている。このように構成すれば、ユーザにより表示部に表示されたキーボードがタッチ操作された場合に、インターフェース部を介して、タッチパネル機能を用いたユーザによるキーボード入力操作に基づく入力操作信号を情報端末に対して送信することによって、タッチパネル機能を有する表示部を用いて、容易に、情報端末におけるキーボード入力を行うことができる。また、表示部に対するキーボードの表示をオンまたはオフのいずれかに切替可能に構成することによって、キーボードを使用しない場合にキーボードの表示をオフにすることにより、表示部に表示されているキーボードを表示しないようにすることができるので、キーボードが表示される領域の分、表示部を他の表示に有効に活用することができる。
【0013】
上記一の局面によるナビゲーション装置において、好ましくは、インターフェース部は、ユーザにより情報端末と接続および切り離し可能なUSBインターフェース部を含み、制御部は、USBインターフェース部を介して情報端末に対して情報端末を操作するためのデバイス装置として認識させるように構成されている。このように構成すれば、ナビゲーション装置がデバイス装置であると情報端末に認識されるので、容易に、ナビゲーション装置を用いて情報端末を操作することができる。
【0014】
上記一の局面によるナビゲーション装置において、好ましくは、位置情報を取得可能な位置情報取得部をさらに備え、制御部は、インターフェース部を介して情報端末と接続されている場合に、位置情報取得部により取得した位置情報を情報端末に対して送信するように構成されている。このように構成すれば、位置情報を情報端末に対して送信することにより、情報端末でも位置情報を利用することができる。
【0015】
上記一の局面によるナビゲーション装置において、好ましくは、制御部は、表示部に表示する情報端末を操作するための表示と、表示部に表示するナビゲーション装置を操作するための表示とを切替可能に制御するように構成されている。このように構成すれば、容易に、情報端末の操作とナビゲーション装置の操作とをナビゲーション装置の表示部により行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一実施形態によるナビゲーションシステムの構成を説明するための斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態によるナビゲーションシステムの内部構成を説明するためのブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態によるナビゲーションシステムのナビゲーション装置の液晶表示部にナビゲーション装置を操作するための表示が行われている状態を示した斜視図である。
【図4】本発明の一実施形態によるナビゲーションシステムのナビゲーション装置の液晶表示部にノート型PCを操作するための表示が行われている状態を示した斜視図である。
【図5】本発明の一実施形態によるナビゲーションシステムのナビゲーション装置がデバイス装置としてノート型PCに認識されるまでの処理を説明するためのフローチャートである。
【図6】本発明の一実施形態によるナビゲーションシステムのナビゲーション装置がノート型PCのデバイス装置として認識されている場合におけるナビゲーション装置およびノート型PCの処理を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
【0018】
まず、図1〜図4を参照して、本発明の一実施形態によるナビゲーション装置10を備えるナビゲーションシステム1の構成について説明する。
【0019】
図1および図2に示すように、本発明の一実施形態によるナビゲーションシステム1は、自動車のダッシュボード2(図1参照)に収納された外部に持ち出し不可能な据え置き型のナビゲーション装置10と、ユーザにより持ち運び可能なノート型PC(パーソナルコンピュータ)30とにより構成されている。なお、ノート型PC30は、本発明の「情報端末」の一例である。
【0020】
ナビゲーション装置10は、ナビゲーション装置本体11(図1参照)と、ナビゲーション装置本体11の正面に設けられた液晶表示部(LCD)12と、液晶表示部12がタッチされることにより操作可能なタッチパネル操作部13と、USBケーブル50を接続および切り離しすることによりノート型PC30と接続および切り離し可能なUSBコネクタ14と、ナビゲーション装置10を操作するための表示とノート型PC30を操作するための表示とを切り替える切替スイッチ15とを備えている。なお、USBコネクタ14は、本発明の「インターフェース部」および「USBインターフェース部」の一例である。また、図2に示すように、ナビゲーション装置10は、さらに、ナビゲーション装置10の制御を司るCPU16と、地図情報を記憶するフラッシュメモリ17と、RAM18と、GPS(Global Positioning System)通信部19と、液晶表示部12に表示する画像処理を行う液晶表示部コントローラ20と、デジタル音声データをアナログ音声データに変換するデジタルアナログ変換部21と、アナログ音声データに基づいて音声を出力するスピーカ22とを備えている。なお、CPU16は、本発明の「制御部」の一例であり、フラッシュメモリ17は、本発明の「記憶部」の一例である。また、GPS通信部19は、本発明の「位置情報取得部」の一例であり、デジタルアナログ変換部21およびスピーカ22は、本発明の「音声出力部」の一例である。
【0021】
また、ノート型PC30は、図1および図2に示すように、ノートPC本体31(図1参照)と、液晶表示部(LCD)32と、USBケーブル50を接続可能なUSBコネクタ33と、文字情報などを入力するためのキーボード34と、液晶表示部32に表示されるカーソル(図示せず)を操作するトラックパット35とを備えている。また、図2に示すように、ノート型PC30は、さらに、ノート型PC30の制御を司るCPU36と、ノート型PC30のプログラムなどを格納するハードディスクドライブ37と、RAM38と、液晶表示部12に表示する画像処理を行う液晶表示部コントローラ39と、デジタル音声データをアナログ音声データに変換するデジタルアナログ変換部40と、アナログ音声データに基づいて音声を出力するスピーカ41とを備えている。
【0022】
このナビゲーションシステム1は、ナビゲーション装置10のUSBコネクタ14とノート型PC30のUSBコネクタ33とがUSBケーブル50により接続された場合に、ナビゲーション装置10を用いてノート型PC30の操作を行うことが可能なように構成されている。具体的には、ナビゲーションシステム1は、ノート型PC30がナビゲーション装置10をデバイス装置として認識するように構成されている。すなわち、ナビゲーションシステム1は、本来ノート型PC30側で入力されるべきキーボード入力および操作画面(デスクトップ画面32a)上のカーソル操作をナビゲーション装置10で行うことが可能となるように構成されている。また、ナビゲーションシステム1では、ノート型PC30が操作される際に出力される音声データおよび画像データをナビゲーション装置10に転送するとともに、ナビゲーション装置10側で出力することが可能である。次に、ナビゲーション装置10の詳細な構成について説明する。
【0023】
ナビゲーション装置10の液晶表示部12は、CPU16および液晶表示部コントローラ20による制御に基づいて、フラッシュメモリ17に記憶されている地図情報に対応する地図12a(図3参照)、ノート型PC30のデスクトップ画面32a(図1参照)に対応するデスクトップ画面12b(図1参照)およびソフトキーボード(ソフトウェアキーボード)12c(図1参照)などの操作画面を表示するように構成されている。なお、ソフトキーボード12cは、本発明の「キーボード」の一例である。また、液晶表示部12には、タッチパネル操作部13が設けられており、液晶表示部12は、タッチパネル機能を用いて入力操作を行うことが可能なように構成されている。そして、デスクトップ画面12bおよびソフトキーボード12cは、それぞれ、ナビゲーション装置10の液晶表示部12のタッチパネル機能を用いた入力操作に基づいてカーソル操作およびキーボード入力可能に構成されている。
【0024】
また、USBコネクタ14は、USBケーブル50を介してノート型PC30のUSBコネクタ33と接続された場合で、かつ、ユーザによりナビゲーション装置10を用いてノート型PC30の操作が行われた場合に、ノート型PC30に対して所定の操作入力信号を送信するように構成されている。また、USBコネクタ14は、ノート型PC30に対して送信した操作入力信号に基づいてノート型PC30が行った処理信号を受信するように構成されている。具体的には、USBコネクタ14は、ノート型PC30から音声信号からなる処理信号および画像信号からなる処理信号を受信するように構成されている。
【0025】
また、GPS通信部19は、複数のGPS衛星(図示せず)からの発信電波を受信するとともに、受信した電波に基づいてナビゲーション装置10の位置情報を取得する機能を有する。
【0026】
ここで、本実施形態では、CPU16は、ナビゲーション装置10のUSBコネクタ14がUSBケーブル50を介してノート型PC30のUSBコネクタ33と接続されている場合に、ノート型PC30のデスクトップ画面32a(図1参照)に対応するデスクトップ画面12b(図1参照)およびソフトキーボード12c(図1参照)などの操作画面を液晶表示部12に表示させる制御を行うように構成されている。また、CPU16は、ユーザによる液晶表示部12のタッチパネル機能を用いたデスクトップ画面12bのカーソル操作およびソフトキーボード12cの入力操作などの入力操作に基づいて、USBコネクタ14を介して接続されているノート型PC30に操作入力信号を送信することにより、ノート型PC30を操作可能に制御を行うように構成されている。また、CPU16は、ユーザによるタッチパネル操作に基づいて、液晶表示部12上のソフトキーボード12cの表示をオン(図1の状態)またはオフ(図4の状態)のいずれかに切替可能に構成されている。
【0027】
また、CPU16は、図4に示すように、液晶表示部12に対するソフトキーボード12cの表示がオフの場合において、タッチパネル機能を用いた操作に基づいてカーソル12dを移動する制御を行うように構成されている。具体的には、ユーザがノート型PC30のトラックパット35の表面に指を接触させた状態で指を移動させるのと同様、液晶表示部12の任意の部分(図4のAに対応する部分)の表面に指を接触させた状態で指を移動させた場合に、CPU16は、タッチパネル操作部13から液晶表示部12の任意の部分の表面に指を接触させた状態で指が移動された際の移動信号を受信するように構成されている。そして、CPU16は、移動信号をUSBコネクタ14およびUSBケーブル50を介してノート型PC30側に送信する制御を行うように構成されている。これにより、ノート型PC30側において、カーソル32bの移動処理が行われ、CPU16は、カーソル32bが移動されている画像信号を受信するとともに、カーソル12dが移動している様子(図4のBに対応する移動の様子)を液晶表示部12に表示させる制御を行うように構成されている。
【0028】
また、本実施形態では、図2に示すように、CPU16は、USBコネクタ14を介して受信したノート型PC30が行った処理信号(音声信号および画像信号など)に対応する処理結果をナビゲーション装置10側で出力する制御を行うように構成されている。具体的には、CPU16は、ノート型PC30から送信される音声信号からなる処理信号に基づいて、デジタルアナログ変換部21を介してスピーカ22から音声を出力する制御を行うように構成されている。また、CPU16は、ノート型PC30から送信される画像信号からなる処理信号に基づいて、液晶表示部コントローラ20を介して液晶表示部12に画像(図4参照)を出力する制御を行うように構成されている。
【0029】
また、本実施形態では、CPU16は、USBコネクタ14を介してノート型PC30のUSBコネクタ33に接続された際に、ノート型PC30に対して接続信号を送信するとともに、接続信号に対する返答をノート型PC30から受信することにより、ノート型PC30を認識するように構成されている。つまり、CPU16は、プラグアンドプレイ(ノート型PC30に周辺機器などを接続した際に、自動的に周辺機器の検出および設定を行うシステム)により、ノート型PC30を認識することが可能なように構成されている。これにより、ノート型PC30は、ナビゲーション装置10とUSBケーブル50により接続するだけで、ナビゲーション装置10をカーソル操作およびソフトキーボード12c(図1参照)の入力操作可能なデバイス装置として認識することが可能となる。
【0030】
また、本実施形態では、CPU16は、GPS通信部19により取得したナビゲーション装置10の位置情報をノート型PC30に対して送信するように構成されている。つまり、このナビゲーション装置10は、位置情報をノート型PC30に送信することにより、ナビゲーション装置10の現在の位置情報をノート型PC30のハードディスクドライブ37に記憶させることが可能なように構成されている。つまり、GPS通信部19により取得したナビゲーション装置10の位置情報をノート型PC30でも使用することが可能となる。
【0031】
また、CPU16は、ノート型PC30を操作するための表示(デスクトップ画面12bの表示(図4参照))と、ナビゲーション装置10を操作するための表示(地図12aの表示(図3参照))とを切替可能に制御するように構成されている。具体的には、CPU16は、ノート型PC30を操作するための表示が液晶表示部12に表示されている際に、ユーザにより切替スイッチ15が押下された場合に、ナビゲーション装置10を操作するための表示に切り替える制御を行うように構成されている。また、CPU16は、ナビゲーション装置10を操作するための表示が液晶表示部12に表示されている際に、ユーザにより切替スイッチ15が押下された場合に、ノート型PC30を操作するための表示に切り替える操作を行うように構成されている。
【0032】
また、CPU16は、接続されたノート型PC30のハードディスクドライブ37に保存されている音楽ファイルなどをフラッシュメモリ17に転送させる制御を行うように構成されている。これにより、ノート型PC30のハードディスクドライブ37に保存されている音楽ファイルをナビゲーション装置10で再生することが可能となる。その結果、ノート型PC30からUSBケーブル50を介して音楽ファイルをストリーミング再生する(データを受信しながら同時に再生を行う)場合と異なり、音楽ファイルの再生中にファイルデータの転送が途切れることがないので、安定して再生することが可能となる。
【0033】
次に、図2および図5を参照して、本実施形態によるナビゲーションシステム1のナビゲーション装置10がデバイス装置としてノート型PC30に認識されるまでの処理について説明する。
【0034】
まず、図5に示すように、ステップS1において、ナビゲーション装置10のCPU16(図2参照)により、USBケーブル50がUSBコネクタ14に接続されたことが認識される。これにより、ステップS1において、仮想のUSBマウススイッチがオンされ、USBケーブル50を介して、仮想のUSBマウススイッチがオンされたことがノート型PC30に送信される。なお、このUSBマウススイッチは、ナビゲーション装置10側でユーザにより行われるカーソル操作の操作信号をノート型PC30側に送信可能とするために仮想的に設けられた電気的なスイッチである。
【0035】
一方、ノート型PC30では、ステップS11において、ノート型PC30のCPU36(図2参照)により、USBデバイス装置が検出されたか否かが判断されている。そして、ステップS11において、ナビゲーション装置10から送信された仮想のUSBマウススイッチがオンされたことを受信した場合には、USBデバイス装置が検出されたと判断され、ステップS12に進む。なお、USBデバイス装置が検出されたと判断されるまで、ステップS11の判断は繰り返される。
【0036】
その後、ステップS12において、ノート型PC30のCPU36により、仮想のUSBマウスが接続されたことがプラグアンドプレイにより認識され、USBマウスのコマンドがナビゲーション装置10に送信される。
【0037】
また、ナビゲーション装置10では、ステップS2において、ナビゲーション装置10のCPU16により、USBマウスコマンドを受信したか否かが判断されている。そして、ステップS2において、ノート型PC30からUSBマウスコマンドを受信したと判断された場合には、ステップS3に進む。これにより、ナビゲーション装置10がノート型PC30によりマウスのデバイス装置として認識されるので、ナビゲーション装置10の液晶表示部12をなぞることにより、カーソル12d(ノート型PC30のカーソル32b)を移動させることが可能となる。なお、USBマウスコマンドを受信したと判断されるまで、ステップS2の判断は繰り返される。
【0038】
その後、ステップS3において、ナビゲーション装置10のCPU16により、仮想のUSBキーボードスイッチがオンされ、USBケーブル50を介して、仮想のUSBキーボードスイッチがオンされたことがノート型PC30に送信される。なお、このUSBキーボードスイッチは、ナビゲーション装置10側でユーザにより行われるソフトキーボード12cの操作の操作信号をノート型PC30側に送信可能とするために仮想的に設けられた電気的なスイッチである。
【0039】
一方、ノート型PC30では、ステップS13において、ノート型PC30のCPU36により、USBデバイス装置が検出されたか否かが判断されている。そして、ステップS13において、ナビゲーション装置10から送信された仮想のUSBキーボードスイッチがオンされたことを受信した場合には、USBデバイス装置が検出されたと判断され、ステップS14に進む。なお、USBデバイス装置が検出されたと判断されるまで、ステップS13の判断は繰り返される。
【0040】
その後、ステップS14において、ノート型PC30のCPU36により、仮想のUSBキーボードが接続されたことがプラグアンドプレイにより認識され、USBキーボードのコマンドがナビゲーション装置10に送信される。
【0041】
また、ナビゲーション装置10では、ステップS4において、ナビゲーション装置10のCPU16により、USBキーボードコマンドを受信したか否かが判断されている。そして、ステップS4において、ノート型PC30からUSBキーボードコマンドを受信したと判断された場合には、ステップS5に進む。これにより、ナビゲーション装置10がノート型PC30によりキーボードのデバイス装置として認識されるので、ナビゲーション装置10のソフトキーボード12cをタッチすることにより、タッチしたキーに対応する文字などを入力することが可能となる。なお、USBキーボードコマンドを受信したと判断されるまで、ステップS4の判断は繰り返される。
【0042】
その後、ステップS5において、ナビゲーション装置10のCPU16により、USBシリアルスイッチがオンされ、USBケーブル50を介して、USBシリアルスイッチがオンされたことがノート型PC30に送信される。なお、このUSBシリアルスイッチは、GPS通信部19により取得された位置情報をシリアルデータとしてノート型PC30側に送信可能とするために仮想的に設けられた電気的なスイッチである。
【0043】
一方、ノート型PC30では、ステップS15において、ノート型PC30のCPU36により、USBデバイス装置が検出されたか否かが判断されている。そして、ステップS15において、ナビゲーション装置10から送信されたUSBシリアルスイッチがオンされたことを受信した場合には、USBデバイス装置が検出されたと判断され、ステップS16に進む。なお、USBデバイス装置が検出されたと判断されるまで、ステップS15の判断は繰り返される。
【0044】
その後、ステップS16において、ノート型PC30のCPU36により、USBシリアルが接続されたことがプラグアンドプレイにより認識され、USBシリアルのコマンドがナビゲーション装置10に送信される。
【0045】
また、ナビゲーション装置10では、ステップS6において、ナビゲーション装置10のCPU16により、USBシリアルコマンドを受信したか否かが判断されている。そして、ステップS6において、ノート型PC30からUSBシリアルコマンドを受信したと判断された場合には、ステップS7に進む。これにより、ナビゲーション装置10がノート型PC30によりGPS通信部19により取得された位置情報を転送するデバイス装置として認識されるので、ナビゲーション装置10のGPS通信部19により取得された位置情報をシリアルデータとしてノート型PC30に送信することが可能となる。なお、USBシリアルコマンドを受信したと判断されるまで、ステップS6の判断は繰り返される。
【0046】
その後、ステップS7において、ナビゲーション装置10のCPU16により、仮想的なUSBディスプレイスイッチがオンされ、USBケーブル50を介して、仮想的なUSBディスプレイスイッチがオンされたことがノート型PC30に送信される。なお、このUSBディスプレイスイッチは、ノート型PC30側で処理された画像信号をナビゲーション装置10で受信可能とするために仮想的に設けられた電気的なスイッチである。
【0047】
一方、ノート型PC30では、ステップS17において、ノート型PC30のCPU36により、USBデバイス装置が検出されたか否かが判断されている。そして、ステップS17において、ナビゲーション装置10から送信されたUSBディスプレイスイッチがオンされたことを受信した場合には、USBデバイス装置が検出されたと判断され、ステップS18に進む。なお、USBデバイス装置が検出されたと判断されるまで、ステップS17の判断は繰り返される。
【0048】
その後、ステップS18において、ノート型PC30のCPU36により、USBディスプレイが接続されたことがプラグアンドプレイにより認識され、USBディスプレイのコマンドがナビゲーション装置10に送信される。
【0049】
また、ナビゲーション装置10では、ステップS8において、ナビゲーション装置10のCPU16により、USBディスプレイコマンドを受信したか否かが判断されている。そして、ステップS8において、ノート型PC30からUSBディスプレイコマンドを受信したと判断された場合には、ステップS9に進む。これにより、ノート型PC30によりナビゲーション装置10が外部の表示モニタデバイス装置として認識されるので、ノート型PC30のデスクトップ画面32aに対応するデスクトップ画面12bを液晶表示部12に表示するとともに、ソフトキーボード12cを液晶表示部12に表示することが可能となる。なお、USBディスプレイコマンドを受信したと判断されるまで、ステップS8の判断は繰り返される。
【0050】
その後、ステップS9において、ナビゲーション装置10のCPU16により、仮想的なUSBオーディオスイッチがオンされ、USBケーブル50を介して、仮想的なUSBオーディオスイッチがオンされたことがノート型PC30に送信される。なお、このUSBオーディオスイッチは、ノート型PC30側で処理された音声信号をナビゲーション装置10で受信可能とするために仮想的に設けられた電気的なスイッチである。
【0051】
一方、ノート型PC30では、ステップS19において、ノート型PC30のCPU36により、USBデバイス装置が検出されたか否かが判断されている。そして、ステップS19において、ナビゲーション装置10から送信されたUSBオーディオスイッチがオンされたことを受信した場合には、USBデバイス装置が検出されたと判断され、ステップS20に進む。なお、USBデバイス装置が検出されたと判断されるまで、ステップS19の判断は繰り返される。
【0052】
その後、ステップS20において、ノート型PC30のCPU36により、USBオーディオが接続されたことがプラグアンドプレイにより認識され、USBオーディオのコマンドがナビゲーション装置10に送信される。
【0053】
また、ナビゲーション装置10では、ステップS10において、ナビゲーション装置10のCPU16により、USBオーディオコマンドを受信したか否かが判断されている。そして、ステップS10において、ノート型PC30からUSBオーディオコマンドを受信したと判断された場合には、ナビゲーション装置10がデバイス装置としてノート型PC30に認識されるまでの処理が終了する。これにより、ノート型PC30によりナビゲーション装置10が外部の音声出力デバイス装置として認識されるので、ノート型PC30からの音声信号に基づいて、デジタルアナログ変換部21を介してスピーカ22から音声を出力することが可能となる。なお、USBオーディアコマンドを受信したと判断されるまで、ステップS10の判断は繰り返される。上記のような動作によって、ナビゲーションシステム1のナビゲーション装置10がデバイス装置としてノート型PC30に認識される。
【0054】
次に、図1、図2、図4および図6を参照して、本実施形態によるナビゲーションシステム1のナビゲーション装置10がノート型PC30のデバイス装置として認識されている場合におけるナビゲーション装置10およびノート型PC30の処理について説明する。
【0055】
まず、図6に示すように、ステップS31において、ナビゲーション装置10のCPU16(図2参照)により、ユーザにより切替スイッチ15が押下されることにより、ノート型PC30を操作するための表示(デスクトップ画面12bの表示)に切り替えられたか否かが判断される。そして、ステップS31において、ノート型PC30を操作するための表示に切り替えられたと判断された場合には、ステップS32に進む。なお、ノート型PC30を操作するための表示に切り替えられたと判断されるまで、ステップS31の判断は繰り返される。
【0056】
その後、ステップS32において、CPU16により、ノート型PC30のデスクトップ画面32a(図1参照)に対応するデスクトップ画面12b(図1参照)が液晶表示部12に表示され、ステップS33に進む。そして、ステップS33において、CPU16により、ソフトキーボード12c(図1参照)が液晶表示部12に表示され、ステップS34に進む。
【0057】
その後、ステップS34において、ユーザによるタッチパネル操作に基づいて液晶表示部12に表示されているソフトキーボード12cを非表示にする操作(図4の液晶表示部12の表示状態にする操作)が行われることにより、ソフトキーボード12cが非表示に切り替えられたか否かが判断される。そして、ステップS34において、ソフトキーボード12cが非表示に切り替えられたと判断された場合には、後述するステップS39に進む。また、ステップS34において、ソフトキーボード12cが非表示に切り替えられていないと判断された場合には、ステップS35に進む。
【0058】
そして、ステップS35において、ユーザによるタッチパネル操作に基づいて液晶表示部12に表示されているソフトキーボード12cが操作されたか否かが判断される。そして、ステップS35において、液晶表示部12に表示されているソフトキーボード12cが操作されていないと判断された場合には、ステップS34に戻る。また、ステップS35において、液晶表示部12に表示されているソフトキーボード12cが操作されたと判断された場合には、ステップS36に進む。
【0059】
その後、ステップS36において、タッチされたソフトキーボード12cのキーに対応する信号がUSBコネクタ14を介してノート型PC30に送信される。
【0060】
一方、ノート型PC30では、ステップS51において、ノート型PC30のCPU36により、操作内容の信号が受信されたか否かが判断されている。具体的には、ソフトキーボード12cの操作内容の信号が受信されたか否かが判断されている。そして、ステップS51において、上記ステップS36のナビゲーション装置10のCPU16による送信処理により、ソフトキーボード12cの操作内容の信号が受信されたと判断された場合には、ステップS52に進む。なお、操作内容の信号が受信されたと判断されるまで、ステップS51の判断は繰り返される。
【0061】
その後、ステップS52において、ノート型PC30のCPU36により、ソフトキーボード12cの操作内容の信号に応じた処理が行われるとともに、処理結果がナビゲーション装置10に送信される。たとえば、入力されたソフトキーボード12cのキーに対応する文字などが新たに入力された画像データが、USBコネクタ33を介して、ナビゲーション装置10に送信される。
【0062】
また、ナビゲーション装置10では、ステップS36の後、ステップS37において、CPU16により、ノート型PC30からのUSBディスプレイコマンドを受信したか否かが判断されている。そして、ノート型PC30から処理結果がナビゲーション装置10に送信されることにより、ノート型PC30からのUSBディスプレイコマンドを受信したと判断された場合には、ステップS38に進む。なお、ノート型PC30からのUSBディスプレイコマンドを受信したと判断するまで、ステップS37の判断は繰り返される。
【0063】
その後、ステップS38において、受信したUSBディスプレイコマンドに対応する出力が行われる。つまり、入力されたソフトキーボード12cのキーに対応する文字などが新たに入力されたデスクトップ画面(図示せず)の画像が液晶表示部12に表示される。そして、ナビゲーション装置10がノート型PC30のデバイス装置として認識されている場合におけるナビゲーション装置10およびノート型PC30の処理が終了する。
【0064】
また、ステップS34において、ソフトキーボード12cが非表示に切り替えられたと判断された場合には、ステップS39に進む。そして、ステップS39において、CPU16により、ソフトキーボード12c(図1参照)が非表示され、カーソル12dの操作が可能な表示に切り替えられる。
【0065】
その後、ステップS40において、ユーザによるタッチパネル操作に基づいてソフトキーボード12cを液晶表示部12に表示する操作が行われることにより、ソフトキーボード12cを液晶表示部12に表示するように切り替えられたか否かが判断される。そして、ステップS40において、ソフトキーボード12cを液晶表示部12に表示するように切り替えられたと判断された場合には、ステップS33に戻る。また、ステップS40において、ソフトキーボード12cを液晶表示部12に表示する操作が行われていないと判断された場合には、ステップS41に進む。
【0066】
そして、ステップS41において、ユーザによるタッチパネル操作に基づいて液晶表示部12に表示されているカーソル12dが移動操作されたか否かが判断される。そして、ステップS41において、液晶表示部12に表示されているカーソル12dが移動操作されていないと判断された場合には、ステップS40に戻る。また、ステップS41において、液晶表示部12に表示されているカーソル12dが移動操作されたと判断された場合には、ステップS42に進む。
【0067】
その後、ステップS42において、移動操作されたカーソル12dの移動に対応する信号がUSBコネクタ14を介してノート型PC30に送信される。
【0068】
一方、ノート型PC30では、ステップS51において、ノート型PC30のCPU36により、操作内容の信号が受信されたか否かが判断されている。具体的には、カーソル12dの移動操作内容の信号が受信されたか否かが判断されている。そして、ステップS51において、上記ステップS42のナビゲーション装置10のCPU16による送信処理により、カーソル12dの移動操作内容の信号が受信されたと判断された場合には、ステップS52に進む。なお、操作内容の信号が受信されたと判断されるまで、ステップS51の判断は繰り返される。
【0069】
その後、ステップS52において、ノート型PC30のCPU36により、カーソル12dの移動操作内容の信号に応じた処理が行われるとともに、処理結果がナビゲーション装置10に送信される。たとえば、カーソル12dが移動された後のデスクトップ画面12b(図4参照)の表示に対応する画像データが、USBコネクタ33を介して、ナビゲーション装置10に送信される。
【0070】
また、ナビゲーション装置10では、ステップS42の後、ステップS43において、CPU16により、ノート型PC30からのUSBディスプレイコマンドを受信したか否かが判断されている。そして、ノート型PC30から処理結果がナビゲーション装置10に送信されることにより、ノート型PC30からのUSBディスプレイコマンドを受信したと判断された場合には、ステップS44に進む。なお、ノート型PC30からのUSBディスプレイコマンドを受信したと判断するまで、ステップS43の判断は繰り返される。
【0071】
その後、ステップS44において、受信したUSBディスプレイコマンドに対応する出力が行われる。つまり、カーソル12dが移動された後のデスクトップ画面12bの表示に対応する画像が液晶表示部12に表示され、ナビゲーション装置10がノート型PC30のデバイス装置として認識されている場合におけるナビゲーション装置10およびノート型PC30の処理が終了する。
【0072】
本実施形態では、上記のように、USBコネクタ14を介してノート型PC30のUSBコネクタ33と接続されている場合に、ユーザによる液晶表示部12のタッチパネル機能を用いた入力操作に基づいて、接続されているノート型PC30に操作入力信号を送信することにより、ノート型PC30を操作可能に制御することによって、タッチパネル機能を用いた入力操作の内容を操作入力信号を用いてノート型PC30に伝達することができるので、ナビゲーション装置10と接続されたノート型PC30の操作をナビゲーション装置10により行うことができる。
【0073】
また、本実施形態では、上記のように、受信した処理信号に対応する処理結果をナビゲーション装置10側で出力する制御を行うことによって、ノート型PC30側に記憶されている音楽などの情報をノート型PC30側で処理するとともに、処理された音楽などの情報をナビゲーション装置10側で出力することができる。
【0074】
また、本実施形態では、上記のように、ノート型PC30から送信される音声信号からなる処理信号に基づいて、デジタルアナログ変換部21を介してスピーカ22から音声を出力する制御を行うことによって、ノート型PC30側で記憶されている音楽などの音声情報の処理信号に基づいて、ナビゲーション装置10のスピーカ22から音声を出力することができる。
【0075】
また、本実施形態では、上記のように、USBコネクタ14を介して情報端末に接続された際に、ノート型PC30に対して接続信号を送信するとともに、接続信号に対する返答をノート型PC30から受信することにより、ノート型PC30を認識することによって、USBコネクタ14を介してノート型PC30と接続された際に、容易に、ナビゲーション装置10はノート型PC30を認識することができる。
【0076】
また、本実施形態では、上記のように、ユーザにより液晶表示部12に表示されたソフトキーボード12cがタッチ操作された場合に、USBコネクタ14を介して、タッチパネル機能を用いたユーザによるキーボード入力操作に基づく入力操作信号をノート型PC30に対して送信することによって、タッチパネル機能を有する液晶表示部12を用いて、容易に、ノート型PC30におけるキーボード入力を行うことができる。また、液晶表示部12に対するソフトキーボード12cの表示をオンまたはオフのいずれかに切替可能に構成することによって、ソフトキーボード12cを使用しない場合にソフトキーボード12cの表示をオフにすることにより、液晶表示部12に表示されているソフトキーボード12cを表示しないようにすることができるので、ソフトキーボード12cが表示される領域の分、液晶表示部12を他の表示に有効に活用することができる。
【0077】
また、本実施形態では、上記のように、USBコネクタ14を介してノート型PC30と接続されている場合に、GPS通信部19により取得した位置情報をノート型PC30に対して送信することによって、ノート型PC30でも位置情報を利用することができる。
【0078】
また、本実施形態では、上記のように、液晶表示部12に表示するノート型PC30を操作するための表示と、液晶表示部12に表示するナビゲーション装置10を操作するための表示とを切替可能に制御することによって、容易に、ノート型PC30の操作とナビゲーション装置10の操作とをナビゲーション装置10の液晶表示部12により行うことができる。
【0079】
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0080】
たとえば、上記実施形態では、本発明の情報端末の一例としてノート型PCを適用した例について示したが、本発明はこれに限られない。ナビゲーション装置と接続可能な情報端末であれば、たとえば、本発明の情報端末の一例として携帯電話機や電子書籍リーダなどの携帯情報端末を適用してもよいし、タブレット型のPCを適用してもよい。
【0081】
また、上記実施形態では、液晶表示部12があたかもトラックパット35であるかのように液晶表示部12の任意の部分をなぞることによりカーソル12dを移動させる制御する例について示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、ユーザの指がタッチされた液晶表示部の部分にカーソルが移動する制御を行うようにしてもよい。
【0082】
また、上記実施形態では、本発明のインターフェース部としてUSBコネクタ14を用いる例について示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、シリアル通信可能で、かつ、ユーザにより接続および切り離し可能な通信方法であれば、たとえば、本発明のインターフェース部としてIEEE1394コネクタを用いてもよい。また、シリアル無線通信により、ナビゲーション装置とノート型PCとを接続してもよい。
【0083】
また、上記実施形態では、USBマウススイッチ、USBキーボードスイッチ、USBシリアルスイッチ、USBディスプレイスイッチおよびUSBオーディオスイッチをCPU16で電気的なスイッチとして処理する例について示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、ナビゲーション装置10にCPU16とは別個にUSBマウススイッチ、USBキーボードスイッチ、USBシリアルスイッチ、USBディスプレイスイッチおよびUSBオーディオスイッチの各ユニットを設けてもよい。
【符号の説明】
【0084】
10 ナビゲーション装置
12 液晶表示部(表示部)
12a 地図
12c ソフトキーボード(キーボード)
14 USBコネクタ(インターフェース部、USBインターフェース部)
16 CPU(制御部)
17 フラッシュメモリ(記憶部)
19 GPS通信部(位置情報取得部)
21 デジタルアナログ変換部(音声出力部)
22 スピーカ(音声出力部)
30 ノート型PC(情報端末)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地図情報を記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶されている前記地図情報に基づいて地図を表示するとともに、タッチパネル機能を有する表示部と、
情報端末と接続可能で、かつ、前記情報端末に対して操作入力信号を送信可能なインターフェース部と、
前記インターフェース部を介して前記情報端末と接続されている場合に、前記情報端末の操作画面を前記表示部に表示させるとともに、ユーザによる前記表示部のタッチパネル機能を用いた入力操作に基づいて、前記インターフェース部を介して接続されている前記情報端末に操作入力信号を送信することにより、前記情報端末を操作可能に制御する制御部とを備える、ナビゲーション装置。
【請求項2】
前記インターフェース部は、前記情報端末に対して送信した前記操作入力信号に基づいて前記情報端末が行った処理信号を受信し、
前記制御部は、受信した前記処理信号に対応する処理結果を前記ナビゲーション装置側で出力する制御を行うように構成されている、請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
音声を出力する音声出力部をさらに備え、
前記インターフェース部は、前記インターフェース部を介して前記情報端末と接続されている場合に、前記情報端末から送信される音声信号からなる処理信号を受信可能に構成されており、
前記制御部は、前記情報端末から送信される前記音声信号からなる処理信号に基づいて、前記音声出力部から音声を出力する制御を行うように構成されている、請求項2に記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記インターフェース部を介して前記情報端末に接続された際に、前記情報端末に対して接続信号を送信するとともに、前記接続信号に対する返答を前記情報端末から受信することにより、前記情報端末を認識するように構成されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載のナビゲーション装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記インターフェース部を介して前記情報端末と接続されている場合に、ユーザによるタッチパネル機能を用いた入力操作に基づいてキーボード入力可能なキーボードを前記表示部に表示する制御を行うとともに、ユーザにより前記表示部に表示された前記キーボードがタッチ操作された場合に、前記インターフェース部を介して、タッチパネル機能を用いたユーザによるキーボード入力操作に基づく入力操作信号を前記情報端末に対して送信し、かつ、前記表示部に対する前記キーボードの表示をオンまたはオフのいずれかに切替可能に構成されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載のナビゲーション装置。
【請求項6】
前記インターフェース部は、ユーザにより前記情報端末と接続および切り離し可能なUSBインターフェース部を含み、
前記制御部は、前記USBインターフェース部を介して前記情報端末に対して前記情報端末を操作するためのデバイス装置として認識させるように構成されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載のナビゲーション装置。
【請求項7】
位置情報を取得可能な位置情報取得部をさらに備え、
前記制御部は、前記インターフェース部を介して前記情報端末と接続されている場合に、前記位置情報取得部により取得した位置情報を前記情報端末に対して送信するように構成されている、請求項1〜6のいずれか1項に記載のナビゲーション装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記表示部に表示する前記情報端末を操作するための表示と、前記表示部に表示する前記ナビゲーション装置を操作するための表示とを切替可能に制御するように構成されている、請求項1〜7のいずれか1項に記載のナビゲーション装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−88215(P2012−88215A)
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−236150(P2010−236150)
【出願日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】