説明

ネットワーク品質測定システムと方法およびプログラム

【課題】複数種類の通信サービスを提供するネットワークにおける通信品質測定における機器準備の手間を省き、さらに設定方法を簡素化し、効率の良い測定を可能にする。
【解決手段】情報記憶処理部において、予め、測定対象のサービスに用いるアプリケーション名毎に、当該アプリケーションで用いるセッション情報とパケット情報および測定項目を対応付けて記憶装置に記憶しておき、入力部よりアプリケーション名が入力されると、セッション制御部は、対応付けられたセッション情報を記憶装置から読み出してセッション確立処理を行い、パケット生成部は、対応付けられたパケット情報を記憶装置から読み出して試験用パケットを生成して送受信し、品質測定部は、対応付けられた測定項目を記憶装置から読み出してパケット生成手段で送受信した試験パケットに対する通信品質評価を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、IPネットワークにおける品質を測定する技術に係り、特に、NGN(Next Generation Network)等、複数の異なる品質を要求するサービスを実現するネットワークにおける品質クラスに応じたパケット転送の実現状況を効率良く測定するのに好適な技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
IP(Internet Protocol)技術を利用したネットワークであるNGN(Next Generation Network)では、インターネットアクセスをはじめIP電話や映像配信等、複数のサービスをエンドユーザに提供する。
【0003】
そして、各サービス毎に品質クラスが指定されており、高品質クラスに属するトラヒックは、低品質クラスに属するトラヒックよりも優先して転送される。
【0004】
このように、異なる品質を要求するサービスを1つのネットワークで実現するため、網にはセッション制御機能が設けられている。
【0005】
このセッション制御機能により、通信開始時に、網と端末の間でセッション開始処理を行われ、その中で、網は、そのセッションの品質クラスを認識し、品質クラスに応じた必要なリソースを準備した後に通信を許可する。
【0006】
その結果、網内において、端末間の通信は品質クラスに応じた制御を受け、相当する通信品質が実現される。
【0007】
このようなネットワークの運用・管理においては、品質クラスに応じた品質が実現されているか否かを測定し、確認することが重要になる。
【0008】
特に、NGN等のマルチクラス/QoSネットワークにおいて、品質クラスに応じた品質が実現されているか否かを測定するには、「1.セッション制御機能」と「2.トラヒック生成機能」および「3.品質測定機能」が必要となる。
【0009】
これらの個々の技術は、これまでも存在していたが、一体となったものが存在していなかった。そのため、測定に非常に大きな手間、コストがかかる、もしくは事実上不可能であった。
【0010】
このように、NGNなど、複数のサービスをエンドユーザに提供するネットワークの運用管理においては、それぞれのサービスを想定した品質測定を行う必要がある。
【0011】
サービス毎の品質測定を簡易に行うためには、それぞれ別の機器を用いるのではなく、少ない機器で測定を実行できることが望ましい。
【0012】
また品質測定は大きく分けて、「アクティブ測定」と「パッシブ測定」の二つの種類に分類できる。
【0013】
アクティブ測定では、測定器自身が通信を行い、その時の品質を測定する。測定器として通信機能を具備する必要があるが、任意の地点に機器を設置し、任意の時刻に測定することが可能となる。
【0014】
パッシブ測定では、他の測定の情報を取得(キャプチャ)し、そのデータを加工して品質情報を得る。一般ユーザーの通信の品質も測定することが可能であるが、測定対象の通信がないと測定できない、または測定対象パケットを別の機器を用いて発生させることが必要である。
【0015】
少ない機器で測定を実行するため、そして、任意の対地、時刻の測定を行うには、アクティブ測定が適している。アクティブ測定を行うには、測定器に、「セッション制御機能」と「トラヒック生成機能」および「品質測定機能」の機能を具備する必要がある。
【0016】
まず、「セッション制御機能」について説明する。NGNでは、例えば、非特許文献1,2に記載のように、セッション制御のプロトコルとして、非特許文献3に記載のSIP(Session Initiation Protocol)を利用することや、その際に,SDP(Session Description Protocol)を用いて、どのような通信なのかを、通知することが規定されている。
【0017】
ネットワークでは、この情報を基に、品質クラスの判定と必要なリソースの割当を行う。測定器には、測定対象に応じた、様々なセッション制御機能に対応することが必要となる。
【0018】
次に、「トラヒック生成機能」について説明する。セッション開始後は、測定対象となるパケットを生成してトラヒックを発生させる機能を具備する必要がある。
【0019】
単純にパケットを送信および受信するだけではなく、トラヒック特性によって品質が変化する可能性があるため、発生させるトラヒックは対象とするサービス/アプリケーションに応じたものとすることが望ましい。
【0020】
例えば、CODEC(コーデック)として、G.711μ−lawを用いたIP電話の場合、IP電話端末は、20msec毎に200byteのパケットを送信するものが多く見られる。従って、測定器も、同様の間隔とサイズでパケットを送信することにより、IP電話利用時のパケット転送品質を測定することが可能である。
【0021】
次に、「品質測定機能」について説明する。NGNなどのIPネットワークの品質は、平均パケット転送遅延時間、パケット転送遅延ゆらぎ、パケット損失率など、例えば非特許文献4,5に記載のように、ITU−Tによる勧告が参照されることが多く、IP電話サービスの提供基準でも同様の項目が用いられている。
【0022】
また、国際標準団体IETFでも、例えば非特許文献6,7,8に記載のように、IPネットワークの品質を定義しており、こちらが参照されることもある。従って、品質測定器では、これらの項目を測定する必要がある。
【0023】
従来のアクティブ測定器としては、様々なトラヒックパターンを送出できる測定器があるが、ネットワークが複数の品質クラスを提供することを前提とした測定器はなく、また、セッション制御機能もなく、さらに測定対象アプリケーションを変更することができず、IP電話などの単一アプリケーションをターゲットとした測定器しか存在しなかった。
【0024】
このように、従来、複数の品質クラス、複数のアプリケーションをターゲットとした測定器は存在せず、測定するアプリケーション毎に測定器を準備する必要があり、手間がかかっていた。
【0025】
また、セッション制御によりセッションの品質クラスを指定することや、全ての設定を手動で行うことができる測定器も考えられるが、異なるアプリケーションの試験を行うためには、多くの箇所を設定変更する必要がある。
【0026】
例えば、アプリケーションが異なれば、セッション制御のメッセージが異なるだけでなく、送出パケットの品質クラス指定箇所や測定項目も変更される。測定対象アプリケーションを変更する度にこれらを個別に変更することは、手間がかかるだけでなく、測定ミスを誘発する。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0027】
【非特許文献1】ITU-T Recommendation Y.2201, "NGN release 1 requirements", ITU-T Recommendation Y.2201, 2007.
【非特許文献2】ITU-T Recommendation Y.2111, "Resource and admission control functions in Next Generation Networks", ITU-T Recommendation Y.2111, 2007.
【非特許文献3】J. Rosenberg, H. Schulzrinne, G. Camarillo, A. Johnston, J. Peterson, R. Sparks, M. Handley, and E. Schooler, "SIP: Session initiation protocol", RFC 3261, 2002.
【非特許文献4】ITU-T Recommendation Y.1540, "Internet protocol data communication service -IP packet transfer and availability performance parameters", ITU-T Recommendation Y.1540, 2007.
【非特許文献5】ITU-T Recommendation Y.1541, "Internet protocol communication service-IP performance and availability objectives and allocations", ITU-T Recommendation Y.1541, 2006.
【非特許文献6】G. Almes, S. Kalidindi, and M. Zekauskas, "A one-way delay metric for IPPM", RFC 2679, 1999.
【非特許文献7】C. Demichelis and P. Chimento, "IP packet delay variation metric for IP performance metrics (IPPM)", RFC 3393, 2002.
【非特許文献8】G. Almes, S. Kalidindi, and M. Zekauskas, "A one-way packet loss metric for IPPM", RFC 2680, 1999.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0028】
解決しようとする問題点は、従来の技術では、NGNなど品質クラスの異なる複数アプリケーションを提供するネットワークにおいて、複数アプリケーションを対象とした試験を単一測定器で実行することができない点である。
【0029】
本発明の目的は、これら従来技術の課題を解決し、NGNなど品質クラスの異なる複数アプリケーションを提供するネットワークの品質測定において、機器準備の手間を省き、さらに設定方法を簡素化し、さらなる稼働削減と誤操作提言をはかることである。
【課題を解決するための手段】
【0030】
上記目的を達成するため、本発明では、IPネットワークにおける品質クラスに応じたパケット転送の実現状況を測定するために、品質クラスに関係する「セッション情報」と「トラヒック特性情報(パケット情報)」および「測定項目」を、測定対象のアプリケーション毎に事前に測定装置内に設定しておき、測定時に、測定対象のアプリケーションを選択することで、測定目的(品質クラス)のパケットを容易に生成でき、また、このパケットを対向の測定器で受信することにより、ネットワークの通信品質を品質クラス対応に容易に測定することが可能となる。
【発明の効果】
【0031】
本発明によれば、NGNなど品質クラスの異なる複数アプリケーションを提供するネットワークの品質測定における機器準備の手間を省き、さらに設定方法を簡素化し、さらなる稼働削減と誤操作提言をはかることができ、効率の良い品質測定を行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明に係るネットワーク品質測定システムの構成例を示すブロック図である。
【図2】図1におけるネットワーク品質測定システムを設けたネットワーク構成例を示すブロック図である。
【図3】図1におけるネットワーク品質測定システムによる品質測定処理動作例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、図を用いて本発明を実施するための最良の形態例を説明する。図2において、20は本発明に係るネットワーク品質測定システムによる測定対象となるネットワークであるNGNであり、21はSIP制御を行うセッション制御装置であり、22a,22bは本発明に係るネットワーク品質測定システムを実装した測定器であり、この測定器22a,22bは、UNI(User Network Interface)とONU(Optical Network Unit)を介してNGN20に接続される。
【0034】
測定器22a,22bは、図1に示すように、本例のネットワーク品質測定システムを構成する機能として、セッション制御部1とパケット生成部2および品質測定部3を有しており、情報記憶処理部5において、品質クラスに関係する「セッション情報」と「パケット情報(トラヒック特性情報)」および「測定項目」を、測定対象のアプリケーション毎に事前に記憶しておき、測定開始時に、入力部6において、測定対象のアプリケーション名を入力することで、NGN20における品質測定を効率良く行う。
【0035】
尚、図2における測定器22a,22bは、CPU(Central Processing Unit)や主メモリを具備したコンピュータ装置からなり、光ディスク駆動装置等を介してCD−ROM等の記憶媒体に記録されたプログラムやデータを外部記憶装置内にインストールした後、この外部記憶装置から主メモリに読み込みCPUで処理することにより、図1に示すネットワーク品質測定システムを構成するセッション制御部1とパケット生成部2、品質測定部3、セッション切断部4、情報記憶処理部5、入力部6の各機能の処理を実行する。
【0036】
セッション制御部1は、上述した「セッション制御機能」を具備しており、NGN20での通信接続に、セッション制御のプロトコルとしてSIPを利用することや、その際に,SDPを用いて、どのような通信なのかを、セッション制御装置21に通知する。セッション制御装置21では、この情報を基に、NGN20における、品質クラスの判定と必要なリソースの割当を行う。
【0037】
パケット生成部2は、上述の「トラヒック生成機能」を具備しており、セッション開始後に、測定対象となるトラヒックを発生させる。この際、単純にパケットを送信および受信するだけではなく、トラヒック特性によって品質が変化する可能性があるため、発生させるトラヒックは対象とするサービス/アプリケーションに応じたものとする必要があり、例えば、CODEC(コーデック)として、G.711μ−lawを用いたIP電話の場合、IP電話端末は、20msec毎に200byteのパケットを送信するものが多く見られるので、パケット生成部2においても、同様の間隔とサイズでパケットを送信することが必要である。
【0038】
品質測定部3は、上述の「品質測定機能」を具備しており、NGN20の品質は、平均パケット転送遅延時間、パケット転送遅延ゆらぎ、パケット損失率など、ITU−Tによる勧告が参照されることが多く、IP電話サービスの提供基準でも同様の項目が用いられており、また、国際標準団体IETFでも、IPネットワークの品質を定義しており、こちらが参照されることもあり、従って、品質測定部3では、これらの項目を測定する必要がある。
【0039】
本例の測定器22a,22bでは、NGN20が複数の品質クラスを提供することを前提として、複数の品質クラス、複数のアプリケーションをターゲットとして、一括して測定することを可能とするために、セッション制御部1とパケット生成部2、品質測定部3が設けられている。
【0040】
以下、図1に示す構成からなる図2の測定器22a,22bをNGN20において対向させて、当該NGN20における通信品質の測定を行う動作を説明する。尚、その動作手順を図3に示す。
【0041】
まず、情報記憶処理部5において、予め、測定対象とするアプリケーション毎に、セッション情報、パケット情報、測定項目を組にして記憶装置に記憶しておく(ステップS301)。
【0042】
例えば、最優先クラスで転送されるTV電話のNGN20においてのパケット転送品質を測定する場合、対応するSIPメッセージ、DSCP(DiffServ Code Point)やパケット間隔などのトラヒック情報、および、遅延ゆらぎなどの測定項目を、「TV電話」をアプリケーション名として対応付けて登録しておく。
【0043】
そして、試験開始時に(ステップS302)、入力部6において、操作者が指定した測定対象アプリケーション名を入力すると(ステップS303)、セッション制御部1は、セッション情報読み込み部1aにより、情報記憶処理部5から、入力されたアプリケーション名に対応するセッション情報(帯域、QoSクラスなど)を読み込み(ステップS304)、セッション生成部1bにより、読み込んだセッション情報を基にセッション制御装置21に対してSIPによるセッション要求を行い、測定器22a,22b間でのセッションを確立させる(ステップS305)。
【0044】
セッション確立後、対向する測定器22a,22bの間で、パケット生成部2によるパケット生成と送受信、品質測定部3による品質測定を同時に実行し、測定器22aから送出したパケットの品質を測定器22bで測定し、測定器22bから送出したパケットの品質を測定器22aで測定する。
【0045】
すなわち、測定器22a,22bは、それぞれ、パケット生成部2において、パケット情報読み込み部2aにより、入力されたアプリケーション名に対応するパケット情報(トラヒック特性、DSCP値など)を読み込み(ステップS306)、パケット生成部2bにより、読み込んだパケット情報に従い試験パケットを生成して送出すると共に(ステップS307)、品質測定部3において、測定情報読み込み部3aにより、入力されたアプリケーション名に対応する測定項目(IPレイヤのパケット損失率、遅延など)を読み込み(ステップS308)、対向する測定器22a,22bから受信した試験パケットに対して(ステップS309)、測定実行部3bにより、読み込んだ測定項目に従い品質測定を行う(ステップS310)。
【0046】
そして、測定実行部3bでは、品質測定結果を、図示していない記憶装置(結果蓄積用メモリ)に記憶、もしくは、図示していない表示装置に表示する(ステップS311)。
【0047】
また、測定器22a,22bでは、パケット生成部2の終了判定部2cと品質測定部3の終了判定部3cの双方で試験終了の判定を行い(ステップS312)、試験終了時には、セッション切断部4により、セッション切断を行う(ステップS313)。
【0048】
このように、本例では、操作者は、例えば、測定時に「TV電話」とのアプリケーション名を指定するだけで、上記の一連の設定に従った品質測定が可能となる。
【0049】
また、情報記憶処理部5において、IP電話など、他のアプリケーションも同様に設定・記憶しておくことにより、指定する試験対象アプリケーション名を変更するだけで、各設定が一括で変更でき、測定対象アプリケーション毎に測定器を準備する必要がなく、測定器22a,22bで様々なアプリケーションに対応した測定が可能である。
【0050】
以上、図1〜図3を用いて説明したように、本例のネットワーク品質測定システムを具備した測定器22a,22bは、複数種類の通信サービスを提供するネットワークであるNGN20における通信品質の測定を行うものであり、情報記憶処理部5において、予め、測定対象のサービスに用いるアプリケーション名毎に、当該アプリケーションで用いるセッション情報とパケット情報および測定項目を対応付けて記憶装置に記憶しておき、入力部6よりアプリケーション名が入力されると、セッション制御部1とパケット生成部2および品質測定部3において、アプリケーション名に対応付けられたセッション情報とパケット情報および測定項目を記憶装置から読み出し、読み出した各情報を用いて当該アプリケーションでの試験パケットの生成と送受信および通信評価を行う。
【0051】
すなわち、セッション制御部1は、入力されたアプリケーション名に対応付けられたセッション情報を記憶装置から読み出し、読み出したセッション情報を用いてセッション確立処理を行い、パケット生成部2は、入力されたアプリケーション名に対応付けられたパケット情報を記憶装置から読み出し、読み出したパケット情報を用いて試験用パケットを生成して送受信し、品質測定部3は、入力されたアプリケーション名に対応付けられた測定項目を記憶装置から読み出し、読み出した測定項目を用いて、パケット生成手段で送受信した試験パケットに対する通信品質評価を行う。
【0052】
このように、本例では、NGN20の品質測定において、品質クラスに関係する、セッション情報、パケット情報、測定項目を測定対象アプリケーション名毎に事前に測定器22a,22b内に設定しておき、測定時に測定対象のアプリケーション名を選択することで、測定目的(品質クラス)のパケットを容易に生成でき、また、このパケットを対向の測定器22a,22bで受信することにより、NGN20の通信品質を品質クラス対応に容易に測定することができる。
【0053】
尚、本発明は、図1〜図3を用いて説明した例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。例えば、本例では、TV電話とIP電話を例に説明したが、インターネットで提供されている映像コンテンツやWebデータ、メール、さらには携帯電話サービスを融合させるFMC(Fixed−Mobile Convergence、当FMC向けのSIPはIMS(IP Multimedia Subsystem)と呼ばれる)などのサービスに対しても適用可能である。
【0054】
また、コンピュータ構成に関しても、本例では、光ディスクを記録媒体として用いているが、FD(Flexible Disk)等を記録媒体として用いることでも良い。また、プログラムのインストールに関しても、通信装置を介してネットワーク経由でプログラムをダウンロードしてインストールすることでも良い。
【符号の説明】
【0055】
1:セッション制御部、1a:セッション情報読み込み部、1b:セッション生成部、2:パケット生成部、2a:パケット情報読み込み部、2b:パケット生成部、2c:終了判定部、3:品質測定部、3a:測定情報読み込み部、3b:測定実行部、3c:終了判定部、4:セッション切断部、5:情報記憶処理部、6:入力部、20:NGN、21:セッション制御装置、22a,22b:測定器、23a,23b:ONU(Optical Network Unit:光回線終端装置)、UNI:User Network Interface。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数種類の通信サービスを提供するネットワークにおける通信品質の測定を行うネットワーク品質測定システムであって、
予め、測定対象のサービスに用いるアプリケーション名毎に、当該アプリケーションで用いるセッション情報とパケット情報および測定項目を対応付けて記憶装置に記憶する手段と、
入力されたアプリケーション名に対応付けられたセッション情報とパケット情報および測定項目を上記記憶装置から読み出し、読み出した各情報を用いて当該アプリケーションでの試験パケットの生成と送受信および通信評価を行う手段と
を有することを特徴とするネットワーク品質測定システム。
【請求項2】
複数種類の通信サービスを提供するネットワークにおける通信品質の測定を行うネットワーク品質測定システムであって、
予め、測定対象のサービスに用いるアプリケーション名毎に、当該アプリケーションで用いるセッション情報とパケット情報および測定項目を対応付けて記憶装置に記憶する手段と、
入力されたアプリケーション名に対応付けられたセッション情報を上記記憶装置から読み出し、読み出したセッション情報を用いてセッション確立処理を行うセッション制御手段と
入力されたアプリケーション名に対応付けられたパケット情報を上記記憶装置から読み出し、読み出したパケット情報を用いて試験用パケットを生成して送受信するパケット生成手段と
入力されたアプリケーション名に対応付けられた測定項目を上記記憶装置から読み出し、読み出した測定項目を用いて、上記パケット生成手段で送受信した試験パケットに対する通信品質評価を行う品質測定手段と
を有することを特徴とするネットワーク品質測定システム。
【請求項3】
コンピュータを、請求項1もしくは請求項2のいずれかに記載のネットワーク品質測定システムにおける各手段として機能させるためのプログラム。
【請求項4】
請求項1もしくは請求項2のいずれかに記載のネットワーク品質測定システムが有する各手段の処理により、複数種類の通信サービスを提供するネットワークにおける通信品質の測定を行うことを特徴とするネットワーク品質測定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−30051(P2011−30051A)
【公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−175178(P2009−175178)
【出願日】平成21年7月28日(2009.7.28)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】