説明

ハイブリッド駆動型エレベータ

【課題】ハイブリッド駆動型エレベータの各階床での点灯機器の電源機器の規模を適正化する。
【解決手段】実施形態によれば、エレベータの乗りかごの回生運転時に当該乗りかご駆動のための電力供給ラインに発生する電力を蓄え、力行運転時にその蓄えた電力を電力供給ラインに供給する蓄電装置と、ホール呼び釦の点灯のための電力を供給する電源機器とをもち、電源機器からホール呼び釦への電力供給状況が全部の階床でない所定数を超える階床のホール呼び釦への電力供給が必要な場合に、蓄電装置からの電力供給ラインへの電力の供給を停止して、所定数を超える階床のホール呼び釦へ供給する電力を蓄電装置から供給する電力により補助する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、回生エネルギーを利用してエレベータの乗りかごを駆動するハイブリッド駆動型エレベータに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、エレベータの各階床に設置される点灯機器である、かご位置などを表示するホールインジケータやホール呼び釦の点灯ランプについては、実績等から余裕をもった点灯率を決めており、この点灯率からホールインジケータやホール呼び釦の点灯ランプを点灯させるための電源装置の定格が定められており、全ての階床のホールインジケータやホール呼び釦の点灯ランプを点灯する場合は定格以上となる場合があるが、短時間であるとして過負荷にて対応している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−333891号公報
【特許文献2】特開2009−62178号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、エレベータの実際の運転において、定めた点灯率より実際に点灯するホールインジケータやホール呼び釦の点灯ランプの割合が低い場合、電源装置のオーバースペックとなってしまう。
【0005】
電源機器の定格が無駄に大きいと、当該電源機器のサイズが不必要に大きくなってしまい、設置スペースを無駄に必要とするだけで無く、電源機器の定格が小さい場合と比較して機器コスト大となる。
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、各階床での点灯機器を点灯させるための電源機器の規模を適正化することが可能になるハイブリッド駆動型エレベータを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態によれば、エレベータの乗りかごの回生運転時に当該乗りかご駆動のための電力供給ラインに発生する電力を蓄え、力行運転時にその蓄えた電力を電力供給ラインに供給する蓄電装置と、この蓄電装置の充放電を制御する蓄電制御手段と、蓄電装置の充電状態を検出する蓄電状態検出手段と、各階床に設置され、押下時に点灯するホール呼び釦と、ホール呼び釦の点灯のための電力を供給する電源機器とをもち、電源機器からホール呼び釦への電力供給状況が全部の階床でない所定数を超える階床のホール呼び釦への電力供給が必要な場合に、蓄電装置からの電力供給ラインへの電力の供給を停止して、所定数を超える階床のホール呼び釦へ供給する電力を蓄電装置から供給する電力により補助する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】第1の実施形態におけるハイブリッド駆動型エレベータの制御装置の構成例を示す図。
【図2】第1の実施形態におけるハイブリッド駆動型エレベータの運転制御装置の構成を示す図。
【図3】第1の実施形態におけるハイブリッド駆動型エレベータの蓄電制御装置の構成を示す図。
【図4】第1の実施形態におけるハイブリッド駆動型エレベータのホールインジケータおよびホール呼び釦の外観の一例を示す図。
【図5】第1の実施形態におけるハイブリッド駆動型エレベータに備えられたホールインジケータおよびホール呼び釦の点灯のための蓄電装置からの電力供給に係る制御処理の流れを示すフローチャート。
【図6】第2の実施形態におけるハイブリッド駆動型エレベータの制御装置の構成例を示す図。
【図7】第2の実施形態におけるハイブリッド駆動型エレベータに備えられたホールインジケータおよびホール呼び釦の点灯のための蓄電装置からの電力供給に係る制御処理の流れを示すフローチャート。
【図8】第3の実施形態におけるハイブリッド駆動型エレベータの制御装置の構成例を示す図。
【図9】第3の実施形態におけるハイブリッド駆動型エレベータに備えられたホールインジケータおよびホール呼び釦の点灯のための蓄電装置からの電力供給に係る制御処理の流れを示すフローチャート。
【図10】第4の実施形態におけるハイブリッド駆動型エレベータの制御装置の構成例を示す図。
【図11】第4の実施形態におけるハイブリッド駆動型エレベータに備えられたホールインジケータおよびホール呼び釦の点灯のための蓄電装置からの電力供給に係る制御処理の流れを示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態について説明する。
この実施形態では、エレベータ運転時の回生電力を充電する蓄電装置を備え、この蓄電装置に充電した電力を乗りかご駆動のための電力供給ラインへ供給して利用することができるハイブリッド式のエレベータにおいて、乗りかご駆動のための電力供給ラインとは別に設けられる電源回路であって各階の点灯機器であるホールインジケータやホール呼び釦の点灯ランプに電力を供給するための電源回路であるホール側電源回路用の電源機器から供給する負荷電流の値が所定値、例えばエレベータ設置建物の各階床のホールインジケータや全階床の半数の階床のホール呼び釦が点灯した場合の値以上となった場合に、蓄電装置からの乗りかご駆動のための電力供給ラインへの電力の供給を停止して、蓄電装置に充電された電力をホール側電源回路用の電源機器からの電力とともにホールインジケータやホール呼び釦の点灯ランプに供給することで、各階床のホールインジケータや全階床の半数を超える階床のホール呼び釦への電力の供給を補助し、ホール側電源回路用の電源機器の定格を前述した所定値の負荷電流をホールインジケータやホール呼び釦の点灯ランプに供給できる定格とすればよいようにして、ホール側電源回路用の電源機器のスペックが適正なものとなるようにすることを特徴としている。
【0010】
図1は、第1の実施形態におけるハイブリッド駆動型エレベータの制御装置の構成例を示す図である。
このエレベータ10は、所定の駆動電力を受けて回転動作する電動機11と、この電動機11の回転軸に取り付けられて回転するシーブ12と、このシーブ12に巻き掛けられたロープ13の両端に吊り下げられた乗りかご14とカウンタウェイト(釣り合い重り)15などを備える。
【0011】
また、乗りかご14の駆動系として、商用電源16と、この商用電源16の交流電圧を直流電圧に変換する整流器17と、直流電圧のリプルを平滑化する平滑コンデンサ18と、直流電圧を可変電圧可変周波数の交流電圧に変換するインバータ19と、このインバータ19により供給される電動機11の電流を検出するインバータ電流検出装置20などを備える。
【0012】
なお、商用電源16は三相電源である。この三相電源による交流電圧が整流器17で全波整流され、平滑コンデンサ18にてリプル分が吸収されて直流に平滑化される。この平滑化された直流がインバータ19に与えられ、所定周波数の交流電圧に変換されて電動機11に駆動電力として供給される。
【0013】
このような電力供給により、電動機11が回転駆動され、これに伴いシーブ12が回転し、そこに巻き掛けられたロープ13を介して乗りかご14とカウンタウェイト15が昇降路内をつるべ式に昇降動作する。
【0014】
また、このエレベータ10は、乗りかご14の運転速度などを制御するための運転制御装置21を備える。
図2に運転制御装置21の構成を示す。この運転制御装置21は、速度指令部22、速度検出部23、速度制御部24、荷重検出スイッチ部25、荷重信号演算部26、トルク指令判断部27、インバータ電流制御部28などから構成される。
【0015】
速度指令部22は、図示せぬエレベータ制御盤から電動機11の運転指令を受けて、速度指令値を出力する。速度検出部23は、電動機11の現在の速度を検出する。速度制御部24は、速度指令値と速度検出値との偏差を求め、その偏差をなくすようなトルク指令を出力する。
【0016】
荷重検出スイッチ部25は、乗りかご14の荷重を検出するためのスイッチであり、例えば荷重値に応じて選択的にオン動作する複数のスイッチからなる。荷重信号演算部26は、荷重検出スイッチ部25から出力される荷重信号に基づいてトルク補償値を演算する。
【0017】
具体的には、荷重検出スイッチ部25が3つのスイッチa、b、cから構成されるものとする。スイッチaは乗りかご14の荷重値が所定の積載重量(カウンタウェイト15と釣り合う重量)よりも重いときにONし、スイッチbは乗りかご14の荷重値が所定の積載重量のときにONし、スイッチcは乗りかご14の荷重値が前述の所定の積載重量よりも軽いときにONする。荷重信号演算部26は、これらのスイッチa、b、cのそれぞれのON信号に対し、例えば「−10」、「0」、「+10」なるトルク補償値を出力する。
【0018】
トルク指令判断部27は、速度制御部24から出力されたトルク指令値と荷重信号演算部26から出力されたトルク補償値とを加算して得られる最終的なトルク指令値が許容範囲内にあるか否かを判断する。その結果、トルク指令値が許容範囲外であれば、許容範囲内に収めるようにリミッタをかける。
【0019】
インバータ電流制御部28は、インバータ電流検出装置20によって検出された電流値とトルク指令判断部27から出力されるトルク指令値とに基づいて、電動機11に流す電流をトルク指令値に合わせて制御する。
【0020】
このエレベータ10は、前述した構成に加え、ハイブリッド駆動系として、さらに蓄電装置30、充放電回路31、蓄電制御装置32を備える。
蓄電装置30は、ハイブリッド駆動型エレベータにおける電力供給手段であり、例えばニッケル水素電池や、リチウムイオン電池、リチウムポリマー電池などの2次電池や、電気2重層コンデンサといった大容量キャパシタなどからなり、回生運転時に乗りかご駆動のための電力供給ラインに生じる回生エネルギー(電力)を蓄えておき、次の力行運転時に前述のように蓄えた回生エネルギー(電力)を電力供給ラインに放電することで省電力化を図るものである。
【0021】
充放電回路31は、蓄電装置30に対する充放電を切り替えるための回路である。この充放電回路31は、インバータ19への電力供給ラインである直流母線間に並列に接続される充電用スイッチング素子および放電用スイッチング素子、これらのスイッチング素子の共通接続部に接続され、直流電力を平滑化する機能を有する直流リアクトルなどから構成される。
【0022】
蓄電制御装置32は、直流母線間電圧つまり平滑コンデンサ18の電圧を監視し、その電圧値に基づいて乗りかご14の運転状態が回生運転または力行運転であるかを判断し、その運転状態に応じて充放電回路31を制御して蓄電装置30に対する充放電を行うものである。
【0023】
図3に蓄電制御装置32の構成を示す。この蓄電制御装置32は、直流母線間電圧(平滑コンデンサ18の電圧)を検出する電圧検出部41と、充放電回路31を駆動して蓄電装置30に対する充放電を制御する充放電制御部42と、蓄電装置30の電圧を検出する電圧検出部43と、この電圧検出部43によって検出された蓄電装置30の電圧変化を監視する電圧変化監視部44と、電圧指令を出す電圧指令部45と、蓄電装置30に流れ込む電流を検出する電流検出部46などから構成される。
【0024】
商用電源16から供給された三相交流電圧は整流器17にて直流電圧に変換された後、インバータ19にて所望の交流電圧に変換されて電動機11に供給される。その際に、乗りかご14が回生運転になると、インバータ19から入力端子側に回生エネルギーが戻されるので、直流母線間電圧は上昇することになる。
【0025】
このエレベータでは、インバータの入力端子側の低電位点にスイッチング素子51のエミッタが接続され、スイッチング素子51のコレクタにはダイオード52のアノードが接続され、このダイオード52のカソードはインバータの入力端子側の高電位点に接続される。ハイブリッド駆動式エレベータでは、前述した回生エネルギーを有効利用するために蓄電装置30を備えるものである。
【0026】
本実施形態では、蓄電装置30の一端が図1に示したリレースイッチ(MC1)65の接点であって、このリレースイッチ65のオンオフにより、当該接点が充放電回路31側およびホール側電源回路側のいずれかに切り替えられるようになっており、リレースイッチ65の接点がホール側電源回路側に切り替えられることで、蓄電装置30からの乗りかご駆動のための電力供給ラインへの電力の供給を停止して、蓄電装置30に充電された電力をホール側電源回路を介して各階床の点灯機器であるホールインジケータやホール呼び釦の点灯ランプに供給することができるようになっている。リレースイッチ65の動作の詳細については後述する。
【0027】
ここで、蓄電装置30を備えたハイブリッド駆動式エレベータにおける回生エネルギーの充電と放電の動作について簡単に説明しておく。
【0028】
(a)回生エネルギーの充電動作
上述したように、乗りかご14の回生運転時には、インバータ19から入力端子側に回生エネルギーが戻されるので、平滑コンデンサ18に回生エネルギーが蓄積され、インバータ19への電力供給ラインである直流母線間の電圧は徐々に上昇する。このときの電圧上昇は蓄電制御装置32内の電圧検出部41にて検出される。
【0029】
ここで、蓄電制御装置32では、リレースイッチ65の接点が充放電回路31側に切り替えられている状態で、直流母線間の電圧が予め設定された基準値以上となると、電圧指令部45により蓄電装置30への充電に適した電圧となるまで降圧してから、充放電回路31内の充電用スイッチング素子をONして蓄電装置30に充電を行う。
【0030】
このときの蓄電装置30の電圧変化は電圧検出部43を通じて電圧変化監視部44にて監視され、電圧指令部45に与えられる。この際、蓄電装置30に流れ込む電流を電流検出部46にて検出し、充放電制御部42にて充電電流を制御する。これにより、回生エネルギーを蓄電装置30に蓄えることが可能となる。
【0031】
(b)回生エネルギーの放電動作
乗りかご14の力行運転時には、平滑コンデンサ18で平滑化された直流がインバータ19に供給されるので、インバータ19への電力供給ラインである直流母線間電圧は停止時よりも降下する。このときの電圧降下は蓄電制御装置32内の電圧検出部41にて検出される。
【0032】
蓄電制御装置32では、リレースイッチの接点が充放電回路31側に切り替えられている状態で、直流母線間電圧が予め設定された基準値よりも下がると、電圧指令部45にて設定された目標値まで蓄電装置30の電圧を昇圧して直流母線間電圧に突き合わせることで、充放電回路31内の放電用スイッチング素子をONして蓄電装置30に蓄積された回生エネルギーを電力供給ラインへ放電する。この際、蓄電装置30から流れ出す電流を電流検出部46にて検出し、充放電制御部42にて放電電流を制御する。
【0033】
本実施形態では、商用電源16の交流電圧を各階床の点灯機器であるホールインジケータやホール呼び釦の点灯ランプに供給するための電力を得る三相変圧器60と、ホール側電源回路に組み込まれて変圧器60からの交流電圧を直流電圧に変換する整流器61と、蓄電装置30の他端とホール側電源回路の整流器61の出力端子側の高電位点とを接続する分圧抵抗器62を備え、蓄電装置30の一端である接点とホール側電源回路の整流器61の出力端子側の低電位点とが接続される。
【0034】
また、ホール側電源回路は、整流器61の出力端子側の高電位側に第1抵抗器(R1)63を有し、さらに、第1抵抗器63に並列に接続される回路である、第2抵抗器(R2)64とリレースイッチ(MC1)65との直列回路を有する。
【0035】
各階のホールインジケータやホール呼び釦の点灯ランプに電力を供給するために変圧器60から供給されて整流器61の出力端子側に流れる負荷電流Iの値が所定値未満の場合は、リレースイッチ65はオフ状態となっており、この状態では蓄電装置30の一端である接点は充放電回路31側に切り替えられ、この場合、蓄電装置30に蓄電された電力は力行運転時にインバータ19側へ供給され、また、回生エネルギーが蓄電装置30に蓄えられるようになっている。
【0036】
一方、前述した負荷電流Iの値が所定値以上となった場合には、リレースイッチ65がオン状態となり、このようにリレースイッチ65がオン状態となることに伴って、蓄電装置30の一端である接点がホール側電源回路側に切り替えられる。この切り替えにより蓄電装置30からの乗りかご駆動のための電力供給ラインへの電力の供給が停止して、蓄電装置30に充電された電力が、ホール用電源回路側の電源機器である変圧器60、整流器61からの電力とともに各階床のホールインジケータや応答前のホール呼びに関わるホール呼び釦の点灯ランプに供給されるようになっている。
【0037】
整流器61の出力端子側に流れる負荷電流Iは、第1抵抗器63に流れる負荷電流I1と第2抵抗器64に流れる負荷電流I2との和であり、負荷電流I1と負荷電流I2との比が所定の分流比となるように第1抵抗器63と第2抵抗器64の値が定められる。
この所定の分流比は、負荷電流Iが前述した所定値以上になった際にリレースイッチ65がオン状態となって当該リレースイッチ65の接点がホール側電源回路側に切り替えられる値に定められる。
【0038】
また、ホール側電源回路側から先の各階床のホールインジケータ71およびホール呼び釦72の点灯の有無は、運転制御装置21が、ホール呼びの登録状態に応じて図示しない切り替えスイッチを操作する事により切り替えることができる。
【0039】
図4は、第1の実施形態におけるハイブリッド駆動型エレベータのホールインジケータおよびホール呼び釦の外観の一例を示す図である。
本実施形態では、図4に示すように、各階床の乗り場に乗り場ドア70、ホールインジケータ71、ホール呼び釦72が設けられる。本実施形態では各階床に乗り場が1つずつ設けられ、各階床の乗り場に乗り場ドア70、ホールインジケータ71、ホール呼び釦72が1つずつ設けられているとする。
【0040】
ホールインジケータ71は、電力供給により常時点灯して乗りかご14のかご位置を表示する。
ホール呼び釦72の点灯ランプは、押下されて設置階床のホール呼びが登録された場合に、当該ホール呼び釦の設置階床に乗りかご14が応答するまでの間、電力供給により点灯する。
【0041】
本実施形態では、ホール側電源回路用の変圧器60や整流器61の定格は、ホール側電源回路からホール側の点灯機器に流れる負荷電流Iをリレースイッチ65の接点の切り替えのしきい値である所定値まで流せる定格、ここではエレベータ設置建物の各階床のホールインジケータ71および全階床の半数までの階床のホール呼び釦72を蓄電装置30からの電力によらずに点灯させられる定格となっており、ホール側電源回路用の電源機器の定格を実績からなる点灯率より定めた定格とする必要がなくなるようにしている。この点灯率とは、全階床のホールインジケータ71やホール呼び釦72のうち同時に点灯するホールインジケータ71やホール呼び釦72の数の割合である。
【0042】
次に、図1に示した構成のハイブリッド駆動型エレベータの動作について説明する。
図5は、第1の実施形態におけるハイブリッド駆動型エレベータに備えられたホールインジケータおよびホール呼び釦の点灯のための蓄電装置からの電力供給のための制御処理の流れを示すフローチャートである。
ここでは、蓄電装置30には、エレベータ設置建物の全階床のうち半数の階床についてのホール呼び釦72への電力の供給を補助する事が可能な電力が回生運転により蓄電されているとする。この結果、ホール側電源回路からの電力と蓄電装置30からの電力とにより全階床のホールインジケータ71やホール呼び釦72を点灯することが可能となる。
【0043】
そして、ホール側電源回路に流れる負荷電流Iの値が所定値、ここではエレベータ設置建物の各階床のホールインジケータ71および全階床の半数の階床のホール呼び釦72が点灯した場合の値以上となった場合に(ステップS1)、さらなるホール呼びにより、点灯するホール呼び釦72の数がさらに増えることを前提として、各階床のホールインジケータ71および全階床のうち半数を超える階床のホール呼び釦72への電力供給が必要な状態であるとして、リレースイッチ65がオン状態となる(ステップS2)。
【0044】
このようにリレースイッチ65がオン状態となることに伴って、蓄電装置30の一端である当該リレースイッチ65の接点がホール側電源回路側に切り替えられ、この切り替えにより蓄電装置30からの乗りかご駆動のための電力供給ラインへの電力の供給が停止して、蓄電装置30に充電された電力がホール側電源回路側の電源機器である変圧器60、整流器61からの電力とともに各階床のホールインジケータ71や応答前のホール呼びに関わるホール呼び釦72の点灯ランプに供給される(ステップS3)。
【0045】
これにより、蓄電装置30に蓄電された電力はインバータ19側に供給されずにホール側への電力供給をサポートするための電力となり、エレベータ設置建物の全階床の半数を超える階床のホール呼び釦72を点灯させるための供給電力を蓄電装置30からの電力で補うことができるので、ホール側電源回路用の変圧器60や整流器61の定格が、実績からなる点灯率より定めた定格より低い定格、ここではエレベータ設置建物の各階床のホールインジケータ71および全階床の半数までの階床のホール呼び釦72を点灯させる事が可能な定格であれば、蓄電装置30からの電力とあわせて全階床のホールインジケータ71やホール呼び釦72を点灯させる事が可能となる。
【0046】
したがって、従来のようにホール側電源回路用の電源機器の定格を実績からなる点灯率より定めた定格とする必要がなくなり、ホール側電源回路用の電源機器の定格を適正なものとすることができる。
【0047】
また、本実施形態では、リレースイッチ65がオン状態となった後、ホール側電源回路に流れる負荷電流Iの値が前述した所定値未満、つまりエレベータ設置建物の各階床のホールインジケータ71および全階床の半数の階床のホール呼び釦72が点灯した場合の値未満となった場合には(ステップS4)、各階床のホールインジケータ71および点灯が必要なホール呼び釦72への電力をホール側電源回路用の電源機器から供給できるとして、リレースイッチ65がオフ状態となる(ステップS5)。このようにリレースイッチ65がオフ状態となることに伴って、蓄電装置30の一端である接点が充放電回路31側に切り替えられて、この切り替えにより、蓄電装置30に充電された電力のホール側電源回路への供給が停止して、この蓄電された電力は力行運転時にインバータ19側へ供給され、また、回生エネルギーが蓄電装置30に蓄えられるようになる(ステップS6)。
【0048】
以上のように、第1の実施形態におけるハイブリッド駆動型エレベータでは、ホール側電源回路に流れる負荷電流の値がエレベータ設置建物の各階床のホールインジケータ71および所定数の階床のホール呼び釦72が点灯した場合の値以上となった場合にリレースイッチ65がオン状態となり、このようにリレースイッチ65がオン状態となることに伴って、蓄電装置30からの乗りかご駆動のための電力供給ラインへの電力の供給が停止して、蓄電装置30に充電された電力がホール側電源回路用の電源機器である変圧器60、整流器61からの電力とともに各階床のホールインジケータ71や応答前のホール呼びに関わるホール呼び釦72の点灯ランプに供給される。
【0049】
よって、回生運転時に充電して力行運転時に放電するための蓄電装置30に蓄電された電力を各階床のホールインジケータ71やホール呼び釦72の点灯のサポートに用いることができ、これに伴ってホール側電源回路に関わる機器の定格を当該サポートを考慮した定格とすることができるので、ホール側電源回路用の電源機器の定格を実績からなる点灯率より定めた定格とする必要がなくなり、ホール側電源回路用の電源機器の定格を適正なものとすることができる。
よって、ホール側電源回路用の電源機器の設置時のスペースを小さくすることができ、電源機器コストを削減することができる。
【0050】
この第1の実施形態では、エレベータが各階床にホールインジケータ71を設置している場合について説明したが、このエレベータがホールインジケータ71を設置していなくともよい。この場合、ホール側電源回路側の電源機器からホール呼び釦72への電力供給状況が、全部の階床でない所定数を超える階床のホール呼び釦72への電力供給が必要な場合に、リレースイッチ65をオン状態にして、蓄電装置30からの電力供給ラインへの電力の供給を停止して、所定数を超える階床のホール呼び釦72へ供給する電力を蓄電装置30から供給する電力により補助する構成とすればよい。
【0051】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態におけるハイブリッド駆動型エレベータの制御装置の構成のうち図1に示したものと同一部分の説明は省略する。
この実施形態では、ホール呼びの数が所定数を超える場合に、蓄電装置30からの乗りかご駆動のための電力供給ラインへの電力の供給を停止して、蓄電装置30に充電された電力をホール側電源回路用の電源機器からの電力とともに各階床のホールインジケータ71や応答前のホール呼びに関わるホール呼び釦72の点灯ランプに供給することで、各階床のホールインジケータや全階床の半数を超える階床のホール呼び釦への電力の供給を補助して、第1の実施形態と同様の効果を得ることを特徴としている。
【0052】
図6は、第2の実施形態におけるハイブリッド駆動型エレベータの制御装置の構成例を示す図である。
本実施形態では、第1の実施形態と同様に、ホール側電源回路用の変圧器60や整流器61の定格は、エレベータ設置建物の各階床のホールインジケータ71および全階床の半数までの階床のホール呼び釦72を蓄電装置30からの電力によらずに点灯させられる定格となっており、ホール側電源回路用の電源機器の定格を実績からなる点灯率より定めた定格とする必要がなくなるようにしている。
【0053】
本実施形態では、第1の実施形態と比較して、ホール側電源回路は第1抵抗器63を備えず、また、第2抵抗器64とリレースイッチ65との直列回路も備えない。
また、本実施形態では、第1の実施形態と比較して、運転制御装置21は、ホール呼び認識部81およびリレースイッチ切り替え部82を有し、リレースイッチは、第1の実施形態で説明したホール側電源回路側ではなく、運転制御装置21に接続されるリレースイッチ83として備えられる。
【0054】
運転制御装置21のホール呼び認識部81は、エレベータ設置建物の全階床のうちホール呼びが登録されている階床の数を認識する。
リレースイッチ切り替え部82は、ホール呼び認識部81により認識した、ホール呼びが登録されている階床の数が所定数を超える場合にリレースイッチ83をオン状態とする。このようにリレースイッチ83をオン状態に切り替えることで、蓄電装置30の一端である接点がホール側電源回路側に切り替えられて、この切り替えにより蓄電装置からの乗りかご駆動のための電力供給ラインへの電力の供給を停止して、蓄電装置30に充電された電力をホール側電源回路用の電源機器からの電力とともに各階床のホールインジケータ71や応答前のホール呼びに関わるホール呼び釦72の点灯ランプに供給することができる。
【0055】
また、リレースイッチ切り替え部82は、ホール呼びが登録されている階床の数が所定数以下の場合はリレースイッチ83をオフ状態とする。この状態では蓄電装置30の一端である接点は充放電回路31側に切り替えられ、この状態では蓄電装置30に蓄電された電力は力行運転時にインバータ19側へ供給され、また、回生エネルギーが蓄電装置30に蓄えられるようになっている。
【0056】
図7は、第2の実施形態におけるハイブリッド駆動型エレベータに備えられたホールインジケータおよびホール呼び釦の点灯のための蓄電装置からの電力供給のための制御処理の流れを示すフローチャートである。
ここでは、蓄電装置30には、エレベータ設置建物の全階床のうち半数の階床についてのホール呼び釦72への電力の供給を補助する事が可能な電力が回生運転により蓄電されているとする。この結果、ホール側電源回路からの電力と蓄電装置30からの電力とにより全階床のホールインジケータ71やホール呼び釦72を点灯させる事が可能になる。
【0057】
運転制御装置21のホール呼び認識部81は、エレベータ設置建物の全階床のうちホール呼びが登録されている階床の数を認識する。このホール呼びが登録されている階床の数が所定数を超える場合、ここではエレベータ設置建物の全階床の半数を超える階床のホール呼びが登録された事により、各階床のホールインジケータ71および全階床の半数を超える階床のホール呼び釦72を点灯させる事が必要な状態となった場合に(ステップS11)、リレースイッチ切り替え部82はリレースイッチ83をオン状態にする(ステップS12)。
【0058】
このようにリレースイッチ83がオン状態となることに伴って、蓄電装置30の一端である接点がホール側電源回路側に切り替えられて、この切り替えにより蓄電装置30からの乗りかご駆動のための電力供給ラインへの電力の供給が停止して、蓄電装置30に充電された電力がホール側電源回路側の電源機器である変圧器60、整流器61からの電力とともに各階床のホールインジケータ71や応答前のホール呼びに関わるホール呼び釦72の点灯ランプに供給される(ステップS13)。
【0059】
これにより、蓄電装置30に蓄電された電力はインバータ19側に供給されずにホール側への電力供給をサポートするための電力となるので、第1の実施形態と同様にホール側電源回路用の電源機器の定格が、実績からなる点灯率に応じた定格より低い定格、ここでは各階床のホールインジケータ71や全階床の半数までの階床のホール呼び釦72を点灯させる事が可能な定格であれば、蓄電装置30からの電力とあわせて全階床のホールインジケータ71やホール呼び釦72を点灯させることが可能となる。
【0060】
また、リレースイッチ83がオン状態となった後、運転制御装置21のホール呼び認識部81は、エレベータ設置建物の全階床のうちホール呼びが登録されている階床の数を再度認識する。そして、このホール呼びが登録されている階床の数が前述した所定数以下である場合、つまりエレベータ設置建物の全階床の半数以下の階床のホール呼びが登録されている状態となった場合には(ステップS14)、各階床のホールインジケータ71および点灯が必要なホール呼び釦72への電力をホール側電源回路用の電源機器から供給できるとして、リレースイッチ切り替え部82はリレースイッチ83をオフ状態にする(ステップS15)。
【0061】
このようにリレースイッチ83がオフ状態となることに伴って、蓄電装置30の一端である接点が充放電回路31側に切り替えられて、この切り替えがなされると、蓄電装置30に充電された電力のホール側電源回路への供給が停止して、この蓄電された電力は力行運転時にインバータ19側へ供給され、また、回生エネルギーが蓄電装置30に蓄えられるようになる(ステップS16)。
【0062】
以上のように、第2の実施形態におけるハイブリッド駆動型エレベータでは、ホール呼びが登録されている階床の数が所定数を超える場合、つまり当該所定数を超える階床のホール呼び釦72を点灯させる必要がある状態となった場合にリレースイッチ83をオン状態にし、このようにリレースイッチ83がオン状態となることに伴って、蓄電装置30からの乗りかご駆動のための電力供給ラインへの電力の供給が停止して、蓄電装置30に充電された電力がホール側電源回路用の電源機器である変圧器60、整流器61からの電力とともにホールインジケータ71や応答前のホール呼びに関わるホール呼び釦72の点灯ランプに供給される。
【0063】
よって、回生運転時に充電して力行運転時に放電するための蓄電装置30に蓄電された電力を各階床のホールインジケータ71やホール呼び釦72の点灯のサポートに用いることができ、これに伴って、第1の実施形態と同様に、ホール側電源回路に関わる機器の定格を当該サポートを考慮した定格とすることができるので、ホール側電源回路用の電源機器の定格を実績からなる点灯率より定めた定格とする必要がなくなり、ホール側電源回路用の電源機器の定格を適正なものとすることができる。
よって、第1の実施形態と同様に、ホール側電源回路用の電源機器の設置時のスペースを小さくすることができるとともに、電源機器コストを削減することができる。
【0064】
この第2の実施形態では、エレベータが各階床にホールインジケータ71を設置している場合について説明したが、このエレベータがホールインジケータ71を設置していなくともよい。この場合、点灯が必要なホール呼び釦の数が、全部の階床でない所定数を超える階床のホール呼び釦72への電力供給が必要な事を示す所定の条件を満たす場合に、リレースイッチ85をオン状態として、蓄電装置30からの電力供給ラインへの電力の供給を停止して、所定数を超える階床のホール呼び釦72へ供給する電力を蓄電装置30から供給する電力により補助する構成とすればよい。
【0065】
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について説明する。
この実施形態では、乗り場のホール呼び釦72が押下されていない事によるホール呼び登録前、および当該ホール呼びの登録に伴う応答がなされた後は、省エネを目的として同じ乗り場のホールインジケータ71を消灯する機能を有し、各階床のホールインジケータ71の点灯状況に応じて、蓄電装置30からの乗りかご駆動のための電力供給ラインへの電力の供給を停止して、蓄電装置30に充電された電力をホール側電源回路用の電源機器からの電力とともにホールインジケータ71やホール呼び釦72の点灯ランプに供給することで第1の実施形態と同様の効果を得ることを特徴としている。
【0066】
図8は、第3の実施形態におけるハイブリッド駆動型エレベータの制御装置の構成例を示す図である。
本実施形態では、第1の実施形態と同様に、ホール側電源回路用の変圧器60や整流器61の定格は、エレベータ設置建物の全階床の半数までの階床のホールインジケータ71やホール呼び釦72を蓄電装置30からの電力によらずに点灯させられる定格となっており、ホール側電源回路用の電源機器の定格を実績からなる点灯率より定めた定格とする必要がなくなるようにしている。
【0067】
本実施形態では、各階床のいずれかの階床においてホール呼び釦72が押下された場合、この階床に乗りかご14が応答するまでの間、運転制御装置21により同じ乗り場のホールインジケータ71を図示しないスイッチの切り替えにより点灯させ、乗りかご14が応答すると当該乗りかご14の発車後に前述のホール呼び釦72が再度押下されるまでの間、運転制御装置21により同じ乗り場のホールインジケータ71をスイッチの切り替えにより消灯させることで消費電力の節減を図っている。
【0068】
また、この実施形態では、各階床の乗り場付近に人感センサを設け、この人感センサが乗り場付近の乗客を検知した場合に、運転制御装置21により同じ階床のホールインジケータ71を点灯させ、乗りかご14が応答して発車することで人感センサが乗客を検知しなくなってから同じ階床の乗り場に新たに接近した乗客を人感センサにより検知するまでの間、運転制御装置21により同じ階床のホールインジケータ71を消灯させるようにしてもよい。
【0069】
つまり、本実施形態では、ホールインジケータ71の設置箇所での乗客による当該ホールインジケータ71の点灯状態の確認を要する場合に当該ホールインジケータ71を点灯させ、この確認を要しない場合に当該ホールインジケータ71を消灯させることで消費電力の節減を図っている。
【0070】
本実施形態では、第1の実施形態と比較して、ホール側電源回路は第1抵抗器63を備えず、また、第2抵抗器64とリレースイッチ65との直列回路も備えない。
また、本実施形態では、第1の実施形態と比較して、運転制御装置21は、ホールインジケータ点灯認識部91およびリレースイッチ切り替え部82を備え、リレースイッチは、ホール側電源回路側ではなく運転制御装置21に接続されるリレースイッチ83として備えられる。
【0071】
ホールインジケータ点灯認識部91は、エレベータ設置建物の全階床のホールインジケータ71のうち、点灯させる事が必要なホールインジケータ71の数を認識する。ホールインジケータ点灯認識部91による認識タイミングは、新たなホール呼びが登録された場合、または登録されたホール呼びへの応答が完了した場合である。また、前述した、点灯させる事が必要なホールインジケータ71の数とは、実際に点灯しているホールインジケータ71の数ではなく、ホール呼びの新たな登録または応答完了の後に点灯させる事が必要なホールインジケータ71を点灯させたと仮定した場合の点灯数である。
【0072】
リレースイッチ切り替え部82は、ホールインジケータ点灯認識部91により認識した数である、点灯させる事が必要なホールインジケータ71の数が所定数を超える場合に、リレースイッチ83をオン状態とする。このようにリレースイッチ83がオン状態となることに伴って蓄電装置30の一端である接点がホール側電源回路側に切り替えられて、この切り替えにより蓄電装置30からの乗りかご駆動のための電力供給ラインへの電力の供給が停止して、蓄電装置30に充電された電力がホール側電源回路側の電源機器である変圧器60、整流器61からの電力とともに、点灯させる事が必要なホールインジケータ71や、この点灯が必要なホールインジケータ71を含む各階床のホールインジケータ71と同じ乗り場に設置されて当該ホールインジケータ71とともに点灯が必要である、応答前のホール呼びに関わるホール呼び釦72の点灯ランプに供給されるようになっている。
【0073】
また、リレースイッチ切り替え部82は、点灯させる事が必要なホールインジケータ71の数が所定数以下の場合はリレースイッチ83をオフ状態とする。この状態では蓄電装置30の一端である接点は充放電回路31側に切り替えられ、蓄電装置30に蓄電された電力は力行運転時にインバータ19側へ供給され、また、回生エネルギーが蓄電装置30に蓄えられるようになっている。
【0074】
図9は、第3の実施形態におけるハイブリッド駆動型エレベータに備えられたホールインジケータおよびホール呼び釦の点灯のための蓄電装置からの電力供給のための制御処理の流れを示すフローチャートである。
ここでは、蓄電装置30には、エレベータ設置建物の全階床のうち半数の階床についてのホールインジケータ71やホール呼び釦72の点灯を補助する事が可能な電力が回生運転により蓄電されているとする。この結果、ホール側電源回路からの電力と蓄電装置30からの電力とにより、全階床のホールインジケータ71やホール呼び釦72を点灯する事が可能となる。
【0075】
運転制御装置21のホールインジケータ点灯認識部91は、エレベータ設置建物の全階床のうちホール呼びが登録されている階床の数を認識する、または、前述したように人感センサの検出状況を認識するなどして、エレベータ設置建物の全階床のホールインジケータ71のうち点灯させる事が必要なホールインジケータ71の数を認識する。この認識した数が所定数を超える場合、ここではエレベータ設置建物の全階床の半数を超える階床のホールインジケータ71や、この点灯が必要なホールインジケータ71と同じ乗り場に設置される、応答前のホール呼びに関わるホール呼び釦72を当該ホールインジケータ71とともに点灯させる事が必要な状態となった場合に(ステップS21)、リレースイッチ切り替え部82はリレースイッチ83をオン状態にする(ステップS22)。
【0076】
このようにリレースイッチ83がオン状態となることに伴って、蓄電装置30の一端である接点がホール側電源回路側に切り替えられて、この切り替えにより蓄電装置30からの乗りかご駆動のための電力供給ラインへの電力の供給が停止して、蓄電装置30に充電された電力がホール側電源回路側の電源機器である変圧器60、整流器61からの電力とともに、点灯が必要なホールインジケータ71や、この点灯が必要なホールインジケータ71と同じ乗り場に設置される、応答前のホール呼びに関わるホール呼び釦72の点灯ランプに供給される(ステップS23)。
【0077】
これにより、蓄電装置30に蓄電された電力はインバータ19側に供給されずに、ホール側への電力供給をサポートするための電力となるので、第1の実施形態と同様に、ホール側電源回路用の電源機器の定格は、実績からなる点灯率より定めた定格より低い定格、ここでは全階床の半数までの階床のホールインジケータ71やホール呼び釦72を点灯させる事が可能な定格であれば、蓄電装置30からの電力とあわせて全階床のホールインジケータ71やホール呼び釦72を点灯させる事が可能となる。
【0078】
また、本実施形態では、リレースイッチ83がオン状態となった後、運転制御装置21のホールインジケータ点灯認識部91は、エレベータ設置建物の全階床のホールインジケータ71のうち点灯が必要なホールインジケータ71の数を再度認識する。そして、この点灯が必要なホールインジケータ71の数が所定数以下である場合、ここではエレベータ設置建物の全階床の半数以下の階床のホールインジケータ71や同じ乗り場に設置される、応答前のホール呼びに関わるホール呼び釦72を点灯させる状態となった場合に(ステップS24)、点灯が必要なホールインジケータ71およびホール呼び釦72への電力をホール側電源回路用の電源機器から供給できるとして、リレースイッチ切り替え部82はリレースイッチ83をオフ状態にする(ステップS25)。
【0079】
このようにリレースイッチ83がオフ状態となることに伴って、蓄電装置30の一端である接点が充放電回路31側に切り替えられて、この切り替えにより、蓄電装置30に充電された電力のホール側電源回路への供給が停止して、この蓄電された電力は力行運転時にインバータ19側へ供給され、また、回生エネルギーが蓄電装置30に蓄えられるようになる(ステップS26)。
【0080】
以上のように、第3の実施形態におけるハイブリッド駆動型エレベータでは、エレベータ設置建物の全階床のホールインジケータ71のうち点灯が必要なホールインジケータ71の数が所定数を超える場合にリレースイッチ83をオン状態とし、このようにリレースイッチ83がオン状態となることに伴って、蓄電装置30からの乗りかご駆動のための電力供給ラインへの電力の供給が停止して、蓄電装置30に充電された電力がホール側電源回路用の電源機器である変圧器60、整流器61からの電力とともに、点灯が必要なホールインジケータ71や同じ乗り場に設置される、応答前のホール呼びに関わるホール呼び釦72の点灯ランプに供給される。
【0081】
よって、回生運転時に充電して力行運転時に放電するための蓄電装置30に蓄電された電力を各階床のホールインジケータ71やホール呼び釦72の点灯のサポートに用いることができ、これに伴って、第1の実施形態と同様にホール側電源回路に関わる機器の定格を当該サポートを考慮した定格とすることができるので、ホール側電源回路用の電源機器の定格を実績からなる点灯率より定めた定格とする必要がなくなり、ホール側電源回路用の電源機器の定格を適正なものとすることができる。
よって、第1の実施形態と同様にホール側電源回路用の電源機器の設置時のスペースを小さくすることができるとともに、電源機器のコストを削減することができる。
【0082】
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態について説明する。
この実施形態では、ある階床の乗り場のホール呼び釦72が押下されていない事によりホール呼びが登録されていない場合、および当該ホール呼びの応答がなされた場合は、省エネを目的として同じ乗り場のホールインジケータ71の表示の照度を、図示しない照度切り替えスイッチの切り替えにより通常の照度より低くする機能を有するものであって、各階床のホールインジケータの点灯の照度の高低に応じて、蓄電装置からの乗りかご駆動のための電力供給ラインへの電力の供給を停止して、蓄電装置30に充電された電力をホール側電源回路用の電源機器からの電力とともにホールインジケータ71やホール呼び釦72の点灯ランプに供給することで第1の実施形態と同様の効果を得ることを特徴としている。
【0083】
つまり、本実施形態では、全階床のホールインジケータ71が、少なくとも通常より低い照度で常時点灯し、これらのうち必要な分については通常の照度で点灯するようになっている。
【0084】
図10は、第4の実施形態におけるハイブリッド駆動型エレベータの制御装置の構成例を示す図である。
本実施形態では、第1の実施形態と同様に、ホール側電源回路用の変圧器60や整流器61の定格は、エレベータ設置建物の全階床の半数までの階床のホールインジケータ71を蓄電装置30からの電力によらずに通常の照度で点灯させ、残りの半数の階床のホールインジケータ71を蓄電装置30からの電力によらずに通常より低い照度で点灯させ、かつ、全階床の半数までの階床のホール呼び釦72を蓄電装置30からの電力によらずに点灯させられる定格となっており、ホール側電源回路用の電源機器の定格を実績からなる点灯率により定めた定格とする必要がなくなるようにしている。
【0085】
本実施形態では、各階床のいずれかの階床においてホール呼び釦72が押下された場合、この階床に乗りかご14が応答するまでの間は運転制御装置21により同じ階床のホールインジケータ71を通常の照度で点灯させ、乗りかご14が応答すると当該乗りかご14の発車後に同じ階床のホール呼び釦72が再度押下されるまでの間、運転制御装置21により同じ階床のホールインジケータ71を通常より低い照度で点灯させることで、消費電力の節減を図っている。
【0086】
また、この実施形態では、各階床の乗り場付近に人感センサを設け、この人感センサが乗り場付近の乗客を検知した場合に、運転制御装置21により同じ階床のホールインジケータ71を通常の照度で点灯させ、乗りかご14が応答して発車することで人感センサが乗客を検知しなくなってから同じ階床の乗り場に新たに接近した乗客を人感センサにより検知するまでの間、運転制御装置21により同じ階床のホールインジケータ71を通常より低い照度で点灯させるようにしてもよい。
【0087】
つまり、本実施形態では、ホールインジケータ71の設置箇所での乗客による当該ホールインジケータ71の点灯の確認を要する場合に当該ホールインジケータ71を通常の照度で点灯させ、この確認を要しない場合に当該ホールインジケータ71を通常より低い照度で点灯させることで消費電力の節減を図っている。
【0088】
本実施形態では、第1の実施形態と比較して、ホール側電源回路は第1抵抗器63を備えず、また、第2抵抗器64とリレースイッチ65との直列回路も備えない。
また、本実施形態では、第1の実施形態と比較して、運転制御装置21は、ホールインジケータ照度認識部92およびリレースイッチ切り替え部82を備え、リレースイッチは、ホール側電源回路側ではなく運転制御装置21に接続されるリレースイッチ83として備えられる。
【0089】
ホールインジケータ照度認識部92は、エレベータ設置建物の各階床のホールインジケータ71のうち、通常の照度で点灯させる事が必要なホールインジケータ71の照度、および通常より低い照度で点灯させる事が必要なホールインジケータ71の照度の状態を認識し、これらの照度の合計を求める。
ホールインジケータ照度認識部92による認識タイミングは、新たなホール呼びが登録された場合、または登録済みのホール呼びへの応答が完了した場合であり、前述した、ホールインジケータ71の照度の状態とは、実際に点灯しているホールインジケータ71の照度の状態ではなく、ホール呼びの新たな登録または応答完了の後に通常の照度で点灯させる事が必要となる各ホールインジケータ71を点灯させたと仮定した場合の照度、および通常より低い照度で点灯させる事が必要となる各ホールインジケータ71を点灯させたと仮定した場合の照度である。
【0090】
リレースイッチ切り替え部82は、ホールインジケータ照度認識部92により認識した各階床のホールインジケータ71の照度の合計が所定値を超える場合に、リレースイッチ83をオン状態とする。このようにリレースイッチ83がオン状態となることに伴って蓄電装置30の一端である接点がホール側電源回路側に切り替えられて、この切り替えにより、蓄電装置30からの乗りかご駆動のための電力供給ラインへの電力の供給が停止して、蓄電装置30に充電された電力がホール側電源回路側の電源機器である変圧器60から整流器61からの電力とともに、各階床の通常または通常より低い照度で点灯が必要なホールインジケータ71や、これらのホールインジケータ71と同じ乗り場に設置されて当該ホールインジケータ71とともに点灯が必要である、応答前のホール呼びに関わるホール呼び釦72の点灯ランプに供給されるようになっている。
【0091】
また、リレースイッチ切り替え部82は、各階床の点灯中のホールインジケータ71の照度の合計が所定値以下の場合には、リレースイッチ83をオフ状態とし、この状態では蓄電装置30の一端である接点は充放電回路31側に切り替えられ、蓄電装置30に蓄電された電力は力行運転時にインバータ19側へ供給され、また、回生エネルギーが蓄電装置30に蓄えられるようになっている。
【0092】
図11は、第4の実施形態におけるハイブリッド駆動型エレベータに備えられたホールインジケータおよびホール呼び釦の点灯のための蓄電装置からの電力供給のための制御処理の流れを示すフローチャートである。
ここでは、蓄電装置30には、エレベータ設置建物の全階床のうち半数の階床についてのホールインジケータ71の通常の照度での点灯および全階床のうち半数を超えた分の階床についてのホール呼び釦72の点灯を補助する事が可能な電力が回生運転により蓄電されているとする。この結果、ホール側電源回路からの電力と蓄電装置30からの電力とにより、全階床のホールインジケータ71を通常の照度で点灯させ、かつ全階床のホール呼び釦72を点灯する事が可能となる。
【0093】
運転制御装置21のホールインジケータ照度認識部92は、エレベータ設置建物の各階床のホールインジケータ71の点灯に必要な照度を認識し、これらの照度の合計を求める。各階床のホールインジケータ71の照度の合計が所定値を超える場合、ここではエレベータ設置建物の全階床の半数を超える階床のホールインジケータ71を通常の照度で点灯させる必要があり、かつ、残りの階床のホールインジケータ71を通常より低い照度で点灯させる必要があり、かつ、各階床のホールインジケータ71と同じ乗り場に設置される、応答前のホール呼びに関わるホール呼び釦72を当該ホールインジケータ71とともに点灯させる事が必要な状態となった場合に(ステップS31)、リレースイッチ切り替え部82はリレースイッチ83をオン状態にする(ステップS32)。
【0094】
このようにリレースイッチ83がオン状態となることに伴って、蓄電装置30の一端である接点がホール側電源回路側に切り替えられて、この切り替えにより蓄電装置30からの乗りかご駆動のための電力供給ラインへの電力の供給が停止して、蓄電装置30に充電された電力がホール側電源回路側の電源機器である変圧器60、整流器61からの電力とともに、通常の照度で点灯が必要なホールインジケータ71や、この点灯が必要なホールインジケータ71を含む各階床のホールインジケータ71と同じ乗り場に設置される、応答前のホール呼びに関わるホール呼び釦72の点灯ランプに供給される(ステップS33)。
【0095】
これにより、蓄電装置30に蓄電された電力はインバータ19側に供給されずにホール側への電力供給をサポートするための電力となるので、ホール側電源回路用の変圧器60や整流器61の定格は、実績からなる点灯率より定めた定格より低い定格、ここでは全階床の半数までの階床のホールインジケータ71を通常の照度で点灯させ、残りの半数の階床のホールインジケータ71を通常より低い照度で点灯させ、これらのホールインジケータ71と同じ乗り場のホール呼び釦72を点灯させる事が可能な定格であれば、蓄電装置30からの電力とあわせて全階床のホールインジケータ71を通常の照度で点灯させる事が可能となり、かつ同じ乗り場のホール呼び釦72を点灯させる事が可能となる。
【0096】
また、本実施形態では、リレースイッチ83がオン状態となった後、運転制御装置21のホールインジケータ照度認識部92は、エレベータ設置建物の各階床のホールインジケータ71の点灯の照度を再度認識し、これらの照度の合計を求める。そして、この照度の合計が所定値以下である場合、ここではエレベータ設置建物の全階床の半数以下の階床のホールインジケータ71を通常の照度で点灯させる必要があり、残りの階床のホールインジケータ71を通常より低い照度で点灯させる必要があり、かつ、各階床のホールインジケータ71と同じ乗り場に設置される、応答前のホール呼びに関わるホール呼び釦72を当該ホールインジケータ71とともに点灯させる事が必要な状態となった場合に(ステップS34)、通常または通常より低い照度での点灯が必要なホールインジケータ71および点灯が必要なホール呼び釦72への電力をホール側電源回路用の電源機器から供給できるとして、リレースイッチ切り替え部82は、リレースイッチ83をオフ状態にする(ステップS35)。
【0097】
このようにリレースイッチ83がオフ状態となることに伴って、蓄電装置30の一端である接点が充放電回路31側に切り替えられて、この切り替えにより、蓄電装置30に充電された電力のホール側電源回路への供給が停止して、この蓄電された電力は力行運転時にインバータ19側へ供給され、また、回生エネルギーが蓄電装置30に蓄えられるようになる(ステップS36)。
【0098】
以上のように、第4の実施形態におけるハイブリッド駆動型エレベータでは、エレベータ設置建物の各階床のホールインジケータ71の照度値の合計が所定値を超える場合、つまり所定数を超える階床のホールインジケータ71を通常の照度で点灯させる事が必要な状態となった場合にリレースイッチ83をオン状態とし、このようにリレースイッチ83がオン状態となることに伴って、蓄電装置30からの乗りかご駆動のための電力供給ラインへの電力の供給が停止して、蓄電装置30に充電された電力がホール側電源回路用の電源機器からの電力とともに、通常または通常より低い照度での点灯が必要なホールインジケータ71や各階床のホールインジケータ71と同じ乗り場に設置される、応答前のホール呼びに関わるホール呼び釦72の点灯ランプに供給される。
【0099】
よって、回生運転時に充電して力行運転時に放電するための蓄電装置30に蓄電された電力を、各階床のホールインジケータ71やホール呼び釦72の点灯のサポートに用いることができ、これに伴って、第1の実施形態と同様に、ホール側電源回路に関わる機器の定格を当該サポートを考慮した定格とすることができるので、ホール側電源回路用の電源機器の定格を実績からなる点灯率より定めた定格とする必要がなくなり、ホール側電源回路用の電源機器の定格を適正なものとすることができる。
よって、第1の実施形態と同様に、ホール側電源回路用の電源機器の設置時のスペースを小さくすることができるとともに、電源機器のコストを削減することができる。
【0100】
また、以上説明した実施形態において、各階床にホールランタンや、乗りかごの到着を知らせるチャイムが設けられており、ホール側電源回路用の電源機器からの電力がホールインジケータ71やホール呼び釦72の点灯ランプと同様に、これらのホールランタンやチャイムの電源回路に供給されている場合で、運転制御装置21により、現在および以後の所定時間内における各階床のホールランタンやチャイムの動作タイミングを監視して、現在または以後のタイミングで所定数を超える階床のホールランタンやチャイムが同時に動作することが予測される場合にリレースイッチをオン状態として、蓄電装置30からの乗りかご駆動のための電力供給ラインへの電力の供給を停止して、蓄電装置30に充電された電力がホール側電源回路用の電源機器からの電力とともに各階床のホールランタンやチャイムに供給されるようにしてもよい。
【0101】
これらの各実施形態によれば、各階床での点灯機器の電源機器の規模を適正化することが可能になるハイブリッド駆動型エレベータを提供することができる。
発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0102】
11…電動機、12…シーブ、13…ロープ、14…乗りかご、15…カウンタウェイト、16…商用電源、17,61…整流器、18…平滑コンデンサ、19…インバータ、20…インバータ電流検出装置、21…運転制御装置、22…速度指令部、23…速度検出部、24…速度制御部、25…荷重検出スイッチ部、26…荷重信号演算部、27…トルク指令判断部、28…インバータ電流制御部、30…蓄電装置、31…充放電回路、32…蓄電制御装置、41…電圧検出部、42…充放電制御部、43…電圧検出部、44…電圧変化監視部、45…電圧指令部、46…電流検出部、51…スイッチング素子、52…ダイオード、60…三相変圧器、62…分圧抵抗器、63…第1抵抗器、64…第2抵抗器、65,83…リレースイッチ、70…乗り場ドア、71…ホールインジケータ、72…ホール呼び釦、81…ホール呼び認識部、82…リレースイッチ切り替え部、91…ホールインジケータ点灯認識部、92…ホールインジケータ照度認識部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エレベータの乗りかごの回生運転時に当該乗りかご駆動のための電力供給ラインに発生する電力を蓄え、力行運転時にその蓄えた電力を前記電力供給ラインに供給する蓄電装置と、
この蓄電装置の充放電を制御する蓄電制御手段と、
各階床に設置され、前記乗りかごのホール呼びのための押下時に点灯するホール呼び釦と、
前記ホール呼び釦の点灯のための電力を供給する電源機器とを備え、
前記電源機器から前記ホール呼び釦への電力供給状況が、全部の階床でない所定数を超える階床の前記ホール呼び釦への電力供給が必要な場合に、前記蓄電装置からの前記電力供給ラインへの電力の供給を停止して、前記所定数を超える階床の前記ホール呼び釦へ供給する電力を前記蓄電装置から供給する電力により補助する
ことを特徴とするハイブリッド駆動型エレベータの制御装置。
【請求項2】
前記ホール呼び釦へ供給する負荷電流値が、全部の階床でない所定数を超える階床の前記ホール呼び釦への電力供給が必要な事を示す所定値を満たす場合に、前記蓄電装置からの前記電力供給ラインへの電力の供給を停止して、前記所定数を超える階床の前記ホール呼び釦へ供給する電力を前記蓄電装置から供給する電力により補助する
ことを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド駆動型エレベータの制御装置。
【請求項3】
前記電源機器からの電力供給対象の前記ホール呼び釦のうち点灯が必要なホール呼び釦の数を認識する点灯認識手段をさらに備え、
前記認識したホール呼び釦の数が、全部の階床でない所定数を超える階床の前記ホール呼び釦への電力供給が必要な事を示す所定の条件を満たす場合に、前記蓄電装置からの前記電力供給ラインへの電力の供給を停止して、前記所定数を超える階床の前記ホール呼び釦へ供給する電力を前記蓄電装置から供給する電力により補助する
ことを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド駆動型エレベータの制御装置。
【請求項4】
各階床に設置され、かご位置を表示するために点灯するホールインジケータをさらに備え、
前記電源機器は、前記ホールインジケータおよび前記ホール呼び釦の点灯のための電力を供給し、
前記電源機器から前記ホールインジケータや前記ホール呼び釦への電力供給状況が、前記電源機器からの電力供給対象の前記ホールインジケータおよび全部の階床でない所定数を超える階床の前記ホール呼び釦への電力供給が必要な場合に、前記蓄電装置からの前記電力供給ラインへの電力の供給を停止して、前記ホールインジケータおよび前記所定数を超える階床の前記ホール呼び釦へ供給する電力を前記蓄電装置から供給する電力により補助する
ことを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド駆動型エレベータの制御装置。
【請求項5】
前記電源機器は、
前記ホールインジケータの設置箇所での乗客による当該ホールインジケータの点灯の確認を要する場合に当該ホールインジケータを点灯させるように電力を供給し、前記確認を要しない場合に当該ホールインジケータを消灯させ、
前記電源機器による電力供給対象の前記ホールインジケータの点灯の要否の状況を認識する点灯状況認識手段をさらに備え、
前記認識した点灯状況が、全部の階床でない所定数を超える階床の前記ホールインジケータおよび前記所定数を超える階床の前記ホール呼び釦への電力供給が必要な事を示す所定の条件を満たす場合に、前記蓄電装置からの前記電力供給ラインへの電力の供給を停止して、前記所定数を超える階床の前記ホールインジケータおよび前記所定数を超える階床の前記ホール呼び釦へ供給する電力を前記蓄電装置から供給する電力により補助する
ことを特徴とする請求項4に記載のハイブリッド駆動型エレベータの制御装置。
【請求項6】
前記電源機器は、
前記ホールインジケータの設置箇所での乗客による当該ホールインジケータの点灯の確認を要する場合に当該ホールインジケータを通常の照度で点灯させるように電力を供給し、前記確認を要しない場合に当該ホールインジケータの通常の照度より低い照度で点灯させるように電力を供給し、
前記電源機器による電力供給対象の各階床の前記ホールインジケータの点灯に必要な照度の状況を認識する点灯状況認識手段をさらに備え、
前記認識した照度の状況が、全部の階床でない所定数を超える階床の前記ホールインジケータを通常の照度で点灯させて、他の階床の前記ホールインジケータを通常より低い照度で点灯させて、前記所定数を超える階床の前記ホール呼び釦を点灯させるための電力供給が必要な事を示す所定の条件を満たす場合に、前記蓄電装置からの前記電力供給ラインへの電力の供給を停止して、各階床の前記ホールインジケータおよび前記所定数を超える階床の前記ホール呼び釦へ供給する電力を前記蓄電装置から供給する電力により補助する
ことを特徴とする請求項4に記載のハイブリッド駆動型エレベータの制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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