説明

バイオチップ又はバイオシステム用のマイクロアクチュエータデバイス

本発明は、バイオチップ又はバイオシステム用のマイクロアクチュエータデバイスに関する。バイオセンサ、バイオシステム又は少なくともバイオチップにおけるマイクロポンプとして使用されるマイクロアクチュエータデバイスを達成し、それによって、アクチュエーションが、非常に正確に且つ効果的に操られることができるようにするために、解決策は、マイクロアクチュエータが、この制御される運動によりガス又は液体の規定されたフローを生成するために、光源3、4、L1、L2のフォトニック活性化によって反転基本形態から活性化された変形形態に変形されることができる感光性アクチュエータ素子1を有することである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バイオチップ又はバイオシステム用のマイクロアクチュエータデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
さまざまなアクチュエーションメカニズムが、開発され、使用されている。1つの例は、米国特許出願公開第2004/124384A1号明細書に開示されており、アクチュエーション素子としての静電変形可能な薄膜が、図示され記述されている。このアクチュエーション素子は、マイクロバルブの開閉素子として使用される。
【0003】
マイクロアクチュエータ構造は、流体の局所的な混合を生じさせ、又は正しい駆動パルスによって液体の横方向の輸送を生じさせるために使用することもできる。多数の構造が、個別に制御されうる場合、好適には、アクティブマトリクスが、多数の独立したマイクロアクチュエータを駆動するために使用される。
【0004】
分子診断のような生化学分析のためのバイオチップは、多様な医用、法医学及び食品アプリケーションの重要なツールになる。このようなバイオチップは、さまざまな実験ステップを1つのデスクトップマシンに組み込む。
【0005】
ラブオンアチップシステムによって実施することが望まれるプロトコルのほぼ全てにおいて、流体及び特にその流体内の生体粒子の輸送は重要である。
【0006】
バイオ流体のアクチュエーションのために利用可能なさまざまな輸送方法がある。これらは、電気アクチュエーション(電気(誘電)泳動及び電気浸透)、毛管運動、MEMS(マイクロエレクトロメカニカル)を介した圧力駆動、熱勾配、その他を含む。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って、本発明の目的は、バイオセンサ、バイオシステム、又は少なくともバイオチップにおいてマイクロポンプとして使用されるマイクロアクチュエータデバイスであって、かかるデバイスによって、アクチュエーションが、非常に正確に且つ効果的に操られることができる、マイクロアクチュエータデバイスを達成することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
従って、解決策は、マイクロアクチュエータが、この制御された運動によりガス又は液体の規定されたフローを生成するために、光源からのフォトニック活性化によって、反転基本形態から活性化された変形形態に変形されることができる感光素子を有することである。
【0009】
従って、上述の目的は、請求項1のフィーチャによって、バイオセンサ用のマイクロアクチュエータデバイスについて達成される。
【0010】
このシステム又はデバイスの他の実施形態は、従属請求項2乃至15において特徴付けられる。
【0011】
本発明の基本的な考え及び機能は、アクチュエータが、光学的に、すなわち光子によって、刺激されることである。
【0012】
本発明において、光刺激によって変形される感光性アクチュエータ素子を使用することが提案される。これは、光による照明の影響下で、可逆のコンフォメーション変化を受ける液晶分子によって実現される。
【0013】
本発明の第1の実施形態は、生成された運動の動的パラメータが、照明装置によってフォトニックエネルギー入力を感光素子に入れることによって影響を及ぼされるものである。これは、以下に記述される多様な手段によって実現される。
【0014】
この実施形態は、感光素子が、反転基本形態又は基底形態が少なくとも部分的にカールしたストリップであり、変形した形態が、ストリップの少なくとも平らにされた形態であるように構成されることである。従って、一連の運動は、液体又はガスに流動を生じさせることができる。
【0015】
他の実施例において、感光性アクチュエータ素子の2次元マトリクスアレイが、光源の2次元フォトニック処理アレイ上に配置され、各々の単一の光照射源は、各々の単一の感光性アクチュエータ素子を起動させることができるように、互いから独立して操られることができる。
【0016】
有利な実施例において、感光性アクチュエータ素子の材料は、液晶エラストマLCEである。
【0017】
活性化のための光源の簡単な態様は、発光ダイオードであり、フォトニック処理エリアの場合、それは、発光ダイオードのアレイである。この意味で、1又は複数の光源として、それぞれ有機発光ダイオードOLEDを使用することが有利である。これらのダイオードは、それらに折り畳まれるアクチュエータのアレイのための活性化アレイとして、2次元アレイとして、容易に配置されることができる。
【0018】
他の実施例において、光シャッタ手段は、光源と感光性アクチュエータとの間に構成される。これによって、アレイにおける活性化のパターンは、規定された予め規定されたやり方で容易に生成されることができる。
【0019】
一実施例において、光シャッタ手段は、排他的ではないが実質的に、液晶デバイスを有し、かかる液晶デバイスによって、非光透過のエリアが感光性アクチュエータへの光エネルギー量を操るために、容易にオン又はオフに切り替えられることができる。
【0020】
他の代替の実施形態も可能である。従って、他の実施例は、感光性アクチュエータ素子と光源との間に、光シャッタとして、熱又は静電気によって起動されることができる第2のポリマMEMアクチュエータが配置されることである。より詳細な機能が、更に記述される。
【0021】
活性化の規定されたパターンを生成するために、光シャッタ手段は、パッシブマトリックスアレイとして、又は、アクティブマトリックスアレイとして、構成される。両方のケースとも、可能であり、更に記述される。
【0022】
他の実施例において、光源は、走査レーザビームである。これは、非常に特別であるが実現可能であり、特別な状況下において、非常に有利な構造である。パッシブマトリックスLCD又はOLEDが提案されるが、任意の他のパッシブマトリックスデバイスが使用されることができる。組み込まれた光源を使用するのではなく、局所的に調整されることができる任意の他の光源を使用することも可能である。これは、例えば無機発光ダイオードのパッシブマトリックスアレイ又は代替として走査レーザビームでありうる。
【0023】
他の実施形態において、カメラCCD(電荷結合デバイス)アレイにより又はフォトダイオードアレイにより、アクチュエータの機械的な機能を制御し又はフィードバックするために、2つの光源が、アクチュエータの両側に1つずつ配置される。
【0024】
他の実施例において、アクチュエータアレイを操る回路が、電流が入射光源の強度に依存する電流源としてフォトダイオード(L1)を組み込み、それによって、アクチュエータの光学フィードバックが引き起こされる、電子回路の特別な形が与えられる。
【0025】
更に、一実施形態において、2つのスイッチが、アクチュエータのフォトニックアクチュエーションのための光源(L1)と、アクチュエータの位置又はアクチュエーションの光学的フィードバックのための光源(L2)との間の切り替えを行うために回路に配置される。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】巻き上げ可能な光学的に制御されるLCE(液晶エラストマ)の原理を示す図。
【図2】LCE分子メカニズムを示す図。
【図3】制御される照明を示す図。
【図4】フォトニックLCEアドレッシングの例を示す図。
【図5】組み込まれたフォトダイオードを有するLCEを示す図。
【図6】光学フィードバックのための電子回路を示す図。
【図7】図6の代替例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0027】
詳細な実施例が、図面に示され、以下に記述される。
【0028】
本発明の別の実施例は、図1乃至図6に示される。
【0029】
図1は、感光性アクチュエータ素子1の構造を示す。これらの構造は、図1の概略断面図に見られることができる。構造は通常、アクリレートフィルムによって覆われる下電極と、電極で覆われる第2のアクリレートフィルムと、を有する。これは、アクチュエータが静電力によって刺激される例である。第2のアクリレートフィルムが、構築され、フォトリトグラフィ及び犠牲層エッチングによって基板から解放される。2つの電極の間に電圧差を印加すると、上側のフィルムは、内部応力によって生じる力に打ち勝つことができ、広がることができる。電圧が除かれると、フィルムは再び巻き上がりその最初の位置に戻る。構造は、長さ15乃至100μmでありうる。図1は、巻き上げられた状態にあるこのようなフィルムの顕微鏡写真図を示す。構造は、流体が存在する場合にも、20―30HZの周波数で作動されることができる。このような構造が、流体を効率的に混合するために使用されることができることが分かる。静電アクチュエーションに関する問題は、電気分解が発生しうることである。アクチュエータを駆動するのに必要な電圧は、その設計に依存するが、一般には、これらは何十ボルトかである。電極が、通常は生物学的アプリケーションのための水である流体と直接接触するという事実により、これは、ガス発生を生じさせる。この問題を解決するために、例えばフォトニックアクチュエーションのような他の方法が提案される。フォトニックアクチュエーションのために、液晶エラストメリックネットワークに基づく発展した材料がある。液晶分子は、この例では、光による照明の影響下において異性化を受けるアゾベンゼン基を含む。すなわち、分子は、まっすぐなコンフォメーションからねじれたコンフォメーションに変化する。従って、アクチュエータ1の光学アクチュエーションのための光源は、基板2内、基板2上又はこの構造の上にさえ、配置されることができ、これは、感光性アクチュエータ又はアクチュエーション素子1と隣り合って配置されることを意味する。
【0030】
光源の異なる機構及び位置が、他の図に示される。
【0031】
図2は、光による照明の影響下、可逆のコンフォメーション変化を受ける液晶分子を示している。液晶分子の初期配向及びエラストメリックネットワークののちの架橋を制御することによって、光により照射されると例えば屈曲のようにグローバルに変形する材料が得られる。効果は、別の異なる波長の光で照射されるとき、可逆である。この活性化メカニズムを効果的に使用するために、局所的に光を調整することが必要である。ポリマ構造の光アクチュエーションは、ラブオンアチップ内の生物医学的流体をポンピングするのに興味があり、これは、光が局所的に調整される場合のみ可能でありうる。例えば、均質な照明を伴うLCE(液晶エラストマ)構造のライン及び列がある場合、フローではなく、混合のみが生じうる。構造は、流体アクチュエーションが必要とされる同じ軸に沿って遅延される巻き上げを引き起こすような方法で駆動されなければならない。
【0032】
巻き上げの際のLCE構造の異なるエリア間の時間又は位相遅れは、空間的に可変の照明源による照射によって達成されることができる。均質な照明及び可変の照明に対するLCEの反応の違いは、図式的に図3に示されており、特に図3(a)及び(b)に示されている。感光性アクチュエーション素子1の照明は、これが特定のフローパターンを誘導するのに必要である場合、必要とされる運動の軸に沿った1方向又は2次元において、空間次元において変えられることができる。光パルスの強度、光パルスの持続時間、又は光パルスの空間分布は、フローの必要とされる方向に沿って変えられることができる。
【0033】
このような可変の照明を生成することは、個別に制御可能な光源を基板に組み込むことを必要とする。
【0034】
本発明によれば、アドレスされなければならないエリアを走査するためにパッシブマトリックス光源を使用することが提案される。ライン及び列の交差ポイントにおいてのみ光源を起動させるための充分な電圧がありうるように、パッシブマトリックスデバイスは、閾値電圧を利用する。個別のLCE構造をアドレスすることは可能でありうるが、それらが、グループでアドレスされることも可能である。このようなパッシブマトリックス光源3は例えば、図4、特に図4(a)のOLED4(有機発光ダイオード)ように放射することができる。光源としてOLEDを使用する利点は、以下の通りである。
−光は、アクチュエーションのために必要な位置においてのみ生成される(低消費電力)。
−フィルムカプセル化は、光源が、作動されるべきエリアの直接下に配置されることを可能にする(視差なし)。
−OLEDは、LCE構造のフォトニック調整のために必要でありうる高いピーク光強度を供給することができる。
【0035】
例えば図4(b)のLCDのような光源3、4の上の光シャッタ7の使用を意味するシャッタされる光源は、フォトニックLCEを作動させるために使用されることができる。LCDは、デバイスの後方に配置される単色光源を局所的に遮断するために、液晶の層を使用する。これは2又はそれ以上の光源を有することが可能であるという利点をもち、多重化を介して、LCEは、当該時間フレームにおいて選択され又は非選択されることができる。不利な点は、LCDとLCEの間にガラス層が常にあることであり、視差を引き起こしうる。
【0036】
代替の実施例は、図4(c)に示されており、これは、おそらく、パッシブマトリックスLCD又はOLEDより洗練されている。これは、図4(c)にあるように、(例えばパッシブ又はアクティブマトリクスを使用して)静電的にアドレスされることができる第2のPMA(ポリMEMSアクチュエータ)構造により、フォトニックLCEを作動させることである。本実施例において、静電PMAの巻き上げが電圧閾値を有するという事実が利用される。フォトニック構造の下に静電PMAを配置することを利用して、単色光源を局所的に遮断し、このようにして光学パターンをフォトニックLCEに伝えることができる。こうすることによって、事実、サンプルの静電アドレッシングが維持されるが、液体との電気接点及びゆえに電気分解が回避される。このような構造の利点は、ほとんど視差がなく、LCDのために2つの光源が使用されることができることである。
【0037】
パッシブマトリックスLCD又はOLEDが提案されるが、任意の他のパッシブマトリックスデバイスが使用されることができる。組み込まれた光源を使用するのではなく、局所的に調整されることが可能な任意の他の光源を使用することも可能である。これは、例えば無機の発光ダイオードのパッシブマトリックスアレイ又は代替として走査レーザビームでありうる。
【0038】
記述されパッシブマトリックスの場合、一度に1本のラインだけをアドレスすることが通常可能である。例えば、100本のラインがある場合、LCE構造のアドレス可能なグループは、時間の1%の間、光源に露呈されるだけである。これを補償することが可能であるように、光源は、連続的に動作するとき、光源と比べて、この短い期間に100倍より多くの光を生成することが可能でなければならない。このような高い光線量は、通常、光源自体及び生物学的サンプルの双方にとって有害であるので、これを回避することができるようにするために、アクティブマトリクスが使用されるべきである。これは、更にパッシブマトリックスと比較して、接続の数を低減し、回路設計のより多くの柔軟性を提供する。最も単純な実施例において、標準のアクティブマトリクスに基づくディスプレイが、フォトニックLCE構造の後方に配置され、アクチュエーションのために使用されることができる。アクティブマトリクスは、光源又は例えばLC、OLED、FED又は無機LEDのような光シャッタを駆動するために使用されることができる。
【0039】
LCE構造の後方にTFT―LCDのような市販のユニットを配置することは、ほとんど開発費がなくて済むので、確実に魅力的であり、装置は、LCEを駆動するために改良されることができる。特に、光学フィードバックは、LCE構造が、生成された光源に実際に反応したかどうかを検知するために用いられることができる。この信号は、LCEが必要に応じて光源に反応していることをチェックするために、簡単に監視されることができ、代替として、部分的な巻き上げ構造が必要とされる場合、信号は、光学フィードバックのために使用されることができる。光学フィードバックを実現するために、フォトダイオード5は、アクティブマトリクスバックプレーンに組み込まれることができ、又はアクティブマトリクスバックプレーンの後方に配置されるカメラ(例えばCCD)が、使用されることができる。後者の場合、イメージングシステムは、アクティブマトリクスバックプレーンとカメラとの間に存在する。フォトダイオード5又はカメラに入射する光は、LCE構造がどれくらい開いているかの尺度である。図5を参照して、発光層が透明にされることができるOLEDの場合、フォトダイオードは、局所的な光源L1(3)の下に配置されるべきである。単色光源L2を、LCEの反対側に配置することによって、この光源の強度は、フォトダイオードによって測定されるとき、開いているLCE構造の一部についての信号として使用されることができる。L2の強度及び波長は、LCEのアクチュエーションを引き起こさないように選択される。この測定を可能にするために、いずれの光源L1も、サンプリング期間中、スイッチをオフにされなければならず、又はL1の波長は、フォトダイオード5上のL2からの信号をかき乱さないように選択されなければならない。実際、L1のスイッチをオフにすることは、測定中おそらく必要である。
【0040】
フィードバックを測定するためだけに単色光源L2を使用することに代わって、単色光源L2は、複数の目的のために使用されることができる。例えば、正しい波長により、LCEがどれくらい開いているか、すなわちLCEの巻き上げ/広がりの程度の測定を生成するために、弱い強度の光を使用することも可能でありえ、より高い強度で、LCEを緩めて延ばされた状態に戻すことによって、LCEを消去することも可能である。
【0041】
付加の実施例において、光源L2は、図5に示されるような上部を介する代わりに、後部を介してLCEを照明することもできる。LCEが、L2と反射板との間に配置される必要がある場合、このような反射光は、フォトダイオードに達することができる。
【0042】
この構造は、本実施例において、組み込まれた駆動電子回路6をも有する基板2上に構築される。
【0043】
LCEの状態の光学フィードバックに適した回路を意味する駆動電子回路6が、図6に見られることができる。この回路において、フォトダイオードは、電流源として作用し、かかる電流源の電流は、単色光源L2からの入射光の強度に依存する。この実施例ついて、フォトダイオードがL1によって生成される作動光に対して感受性があるものとする。アドレッシングされるとき、初期のゲート―電源電圧は、ストレージキャパシタCに記憶される。LCEが閉じられている場合、このフル電圧が、駆動トランジスタのゲートに印加され、L1は、フル強度になる。LCEが、開き始めると、すなわち巻き上げられ又はくるまり始めると、フォトダイオードは、L2からの信号を検出し、電流を導通し始める。これは、駆動トランジスタ上の電圧を低減する電流フローに至り、従ってL1の強度が低減される。
【0044】
本実施例において、2つの別途のスイッチが、回路に組み込まれる。回路配置は、図7に見られる。これらは、構造がL1によりアドレスされている期間中、フォトダイオードを絶縁するのに必要である。最初に、メモリキャパシタンスは、データ及びアドレスラインを介して、LCEを調節するのに必要なL1からの光を生成するために要求される電圧(V)に荷電される。S1は現在閉じており、S2は、開いた状態である。これが第1のサイクルである場合、LCEは閉じられ、L2からの光は、フォトダイオード上に入射せず、何も起こらない。ある時間期間後、S1は開かれ、S2が閉じられる。これは、L1からの光を生成し、LCEが開く。画素は、アドレスしなおされ、Cは、再び電圧Vに荷電される。S2が開かれ、S1が閉じられ、L2からLCEへの入射光に依存して、フォトダイオードは、ある程度放電する。そののち、S1が開かれ、S2が閉じられる。これは、LCEが十分に開くまで、何度も繰り返され、フォトダイオードに十分な光が通ることを可能にし、VはCから放電され、その後L1はオンにされない。
【符号の説明】
【0045】
1:マイクロアクチュエータ、感光性アクチュエータ素子を意味する。
2:基板
3:光源(照明デバイス)
4:OLED(照明デバイス)
5:フォトダイオード
6:駆動電子回路
7:光シャッタ手段
L1:透明なOLED、(照明デバイス)
L2:単色光源、(照明デバイス)
TA、TD:トランジスタ
C:キャパシタ
S1、S2:スイッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バイオチップ又はバイオシステム用のマイクロアクチュエータデバイスであって、
前記マイクロアクチュエータデバイスは、感光性アクチュエータ素子を有し、前記感光性アクチュエータ素子は、その制御される運動によってガス又は液体の規定されたフローを生成するために、光源のフォトニック活性化によって反転基本形態から活性化された変形形態に変形されることができる、マイクロアクチュエータデバイス。
【請求項2】
前記生成される運動の動的なパラメータは、照明デバイスによって、前記感光性アクチュエータ素子への前記フォトニックエネルギー入力を操ることによって影響を及ぼされる、請求項1に記載のマイクロアクチュエータデバイス。
【請求項3】
前記感光性アクチュエータ素子は、前記反転基本形態又は基底形態が、少なくとも部分的にカールしたストリップであり、前記変形した形態が、前記ストリップの少なくとも平らにされた形態であるように構成される、請求項1又は2に記載のマイクロアクチュエータデバイス。
【請求項4】
前記感光性アクチュエータ素子の2次元マトリクスアレイが、前記光源の2次元フォトニック処理アレイ上に配され、各々の単一の照明デバイスが、各々の単一の感受性アクチュエータ素子を起動させることができるように、各々独立して操られることができる、請求項3に記載のマイクロアクチュエータデバイス。
【請求項5】
前記感光性アクチュエータ素子の材料が、液晶エラストマである、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のマイクロアクチュエータデバイス。
【請求項6】
前記光源は、発光ダイオードであり、フォトニック処理エリアの場合、発光ダイオードのアレイである、請求項1乃至5のいずれか1項に記載のマイクロアクチュエータデバイス。
【請求項7】
1又は複数の前記光源が、それぞれ有機発光ダイオードである、請求項6に記載のマイクロアクチュエータデバイス。
【請求項8】
前記光源と前記感光性アクチュエータ素子との間に光シャッタ手段が配される、請求項1乃至7のいずれか1項に記載のマイクロアクチュエータデバイス。
【請求項9】
前記光シャッタ手段は、排他的ではないが実質的に液晶デバイスを有し、
前記感光性アクチュエータ素子への光エネルギー量を操るために、非光透過のエリアが、前記液晶デバイスによって、容易にオン又はオフに切り替えられることができる、
請求項1乃至8のいずれか1項に記載のマイクロアクチュエータデバイス。
【請求項10】
前記感光性アクチュエータ素子と前記光源との間に光シャッタとして2次ポリマMEMアクチュエータが配され、熱的に又は静電的に作動されることができる、請求項1乃至8のいずれか1項に記載のマイクロアクチュエータデバイス。
【請求項11】
前記光シャッタ手段は、パッシブマトリックスアレイ又はアクティブマトリクスアレイとして構成される、請求項9又は10に記載のマイクロアクチュエータデバイス。
【請求項12】
前記光源が、走査レーザビームである、請求項1乃至5のいずれか1項に記載のマイクロアクチュエータデバイス。
【請求項13】
2つの光源が、カメラCCDアレイ又はフォトダイオードアレイによる前記アクチュエータの機械的機能を制御し又はフィードバックするために、前記アクチュエータの各側に1つずつ配される、請求項1乃至11のいずれか1項に記載のマイクロアクチュエータデバイス。
【請求項14】
前記アクチュエータアレイを操る回路は、電流源の電流が入射光源の強度に依存する該電流源としてフォトダイオードを組み込み、それによって、前記アクチュエータの光学フィードバックが行われる、請求項13に記載のマイクロアクチュエータデバイス。
【請求項15】
2つのスイッチが、前記アクチュエータのフォトニックアクチュエーションのための光源と、前記アクチュエータの位置又はアクチュエーションの光学フィードバックのための光源との間で切り替えを行うために、前記回路に配される、請求項14に記載のマイクロアクチュエータデバイス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4a】
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【図4b】
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【図4c】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2010−504552(P2010−504552A)
【公表日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−528844(P2009−528844)
【出願日】平成19年9月19日(2007.9.19)
【国際出願番号】PCT/IB2007/053796
【国際公開番号】WO2008/035295
【国際公開日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】