説明

バッテリ接続プレートの合成樹脂製基板部に収納されるバスバーおよびその合成樹脂製基板部

【課題】導通不良やそれに起因する電池の発熱を防止することができるバッテリ接続プレートの合成樹脂製基板部を提供する。
【解決手段】合成樹脂製基板部101に収容されるバスバー11〜14の連結部11K〜14Kの側方の円弧部より突出すると共に、その先端と対向するバスバー収容部の壁面との距離が剪断に係る連結部11K〜14Kと対向するバスバー収容部の壁面との距離よりも短くなる当接突部D1、D2を設けることにより、バスバー収容部へむけて突出するバリを有するせん断部がバスバー収容部との位置決めとなることがなくバスバー収容部を削ってしまうことがなく、したがって、削られた樹脂による導通不良やそれに起因する電池の発熱を防止することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プレス打ち抜き後剪断カットされたバスバーを収納して成る合成樹脂製基板部に係り、特に、バスバーの剪断カットされた部分に発生するバリで樹脂ケースが削り落とされることのないように配慮したバスバーとそれを収納する合成樹脂製基板部の構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンに代わる環境にやさしい自動車として、電気自動車やハイブリッドカーが注目されている。しかし電気自動車やハイブリッドカーは高電圧・高出力の電源を必要とするので、そのため多数のバッテリを必要としている。多数のバッテリを使用するために、その全体の小型化が要求され、そこで多くのバッテリの集合化技術が重要となってきた。
【0003】
〈従来のバッテリ集合体〉
従来のバッテリ集合体としては、特許文献1記載のようなものが公知となっている。
図6は本発明が改良の対象としている特許文献1記載の従来のバッテリ集合体の分解斜視図である。図6において、バッテリ集合体60は小型の角型バッテリ61を多数並列に配置して成る。各角型バッテリ61は前後の端面に正極62,負極63としてのボルトがそれぞれ突出して設けられており、角型バッテリ61同士を互いに並列配置する際、隣接する角型バッテリ61の電極の符号が逆となるように逆向きにして重ね合わせ、全体をベルトで締付けて固定している。
【0004】
〈角型バッテリの一方側の端子同士の接続〉
このように配置されたバッテリ集合体60において、1番端(図6で左側)の角型バッテリ61の負端子63と隣の2番目の角型バッテリ61の正端子62を導電性金属薄板で作られた二つ孔付きバスバー81(図7(a)参照)で接続する。同じく、3番目の角型バッテリ61の負端子63と4番目の角型バッテリ61の正端子62を二つ孔付きバスバー82(図7(b)参照)で接続する。同じく、5番目の角型バッテリ61の負端子63と6番目の角型バッテリ61の正端子62を二つ孔付きバスバー83(図7(a)参照)で接続する。このようにして、図7(a)13番目の角型バッテリ61の負端子63と14番目の角型バッテリ61の正端子62を二つ孔付きバスバー87(図7(b)参照)で接続すると、バッテリ集合体60(図6)の図で向こう側の正端子62と負端子63とがそれぞれすべて接続される。
【0005】
〈二つ孔付きバスバー81〜87〉
ここで「二つ孔付きバスバー」について説明する。
二つ孔付きバスバーは図7(a)の81〜87で示すもので、角型バッテリ61(図6)に設けられたボルト62,63とこれに隣接する角型バッテリ61に設けられたボルト62,63を接続するための板で、銅板などの導電性金属の角形薄板の中央部付近に2つの孔があけられて成る。したがって、2つの孔の間隔は、互いに隣接する角型バッテリ61との間の正極62と負極63の間隔に等しくなっている。各孔にボルト62,63を挿通した後、ナットNで締結される。
【0006】
〈合成樹脂製基板部101〉
合成樹脂製基板部101はこれらの二つ孔付きバスバー81〜87が図7(a)で示すように一列に整列配置されて、樹脂でインサート成形されることで得られる。この合成樹脂製基板部101を用いることで、多数の端子接続が簡単かつ迅速に行うことができるようになる。
【0007】
〈バッテリ接続プレート100〉
バッテリ接続プレート100は、合成樹脂製基板部101の上側縁に複数のヒンジ102を介してカバー103を開閉自在に取付けられて成るものである。なお、図6で見えているバッテリ接続プレート100は図7(a)のバッテリ接続プレート100の裏側である。
【0008】
〈角型バッテリの他方側の端子の接続〉
図6のバッテリ集合体60の手前側の端子同士を接続する場合、両端部の角型バッテリ61の端部は隣りの角型バッテリ61の端子との接続を行わないので、ここには一つ孔付きバスバーが用いられる点が上記の二つ孔付きバスバーによる端子接続と異なる。両端部の角型バッテリ61以外の角型バッテリ61の端子接続は上記説明と同じで二つ孔付きバスバーが用いられる。したがって、1番端の角型バッテリ61の正端子62は一つ孔80L’を持つバスバー80’(図7(b)参照)を接続する。そして、隣の2番目の角型バッテリ61の負端子63と隣の3番目の角型バッテリ61の正端子62からは二つ孔付きバスバー81(図7(b)参照)で接続し、同じく、4番目の角型バッテリ61の負端子63と5番目の角型バッテリ61の正端子62を二つ孔付きバスバー82(図7(b)参照)で接続する。このようにして、図7(b)で14番目の角型バッテリ61の負端子63を一つ孔80L’付きバスバー80’(図7(b)参照)を接続すると、バッテリ集合体60(図6)の全体が一つ孔80L’付きバスバー80’正端子62と負端子63との間にすべて直列接続されることとなる。
【0009】
〈合成樹脂製基板部101’〉
合成樹脂製基板部101’は一つ孔付きバスバー80’と二つ孔付きバスバー81〜86と一つ孔付きバスバー80’とが図7(b)で示すように一列に整列配置されて、樹脂でインサート成形されることで得られる。この合成樹脂製基板部101’を1枚用いることで、多数の端子接続が簡単かつ迅速に行うことができるようになる。
【0010】
〈バッテリ接続プレート100’〉
バッテリ接続プレート100’は、合成樹脂製基板部101’の上側縁に複数のヒンジ102’を介してカバー103’を開閉自在に取付けられて成るものである。図6で見えているバッテリ接続プレート100は図7(b)のバッテリ接続プレート100’と同じ側を表している。
【0011】
〈カバーの完成〉
合成樹脂製基板部101と合成樹脂製基板部101’をそれぞれバッテリ集合体60の前後の端面のボルト62、63に固定した後、その上側縁にある複数のヒンジ102、102’を介してカバー103、103’を90度折り曲げると、その係止部K、K’が互いに当接するので、両者を互いに固定することでカバーが完成する。
【0012】
〈特許文献1記載の合成樹脂製基板部101、101’の欠点〉
特許文献1記載の合成樹脂製基板部101、101’はそれぞれ樹脂でインサート成形して作るので、鋳型の設計が複雑となり、使用時に熟練を要し、時間と手間がかかり、したがってコスト高となった。また、1カ所に欠陥がでると全体がだめになるので、歩留まりの悪さも問題となった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特開2000−149909号公報
【0014】
〈本発明に先立つ先行発明〉
そこで、本出願人はインサート成形によらないで、合成樹脂製基板部101と同じ形状・機能の合成樹脂製基板部を簡単に製造する工法を考出した。以下、この製造方法を先行発明と位置づけて図8〜図10を用いて説明する。
【0015】
〈二つ孔付きバスバーの製造〉
図8は二つ孔付きバスバーの製造工程を説明する図で、(a)はバスバーの製造に用いられる導電性金属薄板の斜視図、(b)は第1回目のプレス打ち抜きでボルト挿通孔があけられた導電性金属薄板の斜視図、(c)は第2回目のプレス打ち抜きで打ち抜かれた連鎖状バスバーの斜視図、(d)は連鎖状バスバーが剪断カットされて積み重ねられた状態の斜視図である。
図8(a)の導電性金属薄板80Gに第1回目のプレス打ち抜きで図8(b)のボルト挿通孔81L、81Lがあけられることで、孔付き導電性金属薄板80Pが作成される。
このボルト挿通孔81Lには最終的にバッテリ集合体60(図6)の角型バッテリ61の端子であるボルト62、63が挿通され、ナットで締結される。
この孔付き導電性金属薄板80Pに第2回目のプレス打ち抜きで図8(c)の連鎖状バスバー80が得られる。図ではバスバー81〜84の4個の連結体で描かれているが、実際はその前後に多数のバスバーが連鎖状に連なるバスバー80となっている。連結部82K〜84Kはプレス打ち抜きでこの部分をそれぞれ残して打ち抜くことで連鎖を構成している。この連結部82K〜84Kは最終的に剪断部位82S〜84Sとして剪断機でそれぞれ剪断カットされてばらばらにされ、図8(d)のように順次積み重ねられて堆積された状態で、次の樹脂ケース搬送工程のバスバー供給位置(図9[1])に運ばれる。
【0016】
〈先頭のバスバーを樹脂ケースに収納〉
図9はバスバーを樹脂ケースへ[1]から[3]の順に収納する順序を説明する図で、それぞれ(a)は剪断部位で剪断されて重ねられた状態の各バスバー(図1(d))が樹脂ケース搬送工程のバスバー供給位置の上方に置かれた斜視図、(b)は樹脂ケース搬送工程で搬送される樹脂ケース20の斜視図である。
別工程の剪断機で順次剪断され、重ねられた状態の各バスバーは、このように樹脂ケースへの収納のため樹脂ケース搬送工程へ運ばれ、搬送工程のバスバー供給位置の上方に置かれる。樹脂ケース搬送工程では樹脂ケース90が水平方向に搬送され、最先端の樹脂ケース91がバスバー供給位置の真下にきたとき、バスバー供給位置からバスバー81が1枚図9[2]のように樹脂ケース91の中に落下して収納される。
樹脂ケース91には樹脂ケース91の搬送方向の最先端分中央に凹部91Kが形成されており、この凹部91Kにはバスバー81の連結部81Kが嵌(はま)るように形成されているので、樹脂ケース91の中に落下したバスバー81がその最先端の連結部81Kを凹部91Kに嵌めると、これが位置決めとなってそのまま水平に下方に押していくことで樹脂ケース91の中の所望の位置に形成されたストッパに当接して図9[3]のようにバスバー81の樹脂ケース91への収納がまず完了する。
【0017】
〈次のバスバーを次の樹脂ケースへ収納〉
次ぎに、次のバスバー82を次の樹脂ケース92へ収納する場合、前回と同じように行われる。すなわち、次の樹脂ケース92がバスバー供給位置の真下にきたとき、バスバー供給位置からバスバー82が1枚図9[3]のように樹脂ケース92の中に落下して収納される。樹脂ケース92にも樹脂ケース92の搬送方向の最先端分中央に凹部92Kが形成されており、この凹部92Kにはバスバー82の連結部82Kが嵌るように形成されているので、樹脂ケース92の中に落下したバスバー82がその最先端の連結部82Kを凹部92Kに嵌めると、これが位置決めとなってそのまま水平に下方に押していくことで樹脂ケース92の中の所望の位置に形成されたストッパに当接して図10[4]のように最終的にバスバー82は樹脂ケース92の中に収納される。
【0018】
〈残りの2個のバスバーを残りの2個の樹脂ケースへ収納〉
図10は残りの2個のバスバー83、84をそれぞれ樹脂ケース93、94へ収納する手順を説明する図で、上記と同じように行われる。すなわち、図10[4]において、次の樹脂ケース93がバスバー供給位置の真下にきたとき、バスバー83が図9[4]のように樹脂ケース93の中に落下して収納され、樹脂ケース93に形成された凹部93Kにバスバー83最先端の連結部83Kを嵌めると、これが位置決めとなってそのまま水平に下方に押していくことで樹脂ケース93の中の所望の位置に形成されたストッパに当接して図10[5]のように最終的にバスバー83は樹脂ケース93の中に収納される。
同様にして図10[5]において、次の樹脂ケース94がバスバー供給位置の真下にきたとき、バスバー供給位置からバスバー84が1枚図10[5]のように樹脂ケース94の中に落下し、バスバー84の連結部84Kが樹脂ケース94の凹部94Kに嵌ることでこれが位置決めとなってそのまま水平に下方に押していくことで樹脂ケース94の中の所望の位置に形成されたストッパに当接して図10[6]のように最終的にバスバー84は樹脂ケース94の中に収納される。
このように、図示した全てのバスバー81〜84が樹脂ケース91〜94の中にそれぞれ正確に位置決めされて収納され、合成樹脂製基板部101(図7、図8(a))がインサート成型によらずにプレス打ち抜き・剪断カットで得られることとなる。
【0019】
〈先行発明のプレス打ち抜き・剪断カット工法の長所〉
このように先行発明のプレス打ち抜き・剪断カットによるバスバーの樹脂ケースへの収納する工法は、特許文献1のインサート成型と比較して熟練を要しなくても製造可能であり、手間と時間もかからず、したがって低コストでできることとなる。
【0020】
〈先行発明の欠点〉
このようにして得られた合成樹脂製基板部101を図6のように使用して種々の実験をしたところ、合成樹脂製基板部の端子に導通不良がときどき発生することがおきた。
そこで先行発明のプレス打ち抜き・剪断カットにより得られる合成樹脂製基板部にどうしてその端子に導通不良がときどき発生するのかの原因を追求した結果、次のことに起因していることを本出願人は突き止めた。
【0021】
〈先行発明の合成樹脂製基板部に導通不良が発生する原因〉
《使用する剪断機の原理》
図11は先行発明が使用する剪断カットを説明する断面図で、(a)はカットの手順を示す図、(b)は剪断カットされたバスバーの断面図である。
図11(a)において、剪断機120はテーブル120Tのコーナーに形成された下刃120Bとこの下刃120Bに沿って降下する上刃120Cとから成り、剪断対象物の剪断部位をテーブル120Tのコーナーの下刃120Bに位置合わせして置き、上刃120Cを降下させることで剪断対象物の剪断カットが行われる。
そこでかかる剪断機120のテーブル120Tの上に先行発明に係る図8(c)の第2回目プレス打ち抜きで得られたバスバー81〜84の連結体を置き(図11(1))、まずバスバー81の先端部80Sを剪断し(図11(2))、次いでテーブル120Tの上でバスバー81〜84の連結体を進行方向にスライドさせて剪断部位81Sをテーブル120Tのコーナーの下刃120Bに位置合わせして置き(図11(3))、剪断する(図11(4))。この動作によって図9[2]のようにバスバー81が剪断カットされ、連結体より分離・落下する。
【0022】
《剪断機によるバリの発生》
このようにして得られたバスバー81の縦断面図が図11(b)である。
図11(b)によると、剪断された部位は上刃120Cによって下方に剪断されるため、バスバー81の進行方向先端の剪断部位下方にはバリBが発生し、逆に剪断部位上方にはダレDが形成されている。同じ原理により、バスバー81の進行方向後端の剪断部位上方にはバリBが発生し、逆に剪断部位下方にはダレDが形成されている。
【0023】
《バリが不都合となる理由》
図12はバスバー81を樹脂ケース91内に収納した状態を示す平面図(a)と、最終的に図12(a)のように収納するための手順を示す図(b)で、(b)の(1)はバスバー81を樹脂ケース91内に収納する前の状態を示す縦断面図、(2)は収納している途中の状態を示す縦断面図である。
樹脂ケース91にはバスバー81の搬送方向の最先端分中央に凹部91Kが形成されており、この凹部91Kにバスバー81の連結部81Kが嵌ることで位置決めがなされるようになっている。したがって位置決めがなされるためには凹部91Kに連結部81Kが軽く接触する程度に嵌ることが必要である。
そうすると、バスバー81を樹脂ケース91内に収納する場合、図(b)(1)のようにバスバー81の進行方向先端の剪断部位下方にはバリBが発生しているので、そのままバスバー81を樹脂ケース91内に入れて下方に押していくと、バスバー81か樹脂ケース91の少なくともどちらかに設計誤差のあった場合、バスバー81の先端のバリBが樹脂ケース91の壁面を削ってバリ樹脂粉BPとなって落下・飛散することが起きうる。
このように削られたバリ樹脂粉BPが電池との締結部に入り込んで導通不良を起こす危険性があった。したがって、導通不良を起こさないようにするには、作業員の作業で挿入時のバスバー81の位置を接触しないように調整する気遣い作業があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0024】
以上のように、先行発明のバスバーは、樹脂製のバスバープレートのバスバー収容部に収容するにあたり、その位置決めを楕円形状の短径方向の対向する直線部及び直径部の頂部、即ちせん断された箇所で行っており、せん断部は連鎖状バスバーを一つずつ順にせん断していくため、切り離されたバスバーの両側のせん断はそれぞれ反対側にバリ及びダレが生じることとなり、バスバー収容部への挿入の際に収容部へ向けて突出するバリがバスバー収容部の壁面を削ってしまうことにより、この削られた樹脂による導通不良やそれに起因する電池の発熱などが生じる虞があった。
【0025】
本発明は上記課題を解決するもので、バスバー収容部への挿入の際に収容部へ向けて突出するバリがバスバー収容部の壁面を削らないようにすることにより、バリ樹脂粉が生じないようにし、したがってまた樹脂粉による導通不良やそれに起因する電池の発熱などが生じないようできるバスバーおよびその合成樹脂製基板部を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0026】
上記課題を解決するために、本願の第1発明はバスバーに係り、バッテリ接続プレートの合成樹脂製基板部に複数形成されたバスバー収納部に収納されるバスバーであって、前記バスバーは金属板をプレス加工によって打ち抜き成型されて成る略楕円弧状のバスバーの連なる連鎖状バスバーの両側の連結部をせん断加工することによって成型されるとともに、前記連結部の側方の円弧部により突出すると共に、その先端と対向する前記バスバー収納部の壁面との距離が前記せん断された連結部と対向するバスバー収納部の壁面との距離よりも短くなる当接突部が設けられていることを特徴としている。
【0027】
本願の第2発明はバスバー収納部を複数有するバッテリ接続プレートの合成樹脂製基板部に係り、前記合成樹脂製基板部には前記バスバー収納部が長さ方向に直列に配列されており、各バスバー収納部には直方体状の内部空間が形成されると共に、長さ方向の前後の壁面隅部に前記バスバー収納部の入口から底部に向けて互いの距離が狭くなる方向のテーパが形成されたガイドを備えていることを特徴としている。
【0028】
本願の第3発明は、第1発明のバスバーをバスバー収納部に収納した第2発明の合成樹脂製基板部に係り、前記バスバーの前記当接突部が前記バスバー収納部のテーパ状ガイドに当接して位置決めされていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0029】
以上の構成によれば、連結部の側方の円弧部より突出すると共に、その先端と対向するバスバー収容部の壁面との距離がせん断された連結部と対向するバスバー収容部の壁面との距離よりも短くなる当接突部が設けられているので、バスバー収容部へむけて突出するバリを有するせん断部がバスバー収容部との位置決めとなることがなくバスバー収容部を削ってしまうことがなく、したがって、削られた樹脂による導通不良やそれに起因する電池の発熱を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】図1は本発明に係る二つ孔付きバスバーの製造工程を説明する図で、(a)はバスバーの製造に用いられる導電性金属薄板の斜視図、(b)は第1回目のプレス打ち抜きでボルト挿通孔があけられた導電性金属薄板の斜視図、(c)は第2回目のプレス打ち抜きで打ち抜かれた連鎖状バスバーの斜視図、(d)は連鎖状バスバーが剪断カットされて積み重ねられた状態の斜視図である。
【図2】図2はバスバー11が作られる工程を説明する図で、(a)は連鎖状バスバーがプレス機でプレス打ち抜きされる工程をそれぞれ(イ)、(ロ)の順で示す縦断面図、(ハ)はプレス打ち抜きされたバスバーの縦断面図、(b)は連鎖状バスバー10から剪断されたバスバー11の縦断面図、(c)は最終的に得られたバスバー11の(イ)底面図と(ロ)正面図を示している。
【図3】図3は本発明に係るバスバー11を本発明に係る樹脂ケース21内に収納した状態を示す平面図(a)と、最終的に図3(a)のように収納する途中の段階を断面A−Aの部位(b)と断面B−Bの部位(c)で示す縦断面図である。
【図4】図4は本発明に係るバスバーを樹脂ケースへ[1]から[3]の順に収納する順序を説明する図で、それぞれ(a)は連鎖状バスバーが剪断カットされて積み重ねられた状態で樹脂ケース搬送工程のバスバー供給位置に配置された状態の斜視図、(b)は樹脂ケース搬送工程に置かれた樹脂ケースの斜視図である。
【図5】図5は残りの2個のバスバーを残りの2個の樹脂ケースへ収納する手順を説明する図である。
【図6】図6は本発明が改良の対象としている特許文献1記載の従来のバッテリ集合体の分解斜視図である。
【図7】図7はバッテリ接続プレートを説明する平面図で、(a)はバッテリ接続プレート100、(b)はバッテリ接続プレート100’である。
【図8】図8は二つ孔付きバスバーの製造工程を説明する図で、(a)はバスバーの製造に用いられる導電性金属薄板の斜視図、(b)は第1回目のプレス打ち抜きでボルト挿通孔があけられた導電性金属薄板の斜視図、(c)は第2回目のプレス打ち抜きで打ち抜かれた連鎖状バスバーの斜視図、(d)は連鎖状バスバーが剪断カットされて積み重ねられた状態の斜視図である。
【図9】図9はバスバーを樹脂ケースへ[1]から[3]の順に収納する順序を説明する図で、それぞれ(a)は連鎖状バスバーが剪断カットされて積み重ねられた状態で樹脂ケース搬送工程のバスバー供給位置に配置された状態の斜視図、(b)は樹脂ケース搬送工程に置かれた樹脂ケースの斜視図である。
【図10】図10は残りの2個のバスバーを残りの樹脂ケースへ収納する手順を説明する図である。
【図11】図11は先行発明が使用する剪断カットを説明する断面図で、(a)はカットの手順を示す図、(b)は剪断カットされたバスバーの断面図である。
【図12】図12はバスバー81を樹脂ケース91内に収納した状態を示す平面図(a)と、最終的に図12(a)のように収納するための手順を示す図(b)で、(b)の(1)はバスバー81を樹脂ケース91内に収納する前の状態を示す縦断面図、(2)は収納している途中の状態を示す縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、バスバー収容部へむけて突出するバリを有するせん断部がバスバー収容部との位置決めとなることがなく、したがってまたバスバー収容部の樹脂壁面を削ってしまうことがなく、削られた樹脂による導通不良やそれに起因する電池の発熱を防止することができる本発明のバスバーおよびその合成樹脂製基板部について、図面に基づいて詳しく説明する。
【0032】
〈本発明に係る二つ孔付きバスバーの製造〉
図1は本発明に係る二つ孔付きバスバーの製造工程を説明する図で、(a)はバスバーの製造に用いられる導電性金属薄板の斜視図、(b)は第1回目のプレス打ち抜きでボルト挿通孔があけられた導電性金属薄板の斜視図、(c)は第2回目のプレス打ち抜きで打ち抜かれた連鎖状バスバーの斜視図である。
図1(a)の導電性金属薄板10Gに第1回目のプレス打ち抜きで図1(b)のボルト挿通孔11L、11Lがあけられることで、孔付き導電性金属薄板10Pが作成される。
このボルト挿通孔11Lには最終的にバッテリ集合体60(図6)の角型バッテリ61の端子であるボルト62、63が挿通され、ナットで締結される。
この孔付き導電性金属薄板10Pに第2回目のプレス打ち抜きで図1(c)の連鎖状バスバー10が得られる。図ではバスバー11〜14の4個の連結体で描かれているが、実際はその前後に多数のバスバーが連鎖状に連なるバスバー10となっている。連結部12K〜14Kはプレス打ち抜きでこの部分をそれぞれ残して打ち抜くことで連鎖を構成している。この連結部12K〜14Kは最終的に剪断部位12S〜14Sとして剪断機でそれぞれ剪断カットされてばらばらにされ、図1(d)のように順次積み重ねられて堆積された状態で、次の樹脂ケース搬送工程のバスバー供給位置(図4[1])に運ばれる。
【0033】
《バスバー11が作られる工程》
図2はバスバー11が作られる工程を説明する図で、(a)は連鎖状バスバー10(図1)がプレス打ち抜きされる工程を(イ)、(ロ)の順で示す縦断面図、(ハ)はプレス打ち抜きされたバスバーの縦断面図、(b)は連鎖状バスバー10から剪断されたバスバー11の縦断面図、(c)は最終的に得られたバスバー11の(イ)底面図と(ロ)正面図を示している。
図2(a)において、プレス打ち抜き機130は上型130Cと、上型130Cの挿入間隔だけあけて設けられた下型130B、130Bとから成り、プレス打ち抜き対象物を両下型130B、130Bの上に橋渡しして載置し、上型130Cを降下させることで対象物のプレス打ち抜きが行われる。
そこでかかるプレス打ち抜き機130の両下型130B、130Bの上に図1(b)の第1回目プレス打ち抜きで得られた孔付き導電性金属薄板10Pを置き(図2(a)(イ))、上型130Cを降下させることで孔付き導電性金属薄板10Pのプレス打ち抜きが行われ(図2(a)(ロ))、図1(c)の連鎖状バスバー10のバスバー11が得られる。打ち抜かれるのはもちろんバスバー11の周囲だけであって連結部12Kは残っている。同じく、孔付き導電性金属薄板10Pをプレス打ち抜き機130の両下型130B、130Bの上でバスバー11の長さだけ進行方向に移動させて上型130Cを降下させることでバスバー12が得られる。打ち抜かれるのはバスバー12の周囲だけであって連結部12Kは残っていて前のバスバー11とは連結部12Kで繋がっている。以上、同じことを繰り返すことで連鎖状バスバー10が得られる。
【0034】
《プレス打ち抜きされたバスバー11の縦断面形状》
このようにしてプレス打ち抜きされたバスバー11の縦断面図を図2(a)の(ハ)は示している。注目すべき点はプレス打ち抜きされたバスバーは、バリBはすべて上面側で上に向かって生じていて、底面側にはどこにもバリBが生じていなくすべてダレDであるという事実である。
【0035】
《剪断されたバスバー11の縦断面形状》
一方、剪断されたバスバー11の形状は図11(b)で説明したようになるので、図2(b)で示したような形状、すなわちバスバー11の進行方向先端の剪断部位下方にはバリBが発生し、逆に剪断部位上方にはダレDが形成され、バスバー11の進行方向後端の剪断部位上方にはバリBが発生し、逆に剪断部位下方にはダレDが形成される形状となっている。
【0036】
《バスバー11の平面形状》
図2(c)は、上記の2つの事実(1.プレス打ち抜きされたバスバーの底面側にはバリがない。2.剪断されたバスバーの底面側にはバリがある。)に基づいて作られた本発明に係るバスバーの(イ)平面図と、(ロ)縦断面図を示している。
図2(c)(イ)の本発明に係るバスバーの平面図と図12(a)の先行発明に係るバスバーの平面図とを比較すると判るように、2個の孔を結ぶ線から下方の形状(半長円形又は楕円形)は同じであるが、2個の孔を結ぶ線から上方の形状は異なる。先行発明に係るバスバーの上方の形状は下方の形状(半長円形又は楕円形)と同じであるが、本発明の図2(c)(イ)のバスバー11の上辺両端には当接突部D1、D2が形成されている。そして、両連結部間の長さも異なり先行発明に係るバスバーでは連結部が位置決めの任務を負っているため樹脂ケースの凹部に接する必要があることから長いのに対して、本発明のバスバーの連結部では位置決めさせないため短くして樹脂ケースの凹部に接しないようにしている。本発明のバスバーの位置決めは上辺両端の当接突部D1、D2が行っている。
【0037】
《バスバー11の縦断面形状》
本発明のバスバー11の縦断面形状を見ると、図2(c)(ロ)のように位置決めの役目をする両当接突部D1、D2は底面にバリBがない(ダレDとなっている。)ので、位置決めで樹脂ケースの内部壁面に接触しても削り落とす恐れがない。また、剪断された連結部は位置決めの役目をしないので樹脂ケースの内部壁面より後退した長さとしてあるため、剪断された連結部にバリがあっても接触する恐れはまったくない。なお、上辺両端の両当接突部D1、D2間の長さと、バスバーの両連結部D3、B1間の長さは図2(c)(ロ)のように両当接突部D1、D2間の長さよりもバスバーの連結部D3、B1間の長さの方が長くなっている。
【0038】
《本発明によればバリ樹脂粉が発生しない理由》
図3は本発明に係るバスバー11を本発明に係る樹脂ケース21内に収納した状態を示す平面図(a)と、最終的に図3(a)のように収納する途中の段階を断面A−Aの部位(b)と断面B−Bの部位(c)で示す縦断面図である。
本発明に係る樹脂ケース21には、先行発明にあった凹部91K(図12)がここではなくなっており、逆に、バスバー11の本発明に係る上辺両端の両当接突部D1、D2を位置決めするためのガイド21Dが形成されており、このガイド21Dは図3(c)から判るように上方に向かって広がる向きにテーパがついて挿入し易くなっている。
本発明に係るバスバー11を樹脂ケース21内に収納する場合、図3(b)のようにバスバー11の剪断部位下方にはバリBが発生しているが、樹脂ケース21の壁面に達していないので、バスバー11の先端のバリBが樹脂ケース21の壁面を削ってバリ樹脂粉BPとなって落下・飛散することが起きえない。
また、図3(c)のようにバスバー11の底面にはバリBがいっさいないので、樹脂ケース21との位置決めのために当接突部D1、D2の部位を樹脂ケース21の壁面に接触させてもダレしかないので、樹脂ケース21の壁面を削ってバリ樹脂粉BPとなって落下・飛散することが起きえない。
【0039】
〈剪断カット工程を入れる理由〉
なお、図1の剪断カット工程を廃止して、プレス抜き打ち工程だけでバスバー11〜14までばらばらに打ち抜いてしまえば、バリが全て上向きとなるのでバリによる樹脂ケースの削れの問題はなくなる。
しかしながら、プレス抜き打ち工程だけでバスバー11〜14を作成すると、バスバー11の後端の連結部(位置決め部)と隣接するバスバー12の前端の連結部(位置決め部)との間にどうしてもプレス抜き屑が発生することが避けられないので無駄が多くなり、逆に、材料の有効活用の点で問題がある。
したがって、プレス抜き打ち工程だけによるバスバー11〜14の作成は行わないで、剪断機による連結部分の剪断カットでバスバー11〜14をばらばらに作成することで、材料の無駄が出ないようにしているのである。
【0040】
〈本発明に係るバスバーを樹脂ケースに収納〉
図4は本発明に係るバスバーを樹脂ケースへ[1]から[3]の順に収納する順序を説明する図で、それぞれ(a)は剪断部位で剪断されて重ねられた状態の各バスバー(図1(d))が樹脂ケース搬送工程のバスバー供給位置の上方に置かれた斜視図、(b)は樹脂ケース搬送工程で搬送される樹脂ケース20の斜視図である。
樹脂ケース搬送工程では樹脂ケース20が水平方向に搬送され、最先端の樹脂ケース21がバスバー供給位置の真下にきた(図4[1]の状態)とき、バスバー供給位置からバスバー11が1枚図4[2]のように樹脂ケース21の中に落下して収納される。
樹脂ケース21にはバスバー11の搬送方向の最先端および最後端の端部にテーパ状ガイド21D(図3(a)、(c))が形成されており(ただし、図4では最後端のテーパ状ガイド21Dは斜視図のため見えない。)、このテーパ状ガイド21Dにバスバー11の当接突部D1、D2(図2(c))が接触するように形成されているので、樹脂ケース21の中に落下したバスバー11はバスバー11の当接突部D1、D2が位置決め部材となってテーパ状ガイド21Dにそって水平に下方に押していくことで樹脂ケース21の中に形成されたロックLの下まで嵌って収納され、ロックLによって固定される。このようにして図4[3]のようにバスバー11の樹脂ケース21への収納がまず完了する。このとき、バスバー11のバリのある剪断部11Kは樹脂ケース21の対向壁面との間に隙間ができるように形成されている(図3(b)の説明箇所を参照)ので、剪断部11Kが樹脂ケース21の壁面を削ることはなくなり、したがってバリは発生しない。
【0041】
〈次のバスバーを次の樹脂ケースへ収納〉
次ぎに、次のバスバー12を次の樹脂ケース22へ収納する場合、前回と同じように行われる。すなわち、次の樹脂ケース22がバスバー供給位置の真下にきたとき、バスバー供給位置からバスバー12が1枚図4[3]のように樹脂ケース22の中に落下して収納される。樹脂ケース22にも樹脂ケース22の搬送方向の最先端および最後端の端部にテーパ状ガイド22D(図3(a)、(c)参考)が形成されており、このテーパ状ガイド22Dにバスバー12の当接突部D1、D2(図2(c)参考)が接触するように形成されているので、樹脂ケース22の中に落下したバスバー12はバスバー12の当接突部D1、D2が位置決め部材となってテーパ状ガイド22Dにそって水平に下方に押していくことで樹脂ケース22の中に形成されたロックLの下まで嵌って収納され、図5[4]のようにロックLによって固定される。このとき、バスバー12のバリのある剪断部12Kは樹脂ケース22の対向壁面との間に隙間ができるように形成されているので、剪断部12Kが樹脂ケース22の壁面を削ることはなくなり、したがってバリは発生しない。
【0042】
〈残りの2個のバスバーを残りの2個の樹脂ケースへ収納〉
図5は残りの2個のバスバー13、14をそれぞれ樹脂ケース23、24へ収納する手順を説明する図である。この場合も前回と同じで、樹脂ケース23がバスバー供給位置の真下にきたとき、バスバー供給位置からバスバー13が1枚図5[3]のように樹脂ケース22の中に落下する。樹脂ケース23にも樹脂ケース23の搬送方向の最先端および最後端の端部にテーパ状ガイド23D(図3(a)、(c)参考)が形成されており、このテーパ状ガイド23Dにバスバー13の当接突部D1、D2(図2(c)参考)が接触するように形成されているので、樹脂ケース23の中に落下したバスバー13はバスバー13の当接突部D1、D2が位置決め部材となってテーパ状ガイド23Dにそって水平に下方に押していくことで樹脂ケース23の中に形成されたロックLの下まで嵌って、図5[5]のように樹脂ケース23の中に収納される。このとき、バスバー13のバリのある剪断部13Kは樹脂ケース23の対向壁面との間に隙間ができるように形成されているので、剪断部13Kが樹脂ケース23の壁面を削ることはなくなり、したがってバリは発生しない。
【0043】
同様にして図5[5]において、次の樹脂ケース24がバスバー供給位置の真下にきたとき、バスバー供給位置からバスバー14が1枚図5[5]のように樹脂ケース24の中に落下する。樹脂ケース24にも樹脂ケース24の搬送方向の最先端および最後端の端部にテーパ状ガイド24D(図3(a)、(c)参考)が形成されており、このテーパ状ガイド24Dにバスバー14の当接突部D1、D2(図2(c)参考)が接触するように形成されているので、樹脂ケース24の中に落下したバスバー14はバスバー14の当接突部D1、D2が位置決め部材となってテーパ状ガイド24Dにそって水平に下方に押していくことで樹脂ケース24の中に形成されたロックLの下まで嵌って、図5[6]のように樹脂ケース24の中に収納される。このとき、バスバー14のバリのある剪断部14Kは樹脂ケース24の対向壁面との間に隙間ができるように形成されているので、剪断部14Kが樹脂ケース24の壁面を削ることはなくなり、したがってバリは発生しない。
このように、図示した全てのバスバー11〜14が樹脂ケース21〜24の中にそれぞれ正確に位置決めされて収納され、かつバリ樹脂粉が発生しない。
【0044】
〈本発明の長所〉
以上のように本発明によれば、連結部の側方の円弧部より突出すると共に、その先端と対向するバスバー収容部の壁面との距離がせん断された連結部と対向するバスバー収容部の壁面との距離よりも短くなる当接突部が設けられているので、バスバー収容部へむけて突出するバリを有するせん断部がバスバー収容部との位置決めとなることがなくバスバー収容部を削ってしまうことがなく、したがって、削られた樹脂粉による導通不良やそれに起因する電池の発熱を防止することができる。
なお、本発明によるバスバーの収納工程は上記のように別の工程でプレス打ち抜き・剪断されたバスバーを重ねた状態で樹脂ケース搬送工程のバスバー供給位置の上方に移送してバスバーのバッチ供給をしたが、勿論かかる工程に限るものではなく、例えば、プレス打ち抜きされた連結バスバーを剪断部位で剪断しながら下方の樹脂ケースの中に落下させて収納するようなバスバーのリアルタイム供給にしてもよい。
【符号の説明】
【0045】
10 連鎖状バスバー
10G 導電性金属薄板
10P 孔付き導電性金属薄板
10、11〜14 バスバー(二つ孔)
11K〜14K 連結部
11S〜14S 剪断部位
20、21〜24 樹脂ケース
21D〜24D テーパ状ガイド
60 バッテリ集合体
61 角型バッテリ
62 正極(ボルト)
63 負極(ボルト)
100、100’ バッテリ接続プレート
101、101’ 合成樹脂製基板部
102、102’ ヒンジ
103、103’ カバー
130 プレス打ち抜き機
130B 下型
130C 上型
B バリ
BP バリ樹脂粉
D ダレ
D1、D2 バスバーの上辺両端の当接突部
L ロック

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリ接続プレートの合成樹脂製基板部に複数形成されたバスバー収納部に収納されるバスバーであって、前記バスバーは金属板をプレス加工によって打ち抜き成型されて成る略楕円弧状のバスバーの連なる連鎖状バスバーの両側の連結部をせん断加工することによって成型されるとともに、前記連結部の側方の円弧部により突出すると共に、その先端と対向する前記バスバー収納部の壁面との距離が前記せん断された連結部と対向するバスバー収納部の壁面との距離よりも短くなる当接突部が設けられていることを特徴とするバスバー。
【請求項2】
バスバー収納部を複数有するバッテリ接続プレートの合成樹脂製基板部であって、前記合成樹脂製基板部には前記バスバー収納部が長さ方向に直列に配列されており、各バスバー収納部には直方体状の内部空間が形成されると共に、長さ方向の前後の壁面隅部に前記バスバー収納部の入口から底部に向けて互いの距離が狭くなる方向のテーパが形成されたガイドを備えていることを特徴とするバッテリ接続プレートの合成樹脂製基板部。
【請求項3】
請求項1記載のバスバーを前記バスバー収納部に収納した請求項2記載の合成樹脂製基板部であって、前記バスバーの前記当接突部が前記バスバー収納部のテーパ状ガイドに当接して位置決めされていることを特徴とする請求項2記載の合成樹脂製基板部。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−267586(P2010−267586A)
【公開日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−119981(P2009−119981)
【出願日】平成21年5月18日(2009.5.18)
【出願人】(000006895)矢崎総業株式会社 (7,019)
【Fターム(参考)】