説明

パウダースラッシュ成形装置の金型温度測定装置

【課題】主に、測定精度の向上を図り得るようにする。
【解決手段】粉体材料4を収容可能なリザーバ容器3の開口縁部に、加熱した金型1をシール状態で被着し、リザーバ容器3と金型1とを回転させることにより、金型1の表面に粉体材料4を溶融付着させて成形を行うようにしたパウダースラッシュ成形装置21に対し、金型1の温度を測定可能な金型温度測定手段22が設けられたパウダースラッシュ成形装置21の金型温度測定装置であって、金型温度測定手段22が、接触式温度センサー23とされると共に、接触式温度センサー23が、金型1の表面(成形面24)側に配置されるようにしている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、パウダースラッシュ成形装置の金型温度測定装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
自動車などの車両には、車室内の前部にインストルメントパネルなどの内装パネルが設けられている。このような内装パネルには、パウダースラッシュ成形装置によって成形された表皮材(いわゆるパウダースラッシュ表皮)などを有するものが存在する。
【0003】
パウダースラッシュ成形装置は、粉体材料を収容可能なリザーバ容器の開口縁部に、加熱した金型をシール状態で被着し、リザーバ容器と金型とを回転させることにより、金型に粉体材料を溶融付着させて成形を行うようにしたものである。
【0004】
このようなパウダースラッシュ成形装置には、成形品質を確保するため、金型の温度を測定可能な金型温度測定手段が設けられている。
【0005】
金型温度測定手段には、例えば、図7に示すように、金型1の裏面(外面、或いは、非成形面)側へ向けて非接触式温度センサー2(赤外線式放射温度センサー)を配設したものが存在している。
【0006】
なお、図7中、符号3はリザーバ容器、符号4はリザーバ容器3に収容された粉体材料、符号5はリザーバ容器3に接続された回転装置、符号6は制御装置である(これ以外の詳細については特許文献1を参照のこと)。
【0007】
また、図8に示すように、金型1の裏面に接触式温度センサー7を取付けたものが存在している
なお、図8中、符号8は加熱炉である(これ以外の詳細については特許文献2を参照のこと)。
【0008】
更に、図9に示すように、金型1の内部に温度センサー11を、表面に露出させないように埋設したものが存在している(これ以外の詳細については特許文献3を参照のこと)。
【特許文献1】特許第2809593号
【特許文献2】特公平6−69694号公報
【特許文献3】特開2002−144346
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上記特許文献1に記載された金型温度測定装置は、金型1の材質や表面形状、表面汚れ具合などの変化による影響を受け易いため、温度の測定精度に問題があった。また、金型1がオイル加熱方式である場合、金型1の裏面側にオイル配管が配設されているため、温度測定部位が限定されるという問題があった。そのために、金型1の温度分布を測定することが困難となっていた。
【0010】
また、上記特許文献2および特許文献3に記載された金型温度測定装置には、表皮材の成形サイクル中に粉体材料が金型1の表面側へ付着した際に起こる僅かな金型1表面温度変化を早急に促えることができないという問題があった。また、温度センサー(符号7,11)の固定の仕方や埋設の仕方によっては、故障の際に、温度センサー(符号7,11)の交換ができなかったり、または、交換に時間がかかるなどの問題もあった。
【0011】
更に、粉体材料に、成形温度範囲が比較的広い塩ビ材を用いる場合には、特に問題になってはいなかったが、成形温度範囲が塩ビ材よりも狭いウレタン材やオレフィン材やエステル材などを用いようとした場合には、上記各特許文献のものでは、温度の測定精度が充分ではないため、成形温度をより細かく制御することができず、よって、成形品質を確保することが難しい。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するために、請求項1に記載された発明では、粉体材料を収容可能なリザーバ容器の開口縁部に、加熱した金型をシール状態で被着し、リザーバ容器と金型とを回転させることにより、金型の表面に粉体材料を溶融付着させて成形を行うようにしたパウダースラッシュ成形装置に対し、前記金型の温度を測定可能な金型温度測定手段が設けられたパウダースラッシュ成形装置の金型温度測定装置において、前記金型温度測定手段が、接触式温度センサーとされると共に、該接触式温度センサーが、金型の表面側に配置されたパウダースラッシュ成形装置の金型温度測定装置を特徴としている。
【0013】
請求項2に記載された発明では、前記接触式温度センサーが、金型の表面に対して、感温部を突出させた状態で設置された請求項1記載のパウダースラッシュ成形装置の金型温度測定装置を特徴としている。
【0014】
請求項3に記載された発明では、前記金型に取付孔が設けられ、該取付孔に対して、接触式温度センサーを突出状態で挿入保持可能なセンサー保持治具と、取付孔を穴埋可能な穴埋治具とを、選択的に着脱交換可能に構成した請求項2記載のパウダースラッシュ成形装置の金型温度測定装置を特徴としている。
【0015】
請求項4に記載された発明では、前記センサー保持治具が、熱伝導性の良い金属材料で構成された請求項3記載のパウダースラッシュ成形装置の金型温度測定装置を特徴としている。
【発明の効果】
【0016】
請求項1の発明によれば、粉体材料を収容可能なリザーバ容器の開口縁部に、加熱した金型をシール状態で被着し、リザーバ容器と金型とを回転させることにより、金型の表面に粉体材料を溶融付着させて成形を行うようにしたパウダースラッシュ成形装置に対し、前記金型の温度を測定可能な金型温度測定手段が設けられたパウダースラッシュ成形装置の金型温度測定装置において、前記金型温度測定手段が、接触式温度センサーとされると共に、該接触式温度センサーが、金型の表面側に配置されたことにより、温度を直接的に測定することが可能となるため、測定精度を向上することができると共に、粉体材料が付着した際に起こる僅かな金型などの表面温度の変化を直接且つ確実に感知することが可能となる。
【0017】
請求項2に記載された発明では、前記接触式温度センサーが、金型の表面に対して、感温部を突出させた状態で設置されたことにより、伝熱面積を増やして熱伝達をより迅速に行わせることが可能となる。また、金型の温度の変化と、金型などに付着してから脱型するまでの間の粉体材料の温度の変化との、両方を測定する(しかも精度良く測定する)ことが可能となる。これにより、成形温度範囲が塩ビ材より狭いウレタン材やオレフィン材やエステル材などの粉体材料に対し、最適の成形温度条件が得られるように、加工条件(パウダーリング開始温度、熱媒温度、加熱時間、余熱時間など)を制御して、現在よりも安定した成形を可能とし、且つ、成形不良を防止することが可能となる。
【0018】
請求項3に記載された発明では、前記金型に取付孔が設けられ、該取付孔に対して、接触式温度センサーを突出状態で挿入保持可能なセンサー保持治具と、取付孔を穴埋可能な穴埋治具とを、選択的に着脱交換可能に構成したことにより、接触式温度センサーが故障した時に、接触式温度センサーを容易且つ迅速に交換することが可能となる。また、接触式温度センサーを使用しない時には、穴埋治具で取付孔を穴埋して製品の成形を行わせることが可能となる。
【0019】
請求項4に記載された発明では、前記センサー保持治具が、熱伝導性の良い金属材料で構成されたことにより、金型の温度変化を接触式温度センサーへ迅速に伝えることができるので、接触式温度センサーの応答性をより高めることが可能となる。熱伝導性の良い金属材料としては、例えば、銅、アルミニウム、ベリリウム、マグネシウム、タングステンなどを用いることが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明を具体化した実施例について、図示例と共に説明する。
【実施例】
【0021】
図1〜図6は、この発明の実施例を示すものである。なお、パウダースラッシュ成形装置については、周知の物であっても良いため、例えば、図7を用いて説明する。但し、図7のパウダースラッシュ成形装置に限られるものではない。また、構成が図7と異なる点については、図1〜図6によるものとする。
【0022】
まず、構成について説明する。
【0023】
自動車などの車両には、車室内の前部にインストルメントパネルなどの内装パネルが設けられている。このような内装パネルには、パウダースラッシュ成形装置によって成形された表皮材(いわゆるパウダースラッシュ表皮)などを有するものが存在する。
【0024】
図7に示すように、パウダースラッシュ成形装置21は、粉体材料4を収容可能なリザーバ容器3の開口縁部に、加熱した金型1をシール状態で被着し、リザーバ容器3と金型1とを回転装置5を用いて回転させることにより、金型1に粉体材料4を溶融付着させて成形を行うようにしたものである。ここで、金型1には、ニッケル電鋳型などが用いられる。
【0025】
このようなパウダースラッシュ成形装置21に対し、図1〜図3に示すように、金型1の温度を測定可能な金型温度測定手段22が設けられる。
【0026】
そして、以上のような基本構成に対し、この実施例のものでは、金型温度測定手段22が、接触式温度センサー23とされる。そして、接触式温度センサー23が、金型1の表面(内面、或いは、成形面24)側に配置される。
【0027】
しかも、接触式温度センサー23は、金型1の表面(成形面24)に対して、その感温部25を突出させた状態で設置される。
【0028】
より具体的には、金型1に取付孔31が設けられる。この取付孔31は、金型1の表裏を貫通する貫通孔とされる。この取付孔31は、径寸法が一定の円柱状空間を形成する面直な孔などとされる。
【0029】
この取付孔31に対して、接触式温度センサー23を突出状態で挿入保持可能なセンサー保持治具32(図1参照)と、取付孔31を穴埋可能な穴埋治具33(図4参照)とを、選択的に着脱交換可能に構成する。
【0030】
ここで、接触式温度センサー23は、図3に示すように、リング状の感温部25と、この感温部25から延びるセンサー配線部26とを有している。リング状の感温部25の断面形状は、矩形などとされている。
【0031】
そして、センサー保持治具32は、図1に示すように、取付孔31に嵌着可能な保持治具本体部34と、この保持治具本体部34の後端側に設けられたフランジ部35とを有している。
【0032】
保持治具本体部34は、取付孔31に対してほぼ隙間のない状態で嵌着可能な外径寸法および長さ寸法と、円柱状の外形形状とを有している。保持治具本体部34の先端面は、接触式温度センサー23の感温部25を当接配置可能な平坦面とされると共に、金型1の表面(成形面24)とほぼ面一に配置され得るように構成されている。保持治具本体部34は、接触式温度センサー23の感温部25よりも一回り径が大きくなるように構成されている。
【0033】
また、フランジ部35は、保持治具本体部34の後端側に設けられて、金型1の裏面に係止可能な外径寸法を有している。また、フランジ部35の裏面は、金型1の裏面とほぼ平行な平坦面などとされている。これら保持治具本体部34とフランジ部35とにより、センサー保持治具32は、全体として段付円柱状を呈している。
【0034】
また、センサー保持治具32の保持治具本体部34における先端面側の軸心位置またはその近傍には、接触式温度センサー23の感温部25に挿通されたセンサー固定ネジ37を螺着可能なネジ孔38が形成されている。このセンサー固定ネジ37は、リング状をした感温部25の孔部の内径とほぼ同径のものとされている。また、センサー保持治具32の側面には、センサー配線部26を収容するための溝部39が凹設形成されている。この溝部39は、センサー保持治具32に対し、ほぼ軸線方向に延設されている。この溝部39は、保持治具本体部34とフランジ部35との両方に跨がって、ほぼ全域に形成されている。
【0035】
そして、センサー保持治具32は、熱伝導性の良い金属材料40で構成されている。センサー保持治具32には、例えば、銅、アルミニウム、ベリリウム、マグネシウム、タングステン、または、これらと同等の熱伝導性を有する金属材料40が用いられる。
【0036】
一方、穴埋治具33は、図4に示すように、取付孔31に嵌着可能な穴埋治具本体部41と、この穴埋治具本体部41の後端側に設けられたフランジ部42とを有している。
【0037】
穴埋治具本体部41は、取付孔31に対してほぼ隙間のない状態で嵌着可能な外径寸法および長さ寸法と、円柱状の外形形状とを有している。穴埋治具本体部41の先端面は、金型1の表面(成形面24)とほぼ面一に配置され得るように構成されている。
【0038】
また、フランジ部42は、穴埋治具本体部41の後端側に設けられて、金型1の裏面に係止可能な外径寸法を有している。フランジ部42の裏面は、金型1の裏面とほぼ平行な平坦面などとされている。これら穴埋治具本体部41とフランジ部42とにより、穴埋治具33は、全体として段付円柱状を呈している。なお、穴埋治具33は、センサー保持治具32とほぼ同等の外形形状を有している。
【0039】
これら、センサー保持治具32および穴埋治具33は、金型1の裏面側から取付孔31へ装着されるように構成されている。そして、図2に示すように、取付孔31へ装着されたセンサー保持治具32または穴埋治具33は、その裏面側を押板45で押えられ、この押板45が治具固定ネジ46で、金型1の裏面側に締結されることにより、金型1に保持され得るように構成されている。反対に、治具固定ネジ46を外し、押板45を除去することにより、センサー保持治具32または穴埋治具33を、金型1に対して着脱交換し得るように構成されている。そのために、押板45には、縁部などにネジ孔47が適宜形成され、金型1の裏面側におけるネジ孔47と対応する位置には、ナット部48が備えられれている。このナット部48は、金型1の裏面に溶接固定されたウェルドナットなどとされている。
【0040】
次に、この実施例の作用について説明する。
【0041】
パウダースラッシュ成形装置21では、粉体材料4を収容したリザーバ容器3の開口縁部に対し、加熱した金型1をシール状態で被着して、リザーバ容器3と金型1とを回転装置5を用いて回転させることにより、金型1に粉体材料4を溶融付着させて成形が行われる。
【0042】
そして、金型温度測定手段22を用いて金型1の温度を測定することにより、得られた測定データ(図5参照)を、加工条件(パウダーリング開始温度、熱媒温度、加熱時間、余熱時間など)の制御に利用する。
【0043】
この実施例の場合には、接触式温度センサー23を取付けたセンサー保持治具32を、取付孔31へ裏面側から嵌着し、押板45と治具固定ネジ46とを用いて、金型1に保持させることにより、接触式温度センサー23が金型1の表面側に配置される。接触式温度センサー23は、その感温部25に挿通されたセンサー固定ネジ37を、センサー保持治具32の保持治具本体部34における先端面側の軸心位置またはその近傍に形成されたネジ孔38に螺着することにより、センサー保持治具32に取付けられる。この状態では、接触式温度センサー23は、金型1の表面に対して、感温部25を突出させた状態で設置される。
【0044】
また、金型1の温度を測定しない場合には、穴埋治具33を取付孔31に裏面側から嵌着し、押板45と治具固定ネジ46とを用いて、金型1に保持させた状態にして、成形を行うようにする。
【0045】
この実施例によれば、粉体材料4を収容可能なリザーバ容器3の開口縁部に、加熱した金型1をシール状態で被着し、リザーバ容器3と金型1とを回転させることにより、金型1の表面に粉体材料4を溶融付着させて成形を行うようにしたパウダースラッシュ成形装置21に対し、金型1の温度を測定可能な金型温度測定手段22が設けられたパウダースラッシュ成形装置の金型温度測定装置において、金型温度測定手段22が、接触式温度センサー23とされると共に、接触式温度センサー23が、金型1の表面側に配置されたことにより、以下のような作用効果を得ることができる。
【0046】
即ち、接触式温度センサー23が、金型1の表面側に配置されたことにより、金型1内の温度を直接的に測定することが可能となるため、図6に線イで示すように、測定精度を向上することができる(例えば、図7の非接触式温度センサー2の場合には、測定結果は線ロのようなものになる)と共に、粉体材料4が付着した際(時点ハ)に起こる僅かな金型1などの表面温度の変化を直接且つ確実に感知することが可能となる。
【0047】
また、接触式温度センサー23が、金型1の表面に対して、感温部25を突出させた状態で設置されたことにより、伝熱面積を増やして熱伝達をより迅速に行わせることが可能となる。また、金型1の温度の変化と、金型1などに付着してから脱型するまでの間の粉体材料4の温度の変化との、両方を測定する(しかも精度良く測定する)ことが可能となる。これにより、成形温度範囲が塩ビ材より狭いウレタン材やオレフィン材やエステル材などの粉体材料4に対し、最適の成形温度条件が得られるように、加工条件(パウダーリング開始温度、熱媒温度、加熱時間、余熱時間など)を制御して、現在よりも安定した成形を可能とし、且つ、成形不良を防止することが可能となる。
【0048】
更に、金型1に取付孔31が設けられ、取付孔31に対して、接触式温度センサー23を突出状態で挿入保持可能なセンサー保持治具32と、取付孔31を穴埋可能な穴埋治具33とを、選択的に着脱交換可能に構成したことにより、接触式温度センサー23が故障した時に、接触式温度センサー23を容易且つ迅速に交換することが可能となる。また、接触式温度センサー23を使用しない時には、穴埋治具33で取付孔31を穴埋して製品の成形を行わせることが可能となる。
【0049】
そして、センサー保持治具32が、熱伝導性の良い金属材料40で構成されたことにより、金型1の温度変化を接触式温度センサー23へ迅速に伝えることができるので、接触式温度センサー23の応答性をより高めることが可能となる。熱伝導性の良い金属材料40としては、例えば、銅、アルミニウム、ベリリウム、マグネシウム、タングステン、または、これらと同等の熱伝導性を有する金属材料40を用いることが可能である。
【0050】
以上、この発明の実施例を図面により詳述してきたが、実施例はこの発明の例示にしか過ぎないものであるため、この発明は実施例の構成にのみ限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれることは勿論である。また、例えば、各実施例に複数の構成が含まれている場合には、特に記載がなくとも、これらの構成の可能な組合せが含まれることは勿論である。また、複数の実施例や変形例が示されている場合には、特に記載がなくとも、これらに跨がった構成の組合せのうちの可能なものが含まれることは勿論である。また、図面に描かれている構成については、特に記載がなくとも、含まれることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明の実施例にかかるパウダースラッシュ成形装置の金型温度測定装置の部分拡大側面図である。
【図2】図1の分解図である。
【図3】図1の接触式温度センサーの平面図である。
【図4】穴埋治具を取付けた状態の部分拡大側面図である。
【図5】測定データのイメージを示すグラフである。
【図6】検証実験の結果を示すグラフである。
【図7】従来例にかかるパウダースラッシュ成形装置の金型温度測定装置の全体的な構成図である。
【図8】他の従来例にかかる金型温度測定手段の全体的な構成図である。
【図9】別の従来例にかかる金型温度測定手段の全体的な構成図である。
【符号の説明】
【0052】
1 金型
3 リザーバ容器
4 粉体材料
21 パウダースラッシュ成形装置
22 金型温度測定手段
23 接触式温度センサー
24 成形面
25 感温部
31 取付孔
32 センサー保持治具
32 穴埋治具

【特許請求の範囲】
【請求項1】
粉体材料を収容可能なリザーバ容器の開口縁部に、加熱した金型をシール状態で被着し、リザーバ容器と金型とを回転させることにより、金型の表面に粉体材料を溶融付着させて成形を行うようにしたパウダースラッシュ成形装置に対し、
前記金型の温度を測定可能な金型温度測定手段が設けられたパウダースラッシュ成形装置の金型温度測定装置において、
前記金型温度測定手段が、接触式温度センサーとされると共に、
該接触式温度センサーが、金型の表面側に配置されたことを特徴とするパウダースラッシュ成形装置の金型温度測定装置。
【請求項2】
前記接触式温度センサーが、金型の表面に対して、感温部を突出させた状態で設置されたことを特徴とする請求項1記載のパウダースラッシュ成形装置の金型温度測定装置。
【請求項3】
前記金型に取付孔が設けられ、該取付孔に対して、接触式温度センサーを突出状態で挿入保持可能なセンサー保持治具と、取付孔を穴埋可能な穴埋治具とを、選択的に着脱交換可能に構成したことを特徴とする請求項2記載のパウダースラッシュ成形装置の金型温度測定装置。
【請求項4】
前記センサー保持治具が、熱伝導性の良い金属材料で構成されたことを特徴とする請求項3記載のパウダースラッシュ成形装置の金型温度測定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−260235(P2008−260235A)
【公開日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−105747(P2007−105747)
【出願日】平成19年4月13日(2007.4.13)
【出願人】(000004765)カルソニックカンセイ株式会社 (3,404)
【Fターム(参考)】