説明

パターン形成方法及び半導体装置の製造方法

【課題】微細なホールパターンを低コストで確実に形成することが可能な方法を提供する。
【解決手段】実施形態に係るパターン形成方法は、インプリント法を用いて、第1の方向に延伸する溝パターンを有するインプリント材料層12aを基板上に形成する工程と、溝パターンをポジ型のレジスト材料で埋める工程と、第1の方向に直交する第2の方向に延伸する透光パターンを有するマスクを介してレジスト材料を露光する工程と、透光パターンを介して露光されたレジスト材料の部分を除去することでホールパターン15を形成する工程とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、パターン形成方法及び半導体装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体装置(半導体集積回路装置)の微細化に伴い、微細なホールパターンを形成することが難しくなってきている。
【0003】
微細なパターンを形成するための技術として、EUV(extreme ultraviolet)リソグラフィが提案されている。しかしながら、EUV露光の限界よりも微細なホールパターンを形成する場合には、2回以上の露光を行う必要がある。EUVリソグラフィは、非常にプロセスコストが高いため、2回以上の露光を行うと、製造コストが大幅に上昇する。
【0004】
一方、微細なパターンを形成するための技術として、インプリントリソグラフィ(ナノインプリントリソグラフィ)も提案されている。しかしながら、インプリントリソグラフィでホールパターンを形成する場合、ホールパターンはラインパターンに比べてパターン占有率が小さいため、インプリント樹脂をテンプレートの凹部内に確実に充填することが困難である。
【0005】
このように、従来は、微細なホールパターンを低コストで確実に形成することが困難であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平5−326358号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
微細なホールパターンを低コストで確実に形成することが可能な方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
実施形態に係るパターン形成方法は、インプリント法を用いて、第1の方向に延伸する溝パターンを有するインプリント材料層を基板上に形成する工程と、前記溝パターンをポジ型のレジスト材料で埋める工程と、前記第1の方向に直交する第2の方向に延伸する透光パターンを有するマスクを介して前記レジスト材料を露光する工程と、前記透光パターンを介して露光された前記レジスト材料の部分を除去することでホールパターンを形成する工程と、を備える。
【0009】
実施形態に係るパターン形成方法は、インプリント法を用いて、第1の方向に延伸する溝パターンを有するインプリント材料層を基板上に形成する工程と、前記溝パターンをネガ型のレジスト材料で埋める工程と、前記第1の方向に直交する第2の方向に延伸する遮光パターンを有するマスクを介して前記レジスト材料を露光する工程と、前記遮光パターンにより露光されなかった前記レジスト材料の部分を除去することでホールパターンを形成する工程と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】第1の実施形態に係るパターン形成方法の一部を模式的に示した図である。
【図2】第1の実施形態に係るパターン形成方法の一部を模式的に示した図である。
【図3】第1の実施形態に係るパターン形成方法の一部を模式的に示した図である。
【図4】第1の実施形態に係るパターン形成方法の一部を模式的に示した図である。
【図5】第1の実施形態に係るパターン形成方法の一部を模式的に示した図である。
【図6】第2の実施形態に係るパターン形成方法の一部を模式的に示した図である。
【図7】第2の実施形態に係るパターン形成方法の一部を模式的に示した図である。
【図8】第2の実施形態に係るパターン形成方法の一部を模式的に示した図である。
【図9】第2の実施形態に係るパターン形成方法の一部を模式的に示した図である。
【図10】第2の実施形態に係るパターン形成方法の一部を模式的に示した図である。
【図11】第3の実施形態に係るパターン形成方法の一部を模式的に示した図である。
【図12】第3の実施形態に係るパターン形成方法の一部を模式的に示した図である。
【図13】第3の実施形態に係るパターン形成方法の一部を模式的に示した図である。
【図14】第3の実施形態に係るパターン形成方法の一部を模式的に示した図である。
【図15】第3の実施形態に係るパターン形成方法の一部を模式的に示した図である。
【図16】第3の実施形態に係るパターン形成方法の一部を模式的に示した図である。
【図17】第3の実施形態に係るパターン形成方法の一部を模式的に示した図である。
【図18】第4の実施形態に係るパターン形成方法の一部を模式的に示した図である。
【図19】第4の実施形態に係るパターン形成方法の一部を模式的に示した図である。
【図20】第4の実施形態に係るパターン形成方法の一部を模式的に示した図である。
【図21】第4の実施形態に係るパターン形成方法の一部を模式的に示した図である。
【図22】第4の実施形態に係るパターン形成方法の一部を模式的に示した図である。
【図23】第4の実施形態に係るパターン形成方法の一部を模式的に示した図である。
【図24】第4の実施形態に係るパターン形成方法の一部を模式的に示した図である。
【図25】実施形態に係る半導体装置の製造方法を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、実施形態を図面を参照して説明する。
【0012】
(実施形態1)
図1〜図5は、第1の実施形態に係るパターン形成方法を模式的に示した図である。図1(a)〜図5(a)は平面図、図1(b)〜図5(b)は図1(a)〜図5(a)のB−B線に沿った断面図、図5(c)は図5(a)のC−C線に沿った断面図である。
【0013】
まず、図1(a)及び図1(b)に示すように、半導体基板(半導体ウェハ)11上に、光硬化型のインプリント材料(ナノインプリント材料)12を例えばインクジェット法によって供給する(塗布する)。
【0014】
次に、図2(a)及び図2(b)に示すように、半導体基板11上に供給されたインプリント材料12に、所定の方向(第1の方向)に延伸する凸パターンを有するテンプレート(図示せず)を接触させる(押し付ける)。具体的には、テンプレートに形成されたパターンは、20nmのハーフピッチを有するラインアンドスペースパターンである。続いて、テンプレートが接触した状態で紫外(UV)光を照射し、インプリント材料12を硬化させる。さらに、テンプレートを半導体基板11から離型する。これにより、図2(a)及び図2(b)に示すように、テンプレートの凸パターンに対応した溝パターン13を有するインプリント材料層12aが得られる。なお、実際には、上述した工程を必要な回数(ショット数)繰り返すことで、半導体基板11の全面にインプリントパターンが形成される。
【0015】
次に、図3(a)及び図3(b)に示すように、溝パターン13をポジ型レジスト材料14で埋める。具体的には、EUV用のポジ型レジスト材料をスピン塗布法によって、インプリントパターンを有する半導体基板11上に塗布する。さらに、ポジ型レジスト材料14に対してベーク処理を行う。なお、図3(a)及び図3(b)では、ポジ型レジスト材料14がインプリントパターン(インプリント材料層12a)を完全に覆っているが、少なくともポジ型レジスト材料14が溝パターン13を埋めていればよい。
【0016】
次に、図4(a)及び図4(b)に示すように、溝パターン13の延伸方向(第1の方向)に直交する方向(第2の方向)に延伸する透光パターンを有するフォトマスク(図示せず)を介して、ポジ型レジスト材料14をEUV光によって露光する。具体的には、フォトマスクに形成されたパターンは、20nmのハーフピッチを有するラインアンドスペースパターンである。この露光処理により、ポジ型レジスト材料14には、非露光領域14a及び露光領域14bが形成される。さらに、露光されたポジ型レジスト材料14に対してベーク処理を行う。
【0017】
次に、図5(a)及び図5(b)に示すように、ポジ型レジスト材料14を現像する。具体的には、2.38%TMAH水溶液を用いて現像処理を行う。この現像処理により、ポジ型レジスト材料14の露光領域14bが除去され、非露光領域14aがラインパターンとして残る。その結果、ライン状のインプリント材料層12a及びライン状のポジ型レジスト材料層(非露光領域)14aのいずれも形成されていない領域にホールパターン15が形成される。
【0018】
以上のように、本実施形態によれば、インプリント材料層のパターン12aはラインパターンである。そのため、ホールパターンに比べてパターン占有率が大きく、インプリント樹脂をテンプレートの凹部内に確実に充填することが可能である。また、レジスト材料層のパターン14aの形成には、1回のEUV露光を行えばよい。そのため、製造コストの上昇を抑えることができる。したがって、本実施形態によれば、微細なホールパターンを低コストで確実に形成することが可能となる。
【0019】
(実施形態2)
図6〜図10は、第2の実施形態に係るパターン形成方法を模式的に示した図である。図6(a)〜図10(a)は平面図、図6(b)〜図10(b)は図6(a)〜図10(a)のB−B線に沿った断面図、図10(c)は図10(a)のC−C線に沿った断面図である。
【0020】
まず、図6(a)及び図6(b)に示すように、半導体基板(半導体ウェハ)21上に、光硬化型のインプリント材料(ナノインプリント材料)22を例えばインクジェット法によって供給する(塗布する)。
【0021】
次に、図7(a)及び図7(b)に示すように、半導体基板21上に供給されたインプリント材料22に、所定の方向(第1の方向)に延伸する凸パターンを有するテンプレート(図示せず)を接触させる(押し付ける)。具体的には、テンプレートに形成されたパターンは、20nmのハーフピッチを有するラインアンドスペースパターンである。続いて、テンプレートが接触した状態で紫外(UV)光を照射し、インプリント材料22を硬化させる。さらに、テンプレートを半導体基板21から離型する。これにより、図7(a)及び図7(b)に示すように、テンプレートの凸パターンに対応した溝パターン23を有するインプリント材料層22aが得られる。なお、実際には、上述した工程を必要な回数(ショット数)繰り返すことで、半導体基板21の全面にインプリントパターンが形成される。
【0022】
次に、図8(a)及び図8(b)に示すように、溝パターン23をネガ型レジスト材料24で埋める。具体的には、EUV用のネガ型レジスト材料をスピン塗布法によって、インプリントパターンを有する半導体基板21上に塗布する。さらに、ネガ型レジスト材料24に対してベーク処理を行う。なお、図8(a)及び図8(b)では、ネガ型レジスト材料24がインプリントパターン(インプリント材料層22a)を完全に覆っているが、少なくともネガ型レジスト材料24が溝パターン23を埋めていればよい。
【0023】
次に、図9(a)及び図9(b)に示すように、溝パターン23の延伸方向(第1の方向)に直交する方向(第2の方向)に延伸する遮光パターンを有するフォトマスク(図示せず)を介して、ネガ型レジスト材料24をEUV光によって露光する。具体的には、フォトマスクに形成されたパターンは、20nmのハーフピッチを有するラインアンドスペースパターンである。この露光処理により、ネガ型レジスト材料24には、露光領域24a及び非露光領域24bが形成される。さらに、露光されたネガ型レジスト材料24に対してベーク処理を行う。
【0024】
次に、図10(a)及び図10(b)に示すように、ネガ型レジスト材料24を現像する。具体的には、2.38%TMAH水溶液を用いて現像処理を行う。この現像処理により、ネガ型レジスト材料24の非露光領域24bが除去され、露光領域24aがラインパターンとして残る。その結果、ライン状のインプリント材料層22a及びライン状のネガ型レジスト材料層(露光領域)24aのいずれも形成されていない領域にホールパターン25が形成される。
【0025】
以上のように、本実施形態によれば、インプリント材料層のパターン22aはラインパターンである。そのため、ホールパターンに比べてパターン占有率が大きく、インプリント樹脂をテンプレートの凹部内に確実に充填することが可能である。また、レジスト材料層のパターン24aの形成には、1回のEUV露光を行えばよい。そのため、製造コストの上昇を抑えることができる。したがって、本実施形態によれば、微細なホールパターンを低コストで確実に形成することが可能となる。
【0026】
(実施形態3)
図11〜図17は、第3の実施形態に係るパターン形成方法を模式的に示した図である。図11(a)〜図17(a)は平面図、図11(b)〜図17(b)は図11(a)〜図17(a)のB−B線に沿った断面図、図15(c)〜図17(c)は図15(a)〜図17(a)のC−C線に沿った断面図である。
【0027】
まず、図11(a)及び図11(b)に示すように、半導体基板(半導体ウェハ)31上に、光硬化型のインプリント材料(ナノインプリント材料)32を例えばインクジェット法によって供給する(塗布する)。
【0028】
次に、図12(a)及び図12(b)に示すように、半導体基板31上に供給されたインプリント材料32に、所定の方向(第1の方向)に延伸する凸パターンを有するテンプレート(図示せず)を接触させる(押し付ける)。具体的には、テンプレートに形成されたパターンは、20nmのハーフピッチを有するラインアンドスペースパターンである。続いて、テンプレートが接触した状態で紫外(UV)光を照射し、インプリント材料32を硬化させる。さらに、テンプレートを半導体基板31から離型する。これにより、図12(a)及び図12(b)に示すように、テンプレートの凸パターンに対応した溝パターン33を有するインプリント材料層32aが得られる。なお、実際には、上述した工程を必要な回数(ショット数)繰り返すことで、半導体基板31の全面にインプリントパターンが形成される。
【0029】
次に、図13(a)及び図13(b)に示すように、溝パターン33をポジ型レジスト材料34で埋める。具体的には、EUV用のポジ型レジスト材料をスピン塗布法によって、インプリントパターンを有する半導体基板31上に塗布する。さらに、ポジ型レジスト材料34に対してベーク処理を行う。なお、図13(a)及び図13(b)では、ポジ型レジスト材料34がインプリントパターン(インプリント材料層32a)を完全に覆っているが、少なくともポジ型レジスト材料34が溝パターン33を埋めていればよい。
【0030】
次に、図14(a)及び図14(b)に示すように、溝パターン33の延伸方向(第1の方向)に直交する方向(第2の方向)に延伸する透光パターンを有するフォトマスク(図示せず)を介して、ポジ型レジスト材料34をEUV光によって露光する。具体的には、フォトマスクに形成されたパターンは、24nmのハーフピッチを有するラインアンドスペースパターンである。この露光処理により、ポジ型レジスト材料34には、非露光領域34a及び露光領域34bが形成される。さらに、露光されたポジ型レジスト材料34に対してベーク処理を行う。
【0031】
次に、図15(a)及び図15(b)に示すように、ポジ型レジスト材料34を現像する。具体的には、2.38%TMAH水溶液を用いて現像処理を行う。この現像処理により、ポジ型レジスト材料34の露光領域34bが除去され、非露光領域34aがラインパターンとして残る。その結果、ライン状のインプリント材料層32a及びライン状のポジ型レジスト材料層(非露光領域)34aのいずれも形成されていない領域にホールパターン35が形成される。
【0032】
次に、図16(a)及び図16(b)に示すように、ホールパターン35が形成された半導体基板31上に側壁材料36を塗布する。具体的には、側壁材料36としてRELACS剤をスピンコートによって塗布する。これにより、ホールパターン35が側壁材料36によって埋められる。
【0033】
次に、図17(a)及び図17(b)に示すように、加熱処理を行う。この加熱処理により、ポジ型レジスト材料層34a中に残存している酸と側壁材料(RELACS剤)36とが架橋反応する。さらに、水洗処理を行うことで、未反応の側壁材料36を除去する。これにより、ホールパターン35の一対の側面を規定するポジ型レジスト材料層34aの部分に側壁膜36aが形成される。その結果、シュリンクされたホールパターン35aが得られる。
【0034】
以上のように、本実施形態においても、第1の実施形態と同様に、微細なホールパターンを低コストで確実に形成することが可能とである。また、本実施形態では、ホールパターンのシュリンクを行うことで、レジスト材料層のパターン34aのピッチを大ききしても、微細なホールパターンを形成することが可能である。
【0035】
(実施形態4)
図18〜図24は、第4の実施形態に係るパターン形成方法を模式的に示した図である。図18(a)〜図24(a)は平面図、図18(b)〜図24(b)は図18(a)〜図24(a)のB−B線に沿った断面図、図22(c)〜図24(c)は図22(a)〜図24(a)のC−C線に沿った断面図である。
【0036】
まず、図18(a)及び図18(b)に示すように、半導体基板(半導体ウェハ)41上に、光硬化型のインプリント材料(ナノインプリント材料)42を例えばインクジェット法によって供給する(塗布する)。
【0037】
次に、図19(a)及び図19(b)に示すように、半導体基板41上に供給されたインプリント材料42に、所定の方向(第1の方向)に延伸する凸パターンを有するテンプレート(図示せず)を接触させる(押し付ける)。具体的には、テンプレートに形成されたパターンは、20nmのハーフピッチを有するラインアンドスペースパターンである。続いて、テンプレートが接触した状態で紫外(UV)光を照射し、インプリント材料42を硬化させる。さらに、テンプレートを半導体基板41から離型する。これにより、図19(a)及び図19(b)に示すように、テンプレートの凸パターンに対応した溝パターン43を有するインプリント材料層42aが得られる。なお、実際には、上述した工程を必要な回数(ショット数)繰り返すことで、半導体基板41の全面にインプリントパターンが形成される。
【0038】
次に、図20(a)及び図20(b)に示すように、溝パターン43をネガ型レジスト材料44で埋める。具体的には、EUV用のネガ型レジスト材料をスピン塗布法によって、インプリントパターンを有する半導体基板41上に塗布する。さらに、ネガ型レジスト材料44に対してベーク処理を行う。なお、図20(a)及び図20(b)では、ネガ型レジスト材料44がインプリントパターン(インプリント材料層42a)を完全に覆っているが、少なくともネガ型レジスト材料44が溝パターン43を埋めていればよい。
【0039】
次に、図21(a)及び図21(b)に示すように、溝パターン43の延伸方向(第1の方向)に直交する方向(第2の方向)に延伸する遮光パターンを有するフォトマスク(図示せず)を介して、ネガ型レジスト材料44をEUV光によって露光する。具体的には、フォトマスクに形成されたパターンは、24nmのハーフピッチを有するラインアンドスペースパターンである。この露光処理により、ネガ型レジスト材料44には、露光領域44a及び非露光領域44bが形成される。さらに、露光されたネガ型レジスト材料44に対してベーク処理を行う。
【0040】
次に、図22(a)及び図22(b)に示すように、ネガ型レジスト材料44を現像する。具体的には、2.38%TMAH水溶液を用いて現像処理を行う。この現像処理により、ネガ型レジスト材料44の非露光領域44bが除去され、露光領域44aがラインパターンとして残る。その結果、ライン状のインプリント材料層42a及びライン状のネガ型レジスト材料層(露光領域)44aのいずれも形成されていない領域にホールパターン45が形成される。
【0041】
次に、図23(a)及び図23(b)に示すように、ホールパターン45が形成された半導体基板41上に側壁材料46を塗布する。具体的には、側壁材料46としてRELACS剤をスピンコートによって塗布する。これにより、ホールパターン45が側壁材料46によって埋められる。
【0042】
次に、図24(a)及び図24(b)に示すように、加熱処理を行う。この加熱処理により、ポジ型レジスト材料層44a中に残存している酸と側壁材料(RELACS剤)46とが架橋反応する。さらに、水洗処理を行うことで、未反応の側壁材料46を除去する。これにより、ホールパターン45の一対の側面を規定するポジ型レジスト材料層44aの部分に側壁膜46aが形成される。その結果、シュリンクされたホールパターン45aが得られる。
【0043】
以上のように、本実施形態においても、第2の実施形態と同様に、微細なホールパターンを低コストで確実に形成することが可能とである。また、本実施形態では、ホールパターンのシュリンクを行うことで、レジスト材料層のパターン44aのピッチを大ききしても、微細なホールパターンを形成することが可能である。
【0044】
なお、上述した第1〜第4の実施形態の方法は、半導体装置の製造方法に適用可能である。図25は、半導体装置の製造方法を示したフローチャートである。
【0045】
まず、第1〜第4の実施形態のいずれかの方法によってホールパターンを形成する(S1)。次に、ホールパターンを規定するインプリント材料層及びレジスト材料層のパターンをマスクとして用いて、下地層のエッチングを行う。その結果、下地層にホールパターンが形成される。
【0046】
このように、上述した第1〜第4の実施形態のパターン形成方法を半導体装置の製造方法に適用することで、微細なホールパターンを形成することができる。
【0047】
また、上述した第1〜第4の実施形態では、レジスト材料を露光する工程において、EUV光を用いたが、一般には光又は電子線を用いることが可能である。例えば、G線、i線、KrFエキシマレーザー光、ArFエキシマレーザー光、等を用いることが可能である。
【0048】
また、上述した第1〜第4の実施形態では、規則的に配列されたホールパターンの形成方法について説明したが、所望のホールパターンの形成方法に上述した方法を適用することが可能である。例えば、単一のホールパターンの形成にも上述した方法を適用することが可能である。
【0049】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0050】
11、21、31、41…半導体基板
12、22、32、42…インプリント材料
12a、22a、32a、42a…インプリント材料層
13、23、33、43…溝パターン
14、34…ポジ型レジスト材料
14a、34a…非露光領域 14b、34b…露光領域
24、44…ネガ型レジスト材料
24a、44a…露光領域 24b、44b…非露光領域
15、25、35、45…ホールパターン
35a、45a…シュリンクされたホールパターン
36、46…側壁材料 36a、46a…側壁膜

【特許請求の範囲】
【請求項1】
インプリント法を用いて、第1の方向に延伸する溝パターンを有するインプリント材料層を基板上に形成する工程と、
前記溝パターンをポジ型のレジスト材料で埋める工程と、
前記第1の方向に直交する第2の方向に延伸する透光パターンを有するマスクを介して前記レジスト材料を露光する工程と、
前記透光パターンを介して露光された前記レジスト材料の部分を除去することでホールパターンを形成する工程と、
を備えたことを特徴とするパターン形成方法。
【請求項2】
インプリント法を用いて、第1の方向に延伸する溝パターンを有するインプリント材料層を基板上に形成する工程と、
前記溝パターンをネガ型のレジスト材料で埋める工程と、
前記第1の方向に直交する第2の方向に延伸する遮光パターンを有するマスクを介して前記レジスト材料を露光する工程と、
前記遮光パターンにより露光されなかった前記レジスト材料の部分を除去することでホールパターンを形成する工程と、
を備えたことを特徴とするパターン形成方法。
【請求項3】
前記インプリント材料層を形成する工程は、
前記基板上にインプリント材料を供給する工程と、
前記基板上に供給されたインプリント材料に前記第1の方向に延伸する凸パターンを有するテンプレートを接触させる工程と、
前記テンプレートが接触した状態で前記インプリント材料を硬化させる工程と、
前記テンプレートを離型することで前記凸パターンに対応した前記溝パターンを有する前記インプリント材料層を得る工程と、
を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のパターン形成方法。
【請求項4】
前記ホールパターンの一対の側面を規定する前記レジスト材料の部分に側壁膜を形成する工程をさらに備えた
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のパターン形成方法。
【請求項5】
前記レジスト材料を露光する工程は、光又は電子線を用いて行われる
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のパターン形成方法。
【請求項6】
前記レジスト材料を露光する工程は、EUV光を用いて行われる
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のパターン形成方法。
【請求項7】
請求項1又は2に記載のホールパターンを用いてエッチングを行う
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【公開番号】特開2013−26231(P2013−26231A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−156002(P2011−156002)
【出願日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】