説明

パチンコ遊技機

【課題】保留絵柄36の変化を視覚的に容易に認識可能にすること。
【解決手段】保留演出映像1は1回保留領域101内の保留絵柄36〜4回保留領域104内の保留絵柄36のいずれか1つを縦向きから横向きに変化させるものであり、保留演出映像2は横向きの保留絵柄36を炎上させるものであり、保留演出映像1および保留演出映像2のそれぞれが表示開始される前にはマットの絵柄39の前方にサイコロの絵柄38が変動状態および変動停止状態で順に表示される。このサイコロの絵柄38の変動停止は横向きとなる保留絵柄36および炎上する保留絵柄36のそれぞれを報知する目で行われるものであり、遊技者はサイコロの絵柄38の変動停止状態での目から保留絵柄36の変化を視覚的に容易に認識することが可能になる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は遊技球が始動口に入球した場合に特別入球口を開放状態とする大当りであるか否かを判定する構成のパチンコ遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
パチンコ遊技機には遊技球が始動口に入球した場合に一定値を保留回数に加算し、図柄遊技の映像が表示開始された場合に一定値を保留回数から減算する構成のものがある。この保留回数は遊技球が始動口に入球することなく表示可能な図柄遊技の映像の表示回数を示すものであり、保留回数に応じた数の保留絵柄を表示器に表示することで遊技者に報知される。このパチンコ遊技機には先読みを行う構成のものがある。この先読みは図柄遊技の映像の演出内容を判定する正規処理が開始される前に図柄遊技の映像の演出内容を判定するものであり、遊技球が始動口に入球した時点で行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−19683号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のパチンコ遊技機の場合には図柄遊技の映像が特定の演出内容で表示されると先読みされた時点で当該図柄遊技に応じた1つの保留絵柄を通常の態様から別の態様に変化させ、遊技者に1つの保留絵柄の態様の変化から特定の演出内容の図柄遊技の映像が保留されていると報知している。このため、遊技者が1つの保留絵柄の態様の変化に気付き難い問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のパチンコ遊技機は次の[1]始動口〜[11]映像表示手段を備えたものである。
[1]始動口は遊技球が入球可能なものであり、図2の特別図柄始動口23は始動口に相当する。
[2]特別入球口は遊技球が入球可能な開放状態および入球不能な閉鎖状態相互間で切換えられるものであり、図2の特別入賞口25は特別入球口に相当する。
[3]データメモリは遊技データの検出結果が記録されるものである。図6の保留データエリアはデータメモリに相当し、カウンタMC1の値およびカウンタMC2の値は遊技データに相当する。
[4]遊技データ記録手段は遊技球が始動口に入球する毎に遊技データを検出し、遊技データの検出結果をデータメモリに記録するものであり、図5のステップS17は遊技データ記録手段に相当する。
[5]遊技データ検出手段はデータメモリに遊技データが記録されているか否かを判断するものであり、データメモリに遊技データが記録されていると判断した場合にデータメモリから最も古い遊技データを検出する。図7のステップS32およびステップS38は遊技データ検出手段に相当する。
[6]遊技データ処理手段はデータメモリから最も古い遊技データが検出された場合に遊技データの検出結果に基づいて特別入球口を開放状態にする大当りであるか否かを判定すると共に大当りであるか否かの判定結果を遊技者に報知する図柄遊技の映像の演出内容を決めるための演出情報を設定するものである。図7のステップS39および図8のステップS54は遊技データ処理手段に相当し、変動開始コマンドは演出情報に相当する。
[7]表示器は図柄遊技の映像が演出情報の設定結果に応じた演出内容で表示されるものであり、図柄遊技の映像の表示が保留されていると遊技者に報知する保留絵柄が一定の表示順序で表示される複数の保留領域を有している。図2の装飾図柄表示器34は表示器に相当し、装飾図柄遊技の映像は図柄遊技の映像に相当する。図31の1回保留領域101と2回保留領域102と3回保留領域103と4回保留領域104のそれぞれは保留領域に相当するものであり、1回保留領域101には表示順序(1)が設定され、2回保留領域102には表示順序(2)が設定され、3回保留領域103には表示順序(3)が設定され、4回保留領域104には表示順序(4)が設定されている。
[8]遊技データ消去手段は表示器に図柄遊技の映像が表示開始される毎にデータメモリから最も古い遊技データを消去するものであり、図8のステップS60は遊技データ消去手段に相当する。
[9]保留表示手段はデータメモリに遊技データが記録される毎およびデータメモリから遊技データが消去される毎のそれぞれに表示器にデータメモリの遊技データの記録数に応じた数の保留絵柄を予め決められた通常の態様で表示するものであり、保留絵柄を表示順序が1番の保留領域内から保留絵柄の数に応じた表示順序の保留領域内まで表示する。図3の表示制御回路80は保留表示手段に相当する。
[10]先読み手段はデータメモリに遊技データが記録される毎に遊技データ処理手段が遊技データに基づいてどのような演出情報を設定するかを判定する先読みを行うものであり、先読みを遊技データ処理手段が遊技データに基づいて演出情報を設定するより前に行う。図14のステップS141は先読み手段に相当し、図15の(b)の先読み結果2は演出情報の先読み結果に相当する。
[11]映像表示手段は先読み手段が特定の演出情報が設定されると先読みした場合に特定の演出情報の先読み結果に応じた1つの保留領域内の保留絵柄を通常の態様から通常の態様とは異なる第1の異なる態様に変更する第1の保留演出映像を表示し、第1の保留演出映像の表示を終えた後に第1の異なる態様の保留絵柄を通常の態様および第1の異なる態様のいずれとも異なる第2の異なる態様に変更する第2の保留演出映像を表示するものである。図3の表示制御回路80は映像表示手段に相当し、変動開始コマンド04と変動開始コマンド14のそれぞれの先読み結果は特定の演出情報の先読み結果に相当する。保留絵柄36の向きを縦向きから横向きに変える映像は第1の保留演出映像に相当し、横向きの保留絵柄36は保留絵柄の第1の異なる態様に相当する。保留絵柄36が炎上する映像は第2の保留演出映像に相当し、炎上する保留絵柄36は保留絵柄の第2の異なる態様に相当する。この映像表示手段は第1の保留演出映像および第2の保留演出映像のそれぞれを表示開始する前に表示器の表示領域内に表示領域に対して映像的に区画された演出領域の絵柄を表示する処理(図32のステップS431/図34のステップS441参照)を行い、第1の保留演出映像および第2の保留演出映像のそれぞれを表示開始する前に演出領域の絵柄を表示した場合に「複数の保留領域のそれぞれの表示順序を遊技者に報知する相互に異なる複数の態様となることが映像的に可能な識別符号の絵柄」を演出領域の絵柄の前方に識別符号の絵柄の態様が変化する変動状態で表示開始する処理を行い(図32のステップS432/図34のステップS442参照)、第1の保留演出映像を表示開始する前に識別符号の絵柄を変動状態で表示開始した場合に識別符号の絵柄が第1の異なる態様に変更される保留絵柄を遊技者に報知する態様となるように識別符号の絵柄を変動停止状態で表示する処理を行うと共に第2の保留演出映像を表示開始する前に識別符号の絵柄を変動状態で表示開始した場合に識別符号の絵柄が第2の異なる態様に変更される保留絵柄を遊技者に報知する態様となるように識別符号の絵柄を変動停止状態で表示する処理を行うものであり(図32のステップS433/図34のステップS443参照)、第1の保留演出映像で保留絵柄を第1の異なる態様に変更した後および第2の保留演出映像で保留絵柄を第2の異なる態様に変更した後のそれぞれに演出領域の絵柄および識別符号の絵柄を消去する(図32のステップS436/図33のステップS437/図34のステップS446/図34のステップS447参照)。図33のマットの絵柄39は演出領域の絵柄に相当し、図33のサイコロの絵柄38は識別符号の絵柄に相当する。
【発明の効果】
【0006】
特定の演出情報が設定されると先読みされた場合には表示器に第1の保留演出映像が表示され、第1の保留演出映像の表示が終了した後に第2の保留演出映像が表示される。第1の保留演出映像は特定の演出情報の先読み結果に応じた1つの保留領域内の保留絵柄を通常の態様から第1の異なる態様に変化させるものであり、第2の保留演出映像は第1の異なる態様の保留絵柄を第2の異なる態様に変化させるものであり、遊技者は態様が変化した保留絵柄がいずれの表示順序の保留領域内にあるかに応じて特定の演出情報に応じた特定の演出内容の図柄遊技の映像がいつ表示されるかを認識することが可能になる。
【0007】
第1の保留演出映像および第2の保留演出映像のそれぞれが表示開始される前には表示器の表示領域内に演出領域の絵柄が表示される。この演出領域の絵柄は表示器の表示領域に対して映像的に区画されたものであり、演出領域の絵柄が表示された場合には識別符号の絵柄が変動状態で表示開始される。この識別符号の絵柄は複数の保留領域のそれぞれの表示順序を遊技者に報知する相互に異なる複数の態様となることが可能なものであり、識別符号の絵柄が変動状態で表示開始された場合には識別符号の絵柄が変動停止状態となる。この識別符号の絵柄の変動停止は第1の保留演出映像が表示開始される前には第1の異なる態様に変化する保留絵柄を遊技者に報知する態様で行われ、第2の保留演出映像が表示開始される前には第2の異なる態様に変化する保留絵柄を遊技者に報知する態様で行われるものであり、遊技者は識別符号の絵柄の変動停止状態での態様から第1の保留演出映像および第2の保留演出映像のそれぞれでの保留絵柄の態様の変化を視覚的に容易に認識することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】実施例1を示す図(パチンコ遊技機の外観を斜め前方から示す図)
【図2】遊技盤の外観を前方から示す図
【図3】電気的な構成を示す図
【図4】メイン制御回路のメイン処理を示すフローチャート
【図5】メイン制御回路の保留データ処理を示すフローチャート
【図6】メイン制御回路の保留データエリアを示す図
【図7】メイン制御回路の大当り判定処理を示すフローチャート
【図8】メイン制御回路の変動開始コマンド選択処理を示すフローチャート
【図9】メイン制御回路の変動開始コマンドテーブルを示す図
【図10】メイン制御回路の変動表示時間テーブルを示す図
【図11】メイン制御回路の特別図柄遊技処理を示すフローチャート
【図12】演出制御回路のメイン処理を示すフローチャート
【図13】演出制御回路の保留加算コマンド処理を示すフローチャート
【図14】演出制御回路の先読み処理を示すフローチャート
【図15】(a)は演出制御回路の先読みコマンドエリアを示す図、(b)は先読み結果エリアを示す図
【図16】(a)は演出制御回路の先読み結果テーブル1を示す図、(b)は先読み結果テーブル2を示す図
【図17】演出制御回路の変動表示時間テーブルを示す図
【図18】演出制御回路のサイコロ演出開始処理1を示すフローチャート
【図19】演出制御回路の横向きコマンドテーブルを示す図
【図20】演出制御回路の装飾図柄遊技処理を示すフローチャート
【図21】演出制御回路の変動開始コマンド処理を示すフローチャート
【図22】演出制御回路のビデオコマンドテーブルを示す図
【図23】演出制御回路の保留減算コマンド処理を示すフローチャート
【図24】演出制御回路の横向きコマンド処理を示すフローチャート
【図25】演出制御回路のサイコロ演出開始処理2を示すフローチャート
【図26】演出制御回路の炎上コマンドテーブルを示す図
【図27】演出制御回路の炎上コマンド処理を示すフローチャート
【図28】装飾図柄遊技の映像を示す図
【図29】表示制御回路の装飾図柄遊技用のビデオデータの一覧
【図30】表示制御回路の保留演出表示処理を示すフローチャート
【図31】表示制御回路が保留表示コマンドに応じて表示する映像を示す図
【図32】表示制御回路のサイコロ演出表示処理1を示すフローチャート
【図33】表示制御回路がサイコロ演出表示処理1を行うことで表示する映像を示す図
【図34】表示制御回路のサイコロ演出表示処理2を示すフローチャート
【図35】表示制御回路がサイコロ演出表示処理2を行うことで表示する映像を示す図
【図36】実施例2を示す図18相当図
【図37】図30相当図
【図38】表示制御回路のサイコロ演出表示処理3を示すフローチャート
【図39】表示制御回路がサイコロ演出表示処理3を行うことで表示する映像を示す図
【図40】実施例3を示す図5相当図
【図41】図13相当図
【図42】演出制御回路のサイコロ演出開始処理1を示すフローチャート
【図43】演出制御回路のサイコロ演出開始処理2を示すフローチャート
【図44】図23相当図
【図45】図37相当図
【発明を実施するための形態】
【0009】
【実施例1】
【0010】
パチンコホールの台島には、図1に示すように、外枠1が設置されている。この外枠1は前面および後面のそれぞれが開口する四角筒状をなすものであり、外枠1には外枠1の前方に位置して内枠2が装着されている。この内枠2には横長な長方形状の上皿板3が装着されており、上皿板3には上皿4が固定されている。この上皿4は賞品として払出される遊技球を受けるものであり、上面が開口する容器状をなしている。内枠2には上皿板3の下方に位置して横長な長方形状の下皿板5が装着されており、下皿板5には下皿6が固定されている。この下皿6は上皿4内から溢れた遊技球を受けるものであり、上面が開口する容器状をなしている。
【0011】
下皿板5の右端部には、図1に示すように、ハンドル台7が固定されており、ハンドル台7には発射ハンドル8が装着されている。この発射ハンドル8は遊技者が前方から手指で操作するものであり、前後方向へ指向する軸を中心に回転可能にされている。内枠2には上皿4の後方に位置して発射ソレノイドが固定されており、発射ソレノイドの出力軸には打球槌9が連結されている。この発射ソレノイドは打球槌9の駆動源に相当するものであり、発射ハンドル8が予め決められた発射停止位置から時計回り方向へ回転操作された状態では発射ソレノイドに駆動電源が与えられ、打球槌9が駆動することで上皿4内の遊技球を上皿4内から弾き出す。
【0012】
内枠2には、図1に示すように、上皿板3の上方に位置して前枠10が装着されている。この前枠10は内枠2の前方に配置されたものであり、前枠10には透明な円形状のガラス窓11が固定されている。この前枠10の左上隅部および右上隅部のそれぞれにはスピーカカバー12が固定されている。これら両スピーカカバー12のそれぞれは網状をなすものであり、前枠10には両スピーカカバー12のそれぞれの後方に位置してスピーカ13が配置されている。これら両スピーカ13のそれぞれは効果音を再生するものであり、両スピーカ13のそれぞれが再生した効果音は前方のスピーカカバー12を通して放出される。
【0013】
前枠10には、図1に示すように、両スピーカカバー12のそれぞれの下方に位置して複数のランプカバー14が固定されており、前枠10には複数のランプカバー14のそれぞれの後方に位置して複数の電飾LED15(図3参照)が固定されている。これら複数のランプカバー14のそれぞれは有色透明なものであり、後方の電飾LED15が点灯することで照明される。
【0014】
内枠2には、図2に示すように、垂直な板状の遊技盤16が固定されている。この遊技盤16は前枠10の後方に配置されたものであり、前枠10のガラス窓11は遊技盤16を前方から視覚的に認識可能に覆っている。この遊技盤16には外レール17と内レール18と球止めゴム19が固定されている。これら外レール17〜球止めゴム19のそれぞれは遊技盤16の前方に配置されたものであり、外レール17および内レール18のそれぞれは円弧状の金属板から構成され、球止めゴム19は外レール17および内レール18相互間の隙間を塞ぐゴムから構成されている。
【0015】
遊技盤16には、図2に示すように、発射通路20および遊技領域21が形成されている。発射通路20は外レール17および内レール18相互間に位置する円弧状の隙間を称するものであり、遊技領域21は外レール17と内レール18と球止めゴム19で囲まれた領域のうち発射通路20を除く残りの円形状の領域を称するものであり、打球槌9が弾いた遊技球は発射通路20を通して遊技領域21内に放出される。この遊技領域21内には複数の障害釘22が固定されており、発射通路20から遊技領域21内に放出された遊技球は障害釘22に当りながら遊技領域21内を落下する。
【0016】
遊技盤16には、図2に示すように、遊技領域21内に位置して特別図柄始動口23が固定されている。この特別図柄始動口23は遊技球が上面から入賞することが可能なポケット状をなすものであり、特別図柄始動口23内には特別図柄始動口センサ24(図3参照)が固定されている。この特別図柄始動口センサ24は近接スイッチからなるものであり、遊技球が特別図柄始動口23内に入賞した場合には特別図柄始動口センサ24が遊技球を検出することで特別図柄始動信号を出力する。
【0017】
遊技盤16には、図2に示すように、遊技領域21内に位置して特別入賞口25が固定されている。この特別入賞口25は遊技球が前面から入賞することが可能な箱状をなすものであり、特別入賞口25内には特別入賞口センサ26(図3参照)が固定されている。この特別入賞口センサ26は近接スイッチからなるものであり、遊技球が特別入賞口25内に入賞した場合には特別入賞口センサ26が遊技球を検出することで特別入賞信号を出力する。
【0018】
特別入賞口25には、図2に示すように、扉27が左右方向へ指向する軸28を中心に回転可能に装着されている。この扉27は特別入賞口ソレノイド29(図3参照)の出力軸に連結されており、特別入賞口ソレノイド29の電気的なオフ状態では扉27が垂直な閉鎖状態となることで特別入賞口25の前面を遊技球が入賞不能に閉鎖する。この扉27は特別入賞口ソレノイド29の電気的なオン状態で前方へ水平に倒れた開放状態に回動するものであり、扉27の開放状態では遊技球が扉27に乗って特別入賞口25内に入賞可能になる。
【0019】
遊技盤16の後方には、図2に示すように、賞球払出し装置30が固定されている。この賞球払出し装置30はパルスモータからなる払出モータ31(図3参照)を有するものであり、遊技球が特別図柄始動口23内に入賞した場合および特別入賞口25内に入賞した場合のそれぞれには払出モータ31の回転軸が回転操作されることで上皿4内に単位個数の遊技球が賞品として払出される。
【0020】
遊技領域22内には、図2に示すように、表示台板32が固定されており、表示台板32には特別図柄表示器33および装飾図柄表示器34が固定されている。特別図柄表示器33はLED表示器からなるものであり、特別図柄表示器33には特別図柄として大当り図柄(○)および外れ図柄(×)のそれぞれが表示される。装飾図柄表示器34は特別図柄表示器33に比べて大きな表示領域を有するカラー液晶表示器からなるものであり、装飾図柄表示器34には左列の図柄要素と中列の図柄要素と右列の図柄要素の3つの組合せからなる装飾図柄が表示される。
【0021】
遊技者が上皿4内に遊技球を投入して発射ハンドル8を回転操作した場合には上皿4内の遊技球が遊技盤16の遊技領域21内に発射され、遊技球が障害釘22に当りながら遊技領域21内を落下する。この遊技球が特別図柄始動口23内に入賞する前には特別図柄表示器33に大当り図柄(○)および外れ図柄(×)のいずれかが表示されており、遊技球が特別図柄始動口23内に入賞した場合には特別図柄遊技の映像が表示開始され、賞球払出装置30から単位個数の遊技球が上皿4内に払出される。この特別図柄遊技の映像は特別図柄表示器33に特別図柄を変動状態および変動停止状態で順に表示するものである。特別図柄の変動表示とは特別図柄をその種類を変化させながら表示するものであり、特別図柄の変化は(○)(×)(○)(×)・・の一定順序で行われる。特別図柄の変動停止とは特別図柄の変動表示を(○)(×)のいずれかで停止させるものであり、特別図柄が変動状態となってから変動停止状態となるまでの所要時間を変動表示時間と称する。
【0022】
特別図柄表示器33に特別図柄遊技の映像で大当り図柄が停止表示された場合には大当り遊技が開始される。この大当り遊技は特別入賞口25を開放状態とするものであり、特別入賞口25は特別入賞口25に対する遊技球の入賞個数が限度値に到達または特別入賞口25の開放時間が限度値に到達することで開放状態から閉鎖状態に戻される。この特別入賞口25の開閉動作は大当りラウンドと称されるものであり、大当りラウンドは複数回だけ繰返される。この大当りラウンドの繰返しは大当り遊技に相当するものであり、初回の大当りラウンドが開始されてから最終回の大当りラウンドが終了するまでの大当り遊技中には装飾図柄表示器34に大当り遊技演出の映像が表示され、両スピーカ13のそれぞれから効果音が出力され、複数の電飾LED15のそれぞれが発光する。
【0023】
遊技球が特別図柄始動口23内に入賞した場合には特別図柄遊技の映像が開始されることに同期して装飾図柄遊技の映像が開始され、特別図柄遊技の映像が停止することに同期して装飾図柄遊技の映像が停止する。この装飾図柄遊技の映像は左列の図柄要素と中列の図柄要素と右列の図柄要素のそれぞれを変動状態および変動停止状態で順に表示するものであり、背景映像の前方に重ねて表示される。この装飾図柄遊技の映像の表示中には両スピーカ13のそれぞれから効果音が出力され、複数の電飾LED15のそれぞれが発光する。この装飾図柄遊技の映像は次の通りである。
【0024】
遊技球が特別図柄始動口23内に入賞する前には装飾図柄表示器34に左列の図柄要素と中列の図柄要素と右列の図柄要素のそれぞれとして(1)〜(8)のいずれかの数字図柄が表示されており、遊技球が特別図柄始動口23内に入賞した場合には3列の図柄要素のそれぞれの変動表示が開始される。この図柄要素の変動表示は図柄要素をその種類を変化させながら表示するものであり、3列の図柄要素のそれぞれの変化は(1)(2)(3)(4)(5)(6)(7)(8)(1)・・・の循環的な一定順序に設定されている。
【0025】
3列の図柄要素は1番目が左列で2番目が右列で3番目が中列の順に変動停止状態となる。これら3列の図柄要素のそれぞれは(1)〜(8)のいずれか1つの数字図柄で変動停止状態となるものであり、3列の図柄要素の全てが変動停止した状態の組合せには大当りの組合せおよび外れの組合せが設定されている。大当りの組合せは3列の図柄要素が相互に同一な組合せであり、外れの組合せは3列の図柄要素が相互に同一ではない組合である。装飾図柄表示器34にはリーチ演出の映像が表示される。このリーチ演出の映像は左列の図柄要素および右列の図柄要素が相互に同一の数字図柄で変動停止したリーチ状態の発生後に装飾図柄遊技の背景映像として表示されるものであり、最終の中列の図柄要素が左列および右列のそれぞれと同一の数字図柄で変動停止するか否かはリーチ演出の映像の結末に応じて遊技者に報知される。
【0026】
装飾図柄表示器34の表示領域内には、図2に示すように、保留表示領域35が設定されている。この保留表示領域35は装飾図柄表示器34の表示領域内の左下隅部に配置されたものであり、保留表示領域35内には長方形状の保留絵柄36が表示される。この保留絵柄36は装飾図柄遊技が保留されていることを遊技者に報知するものであり、遊技者は保留表示領域35内の保留絵柄36の表示個数から装飾図柄遊技の保留回数を知ることができる。この保留表示領域35は横長な長方形状をなすものであり、保留表示領域35内には最大で4個の保留絵柄36が表示される。
【0027】
装飾図柄表示器34の表示領域内には、図2に示すように、サイコロ演出領域37が設定されている。このサイコロ演出領域37は保留表示領域35の上方に隣接するものであり、サイコロ演出領域37内にはサイコロの絵柄38およびマットの絵柄39が表示される。マットの絵柄39はサイコロの絵柄38の背景となる円形状をなすものであり、緑色の色彩に設定されている。サイコロの絵柄38は正六面体を模したものであり、1個の点を有する一面と2個の点を有する一面と3個の点を有する一面と4個の点を有する一面と5個の点を有する一面と6個の点を有する一面を有している。
【0028】
図3のメイン制御回路50は特別図柄遊技および大当り遊技のそれぞれの遊技内容を制御するものであり、CPU51とROM52とRAM53を有している。このメイン制御回路50のROM52には制御プログラムおよび制御データが予め記録されており、CPU51はRAM53をワークエリアとしてROM52の制御プログラムおよびROM52の制御データに基づいて処理動作を行う。入力回路54は特別図柄始動口センサ24からの特別図柄始動信号および特別入賞口センサ26からの特別入賞信号のそれぞれをメイン制御回路50に出力するものであり、メイン制御回路50は入力回路54を通して特別図柄始動信号を検出した場合に制御コマンドおよび賞球コマンドを設定し、特別入賞信号を検出した場合に賞球コマンドを設定する。ソレノイド回路55は特別入賞口ソレノイド29を通断電するものであり、メイン制御回路50はソレノイド回路55を電気的に制御することで特別入賞口25の扉27を開閉操作する。LED回路56は特別図柄表示器33の複数のLEDのそれぞれを通断電するものであり、メイン制御回路50はLED回路56を電気的に制御することで特別図柄表示器33の表示内容を制御する。
【0029】
図3の払出制御回路60は賞品球の払出動作を制御するものであり、CPUとROMとRAMを有している。この払出制御回路60のROMには制御プログラムおよび制御データが予め記録されており、CPUはRAMをワークエリアとしてROMの制御プログラムおよびROMの制御データに基づいて遊技球の払出動作を行う。この払出制御回路60はメイン制御回路50から賞球コマンドが送信されるものであり、賞球コマンドを検出した場合に駆動信号を出力する。モータ回路61は払出制御回路60から駆動信号が入力されるものであり、駆動信号が入力された場合に払出しモータ31を駆動することで上皿4内に単位個数の賞品球を払出す。
【0030】
図3の演出制御回路70は装飾図柄遊技の演出内容を制御するものであり、CPU71とROM72とRAM73を有している。この演出制御回路70のROM72には制御プログラムおよび制御データが予め記録されており、CPU71はRAM73をワークエリアとしてROM72の制御プログラムおよびROM72の制御データに基づいて処理動作を行う。この演出制御回路70はメイン制御回路50から制御コマンドの設定結果が送信されるものであり、制御コマンドの送信結果を検出した場合に演出コマンドを設定する。
【0031】
図3の表示制御回路80は装飾図柄表示器34の表示内容を制御するものであり、表示制御回路80には演出制御回路70から演出コマンドの設定結果が送信される。この表示制御回路80は演出コマンドの設定結果を受信した場合に装飾図柄表示器34に演出コマンドの受信結果に応じた映像を表示するものであり、VDPとVROMとVRAMを有している。VROMは装飾図柄遊技の映像を表示するための画像データと装飾図柄遊技の背景映像を表示するためのビデオデータと大当り遊技演出の映像を表示するためのビデオデータと保留絵柄36を表示するための画像データとサイコロの絵柄38を表示するための画像データとマットの絵柄39を表示するための画像データが予め記録されたものであり、VDPはVROMから検出した画像データおよびビデオデータのそれぞれをVRAMに展開し、装飾図柄表示器34にR・G・Bの各信号を出力することで映像をカラーで表示する。
【0032】
図3の音制御回路90は両スピーカ13のそれぞれの出力内容を制御するものであり、音制御回路90には演出制御回路70から演出コマンドの設定結果が送信される。この音制御回路90は演出コマンドの設定結果を受信した場合に演出コマンドの受信結果に応じた音信号を設定するものであり、両スピーカ13のそれぞれを音信号の設定結果に応じて電気的に操作することで両スピーカ13のそれぞれから演出コマンドの受信結果に応じた効果音を出力する。電飾制御回路100は複数の電飾LED15のそれぞれの発光内容を制御するものであり、電飾制御回路100には演出制御回路70から演出コマンドの設定結果が送信される。この電飾制御回路100は演出コマンドの設定結果を受信した場合に演出コマンドの受信結果に応じた電飾信号を設定するものであり、複数の電飾LED15のそれぞれを電飾信号の設定結果に応じて電気的に操作することで演出コマンドに応じて発光させる。
1.メイン制御回路50の処理内容
1−1.メイン処理
図4のメイン処理はメイン制御回路50のCPU51が実行するものであり、CPU51は電源が投入された場合にはステップS1の電源投入処理でRAM53を初期設定し、ステップS2でRAM53のタイマ割込みフラグがオン状態に設定されているか否かを判断する。ここでタイマ割込みフラグがオン状態に設定されていると判断した場合にはステップS3へ移行し、ステップS3でタイマ割込みフラグをオフ状態に設定する。このタイマ割込みフラグはCPU51がタイマ割込み処理でオン状態に設定するものである。このタイマ割込み処理は一定時間(4msec)が経過する毎に起動するものであり、タイマ割込みフラグは一定時間が経過する毎にオン状態に設定される。
【0033】
CPU51はステップS3でタイマ割込みフラグをオフ状態に設定すると、ステップS4のカウンタ更新処理へ移行する。このカウンタ更新処理はRAM53のカウンタMC1の値およびカウンタMC2の値のそれぞれを一定値(1)だけ更新するものである。これらカウンタMC1〜MC2のそれぞれの値はステップS1で下限値(0)に初期設定されるものであり、カウンタMC1〜MC2のそれぞれの値の更新内容は次の通りである。
1)カウンタMC1の値は大当りであるか否かを判定するためのものであり、下限値(0)から上限値(248)に加算された後に下限値(0)に戻して循環的に加算される。
2)カウンタMC2の値は装飾図柄遊技の背景映像の演出内容を選択するためのものであり、下限値(0)から上限値(99)に加算された後に下限値(0)に戻して循環的に加算される。
【0034】
CPU51はステップS4のカウンタ更新処理を終えると、ステップS5の保留データ処理へ移行する。図5はステップS5の保留データ処理であり、CPU51はステップS11で入力回路54からの特別図柄始動信号があるか否かを判断する。ここで特別図柄始動信号があると判断した場合にはステップS12でカウンタMC1の値の更新結果を検出し、ステップS13でカウンタMC2の値の更新結果を検出し、ステップS14でRAM53のカウンタMNの値が上限値(4)に比べて小さいか否かを判断する。このカウンタMNの値はステップS1で初期値(0)に設定されるものであり、CPU51はステップS14でカウンタMNの値が上限値以上であると判断した場合にはステップS15でカウンタMC1およびMC2のそれぞれの値の検出結果を消去する。
【0035】
CPU51はステップS14でカウンタMNの値が上限値に比べて小さいと判断すると、ステップS16でカウンタMNの値に単位値(1)を加算し、ステップS17でカウンタMC1およびMC2のそれぞれの値の検出結果をRAM53に記録する。図6はRAM53の保留データエリアである。この保留データエリアには保留番号1〜4の4つが設定されており、CPU51はカウンタMNの値の加算結果が(1)である場合にはカウンタMC1およびMC2のそれぞれの値の検出結果を保留番号1の保留データエリアに記録し、カウンタMNの値の加算結果が(2)である場合には保留番号2の保留データエリアに記録し、カウンタMNの値の加算結果が(3)である場合には保留番号3の保留データエリアに記録し、カウンタMNの値の加算結果が(4)である場合には保留番号4の保留データエリアに記録する。
【0036】
CPU51はステップS17でカウンタMC1およびMC2のそれぞれの値の検出結果をRAM53に記録すると、ステップS18で保留加算コマンドを設定し、ステップS19で保留加算コマンドの設定結果を演出制御回路70に送信する。この保留加算コマンドはカウンタMNの値の加算結果を演出制御回路70に通知するものであり、CPU51はカウンタMNの値の加算結果を保留加算コマンドに設定する。
【0037】
CPU51はステップS19で保留加算コマンドの設定結果を演出制御回路70に送信すると、ステップS20で先読みコマンド1を設定し、ステップS21で先読みコマンド1の設定結果を演出制御回路70に送信する。この先読みコマンド1はカウンタMC1の値の検出結果を演出制御回路70に通知するものであり、CPU51は保留番号1の保留データエリア〜保留番号4の保留データエリアのうちカウンタMNの値の加算結果に応じた1つからカウンタMC1の値を検出し、カウンタMC1の値の検出結果を先読みコマンド1に設定する。
【0038】
CPU51はステップS21で先読みコマンド1の設定結果を演出制御回路70に送信すると、ステップS22で先読みコマンド2を設定し、ステップS23で先読みコマンド2の設定結果を演出制御回路70に送信する。この先読みコマンド2はカウンタMC2の値の検出結果を演出制御回路70に通知するものであり、CPU51は保留番号1の保留データエリア〜保留番号4の保留データエリアのうちカウンタMNの値の加算結果に応じた1つからカウンタMC2の値を検出し、カウンタMC2の値の検出結果を先読みコマンド2に設定する。
【0039】
CPU51はステップS5の保留データ処理を終えると、RAM53のプロセスフラグの値の設定結果に応じてステップS6の大当り判定処理とステップS7の変動開始コマンド選択処理とステップS8の特別図柄遊技処理とステップS9の大当り遊技処理のいずれか1つを実行する。このプロセスフラグの値はステップS1で(0)に初期設定されるものであり、CPU51はステップS6の大当り判定処理〜ステップS9の大当り遊技処理のいずれか1つを終えた場合にはステップS2に復帰する。
1−2.大当り判定処理
図7はステップS6の大当り判定処理である。この大当り判定処理はプロセスフラグの値が(0)に設定されている場合に実行されるものであり、CPU51はステップS31でRAM53のインターバルフラグがオン状態に設定されているか否かを判断する。このインターバルフラグはステップS1でオフ状態に初期設定されるものであり、CPU51はステップS31でインターバルフラグがオフ状態に設定されていると判断した場合にはステップS32で保留番号1の保留データエリアにカウンタMC1およびMC2のそれぞれの値が記録されているか否かを判断する。ここで保留番号1の保留データエリアにカウンタMC1およびMC2のそれぞれの値が記録されていると判断した場合にはステップS33でRAM53のタイマMT1の値にインターバル時間(1×1000msec)を設定し、ステップS34でインターバルフラグをオン状態に設定する。
【0040】
CPU51はステップS31でインターバルフラグがオン状態に設定されていると判断すると、ステップS35でタイマMTの値から単位値(4msec)を減算し、ステップS36でタイマMTの値の減算結果が限度値(0)であるか否かを判断する。ここでタイマMTの値の減算結果が限度値であると判断した場合にはステップS37でインターバルフラグをオフ状態に設定し、ステップS38で保留番号1の保留データエリアからカウンタMC1およびMC2のそれぞれの値を検出する。
【0041】
CPU51はステップS38で保留番号1の保留データエリアからカウンタMC1およびMC2のそれぞれの値を検出すると、ステップS39でカウンタMC1の値の検出結果を大当り値(7)と比較する。この大当り値(7)はROM52に予め記録されたものであり、CPU51はカウンタMC1の値の検出結果が大当り値と同一であると判断した場合にはステップS40でRAM53の大当りフラグをオン状態に設定する。この大当りフラグはステップS1でオフ状態に初期設定されるものであり、CPU51はステップS39でカウンタMC1の値の検出結果が大当り値と相違すると判断した場合にはステップS41で大当りフラグをオフ状態に設定する。
【0042】
CPU51はステップS40またはステップS41で大当りフラグを設定すると、ステップS42で大当りフラグがオン状態に設定されているか否かを判断する。ここで大当りフラグがオン状態に設定されていると判断した場合にはステップS43へ移行し、ROM52から大当り図柄を選択する。この大当り図柄はROM52に予め記録されたものであり、CPU51はステップS43で大当り図柄を選択した場合にはステップS44で演出制御回路70に大当りコマンドを送信し、ステップS47でプロセスフラグの値に(1)を設定する。
【0043】
CPU51はステップS42で大当りフラグがオフ状態に設定されていると判断すると、ステップS45でROM52から外れ図柄を選択する。この外れ図柄はROM52に予め記録されたものであり、CPU51はステップS45で外れ図柄を選択した場合にはステップS46で演出制御回路70に外れコマンドを送信し、ステップS47でプロセスフラグの値に(1)を設定する。
1−3.変動開始コマンド選択処理
図8はステップS7の変動開始コマンド選択処理である。この変動開始コマンド選択処理はプロセスフラグの値が(1)に設定されている場合に実行されるものであり、CPU51はステップS51で大当りフラグがオン状態に設定されているか否かを判断する。ここで大当りフラグがオン状態に設定されていると判断した場合にはステップS52でROM52から変動開始コマンドテーブル1を検出し、大当りフラグがオフ状態に設定されていると判断した場合にはステップS53でROM52から変動開始コマンドテーブル2を検出する。
【0044】
図9の(a)は変動開始コマンドテーブル1である。この変動開始コマンドテーブル1はROM52に予め記録されたものであり、カウンタMC2の更新範囲内の100個の値のそれぞれに1つの変動開始コマンドを割付けることで設定されている。これら変動開始コマンド01〜04の4つのそれぞれは装飾図柄遊技の背景映像の演出内容を設定するためのものであり、変動開始コマンド01の選択確率は(10/100)に設定され、変動開始コマンド02の選択確率は(20/100)に設定され、変動開始コマンド03の選択確率は(30/100)に設定され、変動開始コマンド04の選択確率は(40/100)に設定されている。図9の(b)は変動開始コマンドテーブル2である。この変動開始コマンドテーブル2はROM52に予め記録されたものであり、カウンタMC2の更新範囲内の100個の値のそれぞれに1つの変動開始コマンドを割付けることで設定されている。これら変動開始コマンド10〜14の5つのそれぞれは装飾図柄遊技の背景映像の演出内容を設定するためのものであり、変動開始コマンド10の選択確率は(80/100)に設定され、変動開始コマンド11〜14の4つのそれぞれの選択確率は(5/100)に設定されている。
【0045】
CPU51は変動開始コマンドテーブル1および変動開始コマンドテーブル2のいずれかを検出すると、ステップS54で変動開始コマンドテーブルの検出結果からカウンタMC2の値の検出結果に応じた1つの変動開始コマンドを選択する。そして、ステップS55で演出制御回路70に変動開始コマンドの選択結果を送信し、ステップS56でROM52から変動表示時間テーブルを検出する。図10は変動表示時間テーブルである。この変動表示時間テーブルはROM52に予め記録されたものであり、変動開始コマンド01〜14の9個のそれぞれに変動表示時間を割付けることで設定されている。
【0046】
CPU51はステップS56で変動表示時間テーブルを検出すると、ステップS57で変動表示時間テーブルから変動開始コマンドの選択結果に応じた1つの変動表示時間を選択する。そして、ステップS58でRAM53のタイマMTの値に変動表示時間の選択結果を設定し、ステップS59でプロセスフラグの値に(2)を設定する。
【0047】
CPU51はステップS59でプロセスフラグの値を設定すると、ステップS60で保留番号1の保留データエリアからカウンタMC1およびMC2のそれぞれの値を消去し、ステップS61でカウンタMNの値が(2)以上であるか否かを判断する。ここでカウンタMNの値が(1)であると判断した場合にはステップS67へ移行し、カウンタMNの値が(2)以上であると判断した場合にはステップS62で保留番号2の保留データエリアのカウンタMC1およびMC2のそれぞれの値を保留番号1の保留データエリアにシフトする。
【0048】
CPU51はステップS62でカウンタMC1およびMC2のそれぞれの値をシフトすると、ステップS63でカウンタMNの値が(3)以上であるか否かを判断する。ここでカウンタMNの値が(2)であると判断した場合にはステップS67へ移行し、カウンタMNの値が(3)以上であると判断した場合にはステップS64で保留番号3の保留データエリアのカウンタMC1およびMC2のそれぞれの値を保留番号2の保留データエリアにシフトする。
【0049】
CPU51はステップS64でカウンタMC1およびMC2のそれぞれの値をシフトすると、ステップS65でカウンタMNの値が(4)であるか否かを判断する。ここでカウンタMNの値が(3)であると判断した場合にはステップS67へ移行し、カウンタMNの値が(4)であると判断した場合にはステップS66で保留番号4の保留データエリアのカウンタMC1およびMC2のそれぞれの値を保留番号3の保留データエリアにシフトし、ステップS67へ移行する。
【0050】
CPU51はステップS67へ移行すると、カウンタMNの値から一定値(1)を減算する。そして、ステップS68でカウンタMNの値の減算結果を保留減算コマンドに設定し、ステップS69で演出制御回路70に保留減算コマンドの設定結果を送信する。
1−4.特別図柄遊技処理
図11はステップS8の特別図柄遊技処理である。この特別図柄遊技処理はプロセスフラグの値が(2)に設定されている場合に実行されるものであり、CPU51はステップS71の変動表示処理で特別図柄表示器33に特別図柄を変動状態で表示する。この特別図柄の変動表示はステップS32で保留番号1の保留データエリアにカウンタMC1およびMC2のそれぞれの値が記録されていると判断されたことを基準に一定時間ΔTが経過した場合に開始されるものであり、CPU51はステップS71で特別図柄の変動表示を行った場合にはステップS72でタイマMTの値から一定値(4msec)を減算し、ステップS73でタイマMTの値の減算結果を限度値(0)と比較する。
【0051】
CPU51はステップS73でタイマMTの値の減算結果が限度値に到達したと判断すると、ステップS74の変動停止処理へ移行する。ここで特別図柄表示器33の特別図柄の変動表示を特別図柄の選択結果で停止し、ステップS75で演出制御回路70に変動停止コマンドを送信することで特別図柄遊技の映像が停止したと通知する。即ち、大当りと判定された場合には特別図柄の変動表示が大当り図柄で停止し、外れと判定された場合には特別図柄の変動表示が外れ図柄で停止する。
【0052】
CPU51はステップS75で変動停止コマンドを送信すると、ステップS76で大当りフラグがオン状態に設定されているか否かを判断する。ここで大当りフラグがオフ状態に設定されていると判断した場合にはステップS77でプロセスフラグの値に(0)を設定し、大当りフラグがオン状態に設定されていると判断した場合にはステップS78で大当りフラグをオフ状態に設定し、ステップS79でプロセスフラグの値に(3)を設定する。
1−5.大当り遊技処理
図4のステップS9の大当り遊技処理はプロセスフラグの値が(3)に設定されている場合に実行されるものであり、CPU51はステップS9の大当り遊技処理で15回の大当りラウンドを行う。この大当り遊技処理で初回の大当りラウンドを開始する場合には演出制御回路70に大当り遊技開始コマンドを送信することで初回の大当りラウンドが始まることを通知し、最終回の大当りラウンドを終える場合には演出制御回路70に大当り遊技停止コマンドを送信することで最終回の大当りラウンドが終了することを通知し、演出制御回路70に大当り遊技停止コマンドを送信した場合にはプロセスフラグの値に(0)を設定する。
2.演出制御回路70の処理内容
2−1.メイン処理
図12のメイン処理は演出制御回路70のCPU71が実行するものであり、CPU71は電源が投入された場合にはステップS101の電源投入処理でRAM73を初期設定し、ステップS102でRAM73のタイマ割込みフラグがオン状態に設定されているか否かを判断する。このタイマ割込みフラグはCPU71がタイマ割込み処理でオン状態に設定するものである。このタイマ割込み処理は一定時間(10msec)が経過する毎に起動するものであり、タイマ割込みフラグは一定時間(10msec)が経過する毎にオン状態に設定される。
【0053】
CPU71はステップS102でタイマ割込みフラグがオフ状態に設定されていると判断すると、ステップS103のカウンタ更新処理でRAM73のカウンタSC1の値とカウンタSC2の値とカウンタSC3の値のそれぞれを一定値(1)だけ更新し、ステップS102に復帰する。これらカウンタSC1〜SC3のそれぞれの値はステップS101で下限値(0)に初期設定されるものであり、カウンタSC1の値は下限値(0)から上限値(249)に加算された後に下限値(0)に戻して循環的に加算され、カウンタSC2の値は下限値(0)から上限値(162)に加算された後に下限値(0)に戻して循環的に加算され、カウンタSC3の値は下限値(0)から上限値(72)に加算された後に下限値(0)に戻して循環的に加算される。
【0054】
CPU71はステップS102でタイマ割込みフラグがオン状態に設定されていると判断すると、ステップS104でタイマ割込みフラグをオフ状態に設定する。そして、ステップS105の保留加算コマンド処理とステップS106の装飾図柄遊技処理とステップS107の大当り遊技演出処理のそれぞれへ順に移行し、ステップS107の大当り遊技演出処理を終えた場合にはステップS102に復帰する。
2−2.外部割込処理
演出制御回路70のCPU71はメイン制御回路50から保留加算コマンドと先読みコマンド1と先読みコマンド2と大当りコマンドと外れコマンドと変動開始コマンドと保留減算コマンドと変動停止コマンドと大当り遊技開始コマンドと大当り遊技停止コマンドのそれぞれが送信されることで外部割込み処理を起動する。このCPU71は外部割込み処理を起動した場合には割込み禁止状態となり、保留コマンド〜大当り遊技停止コマンドのそれぞれを外部割込み処理でRAM73に記録した後に割込み禁止状態を解除する。
2−3.保留加算コマンド処理
図13はステップS105の保留加算コマンド処理であり、CPU71はステップS111でRAM73に保留加算コマンドが記録されているか否かを判断する。ここでRAM73に保留加算コマンドが記録されていると判断した場合にはステップS112でRAM73から保留加算コマンドを検出し、ステップS113で保留表示コマンドを設定する。この保留表示コマンドは保留加算コマンドの検出結果に応じて設定されるものであり、保留加算コマンドの検出結果が保留加算コマンド1である場合には保留表示コマンド1が設定され、保留加算コマンドの検出結果が保留加算コマンド2である場合には保留表示コマンド2が設定され、保留加算コマンドの検出結果が保留加算コマンド3である場合には保留表示コマンド3が設定され、保留加算コマンドの検出結果が保留加算コマンド4である場合には保留表示コマンド4が設定される。
【0055】
CPU71はステップS113で表示コマンドを設定すると、ステップS114で表示制御回路80に保留表示コマンドの設定結果を送信し、ステップS115の先読み処理へ移行する。このステップS115の先読み処理を終えた場合にはステップS116で保留加算コマンドの検出結果が保留加算コマンド4であるか否かを判断する。ここで保留加算コマンドの検出結果が保留加算コマンド4でないと判断した場合にはステップS121でRAM73から保留加算コマンドを消去し、保留加算コマンドの検出結果が保留加算コマンド4であると判断した場合にはステップS117へ移行する。
【0056】
CPU71はステップS117へ移行すると、RAM73のカウンタSN1の値がROM72に予め記録された判定値(0)であるか否かを判断する。このカウンタSN1の値はステップS101で(0)に初期設定されるものであり、CPU71はステップS117でカウンタSN1の値が判定値でないと判断した場合にはステップS121でRAM73から保留加算コマンドを消去し、カウンタSN1の値が判定値であると判断した場合にはステップS118へ移行する。このカウンタSN1の値は保留番号1〜4の先読み結果エリアに先読み結果2として変動開始コマンド03または変動開始コマンド13または変動開始コマンド04または変動開始コマンド14が記録されている場合に変動開始コマンド03〜変動開始コマンド14が先読み結果エリアの先読み結果2のうちで何番目に先読み結果エリアに記録されたものであるかを示すものである。
【0057】
CPU71はステップS118へ移行すると、RAM73のカウンタSN2の値がROM72に予め記録された判定値(0)であるか否かを判断する。このカウンタSN2の値はステップS101で(0)に初期設定されるものであり、CPU71はステップS118でカウンタSN2の値が判定値でないと判断した場合にはステップS121でRAM73から保留加算コマンドを消去し、カウンタSN2の値が判定値であると判断した場合にはステップS119へ移行する。このカウンタSN2の値は保留番号2〜4の先読み結果エリアに先読み結果2として変動開始コマンド04または変動開始コマンド14が記録されている場合に変動開始コマンド04または変動開始コマンド14が先読み結果エリアの先読み結果2のうちで何番目に先読み結果エリアに記録されたものであるかを示すものである。
【0058】
CPU71はステップS119へ移行すると、RAM73のタイマSTの値がROM72に予め記録されたサイコロ演出時間(2×1000msec)以上であるか否かを判断する。このタイマSTの値は装飾図柄遊技の残り時間を計測するものであり、CPU71はステップS119でタイマSTの値がサイコロ演出時間に比べて小さいと判断した場合にはステップS121でRAM73から保留加算コマンドを消去し、タイマSTの値がサイコロ演出時間以上であると判断した場合にはステップS120のサイコロ演出開始処理1へ移行する。このステップS120のサイコロ演出開始処理1を終えた場合にはステップS121へ移行し、RAM73から保留加算コマンドを消去する。
【0059】
図14はステップS115の先読み処理であり、CPU71はステップS131でRAM73から先読みコマンド1を検出し、ステップS132で先読みコマンド1の検出結果をRAM73に記録する。そして、ステップS133でRAM73から先読みコマンド2を検出し、ステップS134で先読みコマンド2の検出結果をRAM73に記録する。図15の(a)はRAM73の先読みコマンドエリアである。この先読みコマンドエリアには保留番号1〜4の4つが設定されており、先読みコマンド1および先読みコマンド2のそれぞれの検出結果は保留加算コマンドの検出結果が保留加算コマンド1である場合に保留番号1の先読みコマンドエリアに記録され、保留加算コマンドの検出結果が保留加算コマンド2である場合に保留番号2の先読みコマンドエリアに記録され、保留加算コマンドの検出結果が保留加算コマンド3である場合に保留番号3の先読みコマンドエリアに記録され、保留加算コマンドの検出結果が保留加算コマンド4である場合に保留番号4の先読みコマンドエリアに記録される。
【0060】
CPU71はステップS134で先読みコマンド2の検出結果を先読みコマンドエリアに記録すると、ステップS135でステップS131の先読みコマンド1の検出結果がROM72に予め記録された大当り値(7)と同一であるか否かを判断する。この大当り値はメイン制御回路50がカウンタMC1の値の検出結果に応じて大当りであるか否かを判定する場合の大当り値と同一値に設定されたものであり、CPU71は先読みコマンド1の検出結果が大当り値と同一であると判断した場合にはステップS136でRAM73に先読み結果1として大当りを記録し、先読みコマンド1の検出結果が大当り値と同一でないと判断した場合にはステップS137でRAM73に先読み結果1として外れを記録する。
【0061】
図15の(b)はRAM73の先読み結果エリアである。この先読み結果エリアには保留番号1〜4の4つが設定されており、先読み結果1は保留加算コマンドの検出結果が保留加算コマンド1である場合に保留番号1の先読み結果エリアに記録され、保留加算コマンドの検出結果が保留加算コマンド2である場合に保留番号2の先読み結果エリアに記録され、保留加算コマンドの検出結果が保留加算コマンド3である場合に保留番号3の先読み結果エリアに記録され、保留加算コマンドの検出結果が保留加算コマンド4である場合に保留番号4の先読み結果エリアに記録される。
【0062】
CPU71はステップS136またはステップS137で先読み結果1を先読み結果エリアに記録すると、ステップS138でステップS136またはステップS137の先読み結果1が大当りであるか否かを判断する。ここで先読み結果1が大当りであると判断した場合にはステップS139でROM72から先読み結果テーブル1を検出し、先読み結果1が外れであると判断した場合にはステップS140でROM72から先読み結果テーブル2を検出する。
【0063】
図16の(a)は先読み結果テーブル1である。この先読み結果テーブル1はROM72に予め記録されたものであり、メイン制御回路50の大当り用の変動開始コマンドテーブル1と同一の(0〜9)の10個の値のそれぞれに先読み結果2として変動開始コマンド01を割付け、変動開始コマンドテーブル1と同一の(10〜29)の20個の値のそれぞれに先読み結果2として変動開始コマンド02を割付け、変動開始コマンドテーブル1と同一の(30〜59)の30個の値のそれぞれに先読み結果2として変動開始コマンド03を割付け、変動開始コマンドテーブル1と同一の(60〜99)の40個の値のそれぞれに先読み結果2として変動開始コマンド04を割付けることで設定されている。
【0064】
図16の(b)は先読み結果テーブル2である。この先読み結果テーブル2はROM72に予め記録されたものであり、メイン制御回路50の外れ用の変動開始コマンドテーブル2と同一の(0〜79)の80個の値のそれぞれに先読み結果2として変動開始コマンド10を割付け、変動開始コマンドテーブル2と同一の(80〜84)の5個の値のそれぞれに先読み結果2として変動開始コマンド11を割付け、変動開始コマンドテーブル2と同一の(85〜89)の5個の値のそれぞれに先読み結果2として変動開始コマンド12を割付け、変動開始コマンドテーブル2と同一の(90〜94)の5個の値のそれぞれに先読み結果2として変動開始コマンド13を割付け、変動開始コマンドテーブル2と同一の(95〜99)の5個の値のそれぞれに先読み結果2として変動開始コマンド14を割付けることで設定されている。
【0065】
CPU71はステップS139で先読み結果テーブル1を検出またはステップS140で先読み結果テーブル2を検出すると、ステップS141で先読み結果テーブルの検出結果からステップS133の先読みコマンド2の検出結果に応じた1つの先読み結果2を選択し、ステップS142で先読み結果2の選択結果をRAM73に記録する。この先読み結果2の選択結果は保留加算コマンドの検出結果が保留加算コマンド1である場合に保留番号1の先読み結果エリアに記録され、保留加算コマンドの検出結果が保留加算コマンド2である場合に保留番号2の先読み結果エリアに記録されるものであり、保留加算コマンドの検出結果が保留加算コマンド3である場合には保留番号3の先読み結果エリアに記録され、保留加算コマンドの検出結果が保留加算コマンド4である場合には保留番号4の先読み結果エリアに記録される(図15のb参照)。
【0066】
CPU71はステップS142で先読み結果2の選択結果を先読み結果エリアに記録すると、ステップS143でメイン制御回路50からの先読みコマンド1をRAM73から消去し、ステップS144でメイン制御回路50からの先読みコマンド2をRAM73から消去する。
【0067】
図18はステップS120のサイコロ演出開始処理1であり、CPU71はステップS151で保留番号1の先読み結果エリアに先読み結果2として変動開始コマンド03および変動開始コマンド13のいずれかが記録されているか否かを判断する。ここで保留番号1の先読み結果エリアに変動開始コマンド03および変動開始コマンド13がいずれも記録されていないと判断した場合にはステップS153へ移行し、保留番号1の先読み結果エリアに変動開始コマンド03および変動開始コマンド13のいずれかが記録されていると判断した場合にはステップS152へ移行する。ここでカウンタSN1の値に(1)を設定し、ステップS171へ移行する。
【0068】
CPU71はステップS153へ移行すると、保留番号2の先読み結果エリアに先読み結果2として変動開始コマンド04および変動開始コマンド14のいずれかが記録されているか否かを判断する。ここで保留番号2の先読み結果エリアに変動開始コマンド04および変動開始コマンド14がいずれも記録されていないと判断した場合にはステップS157へ移行し、保留番号2の先読み結果エリアに変動開始コマンド04および変動開始コマンド14のいずれかが記録されていると判断した場合にはステップS154へ移行する。ここでカウンタSN1の値に(2)を設定し、ステップS155でカウンタSN2の値に(1)を設定し、ステップS156でRAM73の炎上フラグをオン状態に設定する。この炎上フラグはステップS101でオフ状態に初期設定されるものであり、CPU71はステップS156で炎上フラグをオン状態に設定した場合にはステップS171へ移行する。
【0069】
CPU71はステップS157へ移行すると、保留番号2の先読み結果エリアに先読み結果2として変動開始コマンド03および変動開始コマンド13のいずれかが記録されているか否かを判断する。ここで保留番号2の先読み結果エリアに変動開始コマンド03および変動開始コマンド13がいずれも記録されていないと判断した場合にはステップS159へ移行し、保留番号2の先読み結果エリアに変動開始コマンド03および変動開始コマンド13のいずれかが記録されていると判断した場合にはステップS158へ移行する。ここでカウンタSN1の値に(2)を設定し、ステップS171へ移行する。
【0070】
CPU71はステップS159へ移行すると、保留番号3の先読み結果エリアに先読み結果2として変動開始コマンド04および変動開始コマンド14のいずれかが記録されているか否かを判断する。ここで保留番号3の先読み結果エリアに変動開始コマンド04および変動開始コマンド14がいずれも記録されていないと判断した場合にはステップS163へ移行し、保留番号3の先読み結果エリアに変動開始コマンド04および変動開始コマンド14のいずれかが記録されていると判断した場合にはステップS160へ移行する。ここでカウンタSN1の値に(3)を設定し、ステップS161でカウンタSN2の値に(2)を設定する。そして、ステップS162で炎上フラグをオン状態に設定し、ステップS171へ移行する。
【0071】
CPU71はステップS163へ移行すると、保留番号3の先読み結果エリアに先読み結果2として変動開始コマンド03および変動開始コマンド13のいずれかが記録されているか否かを判断する。ここで保留番号3の先読み結果エリアに変動開始コマンド03および変動開始コマンド13がいずれも記録されていないと判断した場合にはステップS165へ移行し、保留番号3の先読み結果エリアに変動開始コマンド03および変動開始コマンド13のいずれかが記録されていると判断した場合にはステップS164へ移行する。ここでカウンタSN1の値に(3)を設定し、ステップS171へ移行する。
【0072】
CPU71はステップS165へ移行すると、保留番号4の先読み結果エリアに先読み結果2として変動開始コマンド04および変動開始コマンド14のいずれかが記録されているか否かを判断する。ここで保留番号4の先読み結果エリアに変動開始コマンド04および変動開始コマンド14がいずれも記録されていないと判断した場合にはステップS169へ移行し、保留番号4の先読み結果エリアに変動開始コマンド04および変動開始コマンド14のいずれかが記録されていると判断した場合にはステップS166へ移行する。ここでカウンタSN1の値に(4)を設定し、ステップS167でカウンタSN2の値に(3)を設定する。そして、ステップS168で炎上フラグをオン状態に設定し、ステップS171へ移行する。
【0073】
CPU71はステップS169へ移行すると、保留番号4の先読み結果エリアに先読み結果2として変動開始コマンド03および変動開始コマンド13のいずれかが記録されているか否かを判断する。ここで保留番号4の先読み結果エリアに変動開始コマンド03および変動開始コマンド13がいずれも記録されていないと判断した場合にはサイコロ演出開始処理1を終え、保留番号4の先読み結果エリアに変動開始コマンド03および変動開始コマンド13のいずれかが記録されていると判断した場合にはステップS170へ移行する。ここでカウンタSN1の値に(4)を設定し、ステップS171へ移行する。
【0074】
CPU71はステップS171へ移行すると、ROM72から横向きコマンドテーブルを検出する。図19は横向きコマンドテーブルである。この横向きコマンドテーブルはROM72に予め記録されたものであり、カウンタSN1の値(1)に横向きコマンド1を割付け、カウンタSN1の値(2)に横向きコマンド2を割付け、カウンタSN1の値(3)に横向きコマンド3を割付け、カウンタSN1の値(4)に横向きコマンド4を割付けることで設定されている。
【0075】
CPU71はステップS171で横向きコマンドテーブルを検出すると、ステップS172で横向きコマンドテーブルからカウンタSN1の値に応じた1つの横向きコマンドを選択する。そして、ステップS173で表示制御回路80に横向きコマンドの選択結果を送信し、ステップS174で表示制御回路80にサイコロ変動開始コマンドを送信する。
2−4.装飾図柄遊技処理
図20はステップS106の装飾図柄遊技処理であり、演出制御回路70のCPU71はステップS181でRAM73に変動開始コマンドが記録されているか否かを判断する。ここでRAM73に変動開始コマンドが記録されていないと判断した場合にはステップS187へ移行し、RAM73に変動開始コマンドが記録されていると判断した場合にはステップS182でRAM73の装飾図柄遊技フラグをオン状態に設定する。この装飾図柄遊技フラグはステップS101でオフ状態に初期設定されるものであり、CPU71はステップS182で装飾図柄遊技フラグをオン状態に設定した場合にはステップS183の変動開始コマンド処理へ移行する。
【0076】
図17は変動表示時間テーブルである。この変動表示時間テーブル3はROM72に予め記録されたものであり、変動開始コマンド10にメイン制御回路50の変動表示時間テーブルと同一の変動表示時間(4×1000msec)を割付け、変動開始コマンド01および11のそれぞれにメイン制御回路50の変動表示時間テーブルと同一の変動表示時間(20×1000msec)を割付け、変動開始コマンド02および12のそれぞれにメイン制御回路50の変動表示時間テーブルと同一の変動表示時間(25×1000msec)を割付け、変動開始コマンド03および13のそれぞれにメイン制御回路50の変動表示時間テーブルと同一の変動表示時間(30×1000msec)を割付け、変動開始コマンド04および14のそれぞれにメイン制御回路50の変動表示時間テーブルと同一の変動表示時間(35×1000msec)を割付けることで設定されている。
【0077】
CPU71はステップS183の変動開始コマンド処理を終えると、ステップS184で図17の変動表示時間テーブルから変動開始コマンドの検出結果に応じた1つの変動表示時間を選択し、ステップS185でRAM73のタイマSTの値に変動表示時間の選択結果を設定する。即ち、タイマSTの値は今回の特別図柄遊技の所要時間と同一の変動表示時間の選択結果が設定されるものであり、CPU71はステップS185でタイマSTの値を設定した場合にはステップS186でRAM73から変動開始コマンドを消去し、ステップS187へ移行する。
【0078】
CPU71はステップS187へ移行すると、装飾図柄遊技フラグがオン状態に設定されているか否かを判断する。ここで装飾図柄遊技フラグがオン状態に設定されていると判断した場合にはステップS188でタイマSTの値から一定値(10msec)を減算することで特別図柄遊技および装飾図柄遊技のそれぞれの残り時間を更新し、ステップS189の演出制御処理1へ移行する。この演出制御処理1を終えた場合にはステップS190でRAM73に変動停止コマンドが記録されているか否かを判断し、RAM73に変動停止コマンドが記録されていると判断した場合にはステップS191の演出制御処理2へ移行する。
【0079】
CPU71はステップS191の演出制御処理2を終えると、ステップS192で装飾図柄遊技フラグをオフ状態に設定する。そして、ステップS193でRAM73から変動停止コマンドを消去し、ステップS194で表示制御回路80に再生停止コマンドを送信する。
2−4−1.変動開始コマンド処理
図21はステップS183の変動開始コマンド処理であり、演出制御回路70のCPU71はステップS201でRAM73から変動開始コマンドを検出し、ステップS202でROM72からビデオコマンドテーブルを検出する。図22はビデオコマンドテーブルである。このビデオコマンドテーブルはROM72に予め記録されたものであり、変動開始コマンド01〜13の9個のそれぞれにビデオコマンドを割付けることで設定されている。
【0080】
CPU71はステップS202でビデオコマンドテーブルを検出すると、ステップS203でビデオコマンドテーブルから変動開始コマンドの検出結果に応じた1つのビデオコマンドを選択する。そして、ステップS204で表示制御回路80にビデオコマンドの選択結果を送信し、ステップS205でRAM73に大当りコマンドが記録されているか否かを判断する。ここでRAM73に大当りコマンドが記録されていると判断した場合にはステップS206でRAM73から大当りコマンドを消去し、ステップS207の大当り図柄設定処理へ移行する。この大当り図柄設定処理は左列の図柄要素と中列の図柄要素と右列の図柄要素のそれぞれを相互に同一な1つの図柄要素に設定するものであり、CPU71は1〜8の8つの図柄要素のうちからカウンタSC1の値の更新結果に応じた1つを選択する。
【0081】
CPU71はステップS205でRAM73に大当りコマンドが記録されていないと判断すると、ステップS208へ移行する。この場合にはRAM73に外れコマンドが記録されており、CPU71はステップS208へ移行した場合にはRAM73から外れコマンドを消去する。そして、ステップS209で変動開始コマンドの検出結果が完全外れ用の変動開始コマンド10であるか否かを判断し、変動開始コマンドの検出結果が変動開始コマンド10であると判断した場合にはステップS210の完全外れ図柄設定処理へ移行する。この完全外れ図柄設定処理は装飾図柄を左列の図柄要素および右列の図柄要素が相互に異なる完全外れの組合せに設定するものであり、CPU71は1〜8の8つの図柄要素のうちからカウンタSC1の値の更新結果に応じた1つを選択することで左列の図柄要素に設定し、1〜8の8つの図柄要素のうち左列の図柄要素の設定結果を除いた7つのうちからカウンタSC2の値の更新結果に応じた1つを選択することで右列の図柄要素に設定し、1〜8の8つの図柄要素のうちからカウンタSC3の値の更新結果に応じた1つを選択することで中列の図柄要素に設定する。
【0082】
CPU71は変動開始コマンドの検出結果が変動開始コマンド01〜04および11〜14の8つのいずれかである場合にはステップS209で変動開始コマンドの検出結果が変動開始コマンド10でないと判断し、ステップS211の外れリーチ図柄設定処理へ移行する。この外れリーチ図柄設定処理は装飾図柄を左列の図柄要素および右列の図柄要素が相互に同一で中列の図柄要素が左列の図柄要素および右列の図柄要素のそれぞれと異なる外れリーチの組合せに設定するものであり、CPU71は1〜8の8つの図柄要素のうちからカウンタSC1の値の更新結果に応じた1つを選択することで左列の図柄要素および右列の図柄要素のそれぞれに設定し、1〜8の8つの図柄要素のうち左列の図柄要素および右列の図柄要素のそれぞれの設定結果を除いた7つのうちからカウンタSC2の値の更新結果に応じた1つを選択することで中列の図柄要素に設定する。
【0083】
CPU71はステップS207またはステップS210またはステップS211で装飾図柄の組合せを設定すると、ステップS212で表示制御回路80に再生開始コマンドを送信し、ステップS213の保留減算コマンド処理へ移行する。
【0084】
図23はステップS213の保留減算コマンド処理であり、CPU71はステップS221でRAM73から保留減算コマンドを検出し、ステップS222で保留表示コマンドを設定する。この保留表示コマンドは保留減算コマンドの検出結果が保留減算コマンド0である場合に保留表示コマンド0に設定され、保留減算コマンドの検出結果が保留減算コマンド1である場合に保留表示コマンド1に設定され、保留減算コマンドの検出結果が保留減算コマンド2である場合に保留表示コマンド2に設定され、保留減算コマンドの検出結果が保留減算コマンド3である場合に保留表示コマンド3に設定されるものであり、CPU71はステップS222で保留表示コマンドを設定した場合にはステップS223で表示制御回路80に保留表示コマンドの設定結果を送信し、ステップS224でRA73から保留減算コマンドを消去する。
【0085】
CPU71はステップS224で保留減算コマンドを消去すると、ステップS225で保留番号1の先読みコマンドエリアから先読みコマンド1および先読みコマンド2のそれぞれを消去し、ステップS226で保留番号2の先読みコマンドエリアに先読みコマンド1および先読みコマンド2のそれぞれが記録されているか否かを判断する。ここで保留番号2の先読みコマンドエリアに先読みコマンド1および先読みコマンド2のそれぞれが記録されていないと判断した場合にはステップS232へ移行し、保留番号2の先読みコマンドエリアに先読みコマンド1および先読みコマンド2のそれぞれが記録されていると判断した場合にはステップS227で保留番号2の先読みコマンドエリアの先読みコマンド1および先読みコマンド2のそれぞれを保留番号1の先読みコマンドエリアにシフトする。
【0086】
CPU71はステップS227で保留番号2の先読みコマンドエリアの先読みコマンド1および先読みコマンド2のそれぞれをシフトすると、ステップS228で保留番号3の先読みコマンドエリアに先読みコマンド1および先読みコマンド2のそれぞれが記録されているか否かを判断する。ここで保留番号3の先読みコマンドエリアに先読みコマンド1および先読みコマンド2のそれぞれが記録されていないと判断した場合にはステップS232へ移行し、保留番号3の先読みコマンドエリアに先読みコマンド1および先読みコマンド2のそれぞれが記録されていると判断した場合にはステップS229で保留番号3の先読みコマンドエリアの先読みコマンド1および先読みコマンド2のそれぞれを保留番号2の先読みコマンドエリアにシフトする。
【0087】
CPU71はステップS229で保留番号3の先読みコマンドエリアの先読みコマンド1および先読みコマンド2のそれぞれをシフトすると、ステップS230で保留番号4の先読みコマンドエリアに先読みコマンド1および先読みコマンド2のそれぞれが記録されているか否かを判断する。ここで保留番号4の先読みコマンドエリアに先読みコマンド1および先読みコマンド2のそれぞれが記録されていないと判断した場合にはステップS232へ移行し、保留番号4の先読みコマンドエリアに先読みコマンド1および先読みコマンド2のそれぞれが記録されていると判断した場合にはステップS231で保留番号4の先読みコマンドエリアの先読みコマンド1および先読みコマンド2のそれぞれを保留番号3の先読みコマンドエリアにシフトし、ステップS232へ移行する。
【0088】
CPU71はステップS232へ移行すると、保留番号1の先読み結果エリアから先読み結果1および先読み結果2のそれぞれを消去する。そして、ステップS233で保留番号2の先読み結果エリアに先読み結果1〜先読み結果2のそれぞれが記録されているか否かを判断する。ここで保留番号2の先読み結果エリアに先読み結果1〜先読み結果2のそれぞれが記録されていないと判断した場合にはステップS239の横向きコマンド処理へ移行し、保留番号2の先読み結果エリアに先読み結果1〜先読み結果2のそれぞれが記録されていると判断した場合にはステップS234で保留番号2の先読み結果エリアの先読み結果1〜先読み結果2のそれぞれを保留番号1の先読み結果エリアにシフトする。
【0089】
CPU71はステップS234で保留番号2の先読み結果エリアの先読み結果1〜先読み結果2のそれぞれをシフトすると、ステップS235で保留番号3の先読み結果エリアに先読み結果1〜先読み結果2のそれぞれが記録されているか否かを判断する。ここで保留番号3の先読み結果エリアに先読み結果1〜先読み結果2のそれぞれが記録されていないと判断した場合にはステップS239の横向きコマンド処理へ移行し、保留番号3の先読み結果エリアに先読み結果1〜先読み結果2のそれぞれが記録されていると判断した場合にはステップS236で保留番号3の先読み結果エリアの先読み結果1〜先読み結果2のそれぞれを保留番号2の先読み結果エリアにシフトする。
【0090】
CPU71はステップS236で保留番号3の先読み結果エリアの先読み結果1〜先読み結果2のそれぞれをシフトすると、ステップS237で保留番号4の先読み結果エリアに先読み結果1〜先読み結果2のそれぞれが記録されているか否かを判断する。ここで保留番号4の先読み結果エリアに先読み結果1〜先読み結果2のそれぞれが記録されていないと判断した場合にはステップS239の横向きコマンド処理へ移行し、保留番号4の先読み結果エリアに先読み結果1〜先読み結果2のそれぞれが記録されていると判断した場合にはステップS238で保留番号4の先読み結果エリアの先読み結果1〜先読み結果2のそれぞれを保留番号3の先読み結果エリアにシフトし、ステップS239の横向きコマンド処理へ移行する。
【0091】
CPU71はステップS239の横向きコマンド処理を終えると、ステップS240のサイコロ演出開始処理2へ移行する。このサイコロ演出開始処理2を終えた場合にはステップS241の炎上コマンド処理へ移行する。
【0092】
図24はステップS239の横向きコマンド処理であり、CPU71はステップS251でカウンタSN1の値が判定値(0)に比べて大きいか否かを判断する。ここでカウンタSN1の値が判定値(0)であると判断した場合には横向きコマンド処理を終え、カウンタSN1の値が判定値(0)に比べて大きいと判断した場合にはステップS252でカウンタSN1の値から一定値(1)を減算する。
【0093】
CPU71はステップS252でカウンタSN1の値を減算すると、ステップS253でカウンタSN1の値の減算結果が判定値(1)以上であるか否かを判断する。ここでカウンタSN1の値の減算結果が(0)であると判断した場合には横向きコマンド処理を終え、カウンタSN1の値の減算結果が判定値(1)以上であると判断した場合にはステップS254へ移行する。ここでROM72から図19の横向きコマンドテーブルを検出し、ステップS255で横向きコマンドテーブルからカウンタSN1の値の減算結果に応じた横向きコマンドを選択し、ステップS256で表示制御回路80に横向きコマンドの選択結果を送信する。
【0094】
図25はステップS240のサイコロ演出開始処理2であり、CPU71はステップS261で炎上フラグがオン状態に設定されているか否かを判断する。ここで炎上フラグがオフ状態に設定されていると判断した場合にはサイコロ演出開始処理2を終え、炎上フラグがオン状態に設定されていると判断した場合にはステップS262へ移行する。ここで炎上フラグをオフ状態に設定し、ステップS263でROM72から炎上コマンドテーブルを検出する。図26は炎上コマンドテーブルである。この炎上コマンドテーブルはROM72に予め記録されたものであり、カウンタSN2の値(1)に炎上コマンド1を割付け、カウンタSN2の値(2)に炎上コマンド2を割付け、カウンタSN2の値(3)に炎上コマンド3を割付けることで設定されている。
【0095】
CPU71はステップS263で炎上コマンドテーブルを検出すると、ステップS264で炎上コマンドテーブルからカウンタSN2の値に応じた炎上コマンドを選択する。そして、ステップS265で表示制御回路80に炎上コマンドの選択結果を送信し、ステップS266で表示制御回路80にサイコロ変動開始コマンドを送信する。
【0096】
図27はステップS241の炎上コマンド処理であり、CPU71はステップS271で炎上フラグがオフ状態に設定されているか否かを判断する。ここで炎上フラグがオン状態に設定されていると判断した場合には炎上コマンド処理を終え、炎上フラグがオフ状態に設定されていると判断した場合にはステップS272でカウンタSN2の値が判定値(0)に比べて大きいか否かを判断する。ここでカウンタSN2の値が判定値(0)であると判断した場合には炎上コマンド処理を終え、カウンタSN2の値が判定値(0)に比べて大きいと判断した場合にはステップS273でカウンタSN2の値から一定値(1)を減算する。
【0097】
CPU71はステップS273でカウンタSN2の値を減算すると、ステップS274でカウンタSN2の値の減算結果が判定値(1)以上であるか否かを判断する。ここでカウンタSN2の値の減算結果が(0)であると判断した場合には炎上コマンド処理を終え、カウンタSN2の値の減算結果が判定値(1)以上であると判断した場合にはステップS275へ移行する。ここでROM72から図26の炎上コマンドテーブルを検出し、ステップS276で炎上コマンドテーブルからカウンタSN2の値の減算結果に応じた炎上コマンドを選択し、ステップS277で表示制御回路80に炎上コマンドの選択結果を送信する。
2−4−2.演出制御処理1
演出制御回路70のCPU71は図20のステップS189の演出制御処理1でROM72からビデオコマンドの選択結果に応じた全図変動開始時間と左列の変動停止時間(<全図変動開始時間)と右列の変動停止時間(<左列の変動停止時間)のそれぞれを選択し、タイマSTの値を全図変動開始時間〜右列の変動停止時間のそれぞれの選択結果と比較する。このCPU71はタイマSTの値が全図変動開始時間であると判断した場合には表示制御回路80に全図変動開始コマンドを送信し、タイマSTの値が左列の変動停止時間であると判断した場合には表示制御回路80に左列の図柄要素の設定結果および左列の変動停止コマンドのそれぞれを送信し、タイマSTの値が右列の変動停止時間であると判断した場合には表示制御回路80に右列の図柄要素の設定結果および右列の変動停止コマンドのそれぞれを送信する。
【0098】
表示制御回路80は全図変動開始コマンドを受信した場合には左列の図柄要素と中列の図柄要素と右列の図柄要素のそれぞれの変動表示を開始し(図28のa参照)、左列の図柄要素の設定結果および左列の変動停止コマンドのそれぞれを受信した場合には左列の図柄要素の変動表示を左列の図柄要素の設定結果で停止し(図28のb参照)、右列の図柄要素の設定結果および右列の変動停止コマンドのそれぞれを受信した場合には右列の図柄要素の変動表示を右列の図柄要素の設定結果で停止する(図28のc参照)。
2−4−3.演出制御処理2
演出制御回路70のCPU71は図20のステップS191の演出制御処理2で表示制御回路80に中列の図柄要素の設定結果および中列の変動停止コマンドのそれぞれを送信する。この表示制御回路80は中列の図柄要素の設定結果および中列の変動停止コマンドのそれぞれを受信した場合には中列の図柄要素の変動表示を中列の図柄要素の設定結果で停止する(図28のd参照)。即ち、メイン制御回路50が外れと判定することで変動開始コマンド10を選択した場合には装飾図柄遊技の映像で左列の図柄要素と右列の図柄要素と中列の図柄要素のそれぞれが順に変動停止状態になることで装飾図柄が完全外れの組合せとなり、メイン制御回路50が外れと判定することで変動開始コマンド11〜14のそれぞれを選択した場合には装飾図柄遊技の映像で左列の図柄要素と右列の図柄要素と中列の図柄要素のそれぞれが順に変動停止状態になることで装飾図柄が外れリーチの組合せとなり、メイン制御回路50が大当りと判定した場合には装飾図柄遊技の映像で左列の図柄要素と右列の図柄要素と中列の図柄要素のそれぞれが順に変動停止状態になることで装飾図柄が大当りの組合せとなる。
2−5.大当り遊技演出処理
図12のステップS107の大当り遊技演出処理はRAM73に大当り遊技開始コマンドおよび大当り遊技停止コマンドのそれぞれが記録されているか否かを判断するものであり、演出制御回路70のCPU71はRAM73に大当り遊技開始コマンドが記録されていると判断した場合にはRAM73から大当り遊技開始コマンドを消去し、表示制御回路80に大当り遊技演出開始コマンドを送信する。このCPU71はRAM73に大当り遊技停止コマンドが記録されていると判断した場合にはRAM73から大当り遊技停止コマンドを消去し、表示制御回路80に大当り遊技演出停止コマンドを送信する。
【0099】
表示制御回路80は大当り遊技演出開始コマンドを受信すると、VROMから大当り遊技演出用のビデオデータを検出する。この大当り遊技演出用のビデオデータはVROMに予め記録されたものであり、表示制御回路80は大当り遊技演出用のビデオデータを検出した場合には大当り遊技演出用のビデオデータを再生することで装飾図柄表示器34に大当り遊技演出の映像を表示開始する。この表示制御回路80は大当り遊技演出停止コマンドを受信した場合には大当り遊技演出用のビデオデータの再生処理を停止し、大当り遊技演出の映像を表示停止する。
3.表示制御回路80の処理内容
図29は表示制御回路80のVROMに予め記録された装飾図柄遊技用のビデオデータの一覧である。これらビデオデータ01〜14の9個のそれぞれは装飾図柄遊技の背景映像を表示するためのものであり、表示制御回路80のVDPは演出制御回路70からのビデオコマンドを受信した場合にVROMからビデオコマンドの受信結果に応じた1つのビデオデータを検出する。このVDPは演出制御回路70からの再生開始コマンドを受信した場合にビデオデータの検出結果を再生開始することで装飾図柄表示器34に装飾図柄遊技の背景映像を表示開始し、演出制御回路70からの再生停止コマンドを受信した場合にビデオデータの検出結果を再生停止することで装飾図柄遊技の背景映像を表示停止するものであり、左列の図柄要素と中列の図柄要素と右列の図柄要素のそれぞれは装飾図柄遊技の背景映像の前方に重ねて表示される。
【0100】
図30は保留演出表示処理である。この保留演出表示処理は表示制御回路80のVDPがVROMに予め記録された制御プログラムに基づいて行うものであり、VDPはステップS401でVRAMに保留表示コマンドが記録されているか否かを判断する。このVDPは演出制御回路70からの保留表示コマンドを受信することでVRAMに記録するものであり、VDPはステップS401でVRAMに保留表示コマンドが記録されていないと判断した場合にはステップS407へ移行する。
【0101】
VDPはステップS401でVRAMに保留表示コマンドが記録されていると判断すると、ステップS402でVRAMから保留表示コマンドを検出し、ステップS403で保留表示コマンドの検出結果が保留表示コマンド0であるか否かを判断する。ここで保留表示コマンドの検出結果が保留表示コマンド0であると判断した場合にはステップS404で装飾図柄表示器34の保留表示領域35内から全ての保留絵柄36を消去し、ステップS406でVRAMから保留表示コマンドを消去し、ステップS407へ移行する。
【0102】
VDPはステップS403で保留表示コマンドの検出結果が保留表示コマンド0でないと判断すると、ステップS405で装飾図柄表示器34の保留表示領域35内に保留表示コマンドの検出結果に応じた数の保留絵柄36を表示する。そして、ステップS406でVRAMから保留表示コマンドを消去し、ステップS407へ移行する。
【0103】
図31の(a)はVDPが保留表示コマンド1を検出した場合に保留表示領域35内に表示する映像である。この保留表示領域35内には左から順に1回保留領域101と2回保留領域102と3回保留領域103と4回保留領域104が設定されており、1回保留領域101〜4回保留領域104のそれぞれは保留絵柄36を表示するための表示順序を有している。この表示順序は1回保留領域101が(1)に設定され、2回保留領域102が(2)に設定され、3回保留領域103が(3)に設定され、4回保留領域104が(4)に設定されており、VDPは保留表示コマンド1を検出した場合には1回保留領域101内に長方形状の保留絵柄36を表示する。この保留絵柄36はVROMの画像データを再生することで表示されるものであり、縦辺が横辺に比べて長くなる縦向きに表示される。
【0104】
図31の(b)はVDPが保留表示コマンド2を検出した場合に保留表示領域35内に表示する映像であり、VDPは保留表示コマンド2を検出した場合には1回保留領域101内および2回保留領域102内のそれぞれに保留絵柄36を縦向きに表示する。図31の(c)はVDPが保留表示コマンド3を検出した場合に保留表示領域35内に表示する映像であり、VDPは保留表示コマンド3を検出した場合には1回保留領域101内と2回保留領域102内と3回保留領域103内のそれぞれに保留絵柄36を縦向きに表示する。図31の(d)はVDPが保留表示コマンド4を検出した場合に保留表示領域35内に表示する映像であり、VDPは保留表示コマンド4を検出した場合には1回保留領域101内と2回保留領域102内と3回保留領域103内と4回保留領域104内のそれぞれに保留絵柄36を縦向きに表示する。
【0105】
遊技球が特別図柄始動口23に入賞したことでメイン制御回路50がカウンタMNの値を加算した場合には演出制御回路70にカウンタMNの値の加算結果に応じた保留加算コマンドを送信し(図5のステップS19参照)、演出制御回路70が保留加算コマンドの受信結果に応じた保留表示コマンドを表示制御回路80に送信し(図13のステップS114参照)、表示制御回路80が保留表示コマンドの受信結果に応じた数の保留絵柄36を保留表示領域35内に表示することで遊技者に特別図柄遊技および装飾図柄遊技のそれぞれの保留回数を知らせる。
【0106】
メイン制御回路50が特別図柄遊技の映像を表示開始する場合には演出制御回路70にカウンタMNの値の減算結果に応じた保留減算コマンドを送信し(図8のステップS69参照)、演出制御回路70が保留減算コマンドの受信結果に応じた保留表示コマンドを表示制御回路80に送信し(図23のステップS223参照)、表示制御回路80が保留表示コマンドの受信結果に応じた数の保留絵柄36を保留表示領域35内に表示することで遊技者に特別図柄遊技および装飾図柄遊技のそれぞれの保留回数を知らせる。
【0107】
VDPはステップS407へ移行すると、VRAMにサイコロ変動開始コマンドが記録されているか否かを判断する。このVDPは演出制御回路70からのサイコロ変動開始コマンドを受信することでVRAMに記録するものであり、VDPはステップS407でVRAMにサイコロ変動開始コマンドが記録されていると判断した場合にはステップS408でVRAMからサイコロ変動開始コマンドを消去し、ステップS409でVRAMに横向きコマンドが記録されているか否かを判断する。このVDPは演出制御回路70からの横向きコマンドおよび炎上コマンドのそれぞれを受信することでVRAMに記録するものであり、VDPはステップS409でVRAMに横向きコマンドが記録されていると判断した場合にはステップS410でVRAMから横向きコマンドを検出し、ステップS411のサイコロ演出表示処理1へ移行する。
【0108】
図32はステップS411のサイコロ演出表示処理1であり、図33はVDPがサイコロ演出表示処理1を行うことで装飾図柄表示器34に表示する映像である。VDPはステップS431で装飾図柄表示器34のサイコロ演出領域37内にマットの絵柄39を表示する(図33のa参照)。このマットの絵柄39は緑色の色彩を有する円形状をなすものである。このマットの絵柄39はVRAMの画像データを再生することで装飾図柄遊技の背景映像および大当り遊技演出の映像のそれぞれの前方に重ねて表示されるものであり、装飾図柄表示器34の表示領域に対して映像的に区画されている。
【0109】
マットの絵柄39は「1)遊技球が特別図柄始動口23に入賞することでメイン制御回路50がカウンタMNの値を最大値(4)に加算し、カウンタMNの値を最大値(4)に加算したことで演出制御回路70に保留コマンド4を送信した条件」および「2)メイン制御回路50が演出制御回路70に保留コマンド4を送信した時点での今回の装飾図柄遊技の映像の残り時間STが演出時間(2×1000msec)以上である条件」の双方が成立している状態で演出制御回路70の先読み結果エリアが次の11)〜17)のいずれかの状態である場合に表示されるものであり、縦向きの4個の保留絵柄36の表示状態で表示される。
11)保留番号1の先読み結果エリアに先読み結果2として変動開始コマンド03および変動開始コマンド13のいずれかが記録されている場合。
12)保留番号2の先読み結果エリアに先読み結果2として変動開始コマンド03および変動開始コマンド13のいずれかが記録されている場合。
13)保留番号2の先読み結果エリアに先読み結果2として変動開始コマンド04および変動開始コマンド14のいずれかが記録されている場合。
14)保留番号3の先読み結果エリアに先読み結果2として変動開始コマンド03および変動開始コマンド13のいずれかが記録されている場合。
15)保留番号3の先読み結果エリアに先読み結果2として変動開始コマンド04および変動開始コマンド14のいずれかが記録されている場合。
16)保留番号4の先読み結果エリアに先読み結果2として変動開始コマンド03および変動開始コマンド13のいずれかが記録されている場合。
17)保留番号4の先読み結果エリアに先読み結果2として変動開始コマンド04および変動開始コマンド14のいずれかが記録されている場合。
【0110】
VDPはステップS431でマットの絵柄39を表示すると、ステップS432でサイコロの絵柄38を表示する(図33のb参照)。このサイコロの絵柄38はVROMの画像データを再生することでマットの絵柄39の前方に重ねて変動状態で表示されるものである。このサイコロの絵柄38の変動表示はサイコロの絵柄38を自転させながらサイコロの絵柄38の表示位置をマットの絵柄39の範囲内で変えるものであり、サイコロの絵柄38の変動状態ではサイコロの絵柄38の映像上での上面に(1)(2)(3)(4)(5)(6)(1)・・・の循環的な一定順序で目が視覚的に認識可能に表示される。
【0111】
VDPはステップS432のサイコロの絵柄38の変動表示を終えると、ステップS433でサイコロの絵柄38を停止表示する(図33のc参照)。このサイコロの絵柄38の停止表示はサイコロの絵柄38の映像上での上面が(1)(2)(3)(4)のいずれかの目となるようにサイコロの絵柄38を静止させるものであり、VDPは横向きコマンドの検出結果が横向きコマンド1である場合にはサイコロの絵柄38を(1)の目で静止させ、横向きコマンドの検出結果が横向きコマンド2である場合にはサイコロの絵柄38を(2)の目で静止させ、横向きコマンドの検出結果が横向きコマンド3である場合にはサイコロの絵柄38を(3)の目で静止させ、横向きコマンドの検出結果が横向きコマンド4である場合にはサイコロの絵柄38を(4)の目で静止させる。
【0112】
VDPはステップS433でサイコロの絵柄38を停止表示すると、ステップS434で保留絵柄36用の画像データの向きを90°変えることで1つの保留絵柄36の表示状態を縦向きから横向きに変える(図33のd参照)。この1つの保留絵柄36は横向きコマンドの検出結果に応じて選定されるものであり、VDPは横向きコマンドの検出結果が横向きコマンド1である場合には1回保留領域101内の保留絵柄36を横向きとし、横向きコマンドの検出結果が横向きコマンド2である場合には2回保留領域102内の保留絵柄36を横向きとし、横向きコマンドの検出結果が横向きコマンド3である場合には3回保留領域103内の保留絵柄36を横向きとし、横向きコマンドの検出結果が横向きコマンド4である場合には4回保留領域104内の保留絵柄36を横向きとする。
【0113】
VDPはステップS434で1つの保留絵柄36を横向きにすると、ステップS435でVRAMから横向きコマンドを消去する。そして、ステップS436でサイコロ演出領域37内からサイコロの絵柄38を消去し(図33のe参照)、ステップS437でサイコロ演出領域37内からマットの絵柄39を消去する(図33のe参照)。このマットの絵柄39がステップS431で表示開始されてからステップS437で消去されるまでの所要時間はサイコロ演出時間(図13のステップS119参照)と同一値となるように設定されており、サイコロ演出表示処理1でマットの絵柄39が表示開始されてから消去されるまでのサイコロ演出1の映像は演出制御回路70が保留コマンド4を受信した時点で装飾図柄表示器34に表示されている今回の装飾図柄遊技の映像が終了すると同時以前に終了する。
【0114】
VDPはステップS407でVRAMにサイコロ変動開始コマンドが記録されていないと判断すると、ステップS414でVRAMに横向きコマンドが記録されているか否かを判断する。このサイコロ変動開始コマンドに伴わない横向きコマンドは装飾図柄遊技が開始されるときに図23のステップS223で保留表示コマンドが送信された後にステップS239の横向きコマンド処理で送信されるものであり、ステップS239で横向きコマンドが送信される直前には全ての保留絵柄36が縦向きに表示されている。
【0115】
VDPはステップS414でVRAMに横向きコマンドが記録されていないと判断した場合にはステップS418へ移行し、ステップS414でVRAMに横向きコマンドが記録されていると判断した場合にはステップS415でVRAMから横向きコマンドを検出する。そして、ステップS416で1つの保留絵柄36を横向きに表示し、ステップS417でVRAMから横向きコマンドを消去する。この1つの保留絵柄36は横向きコマンドの検出結果に応じて選定されるものであり、VDPは横向きコマンドの検出結果が横向きコマンド1である場合には1回保留領域101内の保留絵柄36を横向きとし、横向きコマンドの検出結果が横向きコマンド2である場合には2回保留領域102内の保留絵柄36を横向きとし、横向きコマンドの検出結果が横向きコマンド3である場合には3回保留領域103内の保留絵柄36を横向きとする。
【0116】
演出制御回路70の先読み結果エリアが11)の状態である場合には今回の装飾図柄遊技の映像が終了すると同時以前にサイコロの絵柄38が(1)の目となって1回保留領域101内の保留絵柄36が横向きとなり、次の1回目の装飾図柄遊技の映像が表示開始されるときに横向きの保留絵柄36が消滅する。この1回目の装飾図柄遊技の映像は変動開始コマンド03および変動開始コマンド13のいずれかに応じた演出内容で行われるものであり、装飾図柄が外れリーチの組合せおよび大当りの組合せのいずれかとなる。
【0117】
演出制御回路70の先読み結果エリアが12)13)のいずれかの状態である場合には今回の装飾図柄遊技の映像が終了すると同時以前にサイコロの絵柄38が(2)の目となって2回保留領域102内の保留絵柄36が横向きとなり、次の1回目の装飾図柄遊技の映像が表示開始されるときに1回保留領域101内の保留絵柄36が横向きとなり、次の2回目の装飾図柄遊技の映像が表示開始されるときに横向きの保留絵柄36が消滅する。この2回目の装飾図柄遊技の映像は変動開始コマンド03と変動開始コマンド13と変動開始コマンド04と変動開始コマンド14のいずれかに応じた演出内容で表示されるものであり、装飾図柄が外れリーチの組合せおよび大当りの組合せのいずれかとなる。
【0118】
演出制御回路70の先読み結果エリアが14)15)のいずれかの状態である場合には今回の装飾図柄遊技の映像が終了すると同時以前にサイコロの絵柄38が(3)の目となって3回保留領域103内の保留絵柄36が横向きとなり、次の1回目の装飾図柄遊技の映像が表示開始されるときに2回保留領域102内の保留絵柄36が横向きとなり、次の2回目の装飾図柄遊技の映像が表示開始されるときに1回保留領域101内の保留絵柄36が横向きとなり、次の3回目の装飾図柄遊技の映像が表示開始されるときに横向きの保留絵柄36が消滅する。この3回目の装飾図柄遊技の映像は変動開始コマンド03と変動開始コマンド13と変動開始コマンド04と変動開始コマンド14のいずれかに応じた演出内容で表示されるものであり、装飾図柄が外れリーチの組合せおよび大当りの組合せのいずれかとなる。
【0119】
演出制御回路70の先読み結果エリアが16)17)のいずれかの状態である場合には今回の装飾図柄遊技の映像が終了すると同時以前にサイコロの絵柄38が(4)の目となって4回保留領域104内の保留絵柄36が横向きとなり、次の1回目の装飾図柄遊技の映像が表示開始されるときに3回保留領域103内の保留絵柄36が横向きとなり、次の2回目の装飾図柄遊技の映像が表示開始されるときに2回保留領域102内の保留絵柄36が横向きとなり、次の3回目の装飾図柄遊技の映像が表示開始されるときに1回保留領域101内の保留絵柄36が横向きとなり、次の4回目の装飾図柄遊技の映像が表示開始されるときに横向きの保留絵柄36が消滅する。この4回目の装飾図柄遊技の映像は変動開始コマンド03と変動開始コマンド13と変動開始コマンド04と変動開始コマンド14のいずれかに応じた演出内容で表示されるものであり、装飾図柄が外れリーチの組合せおよび大当りの組合せのいずれかとなる。
【0120】
サイコロ演出1の映像は装飾図柄遊技の映像が変動開始コマンド03〜14のいずれかに応じた演出内容で表示されると遊技者に予告するものであり、遊技者は1回保留領域101内の保留絵柄36がサイコロ演出1で横向きとなることで次の1回目の装飾図柄遊技の映像が変動開始コマンド03〜14のいずれかに応じた演出内容で表示されると認識でき、2回保留領域102内の保留絵柄36が横向きとなることで次の2回目の装飾図柄遊技の映像が変動開始コマンド03〜14のいずれかに応じた演出内容で表示されると認識でき、3回保留領域103内の保留絵柄36が横向きとなることで次の3回目の装飾図柄遊技の映像が変動開始コマンド03〜14のいずれかに応じた演出内容で表示されると認識でき、4回保留領域103内の保留絵柄36が横向きとなることで次の4回目の装飾図柄遊技の映像が変動開始コマンド03〜14のいずれかに応じた演出内容で表示されると認識できる。
【0121】
VDPはVRAMにサイコロ変動開始コマンドおよび炎上コマンドが記録されている場合にはステップS409でVRAMに横向きコマンドが記録されていないと判断し、ステップS412でVRAMから炎上コマンドを検出し、ステップS413のサイコロ演出表示処理2へ移行する。
【0122】
図34はステップS413のサイコロ演出表示処理2であり、図35はVDPがサイコロ演出表示処理2を行うことで装飾図柄表示器34に表示する映像である。VDPはステップS441で装飾図柄表示器34のサイコロ演出領域37内にマットの絵柄39を表示する(図35のa参照)。このマットの絵柄39は演出制御回路70の先読み結果エリアが13)15)17)のいずれかの状態であった場合にサイコロ演出1で1つの保留絵柄36が横向きに表示された後の1回目の装飾図柄遊技の映像が表示開始されるときに表示されるものであり、演出制御回路70の先読み結果エリアが13)の状態であった場合には1回保留領域101内の保留絵柄36の横向き状態で表示され、15)の状態であった場合には2回保留領域102内の保留絵柄36の横向き状態で表示され、17)の状態であった場合には3回保留領域102内の保留絵柄36の横向き状態で表示される。
【0123】
VDPはステップS441でマットの絵柄39を表示すると、ステップS442でサイコロの絵柄38をマットの絵柄39の前方に重ねて変動状態で表示する(図35のb参照)。このステップS442のサイコロの絵柄38の変動表示を終えた場合にはステップS443へ移行し、サイコロの絵柄38を停止表示する(図35のc参照)。このサイコロの絵柄38の停止表示はサイコロの絵柄38の目が(1)(2)(3)のいずれかとなるようにサイコロの絵柄38を静止させるものであり、VDPは炎上コマンドの検出結果が炎上コマンド1である場合にはサイコロの絵柄38を(1)の目で静止させ、炎上コマンドの検出結果が炎上コマンド2である場合にはサイコロの絵柄38を(2)の目で静止させ、炎上コマンドの検出結果が炎上コマンド3である場合にはサイコロの絵柄38を(3)の目で静止させる。
【0124】
VDPはステップS443でサイコロの絵柄38を停止表示すると、ステップS444で炎の絵柄40(図35のd参照)を表示する。この炎の絵柄40はVROMの画像データを再生することで表示されるものであり、装飾図柄遊技の背景映像の前方に重ねて1つの保留絵柄36の真上に表示される。この1つの保留絵柄36は炎上コマンドの検出結果に応じて選定されるものであり、VDPは炎上コマンドの検出結果が炎上コマンド1である場合には1回保留領域101内の横向きの保留絵柄36の真上に炎の絵柄40を表示し、炎上コマンドの検出結果が炎上コマンド2である場合には2回保留領域102内の横向きの保留絵柄36の真上に炎の絵柄40を表示し、炎上コマンドの検出結果が炎上コマンド3である場合には3回保留領域103内の横向きの保留絵柄36の真上に炎の絵柄40を表示する。
【0125】
VDPはステップS444で炎の絵柄40を表示すると、ステップS445でVRAMから炎上コマンドを消去する。そして、ステップS446でサイコロ演出領域37内からサイコロの絵柄38を消去し(図35のe参照)、ステップS447でサイコロ演出領域37内からマットの絵柄39を消去する(図35のe参照)。このマットの絵柄39がステップS441で表示開始されてからステップS447で消去されるまでの所要時間は装飾図柄遊技および特別図柄遊技のそれぞれの最短の所要時間(4×1000msec)に比べて短く設定されており、サイコロ演出表示処理2でマットの絵柄39が表示開始されてから消去されるまでのサイコロ演出2の映像は1回目の装飾図柄遊技の映像が終了する前に終了する。
【0126】
VDPはステップS418へ移行すると、VRAMに炎上コマンドが記録されているか否かを判断する。このサイコロ変動開始コマンドを伴わない炎上コマンドは装飾図柄遊技が開始されるときに図23のステップS223で保留表示コマンドが送信され且つ図23のステップS239で横向きコマンドが送信された後にステップS241の炎上コマンド処理で送信されるものであり、ステップS241で炎上コマンドが送信される直前には1つの保留絵柄36が横向きに表示されている。
【0127】
VDPはステップS418でVRAMに炎上コマンドが記録されていると判断すると、ステップS419でVRAMから炎上コマンドを検出する。そして、ステップS420で1つの保留絵柄36の真上に炎の絵柄40を表示し、ステップS421でVRAMから炎上コマンドを消去する。この1つの保留絵柄36は炎上コマンドの検出結果に応じて選定されるものであり、VDPは炎上コマンドの検出結果が炎上コマンド1である場合には1回保留領域101内の保留絵柄36の真上に炎の絵柄40を表示し、炎上コマンドの検出結果が炎上コマンド2である場合には2回保留領域101内の保留絵柄36の真上に炎の絵柄40を表示する。
【0128】
演出制御回路70の先読み結果エリアが13)の状態である場合には次の1回目の装飾図柄遊技の映像が表示開始されるときにサイコロの絵柄38が(1)の目となって1回保留領域101内の横向きの保留絵柄36の真上に炎の絵柄40が表示され、次の2回目の装飾図柄遊技の映像が表示開始されるときに横向きの保留絵柄36が炎の絵柄40と共に消滅する。この2回目の装飾図柄遊技の映像は変動開始コマンド04および変動開始コマンド14のいずれかに応じた演出内容で表示されるものであり、装飾図柄が外れリーチの組合せおよび大当りの組合せのいずれかとなる。
【0129】
演出制御回路70の先読み結果エリアが15)の状態である場合には次の1回目の装飾図柄遊技の映像が表示開始されるときにサイコロの絵柄38が(2)の目となって2回保留領域102内の横向きの保留絵柄36の真上に炎の絵柄40が表示され、次の2回目の装飾図柄遊技の映像が表示開始されるときに1回保留領域101内の横向きの保留絵柄36の真上に炎の絵柄40が表示され、次の3回目の装飾図柄遊技の映像が表示開始されるときに横向きの保留絵柄36が炎の絵柄40と共に消滅する。この3回目の装飾図柄遊技の映像は変動開始コマンド04および変動開始コマンド14のいずれかに応じた演出内容で表示されるものであり、装飾図柄が外れリーチの組合せおよび大当りの組合せのいずれかとなる。
【0130】
演出制御回路70の先読み結果エリアが17)の状態である場合には次の1回目の装飾図柄遊技の映像が表示開始されるときにサイコロの絵柄38が(3)の目となって3回保留領域103内の横向きの保留絵柄36の真上に炎の絵柄40が表示され、次の2回目の装飾図柄遊技の映像が表示開始されるときに2回保留領域102内の横向きの保留絵柄36の真上に炎の絵柄40が表示され、次の3回目の装飾図柄遊技の映像が表示開始されるときに1回保留領域101内の横向きの保留絵柄36の真上に炎の絵柄40が表示され、次の4回目の装飾図柄遊技の映像が表示開始されるときに横向きの保留絵柄36が炎の絵柄40と共に消滅する。この4回目の装飾図柄遊技の映像は変動開始コマンド04および変動開始コマンド14に応じた演出内容で表示されるものであり、装飾図柄が外れリーチの組合せおよび大当りの組合せのいずれかとなる。
【0131】
サイコロ演出2の映像は装飾図柄遊技の映像が変動開始コマンド04および14のいずれかに応じた演出内容で表示されると予告するものであり、遊技者は1回保留領域101内の横向きの保留絵柄36がサイコロ演出2で炎上することで次の1回目の装飾図柄遊技の映像が変動開始コマンド04および14のいずれかに応じた演出内容で表示されると認識でき、2回保留領域102内の横向きの保留絵柄36が炎上することで次の2回目の装飾図柄遊技の映像が変動開始コマンド04および14のいずれかに応じた演出内容で表示されると認識でき、3回保留領域103内の横向きの保留絵柄36が炎上することで次の3回目の装飾図柄遊技の映像が変動開始コマンド04および14のいずれかに応じた演出内容で表示されると認識できる。
【0132】
変動開始コマンド03が選択された場合にはビデオコマンド03が選択されることで装飾図柄遊技の背景映像としてリーチ映像3(図29参照)が表示される。このリーチ映像3は主人公のキャラクタが敵のキャラクタ1と対戦する演出内容のものであり、ビデオコマンド03では主人公のキャラクタが敵のキャラクタ1を倒す大当りの結末に設定されている。このリーチ映像3は変動開始コマンド13が選択された場合にビデオコマンド13が選択されることでも装飾図柄遊技の背景映像として表示されるものであり、ビデオコマンド13では主人公のキャラクタが敵のキャラクタ1を倒すことができない外れの結末に設定されている。変動開始コマンド03は大当りであると判定された場合に(30/100)の確率で選択されるものであり、変動開始コマンド13は外れであると判定された場合に(5/100)の確率で選択されるものであり、リーチ映像3が表示された場合に装飾図柄が大当りの組合せとなる信頼度は高値に設定されている。
【0133】
変動開始コマンド04が選択された場合にはビデオコマンド04が選択されることで装飾図柄遊技の背景映像としてリーチ映像4(図29参照)が表示される。このリーチ映像4は主人公のキャラクタが敵のキャラクタ2と対戦する演出内容のものであり、ビデオコマンド04では主人公のキャラクタが敵のキャラクタ2を倒す大当りの結末に設定されている。このリーチ映像4は変動開始コマンド14が選択された場合にビデオコマンド14が選択されることでも装飾図柄遊技の背景映像として表示されるものであり、ビデオコマンド14では主人公のキャラクタが敵のキャラクタ2を倒すことができない外れの結末に設定されている。変動開始コマンド04は大当りであると判定された場合に(40/100)の確率で選択されるものであり、変動開始コマンド14は外れであると判定された場合に(5/100)の確率で選択されるものであり、リーチ映像4が表示された場合に装飾図柄が大当りの組合せとなる信頼度はリーチ映像3に比べて高い極高値に設定されている。
【0134】
上記実施例1によれば次の効果を奏する。
メイン制御回路50のRAM53の保留データエリアは遊技球が特別図柄始動口23に入賞する毎にカウンタMC1の値およびカウンタMC2の値のそれぞれの更新結果が記録されるものであり、保留データエリアにカウンタMC1の値およびカウンタMC2の値のそれぞれが記録されている場合には保留データエリアの最も古いカウンタMC1の値に基づいて大当りであるか否かが判定され、保留データエリアの最も古いカウンタMC2の値に基づいて変動開始コマンドが設定される。この変動開始コマンドが設定された場合には装飾図柄表示器34に装飾図柄遊技の映像が変動開始コマンドの設定結果に応じた演出内容で表示され、装飾図柄表示器34に装飾図柄遊技の映像が表示開始される場合には保留データエリアから最も古いカウンタMC1の値および最も古いカウンタMC2の値のそれぞれが消去される。この装飾図柄表示器34には1回保留領域101〜4回保留領域104の4つが設定されている。これら1回保留領域101〜4回保留領域104のそれぞれには保留絵柄36を表示するための表示順序が設定されており、保留データエリアにカウンタMC1の値の更新結果が記録される毎および保留データエリアからカウンタMC1の値が消去される毎のそれぞれには保留データエリアのカウンタMC1の値の記録数に応じた数の保留絵柄36が1番の表示順序の1回保留領域101内から保留絵柄36の数に応じた表示順序の保留領域内まで縦向きに表示される。
【0135】
演出制御回路70のRAM73の先読み結果エリアは先読み結果2が記録されるものである。この先読み結果2は変動開始コマンドが正規に設定される前にどのような変動開始コマンドが設定されるかを判定した結果であり、先読み結果エリアには保留データエリアにカウンタMC2の値の更新結果が記録される毎に先読み結果2が記録され、先読み結果エリアからは装飾図柄表示器34に装飾図柄遊技の映像が表示開始される毎に最も古い先読み結果2が消去される。この先読み結果エリアに先読み結果2として変動開始コマンド04および14のいずれかが記録されている場合には装飾図柄遊技の映像の残り時間STがサイコロ演出時間以上であることを1つの条件にカウンタSN1の値が初期設定される。このカウンタSN1の値の初期設定結果は変動開始コマンド04または変動開始コマンド14が先読み結果エリアの先読み結果2のうちで何番目に先読み結果エリアに記録されたものであるかを示すものであり、カウンタSN1の値が初期設定された場合には装飾図柄表示器34に報知演出映像および保留演出映像のそれぞれが表示される。
【0136】
保留演出映像は1回保留領域101〜4回保留領域104のうちカウンタSN1の値の初期設定結果に応じた表示順序の保留領域内の保留絵柄36を縦向きから横向きに変化させるものであり、遊技者は横向きとなった保留絵柄36が1回保留領域101内〜4回保留領域104内のいずれであるかに応じて変動開始コマンド04または変動開始コマンド14に応じた特定の演出内容の装飾図柄遊技の映像がいつ表示されるかを認識することが可能になる。報知演出映像は1回保留領域101内の保留絵柄36〜4回保留領域104内の保留絵柄36のうちのいずれが横向きになるかを遊技者にサイコロの絵柄38の目で報知するものである。この報知演出映像は保留演出映像が表示開始される前に表示されるものであり、遊技者は報知演出映像が事前に表示されることで保留演出映像での保留絵柄36の変化を視覚的に容易に認識することが可能になる。これら報知演出映像および保留演出映像は今回の装飾図柄遊技の残り時間STが報知演出映像および保留演出映像の合計の所要時間以上である場合に表示されるものであり、保留絵柄36の変化は変動開始コマンド04または変動開始コマンド14であると先読みされた先読み結果2に応じたものに対して正確に行われる。
【0137】
演出制御回路70のRAM73の先読み結果エリアに変動開始コマンド03または変動開始コマンド13の先読み結果2が記録されている条件と装飾図柄遊技の映像の残り時間STがサイコロ演出時間以上である条件と先読み結果エリアに4つの先読み結果2が記録されている条件が成立している場合にはカウンタSN1の値が初期設定され、先読み結果エリアに変動開始コマンド04または変動開始コマンド14の先読み結果2が記録されている条件と装飾図柄遊技の映像の残り時間STがサイコロ演出時間以上である条件と先読み結果エリアに複数の先読み結果2が記録されている条件が成立している場合にはカウンタSN2の値が初期設定される。
【0138】
カウンタSN1の値が初期設定された場合には炎上フラグがオフ状態となり、カウンタSN2の値が初期設定された場合には炎上フラグがオン状態に設定される。この炎上フラグはサイコロの絵柄38を変動状態および変動停止状態で順に表示する報知演出映像の表示回数を決めるものであり、炎上フラグのオフ状態では報知演出映像および保留演出映像が1回だけ表示され、炎上フラグのオン状態では報知演出映像および保留演出映像が2回だけ表示される。この2回目の報知演出映像および保留演出映像は装飾図柄表示器34に装飾図柄遊技の映像が表示開始されると同時に表示開始されるものであり、装飾図柄遊技の映像が表示停止される以前に終了する。このため、遊技者は報知演出映像および保留演出映像の表示回数から変動開始コマンド03または変動開始コマンド13に応じた特定の演出内容の装飾図柄遊技の映像および変動開始コマンド04または変動開始コマンド14に応じた別の特定の演出内容の装飾図柄遊技の映像のいずれが表示されるかを認識することが可能になる。
【0139】
演出制御回路70のRAM73の先読み結果エリアに先読み結果2として変動開始コマンド03または変動開始コマンド13が記録されている場合にはカウンタSN1の値が初期設定される。このカウンタSN1の値の初期設定結果は変動開始コマンド03または変動開始コマンド13の先読み結果2が先読み結果エリアの先読み結果のうちで何番目に先読み結果エリアに記録されたものであるかを示すものであり、カウンタSN1の値が初期設定された場合には装飾図柄表示器34に保留演出映像が表示される。この保留演出映像は1回保留領域101内の保留絵柄36〜4回保留領域104内の保留絵柄36うちカウンタSN1の初期設定結果に応じた表示順序の保留領域内のものを縦向きから横向きにするものであり、遊技者は横向きとなった保留絵柄36がいずれの表示順序の保留領域内にあるかに応じてリーチ映像3がいつ表示されるかを認識することが可能になる。
【0140】
保留演出映像が表示開始される前には装飾図柄表示器34の表示領域内にマットの絵柄39が表示される。このマットの絵柄39は装飾図柄表示器34の表示領域に対して映像的に区画されたものであり、マットの絵柄39が表示された場合にはサイコロの絵柄38が変動状態で表示開始される。このサイコロの絵柄38は1回保留領域101〜4回保留領域104のそれぞれの表示順序を遊技者に報知する相互に異なる目となることが可能なものであり、サイコロの絵柄38が変動状態で表示開始された場合にはサイコロの絵柄38が変動停止状態となる。このサイコロの絵柄38の変動停止はカウンタSN1の値の初期設定結果に応じた表示順序の保留領域内の保留絵柄36を遊技者に報知する目で行われるものであり、遊技者はサイコロの絵柄38の変動停止状態での目から保留絵柄36が横向きとなることを視覚的に容易に認識することが可能になる。
【実施例2】
【0141】
図36のサイコロ演出開始処理1は演出制御回路70のCPU71が図18のサイコロ演出開始処理1に換えて行うものであり、CPU71は変動開始コマンド03が保留番号1の先読み結果エリアと保留番号2の先読み結果エリアと保留番号3の先読み結果エリアと保留番号4の先読み結果エリアのいずれにも存在せず、変動開始コマンド13が保留番号1の先読み結果エリア〜保留番号4の先読み結果エリアのいずれにも存在せず、変動開始コマンド04が保留番号1の先読み結果エリア〜保留番号4の先読み結果エリアのいずれにも存在せず、変動開始コマンド14が保留番号1の先読み結果エリア〜保留番号4の先読み結果エリアのいずれにも存在しない場合にはステップS501で表示制御回路80にサイコロ偽変動開始コマンドを送信する。この表示制御回路80はサイコロ偽変動開始コマンドを受信した場合にはVRAMに記録する。
【0142】
図37の保留演出表示処理は表示制御回路80のVDPが図30の保留演出表示処理に換えて行うものであり、VDPはステップS511へ移行した場合にはVRAMにサイコロ偽変動開始コマンドが記録されているか否かを判断する。ここでVRAMにサイコロ偽変動開始コマンドが記録されていると判断した場合にはステップS512でVRAMからサイコロ偽変動開始コマンドを消去し、ステップS513のサイコロ演出表示処理3へ移行する。
【0143】
図38はステップS513のサイコロ演出表示処理3であり、図39はVDPがサイコロ演出表示処理3を行うことで装飾図柄表示器34に表示する映像である。VDPはステップS521で装飾図柄表示器34のサイコロ演出領域37内にマットの絵柄39を表示し(図39のa参照)、ステップS522でサイコロの絵柄38をマットの絵柄39の前方に重ねて変動状態で表示する(図39のb参照)。
【0144】
VDPはステップS522のサイコロの絵柄38の変動表示を終えると、ステップS523でサイコロの絵柄38を停止表示する(図39のc参照)。このサイコロの絵柄38の停止表示はサイコロの絵柄38の映像上での上面が(5)(6)のいずれかの目となるようにサイコロの絵柄38を静止させるものであり、VDPはステップS523でサイコロの絵柄38を停止表示した場合にはステップS524でサイコロ演出領域37内からサイコロの絵柄38を消去し(図39のd参照)、ステップS525でサイコロ演出領域37内からマットの絵柄39を消去する(図39のd参照)。このマットの絵柄39がステップS521で表示開始されてからステップS525で消去されるまでの所要時間はサイコロ演出時間(図13のステップS119参照)と同一値となるように設定されており、サイコロ演出表示処理3でマットの絵柄39が表示開始されてから消去されるまでのサイコロ演出3の映像は演出制御回路70が保留コマンド4を受信した時点で装飾図柄表示器34に表示されている今回の装飾図柄遊技の映像が終了すると同時以前に終了する。
【0145】
上記実施例1〜2のそれぞれにおいては、演出制御回路70の保留番号3の先読み結果エリアおよび保留番号4の先読み結果エリアのいずれかに変動開始コマンド04または変動開始コマンド14の先読み結果2が記録されている場合にはサイコロ演出表示処理2を行った次の装飾図柄遊技の映像が表示開始されるときにサイコロ演出表示処理を行う構成としても良い。このサイコロ演出表示処理はサイコロの絵柄38をサイコロ演出表示処理2に比べて(1)だけ少ない目で変動停止させ、横向きの保留絵柄36の真上に炎の絵柄40に比べて面積が大きな炎の絵柄を表示するものである。
【0146】
上記実施例1〜2のそれぞれには特許請求の範囲に記載された発明に加えて次の[発明]が記載されている。
[発明]
前記先読みメモリに複数の先読み結果が記録されている第3の条件が成立しているか否かを判定する第3の条件判定手段と、前記先読みメモリに先読み結果として前記特定の演出情報とは別の特定の演出情報が記録されている第4の条件が成立しているか否かを判定する第4の条件判定手段と、前記第1の条件と前記第2の条件と前記第3の条件が成立していると判定された場合および前記第2の条件と前記第3の条件と前記第4の条件が成立していると判定された場合のそれぞれで演出回数を前記先読みメモリの先読み結果の総数以下の相互に異なる値に設定する演出回数設定手段を備え、前記記録順番判定手段は前記第1の条件と前記第2の条件と前記第3の条件が成立していると判定された場合には前記先読みメモリの特定の演出情報の先読み結果が前記先読みメモリの先読み結果のうちで何番目に前記先読みメモリに記録されたものであるかを判定し、前記第2の条件と前記第3の条件と前記第4の条件が成立していると判定された場合には前記先読みメモリの別の特定の演出情報の先読み結果が前記先読みメモリの先読み結果のうちで何番目に前記先読みメモリに記録されたものであるかを判定するものであり、前記映像表示手段は前記報知演出映像および前記保留演出映像を前記演出回数の設定結果だけ表示するものであって、前記報知演出映像および前記保留演出映像の1回目の表示を前記先読みメモリの特定の演出情報または別の特定の演出情報の先読み結果の記録順番が判定された場合に開始し、前記報知演出映像および前記保留演出映像の2回目以後の各回の表示を前記表示器に図柄遊技の映像が表示開始されると同時以後に開始すると共に当該図柄遊技の映像が表示停止されると同時以前に終えることを特徴とする請求項1に記載のパチンコ遊技機。
【実施例3】
【0147】
図40の保留データ処理はメイン制御回路50のCPU51が図5の保留データ処理に換えて行うものであり、CPU51はカウンタMNの値が最大値(4)に到達している状態で特別図柄始動信号があると判断した場合にはステップS15でカウンタMC1の値およびカウンタMC2の値のそれぞれの更新結果を消去し、ステップS24で演出制御回路70にオーバーフローコマンドを送信する。この演出制御回路70のCPU71はオーバーフローコマンドを受信した場合には外部割込み処理を起動し、オーバーフローコマンドを外部割込み処理でRAM73に記録する。
【0148】
図41の保留加算コマンド処理は演出制御回路70のCPU71が図13の保留加算コマンド処理に換えて行うものであり、CPU71はステップS115の先読み処理を終えた場合にはステップS121でRAM73から保留加算コマンドを消去し、ステップS601でRAM73にオーバーフローコマンドが記録されているか否かを判断する。このステップS601はステップS111でRAM73に保留加算コマンドが記録されていないと判断された場合にも行われるものであり、CPU71はステップS601でRAM73にオーバーフローコマンドが記録されていると判断した場合にはステップS602でRAM73からオーバーフローコマンドを消去する。
【0149】
CPU71はステップS602でオーバーフローコマンドを消去すると、ステップS603でRAM73のサイコロ演出完了フラグがオフ状態に設定されているか否かを判断する。このサイコロ演出完了フラグはステップS101でオフ状態に初期設定されるものであり、CPU71はステップS603でサイコロ演出完了フラグがオン状態に設定されていると判断した場合には保留加算コマンド処理を終え、サイコロ演出完了フラグがオフ状態に設定されていると判断した場合にはステップS604へ移行する。
【0150】
CPU71はステップS604へ移行すると、タイマSTの値がサイコロ演出時間(2×1000msec)以上であるか否かを判断する。ここでタイマSTの値がサイコロ演出時間未満であると判断した場合には保留加算コマンド処理を終え、タイマSTの値がサイコロ演出時間以上であると判断した場合にはステップS605でRAM73の横向き済フラグがオフ状態に設定されているか否かを判断する。この横向き済フラグはステップS101でオフ状態に初期設定されるものであり、CPU71はステップS605で横向き済フラグがオフ状態に設定されていると判断した場合にはステップS606のサイコロ演出開始処理1へ移行し、横向き済フラグがオン状態に設定されていると判断した場合にはステップS607のサイコロ演出開始処理2へ移行する。
【0151】
CPU71はステップS601でRAM73にオーバーフローコマンドが記録されていないと判断すると、ステップS608で保留番号4の先読み結果エリアに先読み結果1〜2のそれぞれが記録されているか否かを判断する。ここで保留番号4の先読み結果エリアに先読み結果1〜2のそれぞれが記録されていると判断した場合には保留加算コマンド処理を終え、保留番号4の先読み結果エリアに先読み結果1〜2のそれぞれが記録されていないと判断した場合にはステップS609へ移行する。ここでサイコロ演出完了フラグをオフ状態に設定し、ステップS610で横向き済フラグをオフ状態に設定する。
【0152】
図42はステップS606のサイコロ演出開始処理1であり、CPU71はステップS611で保留番号1の先読み結果エリアに先読み結果2として変動開始コマンド04および変動開始コマンド14のいずれかが記録されているか否かを判断する。ここで保留番号1の先読み結果エリアに変動開始コマンド04および変動開始コマンド14のいずれかが記録されていると判断した場合にはステップS612で横向き済フラグをオン状態に設定し、ステップS613でRAM73のカウンタSN3の値に(1)を設定する。そして、ステップS614で表示制御回路80に横向きコマンド1を送信し、ステップS636で表示制御回路80にサイコロ変動開始コマンドを送信する。
【0153】
CPU71はステップS611で保留番号1の先読み結果エリアに変動開始コマンド04および変動開始コマンド14がいずれも記録されていないと判断すると、ステップS615で保留番号1の先読み結果エリアに先読み結果2として変動開始コマンド03および変動開始コマンド13のいずれかが記録されているか否かを判断する。ここで保留番号1の先読み結果エリアに変動開始コマンド03および変動開始コマンド13がいずれも記録されていないと判断した場合にはステップS617へ移行し、保留番号1の先読み結果エリアに変動開始コマンド03および変動開始コマンド13のいずれかが記録されていると判断した場合にはステップS616へ移行する。ここでサイコロ演出完了フラグをオン状態に設定し、ステップS614で表示制御回路80に横向きコマンド1を送信し、ステップS636で表示制御回路80にサイコロ変動開始コマンドを送信する。
【0154】
CPU71はステップS617へ移行すると、保留番号2の先読み結果エリアに先読み結果2として変動開始コマンド04および変動開始コマンド14のいずれかが記録されているか否かを判断する。ここで保留番号2の先読み結果エリアに変動開始コマンド04および変動開始コマンド14のいずれかが記録されていると判断した場合にはステップS618で横向き済フラグをオン状態に設定し、ステップS619でカウンタSN3の値に(2)を設定する。そして、ステップS620で表示制御回路80に横向きコマンド2を送信し、ステップS636で表示制御回路80にサイコロ変動開始コマンドを送信する。
【0155】
CPU71はステップS617で保留番号2の先読み結果エリアに変動開始コマンド04および変動開始コマンド14がいずれも記録されていないと判断すると、ステップS621で保留番号2の先読み結果エリアに先読み結果2として変動開始コマンド03および変動開始コマンド13のいずれかが記録されているか否かを判断する。ここで保留番号2の先読み結果エリアに変動開始コマンド03および変動開始コマンド13がいずれも記録されていないと判断した場合にはステップS623へ移行し、保留番号2の先読み結果エリアに変動開始コマンド03および変動開始コマンド13のいずれかが記録されていると判断した場合にはステップS622へ移行する。ここでサイコロ演出完了フラグをオン状態に設定し、ステップS620で表示制御回路80に横向きコマンド2を送信し、ステップS636で表示制御回路80にサイコロ変動開始コマンドを送信する。
【0156】
CPU71はステップS623へ移行すると、保留番号3の先読み結果エリアに先読み結果2として変動開始コマンド04および変動開始コマンド14のいずれかが記録されているか否かを判断する。ここで保留番号3の先読み結果エリアに変動開始コマンド04および変動開始コマンド14のいずれかが記録されていると判断した場合にはステップS624で横向き済フラグをオン状態に設定し、ステップS625でカウンタSN3の値に(3)を設定する。そして、ステップS626で表示制御回路80に横向きコマンド3を送信し、ステップS636で表示制御回路80にサイコロ変動開始コマンドを送信する。
【0157】
CPU71はステップS623で保留番号3の先読み結果エリアに変動開始コマンド04および変動開始コマンド14がいずれも記録されていないと判断すると、ステップS627で保留番号3の先読み結果エリアに先読み結果2として変動開始コマンド03および変動開始コマンド13のいずれかが記録されているか否かを判断する。ここで保留番号3の先読み結果エリアに変動開始コマンド03および変動開始コマンド13がいずれも記録されていないと判断した場合にはステップS629へ移行し、保留番号3の先読み結果エリアに変動開始コマンド03および変動開始コマンド13のいずれかが記録されていると判断した場合にはステップS628へ移行する。ここでサイコロ演出完了フラグをオン状態に設定し、ステップS626で表示制御回路80に横向きコマンド3を送信し、ステップS636で表示制御回路80にサイコロ変動開始コマンドを送信する。
【0158】
CPU71はステップS629へ移行すると、保留番号4の先読み結果エリアに先読み結果2として変動開始コマンド04および変動開始コマンド14のいずれかが記録されているか否かを判断する。ここで保留番号4の先読み結果エリアに変動開始コマンド04および変動開始コマンド14のいずれかが記録されていると判断した場合にはステップS630で横向き済フラグをオン状態に設定し、ステップS631でカウンタSN3の値に(4)を設定する。そして、ステップS632で表示制御回路80に横向きコマンド4を送信し、ステップS636で表示制御回路80にサイコロ変動開始コマンドを送信する。
【0159】
CPU71はステップS629で保留番号4の先読み結果エリアに変動開始コマンド04および変動開始コマンド14がいずれも記録されていないと判断すると、ステップS633で保留番号4の先読み結果エリアに先読み結果2として変動開始コマンド03および変動開始コマンド13のいずれかが記録されているか否かを判断する。ここで保留番号4の先読み結果エリアに変動開始コマンド03および変動開始コマンド13がいずれも記録されていないと判断した場合にはステップS635で表示制御回路80にサイコロ偽変動開始コマンドを送信し、保留番号4の先読み結果エリアに変動開始コマンド03および変動開始コマンド13のいずれかが記録されていると判断した場合にはステップS634へ移行する。ここでサイコロ演出完了フラグをオン状態に設定し、ステップS632で表示制御回路80に横向きコマンド4を送信し、ステップS636で表示制御回路80にサイコロ変動開始コマンドを送信する。
【0160】
図43はステップS607のサイコロ演出開始処理2であり、CPU71はステップS641でカウンタSN3の値が(1)に設定されているか否かを判断する。ここでカウンタSN3の値が(1)に設定されていると判断した場合にはステップS642で表示制御回路80に炎上コマンド1を送信し、ステップS648で表示制御回路80にサイコロ変動開始コマンドを送信し、ステップS649でサイコロ演出完了フラグをオン状態に設定する。
【0161】
CPU71はステップS641でカウンタSN3の値が(1)に設定されていないと判断すると、ステップS643でカウンタSN3の値が(2)に設定されているか否かを判断する。ここでカウンタSN3の値が(2)に設定されていると判断した場合にはステップS644で表示制御回路80に炎上コマンド2を送信し、ステップS648で表示制御回路80にサイコロ変動開始コマンドを送信し、ステップS649でサイコロ演出完了フラグをオン状態に設定する。
【0162】
CPU71はステップS643でカウンタSN3の値が(2)に設定されていないと判断すると、ステップS645でカウンタSN3の値が(3)に設定されているか否かを判断する。ここでカウンタSN3の値が(3)に設定されていると判断した場合にはステップS646で表示制御回路80に炎上コマンド3を送信し、ステップS648で表示制御回路80にサイコロ変動開始コマンドを送信し、ステップS649でサイコロ演出完了フラグをオン状態に設定する。
【0163】
CPU71はカウンタSN3の値が(4)に設定されている場合にはステップS645でカウンタSN3の値が(3)に設定されていないと判断し、ステップS647で表示制御回路80に炎上コマンド4を送信する。そして、ステップS648で表示制御回路80にサイコロ変動開始コマンドを送信し、ステップS649でサイコロ演出完了フラグをオン状態に設定する。
【0164】
メイン制御回路50のカウンタMNの値が上限値(4)に到達している状態で遊技球が特別図柄始動口23に入賞した場合にはメイン制御回路50からオーバーフローコマンドが送信される。この状態ではサイコロ演出完了フラグおよび横向き済フラグのそれぞれがオフ状態に設定されており、装飾図柄遊技の残り時間STがサイコロ演出時間以上であることを条件にサイコロ演出開始処理1が実行される。このサイコロ演出開始処理1では保留番号1〜保留番号4のいずれかの保留結果エリアに先読み結果2として変動開始コマンド03または変動開始コマンド13が記録されている場合に表示制御回路80に横向きコマンドおよびサイコロ変動開始コマンドのそれぞれが送信され、サイコロ演出完了フラグがオン状態に設定される。このサイコロ演出完了フラグのオン状態ではオーバーフローコマンドが送信されてもサイコロ演出開始処理1が再開されず、次回の装飾図柄遊技の映像が表示開始されることで保留番号4の先読み結果エリアから先読み結果1〜2のそれぞれが消去された場合にサイコロ演出完了フラグがオフ状態にリセットされる。
【0165】
保留番号1〜保留番号4のいずれかの保留結果エリアに先読み結果2として変動開始コマンド04または変動開始コマンド14が記録されている場合にはサイコロ演出開始処理1で表示制御回路80に横向きコマンドおよびサイコロ変動開始コマンドのそれぞれが送信され、サイコロ演出完了フラグのオフ状態で横向き済フラグがオン状態に設定される。この横向き済フラグのオン状態でオーバーフローコマンドが再び送信されることなく次回の装飾図柄遊技の映像が表示開始された場合には保留番号4の先読み結果エリアから先読み結果1〜2のそれぞれが消去される。この場合にはサイコロ演出完了フラグがオフ状態にリセットされるので、サイコロ演出開始処理2が実行されない。
【0166】
横向き済フラグのオン状態でオーバーフローコマンドが再び送信された場合には装飾図柄遊技の残り時間STがサイコロ演出時間以上であることを条件にサイコロ演出開始処理2が実行される。このサイコロ演出開始処理2では表示制御回路80に炎上コマンドおよびサイコロ変動開始コマンドのそれぞれが送信され、サイコロ演出完了フラグがオン状態に設定される。このサイコロ演出完了フラグのオン状態ではオーバーフローコマンドが送信されてもサイコロ演出開始処理1およびサイコロ演出開始処理2のそれぞれが再開されず、次回の装飾図柄遊技の映像が表示開始されることで保留番号4の先読み結果エリアから先読み結果1〜2のそれぞれが消去された場合にサイコロ演出完了フラグがオフ状態にリセットされる。
【0167】
図44の保留減算コマンド処理は演出制御回路70のCPU71が図23の保留減算コマンド処理に換えて行うものであり、CPU71はステップS233で保留番号2の先読み結果エリアに先読み結果1〜2が記録されていないと判断した場合とステップS235で保留番号3の先読み結果エリアに先読み結果1〜2が記録されていないと判断した場合とステップS237で保留番号4の先読み結果エリアに先読み結果1〜2が記録されていないと判断した場合とステップS238で保留番号4の先読み結果エリアの先読み結果1〜2のそれぞれを保留番号3の先読み結果エリアにシフトした場合のそれぞれには保留減算コマンド処理を終える。
【0168】
図45の保留演出表示処理は表示制御回路80のVDPが図37の保留演出表示処理に換えて行うものであり、VDPはステップS407でVRAMにサイコロ変動開始コマンドが記録されていると判断した場合にはステップS408でVRAMからサイコロ変動開始コマンドを消去し、ステップS409でVRAMに横向きコマンドが記録されているか否かを判断する。ここでVRAMに横向きコマンドが記録されていると判断した場合にはステップS411のサイコロ演出表示処理1を実行し、VRAMに炎上コマンドが記録されていると判断した場合にはステップS412のサイコロ演出表示処理2を実行する。
【0169】
演出制御回路70の保留番号1〜保留番号4の先読み結果エリアのそれぞれに先読み結果1〜2が記録され、保留番号1〜保留番号4の先読み結果エリアのいずれかに変動開始コマンド03または変動開始コマンド13の先読み結果2が記録されている状態でメイン制御回路50から1回目のオーバーフローコマンドが送信された場合には装飾図柄遊技の残り時間STがサイコロ演出時間以上であることを条件に図32のサイコロ演出表示処理1が実行されることで図33のサイコロ演出1の映像が表示される。
【0170】
VDPはステップS412のサイコロ演出表示処理2へ移行すると、図34のステップS441で装飾図柄表示器34のサイコロ演出領域37内にマットの絵柄39を表示する(図35のa参照)。このマットの絵柄39はサイコロ演出表示処理1で1つの保留絵柄36が横向きに表示されたままの状態で表示されるものであり、VDPはステップS441でマットの絵柄39を表示した場合にはステップS442でサイコロの絵柄38をマットの絵柄39の前方に重ねて変動状態で表示し(図35のb参照)、ステップS443でサイコロの絵柄38を停止表示する(図35のc参照)。このサイコロの絵柄38の停止表示はサイコロの絵柄38の目が(1)(2)(3)(4)のいずれかとなるようにサイコロの絵柄38を静止させるものであり、VDPは炎上コマンドの検出結果が炎上コマンド1である場合にはサイコロの絵柄38を(1)の目で静止させ、炎上コマンドの検出結果が炎上コマンド2である場合にはサイコロの絵柄38を(2)の目で静止させ、炎上コマンドの検出結果が炎上コマンド3である場合にはサイコロの絵柄38を(3)の目で静止させ、炎上コマンドの検出結果が炎上コマンド4である場合にはサイコロの絵柄38を(4)の目で静止させる。
【0171】
VDPはステップS443でサイコロの絵柄38を停止表示すると、ステップS444で炎の絵柄40を1つの保留絵柄36の真上に表示する(図35のd参照)。そして、ステップS445でVRAMから炎上コマンドを消去し、ステップS446でサイコロ演出領域37内からサイコロの絵柄38を消去し(図35のe参照)、ステップS447でサイコロ演出領域37内からマットの絵柄39を消去する(図35のe参照)。この1つの保留絵柄36は炎上コマンドの検出結果に応じて選定されるものであり、VDPは炎上コマンドの検出結果が炎上コマンド1である場合には1回保留領域101内の横向きの保留絵柄36の真上に炎の絵柄40を表示し、炎上コマンドの検出結果が炎上コマンド2である場合には2回保留領域102内の横向きの保留絵柄36の真上に炎の絵柄40を表示し、炎上コマンドの検出結果が炎上コマンド3である場合には3回保留領域103内の横向きの保留絵柄36の真上に炎の絵柄40を表示し、炎上コマンドの検出結果が炎上コマンド4である場合には4回保留領域104内の横向きの保留絵柄36の真上に炎の絵柄40を表示する。
【0172】
演出制御回路70の保留番号1〜保留番号4の先読み結果エリアのそれぞれに先読み結果1〜2が記録され、保留番号1〜保留番号4の先読み結果エリアのいずれかに変動開始コマンド04または変動開始コマンド14の先読み結果2が記録されている状態でメイン制御回路50から1回目のオーバーフローコマンドが送信された場合には装飾図柄遊技の残り時間STがサイコロ演出時間であることを条件に図32のサイコロ演出表示処理1が実行されることで図33のサイコロ演出1の映像が装飾図柄表示器34に表示され、保留番号4の先読み結果エリアから先読み結果1〜2が消去されることなくオーバーフローコマンドが再び送信された場合には装飾図柄遊技の残り時間STがサイコロ演出時間以上であることを条件に図34のサイコロ演出表示処理2が実行されることで図35のサイコロ演出2の映像が表示される。
【0173】
上記実施例3によれば次の効果を奏する。
保留番号1〜4のいずれかの先読み結果エリアに先読み結果2として変動開始コマンド04または変動開始コマンド14が記録されている条件と装飾図柄遊技の映像の残り時間STがサイコロ演出時間以上である条件とメイン制御回路50からオーバーフローコマンドが送信された条件が成立している場合には報知演出映像および保留演出映像が順に表示される。これら報知演出映像および保留演出映像のそれぞれの表示は2回を限度に3つの条件が成立する毎に行われるものであり、2回目の保留演出映像では保留絵柄36が横向きの態様から炎上する態様に変更される。このため、遊技者は報知演出映像が表示される毎に保留絵柄36の態様が変わる映像を楽しむことができる。
【0174】
上記実施例3においては、図42のサイコロ演出開始処理1で保留番号1〜4のいずれかの先読み結果エリアに先読み結果2として変動開始コマンド04または変動開始コマンド14が記録されていると判断された場合にはカウンタの値を予め記録された判定値と比較し、カウンタの値が判定値であると判断された場合に横向き済フラグおよびカウンタSN3の値のそれぞれを設定して横向きコマンドを送信し、カウンタの値が判定値でないと判断された場合に横向き済フラグおよびカウンタSN3の値のそれぞれを設定することなく横向きコマンドを送信する構成としても良い。即ち、保留番号1〜4のいずれかの先読み結果エリアに先読み結果2として変動開始コマンド04または変動開始コマンド14が記録されている場合には横向きの保留絵柄36の真上に炎の絵柄40が出現する映像が一定の確率(<1)で表示される構成としても良い。
【0175】
上記実施例3においては、保留番号1〜4のいずれかの先読み結果エリアに先読み結果2として変動開始コマンド04または変動開始コマンド14が記録されている場合に表示回数を3回以上に設定する構成としても良い。この構成の場合には3回目以後の各回の保留演出映像では保留絵柄36を前回の保留演出映像に比べて大きく炎上する態様に変化させると良い。
【0176】
上記実施例1〜3のそれぞれにおいては、サイコロの絵柄38の変動表示を(1)(2)(3)(4)(5)(6)(1)・・・とは異なる順序で行っても良い。
上記実施例1〜3のそれぞれにおいては、表示制御回路80が図32のステップS432および図34のステップS442のそれぞれで数字の絵柄を(1)(2)(3)(4)(5)(6)(1)・・の一定順序で循環的に変動表示し、図32のステップS433で数字の絵柄の変動表示を横向きコマンドの検出結果に応じたもので停止し、図34のステップS443で数字の絵柄の変動表示を炎上コマンドの検出結果に応じたもので停止する構成としても良い。
【0177】
上記実施例1〜3のそれぞれにおいては、表示制御回路80が保留絵柄36を横向きにすることに換えて保留絵柄36の色彩を通常の色彩から通常とは異なる第1の色彩に変更し、横向きの保留絵柄36を炎上させることに換えて保留絵柄36の色彩を第1の色彩から通常の色彩および第1の色彩のいずれとも異なる第2の色彩に変更する構成としても良い。
【0178】
上記実施例1〜3のそれぞれにおいては、図13のステップS119および図41のステップS604でサイコロ演出時間が(装飾図柄遊技の残り時間ST+インターバル時間)以下であるか否かを判断する構成としても良い。このインターバル時間は特別図柄遊技が保留されている場合に今回の特別図柄遊技(装飾図柄遊技)が終了してから次回の特別図柄遊技(装飾図柄遊技)が始まるまでの待機時間である。
【符号の説明】
【0179】
23は特別図柄始動口(始動口)、25は特別入賞口(特別入球口)、34は装飾図柄表示器(表示器)、36は保留絵柄、50はメイン制御回路(データメモリ,遊技データ記録手段,遊技データ検出手段,遊技データ処理手段,遊技データ消去手段)、70は演出制御回路(先読み手段)、80は表示制御回路(保留表示手段,映像表示手段)、101は1回保留領域(保留領域)、102は2回保留領域(保留領域)、103は3回保留領域(保留領域)、104は4回保留領域(保留領域)である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技球が入球可能な始動口と、
遊技球が入球可能な開放状態および入球不能な閉鎖状態相互間で切換えられる特別入球口と、
遊技データの検出結果が記録されるデータメモリと、
遊技球が前記始動口に入球する毎に遊技データを検出し、当該遊技データの検出結果を前記データメモリに記録する遊技データ記録手段と、
前記データメモリに遊技データが記録されているか否かを判断するものであって、前記データメモリに遊技データが記録されていると判断した場合には前記データメモリから最も古い遊技データを検出する遊技データ検出手段と、
前記データメモリから最も古い遊技データが検出された場合に当該遊技データの検出結果に基づいて前記特別入球口を開放状態にする大当りであるか否かを判定すると共に大当りであるか否かの判定結果を遊技者に報知する図柄遊技の映像の演出内容を決めるための演出情報を設定する遊技データ処理手段と、
図柄遊技の映像が演出情報の設定結果に応じた演出内容で表示されるものであって、図柄遊技の映像の表示が保留されていると遊技者に報知する保留絵柄が一定の表示順序で表示される複数の保留領域を有する表示器と、
前記表示器に図柄遊技の映像が表示開始される毎に前記データメモリから最も古い遊技データを消去する遊技データ消去手段と、
前記データメモリに遊技データが記録される毎および前記データメモリから遊技データが消去される毎のそれぞれに前記表示器に前記データメモリの遊技データの記録数に応じた数の保留絵柄を予め決められた通常の態様で表示するものであって、保留絵柄を表示順序が1番の保留領域内から保留絵柄の数に応じた表示順序の保留領域内まで表示する保留表示手段と、
前記データメモリに遊技データが記録される毎に前記遊技データ処理手段が当該遊技データに基づいてどのような演出情報を設定するかを判定する先読みを行うものであって、当該先読みを前記遊技データ処理手段が当該遊技データに基づいて演出情報を設定するより前に行う先読み手段と、
前記先読み手段が特定の演出情報が設定されると先読みした場合に当該特定の演出情報の先読み結果に応じた1つの保留領域内の保留絵柄を前記通常の態様から前記通常の態様とは異なる第1の異なる態様に変更する第1の保留演出映像を表示し、当該第1の保留演出映像の表示を終えた後に当該第1の異なる態様の保留絵柄を通常の態様および第1の異なる態様のいずれとも異なる第2の異なる態様に変更する第2の保留演出映像を表示する映像表示手段を備え、
前記映像表示手段は、
前記第1の保留演出映像および前記第2の保留演出映像のそれぞれを表示開始する前に前記表示器の表示領域内に当該表示領域に対して映像的に区画された演出領域の絵柄を表示する処理を行い、
前記第1の保留演出映像および前記第2の保留演出映像のそれぞれを表示開始する前に前記演出領域の絵柄を表示した場合に「前記複数の保留領域のそれぞれの表示順序を遊技者に報知する相互に異なる複数の態様となることが映像的に可能な識別符号の絵柄」を前記演出領域の絵柄の前方に当該識別符号の絵柄の態様が変化する変動状態で表示開始する処理を行い、
前記第1の保留演出映像を表示開始する前に前記識別符号の絵柄を変動状態で表示開始した場合に前記識別符号の絵柄が前記第1の異なる態様に変更される保留絵柄を遊技者に報知する態様となるように前記識別符号の絵柄を変動停止状態で表示する処理を行うと共に前記第2の保留演出映像を表示開始する前に前記識別符号の絵柄を変動状態で表示開始した場合に前記識別符号の絵柄が前記第2の異なる態様に変更される保留絵柄を遊技者に報知する態様となるように前記識別符号の絵柄を変動停止状態で表示する処理を行うものであって、
前記第1の保留演出映像で前記保留絵柄を前記第1の異なる態様に変更した後および前記第2の保留演出映像で前記保留絵柄を前記第2の異なる態様に変更した後のそれぞれに前記演出領域の絵柄および前記識別符号の絵柄を消去することを特徴とするパチンコ遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【公開番号】特開2012−217842(P2012−217842A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−196056(P2011−196056)
【出願日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【分割の表示】特願2011−83577(P2011−83577)の分割
【原出願日】平成23年4月5日(2011.4.5)
【特許番号】特許第4873104号(P4873104)
【特許公報発行日】平成24年2月8日(2012.2.8)
【出願人】(000121693)奥村遊機株式会社 (978)
【Fターム(参考)】