パルス燃焼器タイプの熱伝達モジュールを有する流動層反応器
流動層反応器が、反応物質を処理し1つ以上の生産物を形成するように構成されるコンパートメントを有する反応槽を有する。反応槽に取り付けられる少なくとも1つの熱伝達モジュールが、パルス燃焼器、および、関連する吸音室を含む。パルス燃焼器は、その関連する吸音室内で終端する少なくとも1つのテールパイプを有する。そのテールパイプを出る煙道ガスは、吸音室を反応槽から分離する壁を通過し、反応槽のコンパートメント内に突出する熱伝達管内に送られる。供給材料用入口が、熱伝達管の第1のクラスタと第2のクラスタとの間に垂直方向にある領域内に反応物質を導入するように構成される。その熱伝達管は、煙道ガスが、壁から離れる方向で内部シールド管を通過し、折り返し、壁に向かう方向で戻り、そこでマニフォルドへ導かれるような環構造を有する。加熱用導管の第1のクラスタが、コンパートメントを少なくとも部分的に占有し、コンパートメント内の第1の垂直長さにわたって延在する。加熱用導管の第2のクラスタが、コンパートメントを部分的に占有し、コンパートメント内の第2の垂直長さにわたって延在する。加熱用導管の第1のクラスタは、加熱用導管の第2のクラスタの鉛直下方にあり、第1の離隔距離だけ第2のクラスタから離隔される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無機材料を含むことができる反応物質、また黒液およびバイオマスなど炭質材料を処理し、材料を加工および/またはリサイクルしエネルギーを抽出するための流動層反応器に関する。より詳細には、垂直方向で離隔されたクラスタに配列された1つまたは複数のパルス燃焼器を有するデバイスに関する。パルス燃焼器の共鳴管は、反応槽のコンパートメント内に突出しないように配列することができる。
【背景技術】
【0002】
図1Aおよび図1Bは、円筒形の改質器100として構成された従来技術の反応器におけるそれぞれ上面図および側面図を示す。円筒形の改質器100は、反応槽を形成する円筒形のコンパートメント101を含む。改質器100は、1つまたは複数のパルスヒータ102A、102Bを備え、それぞれが、それぞれの共鳴管106A、106Bに接続されたパルス燃焼器104A、104Bを備える。図1Aでわかるように、パルスヒータ102A、102Bは、その円筒の直径を横切って、1つの方向で延在する。空気および燃料生成物が、パルス燃焼器104A、104Bに入り、燃焼生成物または煙道ガスが、共鳴管106A、106Bを出る。
【0003】
パルスヒータ102A、102Bは、米国特許第5059404号(特許文献1)に開示されている種類のものであり、その内容は、本発明を理解するのに必要な範囲で参照することにより本明細書の一部を構成する。そのようなパルスヒータは、改質器反応槽101内に導入される流体および固体を間接的に加熱するように構成される。パルスヒータ102A、102Bに関連付けられた共鳴管106A、106Bは、コンパートメント101の内容物を間接的に加熱するための加熱用導管として働く。
【0004】
図1Aおよび図1Bでわかるように、パルスヒータ108A、108Bの第2の対が、コンパートメントの直径を横切って、パルスヒータ102A、102Bの第1の対に対して直角に向けられている。図1Bでわかるように、これは、コンパートメント101内に、交差するパルスヒータによって画定される領域内で、垂直方向に延びる4分円136を残す。
【0005】
パルスヒータは、コンパートメント底部112からほぼ上部流動層ライン114に延びる稠密な流動層110内で浸漬される。最低部のパルスヒータ102Bは、共鳴管104Bを液(liquor)118で着色するのを回避するために、分配器122の上方で高さH1メートルに位置する。いくつかの従来技術のシステムでは、高さH1は、約2〜3メートルである。
【0006】
使用済みの液118は、稠密な流動層110の底部付近で、コンパートメント101の側部に注入される。一般的に言えば、使用済みの液は、円筒形のコンパートメント101の周りに円周方向で配列される複数の入口103を経て、コンパートメント内に導入される。図1Bにはそのような入口103が4つ示されているだけであるが、他の数の円周方向で配列された入口を設けることができることを理解されたい。他の従来技術の実施例では、使用済みの液は、おそらくはアレイまたは他のパターンで配列された底部全体にわたって多かれ少なかれ均等に分布する複数の入口を経てコンパートメント101の底部を介して導入されることがある。
【0007】
過熱蒸気120、または他の流動化媒質は、コンパートメント101の底部から入り、分配器122を通過する。分配器122は、進入する蒸気120を均一に広げる助けとなり、次いで蒸気120は、稠密な流動層110にしみ通る。生成ガス124は、伴なわれた流動層固体を落とすのを助けるために使用される1つまたは複数の内部サイクロン(図示せず)を通過した後で、コンパートメント101の上部でフリーボードエリア126から出て行く。
【0008】
図2Aおよび図2Bは、矩形の改質器200の形態にある代替の従来技術の構成を示す。矩形の改質器200は、上から見たとき矩形の断面をもつコンパートメント201を有する(図2B参照)。1つまたは複数の列で配列された複数のパルスヒータ102が、このコンパートメント201を通過する。これらの列は、熱伝達を向上させるために、互いに千鳥掛け状に配置される。これらのパルスヒータ102のそれぞれは、コンパートメント201の内容物を間接的に加熱するための共鳴管の形態にある加熱用導管を備える。
【0009】
円筒形の改質器100の場合とよく似て、分配器222がコンパートメント201の底部に設けられる。最低部のパルスヒータ202は、分配器222の上方で高さH2に位置する。いくつかの従来技術のシステムでは、高さH2は、約2〜3メートルである。さらに、円筒形の改質器の場合とちょうど同様に、使用済みの液218は、コンパートメント201の底部付近で、その側部に導入される。一般的に言えば、使用済みの液は、矩形のコンパートメント201の周りで壁に沿って配列される複数の入口203を経て、コンパートメント内に導入される。他の従来技術の実施例では、使用済みの液は、おそらくはアレイまたは他のパターンで配列された底部全体にわたって多かれ少なかれ均等に分布する複数の入口を経てコンパートメント201の底部を介して導入されることがある。一方、生成ガス224は、コンパートメント201の上部でフリーボードエリア226から出て行く。矩形の改質器200の動作は、大抵の材料に関して、上述の円筒形の改質器100の動作と同様であることを理解されたい。
【0010】
上記の構成は、小型のプロセス開発スケールのユニットでは十分に機能すると思われる。しかし、これらの構成は、より大型のユニットにスケールアップされたとき、いくつかの限界に遭遇する可能性がある。
【0011】
1つの問題は、管がない、またはパルスヒータ管巣間に自由空間(図2B参照)がある開けた4分円(図1B参照)の存在であり、どちらも蒸気/ガスのチャネリング、および蒸気/ガスのバイパスを助長し、したがって気固接触およびソリッドサーキュレーション(solid circulation rate)を損なうおそれがある。さらに、そのような大きな垂直の流路があると、大きな気泡の形成が促進され、これらの気泡は、サイズと速さが急速に増大することにより、パイプ、管、接続部、および改質器内の他の固定具を損傷するおそれがある。
【0012】
他の問題は、ソリッドサーキュレーションが低下することにより、共鳴管表面上で粒子接触時間が長くなる。これは、粒子対流を、ひいては管からの熱伝達を妨げる。したがって、管はより高温になる傾向があり、これは、流動層内に廃熱される速度に悪影響を及ぼし、パルスヒータ102A、102B、202からの燃焼煙道ガス出口温度を上昇させる。さらに、局所的なホットスポットができる傾向がより高く、これは、スメルト形成、および/または数本の管または多数の管の周りでの粒子の凝集と汚損または蓄積とに通ずるおそれがある。
【0013】
さらに他の限界は、燃焼室を共鳴管と近接して結合することは、管と管との間の間隔、即ち、ピッチを、ひいては共鳴管同士の間の間隙を最小限に抑えることを必要とする。これは、燃焼室に関して道理にかなったアスペクト比(長さ対直径)をうまく達成するために行われる。また、パルスヒータは、一般にヘルムホルツ共鳴器として設計されるためある幾何特性(共鳴管の長さ、共鳴管の容積、および燃焼室の容積)を保存しなければならない。流動層−管の熱伝達に関する実験データおよびモデルは、管巣内の管同士の間のピッチまたは間隙が増大するにつれて、熱伝達係数が著しく改善することを示している。これは、管同士の間の間隔が増大するにつれて固体移動のための抵抗が減少することによるものであり、これは、より高頻度の表面の再生または粒子対流を、ひいてはより大きな熱伝達係数を促進する。しかし、図1Bで見られる構成は、管同士の間の間隙を、流動層の熱伝達および操作性(operability)から見て最適よりはるかに低い値に制限する。
【0014】
さらに、大部分の燃焼および発熱は、パルス燃焼室内で発生する。しかし、燃焼は、共鳴管内のガスの温度がより低いことにより、より低い速度ではあるが共鳴管内でも続行する。共鳴管内での残留する燃焼および発熱は、熱伝達から見て望ましいが、燃焼が不完全であり排気煙道ガス内で著しい濃度のCOおよび不燃炭化水素を生じる場合、不十分である。こうなる可能性は、燃焼器内の燃料点火速度が設計点火速度から低下するにつれて増大する。
【0015】
さらに、炭質フィードストックは、流動層110内に注入されたとき、乾燥、液化(devolatilization)、チャー形成、および炭化転換を受ける。蒸気改質環境では、これらの工程のすべてが吸熱性であり、すなわち熱入力を必要とする。流動層ソリッドサーキュレーションが大きくなるほど、また供給材料の分布が流動層全体にわたって均一になるほど、加熱速度が速くなり、供給材料の最終温度が高くなる。これは、有機物の熱分解を向上させ、より高い揮発分収率と、より低いタール形成、ならびにチャー歩留まりに通ずる。ガス/蒸気のチャネリングおよびバイパスを助長する流動層−パルスヒータ構成の場合、ソリッドサーキュレーションが阻害される。これは、供給材料注入領域への熱輸送を妨げ、この領域内で温度を低下させ、タールおよびチャー形成を促進する。
【0016】
さらに他の問題は、乾燥、液化、チャー形成、および炭化転換の工程すべてが、分配器122、222の上方であって、しかし下部パルスヒータより下の領域内で、熱伝達および質量伝達を競う。これらの工程すべてが熱吸収源であり、進入する流動化媒質120が、蒸気であり流動層の温度より低い温度にある場合、それも別の熱吸収源となり得る。唯一の熱源がパルスヒータであり、これらの熱源は、上述の従来技術の実施例における前述の距離H1およびH2によって熱吸収源から著しく除去される。唯一のリンクがソリッドサーキュレーションであり、これが標準に達しない場合、供給材料注入領域では熱が枯渇し、反応器性能が損なわれる。
【0017】
さらに、熱伝達と質量伝達とは共に、十分な炭化転換にとって重要である。チャー温度と反応体または蒸気の濃度とが高いほど、炭化転換率が大きくなる。分配器の真上の領域は、高い蒸気または反応体の濃度によって特徴付けられ、これは、チャー温度を流動層温度で維持することができるならば、炭化転換にとって好ましい。供給材料注入、および、ソリッドサーキュレーションの低下により、熱供給が制限され、それにより、チャー温度が、ひいては炭化転換率が低下する可能性が高まる。パルスヒータの領域では、熱伝達は良好であるが、反応体(蒸気)がチャネリングにより迂回した場合、質量伝達が不十分となるおそれがあり、やはり炭化転換を損なう。
【0018】
一般に、商用ユニットは、多数の熱伝達管を収容するために、深い、または背の高い稠密な流動層を必要とする。これらのユニットを気泡流動化状態で動作させることは、比較的大きな気泡、気泡合体の増大、および蒸気/ガスのバイパスが生じる傾向により、熱および質量伝達や気固接触から見て、かなり制限的なものである。逆に、乱流流動化状態での動作は、良好な気固接触と、優れた熱および質量伝達特性とをもたらす。しかし、これは、気泡状態に対するものより著しく高い表面流動化速度(superficial fluidization velocity)を必要とする。1つの実行可能な手法は、異なる熱交換器構成と、より小さい流動層材料平均粒径とを選択することである。
【0019】
【特許文献1】米国特許第5059404号明細書
【特許文献2】米国特許第5306481号明細書
【特許文献3】米国特許第5353721号明細書
【特許文献4】米国特許第5536488号明細書
【特許文献5】米国特許第5637192号明細書
【特許文献6】米国特許第6149765号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
要約すると、上述の従来技術の構成は、モジュラリティをもたらし、ある種のサイズまたは供給材料能力にとって有益である。しかし、この手法は、必要とされる多数のパルスヒータ、相互接続の複雑さ、パイプ敷設、ダクト敷設など、およびコストにより、大型スケールまたは高供給材料スループットユニットにとっては扱いにくいものとなる。このすべてがスケールアップを制約する。
【課題を解決するための手段】
【0021】
一態様では、本発明は、炭質材料を生成ガスに転換するように構成された流動層改質器を対象とする。この流動層改質器は、流動化可能な炭質材料を受け取るように構成されたコンパートメントを画定し、少なくとも第1の壁部と第2の壁部とを有する反応槽を含む。第1の熱伝達モジュールが反応槽に接続され、第1の熱伝達モジュールは、第1の吸音室に接続された第1のパルス燃焼器を備え、第1のパルス燃焼器は、第1の吸音室内で終わる少なくとも1つの第1のテールパイプを備える。第1の複数の熱伝達管が前記コンパートメント内に突出し、前記第1の複数の熱伝達管のそれぞれは、前記第1の壁部を介して吸音室と流体連通する。第1の複数の熱伝達管のそれぞれは、少なくとも1つの第1のテールパイプから放出された燃焼生成物が、各熱伝達管の第1の流路に沿って、前記第1の壁部から離れる方向で移動し、次いで前記各熱伝達管の第2の流路に沿って、第1の壁部に向かう方向で移動するように構成される。
【0022】
複数のそのような熱伝達モジュールが反応槽に接続されてもよい。
【0023】
他の態様では、本発明は、反応物質を熱化学的または生化学的に処理するように構成された流動層反応器を対象とする。この反応器は、反応物質を受け取るのに適したコンパートメントを画定する反応槽を含む。複数の熱伝達モジュールが反応槽に接続され、各熱伝達モジュールは、関連する吸音室に接続されたパルス燃焼器を備え、各パルス燃焼器は、関連する吸音室内で終わる少なくとも1つのテールパイプを備える。複数の上部および下部熱伝達管がそのコンパートメント内に突出し、複数の上部および下部熱伝達管のそれぞれは、反応槽の改質器壁部を介して、関連する吸音室と流体連通する。複数の上部および下部熱伝達管のそれぞれは、少なくとも1つのテールパイプから放出された燃焼生成物が、各熱伝達管の第1の流路に沿って、反応槽の改質器壁部から離れる方向で移動し、次いで前記各熱伝達管の第2の流路に沿って、改質器壁部に向かう方向で移動するように構成される。
【0024】
他の態様では、本発明は、炭質材料を生成ガスに転換するための流動層改質器を対象とする。この流動層改質器は、炭質材料を受け取るのに適したコンパートメントを画定する反応槽を含む。加熱用導管の第1のクラスタが、そのコンパートメントを少なくとも部分的に占有し、そのコンパートメント内の第1の垂直長さ(vertical extent)にわたって延在する。第1のクラスタ内の各加熱用導管は、熱を熱源からそのコンパートメントに伝達するように構成され、第1のクラスタ内の加熱用導管は、第1の太さを有する。加熱用導管の第2のクラスタが、そのコンパートメントを少なくとも部分的に占有し、そのコンパートメント内の第2の垂直長さにわたって延在する。第2のクラスタ内の各加熱用導管は、熱を熱源からそのコンパートメントに伝達するように構成され、第2のクラスタ内の加熱用導管は、第2の太さを有する。加熱用導管の第2のクラスタは、垂直方向で加熱用導管の第1のクラスタの上方に配置され、第1の離隔距離だけ第1のクラスタから離隔され、第1の離隔距離は、第1の太さと第2の太さのうちの小さい方と少なくとも同じ大きさである。複数の供給材料入口が、垂直方向で加熱用導管の第1のクラスタと第2のクラスタとの間にある領域内で、炭質材料を反応槽内に導入するように構成される。
【0025】
他の態様では、本発明は、炭質材料を生成ガスに転換する方法を対象とする。この方法は、上述したような、加熱用導管の第1および第2のクラスタを有する反応槽を用意することから始まり、流動化媒質をそのコンパートメント内に導入し、垂直方向で加熱用導管の第1のクラスタと第2のクラスタとの間にある領域内で、炭質材料をそのコンパートメント内に導入し、次いで、炭質材料の少なくとも一部分が流動層内で生成ガスに転換されるように、反応槽内の反応を制御する。
【0026】
他の態様では、本発明は、反応物質を熱化学的または生化学的に処理するように構成された流動層反応器を対象とする。この反応器は、反応物質を受け取るのに適したコンパートメントを画定する反応槽を備える。加熱用導管の第1のクラスタが、そのコンパートメントを少なくとも部分的に占有し、そのコンパートメント内の第1の垂直長さにわたって延在する。第1のクラスタ内の各加熱用導管は、熱を熱源からそのコンパートメントに伝達するように構成され、第1のクラスタ内の加熱用導管は、第1の太さを有する。加熱用導管の第2のクラスタが、そのコンパートメントを少なくとも部分的に占有し、そのコンパートメント内の第2の垂直長さにわたって延在する。第2のクラスタ内の各加熱用導管は、熱を熱源からそのコンパートメントに伝達するように構成され、第2のクラスタ内の加熱用導管は、第2の太さを有し、加熱用導管の第2のクラスタは、加熱用導管の第1のクラスタの垂直方向上方に配置され、第1の離隔距離だけ第1のクラスタから離隔され、第1の離隔距離は、第1の太さと第2の太さのうちの小さい方と少なくとも同じ大きさである。複数の供給材料入口が、加熱用導管の第1のクラスタと第2のクラスタとの間の垂直方向にある領域内で、反応物質を反応槽内に導入するように構成される。
【0027】
他の態様では、本発明は、生産物を形成するように反応物質を熱化学的または生化学的に処理する方法を対象とする。この方法は、上述のような、反応物質を受け取るのに適したコンパートメントを画定する反応槽と、加熱用導管の第1のクラスタと、加熱用導管の第2のクラスタとを含む流動層反応器を用意することから始まる。この方法は、流動化媒質をそのコンパートメント内に導入することに進み、垂直方向で加熱用導管の第1のクラスタと第2のクラスタとの間にある領域内で、反応物質をそのコンパートメント内に導入し、次いで、反応物質の少なくとも一部分が流動層内で1つまたは複数の生産物に転換されるように、反応槽内の反応を制御する。
【0028】
本発明をよりよく理解するために、またどのように本発明を実際に実施することができるかを示すために次に添付の図面を参照する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
米国特許第5059404号、米国特許第5306481号、米国特許第5353721号、米国特許第5536488号、米国特許第5637192号、米国特許第6149765号公報の内容は、本発明を理解するのに必要な範囲で参照することにより本明細書の一部を構成する。
【0030】
図6Aおよび図6Bは、供給材料がそれらの離隔されたクラスタ相互間で注入される状態で、垂直方向で離隔された加熱用導管の複数個のクラスタを有する流動層改質器600の図を示す。流動層改質器600は、反応槽602として働くコンパートメント601を含む。図6Bで最もよくわかるように、反応槽602は、2つの長辺604A、604Bと、2つの短辺606A、606Bとを含む矩形の占有場所(すなわち、水平断面で矩形)を有する。複数のパルスヒータ608A、608Bが、改質器槽600の長辺604A、604Bを通過する。一実施例では、パルスヒータ608A、608Bは、上述の米国特許第5059404号(特許文献1)に開示されているような当業者に周知の種類のものである。これらのパルスヒータ608A、608Bに関連付けられた共鳴管609が、コンパートメント601の内容物を間接的に加熱するための加熱用導管として働く。
【0031】
パルスヒータ608A、608Bは、垂直方向で離隔された2つのクラスタ、第1の、即ち、下部のクラスタ610と、第2の、即ち、上部のクラスタ620とで構成される。示される実施例では、各クラスタ610、620は、1つ以上の列で配置されるパルスヒータを含む。しかし、クラスタ内のパルスヒータは、本発明によれば、複数列で配置されることは必要とされないものとする。
【0032】
図6Aの実施例でわかるように、下部クラスタ610に属するパルスヒータ608Aは、単一の水平の列612で配置される。列612は、唯一の列なので下部クラスタ610における最上部の列612としても最下部の列612としても働く。したがって、下部クラスタ610の垂直長さV1は、列高さR1と対応する。この場合、列高さR1は、この列612に属するパルスヒータ608Aの太さT1(あるいは、より正確に言えば、パルスヒータ608Aに関連付けられた加熱用導管609の太さT1)に対応する。したがって、水平方向で配列される円筒形の加熱用導管の場合には、R1は、分かり易く、加熱用導管の直径である。3つのパルスヒータがこの列612に示されているが、一つの列は、異なる数のパルスヒータを有してもよいことを了解されたい。
【0033】
上部クラスタ620に属するパルスヒータ608Bは、1対の水平の列614A、614Bで配置される。示される実施例では、上部クラスタ620の列614A、614Bは、互いに千鳥掛け状に配置され、列内の間隔V4だけ互いに垂直方向で離隔される。上部クラスタ620は、下部クラスタ610内における単一の列612ではなく、上部クラスタ620内における2つの列614A、614Bのために下部クラスタ610の垂直長さV1より大きい垂直長さV2を有する。第2のクラスタ602の最下部の列614Aは、示される実施例において、対応するパルスヒータ608Bに関連付けられた加熱用導管の太さT2に対応する列の高さR2を有する。両クラスタ610、620内で同じタイプの加熱用導管/パルスヒータが使用される場合、上部クラスタ620の最下部の列614Aの列の高さR2は、下部クラスタ610の最上部の列612の列の高さR1と同じである。
【0034】
図6Aでわかるように、第1のクラスタ610と第2のクラスタ620とは、クラスタ間の垂直間隔S1だけ離隔される。
【0035】
一実施例では、クラスタ610、620は、垂直間隔S1が、加熱用導管の太さT1および太さT2のうちの小さい方と少なくとも同じ大きさとなるように、十分に遠くに離れ、離隔される。所定のクラスタ内の加熱用導管が様々な太さを有する場合、そのクラスタに関する平均加熱用導管の太さが、最小垂直間隔S1を決定するための「加熱用導管の太さ」として使用される。
【0036】
他の実施例では、垂直間隔S1は、2つの垂直長さV1、V2のうちの小さい方と少なくとも同じ大きさである(すなわち、S1≧min(V1,V2))。
【0037】
さらに他の実施例では、垂直間隔S1は、2つの垂直長さV1、V2のうちの小さい方の少なくとも2倍の大きさである(すなわち、S1≧2*min(V1,V2))。
【0038】
上述のクラスタ610、620における説明では、各クラスタ内のパルスヒータ608A、608Bは、横の列で配列され、その結果、列高さR1、R2は、加熱用導管の太さT1、T2と同じであった。しかしながら、他の実施例では、パルスヒータは、横の列で配列されなくてもよく、一方の壁604Aから対向する壁604Bにかけて傾斜する、即ち、斜行されてもよいことを了解される。そのような場合、列の高さは、加熱用導管の太さと同じでないことになる。さらに他の実施例では、パルスヒータは、まったく列をなして配列されなくてもよいことと了解される。しかしながら、これらの場合のすべてにおいて、垂直間隔S1は、依然として加熱用導管の太さT1と太さT2のうちの小さい方と少なくとも同じ大きさであることになる。
【0039】
また、第1のクラスタ610と第2のクラスタ620とは、それぞれ、等しくない数の列を有するように示されているが、いくつかの実施例では、2つのクラスタは、等しい数の列を有し、また、この同一の数量は、1、2、3、さらにはそれ以上とすることができることと了解される。さらに、図6A〜図6Bの実施例では、第2のクラスタ620の列614A、614Bが等しくない数のパルスヒータ608Bを有しているが、クラスタ内の隣接する列は、等しい数のパルスヒータ608Bを有してもよいものとする。したがって、例えば、第2のクラスタ620の列614A、614Bは、それぞれ3つのパルスヒータ608Bを有し、それらの列は、やはり互いに対して千鳥掛け状に配置される。
【0040】
各列内の列の総数、および、パルスヒータ608A、608Bの総数は、蒸気改質器600のサイズ、供給材料のタイプ、供給材料のスループットに適するように、任意の所定の設計で変更され得る。
【0041】
改質器槽602の底部には、蒸気のような流動化媒質635が導入される分配器622がある。分配器622の真上、および第1のクラスタ610の下方には、強化されたチャーコンバージョンゾーン(char conversion zone)640がある。ゾーン640は、良好な熱および物質の移動、ならびに、反応体(蒸気)の高い濃度を得られるようにし、強化された炭化転換(char conversion)を促進する。このゾーン640の垂直長さは、そのチャーの反応性および改質器の動作条件によって依存することになり、反応が遅い場合、垂直長さがより大きくなる。
【0042】
第1のクラスタ610と第2のクラスタ620との間には、上述したように、高さS1を有する乾燥および液化領域642がある。この領域は、良好なソリッドサーキュレーション(solid circulation)、熱輸送、および気固接触を促す助けとなり、乾燥および液化を最大化し、タールおよびチャーの形成を最小限に抑えるように働く。一実施例では、全体的に637として示されている供給材料入口が、2つのクラスタ610、620の相互間において垂直方向にある領域内で終わる。したがって、この実施例では、供給材料は、パルスヒータの第1のクラスタの垂直上方の、かつ、パルスヒータの第2のクラスタ620の垂直下方の位置で、主要な炭化反応領域640から離隔される領域642内に注入される。供給材料入口637は、ほぼ同じ高さにあり、改質器槽602の短辺606A、606Bに沿って離隔されるものとする。
【0043】
最後に、第2のクラスタ620の真上の領域には、上層ライン646に延びる高密度の層領域644がある。フリーボード領域648が、改質器槽602の最上部部分を占有する。生成ガス649は、サイクロン、および当業者に知られている他の機器(図示せず)を介してフリーボード領域648から出る。
【0044】
流体改質器600のパルスヒータ608A、608Bは、流体改質器600内の負荷をよりよく調和させ、さらに改質器の出力の低下をもたらすために点火速度および熱伝達率を変更するようにコンピュータ(図示せず)で制御されるものとする。
【0045】
上述のことから、多くの点で、図6Aおよび図6Bの流体改質器600は、図2で見られる従来技術の流体改質器200と類似していることがわかる。しかしながら、1つの主な違いは、流体改質器600内のパルスヒータ608A、608Bが、離隔されたクラスタ610、620内に配列され、一方、従来技術の流体改質器200内のすべてのパルスヒータが、単一のクラスタに属することである。第2の違いは、いくつかの実施例では、供給材料が、最も低いパルスヒータの上方にある領域内でコンパートメント602内に導入され、一実施例では、2つのクラスタ610、620の相互間にある領域内に導入されることである。
【0046】
炭質材料から生成ガスを生み出すための流動層改質器の稼動は、上述の種類の装置で始まる。この後に、流動化媒質をそのコンパートメント内で導入すること、第1のクラスタと第2のクラスタとの間で垂直方向にある領域内で、炭質材料をそのコンパートメント内に導入すること、次いで、炭質材料の少なくとも一部分が流動層内で生成ガスに転換されるように反応槽内の反応を制御することが続く。
【0047】
当業者は、反応体の流れ、温度、圧力監視など、反応を制御する様々な見地に精通している。パルスヒータが使用される状況では、そのような制御は、点火速度、混合気、および他のパラメータを調整することを含めて、パルスヒータの運転を必要とする。その改質器は、乱流流動化状態で動作するように構成されてもよく、その流動化媒質は、蒸気、空気、富化空気、酸素、窒素、二酸化炭素、リサイクル生成ガス、および、それらの混合物の群のうちの1つからなるものでもよい。
【0048】
上述の改質器600の説明は、矩形の占有場所を有する流動層改質器を考察しているが、他の形状を有する改質器において本発明を実施することも可能である。したがって、例えば、パルスヒータのクラスタ相互間のこの領域内に供給材料を導入するように複数のパルスヒータと複数の入口との間に十分な垂直間隔が設けられる限り、方形の占有場所、または、円筒形の占有場所を有する改質器も本発明の恩恵を受け得る。
【0049】
さらに、上述の説明は、加熱用導管によってもたらされる間接熱源としてのパルスヒータを使用することによって表されていた。しかしながら、上述の反応器は、パルスヒータ以外の熱源を使用し、加熱用導管609を介して間接的に供給される熱を生成してもよいと了解される。そのような他の熱源の例は、加熱用導管内の電気ヒータ、煙管などを含む。
【0050】
図3Aは、本発明の他の側面による反応器300の側面図を示す。以下の説明では、この反応器は、改質器300であることを前提とされる。改質器300は、改質器槽302と、改質器槽302の両側に1つずつ、1対の熱伝達モジュール310、350とを含む。改質器槽302は、流動化可能な炭質材料を受け取るように構成されたコンパートメント303を画定する。図3Aでわかるように、2つの熱伝達モジュールは、互いに対し垂直方向においてずれている。示される実施例では、第2の熱伝達モジュール350が、第1の熱伝達モジュール310よりわずかに高い位置にある。
【0051】
第1の熱伝達モジュール310は、第1の吸音室311と、第1のパルス燃焼器312とを含む。第1のパルス燃焼器312は、テールパイプ314に接続されたパルス燃焼室313を含む。図3の実施例でわかるように、パルス燃焼室313は、第1の吸音室311の頂部に配置される。一方、テールパイプ314は、実質的に完全に第1の吸音室311内にあり、その中で垂直方向下向きに延在する。また、この実施例でわかるように、テールパイプ出口316が、2×H3の高さを有する吸音室311の垂直長さに沿っておよそ中間に配置される。これにより、第1の吸音室311は、第1のパルス燃焼器312が起動されたとき共鳴することが可能になり、吸音室内で定在波が生じる。
【0052】
エアープレナム(air plenum)318が、パルス燃焼室313の頂部に着座しており、エアープレナム318は、バルブ320を囲む。このバルブは、シングルバルブ、または、マルチバルブ320を含んでもよい。バルブ320は、パルス燃焼室313の入口のための出入口をもたらし、したがって、燃料および/または生成ガスのような可燃物322と空気324とが、パルス燃焼室313に入るのを可能にする。空気324は、エアープレナム318に入り、バルブ320の出口付近で可燃物322と混ざり合うことができ、それから、パルス燃焼室313内に注入される。
【0053】
テールパイプ314の端部316を出て第1の吸音室311内に入る燃焼生成物は、改質器槽302の第1の壁332内に形成された開口を通過し、第1の壁332に接続された複数の熱伝達管326内に入る。熱伝達管326は、第1の上部熱伝達管巣328Uまたは第1の下部熱伝達管巣328Lに属する。第1の上部および下部熱伝達管巣328U、328Lは、熱がその中にある流体に与えられる改質器槽302内に突出している。
【0054】
各管巣328U、328L、368U、368Lは、複数の熱伝達管を含む。図3Bでわかるように、各管巣328U、328Lは、管326の複数の列330を含み得る。単一の管巣に属する列330は、単に垂直方向で互いに位置合わせされてもよいが、好ましくは、図3Bに示されているように千鳥掛け状に配置される。各列330は、複数の管326を含んでもよく、正確な数は、管の直径、管の間隔、および管326が接続される槽壁332の長さLによって制限される。
【0055】
配列の総数、および、熱伝達管326の総数は、蒸気改質器のサイズ、供給材料のタイプ、供給材料のスループットに適するように任意の所定の設計で変更可能とされる。これらのパラメータが既知となった後で、第1のパルス燃焼器312および第1の吸音室311は、熱伝達効率に合致するように設計可能とされる。配列の数およびカラムの数は、変更され得るので改質器300のような改質器は、小型のサイズから大型のサイズに拡大され得る。全体的なサイズにかかわらず、熱伝達管326は、気固接触を促進し、ガス/蒸気のチャネリングおよびバイパシングを緩和する助けとなるように改質器槽302内で配列されて構成され得る。
【0056】
したがって、改質器300では、第1のパルス燃焼器312が、熱伝達管326から物理的に分離されるが、第1の吸音室311を介して機能的に結合される。第1の吸音室311は、テールパイプ314を完全に取り囲み、テールパイプ出口316は、吸音室における幾何学中心付近に位置する。第1のパルス燃焼器312がヘルムホルツおよび4分の1波長共鳴器として設計されるならば、テールパイプ出口316は、速度の腹、または、圧力の節に一致する。第1の吸音室311は、その端部311A、311Bで圧力の腹、または速度の節を有する定在波発生器として働くように構成される。
【0057】
熱伝達管の2つの管巣328U、328Lは、上部管巣328Uが第1の吸音室311の頂部311Aでほぼ圧力の腹であり、一方、下部管巣328Lが第1の吸音室311の底部311Bでほぼ圧力の腹であるように配置される。これは、第1のパルス燃焼器312から第1の上部および下部管巣328U、328Lの熱伝達管326への音響効果(acoustics)の効率的な伝達を促進する。また、これは、周期的な境界層洗浄、および熱伝達係数の向上をもたらす。
【0058】
図3Aでわかるように、上部管巣328U、368Uは、上部管巣クラスタ329Uを構成し、一方、下部管巣328L、368Lは、下部管巣クラスタ329Lを構成する。上部管巣クラスタ329Uの最下部の部材は、クラスタ間垂直間隔D1だけ下部管巣クラスタ329Lの最上部の部材から離隔される。クラスタ間の垂直間隔D1は、管巣内の配列間の間隔である列間の垂直間隔D2を実質的に超える。一実施例では、クラスタ間の垂直間隔D1の列間の垂直間隔D2に対する比、D1/D2は、2以上である。いくつかの実施例では、クラスタ間の垂直間隔D1もまた、上部管巣クラスタ329Uまたは下部管巣クラスタ329Lの最大クラスタ高さD3を超え、複数のクラスタは、同じ高さ、または、同じ数の列を有することを必要とされないものとする。一実施例では、クラスタ間の垂直間隔D1の最大クラスタ高さD3に対する比、D1/D3は、2以上である。下部および上部クラスタ329L、329Uは、すべて高密度の層342内で浸漬される。
【0059】
第2の熱伝達モジュール350は、第2の吸音室351と、第2のパルス燃焼器352とを含む。第2のパルス燃焼器352の構造は、第1のパルス燃焼器312の構造と同様である。したがって、第2のパルス燃焼器352は、テールパイプ354に接続されたパルス燃焼室353を含む。また、エアープレナム358と、可燃物362および空気364を導入するための第2のパルス燃焼器352に関連付けられたバルブ360とが、設けられる。
【0060】
テールパイプ354を出て第2の吸音室351内に入る燃焼生成物は、改質器槽302の第2の壁334内に形成された開口を通過し、第2の壁334に接続された複数の熱伝達管366内に入る。好ましくは、熱伝達管326と同じ構造のものである熱伝達管366は、第2の上部熱伝達管巣368Uまたは第2の下部熱伝達管巣368Lに属する。
【0061】
改質器槽302のコンパートメント303は、様々な機能的役割を有し、様々な活性が起きるいくつかの垂直方向に離隔された領域を含む。
【0062】
改質器槽302の下部には、蒸気など流動化媒質335が導入される分配器336がある。最下部の熱伝達管326は、熱源と熱吸収源との間の良好な連通をうまく達成するように分配器336に近接して位置する。一実施例では、分配器336と最低部の熱伝達管326との間の間隔H4(図3B参照)は、0.5〜1.5メートルの間である。しかし、他の間隔もまた可能である。
【0063】
分配器336の上方であって下部管巣328L、368Lの上部の下方の領域は、強化型チャーコンバージョンゾーン340と呼ばれる。ゾーン340は、良好な熱および質量伝達ならびに高い反応体(蒸気)濃度をもたらし、強化された炭化転換を促進する。このゾーンの垂直長さは、チャーの反応性および改質器の動作条件によって依存し、反応が遅い場合、垂直長さがより大きくなる。
【0064】
下部管巣328L、368Lと上部管巣328U、368Uとの間には、上述したように、高さD1を有する乾燥および液化領域342がある。この領域は、良好なソリッドサーキュレーション、熱輸送、および気固接触の助けとなり、乾燥および液化を最大化し、タールおよびチャーの形成を最小限に抑えるように働く。一実施例では、全体的に矢印337として示されている供給材料入口が、垂直方向で下部熱伝達管巣328L、368Lと上部熱伝達管巣328U、268Uとの間にある領域内で終わる。したがって、この実施例では、供給材料は、垂直方向で下部熱伝達管巣328L、368Lの上方の、かつ上部熱伝達管巣328U、268Uの下方の位置で、主なチャーの反応領域340から離隔される領域342内に注入される。単一の供給材料入口337しか示されていないが、この供給材料入口337は、複数のそのような入口を表すことが意図されていると了解される。この複数の入口は、図3Bおよび図3Cで最もよくわかるように、すべてほぼ同じ高さにあり、吸音室311、351と当接しない槽302の露出された側部に沿って離隔される。
【0065】
最後に、上部管巣328U、368Uの真上の領域には、上部層ライン346に延びる高密度の層領域344がある。フリーボード領域348が、改質器槽302の最上部部分を占有する。生成ガス349は、サイクロン、および当業者に知られている他の機器(図示せず)を介して天板領域348から出る。
【0066】
示される実施例では、改質器300は、2つの熱伝達モジュール310、350を有し、それぞれが吸音室311、351と、関連するパルス燃焼器312、352とを有する。動作中には、これらの2つの熱伝達モジュール310、350は、改質器300内の負荷をよりよく調和させ、さらに改質器の出力の低下を強調するように、コンピュータにより制御され、点火速度および熱伝達率を変更する。
【0067】
パルス燃焼器312および352では、テールパイプ314、354または吸音室311、351内での完全燃焼を確保するために燃焼の化学量論が、燃料点火速度に基づいて独立に調整され得る。さらに、熱伝達管326、366に入るガスの温度を調整、および/または、汚染物質の放出を最小限に抑えるために調温用空気および/またはリサイクル煙道ガスを吸音室311、351に供給し得る。さらに、関連する部屋313、353、テールパイプ314、354、および、バルブ320、360を有するパルス燃焼器312、352の幾何学形状は、燃焼および音響性能を最大にするように設計可能とされ、一方、熱伝達管巣(シールド管の直径および長さ、外管の直径および長さ、ならびに管巣内の管と管との相互間の間隔、即ち、間隙)は、最適な熱伝達性能および流動層の作用のために設計可能とされる。このようにして、パルス燃焼器は、改質器槽302内に導入された反応物質を処理するように制御された量の熱を熱伝達管にもたらすように作動され得る。流動層の作業における当業者は、改質器300、パルス燃焼器312、352、供給材料、および流動化媒質の制御に精通している。したがって、そのような制御により、また処理される材料に応じて、改質器300は、気泡流動層状態で、または乱流流動化状態で選択的に作動可能とされる。
【0068】
図4Aは、第1の吸音室311と改質器槽302との間の壁332に属する第1の壁部400の第1の実施例における切断図を示す。第1の壁部400は、チューブシート406を含み、チューブシート406は、それ自体、第1の吸音室311に面する耐火物タイプの材料402から成り得る。この実施例では、壁部400は、内向きに突出する熱伝達管によって遮られる環状のメンブレンウォール(membrane wall)404を共に形成する1対のチューブシート406、408を含む。
【0069】
各熱伝達管326、328は、環状のデザインで、内部シールド管410と、それらの間に環を画定するわずかに長い外管412(流動層熱伝達管)とを含む。、内部チューブシート406(実際には、改質器槽302に対して最外殻のチューブシートである)は、管巣に属する内部シールド管410を支持する。一方、外部チューブシート408(実際には、改質器槽302に対して最内殻のチューブシートである)は、管巣に属する外管412を支持する。一実施例では、外部チューブシート408は、所定の位置で槽壁332に溶接され、あるいは、フランジ接続を介して槽壁332にボルト留めされる。同様に、内部チューブシート406もまたフランジ付けされ、槽壁332に隣接するデカップラ(decoupler)部にボルト留めされる。
【0070】
テールパイプから放出された煙道ガスのような燃焼生成物は、矢印413によって示されているように、吸音室から内部シールド管410に流入する。煙道ガスは、先ず、壁332から離れる方向で、内部シールド管410の中空の中心部からなる第1の流路409に沿って、熱伝達管の端壁411に向かって移動する。次いで、煙道ガスは、折り返し、矢印414によって示されているように、壁332に向かう方向で、内部シールド管410と他のシールド管412との間に形成された環によって画定された第2の流路415の中を流れる。第2の流路415は、2つのチューブシート406、408の相互間に形成されたマニフォルド416と流体連通する。したがって、流路煙道ガスは、第2の流路415からマニフォルド416に入り、矢印418によって示されているように、そこから煙道ガスダクト417に向かって導かれる。
【0071】
内部シールド管410を下るとき、その中の各煙道ガスは、それぞれ、内部シールド管410と外部シールド管412との間の環状領域内を反対方向に進むガスを温める。環状領域内の煙道ガスは、環の入口から流れるにつれて、流動層への熱伝達により冷える傾向があるが、内部シールド管410内の煙道ガスからの熱伝達によって幾分再加熱される。
【0072】
この構成は、改質器槽内の熱膨張継手(thermal expansion joint)、および、関連する資本費用、運転費用、維持費を不要にし得る。さらに、シールドチューブアニュラスデザイン(shiel tube−annulus design)は、外管412の外部表面上でほぼ均一なガス温度を促進し、したがって、外管412上で局所的な熱点ができる可能性を低減する。また、改質器槽内の流動層との熱伝達を向上させる助けとなる。一実施例では、管410および412の横断面および長さは、熱伝達管巣、および吸音室の対応する部分が、ヘルムホルツ、および/または、4分の1波長共鳴器として動作するように選択される。
【0073】
図4B、図4C、図4Dでわかるように、チューブシート406、408は、水冷とされ得るものであり、メンブレンウォール構造を使用する。外チューブシート406は、アウトレットヘッダ(outlet header)422Aから垂直方向に離隔されるインレットヘッダ(inlet header)420Aを支持する。水424Aがインレットヘッダ420A内に汲み上げられ、複数の冷却管404を介して上向きに移動し、アウトレットヘッダ422Aに入る。次いで、水/蒸気混合物426Aが、このアウトレットヘッダ422Aから出る。同様に、内チューブシート408は、アウトレットヘッダ422Bから垂直方向で離隔されるインレットヘッダ420Bを支持する。水424Bがインレットヘッダ420B内に汲み上げられ、複数の冷却管428を介して上向きに移動し、アウトレットヘッダ422Bに入る。次いで、水/蒸気混合物426Bが、このアウトレットヘッダ422Bから出る。
【0074】
いくつかの実施例では、少なくとも2つのそのような壁部400が吸音室311に対応して設けられることになり、1つは、下部の一組の熱伝達管に関連付けられ、もう1つは、上部の一組の熱伝達管に関連付けられると了解される。図3で見られる種類の改質器300では、各吸音室311、351が、それらに関連付けられた2つのそのような壁部、全部で合計4つのそのような壁部を有することになり、2つが壁332に関連付けられ、他の2つが壁334に関連付けられると了解される。
【0075】
さらに、壁334は、同様の壁部を有し、その結果、どちらの熱伝達モジュール310、350も、それらの煙道ガスを共通の反応槽へ通過させるものとする。
【0076】
図5Aは、第1の吸音室311と改質器槽302との間の壁332に属する壁部500の第2の実施例の切断図を示す。壁部500は、耐火物タイプの材料502からなり吸音室に向かい合う第1の水ジャケット532を含む。熱伝達管のそれぞれは、内部シールド管510と、それらの間に環状部を画定するわずかに長い外管512とを含む。
【0077】
この実施例では、1対の水ジャケット532、534が、熱伝達管を囲む。第1の水ジャケット532は、第1の対のチューブシート542A、542Bから形成され、一方、第2の水ジャケット534は、第2の対のチューブシート544A、544Bから形成される。内部シールド管の水ジャケット532は、管巣の内部シールド管510を冷却し、一方、外管の水ジャケット534は、管巣の外管512を冷却する。図5Bおよび図5Cの実施例でわかるように、水ジャケット532、534は、改質器槽から見たとき、円形の面を有することができる。水ジャケットは、蒸気圧が比較的低い場合、または、水ジャケットの周縁を、改質器槽の圧力要件を適切に満たすように補強することができる場合、その代わりに、矩形の面を有するものでもよい。
【0078】
図5Aの実施例では、テールパイプから放出された煙道ガスなど燃焼生成物は、矢印513によって示されているように、吸音室から内部シールド管510に流入する。煙道ガスは、内部シールド管510に沿ってその端部に移動し、折り返し、矢印514によって示されているように、外部の環状部を流れる。次いで、煙道ガスは、2つの水ジャケット532、534間に形成されたマニフォルド516に入る。マニフォルドから、煙道ガスは、矢印518によって示されているように煙道ガスダクト517に向かって導かれ、矢印519によって示されているように、そこから改質器槽を出る。
【0079】
上述の略図では、パルス燃焼器312、352が、それぞれ、単一のバルブ320、360と、それぞれ単一のテールパイプ314、354とを有して示されている。しかしながら、パルス燃焼器312、352は、必要に応じて、それぞれが複数のそのようなバルブ、および/または複数のテールパイプを含んでもよいと了解される。
【0080】
改質器は、乱流流動化状態で動作するように構成されてもよく、流動化媒質は、蒸気、空気、富化空気、酸素、窒素、二酸化炭素、リサイクル生成ガス、および、それらの混合物の群のうちからの1つからなるものでもよい。
【0081】
さらに、上述の説明は、エネルギー転換および合成ガス生成という状況で組み立てられているが、開示されている反応器300は、また、有利には、熱化学的および/または生化学的手法を使用して任意の反応物質を処理するために使用することができることに留意されたい。ここで意図されている反応物質は、炭質材料だけでなく、とりわけ無機物を含む。流動層の操作の当業者は、多数の様々な反応物質を熱化学的または生化学的に処理するために反応器、パルス燃焼器、供給材料入口、および流動化媒質を制御することに精通していると了解される。
【0082】
本発明の様々な実施例の上述の説明は、本発明の様々な面について述べ、例示することが意図されており、本発明をそれらに限定することを意図していない。当業者は、本発明から逸脱することなく、いくつかの修正を、述べられている実施例に対しなされ得ると了解される。そのようなすべての修正が、添付の特許請求の範囲内にあることを意図するものである。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1A】従来技術の円筒形の改質器の側面図を示す。
【図1B】従来技術の円筒形の改質器の上面図を示す。
【図2A】従来技術の矩形の改質器の側面図を示す。
【図2B】従来技術の矩形の改質器の上面図を示す。
【図3A】本発明によるデバイスの側面図を示す。
【図3B】本発明によるデバイスの切開側面図を示す。
【図3C】本発明によるデバイスの切開上面図を示す。
【図4A】図3A、図3B、図3Cの改質器槽の壁の第1の実施例の部分切取り断面図を示す。
【図4B】4B−4B線に沿った図4Aの断面図を示す。
【図4C】4C−4C線に沿った図4Aの断面図を示す。
【図4D】4D−4D線に沿った図4Cの断面図を示す。
【図5A】図3A、図3B、図3Cの改質器槽の壁の第2の実施例の部分切取り断面図を示す。
【図5B】5B−5B線に沿った図5Aの断面図を示す。
【図5C】5C−5C線に沿った図5Aの断面図を示す。
【図6A】本発明の一実施例による反応器の側面図を示す。
【図6B】6B−6B線に沿った図6Aの反応器の上面断面図を示す。
【技術分野】
【0001】
本発明は、無機材料を含むことができる反応物質、また黒液およびバイオマスなど炭質材料を処理し、材料を加工および/またはリサイクルしエネルギーを抽出するための流動層反応器に関する。より詳細には、垂直方向で離隔されたクラスタに配列された1つまたは複数のパルス燃焼器を有するデバイスに関する。パルス燃焼器の共鳴管は、反応槽のコンパートメント内に突出しないように配列することができる。
【背景技術】
【0002】
図1Aおよび図1Bは、円筒形の改質器100として構成された従来技術の反応器におけるそれぞれ上面図および側面図を示す。円筒形の改質器100は、反応槽を形成する円筒形のコンパートメント101を含む。改質器100は、1つまたは複数のパルスヒータ102A、102Bを備え、それぞれが、それぞれの共鳴管106A、106Bに接続されたパルス燃焼器104A、104Bを備える。図1Aでわかるように、パルスヒータ102A、102Bは、その円筒の直径を横切って、1つの方向で延在する。空気および燃料生成物が、パルス燃焼器104A、104Bに入り、燃焼生成物または煙道ガスが、共鳴管106A、106Bを出る。
【0003】
パルスヒータ102A、102Bは、米国特許第5059404号(特許文献1)に開示されている種類のものであり、その内容は、本発明を理解するのに必要な範囲で参照することにより本明細書の一部を構成する。そのようなパルスヒータは、改質器反応槽101内に導入される流体および固体を間接的に加熱するように構成される。パルスヒータ102A、102Bに関連付けられた共鳴管106A、106Bは、コンパートメント101の内容物を間接的に加熱するための加熱用導管として働く。
【0004】
図1Aおよび図1Bでわかるように、パルスヒータ108A、108Bの第2の対が、コンパートメントの直径を横切って、パルスヒータ102A、102Bの第1の対に対して直角に向けられている。図1Bでわかるように、これは、コンパートメント101内に、交差するパルスヒータによって画定される領域内で、垂直方向に延びる4分円136を残す。
【0005】
パルスヒータは、コンパートメント底部112からほぼ上部流動層ライン114に延びる稠密な流動層110内で浸漬される。最低部のパルスヒータ102Bは、共鳴管104Bを液(liquor)118で着色するのを回避するために、分配器122の上方で高さH1メートルに位置する。いくつかの従来技術のシステムでは、高さH1は、約2〜3メートルである。
【0006】
使用済みの液118は、稠密な流動層110の底部付近で、コンパートメント101の側部に注入される。一般的に言えば、使用済みの液は、円筒形のコンパートメント101の周りに円周方向で配列される複数の入口103を経て、コンパートメント内に導入される。図1Bにはそのような入口103が4つ示されているだけであるが、他の数の円周方向で配列された入口を設けることができることを理解されたい。他の従来技術の実施例では、使用済みの液は、おそらくはアレイまたは他のパターンで配列された底部全体にわたって多かれ少なかれ均等に分布する複数の入口を経てコンパートメント101の底部を介して導入されることがある。
【0007】
過熱蒸気120、または他の流動化媒質は、コンパートメント101の底部から入り、分配器122を通過する。分配器122は、進入する蒸気120を均一に広げる助けとなり、次いで蒸気120は、稠密な流動層110にしみ通る。生成ガス124は、伴なわれた流動層固体を落とすのを助けるために使用される1つまたは複数の内部サイクロン(図示せず)を通過した後で、コンパートメント101の上部でフリーボードエリア126から出て行く。
【0008】
図2Aおよび図2Bは、矩形の改質器200の形態にある代替の従来技術の構成を示す。矩形の改質器200は、上から見たとき矩形の断面をもつコンパートメント201を有する(図2B参照)。1つまたは複数の列で配列された複数のパルスヒータ102が、このコンパートメント201を通過する。これらの列は、熱伝達を向上させるために、互いに千鳥掛け状に配置される。これらのパルスヒータ102のそれぞれは、コンパートメント201の内容物を間接的に加熱するための共鳴管の形態にある加熱用導管を備える。
【0009】
円筒形の改質器100の場合とよく似て、分配器222がコンパートメント201の底部に設けられる。最低部のパルスヒータ202は、分配器222の上方で高さH2に位置する。いくつかの従来技術のシステムでは、高さH2は、約2〜3メートルである。さらに、円筒形の改質器の場合とちょうど同様に、使用済みの液218は、コンパートメント201の底部付近で、その側部に導入される。一般的に言えば、使用済みの液は、矩形のコンパートメント201の周りで壁に沿って配列される複数の入口203を経て、コンパートメント内に導入される。他の従来技術の実施例では、使用済みの液は、おそらくはアレイまたは他のパターンで配列された底部全体にわたって多かれ少なかれ均等に分布する複数の入口を経てコンパートメント201の底部を介して導入されることがある。一方、生成ガス224は、コンパートメント201の上部でフリーボードエリア226から出て行く。矩形の改質器200の動作は、大抵の材料に関して、上述の円筒形の改質器100の動作と同様であることを理解されたい。
【0010】
上記の構成は、小型のプロセス開発スケールのユニットでは十分に機能すると思われる。しかし、これらの構成は、より大型のユニットにスケールアップされたとき、いくつかの限界に遭遇する可能性がある。
【0011】
1つの問題は、管がない、またはパルスヒータ管巣間に自由空間(図2B参照)がある開けた4分円(図1B参照)の存在であり、どちらも蒸気/ガスのチャネリング、および蒸気/ガスのバイパスを助長し、したがって気固接触およびソリッドサーキュレーション(solid circulation rate)を損なうおそれがある。さらに、そのような大きな垂直の流路があると、大きな気泡の形成が促進され、これらの気泡は、サイズと速さが急速に増大することにより、パイプ、管、接続部、および改質器内の他の固定具を損傷するおそれがある。
【0012】
他の問題は、ソリッドサーキュレーションが低下することにより、共鳴管表面上で粒子接触時間が長くなる。これは、粒子対流を、ひいては管からの熱伝達を妨げる。したがって、管はより高温になる傾向があり、これは、流動層内に廃熱される速度に悪影響を及ぼし、パルスヒータ102A、102B、202からの燃焼煙道ガス出口温度を上昇させる。さらに、局所的なホットスポットができる傾向がより高く、これは、スメルト形成、および/または数本の管または多数の管の周りでの粒子の凝集と汚損または蓄積とに通ずるおそれがある。
【0013】
さらに他の限界は、燃焼室を共鳴管と近接して結合することは、管と管との間の間隔、即ち、ピッチを、ひいては共鳴管同士の間の間隙を最小限に抑えることを必要とする。これは、燃焼室に関して道理にかなったアスペクト比(長さ対直径)をうまく達成するために行われる。また、パルスヒータは、一般にヘルムホルツ共鳴器として設計されるためある幾何特性(共鳴管の長さ、共鳴管の容積、および燃焼室の容積)を保存しなければならない。流動層−管の熱伝達に関する実験データおよびモデルは、管巣内の管同士の間のピッチまたは間隙が増大するにつれて、熱伝達係数が著しく改善することを示している。これは、管同士の間の間隔が増大するにつれて固体移動のための抵抗が減少することによるものであり、これは、より高頻度の表面の再生または粒子対流を、ひいてはより大きな熱伝達係数を促進する。しかし、図1Bで見られる構成は、管同士の間の間隙を、流動層の熱伝達および操作性(operability)から見て最適よりはるかに低い値に制限する。
【0014】
さらに、大部分の燃焼および発熱は、パルス燃焼室内で発生する。しかし、燃焼は、共鳴管内のガスの温度がより低いことにより、より低い速度ではあるが共鳴管内でも続行する。共鳴管内での残留する燃焼および発熱は、熱伝達から見て望ましいが、燃焼が不完全であり排気煙道ガス内で著しい濃度のCOおよび不燃炭化水素を生じる場合、不十分である。こうなる可能性は、燃焼器内の燃料点火速度が設計点火速度から低下するにつれて増大する。
【0015】
さらに、炭質フィードストックは、流動層110内に注入されたとき、乾燥、液化(devolatilization)、チャー形成、および炭化転換を受ける。蒸気改質環境では、これらの工程のすべてが吸熱性であり、すなわち熱入力を必要とする。流動層ソリッドサーキュレーションが大きくなるほど、また供給材料の分布が流動層全体にわたって均一になるほど、加熱速度が速くなり、供給材料の最終温度が高くなる。これは、有機物の熱分解を向上させ、より高い揮発分収率と、より低いタール形成、ならびにチャー歩留まりに通ずる。ガス/蒸気のチャネリングおよびバイパスを助長する流動層−パルスヒータ構成の場合、ソリッドサーキュレーションが阻害される。これは、供給材料注入領域への熱輸送を妨げ、この領域内で温度を低下させ、タールおよびチャー形成を促進する。
【0016】
さらに他の問題は、乾燥、液化、チャー形成、および炭化転換の工程すべてが、分配器122、222の上方であって、しかし下部パルスヒータより下の領域内で、熱伝達および質量伝達を競う。これらの工程すべてが熱吸収源であり、進入する流動化媒質120が、蒸気であり流動層の温度より低い温度にある場合、それも別の熱吸収源となり得る。唯一の熱源がパルスヒータであり、これらの熱源は、上述の従来技術の実施例における前述の距離H1およびH2によって熱吸収源から著しく除去される。唯一のリンクがソリッドサーキュレーションであり、これが標準に達しない場合、供給材料注入領域では熱が枯渇し、反応器性能が損なわれる。
【0017】
さらに、熱伝達と質量伝達とは共に、十分な炭化転換にとって重要である。チャー温度と反応体または蒸気の濃度とが高いほど、炭化転換率が大きくなる。分配器の真上の領域は、高い蒸気または反応体の濃度によって特徴付けられ、これは、チャー温度を流動層温度で維持することができるならば、炭化転換にとって好ましい。供給材料注入、および、ソリッドサーキュレーションの低下により、熱供給が制限され、それにより、チャー温度が、ひいては炭化転換率が低下する可能性が高まる。パルスヒータの領域では、熱伝達は良好であるが、反応体(蒸気)がチャネリングにより迂回した場合、質量伝達が不十分となるおそれがあり、やはり炭化転換を損なう。
【0018】
一般に、商用ユニットは、多数の熱伝達管を収容するために、深い、または背の高い稠密な流動層を必要とする。これらのユニットを気泡流動化状態で動作させることは、比較的大きな気泡、気泡合体の増大、および蒸気/ガスのバイパスが生じる傾向により、熱および質量伝達や気固接触から見て、かなり制限的なものである。逆に、乱流流動化状態での動作は、良好な気固接触と、優れた熱および質量伝達特性とをもたらす。しかし、これは、気泡状態に対するものより著しく高い表面流動化速度(superficial fluidization velocity)を必要とする。1つの実行可能な手法は、異なる熱交換器構成と、より小さい流動層材料平均粒径とを選択することである。
【0019】
【特許文献1】米国特許第5059404号明細書
【特許文献2】米国特許第5306481号明細書
【特許文献3】米国特許第5353721号明細書
【特許文献4】米国特許第5536488号明細書
【特許文献5】米国特許第5637192号明細書
【特許文献6】米国特許第6149765号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
要約すると、上述の従来技術の構成は、モジュラリティをもたらし、ある種のサイズまたは供給材料能力にとって有益である。しかし、この手法は、必要とされる多数のパルスヒータ、相互接続の複雑さ、パイプ敷設、ダクト敷設など、およびコストにより、大型スケールまたは高供給材料スループットユニットにとっては扱いにくいものとなる。このすべてがスケールアップを制約する。
【課題を解決するための手段】
【0021】
一態様では、本発明は、炭質材料を生成ガスに転換するように構成された流動層改質器を対象とする。この流動層改質器は、流動化可能な炭質材料を受け取るように構成されたコンパートメントを画定し、少なくとも第1の壁部と第2の壁部とを有する反応槽を含む。第1の熱伝達モジュールが反応槽に接続され、第1の熱伝達モジュールは、第1の吸音室に接続された第1のパルス燃焼器を備え、第1のパルス燃焼器は、第1の吸音室内で終わる少なくとも1つの第1のテールパイプを備える。第1の複数の熱伝達管が前記コンパートメント内に突出し、前記第1の複数の熱伝達管のそれぞれは、前記第1の壁部を介して吸音室と流体連通する。第1の複数の熱伝達管のそれぞれは、少なくとも1つの第1のテールパイプから放出された燃焼生成物が、各熱伝達管の第1の流路に沿って、前記第1の壁部から離れる方向で移動し、次いで前記各熱伝達管の第2の流路に沿って、第1の壁部に向かう方向で移動するように構成される。
【0022】
複数のそのような熱伝達モジュールが反応槽に接続されてもよい。
【0023】
他の態様では、本発明は、反応物質を熱化学的または生化学的に処理するように構成された流動層反応器を対象とする。この反応器は、反応物質を受け取るのに適したコンパートメントを画定する反応槽を含む。複数の熱伝達モジュールが反応槽に接続され、各熱伝達モジュールは、関連する吸音室に接続されたパルス燃焼器を備え、各パルス燃焼器は、関連する吸音室内で終わる少なくとも1つのテールパイプを備える。複数の上部および下部熱伝達管がそのコンパートメント内に突出し、複数の上部および下部熱伝達管のそれぞれは、反応槽の改質器壁部を介して、関連する吸音室と流体連通する。複数の上部および下部熱伝達管のそれぞれは、少なくとも1つのテールパイプから放出された燃焼生成物が、各熱伝達管の第1の流路に沿って、反応槽の改質器壁部から離れる方向で移動し、次いで前記各熱伝達管の第2の流路に沿って、改質器壁部に向かう方向で移動するように構成される。
【0024】
他の態様では、本発明は、炭質材料を生成ガスに転換するための流動層改質器を対象とする。この流動層改質器は、炭質材料を受け取るのに適したコンパートメントを画定する反応槽を含む。加熱用導管の第1のクラスタが、そのコンパートメントを少なくとも部分的に占有し、そのコンパートメント内の第1の垂直長さ(vertical extent)にわたって延在する。第1のクラスタ内の各加熱用導管は、熱を熱源からそのコンパートメントに伝達するように構成され、第1のクラスタ内の加熱用導管は、第1の太さを有する。加熱用導管の第2のクラスタが、そのコンパートメントを少なくとも部分的に占有し、そのコンパートメント内の第2の垂直長さにわたって延在する。第2のクラスタ内の各加熱用導管は、熱を熱源からそのコンパートメントに伝達するように構成され、第2のクラスタ内の加熱用導管は、第2の太さを有する。加熱用導管の第2のクラスタは、垂直方向で加熱用導管の第1のクラスタの上方に配置され、第1の離隔距離だけ第1のクラスタから離隔され、第1の離隔距離は、第1の太さと第2の太さのうちの小さい方と少なくとも同じ大きさである。複数の供給材料入口が、垂直方向で加熱用導管の第1のクラスタと第2のクラスタとの間にある領域内で、炭質材料を反応槽内に導入するように構成される。
【0025】
他の態様では、本発明は、炭質材料を生成ガスに転換する方法を対象とする。この方法は、上述したような、加熱用導管の第1および第2のクラスタを有する反応槽を用意することから始まり、流動化媒質をそのコンパートメント内に導入し、垂直方向で加熱用導管の第1のクラスタと第2のクラスタとの間にある領域内で、炭質材料をそのコンパートメント内に導入し、次いで、炭質材料の少なくとも一部分が流動層内で生成ガスに転換されるように、反応槽内の反応を制御する。
【0026】
他の態様では、本発明は、反応物質を熱化学的または生化学的に処理するように構成された流動層反応器を対象とする。この反応器は、反応物質を受け取るのに適したコンパートメントを画定する反応槽を備える。加熱用導管の第1のクラスタが、そのコンパートメントを少なくとも部分的に占有し、そのコンパートメント内の第1の垂直長さにわたって延在する。第1のクラスタ内の各加熱用導管は、熱を熱源からそのコンパートメントに伝達するように構成され、第1のクラスタ内の加熱用導管は、第1の太さを有する。加熱用導管の第2のクラスタが、そのコンパートメントを少なくとも部分的に占有し、そのコンパートメント内の第2の垂直長さにわたって延在する。第2のクラスタ内の各加熱用導管は、熱を熱源からそのコンパートメントに伝達するように構成され、第2のクラスタ内の加熱用導管は、第2の太さを有し、加熱用導管の第2のクラスタは、加熱用導管の第1のクラスタの垂直方向上方に配置され、第1の離隔距離だけ第1のクラスタから離隔され、第1の離隔距離は、第1の太さと第2の太さのうちの小さい方と少なくとも同じ大きさである。複数の供給材料入口が、加熱用導管の第1のクラスタと第2のクラスタとの間の垂直方向にある領域内で、反応物質を反応槽内に導入するように構成される。
【0027】
他の態様では、本発明は、生産物を形成するように反応物質を熱化学的または生化学的に処理する方法を対象とする。この方法は、上述のような、反応物質を受け取るのに適したコンパートメントを画定する反応槽と、加熱用導管の第1のクラスタと、加熱用導管の第2のクラスタとを含む流動層反応器を用意することから始まる。この方法は、流動化媒質をそのコンパートメント内に導入することに進み、垂直方向で加熱用導管の第1のクラスタと第2のクラスタとの間にある領域内で、反応物質をそのコンパートメント内に導入し、次いで、反応物質の少なくとも一部分が流動層内で1つまたは複数の生産物に転換されるように、反応槽内の反応を制御する。
【0028】
本発明をよりよく理解するために、またどのように本発明を実際に実施することができるかを示すために次に添付の図面を参照する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
米国特許第5059404号、米国特許第5306481号、米国特許第5353721号、米国特許第5536488号、米国特許第5637192号、米国特許第6149765号公報の内容は、本発明を理解するのに必要な範囲で参照することにより本明細書の一部を構成する。
【0030】
図6Aおよび図6Bは、供給材料がそれらの離隔されたクラスタ相互間で注入される状態で、垂直方向で離隔された加熱用導管の複数個のクラスタを有する流動層改質器600の図を示す。流動層改質器600は、反応槽602として働くコンパートメント601を含む。図6Bで最もよくわかるように、反応槽602は、2つの長辺604A、604Bと、2つの短辺606A、606Bとを含む矩形の占有場所(すなわち、水平断面で矩形)を有する。複数のパルスヒータ608A、608Bが、改質器槽600の長辺604A、604Bを通過する。一実施例では、パルスヒータ608A、608Bは、上述の米国特許第5059404号(特許文献1)に開示されているような当業者に周知の種類のものである。これらのパルスヒータ608A、608Bに関連付けられた共鳴管609が、コンパートメント601の内容物を間接的に加熱するための加熱用導管として働く。
【0031】
パルスヒータ608A、608Bは、垂直方向で離隔された2つのクラスタ、第1の、即ち、下部のクラスタ610と、第2の、即ち、上部のクラスタ620とで構成される。示される実施例では、各クラスタ610、620は、1つ以上の列で配置されるパルスヒータを含む。しかし、クラスタ内のパルスヒータは、本発明によれば、複数列で配置されることは必要とされないものとする。
【0032】
図6Aの実施例でわかるように、下部クラスタ610に属するパルスヒータ608Aは、単一の水平の列612で配置される。列612は、唯一の列なので下部クラスタ610における最上部の列612としても最下部の列612としても働く。したがって、下部クラスタ610の垂直長さV1は、列高さR1と対応する。この場合、列高さR1は、この列612に属するパルスヒータ608Aの太さT1(あるいは、より正確に言えば、パルスヒータ608Aに関連付けられた加熱用導管609の太さT1)に対応する。したがって、水平方向で配列される円筒形の加熱用導管の場合には、R1は、分かり易く、加熱用導管の直径である。3つのパルスヒータがこの列612に示されているが、一つの列は、異なる数のパルスヒータを有してもよいことを了解されたい。
【0033】
上部クラスタ620に属するパルスヒータ608Bは、1対の水平の列614A、614Bで配置される。示される実施例では、上部クラスタ620の列614A、614Bは、互いに千鳥掛け状に配置され、列内の間隔V4だけ互いに垂直方向で離隔される。上部クラスタ620は、下部クラスタ610内における単一の列612ではなく、上部クラスタ620内における2つの列614A、614Bのために下部クラスタ610の垂直長さV1より大きい垂直長さV2を有する。第2のクラスタ602の最下部の列614Aは、示される実施例において、対応するパルスヒータ608Bに関連付けられた加熱用導管の太さT2に対応する列の高さR2を有する。両クラスタ610、620内で同じタイプの加熱用導管/パルスヒータが使用される場合、上部クラスタ620の最下部の列614Aの列の高さR2は、下部クラスタ610の最上部の列612の列の高さR1と同じである。
【0034】
図6Aでわかるように、第1のクラスタ610と第2のクラスタ620とは、クラスタ間の垂直間隔S1だけ離隔される。
【0035】
一実施例では、クラスタ610、620は、垂直間隔S1が、加熱用導管の太さT1および太さT2のうちの小さい方と少なくとも同じ大きさとなるように、十分に遠くに離れ、離隔される。所定のクラスタ内の加熱用導管が様々な太さを有する場合、そのクラスタに関する平均加熱用導管の太さが、最小垂直間隔S1を決定するための「加熱用導管の太さ」として使用される。
【0036】
他の実施例では、垂直間隔S1は、2つの垂直長さV1、V2のうちの小さい方と少なくとも同じ大きさである(すなわち、S1≧min(V1,V2))。
【0037】
さらに他の実施例では、垂直間隔S1は、2つの垂直長さV1、V2のうちの小さい方の少なくとも2倍の大きさである(すなわち、S1≧2*min(V1,V2))。
【0038】
上述のクラスタ610、620における説明では、各クラスタ内のパルスヒータ608A、608Bは、横の列で配列され、その結果、列高さR1、R2は、加熱用導管の太さT1、T2と同じであった。しかしながら、他の実施例では、パルスヒータは、横の列で配列されなくてもよく、一方の壁604Aから対向する壁604Bにかけて傾斜する、即ち、斜行されてもよいことを了解される。そのような場合、列の高さは、加熱用導管の太さと同じでないことになる。さらに他の実施例では、パルスヒータは、まったく列をなして配列されなくてもよいことと了解される。しかしながら、これらの場合のすべてにおいて、垂直間隔S1は、依然として加熱用導管の太さT1と太さT2のうちの小さい方と少なくとも同じ大きさであることになる。
【0039】
また、第1のクラスタ610と第2のクラスタ620とは、それぞれ、等しくない数の列を有するように示されているが、いくつかの実施例では、2つのクラスタは、等しい数の列を有し、また、この同一の数量は、1、2、3、さらにはそれ以上とすることができることと了解される。さらに、図6A〜図6Bの実施例では、第2のクラスタ620の列614A、614Bが等しくない数のパルスヒータ608Bを有しているが、クラスタ内の隣接する列は、等しい数のパルスヒータ608Bを有してもよいものとする。したがって、例えば、第2のクラスタ620の列614A、614Bは、それぞれ3つのパルスヒータ608Bを有し、それらの列は、やはり互いに対して千鳥掛け状に配置される。
【0040】
各列内の列の総数、および、パルスヒータ608A、608Bの総数は、蒸気改質器600のサイズ、供給材料のタイプ、供給材料のスループットに適するように、任意の所定の設計で変更され得る。
【0041】
改質器槽602の底部には、蒸気のような流動化媒質635が導入される分配器622がある。分配器622の真上、および第1のクラスタ610の下方には、強化されたチャーコンバージョンゾーン(char conversion zone)640がある。ゾーン640は、良好な熱および物質の移動、ならびに、反応体(蒸気)の高い濃度を得られるようにし、強化された炭化転換(char conversion)を促進する。このゾーン640の垂直長さは、そのチャーの反応性および改質器の動作条件によって依存することになり、反応が遅い場合、垂直長さがより大きくなる。
【0042】
第1のクラスタ610と第2のクラスタ620との間には、上述したように、高さS1を有する乾燥および液化領域642がある。この領域は、良好なソリッドサーキュレーション(solid circulation)、熱輸送、および気固接触を促す助けとなり、乾燥および液化を最大化し、タールおよびチャーの形成を最小限に抑えるように働く。一実施例では、全体的に637として示されている供給材料入口が、2つのクラスタ610、620の相互間において垂直方向にある領域内で終わる。したがって、この実施例では、供給材料は、パルスヒータの第1のクラスタの垂直上方の、かつ、パルスヒータの第2のクラスタ620の垂直下方の位置で、主要な炭化反応領域640から離隔される領域642内に注入される。供給材料入口637は、ほぼ同じ高さにあり、改質器槽602の短辺606A、606Bに沿って離隔されるものとする。
【0043】
最後に、第2のクラスタ620の真上の領域には、上層ライン646に延びる高密度の層領域644がある。フリーボード領域648が、改質器槽602の最上部部分を占有する。生成ガス649は、サイクロン、および当業者に知られている他の機器(図示せず)を介してフリーボード領域648から出る。
【0044】
流体改質器600のパルスヒータ608A、608Bは、流体改質器600内の負荷をよりよく調和させ、さらに改質器の出力の低下をもたらすために点火速度および熱伝達率を変更するようにコンピュータ(図示せず)で制御されるものとする。
【0045】
上述のことから、多くの点で、図6Aおよび図6Bの流体改質器600は、図2で見られる従来技術の流体改質器200と類似していることがわかる。しかしながら、1つの主な違いは、流体改質器600内のパルスヒータ608A、608Bが、離隔されたクラスタ610、620内に配列され、一方、従来技術の流体改質器200内のすべてのパルスヒータが、単一のクラスタに属することである。第2の違いは、いくつかの実施例では、供給材料が、最も低いパルスヒータの上方にある領域内でコンパートメント602内に導入され、一実施例では、2つのクラスタ610、620の相互間にある領域内に導入されることである。
【0046】
炭質材料から生成ガスを生み出すための流動層改質器の稼動は、上述の種類の装置で始まる。この後に、流動化媒質をそのコンパートメント内で導入すること、第1のクラスタと第2のクラスタとの間で垂直方向にある領域内で、炭質材料をそのコンパートメント内に導入すること、次いで、炭質材料の少なくとも一部分が流動層内で生成ガスに転換されるように反応槽内の反応を制御することが続く。
【0047】
当業者は、反応体の流れ、温度、圧力監視など、反応を制御する様々な見地に精通している。パルスヒータが使用される状況では、そのような制御は、点火速度、混合気、および他のパラメータを調整することを含めて、パルスヒータの運転を必要とする。その改質器は、乱流流動化状態で動作するように構成されてもよく、その流動化媒質は、蒸気、空気、富化空気、酸素、窒素、二酸化炭素、リサイクル生成ガス、および、それらの混合物の群のうちの1つからなるものでもよい。
【0048】
上述の改質器600の説明は、矩形の占有場所を有する流動層改質器を考察しているが、他の形状を有する改質器において本発明を実施することも可能である。したがって、例えば、パルスヒータのクラスタ相互間のこの領域内に供給材料を導入するように複数のパルスヒータと複数の入口との間に十分な垂直間隔が設けられる限り、方形の占有場所、または、円筒形の占有場所を有する改質器も本発明の恩恵を受け得る。
【0049】
さらに、上述の説明は、加熱用導管によってもたらされる間接熱源としてのパルスヒータを使用することによって表されていた。しかしながら、上述の反応器は、パルスヒータ以外の熱源を使用し、加熱用導管609を介して間接的に供給される熱を生成してもよいと了解される。そのような他の熱源の例は、加熱用導管内の電気ヒータ、煙管などを含む。
【0050】
図3Aは、本発明の他の側面による反応器300の側面図を示す。以下の説明では、この反応器は、改質器300であることを前提とされる。改質器300は、改質器槽302と、改質器槽302の両側に1つずつ、1対の熱伝達モジュール310、350とを含む。改質器槽302は、流動化可能な炭質材料を受け取るように構成されたコンパートメント303を画定する。図3Aでわかるように、2つの熱伝達モジュールは、互いに対し垂直方向においてずれている。示される実施例では、第2の熱伝達モジュール350が、第1の熱伝達モジュール310よりわずかに高い位置にある。
【0051】
第1の熱伝達モジュール310は、第1の吸音室311と、第1のパルス燃焼器312とを含む。第1のパルス燃焼器312は、テールパイプ314に接続されたパルス燃焼室313を含む。図3の実施例でわかるように、パルス燃焼室313は、第1の吸音室311の頂部に配置される。一方、テールパイプ314は、実質的に完全に第1の吸音室311内にあり、その中で垂直方向下向きに延在する。また、この実施例でわかるように、テールパイプ出口316が、2×H3の高さを有する吸音室311の垂直長さに沿っておよそ中間に配置される。これにより、第1の吸音室311は、第1のパルス燃焼器312が起動されたとき共鳴することが可能になり、吸音室内で定在波が生じる。
【0052】
エアープレナム(air plenum)318が、パルス燃焼室313の頂部に着座しており、エアープレナム318は、バルブ320を囲む。このバルブは、シングルバルブ、または、マルチバルブ320を含んでもよい。バルブ320は、パルス燃焼室313の入口のための出入口をもたらし、したがって、燃料および/または生成ガスのような可燃物322と空気324とが、パルス燃焼室313に入るのを可能にする。空気324は、エアープレナム318に入り、バルブ320の出口付近で可燃物322と混ざり合うことができ、それから、パルス燃焼室313内に注入される。
【0053】
テールパイプ314の端部316を出て第1の吸音室311内に入る燃焼生成物は、改質器槽302の第1の壁332内に形成された開口を通過し、第1の壁332に接続された複数の熱伝達管326内に入る。熱伝達管326は、第1の上部熱伝達管巣328Uまたは第1の下部熱伝達管巣328Lに属する。第1の上部および下部熱伝達管巣328U、328Lは、熱がその中にある流体に与えられる改質器槽302内に突出している。
【0054】
各管巣328U、328L、368U、368Lは、複数の熱伝達管を含む。図3Bでわかるように、各管巣328U、328Lは、管326の複数の列330を含み得る。単一の管巣に属する列330は、単に垂直方向で互いに位置合わせされてもよいが、好ましくは、図3Bに示されているように千鳥掛け状に配置される。各列330は、複数の管326を含んでもよく、正確な数は、管の直径、管の間隔、および管326が接続される槽壁332の長さLによって制限される。
【0055】
配列の総数、および、熱伝達管326の総数は、蒸気改質器のサイズ、供給材料のタイプ、供給材料のスループットに適するように任意の所定の設計で変更可能とされる。これらのパラメータが既知となった後で、第1のパルス燃焼器312および第1の吸音室311は、熱伝達効率に合致するように設計可能とされる。配列の数およびカラムの数は、変更され得るので改質器300のような改質器は、小型のサイズから大型のサイズに拡大され得る。全体的なサイズにかかわらず、熱伝達管326は、気固接触を促進し、ガス/蒸気のチャネリングおよびバイパシングを緩和する助けとなるように改質器槽302内で配列されて構成され得る。
【0056】
したがって、改質器300では、第1のパルス燃焼器312が、熱伝達管326から物理的に分離されるが、第1の吸音室311を介して機能的に結合される。第1の吸音室311は、テールパイプ314を完全に取り囲み、テールパイプ出口316は、吸音室における幾何学中心付近に位置する。第1のパルス燃焼器312がヘルムホルツおよび4分の1波長共鳴器として設計されるならば、テールパイプ出口316は、速度の腹、または、圧力の節に一致する。第1の吸音室311は、その端部311A、311Bで圧力の腹、または速度の節を有する定在波発生器として働くように構成される。
【0057】
熱伝達管の2つの管巣328U、328Lは、上部管巣328Uが第1の吸音室311の頂部311Aでほぼ圧力の腹であり、一方、下部管巣328Lが第1の吸音室311の底部311Bでほぼ圧力の腹であるように配置される。これは、第1のパルス燃焼器312から第1の上部および下部管巣328U、328Lの熱伝達管326への音響効果(acoustics)の効率的な伝達を促進する。また、これは、周期的な境界層洗浄、および熱伝達係数の向上をもたらす。
【0058】
図3Aでわかるように、上部管巣328U、368Uは、上部管巣クラスタ329Uを構成し、一方、下部管巣328L、368Lは、下部管巣クラスタ329Lを構成する。上部管巣クラスタ329Uの最下部の部材は、クラスタ間垂直間隔D1だけ下部管巣クラスタ329Lの最上部の部材から離隔される。クラスタ間の垂直間隔D1は、管巣内の配列間の間隔である列間の垂直間隔D2を実質的に超える。一実施例では、クラスタ間の垂直間隔D1の列間の垂直間隔D2に対する比、D1/D2は、2以上である。いくつかの実施例では、クラスタ間の垂直間隔D1もまた、上部管巣クラスタ329Uまたは下部管巣クラスタ329Lの最大クラスタ高さD3を超え、複数のクラスタは、同じ高さ、または、同じ数の列を有することを必要とされないものとする。一実施例では、クラスタ間の垂直間隔D1の最大クラスタ高さD3に対する比、D1/D3は、2以上である。下部および上部クラスタ329L、329Uは、すべて高密度の層342内で浸漬される。
【0059】
第2の熱伝達モジュール350は、第2の吸音室351と、第2のパルス燃焼器352とを含む。第2のパルス燃焼器352の構造は、第1のパルス燃焼器312の構造と同様である。したがって、第2のパルス燃焼器352は、テールパイプ354に接続されたパルス燃焼室353を含む。また、エアープレナム358と、可燃物362および空気364を導入するための第2のパルス燃焼器352に関連付けられたバルブ360とが、設けられる。
【0060】
テールパイプ354を出て第2の吸音室351内に入る燃焼生成物は、改質器槽302の第2の壁334内に形成された開口を通過し、第2の壁334に接続された複数の熱伝達管366内に入る。好ましくは、熱伝達管326と同じ構造のものである熱伝達管366は、第2の上部熱伝達管巣368Uまたは第2の下部熱伝達管巣368Lに属する。
【0061】
改質器槽302のコンパートメント303は、様々な機能的役割を有し、様々な活性が起きるいくつかの垂直方向に離隔された領域を含む。
【0062】
改質器槽302の下部には、蒸気など流動化媒質335が導入される分配器336がある。最下部の熱伝達管326は、熱源と熱吸収源との間の良好な連通をうまく達成するように分配器336に近接して位置する。一実施例では、分配器336と最低部の熱伝達管326との間の間隔H4(図3B参照)は、0.5〜1.5メートルの間である。しかし、他の間隔もまた可能である。
【0063】
分配器336の上方であって下部管巣328L、368Lの上部の下方の領域は、強化型チャーコンバージョンゾーン340と呼ばれる。ゾーン340は、良好な熱および質量伝達ならびに高い反応体(蒸気)濃度をもたらし、強化された炭化転換を促進する。このゾーンの垂直長さは、チャーの反応性および改質器の動作条件によって依存し、反応が遅い場合、垂直長さがより大きくなる。
【0064】
下部管巣328L、368Lと上部管巣328U、368Uとの間には、上述したように、高さD1を有する乾燥および液化領域342がある。この領域は、良好なソリッドサーキュレーション、熱輸送、および気固接触の助けとなり、乾燥および液化を最大化し、タールおよびチャーの形成を最小限に抑えるように働く。一実施例では、全体的に矢印337として示されている供給材料入口が、垂直方向で下部熱伝達管巣328L、368Lと上部熱伝達管巣328U、268Uとの間にある領域内で終わる。したがって、この実施例では、供給材料は、垂直方向で下部熱伝達管巣328L、368Lの上方の、かつ上部熱伝達管巣328U、268Uの下方の位置で、主なチャーの反応領域340から離隔される領域342内に注入される。単一の供給材料入口337しか示されていないが、この供給材料入口337は、複数のそのような入口を表すことが意図されていると了解される。この複数の入口は、図3Bおよび図3Cで最もよくわかるように、すべてほぼ同じ高さにあり、吸音室311、351と当接しない槽302の露出された側部に沿って離隔される。
【0065】
最後に、上部管巣328U、368Uの真上の領域には、上部層ライン346に延びる高密度の層領域344がある。フリーボード領域348が、改質器槽302の最上部部分を占有する。生成ガス349は、サイクロン、および当業者に知られている他の機器(図示せず)を介して天板領域348から出る。
【0066】
示される実施例では、改質器300は、2つの熱伝達モジュール310、350を有し、それぞれが吸音室311、351と、関連するパルス燃焼器312、352とを有する。動作中には、これらの2つの熱伝達モジュール310、350は、改質器300内の負荷をよりよく調和させ、さらに改質器の出力の低下を強調するように、コンピュータにより制御され、点火速度および熱伝達率を変更する。
【0067】
パルス燃焼器312および352では、テールパイプ314、354または吸音室311、351内での完全燃焼を確保するために燃焼の化学量論が、燃料点火速度に基づいて独立に調整され得る。さらに、熱伝達管326、366に入るガスの温度を調整、および/または、汚染物質の放出を最小限に抑えるために調温用空気および/またはリサイクル煙道ガスを吸音室311、351に供給し得る。さらに、関連する部屋313、353、テールパイプ314、354、および、バルブ320、360を有するパルス燃焼器312、352の幾何学形状は、燃焼および音響性能を最大にするように設計可能とされ、一方、熱伝達管巣(シールド管の直径および長さ、外管の直径および長さ、ならびに管巣内の管と管との相互間の間隔、即ち、間隙)は、最適な熱伝達性能および流動層の作用のために設計可能とされる。このようにして、パルス燃焼器は、改質器槽302内に導入された反応物質を処理するように制御された量の熱を熱伝達管にもたらすように作動され得る。流動層の作業における当業者は、改質器300、パルス燃焼器312、352、供給材料、および流動化媒質の制御に精通している。したがって、そのような制御により、また処理される材料に応じて、改質器300は、気泡流動層状態で、または乱流流動化状態で選択的に作動可能とされる。
【0068】
図4Aは、第1の吸音室311と改質器槽302との間の壁332に属する第1の壁部400の第1の実施例における切断図を示す。第1の壁部400は、チューブシート406を含み、チューブシート406は、それ自体、第1の吸音室311に面する耐火物タイプの材料402から成り得る。この実施例では、壁部400は、内向きに突出する熱伝達管によって遮られる環状のメンブレンウォール(membrane wall)404を共に形成する1対のチューブシート406、408を含む。
【0069】
各熱伝達管326、328は、環状のデザインで、内部シールド管410と、それらの間に環を画定するわずかに長い外管412(流動層熱伝達管)とを含む。、内部チューブシート406(実際には、改質器槽302に対して最外殻のチューブシートである)は、管巣に属する内部シールド管410を支持する。一方、外部チューブシート408(実際には、改質器槽302に対して最内殻のチューブシートである)は、管巣に属する外管412を支持する。一実施例では、外部チューブシート408は、所定の位置で槽壁332に溶接され、あるいは、フランジ接続を介して槽壁332にボルト留めされる。同様に、内部チューブシート406もまたフランジ付けされ、槽壁332に隣接するデカップラ(decoupler)部にボルト留めされる。
【0070】
テールパイプから放出された煙道ガスのような燃焼生成物は、矢印413によって示されているように、吸音室から内部シールド管410に流入する。煙道ガスは、先ず、壁332から離れる方向で、内部シールド管410の中空の中心部からなる第1の流路409に沿って、熱伝達管の端壁411に向かって移動する。次いで、煙道ガスは、折り返し、矢印414によって示されているように、壁332に向かう方向で、内部シールド管410と他のシールド管412との間に形成された環によって画定された第2の流路415の中を流れる。第2の流路415は、2つのチューブシート406、408の相互間に形成されたマニフォルド416と流体連通する。したがって、流路煙道ガスは、第2の流路415からマニフォルド416に入り、矢印418によって示されているように、そこから煙道ガスダクト417に向かって導かれる。
【0071】
内部シールド管410を下るとき、その中の各煙道ガスは、それぞれ、内部シールド管410と外部シールド管412との間の環状領域内を反対方向に進むガスを温める。環状領域内の煙道ガスは、環の入口から流れるにつれて、流動層への熱伝達により冷える傾向があるが、内部シールド管410内の煙道ガスからの熱伝達によって幾分再加熱される。
【0072】
この構成は、改質器槽内の熱膨張継手(thermal expansion joint)、および、関連する資本費用、運転費用、維持費を不要にし得る。さらに、シールドチューブアニュラスデザイン(shiel tube−annulus design)は、外管412の外部表面上でほぼ均一なガス温度を促進し、したがって、外管412上で局所的な熱点ができる可能性を低減する。また、改質器槽内の流動層との熱伝達を向上させる助けとなる。一実施例では、管410および412の横断面および長さは、熱伝達管巣、および吸音室の対応する部分が、ヘルムホルツ、および/または、4分の1波長共鳴器として動作するように選択される。
【0073】
図4B、図4C、図4Dでわかるように、チューブシート406、408は、水冷とされ得るものであり、メンブレンウォール構造を使用する。外チューブシート406は、アウトレットヘッダ(outlet header)422Aから垂直方向に離隔されるインレットヘッダ(inlet header)420Aを支持する。水424Aがインレットヘッダ420A内に汲み上げられ、複数の冷却管404を介して上向きに移動し、アウトレットヘッダ422Aに入る。次いで、水/蒸気混合物426Aが、このアウトレットヘッダ422Aから出る。同様に、内チューブシート408は、アウトレットヘッダ422Bから垂直方向で離隔されるインレットヘッダ420Bを支持する。水424Bがインレットヘッダ420B内に汲み上げられ、複数の冷却管428を介して上向きに移動し、アウトレットヘッダ422Bに入る。次いで、水/蒸気混合物426Bが、このアウトレットヘッダ422Bから出る。
【0074】
いくつかの実施例では、少なくとも2つのそのような壁部400が吸音室311に対応して設けられることになり、1つは、下部の一組の熱伝達管に関連付けられ、もう1つは、上部の一組の熱伝達管に関連付けられると了解される。図3で見られる種類の改質器300では、各吸音室311、351が、それらに関連付けられた2つのそのような壁部、全部で合計4つのそのような壁部を有することになり、2つが壁332に関連付けられ、他の2つが壁334に関連付けられると了解される。
【0075】
さらに、壁334は、同様の壁部を有し、その結果、どちらの熱伝達モジュール310、350も、それらの煙道ガスを共通の反応槽へ通過させるものとする。
【0076】
図5Aは、第1の吸音室311と改質器槽302との間の壁332に属する壁部500の第2の実施例の切断図を示す。壁部500は、耐火物タイプの材料502からなり吸音室に向かい合う第1の水ジャケット532を含む。熱伝達管のそれぞれは、内部シールド管510と、それらの間に環状部を画定するわずかに長い外管512とを含む。
【0077】
この実施例では、1対の水ジャケット532、534が、熱伝達管を囲む。第1の水ジャケット532は、第1の対のチューブシート542A、542Bから形成され、一方、第2の水ジャケット534は、第2の対のチューブシート544A、544Bから形成される。内部シールド管の水ジャケット532は、管巣の内部シールド管510を冷却し、一方、外管の水ジャケット534は、管巣の外管512を冷却する。図5Bおよび図5Cの実施例でわかるように、水ジャケット532、534は、改質器槽から見たとき、円形の面を有することができる。水ジャケットは、蒸気圧が比較的低い場合、または、水ジャケットの周縁を、改質器槽の圧力要件を適切に満たすように補強することができる場合、その代わりに、矩形の面を有するものでもよい。
【0078】
図5Aの実施例では、テールパイプから放出された煙道ガスなど燃焼生成物は、矢印513によって示されているように、吸音室から内部シールド管510に流入する。煙道ガスは、内部シールド管510に沿ってその端部に移動し、折り返し、矢印514によって示されているように、外部の環状部を流れる。次いで、煙道ガスは、2つの水ジャケット532、534間に形成されたマニフォルド516に入る。マニフォルドから、煙道ガスは、矢印518によって示されているように煙道ガスダクト517に向かって導かれ、矢印519によって示されているように、そこから改質器槽を出る。
【0079】
上述の略図では、パルス燃焼器312、352が、それぞれ、単一のバルブ320、360と、それぞれ単一のテールパイプ314、354とを有して示されている。しかしながら、パルス燃焼器312、352は、必要に応じて、それぞれが複数のそのようなバルブ、および/または複数のテールパイプを含んでもよいと了解される。
【0080】
改質器は、乱流流動化状態で動作するように構成されてもよく、流動化媒質は、蒸気、空気、富化空気、酸素、窒素、二酸化炭素、リサイクル生成ガス、および、それらの混合物の群のうちからの1つからなるものでもよい。
【0081】
さらに、上述の説明は、エネルギー転換および合成ガス生成という状況で組み立てられているが、開示されている反応器300は、また、有利には、熱化学的および/または生化学的手法を使用して任意の反応物質を処理するために使用することができることに留意されたい。ここで意図されている反応物質は、炭質材料だけでなく、とりわけ無機物を含む。流動層の操作の当業者は、多数の様々な反応物質を熱化学的または生化学的に処理するために反応器、パルス燃焼器、供給材料入口、および流動化媒質を制御することに精通していると了解される。
【0082】
本発明の様々な実施例の上述の説明は、本発明の様々な面について述べ、例示することが意図されており、本発明をそれらに限定することを意図していない。当業者は、本発明から逸脱することなく、いくつかの修正を、述べられている実施例に対しなされ得ると了解される。そのようなすべての修正が、添付の特許請求の範囲内にあることを意図するものである。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1A】従来技術の円筒形の改質器の側面図を示す。
【図1B】従来技術の円筒形の改質器の上面図を示す。
【図2A】従来技術の矩形の改質器の側面図を示す。
【図2B】従来技術の矩形の改質器の上面図を示す。
【図3A】本発明によるデバイスの側面図を示す。
【図3B】本発明によるデバイスの切開側面図を示す。
【図3C】本発明によるデバイスの切開上面図を示す。
【図4A】図3A、図3B、図3Cの改質器槽の壁の第1の実施例の部分切取り断面図を示す。
【図4B】4B−4B線に沿った図4Aの断面図を示す。
【図4C】4C−4C線に沿った図4Aの断面図を示す。
【図4D】4D−4D線に沿った図4Cの断面図を示す。
【図5A】図3A、図3B、図3Cの改質器槽の壁の第2の実施例の部分切取り断面図を示す。
【図5B】5B−5B線に沿った図5Aの断面図を示す。
【図5C】5C−5C線に沿った図5Aの断面図を示す。
【図6A】本発明の一実施例による反応器の側面図を示す。
【図6B】6B−6B線に沿った図6Aの反応器の上面断面図を示す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
炭質材料を生成ガスに転換するように構成される流動層改質器において、
流動化可能な炭質材料を受け取るように構成されたコンパートメントを画定する反応槽であって、少なくとも第1の壁部、および、第2の壁部を有する反応槽と、
前記反応槽に接続され第1の吸音室に接続される第1のパルス燃焼器を含む第1の熱伝達モジュールであって、該第1のパルス燃焼器が、該第1の吸音室内で終端する少なくとも1つの第1のテールパイプを含む第1の熱伝達モジュールと、
前記コンパートメント内に突出し、それぞれが前記第1の壁部を介して前記吸音室と流体連通する第1の複数の熱伝達管とを含み、
前記第1の複数の熱伝達管は、それぞれ、前記少なくとも1つの第1のテールパイプから放出された燃焼生成物が、各熱伝達管の第1の流路に沿って、前記第1の壁部から離れる方向に移動し、それから、前記各熱伝達管の第2の流路に沿って前記第1の壁部に向かう方向に移動するように構成される流動層改質器。
【請求項2】
前記第1の複数の熱伝達管のそれぞれは、内部シールド管と、外管とを備え、
前記内部シールド管は、前記第1の流路を形成し、
前記内部シールド管と前記外管の間に形成された環は、前記第2の流路を形成する請求項1に記載の流動層改質器。
【請求項3】
前記第2の流路と流体連通するマニフォルドをさらに備える請求項2に記載の流動層改質器。
【請求項4】
前記マニフォルドは、前記内部シールド管に関連付けられた第1のチューブシートと、前記外管に関連付けられた第2のチューブシートとの間に形成される請求項3に記載の流動層改質器。
【請求項5】
第1および第2のチューブシートのそれぞれが、前記第1の壁部に溶接またはボルト留めされる請求項4に記載の流動層改質器。
【請求項6】
前記第1の複数の熱伝達管に関連付けられた冷却システムをさらに備え、前記冷却システムは、アウトレットヘッダから垂直方向で離隔されたインレットヘッダと、前記インレットヘッダと前記アウトレットヘッダとの間の複数の冷却管とを備える請求項1に記載の流動層改質器。
【請求項7】
前記第1の複数の熱伝達管に関連付けられた冷却システムをさらに備え、前記冷却システムは、互いに離隔された1対のジャケットと、前記第1の複数の熱伝達管の第1のジャケット冷却内管と、前記第1の複数の熱伝達管の第2のジャケット冷却外管とを備える請求項1に記載の流動層改質器。
【請求項8】
前記コンパートメント内に突出し、それぞれがやはり前記第1の吸音室と流体連通する第2の複数の熱伝達管であって、前記第1の複数の熱伝達管から垂直方向で離隔される第2の複数の熱伝達管をさらに備え、
前記第2の複数の熱伝達管のそれぞれは、前記テールパイプから放出された燃焼生成物が、各熱伝達管の第1の流路に沿って、前記第1の壁部から離れる方向で移動し、次いで前記各熱伝達管の第2の流路に沿って、前記第1の壁部に向かう方向で移動するように構成される請求項1に記載の流動層改質器。
【請求項9】
前記コンパートメントと流体連通する少なくとも1つの供給材料用入口をさらに備え、前記少なくとも1つの供給材料用入口は、垂直方向で前記第1の複数の熱伝達管と前記第2の複数の熱伝達管との間にある領域内で終わる請求項8に記載の流動層改質器。
【請求項10】
前記反応槽に接続された第2の熱伝達モジュールであって、第2の吸音室に接続された第2のパルス燃焼器を備え、前記第2のパルス燃焼器は、前記第2の吸音室内で終わる第2のテールパイプを備える、第2の熱伝達モジュールと、
前記コンパートメント内に突出し、それぞれが前記第2の壁部を介して前記第2の吸音室と流体連通する第3の複数の熱伝達管とをさらに備え、
前記第3の複数の熱伝達管のそれぞれは、前記第2のテールパイプから放出された燃焼生成物が、前記第3の複数の熱伝達管のそれぞれの、第1の流路に沿って、第2の壁部から離れる方向で移動し、次いで前記第3の複数の熱伝達管のそれぞれの、第2の流路に沿って、前記第2の壁部に向かう方向で移動するように構成される請求項8に記載の流動層改質器。
【請求項11】
前記コンパートメント内に突出し、それぞれが前記第2の吸音室と流体連通する第4の複数の熱伝達管であって、前記第3の複数の熱伝達管から垂直方向で離隔される第4の複数の熱伝達管をさらに備え、
前記第4の複数の熱伝達管のそれぞれは、前記第2のテールパイプから放出された燃焼生成物が、前記第4の複数の熱伝達管のそれぞれの、第1の流路に沿って、前記第2の壁部から離れる方向で移動し、次いで前記第4の複数の熱伝達管のそれぞれの、第2の流路に沿って、前記第2の壁部に向かう方向で移動するように構成される請求項10に記載の流動層改質器。
【請求項12】
前記コンパートメントと流体連通する少なくとも1つの供給材料用入口をさらに備え、前記少なくとも1つの供給材料用入口は、垂直方向で前記第1の複数の熱伝達管と前記第2の複数の熱伝達管との間にある、また前記第3の複数の熱伝達管と前記第4の複数の熱伝達管との間にある領域内で終わる請求項11に記載の流動層改質器。
【請求項13】
前記反応槽に接続された複数の熱伝達モジュールであって、各熱伝達モジュールが、関連する吸音室に接続されたパルス燃焼器を備え、各パルス燃焼器は、前記関連する吸音室内で終わる少なくとも1つのテールパイプを備える複数の熱伝達モジュールと、
前記コンパートメント内に突出し、それぞれが反応槽の壁部を介して前記関連する吸音室と流体連通する複数の上部および下部熱伝達管とを備え、
前記複数の上部および下部熱伝達管のそれぞれは、前記少なくとも1つのテールパイプから放出された燃焼生成物が、各熱伝達管の第1の流路に沿って、前記反応槽の前記壁部から離れる方向で移動し、次いで前記各熱伝達管の第2の流路に沿って、前記壁部に向かう方向で移動するように構成される請求項1に記載の流動層改質器。
【請求項14】
反応物質を熱化学的または生化学的に処理するように構成された流動層反応器において、
反応物質を受け取るのに適したコンパートメントを画定する反応槽と、
前記反応槽に接続され、関連する吸音室に接続されるパルス燃焼器を含む複数の熱伝達モジュールであって、該各パルス燃焼器は、前記関連する吸音室内で終端する少なくとも1つのテールパイプを含む複数の熱伝達モジュールと、
前記コンパートメント内に突出し、それぞれが反応槽の壁部を介して前記関連する吸音室と流体連通する複数の上部熱伝達管および下部熱伝達管とを含み、
前記複数の上部熱伝達管、および、下部熱伝達管は、それぞれ、前記少なくとも1つのテールパイプから放出された燃焼生成物が、各熱伝達管の第1の流路に沿って、前記反応槽の前記壁部から離れる方向に移動し、それから、前記各熱伝達管の第2の流路に沿って、前記壁部に向かう方向に移動するように構成される流動層反応器。
【請求項15】
各熱伝達管は、内部シールド管と、外管とを備え、
前記内部シールド管は、前記第1の流路を形成し、
前記内部シールド管と前記外管との間に形成された環は、前記第2の流路を形成する請求項14に記載の流動層反応器。
【請求項16】
前記第2の流路と流体連通するマニフォルドをさらに備える請求項15に記載の流動層反応器。
【請求項17】
前記マニフォルドは、前記内部シールド管に関連付けられた第1のチューブシートと、前記外管に関連付けられた第2のチューブシートとの間に形成される請求項16に記載の流動層反応器。
【請求項18】
第1および第2のチューブシートのそれぞれが、前記反応槽の前記壁部に溶接またはボルト留めされる請求項17に記載の流動層反応器。
【請求項19】
前記上部熱伝達管および下部熱伝達管の少なくとも1つに関連付けられた冷却システムをさらに備え、前記冷却システムは、アウトレットヘッダから垂直方向で離隔されたインレットヘッダと、前記インレットヘッダと前記アウトレットヘッダとの間の複数の冷却管とを備える請求項14に記載の流動層反応器。
【請求項20】
前記第1の複数の熱伝達管に関連付けられた冷却システムをさらに備え、前記冷却システムは、互いに離隔された1対のジャケットと、前記第1の複数の熱伝達管の第1のジャケット冷却内管と、前記第1の複数の熱伝達管の第2のジャケット冷却外管とを備える請求項14に記載の流動層反応器。
【請求項21】
前記コンパートメントと流体連通する少なくとも1つの供給材料用入口をさらに備え、前記少なくとも1つの供給材料用入口は、垂直方向で前記複数の上部熱伝達管と下部熱伝達管との間にある領域内で終わる請求項14に記載の流動層反応器。
【請求項22】
炭質材料を生成ガスに転換するための流動層改質器において、
炭質材料を受け取るのに適したコンパートメントを画定する反応槽と、
前記コンパートメントを少なくとも部分的に占有し、前記コンパートメント内の第1の垂直長さにわたって延在する加熱用導管の第1のクラスタであって、該第1のクラスタ内の各加熱用導管が、第1の太さを有し、熱を熱源から前記コンパートメントまで伝達するように構成される第1のクラスタと、
前記コンパートメントを少なくとも部分的に占有し、前記コンパートメント内の第2の垂直長さにわたって延在する加熱用導管の第2のクラスタであって、該第2のクラスタ内の各加熱用導管が、第2の太さを有し、熱を熱源から前記コンパートメントまで伝達するように構成され、前記第1のクラスタの加熱用導管の垂直方向上方に位置付けられ、前記第1の太さと前記第2の太さのうちの小さい方と少なくとも同じ大きさである第1の離隔距離だけ前記第1のクラスタから離隔される第2のクラスタと、
前記第1のクラスタの加熱用導管と前記第2のクラスタの加熱用導管との間で垂直方向にある領域内において炭質材料を前記反応槽内に導入するように構成される複数の供給材料用入口と、
を含む流動層改質器。
【請求項23】
前記第1の離隔距離は、前記第1の垂直長さと前記第2の垂直長さのうちの小さい方と少なくとも同じ大きさである請求項22に記載の流動層改質器。
【請求項24】
前記第1の離隔距離は、前記第1の垂直長さと前記第2の垂直長さのうちの小さい方の少なくとも2倍である請求項23に記載の流動層改質器。
【請求項25】
前記反応槽は、矩形の断面を有する請求項22に記載の流動層改質器。
【請求項26】
前記加熱用導管が、パルスヒータに関連付けられる請求項22に記載の流動層改質器。
【請求項27】
前記第1のクラスタの加熱用導管と前記第2のクラスタの加熱用導管のうちの少なくとも一方は、加熱用導管の2つ以上の列を備える請求項22に記載の流動層改質器。
【請求項28】
前記第1のクラスタと前記第2のクラスタのうちの前記少なくとも一方内の加熱用導管の隣接する列が、千鳥掛け状に配置される請求項27に記載の流動層改質器。
【請求項29】
加熱用導管の前記第1および第2のクラスタは共に、加熱用導管の2つ以上の列を備える請求項27に記載の流動層改質器。
【請求項30】
各クラスタ内の加熱用導管の隣接する列が、千鳥掛け状に配置される請求項29に記載の流動層改質器。
【請求項31】
蒸気、空気、富化空気、酸素、窒素、二酸化炭素、リサイクル生成ガス、およびそれらの混合物からなるグループうちのの1つである流動化媒質を含む請求項22に記載の流動層改質器。
【請求項32】
乱流流動化状態で動作するように構成される請求項31に記載の流動層改質器。
【請求項33】
炭質材料を生成ガスに転換する方法において、
炭質材料を受け取るのに適したコンパートメントを画定する反応槽と、
前記コンパートメントを少なくとも部分的に占有し、前記コンパートメント内の第1の垂直長さにわたって延在する加熱用導管の第1のクラスタであって、該第1のクラスタ内の各加熱用導管が、第1の太さを有し、熱を熱源から前記コンパートメントまで伝達するように構成される第1のクラスタと、
前記コンパートメントを少なくとも部分的に占有し、前記コンパートメント内の第2の垂直長さにわたって延在する加熱用導管の第2のクラスタであって、該第2のクラスタ内の各加熱用導管が、第2の太さを有し、熱を熱源から前記コンパートメントまで伝達するように構成され、前記第1のクラスタの加熱用導管の垂直方向上方に配置され、前記第1の太さと前記第2の太さのうちの小さい方と少なくとも同じ大きさである第1の離隔距離だけ前記第1のクラスタから離隔される第2のクラスタとを含む流動層改質器を用意し、
流動化媒質を前記コンパートメント内に導入し、
前記第1のクラスタの加熱用導管と前記第2のクラスタの加熱用導管との間で垂直方向にある領域内において炭質材料を前記コンパートメント内に導入し、
前記炭質材料の少なくとも一部分が流動層内で生成ガスに転換されるように前記反応槽内の反応を制御することを含む方法。
【請求項34】
前記加熱用導管が関連付けられるパルスヒータを、前記反応槽に備えることを含み、
前記反応槽内の反応を制御することは、パルスヒータの動作を制御することを含む請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記反応槽を乱流流動化状態で動作することを含む請求項33に記載の方法。
【請求項36】
前記流動化媒質は、蒸気、空気、富化空気、酸素、窒素、二酸化炭素、リサイクル生成ガス、およびそれらの混合物からなるグループからの1つである請求項33に記載の方法。
【請求項37】
反応物質を熱化学的または生化学的に処理するように構成される流動層反応器において、
反応物質を受け取るのに適したコンパートメントを画定する反応槽と、
前記コンパートメントを少なくとも部分的に占有し、前記コンパートメント内の第1の垂直長さにわたって延在する加熱用導管の第1のクラスタであって、該第1のクラスタ内の各加熱用導管が、第1の太さを有し、熱を熱源から前記コンパートメントまで伝達するように構成される第1のクラスタと、
前記コンパートメントを少なくとも部分的に占有し、前記コンパートメント内の第2の垂直長さにわたって延在する加熱用導管の第2のクラスタであって、該第2のクラスタ内の各加熱用導管が、第2の太さを有し、熱を熱源から前記コンパートメントまで伝達するように構成され、加熱用導管の前記第1のクラスタの垂直方向上方に位置付けられ、前記第1の太さと前記第2の太さのうちの小さい方と少なくとも同じ大きさである第1の離隔距離だけ前記第1のクラスタから離隔される第2のクラスタと、
加熱用導管の前記第1のクラスタと前記第2のクラスタとの間で垂直方向にある領域内において、反応物質を前記反応槽内に導入するように構成される複数の供給材料用入口と、
を含む流動層反応器。
【請求項38】
前記第1の離隔距離は、前記第1の垂直長さと前記第2の垂直長さのうちの小さい方と少なくとも同じ大きさである請求項37に記載の流動層反応器。
【請求項39】
前記第1の離隔距離は、前記第1の垂直長さと前記第2の垂直長さとのうちの小さい方の少なくとも2倍である請求項38に記載の流動層反応器。
【請求項40】
前記加熱用導管が、パルスヒータに関連付けられる請求項37に記載の流動層反応器。
【請求項41】
加熱用導管の前記第1のクラスタと前記第2のクラスタのうちの少なくとも一方は、加熱用導管の2つ以上の列を備える請求項37に記載の流動層反応器。
【請求項42】
前記第1のクラスタと前記第2のクラスタのうちの前記少なくとも一方内で、加熱用導管の隣接する列が千鳥掛け状に配置される請求項41に記載の流動層反応器。
【請求項43】
加熱用導管の前記第1および第2のクラスタは、共に加熱用導管の2つ以上の列を備える請求項40に記載の流動層反応器。
【請求項44】
各クラスタ内で、加熱用導管の隣接する列が千鳥掛け状に配置される請求項43に記載の流動層反応器。
【請求項45】
生産物を形成するように反応物質を熱化学的または生化学的に処理する方法において、
反応物質を受け取るのに適したコンパートメントを画定する反応槽と、
前記コンパートメントを少なくとも部分的に占有し、前記コンパートメント内の第1の垂直長さにわたって延在する加熱用導管の第1のクラスタであって、該第1のクラスタ内の各加熱用導管が、第1の太さを有し、熱を熱源から前記コンパートメントまで伝達するように構成される第1のクラスタと、
前記コンパートメントを少なくとも部分的に占有し、前記コンパートメント内の第2の垂直長さにわたって延在する加熱用導管の第2のクラスタであって、該第2のクラスタ内の各加熱用導管が、第2の太さを有し、熱を熱源から前記コンパートメントまで伝達するように構成され、前記第1のクラスタの加熱用導管の垂直方向上方に位置付けられ、前記第1の太さと前記第2の太さのうちの小さい方と少なくとも同じ大きさである第1の離隔距離だけ前記第1のクラスタから離隔される第2のクラスタとを含む流動層反応器を用意し、
流動化媒質を前記コンパートメント内に導入すること、
前記第1のクラスタの加熱用導管と前記第2のクラスタの加熱用導管との間で垂直方向にある領域内において、反応物質を前記コンパートメント内に導入し、
前記反応物質の少なくとも一部分が流動層内で1つ以上の生産物に転換されるように前記反応槽内の反応を制御することを含む方法。
【請求項46】
前記加熱用導管が関連付けられるパルスヒータを、前記反応槽に備えることを含み、
前記反応槽内の反応を制御することは、パルスヒータの動作を制御することを含む請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記反応槽を乱流流動化状態で動作することを含む請求項45に記載の方法。
【請求項48】
前記流動化媒質は、蒸気、空気、富化空気、酸素、窒素、二酸化炭素、リサイクル生成ガス、およびそれらの混合物からなるグループのうちの1つである請求項47に記載の方法。
【請求項1】
炭質材料を生成ガスに転換するように構成される流動層改質器において、
流動化可能な炭質材料を受け取るように構成されたコンパートメントを画定する反応槽であって、少なくとも第1の壁部、および、第2の壁部を有する反応槽と、
前記反応槽に接続され第1の吸音室に接続される第1のパルス燃焼器を含む第1の熱伝達モジュールであって、該第1のパルス燃焼器が、該第1の吸音室内で終端する少なくとも1つの第1のテールパイプを含む第1の熱伝達モジュールと、
前記コンパートメント内に突出し、それぞれが前記第1の壁部を介して前記吸音室と流体連通する第1の複数の熱伝達管とを含み、
前記第1の複数の熱伝達管は、それぞれ、前記少なくとも1つの第1のテールパイプから放出された燃焼生成物が、各熱伝達管の第1の流路に沿って、前記第1の壁部から離れる方向に移動し、それから、前記各熱伝達管の第2の流路に沿って前記第1の壁部に向かう方向に移動するように構成される流動層改質器。
【請求項2】
前記第1の複数の熱伝達管のそれぞれは、内部シールド管と、外管とを備え、
前記内部シールド管は、前記第1の流路を形成し、
前記内部シールド管と前記外管の間に形成された環は、前記第2の流路を形成する請求項1に記載の流動層改質器。
【請求項3】
前記第2の流路と流体連通するマニフォルドをさらに備える請求項2に記載の流動層改質器。
【請求項4】
前記マニフォルドは、前記内部シールド管に関連付けられた第1のチューブシートと、前記外管に関連付けられた第2のチューブシートとの間に形成される請求項3に記載の流動層改質器。
【請求項5】
第1および第2のチューブシートのそれぞれが、前記第1の壁部に溶接またはボルト留めされる請求項4に記載の流動層改質器。
【請求項6】
前記第1の複数の熱伝達管に関連付けられた冷却システムをさらに備え、前記冷却システムは、アウトレットヘッダから垂直方向で離隔されたインレットヘッダと、前記インレットヘッダと前記アウトレットヘッダとの間の複数の冷却管とを備える請求項1に記載の流動層改質器。
【請求項7】
前記第1の複数の熱伝達管に関連付けられた冷却システムをさらに備え、前記冷却システムは、互いに離隔された1対のジャケットと、前記第1の複数の熱伝達管の第1のジャケット冷却内管と、前記第1の複数の熱伝達管の第2のジャケット冷却外管とを備える請求項1に記載の流動層改質器。
【請求項8】
前記コンパートメント内に突出し、それぞれがやはり前記第1の吸音室と流体連通する第2の複数の熱伝達管であって、前記第1の複数の熱伝達管から垂直方向で離隔される第2の複数の熱伝達管をさらに備え、
前記第2の複数の熱伝達管のそれぞれは、前記テールパイプから放出された燃焼生成物が、各熱伝達管の第1の流路に沿って、前記第1の壁部から離れる方向で移動し、次いで前記各熱伝達管の第2の流路に沿って、前記第1の壁部に向かう方向で移動するように構成される請求項1に記載の流動層改質器。
【請求項9】
前記コンパートメントと流体連通する少なくとも1つの供給材料用入口をさらに備え、前記少なくとも1つの供給材料用入口は、垂直方向で前記第1の複数の熱伝達管と前記第2の複数の熱伝達管との間にある領域内で終わる請求項8に記載の流動層改質器。
【請求項10】
前記反応槽に接続された第2の熱伝達モジュールであって、第2の吸音室に接続された第2のパルス燃焼器を備え、前記第2のパルス燃焼器は、前記第2の吸音室内で終わる第2のテールパイプを備える、第2の熱伝達モジュールと、
前記コンパートメント内に突出し、それぞれが前記第2の壁部を介して前記第2の吸音室と流体連通する第3の複数の熱伝達管とをさらに備え、
前記第3の複数の熱伝達管のそれぞれは、前記第2のテールパイプから放出された燃焼生成物が、前記第3の複数の熱伝達管のそれぞれの、第1の流路に沿って、第2の壁部から離れる方向で移動し、次いで前記第3の複数の熱伝達管のそれぞれの、第2の流路に沿って、前記第2の壁部に向かう方向で移動するように構成される請求項8に記載の流動層改質器。
【請求項11】
前記コンパートメント内に突出し、それぞれが前記第2の吸音室と流体連通する第4の複数の熱伝達管であって、前記第3の複数の熱伝達管から垂直方向で離隔される第4の複数の熱伝達管をさらに備え、
前記第4の複数の熱伝達管のそれぞれは、前記第2のテールパイプから放出された燃焼生成物が、前記第4の複数の熱伝達管のそれぞれの、第1の流路に沿って、前記第2の壁部から離れる方向で移動し、次いで前記第4の複数の熱伝達管のそれぞれの、第2の流路に沿って、前記第2の壁部に向かう方向で移動するように構成される請求項10に記載の流動層改質器。
【請求項12】
前記コンパートメントと流体連通する少なくとも1つの供給材料用入口をさらに備え、前記少なくとも1つの供給材料用入口は、垂直方向で前記第1の複数の熱伝達管と前記第2の複数の熱伝達管との間にある、また前記第3の複数の熱伝達管と前記第4の複数の熱伝達管との間にある領域内で終わる請求項11に記載の流動層改質器。
【請求項13】
前記反応槽に接続された複数の熱伝達モジュールであって、各熱伝達モジュールが、関連する吸音室に接続されたパルス燃焼器を備え、各パルス燃焼器は、前記関連する吸音室内で終わる少なくとも1つのテールパイプを備える複数の熱伝達モジュールと、
前記コンパートメント内に突出し、それぞれが反応槽の壁部を介して前記関連する吸音室と流体連通する複数の上部および下部熱伝達管とを備え、
前記複数の上部および下部熱伝達管のそれぞれは、前記少なくとも1つのテールパイプから放出された燃焼生成物が、各熱伝達管の第1の流路に沿って、前記反応槽の前記壁部から離れる方向で移動し、次いで前記各熱伝達管の第2の流路に沿って、前記壁部に向かう方向で移動するように構成される請求項1に記載の流動層改質器。
【請求項14】
反応物質を熱化学的または生化学的に処理するように構成された流動層反応器において、
反応物質を受け取るのに適したコンパートメントを画定する反応槽と、
前記反応槽に接続され、関連する吸音室に接続されるパルス燃焼器を含む複数の熱伝達モジュールであって、該各パルス燃焼器は、前記関連する吸音室内で終端する少なくとも1つのテールパイプを含む複数の熱伝達モジュールと、
前記コンパートメント内に突出し、それぞれが反応槽の壁部を介して前記関連する吸音室と流体連通する複数の上部熱伝達管および下部熱伝達管とを含み、
前記複数の上部熱伝達管、および、下部熱伝達管は、それぞれ、前記少なくとも1つのテールパイプから放出された燃焼生成物が、各熱伝達管の第1の流路に沿って、前記反応槽の前記壁部から離れる方向に移動し、それから、前記各熱伝達管の第2の流路に沿って、前記壁部に向かう方向に移動するように構成される流動層反応器。
【請求項15】
各熱伝達管は、内部シールド管と、外管とを備え、
前記内部シールド管は、前記第1の流路を形成し、
前記内部シールド管と前記外管との間に形成された環は、前記第2の流路を形成する請求項14に記載の流動層反応器。
【請求項16】
前記第2の流路と流体連通するマニフォルドをさらに備える請求項15に記載の流動層反応器。
【請求項17】
前記マニフォルドは、前記内部シールド管に関連付けられた第1のチューブシートと、前記外管に関連付けられた第2のチューブシートとの間に形成される請求項16に記載の流動層反応器。
【請求項18】
第1および第2のチューブシートのそれぞれが、前記反応槽の前記壁部に溶接またはボルト留めされる請求項17に記載の流動層反応器。
【請求項19】
前記上部熱伝達管および下部熱伝達管の少なくとも1つに関連付けられた冷却システムをさらに備え、前記冷却システムは、アウトレットヘッダから垂直方向で離隔されたインレットヘッダと、前記インレットヘッダと前記アウトレットヘッダとの間の複数の冷却管とを備える請求項14に記載の流動層反応器。
【請求項20】
前記第1の複数の熱伝達管に関連付けられた冷却システムをさらに備え、前記冷却システムは、互いに離隔された1対のジャケットと、前記第1の複数の熱伝達管の第1のジャケット冷却内管と、前記第1の複数の熱伝達管の第2のジャケット冷却外管とを備える請求項14に記載の流動層反応器。
【請求項21】
前記コンパートメントと流体連通する少なくとも1つの供給材料用入口をさらに備え、前記少なくとも1つの供給材料用入口は、垂直方向で前記複数の上部熱伝達管と下部熱伝達管との間にある領域内で終わる請求項14に記載の流動層反応器。
【請求項22】
炭質材料を生成ガスに転換するための流動層改質器において、
炭質材料を受け取るのに適したコンパートメントを画定する反応槽と、
前記コンパートメントを少なくとも部分的に占有し、前記コンパートメント内の第1の垂直長さにわたって延在する加熱用導管の第1のクラスタであって、該第1のクラスタ内の各加熱用導管が、第1の太さを有し、熱を熱源から前記コンパートメントまで伝達するように構成される第1のクラスタと、
前記コンパートメントを少なくとも部分的に占有し、前記コンパートメント内の第2の垂直長さにわたって延在する加熱用導管の第2のクラスタであって、該第2のクラスタ内の各加熱用導管が、第2の太さを有し、熱を熱源から前記コンパートメントまで伝達するように構成され、前記第1のクラスタの加熱用導管の垂直方向上方に位置付けられ、前記第1の太さと前記第2の太さのうちの小さい方と少なくとも同じ大きさである第1の離隔距離だけ前記第1のクラスタから離隔される第2のクラスタと、
前記第1のクラスタの加熱用導管と前記第2のクラスタの加熱用導管との間で垂直方向にある領域内において炭質材料を前記反応槽内に導入するように構成される複数の供給材料用入口と、
を含む流動層改質器。
【請求項23】
前記第1の離隔距離は、前記第1の垂直長さと前記第2の垂直長さのうちの小さい方と少なくとも同じ大きさである請求項22に記載の流動層改質器。
【請求項24】
前記第1の離隔距離は、前記第1の垂直長さと前記第2の垂直長さのうちの小さい方の少なくとも2倍である請求項23に記載の流動層改質器。
【請求項25】
前記反応槽は、矩形の断面を有する請求項22に記載の流動層改質器。
【請求項26】
前記加熱用導管が、パルスヒータに関連付けられる請求項22に記載の流動層改質器。
【請求項27】
前記第1のクラスタの加熱用導管と前記第2のクラスタの加熱用導管のうちの少なくとも一方は、加熱用導管の2つ以上の列を備える請求項22に記載の流動層改質器。
【請求項28】
前記第1のクラスタと前記第2のクラスタのうちの前記少なくとも一方内の加熱用導管の隣接する列が、千鳥掛け状に配置される請求項27に記載の流動層改質器。
【請求項29】
加熱用導管の前記第1および第2のクラスタは共に、加熱用導管の2つ以上の列を備える請求項27に記載の流動層改質器。
【請求項30】
各クラスタ内の加熱用導管の隣接する列が、千鳥掛け状に配置される請求項29に記載の流動層改質器。
【請求項31】
蒸気、空気、富化空気、酸素、窒素、二酸化炭素、リサイクル生成ガス、およびそれらの混合物からなるグループうちのの1つである流動化媒質を含む請求項22に記載の流動層改質器。
【請求項32】
乱流流動化状態で動作するように構成される請求項31に記載の流動層改質器。
【請求項33】
炭質材料を生成ガスに転換する方法において、
炭質材料を受け取るのに適したコンパートメントを画定する反応槽と、
前記コンパートメントを少なくとも部分的に占有し、前記コンパートメント内の第1の垂直長さにわたって延在する加熱用導管の第1のクラスタであって、該第1のクラスタ内の各加熱用導管が、第1の太さを有し、熱を熱源から前記コンパートメントまで伝達するように構成される第1のクラスタと、
前記コンパートメントを少なくとも部分的に占有し、前記コンパートメント内の第2の垂直長さにわたって延在する加熱用導管の第2のクラスタであって、該第2のクラスタ内の各加熱用導管が、第2の太さを有し、熱を熱源から前記コンパートメントまで伝達するように構成され、前記第1のクラスタの加熱用導管の垂直方向上方に配置され、前記第1の太さと前記第2の太さのうちの小さい方と少なくとも同じ大きさである第1の離隔距離だけ前記第1のクラスタから離隔される第2のクラスタとを含む流動層改質器を用意し、
流動化媒質を前記コンパートメント内に導入し、
前記第1のクラスタの加熱用導管と前記第2のクラスタの加熱用導管との間で垂直方向にある領域内において炭質材料を前記コンパートメント内に導入し、
前記炭質材料の少なくとも一部分が流動層内で生成ガスに転換されるように前記反応槽内の反応を制御することを含む方法。
【請求項34】
前記加熱用導管が関連付けられるパルスヒータを、前記反応槽に備えることを含み、
前記反応槽内の反応を制御することは、パルスヒータの動作を制御することを含む請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記反応槽を乱流流動化状態で動作することを含む請求項33に記載の方法。
【請求項36】
前記流動化媒質は、蒸気、空気、富化空気、酸素、窒素、二酸化炭素、リサイクル生成ガス、およびそれらの混合物からなるグループからの1つである請求項33に記載の方法。
【請求項37】
反応物質を熱化学的または生化学的に処理するように構成される流動層反応器において、
反応物質を受け取るのに適したコンパートメントを画定する反応槽と、
前記コンパートメントを少なくとも部分的に占有し、前記コンパートメント内の第1の垂直長さにわたって延在する加熱用導管の第1のクラスタであって、該第1のクラスタ内の各加熱用導管が、第1の太さを有し、熱を熱源から前記コンパートメントまで伝達するように構成される第1のクラスタと、
前記コンパートメントを少なくとも部分的に占有し、前記コンパートメント内の第2の垂直長さにわたって延在する加熱用導管の第2のクラスタであって、該第2のクラスタ内の各加熱用導管が、第2の太さを有し、熱を熱源から前記コンパートメントまで伝達するように構成され、加熱用導管の前記第1のクラスタの垂直方向上方に位置付けられ、前記第1の太さと前記第2の太さのうちの小さい方と少なくとも同じ大きさである第1の離隔距離だけ前記第1のクラスタから離隔される第2のクラスタと、
加熱用導管の前記第1のクラスタと前記第2のクラスタとの間で垂直方向にある領域内において、反応物質を前記反応槽内に導入するように構成される複数の供給材料用入口と、
を含む流動層反応器。
【請求項38】
前記第1の離隔距離は、前記第1の垂直長さと前記第2の垂直長さのうちの小さい方と少なくとも同じ大きさである請求項37に記載の流動層反応器。
【請求項39】
前記第1の離隔距離は、前記第1の垂直長さと前記第2の垂直長さとのうちの小さい方の少なくとも2倍である請求項38に記載の流動層反応器。
【請求項40】
前記加熱用導管が、パルスヒータに関連付けられる請求項37に記載の流動層反応器。
【請求項41】
加熱用導管の前記第1のクラスタと前記第2のクラスタのうちの少なくとも一方は、加熱用導管の2つ以上の列を備える請求項37に記載の流動層反応器。
【請求項42】
前記第1のクラスタと前記第2のクラスタのうちの前記少なくとも一方内で、加熱用導管の隣接する列が千鳥掛け状に配置される請求項41に記載の流動層反応器。
【請求項43】
加熱用導管の前記第1および第2のクラスタは、共に加熱用導管の2つ以上の列を備える請求項40に記載の流動層反応器。
【請求項44】
各クラスタ内で、加熱用導管の隣接する列が千鳥掛け状に配置される請求項43に記載の流動層反応器。
【請求項45】
生産物を形成するように反応物質を熱化学的または生化学的に処理する方法において、
反応物質を受け取るのに適したコンパートメントを画定する反応槽と、
前記コンパートメントを少なくとも部分的に占有し、前記コンパートメント内の第1の垂直長さにわたって延在する加熱用導管の第1のクラスタであって、該第1のクラスタ内の各加熱用導管が、第1の太さを有し、熱を熱源から前記コンパートメントまで伝達するように構成される第1のクラスタと、
前記コンパートメントを少なくとも部分的に占有し、前記コンパートメント内の第2の垂直長さにわたって延在する加熱用導管の第2のクラスタであって、該第2のクラスタ内の各加熱用導管が、第2の太さを有し、熱を熱源から前記コンパートメントまで伝達するように構成され、前記第1のクラスタの加熱用導管の垂直方向上方に位置付けられ、前記第1の太さと前記第2の太さのうちの小さい方と少なくとも同じ大きさである第1の離隔距離だけ前記第1のクラスタから離隔される第2のクラスタとを含む流動層反応器を用意し、
流動化媒質を前記コンパートメント内に導入すること、
前記第1のクラスタの加熱用導管と前記第2のクラスタの加熱用導管との間で垂直方向にある領域内において、反応物質を前記コンパートメント内に導入し、
前記反応物質の少なくとも一部分が流動層内で1つ以上の生産物に転換されるように前記反応槽内の反応を制御することを含む方法。
【請求項46】
前記加熱用導管が関連付けられるパルスヒータを、前記反応槽に備えることを含み、
前記反応槽内の反応を制御することは、パルスヒータの動作を制御することを含む請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記反応槽を乱流流動化状態で動作することを含む請求項45に記載の方法。
【請求項48】
前記流動化媒質は、蒸気、空気、富化空気、酸素、窒素、二酸化炭素、リサイクル生成ガス、およびそれらの混合物からなるグループのうちの1つである請求項47に記載の方法。
【図1A】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図6A】
【図6B】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図6A】
【図6B】
【公表番号】特表2009−534628(P2009−534628A)
【公表日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−507906(P2009−507906)
【出願日】平成19年4月20日(2007.4.20)
【国際出願番号】PCT/US2007/067095
【国際公開番号】WO2007/127679
【国際公開日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【出願人】(508318627)サーモケム リカバリー インターナショナル インコーポレイテッド (2)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年4月20日(2007.4.20)
【国際出願番号】PCT/US2007/067095
【国際公開番号】WO2007/127679
【国際公開日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【出願人】(508318627)サーモケム リカバリー インターナショナル インコーポレイテッド (2)
【Fターム(参考)】
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