説明

パワー半導体装置

【課題】この発明は、端子に接続される周辺回路が半導体チップで発生する熱により破壊されるのを防止できるパワー半導体装置を提供することを目的する。
【解決手段】パワー半導体装置は、半導体チップ13と、半導体チップ13と電気的に接続された端子12と、半導体チップ13の全体および端子12の一部を収容するパッケージ11と、端子12におけるパッケージ11から突出する部分を直接冷却する冷却手段20とを含む。冷却手段20は、たとえば、内部に冷却液が流通する液冷パイプ21と、端子12におけるパッケージ11から突出する部分を液冷パイプ21に熱的に接続する接続部材22とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、パワー半導体モジュール、インテリジェントパワーモジュールなどのパワーモジュールを有するパワー半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
SiC(炭化珪素)半導体を使用したパワーモジュールは、SiC(炭化珪素)の特性によりSi(珪素)半導体を使用したパワーモジュールの動作限界である150°Cよりも高温の環境下で動作可能であるため、ハイブリッド自動車のインバータなどの用途にとくに好適である。
パワーモジュールは、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)などのパワーデバイスが形成された半導体チップを備えている。半導体チップは、パッケージ内に収容され、パッケージ内において、ゲート制御用端子などの各端子と電気的に接続されている。各端子は、その一部がパッケージから突出し、ゲートドライバなどの周辺回路と電気的に接続される。
【0003】
パワーモジュールの動作時には、半導体チップに大電流が流れるため、半導体チップが発熱する。そのため、従来のパワーモジュールでは、半導体チップが絶縁板を介して金属基板に取り付けられ、この金属基板に放熱フィンなどの冷却機構が取り付けられている。これにより、半導体チップに形成されているパワーデバイスの熱破壊を防止することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−19477号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、半導体チップで発生する熱が端子を介して周辺回路に伝播し、周辺回路の熱破壊を生じるおそれがある。
この発明は、端子に接続される周辺回路が半導体チップで発生する熱により破壊されるのを防止できるパワー半導体装置を提供することを目的する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、半導体チップと、前記半導体チップと電気的に接続された端子と、前記半導体チップの全体および前記端子の一部を収容するパッケージと、前記端子における前記パッケージから突出する部分を直接冷却する冷却手段とを含む、パワー半導体装置である。この構成によれば、半導体チップと電気的に接続された端子におけるパッケージから突出する部分が、冷却手段によって直接冷却される。したがって、端子に接続される周辺回路が半導体チップで発生する熱により破壊されるのを防止できる。
【0007】
請求項2に記載の発明は、前記冷却手段は、前記端子と熱的に接続され、内部に冷却液が流通する液冷パイプを含む、請求項1に記載のパワー半導体装置である。この構成によれば、半導体チップと電気的に接続された端子におけるパッケージから突出する部分が、それに熱的に接続され、かつ内部に冷却液が流通する液冷パイプによって冷却される。したがって、端子に接続される周辺回路が半導体チップで発生する熱により破壊されるのを防止できる。
【0008】
請求項3に記載の発明は、前記冷却手段は、前記液冷パイプを覆う断熱材と、前記断熱材を貫通し、前記端子と前記液冷パイプの外面とを熱的に接続する絶縁性の熱伝導部材とを含む、請求項2に記載のパワー半導体装置である。この構成によれば、半導体チップと電気的に接続された端子におけるパッケージから突出する部分が、それに熱的に接続され、かつ内部に冷却液が流通する液冷パイプによって冷却される。液冷パイプは断熱材で覆われているので、液冷パイプが周囲の空気によって温められるのを防止できる。このため、端子を効果的に冷却できる。したがって、端子に接続される周辺回路が半導体チップで発生する熱により破壊されるのを防止できる。
【0009】
請求項4に記載の発明は、前記冷却手段は、前記端子と熱的に接続されたヒートパイプを含む、請求項1に記載のパワー半導体装置である。この構成によれば、半導体チップと電気的に接続された端子におけるパッケージから突出する部分が、それに熱的に接続されたヒートパイプによって冷却される。したがって、端子に接続される周辺回路が半導体チップで発生する熱により破壊されるのを防止できる。
【0010】
請求項5に記載の発明は、前記冷却手段は、前記端子に冷却面が接続されたペルチェ素子を含む、請求項1に記載のパワー半導体装置である。この構成によれば、半導体チップと電気的に接続された端子におけるパッケージから突出する部分が、それに冷却面が接続されたペルチェ素子によって冷却される。したがって、端子に接続される周辺回路が半導体チップで発生する熱により破壊されるのを防止できる。
【0011】
請求項6に記載の発明は、前記半導体チップは、SiC半導体を用いている、請求項1〜5のいずれか一項に記載のパワー半導体装置である。この構成によれば、端子に接続される周辺回路が半導体チップで発生する熱により破壊されるのを防止でき、かつ耐熱性に優れたパワー半導体装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】この発明の第1の実施形態に係るパワー半導体装置の外観を示す斜視図である。
【図2】この発明の第2の実施形態に係るパワー半導体装置の外観を示す斜視図である。
【図3】図2のIII−III線に沿う部分拡大断面図である。
【図4】この発明の第3の実施形態に係るパワー半導体装置の外観を示す斜視図である。
【図5】図3のV-V線に沿う部分拡大断面図である。
【図6】この発明のさらに他の実施形態に係るパワー半導体装置を示す部分斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して、この発明の実施形態について説明する。
図1は、この発明の第1の実施形態に係るパワー半導体装置の外観を示す斜視図である。
パワー半導体装置70は、パワーモジュール10と、パワーモジュール10のモジュール端子12を直接冷却するための冷却装置20とを備えている。
【0014】
パワーモジュール10は、半導体チップ13と、半導体チップ13に電気的に接続された端子を含む複数のモジュール端子12と、半導体チップ13の全体と各モジュール端子12の一部分を収容するモールドパッケージ11とを有している。図1には、1つの半導体チップ13しか図示されていないが、一般的には、パワーモジュール10は複数の半導体チップを含んでいる。この実施形態では、半導体チップ13として、耐熱性に優れたSiC(炭化珪素)半導体が用いられている。
【0015】
モールドパッケージ11は、上下に扁平な直方体状である。モールドパッケージ11の上面および下面以外の4面のうち、図1において左斜め下方を向いている面を前面、右斜め下方を向いている面を右側面ということにする。
各モジュール端子12の先端部は、モールドパッケージ11から外側に突出している。この実施形態では、モールドパッケージ11の前面、左側面および右側面のそれぞれから、モジュール端子12の先端部が外側に突出している。各モジュール端子12の横断面は矩形である。
【0016】
冷却装置20は、平面から見て、モールドパッケージ11をほぼ取り囲むように配されている液冷パイプ21と、各モジュール端子12におけるモールドパッケージ11から突出している部分を、液冷パイプ21に熱的に接続する複数の接続部材22とを備えている。液冷パイプ21の両端は、図1には現れていないが、モールドパッケージ11の後側にある。液冷パイプ21は、銅等の高熱伝導性を有する部材で作られている。接続部材22は、矩形ブロック状で、電気的絶縁性および高熱伝導性を有する部材で作られている。接続部材22の材料としては、たとえば、絶縁性が高く高熱伝導性のあるSiC(具体的には、アンドープSiC)等が用いられる。
【0017】
液冷パイプ21は、両端が閉鎖された角筒状の左側部分および右側部分と、左側部分と右側部分の前端部間を連絡する角筒状の前側部分と、左側部分の後端部の右側面から右側にのびた角筒状の左側後部分と、右側部分の後端部の左側面から左側にのびた角筒状の右側後部分とからなる。液冷パイプ21を構成する各部分の中空部は繋がっている。
液冷パイプ21は、各モジュール端子12の先端部の下側を通っている。具体的には、液冷パイプ21の左側部分は、モールドパッケージ11の左側面から突出しているモジュール端子12の先端部の下側を通っている。液冷パイプ21の右側部分は、モールドパッケージ11の右側面から突出しているモジュール端子12の先端部の下側を通っている。液冷パイプ21の前側部分は、モールドパッケージ11の前面から突出しているモジュール端子12の先端部の下側を通っている。
【0018】
各モジュール端子12の先端部下面が、その下方を通っている液冷パイプ21の上面に、接続部材22によって熱的に接続されている。具体的には、各接続部材22は、その上面がモジュール端子12の先端部下面に接合されており、その下面が液冷パイプ21の上面に接合されている。接続部材22とモジュール端子12との接合および接続部材22と液冷パイプ21との接合は、たとえば、熱伝導性を有する接着剤を用いて行われる。各接続部材22は、絶縁性を有しているので、モジュール端子12と液冷パイプ21とは電気的に絶縁されている。
【0019】
図示しないポンプにより、液冷パイプ21の一端側の冷却液流入口から冷却水等の冷却液が継続的に送り込まれる。冷却液流入口から液冷パイプ21内に流入された冷却液は、液冷パイプ21内を循環した後、液冷パイプ21の他端の冷却液排出口から排出される。
前記第1の実施形態によれば、各モジュール端子12におけるモールドパッケージ11から突出している部分が、液冷パイプ21によって冷却される。このため、パワーモジュール10に含まれている半導体チップ13で発生した熱が、モジュール端子12を介して、モジュール端子12に接続される周辺回路に伝播されにくくなる。したがって、モジュール端子12に接続される周辺回路が、パワーモジュール10に含まれている半導体チップ13で発生する熱によって破壊されるのを防止できる。
【0020】
図2は、この発明の第2の実施形態に係るパワー半導体装置の外観を示す斜視図である。図3は、図2のIII−III線に沿う部分拡大断面図である。
第2の実施形態におけるパワー半導体装置80は、パワーモジュール10と、パワーモジュール10のモジュール端子12を直接冷却するための冷却装置30とを備えている。第2の実施形態では、冷却装置30が第1の実施形態と異なっている。第2の実施形態においても、パワーモジュール10は、第1の実施形態と同じであるので、その説明を省略する。
【0021】
冷却装置30は、平面から見て、モールドパッケージ11をほぼ取り囲むように配されている断熱パイプ31と、各モジュール端子12におけるモールドパッケージ11から突出している部分を、断熱パイプ31内の液冷パイプ32に熱的に接続する複数の接続部材34とを備えている。断熱パイプ31は、液冷パイプ32と、液冷パイプ32を覆う断熱部材33とからなる。断熱パイプ31(液冷パイプ32)の両端は、図1には現れていないが、平面から見て、モールドパッケージ11の後側にある。
【0022】
液冷パイプ32は、銅等の高熱伝導性を有する部材で作られている。断熱部材33は、液冷パイプ32が周囲の空気によって温められるのを防止するために設けられている。接続部材34は、略矩形ブロック状で、電気的絶縁性および高熱伝導性を有する部材で作られている。接続部材34の材料としては、たとえば、絶縁性が高く高熱伝導性のあるSiC等が用いられる。
【0023】
断熱パイプ31は、両端が閉鎖された円筒状の左側部分および右側部分と、左側部分と右側部分の前端部間を連絡する円筒状の前側部分と、左側部分の後端部の右側面から右側にのびた円筒状の左側後部分と、右側部分の後端部の左側面から左側にのびた円筒状の右側後部分とからなる。断熱パイプ31を構成する各部分の中空部(液冷パイプ32の中空部)は繋がっている。
【0024】
断熱パイプ31は、各モジュール端子12の先端部の下側を通っている。具体的には、断熱パイプ31の左側部分は、モールドパッケージ11の左側面から突出しているモジュール端子12の下側を通っている。断熱パイプ31の右側部分は、モールドパッケージ11の右側面から突出しているモジュール端子12の下側を通っている。断熱パイプ31の前側部分は、モールドパッケージ11の前面から突出しているモジュール端子12の下側を通っている。パワーモジュール10の各モジュール端子12の先端部は、その下側を通っている断熱パイプ31に乗っている。
【0025】
そして、図3に示すように、各モジュール端子12は、その下方にある断熱パイプ31内の液冷パイプ32に、接続部材34によって熱的に接続されている。各接続部材34の上端面は平坦に形成され、下端面は液冷パイプ32の外面形状(円筒面)に合致する曲面に形成されている。各接続部材34は、液冷パイプ32表面の断熱材33を貫通した状態で、その上面がモジュール端子12の下面に接合されており、その下面が液冷パイプ32の外周面の上部に接合されている。接続部材34とモジュール端子12との接合および接続部材34と液冷パイプ32との接合は、たとえば、熱伝導性を有する接着剤を用いて行われる。各接続部材34は、絶縁性を有しているので、モジュール端子12と液冷パイプ32とは電気的に絶縁されている。
【0026】
図示しないポンプにより、液冷パイプ32の一端の冷却液流入口から冷却液が継続的に送り込まれる。冷却水流入口から液冷パイプ32内に流入された冷却液は、液冷パイプ32内を循環した後、液冷パイプ32の他端の冷却液排出口から排出される。
前記第2の実施形態によれば、各モジュール端子12におけるモールドパッケージ11から突出している部分が、液冷パイプ32によって冷却される。このため、パワーモジュール10に含まれている半導体チップ13で発生した熱が、モジュール端子12を介して、モジュール端子12に接続される周辺回路に伝播されにくくなる。したがって、モジュール端子12に接続される周辺回路が、パワーモジュール10に含まれている半導体チップ13で発生する熱によって破壊されるのを防止できる。
【0027】
さらに、前記第2の実施形態では、液冷パイプ32は、断熱材33で覆われているので、液冷パイプ32が周囲の空気によって温められるのを防止できる。このため、液冷パイプ32による、モジュール端子12の冷却効果を高めることができる。
図4は、この発明の第3の実施形態に係るパワー半導体装置の外観を示す斜視図である。図5は、図4のV−V線に沿う部分拡大断面図である。
【0028】
第3の実施形態におけるパワー半導体装置90は、パワーモジュール10と、パワーモジュール10のモジュール端子12を直接冷却するための冷却装置40とを備えている。第3の実施形態では、冷却装置40が前記第1および第2の実施形態と異なっている。
パワーモジュール10は、第1の実施形態とほぼ同様であるが、第3の実施形態においては、モールドパッケージ11から突出している各モジュール端子12の表面は、その先端部を除いて高熱伝導性の絶縁材で被覆されている。パワーモジュール10に関して、その他の点は、第1の実施形態と同じである。
【0029】
冷却装置40は、平面から見て、モールドパッケージ11をほぼ取り囲むように配されている断熱パイプ41を備えている。断熱パイプ41は、液冷パイプ42と、液冷パイプ42を覆う断熱部材43とからなる。断熱パイプ41(液冷パイプ42)の両端は、図1には現れていないが、平面から見て、モールドパッケージ11の後側にある。液冷パイプ42は、銅等の高熱伝導性を有する部材で作られている。断熱部材43は、液冷パイプ42が周囲の空気によって温められるのを防止するために設けられている。
【0030】
断熱パイプ41は、上述した第2の実施形態の断熱パイプ31と同様な構成である。この第3の実施形態では、第2の実施形態とは異なり、各モジュール端子12におけるモールドパッケージ11から突出している部分は、断熱パイプ41を貫通している。具体的には、モールドパッケージ11の左側面から突出しているモジュール端子12が、断熱パイプ41の左側部分を貫通している。モールドパッケージ11の右側面から突出しているモジュール端子12が、断熱パイプ41の右側部分を貫通している。モールドパッケージ11の前面から突出しているモジュール端子12が、断熱パイプ41の前側部分を貫通している。
【0031】
図5に示すように、モジュール端子12におけるモールドパッケージ11から突出している部分は、断熱パイプ41内の断熱材43および液冷パイプ42を貫通している。したがって、モジュール端子12が液冷パイプ42の周壁を貫通している箇所において、モジュール端子12と液冷パイプ42とは熱的に接続されている。モジュール端子12が液冷パイプ42の周壁を貫通している部分は、冷却水が漏れないように、密封処理が施されている。液冷パイプ42の径は、モジュール端子12が液冷パイプ42を貫通していても、液冷パイプ42内を冷却水が流通できるような大きさに形成されている。なお、上述したように、各モジュール端子12の表面は、その先端部を除いて高熱伝導性の絶縁材で被覆されているので、液冷パイプ42と各モジュール端子12とは、電気的に絶縁されている。
【0032】
図示しないポンプにより、液冷パイプ42の一端側の冷却液流入口から冷却液が継続的に送り込まれる。冷却水流入口から液冷パイプ42内に流入された冷却液は、液冷パイプ42内を循環した後、液冷パイプ42の他端の冷却液排出口から排出される。
前記第3の実施形態によれば、各モジュール端子12におけるモールドパッケージ11から突出している部分が、液冷パイプ42によって冷却される。このため、パワーモジュール10に含まれている半導体チップ13で発生した熱が、モジュール端子12を介して、モジュール端子12に接続される周辺回路に伝播されにくくなる。したがって、モジュール端子12に接続される周辺回路が、パワーモジュール10に含まれている半導体チップ13で発生する熱によって破壊されるのを防止できる。
【0033】
さらに、前記第3の実施形態では、液冷パイプ42は、断熱材43で覆われているので、液冷パイプ42が周囲の空気によって温められるのを防止できる。このため、液冷パイプ42による、モジュール端子12の冷却効果を高めることができる。
以上、この発明の第1〜第3の実施形態について説明したが、この発明はさらに他の形態で実施することができる。たとえば、前述の実施形態では、各モジュール端子12におけるモールドパッケージ11から突出している部分を冷却する冷却装置として、液冷パイプ21,32,42を含む冷却装置が用いられているが、冷却装置として、ペルチェ素子を含むものを用いてもよい。具体的には、図6に示すように、モジュール端子12におけるモールドパッケージ11から突出している部分に、ペルチェ素子50の冷却面を接合する。図6の例では、近隣の複数のモジュール端子12に対して1つのペルチェ素子50が取り付けられている。ペルチェ素子50には、そのリード線51を介して電圧が印加される。
【0034】
また、冷却装置として、図示しないが、ヒートパイプを含むものを用いてもよい。具体的には、各モジュール端子12におけるモールドパッケージ11から突出している部分に、ヒートパイプの加熱部を熱的に接続する。
また、前述の実施形態では、パワーモジュールに含まれている半導体チップとしては、SiC(炭化珪素)半導体が使用されているが、パワーモジュールに含まれている半導体チップは、GaN(窒化ガリウム)半導体、AlN(窒化アルミニウム)半導体等のSiC半導体以外の半導体であってもよい。
【0035】
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲内で種々の設計変更を施すことが可能である。
【符号の説明】
【0036】
10 パワーモジュール
11 モールドパッケージ
12 モジュール端子
20、30、40 冷却装置
21、32、42 液冷パイプ
22、34、44 接続部材
33、43 断熱材
50 ペルチェ素子
70、80、90 パワー半導体装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体チップと、
前記半導体チップと電気的に接続された端子と、
前記半導体チップの全体および前記端子の一部を収容するパッケージと、
前記端子における前記パッケージから突出する部分を直接冷却する冷却手段とを含む、パワー半導体装置。
【請求項2】
前記冷却手段は、前記端子と熱的に接続され、内部に冷却液が流通する液冷パイプを含む、請求項1に記載のパワー半導体装置。
【請求項3】
前記冷却手段は、前記液冷パイプを覆う断熱材と、前記断熱材を貫通し、前記端子と前記液冷パイプの外面とを熱的に接続する絶縁性の熱伝導部材とを含む、請求項2に記載のパワー半導体装置。
【請求項4】
前記冷却手段は、前記端子と熱的に接続されたヒートパイプを含む、請求項1に記載のパワー半導体装置。
【請求項5】
前記冷却手段は、前記端子に冷却面が接続されたペルチェ素子を含む、請求項1に記載のパワー半導体装置。
【請求項6】
前記半導体チップは、SiC半導体を用いている、請求項1〜5のいずれか一項に記載のパワー半導体装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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