説明

パーキングアシストシステムおよびパーキングアシストシステムの作動方法

活性化信号を検出するための手段(42)、自動車(1)の配向が変化されるべきである変化方向を求めるための手段(47)、パーキングアシストシステム(3)の活性状態において少なくとも1つのアクチュエータ(38)を、設定された駆動方向が前進方向であるとき、自動車(1)の操舵輪(15)が変化方向に操縦され、かつ設定された駆動方向が後退方向であるとき、自動車(1)の操舵輪(15)が変化方向とは反対方向に操縦されるように制御する制御ユニット(40)を有している、自動車(1)の、パーキングスペース(2)での配向を支援するための自動車(1)のセミオートマチックパーキングアシストシステム(30)の作動方法およびセミオートマチックパーキングアシストシステム(30)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車の、駐車スペースでの配向を支援することができるパーキングアシストシステム、すなわち車庫入れおよび車庫出し時の操縦操作を支援するシステム並びにパーキングアシストシステムの作動方法に関する。
【0002】
今日の自動車はしばしば、パーキングアシストシステムを使用することができる。パーキングアシストシステムは種々の支援機能を含んでいることができる。これらの機能には例えば
a) 距離警告(Park Distance Control=PDC);
b) 駐車スペースの適性、例えばその寸法に関する情報の指示;
c) 予め定められる操舵角または自動的な操舵もしくはステアリング介入操作さえ含んでいることができるのだが、車庫入れの際のドライバーの支援、および
d) 完全に自動化された車庫入れ
が含まれている。
【0003】
アシスト機能c)およびd)では普通、操舵介入操作が必要である。このことは、車庫入れ過程の期間に自動車の操舵がアクティブに変化されなければならないことを意味している。この操舵介入操作は自動的に制御されて自動車それ自体によって行われるようにすることができる。アシスト機能c)およびd)では自動車は、自動車が駐車スペースへ車庫入れするもしくは駐車スペースに車庫入れしようする際に追従する目標軌道を計算する。
【0004】
刊行物DE3827729A1号から、a)に従った機能を提供する自動車用衝突警告装置が公知である。そこに記載の装置を用いて、その時点で自動車が切っているステアリングで予測される走行コース上に妨害物との衝突の危険が存在しているかどうかが求められる。
【0005】
刊行物DE10220426A1号およびDE10220427A1号から、駐車スペースの大きさを決定し、そこから自動車に対する可能な車庫入れ手順を計算しかつドライバーに、ドライバーがどの方向にハンドルを切らなければならないかおよびドライバーがどの程度自動車を加速しなければならないかまたは制動しなければならないかの指示を与えることが公知である。2つの刊行物において更に、ドライバーがステアリングを操作しかつ自動車を自動的に加速および減速する実施形態が言及されている。更に、自動車が操舵介入操作なしおよび加速介入操作および/または制動操作介入なしの完全自動で車庫入れまたは車庫出しされる実施形態がそれぞれに記載されている。DE10220427A1号には更に、有利な車庫入れ手順および車庫出し手順がドライバーに対して指示装置に可視表示されるように設定されている。
【0006】
刊行物DE10354661A1号から、駐車スペースの大きさを求め、目標軌道を計算しかつドライバーに対してパーキング過程に関する情報および指示を通報することができ、その結果ドライバーが自動車を予め定めた目標軌道に沿ってパーキングスペースに車庫入れできるようにしたパーキングアシストシステムも公知である。最初の一回の車庫入れ過程の期間には操舵は自動的に実施されることができる。別の実施形態において、切り替え過程に対するステアリング操作方向および走行方向に関する指示が出力できるようになっている。
【0007】
刊行物WO2004/059408A1号から、ドライバーに対して、パーキングスペースおよび自動車を目標軌線と一緒にパーキング状況の平面表示にて表示するパーキングアシストシステムが公知である。駐車スペースに関する自動車の斜視表示により、車庫入れ過程の終了時に、自動車に対する最適なパーキングポジションを実現するためにドライバーはパーキングスペース内で自動車の向きを変える(配向する)ことができることが指示される。
【0008】
自動車を完全に自動的に車庫入れするパーキングアシストシステムにはいくつかの問題点がある。完全自動化された過程の場合、人は、本当はそうでなければいけないのに、コントロール義務をそう厳格には果たさない傾向にある。つまり、パーキングアシストシステムを介して完全自動化された車庫入れを行うことができる自動車のドライバーは自分の義務をおろそかにして、殊にパーキングスペースの領域内を確と動く人員の監視を怠るという危険がある。更に少なくとも経験の浅いドライバーは、車庫入れの際に自動車がどんな走行運動を実施するかを簡単に予測することはできない。これによりコントロール義務を知覚することは一層困難になる。コントロール義務を自動車によって完全に知覚させるために、冗長性および多様性を有する非常に煩雑なセンサシステムが必要である。その理由は、殊に動く物体は自動車によって動く物体として識別されるのは非常に困難だからである。動く物体、例えば動く他の物体が動く物体として識別されないと、衝突の危険が高められることになる。それ故に今日では、ドライバーが車庫入れプロセスにアクティブに関与してコントロール義務を知覚し、にも拘わらず車庫入れの際の仕事の一部の負荷が軽減されるようになっているパーキングアシストシステムが好まれている。
【0009】
これら公知のセミオートマチックなパーキングアシストシステムに共通しているのは、これらパーキングアシストシステムが、パーキングスペースが十分な大きさ、殊に十分な長さを有しているときにだけ支援することができる、最適に配向されて駐車された自動車に導く一回の車庫入れ過程を有していることである。しかし自動車がしばしば走行路縁において道路の経過に対して平行に駐車される市街地においては殊に、駐車スペースがマーキングされていないことが多い。それ故にパーキングスペースの大きさは非常にまちまちである。しかし自動車が従来技術のパーキングアシストシステムを用いて一回で車庫入れできるに十分な大きさのパーキングスペースをドライバーが見つけられないことが多い。従って自動車は最初の一回の車庫入れ段階の終了時に車庫入れされてはいるものの、自動車の向きが、通例は長手方向に伸びたパーキングスペース縁に対して平行に配向されている目標配向から偏差している。自動車が連続的に動かされかつ車輪の回転方向が変化しない車庫入れ段階が一回と見なされる。
【0010】
確かに、WO2004/059408から、ドライバーに矢印により続く切り替え方向が指示されるパーキングアシストシステムが公知である。しかし全体としてセミオートマチックなパーキングアシストシステムを用いて、自動車の配向をパーキングスペースにおける自動車の向きに関して変化するという問題は最適には解決されていない。自動車の配向を変えるという同じ問題は、自動車をパーキングスペースから車庫出ししようとするときにも同様に生じる。車庫出し過程の目標は、自動車が引き続いてパーキングスペースから一回で移動することができるように自動車の向きを変えることである。
【0011】
従って本発明の技術的な課題は、自動車のドライバーが自動車をパーキングスペースに配向する際によりよく支援されるようにした、セミオートマチックシステムおよびこの種のシステムを作動させる方法を提供することである。
【0012】
この技術課題は、本発明によれば、請求項1の特徴を有するセミオートマチックパーキングアシストシステムによりおよび請求項12の特徴を有するセミオートマチックパーキングアシストシステムを作動させるための方法によって解決される。本発明の有利な形態は従属請求項から明らかである。
【0013】
殊に、活性化信号を検出するための手段、自動車の配向が変化されるべきである変化方向を求めるための手段、パーキングアシストシステムの活性状態において少なくとも1つのアクチュエータを、設定された駆動方向が前進方向であるとき、自動車の操舵輪が変化方向に操縦されもしくは切られ、かつ設定された駆動方向が後退方向であるとき、操舵輪が変化方向とは反対方向に最大限操縦されるように制御する制御ユニットを有している、自動車の、パーキングスペースでの配向を支援するための自動車のセミオートマチックパーキングアシストシステムが提供される。例えば自分の自動車をパーキングスペースに一過程で車庫入れしたが、自動車はパーキングスペースの長手方向サイドの縁に平行には配向されていないドライバーは次いで自動車をパーキングスペースにおいて配向させるという課題に直面する。そこでパーキングアシストシステムが活性化されると、システムは、自動車の向きがどの方向に変化されるべきであるかを求めなければならない。
【0014】
自動車を道路縁に対して平行に延在するパーキングスペースに後退方向に車庫入れする際に、第1の車庫入れ段階の終了時に、自動車の後方端部において測定された、側方のパーキングスペース縁部に対する距離より大きい、自動車の前方端部で測定された、パーキングスペース縁部に対する距離が測定されている。このことは、自動車が前進方向の動きにおいて右方向に操縦されなければならないことを意味している。従って変化方向はこのような場合右である。ハンドルを介して車輪の操縦運動を実施するために、自動車の配向がいずれの方向に変更されるべきかが確定すると直ちに、パーキングアシストシステムはドライバーの負担を軽減する。ドライバーが前進ギアを挿入し、従って駆動方向が前進に選択されるや否や、パーキングアシストシステムの制御ユニットによって車輪は最大限変化方向に(すなわち右方向に)操縦される。そこでドライバーは自動車を前進方向へ動かすことができる。パーキングスペースの長さが十分でなく、自動車がこの前進走行移動の終了時にまだ完全に配向されていないならば、ドライバーはバックギアに挿入することになる。その時選択された駆動方向は後退である。そこでパーキングアシストシステムは、自動車の操舵輪が変化方向とは反対に(この場合右方向へ)、例えば最大の操舵角で操縦されるように、少なくとも1つのアクチュエータを制御する。自動車の引き続く後退移動の際に自動車の配向はその目標配向に向かって更に改善される。小さなパーキングスペースにおいては、複数回の前進および後退走行移動を交互に実施して、車両が配向されるようにすることが必要になる。提案されたパーキングアシストシステムは、ドライバーが煩雑な操舵動作から完全に解放されるという利点を有している。従ってドライバーは、車両周辺を観察しかつ車両速度を調整することに完全に集中することができる。更に、提案されたパーキングアシストシステムにより、経験の浅いドライバーが切り替え移動の際に誤ってパーキングスペース内に無駄な操作方向で深く入り込むことがない、すなわち自動車がパーキングスペースの側方の境界にどんどん密接に接近していくことが実現される。パーキングアシストシステムは同様に、自動車の車庫出しのために使用することができる。この場合パーキングスペースにおいて右の走行路縁に平行に駐車されている自動車はその配向を左方向に変化すべきである。それ故にパーキングアシストシステムは、活性化信号を検出しかつ変化方向として左方向を識別すると、駆動方向前進を検出して車輪を例えば最大の操舵角によって左方向に切ることになる。これに対して後退ギアが挿入されると、車輪は反対の方向に、すなわち右方向に、例えば最大の操舵角で切られる。一回または複数回の切り替え操作により、自動車の配向は変化方向において変化されるようにすることができるので、自動車は引き続いてパーキングスペースから出て行くことができる。活性化信号を検出するための手段は例えば、ドライバーがパーキングアシストシステムを活性化するスイッチを含んでいることができる。同様に、活性化信号を検出するための手段が、上位のパーキングアシストシステムまたは別の制御装置の信号を受信するインタフェースとして実現されているようにすることも可能である。インタフェースはこのような場合において例えばソフトウェアにおいて実現されているとよい。パーキングアシストシステムは例えば自動的に活性化信号を、自動車を一過程でパーキングスペースに車庫入れするまたはこのために支援を提供するパーキングアシストシステムから得るようにしてもよいが、自動車はこの車庫入れ過程の終了時に目標配向に沿って配向されていない。変化方向を求めるための手段も、例えばスイッチおよび/または何か類似したものを含んでいることができ、これらを介してドライバーは接触または操作により、車両の目標配向の変化が行われるべきである方向を選択する。しかしこれらの手段は、現在検出された車両配向および予め定めた最終配向から差を求めかつそこから変化方向を決定するように構成されていてもよい。更に変化方向を求めるための手段は、例えばこれまで進んだ区間経過もしくはその前の車庫入れ過程に関する情報が格納されているメモリを利用できるようにしてもよい。
【0015】
車両が例えば右の走行路縁に平行に車庫入れされかつ停止されたとすると、これらの情報から、自動車の新たなスタートおよびパーキングアシストシステムの活性化の際に左方向への自動車の車庫出しが所望されていることが明らかである。設定された駆動方向を検出するための手段は有利には、切り替えレバーもしくは変速機ないし自動変速機のセレクトレバーに配置されておりかつ切り替えまたはセレクトレバー位置を非活性化するセンサを含んでいる。同様に、センサを変速機に取り付けることも可能である。
【0016】
パーキングスペースはその前方端部および/または後方端部において別の停止している自動車によって制限されていることが多い。これらの別の自動車のポジションは、当該自動車の停止期間に変化している可能性があるので、パーキングスペースを制限している物体からの自動車の1つまたは複数の距離に関する情報を含んでいる距離情報を距離算出ユニットによって検出しかつ評価して検出された距離情報に基づいて推奨される駆動方向が求められかつ出力されるようにする制御ユニットが構成されていれば、殊に車庫出しは容易になる。制限している物体の方向に切り替え過程を実施するには自動車と物体との距離が短すぎるのであれば、ドライバーは出力ユニットを介して自動車を物体とは離れる走行方向に切り替えるように通報される。出力ユニットは任意の指示装置(例えば画像スクリーンまたはタッチスクリーン)または音響情報を出力するスピーカとすることができる。制御ユニットの出力はしばしば、インタフェースを介して信号を用いて電子的な形において行われることになり、その場合信号は自動車の別のシステムによって処理されかつドライバーに対するオーディオビジュアルな情報に変換されることができる。
【0017】
距離算出ユニットが自動車の前方端部および後方端部に距離測定センサを含んでおりかつ距離情報が自動車の、パーキングスペースの前方の境界からの最小距離および自動車の、パーキングスペースの後方の境界からの最小距離を含んでいる発展形態は特別有利である。これにより、ドライバーに、両サイドが制限されているパーキングスペースに自動車が停止しているような場合にも、自動車が切り替えの際に最大距離を進むことができる駆動方向をその都度提案することが可能である。これにより、切り替え過程の数ができるだけ少なく押さえられる容易することが可能になる。
【0018】
本発明の別の有利な実施形態によれば、制御ユニットが1つの距離または複数の距離を少なくとも1つの距離しきい値と比較するための比較器を含んでおりかつ少なくとも1つの距離または複数の距離の1つが距離しきい値を下回るとき、少なくとも1つの警告信号が出力されるようになっている。その際警告信号はしきい値を上回るもしくは下回ることに応じて異なっていてよい。
【0019】
発展形態において、制御ユニットが自動車の制動装置に連結されておりかつ距離しきい値を下回ると該制御ユニットを用いて、1つの距離または複数の距離の1つが一層低減されるようにする自動車の動きがアクティブに制動されるおよび/または中断されるようになっている。この実施形態において、自動車がパーキングスペースを制限する物体と接触しないことが保証される。これにより車庫入れの際の事故の危険性が著しく低減されるか、完全に排除されることにもなる。
【0020】
本発明の別の形態において、制御ユニットは、自動車の状態および/またはイベントを捕捉検出する1つまたは複数のセンサからの信号を受信することができ、ここで該制御ユニットは、該信号を評価しかつ評価に依存してパーキングアシストシステムの機能に影響を及ぼすように構成されている。本発明の実施形態において例えば、信号が自動車のドライバーの操舵介入操作に関する情報を含んでおりかつパーキングアシストシステムの機能の影響は該操舵介入操作の検出の際のパーキングアシストシステムの非活性化を含んでいるようになっている。センサは例えばドライバーのアクティブなステアリング操作および移動を検出することができる。ドライバーがステアリングを操作するや否や、パーキングアシストは非活性化される。すなわちドライバーは殊に危険な状況においてはいつでも、パーキングアシストシステムがこの操舵介入操作を妨げることなく、ステアリング操作に介入することができる。これによりドライバーはいつでも、自動車に関して完全なコントロールを維持することが可能になる。ドライバーが望む望まないに拘わらずステアリング操作を行うと、警告信号が生じ、その後に漸く遮断が行われるようにすることもできる。例えば誤ったハンドルの接触または制動といったちょっとした介入操作の場合には、パーキングアシストシステムはパーキングの経過を続行する。その場合には場合によっては車庫入れ目標軌跡は新たに計算される。
【0021】
本発明の実施形態では更に、信号が自動車の速度に関する情報を含んでおりかつパーキングアシストシステムの機能の影響が予め定められた速度値を上回った際のパーキングアシストシステムの非活性化を含んでいるようになっている。付加的に、場合によってはこのしきい値に達する前に、別の、少なくとも第2のしきい値が設けられているようにするとよい。この場合、ドライバーが速度を一段と高めるときには、パーキングアシストシステムが既に非活性化している可能性がドライバーに通報される。この警告の強度は別のしきい値の超過の程度に応じて変えるようにすることができ、すなわち超過の程度が大きくなるに従って一段と高い強度が選択される。
【0022】
自動車の車庫出しの際に殊に例えば、ドライバーは、自動車がドライバーにとって自動車をパーキングスペースから走行するのを可能にする配向に達するや否や、このことを行いかつ自動車の速度を通常の走行速度に近づけるようにすることができる。車庫入れ過程は低い速度を以てしか実施されないので、パーキングアシストシステムは所定の速度が越えられるや否や、非活性化することができる。別の自動車状態またはイベントも検出しかつ個々にまたは組み合わせて使用して、パーキングアシストシステムが非活性化されるようにまたは活性化されるかまたは別の機能が影響を受けるようにすることができる。
【0023】
本発明の特別有利な実施形態において、制御ユニットは、自動車の現在の配向を目標配向と比較しかつ現在の配向が目標配向と一致すると少なくとも1つのアクチュエータを制御して、操舵輪が実質的に振られていない中央位置に動かされるようにする配向決定ユニットを含んでいる。この実施形態では、自動車がその目標は移行に達するや否や、車輪が、自動車の車庫出しの直線走行に相応する中央位置に操縦される。従って配向過程の終了時に、パーキングスペースの側方の境界に対して平行である走行に対して準備されている。これにより自動車はそれからパーキングスペースの長さに関連して中央のポジションに簡単に走行することができる。
【0024】
信号が自動車の動きの状態および/または制動状態に関する情報を含んでおりかつパーキングアシストシステムの機能の影響は、自動車が移動しているおよび/または制動されていないとき、操舵輪の最大限の操縦を引き起こすための少なくとも1つのアクチュエータの制御の中止を含んでいるという実施形態において所望しない車庫入れ時の動きを回避することができる。つまり例えば自動車が後退方向に転がりかつドライバーが操作されているクラッチにおいて前進ギアを挿入するという状況において、パーキングアシストシステムが後退運動の期間に既に少なくとも1つのアクチュエータを操作して、車輪が他方の最大の触れに動かされることを妨げることができる。この実施形態においてパーキングアシストシステムは最大限切られる操縦を引き起こすステアリングの運動を、自動車が制動されているおよび/または停止しているときにだけ実施する。自動車の配向が行われる際に車輪を中央位置に持っていくステアリングの運動は、自動車の動いている状態においても可能である。
【0025】
本発明の作動方法の特徴はパーキングアシストシステムの特徴と同じ利点を有している。
【0026】
次に本発明を図面を参照して有利な実施例に基づいて詳細に説明する。その際:
図1はパーキングスペースおよび自動車並びにパーキングスペースに自動車を車庫入れするための目標軌道を平面にて略示し、
図2a〜2cは自動車の、パーキングスペースからの車庫出しを略示し、かつ
図3はパーキングアシストシステムを備えた自動車を略示している。
【0027】
図1にはパーキングスペース2への車庫入れ期間の自動車1が図示されている。自動車1は車庫入れシステムによって求められた車庫入れ軌線3に沿って移動する。側方の長手方向の境界4に沿ったパーキングスペース2の拡がりが十分でなければ、自動車1は、自動車1の長手方向軸線5が一回の車庫入れ過程の終了時にパーキングスペース2の側方の長手方向境界4に平行に配向されるようにはこのパーキングスペース2に車庫入れすることはできない。
【0028】
パーキングスペース2は後方端部7において後方の境界8によって制限されている。前方の境界9は前方の端部10においてパーキングスペースを制限している。後方の境界8および前方の境界9は通例、別の自動車によって形成されている。パーキングスペース2の側方の長手方向境界4とは反対側の開いた側面11においてパーキングスペース2は開かれている。
【0029】
パーキングスペース2に座標系6が結び付けられている。座標系6の原点12はパーキングスペース2の相対向する側の開いた側面11とパーキングスペース2の前方の境界9の延長線との交差点と一致する。座標系6のX軸13はパーキングスペース2の側方の長手方向境界4と平行に配向されている。X軸13のプラスの方向はパーキングスペース2の後方の境界8から前方の境界9への方向をとっている。座標系6は右利きの座標系である。従って座標系6のY軸はパーキングスペース2の側方の長手方向境界4に対して垂直に配向されている。プラスのY方向はパーキングスペース2の側方の長手方向境界4から相対向する側の開いた側面11への方向をとっている。自動車1の配向は座標系6に関連して、X軸と自動車長手方向軸線5との間の角度を求めることによって求めることができる。
【0030】
パーキングスペース2の側方の長手方向境界4に沿った拡がりが十分でなければ、最初の車庫入れ過程の終了時に自動車1はその自動車長手方向軸線5がパーキングスペース2の側方の長手方向境界4に対して平行に配向されることはできない。このような場合自動車1は引き続いてパーキングスペース2に切り替えして、自動車長手方向軸線5が側方の長手方向境界4に対して平行に配向されるようにしなければならない。このためにパーキングアシストシステムは車庫入れシステムによって活性化される。活性化は有利には電子的な信号によって行われる。車庫入れシステムはパーキングアシストシステムに更に変化方向を供給する。自動車1の配向は、自動車長手方向軸線5がパーキングスペース2の側方の長手方向境界4に対して平行に配向されるように変化されるべきである。自動変速機の切り替えレバーもしくは変速機または走行方向選択スイッチに配置されているセンサを用いて、選択されたもしくは設定された駆動方向が検出される。パーキングアシストシステムの制御ユニットは、自動車1の操舵輪15を操縦することができるアクチュエータを制御する。挿入された前進方向のギアもしくは前進方向の走行方向が設定された駆動方向として検出されたならば、操舵輪15は変化方向に相応する方向に最大限操縦される(もしくは切られる)。このことは、車庫入れ過程後にスペース2の後方端7でまだ配向されていない姿勢にある、図1に図示の自動車1の例において、操舵可能な前輪15が右方向に最大限切られることを意味している。というのは、矢印16を用いて示されているように、変化方向は右だからである。自動車1は引き続いてドライバーによって前進方向に移動される。このことは、自動車長手方向軸線5がパーキングスペース2の側方の長手方向境界4に対して平行に配向されるまたは自動車1がパーキングスペース2の前方端10に来るまで行われる。後者の場合、ドライバーはバックギアを挿入するので、駆動方向として後退が検出される。これに基づいて制御ユニットはアクチュエータを、操舵可能な前輪15が変化方向とは反対に、すなわち左方向に最大限切られるように制御する。引き続いてドライバーは自動車を後退方向に移動する。自動車長手方向軸線5がパーキングスペース2の側方の長手方向境界4に関して平行に配向されるまで何度でも、前進および後退を交互に繰り返すことができる。自動車長手方向軸線5がパーキングスペース2の側方の長手方向境界4に対して平行に配向されるや否や、制御ユニットはアクチュエータを、操舵可能な前輪15が自動車1の直線走行における姿勢に相応する中央位置に操縦されるように制御する。こうしてドライバーは自動車1をパーキングスペース2の中央に位置決めすることができる。
【0031】
図2a〜2cに基づいて、パーキングアシストシステムの、パーキングスペース2からの車庫出しのための使用を説明したい。技術的に同じ特徴には全部の図において同じ参照符号が付されている。自動車1は、前方端10において別の自動車20によって制限されているパーキングスペース2に存在している。後方の境界8は別の自動車22によって既に決められている。パーキングスペース2の側方の長手方向境界4は縁石22を形成している。ドライバーが自動車1のエンジンをスタートさせた後、ドライバーは、パーキングスペース2の開いた側面11を示している、自動車1の側面24における走行方向変化信号を活性化するスイッチの操作により、ドライバーが左方向に車庫出ししたいことを信号報知する。これにより、パーキングアシストシステムは活性化される。自動車1の前方端25および後方端26に配置されている距離測定センサ27の測定データを評価する距離算出ユニットを用いて、自動車1の、パーキングスペース2の前方の境界9および後方の境界8に対する距離が求められる。距離測定センサ27は有利には超音波センサとして形成されている。しかし任意の別の距離測定センサ、例えばレーダセンサ、レーザ距離測定センサなどを使用することもできる。
【0032】
制御ユニットは距離算出ユニットの距離情報から、自動車1の、パーキングスペース2の前方の境界9に対する距離が大きいか、後方の境界8に対する距離が大きいかを求める。これに基づいてドライバーに出力ユニットを用いて有利な走行方向が出力される。出力ユニットは、例えば車両バスを介して制御ユニットと情報技術的に接続されている視認式の出力ユニットまたは音響式の出力ユニットであってよい。この例においてパーキングアシストシステムはドライバーに駆動方向としてまず後退を選択するように薦める。これに基づいてドライバーはバックギアを挿入する。駆動方向後退へのこの設定はパーキングアシストシステムによって検出され、これに基づいて制御ユニットはアクチュエータを制御し、アクチュエータは操舵可能な前輪15を右方向に最大限に操縦する。この方向は、左方向を示しかつ矢印16によって示されている変化方向とは反対である。ドライバーはそこで自動車1を、図2bに図示されているポジションに後退方向に動かす。
【0033】
比較器が自動車1の、パーキングスペース2の前方の境界9からの距離および後方の境界8からの距離を比較する。距離しきい値を下回ると、出力ユニットを介して警告が出力される。出力された警告は実際の距離に関する情報を含んでいることができる。例えばまず、時間的に断続する警報音が出力されるが、それは自動車1の、前方の境界9からの距離または後方の境界8からの距離がもっと僅かになると連続音に移行する。これに基づいてドライバーは自動車1を停止する。引き続いて前進方向が挿入される。パーキングアシストシステムは別の駆動方向が設定されたことを検出する。これに基づいて制御ユニットはアクチュエータを、操舵可能な前輪15が最大限左方向に操縦されるように制御する。このことは、自動車1の配向の変化が行われるべきである方向に相応している。引き続いてドライバーは自動車1を前進方向に動かす。この場合、パーキングスペース2から困難なく一回の過程で車庫出しすることができるのに十分である自動車1の配向が実現される。こうしてドライバーは自動車1を走行路28に動かしかつ速度を高めることになる。更にドライバーは自動車1を走行方向29において道路の成り行きに平行に配向するために、ハンドルを操作することになる。パーキングアシストシステムは例えば予め定めた速度、例えば10km/hを越えると自動的に非活性化される。ドライバーが自動車のハンドルを介入操作することで、パーキングアシストシステムが非活性化されるようにしてもよい。
【0034】
図3には、パーキングアシストシステム30を備えた自動車1が略示されている。自動車1は後輪32および操舵可能な前輪15を有している。操舵可能な前輪15は、ハンドル36を有している操舵システム34を介して操縦することができる。付加的に操舵可能な前輪15はアクチュエータ38を介して操縦することができる。アクチュエータ38はパーキングアシストシステム30の制御ユニット40によって制御することができる。アクチュエータ38は例えば、ハンドル36の切り替え運動を支援するために使用される、操舵システム34のエレメントであってよい。パーキングアシストもしくはパーキング操縦システム30は活性化信号42を検出するための手段を有している。パーキングアシストシステム30は入力側43および出力側44を有している。入力側43および出力側44はスイッチ45を介して接続されている。スイッチ45が閉成されると、入力側43および出力側44の間に電気的な接続が形成される。このようにして活性化信号42を受信するための手段は活性化信号42を受信しかつパーキングアシストシステム30を活性化する。
【0035】
ドライバーによって操作されるシフトキースイッチ46を介して、パーキングアシストシステム30を用いて自動車1の配向をどの方向に変化すべきであるかを定める変化方向を設定することができる。シフトキースイッチ46は変化方向47を求めるための手段に接続されている。図示の実施例において変化方向47を求めるための手段は、それがもう1つの別の出力側48および2つの別の入力側49を有しているように構成されている。シフトキースイッチ46が操作されると、別の出力側48と別の入力側49の1つとの間に電気的な接続が形成される。別の入力側49の1つに信号が検出されると、変化方向が検出される。別の実施形態において、変化方向を求めるための手段は、予め定めた判断基準に基づいていずれの方向に配向が変化されるべきかを自動的に求めるために、自動車の種々のセンサの信号および/または制御装置の信号も評価することができる。自動車が例えば付加的に自動車が一過程で平行なパーキングスペースに後退方向で車庫入れすることができる車庫入れ支援機構を駆使することができるのであれば、変化方向を求めるために、この車庫入れ支援機構の情報を使用することができる。同様に、走行状態測定データを検出しかつ場合によっては、これらデータに基づいて変化方向を求めるために記憶しておくことができる。このことは殊に、車庫出しのためにパーキングアシストシステムを使用したいときは大いに役立つ。自動車が駐車した後に、パーキングアシストシステムが活性化されると、普通は、その前に行われた車庫入れ過程に関するデータからも変化方向を導出することができる。自動車が例えば平行なパーキングスペースへの車庫入れの際に後退方向に車庫入れしたのであれば、車庫入れ過程の際に変化方向は右だった。そこで車庫出しのために結果的に変化方向は左でなければならない。
【0036】
設定された駆動方向を検出するための手段50は自動変速機のセレクトレバー54にあるセンサ52に連結されている。センサ52はセレクトレバー54の位置を検出する。自動車1は更に、距離算出ユニット56を利用できる。距離算出ユニット56は自動車1の前方端部25および後方端部26に配置されている距離センサ27を含んでいる。距離算出ユニット56は自動車が車庫入れまたは車庫出しされるパーキングスペースを制限する物体からの距離を求める。制御ユニット40は、それが距離算出ユニット56の距離情報を受信しかつ評価することができるように実現されている。受信された距離情報に基づいて、制御ユニットは自動車1が自動車1の配向のための切り替えの際に有利に移動されるべきであるお薦めの走行方向を求める。このために制御ユニット40はお薦めの走行方向を使用して、それを出力ユニットを介して出力する。出力ユニット60は任意のオーディオビジュアルな出力ユニットであってよい。出力ユニット60は車両バスシステム62を介してパーキングアシストシステム30の制御ユニット40と、アクチュエータ38および距離算出ユニット56と同様に情報技術的に接続されている。制御ユニット40は更に、検出された設定された駆動方向および求められた変化方向に依存してアクチュエータ38を制御する。
【0037】
自動車1がパーキングスペースの前方の境界または後方の境界に衝突するのを回避するために、制御ユニットは制動装置64と車両バスシステム62を介して連結されている。制御ユニット40が距離情報に基づいて比較器66を用いて、パーキングスペースを制限する物体に対する距離が距離しきい値を下回っていることを求めると、制御ユニット40は一方において出力ユニット60を介して警告を出力することができ、他方において制動装置64を介して自動車1の移動をアクティブに制動することができる。更に、制御ユニットが、自動車1が制動されているときにだけ、アクチュエータ38を前輪15の最大限の操縦が行われるようにアクチュエータ38を制御することができるように設定することができる。車輪パルスセンサ68は速度情報を制御ユニット40に供給するので、予め定めた速度、例えば10kmを上回ると、パーキングアシストシステム30を非活性化することができる。ドライバーの操舵介入操作を検知することができる付加的なセンサ70が操舵システム34に配置されている。パーキングアシストシステム30がアクティブである期間にドライバーのステアリング動作が検出されると、パーキングアシストシステム30は自動的に非活性化される。
【0038】
自動車1が車庫入れされると、配向決定ユニット72は、自動車の現在の配向が目標配向と一致しているかどうかを求める。配向決定ユニットは制御ユニット40と車両バスシステム62を介して接続されているので、制御ユニット40はアクチュエータ38を、自動車1の現在の配向が目標配向と一致するとき、操舵輪15が切られていない中央位置に動かされるように制御することができる。
【0039】
アクチュエータ、出力ユニット、距離算出ユニット並びにセンサおよびスイッチは説明してきた実施例においては自動車の自立ユニットとして記載されている。スイッチは、車両バスを介して制御ユニットと接続されている制御装置に集積されていてよい。同様に、別の検出手段を利用することもできる。しかしこれらの構成要素がすべてまたは部分的にパーキングアシストシステムの任意の組み合わせで組み込まれている構成部分である実施例も可能である。この場合、個々の構成要素が自動車の異なっている場所に配置されていることは問題にならない。
【0040】
パーキングアシストシステムの個々の構成部分は全部または一部がハードウェアおよび/またはソフトウェアにおいて実現されていてよくかつ少なくとも部分的にプログラミング可能な計算機と共に制御装置に集積されていてよい。
【0041】
上に挙げた例では、パーキングスペースにおいて右側の走行路縁に自動車を車庫入れしている。パーキングスペースにおいて左側の走行路縁に車庫入れする場合にも相応して同じことが当てはまるのは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】パーキングスペースおよび自動車並びにパーキングスペースに自動車を車庫入れするための目標軌道の平面略図
【図2a】自動車の、パーキングスペースからの車庫出しの第1段階の略図
【図2b】自動車の、パーキングスペースからの車庫出しの第2段階の略図
【図2c】自動車の、パーキングスペースからの車庫出しの第3段階の略図
【図3】パーキングアシストシステムを備えた自動車の概略図
【符号の説明】
【0043】
1 自動車、 2 パーキングスペース、 3 車庫入れ軌線、 4 パーキングスペースの側方の長手方向境界、 5 自動車長手軸線、 6 座標系、 7 パーキングスペースの後方端部、 9 パーキングスペースの後方境界、 10 パーキングスペースの前方境界、 11 パーキングスペースの反対側の開放サイド、 12 原点、 13 x軸、 14 y軸、 15 操舵輪、 16 変化方向を指示する矢印、 20 別の車両、 22 縁石、 24 車両のサイド、 25 自動車の前方端部、 26 自動車の後方端部、 27 距離センサ、 28 走行路、 29 走行方向、 30 パーキングアシストシステム、 32 後輪、 34 操舵システム、 36 ハンドル、38 アクチュエータ、 40 制御ユニット、 42 活性化信号を検出するための手段、 43 活性化信号を検出するための手段の入力側、 44 活性化信号を検出するための手段の出力側、 45 スイッチ、 46 シフトキースイッチ、 47 変化方向を求めるための手段、 48 (変化方向を求めるための手段の)別の出力側、 49 (変化方向を求めるための手段の)別の入力側、 50 設定された駆動方向を検出するための手段、 52 変速機のセレクトレバーのセンサ、 54 変速機のセレクトレバー、 56 距離算出ユニット、 60 出力ユニット、 62 車両バスシステム、 64 制動装置、 66 比較器、 68 車輪パルスセンサ、 70 操舵システムの付加的なセンサ、 72 配向決定ユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a. 活性化信号を検出するための手段(42)、
b. 自動車(1)の配向が変化されるべきである変化方向を求めるための手段(47)、
c. パーキングアシストシステム(3)の活性状態において少なくとも1つのアクチュエータ(38)を、設定された駆動方向が前進方向であるとき、自動車(1)の操舵輪(15)が変化方向に操縦され、かつ設定された駆動方向が後退方向であるとき、自動車(1)の操舵輪(15)が変化方向とは反対方向に操縦されるように制御する制御ユニット(40)
を有している、自動車(1)の、パーキングスペース(2)での配向を支援するための自動車(1)のセミオートマチックパーキングアシストシステム(30)。
【請求項2】
前記制御ユニット(40)は少なくとも1つのアクチュエータ(38)を、設定された駆動方向が前進方向であるとき、自動車(1)の操舵輪(15)が変化方向に実質的に最大限操縦され、かつ設定された駆動方向が後退方向であるとき、自動車(1)の操舵輪(15)が変化方向とは反対方向に実質的に最大限操縦されるように制御する
請求項1記載のパーキングアシストシステム(30)。
【請求項3】
前記制御ユニット(40)は、自動車(1)の、パーキングスペース(2)を形成する物体からの1つまたは複数の距離に関する情報を含んでいる距離情報を距離算出ユニット(56)によって検出しかつ、該検出された距離情報に基づいて推奨する駆動方向を求めかつ出力するために評価する
請求項1または2記載のパーキングアシストシステム(30)。
【請求項4】
前記距離算出ユニット(56)は自動車(1)の前方端部(25)および後方端部(26)に距離測定センサを含んでおりかつ
距離情報は、自動車(1)の、パーキングスペース(2)の前方の境界からの少なくとも1つの距離および自動車(1)の、パーキングスペース(2)の後方の境界からの少なくとも1つの距離を含んでいる
請求項3記載のパーキングアシストシステム(30)。
【請求項5】
前記制御ユニット(40)は、前記1つの距離または前記複数の距離を少なくとも1つの距離しきい値と比較するための比較器(66)を含んでおりかつ
前記1つの距離または前記複数の距離の1つが前記距離しきい値を下回るとき、少なくとも1つの警告信号が出力される
請求項3または4記載のパーキングアシストシステム(30)。
【請求項6】
前記制御ユニット(40)は自動車(1)の制動装置に連結されておりかつ
前記距離しきい値を下回ると該制御ユニット(40)を用いて、前記1つの距離または前記複数の距離の1つが一層低減されるようにする自動車(1)の動きがアクティブに制動されるおよび/または中断される
請求項5記載のパーキングアシストシステム(30)。
【請求項7】
前記制御ユニット(40)は、自動車の状態および/またはイベントを捕捉検出する1つまたは複数のセンサ(68,70)からの信号を受信することができ、ここで該制御ユニット(40)は、該信号を評価しかつ評価に依存してパーキングアシストシステム(30)の機能に影響を及ぼすように構成されている
請求項1から6までのいずれか1項記載のパーキングアシストシステム(30)。
【請求項8】
前記信号は自動車(1)のドライバーの操舵介入操作に関する情報を含んでおりかつ
前記パーキングアシストシステム(30)の機能の影響は該操舵介入操作の検出の際のパーキングアシストシステム(30)の非活性化を含んでいる
請求項7記載のパーキングアシストシステム(30)。
【請求項9】
前記信号は自動車(1)の速度に関する情報を含んでおりかつ
前記パーキングアシストシステム(30)の機能の影響は予め定められた速度値を上回った際のパーキングアシストシステム(30)の非活性化を含んでいる
請求項7または8記載のパーキングアシストシステム(30)。
【請求項10】
前記制御ユニット(40)は、自動車(1)の現在の配向を目標配向と比較しかつ現在の配向が目標配向と一致すると少なくとも1つのアクチュエータ(38)を制御して、操舵輪(15)が実質的に振られていない中央位置に動かされるようにする配向決定ユニット(72)を含んでいる
請求項1から9までのいずれか1項記載のパーキングアシストシステム(30)。
【請求項11】
前記信号は自動車(1)の動きの状態および/または制動状態に関する情報を含んでおりかつ
前記パーキングアシストシステム(30)の機能の影響は、自動車(1)が移動しているおよび/または制動されていないとき、操舵輪(15)の操作を引き起こすための少なくとも1つのアクチュエータ(38)の制御の中止を含んでいる
請求項7から10までのいずれか1項記載のパーキングアシストシステム(30)。
【請求項12】
a. 活性化信号を検出し;
b. 自動車(1)の配向を変えようとしている変化方向を求め;かつ
c. パーキングアシストシステム(30)の活性状態において制御ユニット(40)を用いて少なくとも1つのアクチュエータ(38)を制御して、設定された駆動方向が前進であるときは、自動車(1)の操舵輪(15)が変化方向に操縦されるようにし、かつ設定された駆動方向が後退であるときは、自動車(1)の操舵輪(15)が変化方向とは反対の方向に操縦されるようにする
ことを含んでいる、パーキングスペース(2)において自動車(1)の配向を支援するために自動車(1)のセミオートマチックパーキングアシストシステム(30)を作動するための方法。
【請求項13】
設定された駆動方向が前進であるときは、自動車(1)の操舵輪(15)が実質的に最大限に変化方向に操縦されるようにし、かつ設定された駆動方向が後退であるときは、自動車(1)の操舵輪(15)が実質的に最大限に変化方向とは反対の方向に操縦されるように、パーキングアシストシステム(30)の活性状態において制御ユニット(40)を用いて少なくとも1つのアクチュエータ(38)を制御する
請求項12記載の方法。
【請求項14】
距離算出ユニット(56)を用いて、自動車(1)の、パーキングスペース(2)を形成する物体からの1つまたは複数の距離に関する情報を含んでいる距離情報を求めかつ制御ユニット(40)によって該距離情報に基づいて推奨する駆動方向を求めかつ出力する
請求項12または13記載の方法。
【請求項15】
前記制御ユニット(40)の比較器(66)を用いて、前記1つの距離または前記複数の距離が少なくとも1つの距離しきい値と比較されかつ
前記1つの距離または前記複数の距離が前記距離しきい値を下回るとき、少なくとも1つの警告信号が出力される
請求項14記載の方法。
【請求項16】
前記制御ユニット(40)は自動車(1)の制動装置に連結されておりかつ
該制御ユニット(40)は、前記距離しきい値を下回ると、前記1つの距離または前記複数の距離が一層低減されるようにする自動車(1)の動きをアクティブに制動するおよび/または中断する
請求項14または15記載の方法。
【請求項17】
前記制御ユニット(40)は、自動車の状態および/またはイベントを捕捉検出する1つまたは複数のセンサ(68,70)からの信号を受信し、かつ
前記制御ユニット(40)は該信号を評価しかつ評価に依存してパーキングアシストシステム(30)の機能に影響を及ぼす
請求項12から16までのいずれか1項記載の方法。
【請求項18】
前記信号は自動車(1)の速度に関する情報を含んでおりかつ
前記制御ユニット(40)は、前記パーキングアシストシステム(30)が予め定められた速度値を上回った際に非活性化されることで、前記パーキングアシストシステム(30)の機能に影響を及ぼす
請求項17記載の方法。
【請求項19】
前記信号は自動車(1)のドライバーの操舵介入操作に関する情報を含んでおりかつ
前記制御ユニット(40)は、該操舵介入操作を検出すると前記パーキングアシストシステム(30)が非活性化されることで、前記パーキングアシストシステム(30)の機能に影響を及ぼす
請求項17または18記載の方法。
【請求項20】
前記信号は自動車(1)の動きの状態および/または制動状態に関する情報を含んでおりかつ
前記制御ユニット(40)は、自動車(1)が移動しているおよび/または制動されていないとき、操舵輪(15)の最大限の操作を引き起こすための少なくとも1つのアクチュエータ(38)の制御を中止することで、前記パーキングアシストシステム(30)の機能に影響を及ぼす
請求項17から19までのいずれか1項記載の方法。
【請求項21】
前記距離算出ユニット(56)は自動車(1)の前方端部(25)および後方端部(26)における距離測定センサを含んでおりかつ
前記距離情報は自動車(1)の、パーキングスペース(2)の前方の境界からの最小距離および自動車(1)の、パーキングスペース(2)の後方の境界からの最小距離に関する情報を含んでいる
請求項12から20までのいずれか1項記載の方法。
【請求項22】
前記制御ユニット(40)は自動車(1)の現在の配向を目標配向と比較する配向決定ユニット(72)を含んでおりかつ
現在の配向が目標配向と一致すると少なくとも1つのアクチュエータ(38)が制御されて、操舵輪(15)が実質的に振られていない中央位置に動かされるようにする
請求項12から21までのいずれか1項記載の方法。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図2c】
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【図3】
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【公表番号】特表2009−520619(P2009−520619A)
【公表日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−546165(P2008−546165)
【出願日】平成18年11月27日(2006.11.27)
【国際出願番号】PCT/EP2006/011345
【国際公開番号】WO2007/079825
【国際公開日】平成19年7月19日(2007.7.19)
【出願人】(596107062)フオルクスヴアーゲン アクチエンゲゼルシヤフト (34)
【氏名又は名称原語表記】Volkswagen AG
【住所又は居所原語表記】Wolfsburg,Germany
【Fターム(参考)】