説明

パーマネント整髪用方法及び組成物

パーマネント整髪用組成物であって、
(i)下式のN−アルキル−2−メルカプトアセトアミド又はその塩1重量%〜30重量%と、
【化1】


(式中、R1は3〜6個の炭素原子を有する直鎖アルキル残基又は3〜6個の炭素原子を有する直鎖ヒドロキシアルキル残基であり、R2及びR3は、互いに独立して、水素又は1〜3個の炭素原子を有する直鎖アルキル残基である)
(ii)四級アンモニウム基又はプロトン化可能な窒素基のいずれかを含有する少なくとも1つのカチオン性界面活性剤0.01重量%〜約20重量%と、
(iii)水5重量%〜95重量%と、を含むパーマネント整髪用組成物。
及びパーマネント整髪するプロセス。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケラチン還元剤としてのN−アルキル−2−メルカプトアセトアミドと少なくとも1つのカチオン性界面活性剤との組み合わせに基づく、パーマネント整髪用組成物及びそのためのプロセスに関する。
【背景技術】
【0002】
パーマネント整髪する古典的な技法は、典型的に、2つの処理工程に基づく:第1工程では、毛髪のケラチンのシスチン−ジスルフィド結合(cystine-disulfide bridge)が、還元剤を含有する組成物(整髪組成物)の作用によって開かれる。毛髪は、続いて、所望の形状にされる。第2工程では、定着剤、すなわち酸化剤(通常は過酸化水素)を含む組成物を用いて、該シスチン−ジスルフィド結合が再度閉じられる。
【0003】
チオグリコール酸は、例えばそのアンモニウム塩の形態で、古典的な毛髪ケラチン還元剤として使用されるが、相当な毛髪の損傷を生じることが多い。
【0004】
メルカプトカルボン酸エステル類をベースとするアルカリ調整済み製剤(Alkaline−adjusted preparations)は、十分に有効であるにもかかわらず、毛髪の損傷を引き起こし、これは例えば切れ毛の増大に現れる。これらの組成物は、頭皮に好ましくないストレスも与えることが多い。最後に、使用される従来の還元剤、特にアンモニアの不快な臭いは、製品の強力な着香を必要とする。2−メルカプトプロピオン酸(チオ乳酸)を使用することで、これらの問題のいくつかを解決することができるが、広く使用されているチオグリコール酸と比べて、チオ乳酸はより弱いウェーブを生じ、臭いは同様に不快である。
【0005】
損傷した、特に脱色された又は染色された毛髪の穏やかなパーマネントウェーブ(permanent waving)のためには、弱酸性から中性に調整されたウェーブ形成組成物(waving composition)が好ましくは望ましい。専門的観点から、過去35年にわたって、チオグリコール酸エステル類はこの目的に最も適した還元剤であるということが証明されている。しかし、チオグリコール酸エステル類に基づく酸性毛髪ウェーブ形成組成物の大きな欠点は、目及び皮膚による許容に乏しいこと、並びにチオグリコール酸エステル類の感作作用である。結果として、これらの毛髪ウェーブ形成組成物の使用は、現在は広く避けられている。
【0006】
本出願人らによる欧州特許第0969791 B1号で、N−(3’−ヒドロキシプロピル)−2−メルカプト−アセトアミドはチオグリコール酸及び先行技術文献独国特許第1144440 C1号及び欧州特許出願公開第0455457 A1号から既知のパーマネントウェーブ形成成分(permanent waving ingredient)で最も近い関係物であるN−アルキル−2−メルカプトアセトアミド類、すなわちN−メチルメルカプトアセトアミド及びN−ヒドロキシエチルメルカプトアセトアミドよりも、感作速度が実質的に低いことが報告されている。N−(3’−ヒドロキシプロピル)−2−メルカプト−アセトアミドを毛髪ケラチン還元剤として使用しても、湿度、特に汗に対する堅牢性はまだ改良が必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】欧州特許第0969791 B1号
【特許文献2】独国特許第1144440 C1号
【特許文献3】欧州特許出願公開第0455457 A1号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って、本発明の目的は、湿度、特に汗に対する堅牢性を改良する、パーマネント整髪用組成物及びパーマネント整髪する方法を提供することである。
【0009】
本発明の更なる目的は、整髪された毛髪の先端から根元までに特異なしなやかさ及び強度を送達し、また整髪された毛髪に、外観の乱れがより少ない改良された均一性も送達する、パーマネント整髪組成物及びパーマネント整髪する方法を提供することである。
【0010】
従って、本発明の更に別の目的は、整髪プロセスの間及び後に処理された毛髪の臭いを有意に改良する、並びに以前の組成物より優れ、それ故にパーマネント整髪製品の顧客の許容を増強する、パーマネント整髪用組成物及びパーマネント整髪する方法を提供することである。
【0011】
本発明の更に別の目的は、先行技術の組成物よりも毛髪を良好な状態にする、パーマネント整髪用組成物及びパーマネント整髪する方法を提供することである。
【0012】
本発明の更に別の目的は、先行技術の組成物と比べて皮膚適合性が改良された、パーマネント整髪用組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記の問題は、請求項1及び20にそれぞれ規定された組成物及び方法によって解決される。
【発明を実施するための形態】
【0014】
好ましい実施形態は、サブクレーム(sub-claim)に示される。
【0015】
パーマネント整髪組成物の第1の必須構成成分である、式(I)のN−アルキル−2−メルカプトアセトアミドは、パーマネント整髪用組成物に、組成物の約1〜約30重量%、好ましくは約5〜約20重量%、最も好ましくは約8〜約14重量%の量で含有される。
【0016】
式(I)のN−アルキル−2−メルカプトアセトアミドの好ましい塩類は、塩化物、硫酸塩、酢酸塩又はクエン酸塩である。式(I)のN−アルキル−2−メルカプトアセトアミド類から、N−(3’−ヒドロキシプロピル)−2−メルカプトアセトアミドが好ましい。
【0017】
パーマネント整髪組成物の第2の必須構成成分は、プロトン化可能な(protonable)窒素基又は四級アンモニウム部分のいずれかを含有する少なくとも1つのカチオン性界面活性剤である。
【0018】
四級アンモニウム基を含むカチオン性界面活性剤の中でも、一般式(II)を有するものが好ましい。
[NR4,R5,R6,R7]+・X-
式中、R4〜R7は、互いに独立して、炭素原子1〜26個の飽和若しくは不飽和脂肪族基又はアルキル若しくはアルキレン残基中の炭素原子1〜26個のアルコキシ−、ポリオキシアルキレン−、アルキルアミド−、ヒドロキシアルキル−、アミノアルキル−、フェニル−、アルキルフェニル−、アルキルピリジル−若しくはベンジル基であり;X-は、クロライド、ブロミド、ヨウ化物;アセテート、シトレート、ラクテート、グリコレート、ホスフェート、ニトレート、サルフェート及びメチルサルフェートからなる群から選択される塩形成アニオンである。
【0019】
脂肪族基は、炭素原子と水素原子に加えて、エーテル(either)連結、及びアミノ基のような他の基を含有していてよい。より長鎖の脂肪族基類、例えば、炭素原子(carbon)約12個以上のものは、飽和であるか又は不飽和であることができる。特に好ましいのは、ジ−長鎖(例えば、ジC12〜C26、好ましくはC16〜C22、脂肪族、好ましくはアルキル)及びジ−短鎖(例えば、ジC1〜C3アルキル、好ましくはC1〜C2−アルキル)及びモノ−長鎖アンモニウム塩類(例えば、モノC12〜C26、好ましくはC16〜C22、脂肪族、好ましくはアルキル)である。第一級、第二級及び第三級脂肪族アミン類の塩類も、好適なカチオン性界面活性剤物質である。このようなアミン類のアルキル基は、好ましくは約12〜約26個の炭素原子を有し、置換されていても非置換であってもよい。
【0020】
本明細書で有用な、好適なカチオン性界面活性剤は、次からなる群から選択される(命名法は、「国際化粧品成分事典及びハンドブック(International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook)」(CTFA)(第8版、第9版及び第10版)参照):
C12〜C26−アルキルトリメチルアンモニウムクロライド類、好ましくはセチルトリメチルアンモニウムホスフェート(CTFA:セチルジモニウムホスフェート)、ベヘニルトリメチルアンモニウム塩類、例えばベヘニルトリメチルアンモニウムクロライド(CTFA:ベヘントリモニウムクロライド)及びベヘニルトリメチルアンモニウムメトサルフェート(CTFA:ベヘントリモニウムメトサルフェート)、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド(CTFA:ステアルトリモニウムクロライド)、オクタデシルジメチルベンジルアンモニウムクロライド(CTFA:ステアラルコニウムクロライド)、ドコシルジメチルベンジルアンモニウムクロライド(CTFA:ベヘンアルコニウムクロライド)、ジセチルジメチルアンモニウムクロライド(CTFA:ジセチルジモニウムクロライド)、セチルトリメチルアンモニウム塩類、好ましくはセチルトリメチルアンモニウムクロライド(CTFA:セトリモニウムクロライド;ゲナミン(Genamin)(登録商標)CTAC 100として販売されている)又はセチルトリメチルアンモニウムブロミド(CTFA:セトリモニウムブロミド);ジメチルジタローアンモニウム塩類;3−ベヘノイルオキシ−2−ヒドロキシプロピル−トリメチルアンモニウムクロライド(CTFA:ベヘノイルPG−トリモニウムクロライド)、トリメチルアミノプロピルラウレート(CTFA:ラウロイルPG−トリモニウムクロライド)、ココナッツトリメチルアンモニウムクロライド(CTFA:ココトリモニウムクロライド)、N,N,N’,N’,N’−ペンタメチル−N−タローアルキル−1,3−プロパン−ジアンモニウムジクロライド(CTFA:タロージモニウムプロピルトリモニウムジクロライド;デュオクアッド(Duoquad)(登録商標)T−50としてアクゾノーベル(Akzo Nobel)により販売されている)、ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド(CTFA:ベンザルコニウムクロライド)、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド(CTFA:ラウルトリモニウムクロライド)、セチルジメチルヒドロキシエチルアンモニウムホスフェート(CTFA:ヒドロキシエチルセチルジモニウムホスフェート)、ジココスジメチルアンモニウムクロライド(CTFA:ジココジモニウムクロライド)、ヒドロキシセチルヒドロキシエチルジメチルアンモニウムクロライド(CTFA:ヒドロキシセチルヒドロキシエチルジモニウムクロライド)、(2−エチル−ヘキシル)−ジメチル−ステアリル−アンモニウムクロライド(CTFA:ステアリルエチルヘキシルジモニウムクロライド)、トリセチルモノメチルアンモニウムクロライド(CTFA:トリセチルモニウムクロライド)、3−トリメチルアミノ−2−ヒドロキシ−プロピルイソステアレートクロライド(CTFA:イソステアロイルPG−トリモニウムクロライド)、3−トリメチルアミノ−2−ヒドロキシ−プロピルパルミテートクロライド(CTFA:パルミトイルPG−トリモニウムクロライド)、トリメチル−[(3−オクタデシルオキシ)プロピル]アンモニウムクロライド(CTFA:ステアルオキシプロピルトリモニウムクロライド)、ステアリルアミドプロピルジメチルアミン;エステルクアット類、例えば、カルボキシメチルトリメチルイルアンモニウムクロライドヘキサデシルエステル(CTFA:セチルベタイナート(BETAINATE)クロライド)、ジエステルクアット類、例えば、ジパルミチルエチルジメチルアンモニウムクロライド(アーモケア(Armocare)(登録商標)VGH 70としてアクゾ(Akzo)(ドイツ)より販売されている)又はジステアロイルエチルヒドロキシエチルアンモニウムメトサルフェートとセチルステアリルアルコールとの混合物(デハイクアート(Dehyquart)(登録商標)F−75としてヘンケル(Henkel)(ドイツ)より販売されている)。
【0021】
プロトン化可能な窒素基を含む好ましいカチオン性界面活性剤は、ジメチルアミノプロピルステアラミド(CTFA:ステアラミドプロピルジメチルアミン)、ステアリルジメチルアミンオキシド(CTFA:ステアラミンオキシド)、ジメチルアミノプロピルラウラミド(CTFA:ラウラミドプロピルジメチルアミン)、N,N−ジメチル−1−ベヘンアミン−N−オキシド(CTFA:ベヘンアミンオキシド)、N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−ココアミド(CTFA:ココアミドプロピルジメチルアミン)、ジエチルアミノエチルステアラミド、N,N−ジメチル−1−オクタデカンアミン(CTFA:ジメチルステアラミン)、ソイアミン、ソイジメチルアミン(CTFA:ジメチルソイアミン)、ミリスチルアミン、トリデシルアミン、エチルステアリルアミン、N−タロープロパンジアミン、エトキシル化(5モルEO)ステアリルアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−ステアリルアミン、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド(CTFA:ジステアリルジモニウムクロライド)、オクタデシルニトリロ)トリ−1,2−エタンジイル)トリスヒドロキシホスフェート(CTFA:クオタニウム−52;例えば、デハイクアート(Dehyquart)(登録商標)SPとしてコグニス(Cognis)/ドイツより販売されている)、及びN−エイコシル−1−ドコサンアミン(CTFA:アラキドイルベヘニルアミン;CAS 7268−58−8)である。
【0022】
好適なアミン塩類としては、ハロゲン、酢酸塩、リン酸塩、硝酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、及びアルキル硫酸塩が挙げられる。
【0023】
また好ましいカチオン性界面活性剤は、塩類ポリエチレングリコール(5)ステアリルアンモニウムラクテート(CTFA:PEG−5ステアリルアンモニウムラクテート)、ポリエチレングリコール(15)ステアルモニウムクロライド(CTFA:PEG−15ステアルモニウムクロライド)、N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−テトラデカンアミドホスフェート(CTFA:ミリスタミドプロピルジメチルアミンホスフェート)、N−(ステアロイルコラミノホルミルメチル)−ピリジニウムクロライド、(CTFA:ステアピリウムクロライド;CAS 1341−08−8)、1,3−ビス[(N,N−ジメチル−N−ステアリル)]−2−ヒドロキシ−プロパンジクロライド(CTFA:ヒドロキシプロピルビスステアリルジモニウムクロライド)、2−ヒドロキシプロパン酸とN−(3−(ジメチルアミノ)プロピル)−オクタデカンアミド(CTFA:ステアラミドプロピルジメチルアミンラクテート)との化合物、(CTFA:ステアリルエチルヘキシルジモニウムクロライド)、ジオレオイルエチルヒドロキシエチルアンモニウムメトサルフェート(CTFA:ジオレオイルエチルヒドロキシエチルモニウムメトサルフェート)、ステアリルアミン塩酸塩、ソイアミンクロライド、(CTFA:ステアリルアミンギ酸塩)、(CTFA:N−タロープロパンジアミンジクロライド)及びクエン酸とN−(3−(ジメチルアミノ)プロピル)−オクタデカンアミド(CTFA:ステアラミドプロピルジメチルアミンシトレート)との化合物からなる群から選択される。
【0024】
最も好ましいカチオン性界面活性剤は、セチルジメチルヒドロキシエチルアンモニウムホスフェート(CTFA:ヒドロキシエチルセチルジモニウムホスフェート)、アルキルトリメチルアンモニウムクロライド類、好ましくはセチルトリメチルアンモニウムホスフェート(CTFA:セチルジモニウムホスフェート)、ベヘニルトリメチルアンモニウム塩類、例えばベヘニルトリメチルアンモニウムクロライド(CTFA:ベヘントリモニウムクロライド)及びベヘニルトリメチルアンモニウムメトサルフェート(CTFA:ベヘントリモニウムメトサルフェート)、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド(CTFA:ステアルトリモニウムクロライド)、オクタデシルジメチルベンジルアンモニウムクロライド(CTFA:ステアラルコニウムクロライド)、ドコシルジメチルベンジルアンモニウムクロライド(CTFA:ベヘンアルコニウムクロライド)、ジセチルジメチルアンモニウムクロライド(CTFA:ジセチルジモニウムクロライド)、セチルトリメチルアンモニウムクロライド、好ましくはセチルトリメチルアンモニウムクロライド(CTFA:セトリモニウムクロライド;ゲナミン(登録商標)CTAC 100として販売されている)又はセチルトリメチルアンモニウムブロミド(CTFA:セトリモニウムブロミド);ジメチルジタローアンモニウム塩類;ステアリルアミドプロピルジメチルアミン;エステルクアット類、例えば(CTFA:テトラデシルベタインステアルクロライド)、ジエステルクアット類、例えばジパルミチルエチルジメチルアンモニウムクロライド(アーモケア(登録商標)VGH70としてアクゾ(ドイツ)より販売されている)又はジステアロイルエチルヒドロキシエチルアンモニウムメトサルフェートとセチルステアリルアルコールとの混合物(デハイクアート(登録商標)F−75としてヘンケル(ドイツ)より販売されている)である。
【0025】
カチオン性界面活性剤は、パーマネント整髪用組成物に、組成物の約0.01重量%〜約20重量%、好ましくは約0.05重量%〜約8重量%、最も好ましくは約0.1重量%〜約3重量%の量で含有されている。
【0026】
更なる毛髪ケラチン還元剤
式(I)のN−アルキル−2−メルカプトアセトアミドは、本発明の組成物において唯一のケラチン還元剤であることが好ましいが、本発明の整髪組成物は、チオグリコール酸及びその塩類、チオ乳酸、3−メルカプトプロピオン酸、2−ヒドロキシ−3−メルカプトプロピオン酸、システイン、システアミン、アルキル残基に炭素原子1〜4個を有するアルキル−又はアシルシステアミン、又はその塩類;システイン−(2−ヒドロキシエチル)エステル、L−システイングリセリンエステル及びグリセリンモノチオグリコール酸塩からなる群から選択される少なくとも1つの更なる毛髪ケラチン還元剤を含むことが可能であり、これらのケラチン還元剤から、チオグリコール酸、チオ乳酸、システイン及びシステアミンが好ましい。
【0027】
更なるケラチン還元剤の好ましい量は、約0.5重量%〜約10重量%、より好ましくは約1重量%〜約8重量%、最も好ましくは約1重量%〜約5重量%である。
【0028】
毛髪ケラチン還元剤である式(I)のN−アルキル−2−メルカプトアセトアミドと更なるケラチン還元剤又はその混合物との間の好ましい比は、好ましくは約5:1〜約2:1である。
【0029】
パーマネント整髪組成物は、ケラチン還元剤、すなわち、式(I)のN−アルキル−2−メルカプトアセトアミドとその他のケラチン還元剤、特にチオグリコール酸、チオ乳酸及びシステイン又はその塩類との混合物を、組成物の約2重量%〜約30重量%、好ましくは約5重量%〜約20重量%、最も好ましくは約6重量%〜約15重量%の総量で含んでよい。その他の毛髪ケラチン還元剤は、塩であることが更に好ましい。
【0030】
毛髪膨潤及び浸透強化物質
いわゆる膨潤剤及び浸透強化物質を整髪組成物に加えてよく、その例は尿素、メラミン;エーテル類、例えばジプロピレングリコールモノメチルエーテル又はジプロピレングリコールモノエチルエーテル等;2−ピロリドン、イミドゾリジン−2−オン、1−メチル−2−ピロリドン;アルカリ又はアンモニウムチオシアネート、多価アルコール類、イソロパノールである。これらの剤は、好ましくは組成物の約0.1〜約30重量%、より好ましくは約1重量%〜約10重量%の量で含有される。
【0031】
ジスルフィド
パーマネント整髪組成物が、毛髪が縮れすぎるのを防ぐために、毛髪ケラチン還元化合物(チオール)のジスルフィド、特に2,2’−ジチオ−ビス[N−(3−ヒドロキシプロピル)−アセトアミド]、2,2’−ジチオ−ビス[N−(2−ヒドロキシプロピル)−アセトアミド]、ジチオグリコール酸、ジチオ乳酸及びその塩類を含有する場合、更に有利である。使用のための好ましい量は、組成物の約0.1重量%〜約20重量%、より好ましくは約0.5重量%〜約15重量%、最も好ましくは約1重量%〜約10重量%であり、毛髪ケラチン還元剤とジスルフィドとの間の比は、好ましくは約20:1〜約1:2、特に約10:1〜約1:1である。
【0032】
添加剤
整髪組成物は、そのような組成物に有用であり既知の全ての添加剤、例えば、増粘剤及び充填剤、例えば、カオリン、ベントナイト、脂肪酸類、高級脂肪族アルコール類、デンプン類、セルロース誘導体、アルギネート類、キサンタンガム、グアーガム、ポリアクリル酸及びその誘導体、セルロース誘導体、アルギネート類、ワセリン、及びパラフィン油;アニオン性、両性又は非イオン性界面活性物質の分類からの湿潤剤又は乳化剤、例えば脂肪族アルコールサルフェート類、脂肪族アルコールエーテルサルフェート類、アルキルスルホネート類、アルキルベンゼンサルフェート類、アルキルベタイン類、エトキシル化アルキルフェノール類、脂肪酸アルカノールアミド類又はエトキシル化脂肪酸エステル類;及びポリエチレングリコールエステル類のような乳白剤;アルコール類、例えばエタノール、プロパノール、イソプロパノールのような溶媒;分子内に2つ以上のヒドロキシル基を有する水溶性多価アルコールを含有してよいことが理解される。このような多価アルコール類の典型的な例は、エチレングリコール、1,2−又は1,3−プロパンジオール、1,2−ペンタンジオール及びグリセリンのような2価アルコール類;更には、トリメチレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、テトラメチレングリコール、2,3−ブチレングリコール、ペンタメチレングリコール、2−ブテン−1,4−ジオール、ヘキシレングリコール、オクチレングリコール;グリセリン、トリメチロールプロパン、1,2,6−ヘキサントリオール等のような3価アルコール類;ペンタエリスリトールのような4価アルコール類;キシリトール等のような5価アルコール類;ソルビトール、マンニトールのような6価アルコール類;ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、テトラエチレングリコール、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、トリグリセリン、テトラグリセリン、ポリグリセリンのような多価アルコールポリマー類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ−2−メチルヘキシルエーテル、エチレングリコールイソアミルエーテル、エチレングリコールベンジルエーテル、エチレングリコールイソプロピルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテルのような2価アルコールアルキルエーテル類;ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールイソプロピルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルエーテル、ジプロピレングリコールブチルエーテルのような2価アルコールアルキルエーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノフェニルエーテルアセテート、エチレングリコールジアジペート、エチレングリコールジスクシネート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノフェニルエーテルアセテートのような2価アルコールエーテルエステル類;キシルアルコール、セラキルアルコール、バチルアルコールのようなグリセリンモノアルキルエーテル類;ソルビトール、マルチトール、マルトトリオース、マンニトール、ショ糖、エリスリトール、グルコース、フルクトース、デンプン糖、マルトース、キシリトース、デンプン糖還元アルコール、グリソリッド、テトラヒドロフルフリルアルコール、POEテトラヒドロフルフリルアルコール、POPブチルエーテル、POP POEブチルエーテル、トリポリオキシプロピレングリセリンエーテル、POPグリセリンエーテル、POPグリセリンエーテルリン酸、POP POEペンタンエリスリトールエーテルのような糖アルコール類;D−グルコースのような糖類;可溶化剤、安定剤、緩衝物質、香油及び芳香剤、染料、並びにラノリン誘導体、コレステロール、パントテン酸、及びベタインのような毛髪コンディショニング及び毛髪ケア成分である。
【0033】
カチオン性ポリマー
カチオン性コポリマー、カチオン性セルロースポリマー又はカチオン性シリコーンポリマーも、四級窒素基がポリマー鎖内に又は好ましくは1つ以上のモノマーの置換基として含有される場合に有用である。アンモニウム基含有モノマーは、非カチオン性モノマーと共重合されてよい。好適なカチオン性モノマー類は、少なくとも1つのカチオン性基を有する不飽和のラジカル重合可能な化合物、特に、トリアルキルメタクリルオキシアルキルアンモニウム、トリアルキルアクリルオキシアルキルアンモニウム、ジアルキルジアリルアンモニウムのようなアンモニウム置換ビニルモノマー類、及び、ピリジニウム、イミダゾリウム、又は四級、例えば、アルキルビニルイミダゾリウム、アルキルビニルピリジニウム、又はアルキルビニルピロリドン塩類のような、環状カチオン性窒素を含有する基を有する四級ビニルアンモニウムモノマー類である。これらのモノマーのアルキル基は、好ましくは低級アルキル基、例えば、C1〜C7のアルキル基であり、C1〜C3アルキル基は特に好ましい。
【0034】
アンモニウム基含有モノマーは、非カチオン性モノマーと共重合されてよい。好適なコモノマー類は、例えばアクリルアミド、メタクリルアミド、アルキル−及びジアルキルアクリルアミド、アルキル−及びジアルキルメタクリルアミド、アルキルアクリレート、アルキルメタクリレート、ビニルカプロラクトン、ビニルカプロラクタム、ビニルピロリドン、ビニルエステル、例えばビニルアセテート、ビニルアルコール、プロピレングリコール、又はエチレングリコールであり、これらのモノマー類のアルキル基は、好ましくはC1〜C7アルキル基であり、C1〜C3アルキル基が特に好ましい。
【0035】
四級アミン基を有する好ましいポリマー類は、「CTFA化粧品成分事典(Cosmetic Ingredient Dictionary)」(2004年の第10版)で次のように表記されているものから選択される:ローディア(Rhodia Inc.)より商標名ミラポール(Mirapol)(登録商標)A15(ポリクオタニウム(POLYQUATERNIUM)−2);ミラポール(Mirapol)(登録商標)AD1(ポリクオタニウム−17)、ミラポール(登録商標)AZ1(ポリクオタニウム−18)及びミラポール(登録商標)175(ポリクオタニウム−24)で販売されているポリマー類;オンデオ・ナルコ(Ondeo Nalco)社より商標名メルクアット(Merquat)(登録商標)550、メルクアット(Merquat)(登録商標)550L及びメルクアット(登録商標)S(ポリクオタニウム−7)で販売されているジメチルジアリルアンモニウムクロライドとアクリルアミドとのコポリマー;四級化ヒドロキシエチルセルロース(ポリクオタニウム−10);米国のガフ社(Gaf Corp.)により商標名ガフクァット(Gafquat)(登録商標)755N及びガフクァット(登録商標)734(ポリクオタニウム−11)で販売されているビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレートメトサルフェートコポリマー;ガフクァット(登録商標)734は特に好ましい;ドイツのローム社(Rohm GmbH)により商標名ロハジット(Rohagit)(登録商標)KF720(ポリクオタニウム−15)で販売されているアクリルアミドとβメタクリルイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライドとのコポリマー;ドイツのBASFにより商標名ルビクアット(LUVIQUAT)(登録商標)FC550、ルビクアット(登録商標)FC905及びルビクアット(登録商標)HM552で販売されているポリビニルピロリドンとイミダゾリミンメトクロライドとからなるコポリマー(ポリクオタニウム−16);カルゴン(Calgon)社より商標名メルクアット(登録商標)280で販売されているジアリルジメチルアンモニウムクロライドとアクリル酸(80/20)とのコポリマー(ポリクオタニウム−22);ヒドロキシエチルセルロースの高分子四級アンモニウム塩とラウリルジメチルアンモニウム置換エポキシドとの反応物として定義されるアマコール(Amerchol)社より商標名クオタリソフト(Quatrisoft)(登録商標)LM200で販売されているポリマー類(ポリクオタニウム−24);鉱油中50重量%分散液として商標名サルケア(Salcare)(登録商標)SC92でチバ・スペシャルティ・ケミカルズ(Ciba Specialty Chemicals)より販売されているメチルクロライドで四級化されたアクリルアミドとジメチルアミノエチルメタクリレート(重量比20/80)とのコポリマー(ポリクオタニウム32);商標名プレックス(Plex)(登録商標)7525L及びプレックス(登録商標)3074Lでローム社/ドイツより販売されているメタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムとメタクリロイルオキシエチルジメチルアセチルアンモニウムとのコポリマーのメトサルフェート(ポリクオタニウム−35);米国のカルゴンにより商標名メルクアット(登録商標)プラス(Plus)3300で販売されている、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド、アクリル酸ナトリウム及びアクリルアミドからなるターポリマー(ポリクオタニウム−39);米国のISPより、商標名ガフィックス(Gaffix)(登録商標)VC713で販売されている、ビニルピロリドン、ジメチルアミノエチルメタクリレート、及びビニルカプロラクタムからなるターポリマー;ガフ(Gaf)社より商標名ガフクァット(登録商標)HS100で販売されている、ビニルピロリドン/メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライドからなるコポリマー;アマコール社により商標名ポリマー(Polymer)SL(登録商標)−60で販売されているカチオン性ポリマー(CTFA:ポリクオタニウム−67)。
【0036】
天然ポリマー類から誘導される好適なカチオン性ポリマー類は、多糖類のカチオン性誘導体、例えば、セルロース、デンプン、又はグアーのカチオン性誘導体である。更に、キトサン及びキトサン誘導体が好適である。好適なカチオン性多糖類は、次の一般式で表される。
G−O−B−N+abc- (III)
Gは無水グルコース残基、例えば、デンプン又はセルロースの無水グルコースであり、
Bは二価結合基、例えば、アルキレン、オキシアルキレン、ポリオキシアルキレン又はヒドロキシアルキレンであり、
a、Rb、及びRcは、互いに独立して、それぞれC原子1〜18個を有するアルキル、アリール、アルキルアリール、アリールアルキル、アルコキシアルキル、又はアルコキシアリールであり、式中、Ra、Rb、及びRcのC原子の総数は好ましくは最大20個であり、
-は、アニオン、好ましくはクロライド、ブロミド、サルフェート、又はメトサルフェートである。
【0037】
好適なカチオン性セルロースは、アマコール社(Amerchol)によりポリマー(Polymer)(登録商標)JRの商標名で販売され、INCI及びCTFA表記はポリクオタニウム−10である。更なるカチオン性セルロースは、INCI及びCTFA表記がポリクオタニウム−24であり、アマコール社(Amerchol)によりポリマー(Polymer)(登録商標)LM−200の商標名で販売されている。好適なカチオン性グアー誘導体は、商標名ジャガー(Jaguar)(登録商標)Rで販売され、INCI及びCTFA表記はグアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロライドである。
【0038】
その他の好適なカチオン性ポリマーは、キトサン、キトサン塩及びキトサン誘導体である。キトサン類は、完全に又は部分的に脱アセチル化されたキチン類である(ポリクオタニウム−29)。キトサンを生成するためには、ひとつは安価で天然の物質として大量に入手可能である甲殻類動物の抜け殻(shell residues)中に含有されるキチンから出発するのが好ましい。キトサンの分子量は、広範囲、例えば20,000〜約500万g/モル(700〜約176,000オンス/モル)にわたって分布することができる。例えば、好適な低分子量のキトサンは、30,000〜70,000g/モル(1,100〜25,000オンス/モル)の分子量を有するものである。ただし、好ましくは、分子量は100,000g/モル(3,527オンス/モル)を超え、又は特に好ましいのは、200,000〜700,000g/モル(7,054〜24,692オンス/モル)の分子量である。脱アセチル化のレベルは、好ましくは10〜99重量%であり、60〜99重量%が特に好ましい。
【0039】
好適なキトサンは、例えば、日本のキョウワ油脂(Kyowa Oil & Fat)により商標名フロナック(Flonac)(登録商標)で販売されている。それは、300,000〜700,000g/モル(10,582〜24,692オンス/モル)の分子量を有し、70〜80%脱アセチル化されている。好ましいキトサン塩は、キトソニュウム(chitosonium)ピロリドンカルボキシレートであり、例えば、米国のアマコール社(Amerchol)により商標名キタマー(Kytamer)(登録商標)PCで販売されている。そこに含有されるキトサンは、約200,000〜300,000g/モル(7,054〜10,582オンス/モル)の分子量を有し、70〜85%脱アセチル化されている。四級化、アルキル化、又はヒドロキシアルキル化された誘導体、例えば、ヒドロキシエチル又はヒドロキシブチルキトサン類は、有用なキトサン誘導体と見なすことができる。
【0040】
キトサン又はキトサン誘導体は、中和された形態又は部分的に中和された形態で存在しているのが好ましい。キトサン又はキトサン誘導体の中和のレベルは好ましくは、遊離の塩基性基の数に基づいて少なくとも50重量%であり、70重量%〜100重量%が特に好ましい。原則として、全ての化粧品に相溶する無機又は有機酸類を、ギ酸、リンゴ酸、コハク酸、酒石酸、クエン酸、マロン酸、シュウ酸、及びピロリドンカルボン酸のような、中和剤として使用することができ、その中ではクエン酸が好ましい。
【0041】
本発明のパーマネント整髪組成物に含有できるその他の好適なカチオン性ポリマー類は、カチオン変性タンパク質誘導体又はカチオン変性タンパク質加水分解産物であり、例えば、INCI表記ラウリルジモニウムヒドロキシプロピル加水分解小麦タンパク質、ラウリルジモニウムヒドロキシプロピル加水分解カゼイン、ラウリルジモニウムヒドロキシプロピル加水分解コラーゲン、ラウリルジモニウムヒドロキシプロピル加水分解ケラチン、ラウリルジモニウムヒドロキシプロピル加水分解シルク、ラウリルジモニウムヒドロキシプロピル加水分解大豆タンパク質、又はヒドロキシプロピルトリモニウム加水分解小麦、ヒドロキシプロピルトリモニウム加水分解カゼイン、ヒドロキシプロピルトリモニウム加水分解コラーゲン、ヒドロキシプロピルトリモニウム加水分解ケラチン、ヒドロキシプロピルトリモニウム加水分解コメヌカタンパク質、ヒドロキシプロピルトリモニウム加水分解シルク、ヒドロキシプロピルトリモニウム加水分解大豆タンパク質、及びヒドロキシプロピルトリモニウム加水分解植物タンパク質で既知である。
【0042】
好適なカチオン誘導されたタンパク質加水分解産物類は、例えば、グリシジルトリアルキルアンモニウム塩類又は3−ハロ−2−ヒドロキシプロピルトリアルキルアンモニウム塩類を、アルカリ、酸、又は酵素加水分解されたタンパク質類の転化によって受け取る、物質混合物である。タンパク質加水分解産物の出発物質として用いられるタンパク質は、植物又は動物起源であることができる。通例の出発物質は、例えば、ケラチン、コラーゲン、エラスチン、大豆タンパク質、コメタンパク質、乳タンパク質、小麦タンパク質、シルクタンパク質又はアーモンドタンパク質である。加水分解の結果、モル質量が約100〜約50,000の範囲にある物質混合物を得られる。通常の平均モル質量は、約500〜約1,000の範囲内である。カチオン誘導されたタンパク質加水分解産物に、1つ又は2つのC8〜C22アルキル長鎖、及び、それに応じて2つ又は1つのC1〜C4アルキル短鎖が備わっていると有益である。1つのアルキル長鎖を含有する化合物が好ましい。
【0043】
好適なカチオン性シリコーンポリマー類は、少なくとも1つのアンモニウム基を有し、その例はポリシリコーン−9であり;好ましくは、本出願人の欧州特許出願公開第0714654(A1)号に定義されているジ四級ポリシロキサン類及び化学名ジメチルシロキサンを有する、3−(3−((3−ココアミドプロピル)ジメチルアンモニオ)−2−ヒドロキシプロポキシ)プロピル基末端を有する(groupterminated)アセテート(CAS 134737−05−6)であって、CTFAにクオタニウム−80として定義され、商標名アビルクアット(Abil Quat)(登録商標)3270、アビル(Abil)(登録商標)クアット(Quat)3272及びアビル(Abil)(登録商標)クアット(Quat)3474でドイツのゴールドシュミット社(Th. Goldschmidt AG)により販売されているものである。
【0044】
本発明の組成物に含まれてよい、最も好ましいカチオン性ポリマー類は、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド(CTFA:ポリクオタニウム−6)のポリマー;ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレートメトサルフェート(CTFA:ポリクオタニウム−11);アミノエチルアミノプロピルシロキサン/ジメチルシロキサン−コポリマーエマルション;四級化ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレート−コポリマー;メチルビニルイミダゾリウムクロライドとビニルピロリドンとのコポリマー(CTFA:ポリクオタニウム−16);アクリル酸/ジアリルジメチルアンモニウムクロライド/アクリルアミドのターポリマーの四級アンモニウム塩;エタンアミニウム、N,N,N−トリメチル−2−[(メチル−1−オキソ−2−プロペニル)オキシ]−クロライドホモポリマー(CTFA:ポリクオタニウム−37);ヒドロキシエチルセルロースとジアリルジメチルアンモニウムクロライドとのコポリマー;アクリルアミドとジアリルジメチルアンモニウムクロライドとのコポリマー(CTFA:ポリクオタニウム−7);アクリルアミドとβメタクリルイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライドとのコポリマー(CTFA:ポリクオタニウム−5);メタクリルアミドとβメタクリルイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライドとのコポリマー(CTFA:ポリクオタニウム−15);ポリビニルピロリドンとイミダゾリミンメトクロライドとのコポリマー;ジアリルジメチルアンモニウムクロライドとアクリル酸とのコポリマー(CTFA:ポリクオタニウム−22);ビニルピロリドンとメタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライドとのコポリマー(CTFA:ポリクオタニウム−28);メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムとメタクリロイルオキシエチルジメチルアセチルアンモニウムとのコポリマーのメトサルフェート、四級化ヒドロキシエチルセルロース(CTFA:ポリクオタニウム−10);ヒドロキシエチルセルロースとジアリルジメチルアンモニウムクロライドとのコポリマー(CTFA:ポリクオタニウム−4);ジメチルシロキサン3−(3−((3−ココアミドプロピル)ジメチルアンモニオ)−2−ヒドロキシプロポキシ)プロピル基末端を有するアセテート;ジメチルシロキサン、3−(3−((3−ココアミドプロピル)ジメチルアンモニオ)−2−ヒドロキシプロポキシ)プロピル基末端を有するアセテート(CTFA:クオタニウム−80);N−(3−クロロアリル)ヘキサミニウムクロライド(クオタニウム−15);アミノエチルアミノプロピルシロキサン/ジメチルシロキサン−コポリマーのポリエチレングリコール誘導体;商標名フィンクアット(Finquat)(登録商標)CTでフィンテックス(Finetex)社より販売されている四級アンモニウム化合物(CTFA:クオタニウム−75;CTFA第10版、1604頁参照)及びカチオン性シリコーンポリマー類からなる群から選択されるカチオン性ポリマー類である。
【0045】
本発明の組成物は、カチオン性モノマーを、組成物ポリマー類の0.05重量%〜15重量%、好ましくは0.1重量%〜6重量%、最も好ましくは0.5重量%〜3重量%の量で含む。
【0046】
シリコーンコンディショニング剤
本明細書のパーマネント整髪組成物は、揮発性又は不揮発性、可溶性又は不溶性のシリコーン類も、コンディショニング剤として包含することができる。可溶性とは、シリコーンコンディショニング剤が組成物の水性キャリアと、同一相の一部を形成するように混和性であることを意味する。不溶性とは、シリコーンが、水性キャリアと分離した不連続相を、例えば、シリコーンの液滴のエマルション若しくは懸濁液の形態で形成することを意味する。
【0047】
可溶性シリコーン類としては、ジメチコンコポリオール類などのシリコーンコポリオール類、例えば、ポリプロピレンオキシド、ポリエチレンオキシド修飾ポリジメチルシロキサンのようなポリエーテルシロキサン修飾ポリマー類が挙げられ、この場合、エチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドの濃度は、組成物に溶解させるのに十分である。
【0048】
しかし、好ましいのは不溶性シリコーン類である。本明細書で使用するための不溶性シリコーン毛髪コンディショニング剤の粘度は、好ましくは25℃で約1,000〜約2,000,000mPa・s、より好ましくは約10,000〜約1,800,000、更により好ましくは25℃で約100,000〜約1,500,000mPa・sである。粘度は、ダウ・コーニング社(Dow Corning Corporate)の試験方法(Test Method)CTM0004(1970年7月20日)に記載されているようなガラスキャピラリー粘度計を用いて測定することができる。
【0049】
好適な不溶性の不揮発性シリコーン流体類としては、ポリアルキルシロキサン類、ポリアリールシロキサン類、ポリアルキルアリールシロキサン類、ポリエーテルシロキサンコポリマー類、末端ヒドロキシル基含有ジメチルポリシロキサン、末端ヒドロキシル基含有メチルフェニルポリシロキサン、及びこれらの混合物が挙げられる。これらの具体例としては、ヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、及びヘキサデカメチルヘプタシロキサンが挙げられる。
【0050】
毛髪コンディショニング特性を有する他の不溶性の不揮発性シリコーン流体類を使用することもできる。本明細書で使用するとき、用語「不揮発性」とは、シリコーンの沸点が少なくとも約260℃、好ましくは少なくとも約275℃、より好ましくは少なくとも約300℃であることを意味する。このような物質は、周囲条件下で非常に低いか又はあまり顕著でない蒸気圧を示す。用語「シリコーン流体」とは、流動することができ、25℃で1,000,000mPa・s未満の粘度を有するシリコーン物質類を意味する。一般的に、流体の粘度は25℃で約5〜1,000,000mPa・s、好ましくは25℃で約10〜約300,000mPa・sである。
【0051】
好ましいシリコーン類は、ポリジメチルシロキサン、ポリジエチルシロキサン、及びポリメチルフェニルシロキサンである。ポリジメチルシロキサンがとりわけ好ましい。使用され得る不揮発性ポリアルキルシロキサン流体類としては、例えば、ポリジメチルシロキサン類が挙げられる。これらのシロキサン類は、例えば、ゼネラル・エレクトリック社(General Electric Company)から、そのビスカシル(Viscasil)R(登録商標)及びSF(登録商標)96シリーズで、並びにダウ・コーニング(Dow Corning)から、ダウ・コーニング(Dow Corning)200(登録商標)シリーズで入手可能である。
【0052】
使用してもよいポリアルキルアリールシロキサン流体としてはまた、例えばポリメチルフェニルシロキサンも挙げられる。これらのシロキサンは、例えば、ゼネラル・エレクトリック社(General Electric Company)よりSF 1075メチルフェニル流体として、又はダウ・コーニング社(Dow Corning)より556コスメティック・グレード液(Cosmetic Grade Fluid)として入手可能である。
【0053】
好適な不溶性の、揮発性シリコーン流体としては、25℃で10mPa・s以下の粘度及び大気圧下において250℃以下の沸点を有する低分子量オリゴマーポリジメチルシロキサン又は環状ポリジメチルシロキサンが挙げられる。直鎖オルガノポリシロキサン類における揮発性を、例えば、25℃で約0.65〜約2mPa・sの粘度を有する、オルガノポリシロキサン類の主鎖中に多くともシリコーン原子(silicone atoms)6〜10個を有するオリゴマー性オルガノポリシロキサン類、例えばダウ・コーニング(Dow Corning)のDC200流体(登録商標)を選択することによって達成することができる。ケイ素原子3〜6個を有する環状オルガノポリシロキサン類、例えば、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン(例えば、ダウ・コーニング(Dow Corning)のDC 244、DC 245、DC 345)を利用することが好ましい。
【0054】
毛髪の光沢特性を増強するために特に好ましいのは、高度にアリール化したシリコーン類であって、例えば、約1.46以上、特に約1.52以上の屈折率を有する高度にフェニル化したポリエチルシリコーンである。これら高屈折率のシリコーン類を使用する場合、これらは、以下に記載するような展着剤(例えば、界面活性剤又はシリコーン樹脂)と混合して表面張力を低下させ、そしてこの物質の膜形成能を増強しなければならない。
【0055】
使用してもよいポリエーテルシロキサンコポリマー類としては、例えば、ポリプロピレンオキシド変性ポリジメチルシロキサン(例えばダウ・コーニング(Dow Corning)のDC−1248(登録商標))が挙げられるが、エチレンオキシド又はエチレンオキシドとプロピレンオキシドとの混合物も使用してもよい。エチレンオキシド及びポリプロピレンオキシドの濃度は、本明細書の組成物へ溶解させないように十分に低くすべきである。
【0056】
シリコーンコンディショニング剤類において特に有用であり得る別のシリコーン毛髪コンディショニング物質は、不溶性シリコーンガムである。本明細書で用いるとき、用語「シリコーンガム」とは、25℃で1,000,000mPa・s以上の粘度を有するポリオルガノシロキサン材料を意味する。「シリコーンガム」は、典型的には、約200,000を超える、一般的には約200,000〜約1,000,000の質量分子量(mass molecular weight)を有する。具体例としては、ポリジメチルシロキサン、(ポリジメチルシロキサン)(メチルビニルシロキサン)コポリマー、ポリ(ジメチルシロキサン)(ジフェニルシロキサン)(メチルビニルシロキサン)コポリマー、及びこれらの混合物が挙げられる。好ましくは、シリコーン毛髪処理剤は、25℃において、約1,000,000mPa・sを超える粘度を有するポリジメチルシロキサンガムと、約10mPa・s〜約100,000mPa・sの粘度を有するポリジメチルシロキサン流体との混合物を含み、この場合、ガムと流体との比は約30:70〜約70:30、好ましくは約40:60〜約60:40である。
【0057】
本明細書で用いるための、好ましい更なるシリコーン類は、次の一般式(IV)に準じるアミノ官能性シロキサン類である。
【0058】
【化1】

式中、R8は、OH又はCH3であり、Zは、プロピル基、イソプロピル基、又はイソブチル基を表す。
【0059】
これらのシリコーン類、例えば、アミノエチルアミノプロピルシロキサンとジメチルシロキサンとのコポリマーは、ダウ・コーニング(Dow Corning)から入手可能であって、商標名ダウ・コーニング(Dow Corning)アミノ流体2−8566(Amino Fluid)(登録商標)として販売されており、又はトリデシルアルコールのポリエチレングリコールエーテルとセチルトリメチルアンモニウムクロライドとの混合物のように、ダウ・コーニング(Dow Corning)929カチオン性エマルション(Cationic Emulsion)(登録商標)として販売されている。
【0060】
特に好ましいシリコーンポリマー類は、CTFA:クオタニウム−80及びアモジメチコンである。例えば、CTFA:ジメチコン及びシクロメチコンなどの揮発性シリコーン類もまた好ましい。
【0061】
シリコーン毛髪コンディショニング剤を、本明細書の組成物において、組成物の約0.1重量%〜約20重量%、好ましくは約0.5重量%〜約15重量%、より好ましくは約1重量%〜約10重量%、最も好ましくは約3重量%〜約8重量%の濃度で用いることができる。
【0062】
追加的なコンディショニング剤
本発明の化粧品整髪組成物はまた、例えばアボカド油、椿油、カメ油、マカダミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、菜種油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油(parsic oil)、小麦粉胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、亜麻仁油、ベニバナ油、綿実油、エゴマ油、大豆油、ピーナッツ油、茶油、カヤ油、米糠油、中国桐油(Chinese tung oil)、日本桐油(Japanese tung oil)、ホホバ油、胚芽油、トリグリセリン、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリンのような液体油類及び脂肪類;カカオ脂、ココヤシ油、馬脂、硬化ココヤシ油、パーム油、獣脂、羊脂、硬化獣脂、パーム核油、ホホバ油、ラード、牛骨脂、ウッド蝋核油(wood wax kernel oil)、硬化ヒマシ油のような固体脂肪類;蜜蝋、リンゴ蝋、キャンデリラ蝋(canderilla wax)、綿蝋、カルナウバ蝋(carunauba wax)、ヤマモモ蝋、虫白蝋、鯨蝋、モンタン蝋、米糠蝋、ラノリン、カポック蝋、酢酸ラノリン、液状ラノリン、サトウキビ蝋、イソプロピルラノリン脂肪酸、ラウリン酸ヘキシル、還元ラノリン、ホホバ蝋、硬質ラノリン、シェラック蝋、POEラノリンアルコールエーテル、POEラウリンアルコールアセテート、POEコレステロールエーテル、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、POE水素添加ラノリンアルコールエーテルのような蝋類;流動パラフィン、固体パラフィン、ワセリン、オゾケライト、スクアラン、プリスタン、セレシン、スクアラン、ペトロラタム、イソドデカン、微結晶蝋のような炭化水素類、不揮発性炭化水素類及び炭化水素エステル類;オクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピルのような脂肪酸油類、エステル油類;例えばレシチン類又はセラミド類などのベタイン、カルニチン、カルニチンエステル類、クレアチン、アミノ酸類、ペプチド類、タンパク質、ビタミン類、リン脂類、からなる群から選択されるものなどの1つ以上の追加のコンディショニング剤も含むことができる。イミダゾリジニル誘導体、例えば商標名レオクアット(Rewoquat)(登録商標)W 575でドイツのウイトコ(Witco)より販売されている(CTFA:クオタニウム−87)も有用である。
【0063】
脂肪物質の量は、好ましくは組成物の全重量の約0.5〜約30重量%、更により好ましくは約1〜約15重量%、最も好ましくは約2〜約10重量%の範囲である。これらの範囲には、特別な値、及びその間の部分範囲を包含し、3重量%、8重量%、10重量%、15重量%、20重量%、25重量%、及び30重量%を包含する。
【0064】
脂肪族アルコール類
本発明の化粧品組成物類はまた、少なくとも1つの不揮発性低融点脂肪族アルコールも含んでもよい。本明細書の脂肪族アルコールの融点は、30℃以下、好ましくは約25℃以下、より好ましくは約22℃以下である。本明細書の不飽和脂肪族アルコール類はまた、不揮発性でもある。不揮発性とは、1.0気圧にて、少なくとも約260℃、好ましくは少なくとも約275℃、より好ましくは少なくとも約300℃の沸点を有することを意味する。好適な脂肪族アルコール類としては、不飽和一価直鎖脂肪族アルコール類、飽和分枝鎖脂肪族アルコール類、飽和C8〜C12直鎖脂肪族アルコール類、及びこれらの混合物が挙げられる。不飽和直鎖脂肪族アルコール類は、典型的に、不飽和度が1である。ジ−及びトリ−不飽和アルケニル鎖は、低濃度、好ましくは不飽和直鎖脂肪族アルコールの全重量の約5重量%未満、より好ましくは約2重量%未満、最も好ましくは約1重量%未満で存在してもよい。好ましくは、不飽和直鎖脂肪族アルコール類の脂肪族鎖の大きさは、C12〜C22、より好ましくはC12〜C18、最も好ましくはC16〜C18である。この種の代表的なアルコール類としては、オレイルアルコール、及びパルミトレイン酸アルコールが挙げられる。分枝鎖アルコール類の脂肪族鎖の大きさは、典型的に、C12〜C22、好ましくはC14〜C20、より好ましくはC16〜C18である。
【0065】
本明細書で使用するための代表的な分枝鎖アルコール類としては、ステアリルアルコール、セチルアルコール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール、及びオクチルデカノールが挙げられる。飽和C8〜C12直鎖アルコール類の例としては、オクチルアルコール、カプリル酸アルコール、デシルアルコール、及びラウリルアルコールが挙げられる。本明細書の低融点脂肪族アルコール類は、組成物の約0.1重量%〜約10重量%、より好ましくは約0.2重量%〜約8重量%、最も好ましくは約0.5重量%〜約6重量%の濃度で使用される。
【0066】
それらのコンディショニング効果のためにワックス状の脂肪族アルコール類を使用するのが望ましい場合がある。このような飽和脂肪族アルコール類が存在する場合は、液体脂肪族アルコールとワックス状の脂肪族アルコールとの重量比は、好ましくは約0.25以下、より好ましくは約0.15以下、更に好ましくは約0.10以下である。本組成物の脂肪族アルコール類の総量は、好ましくは約0.5〜約10重量%、より好ましくは約1.0〜約7重量%、及び最も好ましくは約2〜約5重量%である。
【0067】
その他の成分
本明細書の化粧品組成物類は、かかる組成物類をより化粧上若しくは審美的に容認させるのに好適な、又はそれらに追加の利用効果を与える、様々な他の任意構成成分を含有することができる。このような従来の任意成分は、当業者に周知である。本発明の組成物は、従って、化粧品又は皮膚科学分野で標準的な親油性又は親水性の補助剤類、例えばスクリーニング剤類、臭い吸収剤類、着色物質類及び脂質小胞類を含んでもよい。
【0068】
広く様々な追加成分を、本発明の化粧品組成物に処方することができる。こうした成分としては、次のものが挙げられる:毛髪保持ポリマー類、追加の増粘剤類及び懸濁化剤類、長鎖脂肪酸類のメタノールアミド類、例えばココモノエタノールアミドのような粘度変性剤類、結晶性懸濁化剤類;エチレングリコールジステアレートのような真珠光沢助剤;UV−フィルター類及び日焼け止め剤類、例えばp−メトキシケイ皮酸イソアミルエステル、親油性ケイ皮酸エステル類、サリチル酸エステル類、ベンゾフェノン又は3−ベンジリデンカンファーの4−アミノ安息香酸誘導体類又は親水性スルホン酸誘導体類;トコフェロール類のような酸化防止剤類;フリーラジカルを抑制するための剤類;ベンジルアルコール、メチルパラベン、プロピルパラベン及びイミダゾリジニル尿素のような防腐剤類;ポリビニルアルコール;クエン酸、ギ酸、グリオキシル酸、酢酸、乳酸、ピルビン酸、クエン酸ナトリウム、コハク酸、リン酸のような酸性pH調節剤類;炭酸ナトリウムのような一般的な塩類;酢酸ナトリウム及び酢酸カリウム、塩化又は硫酸ナトリウム及びカリウム;FD&C若しくはD&C染料のいずれかのような着色剤類;香料類、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウムのような金属イオン封鎖剤類、並びにグリセリン、アジピン酸ジイソブチル(disobutyl adipate)、ステアリン酸ブチルのようなポリマー可塑剤類。
【0069】
所望により使用される非イオン性界面活性剤類のうち、HLB(親水性−親油性バランス)が12超のものが好ましく、また一次エマルションは、HLBが8未満の非イオン性界面活性剤を少なくとも1つ含む。所望によりエマルション中に存在する、HLB>12の非イオン性界面活性剤は、例えば、炭素原子を12〜22個を含む脂肪鎖を有するエトキシル化若しくはエトキシル化/プロポキシル化脂肪族アルコール、エトキシル化ステロール類、例えば、ステアリル−若しくはラウリルアルコール(EO−7);PEG−16大豆ステロール又はPEG−10大豆ステロール、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックポリマー類(ポロキサマー類)、並びにこれらの混合物であってよい。エトキシル化ステロール類及び(and of)ポロキサマー類が好ましい。HLB<8の非イオン性界面活性剤は、特に、グリセリルエステル類、例えば、モノ−、ジ−、若しくはトリイソステアリン酸又は−オレイン酸モノ−、ジ−、若しくはトリグリセリル、糖エステル類、例えば、モノ−若しくはジイソステアリン酸又は−オレイン酸スクロース若しくはメチルグルコース、アルキルポリグリコシドエーテル類、例えば、イソステアリン酸ソルビタン、オレイル−若しくはイソステアリルポリグルコシド;モノステアリン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン(CTFA:ポリソルベート−60)、並びにこれらの混合物から選択することができる。糖エステル類及びアルキルポリグルコシドエーテル類が好ましい。
【0070】
化粧品組成物中の非イオン性界面活性剤の量は、好ましくは、エマルションの全重量の約0.1重量%〜約5重量%、より好ましくは約1重量%〜約3重量%の範囲であることができる。
【0071】
添加剤は、そのような目的に有用な量で、例えば、合計で0.2重量%〜30重量%の濃度の湿潤剤類及び乳化剤類、総量で0.1重量%〜20重量%のアルコール類、それぞれ0.01重量%〜1重量%の量の香油類及び染料類、総量で0.1重量%〜10重量%の緩衝物質類、それぞれ0.1重量%〜5重量%の量の糖類、可溶化剤類、安定剤類並びに毛髪コンディショニング及び毛髪ケア成分類が使用され、一方で増粘剤類及び可溶化剤類は、本組成物に0.5重量%〜20重量%の総量で含有されていてよい。非カチオン性界面活性剤は、好ましくは、組成物の約0.1重量%〜約5重量%、より好ましくは約0.2重量%〜約1.5重量%、最も好ましくは約0.4重量%〜約0.8重量%の濃度で含有される。
【0072】
pH値
pH値を変えることによって、組成物は、任意に追加的な熱の適用と共に、各毛髪構造に広く適して利用可能にすることができる。本組成物は、アレルギー又は感作反応を誘発することなく、毛髪の先端から末端部までにしなやかで、耐久性があり、均一なウェーブをもたらす。
【0073】
整髪組成物は、好ましくは2.0〜9.5、より好ましくは4.0〜9.0、最も好ましくは5.5〜8.5のpH値を有する。酸性のpH値を確立するため、塩酸、リン酸、酢酸、乳酸又はクエン酸を特に使用することができる。酸性のpHを、ホスフェート緩衝剤、トリス緩衝剤又はクエン酸緩衝剤のような緩衝剤でも調節することができる。緩衝剤を、単独で又は酸と組み合わせて使用してもよい。
【0074】
整髪組成物を酸性(例えば、pH=5.0〜6.9)に調節する場合、メルカプトカルボン酸のエステル類が、補助剤(co-agent)として存在してもよく、例えばモノチオグリコール酸グリコールエステル類又は−グリセリンエステル類、好ましくはメルカプトアセトアミド又は2−メルカプトプロピオン酸アミドが、1重量%〜8重量%の濃度で;又は硫酸の塩類、例えば、ナトリウム、アンモニウム、若しくはモノエタノール亜硫酸塩アンモニウムが、3重量%〜8重量%の濃度で(SO2として計算)、存在してもよい。
【0075】
粘度
本発明の整髪組成物は、好ましくは25℃で約0.1mPa・s〜約10,000mPa・s、好ましくは約1mPa・s〜約3,000mPa・s、より好ましくは約2mPa・s〜約1,000mPa・sの粘度を有する。粘度は、特に明記されていなければ、DIN 53019(NV−DIN、SV−DIN)に従って冷却/加熱容器及びセンサーシステムを用いたハーケ(HAAKE)回転粘度計VT 550で測定され、剪断速度は12.9s-1である。
【0076】
包装
整髪組成物は、1又は2又は3構成成分の包装で販売されてもよく、該組成物は、水溶液、又はエマルション、又はエアゾールフォーム、又は濃縮水性形態、特にクリーム、ジェル、フォーム若しくはペーストの形態であってもよい。
【0077】
パーマネント整髪する方法
本発明による人毛のパーマネント整髪の方法は、請求項20に規定されている。
【0078】
該方法の更なる詳細は次のように与えられる:最初に、毛髪(洗浄されタオルにより乾燥された)を複数の区画に分け、続いてこれらの区画をカーラーの上に巻く。パーマネントウェーブのために使用される該カーラーは、直径が約5〜13mm(0.17〜0.44インチ)であるが、直毛にするために使用されるカーラーは、直径が13mm(0.44インチ)を超えなければならない。カーラーへの巻きつけが終わった後、必要量のパーマネント整髪組成物、好ましくは60〜120gを用いて、カーラーを完全に湿潤する。
【0079】
パーマネント整髪組成物が毛髪に維持される時間は、約1〜約30分、好ましくは約2〜約20分、最も好ましくは8〜15分である。この作用時間は、熱放射装置(heat radiator)又はフードドライヤ(hood dryer)の使用による熱の追加によって短縮することができる。
【0080】
パーマネント整髪するのに十分な作用時間は、毛髪の質、pH値、整髪組成物の整髪効果、所望のレベルの変化並びに塗布温度に依存し、該時間が経過した後、毛髪を水ですすぐか又は中間処理組成物で処理する。その後、毛髪を酸化的に後処理する(「定着する」)。定着組成物を、毛髪の厚さ及び長さに応じて、約50〜200g(1.76〜7.05オンス)、好ましくは80〜100g(2.27〜3.52オンス)の量で使用する。過去に定着組成物に使用されたいかなる酸化組成物も、定着に使用することができる。そのような酸化剤の例は、臭素酸カリウム、臭素酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム、デヒドロアスコルビン酸、過酸化水素、及び過酸化尿素である。過酸化水素が好ましい。酸化剤の濃度は、塗布時間(通常は3〜15分、又は好ましくは5〜10分)及び塗布温度(25〜50℃(77°F〜122°F))に応じて変動する。酸化物質の濃度は、塗布時間(原則として、5〜10分)及び塗布温度に応じて変動する。通常は、酸化剤を、約0.5重量%〜約12.0重量%、好ましくは約1重量%〜約3重量%の濃度で、水性定着組成物に使用される。
【0081】
定着組成物は、明らかに、例えば弱酸又は過酸化物安定剤のような他の材料も含有することができる。定着組成物は、当然、湿潤剤、カチオン性ポリマー類のような毛髪ケア物質類、弱酸類、緩衝物質類又は過酸化物安定剤類のような、その他の物質を包含することができる。これらの典型的な添加剤を、特に、約0.1重量%〜約10重量%の量で定着組成物中に含有してもよい。
【0082】
本発明のパーマネント整髪組成物及び定着組成物はいずれも、水溶液又はエマルションの形態で、並びに水性の濃縮形態で、特にクリーム、ジェル、又はペーストとして、存在することができる。またこれらの組成物を圧力下でエアゾール缶に充満し、エアゾールフォームとして放出することも可能である。定着組成物は、低粘度の液体形態であることが特に好ましい。定着組成物は、粘度が25℃(77°F)で1〜500mPa・sの酸化剤含有の液体製剤であることが好ましく、25℃(77°F)で1〜10mPa・sの粘度が特に好ましい。これらの粘度値は、ハーケ(Haake)回転粘度計型式VT 501を用いて、剪断速度64.5/秒での測定に基づく。
【0083】
約3〜約15分、好ましくは5〜10分の、組成物を定着するために必要な作用時間の後、該カーラーを取り外す。必要であれば、毛髪を、カーラーを外した後、再度酸化的に後処理し、続いて毛髪から定着組成物を水ですすぐ。続いて、毛髪を任意に既知の酸性リンスで処理する。これは、毛髪をその後、最終的にウォーターウェーブ(water wave)に整髪し、続いて乾燥する場合に、有利である。
【0084】
本発明のパーマネント整髪する方法及びパーマネント整髪用組成物は、多くの点で、しかし主に処理された毛髪の臭いが有意に良好で、毛髪の損傷が少ないという点でまた、広く使用されているチオグリコール酸又はそのアンモニアとの塩のみを含む組成物と比較して改良された結果を招くことはまったく驚きである。驚くべきことに、本発明の組成物の塗布中の臭いも、広く使用されている整髪剤のチオグリコール酸又はそのアンモニアとの塩を基本とする組成物と比較して有意に良好である。
【0085】
驚くべきことに、毛髪形状の均一性は、毛髪が、例えば皮膚からの汗のような、湿度に暴露したときに低減しないことも観察された。毛髪形状の均一性のより低い耐性は、チオグリコール酸及びその塩類、システアミン、チオ乳酸及びその他の還元剤を基本とする一般的な組成物をN−アルキル−2−メルカプトアセトアミドなしで使用したときに示された。
【0086】
本発明の組成物及び方法は更に、グリセリルチオグリコレール酸塩並びにチオグリコール酸及びその塩類の欠点を持たず、感作の問題及び皮膚刺激を示さないという利点を備え、それによって優れた毛髪ケア効果を示す。本発明の組成物及び方法で処理された毛髪の卓越した状態を、濡れた及び乾燥した毛髪の改良された柔らかな感触、根元から先端からまでの改良されたカールの均一性、改良された毛髪のしなやかさ及び毛髪の耐久性のあるウェーブ形成によって示した。
【0087】
以下の実施例は、本発明の主題を更に詳細に説明することを目的とするものであって、本発明の主題をこれら実施例に制限するものではない。
【実施例】
【0088】
(実施例1) 普通の毛髪用低アルカリ性パーマネントウェーブ形成組成物
【0089】
【表1】

【0090】
組成物のpHを、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンで8.4に調節する。
【0091】
毛髪をカーラーに巻いた後、上記のパーマネントウェーブ形成組成物をカーラー上に均一に塗布する。該パーマネントウェーブ形成組成物をカーラー上に10分間放置する。赤外線乾燥フードを40℃の温度で使用する。処理時間中、一般に使用されるパーマネントウェーブ形成組成物と比較して、はるかに良好でより心地よい臭いが美容師並びに消費者によって認識される。続いて、毛髪を、微温水ですすぐ。その後、下に与えられる式の定着組成物80gをカーラー上に塗布する。
【0092】
【表2】

【0093】
該定着組成物を、毛髪に6分間放置する。最後に、毛髪を再度微温水ですすぎ、カーラーを外す。
【0094】
このように処理された毛髪は、均一で軽快なカール(curliness)を有し、先端から根元まで良好なしなやかさを示す。毛髪は、処理後長時間であっても、湿度、特に汗に対する良好な堅牢性を示す。10日後でさえ、毛髪はその心地よい臭いを、乾燥又は湿潤のいずれかの状態で保つ。わずかな皮膚刺激も認識されなかった。
【0095】
(実施例2) 着色毛髪用低アルカリ性パーマネントウェーブ形成組成物
【0096】
【表3】

【0097】
組成物のpHを、アンモニア(25%水溶液)で8.2に調節する。
【0098】
毛髪をカーラーに巻いた後、上記のパーマネントウェーブ形成組成物をカーラー上に均一に塗布する。該パーマネントウェーブ形成組成物をカーラー上に10分間放置する。赤外線乾燥フードを40℃の温度で使用する。処理時間中、一般に使用されるパーマネントウェーブ形成組成物と比較して、はるかに良好でより心地よい臭いが美容師並びに消費者によって認識される。続いて、毛髪を、微温水ですすぐ。その後、実施例1の定着組成物80gをカーラー上に塗布する。
【0099】
該定着組成物を、毛髪に6分間放置する。最後に、毛髪を再度微温水ですすぎ、カーラーを外す。毛髪は、良好なしなやかさ及び均一で軽快なカールを、先端から根元まで示す。毛髪は、処理後長時間であっても、湿度、特に汗に対する良好な堅牢性を示す。5日後でさえ、毛髪はその心地よい臭いを、乾燥又は湿潤のいずれかの状態で保つ。わずかな皮膚刺激も認識されなかった。
【0100】
(実施例3) 着色毛髪用低アルカリ性パーマネントウェーブ形成組成物
【0101】
【表4】

【0102】
組成物のpHを、モノエタノールアミンで8.2に調節する。
【0103】
毛髪をカーラーに巻いた後、上記のパーマネントウェーブ形成剤をカーラー上に均一に塗布する。該パーマネントウェーブ形成剤をカーラー上に12分間放置する。赤外線乾燥フードを40℃の温度で使用する。処理時間中、一般に使用されるパーマネントウェーブ形成剤と比較して、はるかに良好でより心地よい臭いが美容師並びに消費者によって認識される。続いて、毛髪を、微温水ですすぐ。その後、実施例1の定着剤80gをカーラー上に塗布する。
【0104】
定着剤を、毛髪に6分間放置する。最後に、毛髪を再度微温水ですすぎ、カーラーを外す。毛髪は、湿潤及び乾燥した毛髪の改良された柔らかな感触、改良されたカールの均一性及び改良された毛髪のしなやかさを、根元から先端まで示す。5日後でさえ、毛髪はその心地よい臭いを、乾燥又は湿潤のいずれかの状態で保つ。毛髪は、処理後長時間であっても、湿度、特に汗に対する良好な堅牢性を示す。上記の毛髪処理手順の間又は後に、皮膚の刺激及び皮膚へのその他の影響のいずれも認識されなかった。
【0105】
(実施例4) 扱いにくい毛髪のための低アルカリ性パーマネントウェーブ形成
【0106】
【表5】

【0107】
組成物のpHを、モノエタノールアミンで8.9に調節する。
【0108】
毛髪をカーラーに巻いた後、上記のパーマネントウェーブ形成組成物をカーラー上に均一に塗布する。赤外線乾燥フードを40℃の温度で使用する。該パーマネントウェーブ形成組成物をカーラー上に14分間放置する。処理時間中、一般に使用されるパーマネントウェーブ形成組成物と比較して、はるかに良好でより心地よい臭いが美容師並びに消費者によって認識される。続いて、毛髪を、微温水ですすぐ。その後、実施例1の定着組成物80gをカーラー上に塗布する。毛髪は、良好なしなやかさ及び均一で軽快なカールを、先端から根元まで示す。毛髪は、処理後長時間であっても、湿度、特に汗に対する良好な堅牢性を示す。5日後でさえ、毛髪はその心地よい臭いを、乾燥又は湿潤のいずれかの状態で保つ。わずかな皮膚刺激も認識されなかった。
【0109】
(実施例5) 着色毛髪用酸性2構成成分の液ダレのないパーマネントウェーブ形成組成物
【0110】
【表6】

【0111】
構成成分1のpHを、2構成成分の混合後に、アンモニア及び塩酸で8.9に事前調節する。
【0112】
【表7】

【0113】
使用直前に、60gの構成成分1を15gの構成成分2と混合する。すぐに使用できる状態の整髪組成物のpH値は6.8である。すぐに使用できる状態の整髪組成物75gを、直径8mmのカーラーに巻いた毛髪に均一に塗布する。パーマネントウェーブ形成組成物を、室温(25℃)にてカーラー上に15分間放置する。処理時間中、一般に使用されるパーマネントウェーブ形成組成物と比較して、はるかに良好でより心地よい臭いが美容師並びに消費者によって認識される。続いて、毛髪を、微温水ですすぐ。その後、実施例1の定着組成物80gをカーラー上に塗布する。該定着組成物を、毛髪に5分間放置する。その後、毛髪を再度微温水ですすぎ、カーラーを外す。毛髪は、十分に整った外観、良好な触感、優れた湿潤櫛通り特性及び均一なカールを頭全体に示す。10日後でさえ、毛髪はその心地よい臭いを、乾燥又は湿潤のいずれかの状態で保つ。毛髪は、処理後長時間であっても、湿度、特に汗に対する良好な堅牢性を示す。
【0114】
(実施例6) 発毛のカールのためのパーマネントウェーブ形成組成物
【0115】
【表8】

【0116】
ジェル組成物のpHを、モノエタノールアミンで8.6に調節する。
【0117】
毛髪をカーラーに巻いた後、ジェル形態の上記のパーマネントウェーブ形成組成物をブラシで発毛(カーラーの上層)に均一に塗布するパーマネントウェーブ形成組成物を、25℃にてカーラー上に10分間放置する。処理時間中、一般に使用されるパーマネントウェーブ形成組成物と比較して、はるかに良好でより心地よい臭いが美容師並びに消費者によって認識される。続いて、毛髪を、微温水ですすぐ。その後、実施例1の定着組成物60gをカーラー上に塗布する。該定着組成物を、毛髪に10分間放置する。最後に、毛髪を再度微温水ですすぎ、カーラーを外す。毛髪は、発毛領域における良好なウェーブ、良好な触感及び卓越したしなやかさを示す。10日後でさえ、毛髪はその心地よい臭いを、乾燥又は湿潤のいずれかの状態で保つ。わずかな皮膚刺激も認識されなかった。
【0118】
(実施例7) 毛髪の大きな構造的差異を等化するための2相パーマネントウェーブ形成組成物
【0119】
【表9】

【0120】
組成物のpHを、アンモニア(25%水溶液)で8.2に調節する。
【0121】
【表10】

【0122】
組成物のpHは、8.9である。
【0123】
毛髪をカーラー上に巻いた後、25℃で8mPa・secの粘度を有するpH=8.2の上記パーマネントウェーブ形成液(相1)をカーラー上に均一に塗布する。その後直ちに、カーラーのそれぞれで、25℃で2,800mPa・secの粘度を有するpH=8.6の上記パーマネントウェーブ形成ジェル(相2)を発毛にブラシで塗布する。パーマネントウェーブ形成組成物を、室温(25℃)にてカーラー上に10分間放置する。処理時間中、一般に使用されるパーマネントウェーブ形成組成物と比較して、はるかに良好でより心地よい臭いが美容師並びに消費者によって認識される。続いて、毛髪を、微温水ですすぐ。その後、実施例1の定着組成物60gをカーラー上に塗布する。該定着組成物を、毛髪に8分間放置する。最後に、毛髪を再度微温水ですすぎ、カーラーを外す。毛髪は、十分に整った外観、良好な触感、優れた湿潤櫛通り特性及び均一なカールを頭全体に示す。10日後でさえ、毛髪はその心地よい臭いを、乾燥又は湿潤のいずれかの状態で保つ。毛髪は、処理後長時間であっても、湿度、特に汗に対する良好な堅牢性を示す。上記の毛髪処理手順の間又は後に、皮膚の刺激及び皮膚へのその他の影響のいずれも認識されなかった。
【0124】
(実施例8) 発毛のカールのためのエアゾールパーマネントウェーブ形成クリーム
【0125】
【表11】

【0126】
化合物(Compounding):
全ての通常の噴射剤を使用してもよいが、ジメチルエーテルが好ましい。
【0127】
上記のクリームを、容量150mlの従来の容器内で、同一重量(50:50)の噴射剤ジメチルエーテルとブレンドする。バルブ直径0.5mm及びバルブコーン0.25mmのバルブを用いて容器を閉鎖する。
【0128】
塗布手順
毛髪をカーラーに巻いた後、クリーム形態の上記パーマネントウェーブ形成組成物をエアゾール容器からスプレーノズルを通じて発毛(カーラーの上層)上に均一に塗布する。パーマネントウェーブ形成クリームを、25℃にてカーラー上に10分間放置する。処理時間中、一般に使用されるパーマネントウェーブ形成組成物と比較して、はるかに良好でより心地よい臭いが美容師並びに消費者によって認識される。続いて、毛髪を、微温水ですすぐ。その後、実施例1の定着組成物80gをカーラー上に塗布する。該定着組成物を、毛髪に8分間放置する。続いて、毛髪を再度微温水ですすぎ、カーラーを外す。
【0129】
発毛のみがカールされることから、毛髪は今や先端から根元まで均一なカールを示し、卓越したしなやかさを有する。毛髪の先端は、良好な構造的状態を示す。
【0130】
毛髪は、発毛領域における良好なウェーブ、良好な触感及び卓越したしなやかさを示す。10日後でさえ、毛髪はその心地よい臭いを、乾燥又は湿潤のいずれかの状態で保つ。わずかな皮膚刺激も認識されなかった。更に消費者は、ウェーブ形成クリームの耐液ダレ性から利益を受ける。
【0131】
(実施例9) 普通の毛髪用パーマネントウェーブ形成組成物
【0132】
【表12】

【0133】
この組成物のpHを、トリス−(2−ヒドロキシプロピル)アミンで8.6に調節する。
【0134】
過去に損傷を受けていないノーマルヘアを洗浄し、ハンドタオルで乾燥し、直径6mmのカーラー上に巻く。その後、該毛髪を、上記の毛髪ウェーブ形成組成物で完全かつ均一に湿らせる。15分の作用時間の後、毛髪を水で完全にすすぎ、続いて3重量%の水性の過酸化水素水溶液80gで酸化的に後処理する。カーラーを外した後、毛髪を再度水ですすぎ、ウオーターウェーブの準備をし、その後乾燥する。このようにして処理された毛髪は、均一で軽快なカールを有する。毛髪は、処理後長時間であっても、湿度、特に汗に対する良好な堅牢性を示す。10日後でさえ、毛髪はその心地よい臭いを、乾燥又は湿潤のいずれかの状態で保つ。わずかな皮膚刺激も認識されなかった。
【0135】
(実施例10) 普通の毛髪用低アルカリ性パーマネントウェーブ形成組成物
【0136】
【表13】

【0137】
この組成物のpHを、アンモニア(25%水溶液)で8.6に調節する。
【0138】
毛髪をカーラーに巻いた後、上記のパーマネントウェーブ形成組成物をカーラー上に均一に塗布する。該パーマネントウェーブ形成組成物をカーラー上に10分間放置する。赤外線乾燥フードを40℃の温度で使用する。処理時間中、一般に使用されるパーマネントウェーブ形成組成物と比較して、はるかに良好でより心地よい臭いが美容師並びに消費者によって認識される。続いて、毛髪を、微温水ですすぐ。その後、実施例1の定着組成物80gをカーラー上に塗布する。該定着組成物を、毛髪に4分間放置する。最後に、毛髪を再度微温水ですすぎ、カーラーを外す。毛髪は、乾燥及び湿潤状態で、十分に整った外観、良好な触感、優れた湿潤櫛通り特性を示す。毛髪は、先端から根元まで良好なしなやかさを示す。10日後でさえ、毛髪はその心地よい臭いを、乾燥又は湿潤状態で保つ。
【0139】
(実施例11) 着色毛髪用低アルカリ性パーマネントウェーブ形成組成物
【0140】
【表14】

【0141】
組成物のpHを、アンモニア(25%水溶液)で8.2に調節する。
【0142】
毛髪をカーラーに巻いた後、上記のパーマネントウェーブ形成組成物をカーラー上に均一に塗布する。該パーマネントウェーブ形成組成物をカーラー上に10分間放置する。赤外線乾燥フードを38℃の温度で使用する。処理時間中、一般に使用されるパーマネントウェーブ形成組成物と比較して、はるかに良好でより心地よい臭いが美容師並びに消費者によって認識される。続いて、毛髪を、微温水ですすぐ。その後、実施例1の定着組成物80gをカーラー上に塗布する。
【0143】
該定着組成物を、毛髪に5分間放置する。最後に、毛髪を再度微温水ですすぎ、カーラーを外す。毛髪は、湿潤及び乾燥した毛髪の改良された柔らかな感触、改良されたカールの均一性及び改良された毛髪のしなやかさを、根元から先端まで示す。5日後でさえ、毛髪はその心地よい臭いを、乾燥又は湿潤のいずれかの状態で保つ。毛髪は、処理後長時間であっても、湿度、特に汗に対する良好な堅牢性を示す。上記の毛髪処理手順の間又は後に、皮膚の刺激及び皮膚へのその他の影響のいずれも認識されなかった。
【0144】
(実施例12) 普通の毛髪用低アルカリ性パーマネントウェーブ形成組成物
【0145】
【表15】

【0146】
この組成物のpHを、炭酸ナトリウムの水溶液(20重量%)で8.6に調節する。
【0147】
毛髪をカーラーに巻いた後、上記のパーマネントウェーブ形成組成物をカーラー上に均一に塗布する。該パーマネントウェーブ形成組成物をカーラー上に10分間放置する。赤外線乾燥フードを40℃の温度で使用する。処理時間中、一般に使用されるパーマネントウェーブ形成組成物と比較して、はるかに良好でより心地よい臭いが美容師並びに消費者によって認識される。続いて、毛髪を、微温水ですすぐ。その後、実施例1の定着組成物80gをカーラー上に塗布する。該定着組成物を、毛髪に4分間放置する。最後に、毛髪を再度微温水ですすぎ、カーラーを外す。毛髪は、先端から根元まで良好なしなやかさを示す。10日後でさえ、毛髪はその心地よい臭いを、乾燥又は湿潤状態で保つ。毛髪は、処理後長時間であっても、湿度、特に汗に対する良好な堅牢性を示す。
【0148】
(実施例13) 扱いにくい毛髪用低アルカリ性パーマネントウェーブ形成
【0149】
【表16】

【0150】
組成物のpHを、エタノールアミンで8.9に調節する。
【0151】
毛髪をカーラーに巻いた後、上記のパーマネントウェーブ形成組成物をカーラー上に均一に塗布する。赤外線乾燥フードを40℃の温度で使用する。該パーマネントウェーブ形成組成物をカーラー上に14分間放置する。処理時間中、一般に使用されるパーマネントウェーブ形成組成物と比較して、はるかに良好でより心地よい臭いが美容師並びに消費者によって認識される。続いて、毛髪を、微温水ですすぐ。その後、実施例1の定着組成物80gをカーラー上に塗布する。
【0152】
該定着組成物を、毛髪に4分間放置する。最後に、毛髪を再度微温水ですすぎ、カーラーを外す。このようにして処理された毛髪は、均一で軽快なカールを有する。毛髪は、処理後長時間であっても、湿度、特に汗に対する良好な堅牢性を示す。10日後でさえ、毛髪はその心地よい臭いを、乾燥又は湿潤のいずれかの状態で保つ。わずかな皮膚刺激も認識されなかった。
【0153】
(実施例14) 着色毛髪用低アルカリ性パーマネントウェーブ形成組成物
【0154】
【表17】

【0155】
組成物のpHを、アンモニア(25%水溶液)で8.2に調節する。
【0156】
毛髪をカーラーに巻いた後、上記のパーマネントウェーブ形成組成物をカーラー上に均一に塗布する。該パーマネントウェーブ形成組成物をカーラー上に10分間放置する。赤外線乾燥フードを40℃の温度で使用する。処理時間中、一般に使用されるパーマネントウェーブ形成組成物と比較して、はるかに良好でより心地よい臭いが美容師並びに消費者によって認識される。続いて、毛髪を、微温水ですすぐ。その後、実施例1の定着組成物80gをカーラー上に塗布する。
【0157】
該定着組成物を、毛髪に6分間放置する。最後に、毛髪を再度微温水ですすぎ、カーラーを外す。毛髪は、処理後長時間であっても、湿度、特に汗に対する良好な堅牢性を示す。毛髪は、先端から根元まで良好なしなやかさを示す。5日後でさえ、毛髪はその心地よい臭いを、乾燥又は湿潤のいずれかの状態で保つ。わずかな皮膚刺激も認識されなかった。
【0158】
(実施例15) 染色された毛髪用直毛化組成物
【0159】
【表18】

【0160】
この組成物のpHを、アンモニア(25%水溶液)で8.2に調節する。
【0161】
上記の直毛化クリームを、ブラシで乾燥毛髪に塗布する。その後、該毛髪を滑らかにするため、毛髪に数回櫛通しする。25℃の温度で20分の処理時間の後、毛髪を水ですすぎ、続いて(than)実施例1の定着組成物90gで酸化的に後処理する。8分の処理時間の後、毛髪を再度水ですすぐ。その後、毛髪を高温のアイロンでアイロン処理する。処理時間中、一般に使用されるパーマネント直毛化組成物と比較して、はるかに良好でより心地よい臭いが美容師並びに消費者によって認識される。10日後でさえ、毛髪はその心地よい臭いを、乾燥又は湿潤のいずれかの状態で保つ。整髪された毛髪は、処理後長時間であっても、湿度、特に汗に対する良好な堅牢性を示す。わずかな皮膚刺激も認識されなかった。
【0162】
(実施例16) 重度のカールした毛髪用直毛化組成物
【0163】
【表19】

【0164】
組成物のpHを、エタノールアミン(85重量%水溶液)で9.3に調節する。
【0165】
上記の直毛化クリームを、ブラシで乾燥毛髪に塗布する。その後、該毛髪を滑らかにするため、毛髪に数回櫛通しする。28℃で16分の処理時間の後、毛髪を水ですすぎ、続いて(than)、実施例1の定着組成物80gで酸化的に後処理する。7分の処理時間の後、毛髪を再度水ですすぐ。その後、毛髪を高温のアイロンでアイロン処理する。処理時間中、一般に使用されるパーマネント直毛化組成物と比較して、はるかに良好でより心地よい臭いが美容師並びに消費者によって認識される。整髪された毛髪は、処理後長時間であっても、湿度、特に汗に対する良好な堅牢性を示す。わずかな皮膚刺激も認識されなかった。
【0166】
(実施例17) カールした普通の毛髪用直毛化組成物
【0167】
【表20】

【0168】
この組成物のpHを、アンモニア(25%水溶液)で9.0に調節する。
【0169】
上記の直毛化クリームを、ブラシで乾燥毛髪に塗布する。その後、該毛髪を滑らかにするため、毛髪に数回櫛通しする。28℃で16分の処理時間の後、毛髪を水ですすぎ、続いて(than)、実施例1の定着組成物80gで酸化的に後処理する。7分の処理時間の後、毛髪を再度水ですすぐ。その後、毛髪を高温のアイロンでアイロン処理する。処理時間中、一般に使用されるパーマネント直毛化組成物と比較して、はるかに良好でより心地よい臭いが美容師並びに消費者によって認識される。整髪された毛髪は、処理後長時間であっても、湿度、特に汗に対する良好な堅牢性を示す。
【0170】
(実施例18〜21) 重度のカールした毛髪用直毛化組成物
【0171】
【表21】

【0172】
pHを炭酸ナトリウムで9.5に調節する。
【0173】
上記の直毛化クリームを、ブラシで乾燥毛髪に塗布する。その後、該毛髪を滑らかにするため、毛髪に数回櫛通しする。28℃で16分の処理時間の後、毛髪を水ですすぎ、続いて(than)、実施例1の定着組成物80gで酸化的に後処理する。7分の処理時間の後、毛髪を再度水ですすぐ。その後、毛髪を高温のアイロンでアイロン処理する。処理時間中、一般に使用されるパーマネント直毛化組成物と比較して、はるかに良好でより心地よい臭いが美容師並びに消費者によって認識される。整髪された毛髪は、処理後長時間であっても、湿度、特に汗に対する良好な堅牢性を示す。
【0174】
(実施例22〜25) 染色された毛髪用直毛化組成物
【0175】
【表22】

【0176】
本組成物の実施例22及び23のpHを、アンモニア(25%水溶液)を用いて8.3に調節する。本組成物の実施例24及び25のpHを、エタノールアミン(85%水溶液)を用いて8.3に調節する。
【0177】
上記の直毛化クリームを、ブラシで乾燥毛髪に塗布する。その後、該毛髪を滑らかにするため、毛髪に数回櫛通しする。28℃で16分の処理時間の後、毛髪を水ですすぎ、続いて(than)、実施例1の定着組成物80gで酸化的に後処理する。7分の処理時間の後、毛髪を再度水ですすぐ。処理時間中、一般に使用されるパーマネント直毛化組成物と比較して、はるかに良好でより心地よい臭いが美容師並びに消費者によって認識される。整髪された毛髪は、処理後長時間であっても、湿度、特に汗に対する良好な堅牢性を示す。毛髪は、先端から根元まで均一な真直ぐな形状を示し、毛先は良好な構造を示す。上記の毛髪処理手順の間又は後に、皮膚の刺激及び皮膚へのその他の影響のいずれも認識されなかった。
【0178】
(実施例26〜29) 普通の毛髪用直毛化組成物
【0179】
【表23】

【0180】
本組成物の実施例26及び27のpHを、炭酸ナトリウム(20%水溶液)を用いて9.0に調節する。本組成物の実施例28及び29のpHを、エタノールアミン(85%水溶液)を用いて9.0に調節する。
【0181】
上記の直毛化クリームを、ブラシで乾燥毛髪に塗布する。その後、該毛髪を滑らかにするため、毛髪に数回櫛通しする。28℃で16分の処理時間の後、毛髪を水ですすぎ、続いて(than)、実施例1の定着組成物80gで酸化的に後処理する。7分の処理時間の後、毛髪を再度水ですすぐ。処理時間中、一般に使用されるパーマネント直毛化組成物と比較して、はるかに良好でより心地よい臭いが美容師並びに消費者によって認識される。整髪された毛髪は、処理後長時間であっても、湿度、特に汗に対する良好な堅牢性を示す。毛髪は、先端から根元まで均一な真直ぐな形状を示し、毛先は良好な構造を示す。上記の毛髪処理手順の間又は後に、皮膚の刺激及び皮膚へのその他の影響のいずれも認識されなかった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パーマネント整髪用組成物であって、
(i)下式のN−アルキル−2−メルカプトアセトアミド又はその塩1重量%〜30重量%と、
【化1】

(式中、R1は、3〜6個の炭素原子を有する直鎖アルキル残基又は3〜6個の炭素原子を有する直鎖ヒドロキシアルキル残基であり、R2及びR3は、互いに独立して、水素又は1〜3個の炭素原子を有する直鎖アルキル残基である)
(ii)四級アンモニウム基又はプロトン化可能な窒素基のいずれかを含有する少なくとも1つのカチオン性界面活性剤0.01重量%〜約20重量%と、
(iii)水5重量%〜95重量%と
を含むパーマネント整髪用組成物。
【請求項2】
式(I)のN−アルキル−2−メルカプトアセトアミドが、N−プロピル−2−メルカプトアセトアミド、N−(2’−ヒドロキシプロピル)−2−メルカプトアセトアミド及びN−(3’−ヒドロキシプロピル)−2−メルカプトアセトアミドから選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
式(I)のN−アルキル−2−メルカプトアセトアミドが、N−(3’−ヒドロキシプロピル)−2−メルカプトアセトアミドである、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
式(I)のN−アルキル−2−メルカプトアセトアミドが、5〜20重量%の量で存在する、請求項1又は3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
前記パーマネント整髪組成物中の毛髪ケラチン還元剤の総量が、5重量%〜20重量%である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
前記カチオン性界面活性剤が、セチルトリメチルアンモニウムホスフェート、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロライド、ベヘニルトリメチルアンモニウムメトサルフェート、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、オクタデシルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ドコシルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ジセチルジメチルアンモニウムクロライド、セチルトリメチルアンモニウムクロライド、セチルトリメチルアンモニウムブロミド、ジタロージメチルアンモニウムクロライド;ステアリルアミドプロピルジメチルアミン、エステルクアット類、ジエステルクアット類、ジパルミチルエチルジメチルアンモニウムクロライド、ジステアロイルエチルヒドロキシエチルアンモニウムメトサルフェートとセチルステアリルアルコールとの混合物、アミン類の塩、ジメチルアミノプロピルステアラミド、ステアリルジメチルアミンオキシド、ジメチルアミノプロピルラウラミド、N,N−ジメチル−1−ベヘンアミン−N−オキシド、N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−ココアミド、ジエチルアミノエチルステアラミド、N,N−ジメチル−1−オクタデカンアミン、ソイアミン、ソイジメチルアミン、ミリスチルアミン、トリデシルアミン、エチルステアリルアミン、N−タロープロパンジアミン、エトキシル化(5モルEO)ステアリルアミン及びN,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−ステアリルアミン;ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、オクタデシルニトリロ)トリ−1,2−エタンジイル)トリスヒドロキシホスフェート、ポリエチレングリコール(5)ステアリルアンモニウムラクテート、N−エイコシル−1−ドコサンアミン、3−ベヘノイルオキシ−2−ヒドロキシプロピル−トリメチルアンモニウムクロライド、トリメチルアミノプロピルラウレート、ココナッツトリメチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、N,N,N’,N’,N’−ペンタメチル−N−タローアルキル−1,3−プロパン−ジアンモニウムジクロライド、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、セチルジメチルヒドロキシエチルアンモニウムホスフェート、ポリエチレングリコール(15)ステアルモニウムクロライド、N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−テトラデカンアミドホスフェート、N−(ステアロイルコラミノホルミルメチル)−ピリジニウムクロライド、1,3−ビス[(N,N−ジメチル−N−ステアリル)]−2−ヒドロキシ−プロパンジクロライド、ジココスジメチルアンモニウムクロライド、ヒドロキシセチルヒドロキシエチルジメチルアンモニウムクロライド、(2−エチル−ヘキシル)−ジメチル−ステアリル−アンモニウムクロライド、トリセチルモノメチルアンモニウムクロライド、2−ヒドロキシプロピオン酸とN−(3−(ジメチルアミノ)プロピル)−オクタデカンアミドとの化合物、3−トリメチルアミノ−2−ヒドロキシ−プロピルイソステアレートクロライド、3−トリメチルアミノ−2−ヒドロキシ−プロピルパルミテートクロライド、トリメチル−[(3−オクタデシルオキシ)プロピル]アンモニウムクロライド、ジオレオイルエチルヒドロキシエチルアンモニウムメトサルフェート、ステアリルアミン塩酸塩、ソイアミンクロライド、及びクエン酸とN−(3−(ジメチルアミノ)プロピル)−オクタデカンアミドとの化合物からなる群から選択される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
前記カチオン性界面活性剤が、セチルトリメチルアンモニウムホスフェート、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロライド、ベヘニルトリメチルアンモニウムメトサルフェート、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、オクタデシルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ドコシルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ジセチルジメチルアンモニウムクロライド、セチルトリメチルアンモニウムクロライド、セチルトリメチルアンモニウムブロミド、ジタロージメチルアンモニウムクロライド;ステアリルアミドプロピルジメチルアミン、エステルクアット類、ジエステルクアット類、ジパルミチルエチルジメチルアンモニウムクロライド及びジステアロイルエチルヒドロキシエチルアンモニウムメトサルフェートとセチルステアリルアルコールとの混合物からなる群から選択される、請求項1〜8のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
前記カチオン性界面活性剤の四級アンモニウム基が、一般式(II)
[NR4,R5,R6,R7+・X-
(式中、R4〜R7は、互いに独立して、炭素原子1〜26個の飽和若しくは不飽和脂肪族基又はアルキル若しくはアルキレン残基中の炭素原子1〜26個のアルコキシ−、ポリオキシアルキレン−、アルキルアミド−、ヒドロキシアルキル−、アミノアルキル−、フェニル−、アルキルフェニル−、アルキルピリジル−、若しくはベンジル基であり;X-は、クロライド、ブロミド、ヨウ化物;アセテート、シトレート、ラクテート、グリコレート、ホスフェート、ニトレート、サルフェート及びメチルサルフェートからなる群から選択される塩形成アニオンである)を有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
前記カチオン性界面活性剤の式(II)において、残基R4〜R7の1つ又は2つが、炭素原子12〜26個の飽和又は不飽和脂肪族炭化水素基であり、その他の残基が、互いに独立して、−CH3又は−C23基である、請求項8に記載の組成物。
【請求項10】
前記カチオン性界面活性剤の式(II)において、残基R4〜R7の1つ又は2つが、炭素原子16〜22個の飽和又は不飽和脂肪族炭化水素基であり、その他の残基が、互いに独立して、−CH3又は−C23基である、請求項8又は9に記載の組成物。
【請求項11】
前記カチオン性界面活性剤の総量が、0.05重量%〜8重量%である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項12】
前記パーマネント整髪組成物が、毛髪ケラチン還元剤のジスルフィドを含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項13】
前記毛髪ケラチン還元剤のジスルフィドが、2,2’−ジチオ−ビス[N−(3−ヒドロキシプロピル)−アセトアミド]、2,2’−ジチオ−ビス[N−(プロピル)−アセトアミド]、2,2’−ジチオ−ビス[N−(2−ヒドロキシプロピル)−アセトアミド]及びジチオグリコール酸又はその塩からなる群から選択される、請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
前記毛髪ケラチン還元剤のジスルフィドが、0.5重量%〜15重量%の量で含有される、請求項12又は13に記載の組成物。
【請求項15】
前記毛髪ケラチン還元剤又はその混合物と前記毛髪ケラチン還元剤のジスルフィドとの比が、20:1〜1:2である、請求項12〜14のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項16】
pH値が、2〜10である、請求項1〜15のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項17】
pH値が、4〜9.5である、請求項1〜15のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項18】
ジメチルジアリルアンモニウムクロライドのポリマー;ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレートメトサルフェート;アミノエチルアミノプロピルシロキサン/ジメチルシロキサン−コポリマーエマルション、四級化ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレート−コポリマー、メチルビニルイミダゾリウムクロライドとビニルピロリドンとのコポリマー、アクリル/ジアリルジメチルアンモニウムクロライド/アクリルアミドのターポリマーの四級アンモニウム塩;エタンアミニウム、N,N,N−トリメチル−2−[(メチル−1−オキソ−2−プロペニル)オキシ]−クロライドホモポリマー;ヒドロキシエチルセルロースとジアリルジメチルアンモニウムクロライドとのコポリマー、アクリルアミドとジアリルジメチルアンモニウムクロライドとのコポリマー;アクリルアミドとβメタクリルイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライドとのコポリマー;メタクリルアミドとβメタクリルイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライドとのコポリマー;ポリビニルピロリドンとイミダゾリミンメトクロライドとのコポリマー、ジアリルジメチルアンモニウムクロライドとアクリル酸とのコポリマー、ビニルピロリドンとメタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライドとのコポリマー、メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムとメタクリロイルオキシエチルジメチルアセチルアンモニウムとのコポリマーのメトサルフェート、四級化ヒドロキシエチルセルロース;ヒドロキシエチルセルロースとジアリルジメチルアンモニウムクロライドとのコポリマー;ジメチルシロキサン3−(3−((3−ココアミドプロピル)ジメチルアンモニオ)−2−ヒドロキシプロポキシ)プロピル基末端を有するアセテート;ジメチルシロキサン、3−(3−((3−ココアミドプロピル)−ジメチルアンモニオ)−2−ヒドロキシプロポキシ)プロピル基末端を有するアセテート;N−(3−クロロアリル)ヘキサミニウムクロライド;アミノエチルアミノプロピルシロキサン/ジメチルシロキサン−コポリマーのポリエチレングリコール誘導体及びカチオン性シリコーンポリマー類からなる群から選択される、少なくとも1つのカチオン性ポリマーを含む、請求項1〜17のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項19】
前記カチオン性ポリマーの総量が、0.1重量%〜6重量%である、請求項17に記載の組成物。
【請求項20】
パーマネント整髪する方法であって、
(a)毛髪を所望の形状にする工程と、
(b)毛髪を所望の形状にする工程の前及び/又は後に、ある量のパーマネント整髪組成物を毛髪に塗布し、パーマネント整髪するのに十分な所定の作用時間、前記パーマネント整髪組成物を毛髪に作用させる工程と、
(c)その後、毛髪を水ですすぐか又は中間処理剤を塗布する工程と、
(d)毛髪の酸化的後処理を実行する工程と、
(e)前記酸化的後処理の後、毛髪を水ですすぎ、前記毛髪を乾燥させる工程とを含み、前記パーマネント整髪組成物が請求項1〜18のいずれか一項に記載の組成物である、パーマネント整髪する方法。
【請求項21】
前記中間処理組成物が、ベタイン、クエン酸、乳酸、及び/又はグリオキシル酸の少なくとも1つを含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記中間処理組成物が、pH2〜4を有する、請求項20又は21に記載の方法。
【請求項23】
前記中間処理組成物が、3〜5分の作用時間を有する、請求項20〜22のいずれか一項に記載の方法。
【請求項24】
前記毛髪を水ですすぐ工程の前に、前記パーマネント整髪用組成物を毛髪に5〜20分間作用させる工程を更に含む、請求項20〜23のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
前記パーマネント整髪組成物の前記塗布量が、60g〜120gである、請求項20〜24のいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
毛髪を酸化的後処理した後、毛髪にウォーターウェーブを施す工程を更に含む、請求項25に記載の方法。

【公表番号】特表2009−544607(P2009−544607A)
【公表日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−520114(P2009−520114)
【出願日】平成19年7月18日(2007.7.18)
【国際出願番号】PCT/IB2007/052864
【国際公開番号】WO2008/081348
【国際公開日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】