説明

ピペリジニルプロスタグランジンE類似体

【課題】高眼圧または緑内障を処置するのに適する眼圧硬化剤としてのピペリジニルプロスタグランジンE類似体を提供する。
【解決手段】本発明は、高眼圧または緑内障を処置するための、式I:


[式中、X、Y、Z、DおよびR3は明細書中に定義するとおりである]
で示される化合物またはその誘導体、または医薬的に許容されるその塩またはプロドラッグも提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医薬、例えば緑内障を処置するのに特に適当な眼圧降下剤として有用な、ピペリジニルプロスタグランジンE類似体に関する。
【背景技術】
【0002】
眼圧降下剤は、多様な高眼圧症状、例えば術後およびレーザートラベクレクトミー後の高眼圧や、緑内障の処置において、並びに術前の補助薬として有用である。
【0003】
緑内障は、眼圧の上昇により特徴付けられる眼疾患である。緑内障は、その病因により、原発性または続発性として分類されている。例えば、成人の原発性緑内障(先天性緑内障)は、開放隅角緑内障であるか、または急性もしくは慢性の閉塞隅角緑内障であり得る。続発性緑内障は、ブドウ膜炎、眼内腫瘍または拡大した白内障のような既存の眼疾患から生じる。
【0004】
原発性緑内障の原因は、未だ解明されていない。その眼圧上昇は、房水流出遮断による。慢性開放隅角緑内障においては、前房およびその解剖学的構造は正常に見えるが、房水の排出は妨げられる。急性または慢性の閉塞隅角緑内障においては、前房が浅く、透過角が狭く、虹彩がシュレンム管の入口の小柱網を閉塞し得る。瞳孔の拡張により、虹彩根部が隅角に対して前方に押され、および瞳孔ブロックを起こして、病状を急進し得る。前房隅角の狭い眼は、種々の重篤度の急性閉塞隅角緑内障に患る素因を有する。
【0005】
続発性緑内障は、後房から前房、次いでシュレンム管への房水の流れのいかなる妨害によっても起こる。前房の炎症性疾患は、膨隆虹彩における完全な虹彩後癒着を起こすことにより房水排出を妨げ得、排液路を滲出物で閉塞し得る。他の通常の原因は、眼内腫瘍、拡大した白内障、網膜中心静脈閉塞、眼の外傷、手術操作および眼内出血である。
【0006】
すべての種類を考慮すると、緑内障は、40歳を超えるすべての人の約2%に起こり、視力が急速に損われるまで何年間も無症候性であり得る。手術が指示されない場合、局所用β−アドレナリン受容体拮抗剤が、従来、緑内障処置薬物として選択されている。
【0007】
ある種のエイコサノイドおよびその誘導体は、眼圧降下活性を有することが報告されており、緑内障処置に使用することが推奨されている。エイコサノイドおよび誘導体は、プロスタグランジンおよびその誘導体のような、多くの生物学的に重要な化合物を包含する。プロスタグランジンは、下記式で示されるプロスタン酸の誘導体であるといえる:
【化1】

【0008】
プロスタン酸骨格の脂環上の構造および置換基によって、様々な種類のプロスタグランジンが知られている。更なる分類は、側鎖中の不飽和結合数に基づいてなされ、プロスタグランジンの種類の後に数字で示され[例えば、プロスタグランジンE1(PGE1)、プロスタグランジンE2(PGE2)]、また、脂環上の置換基の配置に基づいてもなされ、αまたはβで示される[例えば、プロスタグランジンF(PGF)]。
【0009】
プロスタグランジンはかつて、有効な眼圧上昇剤であると見なされていた; しかし、過去10年間に蓄積された証拠によると、いくつかのプロスタグランジンは非常に有効な眼圧降下剤であり、緑内障の長期処置に好適であることがわかった(例えば、Bito,L.Z.,Biological Protection with Prostaglandins,Cohen,M.M.編,Boca Raton,Fla,CRC Press Inc.,1985,第231〜252頁;並びにBito,L.Z.,Applied Pharmacology in the Medical Treatment of Glaucomas,Drance,S.M.およびNeufeld,A.H.編,New York,Grune & Stratton,1984,第477〜505頁参照)。そのようなプロスタグランジンは、PGF、PGF、PGE2、およびそれらの脂溶性エステル(例えば、1−イソプロピルエステルのようなC1−C2アルキルエステル)を包含する。
【0010】
プロスタグランジンによる眼圧降下の詳しいメカニズムは未だわかっていないが、実験結果により、ブドウ膜強膜流出の増加によるものであることが示された[Nilssonら,Invest.Ophthalmol.Vis.Sci.(suppl),284(1987)]。
【0011】
PGFのイソプロピルエステルは、親化合物よりもはるかに大きい降圧活性を有することがわかっている。これは、角膜透過性がより高いことによると考えられる。1987年にこの化合物は、「かつて報告されたうちで最も強力な眼圧降下剤」であると文献に記載された[例えば、Bito,L.Z.,Arch.Ophthalmol.,105、1036(1987)、およびSieboldら,Prodrug 5、3(1989)参照]。
【0012】
プロスタグランジンは顕著な眼内副作用を持たないと考えられるが、眼表面(結膜)充血および異物感は、ヒトの眼に対するそのような化合物(とりわけPGFおよびそのプロドラッグ、例えば1−イソプロピルエステル)の局所適用に伴って必ず起こる。高眼圧を伴う症状(例えば緑内障)の処置におけるプロスタグランジンの臨床的使用可能性は、上記のような副作用の故に非常に制限されている。
【0013】
Allergan,Inc.に譲渡された一連の同時係属米国特許出願において、眼圧降下活性が高く、副作用は無い、または実質的に副作用の無いプロスタグランジンエステルが開示されている。同時係属米国特許出願第596430号(1990年10月10日出願、米国特許第5446041号に対応)は、ある種の11−アシル−プロスタグランジン、例えば11−ピバロイル、11−アセチル、11−イソブチリル、11−バレリル、および11−イソバレリルPGFに関する。同時係属米国特許出願第175476号(1993年12月29日出願)には、眼圧降下作用を有する15−アシルプロスタグランジンが開示されている。同様に、プロスタグランジンの11,15−、9,15−および9,11−ジエステル、例えば11,15−ジピバロイルPGFも、眼圧降下活性を有することが知られている。同時係属米国特許出願第385645号(1989年7月7日出願、米国特許第4994274号に対応)、第584370号(1990年9月18日出願、米国特許第5028624号に対応)、および第585284号(1990年9月18日出願、米国特許第5034413号に対応)参照。これらすべての特許出願の開示を、特に引用により本発明の一部とする。
【発明の概要】
【0014】
本発明は、処置有効量の下記式Iの化合物を、高眼圧を有する哺乳動物に投与することを含んで成る高眼圧処置法に有用なピペリジニルプロスタグランジンE類似体に関する:
【化2】

[式中、
陰影線はα配置を表し、三角形の線はβ配置を表し、波線はα配置またはβ配置を表し、点線は二重結合の存在または不存在を表し;
Dは、共有結合、またはCH2、O、SまたはNHを表し;
Xは、CO2R、CONR2、CH2OR、P(O)(OR)2、CONRSO2R、SO2NR2または
【化3】

であり;
Yは、
【化4】

であり;
Zは、CH2または共有結合であり;
Rは、HまたはR2であり;
R1は、H、R2、フェニルまたはCOR2であり;
R2は、C1〜C5低級アルキルまたはアルケニルであり;
R3は、R2、フェニル、チエニル、フラニル、ピリジル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、ナフチルおよびそれらの置換誘導体から成る群から選択され、該置換基は、C1〜C5アルキル、ハロゲン、CF3、CN、NO2、NR2、CO2RおよびORから成る群から選択しうる]。
【0015】
下記の式で示される化合物、または医薬的に許容されるその塩またはプロドラッグも開示する:
【化5】

[式中、
点線は、二重結合の存在または不存在を表し;
Aは、-(CH26-、シス-CH2CH=CH-(CH23-、または-CH2CH≡CH-(CH23-であり、ここで1個または2個の炭素原子がSまたはOで置き換えられていてもよく;
Xは、CO2R、CONR2、CH2OR、P(O)(OR)2、CONRSO2R、SO2NR2または
【化6】

であり;
Jは、=Oまたは-OHであり;
Rは、HまたはR2であり;
R2は、C1〜C5低級アルキルまたはアルケニルであり;
R3は、R2、フェニル、チエニル、フラニル、ピリジル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、ナフチルおよびそれらの置換誘導体から成る群から選択され、該置換基は、C1〜C5アルキル、ハロゲン、CF3、CN、NO2、NR2、CO2RおよびORから成る群から選択しうる]。
【0016】
下記の式で示されるαおよびω鎖を有する化合物、またはその誘導体、または医薬的に許容されるその塩またはプロドラッグも開示する:
【化7】

[式中、点線は結合の存在または不存在を表し、三角形の線はβ配置を表す]。
該誘導体は、1つまたは2つの変更をα鎖および/またはω鎖に加える以外は上記に示した構造を有し、該変更は下記から成る:
a. 非水素原子を、付加、除去または置換する;
b. アルコールをカルボニルに変換する;
c. CO2Hを、下記から成る群から選択される成分に変換する:CONMe2、CONHMe、CONHEt、CON(OCH3)CH3、CONH2、CON(CH2CH2OH)2、CONH(CH2CH2OH)、CH2OH、P(O)(OH)2、CONHSO2CH3、SO2NH2、SO2N(CH32、SO2NH(CH3)、
【化8】

d. フェニル成分を、ピリジニル、フリルまたはチエニル成分に変換する;または
e. 非水素原子1〜3個を有する置換基を、芳香環または複素芳香環に付加する。
【0017】
下記の式で示されるαおよびω鎖を有する化合物、またはその誘導体、または医薬的に許容されるその塩またはプロドラッグも開示する:
【化9】

[式中、点線は結合の存在または不存在を表し、三角形の線はβ配置を表す]。
該誘導体は、1つまたは2つの変更をα鎖および/またはω鎖に加える以外は上記に示した構造を有し、該変更は下記から成る:
a. 非水素原子を、付加、除去または置換する;
b. アルコールをカルボニルに変換する;または
f. CO2Hを、下記から成る群から選択される成分に変換する:CONMe2、CONHMe、CONHEt、CON(OCH3)CH3、CONH2、CON(CH2CH2OH)2、CONH(CH2CH2OH)、CH2OH、P(O)(OH)2、CONHSO2CH3、SO2NH2、SO2N(CH32、SO2NH(CH3)、
【化10】

【0018】
さらに他の局面において、本発明は、下記を含んで成る医薬生成物に関する:
内容物を計量形態でディスペンスするのに適した容器;および
該容器中の、上記のように定義される眼用液剤。
【0019】
最後に、上記の式で示され、下記に開示され、本発明の方法に使用される特定化合物は、新規かつ非自明である。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1−1】明細書中に開示するように製造した化合物のインビトロアッセイ結果を示す表。
【図1−2】明細書中に開示するように製造した化合物のインビトロアッセイ結果を示す表。
【図1−3】明細書中に開示するように製造した化合物のインビトロアッセイ結果を示す表。
【図1−4】明細書中に開示するように製造した化合物のインビトロアッセイ結果を示す表。
【図1−5】明細書中に開示するように製造した化合物のインビトロアッセイ結果を示す表。
【図1−6】明細書中に開示するように製造した化合物のインビトロアッセイ結果を示す表。
【図1−7】明細書中に開示するように製造した化合物のインビトロアッセイ結果を示す表。
【図1−8】明細書中に開示するように製造した化合物のインビトロアッセイ結果を示す表。
【図1−9】明細書中に開示するように製造した化合物のインビトロアッセイ結果を示す表。
【図1−10】明細書中に開示するように製造した化合物のインビトロアッセイ結果を示す表。
【図1−11】明細書中に開示するように製造した化合物のインビトロアッセイ結果を示す表。
【図1−12】明細書中に開示するように製造した化合物のインビトロアッセイ結果を示す表。
【図1−13】明細書中に開示するように製造した化合物のインビトロアッセイ結果を示す表。
【図1−14】明細書中に開示するように製造した化合物のインビトロアッセイ結果を示す表。
【図1−15】明細書中に開示するように製造した化合物のインビトロアッセイ結果を示す表。
【図1−16】明細書中に開示するように製造した化合物のインビトロアッセイ結果を示す表。
【図1−17】明細書中に開示するように製造した化合物のインビトロアッセイ結果を示す表。
【図1−18】明細書中に開示するように製造した化合物のインビトロアッセイ結果を示す表。
【図1−19】明細書中に開示するように製造した化合物のインビトロアッセイ結果を示す表。
【図1−20】明細書中に開示するように製造した化合物のインビトロアッセイ結果を示す表。
【図1−21】明細書中に開示するように製造した化合物のインビトロアッセイ結果を示す表。
【図1−22】明細書中に開示するように製造した化合物のインビトロアッセイ結果を示す表。
【図1−23】明細書中に開示するように製造した化合物のインビトロアッセイ結果を示す表。
【図1−24】明細書中に開示するように製造した化合物のインビトロアッセイ結果を示す表。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明は、ピペリジニルプロスタグランジンE処置剤を、例えば眼圧降下剤の類の剤として使用することに関する。本発明に使用される化合物は、下記の構造式Iで示される:
【化11】

【0022】
本発明化合物の好ましい群は、下記の構造式IIで示される化合物を包含する:
【化12】

上記の式において、置換基および記号は、上記のように定義される。
【0023】
上記の式において、
好ましくは、Yは、
【化13】

であり;
好ましくは、Dは共有結合を表すかまたはCH2であり;より好ましくは、DはCH2であり、R3はn-プロピルであるか、またはDは共有結合であり、R3はフェニルであり;
好ましくは、Zは共有結合を表し;
好ましくは、RはHまたはC1〜C5低級アルキルであり;
好ましくは、R1はHであり;
好ましくは、R3はフェニルおよびn-プロピルから成る群から選択され;
好ましくは、Xは、CO2Rであり、より好ましくは、RはHおよびメチルから成る群から選択される。
【0024】
本明細書に示されている化学構造中のAは、最も広い意味において、-(CH26-、シス-CH2CH=CH-(CH23-、または-CH2CH≡CH-(CH23-であり、ここで1個または2個の炭素原子がSまたはOで置き換えられていてもよい。言い換えれば、Aは、-(CH26-、シス-CH2CH=CH-(CH23-、-CH2CH≡CH-(CH23-であってもよく、またはAは、任意の炭素原子がSまたはOで置き換えられているという点でこれら2成分の1つに関連している基であってもよい。本発明の範囲を限定するものではないが、例えば、Aは下記の1つのようなS置換成分であってもよい:
【0025】
【化14】

【0026】
または、本発明の範囲を限定するものではないが、Aは下記の1つのようなO置換成分であってもよい:
【化15】

【0027】
他の態様において、Aは、ヘテロ原子置換を有さない-(CH26-、シス-CH2CH=CH-(CH23-、または-CH2CH≡CH-(CH23-である。
【0028】
いくつかの化合物は、下記の式で示される化合物または医薬的に許容されるその塩またはプロドラッグである:
【化16】

[式中、
三角形の線はβ配置を表し;
R4は、H、C1〜C5アルキル、ハロゲン、CF3、CN、NO2、NR2、CO2RおよびORから成る群から選択される]。
【0029】
他の化合物は、下記の式で示される化合物または医薬的に許容されるその塩またはプロドラッグである:
【化17】

【0030】
他の化合物は、下記の式で示される化合物または医薬的に許容されるその塩またはプロドラッグである:
【化18】

【0031】
他の化合物は、下記の式で示される化合物または医薬的に許容されるその塩またはプロドラッグである:
【化19】

【0032】
他の化合物は、下記の式で示される化合物または医薬的に許容されるその塩またはプロドラッグである:
【化20】

本明細書において、全ての場合に、三角形の線はβ配置を表す。
【0033】
「医薬的に許容される塩」は、親化合物の活性を保持し、それを投与される対象において、およびそれが投与される状況において、親化合物と比較して、いかなる付加的な有害または不都合な作用も生じないあらゆる塩である。医薬的に許容される塩は、酸、他の塩、または酸または塩に変換されるプロドラッグの投与の結果として、生体内で生成しうるあらゆる塩をも意味する。
【0034】
医薬的に許容される酸性官能基の塩は、有機または無機塩基から誘導しうる。塩は、一価または多価イオンを含んで成ってよい。特に関心のあるものは、無機イオン、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウムおよびマグネシウムである。有機塩は、アミン(特にアンモニウム塩)、例えば、モノ-、ジ-およびトリアルキルアミンまたはエタノールアミンで生成しうる。塩は、カフェイン、トロメタミンおよび類似分子で生成してもよい。
塩酸または他のいくつかの医薬的に許容される酸は、塩基性基、例えばアミンまたはピリジン環を含有する化合物との塩を形成しうる。
【0035】
「プロドラッグ」は、投与後に治療的に活性な化合物に変換される化合物であり、この用語は、当分野で一般的に理解されるように本明細書において広く解釈されるものとする。本発明の範囲を限定するものではないが、変換は、エステル基または他の何らかの生物学的に不安定な基の加水分解によって起こりうる。必ずしもそうではないが、一般に、プロドラッグは不活性であるか、またはそれが変換される治療的に活性な化合物より活性が低い。本明細書に開示される化合物のエステルプロドラッグが特に考えられる。限定するものではないが、エステルは、アルキルエステル、アリールエステルまたはヘテロアリールエステルであってよい。アルキルという用語は、当業者に一般に理解される意味を有し、直鎖、分岐鎖または環状アルキル成分を意味する。C1~6アルキルエステルは特に有用であり、この場合エステルのアルキル部分は1〜6個の炭素原子を有し、限定するものではないが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、イソ-ブチル、t-ブチル、ペンチル異性体、ヘキシル異性体、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよび1〜6個の炭素原子を有するそれらの組合せ等を包含する。
【0036】
上記の本発明化合物は、当分野で既知の方法によるか、または下記の実施例によって製造しうる。下記の化合物は、本発明化合物の特に好ましい例である:
7-[2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-オクタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-イン酸メチルエステル;
7-[2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-オクタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-イン酸;
(Z)-7-[2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-オクタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-[2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-オクタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-エン酸;
7-[2-オキソ-6-(3-オキソ-オクチル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル;
7-[2-オキソ-6-(3-オキソ-オクチル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸;
7-[2-(3-ヒドロキシ-オクチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル;
7-[2-(3-ヒドロキシ-オクチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸;
【0037】
(Z)-7-[2-((E)-3-ヒドロキシ-オクタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-[2-((E)-3-ヒドロキシ-オクタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-エン酸;
7-[2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-オクタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル;
7-[2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-オクタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸;
7-[2-((E)-3-ヒドロキシ-オクタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル;
7-[2-((E)-3-ヒドロキシ-オクタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸;
7-[2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル;
7-[2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸;
【0038】
7-[2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル;
7-[2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸;
7-[2-(3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル;
7-[2-(3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸;
7-[2-オキソ-6-(3-オキソ-4-フェニル-ブチル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル;
7-[2-オキソ-6-(3-オキソ-4-フェニル-ブチル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸; 7-[2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-イン酸メチルエステル;
7-[2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-イン酸;
【0039】
(Z)-7-[2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-[2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-[2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-[2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-エン酸;
7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル;
7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸;
7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-オクタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル;
7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-オクタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸;
【0040】
7-[(R)-2-(3-ヒドロキシ-オクチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル;
7-[(R)-2-(3-ヒドロキシ-オクチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸;
7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-オクタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-イン酸メチルエステル;
(R)-1-(7-ヒドロキシ-ヘプタ-2-イニル)-6-((E)-3-ヒドロキシ-オクタ-1-エニル)-ピペリジン-2-オン;
(Z)-7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-オクタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-オクタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-エン酸;
【0041】
7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-イン酸メチルエステル;
7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-イン酸;
7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸イソプロピルエステル;
7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸アミド;
7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸イソプロピルエステル(HPLCによってより速く溶離するジアステレオマー);
7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸イソプロピルエステル(HPLCによってより遅く溶離するジアステレオマー)。
【0042】
1つの態様は、下記の式で示される誘導体またはその誘導体を包含する:
【化21】

[式中、点線は、結合の存在または不存在を表す]。
該誘導体は、1つまたは2つの変更をα鎖および/またはω鎖に加える以外は上記に示した構造を有し、該変更は下記から成る:
a. 非水素原子を、付加、除去または置換する;
b. アルコールをカルボニルに変換する;
g. CO2Hを、下記から成る群から選択される成分に変換する:CONMe2、CONHMe、CONHEt、CON(OCH3)CH3、CONH2、CON(CH2CH2OH)2、CONH(CH2CH2OH)、CH2OH、P(O)(OH)2、CONHSO2CH3、SO2NH2、SO2N(CH32、SO2NH(CH3)、
【化22】

c. フェニル成分を、ピリジニル、フリルまたはチエニル成分に変換する;または
d. 非水素原子1〜3個を有する置換基を、芳香環または複素芳香環に付加する。
【0043】
他の態様は、下記の式で示される誘導体、またはその誘導体、または医薬的に許容されるその塩またはプロドラッグを包含する:
【化23】

[式中、点線は結合の存在または不存在を表す]。
該誘導体は、1つまたは2つの変更をα鎖および/またはω鎖に加える以外は上記に示した構造を有し、該変更は下記から成る:
a. 非水素原子を、付加、除去または置換する;
b. アルコールをカルボニルに変換する;または
h. CO2Hを、下記から成る群から選択される成分に変換する:CONMe2、CONHMe、CONHEt、CON(OCH3)CH3、CONH2、CON(CH2CH2OH)2、CONH(CH2CH2OH)、CH2OH、P(O)(OH)2、CONHSO2CH3、SO2NH2、SO2N(CH32、SO2NH(CH3)、
【化24】

【0044】
これらの構造で示される実際の化合物、ならびに本明細書において定義されるそれらの誘導体を、それらの実施形態において考える。
すなわち、下記の化合物ならびにそれらの誘導体が考えられ、それらについて以下に詳しく記載する:
【化25】

該構造で示される化合物の塩およびプロドラッグ、ならびに該誘導体の塩およびプロドラッグも考えられる。
【0045】
下記の化合物ならびにそれらの誘導体も考えられ、それらについて以下に詳しく記載する:
【化26】

該構造で示される化合物の塩およびプロドラッグ、ならびに該誘導体の塩およびプロドラッグも考えられる。
【0046】
誘導体および上記の構造の変更に関して、変更を加えること、および誘導体を形成することは、厳密に言えば、化合物群を定義するために用いられるメンタルな行為であり、該変更を実験室で実際に行うことができるかどうか、または誘導体を上記の変更によって製造できるかどうかには関係がないことを強調すべきである。しかし、ある指定された変更によって誘導体を製造できてもできなくても、誘導体と上記の構造との違いは、当業者が、当分野で既知の慣例法を用いて過重な実験なしに本明細書に開示されている誘導体を製造できる程度のものである。
【0047】
【化27】

【0048】
α鎖は、上記構造中の実線円における基である。ω鎖は、上記構造中の破線円における基である。本発明の実施形態において、例えば下記に示す構造のように、上記誘導体は、ω鎖の変更なく、α鎖において上記の式と異なりうる:
【化28】

これらの化合物の医薬的に許容される塩およびプロドラッグも考えられる。
【0049】
下記の例に示すように、誘導体はまた、α鎖の変更なく、ω鎖において上記の式と異なりうる:
【化29】

これらの化合物の医薬的に許容される塩およびプロドラッグも考えられる。
【0050】
または、下記の例に示すように、誘導体は、αおよびω鎖の両方において異なっていてもよい:
【化30】

これらの化合物の医薬的に許容される塩およびプロドラッグも考えられる。
【0051】
構造の変化はいくつかの形態をとることができ、非水素原子を付加した場合、付加した原子を太字で示した下記の例のように、その原子および任意の必要とされる水素原子の付加によって構造が変化するが、残りの非水素原子は変化しない:
【化31】

これらの化合物の医薬的に許容される塩およびプロドラッグも考えられる。
【0052】
分子にメチル基またはメチレン基を付加することは、多くの場合に有用な変更であるが、下記の例のように、硫黄または酸素のような他の非水素原子を付加することも有用な場合がある:
【化32】

これらの化合物の医薬的に許容される塩およびプロドラッグも考えられる。
【0053】
非水素原子を除去した場合、欠失原子の元の位置を矢印で示した下記の例のように、該原子および任意の必要とされる水素原子の除去によって構造が変化するが、残りの非水素原子は変化しない:
【化33】

これらの化合物の医薬的に許容される塩およびプロドラッグも考えられる。
【0054】
非水素原子を置き換えた場合、置換原子を太字で示した下記の例のように、水素原子の数に任意の必要とされる調節を加えて、非水素原子が異なる非水素原子によって置き換えられる。
【化34】

これらの化合物の医薬的に許容される塩およびプロドラッグも考えられる。
【0055】
他の可能な変更は、下記に示すような、アルコールのカルボニルへの変換である:
【化35】

これらの化合物の医薬的に許容される塩およびプロドラッグも考えられる。
【0056】
他の変更は、下記の例のような、CONMe2、CONHMe、CONHEt、CON(OCH3)CH3、CONH2、CON(CH2CH2OH)2、CONH(CH2CH2OH)、CH2OH、P(O)(OH)2、CONHSO2CH3、SO2NH2、SO2N(CH32、SO2NH(CH3)、
【化36】

から成る群から選択される成分へのCO2Hの変換を包含する:
【0057】
【化37】

【0058】
【化38】

これらの化合物の医薬的に許容される塩およびプロドラッグも考えられる。
【0059】
テトラゾール基:
【化39】

は2つの互変異性形を有し、それらは、水性または生物学的媒質中で急速に相互変換し、従って相互に同等である。上記のテトラゾールの互変異性体を下記に示す:
【化40】

本明細書に開示される目的のために、全ての互変異性形はあらゆる点で同等であるとみなすべきである。テトラゾールが、置換基または他の何らかの対称性破壊性を有する場合、2つより以上の互変異性形が存在しうる。これらも相互に同等であるとみなされる。
【0060】
他の変更は、下記の例のように、フェニル成分を、ピリジニル、フリルまたはチエニル成分に変換することから成る:
【化41】

これらの化合物の医薬的に許容される塩およびプロドラッグも考えられる。
【0061】
他の変換は、下記の例のように、非水素原子1〜3個を有する置換基を、芳香環またはヘテロ芳香環に付加することから成る:
【化42】

これらの化合物の医薬的に許容される塩およびプロドラッグも考えられる。
【0062】
誘導体が、異なる数の変更を有すると妥当に解釈することができる場合、誘導体は、最も少ない妥当な数の変更を有すると考えられる。例えば、太字の分子修飾部分を有する下記の化合物は、規定構造に対して1つまたは2つの変更を有すると妥当に解釈することができる:
【化43】

【0063】
1つの考え方によれば、第一の変更は、エチル置換をフェニル環に付加することであり、第二の変更は、そのエチル置換基に、炭素原子を、それに付随する水素原子と共に付加することである。第二の考え方によれば、イソプロピル基をフェニル環に単に付加することによって、誘導体が得られる。上記に規定した規則によって、上記の化合物は1つの変更を有するものと定義される。従って、該構造に更なる変更を加えて、下記の例のような化合物を得ることができる:
【化44】

これらの化合物の医薬的に許容される塩およびプロドラッグも考えられる。
【0064】
いくつかの変更は、特に有用な化合物をもたらすと考えられる。本発明の範囲を限定するものではないが、特定の化合物において、下記の例のように、炭素原子を酸素原子または硫黄原子で置き換える。特に、下記の6例のうちの5例におけるように、この変更をα鎖において行うのが有用である:
【化45】

これらの化合物の医薬的に許容される塩およびプロドラッグも考えられる。
【0065】
CH2、OまたはSの、ω鎖への付加も、下記のような特に有用な化合物を生じると考えられる:
【化46】

これらの化合物の医薬的に許容される塩およびプロドラッグも考えられる。
【0066】
本発明の範囲を限定するものではないが、特定の変更を2回行った場合に、特に有用な化合物が得られる。2回行った場合に有用な変更は、硫黄原子または酸素原子での炭素原子の置き換え、およびフェニル環への置換基の付加である。
【0067】
硫黄原子または酸素原子での炭素原子の2つの置で換えによって得られる化合物の例を下記に示す:
【化47】

これらの化合物の医薬的に許容される塩およびプロドラッグも考えられる。
【0068】
フェニル環への置換基の2つの付加によって得られる化合物の例を下記に示す
【化48】

これらの化合物の医薬的に許容される塩およびプロドラッグも考えられる。
【0069】
本発明の範囲を限定するものではないが、変更の特定の組合せも特に有用な化合物を与える。特に、硫黄原子または酸素原子での炭素原子の置き換えと、フェニル環の変更との組合せは、特に有用な化合物を与える。例えば、硫黄原子または酸素原子での炭素原子の置き換え、およびフェニル環への置換基の付加は、下記に示すような特に有用な化合物を生じる:
【0070】
【化49】

これらの化合物の医薬的に許容される塩およびプロドラッグも考えられる。
【0071】
有用な化合物を生じる他の組合せは、下記の例のような、ピリジニル、フリルまたはチエニルでのフェニルの置き換え、および硫黄原子または酸素原子での炭素原子の置き換えである:
【化50】

これらの化合物の医薬的に許容される塩およびプロドラッグも考えられる。
【0072】
有用な化合物を生じる他の組合せは、下記の例のような、ピリジニル、フリルまたはチエニルでのフェニルの置き換え、およびヘテロアリール環への置換基の付加である:
【化51】

これらの化合物の医薬的に許容される塩およびプロドラッグも考えられる。
【0073】
医薬組成物は、少なくとも1種の本発明化合物または医薬的に許容し得るその酸付加塩の処置有効量を活性成分として、眼科的に許容し得る通常の薬剤賦形剤と組み合わせることによって、および眼への局所適用に適当な単位用量形態を形成することによって調製し得る。処置有効量は通例、液体製剤中約0.0001〜5%(w/v)、好ましくは約0.001〜1.0%(w/v)である。
【0074】
眼科的な適用のためには、主な賦形剤として生理食塩液を用いて液剤を調製することが好ましい。そのような眼用液剤のpHは、適当な緩衝系によって6.5〜7.2に保つことが好ましい。このような製剤は、医薬的に許容し得る通常の保存剤、安定剤および界面活性剤をも含有し得る。
【0075】
本発明の医薬組成物中に使用し得る好ましい保存剤は、塩化ベンザルコニウム、クロロブタノール、チメロサール、酢酸フェニル水銀および硝酸フェニル水銀を包含するが、これらに限定されるものではない。好ましい界面活性剤は、例えば、Tween 80である。同様に、本発明の眼用製剤中に種々の好ましい賦形剤を使用し得る。このような賦形剤は、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポロキサマー、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよび精製水を包含するが、これらに限定されるものではない。
【0076】
必要に応じて、または好都合に、浸透圧調整剤を添加し得る。浸透圧調整剤は、塩、とりわけ塩化ナトリウム、塩化カリウム、マンニトールおよびグリセリンを包含するが、これらに限定されるものではなく、眼科的に許容し得る他の適当な浸透圧調整剤も使用し得る。
【0077】
眼科的に許容し得る製剤が得られるのであれば、pH調整のためにどのような緩衝剤および手段を用いてもよい。緩衝剤は、酢酸、クエン酸、リン酸およびホウ酸の緩衝剤を包含する。製剤のpHを調整するために、必要に応じて酸または塩基を使用し得る。
【0078】
同様に、本発明において使用するための眼科的に許容し得る抗酸化剤は、メタ重亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、アセチルシステイン、ブチル化ヒドロキシアニソールおよびブチル化ヒドロキシトルエンを包含するが、それらに限定されるものではない。
【0079】
本発明の眼用製剤が含有し得る他の佐剤成分はキレート剤である。好ましいキレート剤はエデト酸二ナトリウムであるが、その代わりに、またはそれと組み合わせて他のキレート剤も使用し得る。
【0080】
上記成分は通例、次のような量で使用する:

【0081】
本発明の活性化合物の実際の用量は、化合物によって、および処置する症状によって異なる。当業者はその知識の範囲内で、適当な用量を選択することができる。
本発明の眼用製剤は、眼への適用を容易にするよう、計量適用に適した形態(例えばドロッパー付き容器)に充填することが好都合である。滴下適用に適した容器は通例、不活性で無毒性の適当なプラスチック材料製であり、液剤を通例約0.5〜15ml収容する。
本発明を以下の実施例によってさらに説明するが、実施例は本発明を制限するものではない。
【実施例1】
【0082】
7-[2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-オクタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-イン酸メチルエステル
段階1. 6-(tert-ブチル-ジメチル-シラニルオキシメチル)-ピペリジン-2-オン
イミダゾール(1.16g、17.0mmol)およびtert-ブチルジメチルシリルクロリド(1.18g、7.85mmol)を、DMF(10mL)中のラセミ6-ヒドロキシメチル-ピペリジン-2-オン(Huangら、Synth. Commun. 1989, 19, 3485-3496によってラセミα-アミノアジピン酸から製造;921mg、7.14mmol)の溶液に、0℃で順次に添加した。反応混合物を室温に温め、室温で17時間撹拌した。ベンゼンおよびEtOAc(3:7、200mL)を添加し、溶液をブライン(3x50mL)で洗浄した。有機相を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2→3% MeOH/CH2Cl2、勾配)によって残渣を精製して、6-(tert-ブチル-ジメチル-シラニルオキシメチル)-ピペリジン-2-オン1.53g(88%)を白色固形物として得た。
【0083】
段階2. 7-[2-tert-ブチル-ジメチル-シラニルオキシメチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-イン酸メチルエステル
水素化ナトリウム(油中60%分散物、219mg、5.27mmol)を、DMF(10mL)中の6-(tert-ブチル-ジメチル-シラニルオキシメチル)-ピペリジン-2-オン(1.27g、5.21mmol)の溶液に、室温で添加した。1時間後、DMF(2mL)中のメチル7-ヨードヘプタ-5-イノエート(1.52g、5.73mmol)をカニューレで添加した。室温で18時間後、HCl水溶液(0.5M、15mL)の添加によって反応を鎮め、混合物をEtOAc(3x30mL)で抽出した。合わした有機相をブライン(3x20mL)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2→40% EtOAc/CH2Cl2、勾配)によって残渣を精製して、7-[2-tert-ブチル-ジメチル-シラニルオキシメチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-イン酸メチルエステル1.04g(53%)を得た。
【0084】
段階3. 7-(2-ヒドロキシメチル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ヘプタ-5-イン酸メチルエステル
プラスチック製シンチレーションバイアル中で、弗化水素-ピリジン(2.5mL)を、アセトニトリル(5.0mL)中の7-[2-tert-ブチル-ジメチル-シラニルオキシメチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-イン酸メチルエステル(1.07g、2.80mmol)の溶液に添加した。室温で3.5時間後、反応をNaHCO3飽和水溶液(70mL)で鎮め、混合物をEtOAc(3x50mL)で抽出した。合わした有機相をブライン(50mL)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2→3% MeOH/CH2Cl2、勾配)によって残渣を精製して、7-(2-ヒドロキシメチル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ヘプタ-5-イン酸メチルエステル724mg(97%)を得た。
【0085】
段階4. 7-(2-ホルミル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ヘプタ-5-イン酸メチルエステル
1-(3-(ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミドヒドロクロリド(EDCI、530mg、2.76mmol)およびDMSO(0.26mL、3.68mmol)を、ベンゼン(7.0mL)中の7-(2-ヒドロキシメチル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ヘプタ-5-イン酸メチルエステル(246mg、0.92mmol)の溶液に、室温で順次に添加した。混合物を0℃に冷却し、ピリジニウムトリフルオロアセテート(196mg、1.01mmol)を添加した。反応を室温に温め、次に、室温で2.5時間撹拌した。溶液を油状残渣からデカントし、残渣をベンゼン(3x5mL)で洗浄した。合わしたベンゼン相を真空濃縮して、粗7-(2-ホルミル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ヘプタ-5-イン酸メチルエステルを得、これをさらに精製せずに使用した。
【0086】
段階5. 7-[2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-オクタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-イン酸メチルエステル
水素化ナトリウム(油中60%分散物、37mg、0.91mmol)を、THF(4mL)中のジメチル2-オキソヘプチルホスホネート(217mg、0.83mmol)の溶液に、0℃で添加した。0℃で10分後、溶液を室温に温めた。室温で50分後、溶液を0℃に再冷却し、THF(2mL)中の7-(2-ホルミル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ヘプタ-5-イン酸メチルエステル(先の反応からの粗生成物、約0.92mmol)をカニューレで添加した。反応を室温に温めた。室温で18時間後、反応を酢酸および水(1:1、15mL)で鎮め、EtOAc(3x40mL)で抽出した。合わした有機相をブライン(50mL)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(10%→50%EtOAc/CH2Cl2、勾配)によって残渣を精製して、標記化合物175mg(58%)を得た。
【実施例2】
【0087】
7-[2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-オクタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-イン酸
ウサギ肝臓エステラーゼ(134単位/mg、3mg)を、アセトニトリル(0.3mL)およびpH7.2の燐酸塩緩衝液(3.0mL)中の7-[2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-オクタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-イン酸メチルエステル(18mg、0.45mmol)の溶液に添加した。18.5時間後、アセトニトリル(10mL)を添加し、反応混合物を真空下に濃縮乾固した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2→3%MeOH/CH2Cl2、勾配)によって残渣を精製して、標記化合物17mg(97%)を得た。
【実施例3】
【0088】
(Z)-7-[2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-オクタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル
50mLの丸底フラスコに、塩化ニッケル(II)(273mg、2.10mmol)および水素化硼素ナトリウム(40mg、1.05mmol)を装填し、次に、95%エタノール(2.0mL)を添加した。混合物が直ぐに黒色になった。室温で15分後、エチレンジアミン(0.23mL、3.36mmol)を添加した。室温でさらに15分後、95%エタノール(2.0mL)中の7-[2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-オクタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-イン酸メチルエステル(152mg、0.42mmol)をカニューレで添加した。排気および水素の再充填(3x)によって水素雰囲気を設定し、反応混合物を水素のバルーン下に19時間撹拌した。反応混合物をセライトで濾過し、エタノールで洗浄し、濾液を真空濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィー(10→50%EtOAc/CH2Cl2、勾配)によって、得られた残渣を精製して、標記化合物65mg(43%)を得た。
【実施例4】
【0089】
(Z)-7-[2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-オクタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-エン酸
実施例2の手順によって、(Z)-7-[2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-オクタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル(9mg、0.025mmol)を標記化合物5mg(56%)に変換した。
【実施例5】
【0090】
7-[2-オキソ-6-(3-オキソ-オクチル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル
炭素上パラジウム(10wt%、5mg)を、MeOH(3.0mL)中の(Z)-7-[2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-オクタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル(40mg、0.11mmol)の溶液に添加した。排気および水素の再充填(3x)によって水素雰囲気を設定し、反応混合物を水素のバルーン下に19時間撹拌した。反応混合物をセライトで濾過し、MeOHで洗浄し、濾液を真空濃縮して、標記化合物38mg(94%)を得た。
【実施例6】
【0091】
7-[2-オキソ-6-(3-オキソ-オクチル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸
実施例2の手順によって、7-[2-オキソ-6-(3-オキソ-オクチル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル(14mg、0.038mmol)を、標記化合物13mg(97%)に変換した。
【実施例7】
【0092】
7-[2-(3-ヒドロキシ-オクチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル
水素化硼素ナトリウム(24mg、0.63mmol)、次に、MeOH(2滴)を、CH2Cl2(1.0mL)中の7-[2-オキソ-6-(3-オキソ-オクチル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル(23mg、0.063mmol)の溶液に、0℃で添加した。混合物を室温に温めた。室温で4時間後、反応をHCl(1.0M水溶液)で鎮め、EtOAc(3x10mL)で抽出した。合わした有機相をNaHCO3飽和水溶液(15mL)およびブライン(15mL)で洗浄し、次に、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2→3%MeOH/CH2Cl2、勾配)によって残渣を精製して、標記化合物14mg(61%)を得た。
【実施例8】
【0093】
7-[2-(3-ヒドロキシ-オクチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸
実施例2の手順によって、7-[2-(3-ヒドロキシ-オクチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル(11.5mg、0.031mmol)を、標記化合物6mg(53%)に変換した。
【実施例9】
【0094】
(Z)-7-[2-((E)-3-ヒドロキシ-オクタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル
実施例7の手順によって、(Z)-7-[2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-オクタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル(32mg、0.087mmol)を、標記化合物25mg(78%)に変換した。
【実施例10】
【0095】
(Z)-7-[2-((E)-3-ヒドロキシ-オクタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-エン酸
実施例2の手順によって、(Z)-7-[2-((E)-3-ヒドロキシ-オクタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル(10mg、0.028mmol)を、標記化合物5mg(52%)に変換した。
【実施例11】
【0096】
7-[2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-オクタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル
段階1. 7-(2-ヒドロキシメチル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ヘプタン酸メチルエステル
炭素上パラジウム(10wt%、20mg)を、MeOH(6.0mL)中の7-(2-ヒドロキシメチル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ヘプタ-5-イン酸メチルエステル(180mg、0.67mmol)の溶液に添加した。排気および水素の再充填(3x)によって水素雰囲気を設定し、反応混合物を水素のバルーン下に23時間撹拌した。反応混合物をセライトで濾過し、MeOHで洗浄し、濾液を真空濃縮して、7-(2-ヒドロキシメチル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ヘプタン酸メチルエステル184mg(定量的)を得た。
【0097】
段階2. 7-(2-ホルミル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ヘプタン酸メチルエステル
EDCI(212mg、1.10mmol)およびDMSO(0.10mL、1.48mmol)を、ベンゼン(4.0mL)中の7-(2-ヒドロキシメチル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ヘプタン酸メチルエステル(100mg、0.37mmol)の溶液に、室温で順次に添加した。混合物を0℃に冷却し、ピリジニウムトリフルオロアセテート(79mg、0.41mmol)を添加した。反応を室温に温め、次に、室温で3.5時間撹拌した。溶液を油状残渣からデカントし、残渣をベンゼン(3x3mL)で洗浄した。合わしたベンゼン相を真空濃縮して、粗7-(2-ホルミル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ヘプタン酸メチルエステルを得、これをさらに精製せずに使用した。
【0098】
段階3. 7-[2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-オクタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル
水素化ナトリウム(油中60%分散物、15mg、0.37mmol)を、THF(2mL)中のジメチル2-オキソヘプチルホスホネート(87mg、0.33mmol)の溶液に0℃で添加した。0℃で10分後、溶液を室温に温めた。室温で1時間後、溶液を0℃に再冷却し、THF(2mL)中の7-(2-ホルミル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ヘプタン酸メチルエステル(先の反応からの粗生成物、約0.37mmol)をカニューレで添加した。反応を室温に温めた。室温で17時間後、反応を酢酸(50%水溶液、20mL)で鎮め、EtOAc(3x20mL)で抽出した。合わした有機相をNaHCO3飽和水溶液(20mL)およびブライン(20mL)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2→2%MeOH/CH2Cl2、勾配)によって残渣を精製して、標記化合物128mg(95%)を得た。
【実施例12】
【0099】
7-[2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-オクタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸
実施例2の手順によって、7-[2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-オクタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル(17mg、0.048mmol)を変換して、シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2→2%MeOH/CH2Cl2、勾配)および分取薄層クロマトグラフィー(シリカ、5%MeOH/CH2Cl2)後に、標記化合物2mg(12%)を得た。
【実施例13】
【0100】
7-[2-((E)-3-ヒドロキシ-オクタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル
水素化硼素ナトリウム(42mg、1.10mmol)、次に、MeOH(0.38mL)を、CH2Cl2(1.13mL)中の7-[2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-オクタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル(40mg、0.11mmol)の溶液に、0℃で添加した。混合物を室温に温めた。室温で3時間後、反応をHCl水溶液(1.0M)で鎮め、EtOAc(3x10mL)で抽出した。合わした有機相をブライン(20mL)で洗浄し、次に、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮して、標記化合物40mg(99%)を得た。
【実施例14】
【0101】
7-[2-((E)-3-ヒドロキシ-オクタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸
実施例2の手順によって、7-[2-((E)-3-ヒドロキシ-オクタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル(18mg、0.049mmol)を標記化合物6mg(35%)に変換した。
【実施例15】
【0102】
7-[2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル
水素化ナトリウム(油中60%分散物、12mg、0.32mmol)を、THF(1.5mL)中のジメチル2-オキソ-3-フェニルプロピルホスホネート(70mg、0.29mmol)の溶液に0℃で添加した。0℃で10分後、溶液を室温に温めた。室温で50分後、溶液を0℃に再冷却し、THF(1.5mL)中の7-(2-ホルミル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ヘプタン酸メチルエステル(実施例11の段階2によって製造した粗生成物、約0.32mmol)をカニューレで添加した。反応を室温に温めた。室温で18時間後、反応を酢酸(50%水溶液、20mL)で鎮め、EtOAc(3x20mL)で抽出した。合わした有機相をNaHCO3飽和水溶液(30mL)およびブライン(30mL)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2→2%MeOH/CH2Cl2、勾配)によって残渣を精製して、標記化合物66mg(59%)を得た。
【実施例16】
【0103】
7-[2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸
実施例2の手順によって、7-[2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル(7mg、0.018mmol)を標記化合物2mg(30%)に変換した。
【実施例17】
【0104】
7-[2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル
水素化硼素ナトリウム(36mg、0.96mmol)、次に、MeOH(0.25mL)を、CH2Cl2(0.75mL)中の7-[2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル(37mg、0.096mmol)の溶液に、0℃で添加した。混合物を室温に温めた。室温で1.5時間後、反応をHCl(1.0M水溶液)で鎮め、EtOAc(3x10mL)で抽出した。合わした有機相をNaHCO3飽和水溶液(20mL)およびブライン(20mL)で洗浄し、次に、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2→3%MeOH/CH2Cl2、勾配)によって残渣を精製して、標記化合物32mg(86%)を得た。
【実施例18】
【0105】
7-[2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸
実施例2の手順によって、7-[2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル(10mg、0.026mmol)を標記化合物6.6mg(68%)に変換した。
【実施例19】
【0106】
7-[2-(3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル
炭素上パラジウム(10wt%、5mg)を、MeOH(2.0mL)中の7-[2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル(20mg、0.052mmol)の溶液に添加した。排気および水素の再充填(3x)によって水素雰囲気を設定し、反応混合物を水素のバルーン下に22時間撹拌した。反応混合物をセライトで濾過し、MeOHで洗浄し、濾液を真空濃縮して、標記化合物13mg(65%)を得た。
【実施例20】
【0107】
7-[2-(3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸
実施例2の手順によって、7-[2-(3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル(11mg、0.029mmol)を標記化合物3.5mg(32%)に変換した。
【実施例21】
【0108】
7-[2-オキソ-6-(3-オキソ-4-フェニル-ブチル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル
実施例19の手順によって、7-[2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル(20mg、0.052mmol)を標記化合物15mg(75%)に変換した。
【実施例22】
【0109】
7-[2-オキソ-6-(3-オキソ-4-フェニル-ブチル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸
実施例2の手順によって、7-[2-オキソ-6-(3-オキソ-4-フェニル-ブチル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル(12mg、0.031mmol)を標記化合物2.8mg(24%)に変換した。
【実施例23】
【0110】
7-[2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-イン酸メチルエステル
水素化ナトリウム(油中60%分散物、23mg、0.58mmol)を、THF(2.0mL)中のジメチル2-オキソ-3-フェニルプロピルホスホネート(171mg、0.64mmol)の溶液に0℃で添加した。0℃で10分後、溶液を室温に温めた。室温で50分後、溶液を0℃に再冷却し、THF(2.0mL)中の7-(2-ホルミル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ヘプタ-5-イン酸メチルエステル(実施例1の段階4によって製造した粗生成物、約0.64mmol)をカニューレで添加した。反応を室温に温めた。室温で18時間後、反応を酢酸(50%水溶液、20mL)で鎮め、EtOAc(3x20mL)で抽出した。合わした有機相をNaHCO3飽和水溶液(30mL)およびブライン(30mL)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(第1回 CH2Cl2→2%MeOH/CH2Cl2、勾配;第2回 CH2Cl2→30%EtOAc/CH2Cl2、勾配)によって残渣を精製して、標記化合物51mg(21%)を得た。
【実施例24】
【0111】
7-[2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-イン酸
実施例2の手順によって、7-[2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-イン酸メチルエステル(9mg、0.024mmol)を、標記化合物1.4mg(16%)に変換した。
【実施例25】
【0112】
(Z)-7-[2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル
丸底フラスコに、塩化ニッケル(II)(68mg、0.52mmol)および水素化硼素ナトリウム(9.9mg、0.26mmol)を装填し、次に、95%エタノール(1.0mL)を添加した。混合物が直ぐに黒色になった。室温で15分後、エチレンジアミン(56μL、0.84mmol)を添加した。室温でさらに15分後、95%エタノール(1.0mL)中の7-[2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-イン酸メチルエステル(40mg、0.10mmol)をカニューレで添加した。排気および水素の再充填(3x)によって水素雰囲気を設定し、反応混合物を水素のバルーン下に18時間撹拌した。反応混合物をセライトで濾過し、エタノールで洗浄し、濾液を真空濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2→30%EtOAc/CH2Cl2、勾配)によって、得られた残渣を精製して、標記化合物28mg(70%)を得た。
【実施例26】
【0113】
(Z)-7-[2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-エン酸
実施例2の手順によって、(Z)-7-[2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル(9.2mg、0.024mmol)を、標記化合物8mg(90%)に変換した。
【実施例27】
【0114】
(Z)-7-[2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル
水素化硼素ナトリウム(16mg、0.42mmol)、次に、MeOH(0.25mL)を、CH2Cl2(0.75mL)中の(Z)-7-[2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル(16mg、0.042mmol)の溶液に、0℃で添加した。混合物を室温に温めた。室温で2.5時間後、反応をHCl水溶液(1.0M)で鎮め、EtOAc(3x15mL)で抽出した。合わした有機相をNaHCO3飽和水溶液(15mL)およびブライン(15mL)で洗浄し、次に、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2→50%EtOAc/CH2Cl2、勾配)によって残渣を精製して、標記化合物10mg(62%)を得た。
【実施例28】
【0115】
(Z)-7-[2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-エン酸
実施例2の手順によって、(Z)-7-[2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル(8.5mg、0.022mmol)を、標記化合物2.4mg(29%)に変換した。
【実施例29】
【0116】
7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル
段階1. (R)-6-(tert-ブチルジメチルシラニルオキシメチル)-ピペリジン-2-オン イミダゾール(773mg、11.4mmol)およびtert-ブチルジメチルシリルクロリド(787mg、5.22mmol)を、DMF(8mL)中の(R)-6-ヒドロキシメチル-ピペリジン-2-オン(Huangら、Synth. Commun. 1989, 19, 3485-3496によってD-α-アミノアジピン酸から製造;613mg、4.75mmol)の溶液に、0℃で順次に添加した。反応混合物を室温に温め、室温で20時間撹拌した。ベンゼンおよびEtOAc(3:7、200mL)を添加し、溶液をブライン(3x50mL)で洗浄した。有機相を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2→3% MeOH/CH2Cl2、勾配)によって残渣を精製して、(R)-6-(tert-ブチルジメチルシラニルオキシメチル)-ピペリジン-2-オン1.13g(98%)を白色固形物として得た。
【0117】
段階2. 7-[(R)-2-tert-ブチルジメチルシラニルオキシメチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-イン酸メチルエステル
水素化ナトリウム(油中60%分散物、195mg、4.87mmol)を、DMF(8mL)中の(R)-6-(tert-ブチルジメチルシラニルオキシメチル)-ピペリジン-2-オン(1.13g、4.64mmol)の溶液に、室温で添加した。1時間後、DMF(2mL)中のメチル7-ヨードヘプタ-5-イノエート(1.35g、5.07mmol)をカニューレで添加した。室温で18時間後、HCl水溶液(0.5M、25mL)の添加によって反応を鎮め、混合物をEtOAc(3x50mL)で抽出した。合わした有機相をNaHCO3飽和水溶液(50mL)およびブライン(3x50mL)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2→50% EtOAc/CH2Cl2、勾配)によって残渣を精製して、7-[(R)-2-tert-ブチルジメチルシラニルオキシメチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-イン酸メチルエステル713mg(40%)を得た。
【0118】
段階3. 7-((R)-2-ヒドロキシメチル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ヘプタ-5-イン酸メチルエステル
プラスチック製シンチレーションバイアル中で、弗化水素-ピリジン(2mL)を、アセトニトリル(4.0mL)中の7-[(R)-2-tert-ブチルジメチルシラニルオキシメチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-イン酸メチルエステル(705g、1.85mmol)の溶液に添加した。室温で3.5時間後、反応をNaHCO3飽和水溶液(50mL)で鎮め、混合物をEtOAc(3x30mL)で抽出した。合わした有機相をブライン(50mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濾過し、真空濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2→3% MeOH/CH2Cl2、勾配)によって残渣を精製して、7-((R)-2-ヒドロキシメチル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ヘプタ-5-イン酸メチルエステル347mg(70%)を得た。
【0119】
段階4. 7-((R)-2-ヒドロキシメチル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ヘプタン酸メチルエステル
炭素上パラジウム(10wt%、10mg)を、MeOH(3.0mL)中の7-((R)-2-ヒドロキシメチル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ヘプタ-5-イン酸メチルエステル(110mg、0.41mmol)の溶液に添加した。排気および水素の再充填(3x)によって水素雰囲気を設定し、反応混合物を水素のバルーン下に22時間撹拌した。反応混合物をセライトで濾過し、MeOHで洗浄し、濾液を真空濃縮して、7-((R)-2-ヒドロキシメチル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ヘプタン酸メチルエステル110mg(99%)を得た。
【0120】
段階5. 7-((R)-2-ホルミル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ヘプタン酸メチルエステル
EDCI(119mg、0.62mmol)およびDMSO(59μL、0.83mmol)を、ベンゼン(2.0mL)中の7-((R)-2-ヒドロキシメチル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ヘプタン酸メチルエステル(56mg、0.21mmol)の溶液に、室温で順次に添加した。混合物を0℃に冷却し、ピリジニウムトリフルオロアセテート(44mg、0.23mmol)を添加した。反応を室温に温め、次に、室温で3時間撹拌した。溶液を油状残渣からデカントし、残渣をベンゼン(3x2mL)で洗浄した。合わしたベンゼン相を真空濃縮して、粗7-((R)-2-ホルミル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ヘプタン酸メチルエステルを得、これをさらに精製せずに使用した。
【0121】
段階6. 7-[(R)-2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル
水素化ナトリウム(油中60%分散物、8.2mg、0.21mmol)を、THF(1.0mL)中のジメチル2-オキソ-3-フェニルプロピルホスホネート(45mg、0.19mmol)の溶液に、0℃で添加した。0℃で10分後、溶液を室温に温めた。室温で1時間後、溶液を0℃に再冷却し、THF(1.0mL)中の7-((R)-2-ホルミル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ヘプタン酸メチルエステル(先の反応からの粗生成物、約0.21mmol)をカニューレで添加した。反応を室温に温めた。室温で18時間後、反応を酢酸(50%水溶液、10mL)で鎮め、EtOAc(3x15mL)で抽出した。合わした有機相をNaHCO3飽和水溶液(20mL)およびブライン(20mL)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2→2%MeOH/CH2Cl2、勾配)によって残渣を精製して、7-[(R)-2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル36.5mg(51%)を得た。
【0122】
段階7. 7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル
水素化硼素ナトリウム(35mg、0.93mmol)、次に、MeOH(0.25mL)を、CH2Cl2(0.75mL)中の7-[(R)-2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル(36mg、0.093mmol)の溶液に、0℃で添加した。混合物を室温に温めた。室温で3時間後、反応をHCl水溶液(0.5M、5mL)で鎮め、EtOAc(3x10mL)で抽出した。合わした有機相をNaHCO3飽和水溶液(10mL)およびブライン(10mL)で洗浄し、次に、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。分取薄層クロマトグラフィー(シリカ、5%MeOH/CH2Cl2)によって残渣を精製して、標記化合物20mg(55%)を得た。
【実施例30】
【0123】
7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸
ウサギ肝臓エステラーゼ(134単位/mg、1mg)を、アセトニトリル(0.2mL)およびpH7.2の燐酸塩緩衝液(3.0mL)中の7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル(15mg、0.39mmol)の溶液に添加した。16.5時間後、アセトニトリル(5mL)を添加し、反応混合物を真空下に濃縮乾固した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2→2%MeOH/CH2Cl2、勾配)によって残渣を精製して、標記化合物8.7mg(60%)を得た。
【実施例31】
【0124】
7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-オクタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル
段階1. 7-[(R)-2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-オクタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸
水素化ナトリウム(油中60%分散物、7.2mg、0.18mmol)を、THF(1mL)中のジメチル2-オキソヘプチルホスホネート(47mg、0.19mmol)の溶液に、0℃で添加した。0℃で10分後、溶液を室温に温めた。室温で1時間後、溶液を0℃に再冷却し、THF(1mL)中の7-((R)-2-ホルミル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ヘプタン酸メチルエステル(実施例29の段階5によって製造した粗生成物;約0.20mmol)をカニューレで添加した。反応を室温に温めた。室温で17時間後、反応を酢酸水溶液(50%、5mL)で鎮め、EtOAc(3x10mL)で抽出した。合わした有機相をNaHCO3飽和水溶液(10mL)およびブライン(10mL)で洗浄し、次に、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2→2%MeOH/CH2Cl2、勾配)によって残渣を精製して、7-[(R)-2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-オクタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル59mg(90%)を得た。
【0125】
段階2. 7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-オクタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル
水素化硼素ナトリウム(28mg、0.74mmol)、次に、MeOH(0.25mL)を、CH2Cl2(0.75mL)中の7-[(R)-2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-オクタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル(55mg、0.15mmol)の溶液に、0℃で添加した。混合物を室温に温めた。室温で1時間後、反応をHCl水溶液(1.0M、2mL)で鎮め、EtOAc(3x10mL)で抽出した。合わした有機相をブライン(10mL)で洗浄し、次に、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮して、標記化合物55mg(99%)を得た。
【実施例32】
【0126】
7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-オクタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸
実施例2の手順によって、7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-オクタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル(23mg、0.063mmol)を、標記化合物10mg(45%)に変換した。
【実施例33】
【0127】
7-[(R)-2-(3-ヒドロキシ-オクチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル
炭素上パラジウム(10wt%、7mg)を、MeOH(3.0mL)中の7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-オクタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル(33mg、0.90mmol)の溶液に添加した。排気および水素の再充填(3x)によって水素雰囲気を設定し、反応混合物を水素のバルーン下に18.5時間撹拌した。反応混合物をセライトで濾過し、MeOHで洗浄し、濾液を真空濃縮して、標記化合物28mg(84%)を得た。
【実施例34】
【0128】
7-[(R)-2-(3-ヒドロキシ-オクチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸 実施例2の手順によって、7-[(R)-2-(3-ヒドロキシ-オクチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル(24mg、0.065mmol)を、標記化合物22mg(95%)に変換した。
【実施例35】
【0129】
【実施例36】
【0130】
[実施例35および実施例36]
7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-オクタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-イン酸メチルエステルおよび(R)-1-(7-ヒドロキシ-ヘプタ-2-イニル)-6-((E)-3-ヒドロキシ-オクタ-1-エニル)-ピペリジン-2-オン
段階1. 7-((R)-2-ホルミル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ヘプタ-5-イン酸メチルエステル
EDCI(127mg、0.66mmol)およびDMSO(62μL、0.87mmol)を、ベンゼン(2.0mL)中の7-((R)-2-ヒドロキシメチル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ヘプタ-5-イン酸メチルエステル(実施例29の段階3によって製造;59mg、0.22mmol)の溶液に、室温で順次に添加した。混合物を0℃に冷却し、ピリジニウムトリフルオロアセテート(47mg、0.24mmol)を添加した。反応を室温に温め、次に、室温で2時間撹拌した。溶液を油状残渣からデカントし、残渣をベンゼン(3x2mL)で洗浄した。合わしたベンゼン相を真空濃縮して、粗7-((R)-2-ホルミル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ヘプタ-5-イン酸メチルエステルを得、これをさらに精製せずに使用した。
【0131】
段階2. 7-[(R)-2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-オクタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-イン酸メチルエステル
水素化ナトリウム(油中60%分散物、8.8mg、0.22mmol)を、THF(1mL)中のジメチル2-オキソヘプチルホスホネート(52mg、0.23mmol)の溶液に、0℃で添加した。0℃で10分後、溶液を室温に温めた。室温で1時間後、溶液を0℃に再冷却し、THF(1mL)中の7-((R)-2-ホルミル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ヘプタ-5-イン酸メチルエステル(先の反応からの粗生成物、約0.22mmol)をカニューレで添加した。反応を室温に温めた。室温で18.5時間後、反応を酢酸水溶液(50%、5mL)で鎮め、EtOAc(3x10mL)で抽出した。合わした有機相をNaHCO3飽和水溶液(10mL)およびブライン(10mL)で洗浄し、次に、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2→2%MeOH/CH2Cl2、勾配)によって残渣を精製して、7-[(R)-2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-オクタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-イン酸メチルエステル68mg(85%)を得た。
【0132】
段階3. 7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-オクタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-イン酸メチルエステルおよび(R)-1-(7-ヒドロキシ-ヘプタ-2-イニル)-6-((E)-3-ヒドロキシ-オクタ-1-エニル)-ピペリジン-2-オン
水素化硼素ナトリウム(35mg、0.93mmol)、次に、MeOH(0.25mL)を、CH2Cl2(1.0mL)中の7-[(R)-2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-オクタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-イン酸メチルエステル(68mg、0.19mmol)の溶液に、0℃で添加した。混合物を室温に温めた。室温で1時間後、反応をHCl水溶液(1.0M、3mL)で鎮め、EtOAc(3x10mL)で抽出した。合わした有機相をブライン(20mL)で洗浄し、次に、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2→3%MeOH/CH2Cl2、勾配)によって残渣を精製して、7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-オクタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-イン酸メチルエステル26mg(38%)および(R)-1-(7-ヒドロキシ-ヘプタ-2-イニル)-6-((E)-3-ヒドロキシ-オクタ-1-エニル)-ピペリジン-2-オン5.3mg(8%)を得た。
【実施例37】
【0133】
(Z)-7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-オクタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル
炭素上パラジウム(10wt%、3mg)を、MeOH(2.0mL)中の7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-オクタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-イン酸メチルエステル(13.5mg、0.037mmol)の溶液に添加した。排気および水素の再充填(3x)によって水素雰囲気を設定し、反応混合物を水素のバルーン下に23時間撹拌した。反応混合物をセライトで濾過し、エタノールで洗浄し、濾液を真空濃縮して、標記化合物13.2mg(97%)を得た。
【実施例38】
【0134】
(Z)-7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-オクタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-エン酸
実施例2の手順によって、(Z)-7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-オクタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル(10.5mg、0.029mmol)を、標記化合物1.3mg(13%)に変換した。
【実施例39】
【0135】
(Z)-7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル
段階1. 7-((R)-2-ヒドロキシメチル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル) -ヘプタ-5-エン酸メチルエステル
95%エタノール(0.5mL)を、塩化ニッケル(II)(105mg、0.81mmol)および水素化硼素ナトリウム(15mg、0.40mmol)の混合物に添加した。混合物が直ぐに黒色になった。室温で15分後、エチレンジアミン(86μL、1.29mmol)を添加した。室温で15分後、95%エタノール(1.0mL)中の7-((R)2-ヒドロキシメチル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ヘプタ-5-イン酸メチルエステル(実施例1の段階3より;43.3mg、0.16mmol)の溶液をカニューレで添加した。排気および水素の再充填(3x)によって水素雰囲気を設定し、反応混合物を水素のバルーン下に19時間撹拌した。反応混合物をセライトで濾過し、エタノールで洗浄し、濾液を真空濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2→3%MeOH/CH2Cl2、勾配)によって残渣を精製して、7-((R)-2-ヒドロキシメチル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル) -ヘプタ-5-エン酸メチルエステル16.7mg(38%)を得た。
【0136】
段階2. 7-((R)-2-ホルミル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル
EDCI(36mg、0.19mmol)およびDMSO(18μL、0.25mmol)を、ベンゼン(1.0mL)中の7-((R)-2-ヒドロキシメチル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル(16.7mg、0.062mmol)の溶液に、室温で順次に添加した。混合物を0℃に冷却し、ピリジニウムトリフルオロアセテート(13.2mg、0.068mmol)を添加した。反応を室温に温め、次に、室温で2.5時間撹拌した。溶液を油状残渣からデカントし、残渣をベンゼン(3x1mL)で洗浄した。合わしたベンゼン相を真空濃縮して、粗7-((R)-2-ホルミル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ヘプタ-5-エン酸メチルエステルを得、これをさらに精製せずに使用した。
【0137】
段階3. 7-[(R)-2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル
水素化ナトリウム(油中60%分散物、2.5mg、0.063mmol)を、THF(0.3mL)中のジメチル2-オキソ-3-フェニルプロピルホスホネート(14mg、0.058mmol)の溶液に、0℃で添加した。0℃で1時間後、THF(0.7mL)中の7-((R)-2-ホルミル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル(先の反応からの粗生成物;約0.062mmol)をカニューレで添加した。反応を室温に温めた。室温で18時間後、反応を酢酸(50%水溶液、5mL)で鎮め、EtOAc(3x5mL)で抽出した。合わした有機相をブライン(10mL)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2→25%EtOAc/CH2Cl2、勾配)によって残渣を精製して、7-[(R)-2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル10mg(42%)を得た。
【0138】
段階4. 7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル
水素化硼素ナトリウム(2.0mg、0.053mmol)、次に、MeOH(0.1mL)を、CH2Cl2(0.5mL)中の7-[(R)-2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル(10mg、0.026mmol)の溶液に、0℃で添加した。混合物を室温に温めた。室温で10分後、反応をHCl水溶液(1.0M、1mL)で鎮め、EtOAc(3x5mL)で抽出した。合わした有機相をブライン(10mL)で洗浄し、次に、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2→2%MeOH/CH2Cl2、勾配)によって残渣を精製して、標記化合物9.9mg(98%)を得た。
【実施例40】
【0139】
(Z)-7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-エン酸
実施例2の手順によって、(Z)-7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル(6.9mg、0.018mmol)を、標記化合物2.0mg(30%)に変換した。
【実施例41】
【0140】
7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-イン酸メチルエステル
段階1. 7-[(R)-2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-イン酸メチルエステル
水素化ナトリウム(油中60%分散物、3.8mg、0.095mmol)を、THF(0.5mL)中のジメチル2-オキソ-3-フェニルプロピルホスホネート(21mg、0.087mmol)の溶液に、0℃で添加した。0℃で1時間後、THF(0.5mL)中の7-((R)-2-ホルミル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ヘプタ-5-イン酸メチルエステル(実施例7の段階1によって製造した粗生成物、約0.095mmol)をカニューレで添加した。反応を室温に温めた。室温で17.5時間後、反応を酢酸(50%水溶液、5mL)で鎮め、EtOAc(3x5mL)で抽出した。合わした有機相をブライン(10mL)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2→30%EtOAc/CH2Cl2、勾配)によって残渣を精製して、7-[(R)-2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-イン酸メチルエステル14mg(42%)を得た。
【0141】
段階2. 7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-イン酸メチルエステル
水素化硼素ナトリウム(2mg、0.053mmol)、次に、MeOH(0.1mL)を、CH2Cl2(0.5mL)中の7-[(R)-2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-イン酸メチルエステル(14mg、0.037mmol)の溶液に、0℃で添加した。混合物を室温に温めた。室温で30分後、反応をHCl水溶液(1.0M、1mL)で鎮め、EtOAc(3x5mL)で抽出した。合わした有機相をブライン(10mL)で洗浄し、次に、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2→2%MeOH/CH2Cl2、勾配)によって残渣を精製して、標記化合物11mg(78%)を得た。
【実施例42】
【0142】
7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-イン酸
実施例2の手順によって、7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-イン酸メチルエステル(8.7mg、0.023mmol)を、標記化合物4.1mg(49%)に変換した。
【実施例43】
【0143】
7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸イソプロピルエステル
7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸(9.7mg、0.026mmol)、1-イソプロピル-3-p-トリルトリアゼン(5mg、0.028mmol)およびアセトン(0.5mL)の混合物を、室温で18時間撹拌した。反応をNH4Cl飽和水溶液(2mL)で鎮め、CH2Cl2(3x3mL)で抽出した。合わした有機相を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(50%CH2Cl2/ヘキサン→CH2Cl2→2%MeOH/CH2Cl2、勾配)によって残渣を精製して、標記化合物5.1mg(47%)を得た。
【実施例44】
【0144】
7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸アミド
トリエチルアミン(9μL、0.065mmol)を、CH2Cl2(0.3mL)中の7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸(11.3mg、0.030mmol)の溶液に、室温で添加した。0℃に冷却した後、エチルクロロホルメート(3.2μL、0.033mmol)を添加した。0℃で1時間後、アンモニアの溶液(1,4-ジオキサン中0.5M、0.3mL、0.15mmol)を添加し、反応混合物を室温に温めた。室温で18時間後、反応混合物をEtOAc(10mL)で希釈し、HCl水溶液(0.5M、3mL)、NaHCO3飽和水溶液(5mL)およびブライン(5mL)で洗浄し、次に、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2→3%MeOH/CH2Cl2、勾配)によって残渣を精製して、標記化合物3.5mg(31%)を得た。
【実施例45】
【0145】
【実施例46】
【0146】
[実施例45および実施例46]
7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸イソプロピルエステル(HPLCによってより速く溶離するジアステレオマー)および7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸イソプロピルエステル(HPLCによってより遅く溶離するジアステレオマー)
20%EtOAc/ヘキサン(1.75mL)に溶解した実施例15の2つのジアステレオマー(47mg、0.11mmol)を、Waters 2996 PDA検出器および寸法9.4x500mmのWhatman Partisil(登録商標)10カラムを使用するWaters 600 HPLC装置によって3バッチ(0.5mL、0.5mLおよび0.75mL)で分離した。EtOAc(溶離剤)および流速8mL/分を使用して、第一ジアステレオマー(合計分離量7.8mg)が18分で溶離し、第二ジアステレオマー(合計分離量9mg)が22分で溶離した。
【実施例47】
【0147】
7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-イン酸イソプロピルエステル
1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(15μL、0.10mmol)を、アセトン(0.68mL)中の7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-イン酸(25mg、0.068mmol)の溶液に、室温で添加した。5分後、2-ヨードプロパン(34μL、0.34mmol)を添加した。室温で18時間後、反応混合物をEtOAc(25mL)で希釈し、HCl水溶液(0.5M、10mL)、NaHCO3飽和水溶液(10mL)およびブライン(10mL)で洗浄し、次に、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2→5%MeOH/CH2Cl2、勾配)によって残渣を精製して、標記化合物13mg(47%)を得た。
【実施例48】
【0148】
【実施例49】
【0149】
[実施例48および実施例49]
7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-イン酸イソプロピルエステル(HPLCによってより速く溶離するジアステレオマー)および7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-イン酸イソプロピルエステル(HPLCによってより遅く溶離するジアステレオマー)
EtOAc(0.75mL)に溶解した実施例19の2つのジアステレオマー(11mg、0.027mmol)を、Waters 2996 PDA検出器および寸法22x500mmのWhatman Partisil(登録商標)10カラムを使用するWaters 600 HPLC装置によって分離した。EtOAc(溶離剤)および流速10mL/分を使用して、第一ジアステレオマー(3mg)が40分で溶離し、第二ジアステレオマー(3mg)が44分で溶離した。
【実施例50】
【0150】
{4-[(R)-2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ブトキシ}-酢酸メチルエステル(図1)
段階1. (R)-6-(1-エトキシエトキシメチル)-ピペリジン-2-オン
エチルビニルエーテル(1.68mL、17.5mmol)およびトリフルオロ酢酸(0.1mL)を、CHCl3(10mL)中の(R)-6-ヒドロキシメチルピペリジン-2-オン(Huangら、Synth. Commun. 1989, 19, 3485-3496によってD-α-アミノアジピン酸から製造;1.62g、12.5mmol)の溶液に、室温で順次に添加した。反応混合物を室温で18時間撹拌し、次に、NaHCO3飽和水溶液(100mL)を添加し、混合物をCH2Cl2(3x75mL)で抽出した。合わした有機相を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2→4% MeOH/CH2Cl2、勾配)によって残渣を精製して、(R)-6-(1-エトキシエトキシメチル)-ピペリジン-2-オン2.03g(80%)を得た。
【0151】
段階2. {(Z)-4-[(R)-2-(1-エトキシエトキシメチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸エチルエステル
水素化ナトリウム(油中60%分散物、402mg、10.0mmol)を、DMF(15mL)中の(R)-6-(1-エトキシエトキシメチル)-ピペリジン-2-オン(2.02g、10.0mmol)の溶液に、0℃で添加した。1時間後、DMF(10mL)中の沃化カリウム(1.66g、10.0mmol)および((Z)-4-クロロ-ブタ-2-エニルオキシ)-酢酸エチルエステル(PCT 2003/007941によって製造;3.09g、16.0mmol)の溶液を、カニューレで添加した。反応を室温に温めた。室温で18時間後、NaHCO3飽和水溶液(100mL)の添加によって反応を鎮め、混合物をEtOAc(3x100mL)で抽出した。合わした有機相をブライン(3x100mL)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(10%EtOAc/CH2Cl2→60%EtOAc/CH2Cl2、勾配)によって残渣を精製して、{(Z)-4-[(R)-2-(1-エトキシエトキシメチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸エチルエステル1.10g(31%)を得た。
【0152】
段階3. [(Z)-4-((R)-2-ヒドロキシメチル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ブタ-2-エニルオキシ]-酢酸メチルエステル
p-トルエンスルホン酸水化物(620mg、3.26mmol)を、MeOH(10mL)中の{(Z)-4-[(R)-2-(1-エトキシエトキシメチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸エチルエステル(1.10g、3.08mmol)の溶液に添加した。室温で17時間後、反応をNaHCO3飽和水溶液(20mL)で鎮め、混合物をCH2Cl2(3x30mL)で抽出した。合わした有機相を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(40%EtOAc/CH2Cl2→60%EtOAc/CH2Cl2、勾配、次に、7%MeOH/CH2Cl2)によって残渣を精製して、[(Z)-4-((R)-2-ヒドロキシメチル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ブタ-2-エニルオキシ]-酢酸メチルエステル538mg(64%)を得た。
【0153】
段階4. [4-((R)-2-ヒドロキシメチル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ブトキシ]-酢酸メチルエステル
炭素上パラジウム(10wt%、25mg)を、MeOH(5.0mL)中の[(Z)-4-((R)-2-ヒドロキシメチル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ブタ-2-エニルオキシ]-酢酸メチルエステル(318mg、1.17mmol)の溶液に添加した。排気および水素の再充填(3x)によって水素雰囲気を設定し、反応混合物を水素のバルーン下に2.25時間撹拌した。反応混合物をセライトで濾過し、MeOHで洗浄し、濾液を真空濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(30%EtOAc/CH2Cl2→50%EtOAc/CH2Cl2、勾配、次に、2%MeOH/CH2Cl2→5%MeOH/CH2Cl2)によって残渣を精製して、[4-((R)-2-ヒドロキシメチル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ブトキシ]-酢酸メチルエステル285mg(89%)を得た。
【0154】
段階5. [4-((R)-2-ホルミル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ブトキシ]-酢酸メチルエステル
CH2Cl2(1.0mL)中の塩化オキサリル(0.15mL、1.76mmol)の溶液を、CH2Cl2(1.0mL)中のDMSO(0.16mL、2.25mmol)の溶液に、-78℃で添加した。-78℃で15分後、CH2Cl2(1.5mL)中の[4-((R)-2-ヒドロキシメチル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ブトキシ]-酢酸メチルエステル(240mg、0.88mmol)の溶液を、カニューレで添加した。-78℃で20分後、トリエチルアミン(0.37mL、2.65mmol)を添加した。-78℃で20分後、混合物を0℃に温めた。0℃で30分後、反応を室温に温めた。室温で45分後、NaHCO3飽和水溶液(15mL)を添加し、混合物をCH2Cl2(3x15mL)で抽出した。合わした有機相を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(40%→70%EtOAc/CH2Cl2、勾配)によって残渣を精製して、[4-((R)-2-ホルミル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ブトキシ]-酢酸メチルエステル96mg(40%)を得た。
【0155】
段階6. {4-[(R)-2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ブトキシ}-酢酸メチルエステル
水素化ナトリウム(油中60%分散物、14mg、0.35mmol)を、THF(1.0mL)中のジメチル2-オキソ-3-フェニルプロピルホスホネート(83mg、0.34mmol)の溶液に、0℃で添加した。0℃で1時間後、THF(1mL)中の[4-((R)-2-ホルミル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ブトキシ]-酢酸メチルエステル(94mg、0.35mmol)を、カニューレで添加した。反応を室温に温めた。室温で22時間後、NH4Cl飽和水溶液(10mL)で反応を鎮め、EtOAc(3x15mL)で抽出した。合わした有機相をブライン(20mL)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(30%→50%EtOAc/CH2Cl2、勾配)によって残渣を精製して、標記化合物42mg(31%)を得た。
【実施例51】
【0156】
{4-[(R)-2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ブトキシ}-酢酸
実施例2の手順によって、{4-[(R)-2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ブトキシ}-酢酸メチルエステル(10mg、0.026mmol)を、標記化合物7.7mg(80%)に変換した。
【実施例52】
【0157】
{4-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブトキシ}-酢酸メチルエステル
水素化硼素ナトリウム(4mg、0.11mmol)、次に、MeOH(0.25mL)を、CH2Cl2(0.75mL)中の{4-[(R)-2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ブトキシ}-酢酸メチルエステル(28mg、0.072mmol)の溶液に、0℃で添加した。混合物を室温に温めた。室温で40分後、反応をHCl水溶液(0.5M)で鎮め、EtOAc(3x7mL)で抽出した。合わした有機相を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮して、標記化合物22mg(78%)を得た。
【実施例53】
【0158】
{4-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブトキシ}-酢酸
実施例2の手順によって、{4-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブトキシ}-酢酸メチルエステル(12.6mg、0.032mmol)を、標記化合物10.5mg(86%)に変換した。
【実施例54】
【0159】
{4-[(R)-2-(3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブトキシ}-酢酸メチルエステル
炭素上パラジウム(10wt%、3mg)を、MeOH(2.0mL)中の{4-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブトキシ}-酢酸メチルエステル(9.5mg、0.024mmol)の溶液に添加した。排気および水素の再充填(3x)によって水素雰囲気を設定し、反応混合物を水素のバルーン下に4時間撹拌した。反応混合物をセライトで濾過し、MeOHで洗浄し、濾液を真空濃縮して、標記化合物8.2mg(86%)を得た。
【実施例55】
【0160】
{4-[(R)-2-(3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブトキシ}-酢酸
実施例2の手順によって、{4-[(R)-2-(3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブトキシ}-酢酸メチルエステル(7.2mg、0.018mml)を、標記化合物6.9mg(99%)に変換した。
【実施例56】
【0161】
{(Z)-4-[(R)-2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸メチルエステル(図2)
段階1. [(Z)-4-((R)-2-ホルミル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ブタ-2-エニルオキシ]-酢酸メチルエステル
無水トリフルオロ酢酸(0.24mL、1.70mmol)を、CH2Cl2(2mL)中のDMSO(0.14mL、1.97mmol)の溶液に、-78℃で添加した。-78℃で15分後、CH2Cl2(1.5mL)中の[(Z)-4-((R)-2-ヒドロキシメチル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ブタ-2-エニルオキシ]-酢酸メチルエステル(実施例1の段階3より;220mg、0.81mmol)の溶液を、カニューレで添加した。-78℃で20分後、トリエチルアミン(0.33mL、2.37mmol)を添加し、反応混合物を室温に温めた。室温で1時間後、反応をNH4Cl飽和水溶液(15mL)で鎮め、混合物をCH2Cl2(3x15mL)で抽出した。合わした有機相を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(10%→50%EtOAc/CH2Cl2、勾配)によって残渣を精製して、[(Z)-4-((R)-2-ホルミル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ブタ-2-エニルオキシ]-酢酸メチルエステル150mg(69%)を得た。
【0162】
段階2. {(Z)-4-[(R)-2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸メチルエステル
水素化ナトリウム(油中60%分散物、22mg、0.55mmol)を、THF(1.0mL)中のジメチル2-オキソ-3-フェニルプロピルホスホネート(135mg、0.56mmol)の溶液に、0℃で添加した。0℃で1時間後、THF(1mL)中の[(Z)-4-((R)-2-ホルミル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ブタ-2-エニルオキシ]-酢酸メチルエステル(150mg、0.56mmol)を、カニューレで添加した。反応を室温に温めた。室温で16.5時間後、反応をNH4Cl飽和水溶液(15mL)で鎮め、EtOAc(3x15mL)で抽出した。合わした有機相をブライン(20mL)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(30%→60%EtOAc/CH2Cl2、勾配)によって残渣を精製して、標記化合物91mg(42%)を得た。
【実施例57】
【0163】
{(Z)-4-[(R)-2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸
実施例2の手順によって、{(Z)-4-[(R)-2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸メチルエステル(6.3mg、0.016mmol)を、標記化合物1.9mg(31%)に変換した。
【実施例58】
【0164】
{4-[(R)-2-オキソ-6-(3-オキソ-4-フェニル-ブチル)-ピペリジン-1-イル]-ブトキシ}-酢酸メチルエステル
炭素上パラジウム(10wt%、2mg)を、MeOH(1.5mL)中の{(Z)-4-[(R)-2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸メチルエステル(9.7mg、0.025mmol)の溶液に添加した。排気および水素の再充填(3x)によって水素雰囲気を設定し、反応混合物を水素のバルーン下に19時間撹拌した。反応混合物をセライトで濾過し、MeOHで洗浄し、濾液を真空濃縮して、標記化合物8.3mg(85%)を得た。
【実施例59】
【0165】
{4-[(R)-2-オキソ-6-(3-オキソ-4-フェニル-ブチル)-ピペリジン-1-イル]-ブトキシ}-酢酸
実施例2の手順によって、{4-[(R)-2-オキソ-6-(3-オキソ-4-フェニル-ブチル)-ピペリジン-1-イル]-ブトキシ}-酢酸メチルエステル(6.9mg、0.018mmol)を、標記化合物6.2mg(93%)に変換した。
【実施例60】
【0166】
{(Z)-4-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸メチルエステル
水素化硼素ナトリウム(4mg、0.11mmol)、次に、MeOH(0.25mL)を、CH2Cl2(0.75mL)中の{(Z)-4-[(R)-2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸メチルエステル(28mg、0.073mmol)の溶液に、0℃で添加した。混合物を室温に温めた。室温で1時間後、反応をHCl水溶液(0.5M)で鎮め、EtOAc(3x10mL)で抽出した。合わした有機相を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮して、標記化合物22mg(78%)を得た。
【実施例61】
【0167】
{(Z)-4-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸
実施例2の手順によって、{(Z)-4-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸メチルエステル(17.7mg、0.046mmol)を、標記化合物17mg(99%)に変換した。
【実施例62】
【0168】
{(Z)-4-[(R)-2-オキソ-6-(3-オキソ-4-フェニル-ブチル)-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸メチルエステル
CH3CN(1.5mL)中の{(Z)-4-[(R)-2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸メチルエステル(24.6mg、0.064mmol)の溶液を、-40℃で、ヒドリド(トリフェニルホスフィン)銅(I)ヘキサマー(125mg、0.064mmol)に、カニューレで添加した。-40℃で1時間後、反応を室温に温めた。室温で3時間後、NH4OH溶液およびNH4Cl飽和水溶液(1:1、6mL)の添加によって反応を鎮めた。混合物をEtOAc(3x10mL)で抽出した。合わした有機相をブライン(20mL)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(20%→70%EtOAc/CH2Cl2、勾配)によって残渣を精製して、標記化合物19.6mg(79%)を得た。
【実施例63】
【0169】
{(Z)-4-[(R)-2-オキソ-6-(3-オキソ-4-フェニル-ブチル)-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸
実施例2の手順によって、{(Z)-4-[(R)-2-オキソ-6-(3-オキソ-4-フェニル-ブチル)-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸メチルエステル(6.1mg、0.016mmol)を、標記化合物1.7mg(29%)に変換した。
【実施例64】
【0170】
{(Z)-4-[(R)-2-(3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸メチルエステル
水素化硼素ナトリウム(2mg、0.053mmol)、次に、MeOH(0.15mL)を、CH2Cl2(0.5mL)中の{(Z)-4-[(R)-2-オキソ-6-(3-オキソ-4-フェニル-ブチル)-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸メチルエステル(11.5mg、0.030mmol)の溶液に、0℃で添加した。混合物を室温に温めた。室温で30分後、反応をHCl水溶液(0.5M)で鎮め、EtOAc(3x7mL)で抽出した。合わした有機相を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮して、標記化合物10.1mg(87%)を得た。
【実施例65】
【0171】
{(Z)-4-[(R)-2-(3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸
実施例2の手順によって、{(Z)-4-[(R)-2-(3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸メチルエステル(6.2mg、0.016mmol)を、標記化合物1.6mg(27%)に変換した。
【実施例66】
【0172】
(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブトキシ)-酢酸(図3)
段階1. [(Z)-4-((R)-2-ヒドロキシメチル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ブタ-2-エニルオキシ]-酢酸エチルエステル
p-トルエンスルホン酸水化物(267mg、1.40mmol)を、EtOH(6mL)中の{(Z)-4-[(R)-2-(1-エトキシエトキシメチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-エニルオキシ}-酢酸エチルエステル(実施例50の段階2より;477mg、1.33mmol)の溶液に添加した。室温で18時間後、反応を真空濃縮し、NaHCO3飽和水溶液(20mL)で鎮めた。混合物をCH2Cl2(3x15mL)で抽出した。合わした有機相を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2→3%MeOH/CH2Cl2、勾配)によって残渣を精製して、[(Z)-4-((R)-2-ヒドロキシメチル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ブタ-2-エニルオキシ]-酢酸エチルエステル290mg(76%)を得た。
【0173】
段階2. [4-((R)-2-ヒドロキシメチル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ブトキシ]-酢酸エチルエステル
炭素上パラジウム(10wt%、15mg)を、EtOH(3.0mL)中の[(Z)-4-((R)-2-ヒドロキシメチル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ブタ-2-エニルオキシ]-酢酸エチルエステル(290mg、1.02mmol)の溶液に添加した。排気および水素の再充填(3x)によって水素雰囲気を設定し、反応混合物を水素のバルーン下に3時間撹拌した。反応混合物をセライトで濾過し、EtOHで洗浄し、濾液を真空濃縮して、[4-((R)-2-ヒドロキシメチル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ブトキシ]-酢酸エチルエステル295mg(定量的、粗生成物)を得た。
【0174】
段階3. [4-((R)-2-ホルミル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ブトキシ]-酢酸エチルエステル
1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミドヒドロクロリド(EDCI、505mg、2.63mmol)およびDMSO(0.25mL、3.52mmol)を、ベンゼン(5mL)中の[4-((R)-2-ヒドロキシメチル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ブトキシ]-酢酸エチルエステル(252mg、0.88mmol)の溶液に、順次に添加した。混合物を0℃に冷却し、ピリジニウムトリフルオロアセテート(187mg、0.97mmol)を添加した。反応を室温に温め、次に、室温で4.25時間撹拌した。溶液を、油状残渣からデカントし、残渣をベンゼン(3x5mL)で洗浄した。合わしたベンゼン相を真空濃縮して、粗[4-((R)-2-ホルミル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ブトキシ]-酢酸エチルエステルを得、これをさらに精製せずに使用した。
【0175】
段階4. (4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-オキソ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブトキシ)-酢酸エチルエステル
水素化ナトリウム(油中60%分散物、35mg、0.88mmol)を、THF(2.0mL)中の[3-(3-クロロフェニル)-2-オキソプロピル]-ホスホン酸ジメチルエステル(221mg、0.80mmol)の溶液に、0℃で添加した。0℃で1時間後、THF(2mL)中の[4-((R)-2-ホルミル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ブトキシ]-酢酸エチルエステル(0.88mmol、粗生成物)を、カニューレで添加した。反応を室温に温めた。室温で18時間後、反応を酢酸水溶液(50%、10mL)で鎮め、EtOAc(3x20mL)で抽出した。合わした有機相をブライン(25mL)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(20%→40%EtOAc/CH2Cl2、勾配)によって残渣を精製して、(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-オキソ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブトキシ)-酢酸エチルエステル117mg(34%)を得た。
【0176】
段階5. (4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル} -ブトキシ)-酢酸エチルエステル
水素化硼素ナトリウム(10mg、0.26mmol)、次に、EtOH(0.25mL)を、CH2Cl2(1.0mL)中の(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-オキソ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブトキシ)-酢酸エチルエステル(110mg、0.25mmol)の溶液に、0℃で添加した。0℃で1時間後、反応を1NのHCl水溶液で鎮めた。反応混合物をCH2Cl2(3x10mL)で抽出し、次に、合わした抽出物を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2→2%MeOH/CH2Cl2)によって残渣を精製して、(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル} -ブトキシ)-酢酸エチルエステル88mg(80%)を得た。
【0177】
段階6. (4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル} -ブトキシ)-酢酸
実施例2の手順によって、(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル} -ブトキシ)-酢酸エチルエステル(88mg、0.20mmol)を、標記化合物44mg(54%)に変換した。
【実施例67】
【0178】
2-(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブトキシ)-アセトアミド
トリエチルアミン(8.8μL、0.063mmol)を、CH2Cl2(0.2mL)中の(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブトキシ)-酢酸(12.4mg、0.030mmol)の溶液に添加した。0℃に冷却した後、反応混合物をエチルクロロホルメート(3.2μL、0.033mmol)で処理した。0℃で1時間後、アンモニア(1,4-ジオキサン中0.5M;0.32mL、0.16mmol)を添加し、反応混合物を室温に温めた。室温で18時間後、反応混合物をNaHCO3飽和水溶液(5mL)で処理し、CH2Cl2(3x5mL)で抽出した。合わした抽出物を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(5%→20%MeOH/CH2Cl2、勾配)によって残渣を精製して、標記化合物1.3mg(11%)を得た。
【実施例68】
【0179】
(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブトキシ)-酢酸イソプロピルエステル
1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(DBU、16μL、0.11mmol)を、アセトン(0.5mL)中の(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブトキシ)-酢酸(29mg、0.071mmol)の溶液に添加した。5分後、2-ヨードプロパン(35μL、0.35mmol)を添加した。17時間後、反応混合物を真空濃縮し、EtOAc(15mL)を添加し、得られた混合物を0.5MのHCl水溶液(5mL)、NaHCO3飽和水溶液(5mL)およびブライン(5mL)で洗浄した。次に、有機相を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2→5%MeOH/CH2Cl2、勾配)によって残渣を精製して、標記化合物16mg(50%)を得た。
【実施例69】
【0180】
(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-オキソ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブタ-2-イニルオキシ)-酢酸メチルエステル
段階1. (4-ヒドロキシ-ブタ-2-イニルオキシ)-酢酸メチルエステル
水素化ナトリウム(油中60%分散物、2.32g、58mmol)を、THF(60mL)中の2-ブチン-1,4-ジオール(5.0g、58mmol)の溶液に、窒素下に0℃で添加した。0℃で1時間後、メチルブロモメチルアセテート(5.5mL、58mmol)を添加し、反応を室温に温めた。室温で18時間後、反応を1N HCl(60mL)で鎮め、EtOAc(3x100mL)で抽出した。合わした抽出物をブライン(1x100mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濾過し、真空濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2→5%MeOH/CH2Cl2、勾配)によって残渣を精製して、(4-ヒドロキシ-ブタ-2-イニルオキシ)-酢酸メチルエステル3.2g(35%)を得た。
【0181】
段階2. (4-ヨード-ブタ-2-イニルオキシ)-酢酸メチルエステル
トリフェニルホスフィン(6.23g、23.8mmol)、沃素(6.03g、23.8mmol)およびイミダゾール(1.57g、23.8mmol)を、CH2Cl2(30mL)中の(4-ヒドロキシ-ブタ-2-イニルオキシ)-酢酸メチルエステル(3.13g、19.8mmol)の溶液に、順次に添加した。室温で1時間後、反応を活性I塩基性アルミナで濾過し、20%EtOAc/ヘキサンで洗浄した。濾液を真空濃縮し、次に、シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン→20%EtOAc/ヘキサン、勾配)によって精製して、(4-ヨード-ブタ-2-イニルオキシ)-酢酸メチルエステル2.05g(39%)を得た。
【0182】
段階3. {4-[(R)-2-(1-エトキシ-エトキシメチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-イニルオキシ}-酢酸メチルエステル
水素化ナトリウム(油中60%分散物、278mg、6.95mmol)を、DMF(10mL)中の(R)-6-(1-エトキシエトキシメチル)-ピペリジ-2-オン(実施例50の段階1より;1.40g、6.96mmol)の溶液に、0℃で添加した。0℃で1時間後、DMF(10mL)中の(4-ヨード-ブタ-2-イニルオキシ)-酢酸メチルエステル(2.05g、7.65mmol)をカニューレで添加し、反応を室温に温めた。室温で15分後、反応混合物が凝固し、従って、DMF(3mL)をさらに添加した。室温で18時間後、反応をNaHCO3飽和水溶液(50mL)で処理し、EtOAc(3x70mL)で抽出した。合わした抽出物を、水(2x50mL)およびブライン(2x50mL)で洗浄し、次に、乾燥し(MgSO4)、濾過し、真空濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(20%→50%EtOAc/CH2Cl2、勾配)によって残渣を精製して、{4-[(R)-2-(1-エトキシ-エトキシメチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-イニルオキシ}-酢酸メチルエステル500mg(21%)を得た。
【0183】
段階4. [4-((R)-2-ヒドロキシメチル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ブタ-2-イニルオキシ]-酢酸メチルエステル
p-トルエンスルホン酸水化物(289mg、1.52mmol)を、MeOH(5.0mL)中の{4-[(R)-2-(1-エトキシ-エトキシメチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-イニルオキシ}-酢酸メチルエステル(494mg、1.45mmol)の溶液に、室温で添加した。室温で20時間後、混合物を真空濃縮し、NaHCO3飽和水溶液(20mL)で処理し、CH2Cl2(3x20mL)で抽出した。合わした有機相を乾燥し(MgSO4)、濾過し、真空濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2→3%MeOH/CH2Cl2、勾配)によって残渣を精製して、[4-((R)-2-ヒドロキシメチル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ブタ-2-イニルオキシ]-酢酸メチルエステル100mg(26%)を得た。
【0184】
段階5. [4-((R)-2-ホルミル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ブタ-2-イニルオキシ]-酢酸メチルエステル
EDCI(214mg、1.12mmol)を、ベンゼン(3.5mL)中の[4-((R)-2-ヒドロキシメチル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ブタ-2-イニルオキシ]-酢酸メチルエステル(100mg、0.37mmol)の溶液に添加した。反応混合物を0℃に冷却し、DMSO(0.11mL、1.55mmol)を添加した。0℃で5分後、ピリジニウムトリフルオロアセテート(79mg、0.41mmol)を添加した。反応を室温に温め、次に、室温で3時間撹拌した。溶液を、油状残渣からデカントし、残渣をベンゼン(3x3mL)で洗浄した。合わしたベンゼン相を真空濃縮して、粗[4-((R)-2-ホルミル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ブタ-2-イニルオキシ]-酢酸メチルエステルを得、これをさらに精製せずに使用した。
【0185】
段階6. (4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-オキソ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブタ-2-イニルオキシ}-酢酸メチルエステル
水素化ナトリウム(油中60%分散物、15mg、0.39mmol)を、THF(1.5mL)中の[3-(3-クロロフェニル)-2-オキソプロピル]-ホスホン酸ジメチルエステル(97mg、0.35mmol)の溶液に、0℃で添加した。0℃で1時間後、THF(1.5mL)中の[4-((R)-2-ホルミル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ブタ-2-イニルオキシ]-酢酸メチルエステル(0.37mmol、粗生成物)の溶液を、カニューレで添加した。反応を室温に温めた。室温で18時間後、反応を酢酸水溶液(50%、15mL)で鎮め、EtOAc(3x15mL)で抽出した。合わした有機相をブライン(20mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濾過し、真空濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(20%→30%EtOAc/CH2Cl2、勾配)によって残渣を精製して、標記化合物100mg(68%)を得た。
【実施例70】
【0186】
(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-オキソ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブタ-2-イニルオキシ)-酢酸
実施例2の手順によって、(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-オキソ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブタ-2-イニルオキシ)-酢酸メチルエステル(8.0mg、0.019mmol)を、標記化合物7.0mg(91%)に変換した。
【実施例71】
【0187】
【実施例72】
【0188】
[実施例71および実施例72]
(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブタ-2-イニルオキシ)-酢酸メチルエステルおよび(R)-6-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]-1-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)-ブタ-2-イニル]-ピペリジン-2-オン
水素化硼素ナトリウム(5mg、0.13mmol)、次に、MeOH(0.5mL)を、CH2Cl2(1.0mL)中の(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-オキソ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブタ-2-イニルオキシ)-酢酸メチルエステル(48mg、0.11mmol)の溶液に、0℃で添加した。0℃で20分後、反応を0.5NのHCl水溶液で鎮めた。反応混合物をCH2Cl2(3x10mL)で抽出し、次に、合わした抽出物を乾燥し(MgSO4)、濾過し、真空濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2→2%MeOH/CH2Cl2)、次に、分取薄層クロマトグラフィー(5%MeOH/CH2Cl2)によって残渣を精製して、(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブタ-2-イニルオキシ)-酢酸メチルエステル22mg(46%)および(R)-6-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]-1-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)-ブタ-2-イニル]-ピペリジン-2-オン1.7mg(4%)を得た。
【実施例73】
【0189】
(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブタ-2-イニルオキシ)-酢酸
実施例2の手順によって、(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブタ-2-イニルオキシ)-酢酸メチルエステル(18mg、0.043mmol)を、標記化合物15.6mg(90%)に変換した。
【実施例74】
【0190】
(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブタ-2-イニルオキシ)-酢酸イソプロピルエステル
DBU(6.6μL、0.044mmol)を、アセトン(0.3mL)中の(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブタ-2-イニルオキシ)-酢酸(12mg、0.030mmol)の溶液に添加した。5分後、2-ヨードプロパン(15μL、0.15mmol)を添加した。19時間後、反応混合物を真空濃縮し、0.5MのHCl水溶液(5mL)を添加し、混合物をEtOAc(3x5mL)で抽出した。合わした有機相をNaHCO3飽和水溶液(10mL)およびブライン(10mL)で洗浄し、次に、乾燥し(MgSO4)、濾過し、真空濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2→3%MeOH/CH2Cl2、勾配)によって残渣を精製して、標記化合物7.9mg(60%)を得た。
【実施例75】
【0191】
(4-{(R)-2-[4-(3-クロロフェニル)-3-オキソ-ブチル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブタ-2-イニルオキシ)-酢酸メチルエステル
トルエン(2mL)中の(4-{(R)-2-[(E)-4-(3-クロロフェニル)-3-オキソ-ブタ-1-エニル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブタ-2-イニルオキシ)-酢酸メチルエステル(35mg、0.084mmol)の溶液を、ヒドリド(トリフェニルホスフィン)銅(I)ヘキサマー(164mg、0.084mmol)を含有する丸底フラスコに、カニューレで窒素下に-40℃で添加した。反応を室温に温め、3時間撹拌した。反応をNH4OH/NH4Cl(1:1、5mL)で鎮め、EtOAc(3x7mL)で抽出した。合わした抽出物を乾燥し(MgSO4)、濾過し、真空濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(20%→50%EtOAc/CH2Cl2、勾配)、次に、分取薄層クロマトグラフィー(シリカ、80%EtOAc/CH2Cl2)によって残渣を精製して、標記化合物12mg(34%)を得た。
【実施例76】
【0192】
(4-{(R)-2-[4-(3-クロロフェニル)-3-オキソ-ブチル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブタ-2-イニルオキシ)-酢酸
実施例2の手順によって、(4-{(R)-2-[4-(3-クロロフェニル)-3-オキソ-ブチル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブタ-2-イニルオキシ)-酢酸メチルエステル(4.7mg、0.011mmol)を、標記化合物2.8mg(62%)に変換した。
【実施例77】
【0193】
(4-{(R)-2-[4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブチル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブタ-2-イニルオキシ)-酢酸メチルエステル
水素化硼素ナトリウム(2mg、0.053mmol)、次に、MeOH(0.1mL)を、CH2Cl2(0.3mL)中の(4-{(R)-2-[4-(3-クロロフェニル)-3-オキソ-ブチル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブタ-2-イニルオキシ)-酢酸メチルエステル(5mg、0.012mmol)の溶液に、0℃で添加した。0℃で10分後、反応をHCl水溶液(0.25M、3mL)で鎮めた。反応混合物をCH2Cl2(3x4mL)で抽出し、次に、合わした抽出物を乾燥し(MgSO4)、濾過し、真空濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2→2%MeOH/CH2Cl2)よって残渣を精製して、標記化合物4.6mg(92%)を得た。
【実施例78】
【0194】
(4-{(R)-2-[4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブチル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブタ-2-イニルオキシ)-酢酸
実施例2の手順によって、(4-{(R)-2-[4-(3-クロロフェニル)-3-ヒドロキシ-ブチル]-6-オキソ-ピペリジン-1-イル}-ブタ-2-イニルオキシ)-酢酸メチルエステル(3.5mg、0.0083mmol)を、標記化合物1.5mg(44%)に変換した。
【実施例79】
【0195】
{4-[(R)-2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-イニルオキシ}-酢酸メチルエステル
水素化ナトリウム(油中60%分散物、41mg、1.03mmol)を、THF(4mL)中のジメチル2-オキソ-3-フェニルプロピルホスホネート(247mg、1.02mmol)の溶液に、0℃で添加した。0℃で1時間後、THF(3mL)中の[4-((R)-2-ホルミル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ブタ-2-イニルオキシ]-酢酸メチルエステル(1.23mmol;実施例69の段階4のように製造した粗生成物)の溶液を、カニューレで添加した。反応を室温に温めた。室温で18時間後、反応を酢酸水溶液(50%、30mL)で鎮め、EtOAc(3x40mL)で抽出した。合わした有機相をブライン(50mL)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(30%→50%EtOAc/CH2Cl2、勾配)によって残渣を精製して、標記化合物122mg(31%)を得た。
【実施例80】
【0196】
{4-[(R)-2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-イニルオキシ}-酢酸
実施例2の手順によって、{4-[(R)-2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-イニルオキシ}-酢酸メチルエステル(6.8mg、0.018mmol)を、標記化合物1.1mg(17%)に変換した。
【実施例81】
【0197】
【実施例82】
【0198】
[実施例81および実施例82]
{4-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-イニルオキシ}-酢酸メチルエステルおよび(R)-1-[4-(2-ヒドロキシ-エトキシ)-ブタ-2-イニル]-6-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-2-オン
水素化硼素ナトリウム(24mg、0.63mmol)、次に、MeOH(1mL)を、CH2Cl2(2mL)中の{4-[(R)-2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-イニルオキシ)-酢酸メチルエステル(82mg、0.21mmol)の溶液に、0℃で添加した。0℃で5分後、反応をHCl水溶液(0.2M、10mL)で鎮めた。反応混合物をCH2Cl2(3x10mL)で抽出し、次に、合わした抽出物を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2→3%MeOH/CH2Cl2)によって残渣を精製して、{4-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-イニルオキシ}-酢酸メチルエステル56.5mg(69%)および(R)-1-[4-(2-ヒドロキシ-エトキシ)-ブタ-2-イニル]-6-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-2-オン11mg(14%)を得た。
【実施例83】
【0199】
{4-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-イニルオキシ}-酢酸
実施例2の手順によって、{4-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-イニルオキシ}-酢酸メチルエステル(54.4mg、0.14mmol)を、標記化合物31mg(59%)に変換した。
【実施例84】
【0200】
{4-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-イニルオキシ}-酢酸イソプロピルエステル
DBU(10μL、0.067mmol)を、アセトン(0.5mL)中の{4-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-イニルオキシ}-酢酸(16.6mg、0.045mmol)の溶液に添加した。5分後、2-ヨードプロパン(22.5μL、0.225mmol)を添加した。18時間後、反応混合物をEtOAc(25mL)で希釈し、HCl水溶液(0.1M、10mL)、NaHCO3飽和水溶液(10mL)およびブライン(10mL)で順次に洗浄した。有機相を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮して、標記化合物10.6mg(57%)を得た。
【実施例85】
【0201】
2-{4-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-イニルオキシ}-アセトアミド
トリエチルアミン(9.4μL、0.067mmol)およびエチルクロロホルメート(3.1μL、0.032mmol)を、CH2Cl2(0.2mL)中の{4-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-イニルオキシ}-酢酸(11.8mg、0.032mmol)の溶液に、0℃で順次に添加した。0℃で1時間後、アンモニア(1,4-ジオキサン中0.5M;0.32mL、0.16mmol)を添加し、反応混合物を室温に温めた。室温で17時間後、反応混合物をNaHCO3飽和水溶液(10mL)で処理し、CH2Cl2(3x10mL)で抽出した。合わした抽出物を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮して、標記化合物11mg(93%)を得た。
【実施例86】
【0202】
{4-[(R)-2-オキソ-6-(3-オキソ-4-フェニル-ブチル)-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-イニルオキシ}-酢酸メチルエステル
トルエン(2mL)中の{4-[(R)-2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-イニルオキシ}-酢酸メチルエステル(30mg、0.078mmol)の溶液を、ヒドリド(トリフェニルホスフィン)銅(I)ヘキサマー(154mg、0.078mmol)を含有する丸底フラスコに、カニューレで窒素下に-40℃で添加した。反応を室温に温め、2.5時間撹拌した。反応をNH4OH/NH4Cl(1:1、8mL)で鎮め、EtOAc(3x10mL)で抽出した。合わした抽出物をブライン(10mL)で洗浄し、次に、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(20%→40%EtOAc/CH2Cl2、勾配)によって残渣を精製して、標記化合物23.4mg(78%)を得た。
【実施例87】
【0203】
{4-[(R)-2-オキソ-6-(3-オキソ-4-フェニル-ブチル)-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-イニルオキシ}-酢酸
実施例2の手順によって、{4-[(R)-2-オキソ-6-(3-オキソ-4-フェニル-ブチル)-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-イニルオキシ}-酢酸メチルエステル(6.5mg、0.017mmol)を、標記化合物5.2mg(83%)に変換した。
【実施例88】
【0204】
【実施例89】
【0205】
[実施例88および実施例89]
{4-[(R)-2-(3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-イニルオキシ}-酢酸メチルエステルおよび(R)-1-[4-(2-ヒドロキシ-エトキシ)-ブタ-2-イニル]-6-(3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブチル)-ピペリジン-2-オン
水素化硼素ナトリウム(4.4mg、0.12mmol)、次に、MeOH(0.2mL)を、CH2Cl2(0.6mL)中の{4-[(R)-2-オキソ-6-(3-オキソ-4-フェニル-ブチル)-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-イニルオキシ}-酢酸メチルエステル(15mg、0.039mmol)の溶液に、0℃で添加した。0℃で5分後、反応をHCl水溶液(0.2M、5mL)で鎮めた。反応混合物をCH2Cl2(3x5mL)で抽出し、次に、合わした抽出物を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2→5%MeOH/CH2Cl2)によって残渣を精製して、{4-[(R)-2-(3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-イニルオキシ}-酢酸メチルエステル13mg(86%)および(R)-1-[4-(2-ヒドロキシ-エトキシ)-ブタ-2-イニル]-6-(3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブチル)-
ピペリジン-2-オン2mg(14%)を得た。
【実施例90】
【0206】
{4-[(R)-2-(3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-イニルオキシ}-酢酸
実施例2の手順によって、{4-[(R)-2-(3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-イニルオキシ}-酢酸メチルエステル(11mg、0.028mmol)を、標記化合物3.8mg(36%)に変換した。
【実施例91】
【0207】
{4-[(R)-2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-イニルオキシ}-アセトニトリル
段階1. (4-ヒドロキシ-ブタ-2-イニルオキシ)-アセトニトリル
水素化ナトリウム(油中60%分散物、7.5g、188mmol)を、THF(150mL)中の2-ブチン-1,4-ジオール(16.1g、187mmol)の溶液に、窒素下に0℃で添加した。0℃で1時間後、ブロモアセトニトリル(8.33mL、120mmol)をゆっくり添加し、反応を室温に温めた。室温で22時間後、反応を1NのHCl(150mL)で鎮め、EtOAc(3x150mL)で抽出した。合わした抽出物をブライン(150mL)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2→2%MeOH/CH2Cl2、勾配)によって残渣を精製して、(4-ヒドロキシ-ブタ-2-イニルオキシ)-アセトニトリル4.35g(29%)を得た。
【0208】
段階2. (4-ヨード-ブタ-2-イニルオキシ)-アセトニトリル
トリフェニルホスフィン(10.94g、41.7mmol)および沃素(10.55g、41.6mmol)を、CH2Cl2(100mL)中の(4-ヒドロキシ-ブタ-2-イニルオキシ)-アセトニトリル(4.35g、34.8mmol)の溶液に、順次に添加した。室温で5分後に、反応混合物が均質になり、イミダゾール(2.76g、40.5mmol)を少しずつゆっくり添加した。室温で1.5時間後、反応を活性I塩基性アルミナで濾過し、20%EtOAc/ヘキサンで洗浄した。濾液を真空濃縮し、次に、シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン→10%EtOAc/ヘキサン、勾配)によって精製して、(4-ヨード-ブタ-2-イニルオキシ)-アセトニトリル7.51g(92%)を得た。
【0209】
段階3. {4-[(R)-2-(1-エトキシ-エトキシメチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-イニルオキシ}-アセトニトリル
水素化ナトリウム(油中60%分散物、600mg、15.0mmol)を、DMF(20mL)中の(R)-6-(1-エトキシエトキシメチル)-ピペリジン-2-オン(実施例50の段階1より;3.00g、14.9mmol)の溶液に、0℃で添加した。0℃で1時間後、DMF(10mL)中の(4-ヨード-ブタ-2-イニルオキシ)-アセトニトリル(3.50g、14.9mmol)をカニューレで添加し、反応を室温に温めた。室温で16.5時間後、反応をNH4Cl飽和水溶液(100mL)で処理し、EtOAc(3x100mL)で抽出した。合わした抽出物を、水(2x100mL)およびブライン(2x100mL)で洗浄し、次に、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2→50%EtOAc/CH2Cl2、勾配)によって残渣を精製して、{4-[(R)-2-(1-エトキシ-エトキシメチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-イニルオキシ}-アセトニトリル1.83g(40%)を得た。
【0210】
段階4. [4-((R)-2-ヒドロキシメチル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ブタ-2-イニルオキシ]-アセトニトリル
トリフルオロ酢酸(0.5mL、6.5mmol)を、CH2Cl2(3mL)中の{4-[(R)-2-(1-エトキシ-エトキシメチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-イニルオキシ}-アセトニトリル(290mg、0.94mmol)の溶液に添加した。室温で1時間後、反応混合物をNaHCO3飽和水溶液(20mL)で鎮め、CH2Cl2(3x20mL)で抽出した。合わした抽出物を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2→3%MeOH/CH2Cl2、勾配)によって残渣を精製して、[4-((R)-2-ヒドロキシメチル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ブタ-2-イニルオキシ]-アセトニトリル118mg(53%)を得た。
【0211】
段階5. [4-((R)-2-ホルミル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ブタ-2-イニルオキシ]-アセトニトリル
EDCI(288mg、1.50mmol)を、ベンゼン(4mL)中の[4-((R)-2-ヒドロキシメチル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ブタ-2-イニルオキシ]-アセトニトリル(118mg、0.50mmol)の溶液に添加した。反応混合物を0℃に冷却し、DMSO(0.14mL、2.0mmol)を添加した。0℃で5分後、ピリジニウムトリフルオロアセテート(106mg、0.55mmol)を添加した。反応を室温に温め、次に、室温で3時間撹拌した。溶液を、油状残渣からデカントし、残渣をベンゼン(3x5mL)で洗浄した。合わしたベンゼン相を真空濃縮して、粗[4-((R)-2-ホルミル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ブタ-2-イニルオキシ]-アセトニトリルを得、これをさらに精製せずに使用した。
【0212】
段階6. {4-[(R)-2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-イニルオキシ}-アセトニトリル
水素化ナトリウム(油中60%分散物、18mg、0.45mmol)を、THF(1.5mL)中のジメチル2-オキソ-3-フェニルプロピルホスホネート(110mg、0.45mmol)の溶液に、0℃で添加した。0℃で1時間後、THF(1.5mL)中の[4-((R)-2-ホルミル-6-オキソ-ピペリジン-1-イル)-ブタ-2-イニルオキシ]-アセトニトリル(0.50mmol、段階5からの粗生成物)の溶液を、カニューレで添加した。反応を室温に温めた。室温で18時間後、反応を酢酸水溶液(50%、10mL)で鎮め、EtOAc(3x20mL)で抽出した。合わした有機相をブライン(25mL)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(10%→40%EtOAc/CH2Cl2、勾配)によって残渣を精製して、標記化合物75mg(48%)を得た。
【実施例92】
【0213】
{4-[(R)-2-オキソ-6-(3-オキソ-4-フェニル-ブチル)-ピペリジン-1-イル]-ブトキシ}-アセトニトリル
炭素上パラジウム(10wt%、7mg)を、MeOH(3.0mL)中の{4-[(R)-2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ブタ-2-イニルオキシ}-アセトニトリル(35mg、0.10mmol)の溶液に添加した。排気および水素の再充填(3x)によって水素雰囲気を設定し、反応混合物を水素のバルーン下に19時間撹拌した。反応混合物をセライトで濾過し、MeOHで洗浄し、濾液を真空濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2→2%MeOH/ CH2Cl2、勾配)によって残渣を精製して、標記化合物20mg(56%)を得た。
【実施例93】
【0214】
{4-[(R)-2-(3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブトキシ}-アセトニトリル
水素化アルミニウムリチウム(THF中1.0M、0.02mL、0.02mmol)を、THF(0.75mL)中の{4-[(R)-2-オキソ-6-(3-オキソ-4-フェニル-ブチル)-ピペリジン-1-イル]-ブトキシ}-アセトニトリル(15.7mg、0.044mol)の溶液に、0℃で添加した。0℃で2時間後、反応をNH4Cl飽和水溶液(5mL)で鎮め、 (3x5mL)で抽出した。合わした有機相を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、真空濃色して、標記化合物12.3mg(78%)を得た。
【実施例94】
【0215】
(R)-1-[4-(2-アミノ-エトキシ)-ブチル]-6-(3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブチル)-ピペリジン-2-オン
ラネーニッケル(5mg)を、MeOH(1.5mL)中の{4-[(R)-2-(3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ブトキシ}-アセトニトリル(10.5mg、0.029mol)の溶液に添加した。排気および水素の再充填(3x)によって水素雰囲気を設定し、反応混合物を水素のバルーン下に19時間撹拌した。反応混合物をセライトで濾過し、MeOHで洗浄し、濾液を真空濃縮して、標記化合物6.9mg(65%)を得た。
【0216】
上記化合物のインビトロ活性を下記のように試験し、結果を表に示す。
【0217】
ヒト組換えEP1、EP2、EP3、EP4、FP、TP、IPおよびDP受容体:安定トランスフェクタント
ヒトEP1、EP2、EP3、EP4、FP、TP、IPおよびDP受容体をコードするプラスミドを、それぞれをコードする配列を真核細胞発現ベクターpCEP4(Invitrogen)にクローニングすることによって調製した。pCEP4ベクターは、EBウイルス(EBV)複製起点を有し、それによりEBV核抗原(EBNA−1)を発現する霊長類細胞系においてエピソーム複製することができる。pCEP4ベクターはハイグロマイシン耐性遺伝子をも有し、これは真核細胞選抜に用いられる。安定トランスフェクションに使用した細胞は、EBNA−1タンパク質をトランスフェクトし、EBNA−1タンパク質を発現するヒト胚性腎細胞(HEK−293)であった。このHEK−293−EBNA細胞(Invitrogen)を、ジェネティシン(G418)含有培地中で増殖させてEBNA−1タンパク質の発現を維持した。HEK−293細胞は、10%ウシ胎仔血清(FBS)、250μg/ml G418(Life Technologies)および200μg/mlゲンタマイシンまたはペニシリン/ストレプトマイシンを含有するDMEM中で増殖させた。安定トランスフェクタントの選抜は、200μg/mlハイグロマイシンを用いて行い、この最適濃度は、予め行ったハイグロマイシン死滅曲線の実験により決定した。
【0218】
トランスフェクションを行うために、10cmプレート上で細胞を50〜60%コンフルエントに増殖させた。各ヒトプロスタノイド受容体用のcDNAインサートを組み込んだプラスミドpCEP4(20μg)を、250mM CaCl2 500μlに加えた。HEPES緩衝塩類液×2(2×HBS、280mM NaCl、20mM HEPES酸、1.5mM Na2HPO4、pH7.05〜7.12)を次いで室温でボルテックスを続けながら滴下して、総量500μlとした。30分後、その混合物にDMEM 9mlを加えた。次いで、そのDNA/DMEM/リン酸カルシウム混合物を細胞に加えた。細胞は予め10mlのPBSで濯いでおいた。次いで、細胞を、加湿95%空気/5%CO2中で37℃で5時間インキュベートした。次いで、リン酸カルシウム溶液を除去し、細胞を、DMEM中10%グリセロールで2分間処理した。次いで、グリセロール溶液を、10%FBS含有DMEMで取り替えた。細胞を一晩インキュベートし、培地を、250μg/mlのG418およびペニシリン/ストレプトマイシンを含有するDMEM/10%FBSで取り替えた。翌日に、ハイグロマイシンBを終濃度200μg/mlで加えた。
【0219】
トランスフェクションから10日後、ハイグロマイシンB耐性クローンを個別に選抜し、24ウェルプレートの各ウェルに移した。コンフルエンスになったら、各クローンを6ウェルプレートの1つのウェルに移し、次いで10cm皿に広げた。細胞を使用するまで、連続したハイグロマイシン選抜下に維持した。
【0220】
ラジオリガンド結合
ネコまたはヒト受容体で安定トランスフェクトした細胞について調製した細胞膜フラクションに対し、ラジオリガンド試験を次のように行った。TME緩衝液で洗った細胞をフラスコ底から掻き取り、Brinkman PT10/35ポリトロンを用いて30秒間ホモジナイズした。遠心管内で、要すればTME緩衝液を加えて、体積を40mlとした。TMEは、50mM TRIS塩基、10mM MgCl2、1mM EDTAから成り、1N−HClの添加によりpHを7.4とする。細胞ホモジネートを、Beckman Ti−60またはTi−70ローターを用いて4℃で20〜25分間、19000rpmで遠心した。次いで、ペレットをTME緩衝液に再懸濁させて、タンパク質の終濃度を1mg/mlとした(Bio−Radアッセイにより測定)。100μlまたは200μlの体積でラジオリガンド結合アッセイを行った。
【0221】
3H](N)PGE2(比放射能165Ci/ミリモル)の結合を、二重に、そして少なくとも3つの異なる実験として測定した。インキュベーションを25℃で60分間行い、氷冷50mM TRIS−HCl(4ml)を加えて停止し、次いでWhatman GF/Bフィルターで手早く濾過し、セルハーベスター(Brandel)内で更に3回、4mlでの洗浄を行った。終濃度2.5または5nMの[3H](N)PGE2を用いて競合試験を行い、10-5M非標識PGE2を用いて非特異的結合を測定した。
【0222】
一過性トランスフェクタントに対するラジオリガンド結合のために、細胞膜フラクションを次のように調製した。COS−7細胞をTME緩衝液で洗い、フラスコ底から掻き取り、Brinkman PT10/35ポリトロンを用いて30秒間ホモジナイズした。TME緩衝液を加えて、遠心管内での終体積を40mlとした。TMEの組成は、100mM TRIS塩基、20mM MgCl2、2M EDTAであり、10N−HClを加えてpHを7.4とする。
【0223】
細胞ホモジネートを、Beckman Ti−60ローターを用いて4℃で20分間、19000rpmで遠心した。得られたペレットをTME緩衝液に再懸濁させて、タンパク質の終濃度を1mg/mlとした(Bioradアッセイにより測定)。ラジオリガンドアッセイを、200μlの体積で行った。
【0224】
EP3D受容体における[3H]PGE2(比放射能165Ci/ミリモル)の結合、およびTP受容体における[3H]−SQ29548(比放射能41.5Ci/ミリモル)の結合を、二重に、そして少なくとも3つの異なる実験として測定した。ラジオラベルしたPGE2はAmershamから購入し、ラジオラベルしたSQ29548はNew England Nuclearから購入した。インキュベーションを25℃で60分間行い、氷冷50mM TRIS−HCl(4ml)を加えて停止し、次いでWhatman GF/Bフィルターで手早く濾過し、セルハーベスター(Brandel)内で更に3回、4mlでの洗浄を行った。終濃度2.5もしくは5nMの[3H]PGE2または10nMの[3H]−SQ29548を用いて競合試験を行い、10μMの各非標識プロスタノイドを用いて非特異的結合を測定した。いずれのラジオリガンド結合試験についても、合意の基準は>50%特異的結合、および500〜1000の排除可能カウントまたはそれ以上であった。
【0225】
いくつかの本発明化合物のインビボ試験データ
眼圧に対する本発明化合物の作用を次のように試験した。0.1%のポリソルベート80および10mM TRIS塩基を含んで成る賦形剤中に、所望の濃度で化合物を配合した。眼表面に25μlを投与することによってイヌを処置し、反対側の眼には賦形剤を対照として投与した。眼圧を、圧平眼圧測定法によって測定した。
【0226】
正常眼圧のイヌにおいて、7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-イン酸を、0.1%で、5日間にわたり1日1回投与して試験した。ベースラインからの最大眼圧(IOP)降下は、102時間後の5.7mmHg(30%)であった。最大の眼表面充血(OSH)スコアは、52時間後の1.2であった。
【0227】
正常眼圧のイヌにおいて、7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸アミドを、0.01%で、5日間にわたり1日1回投与して試験した。ベースラインからの最大IOP降下は、102時間後の9.8mmHg(50%)であった。最大OSHスコアは、76時間後の1.8であった。
【0228】
正常眼圧のイヌにおいて、7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸イソプロピルエステル(HPLCによる溶出の速い方のジアステレオマー)を、0.01%で、5日間にわたり1日1回投与して試験した。ベースラインからの最大IOP降下は、76時間後の9.0mmHg(50%)であった。最大OSHスコアは、26、50、74および98時間後の2.6であった。
【0229】
正常眼圧のイヌにおいて、7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸イソプロピルエステル(HPLCによる溶出の遅い方のジアステレオマー)を、さまざまな濃度で、5日間にわたり1日1回投与して試験した。0.01%では、ベースラインからの最大IOP降下は、100時間後の8.7mmHg(51%)で、最大OSHスコアは、52時間後の1.9であった。0.03%では、ベースラインからの最大IOP降下は、54時間後の7.2mmHg(36%)で、最大OSHスコアは、52時間後の1.3であった。0.001%では、ベースラインからの最大IOP降下は、100時間後の5.5mmHg(29%)で、最大OSHスコアは、98時間後の0.7であった。
【0230】
このように、本発明の化合物は、哺乳動物(例えばヒト)の上昇した眼圧を降下するのに有用である。
【0231】
先の記載は、本発明を実施するのに使用しうる特定の方法および組成物を説明するものであり、考えられる最良の様式を示すものである。しかし、所望の薬理学的特性を有する他の化合物を同様の方法で製造することができ、開示した化合物を種々の出発化合物から種々の化学反応によって得ることもできることは、当業者に明らかである。同様に、種々の医薬組成物を製造し、使用して、実質的に同じ結果を得ることもできる。従って、本文における先の記載がいかに詳細なものであっても、それは全般的範囲を限定するものと解すべきでなく、むしろ、本発明の範囲は、特許請求の範囲の法的解釈によってのみ制限されるものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
高眼圧または緑内障を処置する方法であって、高眼圧または緑内障の動物に、式I:
【化1】

[式中、
陰影線はα配置を表し、三角形の線はβ配置を表し、波線はα配置またはβ配置を表し、点線は二重結合の存在または不存在を表し;
Dは、共有結合、またはCH2、O、SまたはNHを表し;
Xは、CO2R、CONR2、CH2OR、P(O)(OR)2、CONRSO2R、SO2NR2または
【化2】

であり;
Yは、
【化3】

であり;
Zは、CH2または共有結合であり;
Rは、HまたはR2であり;
R1は、H、R2、フェニルまたはCOR2であり;
R2は、C1〜C5低級アルキルまたはアルケニルであり;
R3は、R2、フェニル、チエニル、フラニル、ピリジル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、ナフチルおよびそれらの置換誘導体から成る群から選択され、該置換基は、C1〜C5アルキル、ハロゲン、CF3、CN、NO2、NR2、CO2RおよびORから成る群から選択しうる]
で示される化合物を処置有効量で投与することを含んで成る方法。
【請求項2】
化合物は式II:
【化4】

で示される請求項1に記載の方法。
【請求項3】
Zが共有結合を表す請求項1に記載の方法。
【請求項4】
DがCH2である請求項1に記載の方法。
【請求項5】
XがCO2Rである請求項1に記載の方法。
【請求項6】
RがHおよびメチルから成る群から選択される請求項5に記載の方法。
【請求項7】
RがHまたはC1〜C5アルキルである請求項5に記載の方法。
【請求項8】
R1がHである請求項1に記載の方法。
【請求項9】
R3がフェニルおよびn-プロピルから成る群から選択される請求項1に記載の方法。
【請求項10】
化合物が下記化合物から成る群から選択される請求項1に記載の方法:
7-[2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-オクタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-イン酸メチルエステル;
7-[2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-オクタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-イン酸;
(Z)-7-[2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-オクタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-[2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-オクタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-エン酸;
7-[2-オキソ-6-(3-オキソ-オクチル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル;
7-[2-オキソ-6-(3-オキソ-オクチル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸;
7-[2-(3-ヒドロキシ-オクチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル;
7-[2-(3-ヒドロキシ-オクチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸;
(Z)-7-[2-((E)-3-ヒドロキシ-オクタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-[2-((E)-3-ヒドロキシ-オクタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-エン酸;
7-[2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-オクタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル;
7-[2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-オクタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸;
7-[2-((E)-3-ヒドロキシ-オクタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル;
7-[2-((E)-3-ヒドロキシ-オクタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸;
7-[2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル;
7-[2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸;
7-[2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル;
7-[2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸;
7-[2-(3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル;
7-[2-(3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸;
7-[2-オキソ-6-(3-オキソ-4-フェニル-ブチル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル;
7-[2-オキソ-6-(3-オキソ-4-フェニル-ブチル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸; 7-[2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-イン酸メチルエステル;
7-[2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-イン酸;
(Z)-7-[2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-[2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-[2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-[2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-エン酸;
7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル;
7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸;
7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-オクタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル;
7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-オクタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸;
7-[(R)-2-(3-ヒドロキシ-オクチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル;
7-[(R)-2-(3-ヒドロキシ-オクチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸;
7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-オクタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-イン酸メチルエステル;
(R)-1-(7-ヒドロキシ-ヘプタ-2-イニル)-6-((E)-3-ヒドロキシ-オクタ-1-エニル)-ピペリジン-2-オン;
(Z)-7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-オクタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-オクタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-エン酸;
7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-イン酸メチルエステル;
7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-イン酸;
7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸イソプロピルエステル;
7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸アミド;および
7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸イソプロピルエステル。
【請求項11】
式I:
【化5】

[式中、
陰影線はα配置を表し、三角形の線はβ配置を表し、波線はα配置またはβ配置を表し、点線は二重結合の存在または不存在を表し;
Dは、共有結合、またはCH2、O、SまたはNHを表し;
Xは、CO2R、CONR2、CH2OR、P(O)(OR)2、CONRSO2R、SO2NR2または
【化6】

であり;
Yは、
【化7】

であり;
Zは、CH2または共有結合であり;
Rは、HまたはR2であり;
R1は、H、R2、フェニルまたはCOR2であり;
R2は、C1〜C5低級アルキルまたはアルケニルであり;
R3は、R2、フェニル、チエニル、フラニル、ピリジル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、ナフチルおよびそれらの置換誘導体から成る群から選択され、該置換基は、C1〜C5アルキル、ハロゲン、CF3、CN、NO2、NR2、CO2RおよびORから成る群から選択しうる]
で示される化合物。
【請求項12】
式II:
【化8】

で示される請求項11に記載の化合物。
【請求項13】
Zが共有結合を表す請求項11に記載の化合物。
【請求項14】
DがCH2である請求項11に記載の化合物。
【請求項15】
XがCO2Rである請求項11に記載の化合物。
【請求項16】
RがHおよびメチルから成る群から選択される請求項15に記載の化合物。
【請求項17】
RがHまたはC1〜C5アルキルである請求項15に記載の化合物。
【請求項18】
R1がHである請求項11に記載の化合物。
【請求項19】
R3がフェニルおよびn-プロピルから成る群から選択される請求項11に記載の化合物。
【請求項20】
下記化合物から成る群から選択される請求項11に記載の化合物:
7-[2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-オクタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-イン酸メチルエステル;
7-[2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-オクタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-イン酸;
(Z)-7-[2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-オクタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-[2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-オクタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-エン酸;
7-[2-オキソ-6-(3-オキソ-オクチル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル;
7-[2-オキソ-6-(3-オキソ-オクチル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸;
7-[2-(3-ヒドロキシ-オクチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル;
7-[2-(3-ヒドロキシ-オクチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸;
(Z)-7-[2-((E)-3-ヒドロキシ-オクタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-[2-((E)-3-ヒドロキシ-オクタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-エン酸;
7-[2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-オクタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル;
7-[2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-オクタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸;
7-[2-((E)-3-ヒドロキシ-オクタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル;
7-[2-((E)-3-ヒドロキシ-オクタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸;
7-[2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル;
7-[2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸;
7-[2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル;
7-[2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸;
7-[2-(3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル;
7-[2-(3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸;
7-[2-オキソ-6-(3-オキソ-4-フェニル-ブチル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル;
7-[2-オキソ-6-(3-オキソ-4-フェニル-ブチル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸; 7-[2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-イン酸メチルエステル;
7-[2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-イン酸;
(Z)-7-[2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-[2-オキソ-6-((E)-3-オキソ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-[2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-[2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-エン酸;
7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル;
7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸;
7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-オクタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル;
7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-オクタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸;
7-[(R)-2-(3-ヒドロキシ-オクチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸メチルエステル;
7-[(R)-2-(3-ヒドロキシ-オクチル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸;
7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-オクタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-イン酸メチルエステル;
(R)-1-(7-ヒドロキシ-ヘプタ-2-イニル)-6-((E)-3-ヒドロキシ-オクタ-1-エニル)-ピペリジン-2-オン;
(Z)-7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-オクタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-オクタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-エン酸;
(Z)-7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-エン酸メチルエステル;
(Z)-7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-エン酸;
7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-イン酸メチルエステル;
7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタ-5-イン酸;
7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸イソプロピルエステル;
7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸アミド;および
7-[(R)-2-((E)-3-ヒドロキシ-4-フェニル-ブタ-1-エニル)-6-オキソ-ピペリジン-1-イル]-ヘプタン酸イソプロピルエステル。
【請求項21】
式I:
【化9】

[式中、
陰影線はα配置を表し、三角形の線はβ配置を表し、波線はα配置またはβ配置を表し、点線は二重結合の存在または不存在を表し;
Dは、共有結合、またはCH2、O、SまたはNHを表し;
Xは、CO2R、CONR2、CH2OR、P(O)(OR)2、CONRSO2R、SO2NR2または
【化10】

であり;
Yは、
【化11】

であり;
Zは、CH2または共有結合であり;
Rは、HまたはR2であり;
R1は、H、R2、フェニルまたはCOR2であり;
R2は、C1〜C5低級アルキルまたはアルケニルであり;
R3は、R2、フェニル、チエニル、フラニル、ピリジル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、ナフチルおよびそれらの置換誘導体から成る群から選択され、該置換基は、C1〜C5アルキル、ハロゲン、CF3、CN、NO2、NR2、CO2RおよびORから成る群から選択しうる]
で示される化合物を処置有効量で、眼科的に許容される非毒性液体賦形剤と共に含有し、計量適用に適した容器に充填された眼用液剤。
【請求項22】
内容物を計量形態でディスペンスするのに適した容器;および
該容器中の、請求項21に記載の眼用液剤
を含んで成る医薬生成物。
【請求項23】
式:
【化12】

[式中、
点線は、二重結合の存在または不存在を表し;
Aは、-(CH26-、シス-CH2CH=CH-(CH23-、または-CH2CH≡CH-(CH23-であり、ここで1個または2個の炭素原子がSまたはOで置き換えられていてもよく;
Xは、CO2R、CONR2、CH2OR、P(O)(OR)2、CONRSO2R、SO2NR2または
【化13】

であり;
Jは、=Oまたは-OHであり;
Rは、HまたはR2であり;
R2は、C1〜C5低級アルキルまたはアルケニルであり;
R3は、R2、フェニル、チエニル、フラニル、ピリジル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、ナフチルおよびそれらの置換誘導体から成る群から選択され、該置換基は、C1〜C5アルキル、ハロゲン、CF3、CN、NO2、NR2、CO2RおよびORから成る群から選択しうる]
で示される化合物、または医薬的に許容されるその塩またはプロドラッグ。
【請求項24】
式:
【化14】

[式中、
三角形の線はβ配置を表し;
R4は、H、C1〜C5アルキル、ハロゲン、CF3、CN、NO2、NR2、CO2RおよびORから成る群から選択される]
で示される化合物、または医薬的に許容されるその塩またはプロドラッグである請求項23に記載の化合物。
【請求項25】
式:
【化15】

で示される化合物、または医薬的に許容されるその塩またはプロドラッグである請求項24に記載の化合物。
【請求項26】
式:
【化16】

[式中、三角形の線はβ配置を表す]
で示される化合物、または医薬的に許容されるその塩またはプロドラッグである請求項23に記載の化合物。
【請求項27】
式:
【化17】

[式中、三角形の線はβ配置を表し、点線は二重結合の存在または不存在を表す]
で示される化合物、または医薬的に許容されるその塩またはプロドラッグである請求項23に記載の化合物。
【請求項28】
式:
【化18】

[式中、三角形の線はβ配置を表し、点線は二重結合の存在または不存在を表す]
で示される化合物、または医薬的に許容されるその塩またはプロドラッグである請求項23に記載の化合物。
【請求項29】
式:
【化19】

[式中、点線は結合の存在または不存在を表す]
で示されるαおよびω鎖を有する化合物;
あるいは
下記a〜eの変更の1つまたは2つをα鎖および/またはω鎖に加える以外は上記に示した構造を有する上記化合物の誘導体:
a. 非水素原子を、付加、除去または置換する;
b. アルコールをカルボニルに変換する;
c. CO2Hを、下記から成る群から選択される成分に変換する:CONMe2、CONHMe、CONHEt、CON(OCH3)CH3、CONH2、CON(CH2CH2OH)2、CONH(CH2CH2OH)、CH2OH、P(O)(OH)2、CONHSO2CH3、SO2NH2、SO2N(CH32、SO2NH(CH3)、
【化20】

d. フェニル成分を、ピリジニル、フリルまたはチエニル成分に変換する;または
e. 非水素原子1〜3個を有する置換基を、芳香環または複素芳香環に付加する;
あるいは
医薬的に許容されるそれらの塩またはプロドラッグ。
【請求項30】
式:
【化21】

[式中、点線は結合の存在または不存在を表す]
で示されるαおよびω鎖を有する化合物;
あるいは
下記a〜cの変更の1つまたは2つをα鎖および/またはω鎖に加える以外は上記に示した構造を有する上記化合物の誘導体:
a. 非水素原子を、付加、除去または置換する;
b. アルコールをカルボニルに変換する;または
c. CO2Hを、下記から成る群から選択される成分に変換する:CONMe2、CONHMe、CONHEt、CON(OCH3)CH3、CONH2、CON(CH2CH2OH)2、CONH(CH2CH2OH)、CH2OH、P(O)(OH)2、CONHSO2CH3、SO2NH2、SO2N(CH32、SO2NH(CH3)、
【化22】

あるいは
医薬的に許容されるそれらの塩またはプロドラッグ。

【図1−1】
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【図1−2】
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【図1−3】
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【図1−4】
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【図1−5】
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【図1−6】
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【図1−7】
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【図1−8】
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【図1−9】
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【図1−10】
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【図1−11】
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【図1−12】
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【図1−13】
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【図1−14】
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【図1−15】
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【図1−16】
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【図1−17】
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【図1−18】
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【図1−19】
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【図1−20】
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【図1−21】
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【図1−22】
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【図1−23】
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【図1−24】
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【公開番号】特開2011−173926(P2011−173926A)
【公開日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−127635(P2011−127635)
【出願日】平成23年6月7日(2011.6.7)
【分割の表示】特願2006−509090(P2006−509090)の分割
【原出願日】平成16年6月4日(2004.6.4)
【出願人】(390040637)アラーガン インコーポレイテッド (117)
【氏名又は名称原語表記】ALLERGAN,INCORPORATED
【Fターム(参考)】