説明

フィッシャー・トロプシュ法により得られる供給原料の中のオレフィンをオリゴマー化するための方法

フィッシャー・トロプシュ法によって得られた凝縮物であってオレフィンと含酸素化合物との混合物を含有する凝縮物の中に存在するオレフィンをオリゴマー化するための方法において、(a)前記のフィッシャー・トロプシュ法によって得られた凝縮物の中に存在する含酸素化合物を著しく減少させる工程;(b)前記のフィッシャー・トロプシュ法によって得られた凝縮物であって著しく減少した含酸素化合物を有する凝縮物を、オリゴマー化反応条件の下、オリゴマー化領域においてイオン性液体触媒と接触させる工程;及び、(c)フィッシャー・トロプシュ法によって得られた生成物であって前記のフィッシャー・トロプシュ法によって得られた凝縮物と比べていっそう大きい平均分子量と増大した枝分かれとによって特徴付けられる分子を有する生成物を、前記オリゴマー化領域から回収する工程;を包含する、オリゴマー化するための方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イオン性液体オリゴマー化触媒(ionic liquid oligomerization catalyst)を使用することによって、フィッシャー・トロプシュ法により得られた供給原料の中に存在するオレフィンをオリゴマー化することに関する。
【背景技術】
【0002】
〔発明の背景〕
フィッシャー・トロプシュ法による錯体(complex)の経済性は従来、天然ガスを市場に運搬することが現実的でない孤立地域においてのみ望ましかった;しかし、潤滑基油及び高品質ディーゼル油のような、製品スレート(product slate)中の高価値製品の生産率が増大し得るなら、フィッシャー・トロプシュ法による錯体は利益を得ることができる。幸いにも、高パラフィン性を有する潤滑基油の市場は、その粘度指数が高いことと、酸化安定性と、これら分子の粘度に関連して揮発性が低いこととに起因して、成長し続けている。フィッシャー・トロプシュ法によって製造される生成物は、ろう(wax)を高い割合で含有しており、それら生成物を、潤滑油基礎原料油(lube base stocks)に加工するための理想的な候補になっている。従って、フィッシャー・トロプシュ法によって回収される炭化水素は、高品質の潤滑油基油(lube base oils)を製造するための原料油として提案されてきた。
【0003】
高品質ディーゼル油製品もまた、所望により、フィッシャー・トロプシュ法によって回収される合成原油から製造されることがある。フィッシャー・トロプシュ法によって得られるディーゼル油は典型的には、イオウ及び芳香族炭化水素の非常に低い含有量と、優れたセタン価とを有する。加えて、この発明の方法によって、ディーゼル油製品の品質を高める低い流動点と曇り点とを有するディーゼル油を製造することが可能となる。これらの品質のために、フィッシャー・トロプシュ法によって得られるディーゼル油は、いっそう低い品質の石油から得られるディーゼル油の品質を向上させるための優れた調合剤(blending stock)となる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って、そのようないっそう価値の高い炭化水素生成物であって潤滑基油及びディーゼル油の範囲内で沸騰する炭化水素生成物の収率を最大にすることが望ましい。同時に、ナフサ及びCより小さい生成物のような価値のいっそう低い生成物の収率を最小限に抑えることが望ましい。残念なことに、大抵のフィッシャー・トロプシュ法では、C〜Cの範囲内のいっそう低い分子量のオレフィン生成物が生成される。本発明によって、いっそう高い沸点の生成物の収率を高め、且つ、それら分子中の枝分かれの量を増大させることも可能となる。
【0005】
全てが合成原油(syncrude)であるフィッシャー・トロプシュ法により得られる諸生成物は、それらがフィッシャー・トロプシュ反応器から初期に回収される場合、使用されるフィッシャー・トロプシュ工程の種類によって決まるが、様々な量のオレフィンを含有する。更に、フィッシャー・トロプシュ法により得られる該未精製生成物は、脱水工程によって容易にオレフィンに転化することのできる、ある量の含酸素炭化水素(とりわけ、アルコール類)をも含有する。これらオレフィンは、オリゴマー化されて、当初の供給原料よりも高い分子量を有する炭化水素を生じることがある。オリゴマー化はまた、該炭化水素分子の中に所望の枝分かれをも導入し、それによりディーゼル油及び潤滑基油生成物の流動点が低下し、それによって該生成物の低温流動性が改善される。例えば、米国特許第4,417,088号明細書を参照されたい。フィッシャー・トロプシュ法により得られるそれら生成物であって水素化分解工程のための供給原料として意図されている生成物の更なる利点は、枝分かれが該分子をいっそう分解し易くすることである。フィッシャー・トロプシュ工程からの含酸素化合物の大部分は、ユニットから回収される凝縮物留分の中に含有されている。本明細書で用いる用語「フィッシャー・トロプシュ法により得られる凝縮物(Fischer-Tropsch condensate)」とは一般に、フィッシャー・トロプシュ法により得られるろう留分(wax fraction)よりもいっそう低い沸点を有する、Cより大きい留分をいう。即ち、該凝縮物は、周囲温度では通常液体である留分を表わす。対照的に、「フィッシャー・トロプシュ法により得られるろう(Fischer-Tropsch wax)」とは、フィッシャー・トロプシュ法により得られる合成原油からの高沸点留分をいい、室温では大抵固体である。
【0006】
フィッシャー・トロプシュ法により得られた生成物の中に枝分かれ(branching)を導入するための1つの方法は、フィッシャー・トロプシュ反応器から回収される凝縮物の中に存在するオレフィンをオリゴマー化することである。オレフィンのオリゴマー化によって、炭素骨格の中に枝分かれが導入される。既に述べたように、枝分かれによって、望ましい潤滑特性が得られる結果となる。米国特許第4,417,088号明細書には、オレフィンをオリゴマー化して、望ましい枝分かれを有する分子を生成する方法が記述されている。更に、オリゴマー化によって、いっそう高い沸点の生成物(例えば、潤滑基油及びディーゼル油)の収率が増大し、且つ、フィッシャー・トロプシュ工程によるいっそう低い沸点の生成物(例えば、LPG及びナフサ)の収率が低下する。最近、オレフィンのオリゴマー化において用いるためのイオン性液体触媒の使用方法が提案されてきた。例えば、米国特許第5,304,615号及び同第5,463,158号明細書を参照されたい。また、欧州特許出願第0791643A1号明細書をも参照されたい。米国特許第6,395,948号明細書には、イオン性液体触媒を用いたαオレフィンのオリゴマー化は、高粘度を有するポリαオレフィンが望ましい場合、有機希釈剤の不存在下で行わなければならないことが教示されている。
【0007】
出願人らは、イオン性液体触媒を用いる場合、含酸素化合物の存在はオレフィンのオリゴマー化を妨害することを見出だした。従って、出願人らは、例えば、吸着剤を使用することによって、オリゴマー化工程の前、供給原料から含酸素化合物を除去する必要があることを見出だした。X型ゼオライト(とりわけ、13Xゼオライト)は、本発明を実施するのにとりわけ有用であることが分かった。米国特許第2,882,244号明細書には、吸着剤としてXゼオライトを使用することが開示されている。吸着剤として13Xゼオライトを使用することは、コー(Coe)等の米国特許第4,481,018号明細書に教示されている。
【0008】
本明細書で用いる用語「〜を包含する(comprises;〜を含有する)」又は「〜を包含している(comprising;〜を含有している)」は、指定された諸要素を包含することを意味する、制約なし移行句(open-ended transition)として意図されているが、指定されていない他の要素を必ずしも排除する訳ではない。字句「本質的に〜から成る(consists essentially of)」又は「本質的に〜から成っている(consisting essentially of)」は、組成物(composition)に対して何らかの本質的な意義を持つ他の要素を排除することを意味するように意図されている。字句「〜から成っている(consisting of)」又は「〜から成る(consists of)」は、ごく微量の不純物は例外として、列挙された諸要素以外は全て排除することを意味する移行句(transitions)として意図されている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
〔発明の簡単な説明〕
本発明は、その最も広い面において、フィッシャー・トロプシュ法によって得られた凝縮物であってオレフィンと含酸素化合物との混合物を含有する凝縮物の中に存在するオレフィンをオリゴマー化するための方法において、(a)前記のフィッシャー・トロプシュ法によって得られた凝縮物の中に存在する含酸素化合物を著しく減少させる工程;(b)前記のフィッシャー・トロプシュ法によって得られた凝縮物であって著しく減少した含酸素化合物を有する凝縮物を、オリゴマー化反応条件の下、オリゴマー化領域においてイオン性液体触媒と接触させる工程;及び、(c)フィッシャー・トロプシュ法によって得られた生成物であって前記のフィッシャー・トロプシュ法によって得られた凝縮物と比べていっそう大きい平均分子量と増大した枝分かれとによって特徴付けられる分子を有する生成物を、前記オリゴマー化領域から回収する工程;を包含する、上記のオリゴマー化するための方法に向けられている。
【0010】
本発明はまた、フィッシャー・トロプシュ法によって得られた凝縮物であってオレフィン及び含酸素化合物を含有する凝縮物の中のオレフィンをオリゴマー化することによって、フィッシャー・トロプシュ法によって得られる生成物を製造するための方法において、(a)脱水条件の下、脱水領域において、前記のフィッシャー・トロプシュ法によって得られた凝縮物を脱水し、次いで、前記脱水領域から、脱水されたフィッシャー・トロプシュ法によって得られた凝縮物を回収する工程;(b)前記の脱水されたフィッシャー・トロプシュ法によって得られた凝縮物を、その脱水されたフィッシャー・トロプシュ法によって得られた凝縮物の中に残存する前記含酸素化合物を吸着することのできる分子篩と接触させ、次いで、著しく減少した含酸素化合物を含有する、フィッシャー・トロプシュ法によって得られた凝縮物中間体を回収する工程;(c)オリゴマー化領域における前記のフィッシャー・トロプシュ法によって得られた凝縮物中間体を、オリゴマー化に有効な量の、酸性のイオン性液体オリゴマー化触媒と接触させ、同時に、前記のフィッシャー・トロプシュ法によって得られた凝縮物中間体と前記オリゴマー化触媒とを、予め選択しておいたオリゴマー化条件の下に、存在している前記オレフィンをオリゴマー化するのに十分な時間の間保持する工程;並びに、(d)フィッシャー・トロプシュ法によって得られた生成物であって前記のフィッシャー・トロプシュ法によって得られた凝縮物と比べていっそう大きい平均分子量と増大した枝分かれとによって特徴付けられる分子を有する生成物を、前記オリゴマー化領域から回収する工程;を包含する、上記製造方法にも向けられている。
【0011】
フィッシャー・トロプシュ法により得られた供給原料の中に存在する含酸素化合物は、該凝縮物中に存在するオレフィンのオリゴマー化を促進する、イオン性液体オリゴマー化触媒の能力を妨害することが分かった。意外にも、フィッシャー・トロプシュ法により得られた供給原料が最初、存在するアルコール類の実質的に全てをオレフィンに転化する脱水工程にかけられる時にも、この妨害は生じる。脱水工程の後に該凝縮物中に存在する低濃度の他の含酸素化合物(例えば、ケトン類及びカルボン酸類)でさえ、イオン性液体触媒を失活させることが分かった。従って、凝縮物留分中のオレフィンをオリゴマー化するためにイオン性液体触媒が使用される場合、存在する残存している含酸素化合物を著しく減少させることは不可欠である。オリゴマー化を行う前、残存している含酸素化合物の実質的に全てを除去することが好ましい。
【0012】
フィッシャー・トロプシュ法により得られた供給原料から含酸素化合物を除去するために、多数種の方法の如何なるものを使用してもよい。例えば、それら含酸素化合物を減少させるために、該凝縮物にナトリウム金属を添加することを用いても良い。含酸素化合物を除去する、商業的にいっそう実用的な方法は、吸着剤(例えば、低い[シリカ]対[アルミナ]比を有する分子篩)を使用することによるものである。低い[シリカ]対[アルミナ]比を有する粗孔分子篩、とりわけ、FAU型骨格を有すると見なされるそれら分子篩は、含酸素化合物のための吸着剤として用いるのに適していることがある。好ましいFAU分子篩は、Xゼオライトであり、13Xゼオライトはとりわけ好ましい。
【0013】
それら含酸素化合物を除去した後、該凝縮物中のオレフィンは、オリゴマー化の有効量のルイス酸イオン性液体触媒を用いてオリゴマー化される。
オリゴマー化された後、フィッシャー・トロプシュ法により得られた諸生成物の炭化水素分子の中に残存している二重結合を飽和されることは通常、望ましい。この工程は、本明細書ではハイドロフィニッシング(hydrofinishing)と称するが、それら生成物の紫外線及び酸素に対する安定性を改善する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
〔発明の詳細な記述〕
上述のように、フィッシャー・トロプシュ工程によって回収される凝縮物の中に通常存在するオレフィンのオリゴマー化によって、潤滑基油及びディーゼル油のような価値のいっそう高い諸生成物の生産率が増大し、また、それら分子の中に望ましい枝分かれが導入されて、それら生成物の低温流動性を改善するのに役立つ。該凝縮物中のオレフィンをオリゴマー化するためのイオン性液体触媒の使用方法は、結果的に短い滞留時間と高い収率とが得られる、それら反応物と該触媒との優れた混合工程が存在し;オリゴマー化反応が比較的低い温度で生じ;且つ、生成物が該触媒から容易に分離される;という点で、より多くの従来の触媒に比べて幾つかの利点を有する。しかし、フィッシャー・トロプシュ法により得られる凝縮物の中に通常存在する諸含酸素化合物(oxygenates)は、オリゴマー化工程の前にそれら含酸素化合物が除去されなければ、該触媒を失活させることが分かった。それら含酸素化合物は当初、大問題を提起するとは考えられていなかった。なぜなら、フィッシャー・トロプシュ工程によって回収される凝縮物は通常、存在するアルコールの実質的に全てをオレフィンに転化するため、オリゴマー化工程の前に通常、脱水工程にかけられるからである。該凝縮物中に存在するそれら含酸素化合物の大部分はアルコールで表わされるので、該凝縮物の更なる処理はオリゴマー化の前には不必要であると考えられていた。しかし、他の諸含酸素化合物が存在しており、非常に低い濃度でさえ、該触媒を失活させることが分かった。これらの含酸素化合物は、脱水工程を通して不変であるか、又は存在するアルコールから脱水工程で生成されているかであることが分かった。アルコールは別として、最も重要な汚染物質はケトン及びカルボン酸であり、アルデヒド及び無水物も恐らく問題を引き起こすことが分かった。従って、イオン性液体触媒が利用されている場合、脱水工程とオリゴマー化工程との間に、残存している含酸素化合物を除去するための追加工程を包含することが不可欠であることが分かった。
【0015】
フィッシャー・トロプシュ合成
フィッシャー・トロプシュ合成が行われる間、水素と一酸化炭素との混合物を含有する合成ガスを、適切な温度と圧力との反応条件の下、フィッシャー・トロプシュ触媒と接触させることによって、液体炭化水素及び気体炭化水素が形成される。フィッシャー・トロプシュ反応は典型的には、約300°F〜約700°F(約150℃〜約370℃)、好ましくは約400°F〜約550°F(約205℃〜約290℃)の温度;約10〜約600psia(0.7〜41バール)、好ましくは約30〜300psia(2〜21バール)の圧力;及び、約100〜約100,000cc/g/時間、好ましくは300〜3,000cc/g/時間の触媒空間速度;で行う。
【0016】
フィッシャー・トロプシュ合成による生成物は、C〜C200以上の範囲の炭化水素である場合があり、大部分はC〜C100以上の範囲である。該反応は、例えば、1つ以上の触媒床を有する固定床反応器、スラリー反応器、流動床反応器、又は異なる型の反応器の組合せのような種々の反応器型で行うことができる。そのような反応方法及び反応器は、周知であり、文献において実証されている。スラリーフィッシャー・トロプシュ法は、本発明を実施する場合に好ましく、激しい発熱合成反応のための優れた伝熱特性(及び物質移動特性)を利用し;しかも、コバルト触媒を使用した場合、比較的高い分子量のパラフィン系炭化水素を生成することができる。スラリー法において、水素と一酸化炭素との混合物を含有する合成ガスは、粒子状のフィッシャー・トロプシュ型炭化水素合成触媒であって、合成反応の炭化水素生成物であって反応条件下で液体である炭化水素生成物を含有するスラリー液の中で分散し懸濁している該触媒を含有するスラリーを通過する第3の相として泡立たされる。[水素]対[一酸化炭素]のモル比は、約0.5〜約4の広範囲に及ぶが、いっそう典型的には約0.7〜約2.75の範囲内であり、好ましくは約0.7〜約2.5の範囲内である。とりわけ好ましいフィッシャー・トロプシュ法は、欧州特許出願番号0609079号明細書に教示されている。この欧州特許出願明細書は、言及することによって、あらゆる目的のために本明細書に完全に組み入れる。
【0017】
適切なフィッシャー・トロプシュ触媒(Fischer-Tropsch catalysts)は、Fe、Ni、Co、Ru及びReのような1種以上のVIII族の触媒金属を含有しており、コバルトが好ましい。適切な触媒は、促進剤(promoter)を更に含有することがある。このように、好ましいフィッシャー・トロプシュ触媒は、適切な無機担体材料(好ましくは、1種以上の耐熱性金属酸化物を含有するもの)の上に、コバルトと、Re、Ru、Pt、Fe、Ni、Th、Zr、Hf、U、Mg及びLaの1種以上との有効量を含有する。一般に、該触媒中に存在するコバルトの量は、全触媒組成物の約1〜約50重量%の間である。それら触媒は、ThO、La、MgO及びTiOのような基礎的酸化物促進剤と、ZrOのような促進剤と、貴金属(Pt、Pd、Ru、Rh、Os、Ir)と、貨幣金属(Cu、Ag、Au)と、Fe、Mn、Ni及びReのような他の遷移金属とを更に含有することがある。適切な担体材料は、アルミナ、シリカ、マグネシア及びチタニア又はそれらの混合物を包含する。コバルト含有触媒のための好ましい担体は、アルミナ又はチタニアを含有する。有用な諸触媒及びそれらの製法は、既知であり、米国特許第4,568,663号明細書に例示されている。その米国特許明細書は、触媒を選定することに関連し、例示的であるが非制限的であるように意図されている。
【0018】
フィッシャー・トロプシュ工程によって回収されるような諸生成物は通常、非常に軽質の生成物からなる気体留分と、ナフサ及びディーゼル油の範囲で一般に沸騰する凝縮物留分と、周囲温度では通常固体である、高沸点のフィッシャー・トロプシュろう留分(wax fraction)との3つの留分に分割されることがある。
【0019】
脱水
脱水工程は本発明にとって不可欠という訳ではないが、該工程は、いっそう高い分子量の生成物の生産率を増大させるため、オレフィンを含有する凝縮物を富ませるのに好都合である。オレフィンを含有する凝縮物を富ませるため、オリゴマー化工程の前、アルコール類を脱水してそれらをオレフィンに転化することができる。アルコール類の脱水は一般に、γアルミナのような触媒の上で原料油を処理することによって達成することができる。アルコール類を脱水してオレフィンにすることは、チャールズL.トーマス(Charles L.Thomas)による、“Catalytic Processes and Proven Catalysts”,アカデミック出版(Academic Press),1970の「脱水(Dehydration)」第5章に解説されている。
【0020】
含酸素化合物の除去
フィッシャー・トロプシュ工程によって回収される凝縮物は、様々な量の含酸素化合物を含有する。該凝縮物中に存在する含酸素化合物の大部分は、アルコール類の形態である;しかし、いっそう少ない量のケトン類、アルデヒド類、カルボン酸類及び無水物類も存在することがある。既に上記で述べたように、オリゴマー化工程に対する供給原料の中に少量の含酸素化合物が存在していても、結果的にイオン性液体触媒が失活する。該凝縮物中に存在するアルコール類の実質的に全ては、脱水工程においてオレフィンに転化されるが、脱水はそれら含酸素化合物の全てを除去するには不十分であり、しかも、脱水工程からの流出液の中に、イオン性液体触媒に損傷を与えるのに十分な含酸素化合物が存在するものである。これらの残存している含酸素化合物の大抵は、ケトン類及びカルボン酸類であると考えられている。脱水の後に残存しているそれら含酸素化合物化学種は、該凝縮物の源(source;出所)によって異なるものと考えられている。鉄ベース触媒を用いて製造された凝縮物の含酸素化合物化学種は、主としてケトン類である。コバルトベース触媒を用いるフィッシャー・トロプシュ工程によって回収される凝縮物の含酸素化合物は、主としてカルボン酸類であるようである。これらの残存している含酸素化合物が、それらを除去するための脱水工程の失敗によって生じるのか否か、又は、脱水反応の間に幾らかが実際、アルコール類から生成されているのか否かは不明である。
【0021】
それら含酸素化合物の除去は、様々な方法で達成することができ、それら方法の幾つかは、以前、文献に記述されてきた。例えば、それら含酸素化合物は、該凝縮物をナトリウム金属と接触させることによって除去することができる。この方法は、有効ではあるが、商業規模では実用的でない。それら含酸素化合物を除去するための、商業的に受け入れられる方法には、それら含酸素化合物を吸着することのできる吸着剤を含有する吸着床(adsorption bed)に、該凝縮物を通過させることが包含される。満足のいく吸着剤は、低い[シリカ]対[アルミナ]比を有する分子篩を含有することがある。低い[シリカ]対[アルミナ]比を有する粗孔分子篩(とりわけ、FAU型骨格を有すると見なされるそれら分子篩)は一般に、含酸素化合物のための吸着剤として用いるのに適している。好ましいFAU分子篩は、Xゼオライトであり、13Xゼオライトがとりわけ好ましい。本明細書で用いる用語「FAU分子篩」は、XゼオライトとYゼオライトの両方を含むIZA構造委員会基準(IZA Structure Commission standard)を参照している。
【0022】
X型ゼオライトの合成は、米国特許第2,882,244号;同第3,685,963号;同第5,370,879号;同第3,789,107号及び同第4,007,253号明細書に記述されている。これら米国特許明細書は、言及することによって、そっくりそのまま本明細書に組み入れる。13Xゼオライトは、フォージャサイト(faujasite)(FAU)型Xゼオライトである。それは、低い[シリカ]対[アルミナ]比を有し、ケイ素、アルミニウム及び酸素で構成されている。酸素環は、7.4Åの空洞開口(cavity opening)を提供するが、10Å以下の分子を吸着することができる。13Xゼオライトは、[63231−69−6]のケミカル・アブストラクト(CAS)番号を有する。13Xゼオライトは、オールドリッチ・ケミカル社(Aldrich Chemical Company)及びW.R.グレース(Grace)のデービソン・ディビージョン(Davison Division)を包含する幾つかの出所から商業的に入手することができる。
【0023】
本発明を実施する場合、オリゴマー化工程の前、フィッシャー・トロプシュ法によって得られた凝縮物の中の含酸素化合物の量は、著しく減少している。本明細書で用いる用語「著しく減少する(significantly reduced)」は、フィッシャー・トロプシュ法によって得られる凝縮物の中に残存している酸素元素が約1500ppmw以下となることを意味する。オリゴマー化の前、含酸素化合物の実質的に全ては、除去されることが好ましい。オリゴマー化工程の前、一般に、フィッシャー・トロプシュ法によって得られる凝縮物は約200ppm未満の酸素元素(更にいっそう好ましくは、100ppm未満の酸素元素)を含有することが望ましい。
【0024】
オリゴマー化
本発明における、オレフィンをオリゴマー化するためのイオン性液体触媒を使用する方法は、結果的に短い滞留時間と高い収率とが得られる、それら反応物と該触媒との優れた混合工程が存在し;オリゴマー化反応が比較的低い温度で生じ;且つ、生成物が該触媒から容易に分離される;という点で、より多くの従来の触媒に比べて幾つかの利点を有する。上述のように、イオン性液体オリゴマー化工程に対する供給原料の中に存在する含酸素化合物が最も低い実用的濃度まで減少することは、不可欠である。含酸素化合物が除去された後の凝縮物は、大部分が約5〜約19の間の炭素原子を有する分子から成る、オレフィンに富む炭化水素供給原料(即ち、周囲温度で通常液体である留分)から本質的に成る。別の表現をすれば、該凝縮物は、ナフサとディーゼル油の範囲内で沸騰する飽和炭化水素及び不飽和炭化水素を主として含有する。減少した量の含酸素化合物を含有する、フィッシャー・トロプシュ法により得られる凝縮物は、触媒混合物に添加することができるか、又は、該触媒は、該凝縮物供給原料に添加することができる。いずれの場合にも、該供給原料、及びオリゴマー化が行われる間に形成される生成物は、イオン性液体触媒から該生成物を容易に分離させるイオン性液体とは別の相を形成する。該イオン性液体触媒と該供給原料との混合を容易にするためには、オリゴマー化混合物を撹拌するか、又は、該凝縮物供給原料を該イオン性液体触媒に通して泡立たせることが望ましい。オリゴマー化反応が終了した後、混合工程を停止し、次いで、生成物及び残存している供給原料は、触媒相とは別の異なる層を形成するようにすることが望ましい。
【0025】
本発明で使用するイオン性液体オリゴマー化触媒は、ルイス酸触媒であり、通常、錯体を形成する少なくとも2種類の成分を含有する。大抵の場合、該触媒は二成分触媒である。即ち、該触媒は2成分のみから成る。該触媒の第1の成分は通常、ハロゲン化アルミニウム、アルキルアルミニウムハライド、ハロゲン化ガリウム及びアルキルガリウムハライドから成る群から選ばれるルイス酸を含有する。第1の成分として好ましいのは、ハロゲン化アルミニウム又はアルキルアルミニウムハライドである。三塩化アルミニウムは、本発明を実施するために使用されるオリゴマー化触媒を調製するのにとりわけ好ましい。第1の成分が存在すれば、該イオン性液体にルイス(又はフランクリン(Franklin))酸特性が与えられるであろう。
【0026】
該触媒を構成する第2の成分は通常、第四級アンモニウム化合物又は第四級ホスホニウム化合物であり、例えば、ヒドロカルビル置換(hydrocarbyl substituted)アンモニウムハライド、ヒドロカルビル置換イミジゾリウム(imidizolium)ハライド、ヒドロカルビル置換ピリジニウムハライド、アルキレン置換ピリジニウムジハライド、ヒドロカルビル置換ホスホニウムハライドの1種以上から選ばれる塩である。第2の成分として用いるのに好ましいのは、1個〜約9個の炭素原子を有する1つ以上のアルキル部分を含有するそれら第四級アンモニウムハライドであり、例えば、トリメチルアミン塩酸塩、メチル−トリブチルアンモニウムクロリド、又はアルキル置換イミダゾリウムハライド(例えば、1−エチル−3−メチル−イミダゾリウムクロリド)である。
【0027】
2つの成分のモル比は通常、[前記第1の成分]対[前記第2の成分]が約1:1〜約5:1の範囲に入っており、更に好ましくはそのモル比は約1:1〜約2:1の範囲にある。メチル−トリブチルアンモニウムクロリドと三塩化アルミニウムとから本質的に成る二成分触媒組成物を使用することは、調製が容易であり、それら成分を商業的に入手することが容易であり、しかも、価格が比較的安いため、本発明の方法を実施するのにとりわけ好都合である。
【0028】
オレフィンのオリゴマー化を促進するために存在する触媒の量は、少なくともオリゴマー化の有効量(即ち、オレフィンを所望の生成物にオリゴマー化するのに必要な触媒の最少量)であるのが望ましい。この量は、触媒の組成、触媒の2つの成分の相互比、供給原料、選定されるオリゴマー化条件、等によって、ある程度変化することがある。しかし、触媒の有効量の決定は、本発明を実施するのに必要とされる量を確定するために必要な常用試験を行うだけで、当業者の能力の範囲内でうまくいくであろう。上述のように、オリゴマー化領域に添加される補給触媒は、供給原料中の汚染物質(大抵は、ろう留分中に存在する残存含酸素化合物)によって失活する触媒と取り代える必要があることがある。必要な補給触媒の量は、存在する汚染物質の量によって決まる。汚染物質の量は低く、該触媒の失活の程度も低いことが好ましい。
【0029】
オリゴマー化反応は、触媒の融点とそれの分解温度の間、好ましくは約120°F〜約212°F(約50℃〜約100℃)の間の広い温度範囲に渡って起こる。
オリゴマー化反応が終了した後、フィッシャー・トロプシュ法により得られるオリゴマー化生成物を含有する有機層は、該イオン性液体相から分離する。好ましくは、オリゴマー化生成物は、当初の、オレフィンに富むフィッシャー・トロプシュ法の原料油に比べて少なくとも10%大きい(いっそう好ましくは少なくとも20%大きい)平均分子量を有する。有機相を回収した後に残存する酸性のイオン性液体触媒は、オリゴマー化領域に再循環させることが好ましい。
【0030】
ハイドロフィニッシング
オリゴマー化領域から回収される、フィッシャー・トロプシュ法により得られた生成物の紫外線安定性と色とを改善するために、ハイドロフィニッシング(hydrofinishing)工程が意図されている。これは、炭化水素分子中に存在する二重結合を飽和させることによって成し遂げられると考えられる。ハイドロフィニッシング法の一般的記述は、米国特許第3,852,207号及び同第4,673,487号明細書に見出だすことができる。本明細書で用いる用語「紫外線安定性(UV stability)」とは、潤滑基油又は他の生成物が紫外線及び酸素にさらされた時のそれの安定性をいう。紫外線及び空気にさらされた時に可視沈降物が形成するか又はいっそう黒ずんだ色が発現する場合、不安定性が示され、その結果、該生成物中に曇り(cloudiness)又はフロック(floc;凝集塊)が生じる。本発明の方法によって製造される潤滑基油及びディーゼル油生成物は、それらが商業的潤滑油及び市場性のあるディーゼル油を製造する場合に使用するのに適するのに先立ち、紫外線安定化処理が必要である。
【0031】
本発明における、ハイドロフィニッシング領域の全圧力は、500psigより高く、好ましくは1000psigより高く、最も好ましくは、1500psigより高い。最大全圧力は、該方法にとって決定的に重要という訳ではないものの、装置の制限によるが、全圧力は3000psigを超えず、通常、約2500psigを超えない。ハイドロフィニッシング領域の温度範囲は通常、約300°F(約150℃)〜約700°F(370℃)の範囲にあり、約400°F(約205℃)〜約500°F(260℃)の温度が好ましい。LHSV(液空間速度)は通常、約0.2〜約2.0、好ましくは0.2〜1.5、最も好ましくは約0.7〜1.0の範囲内である。水素は通常、供給原料1バーレル当り約1000〜約10,000SFCの速度でハイドロフィニッシング領域に供給する。水素は典型的には、供給原料1バーレル当り約3000SFCの速度で供給する。
【0032】
適切なハイドロフィニッシング触媒は典型的には、酸化物担体と一緒にVIII族貴金属成分を含有する。次の金属(ルテニウム、ロジウム、イリジウム、パラジウム、白金及びオスミウムを包含する)の金属又は化合物は、ハイドロフィニッシング触媒として有用であると考えられる。それら1種以上の金属は、白金、パラジウム、又は白金とパラジウムとの混合物であるのが好ましい。耐熱性酸化物担体は通常、シリカ−アルミナ、シリカ−アルミナ−ジルコニア、等から成る。典型的なハイドロフィニッシング触媒は、米国特許第3,852,207号;同第4,157,294号及び同第4,673,487号明細書に開示されている。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィッシャー・トロプシュ法によって得られた凝縮物であってオレフィンと含酸素化合物との混合物を含有する凝縮物の中に存在するオレフィンをオリゴマー化するための方法において、
(a)前記のフィッシャー・トロプシュ法によって得られた凝縮物の中に存在する含酸素化合物を著しく減少させる工程;
(b)前記のフィッシャー・トロプシュ法によって得られた凝縮物であって著しく減少した含酸素化合物を有する凝縮物を、オリゴマー化反応条件の下、オリゴマー化領域においてイオン性液体触媒と接触させる工程;及び
(c)フィッシャー・トロプシュ法によって得られた生成物であって前記のフィッシャー・トロプシュ法によって得られた凝縮物と比べていっそう大きい平均分子量と増大した枝分かれとによって特徴付けられる分子を有する生成物を、前記オリゴマー化領域から回収する工程;
を包含する、オリゴマー化するための方法。
【請求項2】
前記のフィッシャー・トロプシュ法によって得られた凝縮物は、酸素元素を多くて約200ppmw含有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記のフィッシャー・トロプシュ法によって得られた凝縮物は、酸素元素を多くて約100ppmw含有する、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記のフィッシャー・トロプシュ法によって得られた凝縮物を、前記含酸素化合物を除去するのに有効である吸着剤と接触させることによって、該含酸素化合物を除去する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記吸着剤は、低い[シリカ]対[アルミナ]比を有する分子篩である、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記分子篩は粗孔ゼオライトである、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記分子篩はFAU型骨格を有する、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記分子篩はXゼオライトである、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記分子篩は13X分子篩である、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
フィッシャー・トロプシュ法によって得られた凝縮物であってオレフィン及び含酸素化合物を含有する凝縮物の中のオレフィンをオリゴマー化することによって、フィッシャー・トロプシュ法によって得られる生成物を製造するための方法において、
(a)脱水条件の下、脱水領域において、前記のフィッシャー・トロプシュ法によって得られた凝縮物を脱水し、次いで、前記脱水領域から、脱水されたフィッシャー・トロプシュ法によって得られた凝縮物を回収する工程;
(b)前記の脱水されたフィッシャー・トロプシュ法によって得られた凝縮物を、その脱水されたフィッシャー・トロプシュ法によって得られた凝縮物の中に残存する前記含酸素化合物を吸着することのできる分子篩と接触させ、次いで、著しく減少した含酸素化合物を含有する、フィッシャー・トロプシュ法によって得られた凝縮物中間体を回収する工程;
(c)オリゴマー化領域における前記のフィッシャー・トロプシュ法によって得られた凝縮物中間体を、オリゴマー化に有効な量のルイス酸イオン性液体オリゴマー化触媒と接触させ、同時に、前記のフィッシャー・トロプシュ法によって得られた凝縮物中間体と前記オリゴマー化触媒とを、予め選択しておいたオリゴマー化条件の下に、存在している前記オレフィンをオリゴマー化するのに十分な時間の間保持する工程;並びに
(d)フィッシャー・トロプシュ法によって得られた生成物であって前記のフィッシャー・トロプシュ法によって得られた凝縮物と比べていっそう大きい平均分子量と増大した枝分かれとによって特徴付けられる分子を有する生成物を、前記オリゴマー化領域から回収する工程;
を包含する、製造方法。
【請求項11】
前記の脱水されたフィッシャー・トロプシュ法によって得られた凝縮物は、酸素元素を多くて約200ppmw含有する、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記の脱水されたフィッシャー・トロプシュ法によって得られた凝縮物は、酸素元素を多くて約100ppmw含有する、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
工程(b)の吸着剤は、低い[シリカ]対[アルミナ]比を有する分子篩である、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
工程(b)の分子篩はFAU型骨格を有する、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
工程(b)の分子篩はXゼオライトである、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
工程(b)の分子篩は13X分子篩である、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記のルイス酸イオン性オリゴマー化触媒は、第1の成分と第2の成分と含有し、前記第1の成分は、ハロゲン化アルミニウム、アルキルアルミニウムハライド、ハロゲン化ガリウム及びアルキルガリウムハライドから成る群から選ばれる化合物を含有し、前記第2の成分は第四級アンモニウム塩又は第四級ホスホニウム塩である、請求項10に記載の方法。
【請求項18】
前記のフィッシャー・トロプシュ法によって得られた生成物の中に存在する不飽和二重結合を水素化する追加工程を包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記のフィッシャー・トロプシュ法によって得られた生成物は、潤滑基油を含有する、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記のフィッシャー・トロプシュ法によって得られた生成物は、ディーゼル油生成物を含有する、請求項19に記載の方法。


【公表番号】特表2007−518679(P2007−518679A)
【公表日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−518639(P2006−518639)
【出願日】平成16年6月3日(2004.6.3)
【国際出願番号】PCT/US2004/018002
【国際公開番号】WO2005/005352
【国際公開日】平成17年1月20日(2005.1.20)
【出願人】(503148834)シェブロン ユー.エス.エー. インコーポレイテッド (258)
【Fターム(参考)】