説明

フェニルピリジン単位含有ポリマー

本発明は式II[式中のR1、R2、R3、R4、R5、R6及びR7は各々独立にC1−C20脂肪族基、C3−C20芳香族基又はC3−C20脂環式基であり、a、b、d、e及びfは各々独立に0又は1〜4の整数であり、c及びgは各々独立に0又は1〜3の整数である]の構造単位を含むポリマーに関する。別の観点では本発明は該ポリマーを製造するためのモノマーに関する。他の観点では本発明は式IIの構造単位を含むポリマーを含む光電子デバイスに関する。
【化1】

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般にポリマーに関し、特にフェニルピリジン単位を含むポリマー、該ポリマーを製造するためのモノマー及び該ポリマーを用いる光電子デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
バイアス電圧が印加されると発光する薄膜材料を利用する光電子デバイス、例えば有機発光デバイス(OLED)は、1形態のフラットパネルディスプレイ技術として益々普及すると予想される。OLEDの潜在的用途には、携帯電話、個人用情報機器(PDA)、コンピュータディスプレイ、車両用情報ディスプレイ、テレビモニター、並びに一般照明用の光源など様々なものがあるからである。明るい色、広い視野角、速い動画像ビデオとの相性、広い温度範囲、薄く順応性の形状、少ない必要電力、そして低コストな製造方法の可能性などから、OLEDは将来陰極線管(CRT)や液晶ディスプレイ(LCD)に代わる技術とみなされている。発光効率が高いことから、OLEDは、ある種の用途では白熱電球に、またおそらくは蛍光管に取って代わる可能性があるとみなされている。
【0003】
OLEDは、2つの反対電極間に1つ以上の有機層が介在してなるサンドイッチ構造を有する。例えば、多層デバイスは通常、少なくとも3つの層、即ち正孔(ホール)注入/輸送層、発光層及び電子輸送層(ETL)を含む。さらに、正孔注入/輸送層が電子障壁層として、また電子輸送層が正孔障壁層として作用するのが好ましい。単層OLEDは2つの反対電極間に材料層を1つだけもつデバイスである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−257898明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
OLEDは今日、安定性及び/又は実現性の問題から極めて広範に普及しているわけではない。OLEDを様々な方向から改良する努力が続けられており、OLEDにもっと適切な材料を探すこともその一つである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一つの態様では、本発明は、次式I及び/又はIIの構造単位を含むポリマー(重合体)を提供する。
【0007】
【化1】

式中のR1、R2、R3、R4、R5、R6及びR7は各々独立にC1−C20脂肪族基、C3−C20芳香族基又はC3−C20脂環式基であり、
a、b、d、e及びfは各々独立に0又は1〜4の整数であり、
c及びgは各々独立に0又は1〜3の整数である。
【0008】
別の態様では、本発明は、該ポリマーを製造するためのモノマー(単量体)を提供する。他の態様では、本発明は、式I及び/又はIIの構造単位を含むポリマーを含む光電子デバイスを提供する。
【発明を実施するための形態】
【0009】
一つの態様では、本発明は、式I及び/又はIIの構造単位を含むポリマー(重合体)に関する。ポリマーを製造するには、フェニルピリジンモノマーを重合するか、フェニルピリジンモノマーを1つ又は2つ以上のコモノマーと共重合し、こうしてランダム、ブロックもしくはグラフト共重合体、又はデンドリマー又はハイパーブランチ材料の形態の共重合体又はこれらの組合せを形成する。具体的には、非導電性基を有する単量体、例えばスチレン類、(メタ)アクリレート類及びビニルピリジン類をコモノマーとして使用できる。
【0010】
電子輸送性ヘテロ芳香族基を有する単量体、例えばフェニルピリジン類、トリアジン類及びオキサチアゾール類もコモノマーとして使用できる。これらの具体例には、米国特許第7056600号に記載されたビニルフェニルピリジン及びビニルトリアジンがある。
【0011】
正孔輸送性芳香族及び/又はヘテロ芳香族基を有する単量体、例えばカルバゾール類及びトリアリールアミン類もコモノマーとして使用できる。これらの具体例には、米国特許出願公開2007/0241675(2007年10月18日公開)及びWO99/54385(1999年10月28日公開)に記載された、ビニルカルバゾール並びにポリ(2,7−(9,9−ジ−n−オクチルフルオレン)−(1,4−フェニレン−((4−sec−ブチルフェニル)イミノ)−1,4−フェニレン))(TFB)、ポリ(9,9−ジオクチルフルオレン−コ−ビス−N,N’−(4−ブチルフェニル)−ビス−N,N’−フェニル−1,4−フェニレンジアミン)(PFB)、ポリ(2,7−(9,9−ジ−n−オクチルフルオレン)−(1,4−フェニレン−((4−メトキシフェニル)イミノ)−1,4−フェニレン−((4−メトキシフェニル)イミノ)−1,4−フェニレン))(PFMO)、ポリ(9,9’−ジオクチルフルオレン−コ−ビス−N,N’−(4−ブチルフェニル)−ビス−N,N’−フェニルベンジジン(BFE)がある。
【0012】
発光性基を有する単量体、例えばホスホレセント(リン光)色素もコモノマーとして使用できる。これらの具体例には、PCT/US07/68620(2007年5月7日出願)及びWO2007109657(2007年9月27日公開)に記載された重合可能なイリジウム錯体がある。
【0013】
本発明は、発光部分、正孔輸送部分、電子輸送部分及び非導電性部分のいずれか1つ又はこれらの組合せを含むポリマーに関する。
【0014】
特定の態様では、本発明は式IIIのポリマーに関する。
【0015】
【化2】

式中、nは各々独立に>0、好ましくは>7、特に好ましくは>20の整数である。
【0016】
別の態様では、本発明は式IVのコポリマーに関する。
【0017】
【化3】

式中、nは各々独立に>0、好ましくは>7、特に好ましくは>20の整数であり、mは各々独立に0又は>0、好ましくは>7、特に好ましくは>20の整数である)のコポリマーに関する。
【0018】
他の態様では、本発明は式Vのポリマーに関する。
【0019】
【化4】

式中、nは各々独立に>0、好ましくは>7、特に好ましくは>20の整数である。
【0020】
さらに他の態様では、本発明は式VIのポリマーに関する。
【0021】
【化5】

式中、nは各々独立に>0、好ましくは>7、特に好ましくは>20の整数であり、mは各々独立に0又は>0、好ましくは>7、特に好ましくは>20の整数である。
【0022】
さらに他の態様では、本発明は式VIIのポリマーに関する。
【0023】
【化6】

式中、nは各々独立に>0、好ましくは>7、特に好ましくは>20の整数であり、mは各々独立に0又は>0、好ましくは>7、特に好ましくは>20の整数である。
【0024】
さらに他の態様では、本発明は式VIIIのポリマーに関する。
【0025】
【化7】

式中、nは各々独立に>0、好ましくは>7、特に好ましくは>20の整数であり、mは各々独立に0又は>0、好ましくは>7、特に好ましくは>20の整数である。
【0026】
さらに他の態様では、本発明は式IXのポリマーに関する。
【0027】
【化8】

式中、nは各々独立に>0、好ましくは>7、特に好ましくは>20の整数であり、mは各々独立に0又は>0、好ましくは>7、特に好ましくは>20の整数である。
【0028】
さらに他の態様では、本発明は式Xのポリマーに関する。
【0029】
【化9】

式中、nは各々独立に>0、好ましくは>7、特に好ましくは>20の整数である。
【0030】
さらに他の態様では、本発明は式XIのポリマーに関する。
【0031】
【化10】

式中、nは各々独立に>0、好ましくは>7、特に好ましくは>20の整数であり、mは各々独立に0又は>0、好ましくは>7、特に好ましくは>20の整数である。
【0032】
本発明のポリマーの製造に有用な反応条件として、極性溶剤と適当な強度の塩基の使用が挙げられる。溶剤の例には、クロロホルム、塩化メチレン、o−ジクロロベンゼン、ベラトロール、アニソール及びこれらの組合せがある。塩基の例には、トリエチルアミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム及びこれらの組合せがある。重合反応を行うのに適当な触媒を用いてもよい。
【0033】
ある実施形態では、本発明に有用なポリマーはホモポリマーである。別の実施形態では、ポリマーはコポリマーであり、さらに非導電性部分、正孔輸送部分、電子輸送部分、発光部分及びこれらの組合せを含む。コポリマーはブロック共重合体、ランダム共重合体、交互共重合体又はグラフト共重合体いずれでもよい。モノマー類、反応条件、例えば開始剤、温度及び/又は溶剤を適当に選ぶことで、異なる種類の共重合体を得ることができる。本発明に有用なポリマーは、モノマーの重合を開始剤によって行うことにより、製造することができ、かかる開始剤には、フリーラジカル開始剤、カチオン型開始剤、アニオン型開始剤などがある。重合は、バルク状態、適当な溶剤を用いる溶液状態、或いは適当な懸濁液もしくはエマルジョン状態で行うことができる。特定の実施形態では、DMFやNMPなどの双極性溶剤中でアゾビスイソブチロニトリルなどのフリーラジカル開始剤を用いて重合を行う。
【0034】
ビニル単量体を重合する方法は当業界で周知である。ある実施形態では、重合反応を約−50℃〜約100℃の範囲の温度で行うことができる。重合は、大気圧、減圧又は加圧いずれで行ってもよい。重合反応は、適当な分子量のポリマーを得るのに必要な時間行う。ポリマーの分子量は、粘度測定、光散乱法、浸透圧法など当業者に既知の方法のいずれで測定してもよい。ポリマーの分子量は、代表的には数平均分子量Mn又は重量平均分子量Mwで表わされる。分子量平均を求める方法としてはゲル浸透クロマトグラフィ(GPC)が特に有用であり、これによりMn及びMw両方を得ることができる。ある実施形態では、ポリマーのMwが成膜を可能にする十分な大きさであるのが望ましく、代表的には約5,000g/モル超えのMwが望ましく、別の実施形態では、30,000g/モル超えのMnのポリマーが望ましく、またさらに他の実施形態では、70,000g/モル超えのMnのポリマーが望ましい。Mwの測定にはポリスチレンを標準として用いる。
【0035】
本発明に有用なポリマーは後官能化によっても合成できる。例えば、ブロモスチレンとボロン酸エステル又はボロン酸部分を有する適当な構造との鈴木カップリング反応を行うことにより、同じポリマー構造を実現することができる。
【0036】
光電子デバイス、例えばOLEDは、代表的には、もっとも簡単な場合、アノード層、対応するカソード層及びこれらのアノードとカソード間に配置された有機エレクトロルミネセント(EL)層を含む。電圧バイアスを両電極間にかけると、電子がカソードからEL層中に注入され、一方電子がEL層から取り出される(「正孔」がアノードからEL層に「注入」される)。発光が起こるのは、EL層内で正孔と電子が結合して一重項又は三重項励起子(エキシトン)を形成する際で、そして一重項励起子が放射失活により環境にエネルギーを移送するにつれて発光が起こる。
【0037】
アノード、カソード及び発光材料以外に光電子デバイス内に存在しうる他の構成要素には、正孔注入層、電子注入層及び電子輸送層がある。電子輸送層はカソードと接触する必要はなく、しばしば電子輸送層は効率のよい正孔輸送体ではなく、したがってカソードに向かって移動する正孔を阻止する作用をなす。電子輸送層を有する有機発光デバイスの作動中、電子輸送層内に存在する電荷キャリヤ(即ち、正孔及び電子)の大部分は電子であり、発光は電子輸送層内に存在する正孔と電子の再結合によって起こりうる。有機発光デバイス内に存在しうる他の構成要素には、正孔輸送層、正孔輸送兼発光層及び電子輸送兼発光層がある。
【0038】
式I及び/又は式IIの構造単位を含むポリマーは、光電子デバイス、例えば有機発光デバイス(OLED)のような用途に有用な適当な特性を有する。本発明のポリマーは、多層OLED及び単層OLED両方に用いるのに特に適当である。本発明のポリマーを含むOLEDは、青、黄、橙及び赤色ホスホレセント(リン光)色素のいずれか1種又は2種以上又はこれらの組合せを含有するホスホレセントOLEDとすることができる。本発明のポリマーは、OLEDの発光層、正孔輸送層、電子輸送層、又は電子注入層又はこれらの組合せの一部とすることができる。
【0039】
有機EL層、即ち発光層は、デバイスの作動時に、電子及び正孔両方を有意な濃度で含有し、励起子形成及び発光にふさわしい位置を提供する、有機発光デバイス内の層である。正孔注入層は、アノードからOLEDの内部層への正孔の注入を促進する、アノードと接触した層であり、電子注入層は、カソードからOLED内への電子の注入を促進する、カソードと接触した層であり、電子輸送層は、カソードから電荷再結合位置への電子の伝導を容易にする層である。電子輸送層はカソードと接触する必要はなく、しばしば電子輸送層は、効率よい正孔輸送体ではなく、したがってカソードに向かって移動する正孔を阻止する作用をなす。電子輸送層を有する有機発光デバイスの作動中、電子輸送層内に存在する電荷キャリヤ(即ち、正孔及び電子)の大部分は電子であり、発光は電子輸送層内に存在する正孔と電子の再結合によって起こりうる。正孔輸送層は、OLEDの作動中に、アノードから電荷再結合位置への正孔の伝導を容易にする層であり、この層がアノードと接触する必要はない。正孔輸送兼発光層は、OLEDの作動中に、電荷再結合位置への正孔の伝導を容易にする層であり、その層において、電荷キャリヤの大部分が正孔であり、発光は残留電子との再結合を介してだけでなく、デバイス内のどこかの電荷再結合区域からのエネルギーの輸送を介しても生起する。電子輸送兼発光層は、OLEDの作動中に、電荷再結合位置への電子の伝導を容易にする層であり、その層において、電荷キャリヤの大部分が電子であり、発光は残留正孔との再結合を介してだけでなく、デバイス内のどこかの電荷再結合区域からのエネルギーの輸送を介しても生起する。
【0040】
アノードとして用いるのに適当な材料には、四点プローブ法で測定して、バルク導電率が約100Ω/□以上である材料がある。インジウム錫オキサイド(ITO)がアノードとしてよく用いられるが、それは光透過に対してほぼ透明であり、電気活性な有機層から発せられた光が抜け出るのを容易にするからである。アノード層として用いることのできる他の材料には、酸化錫、酸化インジウム、酸化亜鉛、インジウム亜鉛オキサイド、亜鉛インジウム錫オキサイド、酸化アンチモン及びこれらの混合物がある。
【0041】
カソードとして用いるのに適当な材料には、負の電荷キャリヤ(電子)をOLEDの内部層に注入することができる0価の金属がある。カソードとして用いるのに適当な種々の0価の金属には、K、Li、Na、Cs、Mg、Ca、Sr、Ba、Al、Ag、Au、In、Sn、Zn、Zr、Sc、Y、ランタノイド系列の元素、これらの合金及びこれらの混合物が挙げられる。カソード層として用いるのに適当な合金には、Ag−Mg、Al−Li、In−Mg、Al−Ca及びAl−Au合金がある。非合金層状構造、例えばカルシウムなどの金属もしくはLiFなどの金属フッ化物の薄い層をアルミニウム、銀などの0価金属の比較的厚い層で覆った構造もカソードに用いることができる。特に、カソードを単一の0価金属、中でもアルミニウム金属で構成することができる。
【0042】
本発明のポリマーは、電子輸送層において、従来の材料、例えばポリ(9,9−ジオクチルフルオレン)、トリス(8−ヒドロキシキノラト)アルミニウム(Alq3)、2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,1−フェナントロリン、4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、3−(4−ビフェニリル)−4−フェニル−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール、1,3,4−オキサジアゾール含有ポリマー、1,3,4−トリアゾール含有ポリマー、キノキサリン含有ポリマー及びシアノPPVの代わりに、或いはそれに加えて使用することができる。
【0043】
正孔輸送層に用いるのに適当な材料には、米国特許第6023371号に開示されているような、1,1−ビス((ジ−4−トリルアミノ)フェニル)シクロヘキサン、N,N’−ビス(4−メチルフェニル)−N,N’−ビス(4−エチルフェニル)−(1,1’−(3,3’−ジメチル)ビフェニル)−4,4’−ジアミン、テトラキス(3−メチルフェニル)−N,N,N’,N’−2,5−フェニレンジアミン、フェニル−4−N,N−ジフェニルアミノスチレン、p−(ジエチルアミノ)ベンズアルデヒドジフェニルヒドラゾン、トリフェニルアミン、1−フェニル−3−(p−(ジエチルアミノ)スチリル)−5−(p−(ジエチルアミノ)フェニル)ピラゾリン、1,2−トランス−ビス(9H−カルバゾール−9−イル)シクロブタン、N,N,N’,N’−テトラキス(4−メチルフェニル)−(1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミン、銅フタロシアニン、ポリビニルカルバゾール、(フェニルメチル)ポリシラン、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)、ポリアニリン、ポリビニルカルバゾール、ジアリールジアミン、テトラフェニルジアミン、芳香族三級アミン、ヒドラゾン誘導体、カルバゾール誘導体、トリアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、アミノ基を有するオキサジアゾール誘導体、及びポリチオフェンが挙げられる。本発明のポリマーは、上記材料の代わりに、或いはそれに加えて使用することができる。
【0044】
発光層に用いるのに適当な材料には、エレクトロルミネセント(EL)ポリマー、例えばポリフルオレン、好ましくはポリ(9,9−ジオクチルフルオレン)、ポリ(2,7−(9,9−ジ−n−オクチルフルオレン)(F8)及びポリ(2,7−(9,9−ジ−n−オクチルフルオレン)−(1,4−フェニレン−((4−sec−ブチルフェニル)イミノ)−1,4−フェニレン)(TFB)(米国特許第7116308号に記載)、ポリ(ビニルカルバゾール)及びポリフェニルビニレン及びこれらの誘導体がある。本発明のポリマーは、上記材料の代わりに、或いはそれに加えて使用することができる。
【0045】
1観点では、式I及び/又は式IIの構造単位を含むポリマーは、電子輸送層、電子注入層、正孔輸送層又は発光層の一部を形成することができる。したがって、1観点では、本発明は、式I及び/又は式IIの構造単位を含むポリマーを含む、高効率な光電子デバイス、例えばOLEDを提供する。OLEDは、青、黄、橙及び赤色ホスホレセント(リン光)色素のいずれか1種又は2種以上又はこれらの組合せを含有するホスホレセントOLEDとすることができる。
[定義]
ここで用いる用語「芳香族基」は、少なくとも1つの芳香族部分を有する原子価1以上の原子の配列を示す。少なくとも1つの芳香族部分を有する原子価1以上の原子の配列は、窒素、硫黄、セレン、ケイ素及び酸素などのヘテロ原子を含んでも、或いは炭素及び水素のみから構成されてもよい。ここで用いる用語「芳香族基」は、フェニル、ピリジル、フラニル、チエニル、ナフチル、フェニレン及びビフェニル基を含むが、これらに限定されない。上記の通り、芳香族基は少なくとも1つの芳香族部分を有する。芳香族部分は常に、(4n+2)個の「非局在化」電子を有する環状構造であり、ここでnは1以上の整数であり、具体的にはフェニル基(n=1)、チエニル基(n=1)、フラニル基(n=1)、ナフチル基(n=2)、アズレニル基(n=2)、アントラセニル基(n=3)などがある。芳香族基は非芳香族成分を含有してもよい。例えば、ベンジル基はフェニル環(芳香族部分)とメチレン基(非芳香族成分)とを含む芳香族基である。同様に、テトラヒドロナフチル基は、芳香族部分(C63)が非芳香族成分−(CH24−に縮合した芳香族基である。記述の便宜上、用語「芳香族基」はここでは、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、ハロアルキル基、ハロ芳香族基、共役ジエニル基、アルコール基、エーテル基、アルデヒド基、ケトン基、カルボン酸基、アシル基(例えばエステルやアミドなどのカルボン酸誘導体)、アミン基、ニトロ基、などの広い範囲の官能基の導入を包含すると定義する。例えば、4−メチルフェニル基は、メチル基を有するC7芳香族基であり、ここでメチル基はアルキル基である官能基である。同様に、2−ニトロフェニル基は、ニトロ基を有するC6芳香族基であり、ここでニトロ基は官能基である。芳香族基はハロゲン化芳香族基を含み、例えば4−トリフルオロメチルフェニル、ヘキサフルオロイソプロピリデンビス(4−フェニ−1−イルオキシ)(即ち、−OPhC(CF32PhO−)、4−クロロメチルフェニ−1−イル、3−トリフルオロビニル−2−チエニル、3−トリクロロメチルフェニ−1−イル(即ち、3−CCl3Ph−)、4−(3−ブロモプロピ−1−イル)フェニ−1−イル(即ち、4−BrCH2CH2CH2Ph−)などがある。芳香族基の別の例には、4−アリルオキシフェニ−1−オキシ、4−アミノフェニ−1−イル(即ち、4−H2NPh−)、3−アミノカルボニルフェニ−1−イル(即ち、NH2COPh−)、4−ベンゾイルフェニ−1−イル、ジシアノメチリデンビス(4−フェニ−1−イルオキシ)(即ち、−OPhC(CN)2PhO−)、3−メチルフェニ−1−イル、メチレンビス(4−フェニ−1−イルオキシ)(即ち、−OPhCH2PhO−)、2−エチルフェニ−1−イル、フェニルエテニル、3−ホルミル−2−チエニル、2−ヘキシル−5−フラニル、ヘキサメチレン−1,6−ビス(4−フェニ−1−イルオキシ)(即ち、−OPh(CH26PhO−)、4−ヒドロキシメチルフェニ−1−イル(即ち、4−HOCH2Ph−)、4−メルカプトメチルフェニ−1−イル(即ち、4−HSCH2Ph−)、4−メチルチオフェニ−1−イル(即ち、4−CH3SPh−)、3−メトキシフェニ−1−イル、2−メトキシカルボニルフェニ−1−イルオキシ(例えば、メチルサリチル)、2−ニトロメチルフェニ−1−イル(即ち、2−NO2CH2Ph)、3−トリメチルシリルフェニ−1−イル、4−t−ブチルジメチルシリルフェニ−1−イル、4−ビニルフェニ−1−イル、ビニリデンビス(フェニル)、などがある。用語「C3−C10芳香族基」は炭素原子数3個以上10個以下の芳香族基を含む。芳香族基1−イミダゾリル(C322−)は、C3芳香族基の1例である。ベンジル基(C77−)はC7芳香族基の1例である。
【0046】
ここで用いる用語「脂環式基」は、環状であるが、芳香族ではない、原子の配列を含む、原子価1以上の基を示す。ここで定義する用語「脂環式基」は芳香族基を含有しない。「脂環式基」は1つ以上の非環状成分を含有してもよい。例えば、シクロヘキシルメチル基(C611CH2−)は、シクロヘキシル環(環状であるが、芳香族ではない、原子の配列)とメチレン基(非環状成分)からなる脂環式基である。脂環式基は、窒素、硫黄、セレン、ケイ素及び酸素などのヘテロ原子を含んでも、或いは炭素と水素のみから構成されてもよい。記述の便宜上、用語「脂環式基」はここでは、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、ハロアルキル基、共役ジエニル基、アルコール基、エーテル基、アルデヒド基、ケトン基、カルボン酸基、アシル基(例えばエステルやアミドなどのカルボン酸誘導体)、アミン基、ニトロ基、などの広い範囲の官能基の導入を包含すると定義する。例えば、4−メチルシクロペンタ−1−イル基は、メチル基を有するC6脂環式基であり、ここでメチル基はアルキル基である官能基である。同様に、2−ニトロシクロブタ−1−イル基は、ニトロ基を有するC4脂環式基であり、ここでニトロ基は官能基である。脂環式基は1個又は2個以上のハロゲン原子を有してもよく、その場合ハロゲン原子は同じでも異なってもよい。ハロゲン原子には、例えばフッ素、塩素、臭素及びヨウ素がある。1個又は2個以上のハロゲン原子を有する脂環式基には、2−トリフルオロメチルシクロヘキサ−1−イル、4−ブロモジフルオロメチルシクロオクタ−1−イル、2−クロロジフルオロメチルシクロヘキサ−1−イル、ヘキサフルオロイソプロピリデン−2,2−ビス(シクロヘキサ−1−イル)(即ち、−C610C(CF32610−)、2−クロロメチルシクロヘキサ−1−イル、3−ジフルオロメチレンシクロヘキサ−1−イル、4−トリクロロメチルシクロヘキサ−1−イルオキシ、4−ブロモジクロロメチルシクロヘキサ−1−イルチオ、2−ブロモエチルシクロペンタ−1−イル、2−ブロモプロピルシクロヘキサ−1−イルオキシ(例えば、CH3CHBrCH2610O−)、などがある。脂環式基の他の例には、4−アリルオキシシクロヘキサ−1−イル、4−アミノシクロヘキサ−1−イル(即ち、H2NC610−)、4−アミノカルボニルシクロペンタ−1−イル(即ち、NH2COC58−)、4−アセチルオキシシクロヘキサ−1−イル、2,2−ジシアノイソプロピリデンビス(シクロヘキサ−4−イルオキシ)(即ち、−OC610C(CN)2610O−)、3−メチルシクロヘキサ−1−イル、メチレンビス(シクロヘキサ−4−イルオキシ)(即ち、−OC610CH2610O−)、1−エチルシクロブタ−1−イル、シクロプロピルエテニル、3−ホルミル−2−テトラヒドロフラニル、2−ヘキシル−5−テトラヒドロフラニル、ヘキサメチレン−1,6−ビス(シクロヘキサ−4−イルオキシ)(即ち、−OC610(CH26610O−)、4−ヒドロキシメチルシクロヘキサ−1−イル(即ち、4−HOCH2610−)、4−メルカプトメチルシクロヘキサ−1−イル(即ち、4−HSCH2610−)、4−メチルチオシクロヘキサ−1−イル(即ち、4−CH3SC610−)、4−メトキシシクロヘキサ−1−イル、2−メトキシカルボニルシクロヘキサ−1−イルオキシ(即ち、2−CH3OCOC610O−)、4−ニトロメチルシクロヘキサ−1−イル(即ち、NO2CH2610−)、3−トリメチルシリルシクロヘキサ−1−イル、2−t−ブチルジメチルシリルシクロペンタ−1−イル、4−トリメトキシシリルエチルシクロヘキサ−1−イル(例えば(CH3O)3SiCH2CH2610−)、4−ビニルシクロヘキセン−1−イル、ビニリデンビス(シクロヘキシル)、などがある。用語「C3−C10脂環式基」は、炭素原子数3以上10以下の脂環式基を含む。脂環式基2−テトラヒドロフラニル(C47O−)はC4脂環式基の1例である。シクロヘキシルメチル基(C611CH2−)はC7脂環式基の1例である。
【0047】
ここで用いる用語「脂肪族基」は、環状でない原子の直鎖状もしくは分岐状配列からなる、原子価1以上の有機基を示す。脂肪族基は1個以上の炭素原子を有すると定義される。脂肪族基を構成する原子の配列は、窒素、硫黄、ケイ素、セレン及び酸素などのヘテロ原子を含んでも、或いは炭素及び水素のみから構成されてもよい。記述の便宜上、用語「脂肪族基」はここでは、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、ハロアルキル基、共役ジエニル基、アルコール基、エーテル基、アルデヒド基、ケトン基、カルボン酸基、アシル基(例えばエステルやアミドなどのカルボン酸誘導体)、アミン基、ニトロ基、などの広い範囲の官能基で置換された有機基を「環状でない原子の直鎖状もしくは分岐状配列」の一部として包含すると定義する。例えば、4−メチルペンタ−1−イル基は、メチル基を有するC6脂肪族基であり、ここでメチル基はアルキル基である官能基である。同様に、4−ニトロブタ−1−イル基は、ニトロ基を有するC4脂肪族基であり、ここでニトロ基は官能基である。脂肪族基は1個又は2個以上のハロゲン原子を有するハロアルキル基でもよく、その場合ハロゲン原子は同じでも異なってもよい。ハロゲン原子には、例えばフッ素、塩素、臭素及びヨウ素がある。1個又は2個以上のハロゲン原子を有する脂肪族基には、アルキルハライド、具体的にはトリフルオロメチル、ブロモジフルオロメチル、クロロジフルオロメチル、ヘキサフルオロイソプロピリデン、クロロメチル、ジフルオロビニリデン、トリクロロメチル、ブロモジクロロメチル、ブロモエチル、2−ブロモトリメチレン(即ち、−CH2CHBrCH2−)、などがある。脂肪族基の他の例には、アリル、アミノカルボニル(即ち、−CONH2)、カルボニル、2,2−ジシアノイソプロピリデン(即ち、−CH2C(CN)2CH2−)、メチル(即ち、−CH3)、メチレン(即ち、−CH2−)、エチル、エチレン、ホルミル(即ち、−CHO)、ヘキシル、ヘキサメチレン、ヒドロキシメチル(即ち、−CH2OH)、メルカプトメチル(即ち、−CH2SH)、メチルチオ(即ち、−SCH3)、メチルチオメチル(即ち、−CH2SCH3)、メトキシ、メトキシカルボニル(即ち、CH3OCO−)、ニトロメチル(即ち、−CH2NO2)、チオカルボニル、トリメチルシリル(即ち、(CH33Si−)、t−ブチルジメチルシリル、3−トリメトキシシリルプロピル(即ち、(CH3O)3SiCH2CH2CH2−)、ビニル、ビニリデン、などがある。さらに例示すると、C1−C10脂肪族基は1個以上10個以下の炭素原子を含有する。メチル基(即ち、CH3−)はC1脂肪族基の1例である。デシル基(即ち、CH3(CH29−)はC10脂肪族基の1例である。
【0048】
本明細書に記載する数値は、低い値から高い値まで1単位ずつの増分で増加するすべての値を含む。但し、任意の低い値と任意の高い値とは2単位以上離れている。例えば、ある成分の量、又は温度、圧力、時間などのプロセス変数の値が、例えば1〜90、好ましくは20〜80、より好ましくは30〜70であると記載する場合、15〜85、22〜68、43〜51、30〜32などの値が本明細書に明確に列挙されていると考える。1未満の値については、1単位が適宜0.0001、0.001、0.01もしくは0.1であるとみなす。これらは意図していることの例にすぎず、最小値と最大値の間の数値のすべての可能な組合せが同様に本明細書に明確に記載されているとみなすべきである。
【実施例】
【0049】
実施例1〜9は本発明のポリマー及びポリマーを製造する際に用いる中間体の合成を説明する。反応試薬はすべて、特記しない限り、AldrichChemical社(米国ウィスコンシン州ミルウォーキー所在)及びAcrosOrganics社から購入し、それ以上精製せずに用いる。すべての化合物は1H−NMRで分析し、表示構造に一致することを確認する。
[共通の方法]
分子量は、Polymer Laboratories製サイズ排除カラム(PLgel 5μm MIXED−C、300x7.5mm、40℃保持)を取り付けたPerkin Elmer社シリーズ200GPCにて、3.6体積%イソプロパノール含有クロロホルムを移動相として用いて、ポリスチレン標準にて測定する。NMRスペクトルはBruker400又はBruker Advance500分光計で測定する。
[合成]
下記スキーム1及び2に示すようなプロセスで、式III、IV及びVのポリマーの合成を行う。
【0050】
【化11】

スキーム1:式III及びIVのポリマーの合成
【0051】
【化12】

スキーム2:式Vのポリマーの合成
実施例1:化合物1の合成
【0052】
【化13】

磁気撹拌バーを入れた100mL丸底シュレンクフラスコに、6.52g(12.0mmol)の1,3,5−トリ(3−ブロモベンゼン)ベンゼン、3.69g(30mmol)の3−ピリジルボロン酸、25mLの2MのNa2CO3水溶液及び25mLの1,4−ジオキサンを仕込む。0.54g(0.5mmol)のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムを添加し、真空/窒素再充填サイクルを5回繰り返して混合物を脱気し、ついで激しく撹拌しながら95℃に24時間加熱する。反応混合物を室温まで放冷し、CH2Cl2で希釈する。有機層を1NのHCl、H2O及びブラインで洗い、Na2SO4で乾燥し、回転エバポレータで濃縮乾固する。得られた黄色固体をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィにより精製する。溶離液酢酸エチルにより化合物1を2.5g(39%)の白色固体として得た。
1H NMR(400MHz, CDCl3)d8.95(br s, 2H), 8.65(br s, 2H), 7.98−7.41(m, 19H)。
【0053】
実施例2:化合物2の合成
m−ビフェニルピリジルビフェニルビニル(m−BPPBV)
【0054】
【化14】

100mLの二口丸底フラスコを錫ホイルで覆い、撹拌バー、窒素導入管付き還流冷却器及びストッパを取り付ける。フラスコに1.54g(2.85mmol)の化合物1、30mLの1,4−ジオキサン及び66.9mg(0.056mmol)のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムを仕込む。反応の進行中、装置を窒素雰囲気下に維持する。混合物を室温で20分間かきまぜ、ついで0.64g(4.6mmol)の炭酸カリウムを6mLの蒸留水に溶解した溶液をロートから添加し、ついで0.6g(2.5mmol)の2,4,6−トリビニルシクロトリボロキサン−ピリジン錯体を添加する。反応混合物を、油浴中で20時間撹拌、加熱還流し、その後周囲温度まで冷却する。30mLの蒸留水をロートから添加し、得られる混合物をブフナーロートで濾過する。濾液を分液ロートに移し、各30mLのCH2Cl2で3回抽出する。有機相を合わせ、Na2SO4で乾燥し、濾紙で濾過し、回転エバポレータ(30℃、25mmHg)で濃縮乾固する。得られた黄色固体をカラムクロマトグラフィで精製し、淡黄色固体として回収する。この固体をエタノール:ジクロロメタン(4:1)の熱混合液50mLに溶解し、温かい混合物をブフナーロートで濾過する。濾液をフラスコに集め、20分間で室温まで放冷する。フラスコを氷浴に30分間浸し、析出を完了させる。得られた固体をブフナーロートでの吸引濾過により集め、10mLのヘキサンで洗い、0.1mmHgの減圧下で15時間乾燥し、1.1g(80%)の白色固体を得る。
1H NMR(400MHz, CDCl3)d8.96(br s, 2H), 8.92(br s, 1H), 8.65(m, 2H), 7.99−7.93(m, 6H), 7.79(m, 3H), 7.65(m, 6H), 7.48−7.40(m, 3H), 6.91(dd, J=1.6, 3.2, 1H), 6.29(d, J=4, 1H), 5.55(d, J=2.4, 1H)
13C NMR(400MHz, CDCl3)d154.9, 148.7, 148.4, 148.0, 142.3, 141.9, 138.7, 138.5, 136.5, 135.1, 134.9, 134.5, 133.1, 132.2, 132.0, 131.9, 131.7, 130.6, 130.4, 129.7, 128.7, 128.5, 128.4, 127.2, 127.1, 126.5, 126.4, 126.3, 126.0, 125.6, 123.6, 121.1, 118.4。
【0055】
実施例3:5−ブロモ−2−(1,3−ジオキソラン−2−イル)ピリジンの合成
【0056】
【化15】

14.88g(0.24mol)のエチレングリコールと3g(0.16mol)のp−トルエンスルホン酸を、室温で30g(0.16mol)の5−ブロモピリジン−2−カルボアルデヒドを150mLのトルエンに溶解した溶液に加え、混合物を還流温度で10時間撹拌する。室温まで冷却した後、混合物をNH4Cl飽和水溶液で反応停止し、CH2Cl2で抽出し、H2Oで洗う。水層をCH2Cl2で抽出し、合わせた有機抽出液をブラインで洗い、Na2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮する。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(ヘキサン−AcOEt、体積比9:1)で精製し、5−ブロモ−2−(1,3−ジオキソラン−2−イル)ピリジンを無色のオイルとして得る(30.9g、84%)。
1H NMR(400MHz, CDCl3)d8.69(s, 1H), 7.87(m, 1H), 7.45(m, 1H), 5.83(s, 1H), 4.13(m, 4H)。
【0057】
実施例4:6−(1,3−ジオキソラン−2−イル)−ピリジン−3−イル−3−ボロン酸の合成
【0058】
【化16】

温度プローブ、縦型スターラ及びセプタムを取り付けた50mLの三ツ口フラスコに15mLのトルエンと4mLのTHFを仕込み、窒素雰囲気下に置く。フラスコに1.96g(10.44mmol)のホウ酸トリイソプロピル及び2g(8.7mmol)の5−ブロモ−2−(1,3−ジオキソラン−2−イル)ピリジンを装入する。ドライアイス/アセトン浴を用いて混合物を−40℃に冷却する。シリンジポンプからn−ブチルリチウム(2.5Mヘキサン溶液、4.2mL、10.5mmol)を15分かけて滴下する。温度を−40℃に維持しながら、混合物をさらに0.5時間かきまぜる。ドライアイス/アセトン浴を外し、反応混合物を−20℃まで昇温した後、20mLの2NのHCl溶液を加える。混合物が室温に達したら、250mLの分液ロートに移し、水層(pH1)を150mLの三角フラスコに分取する。水層をかきまぜながら、5NのNaOH溶液を用いて水層のpHを6に調節する。pHが6に近づくにつれて白色固体が析出した。つぎにこの混合物をNaClで飽和させ、250mLの分液ロートに移し、THFで3回抽出する。合わせたTHF抽出液を真空下で蒸発させ、1.5g(94%)の固体を得る。
1H NMR(400MHz, CDCl3)d8.96(s, 1H), 8.65(br s, 1H), 7.98(m, 1H), 7.83(s, 1H), 4.14(m, 4H)。
【0059】
実施例5:化合物3の合成
【0060】
【化17】

磁気撹拌バーを入れた100mLの丸底シュレンクフラスコに1.58g(2.93mmol)の化合物1、1.06g(5.8mmol)の6−(1,3−ジオキソラン−2−イル)−ピリジン−3−イル−3−ボロン酸、10mLの2MのNa2CO3水溶液及び20mLの1,4−ジオキサンを仕込む。0.3g(0.28mmol)のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)を添加し、真空/窒素再充填サイクルを5回繰り返して混合物を脱気し、ついで激しく撹拌しながら95℃に24時間加熱する。反応混合物を室温まで放冷し、CH2Cl2で希釈する。有機層を1NのHCl、H2O及びブラインで洗い、Na2SO4で乾燥し、回転エバポレータで濃縮乾固する。得られた黄色固体をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィにより精製する。溶離液酢酸エチルにより化合物3を1.29g(72%)の淡黄色発泡固体として得た。
1H NMR(400MHz, CDCl3)d8.95(br s, 3H), 8.66(br s, 2H), 8.04−7.43(m, 21H), 5.96(s, 1H), 4.18(m, 4H)。
【0061】
実施例6:アルデヒド−TPPBの合成
【0062】
【化18】

1.59g(6.36mmol)のPPTS及び1.29g(2.12mmol)の化合物3を撹拌している0℃の25mLのアセトンと5mLのH2Oの溶液に添加し、撹拌を56℃で一晩続ける。つぎに混合物をCH2Cl2で抽出し、H2Oで洗う。水層をCH2Cl2で抽出し、合わせた有機抽出液をブラインで洗い、Na2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮する。得られた黄色固体をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィにより精製する。溶離液酢酸エチルによりアルデヒド−TPPBを1.1g(92%)の淡黄色発泡固体として得た。
1H NMR(400MHz, CDCl3)d10.16(s, 1H), 9.11(br s, 1H), 8.95(br s, 2H), 8.65(br s, 2H), 8.16−7.42(m, 21H)。
【0063】
実施例7:化合物4の合成
m−トリフェニルピリジルビフェニルビニル(m−TPPBV)
【0064】
【化19】

2.19g(6mmol)のメチルトリフェニルホスホニウムブロミドを0℃で20mLのTHFに溶解し、30分間撹拌する。ついで0.673g(6mmol)のカリウムtert−ブトキシドを添加する。混合溶液を0℃で1.5時間撹拌した後、室温まで温める。1.76g(3.11mmol)のアルデヒド−TPPBの溶液をゆっくり加え、その後溶液を一晩撹拌する。溶液をCH2Cl2で希釈し、水、そしてブラインで洗い、Na2SO4で乾燥する。得られた黄色固体をカラムクロマトグラフィにより精製し、淡黄色固体を得る。この固体をエタノール:ジクロロメタン(4:1)の熱混合液30mLに溶解し、温かい混合物をブフナーロートで濾過する。濾液をフラスコに集め、20分間で室温まで放冷する。フラスコを氷浴に30分間浸し、析出を完了させる。得られた固体をブフナーロートでの吸引濾過により集め、10mLのヘキサンで洗い、0.1mmHgの減圧下で15時間乾燥し、1.2g(69%)の白色固体を得る。
1H NMR(400MHz, CDCl3)d8.95(br s, 2H), 8.91(br s, 1H), 8.64(m, 2H), 7.98−7.42(m, 21H), 6.91(dd, J=1.2, 2.4, 1H), 6.27(d, J=2, 1H), 5.54(d, J=1.2, 1H)。
[共通の重合過程]
所定量のモノマー(m−BPPB−V、p−BPPB−V又はTPPB−V)又はコモノマー(スチレン、ビニルピリジン、ビニルカルバゾール又はビニルフェニルピリジン)、AIBN及びDMFをアンプル中に入れ、アンプルを凍結−融解法(3回繰り返す)により完全に脱気し、密封する。アンプルを40℃〜80℃、好ましくは60℃の恒温浴に入れ、重合に十分な時間保持した後、開封する。反応混合物を過剰量のエーテルに注ぎ、ポリマーを析出させる。精製のために、得られたポリマーを少量のジクロロメタンに溶解し、得られた溶液を過剰量のエーテルに注ぎ、ポリマーを再び析出させる。溶解−析出過程を2回繰り返す。重量が一定になるまでコポリマーを減圧乾燥する。
【0065】
ポリマーの数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)は、特記しない限り、NMPを溶離剤として、標準ポリスチレンを基準として用いてゲル浸透クロマトグラフィ(GPC)により測定する。
【0066】
実施例8:式IIIのポリマーの合成
ポリ(m−BPPB)
【0067】
【化20】

モノマーとしてm−BPPB−V(223.4mg)を1mLのDMFに溶解する。この溶液に開始剤としてAIBN(2.6mg、1.2wt%)を添加する。混合物をアルゴンで45分間脱気する。アルゴン中65−70℃で重合を3日間行う。溶液を冷却した後、溶液を50mLのエーテルから析出させ、ポリ(m−BPPB)を得る。GPC(ゲル浸透クロマトグラフィ)分析の結果、ポリマーは重量平均分子量Mw=24,000、数平均分子量Mn=8,600、分子量分布(PDI)=2.8であった。
【0068】
なお、このGPC分析はDMFを溶離剤として用いる。
【0069】
実施例9:式IVのコポリマーの合成
ポリ(スチレン−m−BPPB)
【0070】
【化21】

手順と反応条件は、別のモノマーとしてスチレンを添加する以外、ポリ(m−BPPB)の場合と同じである。供給組成とGPC分析結果を下記に示す。
【0071】
【表1】

なお、このGPC分析はDMFを溶離剤として用いる。
【0072】
実施例10:式Vのポリマーの合成
ポリ(m−TPPB)
【0073】
【化22】

手順と反応条件は、m−BPPB−Vの代わりにm−TPPB−Vを用いる以外、ポリ(m−BPPB)の場合と同じである。
【0074】
実施例11:式VIのポリマーの合成
ポリ(ピリジン−m−BPPB)
【0075】
【化23】

上記共通の重合過程に沿ってモノマーとしてのBPPB(130mg)及び4−ビニルピリジン(80mg)、DMF(1mL)及び開始剤としてのAIBN(2.6mg、1.2wt%)から、ポリ(ピリジン−m−BPPB)を製造する。ポリマーのMn=9,500、Mw=30,000である。
【0076】
実施例12:式VIIのポリマーの合成
ポリ(ビニルフェニルピリジン−m−BPPB)
【0077】
【化24】

上記共通の重合過程に沿ってモノマーとしてのBPPB(160mg)及びビニルフェニルピリジン(160mg)、DMF(1mL)及び開始剤としてのAIBN(3mg、0.9wt%)から、ポリ(ビニルフェニルピリジン−m−BPPB)を製造する。ポリマーのMn=18,000、Mw=41,800である。
【0078】
実施例13:式VIIIのポリマーの合成
ポリ(ビニルフェニルカルバゾール−m−BPPB)
【0079】
【化25】

上記共通の重合過程に沿ってモノマーとしてのBPPB(260mg)及び3−ビニルフェニルカルバゾール(258mg)、DMF(1.5mL)及び開始剤としてのAIBN(5mg、1.0wt%)から、ポリ(ビニルフェニルカルバゾール−m−BPPB)を製造する。ポリマーのMn=15,900、Mw=45,100である。
【0080】
実施例14:式IXのポリマーの合成
【0081】
【化26】

ビニルモノマーを琥珀バイアル中に秤量する。このバイアルに適当量のNMPを0.1g/mLのAIBNのNMP溶液と共に添加する。スチレンFirpicが全量完全に溶解するまで、反応混合物を室温で撹拌する。全量ピペットを用いて反応混合物をシュレンクフラスコに慎重に移し、1mLのNMPを用いてフラスコとピペットをリンスする。シュレンクフラスコを3回の凍結−融解サイクルで脱気した後、65℃の油浴に入れる。反応混合物を一晩撹拌し、その後室温に冷却する。必要なら、フラスコにCH2Cl2を加えて溶液を希釈する。この混合物をかきまぜながら10倍量のメタノールに滴下し、白色粉末を真空濾過により集める。捕集したポリマーをCH2Cl2に再溶解し、アセトンから再析出させる。再び真空濾過によりポリマーを集め、50℃の真空オーブン内で一晩乾燥する。GPC分析は、溶離剤としてクロロホルム、標準品としてPS、UV検出器を用いて行う。Firpicの量はポリマー中のIrのwt%から計算する。Irのwt%は、溶液霧化誘導結合型高周波プラズマ発光分析(ICP−AES、VarianLibertyII)により実験的に求めることができる。
【0082】
実施例15:コモノマーの合成
[(F2ppy)2Ir(3−アクリロイルピコリネート)]
【0083】
【化27】

工程A
[(F2ppy)2Ir(3−ヒドロキシピコリネート)]を以下のように製造する。100mLのガラスバイアル(Wheaton社)に2.4g(22.6mmol)の炭酸ナトリウム(Aldrich社)、0.90g(6.5mmol)の3−ヒドロキシピコリン酸(Aldrich社)及び2.5g(2.05mmol)の[(F2ppy)2IrCl]2(AmericanDyeSource社)を仕込み、50mLのDMF(Aldrich社)に溶解する。1インチの磁気撹拌バーを入れた後、バイアルをクリンプキャップでシールし、シリンジにより窒素で10分間パージする。溶液をさらに10分間撹拌したところ、最初の黄色が橙の色調を帯び、その後バイアルを85℃に予熱した油浴に一晩入れる。橙色の反応混合物を室温まで冷却し、500mLの水に注ぐ。水性混合液を各50mLの酢酸エチルで3回抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥する。回転エバポレータで濃縮した後、橙色残留物を最小量のクロロホルムに溶解し、ヘキサンから再結晶させる。生成物を濾過により集め、真空乾燥する。収量2g、68%。
1H NMR(400MHz, de−DMSO, 25℃) d5.48(dd, IH), 5.66(dd, IH), 6.82(m, 2H), 7.24(d, IH), 7.35(t, IH), 7.5(m, IH), 7.62(d, IH), 7.7(d, IH), 7.96(s, IH), 8.09(m, 2H), 8.23(m, 2H), 8.5(d, IH), 13.56(s, IH)。
工程B
[(F2ppy)2Ir(3−アクリロイルピコリネート)ビニル−FIrpic]を以下のように製造する。20mLのガラスバイアル(Wheaton社)に0.25g(0.35mmol)の[(F2ppy)2Ir(3−ヒドロキシピコリネート)]を仕込み、ついで10mLのクロロホルム(Aldrich社)に溶解する。1/2インチの磁気撹拌バーを入れた後、200mg(2.2mmol)のアクリロイルクロリドと0.5mL(3.6mmol)のトリエチルアミンをピペットで加える。バイアルをクリンプキャップでシールし、室温で一晩撹拌する。橙色の反応混合物を濃縮し、フラッシュクロマトグラフィ(シリカゲル、グラジエント溶離、クロロホルム:メタノール、比97:3)で精製する。生成物部分を濃縮し、最小量のクロロホルムに溶解し、ヘキサンから再結晶させる。黄色結晶生成物を濾過により集め、真空乾燥する。収量144mg、54%。
1H NMR(400MHz, de−DMSO, 25℃) d5.44(dd, IH), 5.68(dd, IH), 6.18(d, IH), 6.39−6.54(m, 2H), 6.8−6.9(m, 2H), 7.35(t, IH), 7.52(t, IH), 7.65−7.77(m, 3H), 8.0−8.11(m, 3H), 8.28(m, 2H), 8.50(d, IH)。
【0084】
実施例16:式Xのポリマーの合成
ポリ(p−BPPB)
【0085】
【化28】

上記共通の重合過程に沿ってモノマーとしてのp−BPPB−V(130mg)及び開始剤としてのAIBN(1.3mg、0.6wt%)から、ポリ(p−BPPB)を製造する。
【0086】
実施例17:モノマーの合成
p−BPPB−V
【0087】
【化29】

100mLの二口丸底フラスコを錫ホイルで覆い、撹拌バー、窒素導入管付き還流冷却器及びストッパを取り付ける。フラスコに1.75g(3.24mmol)の化合物5、30mLの1,4−ジオキサン及び81mg(0.067mmol)のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)を仕込む。反応の進行中、装置を窒素雰囲気下に維持する。混合物を室温で20分間かきまぜ、ついで0.77g(5.52mmol)の炭酸カリウムを10mLの蒸留水に溶解した溶液をロートから添加し、ついで0.78g(3.25mmol)の2,4,6−トリビニルシクロトリボロキサン−ピリジン錯体を添加する。反応混合物を、油浴中で20時間撹拌、加熱還流し、その後周囲温度まで冷却する。30mLの蒸留水をロートから添加し、得られる混合物をブフナーロートで濾過する。濾液を分液ロートに移し、各30mLのCH2Cl2で3回抽出する。有機相を合わせ、Na2SO4で乾燥し、濾紙で濾過し、回転エバポレータ(30℃、25mmHg)で濃縮乾固する。得られた黄色固体をカラムクロマトグラフィで精製し、淡黄色固体として回収する。この固体をエタノール:ジクロロメタン(4:1)の熱混合液50mLに溶解し、温かい混合物をブフナーロートで濾過する。濾液をフラスコに集め、20分間で室温まで放冷する。フラスコを氷浴に30分間浸し、析出を完了させる。得られた固体をブフナーロートでの吸引濾過により集め、10mLのヘキサンで洗い、0.1mmHgの減圧下で15時間乾燥し、1.0g(66%)の白色固体を得る。
1H NMR(400MHz, CDCl3)d8.95(br s, 2H), 8.65(br s, 2H), 7.98−7.43(m, 19H), 6.84(t, J=1.6, 1H), 5.87(d, J=2.4, 1H), 5.35(d, J=1.2, 1H)。
【0088】
実施例18:化合物5の合成
磁気撹拌バーを入れた50mLの丸底シュレンクフラスコに2.44g(4.5mmol)の1,3,5−トリ(4−ブロモベンゼン)ベンゼン、1.83g(11.28mmol)の3−ピリジルボロン酸(化合物2)、10mLの2MのNa2CO3水溶液及び15mLの1,4−ジオキサンを仕込む。0.27g(0.25mmol)のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)を添加し、真空/窒素再充填サイクルを5回繰り返して混合物を脱気し、ついで激しく撹拌しながら95℃に24時間加熱する。反応混合物を室温まで放冷し、CH2Cl2で希釈する。有機層を1NのHCl、H2O及びブラインで洗い、Na2SO4で乾燥し、回転エバポレータで濃縮乾固する。得られた黄色固体をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィにより精製する。溶離液酢酸エチルにより化合物5を0.8g(33%)の白色固体として得た。
1H NMR(400MHz, CDCl3)d8.96(br s, 2H), 8.65(br s, 2H), 7.98−7.43(m, 19H)。
【0089】
実施例19:式XIのポリマーの合成
ポリ(ビニルピリジン−p−BPPB)
【0090】
【化30】

上記共通の重合過程に沿ってモノマーとしてのp−BPPB(130mg)及び4−ビニルピリジン(80mg)、DMF(1mL)及び開始剤としてのAIBN(2.6mg、1.2wt%)から、ポリ(ビニルピリジン−p−BPPB)を製造する。
【0091】
以上、本発明を特定の特徴だけについて例示し、説明したが、多くの変更や改変を当業者が想起することができるであろう。したがって、特許請求の範囲は本発明の要旨に入るこのようなすべての変更や改変を含むものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
次式IIの構造単位を含むポリマー。
【化1】

[式中のR1、R2、R3、R4、R5、R6及びR7は各々独立にC1−C20脂肪族基、C3−C20芳香族基又はC3−C20脂環式基であり、
a、b、d、e及びfは各々独立に0又は1〜4の整数であり、
c及びgは各々独立に0又は1〜3の整数である。]
【請求項2】
さらに、非導電性基を含有するモノマー1種以上に由来する構造単位を含む、請求項1記載のポリマー。
【請求項3】
さらに、電子輸送性ヘテロ芳香族基を含有するモノマー1種以上に由来する構造単位を含む、請求項1記載のポリマー。
【請求項4】
電子輸送性ヘテロ芳香族基がフェニルピリジン類、トリアジン類及びオキサチアゾール類から選ばれる、請求項3記載のポリマー。
【請求項5】
さらに、正孔輸送性芳香族又はヘテロ芳香族基を含有するモノマー1種以上に由来する構造単位を含む、請求項1記載のポリマー。
【請求項6】
正孔輸送性芳香族又はヘテロ芳香族基がカルバゾール類及びトリアリールアミン類から選ばれる、請求項5記載のポリマー。
【請求項7】
さらに、少なくとも1つの発光性基を含有するモノマー1種以上に由来する構造単位を含む、請求項1記載のポリマー。
【請求項8】
発光性基がビニル官能性ホスホレセント色素に由来する、請求項7記載のポリマー。
【請求項9】
次式の構造単位を含む、請求項1記載のポリマー。
【化2】

【請求項10】
さらに、スチレンに由来する構造単位を含む、請求項1記載のポリマー。
【請求項11】
さらに、ビニルピリジンに由来する構造単位を含む、請求項1記載のポリマー。
【請求項12】
さらに、ビニルフェニルピリジンに由来する構造単位を含む、請求項1記載のポリマー。
【請求項13】
さらに、ビニルフェニルカルバゾールに由来する構造単位を含む、請求項1記載のポリマー。
【請求項14】
次式IIの構造単位を含むポリマーを含む光電子デバイス。
【化3】

【請求項15】
光電子デバイスが単層OLEDである、請求項14記載の光電子デバイス。
【請求項16】
青、黄、橙及び赤色ホスホレセント色素の任意の1つ又は2つ以上又は組合せを含む、請求項15記載の光電子デバイス。
【請求項17】
前記ポリマーがさらにスチレンに由来する構造単位を含む、請求項14記載の光電子デバイス。
【請求項18】
前記ポリマーがさらにビニルピリジンに由来する構造単位を含む、請求項14記載の光電子デバイス。
【請求項19】
前記ポリマーがさらにビニルフェニルピリジンに由来する構造単位を含む、請求項14記載の光電子デバイス。
【請求項20】
前記ポリマーがさらにビニルフェニルカルバゾールに由来する構造単位を含む、請求項14記載の光電子デバイス。
【請求項21】
次式の構造単位を含むポリマーを含む光電子デバイス。
【化4】

【請求項22】
次式の化合物。
【化5】


【公表番号】特表2011−508055(P2011−508055A)
【公表日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−540730(P2010−540730)
【出願日】平成20年12月6日(2008.12.6)
【国際出願番号】PCT/US2008/085761
【国際公開番号】WO2009/082610
【国際公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【氏名又は名称原語表記】GENERAL ELECTRIC COMPANY
【Fターム(参考)】