説明

フェンス及びこれに用いる金網

【課題】横線が縦線の凹部から外れ難いフェンス及びそれに用いる金網を提供すること。
【解決手段】金網1は、波形凹凸部分が形成された縦線と横線が各々縦横平行に配置されてなり、縦線2は、隣接する半ピッチずれた2本線以上の横線3の凹凸部分に通されて係合され、この2本線以上の横線3を1組として、縦線に対して横線を右上がりまたは右下がりに傾斜させることで、横線3が右上がりまたは右下がりの平行四辺形に変形可能な金網1を備えたフェンスにおいて、縦線2と2本線以上の横線の組との交差部であって、その交差部における最上位に位置する横線3と縦線2との交線交差部と、最下位に位置する横線3と縦線2との交線交差部とに渡って、これらを巻回するように拘束金具25が設置されて、縦線2に対する横線3の右上がりまたは右下がりのいずれか一方の傾斜が拘束されて、一方向の平行四辺形への変形が拘束されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フェンスに係り、特に、クリンプされた線材を使用した金網からなるフェンス及びこれに用いる金網に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、JIS規格のクリンプ金網はフェンス用としては、使用されることがあまりなかった。というのは、クリンプ金網は、縦線と横線が隣接する波形凹凸部分に配置する構成ではなく、複数の凹凸部分を隔てた一定ピッチのピッチでかなり細かく編成されており、縦横線材どおしの拘束力が強く、わずかな傾斜地にしか対応することができなかった。また、傾斜地に対応できるように、大きなピッチで編成すると平行四辺形に変形可能で、傾斜地には対応できるが、線材どおしの拘束力が少なく、たやすく線材がずれて、金網が崩れてしまう欠点があったからである。また、かなり密に編んでいるクリンプ金網フェンスもあるが、線材どおしの拘束力が強く、わずかな傾斜地にしか対応できなかったし、密に編んだことによる景観性を目的としたフェンスであった。このクリンプ金網を傾斜地に設置するには、縦線と横線をある程度の間隔をあけて格子状に編み込み、かつ平行4辺を保って変形自在に構成し、製作時は長方形に編成した金網を施工時に平行四辺形を保って上下辺が傾斜するように変形させて傾斜地に設置するものである。
【0003】
傾斜地対応型のクリンプ金網は前記のように編成するが、この場合、平行四辺形を保って変形可能に縦線と横線を編成するためには、その交差部にある程度の自由度を確保する必要がある。このため縦線と横線は、隣接する波形凹凸部分に配置する構成ではなく、複数の凹凸部分を隔てて位置するように編成されている。
【0004】
傾斜地対応型の金網を用いたフェンスは、本出願人によって出願されて公開されている。前記の金網として、クリンプ加工が施されて連続して波形凹凸部分を形成した線材を縦線及び横線とし、これらの線材の波形凹凸部分を利用して特定の網目に編成した金網を用いて平地や傾斜地に設置可能としたフェンスである(例えば、特許文献1参照)。
前記のフェンスに用いられる金網は、図12〜図16に示すような金網(フェンス本体)1であり、その金網1の特徴としては、波形凹凸部分4,5が形成された縦線2と横線3が各々縦横平行に配置されて形成されており、前記縦線2は、隣接する半ピッチずれた2本線以上の横線3の凹凸部分に通されて係合され、この2本線以上の横線3を1組として、前記横線の組の上、および下の横線の組が互いに3ピッチ以上離れている。
前記金網1は、波形凹凸部分4,5が形成された縦線2と横線3が縦横平行に配置され、図15(a)に示すように平地に設置する矩形状形態の金網1としたり、図15(b)に示すように傾斜地に設置する平行四辺形に変形した状態の金網としたり、図16に示すように、逆方向の傾斜地に設置するために、図15(b)とは逆の平行四辺形に変形した状態の金網1とすることが可能な金網1とされている。
【0005】
また、縦線及び横線の線材を互いに接した状態で締め付ける手段として金属製巻付形止具を適当な間隔で嵌合し、適当な工具で塑性変形させることにより締め付け状態にする技術がある(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006−152616号公報
【特許文献2】実公平03−49250号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前記従来の場合は、フェンスは傾斜地に対応可能であるが、縦線と横線が組まれた金網が、平行四辺形に変形可能になることで傾斜地に対応可能としているため、縦線および横線の各線材の傾斜変形を拘束することはなく、縦線2を縦方向に姿勢を保持した状態で横線3を右上がり(左下がり)または右下がり(左上がり)に傾斜可能であり、金網1が左右どちら側の平行四辺形にも変形するため、その運搬、施工時に金網1がそれぞれの平行四辺形に変化するようになり、これにより金網1がぐらぐら揺れ、金網1を取扱いにくいという問題があった。
特に、金網1の傾斜地等への設置場所への運搬は、最終的に作業員が担いで運ぶため、金網1が左右どちら側にも揺れた場合は、金網1の重心も動くため、金網1の重心が安定せず、これを担いだ作業員の重心も安定しなくなるため運びにくくなってしまうという問題がある。
また、緩傾斜地では、前記の金網1に鹿等の動物が衝突するような荷重が作用した場合や、前記金網1に積雪した後に雪が氷結し、その氷結雪の下側が溶けて氷結雪の荷重(沈降力)を金網が負荷する場合には、氷結雪の荷重が特に横線(および縦線)に作用するようになるため、縦線と横線、特に縦線に対して横線が縦線の凸部を超えてずれやすく、又、横線が縦線の凹部から外れやすくなるという問題があった。
本発明は前記の課題を有利に解消することができ、横線が縦線の凹部から外れ難いフェンス及びそれに用いる金網を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記の課題を有利に解決するために、第1発明のフェンスにおいては、
縦線と横線が組まれた、クリンプされた線材を使用した金網からなるフェンス本体が複数の支柱間に配置されて固定されているフェンスで、前記金網は、波形凹凸部分が形成された縦線と横線が各々縦横平行に配置されてなり、この2本線以上の横線を1組として、前記横線の組が縦線に対して横線を右上がりまたは右下がりに傾斜させることで、平行四辺形に変形可能なフェンスにおいて、前記縦線と2本線以上の横線の組との交差部であって、その交差部における最上位に位置する横線と縦線との交線交差部と、最下位に位置する横線と縦線との交線交差部とに渡って、これらを巻回するように拘束金具が設置されて、前記縦線に対する横線の右上がりまたは右下がりのいずれか一方の傾斜が拘束されて、一方向の平行四辺形への変形が拘束されていることを特徴とする。
第2発明では、第1発明のフェンスにおいて、縦線と2本線以上の横線の組との少なくとも一つの交差部に拘束金具が設置されていることを特徴とする。
第3発明では、第1発明または第2発明のフェンスにおいて、縦線と2本線以上の横線の組との交差部を一つの交差部とした場合に、複数の交差部に、拘束金具がそれぞれ設置され、前記各拘束金具は、すべて同じ方向に傾斜して配置されていることを特徴とする。
第4発明では、第1発明〜第3発明のいずれかのフェンスにおいて前記拘束金具は、リング状金具、C形リング状金具、結束線、ステープル、プラスチックバンドのいずれかが用いられていることを特徴とする。
第5発明では、第1発明〜第4発明のいずれかのフェンスに用いられる金網で、前記金網は、波形凹凸部分が形成された縦線と横線が各々縦横平行に配置されてなり、
この2本線以上の横線を1組として、金網がその金網面における縦線に対して横線を右上がりまたは右下がりに傾斜させることで、横線が右上がりまたは右下がりの平行四辺形に変形可能な金網において、前記縦線と2本線以上の横線の組との交差部であって、その交差部における最上位に位置する横線と縦線との交線交差部と、最下位に位置する横線と縦線との交線交差部とに渡って、これらを巻回するように拘束金具が設置されて、前記縦線に対する横線の右上がりまたは右下がりのいずれか一方の傾斜が拘束されて、一方向の平行四辺形への変形が拘束されていることを特徴とする金網。
【発明の効果】
【0009】
本発明によると、拘束金具により線材の交差部が一方向のみ拘束されているため、金網が左右の片側にしか平行四辺形に傾かなくなり、金網が平行四辺形に変形する方向が決まるので、金網の取り扱い性の向上を図ることができ、作業員により工場から傾斜地を含む現場まで運搬する場合に、金網を容易に安定した状態で運搬することができ、また、作業員も安定した姿勢で運搬することができる。また、運搬中に、金網は大きく逆方向の平行四辺形に変形することはないので、従来の場合の金網に比べて、金網の重心の移動が大きく変化することはなく、安定した状態で金網を設置することができる。
また、拘束金具を備えた金網を設置したフェンスにおける金網に、鹿等の動物が衝突したり、積雪後の氷結により氷結雪の大きな荷重が作用しても、拘束金具により縦線と2本以上の横線の組の交差部が拘束されているため、氷結雪を確実に支持でき、縦線に対して横線がずれることはない。
また、拘束金具は、リング状金具、C形リング状金具、結束線、ステープル、バンドのいずれかの簡単なものを用いることができるので、安価な金網あるいはフェンスとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】(a)は、本発明のフェンス本体を構成するクリンプされた線材を使用し、一方向の傾斜が拘束された金網の正面図、図(b)は、側面図、図(c)は、図(b)のA部の詳細図である。
【図2】図(a)は、図1(a)のB部の拡大図、図(b)は、図2(a)のC−C断面図、図(c)は、図2(a)のD−D断面図である。
【図3】図(a)は、フェンス本体の一部の斜視図、図(b)は、縦線と横線の線径と波形凹凸部分の深さ(h)の関係を示す説明図である。
【図4】図(a)は、図1のフェンス本体を平地に設置する場合の正面図、図(b)は、同図(a)のフェンス本体の平行四辺形を保持して変形させて傾斜地に設置する場合の正面図である。
【図5】図(a)(b)は、図1〜図4に示すフェンス本体で構成したフェンスを平地に設置した状態を示す正面図と側面図である。
【図6】図(a)(b)は、図5のE部詳細図、図(c)(d)は、図5のF部詳細図、図(e)(f)は、図5のG部詳細図である。
【図7】図(a)は、上部胴縁とフェンス本体(クリンプ金網)の連結構造を示す正面図、(b)は(a)の側面図、(c)(d)は、フェンス本体端部の支柱への取り付け部の詳細図、(e)(f)は、フェンス本体下部における端部の支柱への押さえ構造の詳細図である。
【図8】本発明において使用するC形リング状金具からなる拘束金具を示すものであって、(a)は拘束金具をかしめ固定する前の状態の正面図、(b)は側面図、(c)は、拘束金具にオフセット角を設ける場合の平面図である。
【図9】図(a)は、本発明のフェンス本体を構成するクリンプされた線材を使用し、一方向の傾斜が拘束された他の形態の金網の正面図、図(b)は、側面図、図(c)は、図(b)のA部の詳細図である。
【図10】図(a)は、図9(a)のB部の拡大図、図(b)は、図9(a)のE−E断面図、図(c)は、図9(a)のF−F断面図である。
【図11】図9に示すフェンス本体の一部の斜視図である。
【図12】図(a)は、従来のフェンス本体を構成するクリンプされた線材を使用した金網の正面図、図(b)は、側面図、図(c)は、図(b)のA部の詳細図である。
【図13】図(a)は、図12(a)のB部の拡大図、図(b)は、図12(a)のG−G断面図である。
【図14】図(a)は、フェンス本体の一部の斜視図、図(b)は、縦線と横線の線径と波形凹凸部分の深さ(h)の関係を示す説明図である。
【図15】図(a)は、図12のフェンス本体を平地に設置する場合の正面図、図(b)は、同図(a)のフェンス本体の平行四辺形を保持して変形させて傾斜地に設置する場合の正面図である。
【図16】図15(b)とは逆方向の平行四辺形に変形させて傾斜地に設置する場合の正面図である。
【図17】本発明において使用する止め金具の作用を説明するための説明図である。
【図18】本発明において使用する止め金具の作用を説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に、本発明を図示の実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0012】
図1(a)は、本発明のフェンス本体を構成するクリンプされた線材を使用し、縦線と2本線以上の横線の組における縦線と2本線以上の横線との交差部に拘束金具が設置されて、横線の上下一方向の傾斜が拘束された金網の正面図、(b)は、側面図、(c)は、図(b)のA部の詳細図、図2(a)は、図1(a)のB部の拡大図、図2(b)は、図2(a)のC−C断面図、図3(a)は、図2(a)の斜視図、図3(b)は、縦線と横線の線径と波形凹凸部分の深さ(h)の関係を示す説明図である。図4(a)は、図1のフェンス本体を平地に設置する場合の正面図、図4(b)は、図1(a)のフェンス本体につき平行四辺形を保持して変形させて傾斜地に設置する場合の正面図である。
【0013】
図5(a)(b)は、図1〜図4に示すフェンス本体(クリンプ金網)で構成したフェンスを平地に設置した状態を示す正面図と側面図、図6、図7は、図5のフェンスにおける各部の連結構造の部分図である。
図8は、本発明において使用するC形リング状金具からなる拘束金具25を示すものであって、(a)は拘束金具の正面図、(b)は側面図、(c)は、拘束金具にオフセット角を設ける場合の平面図である。
【0014】
先ず、図1〜図4に示す本発明において使用するクリンプ金網については、図12〜図16に示す従来の場合と同様な要素が多いので、同様な要素には同様な符号を付して、最初に説明する。
【0015】
図1〜図4に示すように、フェンス本体(クリンプされた線材を使用した金網)1は複数本の縦線2と横線3を格子状に編成して構成される。縦線2と横線3の各線材は、凹部4と凸部5を持った波状の線材であり、この線材で構成した縦線2と横線3を一定の目合に配列して編み上げた金網として構成されている。図1においては、両側部の縦線2がフェンス本体1の両側部を構成し、最上部の横線3と最下部の横線3がフェンス本体1の上部と下部を構成し、両側部の縦線2と最上部と最下部の横線3とで囲まれる長方形の枠の内側に複数本の縦線2と2本一組の横線3を一定の目合に配列して編み上げた金網として構成されている。
【0016】
本実施形態の主要素は、フェンス本体1の両側部を構成する縦線2aと、最上部と最下部を構成する横線3aが、それぞれ相手側の縦線2aと横線3aの連続した隣接の波形凹凸部分に通される構成としたことである。
【0017】
図2、図3によってさらに説明すると、フェンス本体1の2本の側部縦線2aの凹部4と凸部5は、下部横線3aの凸部5と凹部4に直交して係合している。このように2本1組の側部縦線2aと下部横線3aが絡み合って四方枠6が形成されて、相互にずれないように編み込まれている。このような四方枠6がフェンス本体1の四隅部に形成されることで、フェンス本体1の長方形の4辺が安定して組まれることになる。隣り合う側部縦線2a、下部横線3aは、それぞれ波形凹凸部分が半ピッチずれて配置されことで、相手側の線材の隣接する凸部5と凹部4で絡み合うように編み込まれる。
すなわち、上部および下部並びに各側縁部では、縦線2および横線3は、それぞれ2本で一組とされ、各縦線2および各横線3はそれぞれ半ピッチずれて編み組みされ、各横線3は各縦線2の波ピッチに対して半ピッチずれて編み組みされ、2本一組として網組みされた各横線3の波の凹凸部分により縦線2を表裏から抱き込むように編み組みされ、同様に、横線3を2本一組として網組みされた各縦線2の波の凹凸部分により横線3を表裏から抱き込むように編み組みされている。
また、上下方向の中間部では、上下方向に間隔をおいた横線3が2本で一組とされ、各横線3は縦線2の波ピッチに対して半ピッチずれて編み組みされ、2本一組として網組みされた各横線3の波の凹凸部分により縦線を表裏から抱き込むように編み組みされている。
側部縦線2aと下部横線3aは、少なくとも2本以上が連続して隣接する凸部5と凹部4に編み込まれるようになっていれば、3本以上であっても構わないが、理想的には2本乃至4本が望ましい。
左右方向の各1本の縦線2は、少なくとも2本以上の横線3(3aまたは3b)により縦線2を表裏から抱き込むように編み込まれている。
【0018】
フェンス本体14の辺に位置する2本1組の両側部縦線2aと上下部横線3aに対して、その内側に複数の中間部縦線2bと中間部横線3bが編みこまれる。図において中間部横線3bは上下に隣接する2本1組をなし、かつ、上下に間隔をあけて複数段配設されており、その両端は、2本1組の両側部縦線2aの上下に隣接する凹部4と凸部5の間に配置される。このように2本1組の中間部横線3bと側部縦線2aが絡み合って四方枠6が形成されることにより、側部縦線2aに対して中間部横線3bは安定して組み込まれてずれることがない。特に、2本1組の中間部横線3bは、上下方向に間隔をおいて配設されていても、両端部が側部縦線2aにしっかりと安定して支持される。中間部横線3bは、さらに線材の本数を増減してもよく、何れの場合も、端部は2本1組の両側部縦線2aの隣接する凹部4と凸部5によって安定に係止される。
【0019】
複数の中間部縦線2bは、多段に設けられた2本1組の中間部横線3bの横方向に隣接する凹部4と凸部5の間に係合して上下方向に伸長して設けられ、さらに、中間部縦線2bの下端部および上部は、2本1組の上下部横線3aの横方向に隣接する凹部4と凸部5の間に配置される。このように中間部縦線2bが2本1組の中間部横線3bと上下部横線3aに挟まれてずれないように支持されることで、フェンス本体1が安定して編成される。複数配設される中間部縦線2bの横方向の間隔は任意であるが、中間部横線3bの凹部4と凸部5の3ピッチ以上離れた配置に設けるのがよい。また、両側部縦線2aと中間部縦線2bの下端部は、最下段の下部横線3aより下方に延長して地盤への埋設部とされていてもよい。
【0020】
各縦線2および横線3の線径は、波形の凹部4の深さ(h)以下に設けるのが望ましい。このように構成することにより縦線2と横線3は、相手側の縦線2と横線3の波形の凹部4内に納まって係合するので、凹部4から脱出しにくく安定した編成となると共に美観も向上する。また、縦線2と横線3は、例えば4Φmmの線径を規準として、線径(d)と波形の凹部の深さ(h)とピッチ(p)は、略2:4:5に設けるのがよく、このように構成すると隣接する波形凹凸部分に互いに係合する縦線2と横線3は、互いに係合する相手側の線材の軸線方向にずれることがなく、しかも、前記線径に対して余裕を持たせて深さ(h)とピッチ(p)を設定しているため、縦線2と横線3とは互いに回動自在となる。即ち、縦線2と横線3の交差部を支点として、平行四辺形を保って円滑に変形できる。
【0021】
例えば、縦線2を鉛直にした状態で、図4(b)に示すように、右上がりの平行四辺形に変形させたり、図16に示すように、右下がりの平行四辺形に変形させることができるが、このような両方向の変形が可能であると、山あいに建設された高速自動車道路や幹線鉄道線路などの傾斜地に作業員が金網を搬送する時に、両方向の平行四辺形への変形が生じると、金網の重心が変動し、搬送作業が煩雑になる。
そこで、本発明では、図8に示すような拘束金具25を、少なくとも1つ、または複数個、金網1に取り付けることで、一方向の平行四辺形への変形を拘束し、作業員の金網の搬送あるいは設置作業時の取り扱い性を向上させ、フェンスの組立作業性を向上させるようにしている。
具体的には、図18に示すように、中間部縦線2b(以下、単に縦線2ともいう)と中間部横線3b(以下、単に横線3ともいう)が組まれた、クリンプされた線材を使用した金網は、波形凹凸部分が形成された縦線2と横線3が各々縦横平行に配置され、前記縦線2は、隣接する半ピッチずれた2本線以上の横線3の凹凸部分に通されて係合され、この2本線以上の横線3を1組として、前記横線3の組の上、および下の横線3の組が互いに3ピッチ以上離れて、金網1が縦線2に対して横線3を右上がりまたは右下がりに傾斜させることで、横線が右上がりまたは右下がり傾斜し、平行四辺形に変形可能な金網1を用いたフェンスにおいて、前記縦線2と2本線以上の横線3の組との交差部26であって、その交差部26における最上位に位置する横線3と縦線2との交線交差部27と、最下位に位置する横線3と縦線2との交線交差部27とに渡って、これらを巻回するように拘束金具25が設置されて、前記縦線に対する横線の右上がりまたは右下がりのいずれか一方の傾斜が拘束されて、一方向の平行四辺形への変形が拘束されている金網1を用いたフェンス10とされている(詳細は後記する)。
【0022】
前記のように拘束金具25が設置されて、前記縦線2に対する横線3の右上がりまたは右下がりのいずれか一方の傾斜が拘束されて、左右一方向の平行四辺形への変形が拘束され、左右他方向の平行四辺形への変形が可能にされている金網1とされている。
例えば、横線3が、右上がりまたは右下がりの両方向へそれぞれ、約30°傾斜した平行四辺形への変形が可能な金網1が、ほぼ右上がりのみ、または右下がりのみに約30°横線3を傾斜させて平行四辺形への変形が可能な金網1とされている。
【0023】
前記の拘束金具25の作用について、原理を図17を参照してさらに説明すると、金網1は縦線2と横線3の交差部を支点として縦線2と横線3を傾斜させることで、平行四辺形を保って円滑に変形できるが、縦線2と横線3をこれらの交線交差部27を支点として図17(b)に示すように回動させた場合、交線交差部27での縦線2と横線3との一方の対頂角方向の重なり幅Aは広がろうとするのに対し、他方の対頂角方向の重なり幅Bは狭くなる。
この時、C字形リング状金具25aを交差部に巻回させるように配置してかしめ固定することにより、O字形リング状金具にした拘束金具25である、交線交差部27を拘束すると、Oリング金具の内径C(一方の対頂角方向の幅)より一方の対頂角方向の幅Aは広がることができないため、横線3は時計回りに対し、ほとんど回転できなくなる。
しかし、反時計回りには、Oリング金具により拘束されていないため回転することができるので、金網は平行四辺形に変形することができるので、傾斜に対応することができる。この様に金網が左右のどちらか一方にしか動かないので、運搬時に持ち運びやすくなる。また、この金網には表裏がないため左右のどちらか一方に動かすことができれば、逆傾斜の勾配に対しては反転配置することで、傾斜に対応することができる。
本発明では、2本以上の横線3に亘って拘束金具25を用いているため、対頂角方向とはならず、図18に示すように、縦線2と2本線以上の横線3との交差部26、すなわち、交差部26における最上位に位置する横線3と縦線2との交線交差部27の矩形領域と、最下位に位置する横線3と縦線2との交線交差部27の矩形領域とを結ぶ全体の交差部26の矩形領域においては、各横線3が傾斜した場合に、交差部26の矩形領域では、その交差部26の矩形領域の対角方向の幅A(図18a参照)から幅A2(図18b参照)への幅変化が、図17の場合よりも大きくなり、横線3の時計方向(一方向)への傾斜を拘束する度合が大きくなる。実施形態において、前記交差部26を一つの交差部とした場合に、複数の交差部26に拘束金具25を設けるようにしている。
前記のほぼOリング状金具またはC形リング状金具からなる拘束金具25を用いる場合に、図8(a)に示すように、オフセット角θを設けるようにしてもよく、このようにすると、後記の交差部26における矩形領域の対角方向に巻回させるようにかしめ固定する場合に、拘束金具25の両端部が干渉することなく、容易に巻回させるようにかしめることができる。
【0024】
図示の形態では、間隔をおいた上部と下部のそれぞれ2本1組の横線3に対して、左右方向の中央部と左右両側に拘束金具25が設置されている。
【0025】
拘束金具25は、図8に示す拘束金具25を、図1〜図5に示すように、複数の交差部26すべて同じ方向に傾斜して配置することで、金網1の一方向の平行四辺形への変形を可能にしている。
【0026】
前記の金網1は、表側と裏面側が同様な形態であるから、一方向の平行四辺形への変形を拘束しても、表側または反転して裏面側を用いることで、右上がりの道路縦断勾配の場合、あるいは右下がりの道路縦断勾配の傾斜地でも対応可能である。
【0027】
前記の拘束金具25としては、ほぼリング状の鋼線を用いたリング状金具あるいはC形リング状金具を用いてもよく、あるいはこれらを図示のように、前記交差部26における矩形領域における対角方向に巻回させるように、Cリング締結装置等の電動または手動式ホッグリング締結装置により、かしめ固定するようにしてもよく、結束線を用いて前記対角方向に巻回させて結束してもよく、これ以外にも、ステープルを用いて結束装置により対角方向に設置してもよく、あるいは締め込み金具付の締め付けバンド(例えば、プラスチック製バンド金具)を用いて手作業により設置してもよい。
【0028】
前記のように金網1は、横線3の一方向(時計方向、右下がり)への傾斜が拘束されて、金網1の一方向の平行四辺形への変形が拘束されているため、金網1の重心の移動が小さくなり、適宜、金網1を他方向の平行四辺形に変化させた状態で搬送することで、金網1の搬送、および取り扱い性が向上し、作業員は安定した状態で、金網1を搬送設置することができる。
【0029】
前記のフェンス本体1は、平地に設置するときは、図5(a)に示すように縦線2と横線3が直角に交わる長方形の状態で配置できると共に、傾斜地に設置するときは、図4(b)に示すように、拘束金具25により平行四辺形に変形が拘束されない方向に、フェンス本体1の両側を上下反対に移動させることで、フェンス本体1につき平行四辺形を保持して、つまり、縦線2につき鉛直方向に配向している状態を保持してフェンス本体1の上下部を傾斜させることができる。この場合、縦線2と横線3とが回動自在となるように、凹部4と凸部5の深さ(h)、ピッチ(p)を線径に対して余裕を持たせて設定しておくことにより、両線材の凹部4と凸部5が係合を保持したまま回動することで矩形状態から傾斜状態にスムーズに変形できる。
【0030】
しかも、縦線2と横線3は上下と左右に適度の間隙を置いて配設されているにも拘わらず、フェンス本体1の上下左右の周辺部は、2本1組の縦線2と横線3が隣接する波形の凹部4と凸部5に係合することで安定して組まれているので、全体の線材が安定し、ずれることがない。しかも、拘束金具25により、一方向の平行四辺形のみに変形することが許容されているのみであり、予め工場において、拘束金具25を設置することができる。したがって、製作から梱包、運搬、施工までの間の取り扱いによって、縦線・横線が崩れるという不具合がないばかりでなく、金網1の取り扱い性が格段に向上している。
【0031】
フェンス本体1は 図5に示すように、所定の間隔で地盤7に立設された支柱8に取り付けてフェンス10を構成する。図5〜図7によって説明すると、支柱8はハット型の横断面であり、下端部が地盤7に構築したコンクリート基礎11に埋設されている。隣接する支柱8の間にアングル材からなる上部胴縁12が架設され、フェンス本体1の上部はこの上部胴縁12に固定される。フェンス本体1の両側部は支柱1に固定金具を用いて固定される。
【0032】
各部の構成を順に説明すると、図6(a)に示すようにアングル材からなる上部胴縁12の垂直部は、支柱8に上向きに切り起こした爪13に係止され、水平部は支柱8の上部を横方向に貫通する取り付けボルト14の先端に設けられた胴縁取付金具15にて係止されている。また、図7(a)に示すように、フェンス本体1の2本1組の上部横線3aは、上部胴縁12の垂直部の内側面が当てがわれ、隣り合う中間部縦線2bの間において、金網取付金具16にて押さえられ、該金網取付金具16を貫通するボルト17を介して上部胴縁12に固定されている。また、図7(e)、(f)に示すように所定長さの上部胴縁12の端部は、段差部のある一方の胴縁の端部に重ね合わせ、固定ボルト18にて固定することでフェンスに設置長さに渡って連続して構成される。
【0033】
2本1組で多段に設けられた中間部横線2bは、支柱8に対して、図5F部、G部に示す金具を用いて固定されている。図5のF部の金具は、その詳細を示す図6(c)(d)に示すように、ハット型断面の支柱8の両側の鍔部に隣接するフェンス本体1の中間部横線3bの端部と側部縦線2aとが当てがわれ、押さえ金具19で左右側が同時に押さえられる。この押さえ金具19には、支柱8を抱持したUボルト20の両端が挿通しており、ナット21を締結することで、押さえ金具19を介して、フェンス本体1の両側部を支柱8に固定している。また、図5のF部では、ハット型断面の支柱8の頂部を貫通する固定ボルト23が押さえ金具22を挿通している。したがって、ボルト23にナット24を締結することで押さえ金具22を介して、フェンス本体1の両側部が支柱8に重ね合わされた状態で固定されている。このように図5のF部とG部の固定手段を適宜に組み合わせてフェンス本体1の両側部を支柱8に固定されている。この固定手段は、フェンス本体1を平地と傾斜地の何れに設置するときも、共通に適用できる。フェンス本体1を支柱8に固定したとき、最下段の下部横線3aから突出した縦線3の下端部は地盤7に埋設される。
【0034】
本実施形態のフェンス10は、波形凹凸部分が形成された縦線2と横線3が縦横平行に配置されてなり、縦線2は、隣接する半ピッチずれた2本以上の横線3の凹凸部分に通されて係合されている。また、縦線2の間隔と横線3の間隔は適度の余裕を持たせて配置されていて動物の進入を阻止できると共に、長方形のフェンス本体1を平行四辺形を保って適宜の傾斜に変形させることで、施工現場にて平地および傾斜地に容易に対応させることができる。しかも、このフェンス本体1は、製作、梱包、運搬、施工の間の取り扱いによっても、縦線2と横線3の編成が崩れることがなく、平行四辺形への変形の一方向であるから、金網1に表側も裏側もないから表裏を同様に扱うことができ、取り扱いと施工性が一層向上する。なお、中間部の縦線2bと横線3bの本数や配置の間隔などは設置状況に適応するように変更して構わない。
【0035】
前記のように拘束金具25を取り付けた金網1を用いたフェンス10では、金網1に鹿等の動物が衝突するような荷重が作用した場合、その衝突荷重を金網が負荷するようになっても、拘束金具25により、縦線2と横線3が拘束されて、縦線2と横線3がずれることはなく、また、拘束金具25を設けた部分では、横線3が縦線2の凹部から外れることがない。
【0036】
また、前記のように拘束金具25を取り付けた金網1を用いたフェンス10では、これを積雪地域に設置し、前記金網1に雪が付着するように積雪しその後に雪が氷結し、その氷結雪の地表面側が溶けて、氷結雪の荷重が金網1に作用する場合には、氷結雪の荷重が横線3に作用するようになるが、縦線2と横線3が拘束金具25により拘束されているためにずれることはなく、又、横線3が縦線2の凹部から外れることはない。
【0037】
図9〜図11は、拘束金具25を設置する場合に、縦線2が1本または複数本と、横線3が3本以上との交差部26に配置してもよいことを示すための代表形態を示す図である。
図9から図11に示すような横線3が3本の場合では、横線3が傾斜した場合に、最上位の横線3と縦線2との交線交差部27と最下位の横線3と縦線2との交線交差部27とを含む交差部26では、その交差部26の矩形領域における対角方向の幅の変化が、図18の場合よりも大きくなり、横線3の時計方向(一方向)への傾斜を拘束する度合が大きくなる。このことは、横線3の本数が多くなるほど、横線3の時計方向(一方向)への傾斜を拘束する度合が大きくなるが、横線3の本数が多くなると経済的でなくなる。
【0038】
前記実施形態では、左右方向の中間部の縦線2は、左右方向に間隔をおいてそれぞれ1本配置する形態を示したが、2本あるいは複数本配置する形態でもよい。また、拘束金具25の配置形態は、図示以外にも、上端側あるいは下端側の交差部に設置してもよく、拘束金具25を少なくとも1箇所、好ましくは、複数個所、例えば、4箇所あるいは図示のように6箇所の交差部に設置するとよい。
【0039】
本発明を実施する場合、拘束金具25を前記の対角方向に配置して、巻回して強固に固定するようにすると、他方向の平行四辺形に変形してしまう恐れがあるので、多少、緩くかしめ固定するようにするのがよい。一方向への平行四辺形への変形を大きく拘束しているものであれば、一方向への平行四辺形への微小変形をするものであってもよい。
【0040】
本発明を実施する場合、縦線と横線が交差する部分では、クリンプ加工され、それ以外の部分では、直線状の線材を用いてもよいが、氷結雪を支持する上では、全長がクリンプ加工された線材であるほうが、氷結雪の保持効果が大きい。
また、結束金具25は、氷結雪を支持し、結束金具25に作用する雪荷重(沈降力)を、横線または縦線に伝達することが可能である。
なお、道路縦断勾配のない部分においては、金網を平行四辺形にする必要がないから、クリンプ線材からなる1枚の金網において、縦線と2本線以上の複数の横線との交差部に、結束金具25を右下がり傾斜状態に設置すると共に、他の交差部において結束金具25を左下がり傾斜状態に設置すると、金網は両方向の平行四辺形になるのを防止できる。
すなわち、金網にある縦線と横線(2本線以上の横線)との交差部が多数あるので、結束金具25を交差部の矩形領域の対角方向の一方向に傾斜させて設置した場合は、一方向の平行四辺形への変形を拘束し、さらに、結束金具25を他方向に傾斜させて設置した場合は、他方向への平行四辺形への変形をも拘束し、左右両方向への平行四辺形に変形するのを拘束する。
【0041】
本発明を実施する場合、金網1の上部または下部に、縦線2を突出させるように伸ばして、縦線2のみに胴縁を取り付けて、胴縁付きの金網としてもよい。
【符号の説明】
【0042】
1 フェンス本体
2 縦線
2a 側部縦線
2b 中間部縦線
3 横線
3a 上部と下部の横線
3b 中間部の横線
4 凹部
5 凸部
6 四方枠
7 地盤
8 支柱
10 フェンス
11 コンクリート基礎
12 上部胴縁
14 取り付けボルト
15 胴縁取付金具
16 金網取付金具
17 ボルト
18 ボルト
19 押さえ金具
20 Uボルト
21 ナット
22 押さえ金具
23 固定ボルト
24 ナット
25a C字形リング状金具
26 交差部
27 交線交差部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
縦線と横線が組まれた、クリンプされた線材を使用した金網からなるフェンス本体が複数の支柱間に配置されて固定されているフェンスで、
前記金網は、
波形凹凸部分が形成された縦線と横線が各々縦横平行に配置されてなり、
この2本線以上の横線を1組として、
前記横線の組が縦線に対して横線を右上がりまたは右下がりに傾斜させることで、平行四辺形に変形可能な金網を用いたフェンスにおいて、
前記縦線と2本線以上の横線の組との交差部であって、その交差部における最上位に位置する横線と縦線との交線交差部と、最下位に位置する横線と縦線との交線交差部とに渡って、これらを巻回するように拘束金具が設置されて、前記縦線に対する横線の右上がりまたは右下がりのいずれか一方の傾斜が拘束されて、一方向の平行四辺形への変形が拘束されていることを特徴とするフェンス。
【請求項2】
縦線と2本線以上の横線の組との少なくとも一つの交差部に拘束金具が設置されていることを特徴とする請求項1に記載のフェンス。
【請求項3】
縦線と2本線以上の横線の組との交差部を一つの交差部とした場合に、複数の交差部に、拘束金具がそれぞれ設置され、前記各拘束金具は、すべて同じ方向に傾斜して配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載のフェンス。
【請求項4】
前記拘束金具は、リング状金具、C形リング状金具、結束線、ステープル、バンドのいずれかが用いられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のフェンス
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項のフェンスに用いられる金網で、前記金網は、波形凹凸部分が形成された縦線と横線が各々縦横平行に配置されてなり、
この2本線以上の横線を1組として、
金網がその金網面における縦線に対して横線を右上がりまたは右下がりに傾斜させることで、横線が右上がりまたは右下がりの平行四辺形に変形可能な金網において、
前記縦線と2本線以上の横線の組との交差部であって、その交差部における最上位に位置する横線と縦線との交線交差部と、最下位に位置する横線と縦線との交線交差部とに渡って、これらを巻回するように拘束金具が設置されて、前記縦線に対する横線の右上がりまたは右下がりのいずれか一方の傾斜が拘束されて、一方向の平行四辺形への変形が拘束されていることを特徴とする金網。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2011−12518(P2011−12518A)
【公開日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−160121(P2009−160121)
【出願日】平成21年7月6日(2009.7.6)
【出願人】(000006839)日鐵住金建材株式会社 (371)
【出願人】(593211636)株式会社ニッケンフェンスアンドメタル (26)
【Fターム(参考)】