説明

フォトレジスト組成物

【課題】300nm以下および200nm以下、たとえば193nmおよび157nmを含む短波長イメージングに適した新規フォトレジストの提供。
【解決手段】本発明のフォトレジストは、フォト酸レイビル基を有する樹脂、1以上のフォト酸発生化合物、および接着促進添加化合物を含む。本発明のフォトレジストは、SiONおよび他の無機表面層に対して著しい接着性を示すことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、300nm以下および200nm以下、例えば、248nm、193nmおよび157nmを含む短波長イメージングに特に適した新規フォトレジスト組成物に関する。本発明のフォトレジストはSiONおよび他の無機表面層に対して顕著な接着性を示すことができる。本発明の好ましいフォトレジストはフォト酸レイビル基を有する樹脂、1以上のフォト酸発生化合物、および接着促進添加化合物を含む。
【背景技術】
【0002】
フォトレジストは、イメージを基体の転写するために用いられる感光性フィルムである。フォトレジストのコーティング層は基体上に形成され、フォトレジスト層は次いでフォトマスクを通して活性化放射線源に露光される。フォトマスクは、活性化放射線に対して不透明な領域と、活性化放射線に対して透明な領域を有する。活性化放射線に対する露光により、フォトレジストコーティングの光誘起化学的変換が起こり、これによりフォトマスクのパターンがフォトレジストでコートされた基体上に転写される。露光後、フォトレジストを現像して、リリーフイメージを得、これにより基体の選択的加工が可能になる。
【0003】
フォトレジストは、ポジ型またはネガ型のいずれかである。ほとんどのネガ型フォトレジストについては、活性化放射線に露光されたこれらのコーティング層部分は、光活性化合物とフォトレジスト組成物の重合可能な試薬との反応において重合または架橋される。その結果、露光されたコーティング部分が露光されていない部分よりも現像液中に溶解しにくくなる。ポジ型フォトレジストについては、露光された部分は現像液中にさらに溶解するようになるが、露光されていない部分は比較的現像液に溶解しにくいままである。
【0004】
現在入手できるフォトレジストは、多くの用途に適しているが、現在用いられているレジストも、特に高解像度の0.5ミクロン以下および0.1ミクロン以下の形状の形成などの高性能用途において重大な欠点がある。
【0005】
従って、約300nm以下、たとえば248nm、あるいはさらには200nm以下、たとえば193nmの露光放射線をはじめとする短い波長の放射線でフォトイメージ化できるフォトレジストに対する関心が増してきている。ごく最近、Fエキシマレーザーイメージング、すなわち、約157nmの波長を有する放射線が、さらに小さな形体を製造するための経路として考慮されている。一般に、Kunzら、SPIE Proceedings(Advances in Resist Technology)、第3678巻、13〜23ページ(1999)参照。
【0006】
酸窒化シリコン(SiON)層および他の無機物、たとえばSiコーティングは半導体装置製造において、たとえばエッチストップ層および無機反射防止層として用いられている。たとえば、米国特許第6124217号;第6153504号;および第6245682号参照。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許第6124217号明細書
【特許文献2】米国特許第6153504号明細書
【特許文献3】米国特許第6245682号明細書
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】Kunzら、SPIE Proceedings(Advances in Resist Technology)、第3678巻、13〜23ページ(1999)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
短波長、たとえば、300nm以下および200nm以下でイメージ化できる新規フォトレジスト組成物があるのが望ましい。SiONおよび他の無機基体層上に良好な解像度を提供するこのようなフォトレジストを得るのが特に望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0010】
接着促進成分、フォト酸レイビル基を含む樹脂、および1以上のフォト酸発生化合物を含む新規フォトレジスト組成物が提供される。本発明の好ましいレジストは、300nm以下および200nm以下の波長、たとえば、248nm、193nmおよび157nmをはじめとする短波長イメージ化に有用である。
【0011】
接着促進成分(一般に、「接着促進成分」または「接着促進添加物」と呼ばれる)は適当には、SiON層をはじめとする下層基体に対して、該成分を含むフォトレジストのコーティング層の向上された接着を賦与できる1以上の部位を有する。
【0012】
本発明者らは、有機反射防止物質は非常に短いイメージ化波長、たとえば170nm以下、特に157nmで限定された用途しか有さないことを見いだした。このような短い波長では、反射防止層は、最適には非常に薄い(たとえば、層の厚さが30nm以下)。現在の反射防止組成物はこのような層の厚さでは十分な吸収をもたらさない。従って、無機反射防止物質、たとえば、SiONおよびSiは、157nmなどの170nm以下のイメージングについての反射防止アンダーコートとして大きな可能性を有する。
【0013】
しかしながら、本発明者らは従来のフォトレジストはかかる無機表面コーティングに対して比較的不十分にしか接着できず、その結果、パターン付けられるイメージの解像度が低下することも見いだした。
【0014】
本発明者らは、本発明のフォトレジストが、SiON層をはじめとするかかる無機表面層に対してよく接着できることを見いだした。たとえば、後記の実施例の比較データを参照。
【0015】
接着促進成分または添加物なる用語は、本明細書において、レジストポリマー中に組み入れられ、レジストのSiON表面層に対する接着の認識可能なを増大を提供する化合物を意味する。接着性における認識できる増加は、対照レジスト(レジストが接着促進成分を含まない以外は同じ方法で処理された同じレジスト)に対して向上された解像度により示される。このような向上された解像度は、候補接着促進成分を有するレジスト(試験レジスト)および対照レジストの走査電子顕微鏡写真(SEM)の視覚的観察により決定される。たとえば、図1A、1Bおよび1CのSEMと図2Aおよび2BのSEM間の明らかに認識できる違いを参照。従って、任意の所定のレジストシステムの適当な接着促進成分は経験的に容易に同定できる。好ましい接着促進成分または添加剤は、本明細書において詳細に開示されている。
【0016】
いずれの理論によっても拘束されないが、本発明のレジストにおける少なくともいくつかの好ましい接着促進添加剤は、オーバーコートされたフォトレジスト層の露光前(ソフトベーク)および/または露光後の熱処理中に無機表面層の反応性基、たとえば、SiONおよびSiコーティング層の−H−N、−Si−H、−Si−OH、および−COOH基と相互作用し、これにより無機層上に薄い有機層または少なくとも有機部位を提供し、オーバーコートされた有機レジストに対する接着性を向上させる。
【0017】
本発明のレジストにおいて使用するための好ましい接着促進成分は、SiONおよびSi基体層と反応できるかまたは少なくとも錯体形成できる1以上の部位を含む。このような錯体形成または反応は、SiONおよびSi層にオーバーコートされる接着促進添加物を含むフォトレジストのリソグラフィー加工中、たとえば露光前および/露光後熱処理中、または露光中、または別の方法ではレジストリリーフイメージを与えるレジストの加工中に起こり得る。
【0018】
接着促進成分の特に好ましい部位は、エポキシ基および窒素環基を含む。適当な窒素環部分としては、1〜3個の窒素環原子および4〜約8個の合計環原子を有する非芳香環基、たとえば、任意に置換されていてもよいアゾール、任意に置換されていてもよいテトラゾール、任意に置換されていてもよいトリアゾール、任意に置換されていてもよいイミダゾール、および任意に置換されていてもよいベンゾトリアゾールが挙げられる。
【0019】
一態様において、本発明のレジストにおける使用に好ましい接着促進成分は、適当には低分子量、たとえば、約1500ダルトン未満、より好ましくは約1000ダルトン以下未満、適当には約700または500ダルトン未満の分子量のものである。
【0020】
かかる態様において、接着促進成分は、非ポリマー、すなわち複数の繰り返し単位を含まなくてもよい。
【0021】
本発明の他の態様において、接着促進添加物は、適当には、ポリマーであり、たとえばエポキシ基などを有する複数の繰り返し単位を含む。本発明のこのような態様において、接着促進添加物は、適当には比較的高分子量、たとえば、1000または1500ダルトンを越える分子量を有する。しかしながら、このようなポリマー添加物は約3000、4000、5000または10000ダルトンを越える重量平均分子量を有さないのが好ましい。
【0022】
好ましくは、接着促進成分は、フォトレジスト組成物において安定であり、レジストのリソグラフィー加工を妨害しない。すなわち、添加剤成分は、好ましくはレジストの早すぎる分解を促進しないか(すなわち、低下した貯蔵安定性)、または別のリソグラフィー加工条件を必要とする。
【0023】
接着促進添加剤は、典型的には、フォト酸レイビルまたはデブロッキング樹脂、フォト酸発生剤、塩基性添加剤、界面活性剤/レベラー、可塑剤、および/または溶媒の従来のレジスト成分とは異なるレジスト成分である。従って、レジストにおける使用に好ましい接着促進添加剤は、フォト酸レイビル部位、たとえば、フォトレジスト露光段階の結果としてデブロッキングキング反応を受けるフォト酸レイビルエステルまたはアセタール基を含まないであろう。
【0024】
しかしながら、接着促進添加剤は、レジスト組成物に他の機能を提供することができ、たとえば、固体成分の溶解力を提供または向上させる。しかしながら、他の揮発性溶媒と異なり、接着促進添加剤は、露光前熱処理後、有効量においてレジスト層中に残存する。たとえば、好ましくは液体レジスト組成物中に処方された接着促進添加剤の量の少なくとも約10、20、30、40、または50モル%が任意の露光前熱処理後にレジスト組成物中に残留するであろう。典型的には、有効な結果を得るためには、ごくわずかの量の接着促進添加剤しか熱処理後にレジストコーティング層中に残留する必要がない。たとえば、接着促進添加剤は揮発性溶媒除去後のレジスト層の全物質の約0.05重量%または0.1重量%〜約5重量%の量において存在するのが適当である。
【0025】
本発明のフォトレジストのデブロッキング樹脂成分は、適当には1以上のフォト酸レイビル繰り返し単位、たとえば、現像に際してレジストコーティング層の露光および未露光領域間で溶解度差を提供するフォト酸レイビルエステルまたはアセタール基を含む。一般に好ましいフォト酸レイビル樹脂はコポリマーであり、すなわち、2以上の異なる繰り返し単位を有する。ターポリマー(3の異なる繰り返し単位)、テトラポリマー(4の異なる繰り返し単位)、およびペンタポリマー(5の異なる繰り返し単位)を含むさらに高次のポリマーが典型的には好ましい。本明細書において使用する場合、「コポリマー」なる用語は、2の異なる繰り返し単位、ならびにさらに高次のポリマー、すなわち、2以上の繰り返し単位を有するポリマー、たとえば、ターポリマー、テトラポリマー、ペンタポリマーなどを含む。
【0026】
フォト酸レイビルポリマーは、たとえば、テトラフルオロエチレンなどのフッ素化モノマーの重合により得られるようなフッ素置換を含むのが好ましい。添加剤促進添加剤も適当にはフルオロ置換されていてもよい。
【0027】
本発明のレジストにおいて用いられるフォト酸レイビルポリマーの繰り返し単位は、適当にはレジストのイメージ化に用いられる露光波長によって変わる。より詳細には、200nmより長い波長でイメージ化されるレジストについては、樹脂は適当には芳香族単位、特に任意に置換されていてもよいフェニル単位、好ましくはフェノール単位、たとえばビニルフェノールの重合により得られるものを含んでもよい。193nmまたは157nmなどの200nmより短い波長を有する放射線でイメージ化されるレジストについては、樹脂は適当には実質的に、本質的に、または完全にフェノールまたは他の芳香族単位を含まない。実質的に芳香族単位を含まない樹脂は、全樹脂単位に基づいて約5モル%未満の芳香族単位、好ましくは全樹脂単位に基づいて約4、3、2、1または0.5モル%未満の芳香族単位を有する。
【0028】
本発明はまた、SiONまたはSiコーティングなどの無機表面コーティングを有する基体をはじめとする、本明細書において開示されているフォトレジストでコートされた基体も含む。
【0029】
垂直または本質的に垂直なサイドウォール(sidewall)を有し、ライン幅が約0.25ミクロン以下、またはさらには約0.10ミクロン以下であるラインのパターン(稠密または孤立)などの高解像度リリーフイメージを形成する方法をはじめとするリリーフイメージを形成する方法も提供される。かかる方法において、好ましくは本発明のレジストのコーティング層は短波長放射線、特に300以下または200nm以下の放射線、特に248nm、193および157nmの放射線、および100nm未満の波長を有する放射線などの高エネルギー放射線、EUV、電子ビーム、イオンビームまたはX線でイメージ化される。
【0030】
本発明はさらに、その上にフォトレジストおよび本発明のリリーフイメージがコートされたマイクロエレクトロニックウェハなどの基体を含む物品を含む。かかる物品の製造法も提供され、これは一般に本発明のフォトレジストの使用を含む。
【0031】
本発明の他の態様を以下に開示する。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】図1(図1A、1Bおよび1Cを含む)は実施例1のリソグラフィー結果の走査電子顕微鏡写真(SEM)を示す。
【図2】図2(図2Aおよび2Bを含む)は実施例2のリソグラフィー結果の走査電子顕微鏡写真(SEM)を示す。
【発明を実施するための形態】
【0033】
前記のように、本発明者らは、デブロッキング樹脂、フォト酸発生化合物、および下層基体、特に無機コーティング層、たとえばSiONおよびSiに対して向上した接着性を提供する1以上の部位を有する化合物を含む新規フォトレジスト組成物を提供する。
【0034】
好ましくは、これらのレジスト材料は、レジスト組成物中で別々の成分として提供される。すなわち、フォト酸レイビルポリマー、フォト酸発生剤および接着促進剤は別々の共役結合していないレジストの材料である。
【0035】
様々な物質を本発明のレジストの接着促進添加剤として用いることができる。さらに、本明細書において具体的に明示する物質に加えて、さらに適当な物質を前記のような簡単な試験により同定することができる。すなわち、候補接着促進添加剤をフォトレジスト組成物に添加することができ、該レジストは、添加剤を含まない同じレジストに対する接着性と比較して、SiONおよびSi基体表面に対する向上した接着性(向上したリソグラフィーパターン化により示される)について評価することができる。かかる試験は、後記の比較例において示す。一般に、SiONまたは他の無機基体に対するレジスト層の向上した接着性は、オーバーコートされたレジスト層の解像度により評価することができる。
【0036】
前記のように、適当な接着促進添加剤は、1以上のエポキシ部位を有する物質を包含する。適当なエポキシド化合物としては、飽和化合物、たとえば、適当には1〜約25個の炭素原子、より典型的には3〜約18個の炭素原子および少なくとも1個のエポキシド部位、たとえば、1、2、3または4個のエポキシド部位を有する任意に置換されていてもよいアルキルおよびシクロアルキル(脂環式)化合物が挙げられる。化合物はさらにエポキシ以外に様々な置換基、たとえば、ハロ(F、Cl、Br、I)、特にフルオロ;ハロアルキル、特にハロ(C1−10アルキル)、特にフルオロ(C1−10)アルキル、たとえば、−CF、−CHCFなど;カルボキシ;アルカノイル、たとえば、ホルミル、アセチルおよび他のC1−12アルカノイル;ヒドロキシ、ニトロ;アルコキシ、たとえば、C1−12アルコキシ、アルキルチオ、たとえば、C1−12アルキルチオなどを有してもよい。エポキシド置換を有する芳香族化合物、たとえば、フェニル化合物も適当な接着促進添加物である。
【0037】
本発明のレジストにおける使用に適当なエポキシ含有接着促進添加剤の例としては、たとえば、フルフリルグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、N−(2,3−エポキシプロピル)フタルイミド、3,4−エポキシテトラヒドロチオフェン−1,1−ジオキシド、1,2−エポキシドデカン、ヘプタフルオロプロピルオキシラン、テトラフルオロ−(2−ヘプタフルオロプロポキシ)プロピルオキシランなどが挙げられる。
【0038】
本発明のレジストにおける使用に適当な環状窒素接着性促進添加剤の例としては、所望により置換されていてもよいテトラゾール、所望により置換されていてもよいトリアゾール、所望により置換されていてもよいベンゾトリアゾール、および所望により置換されていてもよいベンゾチアジアゾールをはじめとする、所望により置換されていてもよいアゾール基が挙げられる。特にこの種類の適当な化合物としては、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール、ベンゾトリアゾール、1−H−ベンゾトリアゾール−1−カルボキシアルデヒド、1H−ベンゾトリアゾール−1−アセトニトリル、1H−ベンゾトリアゾール−1−メタノール、3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフェネチルアルコール、および1H−ベンゾトリアゾール−5−カルボン酸が挙げられる。
【0039】
本発明のレジストにおける使用に適した他の接着促進添加剤としては、カルボキシル(−COOH)およびヒドロキシ(−OH)置換を有する芳香族化合物、たとえば、サリチル酸などが挙げられる。
【0040】
適当な1以上の接着促進添加剤は、フォトレジスト組成物中、レジスト組成物の全固形分(公知溶媒を除くすべての成分)に基づいて少なくとも約0.1重量%、より好ましくはレジスト組成物の全固形分に基づいて約1〜約5または10重量%、さらにより好ましくはフォトレジスト組成物の全固形分に基づいて少なくとも約1、2、3、4、または5重量%の量において存在する。
【0041】
前記のように、フォト酸レイビルポリマー成分は、フォト酸レイビル部位、たとえば、フォト酸レイビルエステルまたはアセタール基を含む1以上の繰り返し単位を含む。特に好ましいフォト酸レイビル基を以下に記載する。
【0042】
好ましくは、フォト酸レイビルポリマーはフッ素置換を有する。好ましいフォト酸レイビルポリマーのフッ素含有単位は、少なくとも1つのエチレン性不飽和化合物から得られるのが適当である。好ましくは、かかるフッ素置換基は、重合反応を不当に抑制しないために不飽和炭素から少なくとも1個の炭素原子により隔てられている。かかるフッ素化単位は、たとえば、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、トリフルオロエチレン、フッ化ビニリデン、フッ化ビニルなどの重合により得られる。
【0043】
本発明のレジストにおいて用いられるポリマー、特にフォト酸レイビルポリマーの合成に好ましい不飽和化合物の例としては、次の式(A)、(B)、(C)および(D):
【0044】
【化1】

【0045】
(式(D)において、Xはリンカー、好ましくは−CH−、−CHOCH−、または−OCH−であり;nは0または1である)
が挙げられる。
【0046】
本発明のレジストのフォト酸レイビルポリマーにおける使用についてのさらなる好ましいモノマーは、次式:
【0047】
【化2】

【0048】
(式中、Xはリンカー、好ましくは、−CH−、−CHOCH−、または−OCH−であり;
Yは水素、酸素とZ基を結合する化学結合、(−CH−)基(式中、pは1または2である)、−CHO−基、またはCHRO−基(式中、RはC1−16アルキル、好ましくはC1−4アルキルである)である;
Zはアルキル、好ましくは1〜約20個の炭素原子を有するアルキルであり、トリ(C1−6)アルキルメチル;テトラヒドロピラニル;またはテトラヒドロフラニルを包含する;
好ましくはXは−OCH−であり;好ましくはYは結合または、−CHO−であり;好ましくはZはt−ブチル、メチル、テトラヒドロピラニルまたはテトラヒドロフラニルである)
の基を含むことができる。
【0049】
本発明のレジストにおいて用いられる樹脂の好ましいフォト酸レイビル基としては、フォト酸レイビル非環状(脂肪族)エステル、たとえば、tert−ブチルエステル、または第三級脂環式基を含むエステルが挙げられる。かかるフォト酸レイビルエステルは、樹脂主鎖または他のポリマー単位、たとえば、炭素脂環式、ヘテロ脂環式または他のポリマー単位から直接分岐していてもよい(たとえば、フォト酸レイビル基が−C(=O)OR(式中、Rはtert−ブチルまたは他の非環状アルキル基、または第三級脂環式基である)の基であり、ポリマー主鎖、または単位に直接結合している)か、あるいはエステル部位はポリマー主鎖または他のポリマー単位から、たとえば、任意に置換されていてもよいアルカン結合(たとえば、−(CH0−2C(=O)OR(式中、Rはtert−ブチルまたは他の非環状アルキル基、または第三級脂環式基である)により隔てられている。かかるフォト酸レイビル基も、適当には利用可能な位置でフッ素置換を含むことができる。
【0050】
好ましいフォト酸レイビル第三級脂環式炭化水素エステル部位は、多環式基、たとえば、アダマンチル、エチルフェンシルまたはトリシクロデカニル部位である。本明細書における「第三級脂環式エステル基」または他の類似した語は、第三級脂環式環炭素がエステル酸素に共有結合していること、すなわち、−C(=O)O−TR’(式中、Tは脂環式基R’の第三級環炭素である)を意味する。少なくとも多くの場合、好ましくは脂環式部分の第三級環炭素は、エステル酸素に共有結合している。しかしながら、エステル酸素に結合する第三級炭素は、脂環式環の外側に位置することができ、典型的には脂環式環は、環外第三級炭素の置換基の一つである。典型的には、エステル酸素に結合する第三級炭素は、脂環式環自身、および/または1、2または3個のアルキル基、たとえば、1〜約12個の炭素、より典型的には、1〜約8個の炭素原子、さらにより典型的には1、2、3または4個の炭素原子を有するものにより置換される。脂環式基はまた、芳香族置換を含まないのが好ましい。脂環式基は、適当には単環式、または多環式であってもよく、特に二環式または三環式基である。
【0051】
本発明のポリマーのフォト酸レイビルエステル基の好ましい脂環式部位(たとえば、−C(=O)O−TR’のTR’基)はかなり大きな体積を有する。このような嵩だかい脂環式基は、本発明のコポリマーにおいて用いられる場合に向上した解像度を提供することができることが判明している。
【0052】
さらに詳細には、フォト酸レイビルエステルの好ましい脂環式基は、少なくとも約125または約130Åの分子体積、より好ましくは少なくとも約135、140、150、155、160、165、170、175、180、185、190、195、または200Åの分子体積を有する。約220または250Åより大きな脂環式基は少なくともいくつかの用途においてはあまり好ましくない。本明細書において分子体積とは、最適化された化学結合の長さおよび角度が得られる標準的コンピューターモデリングにより決定される体積の大きさを意味する。本明細書において言及されるような分子体積を決定するための好ましいコンピュータープログラムは、Triposから入手可能なAlchemy2000である。コンピューターに基づく分子サイズの測定についてのさらなる議論については、T Omoteら、Polymers for Advanced Technologies、第4巻、277〜287ページ参照。
【0053】
フォト酸レイビル単位の特に好ましい第三級脂環式基としては、次のものが挙げられる(式中、波線はエステル基のカルボキシル酸素に対する結合を表し、Rは適当に任意に置換されていてもよいアルキル、特にC1−6アルキル、たとえば、メチル、エチルなどである)。
【0054】
【化3】

【0055】
前記のように、フォト酸レイビルポリマーは、脂環式部位を含まないフォト酸レイビル基を含んでもよい。たとえば、本発明のポリマーは、フォト酸レイビルエステル単位、たとえば、フォト酸レイビルアルキルエステルを含んでもよい。一般に、フォト酸レイビルエステルのカルボキシル酸素(すなわち、次のような下線を施したカルボキシル酸素:−C(=O))は第四級炭素と共有結合する。分岐したフォト酸レイビルエステル、たとえばt−ブチルおよび−C(CHCH(CHが一般に好ましい。
【0056】
この点に関して、本発明のレジストにおいて用いられるフォト酸レイビルポリマーは異なるフォト酸レイビル基を含んでもよい。すなわち、ポリマーは異なるエステル置換を有する2以上のエステル基を含んでもよい。たとえば、1つのエステルは脂環式部位を含み、もう一つのエステルは非環状部位、たとえば、t−ブチルを含んでもよく、あるいはポリマーはエステルと、アセタール、ケタールおよび/またはエーテルなどのフォト酸レイビルである他の官能基の両方を含むことができる。
【0057】
本発明のレジストにおいて用いられるフォト酸レイビルポリマーは、さらなる単位を含んでもよい。
【0058】
本発明のレジストにおける使用に適したポリマーは、たとえば、米国特許第6306554号;第6300035号;および第6165674号(すべてShipley Copanyに譲渡)においても開示されている。これらの記載されているポリマーは、本発明に従って、記載されたポリマー中に接着促進繰り返し単位を組み入れることにより改質される。米国特許第6306554号および第6165674号に開示されているポリマーは200nm以下のイメージングについて好ましく、米国特許第6300035号に記載されているポリマーは、248nmなどの長波長でのイメージングについて好ましい。
【0059】
前記のように、様々なポリマーおよび添加成分は任意に置換されていてもよい。「置換された」置換基は、1以上の利用可能な位置、典型的には1、2または3つの位置で、1以上の適当な基、たとえば、ハロゲン(特にF);シアノ;C1−6アルキル;C1−6アルコキシ;C1−6アルキルチオ;C1−6アルキルスルホニル;;C2−6アルケニル;C2−6アルキニル;ヒドロキシ;ニトロ;アルカノイル、たとえば、C1−6アルカノイル、たとえば、アシルなどにより置換されていてもよい。
【0060】
本発明のポリマーは、様々な方法により調製することができる。適当な一つの方法は、たとえば、不活性雰囲気下(たとえば、Nまたはアルゴン)、高温、たとえば約70℃以上(反応温度は用いられる特定の試薬の反応性および反応溶媒(もし溶媒を用いるならば)の沸点によって変わる)でラジカル開始剤の存在下で前記のような様々な単位を提供するために選択されたモノマーの反応によるフリーラジカル重合を含む付加反応である。適当な反応溶媒としては、たとえば、ハロゲン化溶媒、たとえば、フッ素化溶媒または塩素化溶媒などが挙げられる。特定の系について適当な反応温度は、本開示に基づいて当業者らは経験的に容易に決定することができる。様々なフリーラジカル開始剤を用いることができる。たとえば、アゾ化合物、たとえば、アゾ−ビス−2,4−ジメチルペンタンニトリルを用いることができる。過酸化物、過酸エステル、過酸および過硫酸塩も用いることができる。
【0061】
反応して本発明のポリマーを提供することができる他のモノマーは、当業者により同定することができる。たとえば、フォト酸レイビル単位を提供するために、適当なモノマーとしては、たとえば、エステル基のカルボキシ酸素上に適当な置換(たとえば、第三級脂環式、t−ブチルなど)を有するメタクリレートまたはアクリレートが挙げられる。本発明のレジストにおいて有用なポリマーの合成に適当な第三級脂環式基を有するアクリレートモノマーも、米国特許第6306554号(Barclayら)において開示されている。
【0062】
本発明のレジスト組成物は、活性化放射線に対する露光によりレジストのコーティング層において潜像を生成するために十分な量において適当に用いられる1以上のフォト酸発生剤(すなわち、「PAG」)も含む。157nm、193nmおよび248nmでのイメージングに好ましいPAGとしては、イミドスルホネート、たとえば、次式の化合物:
【0063】
【化4】

【0064】
(式中、Rはカンファー、アダマンタン、アルキル(たとえば、C1−12アルキル)およびパーフルオロアルキル、たとえば、パーフルオロ(C1−12アルキル)、特にパーフルオロオクタンスルホネート、パーフルオロノナンスルホネートなどである)が挙げられる。特に好ましいPAGは、N−[(パーフルオロオクタンスルホニル)オキシ]−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミドである。
【0065】
スルホネート化合物、特にスルホネート塩も適当なPAGである。193nmおよび248nmイメージングに適した2つの薬剤は次のPAG1および2である:
【0066】
【化5】

【0067】
かかるスルホネート化合物は、前記PAG1の合成を詳細に記載する欧州特許出願番号96118111.2(公開番号0783136)において開示されているようにして調製することができる。
【0068】
前記カンファースルホネート基以外のアニオンと錯体形成する前記の2つのヨードニウム化合物も好適である。特に、好ましいアニオンとしては、式RSO−(式中、Rはアダマンタン、アルキル(たとえば、C1−12アルキル)およびパーフルオロアルキル、たとえば、パーフルオロ(C1−12アルキル)である)、特にパーフルオロオクタンスルホネート、パーフルオロブタンスルホネートなどが挙げられる。
【0069】
157nmでのイメージングについて、トリフェニルスルホニウムPAGが特に好ましく、前記のスルホネートアニオンなどのアニオン、特にパーフルオロアルキルスルホネート、たとえば、パーフルオロブタンスルホネートと錯体形成する。
【0070】
他の公知PAGの合成も本発明のレジストにおいて用いることができる。特に193nmイメージングについて、向上した透過性を提供するために、一般に好ましいのは、芳香族基を含まないPAG、たとえば、前記イミドスルホネートである。
【0071】
本発明のレジストの好ましい任意の添加剤は、付加塩基、特にテトラブチルアンモニウムヒドロキシラクテートであり、これは現像されたレジストリリーフイメージの解像度を向上させることができる。他の適当な付加塩基としては、ジアザビシクロウンデセンまたはジアザビシクロノネンが挙げられる。付加塩基は比較的少量、たとえば、全固形分に対して約0.03重量%〜5重量%において適当に用いられる。
【0072】
本発明のフォトレジストは他の任意の物質も含むことができる。たとえば、他の任意の添加剤としては、抗光条剤、可塑剤、速度向上剤などが挙げられる。かかる任意の添加剤は、典型的にはフォトレジスト組成物において低濃度において存在する。
【0073】
本発明のレジストは、当業者により容易に調製することができる。たとえば、本発明のフォトレジストは、フォトレジストの成分を適当な溶媒、たとえば、2−ヘプタノン、シクロヘキサノン、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、およびプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート中に溶解させることにより調製することができる。典型的には、組成物の固形分は、フォトレジスト組成物の全重量の約2〜20重量%の間で変化する。樹脂バインダーおよび光活性成分は、フィルムコーティング層を提供し、良質の潜像およびリリーフイメージを形成するために十分な量において存在するべきである。レジスト成分の好ましい量の例については後記の実施例を参照。
【0074】
本発明の組成物は、一般に公知の手順に従って用いられる。本発明の液体コーティング組成物は、スピニングまたは他の公知のコーティング技術により基体に施用される。スピンコーティングの場合、コーティング溶液の固形分は、用いられる特定のスピニング装置、溶液の粘度、スピンナーの速度およびスピニングに許容される時間に基づいて所望のフィルム厚を得るために調節することができる。
【0075】
本発明のレジスト組成物はフォトレジストでのコーティングを含むプロセスにおいて通常用いられる基体に適当に施用される。例えば、組成物はマイクロプロセッサおよび他のマイクロエレクトロニックデバイス基体の製造のためにシリコンウェハあるいは二酸化珪素、SiONまたはSiでコートされたシリコンウェハ上に施用することができる。
【0076】
前記のように、フォトレジストはSiONおよびSiをはじめとする無機表面コーティング上に施用するために特に有用である。
【0077】
表面上にフォトレジストをコーティングした後、レジストコーティング層は適当には加熱することにより乾燥して、好ましくはフォトレジストコーティングが少なくとも本質的に溶媒を含まなくなるまで溶媒を除去する。その後、公知方法でマスクを通してイメージ化する。露光は、フォトレジスト系の光活性成分を有効に活性化して、レジストコーティング層においてパターン化されたイメージを生じるために十分なものであり、より詳細には、露光エネルギーは露光手段およびフォトレジスト組成物の成分に応じて典型的には約1〜100mJ/cmである。
【0078】
前記のように、本発明のレジスト組成物のコーティング層は、好ましくは、短い露光波長、特に300nm以下および200nm以下の露光波長により光活性化される。193nmおよび157nmが好ましい露光波長である。しかしながら、本発明のレジスト組成物は、さらに高い波長でも適当にイメージ化することができる。
【0079】
露光後、組成物のフィルム層を好ましくは約70℃〜約160℃の範囲の温度で焼成する。その後、フィルムを現像する。露光されたレジストフィルムを、極性現像液、好ましくは水性現像液、例えば、水酸化第四アンモニウム溶液、例えば、テトラアルキルアンモニウムヒドロキシド溶液、好ましくは0.26Nテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水性溶液;またはさまざまなアミン溶液、例えば、エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミン、またはメチルジエチルアミン;アルコールアミン、例えば、ジエタノールアミンまたはトリエタノールアミン;環状アミン、例えば、ピロール、ピリジンなどを含む溶液を用いることによりポジ型に作用する。一般に、現像は当該分野において承認されている方法に従う。
【0080】
基体上のフォトレジストコーティングの現像後、現像された基体を、例えば、当該分野において公知の方法に従ってレジストのない基体部分を化学的エッチングまたはメッキすることにより、これらのレジストのない部分に関して選択的に加工することができる。マイクロエレクトロニック基体の製造、例えば二酸化珪素ウェハの製造に関して、適当なエッチング剤としては、ガスエッチング剤、例えば、ハロゲンプラズマエッチング剤、例えば、塩素またはフッ素系エッチング剤、例えば、プラズマ流れとして施用されるClまたはCF/CHFエッチング剤が挙げられる。かかる加工後、レジストを公知ストリッピング法を用いて加工された基体から除去することができる。
【0081】
本明細書において記載するすべての文献を本発明の一部とする。以下の非制限的実施例は本発明を例示するものである。
【実施例】
【0082】
実施例1:フォトレジスト調製およびリソグラフィー加工
特定の成分を後記の量において混合することにより、フォトレジスト1、2および3を調製した。テトラフルオロエチレン(TFE)(31モル%モノマー装填)、ヘキサフルオロ−イソ−プロパノールで置換されたノルボルネン(46モル%モノマー装填)、およびt−ブチルアクリレート(24モル%モノマー装填)の重合によりフォト酸レイビルポリマーを調製した。
【0083】
フォトレジスト1および2はそれぞれ接着促進補助溶剤(エポキシ化合物)を含んでいた。フォトレジスト3は比較組成物であり、フォトレジスト1および2に対応するが、接着促進添加剤を含まない。
【0084】
【表1】

【0085】
【表2】

【0086】
【表3】

【0087】
前記レジストを、Polaris2000コーティングトラック上、HMDS処理8”SiONウェハ上にスピンコートして、約1570オングストロームの厚さにし、140℃で60秒間焼成した。コートされたウェハをラインアンドスペーステストパターンについてExitech157nmステッパー(0.60NA、0.70σ)上で露光させ、露光後105℃で60秒間焼成し、60秒間、Shipley Companyから商業的に入手可能な水性アルカリ性現像液で現像した。現像されたウェハをイメージングパターンについてトップダウン走査電子顕微鏡(SEM)により評価した。
【0088】
試験されたレジストのそれぞれのリソグラフィー結果のトップダウンSEM写真を図1A、1Bおよび1Cに示す。これらのSEMは、接着促進添加剤を含むフォトレジスト1および2が良好な接着性を有するリソグラフィーパターンを提供することを示す。図1Aおよび1B参照。対照的に、接着促進添加剤を含まない対照フォトレジスト3は完全な接着不良を示した。図1C参照。
【0089】
参考例2:フォトレジスト調製およびリソグラフィー加工
以下に記載の成分を以下に記載の量において混合することにより以下のフォトレジスト4および5を調製した。テトラフルオロエチレン(TFE)(31モル%モノマー装填)、ヘキサフルオロ−イソ−プロパノールで置換されたノルボルネン(46モル%モノマー装填)、およびテトラブチルアクリレート(24モル%モノマー装填)の重合によりフォト酸レイビルポリマーを調製した。
【0090】
フォトレジスト4は接着促進添加剤(ベンゾトリアゾール)を含んでいた。フォトレジスト5は比較組成物であり、これはフォトレジスト4に対応するが、接着促進添加剤を含まない。
【0091】
【表4】

【0092】
【表5】

【0093】
前記レジストを、Polaris2000コーティングトラック上、HMDS処理8”SiONウェハ上にスピンコートして、約1570Åの厚さにし、140℃で60秒間焼成した。コートされたウェハをラインアンドスペーステストパターンについてExitech157nmステッパー(0.60NA、0.70σ)上で露光させ、露光後105℃で60秒間焼成し、60秒間、Shipley Companyから商業的に入手可能な水性アルカリ性現像液で現像した。現像されたウェハをイメージングパターンについてトップダウン走査電子顕微鏡(SEM)により評価した。
【0094】
トップダウンSEM写真を図2Aおよび2Bに示す。接着促進添加剤を含むフォトレジスト4が良好な接着性を有するリソグラフィーパターンを提供することがわかる。図2A参照。対照的に、比較フォトレジスト5は完全な接着不良を示した。図2B参照。
【0095】
本発明の前記載事項は単に例示的であって、次の請求の範囲に記載されているような本発明の精神または範囲を逸脱することなく変更および修正を行うことができると理解される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
酸窒化シリコン層、
該酸窒化シリコン層上のフォトレジスト組成物コーティング層
を含むマイクロエレクトロニックデバイス基体であって、該フォトレジスト組成物が、フォト酸レイビルポリマーと、フォト酸発生化合物と、1以上のエポキシ部分を含む接着促進成分とを含むマイクロエレクトロニックデバイス基体。
【請求項2】
接着促進成分が、該フォトレジスト組成物のリソグラフィー加工中に酸窒化シリコン層と反応するかまたは錯体形成できる請求項1記載の基体。
【請求項3】
接着促進成分がフォト酸レイビル部位を含まない請求項1記載の基体。
【請求項4】
フォト酸レイビルポリマーがフッ素置換を有する請求項1記載の基体。
【請求項5】
フォト酸レイビルポリマーがアクリレート繰り返し単位を含む請求項1記載の基体。
【請求項6】
フォト酸レイビルポリマーが、フォト酸レイビルエステル基を含む請求項1記載の基体。
【請求項7】
酸窒化シリコン層、
該酸窒化シリコン層上のフォトレジスト組成物コーティング層
を含むマイクロエレクトロニックデバイス基体であって、該フォトレジスト組成物が、(i)フォト酸レイビルエステル基を含むフォト酸レイビルポリマーと、(ii)フォト酸発生化合物と、(iii)1以上のエポキシ部分を含む接着促進成分とを含むマイクロエレクトロニックデバイス基体。
【請求項8】
フォト酸レイビルポリマーが、ターポリマーである請求項7記載の基体。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公開番号】特開2010−224582(P2010−224582A)
【公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−153102(P2010−153102)
【出願日】平成22年7月5日(2010.7.5)
【分割の表示】特願2003−54131(P2003−54131)の分割
【原出願日】平成15年2月28日(2003.2.28)
【出願人】(591016862)ローム・アンド・ハース・エレクトロニック・マテリアルズ,エル.エル.シー. (270)
【Fターム(参考)】