フラボノイドの持続的吸収
本発明は、フラボノイド、特にラムノース含有フラボノイドの長時間にわたる、持続的な放出のための、さらに消化管内での前記フラボノイドの取込みを長持ちさせるための方法に関する。本発明はさらに、前記フラボノイドとα−ラムノシダーゼとを含む組成物に関する。本発明はまた、ヘスペリジンとヘスペレチン−7−グルコシドとを含む組成物を包含する。
【発明の詳細な説明】
【発明の分野】
【0001】
本発明は、フラボノイド、特にラムノース含有フラボノイドの長時間にわたる、持続的な放出のための、さらに消化管内での前記フラボノイドの取込みを長持ちさせるための方法に関する。本発明はさらに、前記フラボノイドとα−ラムノシダーゼとを含む組成物に関する。本発明はまた、ヘスペリジンとヘスペレチン−7−グルコシドとを含む組成物を包含する。
【背景技術】
【0002】
フラボノイド又はビオフラボノイドは、大部分の植物において、種、果皮又は皮、樹皮、及び花に集中して存在するポリフェノール物質の広範なグループである。多数の植物薬はフラボノイドを含有しており、このフラボノイドは、抗菌性、抗酸化性、抗炎性、抗アレルギー性、抗変異原性、抗ウィルス性、抗腫瘍性、抗血栓性、及び血管拡張性の作用があると多くの著者から報告されてきた。
【0003】
国際公開第2005/058255 A1号パンフレットに記載の最近の成果では、ヒト又はペットの皮膚、毛及び外皮の健康を改善するためのフラバノン含有組成物の利点も示されている。
【0004】
本来、これらの化合物は主にグリコシドとして生じる。糖とのこの結合は、その吸収速度に著しい影響を与えている。例えば、フラボノイドグルコシドは、速い、早期の吸収を有する一方、フラボノイドルチノシド(ラムノース−グルコシド)は、遅い、後発性の吸収を有する。
【0005】
ヘスペリジンなどのフラボノイドルチノシドに対するバイオアベイラビリティーは、哺乳動物において低く、後発性である。これは、前記フラボノイドルチノシドのラムノース部分を取り出すはずの小腸内の酵素α−ラムノシダーゼが不足しているためである。これにより、大腸までの消化管でのフラボノイドルチノシドの進行は、時間がかかることになる。
【0006】
長時間作用性のフラボノイドグリコシドを含有する健康食品及び健康飲料が、特開2003−073279に記載されており、この場合様々な度合いのグリコシル化を有するフラボノイドの混合物を食製品に含めることにより、消化管全体で吸収が生じている。
【0007】
特開2000−078955は、生理学的に活性のあるフラボノイドとその誘導体の混合物を提供することによって、食品中又は薬剤中のフラボノイドの吸収を改善する方法も記載している。
【0008】
さらに、Espin J.C.らは、Journal of Agricultural and Food Chemistry、2004、52(20)、6136−6142頁で、果汁及び緑茶の生体内で吸収し得るグルコシドフラボノイドの製造について記載している。これは、アスペルギルスアクレアータス(Aspergillus aculeatus)からのラムノシダーゼ酵素で、果汁及び緑茶を処理することによって達成される。
【発明の目的】
【0009】
したがって、フラボノイド組成物が、哺乳動物内で制御された効果を発揮できるようにする代替方法を提供する必要性が依然として存在する。
【発明の概要】
【0010】
したがって、この必要性は、独立請求項の特徴により解決される。従属請求項では、本発明の中心的発想をさらに発展させている。
【0011】
したがって、本発明の第1の態様において、少なくとも1種のラムノース含有フラボノイドと、α−ラムノシダーゼとを含む組成物。
【0012】
本発明の組成物は、化粧品、栄養品、及び製薬への使用のために配合される。
【0013】
第2の態様において、本発明は、α−ラムノシダーゼ活性を有する細菌に関し、この細菌は、ラクトバチルスクリスパタス、ラクトバチルスプランタルム、ラクトバチルスガセリ、ラクトバチルスアシドフィルス又はリューコノストックメゼンテロイデスから選択される。
【0014】
さらなる態様において、本発明は、前記フラボノイドの生物有効性及び/又はバイオアベイラビリティーを改善するために、少なくとも1種のラムノース含有フラボノイドを含む組成物の調製においてα−ラムノシダーゼを使用することに関する。
【0015】
本発明の別の態様において、皮膚健康の改善のための組成物の製造における、α−ラムノシダーゼ及び少なくとも1種のラムノース含有フラボノイドの使用を提供する。
【0016】
本発明の組成物の化粧品への使用はまた、本発明の別の様相を示すものである。
【0017】
ラムノース含有フラボノイドのバイオアベイラビリティーを持続及び/又は改善する方法であって、少なくとも1種のラムノース含有フラボノイドと、前記フラボノイドのラムノース部分を切断することが本質的にできない状態にあるα−ラムノシダーゼとを含む組成物を提供するステップを含む方法も本発明に関連する。
【0018】
前記フラボノイドの摂取後のラムノース含有フラボノイド代謝物の血漿中濃度を長持ちさせるための方法であって、少なくとも1種のラムノース含有フラボノイドと、前記フラボノイドのラムノース部分を切断することが本質的にできない状態にあるα−ラムノシダーゼとを含む組成物を経口的に提供するステップを含む方法は、本発明のさらなる態様である。
【0019】
少なくとも1種のラムノース含有フラボノイドとα−ラムノシダーゼとを含む組成物を経口的に投与するステップ、又は少なくとも1種のラムノース含有フラボノイドと、前記フラバノイドのラムノース部分を切断することが本質的にできない状態にあるα−ラムノシダーゼとを含む組成物を別々及び同時に経口的に投与するステップを含む、皮膚健康の改善のための方法も本発明の一態様である。
【0020】
最後に、本発明は、ヘスペリジンとヘスペレチン−7−グルコシドの混合物を、好ましくは70/30〜50/50の間の比で含む組成物を包含する。
【0021】
以下の付随する図において示される実施形態のいくつかを参考にして、これ以降の本明細書でさらに本発明を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1a】ヘスペリジンの分子構造を描写している。
【図1b】ヘスペレチン−7−グルコシドの分子構造を描写している。
【図1c】ヘスペレチンの分子構造を描写している。
【図2】ヘスペレチン−7−グルコシドだけを摂取した場合、ヘスペリジンだけを摂取した場合、又は本発明による組成物を消費した場合によって決まるヘスペレチンの血漿中濃度を比較したグラフである。
【図3】純粋なα−ラムノシダーゼ(CTRL+)の存在下、ラクトバチルスガセリCNCM I−3795(907EC)の全細胞の存在下、ラクトバチルスガセリCNCM I−3795(907CE)の損傷細胞の存在下、又は任意の細菌/酵素(CTRL−)の非存在下での、小腸(pH6)に近い条件下でのインビトロでのヘスペリジンの消失を示している。
【図4】pH6でのヘスペレチン−7−グルコシドの生成(開始時のヘスペリジンの量(100%)から算出)を示している。図中、CTRL+、CTRL−、907CE及び907ECは、図3と同じ意味を有する。
【図5】ヘスペリジンをラクトバチルスガセリ(CNCM I−3795)の全細胞又は損傷細胞で処置した場合の、pH6でのヘスペレチンの生成を示している。
【図6】純粋なα−ラムノシダーゼ(CTRL+)の存在下、ラクトバチルスガセリCNCM I−3795(907EC)の全細胞の存在下、ラクトバチルスガセリCNCM I−3795(907CE)の損傷細胞の存在下、又は任意の細菌/酵素(CTRL−)の非存在下での、食事を消化した後の胃(pH4)に近い条件下でのインビトロでのヘスペリジンの消失を示している。
【図7】pH4でのヘスペレチン−7−グルコシドの生成(開始時のヘスペリジンの量(100%)から算出)を示している。図中、CTRL+、CTRL−、907CE及び907ECは、図6と同じ意味を有する。
【図8】TIM1実験の結果を例示している。菌種ラクトバチルスガセリ(CNCM I−3795)を用いた場合の、胃及び小腸でのヘスペリジンのヘスペレチン−7−グルコシドへの加水分解を3時間までにわたって監視した。細菌酵素は、胃の中では活性が不十分であり、小腸でのみ活性があり、化合物が消化器系を下に移動するにつれて、加水分解したヘスペリジンの量が減少することを図は示している。
【図9】純粋なα−ラムノシダーゼ酵素を用いた場合の、ヘスペリジンからヘスペレチン−7−グルコシドへの加水分解の度合いを図示している。このグラフは、純粋な酵素は、胃では活性があるが、消化器系路では活性が低いことを示している。
【発明の詳細な説明】
【0023】
本発明は、哺乳動物においてラムノース含有フラボノイドの吸収を制御することによって、前記フラボノイド摂取後に、消化管の上部及び下部で等しく、又は消化管の長さ全体にわたり、吸収が生じるような方法に関する。
【0024】
したがって、持続的な、制御された効果を達成するための本発明の基礎をなす基本原理とは、哺乳動物の消化管を通過する間はずっと、少なくとも部分的に吸収性の形態であるフラボノイドを、制御された形式で提供するための一方法である。通常フラボノイドは、消化管上部及び大腸内においても、少なくとも部分的に加水分解される。
【0025】
本発明によると、消化(胃、小腸)の初期段階でのα−ラムノシダーゼの存在は、ラムノース含有フラボノイドの部分的な切断をある程度可能にする(図3〜9参照)。これによってフラボノイドは、消化工程のより早い時期で吸収性を増すことになる。さらに、大腸内に自然に存在する酵素がこの切断工程を促進させるので、消化管を通過する間はずっとフラボノイドの吸収が持続する結果となる。
【0026】
したがって、本発明は、少なくとも1種のラムノース含有フラボノイドと、ラムノース含有フラボノイドを切断することが本質的にできない状態にあるα−ラムノシダーゼとを含む組成物を提案する。
【0027】
正しい条件(環境、pH、温度など)が満たされれば、α−ラムノシダーゼ酵素は通常、ラムノース部分を含む基質を切断する能力を有する。
【0028】
しかし本発明の組成物において酵素は、その健常な機能を実行することが本質的に妨げられている状態にある。本組成物の摂取によってのみ酵素の環境は変化し、新しい条件(pH、温度など)により、酵素が活性化され、これによりフラボノイドのラムノース部分の切断が可能になる。
【0029】
したがって、本発明の組成物、使用又は方法において、α−ラムノシダーゼは、ラムノース含有フラボノイドを切断することが本質的にできない状態にある。α−ラムノシダーゼは、組成物の摂取によってのみラムノース含有フラボノイドを切断することができる。
【0030】
この「遅らせた」α−ラムノシダーゼ活性により、α−ラムノシダーゼによるフラボノイドの切断が、摂取時のみ生じることが確実となる。したがって、α−ラムノシダーゼ活性は、消化管条件下でしか生じない。
【0031】
本発明の異なる実施形態に従い、いくつかの手段でこれを達成できる。
【0032】
例えばこれは、組成物内のα−ラムノシダーゼを、それが「不活性」であるための条件、すなわちフラバノイドのラムノース部分を切断することができないような条件下に置くことで実現することができる。不活性なα−ラムノシダーゼとは例えば、消化管の条件が満たされる場合にのみα−ラムノシダーゼが活性となることができるように阻害剤で処理されているα−ラムノシダーゼである。
【0033】
或いは、組成物内の状態は、例えば高いpH数値を有するために酵素が「不活性」であるような状態でもよい。摂取によって、消化管の低いpHは、α−ラムノシダーゼが活性となるのに好ましい条件を提供することになる。
【0034】
別の実施形態によれば、組成物中のα−ラムノシダーゼをフラボノイドから分離することによって、これを達成できる。この分離によって、α−ラムノシダーゼはフラボノイドと直接接触しなくなる。
【0035】
この分離は、例えば、当分野で知られている手段でα−ラムノシダーゼをカプセル化することによって行うことができる。したがって、酵素をカプセル化することによって、消化管の条件下でのみ放出するようにしてもよい。
【0036】
或いは、α−ラムノシダーゼを放出可能な微生物内にα−ラムノシダーゼをカプセル化すれば、α−ラムノシダーゼは組成物内のフラボノイドと直接接触しない。このような「バイオカプセル化」は、α−ラムノシダーゼ生成型の微生物によって達成することができ、この微生物は、低代謝率又はゼロ代謝率を示すような条件下(水分活性など)で維持される。したがって組成物内の条件(水分活性など)とは、微生物が酵素を放出しないような条件である。α−ラムノシダーゼは、微生物の細胞壁内、又は細胞の外壁上に「バイオカプセル化」される。
【0037】
したがって、本発明において、「α−ラムノシダーゼは、ラムノース含有フラボノイドのラムノース部分を切断することが本質的にできない状態にある」とは、上述の酵素の形態のどれをも意味する。
【0038】
本発明の組成物又は方法においてα−ラムノシダーゼを生成する微生物を使用する場合、それが細菌であることが好ましい。この微生物は、ラクトバチルス属、ビフィドバクテリウム属、ストレプトコッカス属、ラクトコッカス属、エンテロコッカス属、バチルス属、スタフィロコッカス属、リューコノストック属、ペディオコッカス属、オエノコッカス属などから選択するのがより好ましい。
【0039】
この微生物は、ラクトバチルスクリスパタス(ATCC33820)、ラクトバチルスクリスパタス(CNCM I−3654)、ラクトバチルスプランタルム(ATCC8014)、ラクトバチルスプランタルム(CNCM I−3653)、ラクトバチルスガセリ(CNCM I−3795)又はこれらの混合物から選択するのが最も好ましい。
【0040】
したがって、ラクトバチルスクリスパタス(ATCC33820)、ラクトバチルスクリスパタス(CNCM I−3654)、ラクトバチルスプランタルム(ATCC8014)、ラクトバチルスプランタルム(CNCM I−3653)又はラクトバチルスガセリ(CNCM I−3795)から選択されるα−ラムノシダーゼ活性を有する微生物は、本発明の一部分である。
【0041】
微生物は、106〜1010cfu/gの量で本発明の組成物内に存在するのが好ましい。109cfu/gの量で存在するのがより好ましい。
【0042】
α−ラムノシダーゼを生成可能な微生物はさらにカプセル化してもよい。微生物のカプセル化は、当業者にはよく知られた方法である。
【0043】
本発明に使用するフラボノイドは、ラムノース部分を含む任意のフラボノイドから選択することができる。そのような任意のラムノース含有フラボノイドは、ヘスペリジン、ルチン、エリオトリシン、ナリンギン、ネオヘスペリジン、ジオスミン、リナリン、ポンシリン、プルニンなど、及びこのリストから2個以上の成分を含み、このリストからの任意の可能な組合せからなる群から選択することができる。フラボノイドはヘスペリジンであることが好ましい(図1a)。
【0044】
ヘスペリジン(図1a)は、ルチノース(ラムノースグルコース)部分を含む。活性のあるα−ラムノシダーゼ酵素の存在下で、ヘスペリジンのラムノース部分は、ある程度切断され、ヘスペレチン−7−グルコシドを生成する(図1b)。今度はヘスペレチン−7−グルコシドが、他の酵素、例えば消化管内に存在するグルコシダーゼ酵素などでさらに切断され、ヘスペレチンを生成する(図1c)。
【0045】
図2を参照すると、ヘスペレチン−7−グルコース(図1b)摂取時のヘスペレチン(図1c)の血漿中濃度が、一方では、摂取後直ちに鋭いピークを示していることがわかる。理論に縛られることなしに、これは、ヘスペレチンが容易に吸収されるようにグルコース部分を切断することができる酵素の存在によるものであると考えられる。
【0046】
他方では、ヘスペリジン(図1a)摂取によって生じるヘスペレチンの血漿中濃度は、後段階でしか現れず、程度も小さい。理論に縛られることなしに、これは、消化管通過の後段階でしかヘスペリジンのルチノース部分を切断することができない酵素の存在によるものであると考えられる。
【0047】
したがって、本発明の組成物は、より長い時間にわたり持続するヘスペレチンの血漿中濃度を有利に提供する(図2参照)。
【0048】
さらに、本発明の別の実施形態によると、そのような持続するヘスペレチンの血漿中濃度は、ヘスペリジン(図1a)とヘスペレチン−7−グルコシド(図1b)の混合物を含む組成物で提供される。これらは組成物中にヘスペリジンとヘスペレチン−7−グルコシドの比が70/30〜50/50の間で存在するのが好ましい。
【0049】
本発明の組成物のフラボノイドの量は、フラボノイド化合物のアグリコン当量0.01mg〜1gの範囲の量に相当する。フラボノイドは、フラボノイド化合物のアグリコン当量10mg〜800mgの範囲の量で存在するのが好ましい。
【0050】
例えば、ヘスペリジン(図1a)を本発明の組成物に使用する場合、0.01mg〜1g、好ましくは10mg〜800mgに相当するヘスペレチン(図1c)を得ることになるような量で存在する。これは当業者であれば容易に算出される。
【0051】
本発明の組成物において、α−ラムノシダーゼは、10〜50%の間の、フラボノイドアグリコン又は消化の初期段階で吸収可能なグリコシル化したフラバノイドの形態を得るのに十分な量で存在してもよい。
【0052】
例えば、フラバノイドがヘスペリジンの場合、使用するα−ラムノシダーゼの量は、消化管(小腸)上部において10〜50%の間のヘスペレチン7−グルコシド(図1b)又はヘスペレチン(図1c)を得るのに十分な量とする。これは、当分野で知られている方法、例えばTNOのTIM−1での実験及びインビボでの検証により容易に評価することができる(図8及び9を参照)。
【0053】
本発明の組成物は、栄養組成物、医薬組成物又は化粧品組成物としての使用のために配合されるのが好ましい。
【0054】
したがって、本発明の組成物は、乾燥、湿性、又は半湿性組成物であってよい。「乾燥」とは、水分活性が0.6未満の組成物を意味する。「半湿性」とは、水分活性が0.5〜0.9の間の組成物を意味し、「湿性」とは水分活性が0.9より高い組成物を意味する。
【0055】
本発明の組成物は、液体、乾燥又は半乾燥の組成物、例えば溶液、スプレー、粉末、錠剤、カプセル剤、ヨーグルト、ビスケット、ミルク、飲料、チョコレート、アイスクリーム、朝食用シリアルフレーク又はシリアルバー、粉末ミルク、大豆系製品、非乳性の発酵製品、栄養補助食品、食物補助食品、ペット食品、乳児用調乳などから選択してもよい。
【0056】
摂取のためには、経口組成物の多くの実施形態、及び特に食物補助食品が可能である。これらは、糖衣錠、ゼラチンカプセル剤、ゲル、乳濁液、錠剤、カプセル剤又は溶液を作製する通常の方法を用いて配合する。特に、ラムノース含有フラボノイド及びα−ラムノシダーゼ、又は異なる実施形態においては、ヘスペリジン及びヘスペレチン−7−グルコシドは、他のいかなる形態の食物補助食品又は濃縮食品、例えば食品バー、又は圧縮粉末若しくは非圧縮粉末などに組込んでもよい。粉末は、水で希釈したり、発泡性清涼飲料、乳製品又は大豆由来製品に入れたり、食品バーに組込むことができる。
【0057】
組成物は、通常の賦形剤及び成分、例えば、食品領域では通例の、脂肪性及び/又は水性の成分、保湿剤、増粘剤、保存料、構成作用物質、矯味剤及び/又はコーティング剤、抗酸化剤、染料を含んでもよい。
【0058】
本発明のさらなる態様によると、ラムノース含有フラボノイドの生物有効性及び/又はバイオアベイラビリティーを改善するために、少なくとも1種の前記フラボノイドを含む組成物の調製にα−ラムノシダーゼを使用することができ、この組成物内でα−ラムノシダーゼは、前記フラボノイドのラムノース部分を切断することが本質的にできない状態にある。「組成物」とは、上述の、本発明による任意の組成物を網羅する。
【0059】
生物有効性とは、摂取した栄養物の部分が、著しい生物学的効果を有する栄養物の活性化状態へと変換されることと定義される。これは、物質が体循環へと吸収される度合いとして定義されるバイオアベイラビリティーと密接に関係している。フラボノイドの生物有効性及び/又はバイオアベイラビリティーを改善することによって、本発明は、より長持ちし、持続的な効果を有する、より有効な組成物の利点を提供する。
【0060】
このようにして本発明はまた、ラムノース含有フラボノイドのバイオアベイラビリティーを持続及び/又は改善する方法であって、少なくとも1種のラムノース含有フラボノイドと、前記フラボノイドのラムノース部分を切断することが本質的にできない状態にあるα−ラムノシダーゼとを含む組成物を提供するステップを含む方法を提供する。
【0061】
ヘスペリジン摂取後(図1a)又はヘスペレチン−7−グルコシド摂取後(図1c)の血漿中濃度の比較は、本発明の組成物との注目すべき差を示している。実際、本発明の組成物の摂取後のヘスペレチンの血漿中濃度は、より長い時間にわたり維持されている(図2)。
【0062】
したがって本発明は、ラムノース含有フラボノイド摂取後の前記フラボノイド代謝物の血漿中濃度を長持ちさせる方法であって、少なくとも1種のラムノース含有フラボノイドと、前記フラボノイドのラムノース部分を切断することが本質的にできない状態にあるα−ラムノシダーゼとを含む組成物を経口的に提供するステップを含む方法をさらに包含する。
【0063】
本発明の方法において、このα−ラムノシダーゼは、ラムノース含有フラボノイドを含む組成物と別々に提供することもできる。例えば前記α−ラムノシダーゼは、フラボノイドを含む組成物と同時に摂取することになる、錠剤、カプセル剤などとして提供することもできる。或いは、このα−ラムノシダーゼを、例えばフラボノイド含有組成物上にまき散らすための粉末として提供することもできる。当業者であれば、本明細書中に述べられた具体的な実施形態に対する様々な異なる代替法を容易に心に描くことができるであろう。
【0064】
別の態様において、本発明による組成物は、化粧品として使用することもできる。「化粧品としての使用」とは、ヒト又はペットの皮膚、外皮及び/又は毛の美的側面若しくは快適さを改善し得る非治療用の使用を意味する。
【0065】
この文脈において、化粧品としての使用は、ヒト又はペットの皮膚、外皮及び/又は毛を損傷から予防すること、及び/又は改善することを含み得る。そのような損傷は、特に光線及び老化による皮膚の損傷、例えば乾燥、不規則な色素沈着(特にそばかす、黒子、滴状色素減少症及び持続性の色素沈着過剰)、しわ(特に微細な表面の線及び深い溝)、星状偽創、弾力線維症、非弾性、末梢血管拡張、静脈湖、面皰、脂腺増殖症、尖端線維性軟肬及び脂漏角化上皮症を含み得る。
【0066】
この化粧品への使用はまた、毛又は外皮の密度、線維直径、色、油性、光沢、皮脂生成の改善など、毛及び外皮に特定のメリットを有し、毛又は外皮の損失を予防するのを助けることができる。
【0067】
本発明は、例えば皮膚科的使用などの治療的使用をさらに包含する。実際、皮膚健康の改善のための組成物の製造における、α−ラムノシダーゼ及び少なくとも1種のラムノース含有フラボノイドの使用であって、このα−ラムノシダーゼが前記フラボノイドを切断することが本質的にできない状態にある使用は、本発明の別の態様の範囲内に入る。前記組成物はまた、炎症の予防、又は骨及び/若しくは循環器系の健康の改善に使用することもできる。「組成物」とは、上述の、本発明による任意の組成物を網羅する。
【0068】
本実施形態において、本発明による組成物を利用することによって、例えばストレス性の状況、例えば化学的、生物学的又は物理的なストレスによるもの、例えばオキシダント若しくは癌原物への曝露、周囲の細胞及び/若しくは微生物から導かれた細菌、ウィルス、真菌類、脂質への曝露、又はUV線への曝露などにより生じる皮膚の損傷などを治療並びに/又は予防することができる。
【0069】
これらの損傷は、光線による角化上皮症、紫斑、老年性血管腫、基底細胞癌及び扁平上皮癌、皮膚火傷及び/又は水疱形成、表皮過形成、炎症、免疫抑制、並びに癌、例えば非メラノーマ皮膚癌及びメラノーマ皮膚癌などをさらに含む。
【0070】
本発明による組成物の、ヒト又はペットの皮膚に対する効果は、最小紅斑量テスト(MED)、比色、経表皮性水分喪失、DNA修復、インターロイキン及びプロテオグリカンの生成の測定、又はコラゲナーゼ活性、バリア機能又は細胞再生を含めた従来の方法を用いて測定することができる。
【0071】
したがって、少なくとも1種のラムノース含有フラボノイドと、α−ラムノシダーゼとを含む組成物を経口的に投与するステップ、又は少なくとも1種のラムノース含有フラボノイドと、前記フラボノイドのラムノース部分を切断することが本質的にできない状態にあるα−ラムノシダーゼとを含む組成物を別々に及び同時に経口的に投与するステップを含む、皮膚健康を改善するための方法もまた、本発明の一態様の範囲内に入る。本方法はまた、循環器及び骨の健康を改善するために有用である。
【0072】
本発明の概念は、現在使用されている薬物適用を補助する補助療法として同様に適応してもよいことは理解されよう。本発明の組成物は、食料と共に容易に経口投与し得るので、目的物質を多量に含有する特別な臨床上の食品を投与することもできる。
【0073】
さらに、本発明の概念は、ラムノース含有フラボノイドとα−ラムノシダーゼ酵素とを含む組成物の局所的施用へと同様に拡大することもできる。
【0074】
本発明は、以下に記載する非限定的な例を用いてさらに例示される。
【実施例】
【0075】
実施例1
材料
ヘスペリジナーゼ「Amano」Conc.(AMANO PHARMACEUTICAL CO.,LTD.)
インビトロでの細菌の粗抽出物によるヘスペリジン切断
細菌のα−ラムノシダーゼが基質としてヘスペリジンを認識及び切断することができるかどうか試験するために、ラムノースの存在下で成長した細胞の粗抽出物を、ヘスペリジンと共に、pH4及びpH6で4時間及び8時間の間、インキュベートし、HPLCで分析する。反応開始時のヘスペリジンの総量(0.08mg/mL)に対するヘスペリジン又はその誘導体のパーセンテージとして、結果を以下の表に示す。試験は、最終生成物に対する目標とするヘスペリジンのおよその濃度であるヘスペリジン0.08mg/mL及び3×109細菌/mLの粗抽出物で実施した。
【0076】
2つの菌株がα−ラムノシダーゼ及びβ−グルコシダーゼの両活性を有し、それによりヘスペリジンが、ヘスペレチン−7−グルコシド及びアグリコンへと、反応条件に応じて異なる度合いで切断されることがこれら結果によって示されている。これらの結果は、細菌を使用することによって、ヘスペリジンをその場で、ヘスペレチン−7−グルコシド及びアグリコンへと部分的に変換できることを示唆している。
【0077】
【表1】
Nd:未検
【0078】
実施例2
0.2〜50mgのヘスペリジン/g生成物を、107〜1010cfu/(g生成物)のα−ラムノシダーゼ活性の細菌と混合する。生成した混合物を適切な担体とブレンドする。担体は、発酵性ミルク、ヨーグルト、新鮮なチーズ、レンネットで処理したミルク、菓子バー、朝食用のシリアルフレーク又はシリアルバー、飲料、粉末ミルク、大豆系製品、非ミルク発酵性製品から選択し得る。
【発明の分野】
【0001】
本発明は、フラボノイド、特にラムノース含有フラボノイドの長時間にわたる、持続的な放出のための、さらに消化管内での前記フラボノイドの取込みを長持ちさせるための方法に関する。本発明はさらに、前記フラボノイドとα−ラムノシダーゼとを含む組成物に関する。本発明はまた、ヘスペリジンとヘスペレチン−7−グルコシドとを含む組成物を包含する。
【背景技術】
【0002】
フラボノイド又はビオフラボノイドは、大部分の植物において、種、果皮又は皮、樹皮、及び花に集中して存在するポリフェノール物質の広範なグループである。多数の植物薬はフラボノイドを含有しており、このフラボノイドは、抗菌性、抗酸化性、抗炎性、抗アレルギー性、抗変異原性、抗ウィルス性、抗腫瘍性、抗血栓性、及び血管拡張性の作用があると多くの著者から報告されてきた。
【0003】
国際公開第2005/058255 A1号パンフレットに記載の最近の成果では、ヒト又はペットの皮膚、毛及び外皮の健康を改善するためのフラバノン含有組成物の利点も示されている。
【0004】
本来、これらの化合物は主にグリコシドとして生じる。糖とのこの結合は、その吸収速度に著しい影響を与えている。例えば、フラボノイドグルコシドは、速い、早期の吸収を有する一方、フラボノイドルチノシド(ラムノース−グルコシド)は、遅い、後発性の吸収を有する。
【0005】
ヘスペリジンなどのフラボノイドルチノシドに対するバイオアベイラビリティーは、哺乳動物において低く、後発性である。これは、前記フラボノイドルチノシドのラムノース部分を取り出すはずの小腸内の酵素α−ラムノシダーゼが不足しているためである。これにより、大腸までの消化管でのフラボノイドルチノシドの進行は、時間がかかることになる。
【0006】
長時間作用性のフラボノイドグリコシドを含有する健康食品及び健康飲料が、特開2003−073279に記載されており、この場合様々な度合いのグリコシル化を有するフラボノイドの混合物を食製品に含めることにより、消化管全体で吸収が生じている。
【0007】
特開2000−078955は、生理学的に活性のあるフラボノイドとその誘導体の混合物を提供することによって、食品中又は薬剤中のフラボノイドの吸収を改善する方法も記載している。
【0008】
さらに、Espin J.C.らは、Journal of Agricultural and Food Chemistry、2004、52(20)、6136−6142頁で、果汁及び緑茶の生体内で吸収し得るグルコシドフラボノイドの製造について記載している。これは、アスペルギルスアクレアータス(Aspergillus aculeatus)からのラムノシダーゼ酵素で、果汁及び緑茶を処理することによって達成される。
【発明の目的】
【0009】
したがって、フラボノイド組成物が、哺乳動物内で制御された効果を発揮できるようにする代替方法を提供する必要性が依然として存在する。
【発明の概要】
【0010】
したがって、この必要性は、独立請求項の特徴により解決される。従属請求項では、本発明の中心的発想をさらに発展させている。
【0011】
したがって、本発明の第1の態様において、少なくとも1種のラムノース含有フラボノイドと、α−ラムノシダーゼとを含む組成物。
【0012】
本発明の組成物は、化粧品、栄養品、及び製薬への使用のために配合される。
【0013】
第2の態様において、本発明は、α−ラムノシダーゼ活性を有する細菌に関し、この細菌は、ラクトバチルスクリスパタス、ラクトバチルスプランタルム、ラクトバチルスガセリ、ラクトバチルスアシドフィルス又はリューコノストックメゼンテロイデスから選択される。
【0014】
さらなる態様において、本発明は、前記フラボノイドの生物有効性及び/又はバイオアベイラビリティーを改善するために、少なくとも1種のラムノース含有フラボノイドを含む組成物の調製においてα−ラムノシダーゼを使用することに関する。
【0015】
本発明の別の態様において、皮膚健康の改善のための組成物の製造における、α−ラムノシダーゼ及び少なくとも1種のラムノース含有フラボノイドの使用を提供する。
【0016】
本発明の組成物の化粧品への使用はまた、本発明の別の様相を示すものである。
【0017】
ラムノース含有フラボノイドのバイオアベイラビリティーを持続及び/又は改善する方法であって、少なくとも1種のラムノース含有フラボノイドと、前記フラボノイドのラムノース部分を切断することが本質的にできない状態にあるα−ラムノシダーゼとを含む組成物を提供するステップを含む方法も本発明に関連する。
【0018】
前記フラボノイドの摂取後のラムノース含有フラボノイド代謝物の血漿中濃度を長持ちさせるための方法であって、少なくとも1種のラムノース含有フラボノイドと、前記フラボノイドのラムノース部分を切断することが本質的にできない状態にあるα−ラムノシダーゼとを含む組成物を経口的に提供するステップを含む方法は、本発明のさらなる態様である。
【0019】
少なくとも1種のラムノース含有フラボノイドとα−ラムノシダーゼとを含む組成物を経口的に投与するステップ、又は少なくとも1種のラムノース含有フラボノイドと、前記フラバノイドのラムノース部分を切断することが本質的にできない状態にあるα−ラムノシダーゼとを含む組成物を別々及び同時に経口的に投与するステップを含む、皮膚健康の改善のための方法も本発明の一態様である。
【0020】
最後に、本発明は、ヘスペリジンとヘスペレチン−7−グルコシドの混合物を、好ましくは70/30〜50/50の間の比で含む組成物を包含する。
【0021】
以下の付随する図において示される実施形態のいくつかを参考にして、これ以降の本明細書でさらに本発明を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1a】ヘスペリジンの分子構造を描写している。
【図1b】ヘスペレチン−7−グルコシドの分子構造を描写している。
【図1c】ヘスペレチンの分子構造を描写している。
【図2】ヘスペレチン−7−グルコシドだけを摂取した場合、ヘスペリジンだけを摂取した場合、又は本発明による組成物を消費した場合によって決まるヘスペレチンの血漿中濃度を比較したグラフである。
【図3】純粋なα−ラムノシダーゼ(CTRL+)の存在下、ラクトバチルスガセリCNCM I−3795(907EC)の全細胞の存在下、ラクトバチルスガセリCNCM I−3795(907CE)の損傷細胞の存在下、又は任意の細菌/酵素(CTRL−)の非存在下での、小腸(pH6)に近い条件下でのインビトロでのヘスペリジンの消失を示している。
【図4】pH6でのヘスペレチン−7−グルコシドの生成(開始時のヘスペリジンの量(100%)から算出)を示している。図中、CTRL+、CTRL−、907CE及び907ECは、図3と同じ意味を有する。
【図5】ヘスペリジンをラクトバチルスガセリ(CNCM I−3795)の全細胞又は損傷細胞で処置した場合の、pH6でのヘスペレチンの生成を示している。
【図6】純粋なα−ラムノシダーゼ(CTRL+)の存在下、ラクトバチルスガセリCNCM I−3795(907EC)の全細胞の存在下、ラクトバチルスガセリCNCM I−3795(907CE)の損傷細胞の存在下、又は任意の細菌/酵素(CTRL−)の非存在下での、食事を消化した後の胃(pH4)に近い条件下でのインビトロでのヘスペリジンの消失を示している。
【図7】pH4でのヘスペレチン−7−グルコシドの生成(開始時のヘスペリジンの量(100%)から算出)を示している。図中、CTRL+、CTRL−、907CE及び907ECは、図6と同じ意味を有する。
【図8】TIM1実験の結果を例示している。菌種ラクトバチルスガセリ(CNCM I−3795)を用いた場合の、胃及び小腸でのヘスペリジンのヘスペレチン−7−グルコシドへの加水分解を3時間までにわたって監視した。細菌酵素は、胃の中では活性が不十分であり、小腸でのみ活性があり、化合物が消化器系を下に移動するにつれて、加水分解したヘスペリジンの量が減少することを図は示している。
【図9】純粋なα−ラムノシダーゼ酵素を用いた場合の、ヘスペリジンからヘスペレチン−7−グルコシドへの加水分解の度合いを図示している。このグラフは、純粋な酵素は、胃では活性があるが、消化器系路では活性が低いことを示している。
【発明の詳細な説明】
【0023】
本発明は、哺乳動物においてラムノース含有フラボノイドの吸収を制御することによって、前記フラボノイド摂取後に、消化管の上部及び下部で等しく、又は消化管の長さ全体にわたり、吸収が生じるような方法に関する。
【0024】
したがって、持続的な、制御された効果を達成するための本発明の基礎をなす基本原理とは、哺乳動物の消化管を通過する間はずっと、少なくとも部分的に吸収性の形態であるフラボノイドを、制御された形式で提供するための一方法である。通常フラボノイドは、消化管上部及び大腸内においても、少なくとも部分的に加水分解される。
【0025】
本発明によると、消化(胃、小腸)の初期段階でのα−ラムノシダーゼの存在は、ラムノース含有フラボノイドの部分的な切断をある程度可能にする(図3〜9参照)。これによってフラボノイドは、消化工程のより早い時期で吸収性を増すことになる。さらに、大腸内に自然に存在する酵素がこの切断工程を促進させるので、消化管を通過する間はずっとフラボノイドの吸収が持続する結果となる。
【0026】
したがって、本発明は、少なくとも1種のラムノース含有フラボノイドと、ラムノース含有フラボノイドを切断することが本質的にできない状態にあるα−ラムノシダーゼとを含む組成物を提案する。
【0027】
正しい条件(環境、pH、温度など)が満たされれば、α−ラムノシダーゼ酵素は通常、ラムノース部分を含む基質を切断する能力を有する。
【0028】
しかし本発明の組成物において酵素は、その健常な機能を実行することが本質的に妨げられている状態にある。本組成物の摂取によってのみ酵素の環境は変化し、新しい条件(pH、温度など)により、酵素が活性化され、これによりフラボノイドのラムノース部分の切断が可能になる。
【0029】
したがって、本発明の組成物、使用又は方法において、α−ラムノシダーゼは、ラムノース含有フラボノイドを切断することが本質的にできない状態にある。α−ラムノシダーゼは、組成物の摂取によってのみラムノース含有フラボノイドを切断することができる。
【0030】
この「遅らせた」α−ラムノシダーゼ活性により、α−ラムノシダーゼによるフラボノイドの切断が、摂取時のみ生じることが確実となる。したがって、α−ラムノシダーゼ活性は、消化管条件下でしか生じない。
【0031】
本発明の異なる実施形態に従い、いくつかの手段でこれを達成できる。
【0032】
例えばこれは、組成物内のα−ラムノシダーゼを、それが「不活性」であるための条件、すなわちフラバノイドのラムノース部分を切断することができないような条件下に置くことで実現することができる。不活性なα−ラムノシダーゼとは例えば、消化管の条件が満たされる場合にのみα−ラムノシダーゼが活性となることができるように阻害剤で処理されているα−ラムノシダーゼである。
【0033】
或いは、組成物内の状態は、例えば高いpH数値を有するために酵素が「不活性」であるような状態でもよい。摂取によって、消化管の低いpHは、α−ラムノシダーゼが活性となるのに好ましい条件を提供することになる。
【0034】
別の実施形態によれば、組成物中のα−ラムノシダーゼをフラボノイドから分離することによって、これを達成できる。この分離によって、α−ラムノシダーゼはフラボノイドと直接接触しなくなる。
【0035】
この分離は、例えば、当分野で知られている手段でα−ラムノシダーゼをカプセル化することによって行うことができる。したがって、酵素をカプセル化することによって、消化管の条件下でのみ放出するようにしてもよい。
【0036】
或いは、α−ラムノシダーゼを放出可能な微生物内にα−ラムノシダーゼをカプセル化すれば、α−ラムノシダーゼは組成物内のフラボノイドと直接接触しない。このような「バイオカプセル化」は、α−ラムノシダーゼ生成型の微生物によって達成することができ、この微生物は、低代謝率又はゼロ代謝率を示すような条件下(水分活性など)で維持される。したがって組成物内の条件(水分活性など)とは、微生物が酵素を放出しないような条件である。α−ラムノシダーゼは、微生物の細胞壁内、又は細胞の外壁上に「バイオカプセル化」される。
【0037】
したがって、本発明において、「α−ラムノシダーゼは、ラムノース含有フラボノイドのラムノース部分を切断することが本質的にできない状態にある」とは、上述の酵素の形態のどれをも意味する。
【0038】
本発明の組成物又は方法においてα−ラムノシダーゼを生成する微生物を使用する場合、それが細菌であることが好ましい。この微生物は、ラクトバチルス属、ビフィドバクテリウム属、ストレプトコッカス属、ラクトコッカス属、エンテロコッカス属、バチルス属、スタフィロコッカス属、リューコノストック属、ペディオコッカス属、オエノコッカス属などから選択するのがより好ましい。
【0039】
この微生物は、ラクトバチルスクリスパタス(ATCC33820)、ラクトバチルスクリスパタス(CNCM I−3654)、ラクトバチルスプランタルム(ATCC8014)、ラクトバチルスプランタルム(CNCM I−3653)、ラクトバチルスガセリ(CNCM I−3795)又はこれらの混合物から選択するのが最も好ましい。
【0040】
したがって、ラクトバチルスクリスパタス(ATCC33820)、ラクトバチルスクリスパタス(CNCM I−3654)、ラクトバチルスプランタルム(ATCC8014)、ラクトバチルスプランタルム(CNCM I−3653)又はラクトバチルスガセリ(CNCM I−3795)から選択されるα−ラムノシダーゼ活性を有する微生物は、本発明の一部分である。
【0041】
微生物は、106〜1010cfu/gの量で本発明の組成物内に存在するのが好ましい。109cfu/gの量で存在するのがより好ましい。
【0042】
α−ラムノシダーゼを生成可能な微生物はさらにカプセル化してもよい。微生物のカプセル化は、当業者にはよく知られた方法である。
【0043】
本発明に使用するフラボノイドは、ラムノース部分を含む任意のフラボノイドから選択することができる。そのような任意のラムノース含有フラボノイドは、ヘスペリジン、ルチン、エリオトリシン、ナリンギン、ネオヘスペリジン、ジオスミン、リナリン、ポンシリン、プルニンなど、及びこのリストから2個以上の成分を含み、このリストからの任意の可能な組合せからなる群から選択することができる。フラボノイドはヘスペリジンであることが好ましい(図1a)。
【0044】
ヘスペリジン(図1a)は、ルチノース(ラムノースグルコース)部分を含む。活性のあるα−ラムノシダーゼ酵素の存在下で、ヘスペリジンのラムノース部分は、ある程度切断され、ヘスペレチン−7−グルコシドを生成する(図1b)。今度はヘスペレチン−7−グルコシドが、他の酵素、例えば消化管内に存在するグルコシダーゼ酵素などでさらに切断され、ヘスペレチンを生成する(図1c)。
【0045】
図2を参照すると、ヘスペレチン−7−グルコース(図1b)摂取時のヘスペレチン(図1c)の血漿中濃度が、一方では、摂取後直ちに鋭いピークを示していることがわかる。理論に縛られることなしに、これは、ヘスペレチンが容易に吸収されるようにグルコース部分を切断することができる酵素の存在によるものであると考えられる。
【0046】
他方では、ヘスペリジン(図1a)摂取によって生じるヘスペレチンの血漿中濃度は、後段階でしか現れず、程度も小さい。理論に縛られることなしに、これは、消化管通過の後段階でしかヘスペリジンのルチノース部分を切断することができない酵素の存在によるものであると考えられる。
【0047】
したがって、本発明の組成物は、より長い時間にわたり持続するヘスペレチンの血漿中濃度を有利に提供する(図2参照)。
【0048】
さらに、本発明の別の実施形態によると、そのような持続するヘスペレチンの血漿中濃度は、ヘスペリジン(図1a)とヘスペレチン−7−グルコシド(図1b)の混合物を含む組成物で提供される。これらは組成物中にヘスペリジンとヘスペレチン−7−グルコシドの比が70/30〜50/50の間で存在するのが好ましい。
【0049】
本発明の組成物のフラボノイドの量は、フラボノイド化合物のアグリコン当量0.01mg〜1gの範囲の量に相当する。フラボノイドは、フラボノイド化合物のアグリコン当量10mg〜800mgの範囲の量で存在するのが好ましい。
【0050】
例えば、ヘスペリジン(図1a)を本発明の組成物に使用する場合、0.01mg〜1g、好ましくは10mg〜800mgに相当するヘスペレチン(図1c)を得ることになるような量で存在する。これは当業者であれば容易に算出される。
【0051】
本発明の組成物において、α−ラムノシダーゼは、10〜50%の間の、フラボノイドアグリコン又は消化の初期段階で吸収可能なグリコシル化したフラバノイドの形態を得るのに十分な量で存在してもよい。
【0052】
例えば、フラバノイドがヘスペリジンの場合、使用するα−ラムノシダーゼの量は、消化管(小腸)上部において10〜50%の間のヘスペレチン7−グルコシド(図1b)又はヘスペレチン(図1c)を得るのに十分な量とする。これは、当分野で知られている方法、例えばTNOのTIM−1での実験及びインビボでの検証により容易に評価することができる(図8及び9を参照)。
【0053】
本発明の組成物は、栄養組成物、医薬組成物又は化粧品組成物としての使用のために配合されるのが好ましい。
【0054】
したがって、本発明の組成物は、乾燥、湿性、又は半湿性組成物であってよい。「乾燥」とは、水分活性が0.6未満の組成物を意味する。「半湿性」とは、水分活性が0.5〜0.9の間の組成物を意味し、「湿性」とは水分活性が0.9より高い組成物を意味する。
【0055】
本発明の組成物は、液体、乾燥又は半乾燥の組成物、例えば溶液、スプレー、粉末、錠剤、カプセル剤、ヨーグルト、ビスケット、ミルク、飲料、チョコレート、アイスクリーム、朝食用シリアルフレーク又はシリアルバー、粉末ミルク、大豆系製品、非乳性の発酵製品、栄養補助食品、食物補助食品、ペット食品、乳児用調乳などから選択してもよい。
【0056】
摂取のためには、経口組成物の多くの実施形態、及び特に食物補助食品が可能である。これらは、糖衣錠、ゼラチンカプセル剤、ゲル、乳濁液、錠剤、カプセル剤又は溶液を作製する通常の方法を用いて配合する。特に、ラムノース含有フラボノイド及びα−ラムノシダーゼ、又は異なる実施形態においては、ヘスペリジン及びヘスペレチン−7−グルコシドは、他のいかなる形態の食物補助食品又は濃縮食品、例えば食品バー、又は圧縮粉末若しくは非圧縮粉末などに組込んでもよい。粉末は、水で希釈したり、発泡性清涼飲料、乳製品又は大豆由来製品に入れたり、食品バーに組込むことができる。
【0057】
組成物は、通常の賦形剤及び成分、例えば、食品領域では通例の、脂肪性及び/又は水性の成分、保湿剤、増粘剤、保存料、構成作用物質、矯味剤及び/又はコーティング剤、抗酸化剤、染料を含んでもよい。
【0058】
本発明のさらなる態様によると、ラムノース含有フラボノイドの生物有効性及び/又はバイオアベイラビリティーを改善するために、少なくとも1種の前記フラボノイドを含む組成物の調製にα−ラムノシダーゼを使用することができ、この組成物内でα−ラムノシダーゼは、前記フラボノイドのラムノース部分を切断することが本質的にできない状態にある。「組成物」とは、上述の、本発明による任意の組成物を網羅する。
【0059】
生物有効性とは、摂取した栄養物の部分が、著しい生物学的効果を有する栄養物の活性化状態へと変換されることと定義される。これは、物質が体循環へと吸収される度合いとして定義されるバイオアベイラビリティーと密接に関係している。フラボノイドの生物有効性及び/又はバイオアベイラビリティーを改善することによって、本発明は、より長持ちし、持続的な効果を有する、より有効な組成物の利点を提供する。
【0060】
このようにして本発明はまた、ラムノース含有フラボノイドのバイオアベイラビリティーを持続及び/又は改善する方法であって、少なくとも1種のラムノース含有フラボノイドと、前記フラボノイドのラムノース部分を切断することが本質的にできない状態にあるα−ラムノシダーゼとを含む組成物を提供するステップを含む方法を提供する。
【0061】
ヘスペリジン摂取後(図1a)又はヘスペレチン−7−グルコシド摂取後(図1c)の血漿中濃度の比較は、本発明の組成物との注目すべき差を示している。実際、本発明の組成物の摂取後のヘスペレチンの血漿中濃度は、より長い時間にわたり維持されている(図2)。
【0062】
したがって本発明は、ラムノース含有フラボノイド摂取後の前記フラボノイド代謝物の血漿中濃度を長持ちさせる方法であって、少なくとも1種のラムノース含有フラボノイドと、前記フラボノイドのラムノース部分を切断することが本質的にできない状態にあるα−ラムノシダーゼとを含む組成物を経口的に提供するステップを含む方法をさらに包含する。
【0063】
本発明の方法において、このα−ラムノシダーゼは、ラムノース含有フラボノイドを含む組成物と別々に提供することもできる。例えば前記α−ラムノシダーゼは、フラボノイドを含む組成物と同時に摂取することになる、錠剤、カプセル剤などとして提供することもできる。或いは、このα−ラムノシダーゼを、例えばフラボノイド含有組成物上にまき散らすための粉末として提供することもできる。当業者であれば、本明細書中に述べられた具体的な実施形態に対する様々な異なる代替法を容易に心に描くことができるであろう。
【0064】
別の態様において、本発明による組成物は、化粧品として使用することもできる。「化粧品としての使用」とは、ヒト又はペットの皮膚、外皮及び/又は毛の美的側面若しくは快適さを改善し得る非治療用の使用を意味する。
【0065】
この文脈において、化粧品としての使用は、ヒト又はペットの皮膚、外皮及び/又は毛を損傷から予防すること、及び/又は改善することを含み得る。そのような損傷は、特に光線及び老化による皮膚の損傷、例えば乾燥、不規則な色素沈着(特にそばかす、黒子、滴状色素減少症及び持続性の色素沈着過剰)、しわ(特に微細な表面の線及び深い溝)、星状偽創、弾力線維症、非弾性、末梢血管拡張、静脈湖、面皰、脂腺増殖症、尖端線維性軟肬及び脂漏角化上皮症を含み得る。
【0066】
この化粧品への使用はまた、毛又は外皮の密度、線維直径、色、油性、光沢、皮脂生成の改善など、毛及び外皮に特定のメリットを有し、毛又は外皮の損失を予防するのを助けることができる。
【0067】
本発明は、例えば皮膚科的使用などの治療的使用をさらに包含する。実際、皮膚健康の改善のための組成物の製造における、α−ラムノシダーゼ及び少なくとも1種のラムノース含有フラボノイドの使用であって、このα−ラムノシダーゼが前記フラボノイドを切断することが本質的にできない状態にある使用は、本発明の別の態様の範囲内に入る。前記組成物はまた、炎症の予防、又は骨及び/若しくは循環器系の健康の改善に使用することもできる。「組成物」とは、上述の、本発明による任意の組成物を網羅する。
【0068】
本実施形態において、本発明による組成物を利用することによって、例えばストレス性の状況、例えば化学的、生物学的又は物理的なストレスによるもの、例えばオキシダント若しくは癌原物への曝露、周囲の細胞及び/若しくは微生物から導かれた細菌、ウィルス、真菌類、脂質への曝露、又はUV線への曝露などにより生じる皮膚の損傷などを治療並びに/又は予防することができる。
【0069】
これらの損傷は、光線による角化上皮症、紫斑、老年性血管腫、基底細胞癌及び扁平上皮癌、皮膚火傷及び/又は水疱形成、表皮過形成、炎症、免疫抑制、並びに癌、例えば非メラノーマ皮膚癌及びメラノーマ皮膚癌などをさらに含む。
【0070】
本発明による組成物の、ヒト又はペットの皮膚に対する効果は、最小紅斑量テスト(MED)、比色、経表皮性水分喪失、DNA修復、インターロイキン及びプロテオグリカンの生成の測定、又はコラゲナーゼ活性、バリア機能又は細胞再生を含めた従来の方法を用いて測定することができる。
【0071】
したがって、少なくとも1種のラムノース含有フラボノイドと、α−ラムノシダーゼとを含む組成物を経口的に投与するステップ、又は少なくとも1種のラムノース含有フラボノイドと、前記フラボノイドのラムノース部分を切断することが本質的にできない状態にあるα−ラムノシダーゼとを含む組成物を別々に及び同時に経口的に投与するステップを含む、皮膚健康を改善するための方法もまた、本発明の一態様の範囲内に入る。本方法はまた、循環器及び骨の健康を改善するために有用である。
【0072】
本発明の概念は、現在使用されている薬物適用を補助する補助療法として同様に適応してもよいことは理解されよう。本発明の組成物は、食料と共に容易に経口投与し得るので、目的物質を多量に含有する特別な臨床上の食品を投与することもできる。
【0073】
さらに、本発明の概念は、ラムノース含有フラボノイドとα−ラムノシダーゼ酵素とを含む組成物の局所的施用へと同様に拡大することもできる。
【0074】
本発明は、以下に記載する非限定的な例を用いてさらに例示される。
【実施例】
【0075】
実施例1
材料
ヘスペリジナーゼ「Amano」Conc.(AMANO PHARMACEUTICAL CO.,LTD.)
インビトロでの細菌の粗抽出物によるヘスペリジン切断
細菌のα−ラムノシダーゼが基質としてヘスペリジンを認識及び切断することができるかどうか試験するために、ラムノースの存在下で成長した細胞の粗抽出物を、ヘスペリジンと共に、pH4及びpH6で4時間及び8時間の間、インキュベートし、HPLCで分析する。反応開始時のヘスペリジンの総量(0.08mg/mL)に対するヘスペリジン又はその誘導体のパーセンテージとして、結果を以下の表に示す。試験は、最終生成物に対する目標とするヘスペリジンのおよその濃度であるヘスペリジン0.08mg/mL及び3×109細菌/mLの粗抽出物で実施した。
【0076】
2つの菌株がα−ラムノシダーゼ及びβ−グルコシダーゼの両活性を有し、それによりヘスペリジンが、ヘスペレチン−7−グルコシド及びアグリコンへと、反応条件に応じて異なる度合いで切断されることがこれら結果によって示されている。これらの結果は、細菌を使用することによって、ヘスペリジンをその場で、ヘスペレチン−7−グルコシド及びアグリコンへと部分的に変換できることを示唆している。
【0077】
【表1】
Nd:未検
【0078】
実施例2
0.2〜50mgのヘスペリジン/g生成物を、107〜1010cfu/(g生成物)のα−ラムノシダーゼ活性の細菌と混合する。生成した混合物を適切な担体とブレンドする。担体は、発酵性ミルク、ヨーグルト、新鮮なチーズ、レンネットで処理したミルク、菓子バー、朝食用のシリアルフレーク又はシリアルバー、飲料、粉末ミルク、大豆系製品、非ミルク発酵性製品から選択し得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1種のラムノース含有フラボノイドとα−ラムノシダーゼとを含む組成物。
【請求項2】
α−ラムノシダーゼが、前記フラボノイドのラムノース部分を切断することが本質的にできない状態にある、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
α−ラムノシダーゼがフラボノイドと直接接触していない、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
α−ラムノシダーゼがカプセル化されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
α−ラムノシダーゼが、α−ラムノシダーゼを生成可能な微生物内にカプセル化されている、請求項4に記載の組成物。
【請求項6】
微生物が細菌である、請求項5に記載の組成物。
【請求項7】
微生物が、ラクトバチルス属、ビフィドバクテリウム属、ストレプトコッカス属、ラクトコッカス属、エンテロコッカス属、バチルス属、スタフィロコッカス属、リューコノストック属、ペディオコッカス属、オエノコッカス属などから選択される、請求項6に記載の組成物。
【請求項8】
微生物が、ラクトバチルスクリスパタスATCC33820、ラクトバチルスクリスパタスCNCM I−3654、ラクトバチルスプランタルムATCC8014、ラクトバチルスプランタルムCNCM I−3653、ラクトバチルスガセリCNCM I−3795又はこれらの混合物から選択される、請求項5〜7のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
微生物が106〜1010cfu/gの量で存在する、請求項5〜8のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項10】
α−ラムノシダーゼを生成可能な微生物がカプセル化されている、請求項5〜9のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項11】
フラボノイドがヘスペリジンである、請求項1〜10のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項12】
α−ラムノシダーゼが、消化管上部において10〜50%のヘスペレチン7−グルコシド又はヘスペレチンを得るのに十分な量で存在する、請求項11に記載の組成物。
【請求項13】
ラムノース含有フラボノイドが、フラボノイド化合物のアグリコン当量0.01mg〜1gに相当する量で存在する、請求項1〜12のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項14】
ラムノース含有フラボノイドが、フラボノイド化合物のアグリコン当量10mg〜800mgに相当する量で存在する、請求項13に記載の組成物。
【請求項15】
栄養組成物、医薬組成物又は化粧組成物としての使用のために配合される、請求項1〜14のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項16】
液体、乾燥又は半乾燥組成物、例えば溶液、スプレー、粉末、錠剤、カプセル剤、ヨーグルト、ビスケット、ミルク、飲料、チョコレート、アイスクリーム、朝食用シリアルフレーク又はシリアルバー、粉末ミルク、大豆系製品、非ミルク発酵性製品、栄養補助食品、食物補助食品、ペット食品、乳児用調乳などから選択される、請求項1〜15のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項17】
前記フラボノイドの生物有効性及び/又はバイオアベイラビリティーの改善における使用のための、少なくとも1種のラムノース含有フラボノイドと、α−ラムノシダーゼとを含む組成物。
【請求項18】
皮膚健康の改善における使用のための、少なくとも1種のラムノース含有フラボノイドと、α−ラムノシダーゼとを含む組成物。
【請求項19】
ラクトバチルスクリスパタス、ラクトバチルスプランタルム、ラクトバチルスガセリ、ラクトバチルスアシドフィルス又はリューコノストックメゼンテロイデスから選択される、α−ラムノシダーゼ活性を有する細菌。
【請求項20】
ラクトバチルスクリスパタスATCC33820、ラクトバチルスクリスパタスCNCM I−3654、ラクトバチルスプランタルムATCC8014、ラクトバチルスプランタルムCNCM I−3653又はラクトバチルスガセリCNCM I−3795である、請求項19に記載の細菌。
【請求項21】
前記フラボノイドの生物有効性及び/又はバイオアベイラビリティーの改善のための、少なくとも1種のラムノース含有フラボノイドを含む組成物の調製におけるα−ラムノシダーゼの使用。
【請求項22】
皮膚健康の改善のための組成物の製造における、α−ラムノシダーゼ及び少なくとも1種のラムノース含有フラボノイドの使用。
【請求項23】
α−ラムノシダーゼが、前記フラボノイドのラムノース部分を切断することが本質的にできない状態にある、請求項21又は22に記載の使用。
【請求項24】
α−ラムノシダーゼがフラボノイドと直接接触していない、請求項21〜23のいずれか一項に記載の使用。
【請求項25】
α−ラムノシダーゼがカプセル化されている、請求項24に記載の使用。
【請求項26】
α−ラムノシダーゼが、α−ラムノシダーゼを生成可能な微生物内にカプセル化されている、請求項25に記載の使用。
【請求項27】
微生物が細菌である、請求項26に記載の使用。
【請求項28】
微生物が、ラクトバチルス属、ビフィドバクテリウム属、ストレプトコッカス属、ラクトコッカス属、エンテロコッカス属、バチルス属、スタフィロコッカス属、リューコノストック属、ペディオコッカス属、オエノコッカス属などから選択される、請求項27に記載の使用。
【請求項29】
微生物が、ラクトバチルスクリスパタスATCC33820、ラクトバチルスクリスパタスCNCM I−3654、ラクトバチルスプランタルムATCC8014、ラクトバチルスプランタルムCNCM I−3653、ラクトバチルスガセリCNCM I−3795又はこれらの混合物から選択される、請求項26〜28のいずれか一項に記載の使用。
【請求項30】
微生物が、106〜l010cfu/gの量で存在する、請求項26〜29のいずれか一項に記載の使用。
【請求項31】
α−ラムノシダーゼを生成可能な微生物がカプセル化されている、請求項26〜30のいずれか一項に記載の使用。
【請求項32】
フラボノイドがヘスペリジンである、請求項26〜31のいずれか一項に記載の使用。
【請求項33】
α−ラムノシダーゼが、消化管上部において10〜50%のヘスペレチン7−グルコシド又はヘスペレチンを得るのに十分な量で存在する、請求項32に記載の使用。
【請求項34】
ラムノース含有フラボノイドが、フラボノイド化合物のアグリコン当量0.01mg〜1gに相当する量で存在する、請求項23〜33のいずれか一項に記載の使用。
【請求項35】
ラムノース含有フラボノイドが、フラボノイド化合物のアグリコン当量10mg〜800mgに相当する量で存在する、請求項34に記載の使用。
【請求項36】
組成物が、ヨーグルト、ビスケット、ミルク、飲料、チョコレート、アイスクリーム、朝食用シリアルフレーク又はシリアルバー、粉末ミルク、大豆系製品、非ミルク発酵性製品又は栄養補助食品、食物補助食品、ペット食品、乳児用調乳などの形態である、請求項23〜35のいずれか一項に記載の使用。
【請求項37】
請求項1〜16のいずれかに記載の組成物の化粧品への使用。
【請求項38】
ヒト又はペットの皮膚、外皮及び/又は毛を損傷から守る、及び/又は改善する、請求項37に記載の使用。
【請求項39】
少なくとも1種のラムノース含有フラボノイドとα−ラムノシダーゼとを含む組成物を提供するステップを含む、ラムノース含有フラボノイドのバイオアベイラビリティーを持続及び/又は改善するための方法。
【請求項40】
少なくとも1種のラムノース含有フラボノイドとα−ラムノシダーゼとを含む組成物を経口的に提供するステップを含む、前記フラボノイド摂取後のラムノース含有フラボノイド代謝物の血漿中濃度を長持ちさせる方法。
【請求項41】
前記α−ラムノシダーゼが、前記フラボノイドのラムノース部分を切断することが本質的にできない状態にある、請求項39又は40に記載の方法。
【請求項42】
α−ラムノシダーゼが、フラボノイドと直接接触していない、請求項39〜41のいずれか一項に記載の方法。
【請求項43】
α−ラムノシダーゼが、ラムノース含有フラボノイドを含む組成物と別々に提供される、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
α−ラムノシダーゼがカプセル化されている、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
α−ラムノシダーゼが、α−ラムノシダーゼを生成可能な微生物内にカプセル化されている、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
微生物が細菌である、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
微生物が、ラクトバチルス属、ビフィドバクテリウム属、ストレプトコッカス属、ラクトコッカス属、エンテロコッカス属、バチルス属、スタフィロコッカス属、リューコノストック属、ペディオコッカス属、オエノコッカス属などから選択される、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
微生物が、ラクトバチルスクリスパタスATCC33820、ラクトバチルスクリスパタスCNCM I−3654、ラクトバチルスプランタルムATCC8014、ラクトバチルスプランタルムCNCM I−3653、ラクトバチルスガセリCNCM I−3795又はこれらの混合物から選択される、請求項45〜47のいずれか一項に記載の方法。
【請求項49】
微生物が、106〜1010cfu/gの量で存在する、請求項45〜48のいずれか一項に記載の方法。
【請求項50】
α−ラムノシダーゼを生成可能な微生物がカプセル化されている、請求項45〜49のいずれか一項に記載の方法。
【請求項51】
フラボノイドがヘスペリジンである、請求項39〜50のいずれか一項に記載の方法。
【請求項52】
α−ラムノシダーゼが、消化管上部において10〜50%の間のヘスペレチン7−グルコシド又はヘスペレチンを得るのに十分な量で存在する、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
ラムノース含有フラボノイドが、フラボノイド化合物のアグリコン当量0.01mg〜1gに相当する、好ましくは10mg〜800mgに相当する量で存在する、請求項41〜52のいずれか一項に記載の方法。
【請求項54】
少なくとも1種のラムノース含有フラボノイドとα−ラムノシダーゼとを含む組成物を投与するステップ、又は少なくとも1種のラムノース含有フラボノイドと、前記フラボノイドのラムノース部分を切断することが本質的にできない状態にあるα−ラムノシダーゼとを含む組成物を、別々及び同時に投与するステップを含む、皮膚健康を改善するための方法。
【請求項55】
ヘスペリジン及びヘスペレチン−7−グルコシドの混合物を含む組成物。
【請求項56】
ヘスペリジン及びヘスペレチン−7−グルコシドが、組成物中に、70/30〜50/50の間の比で存在する、請求項55に記載の組成物。
【請求項1】
少なくとも1種のラムノース含有フラボノイドとα−ラムノシダーゼとを含む組成物。
【請求項2】
α−ラムノシダーゼが、前記フラボノイドのラムノース部分を切断することが本質的にできない状態にある、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
α−ラムノシダーゼがフラボノイドと直接接触していない、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
α−ラムノシダーゼがカプセル化されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
α−ラムノシダーゼが、α−ラムノシダーゼを生成可能な微生物内にカプセル化されている、請求項4に記載の組成物。
【請求項6】
微生物が細菌である、請求項5に記載の組成物。
【請求項7】
微生物が、ラクトバチルス属、ビフィドバクテリウム属、ストレプトコッカス属、ラクトコッカス属、エンテロコッカス属、バチルス属、スタフィロコッカス属、リューコノストック属、ペディオコッカス属、オエノコッカス属などから選択される、請求項6に記載の組成物。
【請求項8】
微生物が、ラクトバチルスクリスパタスATCC33820、ラクトバチルスクリスパタスCNCM I−3654、ラクトバチルスプランタルムATCC8014、ラクトバチルスプランタルムCNCM I−3653、ラクトバチルスガセリCNCM I−3795又はこれらの混合物から選択される、請求項5〜7のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
微生物が106〜1010cfu/gの量で存在する、請求項5〜8のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項10】
α−ラムノシダーゼを生成可能な微生物がカプセル化されている、請求項5〜9のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項11】
フラボノイドがヘスペリジンである、請求項1〜10のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項12】
α−ラムノシダーゼが、消化管上部において10〜50%のヘスペレチン7−グルコシド又はヘスペレチンを得るのに十分な量で存在する、請求項11に記載の組成物。
【請求項13】
ラムノース含有フラボノイドが、フラボノイド化合物のアグリコン当量0.01mg〜1gに相当する量で存在する、請求項1〜12のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項14】
ラムノース含有フラボノイドが、フラボノイド化合物のアグリコン当量10mg〜800mgに相当する量で存在する、請求項13に記載の組成物。
【請求項15】
栄養組成物、医薬組成物又は化粧組成物としての使用のために配合される、請求項1〜14のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項16】
液体、乾燥又は半乾燥組成物、例えば溶液、スプレー、粉末、錠剤、カプセル剤、ヨーグルト、ビスケット、ミルク、飲料、チョコレート、アイスクリーム、朝食用シリアルフレーク又はシリアルバー、粉末ミルク、大豆系製品、非ミルク発酵性製品、栄養補助食品、食物補助食品、ペット食品、乳児用調乳などから選択される、請求項1〜15のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項17】
前記フラボノイドの生物有効性及び/又はバイオアベイラビリティーの改善における使用のための、少なくとも1種のラムノース含有フラボノイドと、α−ラムノシダーゼとを含む組成物。
【請求項18】
皮膚健康の改善における使用のための、少なくとも1種のラムノース含有フラボノイドと、α−ラムノシダーゼとを含む組成物。
【請求項19】
ラクトバチルスクリスパタス、ラクトバチルスプランタルム、ラクトバチルスガセリ、ラクトバチルスアシドフィルス又はリューコノストックメゼンテロイデスから選択される、α−ラムノシダーゼ活性を有する細菌。
【請求項20】
ラクトバチルスクリスパタスATCC33820、ラクトバチルスクリスパタスCNCM I−3654、ラクトバチルスプランタルムATCC8014、ラクトバチルスプランタルムCNCM I−3653又はラクトバチルスガセリCNCM I−3795である、請求項19に記載の細菌。
【請求項21】
前記フラボノイドの生物有効性及び/又はバイオアベイラビリティーの改善のための、少なくとも1種のラムノース含有フラボノイドを含む組成物の調製におけるα−ラムノシダーゼの使用。
【請求項22】
皮膚健康の改善のための組成物の製造における、α−ラムノシダーゼ及び少なくとも1種のラムノース含有フラボノイドの使用。
【請求項23】
α−ラムノシダーゼが、前記フラボノイドのラムノース部分を切断することが本質的にできない状態にある、請求項21又は22に記載の使用。
【請求項24】
α−ラムノシダーゼがフラボノイドと直接接触していない、請求項21〜23のいずれか一項に記載の使用。
【請求項25】
α−ラムノシダーゼがカプセル化されている、請求項24に記載の使用。
【請求項26】
α−ラムノシダーゼが、α−ラムノシダーゼを生成可能な微生物内にカプセル化されている、請求項25に記載の使用。
【請求項27】
微生物が細菌である、請求項26に記載の使用。
【請求項28】
微生物が、ラクトバチルス属、ビフィドバクテリウム属、ストレプトコッカス属、ラクトコッカス属、エンテロコッカス属、バチルス属、スタフィロコッカス属、リューコノストック属、ペディオコッカス属、オエノコッカス属などから選択される、請求項27に記載の使用。
【請求項29】
微生物が、ラクトバチルスクリスパタスATCC33820、ラクトバチルスクリスパタスCNCM I−3654、ラクトバチルスプランタルムATCC8014、ラクトバチルスプランタルムCNCM I−3653、ラクトバチルスガセリCNCM I−3795又はこれらの混合物から選択される、請求項26〜28のいずれか一項に記載の使用。
【請求項30】
微生物が、106〜l010cfu/gの量で存在する、請求項26〜29のいずれか一項に記載の使用。
【請求項31】
α−ラムノシダーゼを生成可能な微生物がカプセル化されている、請求項26〜30のいずれか一項に記載の使用。
【請求項32】
フラボノイドがヘスペリジンである、請求項26〜31のいずれか一項に記載の使用。
【請求項33】
α−ラムノシダーゼが、消化管上部において10〜50%のヘスペレチン7−グルコシド又はヘスペレチンを得るのに十分な量で存在する、請求項32に記載の使用。
【請求項34】
ラムノース含有フラボノイドが、フラボノイド化合物のアグリコン当量0.01mg〜1gに相当する量で存在する、請求項23〜33のいずれか一項に記載の使用。
【請求項35】
ラムノース含有フラボノイドが、フラボノイド化合物のアグリコン当量10mg〜800mgに相当する量で存在する、請求項34に記載の使用。
【請求項36】
組成物が、ヨーグルト、ビスケット、ミルク、飲料、チョコレート、アイスクリーム、朝食用シリアルフレーク又はシリアルバー、粉末ミルク、大豆系製品、非ミルク発酵性製品又は栄養補助食品、食物補助食品、ペット食品、乳児用調乳などの形態である、請求項23〜35のいずれか一項に記載の使用。
【請求項37】
請求項1〜16のいずれかに記載の組成物の化粧品への使用。
【請求項38】
ヒト又はペットの皮膚、外皮及び/又は毛を損傷から守る、及び/又は改善する、請求項37に記載の使用。
【請求項39】
少なくとも1種のラムノース含有フラボノイドとα−ラムノシダーゼとを含む組成物を提供するステップを含む、ラムノース含有フラボノイドのバイオアベイラビリティーを持続及び/又は改善するための方法。
【請求項40】
少なくとも1種のラムノース含有フラボノイドとα−ラムノシダーゼとを含む組成物を経口的に提供するステップを含む、前記フラボノイド摂取後のラムノース含有フラボノイド代謝物の血漿中濃度を長持ちさせる方法。
【請求項41】
前記α−ラムノシダーゼが、前記フラボノイドのラムノース部分を切断することが本質的にできない状態にある、請求項39又は40に記載の方法。
【請求項42】
α−ラムノシダーゼが、フラボノイドと直接接触していない、請求項39〜41のいずれか一項に記載の方法。
【請求項43】
α−ラムノシダーゼが、ラムノース含有フラボノイドを含む組成物と別々に提供される、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
α−ラムノシダーゼがカプセル化されている、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
α−ラムノシダーゼが、α−ラムノシダーゼを生成可能な微生物内にカプセル化されている、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
微生物が細菌である、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
微生物が、ラクトバチルス属、ビフィドバクテリウム属、ストレプトコッカス属、ラクトコッカス属、エンテロコッカス属、バチルス属、スタフィロコッカス属、リューコノストック属、ペディオコッカス属、オエノコッカス属などから選択される、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
微生物が、ラクトバチルスクリスパタスATCC33820、ラクトバチルスクリスパタスCNCM I−3654、ラクトバチルスプランタルムATCC8014、ラクトバチルスプランタルムCNCM I−3653、ラクトバチルスガセリCNCM I−3795又はこれらの混合物から選択される、請求項45〜47のいずれか一項に記載の方法。
【請求項49】
微生物が、106〜1010cfu/gの量で存在する、請求項45〜48のいずれか一項に記載の方法。
【請求項50】
α−ラムノシダーゼを生成可能な微生物がカプセル化されている、請求項45〜49のいずれか一項に記載の方法。
【請求項51】
フラボノイドがヘスペリジンである、請求項39〜50のいずれか一項に記載の方法。
【請求項52】
α−ラムノシダーゼが、消化管上部において10〜50%の間のヘスペレチン7−グルコシド又はヘスペレチンを得るのに十分な量で存在する、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
ラムノース含有フラボノイドが、フラボノイド化合物のアグリコン当量0.01mg〜1gに相当する、好ましくは10mg〜800mgに相当する量で存在する、請求項41〜52のいずれか一項に記載の方法。
【請求項54】
少なくとも1種のラムノース含有フラボノイドとα−ラムノシダーゼとを含む組成物を投与するステップ、又は少なくとも1種のラムノース含有フラボノイドと、前記フラボノイドのラムノース部分を切断することが本質的にできない状態にあるα−ラムノシダーゼとを含む組成物を、別々及び同時に投与するステップを含む、皮膚健康を改善するための方法。
【請求項55】
ヘスペリジン及びヘスペレチン−7−グルコシドの混合物を含む組成物。
【請求項56】
ヘスペリジン及びヘスペレチン−7−グルコシドが、組成物中に、70/30〜50/50の間の比で存在する、請求項55に記載の組成物。
【図1a】
【図1b】
【図1c】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図1b】
【図1c】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【公表番号】特表2010−501503(P2010−501503A)
【公表日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−524960(P2009−524960)
【出願日】平成19年8月22日(2007.8.22)
【国際出願番号】PCT/EP2007/007394
【国際公開番号】WO2008/022784
【国際公開日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【出願人】(599132904)ネステク ソシエテ アノニム (637)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年8月22日(2007.8.22)
【国際出願番号】PCT/EP2007/007394
【国際公開番号】WO2008/022784
【国際公開日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【出願人】(599132904)ネステク ソシエテ アノニム (637)
【Fターム(参考)】
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