説明

ブランクシートの取出し供給方法および装置

【課題】高速ラップアラウンド式ケーサに適用した場合にも、ブランクケースの良好な移送や折曲げ形成を達成する。
【解決手段】シートマガジン12に、製函した際に内側となる内面ISを取出し口の外方に向けて立てた姿勢でブランクシート11が積層される。シート移送手段23の吸着カップ28で、ブランクシート11の内面ISを吸着してシートマガジン12から取出す。吸着カップ28は、シート取出し後は、吸引孔28aが下向きとなるよう姿勢変換手段24により姿勢変化される。吸着カップ28に内面ISが吸着されて移送されるブランクシート11の外面OSに折曲げ部材25が当接することで、吸着部位のブランクシート11が吸引孔28aによる吸引方向に向けて押圧されて該シート11は上向きに折曲げられる。そして、半製函状態のブランクシート11が、下方の搬送コンベヤ14に受渡される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ラップアラウンド式ケーサにおいて、シートマガジンに積層されたブランクシートを1枚づつ取出して下方の搬送コンベヤに供給する方法および装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ラップアラウンド式ケーサにおいて、シートマガジンに積層されたブランクシートを1枚づつ吸着して取出す装置として、例えば特許文献1,2に開示される装置がある。この装置は、多数枚のブランクシートが傾斜姿勢で積層収納されたシートマガジンに対し、吸着手段のシート吸着口を下方側から接近させて先頭に位置する1枚のブランクシートを吸着保持し、この吸着手段を下降することで下方のコンベヤに受渡すようにしている。
【0003】
また、前記シートマガジンにブランクシートは、製函された際に外側となる外面が、吸着手段によって取出される際の吸着面となる状態で積層されており、取出されたブランクシートは、下方のコンベヤに移送されるまでにその外面を折曲げガイドに接触させることで、該シートに付された折曲げ線に沿って上方が開口したコ字状に折曲げられて半製函される。その後、シートマガジンの下方に配設されたコンベヤに受渡され、該コンベヤに配設した前後の保持爪によってブランクシートがコ字状に保持されて移送されるようになっている。
【特許文献1】特開2001−171617号公報
【特許文献2】特公平8−9832号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
缶、ビン等の集積物を箱詰めするための段ボールケーサで使用される大型の段ボールシートからなるブランクシートについて、例えば毎分100ケース以上の極めて高速での製函を行なう場合に、ブランクシートの外面を吸着手段で吸着保持すると共に同外面を折曲げガイドに接触させる前記の従来方式を採用すると、ブランクシートの移送時に該シートに加わる風圧や、ブランクシートが折曲げガイドに接触した時の衝撃力は、吸着手段のシート吸着口からシートを引き剥がす方向に作用し、吸着手段によるブランクシートの吸着位置がズレたり、あるいは吸着手段からブランクシートが離脱してしまって、良好な移送や折曲げ形成を行なうことができないと云った問題が指摘される。
【0005】
すなわち本発明は、前述した従来の技術に内在している前記課題に鑑み、これを好適に解決するべく提案されたものであって、シートマガジンから取出したブランクシートを折曲げて半製函し、搬送コンベヤに受渡す高速ラップアラウンド式ケーサに適用した場合にも良好な移送や折曲げ形成が可能なブランクシートの取出し供給方法および装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を克服し、所期の目的を好適に達成するため、本発明に係るブランクシートの取出し供給方法は、
ラップアラウンド式ケーサのシートマガジンから取出したブランクシートを、下方の搬送コンベヤに受渡すまでに折曲げる取出し供給方法であって、
前記シートマガジンにブランクシートを、その製函時に内側となる内面が取出し口側を向くように立てた姿勢で積層し、
前記ブランクシートの内面を吸着手段で吸着して前記シートマガジンから取出した後、該吸着手段を下降させつつその吸引孔が徐々に下向きとなるように姿勢を変化させ、
前記ブランクシートを前記搬送コンベヤに受渡すまでの間に、前記吸着手段での吸着部位に対して折曲げ線を挟んで連設されている他の部位における前記内面とは反対側の面となる外面を折曲げ部材に当接させることで、ブランクシートの前記吸着部位が吸引孔による吸引方向に向けて押圧される状態で折曲げ線に沿って他の部位を上向きに折曲げるようにしたことを特徴とする。
【0007】
前記課題を克服し、所期の目的を好適に達成するため、本願の別の発明に係るブランクシートの取出し供給装置は、
積層されたブランクシートを1枚づつ取出し、下方の搬送コンベヤに受渡すラップアラウンド式ケーサにおけるブランクシートの取出し供給装置であって、
ブランクシートがその製函時に内側となる内面を取出し口側に向けて立てた姿勢で積層されるシートマガジンと、
前記シートマガジンから先頭のブランクシートを吸着手段により吸着してシートマガジンから取出し、前記搬送コンベヤに受渡すシート移送手段と、
前記シート移送手段に設けられ、ブランクシートをシートマガジンから取出した後に、前記吸着手段の吸引孔の向きが下向きとなるよう徐々に姿勢変化させる姿勢変換手段と、
前記シートマガジンから搬送コンベヤへのブランクシートの移送途上において、ブランクシートに当接して該ブランクシートを折曲げる折曲げ部材とからなり、
前記ブランクシートは、前記シート移送手段による下方への移送と前記吸着手段の姿勢変化とにより、その吸着部位と折曲げ線を挟んで連設される他の部位における前記内面とは反対側の面となる外面が前記折曲げ部材に当接して、折曲げ線に沿って他の部位が上向きに折曲げられるよう構成したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の請求項1および2に係るブランクシートの取出し供給方法および装置によれば、立てた姿勢で積層されたブランクシートを吸着して下方へ移送するのに伴って吸引孔を徐々に下向きに変化させるので、移送時にシートが受ける風圧は吸着手段の吸引方向に沿って該吸着手段に押圧する方向に加わり、ブランクシートが吸着手段からズレたり剥がれるのは抑制される。また、吸着手段での吸着面(内面)とは反対側の面(外面)を折曲げ部材に当接させてブランクシートを折曲げるようにしたから、例えば100ケース/分以上の高速処理を行なう場合においても、吸着保持したブランクシートを折曲げ部材に当接させて折曲げる際に、ブランクシートが吸着手段からズレたり剥がれてしまうことがなく、確実な移送と折曲げ形成をなし得る。
【0009】
請求項3に係る取出し供給装置によれば、ブランクシートの内面における折曲げ線近傍を補助折曲げ手段で支持するようにしたので、吸着手段が吸着カップの如き弾性変形するものを採用した場合でも、吸着手段のみで吸着保持しているブランクシートの確実な折曲げを達成し得ると共に、搬送コンベヤへの受渡しを良好に行なうことができる。
【0010】
請求項4に係る取出し供給装置によれば、搬送コンベヤに受渡す手前でブランクシートの吸着保持を解除することで、受渡し時点での残圧によるブランクシートの保持解除遅れによる受渡し不良を防止し得る。加えてブランクシートは吸着手段によって搬送コンベヤの搬送面に押付けられるので、該コンベヤへの良好な受渡しが達成される。
【0011】
請求項5,6に係る取出し供給装置によれば、吸着保持が解除されたブランクシートが搬送コンベヤに受渡される際に、該シートが慣性により上流側へ移動するのを阻止でき、常に搬送コンベヤの所定位置にブランクシートを載置することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
次に、本発明に係るブランクシートの取出し供給方法および装置につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下説明する。なお、説明の便宜上、「左右」とはシートマガジン内におけるシート送り方向と交差する方向を指称するものとする。
【実施例】
【0013】
図1に示す如く、実施例に係る取出し供給装置が採用されたラップアランド式ケーサ10(以後、ケーサと称す)は、段ボールからなる複数のブランクシート11が立てた姿勢で積層されるシートマガジン12およびブランクシート群の先頭(送り方向下流端)から該シート11を1枚づつ取出して略L字状に半製函する取出し供給機構13と、該供給機構13から受渡された半製函のブランクシート11を搬送する搬送コンベヤ14および該搬送コンベヤ14から受取ったブランクシート11を上方が開口するコ字状の半製函状態で保持して移送する移送コンベヤ15との夫々を備える。
【0014】
前記シートマガジン12には、前記ブランクシート11が立てた姿勢で載置される2本の搬送軸16,16(一方のみ図示)を左右方向に離間して平行に備えるシート送り手段17が配設され、両搬送軸16,16は対応する駆動モータ18,18(一方のみ図示)により夫々一方向に連続回転駆動される。各搬送軸16には、その回転により載置されているブランクシート11をシートマガジン12の取出し口に向けて推進させる向きの螺旋溝が形成されており、両搬送軸16,16の回転によりブランクシート群を下流側に送って、先頭のブランクシート11を取出し口に臨ませるよう構成されている。
【0015】
なお、ブランクシート11は、製函時に内側となる内面ISがシート送り方向の下流側、すなわち取出し口側を向くように立てた姿勢でシートマガジン12に積層され、後述するシート移送手段23で内面ISが吸着保持されて取出し口から取出されるようになっている。またブランクシート11には、図4に示す如く、上方が開口するコ字状に半製函された際に底面となる底壁(吸着部位)11aを挟んで、搬送コンベヤ14でのシート搬送方向の前側(下流側)に位置する前方折曲げ部(他の部位)11bと後側に位置する後方折曲げ部(吸着部位)11cとが連設され、夫々左右の幅方向に延在する折曲げ線11d,11dにより画成されており、シートマガジン12には前方折曲げ部11bが上側に位置するようにして積層されている。
【0016】
前記各搬送軸16における取出し口に臨む先端部に、該取出し口から取出される先頭のブランクシート11と後続のブランクシート11とを分離するためのシャッター19が、夫々一体的に回転するよう配設されている。シャッター19は、搬送軸16より大径の円盤状に形成されて、該軸16より径方向に突出する部分で取出し口に臨む先頭のブランクシート11における下端辺角部を支持するよう構成される。なお、シャッター19には、図示しない切欠き部が形成され、該切欠き部がブランクシート11の下端辺角部と対応する分離位置に到来したときには、該シート11の通過(取出し)を許容するよう構成される。なお、シャッター19は、シート移送手段23によるブランクシート11の1枚毎の取出し動作と対応して回転するよう設定される。
【0017】
前記シートマガジン12の取出し口には、その上方および左右の側方に支持具20(上方の支持具のみ図示する)が設けられ、前記搬送軸16,16に載置されると共に下端辺角部近傍が前記シャッター19,19で支持されている先頭のブランクシート11の上端部および左右の端部が、これら支持具20により支持されて、取出し口に臨む先頭のブランクシート11は、その上端がシート送り方向に前傾した状態となるよう設定してある。なお、シート送り手段17により送られるブランクシート群の左右両端は、シートマガジン12に配設されてシート送り方向に沿って延在するガイド(図示せず)で案内されて整列されるようになっている。
【0018】
前記シートマガジン12における取出し口の上部に、先頭のブランクシート11の上端部を、後続のブランクシート11から分離する補助分離装置21が配設されている。この補助分離装置21は、図示しない真空吸引手段に連通接続した吸着カップ21aを備え、該吸着カップ21aをブランクシート11に対して進退移動することで、その前進時に吸着保持した先頭のブランクシート11の上端部を、後退時に後続のブランクシート11から分離するよう構成される。
【0019】
前記取出し供給機構13は、前記シートマガジン12からブランクシート11を保持部22で1枚づつ吸着して取出し、下方の搬送コンベヤ14まで移送するシート移送手段23と、前記保持部22の姿勢を変化させる姿勢変換手段24と、シート移送手段23により移送されるブランクシート11を折曲げる折曲げ部材25とから基本的に構成される。
【0020】
前記シート移送手段23は、図3(a)に示す如く、姿勢変換手段24により旋回されるアーム26における長手方向の両端部に、取付部材27を介して吸着カップ28を配設した吸着手段としての保持部22を夫々備え、各保持部22によりシートマガジン12からブランクシート11を1枚づつ吸着して取出すよう構成されている。実施例では、取付部材27に対して、図3(b)に示す如く、ブランクシート11を吸着する姿勢において、後方折曲げ部11cを左右方向に離間した2箇所で吸着する2つの吸着カップ28,28と、その左右方向中央で底壁11aを吸着し得る位置に配置された吸着カップ28とからなる3つの吸着カップ28が配設され、これら3つの吸着カップ28によってブランクシート11を吸着するようになっている。なお、アーム26の各端部に設けられた前記保持部22の各吸着カップ28は、その吸引孔28aがアーム26の各端部から外側に向く姿勢で取付部材27に配設され、各保持部22で、前記シートマガジン12の取出し口に位置する先頭のブランクシート11における幅方向の略中央部を吸着保持し得るよう構成されている。各吸着カップ28は図示しない真空吸引手段に接続されて、該吸引手段を適宜のタイミングでON−OFF制御することにより、各吸着カップ28によるブランクシート11の吸着保持と吸着解除とを行なうよう設定してある。実施例では、シート移送手段23によりシートマガジン12から取出されたブランクシート11が、前記搬送コンベヤ14へ受渡す受渡し位置に達する前のタイミングで真空吸引手段がOFF作動されて吸着解除がなされ、搬送コンベヤ14への受渡しを円滑に行ない得るようにしてある。またシートマガジン12からブランクシート11を取出す位置に、前記受渡し位置から保持部22が戻るまでの適宜のタイミングで、真空吸引手段がON作動されて、シート取出しに際しブランクシート11を確実に吸着保持し得るようになっている。
【0021】
前記姿勢変換手段24は、図3に示す如く、左右に離間する機枠29,29の一方(図3(a)では右側)に配設されて内側(他方の機枠側を指向する側)に延出する第1ホルダ30に回転自在に配設されて左右方向に延在する回転軸31を備え、該回転軸31の内側の軸端部に固定した第2ホルダ32に、該回転軸31とは偏心した位置で平行に延在する支持軸33が回転自在に枢支されている。また前記第1ホルダ30に配設された固定プーリとなる第1歯付きプーリ34と、支持軸33に固定した遊星プーリとなる第2歯付きプーリ35との間に歯付きベルト36が巻掛けられた遊星機構を備えると共に、一方の機枠29の外部に配設したサーボモータ等の可変速モータ37が、ベルト−プーリ等の伝達手段38を介して回転軸31に連繋されている。そして、可変速モータ37により回転軸31を所定方向に回転することで、前記支持軸33は回転軸31の周りを自転しながら公転するよう構成される。すなわち実施例では、回転軸31,支持軸33,第1歯付きプーリ34,第2歯付きプーリ35,歯付きベルト36,可変速モータ37および伝達手段38から姿勢変換手段24が構成される。
【0022】
前記支持軸33における内側の軸端には、前記アーム26が一体的に回転するよう長手方向の略中間部で固定される。そして、前記姿勢変換手段24により旋回されるアーム26の各保持部22は、シート取出し時には、各吸着カップ28の吸引孔28aが略横向き姿勢となって、前記シートマガジン12における取出し口に臨む先頭のブランクシート11の内面ISにおける前記底壁11aおよび後方折曲げ部11cを吸着した後(図3(b)参照)、保持部22に吸着保持されてシートマガジン12から取出されるブランクシート11は、その下端辺が僅かに上方に持ち上げられて捲られるようにして後続のブランクシート11から離間して取出し口から取出された後、下方に移送されるのに伴ってブランクシート11を吸着している吸着カップ28の吸引孔28aが徐々に下向き姿勢となることでブランクシート11の内面(吸着カップ28による吸着面)ISが上を向くように姿勢変化して下方に移動されるようになっている。
【0023】
また、ブランクシート11が前記保持部22に吸着保持されて前記搬送コンベヤ14の下流側上方から上流側に向けて移送されて前記受渡し位置に到来した際に、該保持部22の吸着カップ28がブランクシート11を前記搬送コンベヤ14の搬送面に向けて押圧するように、前記姿勢変換手段24により移動される保持部22の移動軌跡が設定されている。
【0024】
前記アーム26には、図3(a)に示す如く、各保持部22に対応して左右の幅方向に離間する一対の補助折曲げ部材(補助折曲げ手段)39,39が夫々平行に配設され、両補助折曲げ部材39,39はアーム26と一体的に旋回するよう構成される。そしてこの補助折曲げ部材39,39は、保持部22で吸着保持したブランクシート11の外面(内面ISとは反対側の面となる製函時に外側となる面)OSが前記折曲げ部材25と当接する際に、該ブランクシート11の底壁11aと前方折曲げ部11bとの間に形成された折曲げ線11dの近傍における底壁11a側を内面ISから支持するよう位置決めされており、ブランクシート11の折曲げを良好に行なわせるべく機能する。また、ブランクシート11を搬送コンベヤ14に受渡す時には、ブランクシート11の底壁11aにおける前記折曲げ線11d近傍を内面ISからコンベヤ搬送面に対し補助折曲げ部材39,39で押圧することで、その後のアーム26の旋回によって吸着カップ28が押圧されているブランクシート11から引離され、保持部22からブランクシート11を確実に分離するようになっている。なお、補助折曲げ部材39におけるブランクシート11を支持する先端は円弧状に形成され、ブランクシート11を傷付けないよう構成される。
【0025】
左右に離間する機枠29,29間には、前記シートマガジン12の下方で、前記シート移送手段23の配設位置より搬送コンベヤ14によるシート搬送方向の下流側の位置に、シート搬送方向の上流側に位置する第1スプロケット40aとその下流側で第1スプロケット40aより上方に位置する第2スプロケット40bとの間に巻掛けられてシート搬送方向に沿って走行する一対の無端チェン(無端索体)40,40(一方のみ図示)が左右方向に離間して配設される。そして、両無端チェン40,40は、一方の機枠29に配設されたサーボモータ等の可変速モータ41により、上側の走行路においては第1スプロケット40aに向けて下向きに走行し、下側の走行路においては第2スプロケット40bに向けて上向きに走行するように、シート移送手段23および搬送コンベヤ14と同調する速度で循環走行される。両無端チェン40,40間には、その走行方向に所定間隔離間して複数(実施例では4本であるがその他任意の数であってもよい)の棒状の前記折曲げ部材25が、前記シート移送手段23により移送されるブランクシート11の左右幅方向と平行に延在するよう架設されており、無端チェン40,40の走行によって折曲げ部材25が所定方向に移動するようになっている。
【0026】
すなわち前記折曲げ部材25は、上側の直線部をシート移送手段23に近接するよう下向きに移動し、下側の直線部をシート移送手段23から離間するよう上向きに移動するよう設定される。そして、折曲げ部材25の移動軌跡の一部は、シート移送手段23により吸着保持されて移送されるブランクシート11の移送軌跡内に位置するように設定され、該ブランクシート11における前記前方折曲げ部11bに対応する外面OSが折曲げ部材25に当接するよう構成される。また、前記ブランクシート11の前方折曲げ部11bを支持している折曲げ部材25が下側の直線部を移動する際には、該折曲げ部材25が前方折曲げ部11bに対する支持位置を下流側に変化しつつ上方に徐々に移動することにより、前記搬送コンベヤ14に受渡されたブランクシート11が所定距離下流側に搬送された際に、前方折曲げ部11bから離間して支持を解除するよう構成される。なお、下側の直線部を移動する折曲げ部材25は、ブランクシート11における前方折曲げ部11bの底壁11aに対する折曲げ角度が小さくなるように、前記搬送コンベヤ14の速度と同調してその下流側に移動するよう設定されている。
【0027】
前記シート移送手段23の下方に配設された前記搬送コンベヤ14における上流部の所定位置に、図1および図2に示す如く、前記折曲げ部材25により前方折曲げ部11bが上方に折曲げられて略L字状の半製函状態となったブランクシート11が、移送手段23から受渡されるよう構成される。なお、搬送コンベヤ14のシート搬送方向は、前記シートマガジン12でのブランクシート11のシート送り方向とは逆方向となるよう設定されている。
【0028】
前記搬送コンベヤ14は、図4に示す如く、第1吸着コンベヤ42と、該第1吸着コンベヤ42を挟む左右両側に平行に配置した一対の第2吸着コンベヤ43,43とから構成される。第1吸着コンベヤ42は、シート搬送方向の前後に離間する一対の第1プーリ44,44間に第1吸着ベルト45を巻掛けて構成される。また第1吸着ベルト45には、複数の開口からなる第1吸引口45aが走行方向に所定間隔で多数設けられると共に、第1吸着ベルト45における上側の走路の下面側には、図示しない吸引源に接続する第1吸引チャンバー46が接し、第1吸引チャンバー46上面の透孔(図示せず)および前記第1吸引口45aを介して作用する吸引力によってベルト上面にブランクシート11の外面OSにおける幅方向の中央部を吸着保持するよう構成される。なお、各第1吸引口45aが形成される領域は、ブランクシート11の底壁11aにおけるシート搬送方向の長さより短かく設定されると共に、前記シート移送手段23から受渡されるブランクシート11の底壁11aが第1吸引口45a上に載置されるように、第1吸着コンベヤ42の第1吸着ベルト45は、シート移送手段23によるブランクシート11の受渡しサイクルと同調して図示しない駆動モータにより所定の速度で走行するよう設定され、該第1吸着コンベヤ42ではブランクシート11の底壁11aを吸着保持して下流側に搬送するようになっている。
【0029】
前記第1吸着ベルト45においてブランクシート11を搬送する上側の走路は、前記シート移送手段23からのブランクシート11の受渡し位置から下流側に所定長さで延在すると共に、図1に示す如く、上流側が上方となるように傾斜して、シート移送手段23からのブランクシート11の受渡しに際して前記アーム26の旋回によって搬送方向下流側の上方から移送されてくるブランクシート11が上流側にズレるのを抑制し得るようになっている。また第1吸着コンベヤ42における上流端部には、逆L字形に形成された規制部材47が、シート搬送方向に延在する受け部47aを、第1吸着ベルト45における上側の走路と略同一レベルに位置させると共に、その上流端から縦方向に延在する規制片47bが上方に向けて立上がる姿勢で配置される。そして、シート移送手段23から搬送コンベヤ14に受渡されるブランクシート11の上流側端部が、慣性により上流側に位置ズレするのを規制片47bで規制するよう構成される。なお、受け部47aの幅方向中央部には、第1吸着ベルト45と干渉しないための切欠部47cが形成されている。
【0030】
前記各第2吸着コンベヤ43は、第1吸着コンベヤ42に対して幅方向に所定間隔離間すると共に、シート搬送方向の前後に離間する一対の第2プーリ48,48間に第2吸着ベルト49を巻掛けて構成され、図示しない駆動モータにより第2吸着ベルト49が所定の速度で第1吸着ベルト45と平行に走行するよう構成される。なお、第2吸着コンベヤ43の上流端は、前記ブランクシート11の搬送コンベヤ14への受渡し位置より下流に設定され、ブランクシート11は先ず第1吸着コンベヤ42に吸着保持されて搬送されるようになっている。第2吸着ベルト49における上側の走路は、第1吸着ベルト45と同一レベルに設定されており、第1吸着コンベヤ42で搬送されるブランクシート11の底壁11aや後方折曲げ部11cにおける幅方向の端部近傍が載るようになっている。また第2吸着ベルト49には、複数の開口からなる第2吸引口49aが走行方向に所定間隔で多数設けられると共に、第2吸着ベルト49における上側の走路の下面側には、図示しない吸引源に接続する第2吸引チャンバー50が接し、第2吸引チャンバー50上面の透孔(図示せず)および前記第2吸引口49aを介して作用する吸引力によってベルト上面にブランクシート11の外面OSにおける幅方向の一端部を吸着保持するよう構成される。第2吸着ベルト49における各第2吸引口49aが形成される領域は、前記第1吸引口45aと同様に、ブランクシート11の底壁11aにおけるシート搬送方向の長さより短かく設定されている。また、第1吸着コンベヤ42で搬送されるブランクシート11の底壁11aが第2吸引口49a上に載るように、第2吸着コンベヤ43の第2吸着ベルト49は第1吸着コンベヤ42の第1吸着ベルト45と同調して走行するよう設定され、第2吸着コンベヤ43ではブランクシート11の底壁11aを吸着保持して下流側に搬送するようになっている。
【0031】
なお、第1および第2吸着コンベヤ42,43の下流端は、前記移送コンベヤ15の上流端より下流に設定され、該移送コンベヤ15の後述する支持部材53,54でブランクシート11の前記後方折曲げ部11cが上方に向けて折曲げられる領域においては、該シート11の底壁11aを両吸着コンベヤ42,43で吸着保持して搬送するよう設定されている。
【0032】
前記第1吸着コンベヤ42と各第2吸着コンベヤ43との間に、搬送コンベヤ14からブランクシート11を受取って更に下流側に移送する一対のコンベヤ15a,15bからなる移送コンベヤ15が配設されている。移送コンベヤ15は、一対の平行に走行する無端チェン52,52と、各無端チェン52の走行方向(進行方向)に所定間隔毎に配設された複数の支持部材53,54とから構成され、上側の走行路を走行する無端チェン52,52は、その下方に水平に配置された案内板55により案内されるようになっている。なお、両無端チェン52,52に配設される支持部材53,54は、その走行方向に対して千鳥状となる関係で配置されると共に、その間隔はブランクシート11の底壁11aから上方に折曲げられた前後の折曲げ部11b,11cを前後から支持して搬送し得る寸法に設定されている。そして、実施例の移送コンベヤ15では、図4に示す如く、両コンベヤ15a,15bによって、折曲げ状態のブランクシート11の左右両側を、内側の支持部材53,53と外側の支持部材54,54とにより上方に開口するコ字状に前後から保持して下流側に水平に移送するよう構成されている。
【0033】
前記移送コンベヤ15の上流端は、前記第2吸着コンベヤ43の下流端より上流側に位置すると共に、その上側の走行路は、図1に示す如く、前記搬送コンベヤ14の搬送面(吸着ベルト45,49における上側の走路)より下方に位置するよう設定され、移送コンベヤ15における上流側の転向部を下側から上側に移動する支持部材53,54が、搬送コンベヤ14で搬送されるブランクシート11の後方折曲げ部11cに対して下側から当接して、これを上方に向けて折曲げるよう構成されている。
【0034】
〔実施例の作用〕
次に、前述した実施例に係るブランクシートの取出し供給装置の作用につき、取出し供給方法との関係で説明する。
【0035】
前記シートマガジン12に対し、複数のブランクシート11がその製函時に内側となる内面ISを取出し口側に向くように立てた姿勢で積層された先頭のブランクシート11を吸着した前記シート移送手段23の保持部22は、図1および図2に示す如く、取出し口から離間しつつ上方に移動することで、先頭のブランクシート11の下端部は上方に捲られるように、後続のブランクシート11の下端部から離間される。
【0036】
その後、前記シート移送手段23の保持部22は下方に移動し、これに伴ってシートマガジン12から取出されたブランクシート11が下方に移送される。このとき、保持部22の各吸着カップ28は、前記姿勢変換手段24により、シートマガジン12から離間しつつ、その吸引孔28aが略横向きの姿勢から徐々に下向きとなるように姿勢が変化される。すなわち、吸着カップ28に吸着保持されているブランクシート11の内面ISが上方を向く姿勢で下方に移送される。従って、保持部22の各吸着カップ28で吸着保持されて下方に移送される際の風圧はブランクシート11の内面ISとは反対側となる外面OSに対して上向きに加わり、該シート11を各吸着カップ28の吸引孔28aによる吸引方向に向けて押圧するように作用し、移送時にブランクシート11が吸引孔28aからズレたり離間するのは抑制される。
【0037】
前記保持部22に吸着保持されたブランクシート11の外面OSが徐々に下方を向くように姿勢変化して搬送コンベヤ14へ向けて移送される途上に、該保持部22に吸着保持されている底壁11aとは折曲げ線11dを挟んでシート搬送方向の前側に位置する前方折曲げ部11bの外面OSが、前記折曲げ部材25に左右幅方向の全長に亘って当接して、前方折曲げ部11bが折曲げ線11dに沿って上向きに折曲げられる(図2参照)。このとき、ブランクシート11の底壁11aと前方折曲げ部11bとの間に形成された折曲げ線11dの付近が、前記補助折曲げ部材39,39で内面ISから支持され、前記吸着カップ28が変形したとしても該ブランクシート11の折曲げは良好に行なわれる。この際にブランクシート11の吸着部位となる底壁11aおよび後方折曲げ部11cが、前記吸着カップ28の吸引孔28aによる吸引方向に向けて押圧されるので、保持部22からブランクシート11が剥がれることなく、該シート11の良好な折曲げを達成し得る。
【0038】
前記保持部22が搬送コンベヤ14へのブランクシート11の受渡し位置の手前まで到来すると、前記真空吸引手段がOFF作動し、前記吸着カップ28によるブランクシート11の吸着を解除する。これにより、ブランクシート11が受渡し位置に到来したときには、該ブランクシート11は非吸引状態で搬送コンベヤ14における第1吸着コンベヤ42の上流部に、前記前方折曲げ部11bが上方に折曲げられて内面ISが上を向いた略L字状の半製函状態で受渡される。すなわち、吸着カップ28の残圧の作用によって保持解除が遅れ、ブランクシート11が搬送コンベヤ14の所定位置を越えて移送されてしまうのを防止し得る。またこのとき、前記補助折曲げ部材39,39が、ブランクシート11の内面ISから搬送コンベヤ14の搬送面に対して押圧することで、その後のアーム26の旋回によって吸着カップ28が押圧されているブランクシート11から引離され、仮に僅かな残圧があったとしても保持部22からのブランクシート11の確実な分離が達成されると共に、搬送コンベヤ14の所定位置に位置ズレなく受渡せる。
【0039】
しかも、前記搬送コンベヤ14におけるブランクシート11が受渡される第1吸着コンベヤ42は、その上流側が上方となるように傾斜しているから、シート移送手段23におけるアーム26の旋回によって保持部22が搬送コンベヤ14の下流側の上方から移動してきてブランクシート11を搬送コンベヤ14に受渡すに際して、保持部22の前記吸着カップ28からブランクシート11が離間した際の慣性によって該シート11が上流側に位置ズレするのを抑制し得る。更に、第1吸着コンベヤ42の上流端側には規制部材47が配設されているから、前記ブランクシート11の慣性による上流側への移動を、規制部材47の規制片47bで確実に位置規制することができる。
【0040】
前記第1吸着コンベヤ42に受渡されたブランクシート11の底壁11aは、前記第1吸着ベルト45の第1吸引口45aを介して外面OSに作用する吸引力によって該吸着ベルト45に吸着保持される。なお、ブランクシート11の搬送コンベヤ14への受渡し時には、前記保持部22の吸着カップ28がブランクシート11の底壁11aを第1吸着コンベヤ42の第1吸着ベルト45に内面ISから押付けるから、該底壁11aの外面OSに前記第1吸引口45aを介して吸引力が確実に作用し、底壁11aの幅方向中央部が第1吸着ベルト45に確実に吸着保持される。
【0041】
すなわち、実施例の取出し供給機構13では、保持部22の吸着カップ28で製函時に内側となる内面ISを吸着保持したブランクシート11の外面OSに折曲げ部材25を当接させて該シート11を折曲げるよう構成したから、シート折曲げに際して吸着部位(底壁11a)のブランクシート11が吸引孔28aによる吸引方向に向けて押圧される。従って、例えば100ケース/分以上の高速処理を行なう場合においても、保持部22の吸着カップ28に吸着保持したブランクシート11が折曲げ部材25に当接して折曲げられる際に、ブランクシート11が吸引孔28aからズレたり離脱してしまうことがなく、ブランクシート11の確実な移送と折曲げ形成をなし得る。
【0042】
〔変更例〕
本願は、前述した実施例の構成に限定されるものでなく、その他の構成を適宜に採用することができる。
1. 実施例では、折曲げ部材25を移動式とした場合で説明したが、例えばシートマガジン12と搬送コンベヤ14との間におけるブランクシート11の移送途上に固定式の折曲げ部材を配設すること等によってブランクシート11を折曲げ線11dに沿って折曲げるようにしてもよい。
2. 実施例における吸着カップ28を備えた吸着手段としての保持部22の姿勢を変化させる姿勢変換手段24として、固定プーリ34と遊星プーリ35と各プーリ34,35間に巻掛けられた歯付きベルト36からなる遊星機構を採用したが、その他の遊星歯車機構またはブランクシート11の取出し時にシート内面ISを指向させた吸引孔28aを、シート取出し後に下向きとなるよう保持部22の吸着カップ28を徐々に姿勢変化させ得るものであれば、その他の機構を採用し得る。
3. 実施例では、保持部22に3つの吸着カップ28を配設した場合で説明したが、吸着カップ28の配設数や配設位置は、ブランクシート11の形状やサイズ等に応じて適宜に変更することができる。
4. 実施例では、搬送コンベヤ14を複数の吸着コンベヤ42,43,43で構成した場合で説明したが、その数は1基あるいは4基以上であってもよく、また第1吸着コンベヤ42と第2吸着コンベヤ43,43とがシート搬送方向にズレていなくてもよい。なお、実施例では、シート移送手段23からブランクシート11が受渡される搬送コンベヤ14を、吸着式のコンベヤとして構成し、折曲げ部材25でブランクシート11における搬送コンベヤ14でのシート搬送方向前方に位置する部位(前方折曲げ部11b)のみを折曲げた略L字状の半製函状態として搬送コンベヤ14に受渡すようにしたが、実施例における移送コンベヤ15の如き支持部材53,54を有するコンベヤの支持部材53,54間に対してブランクシート11を上方が開口したコ字状に折曲げた状態として受渡すようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】実施例に係る取出し供給装置を採用したラップアラウンド式ケーサの概略構成を示す正面図である。
【図2】実施例に係る取出し供給装置の要部を示す概略正面図である。
【図3】(a)は実施例に係るシート移送手段を示す概略側面図であり、(b)はブランクシートと保持部の吸着カップとの関係を示す説明図である。
【図4】実施例に係る搬送コンベヤおよび移送コンベヤを示す概略平面図である。
【符号の説明】
【0044】
11 ブランクシート,11a 底壁(吸着部位),11b 前方折曲げ部(他の部位)
11c 後方折曲げ部(吸着部位),11d 折曲げ線,12 シートマガジン
14 搬送コンベヤ,22 保持部(吸着手段),23 シート移送手段
24 姿勢変換手段,25 折曲げ部材,28a 吸引孔
39 補助折曲げ部材(補助折曲げ手段),47 規制部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラップアラウンド式ケーサのシートマガジン(12)から取出したブランクシート(11)を、下方の搬送コンベヤ(14)に受渡すまでに折曲げる取出し供給方法であって、
前記シートマガジン(12)にブランクシート(11)を、その製函時に内側となる内面(IS)が取出し口側を向くように立てた姿勢で積層し、
前記ブランクシート(11)の内面(IS)を吸着手段(22)で吸着して前記シートマガジン(12)から取出した後、該吸着手段(22)を下降させつつその吸引孔(28a)が徐々に下向きとなるように姿勢を変化させ、
前記ブランクシート(11)を前記搬送コンベヤ(14)に受渡すまでの間に、前記吸着手段(22)での吸着部位(11a)に対して折曲げ線(11d)を挟んで連設されている他の部位(11b)における前記内面(IS)とは反対側の面となる外面(OS)を折曲げ部材(25)に当接させることで、ブランクシート(11)の前記吸着部位(11a,11c)が吸引孔(28a)による吸引方向に向けて押圧される状態で折曲げ線(11d)に沿って他の部位(11b)を上向きに折曲げるようにした
ことを特徴とするブランクシートの取出し供給方法。
【請求項2】
積層されたブランクシート(11)を1枚づつ取出し、下方の搬送コンベヤ(14)に受渡すラップアラウンド式ケーサにおけるブランクシート(11)の取出し供給装置であって、
ブランクシート(11)がその製函時に内側となる内面(IS)を取出し口側に向けて立てた姿勢で積層されるシートマガジン(12)と、
前記シートマガジン(12)から先頭のブランクシート(11)を吸着手段(22)により吸着してシートマガジン(12)から取出し、前記搬送コンベヤ(14)に受渡すシート移送手段(23)と、
前記シート移送手段(23)に設けられ、ブランクシート(11)をシートマガジン(12)から取出した後に、前記吸着手段(22)の吸引孔(28a)の向きが下向きとなるよう徐々に姿勢変化させる姿勢変換手段(24)と、
前記シートマガジン(12)から搬送コンベヤ(14)へのブランクシート(11)の移送途上において、ブランクシート(11)に当接して該ブランクシート(11)を折曲げる折曲げ部材(25)とからなり、
前記ブランクシート(11)は、前記シート移送手段(23)による下方への移送と前記吸着手段(22)の姿勢変化とにより、その吸着部位(11a,11c)と折曲げ線(11d)を挟んで連設される他の部位(11b)における前記内面(IS)とは反対側の面となる外面(OS)が前記折曲げ部材(25)に当接して、折曲げ線(11d)に沿って他の部位(11b)が上向きに折曲げられるよう構成した
ことを特徴とするブランクシートの取出し供給装置。
【請求項3】
前記シート移送手段(23)には、前記ブランクシート(11)の折曲げ部材(25)による折曲げ時と前記シート移送手段(23)から搬送コンベヤ(14)への受渡し時に、ブランクシート(11)の折曲げ線(11d)近傍における吸着手段(22)での吸着部位側の内面(IS)から支持する補助折曲げ手段(39,39)が配設される請求項2記載のブランクシートの取出し供給装置。
【請求項4】
前記吸着手段(22)は、前記シート移送手段(23)により移送されるブランクシート(11)が搬送コンベヤ(14)への受渡し位置に達する前のタイミングで、ブランクシート(11)の吸着を解除すると共に、搬送コンベヤ(14)へブランクシート(11)を受渡す際には、吸着手段(22)でブランクシート(11)を搬送コンベヤ(14)の搬送面に押圧するよう構成した請求項2または3記載のブランクシートの取出し供給装置。
【請求項5】
ブランクシート(11)は前記搬送コンベヤ(14)の下流側から上流側に向けて前記シート移送手段(23)により受渡し位置に移送されるよう構成され、この受渡し位置に移送されたブランクシート(11)が上流へ移動するのを規制する規制部材(47)を設けた請求項4記載のブランクシートの取出し供給装置。
【請求項6】
ブランクシート(11)は前記搬送コンベヤ(14)の下流側から上流側に向けて前記シート移送手段(23)により受渡し位置に移送されるよう構成され、前記搬送コンベヤ(14)は、受渡し位置に移送されるブランクシート(11)の上流への移動を抑制するよう、その上流側が上方に位置するように傾斜状に配置されている請求項2〜5の何れかに記載のブランクシートの取出し供給装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−16046(P2006−16046A)
【公開日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−196068(P2004−196068)
【出願日】平成16年7月1日(2004.7.1)
【出願人】(000136387)株式会社フジキカイ (129)
【Fターム(参考)】