説明

ブレーキアクチュエータに於ける閉止キャップの固定装置

【課題】ブレーキアクチュエータのハウジングに設けられたボルト挿入孔を安定かつ確実に閉止する閉止キャップの固定装置の技術を提供する。
【解決手段】閉止キャップは、基体部の下面に外方にキャップピンを突設した突起部を一体形成している。作業者は、閉止キャップのキャップピンをキャップピン係入孔19b内に嵌入し閉止キャップを右方向に回転すると、閉止キャップのキャップピンはハウジング18の略中央部18Aの下面18aに於ける斜面部18bの面上に圧接しながら回動する。さらに右方向に回転すると、キャップピンは斜面部18bの頂点18eに乗上げる。作業者は手にクリック感を感じる。さらに右方向に回転を進めると、キャップピンは平面部18cの面上を圧接しつつ進行して停止突起部18dに衝当して停止し、作業者は手の感触でキャップピンの停止位置を確認する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブレーキアクチュエータのハウジング内に内蔵するピストンやプッシュロッドを締め付けた後、該ハウジングに設けられたボルト挿入孔を安定かつ確実に閉止する閉止キャップの固定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種、従来の技術に於ける閉止キャップの固定装置の一例としては、図5に示す特開平8−177805号公開特許公報に開示された技術がある。これについて説明すれば、ブレーキアクチュエータ1はフランジケース2と接触するように塑性加工されたハウジング3を有する。プッシュロッド4はばね室5内でフランジケース2から外方へサービス室6内に移動する。プッシュロッド4が図示の位置から下方に移動するとき、プッシュロッド4はブレーキを作動して車両を停止させる。そしてダイヤフラム7はハウジング3とフランジケース2との間に固定されかつ中心開口8を有し、中心開口8を貫通して固定部材9が伸長し、固定部材9はボルトでなる。この固定部材9はプッシュロッド4に固定されている。このように、ダイヤフラム7とプッシュロッド4とは往復運動をなすように直接固定される。
【0003】
第1のダイヤフラムプレート10はダイヤフラム7のばね側でダイヤフラム7と固定部材9としてのボルトの頭部との間に固定されている。第2のダイヤフラムプレート11はダイヤフラム7の反対側でダイヤフラム7とプッシュロッド4との間に固定されている。また、ダイヤフラム7の頂部側に第1のシーリングビード7aが形成されまたダイヤフラム7の反対側に第2のシーリングビード7bが形成されている。シーリングビード7aおよび7bは第1および第2のダイヤフラムプレート10および11により変形される。また、パワーばねプレート12内に第1のダイヤフラムプレート10を受け入れるための凹部12aが形成されている。第1のダイヤフラムプレート10の外周面と凹部12aの内周面との間に小さい径方向隙間が存在する。
【0004】
そして、パワーばねプレート12はパワーばねガイド13に対し当接保持され、これによりパワーばね14を所定位置に保持している。この力は第1のダイヤフラムプレート10とパワーばねプレート12との間の径方向の相対運動に抵抗している。同時に、パワーばねプレート12と第1のダイヤフラムプレート10との間に径方向の相対運動すなわち調節が必要な場合、小さい隙間により多少の小さい径方向運動が可能となる。また、プレート15はプッシュロッド4にボルト結合されている。
【0005】
また、16は閉止キャップであり、前記ハウジング3の上面の略中央部に穿孔した真円形状キャップ嵌合孔1Aに押込みかつ嵌入されている。該閉止キャップ16は例えば図5(a)、(b)に示すようにアーム部16aと、該アーム部16aに一体成形されかつ上面が平面形状であって、その下面が爪付き円筒体16bを上面から垂下させて備えた本体部16cとを有している。
【0006】
そして、ブレーキアクチュエータ1はダイヤフラム7で形成したバネ室5にプッシュロッド4を取付けると共に、該ダイヤフラム7の上方に固定・配置されたハウジング3内にパワーばねプレート12及びパワーばね14を配置した後に前述した真円形状キャップ嵌合孔1Aから巻上げ用ボルト(図示せず)を挿入し、パワーばねプレート12を引き上げて、各部材の調整を完了させる。そして、前記閉止キャップ16をワンタッチ方式で前記真円形状キャップ嵌合孔1Aの嵌合・固定する。
【特許文献1】特開平8−177805号公開特許公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来の技術に於ける前述したブレーキアクチュエータに於ける閉止キャップの固定装置は
上述した構成、作用であるので次の問題点が存在した。
すなわち、ハウジング上面の略中央部に穿孔した真円形状キャップ嵌合孔1Aに向けて閉止キャップ16の爪付き円筒体16bをワンタッチ式で押込みかつ嵌入することになるが、作業者がこの閉止キャップ16の本体部16cの上面を押込むときの押込み力の程度や爪付き円筒体16bの外形寸法の大きさによっては該閉止キャップ16を真円形状キャップ嵌合孔1Aに完全に嵌入しない状態でこのブレーキアクチュエータを車両に搭載する場合もある。かかる場合、道路上を走行する車両に震動が加わり、そのため該閉止キャップ16が真円形状キャップ嵌合孔1Aから脱落するという問題点があった。このためハウジング3すなわちスプリングチャンバーの密封性が不十分となり該ハウジング3に泥や汚水が浸入し内部の例えばパワーばねプレート12等の構成部品を腐食したり破損しその機能を喪失するという問題点があった。
【0008】
そして、作業者が閉止キャップ16を真円形状キャップ嵌合孔1Aに向けて押込む際に、その押込み力が強大でなければ完全に真円形状キャップ嵌合孔1Aに嵌入しないということ、及び押込む際に作業者の手による押込み完了の感触が得られ難く、該閉止キャップ16の押込み作業性が悪いという問題点があった。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係るブレーキアクチュエータに於ける閉止キャップの固定装置は叙上の問題点を解決すべく発明したものであり、次の構成、手段から成立する。
【0010】
すなわち、請求項1記載の発明によれば、略中央部にキャップ嵌合孔を貫通形成しかつ該キャップ嵌合孔の上下方向又は左右方向に閉止キャップのキャップピンを挿入するキャップピン係入孔を切欠き形成したハウジングと、該ハウジングの該キャップ嵌合孔を閉止すると共に下面にОリングを装填した円環状溝を周設した閉止キャップとでなり該略中央部の下面(裏面)は前記閉止キャップのキャップピンが圧接しながら回動する面であって、斜面部と該斜面部に連なる平面部と該平面部の後端(右端)に形成された停止突起部を有したことを特徴とする。
【0011】
請求項2記載の発明によれば、略中央部にキャップ嵌合孔を貫通形成しかつ該キャップ嵌合孔の上下方向又は左右方向に閉止キャップのキャップピンを挿入するキャップピン係入孔を切欠き形成したハウジングと、該ハウジングの該キャップ嵌合孔を閉止すると共に表・裏面に複数本の略山形突条を周設したガスケットを備えた閉止キャップとでなり該略中央部の下面(裏面)は前記閉止キャップのキャップピンが圧接しながら回動する面であって、斜面部と該斜面部に連なる平面部と該平面部の後端(右端)に形成された停止突起部を有したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係るブレーキアクチュエータに於ける閉止キャップの固定装置は上述した構成を有するので次の効果がある。
【0013】
すなわち、請求項1に記載した本発明によれば、略中央部にキャップ嵌合孔を貫通形成しかつ該キャップ嵌合孔の上下方向又は左右方向に閉止キャップのキャップピンを挿入するキャップピン係入孔を切欠き形成したハウジングと、該ハウジングの該キャップ嵌合孔を閉止すると共に下面にОリングを装填した円環状溝を周設した閉止キャップとでなり該略中央部の下面(裏面)は前記閉止キャップのキャップピンが圧接しながら回動する面であって、斜面部と該斜面部に連なる平面部と該平面部の後端(右端)に形成された停止突起部を有したことを特徴とするブレーキアクチュエータに於ける閉止キャップの固定装置を提供する。
このような構成としたので、作業者が大きい操作力を要することなく閉止キャップに突設形成したキャップピンがハウジングの下面に圧接しながら回動することにより操作性を高め作業者の手によるクリック感を感得し、また停止位置を容易に目視又は手の感触で確認できるので、該閉止キャップをハウジングへ完全、容易かつ迅速に取付けることが可能となり、密封性を高めハウジング(チャンバー)内に泥又は水が浸入するということはなく、内部構成部材が腐食や機能喪失等の惧れが全くないという効果がある。
【0014】
請求項2に記載した本発明によれば、略中央部にキャップ嵌合孔を貫通形成しかつ該キャップ嵌合孔の上下方向又は左右方向に閉止キャップのキャップピンを挿入するキャップピン係入孔を切欠き形成したハウジングと、該ハウジングの該キャップ嵌合孔を閉止すると共に表・裏面に複数本の略山形突条を周設したガスケットを備えた閉止キャップとでなり該略中央部の下面(裏面)は前記閉止キャップのキャップピンが圧接しながら回動する面であって、斜面部と該斜面部に連なる平面部と該平面部の後端(右端)に形成された停止突起部を有したことを特徴とするブレーキアクチュエータに於ける閉止キャップの固定装置を提供する。
このような構成としたので、請求項1記載の効果に加えて、シール部材としてのガスケットを使用したので閉止キャップの基体部とハウジングとの密封性を確保できるという効果がある。加えて、該ガスケットの表・裏面に周設した略山形突条により特に閉止キャップの基体部とハウジングとの密閉性を増大するという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明に係るブレーキアクチュエータに於ける閉止キャップの固定装置の実施の形態について添付図面に基づき詳細に説明する。
【0016】
図1は本発明に係るブレーキアクチュエータに備えたハウジングを上面から見た平面図であって、(a)はキャップ嵌合孔の形状を示す図、(b)は図1の矢視A−A線方向から見た端面図である。
【0017】
17は本発明に係るブレーキアクチュエータであり、その上部はスプリングチャンバ、すなわち、ハウジング18を有している。このハウジング18は従来の技術に示すハウジング3と略同一構成を有しており図1(b)に示すようにヘッド部に於いて、その略中央部18Aが低くかつ略周辺部18Bが高く設定されている。
【0018】
前記ハウジング18の略中央部18Aの中心部分にキャップ嵌合孔19を貫通形成している。このキャップ嵌合孔19は全体が概ね真円形に形成され、その孔周縁19aに上下方向又は左右方向にキャップピン係入孔19b、19bを切欠いて形成している。そして前述したハウジング18の略中央部18Aはプレス機械等でその上面からプレス成形し断面形状が略皿状を有している。また前記キャップ嵌合孔19及び前記上下又は左右のキャップピン係入孔19b、19bはプレス機械等でハウジング18の金属材料を一度に切断して形成する。
【0019】
20は本発明に係る閉止キャップであり、摘み部20Aと、基体部20Bとを有しこれは硬質樹脂材料例えば、POM(ポリアセタール樹脂)やその他の樹脂材料、又は金属材料等で一体成形して構成されている。この摘み部20Aは、例えば、その左右又は上下が所定幅長を有する略矩形体で構成され、作業者の手でこれを回転操作し易いような形状で構成されたものであって、本発明は図示する形状に限定されるものではなく、突起体であればよい。また該閉止キャップ20の例としては六角ボルトの頭部形状とし、この頭部に回動工具を使用して操作する構成でもよい。前記基体部20Bは全体が略円盤状に形成され図2(a)(b)に示すようにその上面(表面)20aが前記摘み部20Aと一体成形されると共に下面(裏面)20bには外方にキャップピン20c、20cを突設した突起部20dを一体形成している。
【0020】
前記閉止キャップ20の基体部20Bの下面(裏面)20bの外周部分には、断面形状が略半円状又は略U字状若しくはV字状であって円環状溝20eを周設している。この溝20e内に例えばシール機能を有するОリング20fを装填する。該Оリング20fの直径寸法は該円環状溝20eの深さより大きく設定している。両者の寸法差が閉止キャップ20が略中央部18Aへ固定される際の締め代となる。
【0021】
前記キャップピン20c、20cは前記閉止キャップ20の基体部20Bを前記ハウジング18のキャップ嵌合孔19へ固定する際、ガイドとなるものであり、該キャップ嵌合孔19のキャップピン係入孔19b、19bに挿入可能な寸法・形状に設定する。該キャップピン20c、20cを実施・加工する際の一例としては、例えば基体部20Bの突起部20dの上・下又は左・右に突設形成し、断面形状が矩形若しくは円形の突起状ピンで構成し、その幅長がキャップピン係入孔19b、19bの幅長より短くかつその突出長さが該キャップピン係入孔19b、19bの深さより短く設定する。
【0022】
上記突起部20dは円柱支軸形状でなる。そして、作業者の操作により該キャップピン20c、20cをキャップピン係入孔19b、19b内に嵌入した後、閉止キャップ20の摘み部20Aを角度90°ないし100°に回転させると、該キャップピン20c、20cは前記ハウジング18の略中央部18Aの下面(裏面)18aに圧接しながら回動する。
【0023】
ここで該閉止キャップ20の基体部20Bがハウジング18の略中央部18Aの下面(裏面)18aを回動するためには該略中央部18Aの板厚S1は、閉止キャップ20の基体部20Bの下面20bと前記キャップピン20c、20cの内壁20gの間隙S2よりやや小さく設定する。該間隙S2がハウジング18の略中央部18Aの板厚S1より大き過ぎると閉止キャップ20の密封性に欠けるので当ブレーキアクチュエータの設計仕様に応じて寸法等を決定する。
【0024】
また、前記キャップ嵌合孔19部分に於けるハウジング18の略中央部18Aの下面(裏面)18aには斜面部18bと、これに連なる平面部18cと、該平面部18cの後端(右端)に形成した停止突起部18dとを形成してある。これを展開すれば、図3(a)(b)に示す形状となる。図中18eは該斜面部18bの後端(右端)に形成した頂点である。
【0025】
尚、本発明に係る閉止キャップの固定装置を適用するブレーキアクチュエータの内部構造は図5(a)に示すものと同様であり、その説明を省略する。
【0026】
次に、本発明に係るブレーキアクチュエータに於ける閉止キャップの固定装置の実施の形態に基づく動作や作用について説明する。
作業者は、閉止キャップ20の摘み部20Aを手で持ち、該閉止キャップ20の上下又は左右のキャップピン20c、20cをキャップピン係入孔19b、19b内に嵌入する。このとき閉止キャップ20の摘み部20Aは図1(a)で示す仮想線Xの位置である。そして作業者は、閉止キャップ20の摘み部20AをXの位置から右方向、つまり矢印E方向に回転する。これにより閉止キャップ20のキャップピン20c、20cはハウジング18の略中央部18Aの下面(裏面)18aに於ける斜面部18bの面上に圧接しながら回動する。ここで、図3(a)に示すキャップピン20cの動きは2つ存在するキャップピン20c、20cの一方の動きを示している。このとき閉止キャップ20の摘み部20Aは図1(a)で示す仮想線Xの位置である。
【0027】
そして、作業者は閉止キャップ20の摘み部20Aを右方向つまり矢印E方向に回転を進めると、該キャップピン20cは該斜面部18bの頂点18eに乗上げる。このとき、摘み部20Aは図1(a)に示すように例えばクリック感回転角度θ=90°まで回転する。そして作業者は、その手にクリック感を生じる。さらに摘み部20Aを右方向つまり矢印E方向に回転を進めると、該キャップピン20cは平面部18cの面上を圧接しつつ進行して停止突起部18dに衝当し、停止する。このとき摘み部20Aは図1(a)に示すように、例えば、停止時回転角度θ=100°まで回転する。そして、作業者は、その手にキャップピン20cの停止位置を確認する。
【0028】
上述したように、作業者が閉止キャップ20の摘み部20Aを右方向つまり矢印E方向に回転させるとキャップピン20c、20cの内壁20gがハウジング18の略中央部18Aの下面18aの面上を圧接しながら回転進行する。このときハウジング18の略中央部18Aの上面18fがОリング20fを圧着する。該Оリング20fの締め代、つまり円環状溝20eから外方へ露出した部分を押し潰して密着性を高める。そこで閉止キャップ20の基体部20Bは該略中央部18Aに密着・固定し、該閉止キャップ20はキャップ嵌合孔19を閉止する。このとき該閉止キャップ20は従来技術の閉止キャップ16に比較し極めて高い固着性を有し、その安全性は極めて高いといえる。
【実施例】
【0029】
次に、本発明に係るブレーキアクチュエータに於ける閉止キャップの固定装置の実施例を図4(a)(b)に基づき説明する。
当実施例は図2(a)(b)に示す閉止キャップ20の構成例に於いて、Оリング20fに代えてガスケット21を備えた構成である。該ガスケット21は図示するように例えば約4(mm)程度の薄板の円盤形状であって、その中心は閉止キャップ20の基体部20Bの円柱支軸状でなる突起部20dを挿入する貫通孔21aを有している。該ガスケット21の表・裏面21b、21cは断面形状が台形、三角山等各3本の略山形突条21d、21d、21dを周設している。閉止キャップ20の締め付けの際に該ガスケット21はハウジング18の略中央部18Aに該各3本の略山形突条21d、21d、21dが締め代としての機能を有しており、各々の略山形突条21dが単独で密封する機能を具備しているので、閉止キャップ20とハウジング18との密封性を極めて強大にするという効果がある。また、当該ガスケット21は上述の構成に限定されず、密封性を高める構造であれば他の構成でもよい。
尚、当実施例は各3本の略山形突条21d、21d、21dを設けたが、本発明は当実施例の本数に限定せず複数本又は単数本の略山形突条を設けてもよい。
【0030】
当実施例に於いては閉止キャップ20の基体部20Bの下面(裏面)20bには図2(a)(b)に示すような円環状溝20eを配設する必要がなく該下面(裏面)20bをフラットに成形する。尚、当該実施例によるブレーキアクチュエータに於ける閉止キャップの固定装置のほかの動作や作用等は上述した実施の形態の説明で述べた構成例と概ね同一であり、その説明を省略する。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明に係るブレーキアクチュエータに備えたハウジングを上面から見た平面図であって、(a)はキャップ嵌合孔の形状を示す図、(b)は(a)の矢視A−A線方向から見た端面図である。
【図2】本発明に係るブレーキアクチュエータに於ける閉止キャップの固定装置の実施の形態に適用する閉止キャップの構成を示す図面であって、(a)は正面図、(b)は(a)の矢視B−B線方向から見た断面図である。
【図3】本発明に係るブレーキアクチュエータに於ける閉止キャップの固定装置の実施の形態に於いて、ハウジングの略中央部のキャップ嵌合孔の要部を展開した要部展開図であって、(a)は図1(a)に示す一点鎖線部分の展開図、(b)は(a)の矢視C−C線方向から見た側面図である。
【図4】本発明に係るブレーキアクチュエータに於ける閉止キャップの固定装置の実施例に適用するガスケットの図面であって、(a)は平面図、(b)は(a)の矢視D−D線方向から見た断面図である。
【図5】従来の技術によるブレーキアクチュエータに於ける閉止キャップの固定装置の図面であって、(a)は垂直断面図、(b)は閉止キャップの拡大平面図である。
【符号の説明】
【0032】
17 ブレーキアクチュエータ
18 ハウジング
18A ハウジングの略中央部
18B ハウジングの略周辺部
18a ハウジングの略中央部の下面(裏面)
18b ハウジングの略中央部の下面(裏面)の斜面部
18c ハウジングの略中央部の下面(裏面)の平面部
18d ハウジングの略中央部の下面(裏面)の停止突起部
18e ハウジングの略中央部の下面(裏面)の斜面部の頂点
18f ハウジングの略中央部の上面
19 キャップ嵌合孔
19a キャップ嵌合孔の周縁
19b キャップピン係入孔
20 キャップ
20A キャップの摘み部
20B キャップの基体部
20a キャップの基体部の上面(表面)
20b キャップの基体部の下面(裏面)
20c キャップピン
20d 突起部
20e 円環状溝
20f Оリング
20g キャップピンの内壁
21 ガスケット
21a ガスケットの貫通孔
21b ガスケットの表面
21c ガスケットの裏面
21d 略山形突条
S1 ハウジングの該略中央部の板厚
S2 キャップピンの内壁の間隙


【特許請求の範囲】
【請求項1】
略中央部にキャップ嵌合孔を貫通形成しかつ該キャップ嵌合孔の上下方向又は左右方向に閉止キャップのキャップピンを挿入するキャップピン係入孔を切欠き形成したハウジングと、該ハウジングの該キャップ嵌合孔を閉止すると共に下面にОリングを装填した円環状溝を周設した閉止キャップとでなり該略中央部の下面(裏面)は前記閉止キャップのキャップピンが圧接しながら回動する面であって、斜面部と該斜面部に連なる平面部と該平面部の後端(右端)に形成された停止突起部を有したことを特徴とするブレーキアクチュエータに於ける閉止キャップの固定装置。
【請求項2】
略中央部にキャップ嵌合孔を貫通形成しかつ該キャップ嵌合孔の上下方向又は左右方向に閉止キャップのキャップピンを挿入するキャップピン係入孔を切欠き形成したハウジングと、該ハウジングの該キャップ嵌合孔を閉止すると共に表・裏面に複数本の略山形突条を周設したガスケットを備えた閉止キャップとでなり該略中央部の下面(裏面)は前記閉止キャップのキャップピンが圧接しながら回動する面であって、斜面部と該斜面部に連なる平面部と該平面部の後端(右端)に形成された停止突起部を有したことを特徴とするブレーキアクチュエータに於ける閉止キャップの固定装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2010−1898(P2010−1898A)
【公開日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−158596(P2008−158596)
【出願日】平成20年6月18日(2008.6.18)
【出願人】(503405689)ナブテスコ株式会社 (737)
【Fターム(参考)】