説明

プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法

【課題】
試料への汚染を抑制して処理の効率を向上させたプラズマ処理装置またはプラズマ処理方法を提供する。
【解決手段】
真空容器内に配置された処理室内部に備えられその上方に処理対象の基板状の試料が載せられる試料台を有し、前記処理室内に生成したプラズマを用いて複数枚の前記試料を連続して処理するプラズマ処理装置であって、前記試料の処理の間の時間に前記試料台の温度を前記試料の処理中の温度より高い所定の値に調節するプラズマ処理装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、真空容器内の処理室内に配置された半導体ウエハ等の基板状の試料をこの処理室内に生成したプラズマを用いて処理するプラズマ処理装置またはプラズマ処理方法に係り、特に、処理室内に配置された試料台上に試料を載置して、この試料台の温度を処理に敵した温度に調節して試料を処理するプラズマ処理装置またはプラズマ処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
このようなプラズマ処理装置において半導体ウエハ等の処理対象の試料を処理する場合は、従来から、処理時にウエハを最適な温度に調節して試料表面の加工精度を向上させることが行われてきた。特に、試料載置する試料台を循環冷媒により温度調整して温度を調節するものや、試料台内に配置した加熱装置を用いて試料台及びその上方の試料の温度を調節するものが知られている。
【0003】
このような従来の技術としては、特開2006−286733号公報(特許文献1)または特開2006−351887号公報(特許文献2)に開示のものが知られている。特許文献1は、試料がその上面に載せられて処理される載置台の内部に供給される媒体の温度を、その媒体の循環の経路上に配置したヒータで加熱して所定温度に調節して載置台に供給するものが開示されている。
【0004】
一方、特許文献2は、同様に試料を載置する試料台の温度を、試料台内部に供給する冷媒の温度を調節することで所望の値に調節するものであって、試料の処理を開始する前に試料台の温度を処理中の温度にして、冷媒の温度を低下させつつ試料台の温度を一定にして試料台内部の電極に高周波電力の印加を開始するものが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−286733号公報
【特許文献2】特開2006−351887号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
試料を処理した枚数が進行するにつれて、真空容器内部に配置された処理室の内壁面には、処理に伴って生成された生成物が付着して堆積していく。このような付着物は、堆積量が大きくなるとその一部は部材表面から剥がれて処理室内を移動して他の部材の表面を介することも含め、最終的に試料の表面に付着する。このような付着物は異物として試料を汚染し処理の歩留まりを低下させてしまう。
【0007】
このような付着物は、試料の処理が終了した後、試料を試料台上から搬出させ、次のエッチング処理を開始するまでの時間に、試料が載せられていない試料台の表面にも付着して、その後載せられた試料の裏面に付着して試料を汚染してしまう。このような付着物による悪影響を防ぐには、生成物の試料台への付着を抑制することが必要であるが、この点について上記従来技術は十分に考慮されていなかった。
【0008】
つまり、エッチング処理中はウエハから反応生成が放出されるが、一部は排気系を通じて系外に排出されるものの一部は、反応容器壁に付着残留し、エッチング処理が終わりウエハを搬出後、電極表面に反応生成物が再付着する。一回あたりの付着量は微量であるが、数千枚の着工を繰り返すと電極表面は付着物で覆われ、異物発生の原因となっていた。また、電極表面の面粗さが付着物で変動することで、ウエハと電極表面の熱通過率が変化し、ウエハ温度が長期的に変動することに起因してエッチング形状変動を引き起こしていた。
【0009】
すなわち、上記従来技術では、エッチング処理時に発生した反応生成物が試料載置電極の表面に付着し、次のエッチング処理時の加工精度に影響を及ぼしてしまうという問題について考慮されていなかった。また、反応容器壁面の生成物蓄積を除去する目的で、ウエハの枚葉処理間に、容器内のドライクリーニングを実施する、いわゆるウエハ無しクリーニングを行う際においても、同様の反応生成物が試料載置電極の表面に付着する。これを抑制するため従来の技術では、処理が開始されていない時間(アイドリング時間)中に試料台の内部を循環する冷媒の温度を調節、もしくはアイドリングの前にプラズマクリーニング実施することが一般的であった。
【0010】
しかしながら、このような冷媒の温度の変更は、冷媒の熱容量が大きいため時間を要し、処理の効率を損なってしまっていた。さらに、プラズマクリーニングをアイドリング時間または処理の前に行うものでは、試料の汚染を抑制しようとしてその回数を多くすると処理の効率を損なってしまうものであった。すなわち、非処理時間に試料台の表面への反応生成物の付着を抑制しようとする従来の技術では処理のスループットを著しく低下させていた。
【0011】
さらにまた、被エッチング材料がSi系の材料を、HBr/Cl2/O2系のガス系もしくは、左記に組み合わせてSF6,CF4,CHF3等のフッ素系ガス系でエッチングする場合、エッチング処理終了後にウエハを搬出し、大気にさらすと、ウエハ表面に残留していたハロゲン元素と空気中の水分が反応して大量の異物付着として観測される現象があった。いわゆる成長異物現象とよぶ。これに対する防止策が求められていた。
【0012】
また、別の課題としては、被エッチング材料が多層の複合膜で形成されており、これらの複合膜を単一の反応容器で一貫エッチングする場合がある。このときある層のエッチングステップが終わり、次の層のエッチングステップの準備をするために、プラズマ放電を中断し、数秒から数十秒かけて、エッチングガスの入れ替え、圧力の再調整を行う場合がある。この準備時間中に、次ステップのエッチングには好ましくない、残ステップの残留ガスや反応生成物がウエハ表面に付着す問題があった。
【0013】
本発明の目的は、試料への汚染を抑制して処理の効率を向上させたプラズマ処理装置またはプラズマ処理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的は、真空処理容器内に配置された処理室内部に備えられその上部に配置された誘電体膜の上面に処理対象のウエハが載せられる試料台を有し、前記処理室内に生成したプラズマを用いて前記ウエハを処理するプラズマ処理装置またはプラズマ処理方法であって、前記試料台の内部に配置され内部に冷媒が通流する流路と、前記試料台内部に配置されこの試料台の温度を検知するセンサとを有し、前記ウエハの処理が終了した後で次のウエハの処理が開始されるまでの間において、前記センサからの出力に基づいて前記誘電体膜内部に配置された膜状のヒータの加熱を調節して前記処理室内にプラズマが形成されていない状態で前記誘電体膜の上面の温度を前記ウエハの処理中の温度より高い所定の値に増加させこれを維持した状態で前記処理が終了したウエハを前記上面から持ち上げる、または前記所定の値に増加させてこれを維持した状態で前記次のウエハを前記上面に載せた後にこの上面の温度を下げて前記次のウエハの処理を開始するプラズマ処理装置。真空容器内に配置された処理室内部に備えられその上方に処理対象の基板状の試料が載せられる試料台を有し、前記処理室内に生成したプラズマを用いて複数枚の前記試料を連続して処理するプラズマ処理装置であって、前記試料の処理の間の時間に前記試料台の温度を前記試料の処理中の温度より高い所定の値に調節することにより達成される。
【0015】
または、前記センサからの出力に基づいて前記ヒータに供給する電力を調節して前記誘電体膜上面の温度を前記所定の値に調節する制御部を備えたことにより達成される。さらに、前記所定の値が前記複数枚の前記試料の処理の条件と独立して予め定められたことにより達成される。
【0016】
また、上記目的は、複数の基板状の試料各々を、順次真空容器内部の処理室内に配置された試料台上に載せて、前記処理室内に供給した処理用ガスからプラズマを形成して当該試料上に配置された少なくとも1つの層を有する処理対象の膜を処理するプラズマ処理装置またはプラズマ処理方法であって、前記試料台がその上部に配置されその上面に前記試料が載せられる誘電体膜の内部に配置された膜状のヒータを有し、前記処理対象の膜の処理の終了後であって前記試料を前記試料台から取り外すまでの間の所定の期間、前記プラズマを前記処理室内に形成しない状態で前記ヒータを用いて前記誘電体膜の上面の温度を前記処理中の温度より高い所定の温度にした後、引き続き前記試料を前記試料台の上方に離脱させるものであって、前記所定の高い温度の値及び前記所定の期間は前記処理対象の膜の処理の終了後に前記試料の表面から前記処理ガスを構成する物質を揮発させるものに設定されたことにより達成される。
【0017】
また、前記処理対象の膜の処理はハロゲン系のガスを含む前記処理ガスを供給して行われ、前記所定の高い温度及び前記所定の期間が前記ハロゲン系のガスを構成する物質が揮発するように設定されることにより達成される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施例に係るプラズマ処理装置の構成の概略を模式的に示す縦断面図である。
【図2】図1に示す実施例のプラズマ処理装置の試料載置電極の構成の概略を示す縦断面図である。
【図3】図2に示す試料載置電極の制御システムの構成の概略を示すブロック図である。
【図4】図1に示す実施例に係るプラズマ処理装置が行うエッチング処理の条件を示す表である。
【図5】図1に示す実施例に係るプラズマ処理装置の工程の順序の例を示す図である。
【図6】図1に示す実施例のプラズマ処理装置の試料載置電極の温度の変化を示すグラフである。
【図7】図1に示す実施例に係るプラズマ処理装置の工程の順序の例を示す図である。
【図8】図1に示す実施例のプラズマ処理装置の試料載置電極の温度の変化を示すグラフである。
【図9】図1に示す実施例のプラズマ処理装置の試料載置電極の温度の変化を示すグラフである。
【図10】図1に示す実施例に係るプラズマ処理装置の工程の順序の例を示す図である。
【図11】図1に示す実施例のプラズマ処理装置の試料載置電極の温度の変化を示すグラフである。
【図12】図1に示す実施例のプラズマ処理装置の試料載置電極の温度の変化を示すグラフである。
【図13】図1に示す実施例のプラズマ処理装置の試料載置電極の温度の変化を示すグラフである。
【図14】図1に示す実施例に係るプラズマ処理装置の処理終了後の脱ガス工程を含む工程の順序の例を示す図である。
【図15】図14に示す実施例の試料載置電極の温度の変化を示すグラフである。
【図16】図1に示す実施例のプラズマ処理装置の処理に係る2つの処理ステップの一方のステップ終了後に次の処理ステップを開始するまでの工程の順序の流れの例を示す図である。
【図17】図16に示す実施例の試料載置電極の温度の変化を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
半導体集積回路の集積度が高くなるにつれて素子構造の微細化が進み、従来は単層膜で構成されていた素子が、特性向上の要求に応じて複数の膜種で積層化されることが多くなった。例えば配線では、従来はアルミニウム単層で構成されていた配線材料が信頼性向上と露光解像度の要求のため上層膜と下層膜を例えば窒化チタンとし、積層することが広く行われている。さらに最近ではトランジスタの高速化,低消費電力化の要求でゲート電極に対しても積層構造が採用されるようになって来ている。たとえば、代表的な構造は、レジストマスク/BARC/SiN/polySi/Ta/HfO2等である。
【0020】
これら積層構造をエッチングで一貫加工する場合には、試料載置電極を循環冷媒により温度調整している。これは、エッチング時にウエハを最適な温度に調整することで加工精度が得られるためである。エッチング処理終了後、ウエハを試料載置電極から搬出させ、次のエッチング処理を開始するまでのアイドリング(エッチング処理をしない)時間中も試料載置電極の循環冷媒温度はエッチング処理中の温度と同じである。このとき、試料載置電極の循環冷媒温度がエッチング処理装置を構成する部材より温度が低い場合、エッチング処理時に発生した反応生成物が試料載置電極に付着する。その後、次のエッチング処理のためウエハが試料載置電極に設置されると、ウエハと試料載置電極との間に反応生成物が付着していることにより、エッチング特性に影響を及ぼしていた。
【0021】
従来、アイドリング時間中は試料載置電極の循環冷媒温度を高温にすることで試料載置電極への反応生成物の付着を抑制していたが、循環冷媒温度及び試料載置電極全体の温度が反応生成物の付着を抑制するまでの温度上昇に10〜100分程度の時間を要し、かつ次のエッチング処理のために最適温度にするまでの時間も同程度を要していた。また、アイドリング時間中の試料載置電極への反応生成物の付着抑制のために、エッチング終了後、プロズマクリーニングを実施している。このように従来の技術では、アイドリング時間中の試料載置電極への反応生成物の付着抑制のため多大な時間を要しスループットを著しく低下させる。よって、試料載置電極への反応生成物の付着を抑制しつつ、スループットを低下させない手法が求められていた。
【0022】
さらにまた、被エッチング材料がSi系の材料を、HBr/Cl2/O2系のガス系もしくは、左記に組み合わせてSF6,CF4,CHF3等のフッ素系ガス系でエッチングする場合、エッチング処理終了後にウエハを搬出し、大気にさらすと、ウエハ表面に残留していたハロゲン元素と空気中の水分が反応して大量の異物付着として観測される現象があった。いわゆる成長異物現象とよぶ。これに対する防止策が求められていた。
【0023】
また、別の課題としては、被エッチング材料が多層の複合膜で形成されており、これらの複合膜を単一の反応容器で一貫エッチングする場合がある。このときある層のエッチングステップが終わり、次の層のエッチングステップの準備をするために、プラズマ放電を中断し、数秒から数十秒かけて、エッチングガスの入れ替え、圧力の再調整を行う場合がある。この準備時間中に、次ステップのエッチングには好ましくない、残ステップの残留ガスや反応生成物がウエハ表面に付着する問題があった。
【0024】
以下説明する本発明の実施例は、この工業的な要求に対応することを目的としてなされたものであり、その構成,使用方法,効果を以下図面を用いて説明する。
【実施例1】
【0025】
以下、本発明の実施例を図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施例に係るプラズマ処理装置の構成の概略を模式的に示す縦断面図である。
【0026】
この図において、本実施例のプラズマ処理装置では、マイクロ波源101により出力されたマイクロ波は導波管102により伝送される。処理室103には図示しない真空排気系とガス導入系が接続され、プラズマ処理に適した雰囲気,圧力に保持することができる。投入されたマイクロ波により、処理室103内のガスがプラズマ化され、被処理基板(以下ウエハと呼ぶ)104に所定のプラズマ処理を行うことができる。なお、プラズマの生成手段は、マイクロ波ではなく、高周波を用いた誘導結合手段、または高周波を用いた静電結合手段によるプラズマ生成手段でもよい。
【0027】
処理対象の試料である被処理基板(ウエハ)104は試料載置電極105上に設置され、接続されたバイアス電源107によりバイアス電位を加えることができる。これによりプラズマ中のイオンをウエハ104に引き込み、プラズマ処理を実行する。さらには電極には、試料と電極表面との熱伝導を確実にする熱伝達ガスであるHe導入系106,静電チャックのための直流電源108,ヒータ温度制御のための定電圧出力電源110,電極本体基材を冷却するために冷媒を温調循環させる温調器109が接続されている。定電圧出力電源110には出力電圧値を決める温度制御部111が接続されている。
【0028】
図2は図1の試料載置電極105の詳細模式断面図を示すものである。試料載置電極105は大きくわけてヘッドプレート201,クーリングプレート202からなる。ヘッドプレート201は絶縁材料からなり内部に加熱用のヒータ203が埋め込まれている。ヒータ203には図1に示された定電圧出力電源110が接続される。一方、クーリングプレート202には図1の温調器109によって温調された冷媒を循環させるための内部流路204が加工されている。クーリングプレート202の一部には小径の孔が加工されて温度センサ205が埋め込まれており、クーリングプレート202との間は良好な熱伝導を確保できるようシリコングリース206を介して接触させている。
【0029】
また、ヘッドプレート201は、絶縁材料とヒータ抵抗材料とを溶射により積層した膜構造としても良い。この場合はシリコングリース等のプレート間接着剤は不要となる。
【0030】
図3は、図2に示すヒータ203に電力を供給する電源を制御する温度制御部のブロック図を示したものである。電気抵抗体から構成されたヒータ抵抗301に接続された定電圧出力電源302は、演算器304からの電圧命令を受けヒータ抵抗301に電圧を印加することで温度を制御する。演算器304の電圧命令は、電流モニタ303,温度センサ306からの入力信号により設定温度305になるよう電圧指令を出力する。その結果によりウエハ104もしくは試料載置電極105を所望の温度にコントロールする。このように温度制御部はひとつの信号ループで構成されている。
【0031】
上記のようなヒータ203を内蔵した試料載置電極105では、試料載置電極105表面の温度変更時の応答速度は、ひとつの設計例によれば、5〜20℃/秒にすることが出来る。この場合たとえば、ヒータ203に供給される電力は最大2000〜5000Wのものを用い、またクーリングプレート内に供給される冷媒の温度を0〜40℃に維持することにより、温度上昇・下降ともに同様の応答速度にすることが出来る。
【0032】
次に本実施例において試料の処理を行っていない時間であるアイドリング時間中、試料載置電極105中のヒータ203(ヒータ抵抗301)に電力を供給し、試料載置電極105の温度を上昇させ、反応生成物の付着を抑制する方法について実施例を説明する。まず、エッチング処理終了後、試料載置電極105からウエハ104の搬出を開始する。ウエハ104の搬出は図示しない試料載置電極105内に備えられ上下に移動する複数のプッシャピンが試料載置電極105内部に先端を含め収納された状態から上方に移動してウエハ104を試料載置電極105のヘッドプレート201上面からその上方に引き剥して持ち上げて所定の距離だけあけて保持した状態で、図示しない搬送用のロボットのアームがウエハ104下方に進入して停止し、プッシャピンが下方に移動してウエハ104をアーム上面に移して行われる。
【0033】
このような試料載置電極105にウエハ104が無い状態でプラズマによりウエハ104の処理が行われていない時間、すなわちアイドリング時間中にヒータ203に電圧を印加する。図3に示されるように定電圧電源302からヒータ抵抗301に印加する電圧は、温度センサ306から演算器304で信号ループで制御されるため、ヒータ抵抗301から構成されるヒータ203を内包するヘッドプレート201を備えた試料載置電極105の上面は設定温度305まで短時間、例えば5乃至10秒以内で到達しその後安定的に制御される。なお、設定温度は、反応生成物が付着し難い或いは反応生成物が揮発するだけ十分に高温な設定温度が望ましく、アイドリング時間中は常に試料載置電極105上面またはウエハ104を設定温度で保持する。その後、次のエッチング処理を開始する直前に試料載置電極105中のヒータ203への電力供給を遮断し、エッチング処理に適した温度に調整する。
【0034】
反応生成物の付着防止に好適な試料載置電極105またはウエハ104の温度は、被エッチング材料ならびに使用エッチングガス系によって異なるが、Si系の被エッチング材料の場合、40〜120℃、メタル系の被エッチング材料の場合も同様に40〜120℃である。
【0035】
アイドリングの間に試料載置電極105の温度が調節される値は、使用者が処理する対象のウエハ104表面の膜の種類や構造に応じて予め定められたものを記憶した図示しない記憶装置から通信手段を介して入手して、これを実現するようにヒータ203の動作を調節しても良い。また、ウエハ104を処理する複数の条件を含む動作の制御のための指令データ(レシピ)中に予め試料載置電極105のアイドリング時間中の温度を含めて、プラズマ処理装置の制御器111を含む制御装置がこれに基づいてヒータ203を制御しても良い。
【0036】
本実施例では、アイドリング中の試料載置電極105またはその上面の温度は、その前後に処理されるウエハ104の処理の温度を含む処理の条件や処理中の装置の状態に関わらず設定することができる。例えば、プラズマ処理装置の各部に配置されたセンサからの信号を受信した制御装置が、これらの信号から検出されたシステムパラメータに基づいて調節する温度の値を算出、或いは記憶装置から読み出しても良い。このため、ウエハ104処理中のプラズマ処理装置の動作のモードと処理間のアイドリング中の動作のモードとは独立して設定される。以下説明する実施例において、アイドリング中に試料載置台105が調節されて実現される温度は、ウエハ104の処理中の温度によらず複数のウエハ104の間で一定の温度に設定される。
【0037】
次に本実施例を用いて試料載置電極105表面の反応生成物の抑制効果を確認した。まず、図4に示すエッチング処理条件によりシリコンベアウエハを25枚連続処理する。その後、アイドリング時間中に試料載置電極105上に付着する反応生成物の量を擬似的に検出するため、エッチング処理をしていないシリコンベアウエハを試料載置電極105上に設置して実験した。アイドリング時間は24時間とし、アイドリング時間中にシリコンベアウエハに付着する反応生成物の膜厚を光学系の膜厚測定器にて測定した。アイドリング時間中の試料載置電極105本体を冷却する冷媒温度は図4に示すエッチング処理条件と同じとした。エッチング処理中はヒータ抵抗に電圧は印加せず、試料載置電極105本体を冷却する冷媒による温度制御のみとした。
【0038】
なお、本実施例を適用した場合のアイドリング時間中の試料載置電極105の設定温度は40℃とした。本実施例を適応しない場合、アイドリング時間中にシリコンベアウエハ上に付着する反応生成物の付着膜厚は30nmであった。これに対し、本実施例を適応した場合のアイドリング時間中の反応生成物の付着膜厚は0nmであった。よって実際の試料載置電極105の表面に付着する反応生成物の付着も試料載置電極105の温度を40℃以上に設定することにより抑制できると考える。また、本実施例をロット内のウエハ無しクリーニングに適用した場合においても同様の効果が得られた。
【0039】
このように、実際に実施例の温度制御を実際の積層膜の加工に適用した結果、長時間のアイドリング時間後でも垂直で転写誤差の少ない加工形状を得ることができた。また、連続エッチング処理時における短時間のウエハ104搬出,搬入時のアイドリング時間中、及びウエハ無しロット内クリーニング時にも適用した結果、同様の効果が得られた。
【0040】
次に、ロット間のエッチング処理未着工時に適用した場合の例を説明する。図5に、ロット間の処理工程の例を模式的に示す。ロット処理終了から次ロット処理開始までのロット間のエッチング処理未着工時に、ヒータ203により試料載置電極105の温度を制御した。図6に、ロット間のヒータ203による試料載置電極105の温度制御例を示す。本実施例では、ロット処理終了時までは試料載置電極105温度をエッチング処理に適した20℃とし、ロット処理終了と同時に試料載置電極105温度をヒータにより瞬時に40℃まで上昇させた。ロット間のエッチング処理未着工時は、ヒータにより試料載置電極105温度を40℃に保ち、次ロット処理開始と同時にエッチング処理に適した20℃まで温度を低下させた。このように、ロット間のエッチング処理未着工時に試料載置電極105を高温にすることで、試料載置電極105表面に付着する反応生成物を抑制することができた。
【0041】
次に、ロット内に適用した場合の例を説明する。図7にロット内の処理工程の例を模式的に示す。被処理基板のエッチング終了後から、次被処理基板のエッチング処理開始までのエッチング処理未着工時間に、ヒータにより試料載置電極105の温度を制御した。図8にロット内のヒータによる試料載置電極105の温度制御例を示す。本実施例では、エッチング処理開始時は試料載置電極105温度をエッチング処理に適した20℃とし、被処理基板のエッチング処理終了と同時に試料載置電極105温度をヒータにより瞬時に40℃まで上昇させた。ロット内のエッチング処理未着工時は、ヒータにより試料載置電極105を40℃に保ち、次被処理基板のエッチング処理開始と同時にエッチング処理に適した20℃まで温度を低下させた。
【0042】
図9にロット内処理間のヒータによる試料載置電極105の温度制御例を示す。前記した通り、被処理基板のエッチング処理終了と同時に試料載置電極105温度を瞬時に上昇させるが、図9中の破線で示すように、被処理基板のエッチング処理終了後、被処理基板を試料載置電極105上から搬出すると同時に、試料載置電極105温度をヒータにより瞬時に40℃まで上昇させても良い。また、次被処理基板のエッチング処理開始と同時にエッチング処理に適した20℃まで温度を低下させるが、図9中の破線で示すように、次処理基板を試料載置電極105上に設置すると同時に、エッチング処理に適した20℃まで温度を低下させても良い。このように、ロット内のエッチング処理未着工時に試料載置電極105を高温にすることで、試料載置電極105表面に付着する反応生成物を抑制することができた。
【0043】
次に、ロット内ウエハ無しクリーニングに適用した例を説明する。図10にロット内ウエハ無しクリーニングの工程を示す。被処理基板のエッチング終了後から、次被処理基板のエッチング処理開始までのウエハ無しクリーニング時にヒータにより試料載置電極105の温度を制御した。図11にロット内ウエハ無しクリーニング時のヒータによる試料載置電極105の温度制御例を示す。本実施例では、エッチング処理開始時は試料載置電極105温度をエッチング処理に適した20℃とし、被処理基板のエッチング処理終了と同時に試料載置電極105温度をヒータにより瞬時に40℃まで上昇させた。ロット内のウエハ無しクリーニング時は、ヒータにより試料載置電極105を40℃に保ち、次被処理基板のエッチング処理開始と同時にエッチング処理に適した20℃まで温度を低下させた。
【0044】
さらに、図12にロット内処理間のウエハ無しクリーニング時のヒータによる試料載置電極105の温度制御例を示す。前記した通り、被処理基板のエッチング処理終了と同時に試料載置電極105の温度を瞬時に上昇させるが、図12中の破線で示すように、被処理基板のエッチング処理終了後、被処理基板を試料載置電極105上から搬出すると同時に、試料載置電極105の温度をヒータにより瞬時に40℃まで上昇させても良い。また、次被処理基板のエッチング処理開始と同時にエッチング処理に適した20℃まで温度を低下させるが、図12中の破線で示すように、次処理基板を試料載置電極105上に設置すると同時に、エッチング処理に適した20℃まで温度を低下させても良い。このように、ロット内ウエハ無しクリーニング時に試料載置電極105を高温にすることで、試料載置電極105表面に付着する反応生成物を抑制することができた。
【0045】
次に、ロット内でn枚ごとにエッチング処理時の試料載置電極105温度が変更される場合の実施例を示す。図13に温度制御例を示す。n枚目エッチング処理時の最適温度が20℃の場合、n枚目エッチング処理前の処理未着工時の試料載置電極105温度は40℃に保った。n+1枚目のエッチング処理時の最適温度が50℃の場合、エッチング処理前の処理未着工時の試料載置電極105温度は50℃に保った。なお、図13中の破線で示すようにn+1枚目のエッチング処理開始までは40℃に保っておき、エッチング処理開始と同時にヒータによりエッチング処理に適した50℃に温度を上昇させても良い。このように、ロット内でn枚ごとにエッチング処理時の試料載置電極105温度が変更される場合でも、試料載置電極105表面に付着する反応生成物を抑制することができた。
【0046】
次に、ウエハ104処理後に、ウエハ104に付着した処理ガス起因の成長異物の抑制に関する実施例を示す。図14にエッチング処理終了後の脱ガス工程の例を示す。図15にエッチング終了後の脱ガス処理工程の場合の温度制御例を示す。本例では、エッチング処理終了時の温度が40℃であったとして、放電オフ後、電極温度を160℃まで上昇させ、この温度を所定の時間N秒、例えば15秒間維持している。この後にウエハ104を試料載置電極105の上面から離脱させて搬出する。
【0047】
このような構成は、HBrやBCl3またはSF6,CF4,CHF3等のハロゲン系ガスを含むガス系をエッチング処理ガスとして用いる場合、ウエハ104表面にガスが付着残留し、大気に取り出した後、大気水分と反応して、腐食,異物の原因となっていたという問題を抑制するために備えられた。従来の技術では、ヒーティングチャンバのような加熱用の容器を用いてそこで吸着ガスの脱ガスが行われていた。この技術では、チャンバ数が増大し、装置コストが増大する欠点を有していた。本実施例では、任意のウエハ104の処理の後で次の処理を行う前にウエハ104を載せた試料載置電極105の表面を上昇させてウエハ104上の残留した上記ガスの物質を揮発させて遊離することで腐食の生起を抑制している。ここで、処理終了後の必要な温度上昇は、条件によってことなるが、80〜160℃が適当である。高温維持する時間も条件によって異なるが、10乃至100秒が好適である。
【0048】
次に、ウエハ104上の膜構造を連なった複数のステップで処理を行う場合にステップ同士の間の準備期間にウエハ104または試料載置電極105の温度を切り替える実施例を示す。図16に2つの処理ステップの一方のステップ終了後に次の処理ステップを開始するまでの動作の流れを示す。図17に図16の動作においてステップ同士の間の放電の中断を含むウエハ104または試料載置電極105の温度の制御例を示す。
【0049】
本実施例では、第Nステップ処理終了時の温度が40℃であったとして、第Nステップの処理に係る放電を停止してプラズマを消失させた後、試料載置電極105の温度を60℃まで上昇させてこの温度を所定時間、例えば15秒間維持している。このステップ間切り替え時の放電の中断は、上下に積層された複数の膜構造を連続的にエッチング処理するものであって、例えばBARCからなる膜のエッチングを行う処理ステップの後、次に下方のSiNからなる膜を処理するステップに切り替える場合や、上方のSiN膜層をエッチングするステップの後に次の処理ステップとしてのpolySi(ポリシリコン)膜層のエッチングを行う処理ステップに切り替える場合等において実施される。
【0050】
放電中断の際に、処理室103内に存在する前のステップに用いた残留ガスを排気し、処理室103内を次のステップにおいて用いられるガスによる雰囲気に調整すること、さらに前ステップの反応生成ガス雰囲気を排気することが行われる。ここで、放電中断中のこのようなガス切り替えを、それまでのステップのままの電極温度で実施すると、ウエハ104に吸着した反応生成物や残留エッチングガスが、離脱せずに残留してしまい切り替えが不十分となって後のステップに係る処理に悪影響が及ぶという問題が生じる虞が有る。
【0051】
本実施例では、放電中断の間に試料載置電極105の温度を上昇させて試料載置電極105またはその上面に載せられたウエハ104の温度を高温にして維持することにより、ウエハ104上面に吸着または滞留している前ステップで用いられたガスやこれに係る生成物が迅速に除去される。放電中断中の温度は条件によって異なるが、本例では60〜120℃に設定され、これが維持される時間も条件によって異なるが、10〜20秒に設定されている。
【0052】
上記実施例に説明した温度制御を実際の積層膜の加工に適用した結果、長時間のアイドリング時間後でも垂直で転写誤差の少ない加工形状を得ることができた。また、連続エッチング処理時における短時間のウエハ104搬出,搬入時のアイドリング時間中、及びウエハ無しロット内クリーニング時にも適用した結果、同様の効果が得られた。
【0053】
本発明によれば従来技術を用いた場合に比べて高スループットかつパターン転写精度の高いエッチングを行うことができた。
【符号の説明】
【0054】
101 マイクロ波源
102 導波管
103 処理室
104 被処理基板
105 試料載置電極
106 He供給系
107 バイアス電源
108 静電吸着電源
109 温調器
110 定電圧電源
111 制御器
201 ヘッドプレート
202 クーリングプレート
203 ヒータ
204 冷媒流路
205 温度センサ
206 シリコングリース。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
真空処理容器内に配置された処理室内部に備えられその上部に配置された誘電体膜の上面に処理対象のウエハが載せられる試料台を有し、前記処理室内に生成したプラズマを用いて前記ウエハを処理するプラズマ処理装置であって、
前記試料台の内部に配置され内部に冷媒が通流する流路と、前記試料台内部に配置されこの試料台の温度を検知するセンサとを有し、
前記ウエハの処理が終了した後で次のウエハの処理が開始されるまでの間において、前記センサからの出力に基づいて前記誘電体膜内部に配置された膜状のヒータの加熱を調節して前記処理室内にプラズマが形成されていない状態で前記誘電体膜の上面の温度を前記ウエハの処理中の温度より高い所定の値に増加させこれを維持した状態で前記処理が終了したウエハを前記上面から持ち上げる、または前記所定の値に増加させてこれを維持した状態で前記次のウエハを前記上面に載せた後にこの上面の温度を下げて前記次のウエハの処理を開始するプラズマ処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載のプラズマ処理装置であって、前記センサからの出力に基づいて前記ヒータに供給する電力を調節して前記誘電体膜上面の温度を前記所定の値に調節する制御部を備えたプラズマ処理装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載のプラズマ処理装置であって、前記所定の値が前記複数枚の前記試料の処理の条件と独立して予め定められたプラズマ処理装置。
【請求項4】
真空処理容器内に配置された処理室内部に備えられた試料台の上部に配置された誘電体膜の上面に処理対象の基板状のウエハを載せ前記処理室内に生成したプラズマを用いて前記ウエハを処理するプラズマ処理方法であって、
前記試料台は内部に配置され内部に冷媒が通流する流路と、前記試料台内部に配置されこの試料台の温度を検知するセンサとを有し、
前記ウエハの処理が終了した後で次のウエハの処理が開始されるまでの間において、前記試料台内部に配置されたヒータを用いて前記処理室内にプラズマが形成されていない状態で前記誘電体膜の上面の温度を前記ウエハの処理中の温度より高い所定の値に増加させこの所定の値を維持した状態で前記処理が終了したウエハを前記上面から持ち上げる、または前記所定の値に増加させてこれを維持した状態で前記次のウエハを前記上面に載せた後にこの上面の温度を下げて前記次のウエハの処理を開始するプラズマ処理方法。
【請求項5】
請求項4に記載のプラズマ処理方法であって、前記所定の値が前記複数枚の前記試料の処理の条件と独立して予め定められたプラズマ処理方法。
【請求項6】
複数の基板状の試料各々を、順次真空容器内部の処理室内に配置された試料台上に載せて、前記処理室内に供給した処理用ガスからプラズマを形成して当該試料上に配置された少なくとも1つの層を有する処理対象の膜を処理するプラズマ処理装置であって、
前記試料台がその上部に配置されその上面に前記試料が載せられる誘電体膜の内部に配置された膜状のヒータを有し、
前記処理対象の膜の処理の終了後であって前記試料を前記試料台から取り外すまでの間の所定の期間、前記プラズマを前記処理室内に形成しない状態で前記ヒータを用いて前記誘電体膜の上面の温度を前記処理中の温度より高い所定の温度にした後、引き続き前記試料を前記試料台の上方に離脱させるものであって、
前記所定の高い温度の値及び前記所定の期間は前記処理対象の膜の処理の終了後に前記試料の表面から前記処理ガスを構成する物質を揮発させるものに設定されたプラズマ処理装置。
【請求項7】
請求項6に記載のプラズマ処理装置であって、前記処理対象の膜の処理はハロゲン系のガスを含む前記処理ガスを供給して行われ、前記所定の高い温度及び前記所定の期間が前記ハロゲン系のガスを構成する物質が揮発するように設定されるプラズマ処理装置。
【請求項8】
複数の基板状の試料各々を、順次真空容器内部の処理室内に配置された試料台上に載せて、前記処理室内に供給した処理用ガスからプラズマを形成して当該試料上に配置された少なくとも1つの層を有する処理対象の膜を処理するプラズマ処理方法であって、
前記試料台がその上部に配置されその上面に前記試料が載せられる誘電体膜の内部に配置された膜状のヒータを有し、
前記処理対象の膜の処理の終了後であって前記試料を前記試料台から取り外すまでの間の所定の期間、前記プラズマを前記処理室内に形成しない状態で前記ヒータを用いて前記誘電体膜の上面の温度を前記処理中の温度より高い所定の温度にした後、引き続き前記試料を前記試料台の上方に離脱させるステップを備え、
前記所定の高い温度の値及び前記所定の期間は前記処理対象の膜の処理の終了後に前記試料の表面から前記処理ガスを構成する物質を揮発させるものに設定されたプラズマ処理方法。
【請求項9】
請求項8に記載のプラズマ処理方法であって、前記処理対象の膜の処理はハロゲン系のガスを含む前記処理ガスを供給して行われ、前記所定の高い温度及び前記所定の期間が前記ハロゲン系のガスを構成する物質が揮発するように設定されるプラズマ処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2013−8987(P2013−8987A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−181985(P2012−181985)
【出願日】平成24年8月21日(2012.8.21)
【分割の表示】特願2008−15755(P2008−15755)の分割
【原出願日】平成20年1月28日(2008.1.28)
【出願人】(501387839)株式会社日立ハイテクノロジーズ (4,325)
【Fターム(参考)】