プラントの管理装置
【課題】許可された時間及び許可された機器以外は操作をできないようにして機器操作の管理の信頼性の向上を図ることのできるプラントの管理装置を得る。
【解決手段】認証サーバ装置2は、室内受信機8及び室外受信機9が入室者である操作者の持つIDカードのID番号を読み取る。認証サーバ装置2は、ID番号と、当該操作者についての入室及び機器操作スケジュール管理データと、操作者のレベルに応じて操作が許可されているか否かをプラントの機器ごとに定めた操作許可レベルマスタと、に基づいて、操作者に対して操作が許可されている時間及び機器を決定し、許可されていない時間及び許可されていない機器の操作をできないようにした。
【解決手段】認証サーバ装置2は、室内受信機8及び室外受信機9が入室者である操作者の持つIDカードのID番号を読み取る。認証サーバ装置2は、ID番号と、当該操作者についての入室及び機器操作スケジュール管理データと、操作者のレベルに応じて操作が許可されているか否かをプラントの機器ごとに定めた操作許可レベルマスタと、に基づいて、操作者に対して操作が許可されている時間及び機器を決定し、許可されていない時間及び許可されていない機器の操作をできないようにした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラントの機器の操作の管理を行うプラントの管理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、プラントの現場電気室へ入ることができた入室者は、誰でも動力制御盤の盤面からプラントの機器の操作を制限なく行うことができる。通常、管理者が電気室の入退室用扉に鍵をかけることで、不正な人間が出入りできないようにしている。現場電気室では、工事や機器のメンテナンスのために、不特定多数の人間が出入りすることがある。工事中等は、作業者に部屋の管理を委託し、鍵を貸与しておくことがある。
また、生産機器管理装置において、IDカードの所有者が社員か否か判断され、社員であれば警報部が鳴らず、選択部の操作が可能となる。さらに、IDカード中の操作習得レベル情報に基づき電子部品装着機の操作可能な操作ボタンの数が制限され、IDカードの所有者個人の技術レベルに応じた電子部品装着機の操作が可能となるので、未熟者の操作によって粗悪品が生産されることはないものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開平10−334202号公報(段落番号0013及び図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のようなものにおいては、悪意をもった侵入者が電気室へ入室して動力制御盤から機器の操作を行い故意に機器を破壊することを防止でき、また経験の少ない者が危険な操作を行うことを防止できる。しかし、電気室の管理は、通常、複数の操作者が交替で担当していることから、ある操作者が自己の担当時間外であっても電気室に入室し、機器の操作を行える。そのため、ある操作者が意図的に停止や運転を開始した機器を、別の操作者が誤って自己の担当時間外に運転したり停止したりするおそれがある。
この発明は上記のような問題点を解決して、操作者は許可された時間及び許可された機器以外は機器の操作をできないようにして機器操作の管理の信頼性の向上を図ることのできるプラントの管理装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明に係るプラントの管理装置においては、操作手段を介してプラント設備の複数の機器を操作する操作者を特定する操作者識別情報に基づき機器の操作を許可するか否かを操作者に対応して機器ごとに定めた機器操作許可レベルを記憶する機器操作許可レベル記憶手段と、時間に対応させて操作者について機器操作許可レベルを定めた機器操作許可スケジュールデータを記憶する機器操作許可スケジュールデータ記憶手段と、操作者識別情報と機器操作許可レベルと機器操作許可スケジュールデータとに基づいて操作者について時間に対応させて機器の操作の可否を決定する機器操作可否決定手段を備えたものである。
【発明の効果】
【0006】
この発明は、操作手段を介してプラント設備の複数の機器を操作する操作者を特定する操作者識別情報に基づき機器の操作を許可するか否かを操作者に対応して機器ごとに定めた機器操作許可レベルを記憶する機器操作許可レベル記憶手段と、時間に対応させて操作者について機器操作許可レベルを定めた機器操作許可スケジュールデータを記憶する機器操作許可スケジュールデータ記憶手段と、操作者識別情報と機器操作許可レベルと機器操作許可スケジュールデータとに基づいて操作者について時間に対応させて機器の操作の可否を決定する機器操作可否決定手段を備えたものであるので、操作者は許可された時間及び許可された機器以外は機器の操作をできないようにして機器操作の管理の信頼性の向上を図ることのできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
実施の形態1.
図1〜図4は、この発明を実施するための実施の形態1を示すものであり、図1はプラントの管理装置の構成を示す構成図、図2は認証サーバ装置の詳細及びプラントコントローラとの接続を示す詳細構成図、図3は入室及び機器操作スケジュール管理データの例を示す管理図、図4は機器操作許可レベルのマスタ例を示す説明図、図5は動作を示すフローチャートである。図1において、プラントの管理装置は、中央監視室100に設置されたセキュリティシステム用のディスプレイ装置1、セキュリティ情報を処理する認証サーバ装置2、現場電気室200の入退室用ドア201に設けられた電子錠6、現場電気室内のIDカードを認識するための読み取り手段としての室内受信機8、現場電気室外のIDカードを認識するための別の読み取り手段としての室外受信機9を有する。なお、IDカード及びID番号がこの発明の操作者識別情報記録手段及び操作者識別情報である。
【0008】
図2に示すように、認証サーバ装置2は認証サーバ本体2a、マウス2b、キーボード2cを有する。認証サーバ本体2aは、LANケーブル3、ハブ4、トランシーバ機器5を介して後述のプラントコントローラ10aに接続されている。また、認証サーバ本体2aはLANケーブル3を介して室内及び室外受信機8,9と接続されている。トランシーバ機器5は、トランシーバケーブル5a、トランシーバ5b、同軸ケーブル5c、アダプタ5dを有し、図2に示すようにハブ4とプラントコントローラ10aを接続している。なお、認証サーバ本体2aがこの発明における機器操作許可レベル記憶手段、機器操作許可スケジュールデータ記憶手段、機器操作可否決定手段、及び施錠制御装置の機能を有している。
【0009】
図1において、現場電気室200に設置されたプラントの制御装置は、プラントコントローラ10aを有するコントローラ盤10、配電盤11、動力制御盤12、及び中央監視室200に設置された中央監視装置14を有する。そして、動力制御盤12には、符号を付していないが機器起動スイッチ、ブレーカ、コンタクタが設けられ、コンタクタを介して甲、乙、・・・等の機器16,17,・・・・が接続されている。
【0010】
図3に、機器操作許可スケジュールデータとしての入室及び機器操作スケジュール管理データの設定例を示す。縦方向にはID番号、入室許可時間、機器操作許可時間、機器操作許可レベル、横方向には設定時間を示す。図3のようにID番号ごとに操作許可時間を設定することにより、操作者が複数で操作権限を限定する必要がある機器に対しての管理が行える。ある操作者が意図的に停止した機器を、別の操作者が自己の担当時間外に誤って運転するようなことを防ぐことができる。交替制で管理するような設備においては、交替時間にあわせて許可時間を設定することができる。また、同一のID番号の操作者について許可時間帯によって機器操作許可レベルの異なる設定が可能である。
【0011】
図4に機器操作許可レベルとしての機器操作許可レベルマスタの設定例を示す。この機器操作許可レベルマスタは、縦方向にはプラントに対する習熟度によって機器操作許可レベルA〜Hを定め、横方向には機器操作許可レベルA〜H機器名に対応させて甲機器〜辛機器のうちどの機器の操作を許可するかを定めている。プラントを熟知した熟練の操作者に対しては、全ての機器操作が行える機器操作許可レベルAを設定する。その他の操作者は管理の担当範囲やプラントに対する習熟度によって操作できる機器に制限を加える。全ての操作者に適用できるように図4に示すような機器操作許可レベルマスタを作成しておく。
【0012】
次に動作について図5のフローチャートにより説明する。
図示しないIDカードを所持した操作者が現場電気室200(図1)の外から現場電気室200の入退室用ドア201に近づくと室外受信機9がIDカードを検出したどうか判定しID番号を認証サーバ本体2aへ送信する(ステップS1)。操作者が室内に入室すると室内受信機8がIDカードを検出したどうか判定しID番号を認証サーバ本体2aへ送信する(ステップS2)。ID認証サーバ本体2aには図3のスケジュール管理データが登録されているので、送信されてきたID番号と照らし合わせて、問題なければすなわちOKであれば(ステップS3)、現在の時間が当該IDカードに記憶された機器操作許可時間帯か否か判定する(ステップS4)。
【0013】
ステップS4において、機器操作許可時間帯であれば、図3の入室及び機器操作スケジュール管理データから当該ID番号対応の操作者の機器操作許可レベルを検索し(ステップS5)、図4の機器操作許可レベルマスタから機器操作許可レベルに対応した操作許可機器を抽出し(ステップS6)、操作機器の可否を決定し操作許可機器に関する操作許可指令を出力する(ステップS7)。なお、ステップS4において入室許可時間帯でなければ、ステップS1へ戻る。操作許可の得られている機器については、動力制御盤12に設けられた起動スイッチからの操作が有効となり、コンタクタを励磁して電力を供給し機器を起動することが可能な状態となる。操作が許可されていない機器であれば起動スイッチからの操作を無効にし、許可された時間の許可されている機器以外の機器を起動あるいは停止できないようにする。
【0014】
図3、図4の例では、ID番号0001の操作者が05/07/15 7:00に入室した場合、機器操作許可時間内に該当し、機器操作許可レベルはBであるために乙機器〜辛機器までが操作可能である。操作者が退室する場合は、図1の室内受信機8がIDカードを検出したか否か判定し(ステップS8)、検出した場合に操作許可指令出力を停止し(ステップS9)、操作者が退室する(ステップS10)。
【0015】
以上のように、この実施の形態によれば、機器操作許可時間と機器操作許可レベルを任意に設定可能としており、操作者は許可された時間及び許可された機器以外は機器の操作をできないようにして、機器操作の管理の信頼性の向上を図ることのできる。また、ある時間帯において、誰がどのような操作、例えばどのような機器が操作可能であるかが明確であり、先に行われた機器の操作を後の操作者が誤って取り消して他の状態にしてしまうことを防止できる。従って、プラントの機器の操作の管理の信頼性を向上させることができる。
【0016】
実施の形態2.
図6及び図7はこの発明の実施の形態2を示すものであり、図6はプラントの管理装置の構成を示す構成図、図7はイベント表示を示すイベント表示画面図である。図6において、プラントの管理装置に認証サーバ装置22が設けられている。その他の構成については、図1に示した実施の形態1と同様のものであるので、相当するものに同じ符号を付して説明を省略する。
【0017】
次に、動作について説明する。図6において、認証サーバ装置22の図示しない認証サーバ本体が、操作者が入室した時に室内受信機9が検出したID番号を、プラントを監視している中央監視装置14にプラントコントローラ10a経由で送信する。中央監視装置14は、その間に手動操作した機器について、該当のID番号の操作者が操作したと認識し、イベント表示画面に当該ID番号と操作者の名前を表示する。同時に操作者の履歴を記録する。イベント表示画面は、例えば図7のように、イベントの発生日時、機器名称、モード、機器の状態、操作者のID番号が表示される。従来の操作履歴記録装置では、時間と機器の状態(運転、停止、故障)の履歴を記録するのみであるが、本実施の形態では、誰の操作によるものかが、検出したID番号で特定でき、当該操作と操作者が時間とともに記録される。プラント設備において操作者の操作に起因する事故が発生した場合に、操作者を特定することができ、原因究明や再発防止に資することができる。
【0018】
実施の形態3.
図8〜図13はこの発明の実施の形態3を示すものであり、図8はプラントの管理装置の構成を示す構成図、図9は現場電気室の機器配置を示す機器配置図、図10〜図13は、室外及び室内受信機の受信エリアを説明するための説明図である。図8において、プラントの管理装置に認証サーバ装置32が設けられている。また、図9に示すように、現場電気室200内に動力制御盤12が配設されている。なお、動力制御盤12の扉12aに電子錠12bが取り付けられている。現場電気室200の入退室用ドア201には電子錠6が取り付けられている。また、入退室用ドア201近傍の室内側及び室外側に、室内及び室外受信機8,9が取り付けられている。その他の構成については、図1に示した実施の形態1と同様のものであるので、相当するものに同じ符号を付して説明を省略する。
【0019】
次に、操作者の入退室の検出について図10〜図13によって説明する。
この実施の形態では、検出するID番号から、あらかじめ設定された操作者か否かを認証サーバ装置32の図示しない施錠制御手段としての認証サーバ本体が認識し、自動で入退室用ドア201の施錠、開錠が行われる。図9において室外受信機9がIDカードを検出すると、そのIDカードのID番号の情報が認証サーバ装置32へ送られる。認証サーバ装置32はあらかじめ設定されているID番号から入室及び機器操作スケジュール管理データ中の入室許可時間を参照し、ID番号が開錠に該当するものであれば、入退室用ドア201の電子錠6に開錠指令を出す。
【0020】
さらに、ID番号が開錠に該当する場合の施錠、開錠の制御について詳細に説明する。図10にIDカードを所持した操作者が、入退室用ドア201の室外側の前に止まった状態を示す。操作者が入退室用ドア201に接近し受信エリアORAに入ると室外側に取り付けた室外受信機9がIDカードを検出する。認証サーバ32が開錠に該当するID番号であることを確認した場合、所定時間経過後に電子錠6に開錠指令を出力する。開錠に該当しない場合は、電子錠6は施錠したままである。図11に、操作者が入退室用ドア201の室外側の前に止まった後、入退室用ドア201から離れていく場合を示す。操作者が入退室用ドア201に接近すると室外受信器9がIDカードを検出し電子錠6を開錠する。その後、操作者が入退室用ドア201から離れると室外受信機がIDカードを検出しなくなり、所定時間経過後に施錠指令を出し電子錠6を施錠する。
【0021】
図12に操作者が入室する場合を示す。操作者が入退室用ドア201に接近し受信エリアORAに入ることにより、室外受信器9がIDカードのID番号を読み取り、認証サーバ32に登録されたID番号であれば入退室用ドア201の電子錠6を開錠する。入室直後は室内受信機8の受信エリアIRAにいるので、室内受信器8がIDカードを検出後、開錠継続指令を出力し開錠状態を保持する。保持する目的は、入室後にIDカードを携行する操作者が室内受信器8の受信エリアIRAを出入りすることで施錠、開錠動作が頻繁に起こらないようにするためである。図13に操作者が退室する場合を示す。室内受信器8がIDカードを検出した後、室外受信機9がIDカードを検出する。認証サーバ装置32は、室外受信機9がIDカードを検出してから所定時間経過後開錠継続指令をリセットし、施錠指令を出力する。
【0022】
以上のようにこの実施の形態によれば、室外受信機9及び室内受信機8がIDカードのID番号を読み取り、施錠制御手段としての認証サーバ本体が現場電気室200の扉に設けられた電子錠6の施錠及び解錠の制御を行うので、操作者は許可された時間帯以外は現場電気室200に入れないので、一層機器操作の管理を徹底することができる。
【0023】
実施の形態4.
図14及び図15はこの発明の実施の形態4を示すものであり、図14はプラントの管理装置の構成を示す構成図、図15は入室状況を表示する表示画面図である。図14において、報知手段としての認証サーバ42は、室外受信機8及び室内受信機9で検出したIDカードのID番号をプラントコントローラ10a及びプラントバス13を経由し中央監視装置14へ送信する。ID番号を受信した中央監視装置14は、表示画面に図15に示すような現場電気室入室者状況をA現場電気室〜D現場電気室について入室者のID番号、入室者がいない場合は無しと表示する。また、中央監視装置14と図示しない音声通報装置を接続することにより、現場電気室200内にIDカード所持者が入室した時に入室者のID番号を電話で任意の連絡先に音声通報することが可能である。また、中央監視装置14と図示しないメール通報装置を接続することにより、現場電気室200内にIDカード所持者が入室した時に入室者のID番号を伝送手段を介してメール等で任意のパソコンや携帯電話に連絡することが可能である。
【0024】
通常のプラントは現場モードでの操作が優先されるシステムとなっているため、中央監視室100に設置されている中央監視装置14から操作中に現場電気室200から急に現場手動モードで操作されることがある。現場電気室200に操作者が入室したことを、中央監視装置14に表示したり、電話やメールで連絡を受けることによって、中央監視室100において、現場電気室200に操作者が入室したことを事前に知ることができ、連絡を取り合い協調した作業を行うことが可能となる。
【0025】
なお、上記各実施の形態においては、機器操作許可レベル記憶手段としての認証サーバ本体2aが、操作者のID番号と機器操作許可レベルマスタから、機器の操作を許可するか否かを操作者のプラントに対する習熟度に応じて機器ごとに定めた機器操作許可レベルを作成するものを示したが、機器操作許可レベルマスタを省略して、操作者ごとに機器の操作を許可するか否かを直接定めるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】この発明の実施の形態1であるプラントの管理装置の構成を示す構成図である。
【図2】図1の認証サーバ装置の詳細及びプラントコントローラとの接続を示す詳細構成図である。
【図3】図1のプラントの管理装置の入室及び機器操作スケジュール管理データの例を示す管理図である。
【図4】図1のプラントの管理装置の機器操作許可レベルのマスタ例を示す説明図である。
【図5】図1のプラントの管理装置の動作を示すフローチャートである。
【図6】この発明の実施の形態2であるプラントの管理装置の構成を示す構成図である。
【図7】イベント表示を示すイベント表示画面図である。
【図8】この発明の実施の形態3であるプラントの管理装置の構成を示す構成図である。
【図9】現場電気室の機器配置を示す機器配置図である。
【図10】室外及び室内受信機の受信エリアを説明するための説明図である。
【図11】室外及び室内受信機の受信エリアを説明するための説明図である。
【図12】室外及び室内受信機の受信エリアを説明するための説明図である。
【図13】室外及び室内受信機の受信エリアを説明するための説明図である。
【図14】この発明の実施の形態4であるプラントの管理装置の構成を示す構成図である。
【図15】入室状況を表示する表示画面図である。
【符号の説明】
【0027】
1 ディスプレイ装置、2,22,32,42 認証サーバ装置、6 電子錠、
8 室内受信機、9 室外受信機、10a プラントコントローラ。
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラントの機器の操作の管理を行うプラントの管理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、プラントの現場電気室へ入ることができた入室者は、誰でも動力制御盤の盤面からプラントの機器の操作を制限なく行うことができる。通常、管理者が電気室の入退室用扉に鍵をかけることで、不正な人間が出入りできないようにしている。現場電気室では、工事や機器のメンテナンスのために、不特定多数の人間が出入りすることがある。工事中等は、作業者に部屋の管理を委託し、鍵を貸与しておくことがある。
また、生産機器管理装置において、IDカードの所有者が社員か否か判断され、社員であれば警報部が鳴らず、選択部の操作が可能となる。さらに、IDカード中の操作習得レベル情報に基づき電子部品装着機の操作可能な操作ボタンの数が制限され、IDカードの所有者個人の技術レベルに応じた電子部品装着機の操作が可能となるので、未熟者の操作によって粗悪品が生産されることはないものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開平10−334202号公報(段落番号0013及び図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のようなものにおいては、悪意をもった侵入者が電気室へ入室して動力制御盤から機器の操作を行い故意に機器を破壊することを防止でき、また経験の少ない者が危険な操作を行うことを防止できる。しかし、電気室の管理は、通常、複数の操作者が交替で担当していることから、ある操作者が自己の担当時間外であっても電気室に入室し、機器の操作を行える。そのため、ある操作者が意図的に停止や運転を開始した機器を、別の操作者が誤って自己の担当時間外に運転したり停止したりするおそれがある。
この発明は上記のような問題点を解決して、操作者は許可された時間及び許可された機器以外は機器の操作をできないようにして機器操作の管理の信頼性の向上を図ることのできるプラントの管理装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明に係るプラントの管理装置においては、操作手段を介してプラント設備の複数の機器を操作する操作者を特定する操作者識別情報に基づき機器の操作を許可するか否かを操作者に対応して機器ごとに定めた機器操作許可レベルを記憶する機器操作許可レベル記憶手段と、時間に対応させて操作者について機器操作許可レベルを定めた機器操作許可スケジュールデータを記憶する機器操作許可スケジュールデータ記憶手段と、操作者識別情報と機器操作許可レベルと機器操作許可スケジュールデータとに基づいて操作者について時間に対応させて機器の操作の可否を決定する機器操作可否決定手段を備えたものである。
【発明の効果】
【0006】
この発明は、操作手段を介してプラント設備の複数の機器を操作する操作者を特定する操作者識別情報に基づき機器の操作を許可するか否かを操作者に対応して機器ごとに定めた機器操作許可レベルを記憶する機器操作許可レベル記憶手段と、時間に対応させて操作者について機器操作許可レベルを定めた機器操作許可スケジュールデータを記憶する機器操作許可スケジュールデータ記憶手段と、操作者識別情報と機器操作許可レベルと機器操作許可スケジュールデータとに基づいて操作者について時間に対応させて機器の操作の可否を決定する機器操作可否決定手段を備えたものであるので、操作者は許可された時間及び許可された機器以外は機器の操作をできないようにして機器操作の管理の信頼性の向上を図ることのできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
実施の形態1.
図1〜図4は、この発明を実施するための実施の形態1を示すものであり、図1はプラントの管理装置の構成を示す構成図、図2は認証サーバ装置の詳細及びプラントコントローラとの接続を示す詳細構成図、図3は入室及び機器操作スケジュール管理データの例を示す管理図、図4は機器操作許可レベルのマスタ例を示す説明図、図5は動作を示すフローチャートである。図1において、プラントの管理装置は、中央監視室100に設置されたセキュリティシステム用のディスプレイ装置1、セキュリティ情報を処理する認証サーバ装置2、現場電気室200の入退室用ドア201に設けられた電子錠6、現場電気室内のIDカードを認識するための読み取り手段としての室内受信機8、現場電気室外のIDカードを認識するための別の読み取り手段としての室外受信機9を有する。なお、IDカード及びID番号がこの発明の操作者識別情報記録手段及び操作者識別情報である。
【0008】
図2に示すように、認証サーバ装置2は認証サーバ本体2a、マウス2b、キーボード2cを有する。認証サーバ本体2aは、LANケーブル3、ハブ4、トランシーバ機器5を介して後述のプラントコントローラ10aに接続されている。また、認証サーバ本体2aはLANケーブル3を介して室内及び室外受信機8,9と接続されている。トランシーバ機器5は、トランシーバケーブル5a、トランシーバ5b、同軸ケーブル5c、アダプタ5dを有し、図2に示すようにハブ4とプラントコントローラ10aを接続している。なお、認証サーバ本体2aがこの発明における機器操作許可レベル記憶手段、機器操作許可スケジュールデータ記憶手段、機器操作可否決定手段、及び施錠制御装置の機能を有している。
【0009】
図1において、現場電気室200に設置されたプラントの制御装置は、プラントコントローラ10aを有するコントローラ盤10、配電盤11、動力制御盤12、及び中央監視室200に設置された中央監視装置14を有する。そして、動力制御盤12には、符号を付していないが機器起動スイッチ、ブレーカ、コンタクタが設けられ、コンタクタを介して甲、乙、・・・等の機器16,17,・・・・が接続されている。
【0010】
図3に、機器操作許可スケジュールデータとしての入室及び機器操作スケジュール管理データの設定例を示す。縦方向にはID番号、入室許可時間、機器操作許可時間、機器操作許可レベル、横方向には設定時間を示す。図3のようにID番号ごとに操作許可時間を設定することにより、操作者が複数で操作権限を限定する必要がある機器に対しての管理が行える。ある操作者が意図的に停止した機器を、別の操作者が自己の担当時間外に誤って運転するようなことを防ぐことができる。交替制で管理するような設備においては、交替時間にあわせて許可時間を設定することができる。また、同一のID番号の操作者について許可時間帯によって機器操作許可レベルの異なる設定が可能である。
【0011】
図4に機器操作許可レベルとしての機器操作許可レベルマスタの設定例を示す。この機器操作許可レベルマスタは、縦方向にはプラントに対する習熟度によって機器操作許可レベルA〜Hを定め、横方向には機器操作許可レベルA〜H機器名に対応させて甲機器〜辛機器のうちどの機器の操作を許可するかを定めている。プラントを熟知した熟練の操作者に対しては、全ての機器操作が行える機器操作許可レベルAを設定する。その他の操作者は管理の担当範囲やプラントに対する習熟度によって操作できる機器に制限を加える。全ての操作者に適用できるように図4に示すような機器操作許可レベルマスタを作成しておく。
【0012】
次に動作について図5のフローチャートにより説明する。
図示しないIDカードを所持した操作者が現場電気室200(図1)の外から現場電気室200の入退室用ドア201に近づくと室外受信機9がIDカードを検出したどうか判定しID番号を認証サーバ本体2aへ送信する(ステップS1)。操作者が室内に入室すると室内受信機8がIDカードを検出したどうか判定しID番号を認証サーバ本体2aへ送信する(ステップS2)。ID認証サーバ本体2aには図3のスケジュール管理データが登録されているので、送信されてきたID番号と照らし合わせて、問題なければすなわちOKであれば(ステップS3)、現在の時間が当該IDカードに記憶された機器操作許可時間帯か否か判定する(ステップS4)。
【0013】
ステップS4において、機器操作許可時間帯であれば、図3の入室及び機器操作スケジュール管理データから当該ID番号対応の操作者の機器操作許可レベルを検索し(ステップS5)、図4の機器操作許可レベルマスタから機器操作許可レベルに対応した操作許可機器を抽出し(ステップS6)、操作機器の可否を決定し操作許可機器に関する操作許可指令を出力する(ステップS7)。なお、ステップS4において入室許可時間帯でなければ、ステップS1へ戻る。操作許可の得られている機器については、動力制御盤12に設けられた起動スイッチからの操作が有効となり、コンタクタを励磁して電力を供給し機器を起動することが可能な状態となる。操作が許可されていない機器であれば起動スイッチからの操作を無効にし、許可された時間の許可されている機器以外の機器を起動あるいは停止できないようにする。
【0014】
図3、図4の例では、ID番号0001の操作者が05/07/15 7:00に入室した場合、機器操作許可時間内に該当し、機器操作許可レベルはBであるために乙機器〜辛機器までが操作可能である。操作者が退室する場合は、図1の室内受信機8がIDカードを検出したか否か判定し(ステップS8)、検出した場合に操作許可指令出力を停止し(ステップS9)、操作者が退室する(ステップS10)。
【0015】
以上のように、この実施の形態によれば、機器操作許可時間と機器操作許可レベルを任意に設定可能としており、操作者は許可された時間及び許可された機器以外は機器の操作をできないようにして、機器操作の管理の信頼性の向上を図ることのできる。また、ある時間帯において、誰がどのような操作、例えばどのような機器が操作可能であるかが明確であり、先に行われた機器の操作を後の操作者が誤って取り消して他の状態にしてしまうことを防止できる。従って、プラントの機器の操作の管理の信頼性を向上させることができる。
【0016】
実施の形態2.
図6及び図7はこの発明の実施の形態2を示すものであり、図6はプラントの管理装置の構成を示す構成図、図7はイベント表示を示すイベント表示画面図である。図6において、プラントの管理装置に認証サーバ装置22が設けられている。その他の構成については、図1に示した実施の形態1と同様のものであるので、相当するものに同じ符号を付して説明を省略する。
【0017】
次に、動作について説明する。図6において、認証サーバ装置22の図示しない認証サーバ本体が、操作者が入室した時に室内受信機9が検出したID番号を、プラントを監視している中央監視装置14にプラントコントローラ10a経由で送信する。中央監視装置14は、その間に手動操作した機器について、該当のID番号の操作者が操作したと認識し、イベント表示画面に当該ID番号と操作者の名前を表示する。同時に操作者の履歴を記録する。イベント表示画面は、例えば図7のように、イベントの発生日時、機器名称、モード、機器の状態、操作者のID番号が表示される。従来の操作履歴記録装置では、時間と機器の状態(運転、停止、故障)の履歴を記録するのみであるが、本実施の形態では、誰の操作によるものかが、検出したID番号で特定でき、当該操作と操作者が時間とともに記録される。プラント設備において操作者の操作に起因する事故が発生した場合に、操作者を特定することができ、原因究明や再発防止に資することができる。
【0018】
実施の形態3.
図8〜図13はこの発明の実施の形態3を示すものであり、図8はプラントの管理装置の構成を示す構成図、図9は現場電気室の機器配置を示す機器配置図、図10〜図13は、室外及び室内受信機の受信エリアを説明するための説明図である。図8において、プラントの管理装置に認証サーバ装置32が設けられている。また、図9に示すように、現場電気室200内に動力制御盤12が配設されている。なお、動力制御盤12の扉12aに電子錠12bが取り付けられている。現場電気室200の入退室用ドア201には電子錠6が取り付けられている。また、入退室用ドア201近傍の室内側及び室外側に、室内及び室外受信機8,9が取り付けられている。その他の構成については、図1に示した実施の形態1と同様のものであるので、相当するものに同じ符号を付して説明を省略する。
【0019】
次に、操作者の入退室の検出について図10〜図13によって説明する。
この実施の形態では、検出するID番号から、あらかじめ設定された操作者か否かを認証サーバ装置32の図示しない施錠制御手段としての認証サーバ本体が認識し、自動で入退室用ドア201の施錠、開錠が行われる。図9において室外受信機9がIDカードを検出すると、そのIDカードのID番号の情報が認証サーバ装置32へ送られる。認証サーバ装置32はあらかじめ設定されているID番号から入室及び機器操作スケジュール管理データ中の入室許可時間を参照し、ID番号が開錠に該当するものであれば、入退室用ドア201の電子錠6に開錠指令を出す。
【0020】
さらに、ID番号が開錠に該当する場合の施錠、開錠の制御について詳細に説明する。図10にIDカードを所持した操作者が、入退室用ドア201の室外側の前に止まった状態を示す。操作者が入退室用ドア201に接近し受信エリアORAに入ると室外側に取り付けた室外受信機9がIDカードを検出する。認証サーバ32が開錠に該当するID番号であることを確認した場合、所定時間経過後に電子錠6に開錠指令を出力する。開錠に該当しない場合は、電子錠6は施錠したままである。図11に、操作者が入退室用ドア201の室外側の前に止まった後、入退室用ドア201から離れていく場合を示す。操作者が入退室用ドア201に接近すると室外受信器9がIDカードを検出し電子錠6を開錠する。その後、操作者が入退室用ドア201から離れると室外受信機がIDカードを検出しなくなり、所定時間経過後に施錠指令を出し電子錠6を施錠する。
【0021】
図12に操作者が入室する場合を示す。操作者が入退室用ドア201に接近し受信エリアORAに入ることにより、室外受信器9がIDカードのID番号を読み取り、認証サーバ32に登録されたID番号であれば入退室用ドア201の電子錠6を開錠する。入室直後は室内受信機8の受信エリアIRAにいるので、室内受信器8がIDカードを検出後、開錠継続指令を出力し開錠状態を保持する。保持する目的は、入室後にIDカードを携行する操作者が室内受信器8の受信エリアIRAを出入りすることで施錠、開錠動作が頻繁に起こらないようにするためである。図13に操作者が退室する場合を示す。室内受信器8がIDカードを検出した後、室外受信機9がIDカードを検出する。認証サーバ装置32は、室外受信機9がIDカードを検出してから所定時間経過後開錠継続指令をリセットし、施錠指令を出力する。
【0022】
以上のようにこの実施の形態によれば、室外受信機9及び室内受信機8がIDカードのID番号を読み取り、施錠制御手段としての認証サーバ本体が現場電気室200の扉に設けられた電子錠6の施錠及び解錠の制御を行うので、操作者は許可された時間帯以外は現場電気室200に入れないので、一層機器操作の管理を徹底することができる。
【0023】
実施の形態4.
図14及び図15はこの発明の実施の形態4を示すものであり、図14はプラントの管理装置の構成を示す構成図、図15は入室状況を表示する表示画面図である。図14において、報知手段としての認証サーバ42は、室外受信機8及び室内受信機9で検出したIDカードのID番号をプラントコントローラ10a及びプラントバス13を経由し中央監視装置14へ送信する。ID番号を受信した中央監視装置14は、表示画面に図15に示すような現場電気室入室者状況をA現場電気室〜D現場電気室について入室者のID番号、入室者がいない場合は無しと表示する。また、中央監視装置14と図示しない音声通報装置を接続することにより、現場電気室200内にIDカード所持者が入室した時に入室者のID番号を電話で任意の連絡先に音声通報することが可能である。また、中央監視装置14と図示しないメール通報装置を接続することにより、現場電気室200内にIDカード所持者が入室した時に入室者のID番号を伝送手段を介してメール等で任意のパソコンや携帯電話に連絡することが可能である。
【0024】
通常のプラントは現場モードでの操作が優先されるシステムとなっているため、中央監視室100に設置されている中央監視装置14から操作中に現場電気室200から急に現場手動モードで操作されることがある。現場電気室200に操作者が入室したことを、中央監視装置14に表示したり、電話やメールで連絡を受けることによって、中央監視室100において、現場電気室200に操作者が入室したことを事前に知ることができ、連絡を取り合い協調した作業を行うことが可能となる。
【0025】
なお、上記各実施の形態においては、機器操作許可レベル記憶手段としての認証サーバ本体2aが、操作者のID番号と機器操作許可レベルマスタから、機器の操作を許可するか否かを操作者のプラントに対する習熟度に応じて機器ごとに定めた機器操作許可レベルを作成するものを示したが、機器操作許可レベルマスタを省略して、操作者ごとに機器の操作を許可するか否かを直接定めるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】この発明の実施の形態1であるプラントの管理装置の構成を示す構成図である。
【図2】図1の認証サーバ装置の詳細及びプラントコントローラとの接続を示す詳細構成図である。
【図3】図1のプラントの管理装置の入室及び機器操作スケジュール管理データの例を示す管理図である。
【図4】図1のプラントの管理装置の機器操作許可レベルのマスタ例を示す説明図である。
【図5】図1のプラントの管理装置の動作を示すフローチャートである。
【図6】この発明の実施の形態2であるプラントの管理装置の構成を示す構成図である。
【図7】イベント表示を示すイベント表示画面図である。
【図8】この発明の実施の形態3であるプラントの管理装置の構成を示す構成図である。
【図9】現場電気室の機器配置を示す機器配置図である。
【図10】室外及び室内受信機の受信エリアを説明するための説明図である。
【図11】室外及び室内受信機の受信エリアを説明するための説明図である。
【図12】室外及び室内受信機の受信エリアを説明するための説明図である。
【図13】室外及び室内受信機の受信エリアを説明するための説明図である。
【図14】この発明の実施の形態4であるプラントの管理装置の構成を示す構成図である。
【図15】入室状況を表示する表示画面図である。
【符号の説明】
【0027】
1 ディスプレイ装置、2,22,32,42 認証サーバ装置、6 電子錠、
8 室内受信機、9 室外受信機、10a プラントコントローラ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作手段を介してプラント設備の複数の機器を操作する操作者を特定する操作者識別情報に基づき上記機器の操作を許可するか否かを上記操作者に対応して上記機器ごとに定めた機器操作許可レベルを記憶する機器操作許可レベル記憶手段と、時間に対応させて上記操作者について上記機器操作許可レベルを定めた機器操作許可スケジュールデータを記憶する機器操作許可スケジュールデータ記憶手段と、上記操作者識別情報と上記機器操作許可レベルと上記機器操作許可スケジュールデータとに基づいて上記操作者について上記時間に対応させて上記機器の操作の可否を決定する機器操作可否決定手段を備えたプラントの管理装置。
【請求項2】
上記操作者識別情報が記録された操作者識別情報記録手段の上記操作者識別情報を読み取る読み取り手段と、上記機器の状態を把握する機器状態把握手段と、上記読み取り手段が読み取った上記操作者識別情報と上記操作者識別情報を読み取った時間と上記機器の状態とから上記機器の操作履歴を作成する操作履歴作成手段とを有するものであることを特徴とする請求項1に記載のプラントの管理装置。
【請求項3】
上記操作手段は上記操作者の入退室用出入り口とこの入退室用出入り口に設けられた扉とを有する操作室内に配設されたものであり、上記操作者識別情報に基づき上記扉の施錠及び解除を行う施錠制御手段を設けたものであることを特徴とする請求項1に記載のプラントの管理装置。
【請求項4】
上記読み取り手段は上記操作室の外側及び内側の双方に設けられたものであって、上記施錠制御手段は上記双方の読み取り手段が読み取った上記操作者識別情報に基づいて上記扉の施錠及び解除を行うものであることを特徴とする請求項3に記載のプラントの管理装置。
【請求項5】
上記読み取り手段は上記操作者が上記操作室に入室時に上記操作者識別情報を読み取るものであり、上記読み取り手段が読み取った上記操作者識別情報を報知する報知手段を設けたものであることを特徴とする請求項1に記載のプラントの管理装置。
【請求項6】
上記報知手段は、上記操作者識別情報を電話で報知するものであることを特徴とする請求項5に記載のプラントの管理装置。
【請求項7】
上記報知手段は、上記操作者識別情報を伝送手段を介して報知するものであることを特徴とする請求項5に記載のプラントの管理装置。
【請求項1】
操作手段を介してプラント設備の複数の機器を操作する操作者を特定する操作者識別情報に基づき上記機器の操作を許可するか否かを上記操作者に対応して上記機器ごとに定めた機器操作許可レベルを記憶する機器操作許可レベル記憶手段と、時間に対応させて上記操作者について上記機器操作許可レベルを定めた機器操作許可スケジュールデータを記憶する機器操作許可スケジュールデータ記憶手段と、上記操作者識別情報と上記機器操作許可レベルと上記機器操作許可スケジュールデータとに基づいて上記操作者について上記時間に対応させて上記機器の操作の可否を決定する機器操作可否決定手段を備えたプラントの管理装置。
【請求項2】
上記操作者識別情報が記録された操作者識別情報記録手段の上記操作者識別情報を読み取る読み取り手段と、上記機器の状態を把握する機器状態把握手段と、上記読み取り手段が読み取った上記操作者識別情報と上記操作者識別情報を読み取った時間と上記機器の状態とから上記機器の操作履歴を作成する操作履歴作成手段とを有するものであることを特徴とする請求項1に記載のプラントの管理装置。
【請求項3】
上記操作手段は上記操作者の入退室用出入り口とこの入退室用出入り口に設けられた扉とを有する操作室内に配設されたものであり、上記操作者識別情報に基づき上記扉の施錠及び解除を行う施錠制御手段を設けたものであることを特徴とする請求項1に記載のプラントの管理装置。
【請求項4】
上記読み取り手段は上記操作室の外側及び内側の双方に設けられたものであって、上記施錠制御手段は上記双方の読み取り手段が読み取った上記操作者識別情報に基づいて上記扉の施錠及び解除を行うものであることを特徴とする請求項3に記載のプラントの管理装置。
【請求項5】
上記読み取り手段は上記操作者が上記操作室に入室時に上記操作者識別情報を読み取るものであり、上記読み取り手段が読み取った上記操作者識別情報を報知する報知手段を設けたものであることを特徴とする請求項1に記載のプラントの管理装置。
【請求項6】
上記報知手段は、上記操作者識別情報を電話で報知するものであることを特徴とする請求項5に記載のプラントの管理装置。
【請求項7】
上記報知手段は、上記操作者識別情報を伝送手段を介して報知するものであることを特徴とする請求項5に記載のプラントの管理装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2007−219987(P2007−219987A)
【公開日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−42185(P2006−42185)
【出願日】平成18年2月20日(2006.2.20)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年2月20日(2006.2.20)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
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