説明

プリペイド式チケットでレジャー活動サービスを販売するシステム

エンターテイメントまたは個人的サービスに対する支払いを可能にするチケットであって、固有の識別コードを含む1回限りの使用チケットが配布されて販売される。チケットが販売されると、その販売をチケット情報マネージャ(70)に通知する販売者(20)によりチケットが有効化され、この際にチケット固有の識別コードがチケット情報マネージャにより記録される。販売価格の一部はチケット発行プログラムマネージャにより維持される口座に売却者により移動される。チケット保持者はチケットを提示することにより、同意したサービス提供者からの特定のサービスと引き換える。サービス提供者はチケットの固有の識別コードが有効であり、チケットが有効化されていることを確認する。チケットの購入価格は固定されているが、サービス価格がチケットの購入価格よりも高いまたは低いかに関わらずチケット利用者(35)がチケットを引き換えると、サービス提供者は、チケット発行プログラムマネージャの口座から同意した支払い価格を受け取る。

【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
本出願は2004年4月20日出願の米国特許出願第10/827,737号の継続出願であり、上記出願の全内容は参照により本明細書に引用したものとする。
【技術分野】
【0002】
本発明は、前払い金を徴収し、特定のサービスと引き換えできるチケットまたはこれと同等の証券(indicia)を顧客に発行することにより、サービス、特に参加型のスポーツまたはエンターテイメント・サービスを販売および配布することに関する。サービスは複数の別々のサービス提供者のいずれかから顧客の任意選択で取得できるものであり、これらサービス提供者には、関連する特定サービスに対して他者よりも通常高いまたは安い金額を請求する提供者を含む。本発明はさらに、これに基づいたサービスの利用および支払いに関するアカウンティング(会計処理)を含む。
【背景技術】
【0003】
商品およびサービスは一般に支払いに対する交換で得られ、支払いは、現金通貨の提供、預金間の振込、デビットカード購入および使用、将来の支払いを含む信用協定、物々交換または様々なその他の手法といった、いろいろな方法およびいろいろな金額で行われる。顧客が異なる提供者から取得する特定の商品またはサービスは、異なるものである。また、提供者の評価は異なっている。時刻もしくは需要関数または他の側面などのサービスを提供する方法も異なっている。重要な点は、提供者もまた異なる価格を請求することである。
【0004】
商品およびサービスの利用可能な提供者間の差異は一般に、結局は、顧客が選択権を有する利用可能な商品およびサービスの費用および受益における差異と言える。選択可能な費用および受益は、購入を決定する際に顧客によって判断および比較される。顧客は単価当たりの最大受益を求め、多くの異なる提供者の提供および売買条件の間で選択をし、または顧客のニーズに従って1つの種類のサービスを別のサービスに置き換えることさえ自由に行う。
【0005】
相対的なメリットおよび様々な選択肢は、例えば特定の顧客が商品またはサービスの特定の側面に対して他に比べて多く支払うことを厭わず、または少なく支払うことを喜ぶなどのように、顧客ごとに異なって受け止められる。顧客によって選択がなされる状態において、提供の集中は需要と供給の市場の特性であり、この特性により資源が市場経済性において顧客間に割当てられる。なお、提供には、提供される対象および支払い条件が含まれる。
【0006】
すべての顧客の取引が需要と供給の典型的な動きであるとは限らず、顧客は増分の様々な費用および/または様々な価格付けおよび支払いの仕組みを備える異なる代替物の間で最大限の支配および選択を行う。1つの例として売主のプリペイド式ギフト証券があり、これらには、売主の名前およびドル金額を記載する公認番号付きの紙製の券から、売主のロゴを記載し、所定のドル価値の磁気読取可能な帯が付いたプラスチックカードにまでわたる様々な形式を取ることができ、それぞれが売主の販売店で引き換えできる。プリペイド式のギフト証券は一般には特定の小売業者によって発行され、この小売業者の施設だけで引き換えできる。この状況では、ギフト証券の購入者にはある程度の選択権があるが、引き換え者(通常ギフトの受取人)は商品またはサービスの提供者として発行小売業者を使用する以外に選択肢がない。ギフト証券の発行者およびサービス提供者が同一組織であるため、発行者/提供者は、ギフトカードの販売価格が提供される商品またはサービスの提供価格に相当する範囲に対して、完全に支配権を有する。発行者/提供者はギフト証券の愛顧促進および/または購入促進のために割増または割引を行うことが予想されるが、発行者/提供者の支配権内において、発行者/提供者の価格表の金額に対する交換で商品またはサービスが提供される。
【0007】
個人的エンターテイメントおよびスポーツサービスの提供者が、増分の金銭価値またはその提供サービスの増分サービス数量を表すギフトチケットを発行できることは知られている。これが可能な理由は、ギフトチケットの販売に関する価格付けおよび売買条件が、サービスの特性、品質および納入期間を支配する同一当事者によって支配されるからである。その結果、発行者/提供者は、所定の金銭価値または所定の増分サービスに対してギフトチケットを発行できる。したがって、ギフトチケットまたはクーポンが、おそらくは関連サービスの価格決定に関係する金額で価格付けされたチケットにより、昼公演または土曜日午後のボーリングゲームに対するワンパス(1回限りの使用)に対して交付されてもよい。ギフトチケットが所定のサービスに相当すると判断されない場合、および/または発行者が様々な価格で様々なサービスを提供する場合、ギフトチケットは金銭価値として表示され、チケットの価値がなくなるまで、使用者がサービスに対して支払う際に使用者はチケットの金銭価値からそのサービス分を差し引く権利を有する。
【0008】
好都合な仕組みが構成され、この仕組みにおいては、様々な潜在的に競合するサービス供給者が、金銭的価値としてではなく特定のサービスとしてのクーポンもしくはギフトチケットまたは同様の証券をすべて引き受けることができる。ある1つの組織からのサービスの所定の増分に対するギフトチケットの購入者は、同等のサービスに対して別の組織のギフトチケットと引き換えることはできない。なぜなら、このサービスは、顧客にとって同一価値ではない可能性があり、また、供給者によって同一価格で提供されない可能性があるからである。このようなシステムを想定した場合、このシステムは必然的に金銭価値の交換を生じさせ、取得場所に関わらず、所定の増分サービスによる取引が行われない。
【0009】
個人がある増分のエンターテイメント・サービス(例えば、一本の映画)に対するギフトチケットを購入する状況におけるギフトチケットシステムを想定するが、ギフトチケットが任意の複数の競合する様々な映画館で引き換え可能である場合、いくつかの映画館が他の映画館はよりも快適であって、より大きなスクリーンおよびより優れた音楽システムを有し、これにより他の映画館よりも高いチケット価格を有する、という事実を説明するのに、いくつかの条件が必要である。このような仕組みは、実用的でない可能性があり、つまり少なくとも現金通貨を使用することに比べて実用的ではなく、ギフトチケットを顧客に販売する組織と顧客がより高いまたは安いエンターテイメント・サービスとチケットを引き換える組織との間での取引当たりの金額を変更する際の表立たない口座振替のネットワークを必要とする。他方では、発行者は増分金額に対するギフトチケットを発行し、連続する取引の全体またはそのうちのいくつかにおいて、ギフトチケットを使用する場所を決定することを顧客に任せる。なお、連続する取引のそれぞれはギフトチケットの最大初期費用よりも少ない額を表す。
【0010】
ギフトチケットはデビットカードと共通しており、ある価格の商品またはサービスとの交換において増分の金銭的価値の差引額を顧客が支払う。カード自体に所持される価値の表示を有することは公知である(例えば、高度なセキュリティが確保された「スマートカード」が該当する)。あるいは、販売場所と通信してデータベースに格納された記録のシリアル番号またはアドレスをカードに保持させることは公知である。これらの仕組みはまた、カードを販売する団体、おそらく顧客、およびカードが商品またはサービスと引き換えられる団体の間の資金の表立たない移動を必要とする。
【0011】
使用者(カードが貸し出された子供もしくは他人による購入を制限するために)または企業(例えば、ある特定の組織に対して食費および交際費の従業員制限を行うため)によって一定の売主に選択的に限定するクレジットカードを発行できることは公知である。Cohenの米国特許第6,422,462号「クレジットカードおよびクレジットカード取引のための改良された装置および方法(Apparatus and Methods for Improved Credit Cards and Credit Card Transactions)」を参照のこと。このようなカードは依然として、行われる購入の金銭価値に対して引き換え可能であるが、使用者は依然として使用するたびに取引に対する支払いに対応しなければならない。
【0012】
このような資金移動のネットワークを必要とする仕組みは実際にはすでに存在する。Visa、MasterCard、Discover、American Express他を含むクレジットカードシステムは例外なく商品/サービスの提供者を取り扱う。これらは任意の顧客および任意の供給者の大部分について利用可能である。しかし、既存のクレジットカードシステムは、交換の媒体、すなわちドルおよびセント(または他の貨幣)が存在する理由から、すべての供給者およびすべての実現可能な商品およびサービスについて同一に機能する。販売場所に付随する二次的な資金移動に頼ることなく、価格付けが異なっていても、特定の供給者と関連付けされておらず、かつ任意の複数の可能な供給者において顧客が引き換えできる、例えばゴルフのラウンドまたは映画館チケットといった所定のサービスを提供する実際的な方法は存在しない。
【発明の開示】
【0013】
本発明のシステムおよび方法は、1回限り使用のギフトチケットのような証券に対して所定の総額の顧客による前払いの仕組みを整える。チケットは、金銭価値ではなく、増分サービス量と引き換えられる。チケットは、複数の様々な提供者のいずれかにおいて引き換え可能であり、これら提供者は、ほぼ同等のサービスではあるが、規定されたサービスのようなものとみなすサービスを提供する。本発明のシステムおよび方法は、詳細には、個人的サービス、エンターテイメント・サービスおよび同様の定量化できるサービス、例えば、映画の入場券(任意の参加映画館における入場券)、ゴルフのラウンド(参加ゴルフコースにおけるラウンド)、スパ治療(任意の参加スパにおける治療)等に適用可能である。
【0014】
提供者は独立した団体であって、提供者自身の提供物の特性を決定し、その提供物の価格を設定する。ギフトチケット発行者は、サービスに対するチケットの引き換えにより得られるサービスの多数の供給者に協力を求めて支持を得る。各供給者は、特性、売買条件および価格付けの仕組みを持つ提供物を有し、これら仕組みはほぼ等しいがあるしきい値を最大として異なっていてもよい。協力を求められて支持をしたサービス提供者は、プログラムに参加することに同意し、支払方法としてプリペイド式のギフトチケットを受け取ることに同意する。
【0015】
本発明の進歩性を有する構成によれば、協力を求められて支持をしたサービス提供者は、供給されるサービスの種類の通常価格よりも安い標準金額または交渉された金額を受け入れなければならないことはない。代わりに、サービス提供者は支払いに関して1回限り使用のチケットを受け付け、既存のクレジットカードのネットワーク上で、または特定の他の金銭取引として、顧客に対する販売を処理する。ここで、特定の他の金銭取引は、既存の銀行口座から直接引き出す安全な支払いを可能にするPayPal(ペイパル)のような即時支払システムを含む。また、引き出される口座は、1回限り使用のチケットを発行した団体の口座である。
【0016】
ギフトチケットは、販売小売店を通して、インターネットを通して、電話により、または企業購買者には大きな単位で、販売される。サービスがギフトチケットシステムを介して引き換えられる参加販売業者はまた、チケットを販売する権限を得ることができる。チケットは購入品の小売物であり、チケットが顧客に販売される場所で有効化される。
【0017】
顧客は、顧客自身に対する規定の増分サービスと引き換えるためにギフトチケットを使用することができ、または、ギフトとしてチケットをプレゼントできる。システムは、特に所定のギフトまたは従業員の表彰もしくは奨励で用いるのに適切である。この理由は、全体としての重点がサービスとの引き換えにあり、所定の金銭価値の引き換えにはないためである。
【0018】
各ギフトチケットは、固有の識別コードを含み、また、参加協力に同意しているサービス提供者であって、チケットが販売されるときに識別される該当商品またはサービスを提供するサービス提供者のうち、顧客により選択される任意の提供者における1回限りの使用として識別される、所定の価値を搭載している。
【0019】
チケットが販売されると、例えば、統一された製品コードに関連付けられたバーコードをスキャンすることにより、またはチケット自体における磁気読取可能な帯を読み込むことにより、販売者によって有効化されて販売されたことをチケット情報マネージャに通知する。その時点で、チケットの固有の識別コードがチケット管理マネージャによってメモリファイルに記録される。販売価格の所定の一部、すなわち売却者に対するいずれのサービス料金よりも少ない金額が、チケット有効化時にチケット発行プログラムマネージャに売却者から移動されてもよい。別の方法では、購入価格の全額が、チケット発行プログラムマネージャによって維持、またはチケット発行プログラムマネージャに対して維持される口座に入れられる。この場合、プログラムマネージャは、様々な販売レベルのしきい値におそらくは付加される奨励金を含めて、定額料金方式または販売されるチケット数のある関数としてのいずれかで、参加協力に対して定期的に売却者を補償する。
【0020】
インターネットまたは電話により販売されるギフトチケットは、有効化された状態で郵送されるか、または、例えば販売時に購買者に与えられたコードを繰返すことによって、もしくは売却時に購買者により決定されたパスワードを繰返すことによって、チケットを受け取った際に、インターネットまたは電話により購買者がチケットを有効化することを要する安全機構を採用できる。
【0021】
チケットは、最終利用者により購入されるか、または、有利には、例えばギフト、従業員もしくは販売員の奨励表彰、報奨品等として購買者によって最終使用者に与えられる。ギフトチケットの保持者は、複数の同意したサービス提供者の1つからの特定のサービスの引き換えに対してチケットを提示する。同意したサービス提供者の識別は、チケット情報マネージャによって利用される参加提供者リストに格納されてもよい。サービス提供者はチケットの有効性を確認する。この確認は、チケット情報マネージャを用いて、チケットの固有識別コードを確認して、クレジットカード許可とほぼ同一の取引においてチケットが有効化されていることを検査することによりなされる。これには、クレジットカード取引と同一の販売時点情報管理ネットワーク通信を利用できる。
【0022】
別の構成によれば、ギフトチケットは1回限り使用として発行されているが、購買者は購入すなわち引き換えに先立って、増分価値を追加してチケットをアップグレードすることを選択できる。この形態は2つの主な用途を有する。増加分価値を追加する能力により、価値が特定のしきい値の差異よりも大きい、所定の種類のサービス(例えば、ゴルフのラウンドのようなサービス)に本発明を適用することを可能にする。これにより、その所定の種類のサービスが同様のサービスでなければならないことを回避できる。この結果、本発明は、Pebble BeachまたはAugustaのMastersコースなどの国際的なゴルフコースにおける18ホールが、例えば、標準を意味する高名ではない地方のゴルフコースとは別個のサービスと見なされることができる、仕組みに適用できる。顧客は、希望するならば、「ゴルフのラウンド」の同一カテゴリ内において、より高いクラスに入る任意のゴルフコースで引き換えできる、より高品位レベルへの1ランクのアップグレードを購入できる。なお、2つ以上のランクのアップグレードが特定の提供者に必要である場合は、いくつかの複数の増分アップグレードを購入する。
【0023】
2つの代替物を同等物とする所定のサービスの2つまたはそれ以上のクラスの間における上位に移動するためのアップグレードを提供することとは別に、またはこれに加えて、チケット保持者は、1人の人物について発行された所定のサービスクラスのチケットを同一クラス内で2人以上の人物に対して引き換えられるように段取りして、アップグレードを取得することが認められている。
【0024】
上述のとおり、アップグレードは、チケットが最初に提供され販売された初期の取引と同様の方法で購入されることができる。代わりに、アップグレードの販売が、クレジットカードを用いてインターネットウェブサイトを介して、またはチケット情報マネージャのデータ記憶システムに接続された音声自動応答装置システムを介するプッシュホン式電話などの様々な他の方法で実行されることもできる。
【0025】
本発明のシステムおよび方法の一構成では、たとえサービス提供者が一般に異なる価格でサービスを提供しても、ギフトチケットの購入価格は固定されているが、チケット保持者は所定のサービスの複数提供者のいずれにおいてもチケットを引き換えできる。チケット使用者がサービスに対してチケットを引き換えると、引き換え処理において、同意された支払い価格がチケット発行プログラムマネージャからサービス提供者への借りとなり、提供者には通常方法で支払われる。この方法においては、現金を支払う顧客と同様に、チケット保持者は同一のサービスを取得する際に提供者の組織で十分に歓迎される。システムの一実施形態においては、チケットはAmerican Expess、Visa、Master Charge、Discoverなど(特に、Discoverは参加提供者リスト内の提供者を区別する能力を現在有する)の既存のクレジットカードシステムによって認識され、既存の販売時点情報管理システムの端末装置で読み込みでき、これにより、サービス提供者は熟知した使用が可能であり、サービス提供者の口座への即座支払いが可能である。サービス提供者はクレジットカードネットワークの通常の方法でそのサービスの価格を貸しとするが、通常のクレジットカード取引とは異なり、料金は使用者の口座から徴収されず、チケット発行プログラムマネージャによって保持される口座から引き落とされる。
【0026】
システムはまた、プリペイド式のエンターテイメントまたは個人的サービスに対する1回限り使用のギフトチケットのマーケティング、販売、引き換えおよび口座管理を実現するように開示される。
【0027】
本発明の上述およびその他の目的、特徴、および利点は、添付図面に示す本発明の好ましい実施形態の以下の詳細な説明で明らかになるであろう。図面では、同一参照符号は異なる図面においても同一部品を指す。図面は必ずしも縮尺通りでなく、本発明の原理を示すことに重点が置かれている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
図1を参照すると、プリペイド式サービスシステム10の図式化した全体像が示されている。ここに説明されているとおり、プリペイド式サービスシステムは7つの主要なグループを有する。これらグループは、販売者20、購入者30、チケット使用者35、チケット情報マネージャ70、サービス提供者80、金融ネットワーク90およびチケット発行プログラムマネージャ95である。
【0029】
図2のフローチャートを参照すると、ステップ100では、本発明の1回限り使用のギフトチケットのシステムを実現することを要求するチケット発行プログラムマネージャ95が、1つまたは複数のほぼ同等のサービスを提供する複数の提供者80に協力を求めて支持を得る。本発明の1回限り使用のギフトチケットのシステムは、特に、特定の種類のエンターテイメントまたは個人対応サービスに対してだけではなく潜在的には商品の販売に対するものである。チケット発行プログラムマネージャ95は、必要に応じて、ここに説明される手順に従って1回限り使用のチケット40を引き受けるように、提供者と交渉する。すなわち、提供者の正規のサービスの提供と引き換えにチケットを受け取って、チケット発行プログラムマネージャによってまたはマネージャに対して維持されるシステムからこのようなサービスに対する支払いを求めることである。
【0030】
チケット発行プログラムマネージャがサービス提供者に協力を求めて、共通のグループエンタープライズの一員として提供者を引き入れることは、チケット発行プログラムマネージャにとって有利である。このような共通のグループエンタープライズは、例えば、エンタープライズおよびエンタープライズにおける提供者構成員などを広告することを含む。同様に、エンタープライズの構成員は、追加の広告、新しい顧客への接触、ならびにそれ自体におけるおよびそれ自体の特定の望ましい名声を得るように促進できる製品(1回限り使用のチケット)との関連付けを通して、個別の提供者に利益を与えることができる。さらに、サービス提供者が営業中は常にチケットを受け付けることが望ましい。これにより、ギフトチケットの「使用不可がない(no-blackouts)」特性が市場においてその受け入れを改善し、ギフトとしてこのような認可証券(pass)を受け取ることが望ましいことであることを加える。しかし、提供者は、提供者が通常の現金の顧客に提供するのと同様にギフトチケットの使用者に対して同一サービスを提供する以外にいかなる特別な義務も厳密には負わされるわけではない。
【0031】
本発明のこの典型的な例においては、複数のサービス提供者80は全て、少なくとも1つの同一の定められたサービスまたは商品、例えば、ゴルフのラウンド、1日分のスキーまたはヘルス・スパなどを提供する。使用者が様々な都合の良い提供者の間で選択できるというのは望ましい特性であり、チケットを購入した小売業者においてのみ引き換え可能な通常のギフトカードまたはその他の証券から本発明におけるチケットを差別化するものであるため、1回限り使用のチケットを受け付けるサービスなどの提供者の広範なネットワークはチケットの市場性を向上する。提供者が、1回限り使用のギフトチケットを提示することにより許可されて引き換え可能であるものと「同一」のサービスを提供すると考える範囲内の差異のしきい値を最大として、少々差異があるサービスを様々な提供者が提供し、異なる料金を課することも予想される。
【0032】
したがって、チケットが使用される特定サービスは、名目上その一連のチケットについては(すなわち、一意的に名付けられるまたは説明されるサービスとの引き換えに対して販売されるチケットについては)同一サービスであるとしても、サービス提供者は同一のサービスを提供することに同意する必要も、提供サービスについて指示される価格を請求することに同意する必要もない。同等の価格付けしきい値内で、サービスにおける差異は、特定サービス要素の差異、場所、評判の高さおよび品質またはその他の差異ならびに任意の顧客の好みなどのような要因によって、受け入れられる。ギフトチケットが所定の価格で販売されて、いずれのサービス提供者においてもこのようなサービスと引き換え可能であるという事実にもかかわらず、サービス提供者が提供サービスに対する同一の支払い価値をそれぞれ受け入れる必要がないことが、本発明のシステムおよび方法の新規な構成である。
【0033】
チケット発行プログラムマネージャ95が、実際のサービス提供者の価格の偏差を受け入れるように、チケットの販売および有効化のために販売者20によって請求される価格を設定する。これを実行する方法の1つは、チケット発行プログラムマネージャによって徴収されるあらゆるサービス料金を加えて、すべてのサービス提供者のうちの最高の価格を考慮してチケット価格を設定することである。別の方法では、有利には、より低いチケット価格を可能にし、販売を向上すると予想され、システムを稼動する費用およびチケット発行プログラムマネージャへの妥当な戻し金を加えて、サービス提供者のすべての使用者に負担される平均料金に近いチケット販売価格に設定することである。システムを稼動する費用には、例えば、チケット情報データ格納ならびにチケットの検証および確認を扱うプロセッサを維持するためのチケット情報マネージャへの料金、クレジットカード会社が売却価格の一部を受け取る、クレジットカードネットワークである金融ネットワークに関連するコストなどが含まれる。
【0034】
すなわち、チケット販売価格を設定および/または定期的に調整することにより、使用者および提供者のすべてにわたり統合されたチケットの使用が、サービスの平均費用に対して十分黒字になる販売価格を有し、チケット発行プログラムマネージャに対する投資に少なくとも適度の戻し金を提供する。なお、使用者が特定の提供者に対して他の提供者に対してよりも頻繁に利用することを考えると、サービスの平均費用は平均的提供者の価格と同一であるかもしれないが、そうでないかもしれない。チケット販売価格の決定は、サービスがチケットの販売価格よりも低く価格付けされている提供者からのサービスを取得するためにチケットが使用されるとき、累積するあらゆる超過量が、チケットの販売価格よりも高くサービスが価格決定されている提供者からのサービスを取得するためにチケットが使用されるときに発生する不足額に対して均衡が取れるように決定される。有利な実施形態では、この計算は使用者が特定の提供者を他の提供者よりも頻繁に利用することを好む度合いを考慮に入れる。この特定の提供者として、例えば、おそらくより評判が高く、より多くの広告を出し、より長く商売をしており、またはより多数の使用者に便利な場所で営業する提供者が該当する。計算はさらに、チケット発行プログラムマネージャに損益分岐点を上回る戻し金を提供する。
【0035】
サービス提供者と関係が確立された後(ステップ100)、または関係が発生している間、チケット発行プログラムマネージャは、一回限り使用のチケットを販売する既存の販売小売店との関係を確立する(ステップ110)。販売者20は既存のネットワーク60に接続された販売時点情報管理端末装置50を備えており、チケット情報マネージャ70との迅速で有効な通信を可能にしている。この通信は、チケットが購入された時点でチケットを初期設定するのに必要な情報を転送するのに望ましい。既存のネットワークが、例えばクレジットカード会社によって維持されている金融ネットワーク90と接続されている場合、これはまた販売者20とチケット発行プログラムマネージャ95との間およびチケット発行プログラムマネージャとサービス提供者80との間の資金の自動的な移動を容易にする。例えば、クレジットカード会社がチケット発行プログラムマネージャに対するエスクロー口座を維持しており、その口座に資金が販売者から移動され、その口座から資金がサービス提供者に支払うために引き出される。システムに対する金融「レール」として既存のクレジットカードネットワークを使用することにより、資金の移動はチケット発行プログラムマネージャから最小限の毎日の介入によって管理される。通信ネットワークとして既存のクレジットカードネットワークを利用することが特定の利点を有すると同時に、これは、必要とされる通信がインターネット通信を介して(例えば、アカウントマネージャが管理する安全なウェブページへのアクセス)、あるいは「直接オペレータとの対話」またはチケット情報マネージャ70のデータ記憶装置に接続される音声自動応答システムのいずれかの電話接続を介して実現することもできる。
【0036】
典型的な一実施形態においては、チケット情報マネージャ70は、クレジットカード提供者のネットワークである金融ネットワーク90との通信リンク、または他のアクセスを有する。チケットが販売者端末またはサービス提供者端末のいずれかで販売時点情報管理端末装置50において読み込まれると、クレジットカードネットワークはチケット情報マネージャ装置と通信するかまたはその他の方法でアクセスする。すべてのチケットの確認または有効化およびサービス提供者の承認はチケット情報マネージャによって直接取り扱われる。チケット情報マネージャは単に、受諾または拒否メッセージをクレジットカードネットワークに返し、これにより、取引が販売時点情報管理端末装置において処理されてもよく、または処理されなくてもよい。
【0037】
別の実施形態においては、ギフトチケット発行者は、チケット発行プログラムマネージャとの通信を介してチケットを有効化する通信装置などを備える販売者以外の営利団体であってもよい。
【0038】
販売者20とサービス提供者80との関係が確立されると、チケット発行プログラムマネージャが1回限り使用のチケットを配布する(ステップ120)。好ましくは、チケットは最初に初期設定されていない状態、すなわち機能できるが使用に対して有効化されていない状態で配布される。有効化処理には、チケットに適切なコードまたは表記を配置すること、またはチケットもしくは通信ネットワークを介してアクセス可能であるデータ記憶媒体のどこかにコードを格納することが含まれる。これらのコードは、チケットの使用を許可するか否かを判断するときにチェックされる。
【0039】
一実施形態においては、チケットは、事前に印刷されている固有の識別コードおよび磁気読取可能な帯または情報を記録するその他の手段を有する。この磁気読取可能な帯またはその他の手段に各チケットに対する固有の識別コードまたは少なくとも実質的に固有の識別コードを予め記録することができる。固有の識別コードは、個別のチケットを固有に識別でき、さらにおそらくは関連するサービスの種類(例えば、ゴルフ、スパなど)を識別できる、英字コード、数字コード、英数字コードまたはその他の適切な識別コードであってもよい。別の実施形態では、チケットは事前に印刷された識別コードまたは予め記録された識別コードを有さないが、固有のコードを事前に読み込むことができる、またはこのようなコードが初期設定処理の一部として挿入されるエリアを有する、磁気読取可能な帯または電子記憶装置などの記憶可能な媒体を含む。
【0040】
有利な構成によれば、発行されるチケットは、標準クレジットカードの特定の証券特性を有するように設定され、フォーマットされる。これには、印刷または型押しされた口座識別番号、磁気読取可能な帯またはオン・ボードの集積回路メモリ、1次元または2次元光学式バーコード等を含むことができるが、これらに限定されるわけではない。情報は予め記録されるかまたは少なくとも部分的に記憶可能である。口座番号のような同一情報を記憶する2つまたはそれ以上の重複手段が、様々な随意の方法でのデータ入力に利用され、また様々な記憶技術が別に相互参照される情報に対して利用される。有利な実施形態では、チケットは十分な情報を搭載して、標準クレジットカードとほぼ同一の物理的方法で利用でき、すなわち販売時点情報管理端末装置50に従来から設けられた装置を利用できる。これら装置としては、スキャナー、磁気カードリーダ(magnetic strip swipe reader)、キーボードなどが該当する。
【0041】
一実施形態においては、アカウントマネージャに固有であって、チケット発行プログラムマネージャと関連する1つまたは複数の口座を識別する標準クレジットカード・フォーマットにおける一連の数字もしくは番号または番号の組み合わせを、チケット発行プログラムマネージャがそれ自体に確保している。チケット情報マネージャ70によって処理される初期化および有効化ステップは、既存の通信ネットワーク60上で実行される。この通信ネットワーク60は、有利には従来のクレジットカードを処理するネットワークであるかまたは別の公共もしくは私的なデータ通信ネットワークであってもよい。その他の種類の通信デバイスは、デバイスがここに述べたとおりのステップを実行するように作動できる通信ネットワークを介して十分なチケット情報を通信することができる限り、クレジットカードを処理するようにプログラムされた販売時点情報管理端末装置の代わりに、またはそれに加えて使用できる。例えば、本発明の別の形態においては、チケット情報は、直接オペレータとの対話である声によって、または対話式音声自動応答システムに対する電話キーパッドによって、電話を介して、販売者とチケット情報マネージャとの間で転送できる。
【0042】
1回限り使用のチケットは、初期発行され、販売(好ましくは販売と同時に有効化が行われる)され、サービスの贈与に用いられる価値の識別として後に贈与される。ステップ130では、購入者30は購入のためのギフトチケットを選択し、同意した購入価格31を販売者20に支払う。この取引は、従来の小売、卸売り、または他の取引であってもよく、他の取引においては、1つもしくは複数のチケットが現金もしくはクレジットまたはその他の取引で支払いと交換される。
【0043】
ステップ131では、販売者20がチケットを有効化する。この有効化は、好ましくは、チケットと関連する識別コードまたは関連付けされるようになる識別コード(例えば、少なくとも部分的にチケットから読まれるまたはチケットに書き込まれる識別コード)の転送を含む。識別コードは、チケットに対して少なくとも実質的に固有であり、チケット情報マネージャ70またはチケット情報マネージャ70に結合されたデータ記憶装置に既存の通信ネットワーク60を介して転送される。チケットにすでに識別番号が事前に印刷されているかまたは記録されているシステムの場合、チケット情報マネージャが有効性を判断する際には、販売者に前もって配布されているチケットの番号とこの番号を比較する。チケットがまだ処理されていないが有効である番号を有する場合、チケット情報マネージャはこのチケットの番号を記録し、例えば、チケットが現在購入され使用に対して許可されなければならないことをデータメモリに記録する。その他の情報もまた好ましくは記録され、これらの情報には、少なくとも購入価格および販売取引の日付が含まれる(ステップ132)。チケット情報マネージャは、好ましくは、販売者に通信によって応答して、チケットが有効であり、現在初期化されていることを知らせる(ステップ133)。ただし、この応答は延期されてもよく、また、オフラインで実行されてもよい。
【0044】
その後、販売者は、購入者30(最終的なチケット使用者であるかまたはそうでない場合もある)から支払い31を受け取る。ある時点において、販売者は、好ましくはクレジットカードネットワークのような金融ネットワークを介して、チケット発行プログラムマネージャに支払い21を転送する。クレジットカードネットワークが使用されている場合、資金は、チケット発行プログラムマネージャに対してクレジットカード会社で維持されているエスクロー口座に自動的に移動される。販売者はチケットの全額をチケット発行プログラムマネージャに予め支払い、その後、顧客に対してチケットを転売できるが、チケット発行プログラムマネージャのエスクロー口座に対する支払いは顧客から受け取る資金からなされることが望ましい。したがって、支払いが顧客により支払われると、支払いはチケット発行プログラムマネージャに、またはチケット発行プログラムマネージャの利益のために、転送される。チケット発行プログラムマネージャ(またはそのエスクロー口座)への支払いは、販売の対価として販売者に支払われる販売価格の一部を減じた、提供される支払いである(ステップ134)。
【0045】
通信ネットワーク60が既存のクレジットカードネットワークである実施形態においては、クレジットをチケット発行プログラムマネージャの口座に即座に転送できる。別の実施形態では、初期化処理はインターネット上でなされることができる。例えば、チケット発行プログラムマネージャまたは口座振替サービスを提供する別の団体によって管理された安全なウェブページを介して初期化処理がなされる。例えば、チケット発行プログラムマネージャのエスクロー口座への支払いは、ユーザ口座への金額の移動を提供する、PayPalのような利用可能なインターネット支払い機構を介して実行される。そうでなければ、販売者20は、請求額またはその他の額に関してチケット発行プログラムマネージャ95に対して支払い義務がある資金を支払うことができる。チケットの初期化(ステップ131〜133)を、チケット情報マネージャ70を介して実行する必要があるため、各販売者が販売したチケットの枚数および販売価格についての正確な最新の記録が維持される。これにより、チケット発行プログラムマネージャまたはそのエスクロー口座への支払い義務および正しい支払いが促進される。
【0046】
顧客がチケットを購入すると、チケットは購入者30によって、または、例えば賞品もしくはギフトとして、または返済のために、購入者がチケットを譲渡した他者によって、使用される。チケットは同意したサービス提供者80のいずれかにおける支払いとして使用される価値の表示として使用される(使用者35が購入者30と同一グループであるか、またはそうでないので、この説明のために、用語「使用者」は、最初の購入者または購入者がチケットを譲渡する人物を含むと解釈されるべきである)。
【0047】
チケット使用者35が、ステップ150でサービス提供者にチケットを提示して、示されたサービスと引き換える。ステップ151では、好ましくは、サービス提供者は、通信ネットワーク60を介してチケット情報マネージャ70とデータ転送することによりチケットの有効性を確認する。通信ネットワークがクレジットカード提供者によって維持されるネットワークである場合、クレジットカード提供者の装置は通常のクレジットカードではなく1回限り使用のチケットであるとして固有の識別コードを認識し、チケット情報マネージャに連絡して、プログラムに含まれるサービス提供者であることおよび個別のチケットの有効性の両方の確認を実行する。第1チェックとして、チケット情報マネージャは、このサービス提供者がチケットを受け取ることに同意しているサービス提供者であることを確認する(ステップ152)。これはチケット情報マネージャが参加提供者リストを格納していることによって達成される。通信ネットワークがまたクレジットカードネットワークである場合、サービス提供者が参加提供者リストにリストアップされているか否かに関する初期選別もクレジットカードサービス提供者によって実行される。次に、チケットの固有識別コードがチケット情報マネージャに転送される。ステップ153では、チケットコードはチケット情報マネージャによって(またはマネージャに対して)維持されているデータベースに格納されたコードのリスト、すなわち、初期化されているが未使用のチケットに対する有効なチケットコードのリストと比較される。チケットコードが有効でありチケットがまだ使用されていない場合、チケット情報マネージャは、チケットが有効であり、使用者が上述のゴルフのラウンド、スキーまたはスパなどの1日使用などのサービス提供者のサービスの1度使用と引き換えできることを示すメッセージをサービス提供者に返す。この返送は、システムの一部として使用される場合、クレジットカードネットワークを介して行われる。その後、チケット情報マネージャは、チケットが使用され、このためにそのチケットを再び有効に使用できないことを示すために、チケットコードを参照してデータを記録する(ステップ154)。
【0048】
チケットが有効であることをサービス提供者80に通信することにより、チケット使用者35がチケットを提示したサービスの購入価格である支払い81をサービス提供者80にチケット発行プログラムマネージャ95が支払うことをチケット情報マネージャ70が基本的に示す。クレジットカード提供者が金融ネットワークおよび通信ネットワークとして機能する場合、チケット情報マネージャはクレジットカード提供者に、チケット発行プログラムマネージャに対して維持されるエスクロー口座から直接サービス提供者の口座に資金を移動するよう合図する。確認を容易にするために、様々なサービスを提供するサービス提供者が、特定のサービスが引き換えられたことをチケット情報マネージャに報告し、これにより、チケット発行プログラムマネージャが支払うべき金額を計上できる。最後に、チケットが引き換えられたことの通知をチケット情報マネージャが金融ネットワークに送る。この時点において、チケット発行プログラムマネージャの口座からサービス提供者の口座に金融ネットワーク提供者が支払い81を移動する(ステップ155)。
【0049】
通信ネットワーク60が既存のクレジットカードネットワークであるかまたはそれとリンクされている実施形態においては、資金の借りはチケット発行プログラムマネージャ(またはクレジットカードネットワークにより維持されるエスクロー口座)から、クレジットカード取引と同一の方法で即座にサービス提供者の口座に移動されるが、顧客は価格などの課金処理の細部に関与せず、好ましくは情報を提示することや伝票にサインすることなどが要求されない。この理由は、金融取引はチケット発行プログラムマネージャとサービス提供者間でなされるためである。
【0050】
クレジットカードネットワークを利用できるが、通信ネットワークは、チケット情報マネージャまたは代わりにチケット発行プログラムマネージャによって(またはこれらマネージャに対して)管理されるウェブページへのインターネット接続などの別の公共または私的なデータ通信ネットワークであってもよい。チケット発行プログラムマネージャは、PayPal、BillPoint(ビルポイント)などの様々なインターネットを用いたサービスを使用してサービス提供者に資金を移動することができる。これとは別に、前回の支払い以後そのサービス提供者のサービスを使用した使用者の数を計上するために、チケット発行プログラムマネージャが周期的にサービス提供者をチェックなどして支払いを実行することができる。チケット情報マネージャ70およびチケット発行プログラムマネージャ95として図1に示されている別個の機能ブロックを同一事業体によって運営できることは、認識されるであろう。なお、エスクロー口座は図1に示されているチケット発行プログラムマネージャ、またはチケット発行プログラムマネージャに代わる金融ネットワーク90のいずれかにより維持される。
【0051】
ステップ153において、チケット情報マネージャが、チケットが有効な識別コードを有していないか、またはすでに一度使用されたチケットのコードであるかを決定すると、チケットが有効ではなく、サービス提供者はサービスに対する支払いとしてそのチケットを受け付けてはならないことを示すメッセージがサービス提供者に返される。ステップ152において、プリペイド式のレジャー活動サービスシステムに参加することに同意するサービス提供者としてそのサービス提供者をチケット情報マネージャが認識しない場合、同様のメッセージが生成される。すなわち、そのサービス提供者はチケット情報マネージャの参加提供者リストにリストアップされていない。
【0052】
本発明の一構成においては、ギフトチケットは、増分合計金額ではなく、使用者が増分サービスを取得する手段およびそのサービスに対して支払う手段として、情報および機能を保持する。それぞれのサービス提供者が、サービスに対して実際に様々な金額を請求する可能性がある。所定のサービス提供者が異なる時点において異なる料金を徴収する可能性がある。同様に、元々顧客にチケットを販売した小売業者が、利幅を多くしたり少なくしたりする可能性がある。使用者の立場からすると、システムはこれらの価格付けの検討から離れてサービス(またはあるいは商品)の増加分を提供する手段としてチケットを扱うことが、有利である。ステップ160では、システムがある一定時間の間動作した後に、チケット発行プログラムマネージャが、より高くまたはより低く価格付けしたサービス提供者に対して提示されたチケットおよび/またはより高いまたは低い利幅で販売者により販売されたチケットに関して受け取った収益について超過量/不足量を比較および照合して、必要に応じて、価格付けおよび支払い方法または提供者会員の仕組みを調整することができる。これらの差異は、システムが実行され価格付けされる方法に関して特定の決定をすることができる、チケット発行プログラムマネージャにより吸収され平均化される。例えば、チケット発行プログラムマネージャは、将来のチケットの販売価格を調整するために経験に基づいて決定してもよく、また特定の販売者および/または提供者が、市場を均衡化する、活動、競合および供給と需要になるかまたはならないか、またはこれらのままであるか否かを決定する。しかし、ギフトチケットはサービスに対するクレジットを表し、使用者に金銭価値を表さないため、新しいチケット購入に対する価格の変更はすでに発行されているチケットの引き換え能力に影響を及ぼさない。
【0053】
本発明の別の実施形態においては、購入者またはチケット使用者には、購入時または購入後随時およびサービスとチケットの引き換えの前に、チケットに対して限られた量の増分価値(アップグレード)を加える能力が備えられる(ステップ140)。増分価値の追加は少なくとも2つの方法で実現できる。増分価値の追加を組み込むことによって、例えば、大幅に異なるサービスおよび同一カテゴリの他のサービスとは大幅に異なって価格付けされると予想されるサービスなどのように、サービスがチケットの最初の価値よりも大幅に高く価格付けされるサービスを提供するサービス提供者においてチケットを使用可能にすることができる。使用者がこれらのサービス提供者の1つとチケットを引き換えることを希望する場合、増分価値は最初にチケットに追加されなければならない。増分価値は、チケットの初期価値の整数倍である必要は必ずしもなく、初期値の何分の1かであってもよい。しかし、本発明の特定の形態では、チケットが常に使用者に対して増分価値またはクレジットを反映し、金銭価値を反映しない。チケット情報マネージャはチケットの使用者によって購入されている実際の金銭価値を表す各チケットデータを格納してもよいが、使用者がチケットに関する情報を検索できるあらゆる機能(以下により完全に説明される音声自動応答装置またはインターネットアクセス)は、常に使用者に金銭価値ではなく増分クレジット情報を返す。この区別は、チケットがそのサービス費用に関係なく同意した提供者からのサービスと引き換える能力を表すという前提を強化する。
【0054】
別の方法においては、引き換え時に追加の人々にサービスを提供することができるようにするために、使用者がチケットを引き換えることを許可するように、追加の増分価値が使用される。例えば、使用者および1人または複数のゲストがこのチケットでこれら全員のゴルフのラウンドに対して支払うことができるようにするためである。好ましい実施形態によれば、初期チケットと同様に、追加の増分価値を備えるチケットを2回以上提示することはできない。代わりに、チケットは、所定のサービスに対して1回限り使用のチケットとして市販され使用され、1回使用が1人または複数の使用者によって引き換えられる際に提供サービスを追加する(またはおそらく変更する)ことを増分の追加が言及する。なお、より高い価格設定のサービス提供者に対する増分アップグレードおよび追加のゲストを可能にすることに対する増分アップグレードを組み合わせて、この方法の一部として一方または両方を任意選択可能にできる。
【0055】
増分価値の追加を組み込む形態は、例えば、大幅に異なるサービスおよび同一カテゴリのその他のサービスとは大幅に異なって価格設定されると予想されるサービスなどのように、サービスがチケットの初期価値よりも大幅に高く価格付けされるサービスを提供するサービス提供者においてチケットを使用可能にすることができる。使用者がこれらのサービス提供者の1つとチケットを引き換えることを希望する場合、増分価値は最初にチケットに加えられなければならない。増分価値は、チケットの初期価値の整数倍である必要は必ずしもなく、初期値の何分の1かであってもよい。しかし、本発明の特定の形態では、チケットは常に使用者に対して増分価値またはクレジットを反映し、金銭価値を反映しない。チケット情報マネージャはチケットの使用者によって購入されている実際の金銭価値を表す各チケットデータを格納してもよいが、使用者がチケットに関する情報を検索できるあらゆる機能(以下により完全に説明される音声自動応答装置またはインターネットアクセス)は、常に使用者に金銭価値ではなく増分クレジット情報を返す。この区別は、チケットがそのサービスの費用に関係なく同意した提供者からのサービスを引き換える能力を表すという前提を強化する。
【0056】
本発明の別の実施形態では、使用者はチケット発行プログラムマネージャからまたはチケット発行プログラムマネージャの代理店から直接追加の増分価値を購入できる。これは、電話またはインターネットを介することを含む、様々な方法で実現できる。
【0057】
追加の増分価値の購入を可能にする電話による方法は、使用者の電話に応じる「直接オペレータとの対話」または音声自動応答装置(IVR)のいずれかを介して実現できる。「直接オペレータとの対話」のシステムでは、オペレータはチケット情報のチケット情報マネージャのデータベースにアクセスし、コンピュータ端末装置または同様の装置を介して情報を検索し、アクセスし、変更することができる。オペレータは、妥当な場合、使用者情報のデータベースにもアクセスする。もう一方では、チケット情報マネージャ、または代わりにチケット発行プログラムマネージャが、完全にコンピュータ化されている(IVR)システムを維持するようにする。手持ちのチケットに追加の価値を加えるために電話する使用者は、「チケットの価値を追加する場合は、1を入力してください。#に続いて16桁のチケット番号を入力してください。」のような、コンピュータ処理のメッセージに応答して、電話のキーパッドの番号を入力することによって行う。チケット情報はIVRシステムの一部として格納された音声シミュレーションまたは予め記録されたメッセージを用いて使用者に復唱される。また、直接オペレータとの対話とIVRシステムを組み合わせることも可能であり、これにより、使用者は直接オペレータとの対話またはコンピュータを介する取引を実行する選択肢を有する。
【0058】
システムの別の実施形態では、インターネットによる口座管理を提供する。チケット情報マネージャまたは代わりにチケット発行プログラムマネージャが、インターネットに接続されてウェブページを介して使用者がアクセスし、チケット情報を更新してチケットの価値をアップグレードできるようにプログラムされているコンピュータを維持できる。ウェブアドレスはチケットまたはチケットが販売される包装に事前に印刷されている。チケット情報マネージャの安全なウェブサイトに入ると、使用者はチケットの固有識別コードを入力するように要求される。チケット情報マネージャのコンピュータは有効なチケット番号のデータベースをアクセスしてチケット番号を確認し、番号が有効な場合、使用者がチケットに価値を追加して標準クレジットカードを用いて取引に対して支払うことを可能にする。チケット情報マネージャのデータベースは、その後、使用者のチケットに追加された追加価値を反映するために更新され、クレジットがチケット発行プログラムマネージャの口座に追加される。インターネットによる場合、使用者はさらにインターネットを使用してチケットの価値または満了日を簡単に確認でき、チケット情報マネージャのウェブページに接続されるとさらに、使用者の地域におけるサービス提供者または使用者がチケットの引き換えを希望する旅行先におけるサービス提供者を探索できる。この形態は、ウェブアクセスがサービス提供者に、チケット発行プログラムマネージャのウェブサイトによって提供される標準的な情報に加えて、カスタマイズされた広告または他の情報にリンクするウェブページを提供する機会を与えるため、サービス提供者に追加価値を与える。
【0059】
使用者がチケット情報を検索できる本発明のいずれの実施形態においても、チケットと共に購入された実際の金銭価値を使用者は利用することができず、チケットに搭載される増分クレジットの合計のみ利用可能である。
【0060】
当業者には、チケット情報マネージャのデータベースがチケット番号およびチケットに関する価値以上の情報を格納するように設定できることは、認識されるであろう。例えば、氏名、住所および電子メールアドレスなどの使用者の識別情報が、使用者がチケットを購入した際に格納される。この情報の格納によって、例えば、個人的識別情報(身分証明書)を使用者が提示すると、チケット発行プログラムマネージャが紛失したチケットを復活させることができる。チケット情報マネージャは、使用者の名前についてそのデータベースを探索し、使用者のチケットが引き換えられたか否かを判断できる。チケットがまだ引き換えられていない場合、紛失されたチケットの番号は取り消され、新しいチケットが使用者に発行される。この取引は、販売者を介して、または上述のとおり電話またはインターネットを径由したチケット発行プログラムマネージャまたは代わりにチケット情報マネージャによって実現される。使用者の情報の記録は、また、所定のアクセスがこのような情報へのアクセスの場合、販売目的のためにこの情報にアクセスでき、この特定のサービス提供者においてチケットを交換する使用者を特に対象にして販売することができるサービス提供者に有用な機能を提供する。なお、このような情報へのアクセスは、手数料の徴収またはチケット発行プログラムマネージャのその他の同意によって許可される。
【0061】
チケットが追加の増分価値を有する場合、ステップ153ではチケットが有効であることを確認するだけではなく、チケットの総価値を判断することを含む。また、使用者から見て、チケットの価値は、通貨単位ではなく増分のクレジットであることが意図される。例えば、チケットは販売時に1つのクレジットで初期化され(基本価値)、基本価値を受け付けるすべてのサービス提供者において1回限りの使用に対して有効とされる。追加クレジットは基本価値の何分の1かである可能性がある。例えば、追加の増分は初期価値の4分の1とする。これがシステムの形態である場合、使用者はゲストを一人連れていくために4つの追加の増分を購入することができる。またはチケットの基本価値を受け付けないサービス提供者においてチケットを使用可能にするために増分クレジットの数のみを購入することができる。本発明のこの実施形態において、サービス提供者はチケットの有効性および引き換え時のその価値を確認する。チケットは1回限り使用のチケットであるため、使用者にサービスと引き換えるために必要であることを超えたチケットのいずれの追加価値も、使用者からは失われる。
【0062】
本発明を好ましい実施形態により図示し、詳細に説明してきたが、当業者には、添付の特許請求範囲に包含される本発明の精神から逸脱することなく、形態または細部にさまざまな変更を加えるのが可能であることは理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明によるプリペイド式サービスシステムの様式化されたブロック図である。
【図2】典型的な実施形態のステップおよびプリペイド式サービスシステムを管理する方法のフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プリペイド式サービスを提供する方法であって、
(a)固有の識別コードを有し、所望されたサービスの1回の使用に対して支払われる初期価値を示す、1回限り使用のチケットを配布および販売する工程であって、前記各チケットは、複数のサービス提供者の任意の1つにおける1回の使用に対して有効である、チケット配布および販売工程と、
(b)顧客により少なくとも1つのチケットが購入されるチケット購入工程と、
(c)チケット販売者によりチケットが有効化される工程であって、特定のチケットが販売されるとチケット情報マネージャと通信して、チケットの固有の識別コードを前記チケット情報マネージャが検証することで有効化する、チケット有効化工程と、
(d)購入価格の所定の一部をチケット発行プログラムマネージャに移動する、資金移動工程と、
(e)複数のサービス提供者の1つからの前記所望されたサービスの1回の使用に対する引き換えのために、チケット保持者がその1つのサービス提供者にそのチケットを提示する工程であって、このサービス提供者の1つは前記複数のサービス提供者から前記チケット保持者によって選択される、チケット提示工程とを備え、
(f)前記サービス提供者のうちの少なくとも特定のサービス提供者がそのサービスに対して請求する額が、同一のサービスに対して前記サービス提供者とは別のサービス提供者が請求する額とは異なるが、チケットは前記複数のサービス提供者の任意の1つにおける1回使用に対して引き換え可能であり、
さらに、
(g)前記チケット情報マネージャを用いてチケットの有効性を前記サービス提供者が確認するチケット有効性確認工程と、
(h)前記サービス提供者の1つがそのサービスに対して請求する額を、前記チケット発行プログラムマネージャがそのサービスの1回使用に対してこのサービス提供者に支払う支払い工程とを備えた、プリペイド式サービス提供方法。
【請求項2】
請求項1において、さらに、
チケットの基本チケット価値にさらに追加の増分価値の顧客による随意の購入を許可する随意購入工程を備え、
前記購入は、前記チケット発行プログラムマネージャに追加の購入される価値を伝えて、これにより前記チケット発行プログラムマネージャに対して支払いが行われることを含み、
さらに、複数のサービス提供者のうちの1つにおけるサービスの使用のための交換においてこのサービス提供者に対してチケット保持者によって前記チケットが提示される工程であって、前記サービス提供者によって要求されるチケットの前記増分価値が加えられたチケット価値が、前記基本チケット価値よりも高いチケット提示工程を備えた、プリペイド式サービス提供方法。
【請求項3】
請求項2において、チケットが任意の機会において使用のために提示される際に、前記追加の増分価値が、2人以上の人に対するサービス提供者からのサービスと引き換えるためにも使用可能である、プリペイド式サービス提供方法。
【請求項4】
請求項3において、前記チケット有効化工程、前記随意購入工程、および有効性確認工程の少なくとも1つが、音声自動応答システムを介する通信の送信および受信を含む、プリペイド式サービス提供方法。
【請求項5】
請求項3において、前記チケット有効化工程、前記随意購入工程、および有効性確認工程の少なくとも1つが、公共のデータ通信ネットワークを介する通信の送信および受信を含む、プリペイド式サービス提供方法。
【請求項6】
請求項3において、前記1回限り使用のチケットが、前記一回限り使用のチケットに追加される最大数の増分価値を有し、さらに、
(i)任意の追加される価値が前記最大数の増分価値を超えないことを確認する増分価値超過確認工程を備えた、プリペイド式サービス提供方法。
【請求項7】
請求項3において、前記1回限り使用のチケットが、有効化の後の限定期間における引き換えに対して有効であり、さらに、
(i)サービス提供者がチケット情報マネージャに対して、チケットの満了日と、満了日後の引き換えに対してはチケットが提示されないこととを確認する、確認工程を備えた、プリペイド式サービス提供方法。
【請求項8】
請求項3において、購入者の情報が購入時に前記チケット情報マネージャによって記録され、さらに、
元のチケットが紛失または盗難されて、サービス提供者によって未だ受け取られていない場合、少なくとも1人の前記購入者が個人的識別情報を提示すると、1回限り使用のチケットの代替物を前記購入者が取得する代替物取得工程を備えた、プリペイド式サービス提供方法。
【請求項9】
請求項3において、印刷された複数桁の数字コード、型押しされた複数桁の数字コード、磁気読取可能な帯、バーコードおよび情報が記憶されたエンコーダチップの少なくとも1つを有し、対応するコードを示し、さらに、通信ネットワークに連結される標準クレジットカード装置を使用して読取り可能である、クレジットカードの証券を前記チケットが備え、
前記工程(c)、(d)、(g)および(h)の少なくとも1つが、前記標準クレジットカード装置およびネットワークを介する前記データの送信および受信を含む、プリペイド式サービス提供方法。
【請求項10】
請求項3において、前記1回限り使用のチケットが記録可能な媒体を含み、
この媒体は販売者が受け取る際には空白であり、確認情報および購入データが購入と連動して前記記録可能媒体に記録される、プリペイド式サービス提供方法。
【請求項11】
請求項3において、さらに、
格納されたチケットデータへのアクセスを含む、チケット状態およびチケットの増分価値の数の確認の少なくとも1つのチェックは、公共の通信ネットワークを介して前記チケット保持者と前記チケット情報マネージャとの間において通信される通信工程を備え、
前記通信が、前記チケットに関連するあらゆる金銭価値の報告を除外するが、今までに購入された増分価値の数の報告を含む、プリペイド式サービス提供方法。
【請求項12】
請求項3において、格納されたチケットデータにアクセスする音声自動応答プロセッサとの電話接続を介して、前記チケット使用者が前記チケット情報マネージャによってチケット状態をチェックでき、前記チケット使用者には、前記チケットに関連する金銭価値は与えられず、今までに購入した増分クレジットの数が与えられる、プリペイド式サービス提供方法。
【請求項13】
(a)商業支払いネットワークに結合されたデータ処理プラットフォームと、
(b)固有の識別コードを有するチケットを識別する通信を、チケット販売業者から受信し、前記データ処理プラットフォームによるアクセスのために格納する手段とを備えた、プリペイド式サービスアカウント管理システムであって、
(c)前記データ処理プラットフォームが、前記識別コードをチケット発行プログラムマネージャによって配布されたチケットのこのようなコードのリストと比較するようにプログラムされた少なくとも1つのプロセッサを備え、さらに、
(d)特定の識別コードを有するチケットが購入されたことを示す情報を格納し、さらにこのチケットが引き換えられているか否かの表示を格納する、前記データ処理プラットフォームがアクセス可能なデータベースメモリと、
(e)前記商業支払いネットワークにおいて許可された参加者であるサービス提供者から、固有の識別コードを有するチケットを識別する通信を受信する手段と、
(f)商業支払いネットワークにおいて許可された参加者であるすべてのサービス提供者のうちで、少なくとも1つのサービスについて許可されたサービス提供者である参加者のサブセットを識別する参加提供者リストを格納するデータベースメモリと、
(g)サービス提供者から受け取られる固有の識別コードを、販売されているチケットのコードリストと比較し、データベースメモリにアクセスする、少なくとも1つのプロセッサと、
(h)前記参加提供者リストに存在し、かつチケットが引き換えのために提示されるサービス提供者と通信する手段であって、前記識別コードを有するチケットが所望されたサービスの1回の使用に対して有効に引き換え可能であり、前記サービス提供者は前記参加提供者リストの参加者の前記サブセットの間でチケット保持者によって選択され、前記データベースメモリをマーク付けして前記チケットが1回使用されたことを示す、サービス提供者との通信手段とを備え、
(i)チケットの引き換えについてサービス提供者に対する借りとして、前記チケットを提示された際に適切に引き換えることができないことを前記データベースが示す場合は、拒否の信号を送るように前記プロセッサがプログラムされている、プリペイド式サービスアカウント管理システム。
【請求項14】
請求項13において、さらに、
(j)前記サービス提供者に提示されたチケットが満了日を越えているか否かを判断する手段を備えた、プリペイド式サービスアカウント管理システム。
【請求項15】
請求項13において、さらに、
(k)前記使用者が前記チケットにおける追加の増分価値を購入する手段と、
(l)前記データ処理プラットフォームがチケットに対する追加の増分価値を示す情報を格納するする手段と、
(m)サービス提供者が前記データ処理プラットフォームとの通信を介してチケットに追加された追加の増分価値の量を確認する手段とを備えたプリペイド式サービスアカウント管理システム。
【請求項16】
請求項13において、前記(c)および(g)の少なくとも1つが音声自動応答システムを介する通信の送信および受信を含む、プリペイド式サービスアカウント管理システム。
【請求項17】
請求項13において、前記(c)および(g)の少なくとも1つが公共データネットワークを介する通信の送信および受信を含む、プリペイド式サービスアカウント管理システム。
【請求項18】
請求項13において、前記1回限り使用のチケットが有効化後の限定期間における引き換えについて有効であり、さらに、
前記サービス提供者が前記アカウントマネージャに対して、チケットの満了日と、限定期間の満了日後の引き換えに対してはチケットが提示されないこととを確認する、プリペイド式サービスアカウント管理システム。
【請求項19】
請求項13において、購入者の情報が購入時に前記チケット情報マネージャによって記録され、
元のチケットが紛失または盗難されて、サービス提供者によって未だに受け取られていない場合、適切な個人的識別情報が提示されると、1回限り使用のチケットの代替物を前記購入者が取得する、プリペイド式サービスアカウント管理システム。
【請求項20】
請求項13において、印刷された数字コード、型押しされた16桁の固有の数字コード、ならびに光学的、磁気的および電子的な符号化によって表示されるコードの少なくとも1つを備えたクレジットカードの証券を前記チケットが含み、このコードは標準の販売時点情報管理装置を使用して読取り可能であり、前記(c)、(d)、(g)および(h)の少なくとも1つが標準のクレジットカードネットワークを介す通信の送信および受信を含む、プリペイド式サービスアカウント管理システム。
【請求項21】
請求項13において、前記1回限りのチケットが磁気読取可能な帯のような記録可能な媒体を含み、
この媒体は販売者が受け取る際には空白範囲を有し、確認情報および購入データが購入と連動して前記記録可能媒体に記録される、プリペイド式サービスアカウント管理システム。
【請求項22】
請求項13において、格納されているチケットデータに結合されたプロセッサに接続されるインターネットサイトへのアクセスによって、チケット保持者が前記チケット情報マネージャを用いてチケット状態をチェックでき、
前記プロセッサは、チケットに関連する購入価値の報告を行わずに、チケットに関連する増分価値の単位数を報告する、プリペイド式サービスアカウント管理システム。
【請求項23】
請求項13において、格納されているチケットデータへのアクセスを有する音声自動応答プロセッサとの電話接続を介して、チケット使用者が前記チケット情報マネージャを用いてチケット状態をチェックでき、
前記プロセッサは、チケットに関連する購入価値の報告を行わずに、チケットに関連する増分価値の単位数を報告する、プリペイド式サービスアカウント管理システム。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2007−534082(P2007−534082A)
【公表日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−509560(P2007−509560)
【出願日】平成17年4月19日(2005.4.19)
【国際出願番号】PCT/US2005/013271
【国際公開番号】WO2005/103941
【国際公開日】平成17年11月3日(2005.11.3)
【出願人】(506351846)ユティックス・グループ・インコーポレーテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】UTIX GROUP,INCORPORATED
【Fターム(参考)】