説明

プリンタ

【課題】 動作の進行状況をユーザに認識させることができるプリンタを提供する。
【解決手段】 配列された4つの1stLED,2ndLED,3rdLED,4thLEDに、互いに異なる内部状況を互いに独立に点滅表示させるとともに、画像データ受信中は、画像データ受信の進度に合わせた個数のLEDを点灯させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像データを受信し受信した画像データに基づく画像をプリント出力するプリンタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、画像データを受信し受信した画像データに基づく画像をプリント出力するプリンタにおいて、ユーザに対して、画像データの受信状況やプリント出力状況を視覚的に認識させる技術が提案されている。例えば、パーソナルコンピュータ等から送られてくる画像データを受信している間は表示用LEDを点灯し、通信障害が所定時間継続した場合は表示用LEDを点滅するプリンタが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、プリント出力することができない状態(エラー状態)や、プリント出力することはできるものの正常ではない状態(警告状態)の場合は、液晶パネルのバックライトを点灯するプリンタも提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開平8−300772号公報
【特許文献2】特開2003−312103号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した特許文献1に提案された、画像データを受信している間は表示用LEDを点灯する技術では、大容量の画像データを受信する場合に代表されるように画像データの受信時間が長い場合、表示用LEDは長時間点灯状態となる。このため、長時間にわたって表示用LEDに変化が見られず、従って画像データの受信の進行状況をユーザに認識させる点に欠けるという問題がある。
【0005】
また、特許文献2に提案された、エラー状態や警告状態の場合は液晶パネルのバックライトを点灯する技術では、通常のプリント出力中はバックライトは消灯状態にある。従って、プリント出力の進行状況をユーザに認識させる点に欠けるという問題がある。このように、従来のプリンタでは、画像データの受信の進行状況や画像のプリント出力の進行状況である動作状況をユーザに認識させる点に欠けるという問題を抱えている。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑み、動作の進行状況をユーザに認識させることができるプリンタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成する本発明のプリンタのうちの第1のプリンタは、画像データを受信し受信した画像データに基づく画像をプリント出力するプリンタにおいて、
配列された複数の発光素子と、
上記複数の発光素子に、互いに異なる内部状況を互いに独立に表示させるとともに、画像データ受信中は、画像データ受信の進度に合わせた個数の発光素子を発光させる発光制御部とを備えたことを特徴とする。
【0008】
本発明の第1のプリンタは、配列された複数の発光素子に、互いに異なる内部状況を互いに独立に表示させるとともに、画像データ受信中は、画像データ受信の進度に合わせた個数の発光素子を発光させるものである。一般に、プリンタに画像データを送信する際に用いられる、EXIFフォーマット等に代表される画像データフォーマットに付加されているヘッダ情報には、画像容量等の情報が含まれている。そこで、画像データ受信の際に、そのヘッダ情報をあらかじめ識別して解析することにより、これから受信する画像データの容量を知ることができる。このため、例えば、画像データが1/4程度受信している段階で複数の発光素子のうちの1番目の発光素子を点滅表示させるとともに画像データが1/4程度受信完了したらその発光素子を点灯し、画像データが1/2程度受信している段階で2番目の発光素子を点滅表示させるとともに画像データが1/2程度受信完了したらその発光素子も点灯するというように、互いに異なる内部状況を互いに独立に表示させるとともに画像データ受信の進度に合わせた個数の発光素子を発光させることができる。このようにすることにより、画像データの受信の進行状況をユーザに認識させることができる。
【0009】
ここで、本発明の第1のプリンタにおける上記発光制御部は、データ量が不明な画像データ受信中は、受信開始からの時間経過に従った個数の発光素子を発光させるものであってもよい。
【0010】
画像データの中には、上述したヘッダ情報を付加しておらず、従ってデータ量が不明な画像データもある。そこで、受信開始からの例えばタイマ等による時間経過に従った個数の発光素子を発光させると、データ量が不明な画像データの場合であっても、画像データの受信の進行状況をユーザに認識させることができる。
【0011】
また、上記目的を達成する本発明のプリンタのうちの第2のプリンタは、画像データを受信し受信した画像データに基づく画像をプリント出力するプリンタにおいて、
配列された複数の発光素子と、
上記複数の発光素子に、互いに異なる内部状況を互いに独立に表示させるとともに、プリント出力中は、プリント出力の進度に合わせた個数の発光素子を発光させる発光制御部とを備えたことを特徴とする。
【0012】
本発明の第2のプリンタは、配列された複数の発光素子に、互いに異なる内部状況を互いに独立に表示させるとともに、プリント出力中は、プリント出力の進度に合わせた個数の発光素子を発光させるものである。このため、例えば、プリント出力が1/4程度行なわれている段階で複数の発光素子のうちの1番目の発光素子を点滅表示させるとともにプリント出力が1/4程度完了したらその発光素子を点灯し、プリント出力が1/2程度行なわれている段階で2番目の発光素子を点滅表示させるとともにプリント出力が1/2程度完了したらその発光素子も点灯するというように、互いに異なる内部状況を互いに独立に表示させるとともにプリント出力の進度に合わせた個数の発光素子を発光させることができる。このようにすることにより、プリント出力の進行状況をユーザに認識させることができる。
【0013】
さらに、上記目的を達成する本発明のプリンタのうちの第3のプリンタは、画像データを受信し受信した画像データに基づく画像をプリント出力するプリンタにおいて、
発光素子と、
上記発光素子を、画像データ受信中、画像データ受信の進度に合わせた明るさで発光させる発光制御部とを備えたことを特徴とする。
【0014】
本発明の第3のプリンタは、発光素子を、画像データ受信中、画像データ受信の進度に合わせた明るさで発光させるものである。一般に、プリンタに画像データを送信する際に用いられる、EXIFフォーマット等に代表される画像データフォーマットに付加されているヘッダ情報には、画像容量等の情報が含まれている。そこで、画像データ受信の際に、そのヘッダ情報をあらかじめ識別して解析することにより、これから受信する画像データの容量を知ることができる。このため、例えば、画像データが1/4程度受信している段階で発光素子を第1の明るさで発光させ、画像データが1/2程度受信している段階でその発光素子をその第1の明るさよりも明るい第2の明るさで発光させるというように、画像データ受信の進度に合わせた明るさで発光素子を発光することにより、画像データの受信の進行状況をユーザに認識させることができる。
【0015】
ここで、本発明の第3のプリンタにおける上記発光制御部は、データ量が不明な画像データ受信中は、上記発光素子を、受信開始からの時間経過に従った明るさで発光させるものであることが好ましい。
【0016】
画像データの中には、データ量が不明な画像データもある。そこで、受信開始からの例えばタイマ等による時間経過に従った明るさで発光素子を発光させると、データ量が不明な画像データの場合であっても、画像データの受信の進行状況をユーザに認識させることができる。
【0017】
また、上記目的を達成する本発明のプリンタのうちの第4のプリンタは、画像データを受信し受信した画像データに基づく画像をプリント出力するプリンタにおいて、
発光素子と、
上記発光素子を、プリント出力中、プリント出力の進度に合わせた明るさで発光させる発光制御部とを備えたことを特徴とする。
【0018】
本発明の第4のプリンタは、発光素子を、プリント出力中、プリント出力の進度に合わせた明るさで発光させるものである。このため、例えば、プリント出力が1/4程度行なわれている段階で発光素子を第1の明るさで発光させ、プリント出力が1/2程度行なわれている段階でその発光素子をその第1の明るさよりも明るい第2の明るさで発光させるというように、プリント出力の進度に合わせた明るさで発光素子を発光することにより、プリント出力の進行状況をユーザに認識させることができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明のプリンタによれば、動作の進行状況をユーザに認識させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態について説明する。
【0021】
図1は、本発明の第1のプリンタの一実施形態を、斜め前方から見た斜視図である。
【0022】
このプリンタ1は、携帯電話などと組み合わされて使用されるものであって、露光により潜像が形成され送り出しの際に処理液が展開されて顕像化されるインスタント写真シートが複数枚(ここでは10枚として説明する)積層されたインスタントフイルムパックがパック室に装填され、そのインスタント写真シートを画像データに応じて露光して外部に送り出しながらそのインスタント写真シートに処理液を展開するものである。
【0023】
携帯電話にはIrDA(Infrared Data Association)に準拠した赤外線通信を行なえるものがあり、この赤外線通信を使用して自分の持つ情報を他の情報機器へ送信することができ、カメラ付き携帯電話であれば、画像データをこのプリンタ1に送信することができる。このプリンタ1は、そのカメラ付き携帯電話で撮影された画像を表わす画像データまたは電子メールなどで携帯電話に送信されてきた画像データが赤外線通信を用いてこのプリンタ1に送信されてきたときに、その画像データに基づいてインスタント写真シート上に画像のプリントを行なうものであり、さらにその送信された画像データに基づく画像の再プリントを、携帯電話から再送信をわざわざ行なわなくても、後述するリピートスイッチを操作するという簡単な操作で別のインスタント写真シート上に行なえるものである。
【0024】
このプリンタ1は、図1に示すように薄型で軽量かつ小型の構造を有する可搬型のプリンタであり、3V用の一次電池が2個内蔵される。このプリンタ1の筐体1a内にインスタントフイルムパックが装填され、そのインスタントフイルムパック内の、積層された10枚のインスタント写真シート一枚一枚に画像の記録が行なわれる。
【0025】
プリンタ1の筐体1aの上面には操作ボタンとして、このプリンタ1の電源の投入および遮断を指示する電源スイッチ(以下、電源SWと記述する)11と、送信された画像データに基づく画像の再プリントを行なうためのリピートスイッチ(以下、リピートSWと記述する)12が設けられている。また、筐体1aの上面には、インスタントフイルムシートの残り枚数を示すカウンタ13が設けられている。このカウンタ13は機械式のカウンタであり、未使用のインスタントフイルムパックが装填されると残り枚数が10枚であることを示す数値‘10’が表示される。以下、インスタント写真シートに画像のプリントが行なわれる度に枚数が減算された残り枚数を示す数値が表示され、10枚目のインスタント写真シートに画像のプリントが行なわれると残り枚数が0枚であることを示す数値‘0’が表示される。尚、インスタントフイルムパックが抜かれた場合は、何も表示されないブランク状態となる。
【0026】
また、このプリンタ1の端部には、送受信窓14が設けられている。この送受信窓14の内側には、後述するIrDA送受信部が設けられている。このIrDA送受信部は、赤外線通信により送信されてきた画像データを受信するとともに、受信された旨を相手側に知らせるための信号を送信する。
【0027】
さらに、このプリンタ1の筐体1aには、電源が投入されると点灯する電源用LED51、赤外線通信時に点灯するパイロット用LED52、赤外線通信においてエラーが発生すると点灯する通信エラー用LED53、および内蔵された電池電圧が低下するとユーザに電池交換を促すために点灯するローバッテリ表示用のLED54が配列されている。
【0028】
また、プリンタ1の側面には、そのプリンタ1の下面側に設けられた後述するフイルムドアを開放するためのフイルムドア開放スイッチ18が備えられており、コーナー部にはストラップ取付部1bが備えられている。
【0029】
図2は、図1に示すプリンタにおいて、カメラ付き携帯電話からの画像データに基づいて画像が記録されたインスタント写真シートが排出される様子を示す図である。
【0030】
カメラ付き携帯電話10の赤外線通信部をプリンタ1の送受信窓14に向けた状態で、そのカメラ付き携帯電話10を操作して、カメラ付き携帯電話10で撮影された画像を表わす画像データを赤外線通信を用いてこのプリンタ1に送信する。プリンタ1は、赤外線通信により送信されてきた画像データを受信し、その受信した画像データに基づく潜像のプリントを露光によりインスタント写真シート1001上に行ないながら、そのインスタント写真シート1001を顕像しつつ、プリンタ1の送出口19から外部へ徐々に排出する。その後、リピートSW12が操作されたときにも、その画像と同じ画像の再プリントが別のインスタント写真シート上に行なわれる。
【0031】
図3は、図1に示すプリンタの下面側を斜め上方から見た斜視図である。
【0032】
このプリンタ1の下面側には、図2に示すフイルムドア開放スイッチ18の操作により開放されるフイルムドア20が設けられており、このフイルムドア20が開けられ、インスタントフイルムパックがパック室に装填される。また、フイルムドア20には、インスタントフイルムパックが装填されているか否かを確認するためのパック在否確認窓20aが設けられている。さらに、フイルムドア20に隣接して、このプリンタ1の電源となる電池を実装するために開放される電池蓋21も設けられている。
【0033】
図4は、図3に示すプリンタの、フイルムドアが開けられた状態の斜視図である。
【0034】
フイルムドア20の内側には、前述したパック在否確認窓20aと、バネ部材20b,20cが設けられており、これらのバネ部材20b,20cによってインスタントフイルムパック内に積層されたインスタント写真シートがプリンタ1の上面側に押圧される。
【0035】
また、プリンタ1には、インスタントフイルムパックを装填するためのパック室22が設けられている。パック室22外の、図4における右側には、搬送するインスタント写真シートに画像を書き込む画像書込部300および媒体搬送展開部30が設けられている。これら画像書込部300および媒体搬送展開部30の詳細については後述する。また、パック室22内の、図4における下方には、インスタント写真シートを画像書込部300および媒体搬送展開部30側に送り出させるためのクロー(爪)24が設けられている。このような構成によって、インスタントフイルムパック内のインスタント写真シートのうちの、プリンタ1の一番上面側にあるインスタント写真シートがクロー24で掻き上げられて媒体搬送展開部30で搬送されながら画像書込部300で画像が書き込まれて現像される。
【0036】
図5は、図4に示すプリンタの、筐体が取り外された状態の斜視図である。
【0037】
図5には、直流モータ406と、その直流モータ406からの回転駆動力を後述する搬送ロールおよび展開ロールに伝達するギア列39を備えた媒体搬送展開部30が示されている。また、この図5には、パック室22内に設けられたクロー24も示されている。
【0038】
図6は、インスタント写真シートの露光面を示す斜視図、図7は、インスタント写真シートの観察面を示す斜視図である。
【0039】
図6には、インスタント写真シート1001の露光面1001_1が示されている。この露光面1001_1には、インスタント写真シート1001の搬送方向先端部に配備された処理液溜り1001aと、画像が露光される露光部1001bと、余白部1001cと、余った処理液を吸収するトラップ部1001dとが設けられている。また、図7には、インスタント写真シート1001の観察面1001_2側が示されている。この観察面1001_2には、露光により潜像が形成され処理液の展開を受けて顕像化された画像を観察するための観察部1001eと、余白部1001fが設けられている。
【0040】
図8は、媒体搬送展開部の断面図である。
【0041】
媒体搬送展開部30には、インスタント写真シート1001の両側部を挟んでそのインスタント写真シート1001を搬送する一対の搬送ローラ31,32が備えられている。搬送ローラ32は、バネ部材35_1で搬送ローラ31側に付勢されている。
【0042】
また、媒体搬送展開部30には、上記一対の搬送ローラ31,32よりもインスタント写真シート1001の搬送方向下流側に配備され、そのインスタント写真シート1001を全幅に亘って挟んで処理液溜り1001aを押し潰して処理液を展開する一対の展開ローラ33,34が備えられている。展開ローラ34は、バネ部材35_2で展開ローラ33側に付勢されている。
【0043】
さらに、媒体搬送展開部30には、搬送ローラ31,32と展開ローラ33,34との間に位置して展開中の処理液を制御するための制御板36,37と、インスタント写真シート1001を案内するためのフイルム案内フレーム38が備えられている。また、インスタントフイルムパック25の出口近傍には、画像書込部300が設けられている。
【0044】
本実施形態のプリンタ1は、インスタントフイルムパック25内のインスタント写真シート1001のうちの、プリンタ1の一番上面側にあるインスタント写真シート1001を、所定の搬送開始点Psからクロー24(図4、図5参照)で掻き上げて、搬送ローラ31,32で搬送しながら画像書込部300で固定書込点Pfにて画像を書き込み始める。さらに、このプリンタ1は、インスタント写真シート1001に画像を書き込みながら搬送ローラ31,32でインスタント写真シート1001を搬送し、展開ローラ33,34で処理液溜り1001aを押し潰して処理液を展開し、展開中の処理液を制御板36,37で制御して現像を行なって所定の搬送終了点Peまで搬送する。このようにして、1枚のインスタント写真シート1001上に画像をプリントする。
【0045】
図9は、プリンタ内部の制御系統を示す構成ブロック図である。
【0046】
図9の右端側には、図1に示すプリンタ1の模式図が示されており、この右端部を除く全域に、このプリンタ1の制御系統を示す構成が示されている。尚、図9に示す矢印は、このプリンタ1における、制御系統を示す構成要素それぞれの配置関係を示す。
【0047】
このプリンタ1には、メイン基板部100と、サブ基板部200と、画像書込部300と、FPI部401と、ENCPI部402と、COUNTPI部403と、カムスイッチ404と、前述した送受信窓14に設けられたIrDA送受信部405と、上述した直流モータ406とが備えられている。
【0048】
サブ基板部200には、前述した電源SW11,リピートSW12、および電源用LED51,パイロット用LED52,通信エラー用LED53,ローバッテリ表示用のLED54を含む後述する表示回路部201が備えられている。
【0049】
画像書込部300には、光ガイドや液晶シャッタ(LCS)等を有する光ヘッド部301と、その光ヘッド部301とメイン基板部100とを接続するフレキシブルケーブル302,303と、フレキシブルケーブル303に実装されたレッド(R),グリーン(G),ブルー(B)の発光色を持つ発光素子(LED)304,305,306とが備えられている。この画像書込部300は、搬送途中のインスタント写真シートに、書込指示パルスに同期してIrDA送受信部405により受信した画像データに基づいて、LED304,305,306からのR,G,Bの3つの色光を循環的に照射することにより、そのインスタント写真シート1001に潜像を書き込む。また、プリンタ1には、3V用の一次電池407が2個内蔵される。
【0050】
メイン基板部100には、直列接続された一次電池407からの6Vの電源電圧VBが印加される。このメイン基板部100には、MPU(Micro Processor Unit)101と、発振子102と、リセット回路103と、フラッシュメモリ(FLASH)104と、SDRAM105とが備えられている。
【0051】
MPU101は、このプリンタ1の動作を統括的に制御する。
【0052】
発振子102は、所定の周波数の発振信号を生成してMPU101に動作用のクロック信号として供給する。
【0053】
リセット回路103は、MPU101の初期化を行なうためのリセット信号を出力する。
【0054】
フラッシュメモリ104は、不揮発性のメモリであり、このフラッシュメモリ104には、プリンタ1固有の機構等に依存して定まる固体差調整用の調整値等が記憶される。
【0055】
SDRAM105は、揮発性のメモリであり、このSDRAM105には、カメラ付き携帯電話10からの画像データ等が記憶される。
【0056】
また、このメイン基板部100には、6Vの電源電圧VBを入力して、2.5Vの電圧を出力する電源部106、3.3Vの電圧を出力する電源部107、および15Vの電圧を出力するDC/DCコンバータ108が備えられている。さらに、MPU101からの指示を受けてこれら電源部106,107,DC/DCコンバータ108を制御する電源制御部109も備えられている。ここで、2.5Vの電圧はMPU101に供給されるとともに3.3Vの電圧はMPU101以外の周辺回路に供給される。また、15Vの電圧は、後述するLCD駆動用として用いられる。
【0057】
このプリンタ1では、一次電池407の長寿命化を図るために、低消費電力モードであるスタンバイモードを有するMPU101を備え、電源SW12が押された場合であっても、MPU101は、初期処理が終了した時点でスタンバイモードとなる。この状態で外部から赤外線通信が行なわれると、スタンバイモードから通常の動作モードに移行してインスタント写真シートに画像を記録し、速やかに通常の動作モードからスタンバイモードに移行する。また、リピートSW12が押された場合もインスタント写真シートに画像を記録した後はスタンバイモードになる。さらに、MPU101が、各部に対して必要な動作時のみ電力を供給するように、電源制御部109を介して電源部106,107,DC/DCコンバータ108を制御する。このようにすることにより、内蔵された一次電池407で長期に渡ってこのプリンタ1を使用することができる。
【0058】
さらに、メイン基板部100には、BC部110と、TPG部111と、温度検出部112と、発振子113と、IrDA/LCS制御部114と、ヘッドLED駆動部115とが備えられている。
【0059】
BC部110は、一次電池407の電源電圧VBが所定の値よりも低下したか否かをチェックする。MPU101は、このチェック結果を参照して一次電池407の電源電圧VBが所定の値よりも低下していると判定した場合は、ユーザに電池交換を促すためにローバッテリ表示用のLED17を点灯する。
【0060】
TPG部111は、DC/DCコンバータ108から出力される15Vの電圧をオン,オフする。
【0061】
温度検出部112は、画像書込部300の温度を検出する。MPU101は、この温度検出部112からの検出信号に応じて光学ヘッド部301内の液晶シャッタの各シャッタ部のシャッタスピード等を制御する。
【0062】
発振子113は、所定の周波数の発振信号を生成してIrDA/LCS制御部114に供給する。
【0063】
IrDA/LCS制御部114は、発振子113からの発振信号に基づいてIrDA送受信部405および光ヘッド部301を制御する。IrDA送受信部405には赤外線通信を行なうための投光素子および受光素子が備えられており、IrDA/LCS制御部114は、上記受光素子で光電変換されたデータをMPU101に送ったり、MPU101からその旨を外部の機器に知らせるためのデータを上記投光素子経由で外部に送信したりする。また、IrDA/LCS制御部114は、MPU101からの指示に基づいて、フレキシブルケーブル302を介して光ヘッド部301に備えられた液晶シャッタを制御する。
【0064】
ヘッドLED駆動部115は、MPU101の指示に基づいた電流を、フレキシブルケーブル303を経由してLED304,305,306に流すことにより、それらLED304,305,306を駆動する。
【0065】
本実施形態のプリンタ1は、インスタント写真シート1001を直流モータ406で所定の副走査方向(インスタント写真シート1001が送り出される方向)に送りながら、そのインスタント写真シート1001上にその副走査方向に関しR,G,Bの3色の色について循環的に書き込むとともに、その副走査方向に交わる主走査方向については、その主走査方向に並ぶ全画素について、同時に同じ色の書き込みを行なうことにより、そのインスタント写真シート1001上にカラー画像をプリントするプリンタである。
【0066】
カラー画像をプリントするにあたり、画像書込部300を構成する光学ヘッド部301には、フレキシブルケーブル302を介してIrDA/LCS制御部114から画像データに応じた制御信号が供給される。この制御信号は光学ヘッド部301内の液晶シャッタの各シャッタ部のシャッタスピードを制御するものである。この各シャッタ部のシャッタスピードが画像データに応じて制御され、フレキシブルケーブル303に備えられたLED304,305,306からのRGBそれぞれに対応する光がインスタント写真シート1001上に照射され、インスタント写真シート1001の幅方向に多数の光点(ドット)からなる潜像が記録される。この幅方向つまり一次元的に各シャッタ部が配列されている方向が、主走査方向である。従って、この各シャッタ部が主走査方向に電子的に走査されて1ライン分の光点(全画素)がインスタント写真シート1001上に記録される。この光学ヘッド部301の電子走査によってインスタント写真シート1001の主走査方向に多数のドットからなる光点が記録される。また、上述したように、本実施形態では、直流モータ406によりインスタント写真シート1001が副走査方向に送られている。従って、副走査方向についても画像書込部300によって多数のドット毎に光点が順次記録されていくこととなる。
【0067】
さらに、メイン基板部100には、PI駆動部116が備えられている。このPI駆動部116は、FPI部401,ENCPI部402,COUNTPI部403を駆動する。ここで、FPI部401,ENCPI部402,COUNTPI部403について説明する。
【0068】
FPI部401は、インスタント写真シート1001の有無を検出するためのフォトインタラプタである。
【0069】
ENCPI部402は、直流モータ406の回転に同期したパルス列からなるエンコード信号を出力するためのフォトインタラプタである。
【0070】
COUNTPI部403は、カウンタ13がリセット状態(インスタントフイルムパックが抜かれた状態)を検知するためのフォトインタラプタである。
【0071】
また、メイン基板部100には、カムスイッチ404が接続されている。このカムスイッチ404は、このプリンタ1の搬送機構における初期位置をモニタするためのスイッチである。
【0072】
さらに、メイン基板部100には、モータ駆動部117が備えられている。このモータ駆動部117は、MPU101からの指示を受けて、ENCPI部402から出力されたエンコード信号のパルス列の時間間隔が所定の時間間隔となるように直流モータ406の回転速度を制御する。
【0073】
図10は、図9に示す表示回路部の構成を示す図である。
【0074】
図10に示す表示回路部201には、一端が共通接続されるとともに電源電圧VBが印加される電源用LED51,パイロット用LED52、通信エラー用LED53,ローバッテリ表示用のLED54が備えられている。また、電源用LED51の他端とグラウンドGNDとの間に、直列に接続された抵抗素子61およびトランジスタ71が配備されている。さらに、パイロット用LED52の他端とグラウンドGNDとの間に、直列に接続された抵抗素子62およびトランジスタ72が配備されている。また、通信エラー用LED53の他端とグラウンドGNDとの間に、直列に接続された抵抗素子63およびトランジスタ73が配備されている。さらに、ローバッテリ表示用のLED54の他端とグラウンドGNDとの間に、直列に接続された抵抗素子64およびトランジスタ74が配備されている。これらトランジスタ71,72,73,74には、MPU101からのパルス信号が入力される。ここで、MPU101が、本発明にいう発光制御部の役割を担うものである。MPU101は、このプリンタ1が画像データ受信中は、以下に説明するようにして、トランジスタ71,72,73,74を経由して、画像データ受信の進度に合わせた個数のLEDを発光させる。
【0075】
図11は、図10に示すLEDの、画像データ受信時における点灯タイミングを示す図である。
【0076】
ここでは、プリンタ1に画像データを送信するにあたり、EXIFフォーマットという画像データフォーマットが用いられるものとする。この画像データフォーマットには、画像容量等の情報が含まれたヘッダ情報が付加されている。このプリンタ1では、画像データを受信する際に、そのヘッダ情報を識別して解析することにより、これから受信する画像データの容量を求める。尚、図11に示す1stLED,2ndLED,3rdLED,4thLEDは、電源用LED51,パイロット用LED52、通信エラー用LED53,ローバッテリ表示用のLED54を表わす。
【0077】
図11に示すように、画像データの受信待ち状態では、1stLEDのみ点灯している。次いで、赤外線通信を使用して画像データが受信される。以下、図11および図12を参照して説明する。
【0078】
図12は、図9に示すプリンタにおいて、画像データ受信の進度に合わせて4個のLEDを順次に発光させる処理ルーチンのフローチャートである。
【0079】
画像データの受信が開始されると、先ずステップS1において、1stLEDの点滅を開始する。次いで、ステップS2において、ヘッダ情報を読み込んで、受信する画像データの容量を解析する。これにより全体の受信時間を算出する。さらに、ステップS3において、図11に示すように、周期Tで1stLEDを点滅する。
【0080】
ステップS4では、全体の画像データのうちの1/4の画像データの受信が完了したか否か(全体の受信時間のうちの最初の1/4時間が経過したか否か)が判定される。1/4の画像データの受信が未だ完了していないと判定された場合は、ステップS3に戻る。一方、1/4の画像データの受信が完了したと判定された場合は、ステップS5に進む。ステップS5では、図11に示すように1stLEDを点灯し、さらにステップS6において、図11に示すように周期Tで2ndLEDを点滅する。
【0081】
ステップS7では、全体の画像データのうちの1/2の画像データの受信が完了したか否かが判定される。1/2の画像データの受信が未だ完了していないと判定された場合は、ステップS6に戻る。一方、1/2の画像データの受信が完了したと判定された場合は、ステップS8に進む。ステップS8では2ndLEDを点灯し、さらにステップS9において周期Tで3rdLEDを点滅する。
【0082】
ステップS10では、全体の画像データのうちの3/4の画像データの受信が完了したか否かが判定される。3/4の画像データの受信が未だ完了していないと判定された場合は、ステップS9に戻る。一方、3/4の画像データの受信が完了したと判定された場合は、ステップS11に進む。ステップS11では3rdLEDを点灯し、さらにステップS12において周期Tで4thLEDを点滅する。
【0083】
次に、ステップS13において、全体の画像データの受信が完了したか否かが判定される。全体の画像データの受信が未だ完了していないと判定された場合は、ステップS12に戻る。一方、全体の画像データの受信が完了したと判定された場合は、ステップS14に進む。ステップS14では4thLEDを点灯して、このフローの処理を終了する。
【0084】
このように、本発明の第1のプリンタの一実施形態であるプリンタ1は、配列された4つのLEDに、互いに異なる内部状況を互いに独立に点滅表示させるとともに、画像データ受信中は、画像データ受信の進度に合わせた個数のLEDを点灯させるものである。このため、簡単な構成で画像データの受信の進行状況をユーザに認識させることができる。
【0085】
図13は、図10に示すLEDの、画像データ受信後に実行される一連の処理における点灯タイミングを示す図である。
【0086】
図13には、画像データ受信後に実行される、画像処理,プリント(印刷)処理,リピートデータ書込み処理の一連の処理における4つのLEDの点灯タイミングが示されている。これら画像処理,プリント処理,リピートデータ書込み処理は、特に区別する必要もなく、従って連続した表示に見えるように、4つのLEDそれぞれは所定の周期Tで点滅表示される。
【0087】
次に、ヘッダ情報に画像容量の情報が含まれていない場合について、図14を参照して説明する。
【0088】
図14は、4つのLEDの、ヘッダ情報に画像容量の情報が含まれていない場合の一連の処理における点灯タイミングの一例を示す図である。ここでは、受信される画像データ量は比較的少ないものとする。
【0089】
1stLEDが点灯している状態で赤外線通信を使用して画像データが受信される。すると、周期T1で1stLEDが点滅する。次いで、画像データが受信された時点から所定時間T2経過後、1stLEDが点灯するとともに周期T1で2ndLEDが点滅する。ここで、この所定時間T2は、MPU101に内蔵されたタイマで生成される。さらに所定時間T2経過後、2ndLEDが点灯し、次いで3rdLED,4thLEDの順に点滅が開始して画像処理が行なわれ、この画像処理に続いてプリント(印刷)処理、リピートデータの書込み処理が行なわれる。これら画像処理,プリント処理,リピートデータの書込み処理では、4つのLEDは点滅表示される。尚、画像データの受信が完了した時点Aを起点として、画像処理およびプリント処理(図14に示す(画像処理中)および(印刷中))を行なってもよい。但し、直流モータ406を駆動するのは、残りの2つのLEDも点滅表示されてプリントのタイミングに切り替えられた以降とする。
【0090】
図15は、4つのLEDの、ヘッダ情報に画像容量の情報が含まれていない場合の一連の処理における点灯タイミングの他の一例を示す図である。ここでは、受信される画像データ量は比較的多いものとする。
【0091】
1stLEDが点灯している状態で赤外線通信を使用して画像データが受信される。すると、周期T1で1stLEDが点滅する。次いで、画像データが受信された時点から所定時間T2経過後、1stLEDが点灯するとともに2ndLEDが点滅する。さらに所定時間T2経過後、2ndLEDが点灯するとともに3rdLEDが点滅する。次いで、所定時間T2経過後、3rdLEDが点灯するとともに4thLEDが点滅する。その後、時刻Aで画像データの受信が完了する。
【0092】
図16は、4つのLEDの、図15に示す画像データ受信後に実行される一連の処理における点灯タイミングを示す図である。
【0093】
図16には、画像処理,プリント(印刷)処理,リピートデータ書込み処理の一連の処理における4つのLEDの点灯タイミングが示されている。これら画像処理,プリント処理,リピートデータ書込み処理は、特に区別する必要もなく、従って連続した表示に見えるように、4つのLEDそれぞれは所定の周期Tで点滅表示される。
【0094】
図17は、本発明の第2のプリンタの一実施形態であるプリンタの内部の制御系統を示す構成ブロック図である。
【0095】
尚、図17に示すプリンタ2の外観斜視図は、前述したプリンタ1の外観斜視図と同じであるため、図示省略する。
【0096】
図17に示すプリンタ2は、図9に示すプリンタ1と比較し、MPU101がMPU121に置き換えられている点が異なっている。このMPU121は、本発明の第2のプリンタにおける発光制御部の役割を担うものであり、このMPU121は、電源用LED51,パイロット用LED52,通信エラー用LED53,ローバッテリ表示用のLED54に、互いに異なる内部状況を互いに独立に表示させるとともに、プリント出力中は、プリント出力の進度に合わせた個数のLEDを発光させる。尚、これらLEDの、プリント出力中における点灯タイミング、およびプリンタの進度に合わせて4個のLEDを順次に発光させる処理ルーチンのフローチャートは、図11に示すLEDの、画像データ受信時における点灯タイミング、および図12に示す画像データ受信の進度に合わせて4個のLEDを順次に発光させる処理ルーチンのフローチャートと同様であるため、説明は省略する。
【0097】
本発明の第2のプリンタの一実施形態であるプリンタ2は、配列された4つのLEDに、互いに異なる内部状況を互いに独立に点滅表示させるとともに、プリント出力中は、プリント出力の進度に合わせた個数のLEDを点灯させるものである。ここでは、プリント出力が1/4程度完了している段階で、配列された4つのLEDのうちの1stLED(電源用LED51)を表示させ、プリント出力が1/2程度完了している段階で、配列された4つのLEDのうちの2ndLED(パイロット用LED52)を表示させるというように、4つのLEDの表示形態および表示個数によりプリント出力の進行状況をユーザに認識させることができる。
【0098】
図18は、本発明の第3のプリンタの一実施形態であるプリンタの内部の制御系統を示す構成ブロック図である。
【0099】
尚、図18に示すプリンタ3の外観斜視図は、前述したプリンタ1の外観斜視図と同じであるため、図示省略する。
【0100】
図18に示すプリンタ3は、図9に示すプリンタ1と比較し、MPU101がMPU131に置き換えられている点と、表示回路部201が表示回路部231に置き換えられている点が異なっている。MPU131は、本発明の第3のプリンタにおける発光制御部の役割を担うものであり、このMPU131は、電源用LED51を、画像データ受信中、画像データ受信進度に合わせた明るさで発光させる。表示回路部231については図19を参照して説明する。
【0101】
図19は、図18に示す表示回路部の構成を示す図である。
【0102】
図19に示す表示回路部231には、一端に電源電圧VBが印加される電源用LED51が備えられている。また、電源用LED51の他端とグラウンドGNDとの間に、直列に接続された抵抗素子81およびトランジスタ91が配備されている。さらに、電源用LED51の他端とグラウンドGNDとの間には、直列に接続された抵抗素子82およびトランジスタ92が配備されている。また、電源用LED51の他端とグラウンドGNDとの間には、直列に接続された抵抗素子83およびトランジスタ93が配備されている。さらに、電源用LED51の他端とグラウンドGNDとの間には、直列に接続された抵抗素子84およびトランジスタ94が配備されている。これらトランジスタ91,92,93,94には、MPU131からのパルス信号が入力される。MPU131は、電源用LED51を、プリンタ3が画像データ受信中、以下に説明するようにして、トランジスタ91,92,93,94を経由して、画像データ受信の進度に合わせた明るさで発光させる。
【0103】
最初の時点では、トランジスタ91,92,93,94は全てオフ状態にある。尚、ここでは、プリンタ3に画像データを送信するにあたり、EXIFフォーマットという画像データフォーマットが用いられるものとする。1/4の画像データの受信が完了した時点で、MPU131からトランジスタ91にパルス信号が入力される。これにより、これによりトランジスタ91がオンされて、電源用LED51が第1の明るさで発光する。
【0104】
次いで、1/2の画像データの受信が完了した時点で、MPU131からトランジスタ92にもパルス信号が入力される。これにより、これによりトランジスタ92もオンされて、電源用LED51が第1の明るさよりも明るい第2の明るさで発光する。
【0105】
さらに、3/4の画像データの受信が完了した時点で、MPU131からトランジスタ91,92に加えてトランジスタ93にもパルス信号が入力される。これにより、電源用LED51が第2の明るさよりも明るい第3の明るさで発光する。
【0106】
さらに、全ての画像データの受信が完了した時点で、MPU131からトランジスタ91,92,93に加えてトランジスタ94にもパルス信号が入力され、これにより電源用LED51が最も明るい明るさで発光する。このように、電源用LED51の明るさの度合いで画像データの受信の進行状況をユーザに認識させることができる。
【0107】
尚、データ量が不明な画像データ受信中は、電源用LED51を、受信開始からの時間経過に従った明るさで発光させることとする。ここで、受信開始からの経過時間は、MPU131に内蔵されたタイマに基づいて生成される。このようにすることにより、データ量が不明な画像データの場合であっても、画像データの受信の進行状況をユーザに認識させることができる。
【0108】
図20は、本発明の第4のプリンタの一実施形態であるプリンタの内部の制御系統を示す構成ブロック図である。
【0109】
尚、図20に示すプリンタ4の外観斜視図は、前述したプリンタ1の外観斜視図と同じであるため、図示省略する。
【0110】
図20に示すプリンタ4は、図18に示すプリンタ3と比較し、MPU131がMPU141に置き換えられている点が異なっている。MPU141は、本発明の第4のプリンタにおける発光制御部の役割を担うものであり、このMPU141は、電源用LED51を、プリンタ出力中、プリント出力の進度に合わせた明るさで発光させる。
【0111】
画像データの受信完了後、表示回路部231に備えられたトランジスタ91,92,93,94は全てオフ状態にある。このため、電源用LED51は消灯状態にある。ここで、1/4のプリント出力が完了した時点で、MPU141からトランジスタ91にパルス信号が入力される。すると、トランジスタ91がオンされて、電源用LED51が第1の明るさで発光する。
【0112】
次いで、1/2のプリント出力が完了した時点で、MPU131からトランジスタ92にもパルス信号が入力される。これにより、トランジスタ92もオンされて、電源用LED51が第1の明るさよりも明るい第2の明るさで発光する。
【0113】
さらに、3/4のプリント出力が完了した時点で、MPU131からトランジスタ91,92に加えてトランジスタ93にもパルス信号が入力される。これにより、電源用LED51が第2の明るさよりも明るい第3の明るさで発光する。
【0114】
さらに、全てのプリント出力が完了した時点で、MPU131からトランジスタ91,92,93に加えてトランジスタ94にもパルス信号が入力され、これにより電源用LED51が最も明るく発光する。このように、電源用LED51の明るさの度合いでプリント出力の進行状況をユーザに認識させることができる。
【0115】
尚、上述した実施形態では、画像がプリントされるインスタント写真シートを搬送しながらそのインスタント写真シートに画像を書き込むことによりそのインスタント写真シート上にその画像をプリントするプリンタ1,2,3,4の例で説明したが、これに限られるものではなく、本発明のプリンタは、画像データを受信し受信した画像データに基づく画像をプリント出力するプリンタであればよい。
【図面の簡単な説明】
【0116】
【図1】本発明の第1のプリンタの一実施形態を、斜め前方から見た斜視図である。
【図2】図1に示すプリンタにおいて、カメラ付き携帯電話からの画像データに基づいて画像が記録されたインスタント写真シートが排出される様子を示す図である。
【図3】図1に示すプリンタの下面側を斜め上方から見た斜視図である。
【図4】図3に示すプリンタの、フイルムドアが開けられた状態の斜視図である。
【図5】図4に示すプリンタの、筐体が取り外された状態の斜視図である。
【図6】インスタント写真シートの露光面を示す斜視図である。
【図7】インスタント写真シートの観察面を示す斜視図である。
【図8】媒体搬送展開部の断面図である。
【図9】プリンタ内部の制御系統を示す構成ブロック図である。
【図10】図9に示す表示回路部の構成を示す図である。
【図11】図10に示すLEDの、画像データ受信時における点灯タイミングを示す図である。
【図12】図9に示すプリンタにおいて、画像データ受信の進度に合わせて4個のLEDを順次に発光させる処理ルーチンのフローチャートである。
【図13】図10に示すLEDの、画像データ受信後に実行される一連の処理における点灯タイミングを示す図である。
【図14】4つのLEDの、ヘッダ情報に画像容量の情報が含まれていない場合の一連の処理における点灯タイミングの一例を示す図である。
【図15】4つのLEDの、ヘッダ情報に画像容量の情報が含まれていない場合の一連の処理における点灯タイミングの他の一例を示す図である。
【図16】4つのLEDの、図15に示す画像データ受信後に実行される一連の処理における点灯タイミングを示す図である。
【図17】本発明の第2のプリンタの一実施形態であるプリンタの内部の制御系統を示す構成ブロック図である。
【図18】本発明の第3のプリンタの一実施形態であるプリンタの内部の制御系統を示す構成ブロック図である。
【図19】図18に示す表示回路部の構成を示す図である。
【図20】本発明の第4のプリンタの一実施形態であるプリンタの内部の制御系統を示す構成ブロック図である。
【符号の説明】
【0117】
1,2,3,4 プリンタ
1a 筐体
1b ストラップ取付部
10 カメラ付き携帯電話
11 電源スイッチ(電源SW)
12 リピートスイッチ(リピートSW)
13 カウンタ
14 送受信窓
18 フイルムドア開放スイッチ
19 送出口
20 フイルムドア
20a パック在否確認窓
20b,20c,35_1,35_2 バネ部材
21 電池蓋
22 パック室
24 爪(クロー)
25 インスタントフイルムパック
30 媒体搬送展開部
31,32 搬送ローラ
33,34 展開ローラ
36,37 制御板
38 フイルム案内フレーム
39 ギア列
51 電源用LED
52 パイロット用LED
53 通信エラー用LED
54 ローバッテリ表示用のLED
61,62,63,64,81,82,83,84 抵抗素子
71,72,73,74,91,92,93,94 トランジスタ
100 メイン基板部
101,121,131,141 MPU
102,113 発振子
103 リセット回路
104 フラッシュメモリ
105 SDRAM
106,107 電源部
108 DC/DCコンバータ
109 電源制御部
110 BC部
111 TPG部
112 温度検出部
114 IrDA/LCS制御部
115 ヘッドLED駆動部
116 PI駆動部
117 モータ駆動部
200 サブ基板部
201,231 表示用LED部
300 画像書込部
301 光ヘッド部
302,303 フレキシブルケーブル
304,305,306 発光素子(LED)
401 FPI部
402 ENCPI部
403 COUNTPI部
404 カムスイッチ
405 IrDA送受信部
406 直流モータ
407 一次電池
1001 インスタント写真シート
1001_1 露光面
1001_2 観察面
1001a 現像溜まり
1001b 露光部
1001c,1001f 余白部
1001d トラップ部
1001e 観察部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像データを受信し受信した画像データに基づく画像をプリント出力するプリンタにおいて、
配列された複数の発光素子と、
前記複数の発光素子に、互いに異なる内部状況を互いに独立に表示させるとともに、画像データ受信中は、画像データ受信の進度に合わせた個数の発光素子を発光させる発光制御部とを備えたことを特徴とするプリンタ。
【請求項2】
前記発光制御部は、データ量が不明な画像データ受信中は、受信開始からの時間経過に従った個数の発光素子を発光させるものであることを特徴とする請求項1記載のプリンタ。
【請求項3】
画像データを受信し受信した画像データに基づく画像をプリント出力するプリンタにおいて、
配列された複数の発光素子と、
前記複数の発光素子に、互いに異なる内部状況を互いに独立に表示させるとともに、プリント出力中は、プリント出力の進度に合わせた個数の発光素子を発光させる発光制御部とを備えたことを特徴とするプリンタ。
【請求項4】
画像データを受信し受信した画像データに基づく画像をプリント出力するプリンタにおいて、
発光素子と、
前記発光素子を、画像データ受信中、画像データ受信の進度に合わせた明るさで発光させる発光制御部とを備えたことを特徴とするプリンタ。
【請求項5】
前記発光制御部は、データ量が不明な画像データ受信中は、前記発光素子を、受信開始からの時間経過に従った明るさで発光させるものであることを特徴とする請求項4記載のプリンタ。
【請求項6】
画像データを受信し受信した画像データに基づく画像をプリント出力するプリンタにおいて、
発光素子と、
前記発光素子を、プリント出力中、プリント出力の進度に合わせた明るさで発光させる発光制御部とを備えたことを特徴とするプリンタ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate


【公開番号】特開2007−15227(P2007−15227A)
【公開日】平成19年1月25日(2007.1.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−199262(P2005−199262)
【出願日】平成17年7月7日(2005.7.7)
【出願人】(000005201)富士フイルムホールディングス株式会社 (7,609)
【Fターム(参考)】