説明

プリントコンテナを構築するための方法及びGUIプログラム

【課題】一連の固定ドキュメントを有するプリントコンテナを作成するための方法を提供する。
【解決手段】本方法では、ユーザインターフェース(UI)を開く。このUI(メニュー404で例示)を用いて、メモリに記憶された第1の複数の要素が選択され、プリントコンテナが作成される。プリントコンテナは、第2の複数の要素を第1の複数の要素とは別個のエンティティとしてプリントコンテナに保存する。例えば、プリントコンテナには、プリントコンテナのジョブ、ジョブの固定ドキュメント、固定ドキュメントの固定ページの要素の階層を作成することができる。要素は、プリントコンテナ、固定ドキュメント、アプリケーション特定のドキュメント、ページ記述言語(PDL)ドキュメント、拡張可能なマークアップ言語(XML)Paper Specification(XPS)固定ドキュメント、或いは上記要素の組み合わせとして定義される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的にプリントドライバのソフトウェアに関し、より詳細にはユーザインターフェースを用いて個々の要素を有するプリントコンテナを構築するための方法、及びそのユーザインターフェースとしてプリンタドライバ等に組み込むGUIプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の方法には、複数のプリントコンテナを単一のプリントコンテナに統合するものがある。SharpDesk(登録商標)などのアプリケーションでは、ユーザはドキュメントを印刷し、結果として得られるコマンドをプリントコンテナ(すなわち、SharpDesk(登録商標)ドキュメント)としてセーブすることができる。さらに、SharpDesk(登録商標)において、ユーザはこのようなプリントコンテナをすべて見ることができる。SharpDesk(登録商標)には、プリントコンテナを新しいプリントコンテナに統合する有用な機能がある。この機能によりユーザは、関連する複数のプリントコンテナを、印刷したり電子メールとして送信したりドキュメント管理機能において様々に使用したりすることが可能な単一のプリントコンテナに、統合することができる。
【0003】
より一般的には、各印刷動作は単一のプリントコンテナを生成する単一のドキュメントを印刷する単一のアプリケーションを必要とする。通常、印刷動作では、プリントコンテナをスプーラに或いは直接プリンタに流しており、ユーザはプリントコンテナを使用することができない。しかしながら、ほとんどのOSはプリントコンテナをセーブする「Print to File」機能を備えている。明確化するために、XML Paper Specification(XPS)に由来する用語をいくつか挙げる。例えば、アプリケーションにおいて単一のドキュメントを印刷する動作により、単一の固定ドキュメントを有するプリントコンテナが生成され、これは当該ドキュメントのページをレンダリングする印刷コマンドを含んでいる。固定ドキュメントは、固定ページ、或いは各ページをレンダリングする印刷コマンドを含んでいる。したがって、プリントコンテナは単一の固定ドキュメントに関連する印刷コマンドしか含まないため、そのプリントコンテナは1つのプリントドキュメントとして記述される。マージしたプリントコンテナにおける問題点は、マージしたプリントコンテナを作成するために使用された明確な複数の固定ドキュメントが失われることである。
【0004】
更なる問題点として、印刷設定のマージが挙げられる。印刷設定は、例えば、横置きか縦置きか、1UPか2UPかなど、印刷コマンドの実行方法に影響を与えるものである。従来(例えば、GDI印刷では)、印刷設定は印刷ドキュメントの始めに、場合によってはページ間の特定のコマンド(リセットDC)として適用される。この方法では、印刷ドキュメントの付加によりマージしたプリントコンテナを作成するには、新しいページを追加する前にリセットDCを挿入する必要がある。
【0005】
アプリケーションのマージにより、例えば横置きか縦置きかなどの必須のものを除いてほとんどの印刷設定は失われる。そのため、複数のプリントコンテナの一つのプリントコンテナへのマージは、通常、OSに組み込まれている印刷ドキュメント形式に一貫しており、このプリントコンテナは元のプリントコンテナの特徴を持たない固定ページを含み、印刷設定は一連のリセットDCであり、これに関しても元のプリントコンテナとの関連性はない。
【0006】
従来の印刷における他の問題点は、電子ドキュメントがモニタ画面上で見たときと印刷したときとでは異なって見えることが多いということである。さらに、ドキュメントの多くは、ローカルにインストールされているソフトウェア、フォントやその他のリソースに依存する。あるドキュメントを別のコンピュータで見た場合、ページレイアウト、画像色やフォントスタイルなど、ドキュメントの形態が変わり得るので、ドキュメントの体裁が違って見える。したがって、ドキュメントの体裁は、どこでどのようにそのドキュメントを見るかに大きく左右される。
【0007】
印刷したドキュメントの体裁は、使用するプリンタによって変わることもある。残念ながら、異なる機器に搭載された異なるプリンタを使用したユーザが、用紙に印刷したドキュメントとモニタ画面で見たドキュメントとが全く同じ様に見えるという保証はない。
【0008】
以上の問題点は、XML Paper Specification(XPS)というドキュメント技術において対応がなされている。この仕様は、ドキュメントを見る場所や方法に関わらず一貫したドキュメントの体裁をユーザに提供すべく設計されており、配布およびアーカイブ用の新しいドキュメント構造もサポートしている。この新しいドキュメント構造は、異なるアプリケーションにより作成されたドキュメント、「コンテナ」と呼ばれる単一のXPSファイルに集められたすべてを含むことが可能である。現在、このような一組のドキュメントを単一のXPSコンテナ(ファイル)に統合する簡便な方法がないことが問題となっている。
【0009】
また、含められたドキュメントは様々なアプリケーション形式で存在しており、ユーザがアーカイブの配信可能なエンティティ(実体)としてXPSコンテナを維持したい場合にはそれぞれXPS(XML)のドキュメント形式に変換する必要がある。
【0010】
現在、アプリケーションに由来する複数のドキュメントが混合したものを含むXPSコンテナを、手動で構築することが可能である。しかしながら、この作業は煩雑で間違えやすい。また、この作業を手動で行うには、コンテナ全体(ジョブレベル)、特定のドキュメント(ドキュメントレベル)に対する、及び特定のドキュメントの特定の部分内のプリントチケットを含めることが難しい。また、Microsoft(登録商標)が非Microsoftのアプリケーションからのドキュメントの追加をサポートするか否かについては定かではないが、XPSはこのようなドキュメントの混合をサポートしている。
【0011】
最後に、このような能力として、最初にドキュメントを作成するために使用したアプリケーション無しでプリントチケットのオプションを付加するために、XPSコンテナ内の特定のファイルにアクセスすることが含まれるか否かについては、定かではない。
【0012】
XPSドキュメントは、固定のページレイアウトを使用することで、環境の変化に関わらずドキュメントの一貫した体裁を維持している。XPSドキュメントはXMLに基づいた言語で記述される一定形式のドキュメントである。これは、ドキュメントのレイアウトが一定であり、ドキュメントを用紙に印刷した際にそのままの状態で見えることを意味している。その結果、XPSビューア及びXPSプリントパスは、ウインドウ上又は用紙上で見ているかに関わらず、同じようにドキュメントをユーザに提供することができる。カスタムリソース及び他のアプリケーション特有のメタデータもXPSドキュメントに含めることができ、アプリケーションはXPSドキュメントのパッケージを作成および使用することが可能である。他のファイル形式とは異なり、XPSコンテナのファイルはすべてのコンテンツとデザインの詳細を損なうことなく記憶しアーカイブに収めることが可能である。XPSドキュメントのパッケージのコンテンツは、プロプライエタリのバイナリ形式とは異なり、プレインテキスト、XMLに基づいたデータ形式で記述されている。
【0013】
GDIプリントパスにおいて以前使用されていたプリントスプーラ形式であるEMF(Enhanced Metafile)形式の代わりとすべく、XPSドキュメント形式はXPSプリントパスにおいて使用されるスプーラ形式と同じである。これは、プリンタ用のページ記述言語(PDL)として機能する。これにより、XPSをサポートするプリンタでは、プリンタ特有の言語への中間的な変換が不要となり、印刷出力の信頼性および正確性が向上する。ドキュメント形式は、ドキュメントを配信、アーカイブ、レンダリング、処理および印刷するための規則を表すとともに、ドキュメントのレイアウトおよび各ページの視覚上の体裁を定義づけている構成されたXMLマークアップからなる。特に、XPS用のマークアップ言語はXAMLのサブセットであり、WPFの基本要素をマークアップするためのXAMLを用いてベクターグラフィックの要素をドキュメントに組み込むことを可能とする。ここで使用する要素はパスおよび他の幾何学的な基本要素によって記述されている。
【0014】
XPSドキュメントのパッケージは、ZIPアーカイブを圧縮したものであり、これにより結果として得られるファイルはXMLに基づく言語の使用により失われるスペース効率をいくらか取り戻すことができる。XPSドキュメントのパッケージはOPC(Open Packaging Conventions)に準拠している。
【0015】
XPSドキュメントは、パーツとして知られる、一組のドキュメントコンポーネントからなる、パッケージと呼ばれるファイルに記憶される。パッケージは物理的および論理的な構成を有している。物理的な構成はパッケージ内のドキュメントパーツおよびフォルダからなり、論理的な構成はドキュメントパーツによって記述される階層構造でなる。XML Paper Specificationは、特定の構成および命名規則をXPSドキュメントの論理層に適用する。
【0016】
XPSドキュメントのパーツは、FixedDocumentSequenceパートを一番上に置いた論理層に構成される。XPSドキュメントのパッケージは1より多くのドキュメントを含むことができ、これらの一連のドキュメントはFixedDocumentSequenceパートによって記述される。FixedDocumentSequenceパートは、パッケージ内の各ドキュメントのページを順番に参照するFixedDocumentパートを参照している。
【0017】
各FixedDocumentパートは、FixedPageパートとして当該ドキュメントのページを参照する。FixedPageパートはそれぞれテキストマークアップやドキュメントのページレイアウトを含むと共に、ページで使用される画像、フォント、及びその他のカスタムリソースを参照する。画像やフォントなどのリソースはパッケージに記憶されるが、FixedPageパートの外側に記憶され、他のページと共有することが可能となる。これはフォントリソースにおいて特に有用であるが、透かし或いはレターヘッドのロゴといった1より多いページで使用されるあらゆる画像リソースにおいても有用である。
【0018】
図1は、XPSドキュメントの論理階層構造(先行技術)を示す図である。本例では、それぞれ2ページの2つの別個のドキュメントを含むパッケージのコンテンツについて示す。本例のパッケージは、FixedDocument_1はスライドを含み、FixedDocument_2は背景情報を含んでいる状態を示す。
【0019】
また、特許文献1には、ホスト装置から送られる第1のプリントジョブデータに基づきプリントデータを生成し所定の記憶装置に記憶し、ホスト装置から送られる、第1のジョブを操作するためのデータである第2のプリントジョブデータに従って、プリントデータを統合して、印刷を行うことが開示されている。このようにしてプリンタ側に蓄積された複数のジョブをホスト装置側から操作して、複数のジョブを新たな1つのジョブとして扱うことができるようにしている。
【0020】
特許文献2には、XPSドキュメントのページ或いはドキュメントレベルでの印刷設定をユーザインターフェースから可能とすることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0021】
【特許文献1】特開2001−125757号公報
【特許文献2】特開2008−33812号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0022】
特定のプロトコルおよびOSに依存することなくXPSプリントコンテナの概念を一般化することができれば、利点が得られる。
【0023】
プリントコンテナを別個のドキュメント要素を保持するように構成できれば、利点が得られる。
【0024】
本発明は、上述のような実状に鑑みてなされたものであり、その目的は、一連の固定ドキュメントを有するプリントコンテナを、容易に作成することが可能な方法及びGUIプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0025】
上記課題を解決するために、本発明の第1の技術手段は、ドキュメントをレンダリングするための印刷コマンドを含むドキュメントである固定ドキュメントについて、一連の複数の固定ドキュメントを有するようにパッケージ化したプリントコンテナを、作成するための方法であって、起動手段が、ユーザ操作に従ってユーザインターフェース(UI)を開き、該UIの画像を表示部に表示するステップと、選択手段が、前記UIを用いたユーザ操作に従って、メモリに記憶された第1の複数要素を選択する第1要素選択ステップと、作成手段が、前記第1の複数要素を有するプリントコンテナを作成する作成ステップと、保存手段が、第2の複数要素を、前記プリントコンテナ内でひとまとまりのデータ集合として取り扱われる単位であるエンティティが前記第1の複数要素とは別個になるように、前記プリントコンテナに保存する保存ステップと、を含むことを特徴としたものである。
【0026】
第2の技術手段は、第1の技術手段において、前記保存ステップは、前記プリントコンテナ内のジョブ、ジョブ内の固定ドキュメント、及び、固定ドキュメント内の、ページをレンダリングするための印刷コマンドを含むページである固定ページ、でなるプリントコンテナの要素の階層構造を作成するステップを含むことを特徴としたものである。
【0027】
第3の技術手段は、第2の技術手段において、修正手段が、前記UIを用いたユーザ操作に従って、前記プリントコンテナの要素の階層構造を修正する修正ステップを更に含むことを特徴としたものである。
【0028】
第4の技術手段は、第1の技術手段において、前記第1要素選択ステップは、プリントコンテナ、固定ドキュメント、アプリケーション特定のドキュメント、ページ記述言語(PDL)ドキュメント、拡張可能なマークアップ言語(XML)Paper Specification(XPS)固定ドキュメント、及び上記要素の組み合わせ、からなるグループから、前記UIを用いたユーザ操作により選ばれた複数要素を選択するステップを含むことを特徴としたものである。
【0029】
第5の技術手段は、第1の技術手段において、所定形式のアプリケーション特定のドキュメントが選択された場合、呼出手段が、前記所定形式がネイティブとなるアプリケーションを自動的に呼び出すステップと、変換手段が、呼び出した前記アプリケーションを用いて、前記アプリケーション特定のドキュメントを固定ドキュメントに変換するステップと、を更に含むことを特徴としたものである。
【0030】
第6の技術手段は、第1の技術手段において、変換手段が、アプリケーション特定のドキュメントを固定ドキュメントに変換するステップを更に含むことを特徴としたものである。
【0031】
第7の技術手段は、第1の技術手段において、前記第1要素選択ステップで所定の要素が選択された場合、ラスター変換手段が、前記所定の要素を一連のラスター画像に変換するステップと、画像変換手段が、前記一連のラスター画像を固定ドキュメントに変換するステップと、を更に含むことを特徴としたものである。
【0032】
第8の技術手段は、第1の技術手段において、前記第1要素選択ステップで所定の要素が選択された場合、ラスター変換手段が、前記所定の要素を複数ページのラスター画像に変換するステップと、画像変換手段が、前記複数ページのラスター画像を、固定ドキュメント内の、ページをレンダリングするための印刷コマンドを含むページである固定ページに、変換するステップと、を更に含むことを特徴としたものである。
【0033】
第9の技術手段は、第1の技術手段において、リソース作成手段が、プリントコンテナ内に同一の要素を繰り返し記述することなく該要素を繰り返し利用するためのリソースを作成するリソース作成ステップと、ポインタ作成手段が、前記プリントコンテナの要素を前記リソースと関連付けるためのポインタを作成するステップと、を更に含むことを特徴としたものである。
【0034】
第10の技術手段は、第1の技術手段において、前記第1要素選択ステップにおける複数要素の選択は、それぞれの要素が、印刷設定を示す情報であるプリントチケット(PT)を持つことを示すPTディスポジションを有する複数要素を選択することを含み、そして、PT保存手段が、前記複数要素の前記PTディスポジションを前記プリントコンテナに選択的に保存するPT保存ステップを更に含むことを特徴としたものである。
【0035】
第11の技術手段は、第10の技術手段において、前記PT保存ステップは、前記プリントコンテナ内のジョブのPT、ジョブ内の固定ドキュメントのPT、及び、固定ドキュメント内の、ページをレンダリングするための印刷コマンドを含むページである固定ページのPT、でなるPT階層構造を作成するステップを含むことを特徴としたものである。
【0036】
第12の技術手段は、第10の技術手段において、前記PT保存ステップは、前記プリントコンテナ内のジョブのPT、ジョブ内の固定ドキュメントのPT、及び、固定ドキュメント内の、ページをレンダリングするための印刷コマンドを含むページである固定ページのPT、でなるPT階層構造を修正するステップを含むことを特徴としたものである。
【0037】
第13の技術手段は、第1の技術手段において、前記第1要素選択ステップにおける複数要素の選択は、複数の拡張可能なマークアップ言語(XML)Paper Specification(XPS)固定ドキュメントを選択することを含み、そして、前記保存ステップは、前記選択した複数のXPS固定ドキュメントを、一連の複数の固定ドキュメントを有するようにXMLでパッケージ化したXPSコンテナ内でひとまとまりのデータ集合として取り扱われる単位であるエンティティが、それぞれ別個になるように、前記XPSコンテナに保存するステップを含むことを特徴としたものである。
【0038】
第14の技術手段は、第13の技術手段において、前記第1要素選択ステップにおける複数要素の選択は、前記UIを用いたユーザ操作に従って第1ドキュメントを選択することと、該第1ドキュメントをラスター画像へ変換することとを含み、前記保存ステップは、前記ラスター画像を、前記エンティティが他の要素と別個になるように、前記XPSコンテナに保存するステップを含むことを特徴としたものである。
【0039】
第15の技術手段は、第1の技術手段において、メモリ制御手段が前記プリントコンテナをメモリに保存するステップ、又は、送信手段が前記プリントコンテナを印刷用プリンタに送信するステップを更に含むことを特徴としたものである。
【0040】
第16の技術手段は、第1の技術手段において、前記作成ステップは、クライアントコンピュータを組み込んだアプリケーション、クライアントコンピュータを組み込んだプリントドライバ、及びプリンタにインストールされたプリンタドキュメント管理システム、からなるグループから選択されたノードで、前記プリントコンテナを作成するステップを含むことを特徴としたものである。
【0041】
第17の技術手段は、ドキュメントをレンダリングするための印刷コマンドを含むドキュメントである固定ドキュメントについて、一連の複数の固定ドキュメントを有するように拡張可能なマークアップ言語(XML)でパッケージ化したXML Paper Specification(XPS)コンテナを、作成するための方法であって、起動手段が、ユーザ操作に従ってユーザインターフェース(UI)を開き、該UIの画像を表示部に表示するステップと、選択手段が、前記UIを用いたユーザ操作に従って、メモリに記憶された複数要素を選択する要素選択ステップと、作成手段が、XPSコンテナを作成する作成ステップと、保存手段が、各要素を、前記XPSコンテナ内でひとまとまりのデータ集合として取り扱われる単位であるエンティティがそれぞれ別個になるように、前記XPSコンテナに保存する保存ステップと、を含むことを特徴としたものである。
【0042】
第18の技術手段は、第17の技術手段において、前記要素選択ステップは、XPSコンテナ、XPS固定ドキュメント、アプリケーション特定のドキュメント、ページ記述言語(PDL)ドキュメント、及び上記要素の組み合わせ、からなるグループから、前記UIを用いたユーザ操作により選ばれた複数要素を選択するステップを含むことを特徴としたものである。
【0043】
第19の技術手段は、第17の技術手段において、前記要素選択ステップは、アプリケーション特定のドキュメントを選択するステップを含み、変換手段が、前記アプリケーション特定のドキュメントをXPS固定ドキュメントに変換するステップを更に含むことを特徴としたものである。
【0044】
第20の技術手段は、第17の技術手段において、前記要素選択ステップにおける複数要素の選択は、それぞれの要素が、印刷設定を示す情報であるプリントチケット(PT)を持つことを示すPTディスポジションを有する複数要素を選択することを含み、そして、PT保存手段が、前記複数要素の前記PTディスポジションを前記XPSコンテナに選択的に保存するPT保存ステップを更に含むことを特徴としたものである。
【0045】
第21の技術手段は、第17の技術手段において、リソース作成手段が、XPSコンテナ内に同一の要素を繰り返し記述することなく該要素を繰り返し利用するためのリソースを作成するリソース作成ステップと、ポインタ作成手段が、前記プリントコンテナの要素を前記リソースと関連付けるためのポインタを作成するステップと、を更に含むことを特徴としたものである。
【0046】
第22の技術手段は、ドキュメントをレンダリングするための印刷コマンドを含むドキュメントである固定ドキュメントについて、一連の複数の固定ドキュメントを有するようにパッケージ化したプリントコンテナを、作成するためのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)プログラムであって、コンピュータに、前記プリントコンテナを作成するコンテナビルダのオプションを選択するための第1グラフィカルアイコンを表示するステップと、メモリに記憶された第1の複数要素を選択し、第2の複数要素を、前記プリントコンテナ内でひとまとまりのデータ集合として取り扱われる単位であるエンティティが前記第1の複数要素とは別個になるように、前記プリントコンテナに保存するための第2グラフィカルアイコンを表示するステップと、を実行させるためのプログラムであることを特徴としたものである。
【0047】
第23の技術手段は、第22の技術手段において、前記第2グラフィカルアイコンは、プリントコンテナ、固定ドキュメント、アプリケーション特定のドキュメント、ページ記述言語(PDL)ドキュメント、拡張可能なマークアップ言語(XML)Paper Specification(XPS)固定ドキュメント、及び上記要素の組み合わせ、からなるグループから、複数要素を選択するためのアイコンであることを特徴としたものである。
【0048】
第24の技術手段は、第22の技術手段において、前記第2グラフィカルアイコンはアプリケーション特定のドキュメントを選択するためのアイコンであり、前記GUIプログラムは、前記コンピュータに、前記アプリケーション特定のドキュメントを固定ドキュメントに変換するための第3グラフィカルアイコンを表示するステップを、実行させるためのプログラムを更に含むことを特徴としたものである。
【0049】
第25の技術手段は、第22の技術手段において、前記GUIプログラムは、クライアントコンピュータを組み込んだアプリケーション、クライアントコンピュータを組み込んだプリントドライバ、及びプリンタにインストールされたプリンタドキュメント管理システム、のいずれかに組み込まれるプログラムであることを特徴としたものである。
【発明の効果】
【0050】
本発明によれば、一連の固定ドキュメントを有するプリントコンテナを、容易に作成することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】XPSドキュメントの論理階層構造(先行技術)を示す図である。
【図2】一連の固定ドキュメントを有する拡張可能なマークアップ言語(XML)のPaper Specification(XPS)コンテナを作成する方法を説明するフローチャートである。
【図3】プリンタに送信する印刷ジョブを選択するシステムを示す図である。
【図4A】一連の固定ドキュメントを有するプリントコンテナを作成するグラフィカルユーザインターフェース(GUI)の例を示す図である。
【図4B】一連の固定ドキュメントを有するプリントコンテナを作成するグラフィカルユーザインターフェース(GUI)の例を示す図である。
【図5A】GDIプリントコンテナに配されるドキュメントと本発明のプリントコンテナに配されるドキュメントとの比較例を説明するテーブルである。
【図5B】GDIプリントコンテナに配されるドキュメントと本発明のプリントコンテナに配されるドキュメントとの比較例を説明するテーブルである。
【図6】プリントコンテナの要素の階層構造の例を示す図である。
【図7】本発明のプロセスを用いたXPSプリントコンテナの構築を説明するフローチャートである。
【図8】一連の固定ドキュメントを有するプリントコンテナを作成する方法を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0052】
本明細書では、ファイルシステムからのドキュメントへのアクセス及びコンパイルを同時に行い、各ドキュメントの印刷の順序を決定し、ジョブ、個々のドキュメント、及び特定のドキュメント内のセクション又はページに対する印刷及び仕上げのオプションを特定するための方法について記載する。XPSプリンタドライバに適用すると、従来のドライバのオプションはアプリケーションによって呼び出すことが可能である。しかしながら、ドライバの特徴には、特定のファイルを選択し、そのファイルを単一のXPSファイル(XPSコンテナ)に統合するブラウザも含まれる。すなわち、XPSプリントコンテナは、XPSに準拠したあらゆるアプリケーション又はプリンタへの配信に適したドキュメントとして扱われる。
【0053】
ファイルがXPS形式でない場合、選択的に変換を実行して組み込んだファイルごとにXPS形式を生成する。印刷設定を示す情報であるプリントチケットのXMLタグは、構築したXPSコンテナ内で付加され、XPSコンテナ内でプリントチケットのジョブレベルのセットを作成する。或いは、ドキュメントごとに、順次、プリントチケットのドキュメントレベルのセットを作成することが可能である。同様に、各ドキュメント内の選択したページごとに、プリントチケットのページレベルのセットを作成することが可能である。XPSコンテナにおける各ドキュメントの印刷順序が特定される。各ドキュメントが選択されると、新しいウインドウ枠、モーダルなどが開かれ、ユーザはドキュメント内の印刷すべき特定のページ或いはページの範囲を選択することが可能となる。集められたXPSファイルは、コンテナに事前に組み込まれた印刷及び仕上げのオプションと共に、XPSコンテナファイルの構築時に選択したオプションに基づき、プリンタに送信される。
【0054】
したがって、該当ドキュメントをレンダリングするための印刷コマンドを含むドキュメントとして定義される固定ドキュメントについて、一連の複数の固定ドキュメントを有するようにパッケージ化したプリントコンテナを作成するための方法を提供する。本方法では、起動手段が、ユーザ操作に従ってユーザインターフェース(UI)を開き、そのUIの画像を表示部に表示する。選択手段が、このUIを用いたユーザ操作に従って、メモリに記憶された第1の複数の要素を選択し、作成手段が、第1の複数の要素を有するプリントコンテナを作成する。そして、保存手段が第2の複数の要素を第1の複数の要素とは別個のエンティティとしてそのプリントコンテナに保存する。ここで、エンティティとは、プリントコンテナ内で一単位として取り扱われるデータのまとまりを指し、何らかの標識(例えば、各要素をユーザに選択させるために表示する表示アイコン、又はその表示アイコンを指定するための情報)に対し、その実体であるデータの集合を指す。例えば、プリントコンテナには、プリントコンテナ内のジョブ、ジョブ内の固定ドキュメント、固定ドキュメント内の、該当ページをレンダリングするための印刷コマンドを含むページとして定義される固定ページ、といった要素の階層構造を作成することができる。
【0055】
プリントコンテナの要素の階層構造は修正することができる。例えば、2つの要素を単一の要素にマージすることができる。要素は、プリントコンテナ、固定ドキュメント、アプリケーション特定のドキュメント、ページ記述言語(PDL)ドキュメント、拡張可能なマークアップ言語(XML)Paper Specification(XPS)固定ドキュメント、或いは上記要素の組み合わせとして定義される。1つの態様において、選択した要素は、拡張可能なマークアップ言語(XML)Paper Specification(XPS)固定ドキュメントであり、選択された複数のXPS固定ドキュメントは別個のエンティティとしてXPSコンテナに保存される。
【0056】
1つの態様において、本方法はプリントコンテナ内に同一の要素を繰り返し記述することなくその要素を繰り返し利用するためのリソースを作成し、プリントコンテナの要素に関連するポインタを作成する。ポインタは、プリントコンテナ内の要素とリソースとを関連付けるためのものである。別の態様において、選択した要素は、プリントチケット(PT)を持つことを示すPTディスポジション(disposition)を有する。すなわち、要素はPTを有しているか有していないかのいずれかである。そして、本方法では要素のPTディスポジションをプリントコンテナに選択的に保存する。
上記方法のさらなる詳細については以下に説明する。
【0057】
様々な実施形態について図面を参照しつつ説明する。以下の記述において、説明のため、1以上の態様を完全に理解できるよう数多くの具体例を詳細に述べる。しかし、これらの具体的な詳細がなくても、各実施形態を実施できることが明らかになろう。他の例では、これらの実施形態を分かりやすく説明するために、周知の構造及び装置をブロック図の形で示す。
【0058】
本明細書では、「プロセッサ」、「処理装置」、「コンポーネント」、「モジュール」、「システム」などの用語は、コンピュータ関連のエンティティ、ハードウェア、ファームウェア、ハードウェア及びファームウェアの組み合わせ、ソフトウェア、実行中のソフトウェアのいずれかを言及するよう意図している。例えば、コンポーネントは、プロセッサ上で動作中のプロセス、プロセッサ、オブジェクト、実行可能なもの、実行のスレッド、プログラム、コンピュータのいずれか1又は複数であってもよいが、これに限定されるものではない。説明上、コンピューティング装置上で動作中のアプリケーション及びコンピューティング装置の両方をコンポーネントとすることがある。1以上のコンポーネントをプロセス及び/又は実行のスレッド内に常駐させることが可能であり、コンポーネントは1台のコンピュータ上にローカライズしたり及び/又は2以上のコンピュータ間に分散することができる。また、これらのコンポーネントは各種データ構造を備えるコンピュータ読取可能な様々な媒体から実行することが可能である。コンポーネントは、1以上のデータパケット(例えば、ローカルシステム中、分散システム中、他のシステムを有するインターネットなどのネットワーク中、のいずれか1又は複数の別のコンポーネントと対話する1つのコンポーネントからのデータ)を有する信号に応じて、ローカル及び/又はリモートプロセスによって通信している。
【0059】
多くのコンポーネント、モジュールなどを備えるシステムによる、様々な実施形態を挙げる。各種システムは追加のコンポーネント、モジュールなどを含むことができ、及び/又は図面に関連して述べたコンポーネント、モジュールなどのすべてを含まなくてもよいということが理解及び解釈されるであろう。また、これらのアプローチの組み合わせても使用することができる。
【0060】
上記に記載の様々な論理ブロック、モジュール及び回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)又は他のプログラム可能な論理装置、個別ゲート又はトランジスタ論理、個別ハードウェアコンポーネント、又は本明細書に記載の機能を実行するために設計されたこれらの組み合わせを用いて実施及び実行することができる。汎用プロセッサはマイクロプロセッサでもよいが、プロセッサはあらゆる通常のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、又はステートマシンであってもよい。また、プロセッサは、コンピューティング装置の組み合わせ、例えば、DSP及びマイクロプロセッサの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連結する1以上のマイクロプロセッサ、又は他のこのような構成のものとして実現することが可能である。
【0061】
本明細書に記載の実施形態に関連して説明する方法及びアルゴリズムは、直接ハードウェアにおいて、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールにおいて、或いは両者の組み合わせにおいて、具現化することができる。上述した起動手段、選択手段、作成手段、保存手段、さらには後述する各手段も、これらのいずれかで実現できるものである。従って、これらの各手段のいずれかはUIとして具備してよい。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスター、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD−ROM、或いは当該技術で知られる他のあらゆる形態の記憶媒体に記憶させることができる。記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体に対して情報を読み書きできるようにプロセッサに連結される。或いは、記憶媒体はプロセッサと一体化することができる。プロセッサ及び記憶媒体をASICに常駐させることができる。ASICはノード或いはその他の場所に常駐させることができる。或いは、プロセッサ及び記憶媒体は、ノード内に個別のコンポーネントとして、或いはアクセスネットワークのどこかに常駐させることができる。
【0062】
図3は、プリンタに送信する印刷ジョブを選択するシステムを示す図である。点線で示すように、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)300はプリンタ304に接続されるクライアント装置302に組み込まれるか、或いはプリンタ304にインストールされるプリンタドキュメント管理システムとして組み込まれる。より詳細には、GUI300は、クライアント装置302に組み込まれたプリントドライバ又はアプリケーションとつながっている。例えば、複数のドキュメントをマージ可能なドキュメントアプリケーションの例として、SharpDesk(登録商標)が挙げられる。GUI300は、ディスプレイ306、およびユーザが表示されたGUI画像に対し対話又はレスポンスすることを可能にするGUIプログラム及び操作手段を含むインターフェース手段308として設けられる。インターフェース手段308の操作手段は、例えば、キーボード、キーパッド、マウス、タッチスクリーンであってもよい。ディスプレイ306は、表示部の一例である。
【0063】
GUIは、グラフィカルアイコン、視覚インジケータ、又は「ウィジェット」と呼ばれる特定のグラフィック要素を提供する。アイコンは、ユーザが使用可能な情報および動作を十分に提示するようにテキスト、ラベル、又はテキストナビゲーションと併せて使用されることが多い。しかしながら、テキストメニューのみを提供したり、或いはタイプされたコマンドを要求する代わりに、グラフィック要素を直接操作することによって動作が実行されることがほとんどである。
【0064】
ウインドウ、アイコン、メニュー、ポインティングデバイス(WIMP)の対話のパラダイムは、物理的入力デバイスを用いてカーソルの位置を制御し、ウインドウに構成されアイコンで表される情報を提示する。利用可能なコマンドはメニューに一緒にコンパイルされ、ポインティングデバイスによって選択される。通常、ユーザは、保持されたデータの種類に合った対話を許可する視覚的なウィジェットを操作することによって情報と対話する。上手く設計されたインターフェースのウィジェットは、アプリケーションの機能に対して機能上独立しており、間接的に接続されているため、GUIは容易に修正することが可能である。
【0065】
アプリケーションの可視的なグラフィカルインターフェースの特徴のことを「クロム」と言うことがある。ウインドウのように大きなウィジェットは、通常、ウェブページ、電子メールメッセージ、図など主要な提示内容のフレーム又はコンテナを提供する。小さなウィジェットは、通常、ユーザ入力のツールとして機能する。
【0066】
図4A及び4Bは、一連の固定ドキュメントを有するプリントコンテナを作成するグラフィカルユーザインターフェース(GUI)の例を示す図である。ここで、固定ドキュメントは、1ページ以上のドキュメントをレンダリングするための印刷コマンドを含むドキュメントとして定義される。すなわち、固定ドキュメントは、固定ページ及び/又は各ページをレンダリングするための印刷コメント(例えば、PDL)を含む。同様に、固定ページは当該ページをレンダリングするための印刷コマンドを含むページである。GUIは第1グラフィカルアイコンプリンタ選択メニュー402を備える。図示したように、選択「ボタン」はプリントコンテナを作成するコンテナビルダ(コンテナ構築手段)のオプションを選ぶために使用することができる。第2グラフィカルアイコン404は、メモリに記憶される第1の複数の要素を選択する際に使用される。
【0067】
ここで、要素は、プリントコンテナ(例えば、XPSプリントコンテナ)、固定ドキュメント、アプリケーション特定のドキュメント、ページ記述言語(PDL)ドキュメント、拡張可能マークアップ言語(XML)のPaper Specification(XPS)固定ドキュメント、及び上記要素の組み合わせとして定義される。固定ドキュメントの例としては、PDFファイル、ラスター画像、XPS固定ドキュメントなどが挙げられる。
【0068】
図示したように、要素ドキュメント1及びドキュメント2、及びプリントコンテナAが選択されている。第2グラフィカルアイコン404は、第2の複数の要素をプリントコンテナに別個のエンティティとして保存する。1つの態様において、第1の複数の要素と第2の複数の要素の数は同じである。例えば、3つのドキュメントをプリントコンテナB(図示せず)に3つの要素として選択しセーブすることができる。図示したように、選択されたプリントコンテナAは2つのドキュメントを含むため、3つの要素が選択されるが、4つの要素がプリントコンテナBに保持されることになる。
【0069】
1つの態様において、第2グラフィカルアイコン404は、アプリケーション特定のドキュメントを選択する。例えば、画像2はMicrosoft Word(登録商標)の図である。本態様において、GUIは、アプリケーション特定のドキュメントを固定ドキュメントに変換するための第3グラフィカルアイコン406を更に備える。別の態様において、選択したドキュメントは、第4グラフィカルアイコン408を用いてマージすることができる。例えば、画像1は画像2とマージすることができるため、プリントコンテナBには3つの要素が保持される。
【0070】
要するに、図4Bに示すように、ブラウザを開き、このブラウザを用いて特定のファイルを選択することが可能である。ユーザが選択したファイルのリストは、プリントコンテナ(例えば、XPSコンテナ)と呼ばれる単一のファイルに統合することができる。ファイルが所望の形式でない場合には、選択的に変換を実施して固定ドキュメントを生成する。第5グラフィカルアイコン410を用いて選択した要素に対してプリントチケットの修正を加えることができる。例えば、プリントチケットのジョブレベルの組をプリントコンテナ内で作成することができる。また、プリントチケットのジョブレベルの組をドキュメントごとに順次作成してもよく、或いはプリントチケットのページレベルの組は各ドキュメント内の選択されたページであってもよい。
【0071】
ユーザはGUIを用いて、個々のドキュメント及びコンテナに順次アクセスし、印刷及び仕上げオプションの従来の選択を行い、出力として固定ドキュメントを作成し、そしてドキュメントをプリントコンテナに入れる。プリントコンテナを閉じずに、ユーザは別のドキュメントにアクセスして当該ドキュメントのプリントチケットを構築するプロセス、前回のドキュメントとして同一のプリントコンテナファイルに結果をセーブするプロセスを、継続することが可能である。
【0072】
ある様式の操作において、GUIは個々の要素を一度に1個ずつ蓄積するにすぎず、ユーザには既存のプリントチケットを追加、修正、又は消去する機会がある。ユーザは、修正したドキュメントをプリントコンテナに格納して新しい要素を選択することができ、すべての要素がコンテナに入れられコンテナが格納又はプリンタに送信されるまで操作を継続する。
【0073】
別の様式の操作において、ユーザは、元のアプリケーションによって作成された形式のファイルを選択することが可能である。この場合、GUIはアプリケーションを開き、このアプリケーションを使ってファイルを固定ファイルに変換し、前段に記載のように継続し、プリントチケットを追加する。
【0074】
その後、ユーザは、プリントドライバUIによってジョブレベルの選択をするよう促される。プリントドライバは、ジョブレベルの選択をジョブレベルのプリントチケットに変換し、これらをプリントコンテナファイル内の正確な位置に置く。
【0075】
機能の説明
上記のプリントコンテナGUIを用いることで、ドキュメントの印刷において以下の2つの新しい機能が利用できる。
a)プリントコンテナに階層構造の特別のレベルが存在する。すなわち、1つのジョブが複数のドキュメントを含むことができる。
b)印刷設定はリセットDCの代わりにジョブ、ドキュメント、及びページによって構成することができる。
プリントコンテナの構築プロセスを用いて、ユーザは、印刷出力の部分が元のドキュメントにのどれに属するかを見分けることが可能である。さらに、ユーザは容易に異なるレベルで印刷設定を設定することが可能である。例えば、ユーザは第2のドキュメントを1UPにしたまま第1のドキュメントを2UPに設定することが可能である。この種の印刷設定の階層的な操作はリセットDCの挿入よりも直感的に理解しやすい。
【0076】
従来のアプリケーションにはXPSコンテナのマージを可能とするものがいくつかあるということは注目に値する。しかしながら、これらのマージに関するアプリケーションでは個々のドキュメント又は印刷設定は独立して維持されない。
【0077】
図5A及び5Bは、GDIプリントコンテナに配されるドキュメントと本発明のプリントコンテナに配されるドキュメントとの比較例を説明するテーブルである。図5Aにおいて、ソースドキュメントを「MY REPORT」と呼び、3つの別々のページが含まれる。GDIコンテナでは、ページの方向づけ(横向き/縦向き)を呼び出すために、リセットDCを用いてページを分ける。本発明のプリントコンテナにおいて、方向づけにはプリントチケットが使用される。
【0078】
図6は、プリントコンテナの要素の階層構造の例を示す図である。ドキュメントは、異なるアプリケーションによって作成した組み合わせとすることが可能である。すなわち、一組のドキュメントは同一のベンダーに制限されることはなく、同一のアプリケーションに制限されることはない。ファイルの「エクスポート」が可能なアプリケーションは、変換処理を完了するためにプリントドライバに呼び出されることが可能である。ドライバは、アプリケーション特定のファイルを、アーカイブに収められた従来のドキュメントを含む、自身のファイルをエクスポートすることができないアプリケーションのための固定ファイル形式に変換するように、拡張することが可能である。ユーザは、既存のプリントコンテナ、固定ドキュメント、及びアプリケーション特定のドキュメントの組み合わせからプリントコンテナを構築することが可能である。ユーザは、直感的な拡張子を有するよく使われる(プリンタドライバ)ソフトウェアを用いて、プリントコンテナをジョブレベル、ドキュメントレベル、ページレベルですべて同時に構成することができる。プリンタドライバは、アプリケーションとプリンタドライバ間の画像処理の対話を促進するために、作業中のドキュメントに関連するアプリケーションの起動などの多くのマニュアル機能を自動化する。
【0079】
図7は、本発明のプロセスを用いたXPSプリントコンテナの構築を説明するフローチャートである。ステップ700では、識別されたドキュメントと共にアプリケーションを開く。ステップ702では、本発明のプリンタドライバ(例えば、図4Aおよび4BのGUI)を開く。ステップ704ではドキュメントの印刷オプションを設定する。ステップ706では、XPSプリントコンテナを構築するか否かを決定する。ユーザがドキュメントの印刷のみを所望し、XPSファイルのセーブを所望しない場合、ユーザは「OK」を選択してステップ708に進む。ユーザが複数のドキュメントのXPSコンテナを構築したい場合、ユーザはUI上の選択タブを選択し(ステップ710)、ステップ712に進む(図4A参照)。ステップ712では、形式を変換するか否かを決定する。現在開いているドキュメントに対して、そのドキュメントが既にXPS形式である場合、ドキュメントをプリンタドライバによって構築中のXPSコンテナに入れる(ステップ716に進む)。ドキュメントがXPS形式でない場合、可能であれば「XPSへのエクスポート」をアプリケーションに要求する。ドキュメントがアプリケーションにネイティブ(native)の形式である場合、ファイル印刷を要求してXPSdrvを用いてXPSに変換する(ステップ714)。アプリケーションが利用できない従来のドキュメントに対して、プリントドライバは、プリントチケット/プライベートタグに関連するドキュメントフォルダにドキュメントを入れ、これをXPSコンテナに入れる。なお、プライベートタグとは、リソースへのポインタの一種であり、XPSドキュメント内に非XPSドキュメントを含める際に、プリントチケット又はプリント要素について作成するリソースへのポインタを指す。このオプションは、ファームウェアのPDLを処理することが可能なプリンタに有用である。これが不可能なプリンタは、XPSコンテナに組み込まれたドキュメントをただ無視することがほとんどである。PRNファイルとして記憶されたドキュメントに対し、適切なプリントチケットと共にXPSコンテナに記憶する前に、プリントドライバは、ドキュメントを変換するために、例えばラスタバージョンを作成するために、拡張され得る。
【0080】
ステップ718では、印刷および仕上げオプションがドキュメントに設定される。ステップ720では、プロセスが終了したか否かについての決定が行われる。XPSコンテナに入れるべきドキュメントが更にある場合、プロセスはステップS722を経てステップ712に戻る。処理すべきドキュメントがない場合、ジョブプリントチケットタグを設定し、ユーザがUI上のXPSコンテナタグを選択して(ステップ724)、それにより表示された画面でファイル名の入力設定を含むジョブレベルでのオプションを設定し(ステップ726)、そこでユーザが作成したファイル名を用いてXPSコンテナをセーブする。そして、ステップ708に進んで終了、或いは最初に印刷をして終了する。
【0081】
図8は、一連の固定ドキュメントを有するプリントコンテナを作成する方法を説明するフローチャートである。本方法を明確にするために、一連のステップ番号を付して説明しているが、この番号は必ずしもステップの順番を表わすものではない。これらのステップでは、スキップされたり、並行して行われたり、或いは一連の順番を正確に守る必要なく行われるものもある。本方法はステップ800から開始する。
【0082】
ステップ802では、起動手段が、図4A及び4Bに示すGUIなどのユーザインターフェース(UI)を開いて表示部にそのUIの画像を表示させるが、これはアプリケーション(例えば、SharpDesk(登録商標))又はプリントドライバとして、或いはプリンタにインストールされたプリンタ管理システムとしてクライアントコンピュータに組み込まれていてもよい。UIを用いたユーザ操作に従って、ステップ804では選択手段がメモリに記憶された第1の複数の要素を選択する。ステップ806では、作成手段が第1の複数の要素を有するプリントコンテナを作成する。図3に基づき、ステップ806では、クライアントコンピュータ装置302又はプリンタ304のいずれかに組み込まれたUIのノードでプリントコンテナを作成する。ステップ808では、保存手段が第1の複数の要素とは別個のエンティティとして第2の複数の要素をプリントコンテナに保存する。ステップ812では、メモリ制御手段がプリントコンテナをメモリに記録する、或いは、送信手段がプリントコンテナを印刷用のプリンタに送信する。
【0083】
1つの態様において、ステップ807aでは、修正手段がプリントコンテナの要素の階層構造を修正する。例えば、選択した要素をマージすることができる。第1及び第2の複数要素は同じ値であってもよく、同じ値でなくてもよい。要素のマージ(ステップ807a)により、プリントコンテナに保存されている要素の数が減る。また、ステップ804で複数の要素と共にプリントコンテナが選択された場合、プリントコンテナは元々選択されていたよりも多くの数の要素を保存することができる。
【0084】
要素の例としては、プリントコンテナ、固定ドキュメント、アプリケーション特定のドキュメント、ページ記述言語(PDL)ドキュメント、拡張可能マークアップ言語(XML)Paper Specification(XPS)固定ドキュメント、これらの要素の組み合わせなどが挙げられる。
【0085】
1つの態様において、ステップ808において各要素を別個のエンティティとしてプリンタコンテナに保存することは、プリントコンテナ内のジョブ、ジョブ内の固定ドキュメント、及び固定ドキュメント内の固定ページ、でなるプリントコンテナ要素の階層構造を作成することを含む。
【0086】
別の態様において、ステップ804において所定の形式のアプリケーション特定のドキュメントが選択された場合、それに続いて、ステップ805aでは呼出手段が、その所定の形式がネイティブとなるアプリケーションを自動的に呼び出す。ステップ805bでは、変換手段が、呼び出したアプリケーションを用いてアプリケーション特定のドキュメントを固定ドキュメントに変換する。或いは、ステップ805cで、UIがもつ変換手段が、アプリケーション特定のドキュメントを固定ドキュメントに変換する。
【0087】
別の例として、ステップ804で所定の要素が選択された場合、それに続いて、ステップ805dではラスター変換手段がその所定の要素を一連のラスター画像に変換し、ステップ805eでは画像変換手段がこの一連のラスター画像を固定ドキュメントに変換する。或いは、ステップ805dでは、ステップ804で所定の要素が選択された場合、それに続いて、ラスター変換手段がその所定の要素を複数ページのラスター画像に変換し、ステップ805eでは画像変換手段がこの複数ページのラスター画像を固定ドキュメントの固定ページに変換する。例えば、固定ドキュメントは、固定ドキュメントの一種であるラスター画像に変換することができる。各ラスター画像は、標準の固定ページ、又は標準のラスター画像ではないことを示す非標準の固定ページであることが可能である。
【0088】
別の態様において、ステップ807bではリソース作成手段がプリントコンテナのリソースを作成する。ステップ807cでは、ポインタ作成手段が、プリントコンテナの要素とリソースとを関連付けるためのポインタを作成することで、要素とリソースを関連づける。リソースの例としては、フォント、画像、カスタムリソース(例えば、PDFファイル)などが挙げられる。
【0089】
別の態様において、ステップ804における複数の要素の選択は、それぞれの要素がプリントチケット(PT)ディスポジションをもつ要素の選択を含む。そして、ステップ810では、PT保存手段がプリントコンテナに要素のPTディスポジションを選択的に保存する。つまり、ステップ810では、プリントコンテナのジョブPT、ジョブの固定ドキュメントPT,固定ドキュメントの固定ページPTのPT階層構造を作成する。或いは、ステップ810ではPT階層構造を修正することができる。
【0090】
つまり、ステップ804で選択された要素からのPTディスポジションのすべて或いは一部を保存することができる。いくつかの態様において、一貫性のない設定は保存されない。例えば、あるコンテナからのドキュメントには透かしの印刷が設定され、第2のコンテナからの別のドキュメントにはステープルが設定される。この場合、一方の設定を無視することが所望される。さらに、マージに関する問題、つまり、元のプリントコンテナはそれぞれジョブレベルが異なるプリントチケットを持っており、両方のジョブレベルのプリントチケットを含む可能性はないため、これらはマージ可能である。
【0091】
1つの態様において、ステップ804では拡張可能マークアップ言語(XML)Paper Specification(XPS)固定ドキュメントを選択し、ステップ808では、XPSコンテナに別個のエンティティとして、選択した複数のXPS固定ドキュメントを保存する。別の態様において、選択されたドキュメント(必ずしもXPS固定ドキュメントではない)はラスター画像に変換される。ステップ808では、XPSコンテナに他の要素とは別個のエンティティとしてラスター画像を保存する。
【0092】
図2は、一連の固定ドキュメントを有する拡張可能なマークアップ言語(XML)のPaper Specification(XPS)コンテナを作成する方法を説明するフローチャートである。本方法はステップ900から開始する。ステップ902では、起動手段がユーザ操作に従ってUIを開き、そのUIの画像を表示部に表示する。このUIを用いたユーザ操作に従って、ステップ904では選択手段がメモリに記憶された複数の要素を選択する。この要素は、XPSコンテナ、XPS固定ドキュメント、アプリケーション特定のドキュメント、ページ記述言語(PDL)ドキュメント、これらの要素の組み合わせであってもよい。ステップ906では作成手段がXPSコンテナを作成する。ステップ908では保存手段がそれぞれの要素をXPSコンテナに別個のエンティティとして保存する。
【0093】
1つの態様において、ステップ904においてメモリに記憶された複数の要素を選択することは、アプリケーション特定のドキュメントを選択することを含む。そして、ステップ905では変換手段がアプリケーション特定のドキュメントをXPS固定ドキュメントに変換する。
【0094】
別の態様において、ステップ904では、それぞれの要素がPTディスポジションを持つ要素を選択する。ステップ908では、PT保存手段がXPSコンテナに要素のPTディスポジションを選択的に保存する。別の態様において、ステップ907aでは、リソース作成手段がXPSコンテナリソースを作成する。ステップ907bでは、ポインタ作成手段が、プリントコンテナの要素に関連するポインタを作成し、要素とリソースを関連付ける。
【0095】
プリントコンテナ内で要素の分離を保持するための、プリントコンテナを作成する方法について、関連するプリントドライバGUIと共に説明した。特定の構造及び処理ステップの例を挙げて本発明を説明した。しかしながら、本発明は、単にこれらの例に限定されるものではない。本発明の他の例や実施例は当業者によって想定されるであろう。
【符号の説明】
【0096】
300…GUI、302…クライアントデバイス、304…プリンタ、306…ディスプレイ、308…インターフェース手段、402…第1グラフィカルアイコンプリンタ選択メニュー、404…第2グラフィカルアイコン。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドキュメントをレンダリングするための印刷コマンドを含むドキュメントである固定ドキュメントについて、一連の複数の固定ドキュメントを有するようにパッケージ化したプリントコンテナを、作成するための方法であって、
起動手段が、ユーザ操作に従ってユーザインターフェース(UI)を開き、該UIの画像を表示部に表示するステップと、
選択手段が、前記UIを用いたユーザ操作に従って、メモリに記憶された第1の複数要素を選択する第1要素選択ステップと、
作成手段が、前記第1の複数要素を有するプリントコンテナを作成する作成ステップと、
保存手段が、第2の複数要素を、前記プリントコンテナ内でひとまとまりのデータ集合として取り扱われる単位であるエンティティが前記第1の複数要素とは別個になるように、前記プリントコンテナに保存する保存ステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記保存ステップは、前記プリントコンテナ内のジョブ、ジョブ内の固定ドキュメント、及び、固定ドキュメント内の、ページをレンダリングするための印刷コマンドを含むページである固定ページ、でなるプリントコンテナの要素の階層構造を作成するステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
修正手段が、前記UIを用いたユーザ操作に従って、前記プリントコンテナの要素の階層構造を修正する修正ステップを更に含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1要素選択ステップは、プリントコンテナ、固定ドキュメント、アプリケーション特定のドキュメント、ページ記述言語(PDL)ドキュメント、拡張可能なマークアップ言語(XML)Paper Specification(XPS)固定ドキュメント、及び上記要素の組み合わせ、からなるグループから、前記UIを用いたユーザ操作により選ばれた複数要素を選択するステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
所定形式のアプリケーション特定のドキュメントが選択された場合、呼出手段が、前記所定形式がネイティブとなるアプリケーションを自動的に呼び出すステップと、
変換手段が、呼び出した前記アプリケーションを用いて、前記アプリケーション特定のドキュメントを固定ドキュメントに変換するステップと、
を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
変換手段が、アプリケーション特定のドキュメントを固定ドキュメントに変換するステップを更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第1要素選択ステップで所定の要素が選択された場合、ラスター変換手段が、前記所定の要素を一連のラスター画像に変換するステップと、
画像変換手段が、前記一連のラスター画像を固定ドキュメントに変換するステップと、
を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記第1要素選択ステップで所定の要素が選択された場合、ラスター変換手段が、前記所定の要素を複数ページのラスター画像に変換するステップと、
画像変換手段が、前記複数ページのラスター画像を、固定ドキュメント内の、ページをレンダリングするための印刷コマンドを含むページである固定ページに、変換するステップと、
を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
リソース作成手段が、プリントコンテナ内に同一の要素を繰り返し記述することなく該要素を繰り返し利用するためのリソースを作成するリソース作成ステップと、
ポインタ作成手段が、前記プリントコンテナの要素を前記リソースと関連付けるためのポインタを作成するステップと、
を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記第1要素選択ステップにおける複数要素の選択は、それぞれの要素が、印刷設定を示す情報であるプリントチケット(PT)を持つことを示すPTディスポジションを有する複数要素を選択することを含み、そして、
PT保存手段が、前記複数要素の前記PTディスポジションを前記プリントコンテナに選択的に保存するPT保存ステップを更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記PT保存ステップは、前記プリントコンテナ内のジョブのPT、ジョブ内の固定ドキュメントのPT、及び、固定ドキュメント内の、ページをレンダリングするための印刷コマンドを含むページである固定ページのPT、でなるPT階層構造を作成するステップを含むことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記PT保存ステップは、前記プリントコンテナ内のジョブのPT、ジョブ内の固定ドキュメントのPT、及び、固定ドキュメント内の、ページをレンダリングするための印刷コマンドを含むページである固定ページのPT、でなるPT階層構造を修正するステップを含むことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記第1要素選択ステップにおける複数要素の選択は、複数の拡張可能なマークアップ言語(XML)Paper Specification(XPS)固定ドキュメントを選択することを含み、そして、
前記保存ステップは、前記選択した複数のXPS固定ドキュメントを、一連の複数の固定ドキュメントを有するようにXMLでパッケージ化したXPSコンテナ内でひとまとまりのデータ集合として取り扱われる単位であるエンティティが、それぞれ別個になるように、前記XPSコンテナに保存するステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記第1要素選択ステップにおける複数要素の選択は、
前記UIを用いたユーザ操作に従って第1ドキュメントを選択することと、
該第1ドキュメントをラスター画像へ変換することとを含み、
前記保存ステップは、前記ラスター画像を、前記エンティティが他の要素と別個になるように、前記XPSコンテナに保存するステップを含むことを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項15】
メモリ制御手段が前記プリントコンテナをメモリに保存するステップ、又は、送信手段が前記プリントコンテナを印刷用プリンタに送信するステップを更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記作成ステップは、クライアントコンピュータを組み込んだアプリケーション、クライアントコンピュータを組み込んだプリントドライバ、及びプリンタにインストールされたプリンタドキュメント管理システム、からなるグループから選択されたノードで、前記プリントコンテナを作成するステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項17】
ドキュメントをレンダリングするための印刷コマンドを含むドキュメントである固定ドキュメントについて、一連の複数の固定ドキュメントを有するように拡張可能なマークアップ言語(XML)でパッケージ化したXML Paper Specification(XPS)コンテナを、作成するための方法であって、
起動手段が、ユーザ操作に従ってユーザインターフェース(UI)を開き、該UIの画像を表示部に表示するステップと、
選択手段が、前記UIを用いたユーザ操作に従って、メモリに記憶された複数要素を選択する要素選択ステップと、
作成手段が、XPSコンテナを作成する作成ステップと、
保存手段が、各要素を、前記XPSコンテナ内でひとまとまりのデータ集合として取り扱われる単位であるエンティティがそれぞれ別個になるように、前記XPSコンテナに保存する保存ステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項18】
前記要素選択ステップは、XPSコンテナ、XPS固定ドキュメント、アプリケーション特定のドキュメント、ページ記述言語(PDL)ドキュメント、及び上記要素の組み合わせ、からなるグループから、前記UIを用いたユーザ操作により選ばれた複数要素を選択するステップを含むことを特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記要素選択ステップは、アプリケーション特定のドキュメントを選択するステップを含み、
変換手段が、前記アプリケーション特定のドキュメントをXPS固定ドキュメントに変換するステップを更に含むことを特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記要素選択ステップにおける複数要素の選択は、それぞれの要素が、印刷設定を示す情報であるプリントチケット(PT)を持つことを示すPTディスポジションを有する複数要素を選択することを含み、そして、
PT保存手段が、前記複数要素の前記PTディスポジションを前記XPSコンテナに選択的に保存するPT保存ステップを更に含むことを特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項21】
リソース作成手段が、XPSコンテナ内に同一の要素を繰り返し記述することなく該要素を繰り返し利用するためのリソースを作成するリソース作成ステップと、
ポインタ作成手段が、前記プリントコンテナの要素を前記リソースと関連付けるためのポインタを作成するステップと、
を更に含むことを特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項22】
ドキュメントをレンダリングするための印刷コマンドを含むドキュメントである固定ドキュメントについて、一連の複数の固定ドキュメントを有するようにパッケージ化したプリントコンテナを、作成するためのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)プログラムであって、コンピュータに、
前記プリントコンテナを作成するコンテナビルダのオプションを選択するための第1グラフィカルアイコンを表示するステップと、
メモリに記憶された第1の複数要素を選択し、第2の複数要素を、前記プリントコンテナ内でひとまとまりのデータ集合として取り扱われる単位であるエンティティが前記第1の複数要素とは別個になるように、前記プリントコンテナに保存するための第2グラフィカルアイコンを表示するステップと、
を実行させるためのプログラムであることを特徴とするGUIプログラム。
【請求項23】
前記第2グラフィカルアイコンは、プリントコンテナ、固定ドキュメント、アプリケーション特定のドキュメント、ページ記述言語(PDL)ドキュメント、拡張可能なマークアップ言語(XML)Paper Specification(XPS)固定ドキュメント、及び上記要素の組み合わせ、からなるグループから、複数要素を選択するためのアイコンであることを特徴とする請求項22に記載のGUIプログラム。
【請求項24】
前記第2グラフィカルアイコンはアプリケーション特定のドキュメントを選択するためのアイコンであり、
前記GUIプログラムは、前記コンピュータに、前記アプリケーション特定のドキュメントを固定ドキュメントに変換するための第3グラフィカルアイコンを表示するステップを、実行させるためのプログラムを更に含むことを特徴とする請求項22に記載のGUIプログラム。
【請求項25】
前記GUIプログラムは、クライアントコンピュータを組み込んだアプリケーション、クライアントコンピュータを組み込んだプリントドライバ、及びプリンタにインストールされたプリンタドキュメント管理システム、のいずれかに組み込まれるプログラムであることを特徴とする請求項22に記載のGUIプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−211695(P2009−211695A)
【公開日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−42470(P2009−42470)
【出願日】平成21年2月25日(2009.2.25)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.EEPROM
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】