説明

プリントヘッドの駆動方法及び画像形成装置

【課題】 解像度が異なる、例えば300dpiと600dpiのアレイ光源を用いたプリントヘッドを、パルス積上げ方式とパルス重み付け方式を組合せた階調制御方法で駆動する場合において、画質を低下することなく、両アレイ光源の画像データの伝送時間を略同じにすること。
【解決手段】 解像度600dpiのアレイ光源41の発光素子d1〜d2mは、奇数番と偶数番を階調制御期間Lx毎に、インターレース方式で交互に駆動する。即ち階調制御期間Lxにおいて、奇数番の発光素子d1,d3,d5・・・〜d2m−1を駆動し、階調制御期間Lx+1において、偶数番の発光素子d2,d2,d6・・・〜d2mを駆動する。画像データが8ビットの場合、階調制御は、下位4ビットはパルス重み付け方式で行い、上位4ビットは、パルス積上げ方式で行う。この場合、階調制御期間Lxにおける画像データの転送回数Dは、19回となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、アレイ状の発光素子を画像データにより駆動して印画紙等の感光記録媒体に画像を記録或いは画像を形成するプリントヘッドの駆動方法及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来プリントヘッドは、発光素子として蛍光発光管、LED(発光ダイオード)、有機EL等を用いており、カラープリントヘッドの場合には、1つのプリントヘッドに複数種類の発光素子を用いているものもある。例えば、赤色光源にLEDを用い、青色光源及び緑色光源に蛍光発光管を用いたものが提案されている(例えば特許文献1参照)。また発光素子の階調制御には、パルス積上げ方式、パルス重み付け方式が知られており、その両方式を組合せた方式も提案されている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
図8〜図10により従来のプリントヘッドとその階調制御方法を説明する。
まず図8によりプリントヘッドの概要を説明する。
図8(a)は、プリントヘッドの光書込み部の構成を示し、図8(b)は、発光素子をアレイ状に配置したアレイ光源を示し、図8(c)は、アレイ光源の出射光によって露光し、印画紙に形成した感光ドット列(或いは露光ドット列)を示す。
図8(a)において、赤色光のアレイ光源21R、青色光のアレイ光源21B及び緑色光のアレイ光源21Gの出射光は、ダイクロイックミラー11によって混合され、セルホックレンズ12により光束LFのように集束(或いは結像)して印画紙13に結像する。印画紙13は、所定の速度で矢印X1方向へ移動する。
【0004】
アレイ光源21は、図8(b)のように、m個の発光素子dm(m=1〜m)をアレイ状に配置してある。発光素子dmは、CPU等の制御装置23から駆動回路22へ供給される画像データにより階調制御されて発光する。印画紙13は、図8(c)のように、発光素子dmの出射光によって露光され、1階調制御周期毎に発光素子dmに対応して感光ドット(或いは露光ドット)Pdm(m=1〜m)が形成され、感光ドット列Pdl1が形成される。印画紙13は矢印X1方向へ移動して、次の階調制御周期の間に次の感光ドット列Pdl2が形成される。
【0005】
次に図9により階調制御方式を説明する。
図9(a)は、パルス積上げ方式、図9(b)は、パルス重み付け方式を示す。
図9(a)は、パルス積上げ方式により階調制御を行うときの画像データと駆動回路のデータ入力のタイミングチャートを示す。画像データは、8ビット(bit)からなる。
階調制御は、1階調制御期間Lx毎にアレイ光源の発光素子を制御して感光ドット列1列(1ライン)を形成する。1階調制御期間Lxは、発光素子を発光させる発光期間T1とブランク期間(非発光期間)T2からなる。なお発光期間は、光源側からみると、発光素子を発光させる期間であるが、印画紙側からみると印画紙を露光する期間或いは露光により印画紙に感光ドットを形成する期間である。
発光期間T1は、255分割され、255段階の階調制御が行われる。発光素子の駆動回路は、画像データが例えば、0のときは、階調カウンタ値0〜254の間、即ち発光期間T1の間発光素子を停止し、3のときは、階調カウンタ値0〜2の間発光素子を発光し、255のときは、階調カウンタ値0〜254の間発光素子を発光する。
【0006】
図9(b)は、パルス重み付け方式により階調制御を行うときの画像データと駆動回路のデータ入力のタイミングチャートを示す。画像データは、4ビットからなる。
画像データは、2進数で表し、ビット毎に異なる発光時間長(重み)を設定する。発光期間T1は、4分割して2n(nは0又正の整数)に対応する発光時間長のパルス幅を設定する。例えば、画像データが1の場合には、駆動回路は、20の期間発光素子を発光する。画像データが5の場合には、20と22の期間発光素子を発光する。
なお画像データが8ビットの場合は、発光期間T1を8分割して8種類の発光時間長を設定する。
【0007】
パルス積上げ方式は、画像データが8ビットの場合、発光期間T1を255分割して階調制御を行うから、発光分解能が高くなり、高画質のプリントが可能になるが、その反面、制御回路から駆動回路へ画像データを転送する回数が多くなり、画像データの転送時間が長くなる。したがってプリント時間が長くなる。
一方パルス重み付け方式は、画像データが8ビットの場合、画像データの転送回数は、8回でよいから画像データの転送時間が短くなり、プリント時間も短くなるが、その半面、発光分解能が粗くなるためプリントの画質が低下する。
そこでパルス積上げ方式とパルス重み付け方式を組合せ、プリントヘッドに要求されるプリント速度やプリントの画質に対応して両方式の組合せ方(分配率)を変えて階調制御を行う方式も提案されている。
【0008】
【特許文献1】特開2003−226040号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
プリントヘッドに用いられているアレイ光源は、発光素子の種類により発光素子列(発光ドット列)の単位長さ当りの発光素子(発光ドット)の個数が相違し、解像度が相違している。例えば、蛍光発光管は、通常解像度を300dpi(1インチ当り300ドット)に設定したものが市販され、LEDは、解像度を600dpiに設定したものが市販されている。
図10(a)は、解像度が300dpiと解像度が600dpiのアレイ光源の発光素子列を示す。図10(a)のイは、解像度が300dpiのアレイ光源の発光素子列で、m個の発光素子が配列されている。図10(a)のロは、解像度が600dpiのアレイ光源の発光素子列で、イの2倍の2m個の発光素子が配列されている。プリントヘッドのアレイ光源には、蛍光発光管やLEDが用いられているが、蛍光発光管は、赤色発光のエネルギーが弱く、LEDは、蛍光発光管と比較して相対的に赤色発光のエネルギーが強いため、一般に赤色発光にはLEDが用い、緑色発光と青色発光には蛍光発光管を用いている。そのため一個のプリントに解像度の異なる蛍光発光管(解像度300dpi)とLED(解像度600dpi)を用いている。
【0010】
1つのプリントヘッドに解像度300dpiのアレイ光源と解像度600dpiのアレイ光源を用いる場合、図10(a)のロの2個の発光素子(例えばd1とd2)は、図10(a)のイの1個の発光素子(例えばd1)に相当する。したがって解像度600dpiのアレイ光源は、2個の発光素子により、解像度300dpiのアレイ光源の発光素子1個分の感光ドットを形成する。即ち解像度600dpiの2個の感光ドットは、解像度300dpiの1個分の感光ドットに相当する。
1つのプリントヘッドに蛍光発光管とLEDを用いた場合、通常前記のように両者は解像度が異なるから、パルス積上げ方式とパルス重み付け方式を組合せた階調制御方法を採用しても、組合せ方によっては、その組合せのメリットを発揮できない場合がある。
【0011】
図10(b)は、解像度が300dpiのアレイ光源と解像度が600dpiのアレイ光源を、パルス積上げ方式とパルス重み付け方式の組合せによって階調制御するときの画像データの転送時間を示す。画像データは、8ビットからなる。なお1ラインの階調制御時間は、1階調制御期間内の画像データの転送時間のみを示し、ブランク期間は省略してある。
図10(b)のイは、解像度が300dpi、図10(b)のロは、解像度が600dpiの場合を示す。イ、ロは、ともに8ビットの内下位4ビットをパルス重み付け方式で制御し、上位4ビットをパルス積上げ方式で制御している。下位4ビットのパルス重み付け方式の期間には、20,21,22,23のデータが4回(D=4)転送され、上位4ビットのパルス積上げ方式の期間には、24のデータが15回(D=15)転送される。したがってイ、ロの画像データの転送回数Dは、ともに19回になる。
【0012】
画像データの転送回数は、イ、ロともに19回で同じであるが、ロの解像度はイの倍であるから、ロの画像データ量はイの倍になり、ロのデータ転送時間はイの倍になる。したがってロのデータ転送時間をイと同じにするには、発光素子の駆動回路の駆動周波数を倍にして、データ転送速度を倍にしなければならない。しかし実際には、市販のドライバICの性能(駆動周波数)に限界があり、駆動周波数を倍にできない場合がある。また高周波ドライバICは、コストが高くなり、かつ高周波ドライバICを使用するとデータの伝送回路等を含めて回路全体のスピードアップが必要になり、さらに高周波ドライバICのノイズ対策が必要になる等プリンヘッド全体のコストが高くなるため駆動周波数を倍にできない場合がある。
【0013】
本願発明は、前記問題点に鑑み、解像度が異なるアレイ光源を用い、パルス積上げ方式とパルス重み付け方式を組合せた階調制御方法を採用するプリントヘッドにおいて、制御回路から各アレイ光源の駆動回路へ画像データを伝送する時間を略同じにし、かつ画質が低下しないプリントヘッドの駆動方法及び画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本願発明は、その目的を達成するため、請求項1に記載のプリントヘッドの駆動方法は、解像度の低いアレイ光源と解像度の高いアレイ光源を用いたプリントヘッドを、2n(nは0又は整数)ビットで表される画像データによって階調を制御するプリントヘッドの駆動方法において、前記アレイ光源の双方を、パルス重み付け方式とパルス積み上げ方式の単純組合せ階調制御方法によって制御することを特徴とする。
請求項2に記載のプリントヘッドの駆動方法は、請求項1に記載のプリントヘッドの駆動方法において、パルス重み付け階調制御方式の分配率は、解像度の高いアレイ光源を解像度の低いアレイ光源よりも大きく設定してあることを特徴とする。
請求項3に記載のプリントヘッドの駆動方法は、解像度の低いアレイ光源と解像度の高いアレイ光源を用いたプリントヘッドを、2n(nは0又は整数)ビットで表される画像データによって階調を制御するプリントヘッドの駆動方法において、前記アレイ光源の双方をパルス積み上げ型パルス重み付け方式の階調制御方法によって制御することを特徴とする。
請求項4に記載のプリントヘッドの駆動方法は、請求項3に記載のプリントヘッドの駆動方法おいて、解像度の低いアレイ光源のパルス積み上げ型パルス重み付け方式の階調制御方法の重みは、重み20と重み2a(aは0以外の整数)によって構成し、解像度の高いアレイ光源のパルス積み上げ型パルス重み付け方式の階調制御方法の重みは、重み20と重み2b(bは0以外の整数)によって構成し、b>aで、重み20の個数は、解像度の高いアレイ光源の方が解像度の低いアレイ光源よりも多くなるように設定してあり、画像データの転送回数は、解像度の高いアレイ光源の方が解像度の低いアレイ光源よりも少なくなるように設定してあることを特徴とする。
請求項5に記載のプリントヘッドの駆動方法は、解像度の低いアレイ光源と解像度の高いアレイ光源を用いたプリントヘッドを、2n(nは0又は整数)ビットで表される画像データによって階調を制御するプリントヘッドの駆動方法において、前記アレイ光源の一方をパルス積み上げ型パルス重み付け方式の階調制御方法によって制御し、前記アレイ光源の他方をパルス重み付け方式とパルス積み上げ方式の単純組合せ階調制御方法によって制御することを特徴とする。
請求項6に記載のプリントヘッドの駆動方法は、請求項5に記載のプリントヘッドの駆動方法において、解像度の低いアレイ光源はパルス積み上げ型パルス重み付け方式の階調制御方法によって制御し、その階調制御方法の重みは、重み20と重み2a(aは0以外整数)によって構成し、解像度の高いアレイ光源はパルス積み上げ方式とパルス重み付け方式の単純組合せ階調制御方法によって制御し、その階調制御方法のパルス積み上げ方式部分の重みは、重み2c(cは0以外の整数)によって構成し、c>aとなるように設定してあり、画像データの転送回数は、解像度の高いアレイ光源の方が解像度の低いアレイ光源よりも少なくなるように設定してあることを特徴とする。
請求項7に記載のプリントヘッドの駆動方法は、請求項1から請求項6のいずれかの請求項に記載のプリントヘッドの駆動方法において、前記解像度の高いアレイ光源は、奇数番と偶数番の発光素子を階調制御期間毎に交互に駆動することを特徴とする。
請求項8に記載のプリントヘッドの駆動方法は、請求項1から請求項6のいずれかの請求項に記載のプリントヘッドの駆動方法において、前記解像度の高いアレイ光源は、奇数番と偶数番の発光素子を画像データのビット毎に交互に駆動することを特徴とする。
請求項9に記載のプリントヘッドの駆動方法は、請求項8に記載のプリントヘッドの駆動方法において、前記奇数番と偶数番の発光素子の駆動順序を階調制御期間毎に変えることを特徴とする。
【0015】
請求項10に記載のプリントヘッドの画像形成装置は、解像度の低いアレイ光源と解像度の高いアレイ光源を用いたプリントヘッドを、2n(nは0又は整数)ビットで表される画像データによって階調を制御するプリントヘッドの画像形成装置において、前記アレイ光源の双方を、パルス重み付け方式とパルス積み上げ方式の単純組合せ階調制御方法によって制御することを特徴とする。
請求項11プリントヘッドの画像形成装置は、解像度の低いアレイ光源と解像度の高いアレイ光源を用いたプリントヘッドを、2n(nは0又は整数)ビットで表される画像データによって階調を制御するプリントヘッドの画像形成装置において、前記アレイ光源の双方をパルス積み上げ型パルス重み付け方式の階調制御方法によって制御することを特徴とする。
請求項12プリントヘッドの画像形成装置は、解像度の低いアレイ光源と解像度の高いアレイ光源を用いたプリントヘッドを、2n(nは0又は整数)ビットで表される画像データによって制御するプリントヘッドの画像形成装置において、前記アレイ光源の一方をパルス積み上げ型パルス重み付け方式の階調制御方法によって制御し、前記アレイ光源の他方をパルス重み付け方式とパルス積み上げ方式の単純組合せ階調制御方法によって制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本願発明は、解像度の低いアレイ光源と解像度の高いアレイ光源を用いたプリントヘッドにおいて、パルス重み付け方式とパルス積み上げ方式を単純に組合せた階調制御方法を採用し、パルス重み付け方式の分配率は、解像度の高いアレイ光源の分配率を解像度の低いアレイ光源の分配率よりも高く設定してあるから、適切な速度で画質を低下することなく画像を形成することができる。
本願発明は、解像度の低いアレイ光源と解像度の高いアレイ光源を用いたプリントヘッドにおいて、パルス重み付け方式とパルス積み上げ方式を単純に組合せた階調制御方法を採用し、解像度が高いアレイ光源は、奇数番と偶数番の発光素子を階調制御期間毎に交互に駆動するから、パルス重み付け方式とパルス積み上げ方式の分配率は、解像度が低いアレイ光源と解像度が高いアレイ光源の分配率を同じに設定することができる。
【0017】
本願発明は、解像度の低いアレイ光源と解像度の高いアレイ光源を用いたプリントヘッドにおいて、パルス重み付け方式とパルス積み上げ方式を単純に組合せた階調制御方法を採用し、解像度が高いアレイ光源は、奇数番と偶数番の発光素子を階調制御期間内でビット毎に交互に駆動するから、パルス重み付け方式とパルス積み上げ方式の分配率は、解像度が低いアレイ光源と解像度が高いアレイ光源の分配率を同じに設定することができ、かつ感光ドットの階調を均一にすることができる。
本願発明は、解像度の低いアレイ光源と解像度の高いアレイ光源を用いたプリントヘッドにおいて、パルス重み付け方式とパルス積み上げ方式を単純に組合せた階調制御方法を採用し、解像度が高いアレイ光源は、奇数番と偶数番の発光素子を階調制御期間内でビット毎に交互に駆動し、さらに階調制御期間毎に奇数番と偶数番の順序を変えるから、パルス重み付け方式とパルス積み上げ方式の分配率は、解像度が低いアレイ光源と解像度が高いアレイ光源の分配率を同じに設定することができ、かつ感光ドットの階調をさらに均一にすることができる。
【0018】
本願発明は、解像度の低いアレイ光源と解像度の高いアレイ光源を用いたプリントヘッドにおいて、パルス積み上げ型パルス重み付け方式の階調制御方法を採用しているから、1ラインの階調制御時間の設定の自由度が大きくなる。したがって任意の階調数に対応して階調制御時間を設定することができ、かつ階調制御時間の細かな設定が可能になる。
本願発明は、解像度の低いアレイ光源と解像度の高いアレイ光源を用いたプリントヘッドにおいて、パルス積み上げ型パルス重み付け方式の階調制御方法を採用し、解像度が高いアレイ光源は、奇数番と偶数番の発光素子を階調制御期間毎に交互に駆動する、或いは階調制御期間内でビット毎に交互に駆動する、或いは階調制御期間内でビット毎に交互に駆動し階調制御期間毎に奇数番と偶数番の順序を変えるから、感光ドットの階調を均一にすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
図1〜図7により本願発明の実施例を説明する。なお各図に共通の部分は、同じ符号を使用している。
【実施例1】
【0020】
図1は、実施例1に係るパルス積上げ方式とパルス重み付け方式を組合せた階調制御方法を示す。
図1(a)、(b)は、ともに8ビットの画像データによりアレイ光源の階調制御を行う例で、イは、アレイ光源の解像度が300dpiの場合、ロは、アレイ光源の解像度が600dpiの場合である。またアレイ光源の駆動回路の駆動周波数は、イ、ロともに同じである。なお1ラインの階調制御時間は、1階調制御期間内の画像データの転送時間のみを示し、ブランク期間は省略してある。
解像度300dpiのアレイ光源は、例えば青色光用と≡色光用の光源で、蛍光発光管を用い、解像度600dpiのアレイ光源は、赤色光用の光源で、LEDを用いる。
【0021】
図1(a)のイは、2n(nは0又は正の整数)で表される画像データが8ビット(n=8)の場合で、8ビットの内下位4ビットは、パルス重み付け方式によって階調制御し、上位4ビットは、パルス積上げ方式によって階調制御する。下位4ビットのパルス重み付け方式の期間には、2nのn=0,1,2,3のデータが4回(D=4)転送され、上位4ビットのパルス積上げ方式の期間には、n=4のデータが15回(D=15)転送される。したがってイの画像データの転送回数Dは、合計19回になる。
一方図1(a)のロは、画像データ8ビットの内下位5ビットは、パルス重み付け方式によって階調制御し、上位3ビットは、パルス積上げ方式によって階調制御する。下位5ビットのパルス重み付け方式の期間には、n=0,1,2,3,4のデータが5回(D=5)転送され、上位3ビットのパルス積上げ方式の期間には、n=5のデータが7回(D=7)転送される。したがってロの画像データの転送回数Dは、合計12回になる。
図1(a)の場合、イ(解像度300dpi)は、下位4ビットをパルス重み付け方式で階調制御し、ロ(解像度600dpi)は、下位5ビットをパルス重み付け方式で階調制御しているから、パルス重み付け方式の分配率は、ロの方がイよりも大きくなる。
【0022】
図1(b)のイは、画像データ8ビットの内下位4ビットは、パルス重み付け方式によって階調制御し、上位4ビットは、パルス積上げ方式によって階調制御し、図1(b)のロは、画像データ8ビットの内下位6ビットは、パルス重み付け方式によって階調制御し、上位2ビットは、パルス積上げ方式によって階調制御している。
図1(b)のイの画像データの転送回数Dは、合計19回、図1(b)のロの画像データの転送回数Dは、合計9回になるから、ロの画像データの転送時間は、ロの方がイよりも少し短くなる。したがって図1(b)の画像データの転送時間は、図1(a)の画像データの転送時間よりも短くなる。しかしながら図1(b)のロは、パルス重み付け方式の分配率が、図1(a)の場合よりも大きくなり、上位ビットの発光時間幅(パルス幅)が広くなって発光分解能が低くなるから、図1(b)の場合は、図1(a)の場合よりも画質が低下する。
【0023】
解像度の高いアレイ光源の1ラインの階調制御時間(画像データの転送時間)と解像度の低いアレイ光源の1ラインの階調制御時間は、それらの階調制御時間に差のない場合が最も良い。したがってそれらの階調制御時間に差のある場合には、例えば駆動周波数を調整する等してその差を小さくするのが望ましい。その場合、階調制御時間の長い方を基準にするとき、階調制御時間の短い方の差の割合を5%(階調制御時間の長い方の95〜105%)以内に設定するのが好ましく、より好ましくは、1%(階調制御時間の長い方の99〜101%)以内に設定するのがよい。
【0024】
図1(a),(b)の場合には、イ、ロのパルス重み付け方式の分配率を上記のように設定することにより、イ、ロの駆動回路は、同じ駆動周波数で駆動でき、かつイ、ロの画像データの転送時間は、略同じにすることができる。
パルス積上げ方式とパルス重み付け方式との組合せ方は、図1(a)、図1(b)の例に限らない。パルス重み付け方式の分配率を、解像度の高い(600dpi)アレイ光源の方を解像度の低い(300dpi)アレイ光源よりも大きく設定すればよい。
【実施例2】
【0025】
図2は、実施例2に係る階調制御方法を示し、パルス積上げ方式とパルス重み付け方式とを組合せた階調制御方式に、さらに奇数番(Odd)と偶数番(Even)の発光素子を階調制御期間毎に交互に切替えて1/2デユーテイーで駆動するインターレース方式を組合せている。
なおプリントヘッドは、1つのプリントヘッドに解像度300dpiのアレイ光源と解像度600dpiのアレイ光源を用いているが、インターレース方式は、解像度600dpiのアレイ光源にのみ採用している。また図2は、解像度600dpiのアレイ光源についてのみ示してある。
【0026】
図2(a)は、LEDの発光素子d1〜d2mをアレイ状に配置したアレイ光源41の駆動回路を示す。アレイ光源41の解像度は、600dpiである。
発光素子d1〜d2mは、隣り合う2個の発光素子d1とd2、d3とd4、・・・、d2m−1とd2mを夫々一組にし、各組のアノード側は、アノード駆動回路42に共通に接続し、カソード側は、カソード駆動回路43の別々の出力に接続している。カソード駆動回路43は、奇数番の発光素子と偶数番の発光素子を交互に切り替えて駆動(選択)する。
【0027】
図2(b)は、8ビットの画像データにより図2(a)の発光素子d1〜d2mをインターレース方式で階調制御する時のビットパターンを示す。
図2(b)においてd1〜d2mは、図1(a)の発光素子d1〜d2mに対応し、Dは、画像データの転送回数を示し、塗りつぶした四辺形は、2nのn=0,1,2,3,4の画像データを表している。またLx−1,Lx,Lx+1は、夫々階調制御期間を示す。なお階調制御期間は、発光素子d1〜d2mの発光を制御する期間であるが、画像を形成する印画紙等の感光記録媒体の側からみると、印画紙等に感光ドット列1列を形成する或いは露光ドット列1列を形成するときの露光期間である。即ち感光ドット列或いは露光ドット列一ラインを形成するときの露光期間である。
【0028】
図2(b)の場合、8ビットの内下位4ビットは、パルス重み付け方式を採用し、上位4ビットは、パルス積み上げ方式を採用している。また1階調制御期間Lxの間の画像データの転送回数Dは、19回である。画像データの転送回数Dが1〜4回の間、即ち8ビットの内下位4ビットは、パルス重み付け方式で2nのn=0,1,2,3のデータを転送し、画像データ転送回数Dが5〜19回の間、即ち8ビットの内上位4ビットは、パルス積上げ方式で2nのn=4のデータを転送する。そして階調制御期間Lxの間は、奇数番の発光素子d1,d3,d5,・・・,d2m−1を駆動し、次の階調期間Lx+1の間は、偶数番の発光素子d2,d4,d6,・・・,d2mを駆動する。
【0029】
図2(b)の場合、解像度600dpiのアレイ光源は、1/2デユーテイーで駆動しインターレース方式で駆動することにより、解像度600dpiのアレイ光源を、解像度300dpiのアレイ光源と同じ条件で駆動することができる。即ち解像度が300dpiの場合も解像度が600dpiの場合も、パルス重み付け方式とパルス積上げ方式の分配率は、同じにすることができ、かつ駆動回路は、同じ駆動周波数で駆動することができる。
なお解像度600dpiのアレイ光源41を1/2デユーテイーで駆動しインターレース方式で駆動すると、輝度は、スタテイック駆動(非インターレース駆動)の場合に比べて半減するが、各発光素子(LED)の電流を大きくすることによりその輝度の半減を補償することができる。またインターレース駆動方式の場合、発光位置の重心のずれを生じるが、前記のように輝度の半減を補償すると輝度はスタテイック駆動と同じになる。
【実施例3】
【0030】
図3は、実施例3に係る階調制御方法を示し、パルス積上げ方式とパルス重み付け方式とを組合せた階調制御方式に、さらに奇数番(Odd)と偶数番(Even)の発光素子をビット毎に交互に切替える駆動方式を組合せている。
なおプリントヘッドは、解像度300dpiのアレイ光源と解像度600dpiのアレイ光源を用いているが、発光素子のビット毎の切替えは、解像度600dpiのアレイ光源のみ行う。また図3の階調制御方法は、解像度が600dpiのアレイ光源についてのみ示し、発光素子は、d1〜d2mの内d1〜d4のみを示してある。
【0031】
まず図3(a−1)について説明する。
階調制御期間Lxの間に画像データは、19回(D=19)転送するが、奇数回のD=1,3,・・・19のときは、奇数番の発光素子d1,d3,・・・を駆動し、偶数回のD=2,4,・・・18のときは、偶数番の発光素子d2,d4,・・・を駆動する。即ち階調制御期間Lxの間にビット毎に奇数番と偶数番の発光素子を交互に駆動する。その結果、図3(c)のように、印画紙51には、階調制御期間Lxの間に感光ドット列Pdlxが形成される。即ち1ラインの感光ドット列が形成される。感光ドット列Pdlxの感光ドットPd1,Pd3,・・・は、発光素子d1,d3,・・・によって形成され、感光ドットPd2,Pd4,・・・は、発光素子d2,d4,・・・によって形成される。同様に次の階調制御期間Lx+1の間に感光ドット列Pdlx+1が形成される。即ち次の1ラインが形成される。
【0032】
1つのプリンタに解像度300dpiのアレイ光源と解像度600dpiのアレイ光源を用いる場合、解像度600dpiのアレイ光源は、解像度300dpiに相当する画像データで駆動するから、解像度600dpiのアレイ光源の2個の発光素子(例えばd1とd2)は、解像度300dpiのアレイ光源の1個の発光素子に相当する。したがって、感光ドットPd1とPd2、Pd3とPd4は、夫々解像度300dpiの1個の感光ドットに相当する。即ち解像度600dpiのアレイ光源は、2個の感光ドットによって解像度300dpiの1個分の感光ドットを形成する。
【0033】
図3(a−1)の階調制御方法の場合には、階調制御期間Lxの間に奇数番と偶数番の発光素子が交互に駆動して、図3(a−1)のように市松模様の階調制御が行われて2個一組の感光ドットPd1とPd2、Pd3とPd4が形成されるから、感光ドット列Pdlxの階調は均一になり、画質が向上する。
図3(a−1)の階調制御方法の場合、発光素子の駆動回路は、奇数番と偶数番の発光素子の一方が発光している間に他方は次の画像データを受信し、ラッチ回路等に保存して次の発光の準備をすることができるから、画像データの転送時間を短縮することができる。また奇数番と偶数番の発光素子を交互に駆動するから、解像度が600dpiの場合も、解像度が300dpiの場合と同じ駆動周波数で駆動することができる。
【0034】
図4は、図3(a−1)の階調制御方法のタイミングチャートを示す。
階調制御期間Lxにおいて、期間T3は、パルス重み付け階調制御の期間、期間T4は、パルス積み上げ階調制御の期間、期間T5は、ブランク期間である。アレイ光源の発光素子は、階調制御期間Lxの間に、ビット(2nのn)毎に奇数番(Odd)と偶数番(Even)の発光素子が交互に駆動し、その間に0〜255段階の階調制御が行われる。なおブランク期間は、必ずしも必要でなく、駆動方法によっては設けなくても良い場合がある。
【0035】
次に図3(a−2)の階調制御方法について説明する。
図3(a−2)の階調制御方法は、基本的には図3(a−1)の階調制御方法と同じであるが、階調制御期間がLxからLx+1に変わった時、奇数番と偶数番の発光素子の駆動順序を変えている点が図3(a−1)と異なる。
図3(a−1)の場合には、図3(b−1)のように、階調制御期間Lxと階調制御期間Lx+1の階調制御の開始(D=1の期間)は、ともに奇数番の発光素子d1,d3,・・・を駆動するため、階調に偏りが生じる。その階調の偏りを改善するため、図3(a−2)の階調制御方法は、図3(b−2)のように、階調制御期間Lx+1の階調制御の開始(D=1の期間)は、偶数番の発光素子d2,d4,・・・を駆動している。即ち階調制御期間が変わる度に、奇数番と偶数番の発光素子の駆動順序を変えている。
このように階調制御期間が変わる度に、奇数番と偶数番の発光素子の駆動順序を変えることにより、階調の偏りをなくし、階調をより均一にすることができる。
【0036】
図5は、図3(a−2)の階調制御方法のタイミングチャートを示す。
図5のタイミングチャートは、図4のタイミングチャートと基本的には同じであるが、図5は、奇数番(Odd)と偶数番(Even)の発光素子の駆動順序が、階調制御期間Lxと階調制御期間Lx+1とで変わっている。即ち階調制御期間Lxは、奇数番(Odd)の発光素子から駆動するが、階調制御期間Lx+1は、偶数番(Even)の発光素子から駆動している。
なお図2、図3のように1/2デューテイーで駆動しインターレース方式で駆動する場合、高解像度アレイ光源の解像度は、低解像度アレイ光源の解像度の正の整数倍に設定するのが望ましい。
【実施例4】
【0037】
図6、図7により実施例4を説明する。
実施例4は、階調制御のパルス重み付け方式とパルス積上げ方式の組合せ方が、実施例1〜3の組合せ方と相違している。
まず図6により実施例1〜3と実施例4のパルス重み付け方式とパルス積上げ方式の組合せ方について説明する。なお図6は、32階調の階調制御を行う例である。また1ラインの階調制御時間は、1階調制御期間内の画像データの転送時間のみを示し、ブランク期間は省略してある。図7も同様である。
図6(a)は、実施例1〜3におけるパルス重み付け方式とパルス積上げ方式の組合せ方を示し、図6(b)は、実施例4の組合せ方を示す。
【0038】
図6(a)の場合、5ビットの内下位3ビットはパルス重み付け方式を採用し、上位2ビットはパルス積上げ方式を採用している。そしてパルス重み付け部分の重み20,21,22は、夫々一個のみである。即ちパルス重み付け方式は、重み20,21,22の転送期間に各重みに対応する幅のパルスを1個のみ転送する。
それに対して図6(b)の場合には、重み20を3個、21を2個、22を2個、23を2個転送する。即ち図6(b)の場合には、各重み20、21、22、23の転送期間に、各重みに対応する幅のパルスを3個、2個、2個、2個転送する。したがって図6(b)の階調制御方法は、パルス重み付け方式を構成するとともに重み毎にパルス積上げ方式を構成している。
【0039】
そこで、本願においては、実施例1〜3のようにパルス重み付け方式とパルス積上げ方式を単に組合せする組合せ方を、パルス重み付け方式とパルス積上げ方式の単純組合せと呼び、図6(b)の組合せ方をパルス積み上げ型パルス重み付け方式と呼ぶ。
図6(b)のパルス積み上げ型パルス重み付け方式において、各重みの転送期間に転送する重みの個数は、図6(b)に限らず、任意に設定することができ、所定の重みの転送個数を0個に設定することもできる。したがって図6(b)のパルス積み上げ型パルス重み付け方式は、任意の階調数に対応することができ、かつ1ラインの階調制御時間の設定の自由度が大きくなるから、階調制御時間を細かに設定することができる。
【0040】
図7は、解像度が300dpiと600dpiのアレイ光源を用いたプリントヘッドに、図6(b)のパルス積み上げ型パルス重み付け方式を採用した例である。図7(a)は、32階調の例であり、図7(b)は、256階調の例である。
まず図7(a)において、イ(300dpiのアレイ光源の場合)は、パルス積み上げ型パルス重み付け方式により重み20を31個転送し、他の重みは転送しない(この場合パルス積み上げ方式と実質的に同じになる)。ロ(600dpiのアレイ光源の場合)は、実施例1〜3と同じ単純組合せの階調制御方法により、重み20、21、22は、重み毎に一個転送し、重み23は、3個転送している。なお重み20は、奇数個転送するのが望ましい。
図7(a)イの場合、重み20のみでなく、重み21、22等も転送すれば1ラインの階調制御時間を短くすることができる。
【0041】
次に図7(b)において、イ(300dpiのアレイ光源の場合)は、パルス積み上げ型パルス重み付け方式により重み20と24を夫々15個転送している。またロ(600dpiのアレイ光源の場合)は、実施例1〜3と同じ単純組合せの階調制御方法により、重み20、21、22、23、24は、重み毎に一個転送し、重み25を7個転送している。なお重み20は、奇数個転送するのが望ましい。
図7(b)の場合、一般には、300dpiのアレイ光源のパルス積み上げ型パルス重み付け方式の重みは、重み20と重み2a(aは0以外の正の整数)によって構成し、600dpiのアレイ光源のパルス積み上げ方式とパルス重み付け方式の単純組合せ階調制御方法のパルス積み上げ方式部分の重みは、重み2c(cは0以外の正の整数)によって構成し、c>a(図7(b)の場合c=5、a=4)に設定する。
【0042】
図7は、解像の低い300dpiのアレイ光源の階調制御にパルス積み上げ型パルス重み付け方式を採用し、解像の高い600dpiのアレイ光源の階調制御にパルス積み上げ方式とパルス重み付け方式を単純に組合せた方法を採用しているが、300dpiのアレイ光源と600dpiのアレイ光源の双方にパルス積み上げ型パルス重み付け方式を採用してもよい。
例えば、300dpiのアレイ光源のパルス積み上げ型パルス重み付け方式の重みは、重み20と重み2a(aは0以外の正の整数)によって構成し、600dpiのアレイ光源のパルス積み上げ型パルス重み付け方式の重みは、重み20と重み2b(bは0以外の正の整数)によって構成し、b>aで、重み20の個数は、600dpiのアレイ光源の方が300dpiのアレイ光源よりも多くなるように設定する。階調が256階調の場合、例えば、300dpiのアレイ光源は、重み20を3個、重み22(a=2)を63個に設定し、600dpiのアレイ光源の重み20を15個、重み24(b=4)を15個に設定する。
【0043】
前記各実施例のアレイ光源は、図2(a)のように発光素子を1本の直線状に配列したものに限らず、発光素子を奇数番と偶数番で交互に入れ替えて千鳥状に配列し、2本の直線状に配列したものであってもよい。したがって本願発明は、発光素子を千鳥状等の複数列に配列した光源も含めてアレイ光源と呼ぶ。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本願発明の実施例1に係る1ラインの階調制御時間を示す。
【図2】本願発明の実施例2に係る階調制御方法を示す。
【図3】本願発明の実施例3に係る階調制御方法を示す。
【図4】図3(a−1)の階調制御方法のタイミングチャートを示す。
【図5】図3(a−2)の階調制御方法のタイミングチャートを示す。
【図6】実施例1〜3と実施例4の1ラインの階調制御時間を示す。
【図7】実施例4の1ラインの階調制御時間を示す。
【図8】従来のプリントヘッドの概要を示す。
【図9】従来のパルス積上げ方式とパルス重み付け方式の階調制御方法を示す。
【図10】解像度が300dpiと600dpiのアレイ光源を用いたプリントヘッドの1ラインの階調制御時間を示す。
【符号の説明】
【0045】
41 アレイ光源
42 アノード駆動回路
43 カソード駆動回路
51 印画紙
n 画像データ
D 画像データの転送回数

【特許請求の範囲】
【請求項1】
解像度の低いアレイ光源と解像度の高いアレイ光源を用いたプリントヘッドを、2n(nは0又は整数)ビットで表される画像データによって階調を制御するプリントヘッドの駆動方法において、前記アレイ光源の双方を、パルス重み付け方式とパルス積み上げ方式の単純組合せ階調制御方法によって制御することを特徴とするプリントヘッドの駆動方法。
【請求項2】
請求項1に記載のプリントヘッドの駆動方法において、パルス重み付け階調制御方式の分配率は、解像度の高いアレイ光源を解像度の低いアレイ光源よりも大きく設定してあることを特徴とするプリントヘッドの駆動方法。
【請求項3】
解像度の低いアレイ光源と解像度の高いアレイ光源を用いたプリントヘッドを、2n(nは0又は整数)ビットで表される画像データによって階調を制御するプリントヘッドの駆動方法において、前記アレイ光源の双方をパルス積み上げ型パルス重み付け方式の階調制御方法によって制御することを特徴とするプリントヘッドの駆動方法。
【請求項4】
請求項3に記載のプリントヘッドの駆動方法おいて、解像度の低いアレイ光源のパルス積み上げ型パルス重み付け方式の階調制御方法の重みは、重み20と重み2a(aは0以外の整数)によって構成し、解像度の高いアレイ光源のパルス積み上げ型パルス重み付け方式の階調制御方法の重みは、重み20と重み2b(bは0以外の整数)によって構成し、b>aで、重み20の個数は、解像度の高いアレイ光源の方が解像度の低いアレイ光源よりも多くなるように設定してあり、画像データの転送回数は、解像度の高いアレイ光源の方が解像度の低いアレイ光源よりも少なくなるように設定してあることを特徴とするプリントヘッドの駆動方法。
【請求項5】
解像度の低いアレイ光源と解像度の高いアレイ光源を用いたプリントヘッドを、2n(nは0又は整数)ビットで表される画像データによって階調を制御するプリントヘッドの駆動方法において、前記アレイ光源の一方をパルス積み上げ型パルス重み付け方式の階調制御方法によって制御し、前記アレイ光源の他方をパルス重み付け方式とパルス積み上げ方式の単純組合せ階調制御方法によって制御することを特徴とするプリントヘッドの駆動方法。
【請求項6】
請求項5に記載のプリントヘッドの駆動方法において、解像度の低いアレイ光源はパルス積み上げ型パルス重み付け方式の階調制御方法によって制御し、その階調制御方法の重みは、重み20と重み2a(aは0以外整数)によって構成し、解像度の高いアレイ光源はパルス積み上げ方式とパルス重み付け方式の単純組合せ階調制御方法によって制御し、その階調制御方法のパルス積み上げ方式部分の重みは、重み2c(cは0以外の整数)によって構成し、c>aとなるように設定してあり、画像データの転送回数は、解像度の高いアレイ光源の方が解像度の低いアレイ光源よりも少なくなるように設定してあることを特徴とするプリントヘッドの駆動方法。
【請求項7】
請求項1から請求項6のいずれかの請求項に記載のプリントヘッドの駆動方法において、前記解像度の高いアレイ光源は、奇数番と偶数番の発光素子を階調制御期間毎に交互に駆動することを特徴とするプリントヘッドの駆動方法。
【請求項8】
請求項1から請求項6のいずれかの請求項に記載のプリントヘッドの駆動方法において、前記解像度の高いアレイ光源は、奇数番と偶数番の発光素子を画像データのビット毎に交互に駆動することを特徴とするプリントヘッドの駆動方法。
【請求項9】
請求項8に記載のプリントヘッドの駆動方法において、前記奇数番と偶数番の発光素子の駆動順序を階調制御期間毎に変えることを特徴とするプリントヘッドの駆動方法。
【請求項10】
解像度の低いアレイ光源と解像度の高いアレイ光源を用いたプリントヘッドを、2n(nは0又は整数)ビットで表される画像データによって階調を制御するプリントヘッドの画像形成装置において、前記アレイ光源の双方を、パルス重み付け方式とパルス積み上げ方式の単純組合せ階調制御方法によって制御することを特徴とするプリントヘッドの画像形成装置。
【請求項11】
解像度の低いアレイ光源と解像度の高いアレイ光源を用いたプリントヘッドを、2n(nは0又は整数)ビットで表される画像データによって階調を制御するプリントヘッドの画像形成装置において、前記アレイ光源の双方をパルス積み上げ型パルス重み付け方式の階調制御方法によって制御することを特徴とするプリントヘッドの画像形成装置。
【請求項12】
解像度の低いアレイ光源と解像度の高いアレイ光源を用いたプリントヘッドを、2n(nは0又は整数)ビットで表される画像データによって制御するプリントヘッドの画像形成装置において、前記アレイ光源の一方をパルス積み上げ型パルス重み付け方式の階調制御方法によって制御し、前記アレイ光源の他方をパルス重み付け方式とパルス積み上げ方式の単純組合せ階調制御方法によって制御することを特徴とするプリントヘッドの画像形成装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2007−45033(P2007−45033A)
【公開日】平成19年2月22日(2007.2.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−232861(P2005−232861)
【出願日】平成17年8月11日(2005.8.11)
【出願人】(000201814)双葉電子工業株式会社 (201)
【Fターム(参考)】