プリント配線板およびプリント基板
【課題】無鉛はんだで取り付けるリードピッチの狭い挿入型電子部品のリード挿入ランドを形成する際、隣り合うランド同士のショートおよびはんだ付け後のランド剥がれさらにランドに接続している回路パターンとの断線が無く、はんだ取り付け強度が十分なランドを形成できるようにする。
【解決手段】プリント配線板に実装する挿入型電子部品リード取り付け用スルーホール4を形成後、その周囲表裏面にはんだ付け用ランド3を長円にて形成し、そのランドの外縁3aおよび回路パターンとの接続部をランド間の一部のみ除きソルダーレジスト2で被覆する様形成した。
【解決手段】プリント配線板に実装する挿入型電子部品リード取り付け用スルーホール4を形成後、その周囲表裏面にはんだ付け用ランド3を長円にて形成し、そのランドの外縁3aおよび回路パターンとの接続部をランド間の一部のみ除きソルダーレジスト2で被覆する様形成した。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器に使用されるプリント配線板および電子部品を実装したプリント基板に係り、特に無鉛はんだで挿入型電子部品を実装するプリント配線板およびプリント基板プリント基板に関する。
【背景技術】
【0002】
まず、図1を参照して、プリント基板の製造工程を説明する。図1において、プリント基板の製造工程は、プリント配線板製造工程とプリント基板組立工程とに区分できる。
プリント配線板製造工程は、基材準備(ステップ1)で銅張積層板が準備され、穴明け(ステップ2)でスルーホールの穴明け加工が行われる。その後、メッキ(ステップ3)で穴の内壁にメッキを付着させ、パターン印刷(ステップ4)で回路パターンが印刷され、エッチング(ステップ5)で銅箔がエッチング処理されランドおよびパターンが形成される。レジスト印刷(ステップ6)で、はんだ付けを必要としない部分にソルダーレジストが印刷され、シルク印刷(ステップ7)で回路記号や部品外形表示やピン番号表示が印刷され、さらに、外形およびV溝加工(ステップ8)でプリント配線板の形状に加工される。そして、チェック(ステップ9)で合格したプリント配線板は表面処理(ステップ10)が施されたのちプリント組立工程へ送られる。
【0003】
そして、プリント基板組み立て工程では面付け部品搭載(ステップ11)で面付け型電子部品を搭載し、リフローはんだ付け(ステップ12)を行った後、挿入型電子部品搭載(ステップ13)で挿入型電子部品を搭載し、フローはんだ付け(ステップ14)を行った後、後付け部品取り付け(ステップ15)し、検査(ステップ16)、の工程をへてプリント基板完成(ステップ17)となる。
【0004】
図2Aを参照して、従来の有鉛はんだで取り付けするプリント配線板の挿入型電子部品実装ランド構造を説明する。図2Aにおいて、電子部品挿入用に設けられたスルーホール4の周囲の表裏面に設けられたはんだ付け用ランド3は、回路接続用パターン7と接続されている。ランド3は、はんだを付けるためプリント配線板表裏面に形成されたソルダーレジスト2で被覆されてはいない。図2Bの断面図に示す通りランドの端部3aとソルダーレジストの端部2aとの間は、製造公差を考慮した間隙を空けることにより、ソルダーレジスト2がランド3に被ることを防いでいる。
【0005】
近年、プリント配線板の電子部品取り付けに使用するはんだは、鉛による環境汚染が環境意識の高まりにより問題となっている。この結果、鉛を含まない無鉛はんだが主流となっている。しかし、無鉛はんだ8は、材質の特性上、ランド剥離13が発生しやすい。
【0006】
これを図3を参照して、説明する。図3において、プリント基板1のスルーホールに、挿入電子部品のリード12を挿入して、無鉛はんだ8によるフローはんだ付けを実施したあと、ランド3と回路パターン7との境界部でランド剥離13が発生している。一部分でもランドが剥がれてしまうと時間の経過と共にランド全体が剥がれてしまう可能性が大きい。これは、挿入型電子部品のリード12表面のメッキ材質と無鉛はんだ組成の組合せ、フローはんだ時のコンベアスピード等により発生しない場合もある。しかし、挿入型電子部品のリード12表面のメッキは、部品の製造者毎に違っているため、発生しない条件でのみはんだ付けすることは難しい。また特に問題なのが、ランド3と回路パターン7の接続部でランド剥離13が発生すると、ランド3と回路パターン7が切断され回路が断線してしまい、機能が損なわれてしまうことである。
【0007】
図4Aを参照して、ランド剥離を防止するプリント基板の構成を説明する。図4Aにおいて、プリント基板1の電子部品挿入用スルーホール4周囲の表裏に設けられたはんだ付け用ランド3のランドの外縁3aを外側に広げ、その広げた分にプリント配線板1の表面に形成されたソルダーレジスト2で被覆し、ランド3とソルダーレジスト2の重なり部5を形成した。
【0008】
図4Bを参照して、ランド剥離を防止するプリント基板のメカニズムを説明する。図4Bにおいて、ランド3にオーバラップするようにソルダーレジスト2が形成されている。この結果、無鉛はんだ8の濡れ範囲は、ランド3のオーバラップ部5を除いた部分に限られる。すなわち、応力が集中する無鉛はんだ8の濡れ範囲の先端は、ランド3の上になる。この結果、ランド3自身が無鉛はんだ8の応力緩和層として機能して、剥離の起点を生成させない。このように、ランド3および回路パターン7との接続部は、ランド剥離の発生を防止していた。
【0009】
ここで、図5を参照して、小型の挿入型電子部品を説明する。図5において、挿入型電子部品10は、プリント基板の実装効率の向上のため外形が小さい。挿入型電子部品10は、リード12を設けるために必要な外形幅等も狭い。このため、挿入型電子部品10は、リード12間を詰めて形成するのでリードピッチCも狭くなる。リードピッチが1.25mmで構成するハーフピッチ部品と呼ばれる部品も使用されている。
【0010】
図6Aよび図6Bを参照して、ハーフピッチ部品の鉛入りはんだ用ランド仕様を説明する。図6Aおよび図6Bにおいて、リード径から定まるスルーホール径は0.6mm、スルーホール間のソルダーレジスト幅は0.08mm、ソルダーレジスト2とランド3との間隔を0.085mmとして、スルーホールの並び方向であるx方向のランド幅1.0mmを確保している。円形ランドでは、はんだ量が少なくなり、挿入型電子部品実装後のはんだ取り付け強度が弱くなる。その対策としてリード間に対してランド3をy方向に伸ばし長円ランドで形成することにより、はんだの付く面積を増やし取り付け強度を保てるよう形成する。長円側の径は1.4mmである。なお、図6Aにおいて、ランド3に接続する回路パターンは、図示を省略している。
【0011】
図7Aおよび図7Bを参照して、ハーフピッチ部品の無鉛はんだ用ランドを説明する。図6Aおよび図6Bにおいて、図1のステップ5のランド形成時、隣り合うランド同士がショートしないように間隙Dを空けて形成する。間隙Dは、JISの製造仕上がり値で片面および両面プリント配線板では、クラスIで0.18mm、クラスIIで0.1mm、クラスIIIで0.08mm以上である。また、多層プリント配線板では、クラスIで0.15mm、クラスIIで0.12mm、クラスIIIで0.09mm以上である。この値に基づいて、ランド横幅Gが自ずと決まる。
【0012】
図4を参照して説明したように、無鉛はんだ用のランドは、ランド3とソルダーレジスト2とのオーバラップが必要となる。このオーバラップのため、ランド3はスルーホールの端部4aからソルダーレジスト2で被覆しないランドの端部3bまでのランド横幅Eが狭くなってしまう。よって図4の円ランドで構成すると、図7に示す様にはんだの付く部分がソルダーレジストで被覆しないランド横幅Eで円形にて形成されるためはんだ量が少なくなり、挿入型電子部品実装後のはんだ取り付け強度が弱くなる。その対策としてリード間に対してランド3を垂直方向に伸ばし長円ランドで形成することにより、はんだの付く面積を増やし取り付け強度を保てるよう形成していた。
【0013】
以上のことから、無鉛はんだ取り付け後のランド剥離を防止するためにソルダーレジスト2で被覆する幅分、ランドの外縁3aを広げると、隣り合うランド同士の間隙Dが狭くなり図1のステップ5の際、十分な間隙を空けることができない。以上より製造時、隣のランドとショートしてしまう問題が有った。
【0014】
また、ランド3同士がシュートしないよう間隙を空けるためランド横幅Gを小さくすると、スルーホールの端部4aからソルダーレジスト2で被覆しないランドの端部3bまでのソルダーレジストで被覆しないランド横幅Eが狭まる。この結果、はんだが付かない、または、はんだフィレットが形成できずはんだ付け不良による強度不足になるといった課題がある。
特許文献1は、図4の構造のプリント基板のランド部を開示する。しかし、ハーフピッチ部品用のランドについて、記載がない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】特開2001−332851号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明は、リードピッチが狭い挿入型電子部品を無鉛はんだにてはんだ付けする場合、隣り合うランド同士がショートせず、はんだ付け後は良好なはんだフィレットを形成でき、取り付け強度も十分で、ランド剥離による断線を防ぐ安価なプリント基板を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明は、リードピッチが狭い挿入型電子部品を無鉛はんだにてはんだ付けする場合、隣り合うランド同士がランド形成時ショートしない間隙で形成でき、またランド剥離による断線を防ぐため、隣り合うランド同士のランド間の一部分以外のランドの外縁部と回路パターンとの接続部をソルダーレジストで被覆する。
【0018】
上述した課題は、無鉛はんだを用いて挿入型電子部品を実装するプリント配線板において、表裏に配置された挿入型電子部品挿入用のスルーホールの周囲のランド部は、少なくとも回路パターン接続方向について、ソルダーレジストに覆って無鉛はんだの濡れ領域をランド上に制御し、ランドの並び方向について、隣接ランドがあるとき、無鉛はんだの濡れ範囲をランドのパターン幅で制御するプリント配線板により、達成できる。
【0019】
また、無鉛はんだを用いて挿入型電子部品を実装されたプリント基板において、表裏に配置された挿入型電子部品挿入用のスルーホールの周囲のランド部は、少なくとも回路パターン接続方向について、ソルダーレジストに覆って無鉛はんだの濡れ領域をランド上に制御され、ランドの並び方向について、隣接ランドがあるとき、無鉛はんだの濡れ範囲をランドのパターン幅で制御されたプリント基板により、達成できる。
【発明の効果】
【0020】
本発明のプリント基板は、無鉛はんだではんだ付けするリードピッチが狭い挿入型電子部品のリード挿入用ランドの隣り合うランド同士が、ランド形成時シュートせず、さらにはんだ付け時にもはんだショートしにくくまたはんだ付け後はランド剥離およびランド剥離による断線無く、はんだ取り付強度も十分で信頼性のある安価なプリント基板を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】プリント配線板製造およびプリント基板製造を説明する工程図である。
【図2A】従来の鉛入りはんだで取り付けするプリント配線板の挿入型電子部品実装ランドの平面図である。
【図2B】従来の鉛入りはんだで取り付けするプリント配線板の挿入型電子部品実装ランドの断面図である。
【図3】無鉛はんだ付け後のランド部断面図である。
【図4A】従来の無鉛はんだで取り付けするプリント配線板の挿入型電子部品実装ランドの平面図である。
【図4B】従来の無鉛はんだで取り付けするプリント配線板の挿入型電子部品実装ランド断面図である。
【図5】リードピッチがハーフピッチの挿入型電子部品の斜視図である。
【図6A】ハーフピッチ部品の鉛入りはんだ用ランドの平面図である。
【図6B】図6AのA−A’断面図である。
【図7A】従来の無鉛はんだで取り付けするプリント配線板のリードピッチの狭い挿入型電子部品実装ランドの平面図である。
【図7B】図7AのA−A’断面図である。
【図8】プリント基板の斜視図と、挿入型電子部品実装前のA部拡大斜視図である。
【図9A】ハーフピッチ部品の無鉛はんだ用ランドの平面図である(その1)。
【図9B】図9AのA−A’断面図である。
【図10A】ハーフピッチ部品の無鉛はんだ用ランドの平面図である(その2)。
【図10B】図10AのA−A’断面図である。
【図11】図10Bのはんだ付け後の拡大断面図である。
【図12A】ハーフピッチ部品の無鉛はんだ用ランドの平面図である(その3)。
【図12B】図12AのA−A’断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態について、実施例を用い図面を参照しながら詳細に説明する。なお、実質同一部位には同じ参照番号を振り、説明は繰り返さない。また、本明細書において、無鉛はんだとは、その鉛含有率が、0.10質量%以下のはんだと定義する。
【0023】
図8(a)は、プリント基板の斜視図である。図8(a)において、プリント基板100は、プリント配線板1に、様々な挿入型電子部品10、表面実装型電子部品11が配置され、その性能を確保するために電子部品同士を、プリント配線板1の表裏に設けられたパターン7で表裏接続用スルーホール15を介して接続し、回路機能を形成している。
【0024】
挿入型電子部品10は、図5を参照して説明した様に高密度実装に対応するため外形が小さく形成されている。挿入型電子部品10は、それに伴いリード12を形成するためのリードピッチCがハーフピッチで形成されている部品である。
【0025】
図8(b)は、挿入型電子部品10を実装する前のプリント配線基板1のA部拡大斜視図である。図8(b)において、挿入型電子部品10のリードを挿入するためのスルーホール4とその周囲にはんだ付け用ランド3が形成されている。また、はんだ付け用ランド3は、回路を形成するための回路パターン7が接続されている。
【0026】
図9Aおよび図9Bを参照して、ハーフピッチ部品の無鉛はんだ用ランド仕様を説明する。図9Aにおいて、スルーホール4の並び方向右をx軸、紙面内上をy軸、z軸を右手系で定義する。2つのランド3は、スルーホール4の並びの端部に位置しないランドである。図9Aおよび図9Bにおいて、リード径から定まるスルーホール径は0.6mm、スルーホール間のソルダーレジスト幅は0.08mm、ソルダーレジスト2とランド3とオーバラップをx軸方向で0.1mm、y軸方向で0.2mmとしている。但し、スルーホール4の中心付近では、x方向のランド幅1.0mmを確保するために、ソルダーレジスト2とスルーホールの端部4aの距離0.2mm、ランド端部3aとソルダーレジスト2の距離0.085を確保するように、ソルダーレジスト2を後退させている。円形ランドでは、はんだ量が少なくなり、挿入型電子部品実装後のはんだ取り付け強度が弱くなる。その対策としてリード間に対してランド3をy方向に伸ばし長円ランドで形成することにより、はんだの付く面積を増やし、取り付け強度を保てるよう形成する。長円側の径は1.4mmである。なお、図9Aにおいて、ランド3に接続するy軸に平行な回路パターンは、図示を省略している。
【0027】
図9Aのプリント配線板1において、無鉛はんだ8の濡れ広がりは、ランド3の側面が露出した部分ではランド3のパターンに制御され、ランド3にソルダーレジスト2が重なった部分では、ソルダーレジストのパターンに制御される。この結果、図6の鉛入りはんだ用のランドと同じ面積のはんだ濡れ面積を確保できた。
【0028】
図10Aおよび図10Bを参照して、スルーホールの並びの端部のハーフピッチ部品の無鉛はんだ用ランド仕様を説明する。図10Aにおいて、ランド3Aおよびランド3Bは、それぞれスルーホール4の並びの端部のランド3である。ランド3Aおよびランド3Bは、x軸に平行に回路パターンを接続可能である。そこで、ランド3Aの右側、ランド3Bの左側にランド幅を0.1mm広げる。ランド3Aとランド3Bとは、鏡像関係にあるので、以下の説明は、ランド3Aで説明する。
【0029】
図10Aおよび図10Bのランド3Aにおいて、スルーホール端4aとソルダーレジスト端2aの最短距離は、スルーホール中心部の0.2mmである。また、y軸方向の距離は、0.4mmである。この結果、ランド3Aは、右方向からの回路パターンを接続でき、しかも図6の鉛入りはんだ用のランドと同じ面積のはんだ濡れ面積を確保できた。
【0030】
図11を参照して、無鉛はんだ付け後の図10Bのランド3Aの断面を説明する。図11において、ランド3Aのスルーホール4には、リード12が挿入された状態で無鉛はんだ8でスルーホール4内部とランド3Aの表面および裏面を覆われている。無鉛はんだ8の特性よりプリント配線板1からランド3Aを剥がそうとする応力は、ソルダーレジスト側では、ランドとソルダーレジストがオーバラップした右側では、ランド3Aにより、緩和される。
【0031】
図9のソルダーレジストで被覆していないプリント配線板およびランド部3Aの左側のランドの端部が剥がれても、他のソルダーレジスト2で被覆されたランドとソルダーレジストの重なり部5で抑えられるため、ランド3が完全に剥がれてしまうことは無い。
【0032】
図12Aおよび図12Bを参照して、他のハーフピッチ部品の無鉛はんだ用ランド仕様を説明する。図12Aにおいて、スルーホール4の並び方向右をx軸、紙面内上をy軸、z軸を右手系で定義する。2つのランド3Cは、端部に位置しないランドである。図12Aおよび図12Bにおいて、リード径から定まるスルーホール径は0.6mm、スルーホール間のソルダーレジスト幅は0.08mm、ソルダーレジスト2とランド3とオーバラップをy軸方向で0.2mmとしている。ランド3Cのはんだ付け代は、x方向で0.4(1.0−0.6)mm、y方向で最大0.8(1.4−0.6)mmと図6と同等である。
【0033】
図12のランド3Cは、x軸方向の側面を無鉛はんだが覆う。この結果、x軸方向の側面でランド剥がれの虞がある。しかし、ランド3Cとソルダーレジストのオーバラップ部5は、剥がれの±y軸方向への伝搬を抑制する。
なお、スルーホール4の並び方向端部のランド3D、3Eについて、図12Aのランド3Cと図10Aのランド3A、3Bとを組み合わせればよいことは自明である。
【符号の説明】
【0034】
1…プリント配線板、2…ソルダーレジスト、3…ランド、4…スルーホール、5…ランドとソルダーレジストの重なり部、7…パターン、8…無鉛はんだ、10…挿入型電子部品、11…表面型電子部品、12…挿入型電子部品のリード、13…ランド剥離。
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器に使用されるプリント配線板および電子部品を実装したプリント基板に係り、特に無鉛はんだで挿入型電子部品を実装するプリント配線板およびプリント基板プリント基板に関する。
【背景技術】
【0002】
まず、図1を参照して、プリント基板の製造工程を説明する。図1において、プリント基板の製造工程は、プリント配線板製造工程とプリント基板組立工程とに区分できる。
プリント配線板製造工程は、基材準備(ステップ1)で銅張積層板が準備され、穴明け(ステップ2)でスルーホールの穴明け加工が行われる。その後、メッキ(ステップ3)で穴の内壁にメッキを付着させ、パターン印刷(ステップ4)で回路パターンが印刷され、エッチング(ステップ5)で銅箔がエッチング処理されランドおよびパターンが形成される。レジスト印刷(ステップ6)で、はんだ付けを必要としない部分にソルダーレジストが印刷され、シルク印刷(ステップ7)で回路記号や部品外形表示やピン番号表示が印刷され、さらに、外形およびV溝加工(ステップ8)でプリント配線板の形状に加工される。そして、チェック(ステップ9)で合格したプリント配線板は表面処理(ステップ10)が施されたのちプリント組立工程へ送られる。
【0003】
そして、プリント基板組み立て工程では面付け部品搭載(ステップ11)で面付け型電子部品を搭載し、リフローはんだ付け(ステップ12)を行った後、挿入型電子部品搭載(ステップ13)で挿入型電子部品を搭載し、フローはんだ付け(ステップ14)を行った後、後付け部品取り付け(ステップ15)し、検査(ステップ16)、の工程をへてプリント基板完成(ステップ17)となる。
【0004】
図2Aを参照して、従来の有鉛はんだで取り付けするプリント配線板の挿入型電子部品実装ランド構造を説明する。図2Aにおいて、電子部品挿入用に設けられたスルーホール4の周囲の表裏面に設けられたはんだ付け用ランド3は、回路接続用パターン7と接続されている。ランド3は、はんだを付けるためプリント配線板表裏面に形成されたソルダーレジスト2で被覆されてはいない。図2Bの断面図に示す通りランドの端部3aとソルダーレジストの端部2aとの間は、製造公差を考慮した間隙を空けることにより、ソルダーレジスト2がランド3に被ることを防いでいる。
【0005】
近年、プリント配線板の電子部品取り付けに使用するはんだは、鉛による環境汚染が環境意識の高まりにより問題となっている。この結果、鉛を含まない無鉛はんだが主流となっている。しかし、無鉛はんだ8は、材質の特性上、ランド剥離13が発生しやすい。
【0006】
これを図3を参照して、説明する。図3において、プリント基板1のスルーホールに、挿入電子部品のリード12を挿入して、無鉛はんだ8によるフローはんだ付けを実施したあと、ランド3と回路パターン7との境界部でランド剥離13が発生している。一部分でもランドが剥がれてしまうと時間の経過と共にランド全体が剥がれてしまう可能性が大きい。これは、挿入型電子部品のリード12表面のメッキ材質と無鉛はんだ組成の組合せ、フローはんだ時のコンベアスピード等により発生しない場合もある。しかし、挿入型電子部品のリード12表面のメッキは、部品の製造者毎に違っているため、発生しない条件でのみはんだ付けすることは難しい。また特に問題なのが、ランド3と回路パターン7の接続部でランド剥離13が発生すると、ランド3と回路パターン7が切断され回路が断線してしまい、機能が損なわれてしまうことである。
【0007】
図4Aを参照して、ランド剥離を防止するプリント基板の構成を説明する。図4Aにおいて、プリント基板1の電子部品挿入用スルーホール4周囲の表裏に設けられたはんだ付け用ランド3のランドの外縁3aを外側に広げ、その広げた分にプリント配線板1の表面に形成されたソルダーレジスト2で被覆し、ランド3とソルダーレジスト2の重なり部5を形成した。
【0008】
図4Bを参照して、ランド剥離を防止するプリント基板のメカニズムを説明する。図4Bにおいて、ランド3にオーバラップするようにソルダーレジスト2が形成されている。この結果、無鉛はんだ8の濡れ範囲は、ランド3のオーバラップ部5を除いた部分に限られる。すなわち、応力が集中する無鉛はんだ8の濡れ範囲の先端は、ランド3の上になる。この結果、ランド3自身が無鉛はんだ8の応力緩和層として機能して、剥離の起点を生成させない。このように、ランド3および回路パターン7との接続部は、ランド剥離の発生を防止していた。
【0009】
ここで、図5を参照して、小型の挿入型電子部品を説明する。図5において、挿入型電子部品10は、プリント基板の実装効率の向上のため外形が小さい。挿入型電子部品10は、リード12を設けるために必要な外形幅等も狭い。このため、挿入型電子部品10は、リード12間を詰めて形成するのでリードピッチCも狭くなる。リードピッチが1.25mmで構成するハーフピッチ部品と呼ばれる部品も使用されている。
【0010】
図6Aよび図6Bを参照して、ハーフピッチ部品の鉛入りはんだ用ランド仕様を説明する。図6Aおよび図6Bにおいて、リード径から定まるスルーホール径は0.6mm、スルーホール間のソルダーレジスト幅は0.08mm、ソルダーレジスト2とランド3との間隔を0.085mmとして、スルーホールの並び方向であるx方向のランド幅1.0mmを確保している。円形ランドでは、はんだ量が少なくなり、挿入型電子部品実装後のはんだ取り付け強度が弱くなる。その対策としてリード間に対してランド3をy方向に伸ばし長円ランドで形成することにより、はんだの付く面積を増やし取り付け強度を保てるよう形成する。長円側の径は1.4mmである。なお、図6Aにおいて、ランド3に接続する回路パターンは、図示を省略している。
【0011】
図7Aおよび図7Bを参照して、ハーフピッチ部品の無鉛はんだ用ランドを説明する。図6Aおよび図6Bにおいて、図1のステップ5のランド形成時、隣り合うランド同士がショートしないように間隙Dを空けて形成する。間隙Dは、JISの製造仕上がり値で片面および両面プリント配線板では、クラスIで0.18mm、クラスIIで0.1mm、クラスIIIで0.08mm以上である。また、多層プリント配線板では、クラスIで0.15mm、クラスIIで0.12mm、クラスIIIで0.09mm以上である。この値に基づいて、ランド横幅Gが自ずと決まる。
【0012】
図4を参照して説明したように、無鉛はんだ用のランドは、ランド3とソルダーレジスト2とのオーバラップが必要となる。このオーバラップのため、ランド3はスルーホールの端部4aからソルダーレジスト2で被覆しないランドの端部3bまでのランド横幅Eが狭くなってしまう。よって図4の円ランドで構成すると、図7に示す様にはんだの付く部分がソルダーレジストで被覆しないランド横幅Eで円形にて形成されるためはんだ量が少なくなり、挿入型電子部品実装後のはんだ取り付け強度が弱くなる。その対策としてリード間に対してランド3を垂直方向に伸ばし長円ランドで形成することにより、はんだの付く面積を増やし取り付け強度を保てるよう形成していた。
【0013】
以上のことから、無鉛はんだ取り付け後のランド剥離を防止するためにソルダーレジスト2で被覆する幅分、ランドの外縁3aを広げると、隣り合うランド同士の間隙Dが狭くなり図1のステップ5の際、十分な間隙を空けることができない。以上より製造時、隣のランドとショートしてしまう問題が有った。
【0014】
また、ランド3同士がシュートしないよう間隙を空けるためランド横幅Gを小さくすると、スルーホールの端部4aからソルダーレジスト2で被覆しないランドの端部3bまでのソルダーレジストで被覆しないランド横幅Eが狭まる。この結果、はんだが付かない、または、はんだフィレットが形成できずはんだ付け不良による強度不足になるといった課題がある。
特許文献1は、図4の構造のプリント基板のランド部を開示する。しかし、ハーフピッチ部品用のランドについて、記載がない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】特開2001−332851号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明は、リードピッチが狭い挿入型電子部品を無鉛はんだにてはんだ付けする場合、隣り合うランド同士がショートせず、はんだ付け後は良好なはんだフィレットを形成でき、取り付け強度も十分で、ランド剥離による断線を防ぐ安価なプリント基板を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明は、リードピッチが狭い挿入型電子部品を無鉛はんだにてはんだ付けする場合、隣り合うランド同士がランド形成時ショートしない間隙で形成でき、またランド剥離による断線を防ぐため、隣り合うランド同士のランド間の一部分以外のランドの外縁部と回路パターンとの接続部をソルダーレジストで被覆する。
【0018】
上述した課題は、無鉛はんだを用いて挿入型電子部品を実装するプリント配線板において、表裏に配置された挿入型電子部品挿入用のスルーホールの周囲のランド部は、少なくとも回路パターン接続方向について、ソルダーレジストに覆って無鉛はんだの濡れ領域をランド上に制御し、ランドの並び方向について、隣接ランドがあるとき、無鉛はんだの濡れ範囲をランドのパターン幅で制御するプリント配線板により、達成できる。
【0019】
また、無鉛はんだを用いて挿入型電子部品を実装されたプリント基板において、表裏に配置された挿入型電子部品挿入用のスルーホールの周囲のランド部は、少なくとも回路パターン接続方向について、ソルダーレジストに覆って無鉛はんだの濡れ領域をランド上に制御され、ランドの並び方向について、隣接ランドがあるとき、無鉛はんだの濡れ範囲をランドのパターン幅で制御されたプリント基板により、達成できる。
【発明の効果】
【0020】
本発明のプリント基板は、無鉛はんだではんだ付けするリードピッチが狭い挿入型電子部品のリード挿入用ランドの隣り合うランド同士が、ランド形成時シュートせず、さらにはんだ付け時にもはんだショートしにくくまたはんだ付け後はランド剥離およびランド剥離による断線無く、はんだ取り付強度も十分で信頼性のある安価なプリント基板を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】プリント配線板製造およびプリント基板製造を説明する工程図である。
【図2A】従来の鉛入りはんだで取り付けするプリント配線板の挿入型電子部品実装ランドの平面図である。
【図2B】従来の鉛入りはんだで取り付けするプリント配線板の挿入型電子部品実装ランドの断面図である。
【図3】無鉛はんだ付け後のランド部断面図である。
【図4A】従来の無鉛はんだで取り付けするプリント配線板の挿入型電子部品実装ランドの平面図である。
【図4B】従来の無鉛はんだで取り付けするプリント配線板の挿入型電子部品実装ランド断面図である。
【図5】リードピッチがハーフピッチの挿入型電子部品の斜視図である。
【図6A】ハーフピッチ部品の鉛入りはんだ用ランドの平面図である。
【図6B】図6AのA−A’断面図である。
【図7A】従来の無鉛はんだで取り付けするプリント配線板のリードピッチの狭い挿入型電子部品実装ランドの平面図である。
【図7B】図7AのA−A’断面図である。
【図8】プリント基板の斜視図と、挿入型電子部品実装前のA部拡大斜視図である。
【図9A】ハーフピッチ部品の無鉛はんだ用ランドの平面図である(その1)。
【図9B】図9AのA−A’断面図である。
【図10A】ハーフピッチ部品の無鉛はんだ用ランドの平面図である(その2)。
【図10B】図10AのA−A’断面図である。
【図11】図10Bのはんだ付け後の拡大断面図である。
【図12A】ハーフピッチ部品の無鉛はんだ用ランドの平面図である(その3)。
【図12B】図12AのA−A’断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態について、実施例を用い図面を参照しながら詳細に説明する。なお、実質同一部位には同じ参照番号を振り、説明は繰り返さない。また、本明細書において、無鉛はんだとは、その鉛含有率が、0.10質量%以下のはんだと定義する。
【0023】
図8(a)は、プリント基板の斜視図である。図8(a)において、プリント基板100は、プリント配線板1に、様々な挿入型電子部品10、表面実装型電子部品11が配置され、その性能を確保するために電子部品同士を、プリント配線板1の表裏に設けられたパターン7で表裏接続用スルーホール15を介して接続し、回路機能を形成している。
【0024】
挿入型電子部品10は、図5を参照して説明した様に高密度実装に対応するため外形が小さく形成されている。挿入型電子部品10は、それに伴いリード12を形成するためのリードピッチCがハーフピッチで形成されている部品である。
【0025】
図8(b)は、挿入型電子部品10を実装する前のプリント配線基板1のA部拡大斜視図である。図8(b)において、挿入型電子部品10のリードを挿入するためのスルーホール4とその周囲にはんだ付け用ランド3が形成されている。また、はんだ付け用ランド3は、回路を形成するための回路パターン7が接続されている。
【0026】
図9Aおよび図9Bを参照して、ハーフピッチ部品の無鉛はんだ用ランド仕様を説明する。図9Aにおいて、スルーホール4の並び方向右をx軸、紙面内上をy軸、z軸を右手系で定義する。2つのランド3は、スルーホール4の並びの端部に位置しないランドである。図9Aおよび図9Bにおいて、リード径から定まるスルーホール径は0.6mm、スルーホール間のソルダーレジスト幅は0.08mm、ソルダーレジスト2とランド3とオーバラップをx軸方向で0.1mm、y軸方向で0.2mmとしている。但し、スルーホール4の中心付近では、x方向のランド幅1.0mmを確保するために、ソルダーレジスト2とスルーホールの端部4aの距離0.2mm、ランド端部3aとソルダーレジスト2の距離0.085を確保するように、ソルダーレジスト2を後退させている。円形ランドでは、はんだ量が少なくなり、挿入型電子部品実装後のはんだ取り付け強度が弱くなる。その対策としてリード間に対してランド3をy方向に伸ばし長円ランドで形成することにより、はんだの付く面積を増やし、取り付け強度を保てるよう形成する。長円側の径は1.4mmである。なお、図9Aにおいて、ランド3に接続するy軸に平行な回路パターンは、図示を省略している。
【0027】
図9Aのプリント配線板1において、無鉛はんだ8の濡れ広がりは、ランド3の側面が露出した部分ではランド3のパターンに制御され、ランド3にソルダーレジスト2が重なった部分では、ソルダーレジストのパターンに制御される。この結果、図6の鉛入りはんだ用のランドと同じ面積のはんだ濡れ面積を確保できた。
【0028】
図10Aおよび図10Bを参照して、スルーホールの並びの端部のハーフピッチ部品の無鉛はんだ用ランド仕様を説明する。図10Aにおいて、ランド3Aおよびランド3Bは、それぞれスルーホール4の並びの端部のランド3である。ランド3Aおよびランド3Bは、x軸に平行に回路パターンを接続可能である。そこで、ランド3Aの右側、ランド3Bの左側にランド幅を0.1mm広げる。ランド3Aとランド3Bとは、鏡像関係にあるので、以下の説明は、ランド3Aで説明する。
【0029】
図10Aおよび図10Bのランド3Aにおいて、スルーホール端4aとソルダーレジスト端2aの最短距離は、スルーホール中心部の0.2mmである。また、y軸方向の距離は、0.4mmである。この結果、ランド3Aは、右方向からの回路パターンを接続でき、しかも図6の鉛入りはんだ用のランドと同じ面積のはんだ濡れ面積を確保できた。
【0030】
図11を参照して、無鉛はんだ付け後の図10Bのランド3Aの断面を説明する。図11において、ランド3Aのスルーホール4には、リード12が挿入された状態で無鉛はんだ8でスルーホール4内部とランド3Aの表面および裏面を覆われている。無鉛はんだ8の特性よりプリント配線板1からランド3Aを剥がそうとする応力は、ソルダーレジスト側では、ランドとソルダーレジストがオーバラップした右側では、ランド3Aにより、緩和される。
【0031】
図9のソルダーレジストで被覆していないプリント配線板およびランド部3Aの左側のランドの端部が剥がれても、他のソルダーレジスト2で被覆されたランドとソルダーレジストの重なり部5で抑えられるため、ランド3が完全に剥がれてしまうことは無い。
【0032】
図12Aおよび図12Bを参照して、他のハーフピッチ部品の無鉛はんだ用ランド仕様を説明する。図12Aにおいて、スルーホール4の並び方向右をx軸、紙面内上をy軸、z軸を右手系で定義する。2つのランド3Cは、端部に位置しないランドである。図12Aおよび図12Bにおいて、リード径から定まるスルーホール径は0.6mm、スルーホール間のソルダーレジスト幅は0.08mm、ソルダーレジスト2とランド3とオーバラップをy軸方向で0.2mmとしている。ランド3Cのはんだ付け代は、x方向で0.4(1.0−0.6)mm、y方向で最大0.8(1.4−0.6)mmと図6と同等である。
【0033】
図12のランド3Cは、x軸方向の側面を無鉛はんだが覆う。この結果、x軸方向の側面でランド剥がれの虞がある。しかし、ランド3Cとソルダーレジストのオーバラップ部5は、剥がれの±y軸方向への伝搬を抑制する。
なお、スルーホール4の並び方向端部のランド3D、3Eについて、図12Aのランド3Cと図10Aのランド3A、3Bとを組み合わせればよいことは自明である。
【符号の説明】
【0034】
1…プリント配線板、2…ソルダーレジスト、3…ランド、4…スルーホール、5…ランドとソルダーレジストの重なり部、7…パターン、8…無鉛はんだ、10…挿入型電子部品、11…表面型電子部品、12…挿入型電子部品のリード、13…ランド剥離。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無鉛はんだを用いて挿入型電子部品を実装するプリント配線板において、
表裏に配置された前記挿入型電子部品挿入用のスルーホールの周囲のランド部は、
少なくとも回路パターン接続方向について、ソルダーレジストに覆って前記無鉛はんだの濡れ領域を前記ランド上に制御し、
ランドの並び方向について、隣接ランドがあるとき、前記無鉛はんだの濡れ範囲を前記ランドのパターン幅で制御することを特徴とするプリント配線板。
【請求項2】
請求項1に記載のプリント配線板であって、
前記無鉛はんだの濡れ範囲は、前記ランドの並び方向より、前記ランドの並び方向に垂直な方向が広いことを特徴とするプリント配線板。
【請求項3】
無鉛はんだを用いて挿入型電子部品を実装されたプリント基板において、
表裏に配置された前記挿入型電子部品挿入用のスルーホールの周囲のランド部は、
少なくとも回路パターン接続方向について、ソルダーレジストに覆って前記無鉛はんだの濡れ領域を前記ランド上に制御され、
ランドの並び方向について、隣接ランドがあるとき、前記無鉛はんだの濡れ範囲を前記ランドのパターン幅で制御されたことを特徴とするプリント基板。
【請求項4】
請求項3に記載のプリント基板であって、
前記無鉛はんだの濡れ範囲は、前記ランドの並び方向より、前記ランドの並び方向に垂直な方向が広いことを特徴とするプリント基板。
【請求項5】
請求項3または請求項4にプリント基板であって、
前記無鉛はんだは、その鉛含有率が、0.10質量%以下であるプリント基板。
【請求項1】
無鉛はんだを用いて挿入型電子部品を実装するプリント配線板において、
表裏に配置された前記挿入型電子部品挿入用のスルーホールの周囲のランド部は、
少なくとも回路パターン接続方向について、ソルダーレジストに覆って前記無鉛はんだの濡れ領域を前記ランド上に制御し、
ランドの並び方向について、隣接ランドがあるとき、前記無鉛はんだの濡れ範囲を前記ランドのパターン幅で制御することを特徴とするプリント配線板。
【請求項2】
請求項1に記載のプリント配線板であって、
前記無鉛はんだの濡れ範囲は、前記ランドの並び方向より、前記ランドの並び方向に垂直な方向が広いことを特徴とするプリント配線板。
【請求項3】
無鉛はんだを用いて挿入型電子部品を実装されたプリント基板において、
表裏に配置された前記挿入型電子部品挿入用のスルーホールの周囲のランド部は、
少なくとも回路パターン接続方向について、ソルダーレジストに覆って前記無鉛はんだの濡れ領域を前記ランド上に制御され、
ランドの並び方向について、隣接ランドがあるとき、前記無鉛はんだの濡れ範囲を前記ランドのパターン幅で制御されたことを特徴とするプリント基板。
【請求項4】
請求項3に記載のプリント基板であって、
前記無鉛はんだの濡れ範囲は、前記ランドの並び方向より、前記ランドの並び方向に垂直な方向が広いことを特徴とするプリント基板。
【請求項5】
請求項3または請求項4にプリント基板であって、
前記無鉛はんだは、その鉛含有率が、0.10質量%以下であるプリント基板。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図10A】
【図10B】
【図11】
【図12A】
【図12B】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図10A】
【図10B】
【図11】
【図12A】
【図12B】
【公開番号】特開2012−64797(P2012−64797A)
【公開日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−208265(P2010−208265)
【出願日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】
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