説明

プレゼンスシステム

【課題】プレゼンスシステムにおいて、ネットワーク及びプレゼンスサーバにかかる負荷を低減させる。
【解決手段】装置1-1〜1-3は、自装置で検出対象にしている検出対象項目の状態(例えば、水温、pHなど)を検出すると、検出結果を示すプレゼンス情報を代表装置8へ送信する。代表装置8は、装置1-1〜1-3から送られてきたプレゼンス情報を装置毎にプレゼンス情報記憶部に記録すると共に、上記記憶部が更新される毎に、自代表装置8で検出対象にしている代表検出対象項目(例えば、水質)の状態を、上記記憶部に記録されている装置毎のプレゼンス情報に基づいて求め、求めた状態を示すプレゼンス情報を作成する。その後、今回作成したプレゼンス情報と、プレゼンスサーバの対して最後に送信したプレゼンス情報とを比較し、両者が不一致の場合、今回作成したプレゼンス情報をプレゼンスサーバへ送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プレゼンスサービスを提供するプレゼンスシステムに関し、特に、ネットワーク及びプレゼンスサーバの負荷を軽減できるプレゼンスシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
3GPP(Third Generation Partnership Project)によって標準化されたIMS(IP Multimedia Subsystem)上で、SIP/SIMPLE(Session Initiation Protocol/SIP for Instant Messaging and Presence Leveraging Extensions)を利用してプレゼンスサービスを提供するプレゼンスシステムは、従来から知られている(例えば、特許文献1参照)。SIMPLEは、SIPの拡張機能を使用して、メッセージングサービス、プレゼンスサービスを実現するためのSIPの拡張プロトコルである。
【0003】
プレゼンスサービスは、通信する相手の状態(「オンライン」「オフライン」等)を知ることができるサービスであり、インターネット技術の標準化団体であるIETF(Internet Engineering Task Force)において、RFC(request For Comment)3856として規定されている。このプレゼンスサービスでは、RFC3265のSUBSCRIBE,NOTIFYという2つのメソッドと、RFC3903のPUBLISHというメソッドを利用する。なお、プレゼンスサービスでは、上記した「オンライン」「オフライン」を示すプレゼンス情報だけでなく、通信相手の位置情報、端末性能情報など、様々なプレゼンス情報が扱われることが想定される。
【0004】
図13は、一般的なプレゼンスシステムの構成例を示すブロック図である。同図を参照すると、複数の装置1−1〜1−3は、IP接続可能なアクセスネットワーク2と、IMSの機能エンティティであるP−CSCF(Proxy call session Control Function)およびS−CSCF(Serving call session Control Function)とを介してプレゼンスサーバ3及びアプリケーションサーバ4と接続され、それらと通信可能になっている。
【0005】
装置1−1〜1−3は、それぞれIMSクライアントアプリケーションと、ISIM(IMS Subscriber Identity Module)とを有している。ISIMには、IMSに加入しているユーザを識別するためのユーザ識別子などが記録されている。IMSクライアントアプリケーションは、装置1−1〜1−3に、プレゼンティティ(Presentity)機能とウォッチャ(Watcher)機能との内の少なくとも一方の機能を持たせる。プレゼンティティとは、プレゼンスシステムに対してプレゼンス情報を提供するエンティティ(Entity)であり、プレゼンスエンティティ(Presence Entity)を略したものである。ウォッチャは、プレゼンティティに関するプレゼンス情報を要求するエンティティである。
【0006】
図14は、装置1−1〜1−3をプレゼンティティとして機能させた際のシーケンス図である。同図を参照すると、装置1−1は、プレゼンスサーバ3へプレゼンス情報を通知するために、プレゼンス情報を設定したPUBLISHメッセージをアクセスネットワーク2へ送信する(S101)。このPUBLISHメッセージは、P−CSCF5及びS−CSCF6を介してプレゼンスサーバ3へ送られる(S102,S103)。これに応答してプレゼンスサーバ3は、S−CSCF6,P−CSCF5、及び、アクセスネットワーク2を介して装置1−1にOKメッセージを返送する(S104〜S106)。他の装置1−2,1−3がプレゼンスサーバ3へプレゼンス情報を通知する際も、前述した処理と同様の処理が行われる(S107〜S118)。
【0007】
図13に示したプレゼンスシステムは、プレゼンティティとして動作する装置1−1〜1−3がそれぞれアクセスネットワーク2を介してプレゼンスサーバ3へプレゼンス情報を送信するようにしている。このため、プレゼンティティとして動作する装置の台数が増加すると、それに伴ってアクセスネットワーク2を介したプレゼンスサーバ3へのプレゼンス情報の送信回数が多くなり、アクセスネットワーク2およびプレゼンスサーバ3の負荷が大きくなるという問題が生じる。このような問題は、プレゼンスシステムの規模拡大を図る上で大きな制約となる。
【0008】
一方、自端末が収容されているネットワークから他のネットワークへの情報の送信回数を減少させる技術として、次のような技術が知られている(例えば、特許文献2参照)。この特許文献2に記載されているネットワークシステムは、複数のネットワークを管理する管理端末と、各ネットワーク内に設けられたサブ管理端末、DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)サーバ、及び、複数の端末とから構成されている。各端末は、DHCPサーバから付与された非固定IPアドレスと自端末の識別情報とを、自端末と同一ネットワーク内のサブ管理端末へ送信する。サブ管理端末では、各端末から送られてきた非固定IPアドレス及び識別情報が載ったIPアドレス管理テーブルを作成し、作成したIPアドレス管理テーブルを管理端末へ送信する。この特許文献2に記載されている技術によれば、各端末装置から管理端末へ直接非固定IPアドレスを送信する場合に比較して、管理端末を収容しているネットワークへの情報の送信回数を減少させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特表2008−543137号公報
【特許文献2】特開2007−166234号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
図13に示した一般的なプレゼンスシステムには、前述したように、プレゼンティティとして動作する装置の台数が増加すると、アクセスネットワーク2を介してプレゼンスサーバ3へ送信されるプレゼンス情報の数が多くなり、アクセスネットワーク2及びプレゼンスサーバ3の負荷が大きくなるという問題がある。
【0011】
これに対して、特許文献2に記載されている技術は、サブ管理端末が複数の端末から送られてきた非固定IPアドレスなどを構成要素にしたIPアドレス管理テーブルを作成し、このテーブルを管理端末に送信するようにしているので、各端末がそれぞれ管理端末に対して非固定IPアドレスなどを送信する場合に比較して、管理端末を収容しているネットワークへの情報の送信回数を低減することができる。
【0012】
そこで、図13に示した一般的なプレゼンスシステムに、特許文献2に記載されている技術を適用を適用することが考えられる。この場合の構成は、次のようになる。各装置1−1〜1−3は、それぞれプレゼンス情報を設定したPUBLISHメッセージをサブ管理端末(図示せず)へ送信する。サブ管理端末は、各端末1−1〜1−3から送られてきた情報を構成要素にしたテーブルを作成し、このテーブルを設定したPUBLISHメッセージを、アクセスネットワーク2を介してプレゼンスサーバ3へ送信する。
【0013】
この構成によれば、各装置1−1〜1−3が個別にプレゼンス情報をプレゼンスサーバに送信する場合に比較して、アクセスネットワーク2を介したプレゼンスサーバ3へのプレゼンス情報の送信回数を減らすことができ、アクセスネットワーク2及びプレゼンスサーバ3にかかる負荷を低減することができる。しかしながら、この構成では、各装置1−1〜1−3から送られてきたプレゼンス情報を構成要素にしたテーブルを、アクセスネットワーク2を介してプレゼンスサーバ3へ送信するようにしているので、アクセスネットワーク2を介してプレゼンスサーバ3へ送信する情報の情報量は、各装置1−1〜1−3が個別にプレゼンス情報を送信した場合と同じである。このため、ネットワーク及びプレゼンスサーバの負荷を十分に低減することが難しいという問題がある。
【0014】
[本発明の目的]
そこで、本発明の目的は、ネットワーク及びプレゼンスサーバの負荷を十分に低減することが難しいという課題を解決したプレゼンスシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明にかかる第1のプレゼンスシステムは、
複数の装置と、代表装置とを備え、
前記装置は、それぞれ、
その装置で検出対象にしている検出対象項目の状態を検出する検出手段と、
該検出手段の検出結果を示すプレゼンス情報を前記代表装置に送信するプレゼンス情報送信手段とを備え、
前記代表装置は、
前記装置毎に、その装置から送られてきた最新のプレゼンス情報が記録されるプレゼンス情報記憶部と、
受信したプレゼンス情報を、該プレゼンス情報の送信元装置の最新のプレゼンス情報として前記プレゼンス情報記憶部に記録する受信手段と、
前記プレゼンス情報記憶部が更新される毎に、自代表装置で検出対象にしている代表検出対象項目の状態であって、前記各装置の検出対象項目の状態の組み合わせによって決まる代表検出対象項目の状態を、前記プレゼンス情報記憶部に記録されている、前記装置毎のプレゼンス情報に基づいて求め、該求めた状態を示す代表プレゼンス情報を作成する集約手段とを備える。
【0016】
本発明にかかる代表装置は、
複数の装置と、代表装置とを備えたプレゼンスシステムの構成要素である代表装置であって、
前記装置毎に、その装置から送られてきた最新のプレゼンス情報が記録されるプレゼンス情報記憶部と、
受信したプレゼンス情報を、該プレゼンス情報の送信元装置の最新のプレゼンス情報として前記プレゼンス情報記憶部に記録する受信手段と、
前記プレゼンス情報記憶部が更新される毎に、自代表装置で検出対象にしている代表検出対象項目の状態であって、前記各装置の検出対象項目の状態の組み合わせによって決まる代表検出対象項目の状態を、前記プレゼンス情報記憶部に記録されている、前記装置毎のプレゼンス情報に基づいて求め、該求めた状態を示す代表プレゼンス情報を作成する集約手段を備える。
【0017】
本発明にかかるプレゼンス情報集約方法は、
装置毎に、その装置から送られてきた最新のプレゼンス情報が記録されるプレゼンス情報記憶部と、受信手段と、集約手段と、代表プレゼンス情報送信手段とを備えたコンピュータが実行するプレゼンス情報集約方法であって、
前記受信手段が、前記装置から送られてきたプレゼンス情報を受信し、受信したプレゼンス情報を、該プレゼンス情報の送信元装置の最新のプレゼンス情報として前記プレゼンス情報記憶部に記録し、
前記集約手段が、前記プレゼンス情報記憶部が更新される毎に、自コンピュータで検出対象にしている代表検出対象項目の状態であって、前記各装置の検出対象項目の状態の組み合わせによって決まる代表検出対象項目の状態を、前記プレゼンス情報記憶部に記録されている、前記装置毎のプレゼンス情報に基づいて求め、該求めた状態を示す代表プレゼンス情報を作成する。
【0018】
本発明にかかるプログラムは、
装置毎に、その装置から送られてきた最新のプレゼンス情報が記録されるプレゼンス情報記憶部を備えたコンピュータを代表装置として機能させるためのプログラムであって、
前記コンピュータを、
受信したプレゼンス情報を、該プレゼンス情報の送信元装置の最新のプレゼンス情報として前記プレゼンス情報記憶部に記録する受信手段、
前記プレゼンス情報記憶部が更新される毎に、自代表装置で検出対象にしている代表検出対象項目の状態であって、前記各装置の検出対象項目の状態の組み合わせによって決まる代表検出対象項目の状態を、前記プレゼンス情報記憶部に記録されている、前記装置毎のプレゼンス情報に基づいて求め、該求めた状態を示す代表プレゼンス情報を作成する集約手段として機能させる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、ネットワーク及びプレゼンスサーバの負荷を十分に低減したプレゼンスシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明にかかるプレゼンスシステムの第1の実施の形態の構成例を示すブロック図である。
【図2】装置1−1〜1−3及び代表装置8の構成例を示すブロック図である。
【図3】プレゼンス情報記憶部86の内容例を示す図である。
【図4】ポリシー記憶部87の内容例を示す図である。
【図5】装置1−1,1−2の処理例を示すフローチャートである。
【図6】装置1−3の処理例を示すフローチャートである。
【図7】代表装置8の処理例を示すフローチャートである。
【図8】本発明にかかるプレゼンスシステムの動作を説明するためのシーケンス図である。
【図9】本発明にかかるプレゼンスシステムの第2の実施の形態の構成例を示すブロック図である。
【図10】代表装置8aの構成例を示すブロック図である。
【図11】ポリシー記憶部87aの内容例を示す図である。
【図12】指示手段89の処理例を示すフローチャートである。
【図13】一般的なプレゼンスシステムの構成例を示すブロック図である。
【図14】図13に示したプレゼンスシステムの動作を説明するためのシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
次に、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0022】
[本発明の第1の実施の形態]
図1を参照すると、本発明にかかるプレゼンスシステムの第1の実施の形態は、複数の装置1−1〜1−3と、アクセスネットワーク2と、プレゼンスサーバ3と、アプリケーションサーバ4と、P−CSCF5と、S−CSCF6と、ホームネットワーク7と、代表装置8と、熱帯魚10が泳いている水槽9とを備えている。
【0023】
各装置1−1〜1−3は、IP接続可能なホームネットワーク7を介して代表装置8と接続されている。ホームネットワーク7は、例えば、LAN(Local Area Network),WLAN(Wireless LAN),Bluetooth網,赤外線通信網である。
【0024】
代表装置8は、IP接続が可能なアクセスネットワーク2、P−CSCF5、及び、S−CSCF6を介して、プレゼンスサーバ3及びアプリケーションサーバ4と接続されている。アクセスネットワーク2は、例えば、移動体通信ネットワーク、WLANである。
【0025】
P−CSCF5は、代表装置8と直接接続されるSIPサーバであり、代表装置8からのSIPメッセージを受信し、S−CSCF6に転送する機能、および、S−CSCF6より受信したSIPメッセージを代表装置8に送信する機能を有する。
【0026】
S−CSCF6は、呼のセッション制御を行う中心的なSIPサーバであり、IMSサービスをサポートし、呼のセッション情報や加入者情報を保持し、メッセージングサービス、プレゼンスサービス、および、IMSサービスを制御するためにプレゼンスサーバ3及びアプリケーションサーバ4に接続する機能を有する。
【0027】
プレゼンスサーバ3は、IMS上でプレゼンスサービスを提供するサーバである。より具体的には、プレゼンティティからPUBLISHメッセージが送られてくると、そのメッセージに設定されているプレゼンス情報を記録、管理する。そして、ウォッチャから上記プレゼンス情報を要求するSUBSCRIBEメッセージが送られてくると、NOTIFYメッセージに要求されているプレゼンス情報を設定してウォッチャへ送る。
【0028】
アプリケーションサーバ4は、IMS上で各種サービスを提供するサーバである。
【0029】
装置1−1は、自装置で検出対象にしている検出対象項目の状態を検出し、検出結果を示すプレゼンス情報を代表装置8へ送信する機能を有する。このような機能を有する装置1−1は、図2に示すように、プレゼンス情報送信手段11−1と、ISIM12−1と、検出手段13−1とを備えている。
【0030】
検出手段13−1は、装置1−1で検出対象にしている検出対象項目の状態を検出する。検出対象項目の状態とは、特定の環境や装置の状態であり、例えば、水槽9内の水の水温、pH、塩分濃度、硬度、酸素濃度や、エアーポンプや照明機器の電源状態(ON/OFF)や、水槽9周辺の温度、湿度や、水温、pH、塩分濃度などが正常であるか否か等である。
【0031】
ISIM12−1には、IMSに加入しているユーザを識別するためのユーザ識別子が記録されている。プレゼンス情報送信手段11−1は、検出手段13−1の検出結果をプレゼンス情報として設定し、ISIM12−1から読み出したユーザ識別子を送信元として設定したPUBLISHメッセージを、ホームネットワーク7を介して代表装置8へ送信する。このプレゼンス情報の送信は、メッセージングサービスまたはメールシステムを介して行われる。
【0032】
装置1−1は、コンピュータによって実現可能であり、コンピュータによって実現する場合は、例えば、次のようにする。コンピュータをプレゼンス情報送信手段11−1として機能させるためのプログラム(IMSクライアントアプリケーション)を記録したディスク、半導体メモリ、その他の記録媒体を用意し、コンピュータに上記プログラムを読み取らせる。コンピュータは、読み取ったプログラムに従って自身の動作を制御することにより、自コンピュータ上にプレゼンス情報送信手段11−1を実現する。
【0033】
尚、他の装置1−2,1−3も装置1−1と同様の構成を有している。また、以下の説明では、装置1−2の構成要素は、プレゼンス情報送信手段11−2というように−2により表し、装置1−3の構成要素は−3により表す。また、図1では、装置の台数を3台としたがこれに限られるものではない。
【0034】
代表装置8は、各装置1−1〜1−3から送られてきたプレゼンス情報を1つのプレゼンス情報に集約してプレゼンスサーバ3へ送信する機能を有している。このような機能を有する代表装置8は、図2に示すように、受信手段81と、集約手段82と、代表プレゼンス情報送信手段83と、ISIM84と、記憶装置85とを備えている。
【0035】
記憶装置85は、プレゼンス情報記憶部86と、ポリシー記憶部87と、送信内容記憶部88とを備えている。
【0036】
プレゼンス情報記憶部86には、装置1−1〜1−3の装置識別情報(該当装置内のISIMに記録されているユーザ識別子と同じ値)に関連付けて、その装置から送られてきた最新のプレゼンス情報が記録される。図3にプレゼンス情報記憶部86の内容例を示す。
【0037】
ポリシー記憶部87は、複数のプレゼンス情報を1つのプレゼンス情報に集約するためのポリシーが記録された集約ポリシー部87−1と、集約したプレゼンス情報(代表プレゼンス情報)の送信を制約するためのポリシーが記録された送信制約ポリシー部87−2とを備えている。
【0038】
図4に集約ポリシー部87−1および送信制約ポリシー部87−2に記録されているポリシーの一例を示す。集約ポリシー部87−1に記録されているポリシーは、「26℃≦水温≦30度なら、水温が正常である」と判定し、「7.0≦pH≦8.0なら、pHが正常である」と判定し、「エアーポンプに電源が供給されていれば、エアーポンプが正常である」と判定し、「水温、pH、及び、エアーポンプが全て正常なら、水質が正常である」と判定し、「水質、pH、及びエアーポンプの中に正常でないものが1つでも存在すれば、水質が異常である」と判定するというものである。なお、水質は、代表装置8が検出対象にしている項目(代表検出対象項目)である。つまり、集約ポリシー部87−1には、装置1−1〜1−3の検出対象項目「水温」「pH」「エアーポンプに対する電源の供給状態」がとり得る状態の組み合わせに関連付けて、代表装置8の検出対象項目である「水質」の状態が記録されている。
【0039】
送信制約ポリシー部87−2に記録されているポリシーは、「今回送信しようとしているプレゼンス情報が前回送信したプレゼンス情報と同一なら、プレゼンス情報の送信は行わない」、「0時から6時までの深夜の時間帯は、プレゼンス情報の送信は行わない」というものである。つまり、送信制約ポリシー記憶部87−2には、代表プレゼンス情報の送信を禁止する条件が記録されている。
【0040】
送信内容記憶部88には、プレゼンスサーバ3に対して最後に送信したプレゼンス情報が記録されている。
【0041】
受信手段81は、装置1−1〜1−3から送られてくるPUBLISHメッセージを受信する機能や、プレゼンス情報記憶部86に記録されているプレゼンス情報の内、上記PUBLISHメッセージの送信元の識別子に関連付けて記録されているプレゼンス情報を、上記メッセージに設定されているプレゼンス情報で更新する機能を有している。
【0042】
集約手段82は、受信手段81がプレゼンス情報記憶部86を更新する毎に、プレゼンス情報記憶部86の内容と、集約ポリシー部87−1に記録されているポリシーとに基づいて、代表装置8が検出対象にしている水質の状態(正常か異常か)を求め、求めた状態を代表プレゼンス情報送信手段83に渡す機能を有している。
【0043】
代表プレゼンス情報送信手段83は、集約手段82から渡された水質の状態に応じたプレゼンス情報(代表プレゼンス情報)を作成する機能や、作成した代表プレゼンス情報を送信するか否かを送信制約ポリシー部87−2に記録されているポリシーに基づいて判定する機能や、送信すると判定した場合には、上記代表プレゼンス情報を設定したPUBLISHメッセージをプレゼンスサーバ3へ送信する機能を有する。尚、上記PUBLISHメッセージには、送信元を示す情報として、ISIM84に記録されているユーザ識別子が設定される。
【0044】
代表装置8は、コンピュータによって実現可能であり、コンピュータによって実現する場合は、例えば次のようにする。コンピュータを受信手段81、集約手段82、及び、代表プレゼンス情報送信手段83として機能させるためのプログラムを記録したディスク、半導体メモリ、その他の記録媒体を用意し、コンピュータに上記プログラムを読み取らせる。コンピュータは、読み取ったプログラムに従って自身の動作を制御することにより、自コンピュータ上に、受信手段81、集約手段82、及び、代表プレゼンス情報送信手段83を実現する。
【0045】
次に、本実施の形態の動作について詳細に説明する。
【0046】
装置1−1の検出手段13−1は、一定時間毎に、水槽9内の水の水温を検出し、検出結果をプレゼンス情報送信手段11−1に渡す(図5のS51,S53がYes)。プレゼンス情報送信手段11−1は、検出手段13−1から渡された検出結果をプレゼンス情報として設定したPUBLISHメッセージを作成し、それを代表装置8へ送信する(図5のS52、図8のS201)。また、装置1−2も装置1−1と同様の処理を行い、水槽9内の水のpHをPUBLISHメッセージにより代表装置8へ送信する(図5のS51〜S53、図8のS203)。
【0047】
また、装置1−3の検出手段13−3は、エアーポンプ(図示せず)に対する電源の供給状態を監視し、供給状態に変化が発生したことを検出すると(図6のS61がYes)、変化後の電源供給状態(供給中か、停止中か)をプレゼンス情報送信手段11−3に渡す。これにより、プレゼンス情報送信手段11−3は、検出手段13−3から渡された検出結果をプレゼンス情報として設定したPUBLISHメッセージを作成し、代表装置8へ送信する(図6のS62、図8のS205)。
【0048】
代表装置8の受信手段81は、装置1−1からプレゼンス情報の設定されたPUBLISHメッセージが送られてくると(図8のS201)、プレゼンス情報記憶部86に記録されているプレゼンス情報の内の、装置1−1のプレゼンス情報をPUBLISHメッセージに設定されているプレゼンス情報で置き換え、その後、送信元の装置1−1に対してOKメッセージを返信する(図7のS71、図8のS202)。
【0049】
受信手段81の処理が終了すると、集約手段82が集約ポリシー部87−1に記録されているポリシーと、プレゼンス情報記憶部86に記録されている各装置1−1〜1−3の最新のプレゼンス情報とに基づいて、代表装置8が検出対象にしている「水質」の状態を求める(S72)。今、例えば、プレゼンス情報記憶部86の内容が図3に示すものであり、集約ポリシー部87−1の内容が図4に示すものであるとすると、S72では、次のような処理が行われる。
【0050】
集約手段82は、先ず、プレゼンス情報記憶部86に記録されている装置1−1のプレゼンス情報「水温=28℃」と、集約ポリシー部87−1に記録されている第1番目のポリシー「26℃≦水温≦30℃なら、水温正常」とに基づいて、水温が正常であると判定する。次に、装置1−2のプレゼンス情報「pH=7.5」と、第2番目のポリシー「7.0≦pH≦8.0なら、pH正常」とに基づいて、pHが正常であると判定する。その後、装置1−3のプレゼンス情報「エアーポンプ=電源供給中」と、第3番目のポリシー「エアーポンプに電源が供給されていれば、エアーポンプ正常」とに基づいて、エアーポンプが正常であると判定する。そして、最後に、上記3つの判定結果と、第4番目のポリシー「水温、pH、エアーポンプが全て正常なら、水質正常」とに基づいて、代表検出対象項目である「水質」の状態が正常であると判定する。以上が、S72で行われる処理の詳細である。
【0051】
その後、集約手段82は、代表検出対象項目の状態(水質の状態)に応じた代表プレゼンス情報「水質=正常」を作成し、代表プレゼンス情報送信手段83に渡す(S73)。
【0052】
これにより、代表プレゼンス情報送信手段83は、送信制約ポリシー部87−2に記録されているポリシーに基づいて、代表プレゼンス情報の送信を禁止するか否かを判定する(S74)。今、例えば、プレゼンス情報記憶部86及び送信制約ポリシー部87−2の内容がそれぞれ図3及び図4に示すものであり、送信内容記憶部88に記録されているプレゼンス情報が「水質=正常」であるとすると、S74では次のような処理が行われる。
【0053】
先ず、代表プレゼンス情報送信手段83は、送信制約ポリシー部87−2に記録されている第1番目のポリシー「今回送信しようとしている代表プレゼンス情報が前回送信した代表プレゼンス情報と同一なら、送信しない」に基づいて、代表プレゼンス情報の送信を禁止するか否かを判定する。より具体的には、代表プレゼンス情報送信手段83から渡されたプレゼンス情報「水質=正常」と、送信内容記憶部88から読み出したプレゼンス情報「水質=正常」とを比較する。この例の場合は、両者が一致するので、代表プレゼンス情報を送信しないと判定する。尚、両者が不一致の場合は、代表プレゼンス情報送信手段83は、第2番目のポリシー「0時から6時までは、代表プレゼンス情報を送信しない。」に基づいて、代表プレゼンス情報の送信を禁止するが否かを判定する。即ち、現在時刻が0時から6時までである場合には、代表プレゼンス情報の送信を禁止すると判定し、そうでない場合は、代表プレゼンス情報を送信すると判定する。以上が、S74で行う処理の詳細である。
【0054】
この例では、代表プレゼンス情報の送信を禁止すると判定したので(S75がYes)、代表プレゼンス情報送信手段83は代表プレゼンス情報を送信することなく、その処理を終了する。
【0055】
その後、装置1−2からプレゼンス情報(例えば、「pH=7.5」)の設定されたPUBLISHメッセージが送られてくると(図8の203)、代表装置8は、前述した処理と同様に処理を行う(図7のS71〜S74、S75がYes)。つまり、装置1−2からのプレゼンス情報が「pH=7.5」であるこの例の場合、S72において、代表検出対象項目である「水質」の状態が「正常」と判定されるので、前述した処理と同様の処理が行われ、プレゼンスサーバ3に対するプレゼンス情報の送信処理は行われない。
【0056】
その後、装置1−3からプレゼンス情報(例えば、「エアーポンプ=電源停止中」)の設定されたPUBLISHメッセージが送られてくると(図8のS205)、代表装置8の受信手段81は、プレゼンス情報記憶部86に記録されているプレゼンス情報の内、装置1−3のプレゼンス情報「エアーポンプ=電源供給中」を、PUBLISHメッセージに設定されているプレゼンス情報「エアーポンプ=電源停止中」で置き換え、その後、送信元の装置1−3にOKメッセージを返す(図7のS71、図8のS206)。
【0057】
受信手段81の処理が終了すると、集約手段82が集約ポリシー部87−1に記録されているポリシーを利用して、代表検出対象項目「水質」の状態を求める(S72)。この場合、集約ポリシー部87−1に記録されている第3番目のポリシー「エアーポンプに電源が供給されていれば、エアーポンプ正常」に基づいて、エアーポンプが異常と判定され、第5番目のポリシー「水温、pH、エアーポンプの中に正常でないものが1つでも存在すれば、水質異常」に基づいて水質の状態が異常であると判定される。
【0058】
その後、集約手段82は、水質の状態に応じた代表プレゼンス情報「水質=異常」を作成し、代表プレゼンス情報送信手段83に渡す(S73)。
【0059】
これにより、代表プレゼンス情報送信手段83は、送信制約ポリシー部87−2に記録されているポリシーに従って、代表プレゼンス情報の送信を禁止するか否かを判定する(S74)。具体的には、先ず、通信制約ポリシー部87−2に記録されている第1番目のポリシー「今回送信しようとしている代表プレゼンス情報が、前回送信した代表プレゼンス情報と同一なら送信しない」に基づいて、代表プレゼンス情報の送信を禁止するか否かを判定する。この例の場合、今回送信しようとしている代表プレゼンス情報「水質=異常」と、前回送信した代表プレゼンス情報「水質=正常」とが不一致であるので、このポリシーによっては、代表プレゼンス情報の送信は禁止されない。その後、代表プレゼンス情報送信手段83は、第2番目のポリシー「0時〜6時までは、代表プレゼンス情報を送信しない」に基づいて代表プレゼンス情報の送信を禁止するか否かを判定する。そして、現在時刻が0時〜6時までの時間帯に属する場合は、代表プレゼンス情報の送信を禁止すると判定し、そうでない場合は、代表プレゼンス情報を送信すると判定する。
【0060】
代表プレゼンス情報を送信しないと判定した場合(S75がYes)は、代表プレゼンス情報送信手段83は、その処理を終了する。これに対して、代表プレゼンス情報を送信すると判定した場合(S75がNo)は、代表プレゼンス情報を設定したPUBLISHメッセージを作成してプレゼンスサーバ3へ送信すると共に、送信内容記憶部85に今回送信した代表プレゼンス情報を記録する(S75がNo、S76、図8のS207〜S209)。
【0061】
これに応答してプレゼンスサーバ3は、代表装置8に対してOKメッセージを返送する(図8のS210〜S212)。
【0062】
[第1の実施の形態の効果]
本実施の形態によれば、ネットワーク及びプレゼンスサーバの負荷を十分に低減したプレゼンスシステムを提供することができる。その理由は、代表装置8が、複数の装置1−1〜1−3から送られてくるプレゼンス情報に基づいて、自代表装置8で検出対象にしている代表検出対象項目の状態を求め、その状態を示す代表プレゼンス情報を作成する集約手段82と、集約手段82で作成した最新のプレゼンス情報とプレゼンスサーバ3に最後に送信したプレゼンス情報とが不一致の場合、集約手段82で作成したプレゼンス情報をプレゼンスサーバ3へ送信する代表プレゼンス情報送信手段83とを備えており、プレゼンスサーバ3に対して送信するプレゼンス情報の情報量および送信回数を少なくすることができるからである。また、プレゼンスサーバ3へのプレゼンス情報の送信回数が少なくなれば、上記プレゼンス情報を要求しているウォッチャに対して送信するNOTIFYメッセージの数を減らすことができるからである。
【0063】
[本発明の第2の実施の形態]
次に、本発明にかかるプレゼンスシステムの第2の実施の形態について説明する。本実施の形態は、代表装置が各装置から送られてきたプレゼンス情報に基づいて、制御対象にする装置および制御内容を決定し、決定した装置に対して、決定した制御内容に応じた動作を行うことを指示するようにしたことを特徴とする。
【0064】
図9を参照すると、本実施の形態のプレゼンスシステムは、代表装置8の代わりに代表装置8aを備えている点と、制御対象となる照明装置1−4およびクーラ1−5が追加されている点が、図1に示した第1の実施の形態のプレゼンスシステムと相違している。
【0065】
図10を参照すると、代表装置8aは、指示手段89が追加されている点、および、ポリシー記憶部87の代わりにポリシー記憶部87aを備えている点で図2に示した代表装置8と相違している。
【0066】
図11を参照すると、ポリシー記憶部87aは、指示ポリシー部87−3を備えている点で、図4に示したポリシー記憶部87と相違している。指示ポリシー部87−3にはプレゼンス情報によって示される状態に関連付けて、制御対象および制御内容が記録されている。
【0067】
指示手段89は、指示ポリシー87−3に記録されているポリシーに基づいて制御対象装置および制御内容を決定し、決定した制御対象装置に対して、決定した制御内容に応じた動作を行うことを指示する機能を有する。
【0068】
本実施の形態の代表装置8aも、第1の実施の形態の代表装置8と同様に、コンピュータによって実現可能である。即ち、コンピュータを受信手段81、集約手段82、代表プレゼンス情報送信手段83、および、指示手段89として機能させるためのプログラムを記録したディスク、半導体メモリを用意し、コンピュータに上記プログラムを読み取らせる。コンピュータは、読み取ったプログラムに従って自身の動作を制御することにより、自コンピュータ上に、受信手段81、集約手段82、代表プレゼンス情報送信手段83、および、指示手段89を実現する。
【0069】
次に、本実施の形態の動作について説明する。尚、本実施の形態と第1の実施の形態との動作上の相違点は、指示手段89に関する動作だけであるので、このでは、指示手段89に関する動作だけを説明する。
【0070】
指示手段89は、受信手段81が装置1−1〜1−3から送られてくるプレゼンス情報を受信すると、それと指示ポリシー部87−3に記録されているポリシーに基づいて制御対象にする装置と制御内容を決定する(図12のS121)。その後、指示手段89は、決定した装置に対して、決定した制御内容の動作を行うことを指示する(S122)。
【0071】
今、例えば、指示ポリシー部87−3の内容が図11に示すものであり、装置1−3からプレゼンス情報が「エアーポンプ=電源供給停止」が送られてきたとする。指示手段89は、先ず、指示ポリシー部87−3に記録されている第1番目のポリシー「エアーポンプに電源が供給されていなければ、照明装置の輝度を上げる」に基づいて、制御対象が照明装置で、制御内容が輝度を上げると決定する(S121)。次に、指示手段89は、照明装置1−4に対して輝度を上げることを指示する(S122)。この指示に従って、照明装置1−4は、照明の輝度を上げる。これにより、水草の光合成による酸素の生成が促進され、水槽9内の酸素濃度の低下を抑えることができる。また、例えば、装置1−1からプレゼンス情報「水温=30℃」が送られてきたとすると、指示手段89は、先ず、指示ポリシー部87−3に記録されている第2番目のポリシー「水温が30℃以上なら、クーラの電源をオンにする」に基づいて、制御対象がクーラで、制御内容が電源オンであると決定し(S121)、その後、クーラ1−5に対して電源をオンとすることを指示する(S122)。これにより、水槽9がおかれている室内の温度が低下し、これに伴って水温も低下する。
【0072】
[第2の実施の形態の効果]
本実施の形態によれば、第1の実施の形態で得られる効果に加えて、装置1−1〜1−3が検出した状態に応じて、所定の環境(実施の形態では、水槽9)の状態が適切なものとなるように、照明装置1−4やクーラ1−5などの制御対象装置を制御することができるという効果を得られる。その理由は、代表装置8aが、装置1−1〜1−3から送られてくるプレゼンス情報に基づいて、制御対象装置及び制御内容を決定し、決定した制御対象装置に対して、決定した制御内容に応じた指示を出力する指示手段89を備えているからである。
【符号の説明】
【0073】
1−1〜1−3 装置
1−4 照明装置
1−5 クーラ
2 アクセスネットワーク
3 プレゼンスサーバ
4 アプリケーションサーバ
5 P−CSCF
6 S−CSCF
7 ホームネットワーク
8,8a 代表装置
9 水槽
10 熱帯魚
11−1 プレゼンス情報送信手段
12 ISIM
13−1〜13−3 検出手段
81 受信手段
82 集約手段
83 代表プレゼンス情報送信手段
84 ISIM
85 記憶装置
86 プレゼンス情報記憶部
87,87a ポリシー記憶部
87−1 集約ポリシー部
87−2 送信制約ポリシー部
87−3 指示ポリシー部
88 送信内容記憶部
89 指示手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の装置と、代表装置とを備え、
前記装置は、それぞれ、
その装置で検出対象にしている検出対象項目の状態を検出する検出手段と、
該検出手段の検出結果を示すプレゼンス情報を前記代表装置に送信するプレゼンス情報送信手段とを備え、
前記代表装置は、
前記装置毎に、その装置から送られてきた最新のプレゼンス情報が記録されるプレゼンス情報記憶部と、
受信したプレゼンス情報を、該プレゼンス情報の送信元装置の最新のプレゼンス情報として前記プレゼンス情報記憶部に記録する受信手段と、
前記プレゼンス情報記憶部が更新される毎に、自代表装置で検出対象にしている代表検出対象項目の状態であって、前記各装置の検出対象項目の状態の組み合わせによって決まる代表検出対象項目の状態を、前記プレゼンス情報記憶部に記録されている、前記装置毎のプレゼンス情報に基づいて求め、該求めた状態を示す代表プレゼンス情報を作成する集約手段とを備えたことを特徴とするプレゼンスシステム。
【請求項2】
請求項1記載のプレゼンスシステムにおいて、
該集約手段で作成した最新の代表プレゼンス情報と、プレゼンスサーバに対して最後に送信した代表プレゼンス情報とを比較し、両者が不一致の場合、前記集約手段で作成した前記最新の代表プレゼンス情報を前記プレゼンスサーバに対して送信する代表プレゼンス情報送信手段を備えたことを特徴とするプレゼンスシステム。
【請求項3】
請求項1または2記載のプレゼンスシステムにおいて、
前記代表装置は、前記各装置の検出対象項目がとり得る状態の組み合わせに関連付けて、前記代表検出対象項目の状態が記録されたポリシー記憶部を備え、
前記集約手段は、前記ポリシー記憶部に記録されている前記代表検出対象項目の状態の内の、前記プレゼンス情報記憶部に記録されている前記各装置の検出対象項目の状態と関連付けて記録されている状態を示す代表プレゼンス情報を作成することを特徴とするプレゼンスシステム。
【請求項4】
請求項1、2または3記載のプレゼンスシステムにおいて、
前記ポリシー記憶部には、前記代表プレゼンス情報の送信を制限するか否かを判定するための判定条件が記録され、
前記代表プレゼンス情報送信手段は、前記集約手段で作成した最新の代表プレゼンス情報と、前記プレゼンスサーバに対して最後に送信した代表プレゼンス情報とが不一致の場合には、前記判定条件に従って前記最新の代表プレゼンス情報の送信を制限するか否かを判定し、制限しないと判定した場合、前記最新の代表プレゼンス情報を前記プレゼンスサーバに対して送信することを特徴とするプレゼンスシステム。
【請求項5】
請求項1乃至4の何れか1項に記載のプレゼンスシステムにおいて、
前記代表装置は、前記装置から送られてくるプレゼンス情報に基づいて、制御対象装置および制御内容を決定し、該決定した制御対象装置に対して、該決定した制御内容の動作を行うことを指示する指示手段を備えたことを特徴とするプレゼンスシステム。
【請求項6】
請求項1乃至5の何れか1項に記載のプレゼンスシステムにおいて、
前記複数の装置と前記代表装置とはホームネットワークを介して接続され、
前記代表装置は、IP接続をサポートするアクセスネットワーク、P−CSCF、及び、S−CSCFを介して前記プレゼンスサーバに接続されることを特徴とするプレゼンスシステム。
【請求項7】
複数の装置と、代表装置とを備えたプレゼンスシステムの構成要素である代表装置であって、
前記装置毎に、その装置から送られてきた最新のプレゼンス情報が記録されるプレゼンス情報記憶部と、
受信したプレゼンス情報を、該プレゼンス情報の送信元装置の最新のプレゼンス情報として前記プレゼンス情報記憶部に記録する受信手段と、
前記プレゼンス情報記憶部が更新される毎に、自代表装置で検出対象にしている代表検出対象項目の状態であって、前記各装置の検出対象項目の状態の組み合わせによって決まる代表検出対象項目の状態を、前記プレゼンス情報記憶部に記録されている、前記装置毎のプレゼンス情報に基づいて求め、該求めた状態を示す代表プレゼンス情報を作成する集約手段を備えたことを特徴とする代表装置。
【請求項8】
装置毎に、その装置から送られてきた最新のプレゼンス情報が記録されるプレゼンス情報記憶部と、受信手段と、集約手段と、代表プレゼンス情報送信手段とを備えたコンピュータが実行するプレゼンス情報集約方法であって、
前記受信手段が、前記装置から送られてきたプレゼンス情報を受信し、受信したプレゼンス情報を、該プレゼンス情報の送信元装置の最新のプレゼンス情報として前記プレゼンス情報記憶部に記録し、
前記集約手段が、前記プレゼンス情報記憶部が更新される毎に、自コンピュータで検出対象にしている代表検出対象項目の状態であって、前記各装置の検出対象項目の状態の組み合わせによって決まる代表検出対象項目の状態を、前記プレゼンス情報記憶部に記録されている、前記装置毎のプレゼンス情報に基づいて求め、該求めた状態を示す代表プレゼンス情報を作成することを特徴とするプレゼンス情報集約方法。
【請求項9】
装置毎に、その装置から送られてきた最新のプレゼンス情報が記録されるプレゼンス情報記憶部を備えたコンピュータを代表装置として機能させるためのプログラムであって、
前記コンピュータを、
受信したプレゼンス情報を、該プレゼンス情報の送信元装置の最新のプレゼンス情報として前記プレゼンス情報記憶部に記録する受信手段、
前記プレゼンス情報記憶部が更新される毎に、自代表装置で検出対象にしている代表検出対象項目の状態であって、前記各装置の検出対象項目の状態の組み合わせによって決まる代表検出対象項目の状態を、前記プレゼンス情報記憶部に記録されている、前記装置毎のプレゼンス情報に基づいて求め、該求めた状態を示す代表プレゼンス情報を作成する集約手段として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−32895(P2012−32895A)
【公開日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−169912(P2010−169912)
【出願日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】