説明

プロキシミティ露光装置、プロキシミティ露光装置のマスク保護方法、及び表示用パネル基板の製造方法

【課題】マスクと基板との間に浮遊する浮遊物がマスクに付着するのを抑制する。
【解決手段】マスクホルダ20に保持されたマスク2の周囲に吸引手段30を設け、吸引手段30により、マスク2と基板1との間に浮遊する浮遊物を吸引する。マスクホルダ20に保持されたマスク2の周囲に設けた吸引手段30により、マスク2と基板1との間に浮遊する浮遊物が吸引されて、浮遊物のマスク2への付着が抑制される。特に、基板1に塗布された感光樹脂材料から発生する昇華物が吸引されて、昇華物のマスク2への付着が抑制されるので、マスク2に新たな処理を施すことなく、昇華物によるマスク2の汚れが低減する。浮遊物のマスク2への付着が抑制されるので、マスク2を洗浄する頻度が低下し、表示用パネル基板の生産性が向上する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶ディスプレイ装置等の表示用パネル基板の製造において、プロキシミティ方式を用いて基板の露光を行うプロキシミティ露光装置、プロキシミティ露光装置のマスク保護方法、及びそれらを用いた表示用パネル基板の製造方法に係り、特に、マスクの汚れを抑制するのに好適なプロキシミティ露光装置、プロキシミティ露光装置のマスク保護方法、及びそれらを用いた表示用パネル基板の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
表示用パネルとして用いられる液晶ディスプレイ装置のTFT(Thin Film Transistor)基板やカラーフィルタ基板、プラズマディスプレイパネル用基板、有機EL(Electroluminescence)表示パネル用基板等の製造は、露光装置を用いて、フォトリソグラフィー技術により基板上にパターンを形成して行われる。露光装置としては、レンズ又は鏡を用いてマスクのパターンを基板上に投影するプロジェクション方式と、マスクと基板との間に微小な間隙(プロキシミティギャップ)を設けてマスクのパターンを基板へ転写するプロキシミティ方式とがある。プロキシミティ方式は、プロジェクション方式に比べてパターン解像性能は劣るが、照射光学系の構成が簡単で、かつ処理能力が高く量産用に適している。
【0003】
プロキシミティ露光装置は、感光樹脂材料(フォトレジスト)が塗布された基板を支持するチャックと、パターンが形成されたマスクを保持するマスクホルダとを備え、マスクホルダに保持されたマスクとチャックに支持された基板とを、数百μm程度の距離まで近接させて、露光を行う。マスクホルダは、露光光が通過する開口と、開口の周囲に設けられた吸着溝とを有し、吸着溝によりマスクの周辺部を真空吸着して、マスクをチャックに支持された基板に向かい合わせて保持する。
【0004】
基板に塗布された感光樹脂材料には、染料や顔料、有機溶剤等が含まれており、露光光を照射すると、これらの染料や顔料、有機溶剤等から昇華物が発生する。プロキシミティ露光装置では、この昇華物が、マスクと基板との間に浮遊して、マスクに付着する。そのため、マスクをマスクホルダから取り外して定期的に洗浄する必要があり、マスクの洗浄を行っている間は露光処理が中断されて、生産性が低下する。特許文献1には、マスクのパターン面に光触媒からなる被膜又は光触媒を含む被膜を成膜して、マスクに付着した昇華物を光触媒作用で分解する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−197234号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の技術は、マスクに光触媒からなる被膜又は光触媒を含む被膜を成膜する新たな処理を施す必要があり、既存のマスクをそのままプロキシミティ露光装置に使用するものではなかった。また、プロキシミティ露光装置では、感光樹脂材料からの昇華物の他に、塵埃等の異物がマスクと基板との間に浮遊することもあり、これらの浮遊物がマスクに付着するのを抑制する必要があった。
【0007】
本発明の課題は、マスクと基板との間に浮遊する浮遊物がマスクに付着するのを抑制することである。また、本発明の課題は、マスクを洗浄する頻度を低下させて、表示用パネル基板の生産性を向上させることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のプロキシミティ露光装置は、感光樹脂材料が塗布された基板を支持するチャックと、パターンが形成されたマスクを保持するマスクホルダとを備え、マスクと基板との間に微小なギャップを設けて、マスクのパターンを基板へ転写するプロキシミティ露光装置において、マスクホルダに保持されたマスクの周囲に設けられ、マスクと基板との間に浮遊する浮遊物を吸引する吸引手段を備えたものである。
【0009】
また、本発明のプロキシミティ露光装置のマスク保護方法は、感光樹脂材料が塗布された基板を支持するチャックと、パターンが形成されたマスクを保持するマスクホルダとを備え、マスクと基板との間に微小なギャップを設けて、マスクのパターンを基板へ転写するプロキシミティ露光装置のマスク保護方法であって、マスクホルダに保持されたマスクの周囲に吸引手段を設け、吸引手段により、マスクと基板との間に浮遊する浮遊物を吸引するものである。
【0010】
マスクホルダに保持されたマスクの周囲に設けた吸引手段により、マスクと基板との間に浮遊する浮遊物が吸引されて、浮遊物のマスクへの付着が抑制される。特に、基板に塗布された感光樹脂材料から発生する昇華物が吸引されて、昇華物のマスクへの付着が抑制されるので、マスクに新たな処理を施すことなく、昇華物によるマスクの汚れが低減する。
【0011】
さらに、本発明のプロキシミティ露光装置は、吸引手段が、厚さがマスクの厚さ以下の吸引ノズルを有するものである。また、本発明のプロキシミティ露光装置のマスク保護方法は、マスクホルダに保持されたマスクの周囲に、厚さがマスクの厚さ以下の吸引ノズルを設けるものである。マスクと基板との間に微小なギャップを設けて、マスクのパターンを基板へ転写する際、吸引ノズルが基板に接触することなく、浮遊物の吸引が行われる。
【0012】
本発明の表示用パネル基板の製造方法は、上記のいずれかのプロキシミティ露光装置を用いて基板の露光を行い、あるいは、上記のいずれかのプロキシミティ露光装置のマスク保護方法を用いてマスクを保護しながら、基板の露光を行うものである。浮遊物のマスクへの付着が抑制されるので、マスクを洗浄する頻度が低下し、表示用パネル基板の生産性が向上する。
【発明の効果】
【0013】
本発明のプロキシミティ露光装置及びプロキシミティ露光装置のマスク保護方法によれば、マスクホルダに保持されたマスクの周囲に吸引手段を設け、吸引手段により、マスクと基板との間に浮遊する浮遊物を吸引することにより、マスクと基板との間に浮遊する浮遊物がマスクに付着するのを抑制することができる。特に、基板に塗布された感光樹脂材料から発生する昇華物がマスクに付着するのを抑制することができるので、マスクに新たな処理を施すことなく、昇華物によるマスクの汚れを低減させることができる。
【0014】
さらに、本発明のプロキシミティ露光装置及びプロキシミティ露光装置のマスク保護方法によれば、マスクホルダに保持されたマスクの周囲に、厚さがマスクの厚さ以下の吸引ノズルを設けることにより、マスクと基板との間に微小なギャップを設けて、マスクのパターンを基板へ転写する際、吸引ノズルが基板に接触することなく、浮遊物の吸引を行うことができる。
【0015】
本発明の表示用パネル基板の製造方法によれば、マスクと基板との間に浮遊する浮遊物がマスクに付着するのを抑制することができるので、マスクを洗浄する頻度を低下させて、表示用パネル基板の生産性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一実施の形態によるプロキシミティ露光装置の概略構成を示す図である。
【図2】チャックを露光位置へ移動した状態を示す図である。
【図3】図3(a)はマスクホルダの側面図、図3(b)はマスクホルダの下面図である。
【図4】図3(b)のA−A部の断面図である。
【図5】液晶ディスプレイ装置のTFT基板の製造工程の一例を示すフローチャートである。
【図6】液晶ディスプレイ装置のカラーフィルタ基板の製造工程の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1は、本発明の一実施の形態によるプロキシミティ露光装置の概略構成を示す図である。また、図2は、チャックを露光位置へ移動した状態を示す図である。プロキシミティ露光装置は、ベース3、Xガイド4、Xステージ5、Yガイド6、Yステージ7、θステージ8、チャック支持台9、チャック10、及びマスクホルダ20を含んで構成されている。プロキシミティ露光装置は、これらの他に、基板1をチャック10へ搬入し、また基板1をチャック10から搬出する基板搬送ロボット、露光光を照射する照射光学系、装置内の温度管理を行う温度制御ユニット等を備えている。
【0018】
なお、以下に説明する実施の形態におけるXY方向は例示であって、X方向とY方向とを入れ替えてもよい。
【0019】
図1において、チャック10は、基板1のロード及びアンロードを行うロード/アンロード位置にある。ロード/アンロード位置において、図示しない基板搬送ロボットにより、基板1がチャック10へ搬入され、また基板1がチャック10から搬出される。チャック10への基板1のロード及びチャック10からの基板1のアンロードは、チャック10に設けた複数の突き上げピンを用いて行われる。突き上げピンは、チャック10の内部に収納されており、チャック10の内部から上昇して、基板1をチャック10にロードする際、基板搬送ロボットから基板1を受け取り、基板1をチャック10からアンロードする際、基板搬送ロボットへ基板1を受け渡す。
【0020】
図2において、チャック10は、基板1の露光を行う露光位置にある。露光位置の上空には、マスク2を保持するマスクホルダ20が設置されている。マスクホルダ20に保持されたマスク2の上空には、図示しない照射光学系が配置されている。露光時、照射光学系からの露光光がマスク2を透過して基板1へ照射されることにより、マスク2のパターンが基板1の表面に転写され、基板1上にパターンが形成される。
【0021】
図1及び図2において、チャック10は、チャック支持台9を介してθステージ8に搭載されており、θステージ8の下にはYステージ7及びXステージ5が設けられている。Xステージ5は、ベース3に設けられたXガイド4に搭載され、Xガイド4に沿ってX方向(図1及び図2の図面横方向)へ移動する。Yステージ7は、Xステージ5に設けられたYガイド6に搭載され、Yガイド6に沿ってY方向(図1及び図2の図面奥行き方向)へ移動する。θステージ8は、Yステージ7に搭載され、θ方向へ回転する。チャック支持台9は、θステージ8に搭載され、チャック10を複数箇所で支持する。
【0022】
Xステージ5のX方向への移動及びYステージ7のY方向への移動により、チャック10は、ロード/アンロード位置と露光位置との間を移動される。ロード/アンロード位置において、Xステージ5のX方向への移動、Yステージ7のY方向への移動、及びθステージ8のθ方向への回転により、チャック10に搭載された基板1のプリアライメントが行われる。露光位置において、Xステージ5のX方向への移動及びYステージ7のY方向への移動により、チャック10に搭載された基板1のXY方向へのステップ移動が行われる。そして、Xステージ5のX方向への移動、Yステージ7のY方向への移動、及びθステージ8のθ方向への回転により、基板1の位置決めが行われる。また、図示しないZ−チルト機構によりマスクホルダ20をZ方向(図2の図面上下方向)へ移動及びチルトすることにより、マスク2と基板1とのギャップ合わせが行われる。
【0023】
なお、本実施の形態では、マスクホルダ20をZ方向へ移動及びチルトすることにより、マスク2と基板1とのギャップ合わせを行っているが、チャック支持台9にZ−チルト機構を設けて、チャック10をZ方向へ移動及びチルトすることにより、マスク2と基板1とのギャップ合わせを行ってもよい。
【0024】
図3(a)はマスクホルダの側面図、図3(b)はマスクホルダの下面図である。また、図4は、図3(b)のA−A部の断面図である。図4において、マスクホルダ20には、露光光が通過する開口が設けられており、マスクホルダ20の下面の開口の周囲には、吸着溝23が設けられている。吸着溝23は、エア通路24を介して図示しない真空設備へ接続されており、マスク2の周辺部を真空吸着して保持する。
【0025】
図3(b)において、マスクホルダ20の下面には、複数のマスク支持部材26が取り付けられている。マスク支持部材26は、マスク2の下面の周辺部を複数箇所で支持し、吸着溝23による真空吸着が何らかの原因で途切れたときに、マスク2がマスクホルダ20から外れて落下するのを防止する。
【0026】
図4において、マスクホルダ20の露光光が通過する開口の上方には、負圧ガラス21が設置されており、マスク2の上方には、マスク2と、マスクホルダ20と、負圧ガラス21とによって、負圧室22が構成されている。負圧室22は、エア通路25を介して図示しない真空設備へ接続されている。負圧室22内を真空引きし、負圧室22に負圧を掛けることによって、マスク2に重力の方向と反対方向へ浮上する力が掛かり、マスク2のたわみが抑制される。
【0027】
図3(a),(b)において、マスクホルダ20に保持されたマスク2の周囲には、複数の吸引ノズル30が設けられている。図3(a)において、吸引ノズル30の厚さは、マスク2と基板1とを近接させて露光を行う際、吸引ノズル30が基板1に接触しない様に、マスク2の厚さ以下に抑えられている。なお、本実施の形態では、マスクホルダ20に保持されたマスク2の周囲に、ほぼ同じ大きさの吸引ノズル30が18個設けられているが、吸引ノズル30の大きさ及び数は、マスク2の大きさに応じて適宜決定される。
【0028】
図4において、吸引ノズル30には吸引孔31が設けられており、吸引孔31は、配管32を介して図示しない真空設備へ接続されている。基板1の露光時、基板1の表面に塗布された感光樹脂材料から昇華物が発生して、マスク2と基板1との間に浮遊する。また、塵埃等の異物が、マスク2と基板1との間に浮遊する。吸引ノズル30は、これらの浮遊物を、吸引孔31から吸引する。マスクホルダ20に保持されたマスク2の周囲に設けた吸引ノズル30により、マスク2と基板1との間に浮遊する浮遊物が吸引されて、浮遊物のマスク2への付着が抑制される。特に、基板1に塗布された感光樹脂材料から発生する昇華物が吸引されて、昇華物のマスク2への付着が抑制されるので、マスク2に新たな処理を施すことなく、昇華物によるマスク2の汚れが低減する。
【0029】
以上説明した実施の形態によれば、マスクホルダ20に保持されたマスク2の周囲に吸引ノズル30を設け、吸引ノズル30により、マスク2と基板1との間に浮遊する浮遊物を吸引することにより、マスク2と基板1との間に浮遊する浮遊物がマスク2に付着するのを抑制することができる。特に、基板1に塗布された感光樹脂材料から発生する昇華物がマスク2に付着するのを抑制することができるので、マスク2に新たな処理を施すことなく、昇華物によるマスク2の汚れを低減させることができる。
【0030】
さらに、マスクホルダ20に保持されたマスク2の周囲に、厚さがマスク2の厚さ以下の吸引ノズル30を設けることにより、マスク2と基板1との間に微小なギャップを設けて、マスク2のパターンを基板1へ転写する際、吸引ノズル30が基板1に接触することなく、浮遊物の吸引を行うことができる。
【0031】
なお、本発明の吸引手段は、吸引ノズル30に限らず、例えば、マスク2と基板1との間に浮遊する浮遊物を吸引する吸引孔を、マスクホルダ20の下面に直接設けてもよい。
【0032】
本発明のプロキシミティ露光装置を用いて基板の露光を行い、あるいは、本発明のプロキシミティ露光装置のマスク保護方法を用いてマスクを保護して、基板の露光を行うことにより、マスクと基板との間に浮遊する浮遊物がマスクに付着するのを抑制することができるので、マスクを洗浄する頻度を低下させて、表示用パネル基板の生産性を向上させることができる。
【0033】
例えば、図5は、液晶ディスプレイ装置のTFT基板の製造工程の一例を示すフローチャートである。薄膜形成工程(ステップ101)では、スパッタ法やプラズマ化学気相成長(CVD)法等により、基板上に液晶駆動用の透明電極となる導電体膜や絶縁体膜等の薄膜を形成する。レジスト塗布工程(ステップ102)では、ロール塗布法等により感光樹脂材料(フォトレジスト)を塗布して、薄膜形成工程(ステップ101)で形成した薄膜上にフォトレジスト膜を形成する。露光工程(ステップ103)では、プロキシミティ露光装置や投影露光装置等を用いて、マスクのパターンをフォトレジスト膜に転写する。現像工程(ステップ104)では、シャワー現像法等により現像液をフォトレジスト膜上に供給して、フォトレジスト膜の不要部分を除去する。エッチング工程(ステップ105)では、ウエットエッチングにより、薄膜形成工程(ステップ101)で形成した薄膜の内、フォトレジスト膜でマスクされていない部分を除去する。剥離工程(ステップ106)では、エッチング工程(ステップ105)でのマスクの役目を終えたフォトレジスト膜を、剥離液によって剥離する。これらの各工程の前又は後には、必要に応じて、基板の洗浄/乾燥工程が実施される。これらの工程を数回繰り返して、基板上にTFTアレイが形成される。
【0034】
また、図6は、液晶ディスプレイ装置のカラーフィルタ基板の製造工程の一例を示すフローチャートである。ブラックマトリクス形成工程(ステップ201)では、レジスト塗布、露光、現像、エッチング、剥離等の処理により、基板上にブラックマトリクスを形成する。着色パターン形成工程(ステップ202)では、染色法、顔料分散法、印刷法、電着法等により、基板上に着色パターンを形成する。この工程を、R、G、Bの着色パターンについて繰り返す。保護膜形成工程(ステップ203)では、着色パターンの上に保護膜を形成し、透明電極膜形成工程(ステップ204)では、保護膜の上に透明電極膜を形成する。これらの各工程の前、途中又は後には、必要に応じて、基板の洗浄/乾燥工程が実施される。
【0035】
図5に示したTFT基板の製造工程では、露光工程(ステップ103)において、図6に示したカラーフィルタ基板の製造工程では、ブラックマトリクス形成工程(ステップ201)及び着色パターン形成工程(ステップ202)の露光処理において、本発明のプロキシミティ露光装置又は本発明のプロキシミティ露光装置のマスク保護方法を適用することができる。
【符号の説明】
【0036】
1 基板
2 マスク
3 ベース
4 Xガイド
5 Xステージ
6 Yガイド
7 Yステージ
8 θステージ
9 チャック支持台
10 チャック
20 マスクホルダ
21 負圧ガラス
22 負圧室
23 吸着溝
24,25 エア通路
26 マスク支持部材
30 吸引ノズル
31 吸引孔
32 配管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
感光樹脂材料が塗布された基板を支持するチャックと、パターンが形成されたマスクを保持するマスクホルダとを備え、マスクと基板との間に微小なギャップを設けて、マスクのパターンを基板へ転写するプロキシミティ露光装置において、
前記マスクホルダに保持されたマスクの周囲に設けられ、マスクと基板との間に浮遊する浮遊物を吸引する吸引手段を備えたことを特徴とするプロキシミティ露光装置。
【請求項2】
前記吸引手段は、厚さがマスクの厚さ以下の吸引ノズルを有することを特徴とする請求項1に記載のプロキシミティ露光装置。
【請求項3】
感光樹脂材料が塗布された基板を支持するチャックと、パターンが形成されたマスクを保持するマスクホルダとを備え、マスクと基板との間に微小なギャップを設けて、マスクのパターンを基板へ転写するプロキシミティ露光装置のマスク保護方法であって、
マスクホルダに保持されたマスクの周囲に吸引手段を設け、
吸引手段により、マスクと基板との間に浮遊する浮遊物を吸引することを特徴とするプロキシミティ露光装置のマスク保護方法。
【請求項4】
マスクホルダに保持されたマスクの周囲に、厚さがマスクの厚さ以下の吸引ノズルを設けることを特徴とする請求項3に記載のプロキシミティ露光装置のマスク保護方法。
【請求項5】
請求項1又は請求項2に記載のプロキシミティ露光装置を用いて基板の露光を行うことを特徴とする表示用パネル基板の製造方法。
【請求項6】
請求項3又は請求項4に記載のプロキシミティ露光装置のマスク保護方法を用いてマスクを保護しながら、基板の露光を行うことを特徴とする表示用パネル基板の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−176079(P2010−176079A)
【公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−21500(P2009−21500)
【出願日】平成21年2月2日(2009.2.2)
【出願人】(501387839)株式会社日立ハイテクノロジーズ (4,325)
【Fターム(参考)】