説明

プログラム、情報記憶媒体及びゲームシステム

【課題】ゲームフィールド内でオブジェクトを移動、配置させ、ゲームフィールド内のオブジェクトの配置状況に応じてゲーム演算を行うゲームにおいて、ゲームの操作性に従来にない変化を生じさせる。
【解決手段】ゲームシステムは、オブジェクトをゲームフィールド内に発生させるオブジェクト発生部110、所定のアルゴリズムに基づいてオブジェクトをゲームフィールド内で移動させるオブジェクト移動制御部112、プレーヤの操作入力に基づいてオブジェクトを所定の回転軸を中心に回転させるオブジェクト回転制御部114、オブジェクトの位置に基づいて当該オブジェクトを移動及び回転が不可能なオブジェクトとしてゲームフィールド内に配置するオブジェクト配置部116を有し、オブジェクト回転制御部114は、所定の条件に基づいて回転軸の位置を変化させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、情報記憶媒体およびゲームシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、表示部に表示されたゲームフィールド内でオブジェクトを移動、配置させ、ゲームフィールド内のオブジェクトの配置状況が所定の条件を満たした場合にオブジェクトを消去するゲームが知られている(特許文献1)。このゲームでは、難易度調整のために、オブジェクトの移動速度を変化させることが可能になっている。
【特許文献1】特開平4−54986号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし上記従来技術では、変化するのはオブジェクトの移動速度だけであるため、難易度を調整することはできるもののゲームの操作性に大きな変化を生じさせることはできなかった。本発明の目的は、ゲームフィールド内でオブジェクトを移動、配置させ、ゲームフィールド内のオブジェクトの配置状況に応じてゲーム演算を行うゲームにおいて、ゲームの操作性に従来にない変化を生じさせることができるプログラム、情報記憶媒体及びゲームシステムを実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
(1)本発明は、表示部に表示されたゲームフィールド内で当該表示部に表示されたオブジェクトを移動させ、前記オブジェクトの配置状況に基づいてゲーム処理を行うゲームシステムであって、前記オブジェクトを前記ゲームフィールド内に発生させるオブジェクト発生部、所定のアルゴリズムに基づいて前記オブジェクトを前記ゲームフィールド内で移動させるオブジェクト移動制御部、プレーヤの操作入力に基づいて前記オブジェクトを所定の回転軸を中心に回転させるオブジェクト回転制御部、前記オブジェクトの位置に基づいて当該オブジェクトを移動及び回転が不可能なオブジェクトとして前記ゲームフィールド内に配置するオブジェクト配置部を有し、前記オブジェクト回転制御部は、所定の条件に基づいて前記回転軸の位置を変化させることを特徴とするゲームシステムに関係する。また、本発明は、上記各部としてコンピュータを機能させるプログラムに関係する。また、本発明は、コンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体であって、上記各部としてコンピュータを機能させるプログラムを記憶(記録)した情報記憶媒体に関係する。
【0005】
本発明によれば、オブジェクトの回転軸の位置を変化させることによって、ゲームの操作性に変化を生じさせることができる。このようにゲームの操作性を変化させることによって、プレーヤは従来にはない操作感を楽しむことができる。また、操作性の変化によってゲームの難易度を調整することができる。
【0006】
(2)また、本発明にかかるゲームシステムは、前記回転軸の位置を識別表示させる回転軸識別部を有するようにしてもよい。また本発明にかかるプログラム、情報記憶媒体は、上記回転軸識別部としてコンピュータを機能させるようにしてもよい。
【0007】
このようにすれば、プレーヤは回転軸の位置を把握することができ、回転軸の位置に応じた操作を行うことができる。
【0008】
(3)また、本発明にかかるゲームシステム、プログラム、および情報記憶媒体では、 前記オブジェクト発生部は、複数種類のオブジェクトを発生させ、前記オブジェクト回転制御部は、前記オブジェクトの種類に応じた態様で前記回転軸を変化させるようにしてもよい。
【0009】
このようにすれば、オブジェクトの種類毎に異なる態様で操作性の変化を実現することができる。
【0010】
(4)また、本発明にかかるゲームシステム、プログラム、および情報記憶媒体では、前記オブジェクト回転制御部は、前記ゲームの進行状況に基づいて前記回転軸の位置を変化させるようにしてもよい。
【0011】
このようにすれば、ゲームの進行状況に応じて動的に回転軸の位置を変化させることができる。
【0012】
(5)また、本発明にかかるゲームシステム、プログラム、および情報記憶媒体では、前記オブジェクト回転制御部は、プレーヤの操作入力に基づいて前記回転軸の位置を変化させるようにしてもよい。
【0013】
このようにすれば、プレーヤの操作入力に応じて動的に回転軸の位置を変化させることができる。
【0014】
(6)また、本発明にかかるゲームシステム、プログラム、および情報記憶媒体では、前記オブジェクト回転制御部は、ランダムで前記回転軸の位置を変化させるようにしてもよい。
【0015】
このようにすれば、回転軸の変化が予測不可能になり、プレーヤは難易度の高いゲームを楽しむことができる。
【0016】
(7)また、本発明にかかるゲームシステム、プログラム、および情報記憶媒体では、 前記オブジェクトには複数の回転軸候補が設定されており、前記回転制御部は、前記複数の回転軸候補の中から前記回転軸の位置を選択するようにしてもよい。
【0017】
このようにすれば、予め設定された回転軸候補から回転軸の位置を選択するので、プレーヤは回転軸となる位置をある程度予測することができる。
【0018】
(8)また、本発明にかかるゲームシステム、プログラム、および情報記憶媒体では、前記回転軸候補は、前記オブジェクトの中心または外縁上に設定されているようにしてもよい。
【0019】
このようにすれば、回転軸の位置の変化態様に規則性を持たせることができる。
【0020】
(9)また、本発明にかかるゲームシステム、プログラム、および情報記憶媒体では、 前記オブジェクトは第1の部分オブジェクトと第2の部分オブジェクトを含む複数の部分オブジェクトから構成され、前記回転制御部は、前記第1の部分オブジェクトの中心または外縁上から、前記第2の部分オブジェクトの中心または外縁上に、前記回転軸の位置を変化させるようにしてもよい。
【0021】
このようにすれば、部分オブジェクトを跨いで回転軸が移動することになり、オブジェクトにおける複数の部分オブジェクトの配置に応じて回転軸の位置を変化させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
【0023】
1.構成
図1に本実施形態の画像生成システム(ゲームシステム)の機能ブロック図の例を示す。なお本実施形態の画像生成システムは図1の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
【0024】
操作部140は、プレーヤがプレーヤオブジェクト(移動体オブジェクトの一例、プレーヤが操作するパズルゲームのブロックなど)の操作データを入力するためのものであり、その機能は、レバー、ボタン、ステアリング、マイク、タッチパネル型ディスプレイ、或いは筺体などにより実現できる。
【0025】
表示部150は、本実施形態により生成された画像を出力するものであり、その機能は、CRT、LCD、タッチパネル型ディスプレイ、或いはHMD(ヘッドマウントディスプレイ)などにより実現できる。
【0026】
音出力部160は、本実施形態により生成された音を出力するものであり、その機能は、スピーカ、或いはヘッドフォンなどにより実現できる。
【0027】
通信部170は外部(例えばホスト装置や他の画像生成システム)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。なお本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(データ)は、ホスト装置(サーバー)が有する情報記憶媒体からネットワーク及び通信部170を介して情報記憶媒体190(あるいは記憶部180のメインメモリ)に配信してもよい。このようなホスト装置(サーバー)の情報記憶媒体の使用も本発明の範囲内に含めることができる。
【0028】
記憶部180は、処理部100や通信部170などのワーク領域となるもので、その機能はRAM(メインメモリ)、VRAM(ビデオメモリ)などにより実現できる。
【0029】
情報記憶媒体190(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などにより実現できる。処理部100は、情報記憶媒体190に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。即ち情報記憶媒体190には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)が記憶される。
【0030】
携帯型情報記憶装置192は、プレーヤの個人データやゲームのセーブデータなどが記憶されるものであり、この携帯型情報記憶装置192としては、メモリカードや携帯型ゲーム装置などがある。
【0031】
処理部100(プロセッサ)は、操作部140からの操作データやプログラムなどに基づいて、ゲーム処理、画像生成処理、或いは音生成処理などの処理を行う。ここでゲーム処理としては、ゲーム開始条件が満たされた場合にゲームを開始する処理、ゲームを進行させる処理、キャラクタやマップなどのオブジェクトを配置する処理、オブジェクトを表示する処理、ゲーム結果を演算する処理、或いはゲーム終了条件が満たされた場合にゲームを終了する処理などがある。この処理部100は記憶部180内のメインメモリをワーク領域として各種処理を行う。処理部100の機能は各種プロセッサ(CPU(メインプロセッサ)、GPU(描画プロセッサ)、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
【0032】
処理部100は、オブジェクト発生部110、オブジェクト移動制御部112、オブジェクト回転制御部114、オブジェクト配置部116、回転軸識別部117、音生成部118を含む。なおこれらの一部を省略する構成としてもよい。
【0033】
オブジェクト発生部110は、記憶部180に記憶されているオブジェクトデータに基づいて、ゲームフィールド内にオブジェクトを発生させる。記憶部180には複数のオブジェクトデータが記憶されており、オブジェクト発生部110は記憶部180に記憶されたオブジェクトのうち一つ、あるいは複数を順次発生させる。オブジェクト発生部110はあらかじめ決まった順番でオブジェクトを順次発生させてもよいし、発生させるオブジェクトをランダムに決定してもよい。また、ゲーム状況に基づいて発生させるオブジェクトを決定してもよい。
【0034】
オブジェクト移動制御部112は、オブジェクトの移動演算を行う。すなわち操作部140によりプレーヤが入力した操作データや、プログラム(移動アルゴリズム)に基づいて、オブジェクトをゲームフィールド内で移動させる処理を行う。具体的には、オブジェクトの移動情報(位置、速度、或いは加速度)を、1フレーム(例えば1/30秒)毎に順次求めるシミュレーション処理を行う。なおフレームは、オブジェクトの移動処理(シミュレーション処理)や画像生成処理を行う時間の単位である。記憶部180に複数の移動アルゴリズムが記憶されている場合、オブジェクト移動制御部112は、当該複数の移動アルゴリズムの中から選択した一つの移動アルゴリズムに基づいてオブジェクトを移動させる。オブジェクト移動制御部112は、あらかじめ決まった移動アルゴリズム、またはゲーム状況に基づいて決まる移動アルゴリズムを選択する。
【0035】
オブジェクト回転制御部114は、操作部140によりプレーヤが入力した操作データに基づいてオブジェクトを所与の回転軸を中心に回転させる。ここで、回転軸は、表示スクリーンと平行な面であるゲームフィールド200(図2参照)に垂直になるように設定される。そして、オブジェクト回転制御部114は、所定の条件に基づいて回転軸の位置を変化させる。すなわち、所定の条件が満たされる前に回転軸だった位置とは異なる位置を新たな回転軸として設定する。オブジェクト回転制御部114は、オブジェクトに設定された回転軸周りの角度情報(向き情報)を徐々に変化させることによってオブジェクトを回転させる。あるいはオブジェクト回転制御部114は、記憶部180に記憶された複数種類の向きのオブジェクトのうち、一の向きのオブジェクトから他の向きのオブジェクトへと表示させるオブジェクトを切り替えることによってオブジェクトを回転させてもよい。
【0036】
オブジェクト配置部116は、オブジェクトの位置に基づいて、当該オブジェクトを移動及び回転が不可能なオブジェクトとしてゲームフィールド内に配置する。オブジェクト配置部116は、例えばゲームフィールドにおけるオブジェクトが発生した位置とは反対側の端部または既にゲームフィールドに配置されている他のオブジェクトにオブジェクトが接してから所定時間が経過したときに、当該オブジェクトを移動及び回転が不可能なオブジェクトとして配置する。
【0037】
回転軸識別部117はオブジェクトに設定された回転軸の位置を識別表示させる。回転軸識別部117は、例えば回転軸の位置を他の部分の色や輝度とは異なる色や輝度で表示することによって識別表示を行う。
【0038】
音生成部118は、処理部100で行われる種々の処理の結果に基づいて音処理を行い、BGM、効果音、又は音声などのゲーム音を生成し、音出力部160に出力する。
【0039】
なお、本実施形態の画像生成システムは、1人のプレーヤのみがプレイできるシングルプレーヤモード専用のシステムにしてもよいし、複数のプレーヤがプレイできるマルチプレーヤモードも備えるシステムにしてもよい。また複数のプレーヤがプレイする場合に、これらの複数のプレーヤに提供するゲーム画像やゲーム音を、1つの端末を用いて生成してもよいし、ネットワーク(伝送ライン、通信回線)などで接続された複数の端末(ゲーム機、携帯電話)を用いて分散処理により生成してもよい。
【0040】
2.本実施形態の手法
2−1.ゲームの流れ
図2は、本実施形態で実現されるパズルゲームの表示画面の一例を示す図である。図2に示す通り、表示画面にはゲームフィールド200、NEXT欄202、データ表示欄204が表示されている。
【0041】
ゲームフィールド200には、3つの正方形状のブロック(部分オブジェクトの一例)から構成されるオブジェクトOB1が表示されている。このオブジェクトOB1は、ゲームフィールドの上部に発生し、所定の速度でゲームフィールド200の下方に自動的に移動(落下)する。プレーヤは、移動中のオブジェクトOB1を、操作部140からの操作入力により回転させることができる。
【0042】
ゲームフィールド200の下部には、多数のブロックが配置されている。オブジェクトOB1がゲームフィールド200の下端、あるいはゲームフィールドに配置されている他のブロックに接して所定時間が経過すると、オブジェクトOB1は移動及び回転が不可能なオブジェクトとしてゲームフィールド内に配置される。ゲームフィールドの下部に配置されているブロックは、このようにして配置されたオブジェクトである。
【0043】
オブジェクトOB1を構成する各ブロックにはそれぞれ属性が設定されている。属性の違いは例えば色の違いで表される。そして、ゲームフィールド200に配置されたブロックの属性と配置状況に基づいて、ブロックが消去される。例えば、同じ属性のブロックが所定数隣接して配置された場合に、当該隣接するブロックが消去される。また、同じ属性のブロックが横一列に(ゲームフィールド200の左端から右端まで)並んだときに、当該ブロックを消去するようにしてもよい。そして、上下で隣接する2つのブロックのうち、下側のブロックが消去された場合、上側のブロックは下側のブロックが消去されたことによってできた隙間を埋めるように落下する。
【0044】
オブジェクトOB1がゲームフィールド200に配置されると、次のオブジェクトがゲームフィールド200の上部に発生する。このように、本実施形態のゲームでは次々にオブジェクトが発生するため、ブロックを消去させない限りゲームフィールド内にブロックが積み上がっていくこととなる。そして、ブロックがゲームフィールド200の上端まで配置され、ゲームフィールド200上に新たなオブジェクトを発生させることができない状態になるとゲームオーバーとなる。従って、オブジェクトを配置させる際に隙間ができてしまうと、ブロックが早く上部まで達してしまうため、プレーヤはできるだけ空間を作らないようにオブジェクトを配置させる必要がある。
【0045】
NEXT欄202には、現在ゲームフィールドを移動しているオブジェクトOB1が配置された後、次に発生するオブジェクトと、さらにその次に発生するオブジェクトが表示される。プレーヤは、NEXT欄202を見ることによって、次回以降に発生するオブジェクトの種類(形状、ブロックの属性)を考慮に入れながら、現在移動しているオブジェクトOB1の配置させ方を決定することができる。
【0046】
データ表示欄204には、SCORE、LEVEL、TIMEが表示される。ブロックが消去されると、消去されたブロックの数に応じてSCOREが加算される。そして、SCOREが所定値に達すると、LEVELが上昇する。本実施形態では、LEVELが上昇するほどゲームの難易度が高くなるように調整が行われる。これによって、プレーヤのゲームへの挑戦意欲を増すことができる。難易度調整は、例えば、オブジェクトの移動速度を上げたり、後述するようにオブジェクトの回転軸を変化させることによって行われる。TIMEは、ゲームが開始されてからの経過時間を示す。
【0047】
2−2.回転軸の変化
本実施形態では、オブジェクトの回転軸を変化させることによって、プレーヤに従来にないゲームの操作性を体験させるとともに、ゲームの難易度の調整を実現している。
【0048】
図3は、オブジェクトの回転軸について説明するための図である。図3を用いて、異なる2つの回転軸でL字型のオブジェクトを回転させる場合について説明する。
【0049】
図3(A)は、L字型のオブジェクトを構成する3つのブロックのうち、中央のブロックb0の中心を回転軸とした場合のオブジェクトの回転を示す。この場合、オブジェクトの移動中に、プレーヤがAボタンを押すと、オブジェクトはブロックb0の中心を軸として90度右に回転する。また、プレーヤがBボタンを押すと、オブジェクトはブロックb0の中心を軸として90度左に回転する。
【0050】
図3(B)は、L字型オブジェクトを構成する3つのブロックの角が接する点p0を回転軸とした場合のオブジェクトの回転を示す。この場合、オブジェクトの移動中に、プレーヤがAボタンを押すと、オブジェクトは点p0を中心として90度右に回転する。また、プレーヤがBボタンを押すと、オブジェクトは点p0を中心として90度左に回転する。
【0051】
このように、本実施形態のパズルゲームでは、オブジェクト上にブロックb0の中心と点p0という2つの点が回転軸候補として設定され、当該2つの回転軸候補から回転軸の位置が決定される。図3(A)に示す回転と図3(B)に示す回転を比較すると次のことが言える。すなわち、図3(A)に示す回転では、オブジェクトが304の向きから306の向きに回転する際に、オブジェクトの下端の位置がブロック一つ分下がる。これに対して、図3(B)に示す回転では、312〜318の4つの向きにおいて、オブジェクトの下端の位置は同じになる。
【0052】
本実施形態のパズルゲームでは、オブジェクトの下側の辺がゲームフィールド200またはゲームフィールド200に配置されたブロックに接すると、当該オブジェクトが移動及び回転が不可能なオブジェクトとして配置される。図3(A)に示すように、オブジェクトの下端の位置が回転によって変化する場合、回転させることによってオブジェクトの下側の辺がゲームフィールド200またはゲームフィールド200に配置されたブロックに接するタイミングが変化する。従って、プレーヤは回転後のオブジェクトの下端の位置を考慮しながら回転操作を行わなければならない。一方、図3(B)に示すように、オブジェクトの下端の位置が回転によって変化しない場合は、プレーヤはそのような考慮をする必要がない。従って、図3(A)に示す回転と図3(B)に示す回転では、図3(A)に示す回転の方がゲームの難易度が高くなる。
【0053】
回転軸を変化させることによって、回転操作の可否が変化する場合もある。本実施形態のゲームでは、回転後のオブジェクトを構成するブロックの少なくとも一つの位置がゲームフィールド200の外に出てしまう場合、あるいはゲームフィールド200に配置されたブロックと重なる場合には、回転操作を行うことができないようにしているためである。図4を用いてこのことを説明する。
【0054】
図4(A)は、中央のブロックb0の中心が回転軸であるL字型のオブジェクトOB1がゲームフィールド200の下端まで移動した時点の画面である。ブロック群BLは、ゲームフィールド200に既に配置されているブロックである。なお、本実施形態ではオブジェクトがゲームフィールドの下端に接してから所定時間が経過したときに、当該オブジェクトが移動及び回転が不可能なオブジェクトとして配置されるが、図4(A)に示す時点では、まだ当該所定時間が経過していないとする。
【0055】
図4(A)に示す状況では、所定時間経過前であるにも関わらず、プレーヤはオブジェクトOB1を回転させることはできない。オブジェクトOB1が右回転した場合は、図3(A)の306の向きとなり、回転後のオブジェクトOB1を構成する下端のブロックがゲームフィールド200の外に位置することになり、左回転した場合は、図3(A)の302の向きとなり、回転後のオブジェクトOB1を構成する左端のブロックがゲームフィールド200の外に位置することになるからである。従って、この場合はオブジェクトOB1は移動も回転もできないまま所定時間が経過し、図4(A)に示す向きでゲームフィールド200に配置されることとなる。その結果、ゲームフィールド内には隙間SPが生じる。このような隙間には上から落下してくるオブジェクトを直接配置させることができないので、このような隙間を発生させてしまうとプレーヤにとっては不利になる。
【0056】
一方、図4(B)では、オブジェクトOB1の回転軸がオブジェクトOB1を構成する3つのブロックの角が接する点p0に設定されている。図4(B)と図4(A)の違いはオブジェクトOB1の回転軸の位置のみであり、オブジェクトOB1やブロックBLの配置位置は同じである。この場合、プレーヤは図4(B)に示す状態からさらにオブジェクトOB1を回転させることができる。図3(B)に示すように、オブジェクトOB1を右回転させた場合(図3(B)の316の向き)も左回転させた場合(図3(B)の312の向き)も、回転後のオブジェクトを構成するブロックのいずれもゲームフィールドの外に位置することにならず、またゲームフィールドに配置されたブロックBLと重なることもないからである。図4(C)は、図4(B)に示す状態から、点p0を回転軸としてオブジェクトOB1を右回転させたときの画面を示す図である。このように、プレーヤは図4(B)に示す状態からオブジェクトOB1を回転させることができる。そして、プレーヤは、図4(C)に示す状態から、さらにオブジェクトOB1を右方向に移動させ、図4(D)に示す状態でオブジェクトOB1を配置させることができる。このようにすれば、図4(A)の状態でオブジェクトOB1が配置された場合に生じるような隙間SPは生じない。
【0057】
このように、回転が図3(A)に示すものである場合は、回転が図3(B)に示す場合と比較して隙間が生じやすくなり、ゲームの難易度が高くなる。そして、本実施形態では、所定の条件に基づいて回転軸を変化させることにより、ゲームの難易度を変化させている。すなわち、ゲーム開始時は回転が図3(B)に示すものに設定され、データ表示欄204に表示されるLEVELが所定の値に達すると、回転を図3(A)に示すものへと変化させることによって、難易度を上昇させている。
【0058】
また、本実施形態では、オブジェクトの回転軸の位置がプレーヤによって把握できるように識別表示される。具体的には、図3に示すように回転軸上に円形の表示がされる。このようにすれば、プレーヤは回転軸の位置を把握することができ、回転軸の位置に応じた操作を行うことができる。識別表示の方法は図3に示すものに限られず、様々な方法が可能である。例えば、図3(A)のように回転軸がブロックの中心である場合、回転軸のあるブロックが他のブロックとは異なる色、輝度、透明度で表示されるようにしてもよい。
【0059】
2−3.ブロックの種類に応じた回転軸の変化
これまではL字型のオブジェクトの回転軸の変化を説明したが、本実施形態のパズルゲームではL字型以外の形状のオブジェクトも発生する。そして、オブジェクトの形状が異なると回転軸の変化の態様もL字型のオブジェクトの場合とは異なる。
【0060】
図5は、直線状のオブジェクトOB2の回転軸の変化を説明するための図である。図5(A)に示すように、回転軸変化前のオブジェクトOB2では、直線状に並んだ3つのブロックのうち、中央のブロックb1の中心が回転軸となっている。この場合、回転によってオブジェクトOB2の下端の位置は変わらない。一方、図5(B)に示すように、回転軸変化後のオブジェクトOB2では、直線状に並んだ3つのブロックのうち端のブロックb2の中心が回転軸となっている。この場合、回転によってオブジェクトOB2の下端の位置が変わるため、図5(A)示すように回転軸が設定されたオブジェクトOB2の操作よりも、図5(B)に示すように回転軸が設定されたオブジェクトOB2の操作の方が難易度が高くなる。
【0061】
L字型のオブジェクトの場合、回転前後でオブジェクトの下端の位置を変化させないためには、図3(B)に示すように、オブジェクトを構成する3つのブロックの角が交差する点p0を回転軸とする必要があった。しかし、図5に示すような直線状のオブジェクトの場合は、回転軸のあるブロックを変化させることにより、回転前後でオブジェクトの下端の位置を変化させない回転を実現することができる。
【0062】
このように、本実施形態ではオブジェクトの種類に応じて回転軸の変化の態様が異なるようにしている。これにより、プレーヤはオブジェクトの種類を見ることによって回転軸の変化の態様を判断することができる。
【0063】
3.本実施形態の処理の流れ
図6は、本実施形態の処理の流れを示すフローチャートである。
【0064】
ゲームシステムはまず、ゲームフィールド200内に、所与の回転軸が設定されたオブジェクトを発生させる(ステップS602)。そして、発生させたオブジェクトを所与のアルゴリズムで移動させる(ステップS604)。
【0065】
次に、ゲームシステムは、所定の条件が満たされたか否かを判定する(ステップS606)。所定の条件とは、例えばゲームのLEVELが所定値に達したことである。ゲームが所定の条件を満たしたと判定した場合(ステップS606:Y)、ゲームシステムはオブジェクトの種類に従った態様で回転軸を変化させる(ステップS608)。
【0066】
次に、ゲームシステムは、操作部140から回転操作があったか否かを判定する(ステップS610)。回転操作があったと判定した場合(ステップS610:Y)、ゲームシステムは回転軸を中心にオブジェクトを回転させる(ステップS612)。
【0067】
4.変形例
4−1.回転軸を変化させるための所定の条件
上記実施形態では、回転軸を変化させるための所定の条件としてLEVEL(ゲームの進行状況の一例)が所定値に達したことを例に説明したが、所定の条件はこれに限られず、以下のような条件を用いることも可能である。
【0068】
4−1−1.SCORE(得点)
上記実施形態では、SCOREに基づいてLEVELが上がり、そのLEVELを所定の条件として用いる例を説明したが、SCORE自体(ゲームの進行状況の一例)を所定の条件として用いてもよい。このようにすれば、SCOREとLEVELという2つのパラメータを用いることなく、1つのパラメータのみに基づいて回転軸を変化させることができる。
【0069】
4−1−2.ランダム
SCOREやLEVELに基づくことなく、ランダムなタイミングで回転軸を変化させてもよい。このようにすれば、プレーヤは難易度の高いゲームを楽しむことができる。
【0070】
4−1−3.ステージ
プレーするステージ(ゲームの進行状況の一例)に応じて回転軸を変化させてもよい。このようにすれば、ステージの難易度を回転軸の変化の態様によって調整することができる。ステージの切り替えは、あるゲームをクリアした後、あるいはあるゲームがゲームオーバーになった後、新たにゲームを始める場合に行われる。このステージ切り替えのタイミングで、回転軸が変化させられる。
【0071】
4−1−4.ゲームアイテム
ゲーム内で獲得できるゲームアイテムを使用(ゲームの進行状況およびプレーヤの操作入力の少なくとも一方の一例)することで、回転軸を変化させてもよい。このようなゲームアイテムは、ゲーム開始時に所定個数与えられるようにしてもよいし、ゲームプレーの結果に応じて与えられるようにしてもよい。
【0072】
4−1−5.対戦ゲームの場合
上記実施形態では、1人のプレーヤのみでゲームを行うシングルモードの例を説明したが、本実施形態のパズルゲームは対戦相手(他のプレーヤあるいはCPUプレーヤ)と対戦を行う対戦モードでのゲームも可能である。対戦モードには、対戦相手とSCOREを競うモードや、対戦相手より先にゲームオーバーになると負けとなるモードなどがある。このような対戦モードにおいては、プレーヤが所定の条件を満たした場合に、対戦相手の操作するオブジェクトの回転軸を変化させてもよい。また、逆に対戦相手のゲーム状況が所定の条件を満たした場合に、プレーヤの操作するオブジェクトの回転軸を変化させてもよい。例えば、プレーヤのSCOREやLEVELが所定値に達した場合(ゲームの進行状況の一例)や、プレーヤがゲームアイテムを使用(ゲームの進行状況およびプレーヤの操作入力の少なくとも一方の一例)した場合に、対戦相手の操作するオブジェクトの回転軸を変化させる。このようにすれば、回転軸を変化させることにより対戦相手のゲームの難易度を変化させることができ、対戦ゲームにおいて対戦相手のゲームに影響を与えるという要素を導入することができる。
【0073】
4−1−6.回転方向
オブジェクトの回転方向に基づいて回転軸を変化させてもよい。図7は、回転方向に基づく回転軸の変化を説明するための図である。図7に示すように、オブジェクトが702の向きから704の向きに回転する場合、及び706の向きから708の向きに回転する場合は、中央のブロックb3が回転軸となっている。一方、オブジェクトが704の向きから706の向きに回転する場合、及び708の向きから702の向きに回転する場合は、点p3が回転軸となっている。このようにすることにより、オブジェクトの下端の位置が回転によって変化しないようにすることができる。尚、この場合には、ゲームの進行状況およびプレーヤの操作入力の少なくとも一方に基づいてオブジェクトの回転方向を変化させることができる。
【0074】
4−1−7.操作入力
操作部140によるプレーヤの操作入力に基づいて回転軸を変化させてもよい。例えばプレーヤが回転軸を変化させるための所与の入力ボタンを一回押す度に回転軸の位置が変化するようにしてもよい。また、オブジェクトを回転させるための所与の入力ボタン(以下回転ボタン)と、他のボタンを同時に押すことで回転軸を変化させてもよい。例えば操作部140が方向入力ボタンを備えている場合において、上方向の入力をしながら回転ボタンを押した場合は図3(A)に示すようにブロックb0を回転軸としてオブジェクトが回転し、下方向の入力をしながら回転ボタンを押した場合は図3(B)に示すように点pを回転軸としてオブジェクトが回転するようにしてもよい。このようにすれば、プレーヤはゲームの状況を見ながらプレーヤの意図するタイミングで回転軸を変化させることができる。
【0075】
4−1−8.移動アルゴリズム
上記実施形態では、プレーヤが操作入力を行わない場合は移動アルゴリズムによってオブジェクトが一定の速度で上から下に移動する例を説明した。しかし、移動アルゴリズムは一定である必要はなく、ゲームの進行状況およびプレーヤの操作入力の少なくとも一方によって変化してもよい。そして、移動アルゴリズムの変化に応じて、回転軸を変化させてもよい。例えば移動アルゴリズムによるオブジェクトの移動速度が上がった場合に、回転軸を変化させてもよい。この場合、移動速度が上がったときに回転軸を図3(A)に示すものから図3(B)に示すものに変化させれば、移動速度が上がったことによる難易度の上昇を緩和する効果が得られる。一方、移動アルゴリズムによるオブジェクト移動速度が上がったときに、回転軸を図3(B)に示すものから図3(A)に示すものに変化させれば、移動速度が上がったことによる難易度の変化をさらに増幅することができる。
【0076】
また、上記実施形態において、ゲームの演出として、所与の条件を満たした場合にゲームフィールド200が180度回転し、移動アルゴリズムによるオブジェクトの移動が下から上の方向になるようにすることも可能である。また、同様にゲームフィールド200が左右に90度回転し、移動アルゴリズムによるオブジェクトの移動が左右方向になるようにすることも可能である。これらの場合に、移動アルゴリズムによるオブジェクトの移動方向に合わせて回転軸を変化させてもよい。例えば、図7に示す回転では、オブジェクトの上下端の位置は回転によって変化しないが、左右端の位置は変化する。移動アルゴリズムによるオブジェクトの移動方向が上下方向の場合は、図7に示す回転がプレーヤに有利になるが、オブジェクトの移動方向が左右方向だった場合はプレーヤの有利とはならない。回転が図7に示すものであるときに、ゲーム演出によってゲームフィールド200が左右のどちらかに90度傾いた場合、ゲームの難易度を一定に保とうとすれば、左右端の位置が回転によって変化しないように回転軸を変化させる必要がある。
【0077】
4−1−9.オブジェクトの位置
ゲームフィールド200内のオブジェクトの位置(ゲームの進行状況の一例)に応じて回転軸を変化させてもよい。例えば、オブジェクトとゲームフィールド200の下端との距離が所与の距離以下になった場合に、オブジェクトの回転を図3(A)に示すものから図3(B)に示すものへと変化させてもよい。本実施形態のゲームでは、オブジェクトがゲームフィールド200の下端に接してから所定時間が経過すると、当該オブジェクトはゲームフィールド200に移動及び回転が不可能なオブジェクトとして配置される。従って、オブジェクトとゲームフィールド200の下端の距離が遠い場合には、回転によってオブジェクトの下端の位置が変化してしまってもゲームプレイに大きな影響はないが、オブジェクトとゲームフィールド200の下端の距離が近い場合には大きな影響がある。そこで、オブジェクトとゲームフィールド200の下端の位置が近い場合に回転を図3(B)に示すものとすることによって、難易度を低く調整することができる。また、オブジェクトとゲームフィールド200に配置されたブロックとの距離に基づいて回転を変化させるようにしても同様の効果が得られる。
【0078】
4−1−10.時間
ゲーム開始からの経過時間(ゲームの進行状況の一例)に基づいて回転軸を変化させてもよい。このようにすれば長時間プレーするプレーヤが同じ操作性のゲームをプレーし続けるのに飽きてしまうことを防ぐことができる。
【0079】
4−1−11.上記の組み合わせ
上記変形例を組み合わせることも可能である。例えば、SCOREが所定値に達した場合にランダムで回転軸を変化させてもよい。
【0080】
4−2.回転軸の位置
オブジェクトに設定される回転軸の位置は、上記実施形態で説明した例に限定されず、様々な変形例が可能である。
【0081】
例えば、オブジェクトを構成する複数のブロックのうち所定のブロックを、そのブロック上に回転軸が設定されないブロック(非軸ブロック)とすることができる。例えばランダムで回転軸が変化するようにした場合でも、非軸ブロック上の位置は決して回転軸とはならないようにする。さらに、非軸ブロックを識別表示するようにしてもよい。
【0082】
また、回転軸をオブジェクトの外部に設定してもよい。図8はオブジェクトの外部に回転軸が設定される場合を説明するための図である。図8に示すとおり、オブジェクトの外部に回転軸が設定された場合、回転によってオブジェクトの位置が大きく変わることになる。これにより、プレーヤは従来にないオブジェクトの操作性を体験することができる。またオブジェクトの内部に回転軸が設定される場合に比べて高い難易度のゲームを実現することができる。
【0083】
4−3.識別表示
上記実施形態では、回転軸の位置を常に識別表示する例について説明したが、所定の条件が満たされた場合に回転軸の位置が識別表示されるようにしてもよい。例えば、回転軸の位置が変化した場合に、回転軸の位置が識別表示されるようにしてもよい。このようにすれば、プレーヤは変化後の回転軸の位置を把握することができる。また、プレーヤの入力に基づいて回転軸の位置が識別表示されるようにしてもよい。このようにすれば、プレーヤが望むタイミングで回転軸の位置を確認することができる。
【0084】
また、複数の回転軸候補が識別表示されるようにしてもよい。このようにすれば、プレーヤは回転軸となる可能性のある位置を把握することができる。さらに、識別表示された回転軸候補の中からプレーヤが操作によって回転軸となる位置を選択できるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】本実施形態のゲームシステムの機能ブロック図。
【図2】本実施形態のゲーム画面を説明する図。
【図3】本実施形態のオブジェクトの回転軸を説明する図。
【図4】本実施形態のゲーム画面を説明する図。
【図5】本実施形態のオブジェクトの回転軸を説明する図。
【図6】本実施形態の処理の流れを示すフローチャート。
【図7】本実施形態のオブジェクトの回転軸を説明する図。
【図8】本実施形態のオブジェクトの回転軸を説明する図。
【符号の説明】
【0086】
100 処理部、110 オブジェクト発生部、112 オブジェクト移動制御部、
114 オブジェクト回転制御部、116 オブジェクト配置部、117 回転軸識別部、
118 音生成部、
140 操作部、150 表示部、160 音出力部、170 通信部、
180 記憶部、190 情報記憶媒体、192 携帯型情報記憶装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部に表示されたゲームフィールド内でオブジェクトを移動、配置させ、前記オブジェクトの配置状況に基づいてゲーム演算を行うプログラムであって、
コンピュータを、
前記オブジェクトを前記ゲームフィールド内に発生させるオブジェクト発生部、
所定のアルゴリズムに基づいて前記オブジェクトを前記ゲームフィールド内で移動させるオブジェクト移動制御部、
プレーヤの操作入力に基づいて前記オブジェクトを所与の回転軸を中心に回転させるオブジェクト回転制御部、
前記オブジェクトの位置に基づいて当該オブジェクトを移動及び回転が不可能なオブジェクトとして前記ゲームフィールド内に配置するオブジェクト配置部、
として機能させ、
前記オブジェクト回転制御部は、所定の条件に基づいて前記回転軸の位置を変化させることを特徴とするプログラム。
【請求項2】
前記回転軸の位置を識別表示させる回転軸識別部としてコンピュータをさらに機能させることを特徴とする請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記オブジェクト発生部は、複数種類のオブジェクトを発生させ、
前記オブジェクト回転制御部は、前記オブジェクトの種類に応じた態様で前記回転軸の位置を変化させることを特徴とする請求項1または2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記オブジェクト回転制御部は、前記ゲームの進行状況に基づいて前記回転軸の位置を変化させることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のプログラム。
【請求項5】
前記オブジェクト回転制御部は、プレーヤの操作入力に基づいて前記回転軸の位置を変化させることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のプログラム。
【請求項6】
前記オブジェクト回転制御部は、ランダムで回転軸の位置を変化させることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のプログラム。
【請求項7】
前記オブジェクトには複数の回転軸候補が設定されており、
前記回転制御部は、前記複数の回転軸候補の中から前記回転軸の位置を選択することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のプログラム。
【請求項8】
前記回転軸候補は、前記オブジェクトの中心または外縁上に設定されていることを特徴とする請求項7に記載のプログラム。
【請求項9】
前記オブジェクトは第1の部分オブジェクトと第2の部分オブジェクトを含む複数の部分オブジェクトから構成され、
前記回転制御部は、前記第1の部分オブジェクトの中心または外縁上から、前記第2の部分オブジェクトの中心または外縁上に、前記回転軸の位置を変化させることを特徴とする請求項8に記載のプログラム。
【請求項10】
コンピュータにより読み取り可能な情報記憶媒体であって、請求項1〜9のいずれかに記載のプログラムを記憶していることを特徴とする情報記憶媒体。
【請求項11】
表示部に表示されたゲームフィールド内で当該表示部に表示されたオブジェクトを移動させ、前記オブジェクトの配置状況に基づいてゲーム処理を行うゲームシステムであって、
前記オブジェクトを前記ゲームフィールド内に発生させるオブジェクト発生部、
所定のアルゴリズムに基づいて前記オブジェクトを前記ゲームフィールド内で移動させるオブジェクト移動制御部、
プレーヤの操作入力に基づいて前記オブジェクトを所定の回転軸を中心に回転させるオブジェクト回転制御部、
前記オブジェクトの位置に基づいて当該オブジェクトを移動及び回転が不可能なオブジェクトとして前記ゲームフィールド内に配置するオブジェクト配置部を有し、
前記オブジェクト回転制御部は、所定の条件に基づいて前記回転軸の位置を変化させることを特徴とするゲームシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−88664(P2010−88664A)
【公開日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−261842(P2008−261842)
【出願日】平成20年10月8日(2008.10.8)
【出願人】(000134855)株式会社バンダイナムコゲームス (1,157)
【Fターム(参考)】