説明

プロセス一覧表示装置

【課題】プロセス一覧を表示する際、OSに依存した項目しか表示できないという課題を解決する。
【解決手段】プログラム1から、プログラム作成者によって設定されている付加表示情報を含んだプロセス生成要求が出力されると、プロセス生成部2は、プログラム1に対応したプロセスを生成すると共に、プロセスIDと上記付加表示情報とを紐付けて記憶部4に記録する。プロセス一覧表示部5は、プロセス一覧表示コマンドに応答して、起動中のプロセスそれぞれについて、プロセスIDと、OS3によって予め定められている項目の内容とを含んだプロセス付随情報を生成する。更に、生成したプロセス付随情報毎に、それに含まれているプロセスIDと関連する付加表示情報を記憶部4から検索し、プロセス付随情報と検索した付加表示情報とを含んだ表示用データを作成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータ上で起動されているプロセスの一覧を表示するプロセス一覧表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
Linux,WindowsといったマルチタスクOS(マルチタスクオペレーティングシステム)では、ユーザからの要求に応じて起動中のプロセスの一覧(プロセス一覧)を表示するということが行われている(例えば、特許文献1参照)。プロセス一覧における表示項目は、使用するOSに依存している。例えば、Windowsでは、プロセスを識別するためのプロセスID、起動ユーザを識別するためのユーザID、プロセスの状態、CPU時間、メモリ使用量、実行形式ファイル名を示すイメージ名などとなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−259036号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
プロセス一覧を表示することにより、ユーザは、例えば、目的とするプロセスのCPU時間やメモリ使用量を認識したり、負荷の大きいプロセスを認識したりすることが可能になる。
【0005】
しかし、特許文献1に記載されている技術では、プロセス一覧を表示する際、OSに依存する項目しか表示できないという課題がある。
【0006】
そこで、本発明の目的は、プロセス一覧を表示する際、OSに依存した項目しか表示できないという課題を解決したプロセス一覧表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明にかかる第1のプロセス一覧表示装置は、
付加表示情報記憶部と、
プログラムからのプロセス生成要求であって、プログラム作成者によって前記プログラムに設定された付加表示情報を含んだプロセス生成要求に応答して、前記プログラムに対応するプロセスを生成すると共に、該生成したプロセスの識別情報と前記付加表示情報とを関連付けて前記付加表示情報記憶部に記録するプロセス生成部と、
プロセス一覧表示要求に応答して、起動中のプロセス毎に、そのプロセスの識別情報と、そのプロセスに関連する、オペレーティングシステムによって予め定められている項目の内容とを含んだプロセス付随情報を生成すると共に、該生成したプロセス付随情報それぞれについて、そのプロセス付随情報と、前記付加表示情報記憶部に記録されている付加表示情報の内の、前記プロセス付随情報に含まれている識別情報と関連付けて記録されている付加表示情報とを含んだ表示用データを生成するプロセス一覧表示部とを備える。
【0008】
本発明にかかるプロセス一覧表示方法は、
付加表示情報記憶部と、プロセス生成部と、プロセス一覧表示部とを備えたコンピュータが実行するプロセス一覧表示方法であって、
前記プロセス生成部が、プログラムからのプロセス生成要求であって、プログラム作成者によって前記プログラムに設定された付加表示情報を含んだプロセス生成要求に応答して、前記プログラムに対応するプロセスを生成すると共に、該生成したプロセスの識別情報と前記付加表示情報とを関連付けて前記付加表示情報記憶部に記録し、
前記プロセス一覧表示部が、プロセス一覧表示要求に応答して、起動中のプロセス毎に、そのプロセスの識別情報と、そのプロセスに関連する、オペレーティングシステムによって予め定められている項目の内容とを含んだプロセス付随情報を生成すると共に、該生成したプロセス付随情報それぞれについて、そのプロセス付随情報と、前記付加表示情報記憶部に記録されている付加表示情報の内の、前記プロセス付随情報に含まれている識別情報と関連付けて記録されている付加表示情報とを含んだ表示用データを生成する。
【0009】
本発明にかかるプログラムは、
付加表示情報記憶部を備えたコンピュータをプロセス一覧表示装置として機能させるためのプログラムであって、
前記コンピュータを、
プログラムからのプロセス生成要求であって、プログラム作成者によって前記プログラムに設定された付加表示情報を含んだプロセス生成要求に応答して、前記プログラムに対応するプロセスを生成すると共に、該生成したプロセスの識別情報と前記付加表示情報とを関連付けて前記付加表示情報記憶部に記録するプロセス生成部、
プロセス一覧表示要求に応答して、起動中のプロセス毎に、そのプロセスの識別情報と、そのプロセスに関連する、オペレーティングシステムによって予め定められている項目の内容とを含んだプロセス付随情報を生成すると共に、該生成したプロセス付随情報それぞれについて、そのプロセス付随情報と、前記付加表示情報記憶部に記録されている付加表示情報の内の、前記プロセス付随情報に含まれている識別情報と関連付けて記録されている付加表示情報とを含んだ表示用データを生成するプロセス一覧表示部として機能させる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、プロセス一覧を表示する際、オペレーティングシステムに依存した項目だけでなく、プログラム作成者がプログラムに設定した付加表示情報も表示することが可能になるという効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の第1の実施の形態の構成例を示すブロック図である。
【図2】付加表示情報記憶部4の内容例を示す図である。
【図3】第1の実施の形態におけるプロセス生成時の処理例を示すフローチャートである。
【図4】第1の実施の形態におけるプロセス一覧表示時の処理例を示すフローチャートである。
【図5】プロセス一覧の表示例を示す図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態の構成例を示すブロック図である。
【図7】第2の実施の形態におけるプロセス消滅時の処理例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0013】
[本発明の第1の実施の形態]
先ず、本発明の第1の実施の形態について説明する。本実施の形態は、本発明を携帯電話端末装置に実装した場合である。
【0014】
図1を参照すると、本発明の第1の実施の形態にかかる携帯電話端末装置100は、プログラム1と、プロセス生成部2と、オペレーティングシステム(OS)3と、付加表示情報記憶部4と、プロセス一覧表示部5とを備えている。また、携帯電話端末装置100には、コマンド入力およびプロセス一覧の表示のために外部PC(パーソナルコンピュータ)200が接続されている。
【0015】
プロセス生成部2は、プログラム1から付加表示情報を含んだプロセス生成要求が送られてくると、プログラム1に対応するプロセスを生成すると共に、生成したプロセスのプロセスIDと上記付加表示情報とを紐付けて付加表示情報記憶部4に記録する機能を有する。尚、付加表示情報は、予め定められている項目(プロセスID、状態、メモリ使用量など)に加えてプロセス一覧に表示される情報である。プログラム作成者が、プログラム作成時にプロセス一覧に表示させたい任意の情報(例えば、プロセスの種類を示す情報など)をプログラムに組み込んでおくことにより、プロセス一覧の表示時、予め定められている項目に加えて、付加表示情報も表示させることができる。
【0016】
このような機能を有するプロセス生成部2は、プロセス生成要求手段21と、既存のオペレーティングシステム3が備えているプロセス生成手段22とから構成される。
【0017】
プロセス生成要求手段21は、プログラム1から付加表示情報を含んだプロセス生成要求が送られてきたとき、プロセス生成手段22に対してプログラム1に対応するプロセスの生成を要求する機能や、この要求に応答してプロセス生成手段22からプロセスIDが返却されたとき、このプロセスIDと上記付加表示情報とを紐付けて付加表示情報記憶部4に記録する機能を有する。尚、本実施の形態では、付加表示情報は、プロセス生成要求時に、プログラム1からプロセス生成要求手段21に引き渡す引数としてプログラム1中に設定されている。
【0018】
プロセス生成手段22は、プロセス生成要求手段21からの要求に従ってプログラム1に対応するプロセスを生成すると共に、このプロセスを一意に識別するプロセスIDをプロセス生成要求手段21に返却する機能を有する。
【0019】
尚、プログラム1は、スレッド(プログラムの最小実行単位)の生成時にも、付加表示情報(例えば、スレッドの種類を示す情報など)を含んだスレッド生成要求をプロセス生成要求手段21に対して出力する。プロセス生成要求手段21は、プログラム1からスレッド生成要求が送られてくると、プロセス生成手段22に対してスレッドの生成を要求し、この要求に応答してプロセス生成手段22からプロセスIDが返却されると、返却されたプロセスIDと上記付加表示情報とを紐付けて付加表示情報記憶部4に記録する。また、プロセス生成手段22は、プロセス生成要求手段21からスレッドの生成が要求されると、スレッドを生成し、そのスレッドを識別するためのプロセスIDをプロセス生成要求手段21に返却する。
【0020】
図2は、付加表示情報記憶部4の内容例を示す図である。同図の例では、プロセスID「97,98,99,…,112」に紐付けて付加表示情報「電卓プロセス、メーラースレッド、メーラーコントロールスレッド、…、サーチスレッド」が記録されている。
【0021】
プロセス一覧表示部5は、外部PC200からプロセス一覧表示コマンドが入力されたとき、起動中のプロセス(スレッドも含む)毎に、そのプロセスのプロセスIDと、そのプロセスに関連する、OS3に依存した予め定められている項目(状態、CPU時間、メモリ使用量など)の内容とを含んだプロセス付随情報を生成する機能や、生成したプロセス付随情報それぞれについて、そのプロセス付随情報と、付加表示情報記憶部4に記録されている付加表示情報の内の、上記プロセス付随情報中のプロセスIDと関連付けて記録されている付加表示情報とを含んだ表示用データを生成する機能や、生成した表示用データを外部PC200へ送信する機能を有する。
【0022】
このような機能を有するプロセス一覧表示部5は、プロセス一覧表示要求手段51と、既存のオペレーティングシステム3が備えているプロセス一覧表示手段52とから構成されている。
【0023】
プロセス一覧表示要求手段51は、外部PC200からプロセス一覧表示コマンドが送られてきたとき、プロセス一覧表示手段52に対して起動中のプロセスについてのプロセス付随情報を要求する機能や、この要求に応答してプロセス一覧表示手段52から送られてきたプロセス付随情報それぞれについて、プロセス付随情報と付加表示情報とを含む表示用データを生成する機能や、生成した表示用データを外部PC200へ送信する機能を有する。
【0024】
プロセス一覧表示手段52は、プロセス一覧表示要求手段51からの要求に応答して、起動中のプロセスについてのプロセス付随情報を生成する機能や、生成したプロセス付随情報をプロセス一覧表示要求手段51に渡す機能を有する。
【0025】
尚、プロセス生成要求手段21、プロセス生成手段22、プロセス一覧表示要求手段51、及び、プロセス一覧表示手段52は、コンピュータにより実現可能であり、コンピュータによって実現する場合は、例えば、次のようにする。コンピュータをプロセス生成要求手段21、プロセス生成手段22、プロセス一覧表示要求手段51、及び、プロセス一覧表示手段52として機能させるためのプログラムを記録したディスク、半導体メモリなどの記録媒体を用意し、コンピュータに上記プログラムを読み取らせる。コンピュータは、読み取ったプログラムに従って自身の動作を制御することにより、自コンピュータ上に、プロセス生成要求手段21、プロセス生成手段22、プロセス一覧表示要求手段51、及び、プロセス一覧表示手段52を実現する。また、上述した説明では、プロセス生成要求手段21およびプロセス一覧表示要求手段51をオペレーティングシステム外(ミドル層)に実装するようにしたが、オペレーティングシステム3内に組み込んで実装するようにしても良い。しかし、本実施の形態にように、オペレーティングシステム外に実装する方が、既存のオペレーティングシステムを利用することができるので、好ましい。
【0026】
[第1の実施の形態の動作の説明]
次に、本実施の形態の動作について詳細に説明する。
【0027】
先ず、プロセス生成時の動作について図3のフローチャートを参照して説明する。プロセス生成時には、通常のプロセス生成処理に加えて、生成したプロセスのプロセスIDとプログラム作成者によってプログラム1に設定されている付加表示情報とを紐付けて付加表示情報記憶部4に記録する処理が行われる。
【0028】
図3のフローチャートを参照すると、プログラム1は、プロセス生成時、プロセス生成要求手段21を呼び出し、付加表示情報を含んだプロセス表示要求を渡す(ステップS31)。より具体的には、プログラム1は、プログラム作成者によって設定されている引数を付加表示情報として含んだプロセス生成要求をプロセス生成要求手段21に渡す。
【0029】
これにより、プロセス生成要求手段21は、オペレーティングシステム3内のプロセス生成手段22を呼び出し、プログラム1に対応するプロセスの生成を要求する(ステップS32)。
【0030】
この要求に応答して、プロセス生成手段22は、プログラム1に対応するプロセスを生成し、生成したプロセスを一意に識別するためのプロセスIDをプロセス生成要求手段21に返却する(ステップS33)。
【0031】
プロセス生成要求手段21は、プロセス生成手段22から返却されたプロセスIDと、ステップS31においてプログラム1から渡された付加表示情報とを紐付けする(ステップS34)。そして、最後に、プロセス生成要求手段21は、紐付けしたプロセスIDと付加表示情報とを関連付けて付加表示情報記憶部4に記録する(ステップS35)。
【0032】
以上の処理により、プログラム作成者が設定した任意の付加表示情報と、該当するプロセスとが紐付けされた状態となり、付加表示情報記憶部4を参照することにより、該当プロセスに対応する付加表示情報を引き出すことができる。
【0033】
次に、プロセス一覧表示時の動作について図4のフローチャートを参照して説明する。プロセス一覧表示時には、プロセス一覧表示手段52が生成したプロセス付随情報に加えて、プログラム作成者が設定した付加表示情報も表示される。
【0034】
図4のフローチャートを参照すると、外部PC200は、ユーザの指示に従ってプロセス一覧表示コマンドをプロセス一覧表示要求手段51に対して出力する(ステップS41)。
【0035】
これにより、プロセス一覧表示要求手段51は、オペレーティングシステム3内のプロセス一覧表示手段52に対してプロセス付随情報を要求する(ステップS42)。
【0036】
この要求に応答して、プロセス一覧表示手段52は、起動中のプロセス(スレッドを含む)それぞれについて、プロセス付随情報を作成し、作成したプロセス付随情報をプロセス一覧表示要求手段51に渡す。プロセス付随情報には、前述したように、プロセスを識別するためのプロセスIDの他に、プロセスの状態、メモリ使用量などの予め定められた項目が含まれている。
【0037】
プロセス一覧表示要求手段51は、プロセス一覧表示手段52から渡されたプロセス付随情報の内の1つに着目する(ステップS43)。次いで、プロセス一覧表示要求手段51は、注目しているプロセス付随情報中のプロセスIDと紐付けされている付加表示情報を付加表示情報記憶部4から検索する(ステップS45)。その後、プロセス一覧表示要求手段51は、注目しているプロセス付随情報に、ステップS45で検索した付加表示情報を付加することにより、表示用データを作成し、外部PC200へ送信する(ステップS46)。
【0038】
その後、プロセス一覧表示要求手段51は、ステップS43に処理に戻り、未注目のプロセス付随情報がなくなるまで(ステップS44がYES)となるまで、上述した処理を繰り返し行う。
【0039】
外部PC200は、プロセス一覧表示要求手段51から送られてきた表示用データに従った表示を行うことにより、LCDなどの表示部(図示せず)に、プロセス一覧を表示する。
【0040】
今、例えば、付加表示情報記憶部4の内容が図2に示すものであり、プロセスID「97,98,99,…,112」のプロセス(スレッドも含む)が起動中であるとすると、上記した処理を行うことにより、外部PCの表示部には、図5に示すようなプロセス一覧が表示される。同図に示すように、本実施の形態のプロセス一覧には、プロセス付随情報だけでなく、プログラム作成者が設定した付加表示情報(プロセスの種類を示す情報)も表示されるので、プロセス付随情報だけが表示される場合に比較して、目的とするプロセスを容易に探し出すことが可能になる。尚、上述した説明では、付加表示情報をプロセスの種類を示すものとしたが、これに限られるものではない。
【0041】
[第1の実施の形態の効果]
本実施の形態によれば、プロセス一覧を表示する際、オペレーティングシステムに依存した項目だけでなく、プログラム作成者がプログラムに設定した付加表示情報も表示することが可能になるという効果を得ることができる。その理由は、プログラム作成者によって付加表示情報が設定されたプログラム1からの上記付加表示情報を含んだプロセス生成要求に応答して、上記プログラム1に対応するプロセスを生成すると共に、上記プロセスの識別情報(プロセスID)と上記付加表示情報とを関連付けて付加表示情報記憶部4に記録し、プロセス一覧表示要求(プロセス一覧表示コマンド)に応答して、起動中のプロセス毎に、そのプロセスの識別情報と、そのプロセスに関連する、オペレーティングシステム3によって予め定められている項目の内容とを含んだプロセス付随情報を生成し、生成したプロセス付随情報それぞれについて、そのプロセス付随情報と、付加表示情報記憶部4に記録されている付加表示情報の内の、上記プロセス付随情報に含まれている識別情報と関連付けて記録されている付加表示情報とを含んだ表示用データを生成するようにしているからである。
【0042】
[本発明の第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態は、プロセスの消滅時に、付加表示情報記憶部4から消滅したプロセスに関する情報を削除するようにしたことを特徴とする。
【0043】
図6を参照すると、本実施の形態の携帯電話端末装置100aは、プロセス消滅要求手段61及びプロセス消滅手段62を備えている点で、図1に示した携帯電話端末装置100と相違している。
【0044】
プロセス消滅要求手段61は、プログラム1からのプロセス消滅要求に応答して、オペレーティングシステム3内のプロセス消滅手段62に対してプログラム1に対応するプロセスの消滅を要求する機能や、この要求に応答してプロセス消滅手段62から返却されたプロセスIDに基づいて、消滅したプロセスに関する情報(プロセスIDと付加表示情報との対)を付加表示情報記憶部4から削除する機能を有する。
【0045】
プロセス消滅手段62は、プロセス消滅要求手段61からの要求に従ってプロセスを消滅させると共に、消滅したプロセスのプロセスIDをプロセス消滅要求手段61に返却する機能を有する。
【0046】
尚、本実施の形態においても、前述した第1の実施の形態と同様にして、プロセス生成要求手段21、プロセス生成手段22、プロセス一覧表示要求手段51、プロセス一覧表示手段52、プロセス消滅要求手段61、および、プロセス消滅手段62をコンピュータによって実現することができる。
【0047】
[第2の実施の形態の動作]
次に、本実施の形態の動作について図7のフローチャートを参照して説明する。尚、プロセス消滅時以外の動作は、第1の実施の形態と同様であるので、ここでは、プロセス消滅時の動作についてのみ説明する。
【0048】
図7のフローチャートを参照すると、プログラム1は、終了時に、プロセス消滅要求手段61に対して、自プログラム1に対応するプロセスの消滅を要求する(ステップS71)。
【0049】
これにより、プロセス消滅要求手段61は、プロセス消滅手段62に対してプログラム1に対応するプロセスの消滅を要求する(ステップS72)。
【0050】
この要求に応答して、プロセス消滅手段62は、プログラム1に対応するプロセスを消滅し、そのプロセスIDをプロセス消滅要求手段61に返す(ステップS73)。
【0051】
これにより、プロセス消滅要求手段61は、付加表示情報記憶部4を検索し、返却されたプロセスIDと、それに紐付けられている付加表示情報とを付加表示情報記憶部4から削除する(ステップS74)。
【0052】
[第2の実施の形態の効果]
本実施の形態によれば、付加表示情報記憶部4を実現するために必要になる記憶容量を少なくすることができる。その理由は、消滅したプロセスに関する情報を付加表示情報記憶部4から削除する削除部(プロセス消滅要求手段61及びプロセス消滅手段62から構成される)を備えているからである。
【0053】
[本発明のその他の実施の形態]
尚、前述した第1及び第2の実施の形態では、本発明にかかるプロセス一覧表示装置を携帯電話端末装置に実装する場合を例に挙げて説明したが、これに限られるものではなく、パーソナルコンピュータ等に実装することもできる。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明は、マルチタスクOSをプラットフォームとした場合のソフトウェア開発に利用すると、好適である。
【符号の説明】
【0055】
1 プログラム
100,100a 携帯電話端末装置
2 プロセス生成部
200 外部PC
3 オペレーティングシステム
4 付加表示情報記憶部
5 プロセス一覧表示部
21 プロセス生成要求手段
22 プロセス生成手段
51 プロセス一覧表示要求手段
52 プロセス一覧表示手段
61 プロセス消滅要求手段
62 プロセス消滅手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
付加表示情報記憶部と、
プログラムからのプロセス生成要求であって、プログラム作成者によって前記プログラムに設定された付加表示情報を含んだプロセス生成要求に応答して、前記プログラムに対応するプロセスを生成すると共に、該生成したプロセスの識別情報と前記付加表示情報とを関連付けて前記付加表示情報記憶部に記録するプロセス生成部と、
プロセス一覧表示要求に応答して、起動中のプロセス毎に、そのプロセスの識別情報と、そのプロセスに関連する、オペレーティングシステムによって予め定められている項目の内容とを含んだプロセス付随情報を生成すると共に、該生成したプロセス付随情報それぞれについて、そのプロセス付随情報と、前記付加表示情報記憶部に記録されている付加表示情報の内の、前記プロセス付随情報に含まれている識別情報と関連付けて記録されている付加表示情報とを含んだ表示用データを生成するプロセス一覧表示部とを備えたことを特徴とするプロセス一覧表示装置。
【請求項2】
請求項1記載のプロセス一覧表示装置において、
前記プロセス生成部は、
前記オペレーティングシステムのプロセス生成手段と、
前記プロセス生成要求に応答して、前記プロセス生成手段に対して前記プログラムに対応するプロセスの生成を要求し、該要求に応答して前記プロセス生成手段から送られてきたプロセスの識別情報と前記プロセス生成要求に含まれている付加表示情報とを関連付けて前記付加表示情報記憶部に記録するプロセス生成要求手段とを備え、且つ、
前記プロセス生成手段は、前記プロセス生成要求手段からの要求に応答して前記プログラムに対応するプロセスを生成し、該生成したプロセスの識別情報を前記プロセス生成要求手段に出力することを特徴とするプロセス一覧表示装置。
【請求項3】
請求項1または2記載のプロセス一覧表示装置において、
前記プロセス一覧表示部は、
前記オペレーティングシステムのプロセス一覧表示手段と、
前記プロセス一覧表示要求に応答して、前記プロセス一覧表示手段に対して起動中のプロセスについてのプロセス付随情報を要求し、該要求に応答して前記プロセス一覧表示手段から送られてきたプロセス付随それぞれについて表示用データを生成するプロセス一覧表示要求手段とを備え、且つ、
前記プロセス一覧表示手段は、前記プロセス一覧表示要求手段からの要求に応答して、起動中のプロセスについてのプロセス付随情報を生成して前記プロセス一覧表示要求手段に対して出力することを特徴とするプロセス一覧表示装置。
【請求項4】
請求項1,2または3記載のプロセス一覧表示装置において、
前記プログラムには、前記プロセス生成要求に含ませる付加表示情報が、引数として設定されていることを特徴とするプロセス一覧表示装置。
【請求項5】
請求項1乃至4の何れか1項に記載のプロセス一覧表示装置において、
消滅したプロセスに関する情報を前記付加表示情報記憶部から削除する削除部を備えたことを特徴とするプロセス一覧表示装置。
【請求項6】
付加表示情報記憶部と、プロセス生成部と、プロセス一覧表示部とを備えたコンピュータが実行するプロセス一覧表示方法であって、
前記プロセス生成部が、プログラムからのプロセス生成要求であって、プログラム作成者によって前記プログラムに設定された付加表示情報を含んだプロセス生成要求に応答して、前記プログラムに対応するプロセスを生成すると共に、該生成したプロセスの識別情報と前記付加表示情報とを関連付けて前記付加表示情報記憶部に記録し、
前記プロセス一覧表示部が、プロセス一覧表示要求に応答して、起動中のプロセス毎に、そのプロセスの識別情報と、そのプロセスに関連する、オペレーティングシステムによって予め定められている項目の内容とを含んだプロセス付随情報を生成すると共に、該生成したプロセス付随情報それぞれについて、そのプロセス付随情報と、前記付加表示情報記憶部に記録されている付加表示情報の内の、前記プロセス付随情報に含まれている識別情報と関連付けて記録されている付加表示情報とを含んだ表示用データを生成することを特徴とするプロセス一覧表示方法。
【請求項7】
付加表示情報記憶部を備えたコンピュータをプロセス一覧表示装置として機能させるためのプログラムであって、
前記コンピュータを、
プログラムからのプロセス生成要求であって、プログラム作成者によって前記プログラムに設定された付加表示情報を含んだプロセス生成要求に応答して、前記プログラムに対応するプロセスを生成すると共に、該生成したプロセスの識別情報と前記付加表示情報とを関連付けて前記付加表示情報記憶部に記録するプロセス生成部、
プロセス一覧表示要求に応答して、起動中のプロセス毎に、そのプロセスの識別情報と、そのプロセスに関連する、オペレーティングシステムによって予め定められている項目の内容とを含んだプロセス付随情報を生成すると共に、該生成したプロセス付随情報それぞれについて、そのプロセス付随情報と、前記付加表示情報記憶部に記録されている付加表示情報の内の、前記プロセス付随情報に含まれている識別情報と関連付けて記録されている付加表示情報とを含んだ表示用データを生成するプロセス一覧表示部として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−89041(P2012−89041A)
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−237067(P2010−237067)
【出願日】平成22年10月22日(2010.10.22)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Linux
2.WINDOWS
【出願人】(000232254)日本電気通信システム株式会社 (586)
【Fターム(参考)】